説明

DVDレコーダ及びDVDプレーヤ

【課題】簡素な構成で確実に、DVD−RWに記録する。
【解決手段】マイクロプロセッサ11は、RMDフォーマットが、SR形式であるか、又は、ROW形式であるかを示す第2フォーマットのRMDを読み取る第1読取部111と、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る第2読取部112と、第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDを読み取る第3読取部113と、読み取られたRMDに基づいて、DVD−RW10への書き込みを実行する書込実行部114と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DVD−RWに情報を記録するDVDレコーダ及びDVD−RWに格納された情報を再生するDVDプレーヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大容量の光ディスクであるDVD(Digital Versatile Disk)として、追記又は上書きが可能なDVD−RW(Rewritable)等が普及している。ここで、DVD−RWに映画等の情報を記録する場合の記録形式には、シーケンシャル(=連続的)にデータを記録するSR(Sequential Recording)形式と、ランダムアクセス可能な記録方式であるROW(Restricted Over Write)形式と、がある。
【0003】
一方、DVDレコーダ及びDVDプレーヤは、DVD−RWの管理領域(=RMA:Recording Management Area)に記録された記録形式等の管理情報を用いてデータ領域のデータの再生又は記録動作を実行するため、管理領域の管理情報が読み取れない場合には、DVD−RWの再生及び記録を実行することができないことになる。
【0004】
上記の課題に対して、例えば、記録終了時にDVD−RWの管理領域に記録された記録時のレーザ照射のパワー校正に用いられるデータ及び記録方式に関するフォーマットデータである管理情報をリードアウト以降に再び記録する光ディスク記録再生装置が開示されている(特許文献1参照)。この光ディスク記録再生装置によれば、データを再生するために必要な管理領域の管理情報のバックアップとして記録することが可能であるため、仮に管理領域が不良となった場合においても救済することが可能となる。
【特許文献1】特開2006−202382号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記光ディスク記録再生装置では、管理情報をリードアウト以降に再び記録するため、記録時間が長くなると共に、管理領域を格納するための容量が増大するという課題がある。また、他のDVDレコーダ等で記録されたDVD−RWの情報を再生する場合には、DVD−RWの再生及び記録を実行することができないことになる。
【0006】
上記の課題に鑑みて、本発明は、簡素な構成で確実に、DVD−RWに記録する(又はDVD−RWを再生する)ことの可能なDVDレコーダ及びDVDレコーダを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1に記載のDVDレコーダは、DVD−RWに情報を記録するDVDレコーダであって、DVD−RWのRMA(Recording Management Area)において、RMAリードイン(Lead−in)情報の次の領域に格納された第1のRMD(Recording Management Data)セットに格納され、該第1のRMDセット以降のRMDフォーマットが、SR(Sequential Recording)形式であるか、又は、ROW(Restricted Overwrite)形式であるかを示す第2フォーマット(Format 2)のRMDを読み取る第1読取手段と、前記第1読取手段によって、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、前記第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る第2読取手段と、前記第2読取手段によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマット(Format 3)のRMDを読み取る第3読取手段と、前記第3読取手段によって読み取られたRMDに基づいて、前記DVD−RWへの書き込みを実行する書込実行手段と、を備え、前記第2読取手段が、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りを実行し、前記第3読取手段が、RMAセグメントに含まれる最新のRMDを読み取ることを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載のDVDレコーダは、DVD−RWに情報を記録するDVDレコーダであって、DVD−RWのRMA(Recording Management Area)において、RMAリードイン(Lead−in)情報の次の領域に格納された第1のRMD(Recording Management Data)セットに格納され、該第1のRMDセット以降のRMDフォーマットが、SR(Sequential Recording)形式であるか、又は、ROW(Restricted Overwrite)形式であるかを示す第2フォーマット(Format 2)のRMDを読み取る第1読取手段と、前記第1読取手段によって、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、前記第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る第2読取手段と、前記第2読取手段によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマット(Format 3)のRMDを読み取る第3読取手段と、前記第3読取手段によって読み取られたRMDに基づいて、前記DVD−RWへの書き込みを実行する書込実行手段と、を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載のDVDレコーダは、請求項2に記載のDVDレコーダであって、前記第2読取手段が、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りを実行することを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載のDVDレコーダは、請求項2又は請求項3に記載のDVDレコーダであって、前記第3読取手段が、RMAセグメントに含まれる最新のRMDを読み取ることを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載のDVDプレーヤは、DVD−RWに格納された情報を再生するDVDプレーヤであって、DVD−RWのRMA(Recording Management Area)において、RMAリードイン(Lead−in)情報の次の領域に格納された第1のRMD(Recording Management Data)セットに格納され、該第1のRMDセット以降のRMDフォーマットが、SR(Sequential Recording)形式であるか、又は、ROW(Restricted Overwrite)形式であるかを示す第2フォーマット(Format 2)のRMDを読み取る第1読取手段と、前記第1読取手段によって、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、前記第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る第2読取手段と、前記第2読取手段によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマット(Format 3)のRMDを読み取る第3読取手段と、前記第3読取手段によって読み取られたRMDに基づいて、前記DVD−RWに格納された情報を再生する再生実行手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載のDVDレコーダによれば、DVD−RWのRMAにおいて、RMAリードイン情報の次の領域に格納された第1のRMDセットに格納され、第1のRMD以降のRMDフォーマットが、SR形式であるか、又は、ROW形式であるかを示す第2フォーマットのRMDが読み取られ、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られる。そして、第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDが読み取られ、読み取られたRMDに基づいて、DVD−RWへの書き込みが実行されるため、簡素な構成で確実に、DVD−RWに記録することができる。
【0013】
すなわち、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られるため、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDに基づいて、DVD−RWへの書き込みが実行されるので、簡素な構成で確実に、DVD−RWに記録することができる。
【0014】
つまり、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、DVD−RWへの書き込みが可能となるので、DVD−RWに記録することができる可能性を高めることができるのである。
【0015】
また、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りが実行されるため、更に確実に、DVD−RWに記録することができる。
【0016】
すなわち、ROW形式のDVD−RWには、5個のRMAセグメントが形成されているため、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全て(=4個)のRMAセグメントについて読み取りが実行されるので、いずれかのRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取ることができる場合には、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDに基づいてDVD−RWに記録することができるのである。
【0017】
更に、RMAセグメントに含まれる最新のRMDが読み取られるため、更に適正にDVD−RWに記録することができる。
【0018】
請求項2に記載のDVDレコーダによれば、DVD−RWのRMAにおいて、RMAリードイン情報の次の領域に格納された第1のRMDセットに格納され、第1のRMD以降のRMDフォーマットが、SR形式であるか、又は、ROW形式であるかを示す第2フォーマットのRMDが読み取られ、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られる。そして、第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDが読み取られ、読み取られたRMDに基づいて、DVD−RWへの書き込みが実行されるため、簡素な構成で確実に、DVD−RWに記録することができる。
【0019】
すなわち、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られるため、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDに基づいて、DVD−RWへの書き込みが実行されるので、簡素な構成で確実に、DVD−RWに記録することができる。
【0020】
つまり、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、DVD−RWへの書き込みが可能となるので、DVD−RWに記録することができる可能性を高めることができるのである。
【0021】
請求項3に記載のDVDレコーダによれば、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りが実行されるため、更に確実に、DVD−RWに記録することができる。
【0022】
すなわち、ROW形式のDVD−RWには、5個のRMAセグメントが形成されているため、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全て(=4個)のRMAセグメントについて読み取りが実行されるので、いずれかのRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取ることができる場合には、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDに基づいてDVD−RWに記録することができるのである。
【0023】
請求項4に記載のDVDレコーダによれば、RMAセグメントに含まれる最新のRMDが読み取られるため、更に適正にDVD−RWに記録することができる。
【0024】
請求項5に記載のDVDプレーヤによれば、DVD−RWのRMAにおいて、RMAリードイン情報の次の領域に格納された第1のRMDセットに格納され、第1のRMD以降のRMDフォーマットが、SR形式であるか、又は、ROW形式であるかを示す第2フォーマットのRMDが読み取られ、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られる。そして、第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDが読み取られ、読み取られたRMDに基づいて、読み取られたRMDに基づいて、DVD−RWに格納された情報が再生されるため、簡素な構成で確実に、DVD−RWに格納された情報を再生することができる。
【0025】
すなわち、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られるため、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDに基づいて、DVD−RWに格納された情報が再生されるので、簡素な構成で確実に、DVD−RWに格納された情報を再生することができる。
【0026】
つまり、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、DVD−RWの再生が可能となるので、DVD−RWに格納された情報を再生することができる可能性を高めることができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るDVDレコーダ1の構成の一例を示すブロック図である。DVDレコーダ1(DVDプレーヤにも相当する)は、DVD−RW10に情報を記録すると共に、DVD−RW10に格納された情報を再生するものであって、リモートコントローラ(=Remotecontroller:以下、「リモコン」という)2と赤外線通信を介して通信可能に接続されている。
【0028】
リモコン2は、ユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に対応する赤外線信号を生成して、DVDレコーダ1に対して出力するものである。
【0029】
また、DVDレコーダ1は、マイクロプロセッサ11、光ピックアップ12、RF回路13、外部インターフェイス14、インターフェイス15、表示部16、メモリ17、及び、赤外線信号受信部18を備えている。
【0030】
マイクロプロセッサ11は、DVDレコーダ1全体の動作を制御するものである。光ピックアップ12(第1読取手段の一部、第2読取手段の一部、第3読取手段の一部、書込実行手段の一部、及び、再生実行手段の一部に相当する)は、DVD−RW10に対してレーザビームを照射してデータの書き込み(REC=記録)及び読み出し(PLAY=再生)を行うものである。
【0031】
RF回路13(第1読取手段の一部、第2読取手段の一部、第3読取手段の一部、書込実行手段の一部、及び、再生実行手段の一部に相当する)は、光ピックアップ12から出力されるRF(Radio Frequency)信号を処理するものである。外部インターフェイス14は、外部入出力機器との間で、データの入出力を行う際のデータ形式の変換等を行うものである。インターフェイス15は、ケーブルを介して図略のテレビ受信機等の外部機器との間で映像情報、コマンド情報等の種々の情報の送受信を行うものである。
【0032】
表示部16は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり、外部から視認可能にガイダンス情報、メッセージ情報、設定情報等の種々の情報を表示するものである。メモリ17は、種々の情報を格納するものである。赤外線信号受信部18は、リモコン2から送信された赤外線信号を受信するものである。
【0033】
図2は、本発明に係るDVDレコーダ1における主要部の構成の一例を示す機能構成図である。図1に示すマイクロプロセッサ11は、機能的に、第1読取部111、第2読取部112、第3読取部113、書込実行部114、再生実行部115、及び、第4読取部116を備えている。
【0034】
ここでは、マイクロプロセッサ11が、図略のROM(Read Only Memory)等に予め格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、第1読取部111、第2読取部112、第3読取部113、書込実行部114、再生実行部115、第4読取部116等の機能部として機能するものである。
【0035】
また、図2に示すメモリ17又は図略のROMに格納された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に格納され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
【0036】
第1読取部111(第1読取手段の一部に相当する)は、DVDレコーダ1にDVD−RW10が挿入されたか否かを判定し、挿入されたと判定された場合には、DVD−RW10のRMAにおいて、RMAリードイン情報の次の領域に格納された第1のRMDセットに格納され、該第1のRMD以降のRMDフォーマットが、SR形式であるか、又は、ROW形式であるかを示す第2フォーマットのRMDを読み取るものである。
【0037】
第2読取部112(第2読取手段の一部に相当する)は、第1読取部111によって、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取るものである。また、第2読取部112は、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りを実行するものである。
【0038】
第3読取部113(第3読取手段の一部に相当する)は、第2読取部112によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDを読み取るものである。また、第3読取部113は、RMAセグメントに含まれる最新のRMDを読み取るものである。具体的には、第3読取部113は、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれるRMDの中から、最新のRMDを検索し、検索された最新のRMDを読み取るものである。
【0039】
第4読取部116は、第1読取部111によって、第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDに基づいて、RMDフォーマットがSR形式であるか、ROW形式であるかを判定するものである。また、第4読取部116は、SR形式であると判定された場合には、最新の第1フォーマットのRMDを読み取るものである。更に、第4読取部116は、ROW形式であると判定された場合には、最新の第3フォーマットのRMDを読み取るものである。
【0040】
ここで、図5を用いてSR形式及びROW形式について説明する。図5は、SR形式及びROW形式のRMAのRMDフォーマットを示すデータ構成図である。(a)は、SR形式のRMAのRMDフォーマットであり、(b)は、ROW形式のRMAのRMDフォーマットである。
【0041】
(a)に示すように、SR形式のRMAには、RMAリードイン(Lead−in)情報、第2フォーマット(Format 2)のRMDが格納されたRMDセット、及び、第1フォーマット(Format 1)のRMDが格納されている。RMDセットは、5個のRMDで構成され、5個のRMDにおいて、図6を用いて後述するRGBフィールド以外のフィールドには、全て同一の管理情報が格納されている。まず、RMDセットに管理情報が格納され、続いて、第1フォーマット(Format 1)のRMDに、管理情報が逐次格納される。
【0042】
(b)に示すように、ROW形式のRMAには、RMAリードイン(Lead−in)情報、及び、5個のRMAセグメントが形成されている。各RMAセグメントには、それぞれ、28個のRMDセットが形成され、その内、最初のRMDセットに第2フォーマット(Format 2)のRMDが格納され、以降の27個のRMDセットには、第3フォーマット(Format 3)のRMDが格納されている。また、第2フォーマット(Format 2)のRMDが格納されるRMDセットは、5個のRMDから構成され、5個のRMDにおいて、図6を用いて後述するRGBフィールド以外のフィールドには、全て同一の管理情報が格納されている。
【0043】
DVDレコーダ1に挿入されたDVD−RW10のRMAがROW形式である場合には、第1読取部111、第2読取部112、及び、第3読取部113は、それぞれ、図5(b)に示すデータ構成図において以下の処理を行う。第1読取部111は、第1RMAセグメント(RMA Segment #1)の第1RMDセット(RMD Set #1)に含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る。
【0044】
第2読取部112は、第1のRMDセットが含まれる第1RMAセグメント(RMA Segment #1)以降の全てのRMAセグメント、すなわち、第2RMAセグメント(RMA Segment #2)〜第5RMAセグメント(RMA Segment #5)の第1RMDセット(RMD Set #1)に含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る。
【0045】
第3読取部113は、第2読取部112によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に(=読み取りが成功した場合に)、第2読取部112によって読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメント(例えば、第2RMAセグメント(RMA Segment #2))に含まれ、第3フォーマットのRMDが格納されている第2RMDセット(RMD Set #2)〜第28RMDセット(RMD Set #28)のRMDの中から、最新のRMDを検索し、検索された最新のRMDを読み取る。また、第3読取部113は、第2読取部112によって第2フォーマットのRMDが読み取られなかった場合に(=読み取りが失敗した場合に)、エラーであると判定して、図1に示す表示部16にエラーである旨の表示を行うものである。
【0046】
図6は、第2フォーマットのRMDに格納された管理情報を示す図表である。「Field0」の「Disc status」に、RMDフォーマットが、SR形式であるか、又は、ROW形式であるかを示す情報が格納されている。すなわち、「Disc status」が「00h」である場合には、SR形式であることを示し、「10h」である場合には、ROW形式であることを示している。また、第2フォーマットのRMDには、「Field2」の「Erase Information2」には、記録開始アドレス、記録終了アドレス等の重要な情報が格納されているため、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合には、DVD−RW10の記録及び再生を行うことができないのである。
【0047】
書込実行部114(書込実行手段の一部に相当する)は、リモコンを介して情報を書き込む旨の操作入力が受け付けられた場合に、第3読取部113又は第4読取部116によって読み取られた最新のRMDに基づいて、DVD−RW10への書き込みを実行するものである。
【0048】
再生実行部115(再生実行手段の一部に相当する)は、リモコンを介して情報を再生する旨の操作入力が受け付けられた場合に、第3読取部113又は第4読取部116によって読み取られた最新のRMDに基づいて、DVD−RWに格納された情報を再生するものである。
【0049】
図3、図4は、DVDレコーダ1(主に、マイクロプロセッサ11)の記録動作の一例を示すフローチャートである。まず、第1読取部111によってDVD−RW10が挿入されたか否かが判定される(S101)。DVD−RW10が挿入されていないと判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。DVD−RW10が挿入されたと判定された場合(S101でYES)には、第1読取部111によって、第2フォーマットのRMDが読み取られる(S103)。そして、第2読取部112によって、ステップS103における読み取りが成功したか否かの判定が行われる(S105)。
【0050】
ステップS103における読み取りが成功しなかった(=失敗した)と判定された場合(S105でNO)には、処理が図4に示すステップS123に進められる。ステップS103における読み取りが成功したと判定された場合(S105でYES)には、第4読取部116によって、ステップS123において読み取られた第2フォーマットのRMDに基づいて、第1のRMD以降のRMDフォーマットが、SR形式であるか否か(=SR形式であるか、又は、ROW形式であるか)の判定が行われる(S107)。
【0051】
SR形式であると判定された場合(S107でYES)には、第4読取部116によって、最新の第1フォーマットのRMDが検索される(S109)。そして、第4読取部116によって、最新の第1フォーマットのRMDが読み取られる(S111)。
【0052】
SR形式ではない(=ROW形式である)と判定された場合(S107でNO)には、第4読取部116によって、次のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られる(S113)。そして、第4読取部116によって、ステップS113において読み取られた第2フォーマットのRMDにデータが格納されていないか否か(=データが無いか否か)の判定が行われる(S115)。格納されていると判定された場合(S115でNO)には、処理がステップS113に戻され、ステップS113以降の処理が繰り返し実行される。
【0053】
格納されていないと判定された場合(S115でYES)には、第4読取部116によって、RMAセグメントに含まれる最新の第3フォーマットのRMDが検索される(S117)。そして、第4読取部116によって、最新の第3フォーマットのRMDが読み取られる(S119)。ステップS111の処理が終了した場合、又は、ステップS119の処理が終了した場合には、書込実行部114によって、リモコンを介して情報を書き込む旨の操作入力が受け付けられた場合に、DVD−RW10への書き込みが実行され(S121)、処理が終了される。
【0054】
ステップS105でNOの場合には、図4に示すように、第2読取部112によって、次のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られる(S123)。そして、第3読取部113によって、ステップS123における読み取りが成功したか否かの判定が行われる(S125)。成功したと判定された場合(S125でNO)には、処理が図3に示すステップS113に戻され、ステップS113以降の処理が繰り返し実行される。ただし、この場合には、ステップS113からステップS119までの処理は、第3読取部113によって実行される。
【0055】
成功しなかった(=失敗した)と判定された場合(S125でNO)には、第2読取部112によって、全てのRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDの読み取りが終了したか否かの判定が行われる(S127)。全てのRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDの読み取りが終了していないと判定された場合(S127でNO)には、処理がステップS123に戻され、ステップS123以降の処理が繰り返し実行される。全てのRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDの読み取りが終了したと判定された場合(S127でYES)には、第3読取部113によって、エラーであると判定され(S129)、処理が終了される。
【0056】
このようにして、DVD−RW10のRMAにおいて、RMAリードイン情報の次の領域に格納された第1のRMDセットに格納され、第1のRMD以降のRMDフォーマットが、SR形式であるか、又は、ROW形式であるかを示す第2フォーマットのRMDが読み取られ、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られる。そして、第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDが読み取られ、読み取られたRMDに基づいて、DVD−RW10への書き込みが実行されるため、簡素な構成で確実に、DVD−RWに記録することができる。
【0057】
すなわち、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られるため、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDに基づいて、DVD−RW10への書き込みが実行されるので、簡素な構成で確実に、DVD−RW10に記録することができる。
【0058】
つまり、第1のRMDセットに格納された第2フォーマットのRMDが読み取れない場合であっても、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDが読み取られた場合には、DVD−RW10への書き込みが可能となるので、DVD−RW10に記録することができる可能性を高めることができるのである。
【0059】
また、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りが実行されるため、更に確実に、DVD−RW10に記録することができる。
【0060】
すなわち、ROW形式のDVD−RW10には、5個のRMAセグメントが形成されているため、第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全て(=4個)のRMAセグメントについて読み取りが実行されるので、いずれかのRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取ることができる場合には、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマットのRMDに基づいてDVD−RW10に記録することができるのである。
【0061】
更に、RMAセグメントに含まれる最新のRMDが読み取られるため、更に適正にDVD−RW10に記録することができる。
【0062】
なお、本発明は、以下の形態にも適用可能である。
(A)本実施形態では、DVDレコーダ1が、DVD−RW10に情報を記録すると共に、DVD−RW10に格納された情報を再生する場合について説明したが、DVD−RW10に情報を記録するか、又は、DVD−RW10に格納された情報を再生する形態でもよい。DVD−RW10に格納された情報を再生する場合には、いわゆる、DVDプレーヤである。
【0063】
(B)本実施形態では、マイクロプロセッサ11が、第1読取部111、第2読取部112、第3読取部113、書込実行部114、再生実行部115、及び、第4読取部116を備える場合について説明したが、第1読取部111、第2読取部112、第3読取部113、書込実行部114、再生実行部115、及び、第4読取部116の内、少なくとも1の機能部が回路等のハードウェアによって構成されている形態でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】は、本発明に係るDVDレコーダの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】は、本発明に係るDVDレコーダにおける主要部の構成の一例を示す機能構成図である。
【図3】は、DVDレコーダ(主に、マイクロプロセッサ)の記録動作の一例を示すフローチャート(前半部)である。
【図4】は、DVDレコーダ(主に、マイクロプロセッサ)の記録動作の一例を示すフローチャート(後半部)である。
【図5】は、SR形式及びROW形式のRMAのRMDフォーマットを示すデータ構成図である。
【図6】は、第2フォーマットのRMDに格納された管理情報を示す図表である。
【符号の説明】
【0065】
1 DVDレコーダ
10 DVD−RW
11 マイクロプロセッサ
111 第1読取部(第1読取手段の一部)
112 第2読取部(第2読取手段の一部)
113 第3読取部(第3読取手段の一部)
114 書込実行部(書込実行手段の一部)
115 再生実行部(再生実行手段の一部)
116 第4読取部
12 光ピックアップ(第1読取手段の一部、第2読取手段の一部、第3読取手段の一部、書込実行手段の一部、再生実行手段の一部)
13 RF回路(第1読取手段の一部、第2読取手段の一部、第3読取手段の一部、書込実行手段の一部、再生実行手段の一部)
2 リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DVD−RWに情報を記録するDVDレコーダであって、
DVD−RWのRMA(Recording Management Area)において、RMAリードイン(Lead−in)情報の次の領域に格納された第1のRMD(Recording Management Data)セットに格納され、該第1のRMDセット以降のRMDフォーマットが、SR(Sequential Recording)形式であるか、又は、ROW(Restricted Overwrite)形式であるかを示す第2フォーマット(Format 2)のRMDを読み取る第1読取手段と、
前記第1読取手段によって、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、前記第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る第2読取手段と、
前記第2読取手段によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマット(Format 3)のRMDを読み取る第3読取手段と、
前記第3読取手段によって読み取られたRMDに基づいて、前記DVD−RWへの書き込みを実行する書込実行手段と、
を備え、
前記第2読取手段は、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りを実行し、
前記第3読取手段は、RMAセグメントに含まれる最新のRMDを読み取ることを特徴とするDVDレコーダ。
【請求項2】
DVD−RWに情報を記録するDVDレコーダであって、
DVD−RWのRMA(Recording Management Area)において、RMAリードイン(Lead−in)情報の次の領域に格納された第1のRMD(Recording Management Data)セットに格納され、該第1のRMDセット以降のRMDフォーマットが、SR(Sequential Recording)形式であるか、又は、ROW(Restricted Overwrite)形式であるかを示す第2フォーマット(Format 2)のRMDを読み取る第1読取手段と、
前記第1読取手段によって、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、前記第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る第2読取手段と、
前記第2読取手段によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマット(Format 3)のRMDを読み取る第3読取手段と、
前記第3読取手段によって読み取られたRMDに基づいて、前記DVD−RWへの書き込みを実行する書込実行手段と、
を備えることを特徴とするDVDレコーダ。
【請求項3】
前記第2読取手段は、第2フォーマットのRMDが読み取ることができるまで、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降の全てのRMAセグメントについて読み取りを実行することを特徴とする請求項2に記載のDVDレコーダ。
【請求項4】
前記第3読取手段は、RMAセグメントに含まれる最新のRMDを読み取ることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のDVDレコーダ。
【請求項5】
DVD−RWに格納された情報を再生するDVDプレーヤであって、
DVD−RWのRMA(Recording Management Area)において、RMAリードイン(Lead−in)情報の次の領域に格納された第1のRMD(Recording Management Data)セットに格納され、該第1のRMDセット以降のRMDフォーマットが、SR(Sequential Recording)形式であるか、又は、ROW(Restricted Overwrite)形式であるかを示す第2フォーマット(Format 2)のRMDを読み取る第1読取手段と、
前記第1読取手段によって、第2フォーマットのRMDが読み取れない場合に、前記第1のRMD以降のRMDフォーマットがROW形式であると仮定して、前記第1のRMDが含まれるRMAセグメント以降のRMAセグメントに含まれる第2フォーマットのRMDを読み取る第2読取手段と、
前記第2読取手段によって第2フォーマットのRMDが読み取られた場合に、読み取られた第2フォーマットのRMDが格納されているRMAセグメントに含まれる第3フォーマット(Format 3)のRMDを読み取る第3読取手段と、
前記第3読取手段によって読み取られたRMDに基づいて、前記DVD−RWに格納された情報を再生する再生実行手段と、
を備えることを特徴とするDVDプレーヤ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−217919(P2008−217919A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−55489(P2007−55489)
【出願日】平成19年3月6日(2007.3.6)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】