説明

コンテンツ管理装置、コンテンツ管理方法およびコンテンツ管理プログラム

【課題】新たなコンテンツを録画する際に、ユーザが削除を望まないコンテンツが誤って削除されてしまうことを抑制できるようにする。
【解決手段】コンテンツ管理装置101は、HDD108にコンテンツを記録するためのコンテンツ記録再生部104と、HDD108にコンテンツを記録する指令を受けて、この指令に従ってこのコンテンツを記録するとHDD108の空き容量を超える場合に、HDD108に記録済みの1または複数のコンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除可能なコンテンツ管理部105と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ管理装置、コンテンツ管理方法およびコンテンツ管理プログラムに関し、特に、録画動作に伴って削除すべき既存の録画コンテンツを選定するコンテンツ管理装置、コンテンツ管理方法およびコンテンツ管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、HD(Hard Disk)にテレビ番組などのコンテンツを録画するための、HDレコーダが普及している。HDレコーダは、録画容量が大きいので、コンテンツを長時間記録できる。しかしながら、HDレコーダであっても、大量のコンテンツが録画された状態でさらに録画を続けていると、録画可能な領域がなくなってしまう。このため、新たなコンテンツを録画するために、HDの空き容量を増やさなければならない場合がある。
【0003】
特許第3439406号明細書(特許文献1)には、記録媒体の録画済み領域のうち、上書きする所定の領域の抽出を、視聴済みフラグに基づいて行う技術が開示されている。録画した番組が僅かでも再生された場合に、視聴済みフラグが録画済み状態に設定される。また、特開2002−112150号公報(特許文献2)には、HDに記録されたコンテンツのうち、視聴済みのコンテンツ、および最も古い番組を消去することで、必要な空き容量を確保する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3439406号明細書([0022]、[0029]段落)
【特許文献2】特開2002−112150号公報([0025]段落)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1,2に記載の技術では、単に、録画日時、または視聴開始の有無に基づいて、消去すべき録画コンテンツが決定される。このため、ユーザが再生したいと思っていた録画コンテンツでも、単に録画日時が古いという理由で消去されるおそれがある。また、たとえば、再生が中断された状態の録画コンテンツの続きを、ユーザが後日観たいと思っていても、当該録画コンテンツが消去されてしまうおそれがある。
【0006】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、ユーザが削除を望まないコンテンツが誤って削除されてしまうことを抑制できるコンテンツ管理装置、コンテンツ管理方法、およびコンテンツ管理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるコンテンツ管理装置は、記録装置にコンテンツを記録するためのコンテンツ記録部と、前記記録装置にコンテンツを記録する指令を受けて、前記指令に従って前記コンテンツを記録すると前記記録装置の空き容量を超える場合に、前記記録装置に記録済みの1または複数の前記コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除可能なコンテンツ管理部と、を備える。
【0008】
特許文献1,2に開示されている従来の装置では、再生が1度以上行われたか否かを基準に削除するコンテンツを決定する構成か、または、録画日時の最も古いコンテンツを削除するという構成であった。このため、途中までしか再生されておらず、ユーザが続きを見たいコンテンツであっても、削除されることがあった。また、多忙などの理由により長期間見ることができなかったコンテンツが、誤って削除されることがあった。すなわち、ユーザの見たいと思うコンテンツが記録装置から誤って削除されるおそれがあった。これに対し、この発明のある局面に係わるコンテンツ管理装置によると、最後まで、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除するようにしている。よって、上記のように、ユーザがまだ見ていないか、または、見終っておらず、続きを見たいコンテンツを誤って削除してしまうことを防止できる。
【0009】
好ましくは、前記コンテンツ管理部は、所定の割合以上の時間位置で再生を中断され、かつ、再生をスキップされた割合が所定の割合未満の前記コンテンツを、実質的に最後まで再生された前記コンテンツであると判定する。
【0010】
このような構成であれば、所定の割合以上の時間位置で再生を中断され、かつ、再生をスキップされた割合が所定の割合未満のコンテンツを、ユーザが十分に視聴したコンテンツとして扱うことができる。よって、最後まで再生されていないようなコンテンツについても、実質的に最後まで再生されたものとして扱うことで削除し、新たなコンテンツの記録のために記録装置の容量を確保できる。
【0011】
好ましくは、前記コンテンツ管理部は、前記削除対象コンテンツが複数ある場合には、複数の前記削除対象コンテンツを一括して削除可能である。
【0012】
このような構成であれば、自動的に一度に多くの空き容量を確保できるので、記録装置の記録領域の有効活用を図ることができる。
【0013】
好ましくは、前記コンテンツ管理部は、前記削除対象コンテンツが複数ある場合には、前記指令に対応する前記コンテンツを記録するために必要な空き容量が少なくとも前記記録装置において確保されるまで、前記削除対象コンテンツを、前記削除対象コンテンツの録画日時の古いものから順に削除する。
【0014】
このような構成であれば、新たなコンテンツを録画する際に削除する古いコンテンツの削除量を必要最低限にすることができる。よって、ユーザにとって不本意な削除動作を抑制できる。
【0015】
好ましくは、前記削除対象コンテンツの削除に先立ち、前記削除対象コンテンツの識別情報を画面に表示させる制御を行うための表示制御部をさらに備える。
【0016】
このような構成であれば、削除対象コンテンツの削除に先立ち、どのコンテンツが削除されるかを、ユーザに知らせることができる。
【0017】
好ましくは、前記削除対象コンテンツから除外するコンテンツを示す指令信号を受信可能な指令受信部をさらに備え、前記コンテンツ管理部は、前記指令受信部が受信した前記指令信号の示すコンテンツを前記削除対象コンテンツから除外する。
【0018】
このような構成であれば、ユーザが消去したくないコンテンツを、消去対象から除外することができる。
【0019】
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に係わるコンテンツ管理方法は、記録装置にコンテンツを記録し、かつ、前記記録装置に記録されたコンテンツを削除可能な記録装置における方法であって、前記記録装置にコンテンツを記録する指令を受けるステップと、前記指令に従って前記コンテンツを記録すると前記記録装置の空き容量を超える場合に、前記記録装置に記録済みの1または複数の前記コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除するステップと、を含む。
【0020】
特許文献1,2に開示されている従来の装置では、再生が1度以上行われたか否かを基準に削除するコンテンツを決定する構成か、または、録画日時の最も古いコンテンツを削除するという構成であった。このため、途中までしか再生されておらず、ユーザが続きを見たいコンテンツであっても、削除されることがあった。また、多忙などの理由により長期間見ることができなかったコンテンツが、誤って削除されることがあった。すなわち、ユーザの見たいと思うコンテンツが記録装置から誤って削除されるおそれがあった。これに対し、この発明のある局面に係わるコンテンツ管理方法によると、最後まで、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除するようにしている。よって、上記のように、ユーザがまだ見ていないか、または、見終っておらず、続きを見たいコンテンツを誤って削除してしまうことを防止できる。
【0021】
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に係わるコンテンツ管理プログラムは、記録装置にコンテンツを記録し、かつ、前記記録装置に記録されたコンテンツを削除可能な記録装置に用いられるプログラムであって、コンピュータに、前記記録装置にコンテンツを記録する指令を受けるステップと、前記指令に従って前記コンテンツを記録すると前記記録装置の空き容量を超える場合に、前記記録装置に記録済みの1または複数の前記コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除するステップと、を実行させるためのプログラムである。
【0022】
特許文献1,2に開示されている従来の装置では、再生が1度以上行われたか否かを基準に削除するコンテンツを決定する構成か、または、録画日時の最も古いコンテンツを削除するという構成であった。このため、途中までしか再生されておらず、ユーザが続きを見たいコンテンツであっても、削除されることがあった。また、多忙などの理由により長期間見ることができなかったコンテンツが、誤って削除されることがあった。すなわち、ユーザの見たいと思うコンテンツが記録装置から誤って削除されるおそれがあった。これに対し、この発明のある局面に係わるコンテンツ管理プログラムによると、最後まで、または実質的に最後まで再生されたコンテンツをコンピュータによって削除させるようにしている。よって、上記のように、ユーザがまだ見ていないか、または、見終っておらず、続きを見たいコンテンツを誤って削除してしまうことを防止できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ユーザがまだ見ていないか、または、見終っておらず、続きを見たいコンテンツを誤って削除してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置の構成を示す図である。
【図2】コンテンツ管理装置がコンテンツをHDDに録画する動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】録画コンテンツを再生する際のコンテンツ管理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】HDDに記録された録画コンテンツのリストをディスプレイに表示する制御の流れを説明するためのフローチャートである。
【図5】ディスプレイに表示される録画コンテンツリストの一例を説明するための図である。
【図6】図5に示す録画コンテンツリストで選択削除ボタンが押操作されたときの制御の流れを説明するためのフローチャートである。
【図7】表示制御部によってディスプレイに表示される選択削除用リストの一例を説明するための図である。
【図8】図5に示す録画コンテンツリストで視聴済み削除ボタンが押操作されたときの動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】一括削除用リスト作成時の制御の流れを説明するためのフローチャートである。
【図10】一括削除用リストを示す図である。
【図11】ユーザの指令に基づいて録画コンテンツを削除する流れを説明するためのフローチャートである。
【図12】コンテンツ管理装置で録画動作を行うことに伴う録画コンテンツの削除動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ管理装置における、録画動作を行うことに伴う録画コンテンツの削除の流れを説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[構成および基本動作]
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置の構成を示す図である。
【0027】
図1を参照して、コンテンツ管理装置101は、受信部102と、解析部103と、コンテンツ記録再生部(コンテンツ記録部、コンテンツ再生部)104と、コンテンツ管理部105と、表示制御部106と、ユーザインターフェース(指令受信部)107とを備える。
【0028】
コンテンツ管理装置101は、管理している複数の録画コンテンツをソート、検索および表示するコンテンツ管理装置として機能する。コンテンツ管理装置101は、たとえば、記録装置としてのHDD(Hard Disk Drive)108に録画されている複数の録画コンテンツをソート、検索および表示する。
【0029】
より詳細には、コンテンツ管理装置101は、たとえば、STB(Set Top Box)であり、局側装置からストリームを受信し、当該ストリームから映像データおよび音声データをデコードし、ディスプレイ109においてコンテンツを再生する。さらに、コンテンツ管理装置101は、受信したコンテンツをHDD(Hard Disk Drive)108に録画する、あるいはHDD108に録画された録画コンテンツをディスプレイ109において再生する。
【0030】
この局側装置は、たとえば、デジタル放送の放送局に設置される装置、またはIPTV(Internet Protocol Television)に対応するサーバである。なお、コンテンツ管理装置101は、ディスプレイ109を備える構成であってもよいし、HDD108を備える構成であってもよい。
【0031】
受信部102は、局側装置から受信したストリームからPSI(Program Specific Information)、映像データおよび音声データを抽出してコンテンツ記録再生部104へ出力し、SI(Service Information)を抽出して解析部103へ出力する。
【0032】
SIは、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)により規定されたシリーズ記述子およびEPG(Electronic Program Guide)を含む。
【0033】
シリーズ記述子は、ドラマあるいはアニメーションなどの一連のシリーズをユニークに識別するためのseries_id(シリーズ識別)、シリーズ識別が示す番組のシリーズ内の話数を示すepisode_number(話数)、シリーズ識別が有効な期限の年月日を示すexpire_date(有効期限)およびシリーズ識別が示す番組名を表す文字列であるseries_name_char(シリーズ名)などから構成される。
【0034】
EPGは、たとえば計8日分の番組名および簡単な紹介である基本情報と、内容および出演者等の詳細情報と、ジャンル情報とを含む。
【0035】
解析部103は、受信部102より受けたSIを解析し、たとえば、受信しているコンテンツの、番組タイトル、放送日時および番組が属するジャンルなどの番組情報をコンテンツ管理部105へ出力する。
【0036】
受信している番組にシリーズ記述子がある場合、解析部103は、シリーズ識別、話数、有効期限およびシリーズ名も併せてコンテンツ管理部105へ出力する。
【0037】
コンテンツ記録再生部104は、HDD108に接続される。また、コンテンツ記録再生部104は、受信部102から受けたPSIを参照し、受信しているコンテンツの再生に必要な映像データおよび音声データをデコードし、表示制御部106へ出力する。
【0038】
表示制御部106は、コンテンツ記録再生部104から受信しているコンテンツの映像データおよび音声データをディスプレイ109において再生する。
【0039】
コンテンツ管理装置101は、コンテンツ管理装置101の外部に設置したHDD108と接続されているときに、受信しているコンテンツをHDD108に録画することができる。このとき、コンテンツ記録再生部104は、コンテンツの画像データおよび音声データをHDD108に記録する。
【0040】
また、コンテンツ管理装置101は、コンテンツ管理装置101の外部に設置したHDD108と接続されているときに、HDD108が保有しているコンテンツをディスプレイ109において再生することができる。
【0041】
[コンテンツ管理装置とHDDとの同期]
コンテンツ記録再生部104は、ユーザがHDD108をコンテンツ記録再生部104に接続したことを認識すると、HDD108のHDD識別用IDを取得し、続いてHDD識別用IDをコンテンツ管理部105へ通知する。
【0042】
HDD識別用IDは、HDD108を識別するためのIDであり、たとえばHDD108の個体識別番号を用いることができる。
【0043】
コンテンツ記録再生部104からHDD108のHDD識別用IDの通知を受けたコンテンツ管理部105は、当該HDD識別用IDが、新規なHDD識別用IDか、あるいは接続した履歴のあるHDD識別用IDであるかを判別する。
【0044】
新規なHDD識別用IDである場合、コンテンツ管理部105は、HDD108に録画されているコンテンツ情報を管理するために、管理テーブルの配列を作成する。
【0045】
接続した履歴のあるHDD識別用IDである場合、コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104から通知を受けたHDD108のHDD識別用IDに基づき、接続したHDD108に対応する管理テーブルの配列を呼び出す。
【0046】
すなわち、コンテンツ管理部105は、HDD108のHDD識別用ID毎に管理テーブルの配列を持つ。
【0047】
管理テーブルが持つメンバは、たとえば、コンテンツID、番組タイトル、録画日時、番組が属するジャンル、シリーズ識別、話数、有効期限およびシリーズ名であり、これらの少なくとも一つは、録画コンテンツの識別情報として用いられる。
【0048】
コンテンツIDは、たとえばコンテンツをHDD108に録画するときに使用するファイルネームである。管理テーブルが持つメンバは、上記の識別情報に加え、再生履歴情報を含む。
【0049】
再生履歴情報は、上記識別情報によって識別される録画コンテンツが一度でも再生されたことを示す再生開始フラグと、当該録画コンテンツが最初から何分までの時点で再生が中断されたかを示す再生時間情報(再生位置情報)と、上記コンテンツが最後まで再生されたことを示す再生完了フラグと、を含む。
【0050】
コンテンツ管理部105は、管理テーブルの1または複数のメンバを、複数の録画コンテンツを検索するときの検索キーおよびディスプレイ109に表示するときの項目に用いる。
【0051】
接続した履歴のあるHDD108の場合、コンテンツ管理部105は、管理テーブルの配列の各要素のメンバであるコンテンツIDに対応するコンテンツがHDD108に録画されているかを確認する。
【0052】
より詳細には、コンテンツ管理部105は、管理テーブルの配列の各要素に記録されているコンテンツID、および該当するコンテンツの存在確認指令をコンテンツ記録再生部104に対して与える。
【0053】
コンテンツ管理部105からコンテンツIDと該当するコンテンツの存在確認指令とを受けたコンテンツ記録再生部104は、コンテンツIDに基づき該当するコンテンツがHDD108に録画されているかを確認する。
【0054】
コンテンツ記録再生部104は、HDD108に該当するコンテンツが存在することを確認すれば真(True)を、存在しないことを確認すれば偽(False)をコンテンツ管理部105に通知する。
【0055】
コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104から偽(False)と通知されたときには該当する管理テーブルの配列の要素を削除する。真(True)が通知されたときには何もしない。管理テーブルの配列の全要素に対して上記の確認作業が完了すれば、コンテンツ管理部105が管理する情報とHDD108が保有するコンテンツとの同期作業が完了となる。
【0056】
コンテンツ管理部105は、同期作業が無事完了すれば同期作業を真(True)と判定し、同期作業に異常があれば同期作業を偽(False)と判定する。
【0057】
コンテンツ管理部105が同期作業を真(True)と判定したことを以って、コンテンツ管理装置101では、受信したコンテンツのHDD108への録画準備、およびHDD108に録画されたコンテンツのディスプレイ110への再生準備が完了する。
【0058】
コンテンツ管理部105が同期作業を偽(False)と判定した場合には、コンテンツ管理部105は、表示制御部106を介してその旨のデータを送信し、同期作業の異常を示すメッセージ等をディスプレイ109に表示してもよい。
【0059】
ユーザインターフェース107は、たとえばボタンスイッチを含み、ユーザによってボタンスイッチが押操作されることにより、コンテンツ管理装置101に対するユーザの指令信号を表示制御部106へ出力する。表示制御部106は、ユーザインターフェース107から受信した指令信号をコンテンツ管理部105に出力する。
【0060】
ユーザインターフェース107は、コンテンツ管理装置101の筐体に配置してもよいし、コンテンツ管理装置101との通信が可能な赤外線による無線式あるいはケーブルによる有線式リモートコントローラでもよい。
【0061】
以上が、コンテンツ管理装置101の概略構成である。次に、コンテンツ管理装置101における、コンテンツを録画する動作、録画されたコンテンツ(以下、録画コンテンツという。)の再生動作、録画コンテンツの一覧表表示動作、および録画コンテンツの削除動作を説明する。
【0062】
[録画]
図2は、コンテンツ管理装置101がコンテンツをHDD108に録画する動作を説明するためのフローチャートである。
【0063】
コンテンツ管理装置101は、以下に示す各フローチャートの各ステップを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールできる。このインストールされるプログラムは、たとえば記録媒体に格納された状態で流通する。
【0064】
図2を参照して、ユーザインターフェース107が備える「録画」ボタンが、ユーザによって押操作されると、ユーザインターフェース107は、録画指令を表示制御部106に出力する(ステップS201)。続いて、表示制御部106は、録画指令をコンテンツ管理部105に出力する(ステップS202)。
【0065】
表示制御部106から録画指令を受信したコンテンツ管理部105は、管理テーブルの配列に新たに要素を一つ加え、録画するコンテンツの識別情報を管理テーブルに追加する(ステップS203)。より詳細には、解析部103から受けた録画しようとしているコンテンツの番組タイトル、放送日時(録画日時)、および番組が属するジャンル情報に加えて、シリーズ記述子が利用可能である場合には、シリーズ識別、話数、有効期限およびシリーズ名を、管理テーブルに新たに加えた配列要素の該当するメンバに書き込む。
【0066】
さらに、コンテンツ管理部105は、コンテンツIDを決定し、管理テーブルに新たに加えた配列要素の該当するメンバに書き込む。コンテンツ管理部105は、コンテンツIDをたとえば番組タイトルあるいは放送日時を基に生成してもよい。
【0067】
次に、コンテンツ管理部105は、上記録画するコンテンツの再生履歴情報を初期設定する(ステップS204)。より詳細には、コンテンツ管理部105は、上記コンテンツの再生開始フラグを偽(False)と書き込み、再生時間情報をゼロと書き込み、さらに、再生完了フラグを偽(False)と書き込む。
【0068】
次に、コンテンツ管理部105は、現在受信しているコンテンツの録画指令およびコンテンツIDをコンテンツ記録再生部104へ出力する(ステップS205)。
【0069】
コンテンツ管理部105から録画指令およびコンテンツIDを受信したコンテンツ記録再生部104は、HDD108にコンテンツを録画する準備を行う(ステップS206)。より詳細には、コンテンツ記録再生部104は、受信しているコンテンツを録画するための録画領域をHDD108に確保し、確保した録画領域のアドレスとコンテンツIDとを対応付け、HDD108に録画されたコンテンツをコンテンツIDにより参照できるようにする。
【0070】
コンテンツ記録再生部104は、HDD108に録画領域を確保できたことを確認したのち、受信部102から受信したPSIを参照し、必要な映像データおよび音声データをエンコードし、HDD108において確保した録画領域に録画する(ステップS207)。
【0071】
次に、コンテンツ管理装置101の録画動作を停止する場合には、録画停止指令が、ユーザインターフェース107から表示制御部106に入力される(ステップS208)。さらに、表示制御部106は、録画停止指令をコンテンツ管理部105に与える(ステップS209)。
【0072】
ステップS209は、ユーザがユーザインターフェース107を操作すると同時に、または当該操作の後所定時間経過後に、行われる。より詳細には、ステップS209は、たとえば、ユーザインターフェース107が備える「録画停止」ボタンが押操作されたと同時に実行される。また、ユーザによって予め指定された番組を録画する予約録画指令がユーザインターフェース107から表示制御部106に伝達されている場合には、ステップS209は、予約された録画停止時間となった時点で、実行される。
【0073】
表示制御部106から録画停止指令を受信したコンテンツ管理部105は、管理テーブルの配列において、当該録画コンテンツの録画開始時に新たに加えた要素のメンバである録画日時に終了時刻を書き込む(ステップS210)。続いて、コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104に対して現在受信しているコンテンツの録画停止指令および該コンテンツIDを出力する(ステップS211)。
【0074】
コンテンツ管理部105から録画停止指令および該コンテンツIDを受信したコンテンツ記録再生部104は、受信しているコンテンツをHDD108に録画することを停止し、録画開始時に確保したHDD108における録画領域の最後にファイルの終端を示すエンドオブファイル(End Of File)を追加する(ステップS212)。
【0075】
[再生]
次に、上記の録画動作で録画された録画コンテンツの再生動作を説明する。図3は、録画コンテンツを再生する際のコンテンツ管理装置101の動作を説明するためのフローチャートである。図3を参照して、表示制御部106は、ユーザインターフェース107から録画コンテンツを再生する再生指令を受けているか否かを監視する(ステップS301)。
【0076】
このとき、ユーザは、ディスプレイ109に表示される、後述する録画コンテンツリスト120(図5参照)を見ながら、ユーザインターフェース107を操作し、所望の録画コンテンツ(たとえば、ID1の録画コンテンツ)を選択する。そして、ユーザインターフェース107が備える「再生」ボタンが押操作されると、当該IDの録画コンテンツを再生する再生指令は、表示制御部106を介してコンテンツ管理部105へ出力される(ステップS301でYES)。
【0077】
これにより、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に保存されている、選択されたIDの録画コンテンツの再生履歴情報を読み込む(ステップS302)。選択されたIDの録画コンテンツの再生履歴情報の未再生フラグが真(True)の場合(ステップS303でYES)、コンテンツ管理部105は、未再生フラグを偽(False)に書き換える(ステップS304)。これにより、選択されたID1の録画コンテンツが少なくとも一度再生されたことをコンテンツ管理部105に記憶させる。その後、ステップS305に進む。
【0078】
一方、選択されたIDの録画コンテンツの再生履歴情報の未再生フラグが偽(False)場合(ステップS303でNO)、選択されたIDの録画コンテンツは、既に過去に再生が開始されたコンテンツである。よって、この場合、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に記憶されている未再生フラグを偽(False)のままにしておき、ステップS305に進む。
【0079】
ステップS305では、選択されたIDの録画コンテンツを再生する。より詳細には、選択されたIDの録画コンテンツの画像データおよび音声データが、HDD108からコンテンツ記録再生部104および表示制御部106を介して、ディスプレイ109へ出力される。
【0080】
選択されたIDの録画コンテンツが最後まで再生されておらず(ステップS306でNO)、かつ、コンテンツ管理部105が最後まで再生中断指令を受信していないとき(ステップS307でNO)、コンテンツ管理部105は、選択されたIDの録画コンテンツの再生を継続する(ステップS305)。
【0081】
このとき、ユーザインターフェース107が備える「再生中断」ボタンが押操作されると、コンテンツ管理部105には、再生中断指令が伝わる(ステップS37でYES)。この指令を受信したコンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104によるHDD108の画像データおよび音声データの読み込みを停止させ、これにより、選択されたIDの録画コンテンツの再生を中断する(ステップS308)。
【0082】
そして、コンテンツ管理部105は、録画コンテンツの開始時点、すなわち頭時点から、再生が中断されるまでの時間を、再生時間情報として記憶する(ステップS309)。
【0083】
たとえば、1時間の番組を録画した録画コンテンツにおいて、番組の開始から25分経過した時点で再生が中断された場合、再生時間情報は、「25分」となる。より詳細には、1時間の番組を録画した録画コンテンツを1回目に10分だけ再生し、その後、2回目の再生時に15分だけ再生した場合を考える。この場合、10+15=25分が再生時間情報となる。すなわち、再生時間情報は、録画コンテンツを最初から途中まで連続して再生したときと、録画コンテンツを最初から途中まで複数回に分けて再生したときとで、同様である。
【0084】
一方、再生中断指令が与えられずに、選択された録画コンテンツを最後まで再生した場合(ステップS306でYES)、表示制御部106は、コンテンツ管理部105に記憶されている再生履歴情報の再生完了フラグを、偽(False)から真(True)に書き換える(ステップS310)。
【0085】
[録画コンテンツリストの表示]
図4は、HDD108に記録された録画コンテンツのリストをディスプレイ109に表示する制御の流れを説明するためのフローチャートである。図4を参照して、ユーザインターフェース107が備える「録画リスト表示」ボタンがユーザによって押操作されると、コンテンツ管理部105には、録画コンテンツのリストを表示する表示指令が与えられる(ステップS401でYES)。
【0086】
表示指令を受信したコンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105で取得され、かつ、当該コンテンツ管理部105に記憶された、各録画コンテンツの識別情報を読み込む(ステップS402)。さらに、コンテンツ管理部105は、これらの識別情報に対応する再生履歴情報を読み込む(ステップS403)。
【0087】
そして、コンテンツ管理部105は、録画コンテンツのそれぞれの識別情報と、録画コンテンツのそれぞれの再生履歴情報とを対応付けた録画コンテンツリストのデータを、表示制御部106へ送信する。これにより、録画コンテンツのリストが、ディスプレイ109に表示される(ステップS404)。
【0088】
図5は、ディスプレイ109に表示される録画コンテンツリストの一例を説明するための図である。ディスプレイ109には、図5に示すように、互いに対応付けられた録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を含む録画コンテンツリスト120が表示される。
【0089】
録画コンテンツリスト120は、HDD108に録画された複数のコンテンツに対応づけられた要素121a〜121fを含む。要素121a〜121fには、それぞれ、録画コンテンツのID番号、番組タイトル、録画日時(録画開始日時と録画停止日時)、および再生履歴情報が含まれている。
【0090】
たとえば、要素121aは、ID番号1番の、ニュース番組の録画コンテンツを示している。また、要素121bは、ID番号2番の、温泉を特集した番組の録画コンテンツを示している。また、ID番号3番〜6番の要素121c、要素121d、要素121eおよび要素121fは、それぞれ、ドラマの録画コンテンツを示している。
【0091】
また、各要素121a〜121fのそれぞれにおいて、再生履歴情報を示す再生履歴情報欄122が設けられており、再生履歴情報は、対応する識別情報に隣接して配置されている。再生履歴情報は、たとえば、「未視聴」のマークと、アナログ時計の文字盤を模した図柄123と、「視聴済み」のマークとによって表示される。
【0092】
未再生の録画コンテンツ(たとえば、ID3の録画コンテンツ)における再生履歴情報欄122には、「未視聴」マークが表示される。
【0093】
一方、途中まで再生された、再生中断状態の録画コンテンツ(たとえば、ID1,ID2,ID6の各録画コンテンツ)における再生履歴情報欄122では、当該録画コンテンツの録画時間に対する、中断箇所での時間の割合が、図柄123に表示される。
【0094】
たとえば、録画時間が1時間である録画コンテンツにおいて、30分の時点で再生が中断されているもの(たとえば、ID2の録画コンテンツ)については、再生履歴情報欄122の図柄123の円形の枠の内側が、1/2(180度)分、録画コンテンツリスト120の背景色とは異なる所定の色で塗りつぶされる。
【0095】
また、録画時間が1時間である録画コンテンツにおいて、40分の時点で再生が中断されているもの(たとえば、ID1の録画コンテンツ)については、再生履歴情報欄122の図柄123の円形の枠の内側が、2/3(240度分)、上記所定の色で塗りつぶされる。
【0096】
また、録画時間が1時間である録画コンテンツにおいて、54分の時点で再生が中断されているもの(たとえば、ID6の録画コンテンツID)については、再生履歴情報欄122の図柄123の円形の枠の内側が、9/10(約324度分)、上記所定の色で塗りつぶされる。
【0097】
さらに、録画時間が1時間である録画コンテンツにおいて、1時間の時点まで再生された録画コンテンツ、すなわち、最後まで再生された録画コンテンツ(たとえば、ID4,5の録画コンテンツ)については、再生履歴情報欄122で「視聴済み」と表示される。
【0098】
このとき、ユーザは、録画コンテンツリストを参照しつつ、ユーザインターフェース107が備えるカーソルキーを押操作することで、要素121a〜121fの何れかをフォーカスする。
【0099】
ここで、フォーカスとは、現在操作が可能な状態であることを表しており、録画コンテンツリスト120におけるフォーカスされた要素121(たとえば、要素121f)は、図5において白抜き文字で表示される。
【0100】
そして、ユーザは、再生したい録画コンテンツの要素121をフォーカスさせた状態で、ユーザインターフェース107に備えられる「再生」ボタンを押操作する。これに伴い、コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104に再生指令を与え、コンテンツ記録再生部104は、HDD108に記録されている対応する画像データおよび音声データを表示制御部106に出力する。これにより、フォーカスされた要素121の録画コンテンツが再生される。なお、録画コンテンツの再生動作の詳細については、図3のフローチャートで前述した通りである。
【0101】
また、表示制御部106は、フォーカスされている要素121に対応する録画コンテンツ(たとえば、ID6の録画コンテンツ)のプレビュー画面を、録画コンテンツリスト120のプレビュー表示部124に表示する。プレビュー画面は、フォーカスされている要素121fに対応する、ID6の録画コンテンツの一画面を表示する画面である。
【0102】
録画コンテツリスト120には、選択削除ボタン125、および視聴済み削除ボタン126が含まれている。
【0103】
選択削除ボタン125は、録画コンテンツのデータを個別に削除するためのボタンである。視聴済み削除ボタン126は、HDD108に記録されている録画コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツのデータを一括して削除するためのボタンである。選択削除ボタン125および視聴済み削除ボタン126は、ユーザインターフェース107のボタン押操作によって操作される。
【0104】
[選択削除ボタンが押操作されたときの動作]
図6は、図5に示す録画コンテンツリスト120の選択削除ボタン125が押操作されたときの制御の流れを説明するためのフローチャートである。図5および図6を参照して、コンテンツ管理部105は、ユーザインターフェース107によって選択削除ボタン125が押操作されたか否かを監視する(ステップS601)。
【0105】
選択削除ボタン125が押操作された場合(ステップS601でYES)、コンテンツ管理部105は、表示制御部106へ表示指令を出力し、図7に示す選択削除用リスト130をディスプレイ109に表示させる(ステップS602)。
【0106】
図7を参照して、選択削除用リスト130には、録画コンテンツのID番号および番組タイトルを示す要素131a〜131fが表示されている。また、選択削除用リスト130には、プレビュー表示部124および拡大表示部132が設けられている。拡大表示部132は、ユーザインターフェース107の操作によってフォーカスされた要素131a〜131fに対応する録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を表示する。この拡大表示部132に表示される識別情報および再生履歴情報は、図5で示した内容と同内容である。
【0107】
たとえば、フォーカスされた要素が要素131eであるとき、拡大表示部132には、要素131eに対応付けられたID番号5の録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報が表示される。
【0108】
また、選択削除用リスト130の要素131a〜131fのそれぞれには、削除選択用チェックボックス133が設けられている。フォーカスされた要素131(たとえば、要素131e)の削除選択用チェックボックス133には、ユーザインターフェース107のボタン押操作によって、チェックマークを追加および削除することが可能とされている。
【0109】
さらに、選択削除用リスト130には、削除ボタン134およびキャンセルボタン135が設けられている。
【0110】
図6を参照して、コンテンツ管理部105は、要素131a〜131fのそれぞれにおいて、削除選択用チェックボックス133にチェックマークが追加されているか否かを確認する(ステップS603)。
【0111】
そして、削除ボタン134が、ユーザインターフェース107を通じてユーザに押操作された場合(ステップS604で削除)、コンテンツ管理部105は、チェックマークがつけられている要素131(たとえば、要素131e)の録画コンテンツの画像データ、音声データ、識別情報および再生履歴情報を削除する(ステップS605)。
【0112】
より詳細には、コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104に削除指令を送信する。削除指令を受けたコンテンツ記録再生部104は、チェックマークがつけられた要素131に対応付けられた録画コンテンツの画像データ、音声データおよび識別情報をHDD108から削除する。
【0113】
なお、HDD108からデータを削除する処理は、HDD108の記録領域に記録されたデータを消し去る処理と、HDD108の記録領域に記録されたデータに新たなデータを上書きすることを許可する処理の、少なくとも一方を含む。
【0114】
次いで、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に記憶されている、対応する識別情報および再生履歴情報を削除し、これにより、コンテンツ管理部105の情報を更新する(ステップS606)。
【0115】
一方、選択削除用リスト130の削除ボタン134が押操作されずに、キャンセルボタン135が押操作された場合(ステップS604でキャンセル)、コンテンツ管理部105は、録画コンテンツのデータを削除することなく、処理を終了する。
【0116】
[視聴済み削除ボタンが押操作されたときの動作]
図8は、図5に示す録画コンテンツリスト120で視聴済み削除ボタン126が押操作されたときの動作を説明するためのフローチャートである。図5および図8を参照して、コンテンツ管理部105は、ユーザインターフェース107を通じて視聴済み削除ボタン126が押操作されたか否かを監視する(ステップS801)。
【0117】
視聴済み削除ボタン126が押操作された場合(ステップS801でYES)、コンテンツ管理部105は、図10に示す一括削除用リスト140を作成し(ステップS802)、一括削除用リスト140のデータを表示制御部106へ出力し、一括削除用リスト140をディスプレイ109に表示する(ステップS803)。
【0118】
なお、一括削除用リスト140は、最後まで再生されたか、または、実質的に最後まで再生された録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を示すリストである。すなわち、一括削除用リスト140は、削除対象コンテンツのリストである。次いで、コンテンツ管理部105は、録画コンテンツの削除処理を行う(ステップS804)。すなわち、表示制御部106は、ユーザが視聴済み削除ボタン126を押操作することで発した指令に基づいて、録画コンテンツの削除処理を行う。
【0119】
[一括削除用リストの作成(ステップS802の詳細)]
【0120】
図9は、一括削除用リスト140作成時の制御の流れを説明するためのフローチャートである。
【0121】
図9を参照して、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に記憶されている、所定の録画コンテンツ(たとえば、最初はID1の録画コンテンツ)の識別情報を読み込み(ステップS901)、さらに、当該識別情報に対応付けられている再生履歴情報を読み込む(ステップS902)。
【0122】
そして、コンテンツ管理部105は、読み込んだ再生履歴情報の再生完了フラグを参照し、上記識別情報に対応する録画コンテンツが最後まで再生されたか否かを判定する(ステップS903)。再生完了フラグが真(True)の場合には、所定の録画コンテンツは、最後まで再生されていることになる(ステップS903でYES)。この場合、コンテンツ管理部105は、当該所定の録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を、一括削除用リスト140に追加する(ステップS904)。その後、コンテンツ管理部105は、ステップS907の処理を行う。
【0123】
一方、再生完了フラグが偽(False)の場合(ステップS903でNO)、コンテンツ管理部105は、ステップS901で読み込んだ再生履歴情報の再生時間、すなわち再生中断時の時間位置が、録画時間に対して所定の第1の割合(たとえば、90%)以上であるか否かを判定する(ステップS905)。なお、このときの「再生時間」とは、当該録画コンテンツの頭位置から最後に再生を中断したときの位置までの間の時間をいう。また、「録画時間」とは、録画開始から終了までの間の時間をいう。
【0124】
コンテンツ管理部105は、録画時間に対する再生時間の割合が、上記所定の第1の割合以上である場合(ステップS905でYES)、所定の録画コンテンツにおいて再生をスキップされた箇所が多いか否かを判定する(ステップS906)。
【0125】
なお、この場合のスキップとは、所定の録画コンテンツの一部を飛ばして再生するジャンプ再生、および早送り再生など、等倍再生より早く再生時間が進むように再生をすることをいう。また、単に「再生」というときは、録画速度と同じ等倍速度で再生することをいう。
【0126】
所定の録画コンテンツの録画時間に対してスキップが行われた時間の割合が所定の第2の割合(たとえば、数%)以上であり、スキップが多い場合(ステップS906でYES)、当該所定の録画コンテンツは、視聴のために再生された箇所が少なく、実質的に全て再生されたと扱うことは適当でない。この場合、コンテンツ管理部105は、所定の録画コンテンツの再生履歴情報および識別情報を、一括削除用リスト140には追加しない。次いで、表示制御部106は、ステップS907の処理を行う。
【0127】
一方、所定の録画コンテンツの録画時間に対してスキップが行われた時間の割合が上記所定の第2の割合未満である場合(ステップS906でNO)、所定の録画コンテンツは、大部分をスキップすることなく再生されたと考えることができる。このような録画コンテンツであれば、実質的に最後まで再生されており、ユーザの削除要求は高いと考えることができる。この場合、コンテンツ管理部105は、当該所定の録画コンテンツの再生履歴情報と、この再生履歴情報に対応付けられた識別情報とを、一括削除用リスト140に追加する(ステップS904)。
【0128】
一方で、コンテンツ管理部105は、録画時間に対する再生時間の割合が、上記所定の第1の割合未満である場合(ステップS905でNO)には、当該再生履歴情報、および当該再生履歴情報に対応付けられた所定の録画コンテンツの識別情報を、削除対象リストに追加せず、ステップS907の処理を行う。
【0129】
ステップS907では、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に記憶された全ての録画コンテンツの識別情報を読み込んだか否かを判定する。コンテンツ管理部105が全ての録画コンテンツの識別情報を読み込んでいない場合(ステップS907でNO)、コンテンツ管理部105は、ステップS901に戻って別の録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を読み込む(ステップS901,S902)。その後、コンテンツ管理部105は、ステップS903〜S906の処理を行う。
【0130】
そして、表示制御部106は、全ての録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を読み込んだ後(ステップS907でYES)、処理を終了する。上記の流れにより、図10に示す一括削除対象リストが作成される。
【0131】
[ユーザの指令に基づく録画コンテンツの削除(ステップS804の詳細)]
図11は、ユーザの指令に基づいて録画コンテンツを削除する流れを説明するためのフローチャートであり、図8のステップS804の詳細を示している。図11を参照して、コンテンツ管理部105は、図9に示す流れによって作成された一括削除用リスト140のデータを表示制御部106へ出力し、ディスプレイ109に表示させる(ステップS1101)。より詳細には、表示制御部106は、図10に示す一括削除用リスト140をディスプレイ109に表示する。
【0132】
図5および図10を参照して、たとえば、本実施形態では、録画コンテンツリスト120において、要素121d、121eで示された、ID4,ID5の各録画コンテンツが、最後まで再生された録画コンテンツとしている。また、要素121fで示された、ID6の録画コンテンツは、再生時間が90%以上であり、かつ、スキップがされていない、実質的に最後まで再生された録画コンテンツとしている。
【0133】
したがって、一括削除用リスト140では、録画コンテンツのうち、ID4,ID5,ID6の各録画コンテンツの識別情報の番組タイトルが、一括削除用リスト140で表示される。すなわち、ID4,ID5,ID6の各録画コンテンツが、削除対象コンテンツとなっており、当該削除対象コンテンツの識別情報の番組タイトルが、一括削除用リスト140で表示される。一括削除用リスト140には、要素121e,121f,121gに対応する要素141e,141f,141gが設けられている。要素141e,141f,141gには、識別情報として、IDおよび番組タイトルが含まれている。
【0134】
また、一括削除用リスト140には、要素141e〜141fのそれぞれに対応付けられた削除選択用チェックボックス133が表示されている。デフォルトで、要素141e〜141fの削除選択用チェックボックス133の全てにチェックマークが入れられている。ユーザインターフェース107のボタン押操作によって、フォーカスされた要素141の削除選択用チェックボックス133のチェックマークを削除することが可能とされている。さらに、一括削除用リスト140には、削除ボタン134およびキャンセルボタン135が設けられている。
【0135】
図10および図11を参照して、コンテンツ管理部105は、要素141e,14ef,141gのそれぞれにおいて、削除選択用チェックボックス133にチェックマークが追加されているか否かを確認する(ステップS1102)。
【0136】
その後、ユーザインターフェース107を通じ削除ボタン134が押操作された場合(ステップS1103で削除)、コンテンツ管理部105は、チェックマークがつけられている要素141(たとえば、要素141e,141f,141g)に対応付けられた録画コンテンツの画像データ、音声データ、識別情報および再生履歴情報を一括して削除する(ステップS1104)。
【0137】
より詳細には、コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104に削除指令を出力する。削除指令を受けたコンテンツ記録再生部104は、チェックマークがつけられた要素141に対応付けられた録画コンテンツの画像データ、音声データおよび識別情報をHDD108から削除する。
【0138】
次いで、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に記憶されている、対応する識別情報および再生履歴情報を削除し、これにより、コンテンツ管理部105の情報を更新する(ステップS1105)。
【0139】
一方、削除ボタン134は押操作されずに、キャンセルボタン135が押操作された場合(ステップS1103でキャンセル)、表示制御部106は、録画コンテンツのデータを削除することなく、処理を終了する。
【0140】
[録画動作に伴う録画コンテンツの削除]
図12は、コンテンツ管理装置101で録画動作を行うことに伴う録画コンテンツの削除動作を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、コンテンツ管理部105は、HDD108にコンテンツを記録する録画指令がユーザインターフェース107から出力されたか否かを監視する(ステップS1201)。
【0141】
なお、この場合の「録画」とは、事前に指定した番組を定められた時間録画する予約録画と、終了時間を特定しない非予約録画とを含む。
【0142】
録画指令のある場合(ステップS1201でYES)、表示制御部106は、HDD108の空き容量が不足しているか否かを判定する(ステップS1202)。
【0143】
たとえば、前述の予約録画が指令されている場合、コンテンツ管理部105は、録画終了時間が分かっている。この場合、コンテンツ管理部105は、HDD108がコンテンツを記録できる残り時間が、録画しようとするコンテンツの録画時間以上あるときに、HDD108の空き容量は不足していないと判定する(ステップS1202でNO)。すなわち、HDD108の空き容量を超えてしまわないと判定する。
【0144】
一方、コンテンツ管理部105は、HDD108がコンテンツを記録できる残り時間が、録画しようとするコンテンツの録画時間未満であるときは、HDD108の空き容量が不足している判定する(ステップS1202でYES)。すなわち、コンテンツ管理部105は、ユーザインターフェース107の指令に従ってコンテンツを録画すると、HDD108の空き容量を超えると判定する。
【0145】
また、たとえば、前述の非予約録画を行っている場合、予約終了時刻は決められていないので、コンテンツ管理部105は、録画しているコンテンツの録画終了時間がいつであるかが分からない。
【0146】
この場合、コンテンツ管理部105は、HDD108がコンテンツを記録できる残り時間が、所定時間(たとえば、数分)以上であれば、HDD108の空き容量は不足していないと判定する(ステップS1202でNO)。一方、コンテンツ管理部105は、HDD108でコンテンツを記録できる残り時間が、上記所定時間未満であるときは、HDD108の空き容量が不足している判定する(ステップS1202でYES)。
【0147】
コンテンツ管理部105は、HDD108の空き容量が不足していると判定したとき(ステップS1202でYES)、一括削除用リスト140を作成する(ステップS1203)。ステップS1203の処理は、図9で説明した一括削除用リスト140の作成手順と同様である。
【0148】
次いで、コンテンツ管理部105は、ディスプレイ109が点灯しているか、すなわち、ユーザがディスプレイ109を見ているか否かを判定する(ステップS1204)。ディスプレイ109が点灯している場合(ステップS1204でYES)、表示制御部106は、一括削除用リスト140(図10参照)をディスプレイ109に表示する(ステップS1205)。
【0149】
次いで、表示制御部106は、要素141e,141f,141gのそれぞれにおいて、選択削除用チェックボックス133のチェックマークが削除されているか否かを確認する(ステップS1206)。なお、チェックマークの削除は、ユーザがユーザインターフェース107を操作することにより行われる。チェックマークを削除する指令、すなわち、削除対象リスト140から所定の録画コンテンツを除外する指令は、ユーザからユーザインターフェース107へ入力される。
【0150】
そして、ユーザインターフェース107が押操作されることで削除ボタン134が押操作された場合(ステップS1207で削除)、コンテンツ管理部105は、チェックマークがつけられている要素141e,141f,141gに対応付けられた録画コンテンツの画像データ、音声データ、識別情報および再生履歴情報を削除する(ステップS1208,S1209)。すなわち、チェックマークが外された要素に対応付けられた録画コンテンツは、削除対象コンテンツから除外される。
【0151】
より詳細には、コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104に削除指令を送信する。削除指令を受けたコンテンツ記録再生部104は、チェックマークがつけられた要素141e,141f,141gに対応付けられた各録画コンテンツの画像データ、音声データおよび識別情報をHDD108から削除する(ステップS1208)。
【0152】
次いで、コンテンツ管理部105は、コンテンツ管理部105に記憶されている、対応する識別情報および再生履歴情報を削除し、これにより、コンテンツ管理部105の情報を更新する(ステップS1209)。
【0153】
一方、選択削除用リストの削除ボタン134が押操作されずに、キャンセルボタン135が押操作された場合(ステップS1207でキャンセル)、コンテンツ管理部105は、録画コンテンツのデータを削除することなく、処理を終了する。
【0154】
なお、この場合、HDD108の空き容量の拡大は行われない。したがって、コンテンツ管理部105は、HDD108の空き容量が無くなった時点で、HDD108への録画を停止する指令をコンテンツ記録再生部104に与えることとなる。
【0155】
また、ディスプレイ109が点灯していない場合(ステップS1204でNO)、コンテンツ管理部105は、ステップS1208に進み、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生された録画コンテンツを一括して全て削除する(ステップS1208,S1209)。
【0156】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、コンテンツ管理部105は、HDD108にコンテンツを記録する指令に従ってコンテンツを記録するとHDD108の空き容量を超える場合に、HDD108に記録済みの1または複数の録画コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除することができる。
【0157】
たとえば、特許第3439406号公報明細書に開示されている従来の装置、または、特開2002−112150号公報に開示されている従来の装置では、再生が1度以上行われたか否かを基準に削除する録画コンテンツを決定する構成か、または、録画日時の最も古い録画コンテンツを削除するという構成であった。このため、途中までしか再生されておらず、ユーザが続きを見たい録画コンテンツであっても、削除されることがあった。また、多忙などの理由により長期間見ることができなかったコンテンツが、誤って削除されることがあった。すなわち、ユーザの見たいと思う録画コンテンツがHDD108から誤って削除されるおそれがあった。これに対し、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置によると、最後まで、または実質的に最後まで再生された録画コンテンツを削除するようにしている。よって、上記のように、ユーザがまだ見ていないか、または、見終っておらず、続きを見たい録画コンテンツを誤って削除してしまうことを防止できる。
【0158】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、コンテンツ管理部105は、所定の第1の割合以上の時間位置で再生を中断され、かつ、再生をスキップされた割合が所定の第2の割合未満の、ID6の録画コンテンツを、実質的に最後まで再生された録画コンテンツであると判定する。
【0159】
このような構成により、所定の第1の割合以上の時間位置で再生を中断され、かつ、再生をスキップされた割合が所定の第2の割合未満の録画コンテンツを、ユーザが十分に視聴した録画コンテンツとして扱うことができる。よって、最後まで再生されていないようなID6の録画コンテンツについても、実質的に最後まで再生されたものとして扱うことで削除し、新たなコンテンツの記録のためにHDD108の容量を確保できる。
【0160】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、コンテンツ管理部105は、複数の削除対象コンテンツを一括して削除可能である。
【0161】
このような構成により、自動的に一度に多くの空き容量を確保できるので、HDD108の記録領域の有効活用を図ることができる。
【0162】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、削除対象コンテンツの削除に先立ち、削除対象コンテンツの識別情報をディスプレイ109に表示させる制御を行うための表示制御部106をさらに備える。
【0163】
このような構成により、削除対象コンテンツの削除に先立ち、どの録画コンテンツが削除されるかを、ユーザに知らせることができる。
【0164】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、一括削除用リスト140に載せられた削除対象コンテンツから除外するコンテンツを示す指令信号を受信可能なユーザインターフェース107をさらに備え、コンテンツ管理部105は、ユーザインターフェース107が受信した指令信号の示す録画コンテンツを削除対象コンテンツから除外する。
【0165】
このような構成であれば、ユーザが消去したくない録画コンテンツを、消去対象から除外することができる。
【0166】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、表示制御部106は、複数の録画コンテンツの識別情報と、再生履歴情報とを各要素121において対応付けてディスプレイ109に表示させる制御を行う。
【0167】
このような構成により、ユーザは、録画コンテンツの再生履歴情報と、当該録画コンテンツの識別情報とを対応付けられた録画コンテンツリスト120を、ディスプレイ109で確認することができる。これにより、ユーザは、各録画コンテンツを、再生動作させることなくどこまで再生済みであるか、直ちに認識できる。その結果、たとえば、ユーザは、再生途中で中断された録画コンテンツのうち、続きを観たいコンテンツがどれであるかを、容易に特定できる。また、ユーザは、HDD108に保存されている録画コンテンツのうちの、削除したい録画コンテンツを容易に特定できる。したがって、録画コンテンツを視聴する際、および録画コンテンツを削除する際などのユーザの利便性を高めることが可能なコンテンツ管理装置を実現できる。
【0168】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、表示制御部106は、録画コンテンツの識別情報と当該識別情報に対応する再生履歴情報とを隣接して配置したリスト120をディスプレイ109に表示させる。
【0169】
このような構成により、識別情報と再生履歴情報とを隣接して配置したリスト120を用いることで、ユーザは、各録画コンテンツの再生状況を迅速に把握できる。
【0170】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、再生履歴情報は、録画コンテンツの再生中断時における再生位置を示す位置情報を含む。
【0171】
これにより、録画コンテンツの再生を途中で中断した後、再度録画コンテンツを再生する動作を行わなくても、録画コンテンツがどこまで再生されたかをすぐに識別できる。これにより、ユーザの利便性をより高くできる。
【0172】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、再生履歴情報は、対応する録画コンテンツが最後まで再生されたことを示す情報を含む。
【0173】
最後まで再生された録画コンテンツは、ユーザが意図的に削除することが多い。このような録画コンテンツについて、最後まで再生された旨をディスプレイ109で録画コンテンツリスト120として明示することで、ユーザが削除したい録画コンテンツを、ユーザに容易に特定させることができる。
【0174】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、ユーザの指令を受信する表示制御部106をさらに備え、コンテンツ管理部105は、ユーザの指令に応じて、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生された録画コンテンツの識別情報を取得する。
【0175】
このような構成により、録画コンテンツのうち、最後まで再生されたかまたは実質的に最後まで再生された録画コンテンツを抽出して一括削除用リスト140としてディスプレイ109に明示することで、これらの録画コンテンツをユーザに分かりやすく表示できる。これにより、最後まで再生されたかまたは実質的に最後まで再生された録画コンテンツのうち、保存しておきたい録画コンテンツを誤って削除してしまうことを抑制できる。
【0176】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、コンテンツ管理部105は、1または複数の録画コンテンツを記録したHDD108に接続可能であり、ユーザの指令を受信するための表示制御部106をさらに備え、コンテンツ管理部105は、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生された録画コンテンツを、ユーザの指令に応じて一括してHDD108から削除する。
【0177】
このような構成により、再生が終わった録画コンテンツを1つ毎に削除するという手間のかかる作業をユーザに行わせずに済み、ユーザの利便性を向上できる。
【0178】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、コンテンツ管理部105は、所定の第1の割合以上の時間位置で再生を中断され、かつ、再生をスキップされた割合が第2の割合未満の録画コンテンツを、実質的に最後まで再生された録画コンテンツであると判定する。
【0179】
このような構成により、例えば、映画のエンドロールやテレビ番組の終了直後のコマーシャル部分以外は再生が済んでいる録画コンテンツを、実質的に最後まで再生されたコンテンツと判定することができる。また、1つの録画コンテンツに複数の番組が含まれている場合に、たとえば、ユーザは、後の番組から視聴することがある。この場合、録画コンテンツの前半部分など、まだ再生されていない部分が多く残っており、ユーザがこの前半部分を視聴したいと思っている可能性がある。このような場合において、録画コンテンツを削除してしまうことを防止できる。
【0180】
[第2の実施形態]
図13は、本発明の第2の実施形態に係るコンテンツ管理装置101における、録画動作を行うことに伴う録画コンテンツの削除の流れを説明するためのフローチャートである。図13に示す流れは、図12に示す流れの一部を変更したものとなっている。より詳細には、図13に示す流れは、図12に示す流れにステップS1210〜S1213を加えた流れとなっている。
【0181】
図12に示す流れでは、ディスプレイ109が消灯しているとき、一括削除用リスト140の録画コンテンツのデータの全てを削除したけれども、図13に示す流れでは、一括削除対象リストの録画コンテンツのデータを、録画開始日時の古い順から削除するようにしている。
【0182】
図13を参照して、ディスプレイ109が消灯しているとき(ステップS1104でNO)、コンテンツ管理部105は、コンテンツ記録再生部104に、録画開始日時の最も古いID6の録画コンテンツの画像データ、音声データ、および識別情報を、HDD108から削除させる(ステップS1210)。また、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に記録されている、ID6の録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を削除する(ステップS1211)。
【0183】
次に、コンテンツ管理部105は、一括削除用リスト140から、ID6の録画コンテンツの要素141fを削除することにより、一括削除用リスト140を更新する(ステップS1212)。
【0184】
次に、コンテンツ管理部105は、HDD108の空き容量が未だ不足しているか否かを判定する(ステップS1113)。HDD108の空き容量が未だ不足している場合(ステップS1113でYES)、コンテンツ管理部105は、ステップS1210に戻る。
【0185】
そして、コンテンツ管理部105は、更新された一括削除用リスト140のうち、録画開始日時の最も古い、ID5の録画コンテンツの画像データ、音声データおよび識別情報を、コンテンツ記録再生部104によってHDD108から削除させる(ステップS1210)。
【0186】
さらに、コンテンツ管理部105は、当該コンテンツ管理部105に記憶されているID5の録画コンテンツの識別情報および再生履歴情報を削除する(ステップS1211)。さらに、コンテンツ管理部105は、一括削除用リスト140から要素141eを削除することにより、一括削除用リスト140を更新する(ステップS1212)。
【0187】
1または複数の録画コンテンツが削除されることにより、HDD108の空き容量の不足が解消されると(ステップS1213でNO)、表示制御部106は、処理を終了する。
【0188】
本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、一括削除用リスト140に載せられた削除対象コンテンツが複数ある場合には、新たなコンテンツを記録するために必要な空き容量がHDD108において確保されるまで、削除対象コンテンツ(ID4,ID5,ID6の各録画コンテンツ)を、削除対象コンテンツの録画日時の古いものから順に削除する。
【0189】
このような構成であれば、新たなコンテンツを録画する際に削除する古い録画コンテンツの削除量を必要最低限にすることができる。よって、ユーザにとって不本意な削除動作を抑制できる。
【0190】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、HDD108が複数の録画コンテンツを記録している例を説明したけれども、これに限定されない。たとえば、HDD108が1つの録画コンテンツのみを記憶しており、1つの録画コンテンツの識別情報と、再生履歴情報とを対応付けてディスプレイ109に表示してもよい。また、HDD108が1つの録画コンテンツのみを記憶しており、1つの録画コンテンツが最後まで、または実質的に最後まで再生されている場合に、当該コンテンツをHDD108から削除してもよい。
【0191】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、再生が中断された状態の録画コンテンツの再生履歴情報を、時計マークを模した図柄123で図示したけれども、これに限定されない。たとえば、図柄123に代えて、録画コンテンツの最初から、再生を中断したときまでの再生経過時間を数字で明示してもよい。また、再生を中断したときから録画コンテンツの再生が完了するまでの残り時間を数字で明示してもよい。
【0192】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、各録画コンテンツにおいて、録画時間に対する再生時間が所定の第1の割合以上のときにおいて、当該録画コンテンツを実質的に最後まで再生したと判定する構成を説明したけれども、これに限定されない。たとえば、各録画コンテンツにおいて、録画時間と再生時間との差が所定の時間(たとえば、10分)未満のときにおいて、当該録画コンテンツを実質的に最後まで再生したと判定する構成でもよい。
【0193】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、録画コンテンツリスト120のID6の録画コンテンツは、実質的に最後まで再生されたものであるけれども、実質的に最後まで再生されたことを要素121fでは文字で明示してはいない。しかしながら、ID6の録画コンテンツについて、実質的に最後まで再生されたものであることを、要素121fにおいて文字で明示してもよい。
【0194】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、HDD108の空き容量が不足しているときに、最後まで、または実質的に最後まで再生された録画コンテンツのデータを、他の録画コンテンツのデータに対して優先的に削除する構成を説明したけれども、これに限定されない。たとえば、最後まで、または実質的に最後まで再生された録画コンテンツ以外の録画コンテンツのデータも一緒にHDD108から削除可能としてもよい。
【0195】
また、本発明の実施の形態に係るコンテンツ管理装置では、受信部102がストリームを受信することによりコンテンツを録画するとしたが、コンテンツ管理装置101に外付けの光学ドライブを接続することにより、DVD(Digital Versatile Disc)やBD(Blu-ray Disc)等のディスクからコンテンツを取得できるようにしても良い。
【0196】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0197】
101 コンテンツ管理装置
104 コンテンツ記録再生部(コンテンツ記録部)
105 コンテンツ管理部
106 表示制御部
107 ユーザインターフェース(指令受信部)
108 HDD(記録装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録装置にコンテンツを記録するためのコンテンツ記録部と、
前記記録装置にコンテンツを記録する指令を受けて、前記指令に従って前記コンテンツを記録すると前記記録装置の空き容量を超える場合に、前記記録装置に記録済みの1または複数の前記コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除可能なコンテンツ管理部と
を備える、コンテンツ管理装置。
【請求項2】
前記コンテンツ管理部は、所定の割合以上の時間位置で再生を中断され、かつ、再生をスキップされた割合が所定の割合未満の前記コンテンツを、実質的に最後まで再生された前記コンテンツであると判定する、請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項3】
前記コンテンツ管理部は、前記削除対象コンテンツが複数ある場合には、複数の前記削除対象コンテンツを一括して削除可能である、請求項1または請求項2に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項4】
前記コンテンツ管理部は、前記削除対象コンテンツが複数ある場合には、前記指令に対応する前記コンテンツを記録するために必要な空き容量が少なくとも前記記録装置において確保されるまで、前記削除対象コンテンツを、前記削除対象コンテンツの録画日時の古いものから順に削除する、請求項1または請求項2に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項5】
前記削除対象コンテンツの削除に先立ち、前記削除対象コンテンツの識別情報を画面に表示させる制御を行うための表示制御部をさらに備える、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項6】
前記削除対象コンテンツから除外するコンテンツを示す指令信号を受信可能な指令受信部をさらに備え、
前記コンテンツ管理部は、前記指令受信部が受信した前記指令信号の示すコンテンツを前記削除対象コンテンツから除外する、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項7】
記録装置にコンテンツを記録し、かつ、前記記録装置に記録されたコンテンツを削除可能な記録装置におけるコンテンツ管理方法であって、
前記記録装置にコンテンツを記録する指令を受けるステップと、
前記指令に従って前記コンテンツを記録すると前記記録装置の空き容量を超える場合に、前記記録装置に記録済みの1または複数の前記コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除するステップと、
を含む、コンテンツ管理方法。
【請求項8】
記録装置にコンテンツを記録し、かつ、前記記録装置に記録されたコンテンツを削除可能な記録装置に用いられるコンテンツ管理プログラムであって、
コンピュータに、
前記記録装置にコンテンツを記録する指令を受けるステップと、
前記指令に従って前記コンテンツを記録すると前記記録装置の空き容量を超える場合に、前記記録装置に記録済みの1または複数の前記コンテンツのうち、最後まで再生されたか、または実質的に最後まで再生されたコンテンツを削除対象コンテンツとして優先的に削除するステップと、
を実行させるための、コンテンツ管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−114734(P2013−114734A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263501(P2011−263501)
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(502312498)住友電工ネットワークス株式会社 (212)
【Fターム(参考)】