説明

コミュニケーションを支援するための端末、方法、プログラム及びその記憶媒体

【課題】コミュニケーションに係わる要求を、ユーザに操作及び手続上の負担を強いることなくかつリアルタイムに通知できるようにする。
【解決手段】人物ボタン群171、場所ボタン群172又は優先度ボタン群173が押下された時点で、コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131に従い、上記押下されたボタンに対応する人物、場所又は優先度レベルの識別情報等を含むコミュニケーション開始要求コマンドを生成して、同一コミュニティを構成する各支援端末に向け送信する。これに対しコミュニケーション開始要求コマンドを受信すると、その時点で要求報知制御プログラム132に従い、上記受信されたコミュニケーション開始要求コマンドから識別情報を抽出して、これに対応するLEDを人物LED群181、場所LED群182及び優先度LED群183の中から選択して発光駆動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば遠隔地に散在する複数のユーザ間のコミュニケーションを支援するための端末、方法、プログラム及びその記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔地に散在する複数のユーザ間で会議等のコミュニケーションを行う場合、主催者たるユーザは参加者たる他のユーザに対し電話を用いてコミュニケーションの開始を連絡するか、又はファクシミリや電子メールを使用して連絡を行うのが一般的である。しかし、電話を用いた連絡手法では、参加者ユーザが作業を中断して電話に応答しなければならないため、その応答操作が非常に煩わしい。また、参加者ユーザが複数存在する場合に同報を使用することが困難なため、主催者ユーザの負担も大きくなる。一方、ファクシミリや電子メールを使用する連絡手法によれば、参加者ユーザは作業が一段落したときに受信文を確認すればよくなり、また主催者ユーザは複数の参加者ユーザに対し同報により連絡をすることが可能となるので負担が軽減される。しかしながら、参加者が受信文をすぐに確認するとは限らないのでリアルタイム性が失われる。
【0003】
そこで、各ユーザが所持するデータ入出力装置によりユーザが在席中か否かといった情報を取得し、この取得情報をコミュニケーションサーバを介して転送することにより、相手ユーザが置かれている状況をリアルタイムに知ることができるようにしたコミュニケーションシステムが提案されている。このようなシステムによれば、ユーザ相互間で相手ユーザの存在感やつながり感を実感することが可能となる(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−234590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前記従来提案されているシステムは、ユーザのデータ入出力装置間の情報転送をコミュニケーションサーバを介して行っているため、システム構成が大掛かりになると共に、コミュニケーションの開始連絡を行おうとする場合にその手続が複雑であり、実用性に乏しいという課題があった。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、コミュニケーションに係わる要求を、ユーザに操作及び手続上の負担を強いることなくかつリアルタイムに通知できるようにした、コミュニケーションを支援するための端末、方法、プログラム及びその記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためにこの発明の一観点は、コミュニケーション相手となる人物を指定するための第1のボタン群と、コミュニケーションの場所を指定するための第2のボタン群と、上記第1のボタン群に対応付けて設けられた第1の表示素子群と、上記第2のボタン群に対応付けて設けられた第2の表示素子群と、他の端末との間で無線ネットワークを介して情報を送受信する無線インタフェースと、上記第1及び第2のボタン群、上記第1及び第2の表示素子群及び無線インタフェースに対し接続される制御ユニットを具備するコミュニケーション支援端末にあって、
上記制御ユニットに、上記第1のボタン群が操作された時点で、当該ボタンを操作した人物の識別情報と、上記操作されたボタンに対応する人物の識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、他の端末に向け無線インタフェースから送信させる手段と、上記第2のボタン群が操作された時点で、当該ボタンを操作した人物の識別情報と、上記操作されたボタンに対応する場所の識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、上記他の端末に向け無線インタフェースから送信させる手段と、他の端末から送信されたコミュニケーション要求が上記無線インタフェースにより受信された時点で、この受信されたコミュニケーション要求から人物又は場所の識別情報を抽出して、この抽出した識別情報に対応する表示素子を上記第1及び第2の表示素子群から選択し発光駆動させる手段を備えるようにしたものである。
【0008】
したがって、コミュニケーションの要求元となる端末において、ユーザがコミュニケーション相手となる人物を指定する第1のボタン又はコミュニケーションの場所を指定するための第2のボタンを操作すると、この時点で当該ボタンを操作した要求元ユーザの識別情報と上記操作されたボタンに対応する識別情報とを含むコミュニケーション要求が、コミュニケーションの要求先となる端末へ無線送信される。これに対し要求先となる端末では、要求元の端末から送信されたコミュニケーション要求を受信すると、この時点で上記コミュニケーション要求から人物又は場所の識別情報が抽出されて、この抽出した識別情報に対応する表示素子が発光駆動される。
【0009】
このため、要求先のユーザは電話応答操作のような面倒な操作が不要となり、作業の中断を強いられることがなくなる。また、要求先の人物に対応するボタンを押下するだけで要求先の複数のユーザに対しコミュニケーション要求が同報送信されるので、要求元のユーザの操作負担も大幅に軽減される。しかも、要求元のユーザはボタンの押下という簡単な操作を行うだけで、コミュニケーション相手の人物とコミュニケーション場所と云う必要十分な情報を要求先のユーザに通知できる利点がある。
【0010】
さらに、要求元の端末においてボタンが操作されるとその時点でコミュニケーション要求が要求先の端末に送信され、要求先の端末では当該コミュニケーション要求を受信するとその時点で表示素子が発光駆動される。すなわち、要求元の端末におけるボタン操作が要求先の端末にリアルタイムに通知され、さらにリアルタイムに報知されることになる。このため、ファクシミリや電子メールを利用する場合のようなリアルタイム性の喪失を招かない。
【0011】
またこの発明の一観点は、次のような各種構成要素をさらに備えることも特徴とする。
第1の特徴的構成要素は、コミュニケーション要求の優先度を複数の優先度レベルの中から選択的に指定するための第3のボタン群と、この第3のボタン群に対応付けて設けられた第3の表示素子群と、鳴音と振動のうちの少なくとも一方を発生する報知ユニットとをさらに具備し、上記制御ユニットに、上記第3のボタン群が操作された時点で、当該ボタンを操作した人物の識別情報と、上記操作されたボタンに対応する優先度レベルの識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、他の端末に向け無線インタフェースから送信させる手段と、他の端末から送信されたコミュニケーション要求が無線インタフェースにより受信された時点で、この受信されたコミュニケーション要求から優先度レベルの識別情報を抽出し、この抽出した識別情報に対応する表示素子を上記第3の表示素子群から選択して発光駆動させる手段と、上記複数の優先度レベルと上記報知ユニットによる複数の報知動作モードとの対応関係を表す情報を記憶するメモリと、上記受信されたコミュニケーション要求から抽出された優先度レベルの識別情報をもとに当該優先度レベルに対応する報知動作モードを上記メモリから読み出し、この読み出された報知動作モードに従い上記報知ユニットを駆動させる報知制御手段を、さらに備えるようにしたものである。
【0012】
したがって、要求元のユーザが第3のボタン群により優先度レベルを指定すると、この指定された優先度レベルが表示素子の発光により要求先のユーザに即時報知されると共に、上記指定された優先度レベルに応じた報知動作モードで報知ユニットにより報知動作が行われる。このため、要求先のユーザに対しコミュニケーション要求の重要度や緊急度等の属性情報を優先度レベルにより通知することが可能となり、しかも優先度レベルに応じて異なる報知動作モードで報知ユニットを駆動することで、上記コミュニケーション要求の重要度や緊急度等をより的確に要求先ユーザに認識させることが可能となる。
【0013】
第2の特徴的構成要素は、上記制御ユニットの報知制御手段において、優先度レベルの識別情報を含むコミュニケーション要求を受信した時点から予め定められた時間内に人物又は場所の識別情報を含むコミュニケーション要求が受信された場合に、上記読み出された報知動作モードに従い上記報知ユニットを駆動させるものである。
このようにすると、優先度の指定期間を限定することが可能となり、優先度を指定したコミュニケーション要求が誤って、或いは頻繁に送信されないようにすることができる。
【0014】
第3の特徴的構成要素は、音声メッセージを録音し再生出力するための音声インタフェースをさらに具備し、また上記制御ユニットに、上記コミュニケーション要求の送信後に上記音声インタフェースにより音声メッセージが録音入力された場合に、当該音声メッセージを上記コミュニケーション要求を送信した先の端末に向けて上記無線インタフェースから送信させる手段と、他の端末から送信された音声メッセージが上記無線インタフェースにより受信された場合に、この受信された音声メッセージを上記音声インタフェースにより再生出力させる手段をさらに備えるようにしたものである。
このようにすると、要求元のユーザは、コミュニケーション要求と共に任意の音声メッセージを要求先ユーザに送ることが可能となり、これによりコミュニケーションの開始に係わる補足的な情報を要求先ユーザに通知することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
すなわち、この発明の一観点によれば、コミュニケーションに係わる要求を、ユーザに操作及び手続上の負担を強いることなくかつリアルタイムに通知できるようにした、コミュニケーションを支援するための端末、方法、プログラム及びその記憶媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係わるコミュニケーション支援端末の外観を示す図である。このコミュニケーション支援端末TMは、楕円形をなすケース10の操作面の中央部に優先度ボタン群173を配置すると共に、その周辺部に人物ボタン群171及び場所ボタン群172をそれぞれ配置し、さらにケース10の上部にブザー20、振動モータ22、マイクロホン24及びスピーカ25を内蔵したものとなっている。
【0017】
人物ボタン群171は、コミュニケーション相手となる異なる複数の人物が割り当てられた複数のボタン(例えば、図では5個)を備える。場所ボタン群172は、コミュニケーションの場所として想定される異なる複数の場所が割り当てられた複数のボタン(例えば、図では5個)を備える。優先度ボタン173は、異なる複数の優先度レベルが割り当てられる複数のボタン(例えば、図では3個)を備える。これらの人物ボタン群171、場所ボタン群172及び優先度ボタン173を構成する各ボタンは、いずれも押ボタンスイッチにより構成され、これらの押ボタンスイッチのキートップにはそれぞれLED(Light Emitting Diode)が設けられている。人物ボタン群171の各ボタンに設けられた複数のLEDは、人物LED群181を構成する。場所ボタン群172の各ボタンに設けられた複数のLEDは、場所LED群182を構成する。優先度ボタン173の各ボタンに設けられた複数のLEDは、優先度LED群183を構成する。
【0018】
コミュニケーション支援端末TMは、ハードウエアとソフトウエアにより構成され動作するもので、次のように構成される。図2はその構成を示すブロック図である。
すなわち、コミュニケーション支援端末TMは、中央制御ユニット(Central Control Unit;CPU)11を備える。そして、このCPU11に、バス12を介して、プログラムメモリ13、データメモリ14、無線通信インタフェース(無線通信I/F)15をそれぞれ接続し、さらにボタン群17、LED群18、ブザー音発生回路19、振動発生回路21及び音声入出力インタフェース(音声入出力I/F)23をそれぞれ接続したものとなっている。
【0019】
このうちボタン群17には、先に述べた人物ボタン群171、場所ボタン群172及び優先度ボタン173が含まれる。またLED群18には、先に述べた人物LED群181、場所LED群182及び優先度LED群183が含まれる。なお、ボタン群17には、電源ボタンや音声の録音・再生ボタン等のその他の機能ボタンも含められる。
【0020】
無線通信I/F15はアンテナ16を有し、CPU11の制御の下で、他のコミュニケーション端末との間で無線通信ネットワークを介して無線信号の送受信を行う。無線通信ネットワークとしては、例えばZigBee等の小電力無線データ通信規格を採用した無線ネットワークが用いられる。
【0021】
ブザー音発生回路19には、ブザー20が接続されている。ブザー音発生回路19は、CPU11の制御の下、ブザーからブザー音(鳴音)を発生させる。ブザー音の大きさはCPU11の指示により2段階に制御する。振動発生回路21には振動モータ22が接続されている。振動発生回路21は、CPU11の制御の下、上記振動モータ22を駆動して振動を発生させる。
【0022】
音声入出力I/F23には、マイクロホン24及びスピーカ25が接続される。音声入出力I/F23は、CPU11の制御の下で、マイクロホン24により検出されたユーザの送信音声データをデータメモリ14へ出力して記憶させると共に、データメモリ14から読み出された受信音声メッセージをスピーカ25から拡声出力させる。
【0023】
プログラムメモリ13には、この発明に係わる制御機能を実現するためのアプリケーション・プログラムとして、コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131と、要求報知制御プログラム132と、音声メッセージ送受信制御プログラム133が格納されている。
【0024】
コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131は、上記人物ボタン群171、場所ボタン群172又は優先度ボタン群173が押下された時点で、この押下されたボタンに対応する人物、場所又は優先度レベルの識別情報と、当該端末の所有者たるユーザの識別情報(ユーザID)とを含むコミュニケーション開始要求コマンドを生成する。そして、この生成されたコミュニケーション開始要求コマンドを、同一コミュニティを構成するユーザの各端末に向け、無線通信I/F15から送信させる制御を、上記CPU11に実行させる。上記コミュニケーション開始要求コマンドの生成に必要なボタンと識別情報との対応関係を表すデータは、例えばプログラムメモリ内の制御データ領域に予め記憶されている。
【0025】
要求報知制御プログラム132は、以下の処理をCPU11に実行させる。
(1) 他の端末から送信されたコミュニケーション開始要求コマンドが無線通信I/F15により受信されたとき、この受信されたコミュニケーション開始要求コマンドから人物、場所又は優先度レベルの識別情報及び送信元端末のユーザIDをそれぞれ抽出する。そして、この抽出された人物、場所又は優先度レベルの識別情報と、送信元端末のユーザIDに対応するLEDを、人物LED群181、場所LED群182及び優先度LED群183の中から選択して発光駆動させる処理。なお、上記LEDの選択に必要な識別情報とLEDとの対応関係を表すデータは、プログラムメモリ内の制御データ領域に予め記憶されている。
【0026】
(2) 上記優先度レベルの識別情報を含むコミュニケーション開始要求コマンドを受信した時点から、予め設定した時間(例えば30秒間)内に、人物又は場所の識別情報を含むコミュニケーション開始要求コマンドが受信された場合に、上記優先度レベルに対応する報知動作モードをプログラムメモリ13内の制御データ領域から読み出す。そして、この読み出した報知動作モードに従い、報知ユニットとしてのブザー音発生回路19及び振動発生回路21を駆動してブザー音及び振動を発生させる処理。図3は、上記優先度レベルと報知動作モードとの対応関係の一例を示すものである。
【0027】
音声メッセージ送受信制御プログラム133は、以下の処理をCPU11に実行させる。
(1) 上記コミュニケーション開始要求コマンドを送信するための人物ボタン群171、場所ボタン群172又は優先度ボタン群173の押下がなされた時点から、予め設定された制限時間(例えば1分間)内に、音声メッセージの録音・再生操作が行われた場合に、音声入出力I/F23から出力される音声データをデータメモリ14に一旦記憶させる。そして、この記憶された音声データをリアルタイムにデータメモリ14から読み出して、無線通信I/F15からコミュニケーション開始要求コマンドの送信先の端末に向け送信させる処理。
(2) コミュニケーション開始要求コマンドの受信後に、無線通信I/F15により音声メッセージのデータが受信された場合に、この受信された音声メッセージのデータを音声入出力I/F23に転送してスピーカ25から拡声出力させる処理。
【0028】
次に、以上のように構成されたコミュニケーション支援端末TMの動作と、この動作により実現されるコミュニケーション支援方法を説明する。
なお、ここでは、例えば会議主催者たるユーザが会議参加者たる複数のユーザに対し、重要度が「中」程度の会議開催を通知しようとする場合を想定して説明する。図7はその動作シーケンスを示す図であり、優先度レベルの指定を伴うコミュニケーションの開始要求とその報知動作を示している。
【0029】
(1)人物ボタンの操作とその終了操作に応じた動作
要求元となる会議主催者たるユーザは、自身のコミュニケーション支援端末TMにおいて、図7の段階「1」に示すように、先ず会議参加者たる複数のユーザに対応する人物ボタンを押下する。そうすると、コミュニケーション支援端末TMのCPU11は、上記ボタン操作を図4に示すようにステップS41で検知すると、コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131を起動する。そして、ステップS42において上記操作されたボタンを識別し、その識別結果に基づいてステップS43によりコミュニケーション開始要求のコマンドを生成する。
【0030】
例えば、押下されたボタンが上記したように人物ボタンであれば、この人物ボタンの識別情報をプログラムメモリ13内の制御データから読み出し、この読み出された人物ボタンの識別情報と、上記ボタン操作を行った会議主催者のユーザIDと、ボタン操作の種類が押下(オン)であるのかその解除(オフ)であるのかを示すフラグ(この場合は押下を示すフラグ)を、上記コミュニケーション開始要求のコマンドに挿入又は付加する。そして、この生成されたコミュニケーション開始要求のコマンドを、ステップS44により同一のコミュニティグループに属する各ユーザのコミュニケーション支援端末TMに向け、無線通信I/F15から送信させる。送信先のコミュニケーション支援端末TMは、送信先アドレスとしてグループIDを用いることで指定される。なお、複数の人物ボタンが同時に押下された場合には、この押下されたボタンごとにそれぞれ上記コミュニケーション開始要求のコマンドが生成されて送信される。
【0031】
これに対し、送信先のコミュニケーション支援端末TMのCPU11は、図5に示すようにステップS51において、自端末が属するグループを宛先とするコミュニケーション開始要求のコマンドを無線通信I/F15により受信すると、要求報知制御プログラム132を起動する。そしてステップS52により、上記受信されたコミュニケーション開始要求のコマンドの内容を解析し、当該コマンドに含まれる識別情報から押下されたボタンを認識すると共に、ボタン操作の種類が押下(オン)であるのかその解除(オフ)であるのかをステップS53により判定する。
【0032】
この判定の結果、ボタン操作の種類が押下(オン)であれば、ステップS54に移行して報知処理を以下のように実行する。図6はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。すなわち、CPU11はステップS61,S63,S65においてそれぞれ、コマンドに挿入されていた識別情報が優先度レベルを示す識別情報であるのか、人物を示す識別情報であるのか、場所を示す識別情報であるのかを判定する。この判定の結果、人物を示す識別情報であれば、ステップS64において対応する人物LEDを点灯させる。これにより会議に参加する側のユーザは、自己宛のコミュニケーション開始要求の到来を知ることができる。
【0033】
この状態で、上記要求元のコミュニケーション支援端末TMにおいて、会議主催者ユーザが、図7の段階「2」に示すように、先に押下した人物ボタンの押下状態を解除(オフ)したとする。そうすると、当該支援端末のCPU11は、ステップS42で上記ボタン操作を判別したのち、ステップS43により当該人物ボタンの識別情報と、上記ボタン操作を行った会議主催者のユーザIDと、ボタン操作の種類が解除(オフ)であることを示すフラグを含むコマンドを生成する。そして、この生成されたコマンドを、ステップS44により同一のコミュニティグループに属する各ユーザのコミュニケーション支援端末TMに向け、無線通信I/F15から送信させる。
【0034】
これに対し上記要求先の各コミュニケーション支援端末TMのCPU11は、上記コマンドをステップS51で受信し、当該コマンドがボタン押下の解除を示すものであれば、ステップS53からステップS56に移行する。そして、このときブザー音及び振動が発生中であればその動作を停止させた後、ステップS57,S58に移行して発光駆動中のLEDの減光制御を行う。この減光制御では、発光駆動中のLEDが人物LEDまたは場所LEDの場合には例えば10秒かけて徐々に消灯するように発光駆動回路が制御され、一方発光駆動中のLEDが優先度LEDの場合には例えば30秒かけてさらにゆっくりと消灯するように発光駆動回路が制御される。上記減光時間はタイマにより設定される。なお、上記各減光処理による消灯時間は、10秒及び30秒に限らず如何なる値に設定してもよい。
【0035】
(2)優先度ボタンの操作とその終了操作に応じた動作
次に、要求元の会議主催者ユーザが、図7の段階「3」に示すように優先度「2」を指定する優先度ボタンを押下したとする。そうすると、コミュニケーション支援端末TMのCPU11は、上記人物ボタンの押下の場合と同様に、コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131に従い、優先度レベル「2」の識別情報と、上記ボタン操作を行った会議主催者のユーザIDと、ボタン操作の種類が押下(オン)であることを示すフラグを含むコミュニケーション開始要求コマンドをステップS43により生成し、この生成されたコミュニケーション開始要求のコマンドを、ステップS44により同一のコミュニティグループに属する各ユーザのコミュニケーション支援端末TMに向けて無線通信I/F15から送信させる。
【0036】
これに対し、送信先のコミュニケーション支援端末TMのCPU11は、上記コミュニケーション開始要求のコマンドを無線通信I/F15により受信すると、上記人物ボタンの押下の場合と同様に、要求報知制御プログラム132に従い上記コマンドの内容を解析する。そして、ボタン操作の種類が押下(オン)であり、かつ識別情報が優先度レベルを示すものであれば、ステップS62において対応する優先度LEDを点灯させる。これにより会議参加者ユーザは、先に受信したコミュニケーション開始要求の優先度レベルを確認することができる。
【0037】
そしてこの状態で、上記要求元のコミュニケーション支援端末TMにおいて、会議主催者ユーザが、図7の段階「4」に示すように、先に押下した優先度ボタンの押下状態を解除(オフ)すると、先に述べた人物ボタンの押下解除操作の場合と同様に、ステップS41〜S44により、上記要求元のコミュニケーション支援端末TMから送信先の各支援端末に対し上記優先度ボタンの押下状態を解除(オフ)を通知するためのコマンドが送信される。これに対し、送信先の各支援端末では、上記ボタンの押下状態を解除(オフ)を通知するためのコマンドを受信すると、ステップS57,S58により発光駆動中のLEDの減光制御が行われる。ただしこの場合には、発光駆動中のLEDは優先度LEDであるため、先に述べた人物LEDの場合よりさらに長く30秒かけてゆっくりと消灯するように発光駆動回路が制御される。したがって、要求先のユーザは指定された優先度レベルを見落とすことなくより確実に視認することができる。
【0038】
(3)場所ボタンの操作とその終了操作に応じた動作
続いて、要求元の会議主催者ユーザが、図7の段階「5」に示すように会議開催場所を表す場所ボタンを押下したとする。そうすると、コミュニケーション支援端末TMのCPU11は、先に述べた人物ボタンの押下の場合と同様に、コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131に従い、場所の識別情報と、上記ボタン操作を行った会議主催者のユーザIDと、ボタン操作の種類が押下(オン)であることを示すフラグを含むコミュニケーション開始要求コマンドをステップS43により生成し、この生成されたコミュニケーション開始要求のコマンドを、ステップS44により同一のコミュニティグループに属する各ユーザのコミュニケーション支援端末TMに向けて無線通信I/F15から送信させる。
【0039】
これに対し、送信先のコミュニケーション支援端末TMのCPU11は、上記コミュニケーション開始要求のコマンドを無線通信I/F15により受信すると、先に述べた人物ボタンの押下の場合と同様に、要求報知制御プログラム132に従い上記コマンドの内容を解析する。そして、ボタン操作の種類が押下(オン)であり、かつ識別情報が場所を示すものであれば、ステップS66において対応する場所LEDを点灯させる。
【0040】
またそれと共に、送信先のコミュニケーション支援端末TMのCPU11は、上記場所を指定するコマンドが、先に受信した優先度レベルを指定するコマンドの受信タイミングから30秒以内に受信されたか否かをステップS67で判定する。この判定の結果、30秒以内に受信されたものであれば、CPU11はステップS68において、先に受信した優先度レベルの識別情報をもとに当該優先度レベルに対応する報知動作モードをプログラムメモリ13内の制御データから読み出す。そして、この読み出された報知動作モードに従い、報知ユニットとしてのブザー音発生回路19及び振動発生回路21を駆動して、ブザー20からブザー音を発生させると共に、振動モータ22を振動させる。
【0041】
例えば、いま優先度レベル「2」が指定されていれば、図3に示したように振動モータ22が作動すると共に「小」音量のブザー音が発生される。なお、優先度レベル「3」が指定された場合には、図3に示したように振動モータ22が作動すると共に「大」音量のブザー音が発生される。このため、要求先の各ユーザは、支援端末を仮にポケット等に収容している場合でも、上記振動とブザー音によりコミュニケーションの開始要求を確実に認識でき、しかも音量の大小により当該コミュニケーションの重要度または緊急度を認識することが可能となる。
【0042】
最後に、上記要求元のコミュニケーション支援端末TMにおいて、会議主催者ユーザが、図7の段階「6」に示すように、先に押下した場所ボタンの押下状態を解除(オフ)すると、先に述べた人物ボタン及び優先度ボタンの押下解除操作の場合と同様に、ステップS41〜S44により、上記要求元のコミュニケーション支援端末TMから送信先の各支援端末に対し上記場所ボタンの押下状態を解除(オフ)を通知するためのコマンドが送信される。
【0043】
これに対し、送信先の各支援端末のCPU11は、上記ボタンの押下状態を解除(オフ)を通知するためのコマンドを受信すると、先ずステップS56により上記振動とブザー音の発生を即時停止させる。そして、ステップS57,S58により発光駆動中の場所LEDを10秒かけて徐々に消灯させるように制御する。
【0044】
(4)音声メッセージの録音・再生動作
上記要求元のコミュニケーション支援端末TMにおいて、上記コミュニケーション開始要求を送信する最後のボタン操作、つまり場所ボタンが押下された時点から、予め設定された制限時間(例えば1分間)内に、音声メッセージの録音・再生操作が行われたとする。そうすると、当該支援端末のCPU11は、ステップS45で上記操作を検知して音声メッセージ送受信制御プログラム133を起動する。そして、ステップS46により上記制限時間をチェックし、上記制限時間内であればステップS47により録音・再生処理を開始する。
【0045】
すなわち、マイクロホン24により入力されたアナログ音声メッセージを音声入出力I/F23によりディジタル音声データに変換し、このディジタル音声データをデータメモリ14に一旦記憶させる。そして、この記憶されたディジタル音声データをデータメモリ14から読み出して符号化したのち、無線通信I/F15からコミュニケーション開始要求の送信先の端末に向け送信させる。この音声メッセージデータの録音・再生処理は、ステップS48で終了操作が検出されるか、又は上記制限時間(1分間)が経過すると終了する。
【0046】
一方、送信先のコミュニケーション支援端末のCPU11は、先に述べたステップS54による報知処理後にステップS55で音声メッセージの受信の有無を判定する。そして、無線通信I/F15により音声メッセージデータが受信されると、ステップS59において音声メッセージ送受信制御プログラム133を起動し、上記受信された音声メッセージデータを音声入出力I/F23に供給してスピーカ25から拡声出力させる。
【0047】
以上述べたように第1の実施形態では、コミュニケーション支援端末TMに、人物ボタン群171、場所ボタン群172及び優先度ボタン群173を設けると共に、これらのボタン群171〜173に対応付けて人物LED群181、場所LED群182及び優先度LED群183を設けている。そして、これらの人物ボタン群171、場所ボタン群172又は優先度ボタン群173が押下された時点で、コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131に従い、上記押下されたボタンに対応する人物、場所又は優先度レベルの識別情報等を含むコミュニケーション開始要求コマンドを生成して、同一コミュニティを構成する各支援端末に向け送信させるようにしている。これに対しコミュニケーション開始要求コマンドを受信すると、その時点で要求報知制御プログラム132に従い、上記受信されたコミュニケーション開始要求コマンドから識別情報を抽出して、これに対応するLEDを人物LED群181、場所LED群182及び優先度LED群183の中から選択して発光駆動させるようにしている。
【0048】
したがって、コミュニケーション要求先のユーザは電話応答操作のような面倒な操作が不要となり、作業の中断を強いられることがなくなる。また、要求先の人物に対応するボタンを押下するだけで要求先の複数のユーザに対しコミュニケーション要求が同報送信されるので、要求元のユーザの操作負担も大幅に軽減される。しかも、要求元のユーザはボタンの押下という簡単な操作を行うだけで、コミュニケーション相手の人物とコミュニケーション場所と云う必要十分な情報を要求先のユーザに通知できる利点がある。さらに、要求元の端末におけるボタン操作が要求先の端末にリアルタイムに通知され、さらにリアルタイムに報知されることになる。このため、ファクシミリや電子メールを利用する場合のようなリアルタイム性の喪失を招かない。
【0049】
また、要求元のユーザが優先度レベルを指定するボタンを押下すると、要求先の端末において上記指定された優先度レベルがLEDの発光により要求先のユーザに即時報知されると共に、上記指定された優先度レベルに応じた報知動作モードによりブザー音及び振動が発生される。このため、要求先のユーザに対しコミュニケーション要求の重要度や緊急度等を優先度レベルにより通知することが可能となり、しかも優先度レベルに応じて異なる報知動作モードでブザー音及び振動が発生されることで、コミュニケーション開始要求の重要度や緊急度等をより的確に要求先ユーザに認識させることが可能となる。
【0050】
さらに、音声メッセージ送受信制御プログラム133に従い、人物、場所又は優先度レベルのボタンの押下が最後に行われた時点から、予め設定された制限時間(例えば1分間)内に、音声メッセージの録音・再生操作が行われた場合に、入力された音声メッセージデータをデータメモリ14に一旦記憶したのち無線通信I/F15から要求先の端末に向け送信し、要求先の端末では上記音声メッセージデータを受信してスピーカ25から拡声出力するようにしている。したがって、要求元のユーザは、コミュニケーション要求と共に任意の音声メッセージを要求先ユーザに送ることが可能となり、これによりコミュニケーションの開始に係わる補足的な情報を要求先ユーザに通知することが可能となる。
【0051】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、要求元のコミュニケーション支援端末から要求先のコミュニケーション端末へ無線通信ネットワークを介してコミュニケーション開始要求コマンドを直接伝送する場合を例にとって説明した。
しかし、それに限らず、例えば図9に示すように、要求元のコミュニケーション支援端末TMaから無線送信されたコミュニケーション開始要求コマンドを、当該端末TMaと通信可能な範囲に存在するコミュニケーション支援端末TMcで中継して、上記要求元の端末TMaの通信範囲外に存在する他のコミュニケーション支援端末TMd,TMfへ転送するようにしてもよい。これは、各コミュニケーション支援端末にコミュニケーション開始要求コマンドの中継転送機能を備えることにより実現できる。
【0052】
さらに、図9に示すように、コミュニケーション支援端末TMeにシリアルインタフェースを設けることで、要求元のコミュニケーション支援端末TMaから送信されたコミュニケーション開始要求コマンドを無線通信I/F15で受信したのち、上記シリアルインタフェースから中継装置RP1へ転送する。そして、この中継装置RP1からLAN(Local Area Network)等の有線ネットワークNW1を介して、別のフロア又は建屋の中継装置RP2へ転送し、この中継装置RP2からシリアルインタフェースを介してコミュニケーション支援端末TMhへ転送するように構成してもよい。
【0053】
このように、コミュニケーション支援端末TMa〜TMhに中継転送機能及びシリアルインタフェースを備えることで、個々のコミュニケーション支援端末の無線通信可能範囲を越える場所に存在する多数のコミュニケーション支援端末へもコミュニケーション開始要求コマンドをリアルタイムに同報転送することが可能になる。
【0054】
(その他の実施形態)
前記第1の実施形態では図7に示したように、優先度ボタンが押下された後30秒以内に場所ボタンが押下された場合に、この場所ボタンの押下をLEDの点灯と、ブザー音・振動の発生を用いて報知するようにした。しかし、それに限らず、優先度ボタンが押下された後30秒以内に人物ボタンが押下された場合にも、この人物ボタンの押下をLEDの点灯と、ブザー音・振動の発生を用いて報知するようにしてもよい。
【0055】
また、図8に示すように、優先度ボタンの押下は必須ではなく、さらに複数の人物ボタン及び場所ボタンを続けて又は同時に操作し、しかるのちこれらのボタンの押下状態を順次解除するようにしてもよい。この場合、受信側のコミュニケーション支援端末では、上記複数の人物ボタン及び場所ボタンの押下に応じて対応するLEDが順次点灯し、しかるのち上記各ボタンの押下解除に応じて対応するLEDが順次減光消灯する。
【0056】
さらに、前記第1の実施形態では、音声録音・再生ボタンを設け、このボタンの操作に応じて録音・再生処理が実行される場合を例にとって説明した。しかし、音声録音・再生ボタンを設けずに、人物、場所、優先度ボタンが最後に押下された時点から予め決められた制限時間(1分間)を音声録音・再生時間とし、この期間に自動的に音声録音・再生機能を動作させて音声メッセージの録音・送信動作が行われるようにしてもよい。なお、音声録音・再生ボタンの代わりに、スライドスイッチなどのその他の操作手段を使用することも可能である。
【0057】
その他、コミュニケーション支援端末の形状やその構成、人物ボタン群171、場所ボタン群172、優先度ボタン群173のボタン数、コミュニケーション開始要求送信制御プログラム131、要求報知制御プログラム132及び音声メッセージ送受信制御プログラム133による制御手順と制御内容、無線通信インタフェースの種類、優先度レベルの段階数とそれに応じた報知動作モードの種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0058】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わるコミュニケーション支援端末の外観を示す図である。
【図2】この発明の第1の実施形態に係わるコミュニケーション支援端末のハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。
【図3】優先度レベルと報知動作モードとの関係を示す図である。
【図4】図2に示したコミュニケーション支援端末によるコミュニケーション要求送信時の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【図5】図2に示したコミュニケーション支援端末によるコミュニケーション要求受信時の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【図6】図5に示したコミュニケーション要求受信手順中の報知処理動作の内容を示すフローチャートである。
【図7】図2に示したコミュニケーション端末による動作シーケンスの第1の例を示す図である。
【図8】図2に示したコミュニケーション端末による動作シーケンスの第2の例を示す図である。
【図9】この発明の第2の実施形態に係わるコミュニケーション支援端末を使用したコミュニケーション支援システムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0060】
10…ケース、11…CPU、12…バス、13…プログラムメモリ、131…コミュニケーション開始要求送信制御プログラム、132…要求報知制御プログラム、133…音声メッセージ送受信制御プログラム、14…データメモリ、15…無線通信インタフェース(無線通信I/F)、17…ボタン群、171…人物ボタン群、172…場所ボタン群、173…優先度ボタン群、18…LED群、181…人物LED群、182…場所LED群、183…優先度LED群、19…ブザー音発生回路、20…ブザー、21…振動発生回路、22…振動モータ、23…音声入出力インタフェース(音声入出力I/F)、24…マイクロホン、25…スピーカ、TMa〜TMh…コミュニケーション端末、RP1,RP2…中継装置、NW1…通信ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミュニケーション相手となる人物を指定するための第1のボタン群と、
コミュニケーションの場所を指定するための第2のボタン群と、
前記第1のボタン群に対応付けて設けられた第1の表示素子群と、
前記第2のボタン群に対応付けて設けられた第2の表示素子群と、
他の端末との間で無線ネットワークを介して情報を送受信する無線インタフェースと、
前記第1及び第2のボタン群、前記第1及び第2の表示素子群及び無線インタフェースに対し接続される制御ユニットと
を具備し、
前記制御ユニットは、
前記第1のボタン群が操作された時点で、当該ボタンを操作した人物の識別情報と、前記操作されたボタンに対応する人物の識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、他の端末に向け前記無線インタフェースから送信させる手段と、
前記第2のボタン群が操作された時点で、当該ボタンを操作した人物の識別情報と、前記操作されたボタンに対応する場所の識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、他の端末に向け前記無線インタフェースから送信させる手段と、
他の端末から送信されたコミュニケーション要求が前記無線インタフェースにより受信された時点で、この受信されたコミュニケーション要求から人物又は場所の識別情報を抽出して、この抽出した識別情報に対応する表示素子を前記第1及び第2の表示素子群から選択し発光駆動させる手段と
を備えることを特徴とするコミュニケーション支援端末。
【請求項2】
コミュニケーション要求の優先度を、複数の優先度レベルの中から選択的に指定するための第3のボタン群と、
前記第3のボタン群に対応付けて設けられた第3の表示素子群と、
鳴音と振動のうちの少なくとも一方を発生する報知ユニットと
を、さらに具備し、
前記制御ユニットは、
前記第3のボタン群が操作された時点で、当該ボタンを操作した人物の識別情報と、前記操作されたボタンに対応する優先度レベルの識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、他の端末に向け前記無線インタフェースから送信させる手段と、
他の端末から送信されたコミュニケーション要求が前記無線インタフェースにより受信された時点で、この受信されたコミュニケーション要求から優先度レベルの識別情報を抽出し、この抽出した識別情報に対応する表示素子を前記第3の表示素子群から選択して発光駆動させる手段と、
前記複数の優先度レベルと前記報知ユニットを用いた複数の報知動作モードとの対応関係を表す情報を記憶するメモリと、
前記受信されたコミュニケーション要求から抽出された優先度レベルの識別情報をもとに、当該優先度レベルに対応する報知動作モードを前記メモリから読み出し、この読み出された報知動作モードに従い前記報知ユニットを駆動させる報知制御手段と
を、さらに備えることを特徴とする請求項1記載のコミュニケーション支援端末。
【請求項3】
前記制御ユニットの報知制御手段は、優先度レベルの識別情報を含むコミュニケーション要求を受信した時点から予め定められた時間内に人物又は場所の識別情報を含むコミュニケーション要求が受信された場合に、前記読み出された報知動作モードに従い前記報知ユニットを駆動させることを特徴とする請求項2記載のコミュニケーション支援端末。
【請求項4】
音声メッセージを録音し再生出力するための音声インタフェースを、さらに具備し、
前記制御ユニットは、
前記コミュニケーション要求の送信後に前記音声インタフェースにより音声メッセージが録音入力された場合に、当該音声メッセージを前記コミュニケーション要求を送信した先の端末に向けて前記無線インタフェースから送信させる手段と、
他の端末から送信された音声メッセージが前記無線インタフェースにより受信された場合に、この受信された音声メッセージを前記音声インタフェースにより再生出力させる手段と
を、さらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコミュニケーション支援端末。
【請求項5】
コミュニケーション相手となる人物を指定するための第1のボタン群と、コミュニケーションの場所を指定するための第2のボタン群と、前記第1のボタン群に対応付けて設けられた第1の表示素子群と、前記第2のボタン群に対応付けて設けられた第2の表示素子群と、他の端末との間で無線ネットワークを介して情報を送受信する無線インタフェースと、前記第1及び第2のボタン群、前記第1及び第2の表示素子群及び無線インタフェースに対し接続される制御ユニットとを具備する第1及び第2の端末を使用したコミュニケーション支援方法であって、
コミュニケーションの要求元となる第1の端末が、前記第1のボタン群が操作された時点で、この操作されたボタンに対応する人物の識別情報と、前記要求元となる人物の識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、コミュニケーションの要求先となる第2の端末に向け前記無線インタフェースから送信する過程と、
前記第1の端末が、前記第2のボタン群が操作された時点で、この操作されたボタンに対応する場所の識別情報と、前記要求元となる人物の識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、前記第2の端末に向け前記無線インタフェースから送信する過程と、
前記第2の端末が、前記第1の端末から送信されたコミュニケーション要求が前記無線インタフェースにより受信された時点で、この受信されたコミュニケーション要求から人物又は場所の識別情報を抽出し、この抽出された識別情報に対応する表示素子を前記第1及び第2の表示素子群から選択して発光駆動させる過程と
を備えることを特徴とするコミュニケーション支援方法。
【請求項6】
前記第1及び第2の端末が、コミュニケーション要求の優先度を複数の優先度レベルの中から選択的に指定するための第3のボタン群と、この第3のボタン群に対応付けて設けられた第3の表示素子群と、鳴音と振動のうちの少なくとも一方を発生する報知ユニットと、前記複数の優先度レベルと前記報知ユニットを用いた複数の報知動作モードとの対応関係を表す情報を記憶するメモリとをさらに具備する場合に、
前記第1の端末が、前記第3のボタン群が操作された時点で、この操作されたボタンに対応する優先度レベルの識別情報と、前記要求元となる人物の識別情報とを含むコミュニケーション要求を生成して、前記第2の端末に向け前記無線インタフェースから送信する過程と、
前記第2の端末が、前記第1の端末から送信されたコミュニケーション要求が前記無線インタフェースにより受信された時点で、この受信されたコミュニケーション要求から優先度レベルの識別情報を抽出し、この抽出した識別情報に対応する表示素子を前記第3の表示素子群から選択して発光駆動させる過程と、
前記第2の端末が、前記受信されたコミュニケーション要求から抽出された優先度レベルの識別情報をもとに、当該優先度レベルに対応する報知動作モードを前記メモリから読み出し、この読み出された報知動作モードに従い前記報知ユニットを駆動させる過程と
を、さらに備えることを特徴とする請求項5記載のコミュニケーション支援方法。
【請求項7】
前記報知ユニットを駆動させる過程は、優先度レベルの識別情報を含むコミュニケーション要求を受信した時点から予め定められた時間内に人物又は場所の識別情報を含むコミュニケーション要求が受信された場合に、前記読み出された報知動作モードに従い前記報知ユニットを駆動させることを特徴とする請求項6記載のコミュニケーション支援方法。
【請求項8】
前記第1及び第2の端末が、音声メッセージを録音し再生出力するための音声インタフェースをさらに具備する場合に、
前記第1の端末が、前記コミュニケーション要求の送信後に前記音声インタフェースにより音声メッセージが録音入力された場合に、当該音声メッセージを前記第2の端末に向けて前記無線インタフェースから送信する過程と、
前記第2の端末は、前記第1の端末から送信された音声メッセージが前記無線インタフェースにより受信された場合に、この受信された音声メッセージを前記音声インタフェースにより再生出力させる過程と
を、さらに備えることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載のコミュニケーション支援方法。
【請求項9】
前記請求項5乃至7のいずれかに記載のコミュニケーション支援方法を前記制御ユニットに実行させるプログラム。
【請求項10】
前記請求項5乃至7のいずれかに記載のコミュニケーション支援方法を前記制御ユニットに実行させるプログラムを記憶する記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−303082(P2009−303082A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157285(P2008−157285)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】