説明

2次電池

【課題】本発明は、正極、セパレータおよび負極の間の間隙を設定範囲以内に維持させることによって電極組立体の膨張を抑制する2次電池を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態による2次電池は、電極組立体、電極組立体を収容するケース、およびケースと電極組立体の外表面との間に配置される弾性部材を含み、弾性部材は一軸を有する中空部で規定された傾斜面を含み、傾斜面は、前記中空部の前記一軸に相対的に傾いた位置を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本記載は、セルのスウェリング(cell swelling)を抑制する2次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
2次電池(rechargeable battery)は一次電池とは異なり充電および放電を反復的に行う電池である。小容量の2次電池は、携帯電話機やノートパソコンおよびビデオカメラのように携帯が可能な小型電子機器に使用され、大容量2次電池は、ハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源として使用され得る。
【0003】
最近、高エネルギー密度の非水電解液を利用した高出力2次電池が開発されている。高出力2次電池は、複数の2次電池を直列に連結して構成され、大電力を必要とする機器、例えば、電気自動車などのモータ駆動に使用され得る。
【0004】
2次電池は、セパレータ(separator)の両面に正極(positive electrode)と負極(negativer electrode)を備えて形成される電極組立体、電極組立体を内蔵するケース、ケースの開口を密閉するキャッププレート、およびキャッププレートに貫通設置されて電極組立体に電気的に連結される電極端子を含む。
【0005】
電極組立体で充電および放電が反復されるため、過度な熱が発生したり、電解液が分解される。したがって、正極、セパレータおよび負極の間の間隔が拡大され、電極組立体が膨張するようになる。それにより、セルのスウェリング(cell swelling)が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一側面は、その目的は、正極、セパレータおよび負極の間の間隙を設定範囲以内に維持させることによって電極組立体の膨張を抑制する2次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による2次電池は、電極組立体、電極組立体を収容するケース、およびケースと電極組立体の外表面との間に配置される弾性部材を含み、弾性部材は、一軸を有する中空部で規定された傾斜面を含み、傾斜面は、中空部の一軸に相対的に傾いた位置を有する。
【0008】
また、弾性部材は、中空部を囲む環状構造を有してもよい。
【0009】
また、環状構造は、閉曲線構造であってもよい。
【0010】
また、中空部は、丸く処理された角部を有する六面体状であってもよい。
【0011】
また、中空部は、丸い終端を有し、外側に突出する指状突起を有する楕円形であってもよい。
【0012】
また、中空部は、丸い形状であってもよい。
【0013】
また、中空部は、傾斜面の周縁により規定されてもよく、傾斜面の周縁は、互いに向き合う凹部を有する一対の曲線部、および曲線部の終端を連結する一対の直線部を含んでもよい。
【0014】
また、中空部は、傾斜面の周縁により規定されてもよく、傾斜面の周縁は、4個の四分円部、および四分円部の終端を連結する直線部を含んでもよい。
【0015】
また、2次電池は、電極組立体の外表面とケースとの間に複数の弾性部材を含んでもよい。
【0016】
また、複数の弾性部材は、内側弾性部材と外側弾性部材を含み、内側弾性部材は、外側弾性部材と電極組立体との間に位置し、外側弾性部材は、ケースと内側弾性部材との間に位置し、複数の弾性部材は、傾斜面が同一方向に傾く表面接触状態で積層されてもよい。
【0017】
また、複数の弾性部材は、内側弾性部材と外側弾性部材を含み、内側弾性部材は、外側弾性部材と電極組立体との間に位置し、外側弾性部材は、ケースと内側弾性部材との間に位置し、複数の弾性部材は、傾斜面が反対方向に傾く線接触状態で積層されてもよい。
【0018】
また、弾性部材は、電極組立体に向かって弾性力を作用してもよい。
【0019】
また、弾性部材は、傾斜面により形成される頂部が切断された円錐状であってもよい。
【0020】
また、傾斜面は、第1円周を規定する一軸終端と第2円周を規定する他の一軸終端を含んでもよく、第1円周は第2円周と異なってもよい。
【0021】
また、傾斜面は、ケースから電極組立体に向かって内側に傾いてもよい。
【0022】
また、傾斜面は、比較的に緩かったり比較的に圧迫された位置の間で動き、中空部の軸を基準に傾斜面の傾斜角は比較的に緩い位置よりも比較的に圧迫された位置で大きくなってもよい。
【発明の効果】
【0023】
このように、本発明の一側面によれば、電極組立体とケースとの間の空間に弾性部材を設置し、ケースの反力により電極組立体を設定された圧力に支持することによって、使用初期から正極、セパレータおよび負極の間の間隙を設定範囲以内に維持させる効果がある。
【0024】
また、本発明の他の一側面によれば、弾性部材が電極組立体とケースとの間の空間の外郭に設置され、電極組立体の中央部で発生する膨張力をケースの外郭に分散させるため、設定時間の使用後にも、正極、セパレータおよび負極の間の間隙が設定範囲以内に維持される。したがって、電極組立体のスウェリングおよびセルのスウェリング(cell swelling)が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態による2次電池の斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図1の2次電池において電極組立体と負極集電リードタブの連結状態の側面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】図3の電極組立体と弾性部材を分解して示す斜視図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】電極組立体とケースの間に配置される弾性部材の作動状態断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態による2次電池において、電極組立体と弾性部材の配置関係を示す平面図である。
【図10】本発明の第3実施形態による2次電池の断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態による2次電池の断面図である。
【図12】本発明の第5実施形態による2次電池の断面図である。
【図13】図12に示されている電極組立体と弾性部材の配置関係を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様な異なる形態で具現され、ここで説明する実施形態に限定されない。図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体を通して同一または類似する構成要素については同一の図面符号を付した。
【0027】
図1は、本発明の第1実施形態による2次電池の斜視図であり、図2は、図1のII−II線断面図であり、図3は、図2のIII−III線断面図である。
【0028】
図1乃至図3を参照すれば、第1実施形態による2次電池100は、電極組立体10、電極組立体10を内蔵するケース15、ケース15の開口に結合されるキャッププレート20、キャッププレート20に設置される第1、第2電極端子21、22、およびケース15と電極組立体10との間に設置される弾性部材71、72を含んでもよい。電極組立体10は、一つまたは複数で形成されてもよい。
【0029】
第1実施形態による2次電池100は、角型のリチウムイオン2次電池を例示する。しかし、本発明は第1実施形態に制限されず、リチウムポリマー2次電池または円筒型2次電池など多様な形態の2次電池に適用され得る。
【0030】
図3を参照すれば、電極組立体10は、絶縁体であるセパレータ13の両面に負極(negative electrode)11と正極(positive electrode )12を含んでもよい。負極11、セパレータ13および正極12をゼリーロール状態で巻き取って形成されてもよい。
【0031】
また、電極組立体は、セパレータを間に置いて単一板からなる負極と正極を積層して組み立てられたり、負極、セパレータおよび正極をジグザグ方式に畳んで積層して組み立てられてもよい(図示せず)。
【0032】
負極11および正極12は、それぞれ金属板の集電体に活物質を塗布したコーティング部、および活物質を塗布せずに露出した集電体で形成される無地部11a、12aを含んでもよい。
【0033】
負極11の無地部11aは、巻き取られる負極11に沿って負極11の一側端部に形成されてもよい。正極12の無地部12aは、巻き取られる正極12に沿って正極12の一側端部に形成されてもよい。したがって、無地部11a、12aは電極組立体10の両端にそれぞれ配置されてもよい。
【0034】
本実施形態によれば、電極組立体10は複数で形成されてもよい。したがって、電極組立体10においてそれぞれの負極11は負極集電リードタブ31を通じて電気的に連結されてもよい。また、正極12は正極集電リードタブ32により電気的に連結されてもよい。図示してはいないが、本発明は電極組立体を一つで形成する2次電池にも適用され得る。
【0035】
例えば、ケース15は内部に電極組立体10と電解液を収容する空間を設定するようにほぼ直六面体からなってもよく、外部と内部空間を連結する開口を直六面体の一面に形成してもよい。開口は電極組立体10をケース15の内部に挿入することができるようにする。
【0036】
キャッププレート20は、薄い板材からなってもよく、ケース15の開口に設置されることによってケース15を密閉することができる。キャッププレート20は、電解液注入口29とベントホール23をさらに備えてもよい。電解液注入口29は、ケース15にキャッププレート20を結合した後、ケース15内部に電解液の注入を可能にする。電解液の注入後、電解液注入口29は密封キャップ27で密封されてもよい。
【0037】
ベントホール24は、2次電池100の内部圧力の排出を可能にし、ベントプレート25で密閉され得る。2次電池100の内部圧力が設定圧力に到達すれば、ベントプレート25が開放され得る。ベントプレート25は、開放を誘導する切欠を有してもよい。
【0038】
第1、第2電極端子21、22は、キャッププレート20を貫通して設置されて電極組立体10に電気的に連結されてもよい。つまり、第1、第2電極端子21、22は、電極組立体10の負極11と正極12にそれぞれ電気的に連結されてもよい。したがって、電極組立体10は、第1、第2電極端子21、22を通じてケース15の外部に電気的に引出され得る。
【0039】
第1、第2電極端子21、22は、キャッププレート20に形成されたそれぞれの端子ホール311、312に設置される柱部21a、22a、ケース15の内側で柱部21a、22aに形成されるフランジ21b、22b、およびケース15の外側に配置されて柱部21a、22aに結合されるターミナルプレート21d、22dを含んでもよい。
ターミナルプレート21d、22dは、隣接した他の2次電池のターミナルプレート(図示せず)にバスバー(図示せず)で連結され得るため、2次電池100を直列または並列に連結することができるようにする。
【0040】
第1電極端子21側において、負極ガスケット36は、第1電極端子21の柱部21aとキャッププレート20の端子ホール311内面との間に設置され、第1電極端子21の柱部21aとキャッププレート20の端子ホール311との間をシーリングすることができる。負極ガスケット36は、フランジ21bとキャッププレート20との間にさらに延長設置され、フランジ21bとキャッププレート20との間をさらにシーリングすることができる。つまり、負極ガスケット36は、キャッププレート20に第1電極端子21を設置することによって端子ホール311を通じて電解液が漏れること(leak)を防止することができる。
【0041】
第2電極端子22側において、正極ガスケット39は、第2電極端子22の柱部22aとキャッププレート20の端子ホール312内面との間に設置され、第2電極端子22の柱部22aとキャッププレート20の端子ホール312との間をシーリングすることができる。正極ガスケット39は、フランジ22bとキャッププレート20との間にさらに延長設置され、フランジ22bとキャッププレート20との間をさらにシーリングすることができる。
【0042】
例えば、第2電極端子22は、キャッププレート20に設置されてもよい。したがって、正極ガスケット39は、キャッププレート20に第2電極端子22を設置することによって端子ホール312を通じて電解液が漏れること(leak)を防止することができる。
【0043】
また、トッププレート21cとターミナルプレート21dは絶縁部材41、42で絶縁され得る。
【0044】
負極、正極集電リードタブ31、32は、第1、第2電極端子21、22を電極組立体10の負極11と正極12に電気的にそれぞれ連結することができる。つまり、負極、正極集電リードタブ31、32を柱部21a、22aの下端に結合して下端をコーキングすることによって、負極、正極集電リードタブ31、32はフランジ21b、22bに支持されながら柱部21a、22aの下端に結合され得る。
【0045】
負極、正極集電リードタブ31、32は同一の構造で形成されるため、正極集電リードタブ32についての説明は省略し、負極集電リードタブ31を例に挙げて4個の電極組立体10に連結される構成を説明する。
【0046】
図4は、図1の2次電池において電極組立体と負極集電リードタブの連結状態の側面図である。図4を参照すれば、負極集電リードタブ31は第1電極端子21に連結され、電極組立体10の間に挿入される第1、第2、第3、第4電極組立体接合部63、64、65、66を含んでもよい。
【0047】
4個の電極組立体10は互いに重複してもよい。また、両側端部にそれぞれの無地部11a、12aが形成されてもよい。図4において負極11の無地部11aは活物質がコーティングされたコーティング部よりも小さな厚さを有するため、無地部11aの間には離隔した空間が形成され得る。第1、第2、第3、第4電極組立体接合部63、64、65、66は無地部11aの間の空間にそれぞれ挿入設置されてもよい。
【0048】
第1、第2、第3、第4電極組立体接合部63、64、65、66は、折り曲げられて平行に形成され、負極11の無地部11aと平行に配置されて無地部11aに超音波溶接で接合されてもよい。
【0049】
図3を参照すれば、負極、正極絶縁部材41、42は、負極、正極集電リードタブ31、32とキャッププレート20との間にそれぞれ設置されてもよく、負極、正極集電リードタブ31、32とキャッププレート20をそれぞれ電気的に絶縁させることができる。
【0050】
図5は、図1のV−V線断面図である。図2および図5を参照すれば、弾性部材71、72は、ケース15と電極組立体10との間に設定される空間S1、S2にそれぞれ設置されてもよい。本実施形態で示されてはいないが、弾性部材71、72は複数の電極組立体10のうちの外側に配置される電極組立体10とケース15の内面との間にそれぞれ設置されてもよい。図5に示されているように、弾性部材71、72は、複数の電極組立体10のうちの外側とケース15の内側に設置されて電極組立体10を弾性的に支持する。例えば、弾性部材71、72は、ケース15と電極組立体10の外表面との間に設置されてもよい。
【0051】
弾性部材71、72は、2次電池100を最初に使用する前から自体弾性によるケース15の反力により電極組立体10を設定された圧力に支持することによって、負極11、セパレータ13および正極12の間の間隙を設定範囲以内に維持させることができる。したがって、2次電池100の使用初期にガス発生が抑制され得、これによって、セルのスウェリング(cell swelling)が抑制され得る。
【0052】
弾性部材71、72は、電極組立体10とケース15との間に設定される空間S1、S2のうち外郭側に設置され、電極組立体10を支持することができる。したがって、弾性部材71、72は2次電池100の使用中に、電極組立体10の中央部で発生される膨張力をケース15の外郭に分散させることができる。
【0053】
ケース15は、構造的に外郭部分で最も大きい機械的剛性を有することができる。したがって、弾性部材71、72が電極組立体10の外郭を支持ことができるため、セルのスウェリングを効果的に防止することができる。
【0054】
例示された通り、ケース15は直六面体で形成され得るため、6面のうち、長方形の広い面積を有する2面の第1、第2内側面151、152を有することができる。電極組立体10は、無地部11a、12aを除外した部分で画定され、第1、第2内側面151、152に対応する第1、第2外側面101、102を有することができる。第1、第2外側面101、102は、複数電極組立体10のうちの外側に配置される最外側面であり、一つの電極組立体10の外側両面(図示せず)であってもよい。
【0055】
弾性部材71、72は、各空間S1、S2で第1、第2内側面151、152および第1、第2外側面101、102の外郭側に対応して配置されてもよい。弾性部材71、72は、ステンレスや銅合金で形成されてもよい。便宜上、空間S1の第1内側面151と第1外側面101との間に配置される弾性部材71を例に挙げて説明する。
【0056】
図6は、図3の電極組立体と弾性部材を分解して示す斜視図であり、図7は、図6の平面図である。図6および図7を参照すれば、弾性部材71、72は、皿ばね(Belleville spring)で形成される。例えば、それぞれの弾性部材71、72は設定された幅を有する閉曲線を形成する帯形状の皿形で形成されてもよい。
【0057】
本実施形態によれば、弾性部材71、72は、一軸を有する中空部を規定する傾斜面を含んでもよく、傾斜面は前記中空部の前記一軸に相対的に傾いた位置を有してもよい。ここで、弾性部材71、72は、前記中空部を囲む環状構造を有してもよく、環状構造は閉曲線構造であってもよい。
【0058】
また、中空部は、丸く処理された角部を有する六面体状であってもよく、丸い形状であってもよい。
【0059】
また、弾性部材71、72は、電極組立体に向かって弾性力を作用することができ、弾性部材71、72は、傾斜面により形成される頂部が切断された円錐状であってもよい。
【0060】
また、傾斜面は第1円周を規定する一軸終端と第2円周を規定する他の一軸終端を含んでもよく、第1円周は第2円周と異なってもよい。ここで、傾斜面はケースから電極組立体に向かって内側に傾いてもよい。
【0061】
弾性部材71は、空間S1で第1内側面151と第1外側面101の外郭に対応するように形成されてもよい。例えば、弾性部材71は、電極組立体10において第1外側面101の短辺側で帯形状の半円を形成し、長辺側で両側半円を連結する帯形状の直線で形成されてもよい。
【0062】
例えば、中空部は傾斜面の周縁により規定されてもよく、傾斜面の周縁は4個の四分円部、および四分円部の終端を連結する直線部を含んでもよい。
【0063】
図8は、電極組立体とケースの間に配置される弾性部材の作動状態断面図である。図8を参照すれば、弾性部材71は、電極組立体10の膨張(仮想線状態)により第1内側面151に支持され、電極組立体10の第1外側面101上の外郭で中心に滑って移動しながら(仮想線状態)電極組立体10の膨張力を吸収および伝達することができる。例えば、傾斜面は比較的に緩かったり比較的に圧迫された位置の間で動くことができ、中空部の軸を基準に傾斜面の傾斜角は比較的に緩い位置よりも比較的に圧迫された位置で大きくなってもよい。
【0064】
つまり、弾性部材71は半円形状および直線形状を通じて、2次電池100の使用中、電極組立体10の中心で発生する膨張力を伝達されてケース15の外郭である第1内側壁151の長辺と短辺側に均一に分散させることができる(仮想線の矢印参照)。
【0065】
ケース15で機械的剛性が大きい部分が外郭であり、電極組立体10の中央部分で最も大きく発生する膨張力がケース15の外郭に分散するため、セルのスウェリングが効果的に抑制され得る。2次電池100を設定時間の使用後にも、電極組立体10で負極11、セパレータ13および正極12の間の間隙は依然として設定範囲以内に維持され得る。
【0066】
以下、本発明の他の実施形態について説明し、第1実施形態および前述した実施形態と比較して同一の構成についての説明を省略し、互いに異なる構成について比較説明する。
【0067】
図9は、本発明の第2実施形態による2次電池200において、電極組立体と弾性部材の配置関係を示す平面図である。図9を参照すれば、第2実施形態の2次電池200において、弾性部材271は、電極組立体10において第1外側面101の長辺と短辺の連結部分を帯形状の1/4円で形成し、長辺と短辺に対応して1/4円を連結する帯形状の直線で形成されてもよい。例えば、中空部は傾斜面の周縁により規定され、傾斜面の周縁は4個の四分円部、および四分円部の終端を連結する直線部を含んでもよい。
【0068】
したがって、弾性部材271は1/4円形状および直線形状を通じて、2次電池200の使用中、電極組立体10の中心で発生する膨張力が伝達されてケース15の外郭である第1内側壁151の長辺と短辺側に均一に分散させることができる。
【0069】
本実施形態による弾性部材271は、1/4円を直線で連結してもよい。したがって、電極組立体10の膨張力をケース15のさらに外郭に伝達および分散させることができる。本実施形態による第1弾性部材271は、セルのスウェリング側面においてさらに有利になることもできる。
【0070】
図10は、本発明の第3実施形態による2次電池300の断面図である。
【0071】
図10を参照すれば、本実施形態による2次電池300において、弾性部材371、372はそれぞれ2個の皿ばねで形成されてもよい。つまり、弾性部材371、372は互いに面接触構造で配置される内側弾性部材71a、72aと外側弾性部材71b、72bをそれぞれ含んでもよい。例えば、複数の弾性部材371、372は、内側弾性部材71a、72aと外側弾性部材71b、72bを含んでもよく、内側弾性部材71a、72aは外側弾性部材71b、72bと電極組立体10との間に位置してもよく、外側弾性部材71b、72bはケース15と内側弾性部材71a、72aとの間に位置してもよく、複数の弾性部材371、372は傾斜面が同一方向に傾く表面接触状態で積層されてもよい。
【0072】
内側弾性部材71a、72aは、空間S1、S2で電極組立体10の第1、第2外側面101、102にそれぞれ対応し、外側弾性部材71b、72bは空間S1、S2でケース15の第1、第2内側面151、152にそれぞれ対応してもよい。
【0073】
したがって、電極組立体10の第1、第2外側面101、102の膨張力は、内側弾性部材71a、72aに伝達され得、次に外側弾性部材71b、72bを通じてケース15の第1、第2内側面151、152に伝達および分散され得る。
【0074】
本実施形態による弾性部材371、372は、2個の皿ばねを使用するため、電極組立体10の膨張力をケース15に伝達および分散する信頼性を向上させることができる。
【0075】
図11は、本発明の第4実施形態による2次電池400の断面図である。
【0076】
図11を参照すれば、本実施形態による2次電池400において、弾性部材471、472はそれぞれ2個の皿ばねで形成され、互いに線接触構造で配置される内側弾性部材71a、72aと外側弾性部材71b、72bをそれぞれ含んでもよい。例えば、複数の弾性部材471、472は内側弾性部材71a、72aと外側弾性部材71b、72bを含んでもよく、内側弾性部材71a、72aは外側弾性部材71b、72bと電極組立体10との間に位置してもよく、外側弾性部材71b、72bはケース15と内側弾性部材71a、72aとの間に位置してもよく、複数の弾性部材471、472の傾斜面が反対方向に傾く線接触状態で積層されてもよい。
【0077】
内側弾性部材71a、72aは、空間S1、S2で電極組立体10の第1、第2外側面101、102にそれぞれ対応し、外側弾性部材71b、72bは、空間S1、S2でケース15の第1、第2内側面151、152にそれぞれ対応してもよい。
【0078】
したがって、電極組立体10の第1、第2外側面101、102の膨張力は内側弾性部材71a、72aに伝達され、次に外側弾性部材71b、72bを通じてケース15の第1、第2内側面151、152に伝達および分散され得る。
【0079】
本実施形態による弾性部材471、472は、線接触構造で配置されて弾性支持されるため、電極組立体10の膨張力をケース15に伝達および分散する前に、内側弾性部材71a、72aと外側弾性部材71b、72bとの間で緩衝吸収することができる。
【0080】
図12は、本発明の第5実施形態による2次電池500の断面図であり、図13は、図12に示されている電極組立体と弾性部材の配置関係を示す側面図である。
【0081】
図12および図13を参照すれば、本実施形態による2次電池500において、弾性部材571、572はそれぞれスロットディスクスプリング(slotted disc spring)で形成されてもよい。例えば、中空部は丸い終端を有し外側に突出する指状の突起を有する楕円形であってもよい。
【0082】
弾性部材571、572は、空間S1、S2で電極組立体10の第1、第2外側面101、102とケース15の第1、第2内側面151、152にそれぞれ対応してもよい。この時、弾性部材571、572において中心に向かって伸張した伸張部71e、72eは、電極組立体10の第1、第2外側面101、102の中心部を支持することができる。
【0083】
したがって、電極組立体10の第1、第2外側面101、102の膨張力は内側弾性部材571、572に伝達され、次にケース15の第1、第2内側面151、152に伝達および分散され得る。
【0084】
この時、伸張部71e、72eは膨張力が最大に形成される電極組立体10の中心部を支持するため、中心部の膨張力を電極組立体10の外郭に分散し、同時にケース15の外郭に伝達分散させることができる。
【0085】
本実施形態による弾性部材571、572は、スロットディスクスプリングで形成されて電極組立体10の中心部を支持するため、電極組立体10中心部の膨張力を電極組立体10の外郭に分散し、同時にケース15の外郭に伝達分散することができる。
【0086】
以上で本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0087】
10 電極組立体
11 負極
11a、12a 無地部
12 正極
13 セパレータ
15 ケース
20 キャッププレート
21、22 第1、第2電極端子
21a、22a 柱部
21b、22b フランジ
21d、22d ターミナルプレート
21c、22c トッププレート
24 ベントホール
25 ベントプレート
27 密封キャップ
29 電解液注入口
31 負極集電リードタブ
32 正極集電リードタブ
36 負極ガスケット
41、42 絶縁部材
39 正極ガスケット
63、64、65、66 第1、第2、第3、第4電極組立体接合部
71、72、271、371、372、471、472、571、572 弾性部材
71a、72a 内側弾性部材
71b、72b 外側弾性部材
71e、72e 伸張部
100、200、300、400、500 2次電池
101、102 第1、第2外側面
151、152 第1、第2内側面
311、312 端子ホール
S1、S2 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体;
前記電極組立体を収容するケース;および
前記ケースと前記電極組立体の外表面との間に配置される弾性部材を含み、
前記弾性部材は、一軸を有する中空部を規定する傾斜面を含み、
前記傾斜面は、前記中空部の前記一軸に相対的に傾いた位置を有する、2次電池。
【請求項2】
前記弾性部材は、前記中空部を囲む環状構造を有する、請求項1に記載の2次電池。
【請求項3】
前記環状構造は、閉曲線構造である、請求項2に記載の2次電池。
【請求項4】
前記中空部は、丸く処理された角部を有する六面体状である、請求項2に記載の2次電池。
【請求項5】
前記中空部は、丸い終端を有し、外側に突出する指状突起を有する楕円形である、請求項2に記載の2次電池。
【請求項6】
前記中空部は、丸い形状である、請求項2に記載の2次電池。
【請求項7】
前記中空部は、前記傾斜面の周縁により規定され、
前記傾斜面の前記周縁は、互いに向き合う凹部を有する一対の曲線部、および前記曲線部の終端を連結する一対の直線部を含む、請求項1に記載の2次電池。
【請求項8】
前記中空部は、前記傾斜面の周縁により規定され、
前記傾斜面の前記周縁は、4個の四分円部、および前記四分円部の終端を連結する直線部を含む、請求項1に記載の2次電池。
【請求項9】
前記2次電池は、前記電極組立体の外表面と前記ケースとの間に複数の弾性部材を含む、請求項1に記載の2次電池。
【請求項10】
前記複数の弾性部材は、内側弾性部材と外側弾性部材を含み、
前記内側弾性部材は、前記外側弾性部材と前記電極組立体との間に位置し、前記外側弾性部材は、前記ケースと前記内側弾性部材との間に位置し、前記複数の弾性部材は、前記傾斜面が同一方向に傾く表面接触状態で積層される、請求項9に記載の2次電池。
【請求項11】
前記複数の弾性部材は、内側弾性部材と外側弾性部材を含み、
前記内側弾性部材は、前記外側弾性部材と前記電極組立体との間に位置し、前記外側弾性部材は、前記ケースと前記内側弾性部材との間に位置し、前記複数の弾性部材は、前記傾斜面が反対方向に傾く線接触状態で積層される、請求項9に記載の2次電池。
【請求項12】
前記弾性部材は、前記電極組立体に向かって弾性力を作用する、請求項1に記載の2次電池。
【請求項13】
前記弾性部材は、前記傾斜面により形成される頂部が切断された円錐状である、請求項1に記載の2次電池。
【請求項14】
前記傾斜面は、第1円周を規定する一軸終端と第2円周を規定する他の一軸終端を含み、前記第1円周は前記第2円周と異なる、請求項1に記載の2次電池。
【請求項15】
前記傾斜面は、前記ケースから前記電極組立体に向かって内側に傾いた、請求項1に記載の2次電池。
【請求項16】
前記傾斜面は、比較的に緩かったり比較的に圧迫された位置の間で動き、前記中空部の前記軸を基準に前記傾斜面の傾斜角は前記比較的に緩い位置よりも前記比較的に圧迫された位置で大きい、請求項1に記載の2次電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−99476(P2012−99476A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240081(P2011−240081)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】