説明

コンバイン

【課題】 コンバインにおいて、脱穀装置の底部に設けられた各受け樋内の掃除を容易に行えるようにする。
【解決手段】 各受け樋21,22の長穴101,102を下方から覆う蓋カバー体103,104の一端部は、係合手段105を介して脱穀装置5に着脱可能に連結する。両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5との連結を解除したときに、両蓋カバー体103,104を、その他端部回りに上下揺動可能に構成する。両受け樋21,22の長手方向に沿って両蓋カバー体103,104をスライド可能に支持する案内支持手段121を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈り取られた穀稈を脱穀して、該脱穀物から精粒を選別・収集するコンバインに係り、より詳しくは、脱穀装置の底部に設けられた受け樋部材の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインにおいては、左右一対の走行クローラにて支持された走行機体に、穀稈を脱穀する扱胴及び当該扱胴の下方に配置した選別機構を備えた脱穀装置と、穀粒を貯留するための穀粒タンクとが搭載されている。脱穀装置の底部には、一番物(脱穀後の精粒)搬送用の一番コンベヤを内蔵した左右横長の一番受け樋と、二番物(枝梗付き穀粒や穂切れ粒等)搬送用の二番コンベヤを内蔵した左右横長の二番受け樋とが並列状に配置されている。一番受け樋に集められた一番物は一番コンベヤ等を介して穀粒タンクに集積される。二番受け樋に集められた二番物は二番コンベヤ等を介して脱穀装置内に戻されて、再選別される。
【0003】
ところで、この種のコンバインにおいて、例えば、刈取脱穀する穀物の種類を変更する場合や稲刈りのシーズンオフになった場合、各受け樋内等に脱穀した穀物等の残存物がそのまま残っていると不都合であるので、受け樋内の掃除を容易にするための構成として、特許文献1に示すように、各受け樋の底板に、その長手方向に沿って延びる掃除用長穴が穿設されている。各受け樋の下面側には、掃除用長穴を塞ぐ横長の蓋カバー体が、受け樋の長手一側部に沿って延びる横軸線回りに開閉回動可能に取り付けられている構成が開示され、各蓋カバー体を横軸線回りに開き回動させ、地面に向けて開放された掃除用長穴から各受け樋内の残留物を落下させて取り除くものであった。
【特許文献1】特開2001−275468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1の構成によれば、断面略下半円状の各蓋カバー体は各受け樋の長手軸線と平行な横軸線回りに開き回動させるため、当該蓋カバー体を開いた途端にこの蓋カバー体の自由端側が下向きになるように傾斜姿勢となるので、各受け樋内の残留物の大部分は当該蓋カバー体内に溜まることなく圃場等の地面や走行クローラ上等に落下してしまう。このため、残留物を回収するに際しては、例えば左右両走行クローラの間で且つ両受け樋の下方に広幅シートを予め敷いておき、当該広幅シート上に残留物を落として掻き集めるという作業をしなければならず、至極面倒であり、その回収に手間取るという問題があった。
【0005】
また、断面略円弧状の各蓋カバー体が各受け樋の長手軸線と平行な横軸線回りに開き回動するため、各蓋カバー体が開いているか閉じているかを確認するに際しては、作業者はコンバインの近くで屈んで脱穀装置の下方を覗き込む等しなければならず、各蓋カバー体の開閉状況を簡単且つ迅速に把握し難いという問題があった。
【0006】
特に、蓋カバー体の閉止を忘れたままでコンバインを走行させると、蓋カバー体が走行クローラの回転に巻き込まれて壊れるおそれがあった。また、蓋カバー体の閉止を忘れたままで刈取脱穀作業を実行すると、脱穀物を各受け樋の掃除用長穴から圃場に撒き散らすおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は以上の問題を解消したコンバインを提供することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この技術的課題を達成するため、請求項1の発明は、走行部にて支持された走行機体に、穀稈を脱穀する扱胴と当該扱胴の下方に配置した選別機構とを備えた脱穀装置が搭載され、この脱穀装置の底部には、脱穀物搬送用の横送りコンベヤを内蔵した受け樋部材が前記走行機体の左右幅方向に沿って延びるように設けられているコンバインであって、 前記受け樋部材には、前記受け樋部材内の残留物を外部に排出するための長穴が、前記受け樋部材の長手方向に沿って延びるように形成され、前記受け樋部材の下面側には、前記受け樋部材の長手方向に沿って延びる蓋カバー部材が、前記長穴を下方から塞ぐ閉止姿勢と、前記長穴を開放し、且つ該長穴から零れ落ちる残留物を受ける開放姿勢とに姿勢切替えし得るように配置され、前記蓋カバー部材は、前記開放姿勢のときに、前記受け樋部材の長手方向に沿ってスライド可能に構成されているものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、前記蓋カバー部材の一端部は、係合手段を介して前記脱穀装置に着脱可能に連結されている一方、前記蓋カバー部材の一端部と前記脱穀装置との連結を解除したときに、前記蓋カバー部材はその他端部回りに上下揺動可能に構成されており、前記受け樋部材の長手方向に沿って前記蓋カバー部材をスライド可能に支持する案内支持手段が設けられているものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2に記載のコンバインにおいて、前記脱穀装置の下面には、前記蓋カバー部材の一端部と前記脱穀装置との連結を解除したときに、前記蓋カバー部材の下向き揺動を規制するための規制片が設けられているというものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載のコンバインにおいて、前記受け樋部材は、一番物が集まる一番受け樋と二番物が集まる二番受け樋とを並列状に配置してなり、前記蓋カバー部材は、前記一番受け樋に対応する一番蓋カバー体と前記二番受け樋に対応する二番蓋カバー体とにより構成され、前記両蓋カバー体の一端部間はビーム部材を介して連結され、前記係合手段は、前記脱穀装置に設けられたラッチ部材が前記ビーム部材に設けられた把手部材に係脱する構成である一方、前記案内支持手段には、前記両受け樋の長手方向と交差する方向に延び且つ前記両蓋カバー体の他端部間に装架された連結ガイド軸と、前記脱穀装置の下面のうち前記両受け樋を挟んだ両側に設けられ且つ前記連結ガイド軸の両端部を前記各受け樋の長手方向に沿ってスライド可能に保持する一対のガイドレールとが備えられているというものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明に係るコンバインにおいては、脱穀装置の底部に設けられた受け樋部材に、前記受け樋部材内の残留物を外部に排出するための長穴が、前記受け樋部材の長手方向に沿って延びるように形成され、前記受け樋部材の下面側には、前記受け樋部材の長手方向に沿って延びる蓋カバー部材が、前記長穴を下方から塞ぐ閉止姿勢と、前記長穴を開放し、且つ該長穴から零れ落ちる残留物を受ける開放姿勢とに姿勢切替え得るように配置され、さらに、前記蓋カバー部材は、前記受け取り姿勢のときに、前記受け樋部材の長手方向に沿ってスライド可能に構成されている。
【0013】
かかる構成のコンバインにおいて前記受け樋部材内の掃除をする態様は、例えば以下のようになる。まず、前記蓋カバー部材を前記閉止姿勢から前記開放姿勢(受け取り姿勢)へと姿勢切替えることにより、前記受け樋部材の前記長穴を下向きに開放する。そうすると、前記長穴から零れ落ちた残留物は、地面などに直接落下せず、前記蓋カバー部材の上面(内底面)にて受けることができる。
【0014】
次いで、前記蓋カバー部材を、前記受け樋部材の長手方向に沿って前記脱穀装置の側方に引き出した後、前記蓋カバー部材上の残留物を回収し取り除くのである。
【0015】
以上のことから、請求項1の発明によると、前記受け樋部材内にあった残留物を前記蓋カバー部材の上面に集めた上で、前記蓋カバー部材を前記脱穀装置の側方に引き出すことにより、残留物を前記脱穀装置の下方に直接撒き散らすことなく、簡単に前記蓋カバー部材上にまとめて回収し取り除くことができる。これにより、前記受け樋部材内を掃除するに際しての作業者の負担を少なくすることができ、当該掃除作業の効率化に寄与するという効果を奏する。
【0016】
また、前記蓋カバー部材を前記脱穀装置の側方に引き出した後、前記蓋カバー部材を元に戻すのを忘れていたとしても、前記蓋カバー部材は前記脱穀装置の側方に突出した状態で露出しているので、作業者は前記蓋カバー部材を確実に視認することができる。すなわち、作業者は前記蓋カバー部材の開閉状況を簡単且つ迅速に把握でき、前記蓋カバー部材を収納し忘れるおそれがなくなるという効果を奏する。
【0017】
請求項2の発明によると、前記蓋カバー部材の一端部は、係合手段を介して前記脱穀装置に着脱可能に連結されている一方、前記蓋カバー部材の一端部と前記脱穀装置との連結を解除したときに、前記蓋カバー部材はその他端部回りに上下揺動可能に構成されており、前記受け樋部材の長手方向に沿って前記蓋カバー部材をスライド可能に支持する案内支持手段が設けられているので、この案内支持手段によって、前記蓋カバー部材の上下揺動(回動)にて前記長穴を開閉することができると共に、前記開放姿勢時における前記蓋カバー部材のスライド移動にて残留物をまとめて回収することができる。従って、前記蓋カバー部材の開閉・出し入れ操作が簡単で取り扱い易く、前記受け樋部材の掃除をする際の作業効率の向上に寄与するという効果を奏する。
【0018】
請求項3の発明によると、前記脱穀装置の下面には、前記蓋カバー部材の一端部と前記脱穀装置との連結を解除したときに、前記蓋カバー部材の下向き揺動を規制するための規制片が設けられているので、前記蓋カバー部材の一端部と前記脱穀装置との連結を解除して、前記蓋カバー部材がその他端部回りに自由に上下揺動可能な状態となったときに、前記蓋カバー部材とその下方に位置する走行部との干渉を確実に回避することができる。
【0019】
これにより、前記蓋カバー部材を、前記走行部の存在にて邪魔されることなく、前記受け樋部材の長手方向に沿ってスムーズにスライド移動させることができるという効果を奏する。
【0020】
請求項4の発明によると、前記受け樋部材は、一番物が集まる一番受け樋と二番物が集まる二番受け樋とを並列状に配置してなり、前記蓋カバー部材は、前記一番受け樋に対応する一番蓋カバー体と前記二番受け樋に対応する二番蓋カバー体とにより構成され、前記両蓋カバー体の一端部間はビーム部材を介して連結され、前記係合手段は、前記脱穀装置に設けられたラッチ部材が前記ビーム部材に設けられた把手部材に係脱する構成である一方、前記案内支持手段には、前記両受け樋の長手方向と交差する方向に延び且つ前記両蓋カバー体の他端部間に装架された連結ガイド軸と、前記脱穀装置の下面のうち前記両受け樋を挟んだ両側に設けられ且つ前記連結ガイド軸の両端部を前記各受け樋の長手方向に沿ってスライド可能に保持する一対のガイドレールとが備えられているので、前記両蓋カバー体の一端部と前記脱穀装置との連結を解除した状態で、前記把手部材を前記両受け樋の長手方向に押し引きすることにより、前記2つの蓋カバー体を前記両受け樋の長手方向に沿って一緒に出し入れすることができる。これにより、前記2つの蓋カバー体を出し入れする手間が軽減され、前記各受け樋の掃除をする際の作業効率を向上させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図9)に基づいて説明する。図1はコンバインの左側面図、図2はコンバインの平面図、図3はコンバインの正面図、図4は脱穀装置の側断面図、図5は脱穀装置の正断面図、図6は脱穀装置の底面図、図7は一番受け樋及び二番受け樋の側断面図、図8は一番蓋カバー体及び二番蓋カバー体と係合手段とを斜め後方から見た概略図、図9は二番蓋カバー体の作動態様を示す正断面図である。なお、以下の説明では、走行機体1の進行方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく進行方向に向かって右側を単に右側と称する。
【0022】
はじめに、図1〜図4を参照しながら、コンバインの全体構造について説明する。
【0023】
本実施形態のコンバインは、走行部としての左右一対の走行クローラ2,2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、穀稈を刈り取りながら取り込む刈取前処理装置3が単動式の油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着されている。走行機体1には、フィードチェーン6付きの脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留する穀粒タンク7とが横並び状に搭載されている。本実施形態では、脱穀装置5が走行機体1の進行方向左側に、穀粒タンク7が走行機体1の進行方向右側に配置されている。穀粒タンク7は、走行機体1の後部に設けられた縦軸(本実施形態では排出オーガ8の縦オーガ筒9、図1及び図2参照)回りに水平回動可能に構成されている。刈取前処理装置3と穀粒タンク7との間には、操向レバーや運転座席等を有する運転部10が設けられている。運転部10の下方には、動力源としてのエンジン11が配置されている。
【0024】
刈取前処理装置3には、下部フレームの下方に、バリカン式の刈刃装置12が設けられている。下部フレームの前方には、3条分の穀稈引起装置13が配置されている。穀稈引起装置13とフィードチェーン6の前端部との間には、穀稈搬送装置14が配置されている。穀稈引起装置13の下部前方には分草体15が突設されている。
【0025】
脱穀装置5は、扱室16内に配置された穀稈脱穀用の扱胴17と、扱室16の下方に配置された揺動選別機構18及び風選別機構19とを備えている。扱胴16の回転軸20(図4及び図5参照)はフィードチェーン6による穀稈の搬送方向(換言すると走行機体1の進行方向)に沿って延びている。脱穀装置5の底部には、両選別機構18,19にて選別された穀粒のうち精粒等の一番物が集まる一番受け樋21と、枝梗付き穀粒や穂切れ粒等の二番物が集まる二番受け樋22とが設けられている。本実施形態の両受け樋21,22は、走行機体1の進行方向前側から一番受け樋21、二番受け樋22の順で、走行クローラ2,2の上方に横設されている。すなわち、これら両受け樋21,22は走行機体1の左右幅方向(横方向)に沿って延びている。両受け樋21,22は特許請求の範囲に記載した受け樋部材に相当する。
【0026】
刈取前処理装置3から搬送された穀稈の根元部はフィードチェーン6に受け継がれて挟持搬送される。そして、この穀稈の穂先部が扱室16内の扱胴17にて脱穀される。
【0027】
揺動選別機構18は、扱胴17の下方に張設された扱網23、前後一対のフィードパン24,25及びチャフシーブ26等による脱穀物の搖動選別を行うためのものである。風選別機構19は、フィードパン24,25群の下方に設けられた唐箕ファン27による脱穀物の風選別を行うためのものである。
【0028】
扱胴17にて脱穀され扱網23から漏れ落ちた脱穀物は、扱網23の下方で前後揺動する前後一対のフィードパン24,25上に落下して揺動選別をされながら、後方のチャフシーブ26に送られる。このとき、第2フィードパン25やチャフシーブ26上の脱穀物は唐箕ファン27から後ろ向きに流れる選別風を受ける。かかる揺動選別と風選別との相互作用により、脱穀物は穀粒と藁屑とに分離選別される。
【0029】
穀粒のうち精粒等の一番物は、チャフシーブ26の下方に設けられたグレンシーブ28を通過して、流穀板等に案内されながら一番受け樋21内に集められる。枝梗付き穀粒等の二番物は、グレンシーブ28を通り抜けできずに、一番受け樋21の後方にある二番受け樋22に集められる。藁屑は、脱穀装置5の後部に配置された吸引ファン29に吸い込まれたのち、脱穀装置5の後部に設けられた排出口30から機外へ排出される。
【0030】
一番受け樋21には、これに沿った横方向に一番物を搬送する一番コンベヤ31が内装されている。二番受け樋22には、これに沿った横方向に二番物を搬送する二番コンベヤ32が内装されている。これら両コンベヤ31,32は特許請求の範囲に記載した脱穀物搬送用の横送りコンベヤに相当する。
【0031】
一番受け樋21のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁5a(本実施形態では右側壁)から外向きに突出した終端部には、上下方向に延びる揚穀筒33が連通接続されている。二番受け樋22のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁5aから外向きに突出した終端部には、揚穀筒33と交差して前後方向に延びる還元筒34が連通接続されている。従って、揚穀筒33及び還元筒34は脱穀装置5と穀粒タンク7との間に位置している(図5参照)。
【0032】
本実施形態では、揚穀筒33と還元筒34とが互いに干渉しないように、脱穀装置5の一側壁5aに近い側に揚穀筒33が配置され、穀粒タンク7に近い側(脱穀装置5の一側壁5aから遠い側)に還元筒34が配置されている(図5参照)。
【0033】
揚穀筒33内には、一番物を穀粒タンク7に向けて運ぶための揚穀コンベヤ(図示せず)が設けられている。還元筒34内には、二番物を揺動選別機構18に向けて運ぶための還元コンベヤ(図示せず)が設けられている。
【0034】
揚穀筒33の終端部(上端部)は、穀粒タンク7を脱穀装置5に近接するように水平回動させた作業姿勢のときに、穀粒タンク7における脱穀装置5寄りの一側部(本実施形態では左側部)に形成された受け入れ口(図示せず)に連通するように構成されている。
【0035】
還元筒34の終端部(前端部)と、脱穀装置5の一側壁5a(本実施形態では右側壁)のうち第1フィードパン24の上方箇所とは、二番物を再脱穀する二番処理胴81が内蔵された二番処理ケース80を介して連通している(図4及び図5参照)。
【0036】
一番受け樋21に集められた一番物は、一番コンベヤ31及び揚穀コンベヤ35を介して穀粒タンク7に集積される。穀粒タンク7内の一番物は、排出オーガ8を介して機外(例えばトラックの荷台等)に搬出される。二番受け樋22に集められた二番物は、二番コンベヤ32、還元コンベヤ及び二番処理胴81を介して、脱穀装置5内の第1フィードパン24上に戻され再選別される。
【0037】
なお、フィードチェーン6の後端から排稈チェーン37に受け継がれた排稈は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は排稈カッタ(図示せず)にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方に排出される。
【0038】
次に、図5〜図9を参照しながら、一番受け樋及び二番受け樋内の残留物を清掃するための清掃樋の開閉手段について説明する。
【0039】
脱穀装置5の底部に設けられた一番受け樋21の底板には、該一番受け樋21内の残留物を外部に排出するための一番長穴101が、一番受け樋21の長手方向(左右横方向)に沿って延びるように形成されている。一番受け樋21の下面側には、一番長穴101を下方から覆う清掃樋としての一番蓋カバー体103が配置されている。本実施形態の一番蓋カバー体103は、一番長穴101を塞いだ状態で一番受け樋21の外周下面に密着する断面略コ字状に形成されている(図7及び図8参照)。一番蓋カバー体103の上面(内底面)には、一番受け樋21に下方から被さった状態で一番長穴101に嵌る一番内蓋体115が設けられている。
【0040】
また同様に、二番受け樋22の底板には、該二番受け樋22内の残留物を外部に排出するための二番長穴102が、二番受け樋22の長手方向(左右横方向)に沿って延びるように形成されている。そして、二番受け樋21の下面側には、二番長穴102を下方から覆う清掃樋としての二番蓋カバー体104が配置されている。本実施形態の二番蓋カバー体104も、二番長穴102を塞いだ状態で二番受け樋22に下方から密着する断面略コ字状に形成されている(図7及び図8参照)。二番蓋カバー体104の上面にも、二番受け樋21に下方から被さった状態で二番長穴102に嵌る二番内蓋体116が設けられている。一番蓋カバー体103及び二番蓋カバー体104は、特許請求の範囲に記載した蓋カバー部材に相当する。
【0041】
一番内蓋115の上面が一番受け樋21の内底面と実質上同一面状に形成し、 二番内蓋116の上面が二番受け樋22の内底面と実質上同一面状に形成しておけば、通常の脱穀作業時の一番コンベヤ31及び二番コンベヤ32の動作によって処理物(清粒)等が一番蓋カバー体103及び二番蓋カバー体104に溜まり難くすることができる。
【0042】
これら両蓋カバー体103,104は、それぞれ対応する長穴101,102を下方から塞ぐ閉止姿勢(図5〜図7参照)と、長穴101,102を開放して該長穴101,102から零れ落ちる残留物を受けることができる開放姿勢(受け取り姿勢でもある、図9の実線状態参照)とに姿勢切替え得るように構成されている。そして、開放姿勢のときの両蓋カバー体103,104は、両受け樋21,22の長手方向に沿ってスライド可能に構成されている。以下、本実施形態における両蓋カバー体の取り付け構造について説明する。
【0043】
各蓋カバー体103,104のうち穀粒タンク7と反対側に位置する一端部は、係合手段105を介して、脱穀装置5における穀粒タンク7と反対側の他側壁5b(コンバインの横外側壁側、本実施形態では左側壁)に着脱可能に連結されている。
【0044】
本実施形態では、両蓋カバー体103,104における穀粒タンク7と反対側の一端部間はビーム部材106を介して連結されている。そして、係合手段105としては、ビーム部材106に設けられた略門型の把手部材107に、脱穀装置5の他側壁5bにに設けられたラッチ部材108を係脱させるという構成が採用されている。
【0045】
図6及び図8に示すように、コンバインの外側から手の届きやすいラッチ部材108は、脱穀装置5における他側壁5bの外面に固定された受け金具109と、金属棒を略L字状に折り曲げて形成された操作杆110と、この操作杆110のコーナ部に溶接固定された鉤状のラッチ爪111とを備えている。
【0046】
受け金具109は、金属板を1つの本体部と2つの側板部とからなる断面コ字状に折り曲げて形成されたものである。本実施形態では、受け金具109における一方の側板部が脱穀装置5における他側壁5bの外面にボルト締結されている。操作杆110の横軸部は受け金具109の両側板部と脱穀装置5の他側壁5bとを貫通している。
【0047】
操作杆110の横軸部のうち受け金具109の両側板部間の箇所には、鍔状のカラー112と圧縮ばね113とが被嵌されている。この場合、鍔状のカラー112が脱穀装置5の他側壁5bに近い側に配置され、圧縮ばね113が脱穀装置5の他側壁5bから遠い側に配置されている。
【0048】
カラー112は、操作杆110の横軸部に対してずれ不能に固定されている。圧縮ばね113は、カラー112を脱穀装置5の他側壁5bに向けて常時押圧付勢している。従って、操作杆110はその横軸部の延びる方向(左右横方向)にのみスライド可能で、且つ受け金具109から抜け不能となっている。また、各蓋カバー体103,104がそれぞれ対応する長穴101,102を塞ぐ閉止姿勢の状態(図5〜図7参照)では、圧縮ばね113のカラー112に対する押圧付勢力により、操作杆110に固定された鉤状のラッチ爪111がビーム部材106における把手部材107の掴み部に係合して、当該閉止姿勢を維持するように設定されている。
【0049】
なお、本実施形態では、脱穀装置5の他側壁5bより外側に露出する把手部材107やラッチ部材108、更には一番及び二番プーリ95,96等は、前記他側壁5bの外面側に着脱可能に装着された可動部保護用のサイドカバー体98にて覆い隠されている(図5参照)。
【0050】
他方、両蓋カバー体103,104のうち穀粒タンク7寄りの他端部は、案内支持手段121を介して脱穀装置5の下面側に取り付けられている。換言すると、両蓋カバー体103,104の他端部と脱穀装置5の下面との間には、案内支持手段121が介設されている。この案内支持手段121は、両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5との連結を解除したときに、両蓋カバー体103,104を、前記他端部回りに上下揺動可能で且つそれぞれ対応する受け樋21,22の長手方向(左右横方向)に沿ってスライド可能に支持するためのものである。従って、両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5との連結を解除した場合は、当該両蓋カバー体103,104の他端部は、脱穀装置5の下部から穀粒タンク7と逆の方向(本実施形態では走行機体1の左側)に引き出し動可能な状態で、案内支持手段121にて支持されることになる。
【0051】
本実施形態の案内支持手段121は、両受け樋21,22の長手方向と交差する方向に延びて両蓋カバー体103,104の他端部間に装架された連結ガイド軸122と、脱穀装置5の下面のうち両受け樋21,22を挟んだ両側に設けられた一対のガイドレール123,123とを備えている(図6、図8及び図9参照)。一対のガイドレール123,123は、両受け樋21,22の長手方向(左右横方向)に沿って長く延びた形態になっている。これら両ガイドレール123,123は、連結ガイド軸122の両端部を各受け樋21,22の長手方向(左右横方向)に沿ってスライド可能に保持するように構成されている。
【0052】
各ガイドレール123には、それぞれ相対向する位置に、該ガイドレール123の長手方向に沿って延びるガイド溝穴124が、連結ガイド軸122の延びる方向(走行機体1の前後方向)に貫通するように形成されている。これら各ガイド溝穴124に対して、連結ガイド軸122のうちそれぞれに対応する側の端部がスライド可能で且つ抜け不能に差し込まれている。
【0053】
本実施形態では、各蓋カバー体103,104の他端部に溶接等で固着された筒状部材126,126に連結ガイド軸122を貫通させることにより、両蓋カバー体103,104の他端部間が連結ガイド軸122にてつながれている。そして、両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5との連結を解除した場合は、両蓋カバー体103,104は連結ガイド軸122回りに上下揺動可能な状態になる。なお、両蓋カバー体103,104の他端部は連結ガイド軸122に対して直接固定しても構わない。
【0054】
脱穀装置5の下面のうち各受け樋21,22の近傍箇所には、略鉤型の規制片125が各蓋カバー体103,104に対応して設けられている(本実施形態では1つの蓋カバー体に対して1個、計2個)。これら両規制片125は、両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5との連結を解除したときに、両蓋カバー体103,104における連結ガイド軸122の回りの下向き揺動を規制するためのものである。
【0055】
本実施形態の各規制片125は、対応するガイドレール123の長手中途部に固定された基部125aと、対応する蓋カバー体103,104の下面(裏面)側に臨ませるように基部125aに連設された当接片部125bとを備えている。両蓋カバー体103,104を引き出すときの前半の段階(連結ガイド軸122が規制片125の箇所を通り過ぎるまで)においては、各蓋カバー体103,104の長手中途部がそれぞれ対応する規制片125の当接片部125bに上方から乗り掛かり、支持されることになる(図9参照)。従って、連結ガイド軸122が規制片125の箇所を通り過ぎるまでは、各受け樋21,22の下面に対する各蓋カバー体103,104の開き角度が小さい状態に規制されている。
【0056】
次に、各受け樋内の掃除をする態様の一例について説明する。ここで、脱穀装置における他側壁の外面側に装着された目隠し用のサイドカバー体98(図5参照)は、予め取り外されているものとする。
【0057】
まず、一方の手で把手部材107の掴み部を握りながら、他方の手で操作杆110の縦軸部を握り、圧縮ばね113の押圧付勢力に抗して操作杆110を脱穀装置5の他側壁5bから離れる方向に引っ張る。そうすると、操作杆110における鉤状のラッチ爪111が把手部材107の掴み部から外れて、ビーム部材106にてつながれた両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5の他側壁5bとの連結が解除される。このようにして蓋カバー体103,104は、各々対応する長穴101,102を塞いだ閉止姿勢(図5〜図7参照)から図9に実線で示す開放姿勢に切り替え可能となる。
【0058】
次いで、把手部材107の掴み部を握った手を若干押し下げるか、もしくは両蓋カバー体103,104の自重にて、両蓋カバー体103,104の長手中途部が各々対応する規制片125の当接片部125bに当接するまで、両蓋カバー体103,104を一緒に連結ガイド軸122回りに下向き揺動(回動)する(図9の実線状態参照)。このように、両蓋カバー体103,104の自由端側(把手部材107の配置側)が下向くが、その傾斜角度が所定角度を越えると、各蓋カバー体103,104の上面に載っている残留物が当該蓋カバー体103,104の自由端側(開口端103a,104a側)に滑り落ちる。このような状態を防止するため、通常は、蓋カバー体103,104が配置された側の走行クローラ2より外側方に、回収バケツを配置し、作業者は把手部材107の掴み部を持ったまま、両蓋カバー体103,104を図9の実線の傾斜状態のまま側方に引き出し、充分に引き出したところで、両蓋カバー体103,104の自由端を下げて、各蓋カバー体103,104の上面に載っている残留物を回収バケツなどに落とし込めば良い。
【0059】
各蓋カバー体103,104に対応する規制片125の存在により、蓋カバー体103,104は両方ともそれ以上連結ガイド軸122回りに下向き揺動しない。これにより、両蓋カバー体103,104と走行クローラ2(本実施形態では左走行クローラ2)との干渉を確実に回避することができ、その後に、両蓋カバー体103,104を受け樋21,22の長手方向に沿ってスムーズにスライド移動させることができる。
【0060】
このようにして、両蓋カバー体103,104を開放姿勢(図9の実線状態参照)にした後は、把手部材107を脱穀装置5の他側壁5bから離れる方向に引っ張って、両蓋カバー体103,104を脱穀装置5の下部から穀粒タンク7と逆の方向(本実施形態では走行機体1の左側)に一緒に引き出す。次いで、連結ガイド軸122が規制片125の箇所を通り過ぎた後の段階で、把手部材107の掴み部を握った手を更に押し下げ、両蓋カバー体103,104を連結ガイド軸122回りに下向き揺動(回動)させることにより、両蓋カバー体103,104を一緒に、開放姿勢時よりも更に斜め下向きに傾斜させた放出姿勢にする(図9の二点鎖線状態参照)。
【0061】
各蓋カバー体103,104上に載った残留物を、各蓋カバー体103,104に沿って滑り落としたり掻き集めたりして、各蓋カバー体103,104の一端部における外向きの開口端103a,104a(図8参照)から脱穀装置5の側方(本実施形態では他側壁5bより外側)に放出するのである。なお、両蓋カバー体103,104を放出姿勢(図9の二点鎖線状態参照)から閉止姿勢(図5〜図7参照)に戻す場合は、前記と逆の手順を踏めばよい。
【0062】
以上の構成によると、各受け樋21,22内にあった残留物を各蓋カバー体103,104の上面(内底面)に集めた上で、これら両蓋カバー体103,104を脱穀装置5の側方に引き出すことができるから、残留物を脱穀装置5の下方に撒き散らすことなく、簡単に蓋カバー体103,104毎にまとめて回収し取り除くことができる。従って、各受け樋21,22を掃除するに際しての作業者の負担を少なくすることができ、当該掃除作業の効率化に寄与する。
【0063】
また、両蓋カバー体103,104を脱穀装置5の側方に引き出した後、これら両蓋カバー体103,104を元の閉止姿勢に戻すのを忘れていたとしても、両蓋カバー体103,104は脱穀装置5の他側壁5bより外側に突出した状態で露出しているので、作業者は両蓋カバー体103,104を確実に視認することができる。すなわち、本実施形態の構成によると、作業者は両蓋カバー体103,104の開閉状況を簡単且つ迅速に把握することができる。従って、両蓋カバー体103,104を収納し忘れるおそれがなくなるのである。
【0064】
本実施形態では、両蓋カバー体103,104の一端部が、係合手段105を介して脱穀装置5に着脱可能に連結されている一方、両蓋カバー体103,104の他端部と脱穀装置5との間に、両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5との連結を解除したときに、両蓋カバー体103,104をその他端部回りに上下揺動可能で且つ受け樋21,22の長手方向に沿ってスライド可能に支持する案内支持手段121が設けられているので、この案内支持手段121によって、両蓋カバー体103,104の上下揺動(回動)にて各々対応する長穴101,102を開閉することができると共に、開放姿勢時における両蓋カバー体103,104のスライド移動にて残留物をまとめて回収することができる。従って、本実施形態の構成を採用すると、両蓋カバー体103,104の開閉・出し入れ操作が簡単で取り扱い易く、各受け樋21,22の掃除をする際の作業効率の向上に寄与するのである。
【0065】
さらに、本実施形態では、両蓋カバー体103,104の一端部間をビーム部材106を介して連結する一方、他端部間を連結ガイド軸122を介して連結し、連結ガイド軸122の両端部を、脱穀装置5の下面に設けられた一対のガイドレール123,123にてスライド可能に保持するという構成が採用されているので、両蓋カバー体103,104の一端部と脱穀装置5の他側壁5bとの連結を解除した状態で、把手部材107を受け樋21,22の長手方向(左右横方向)に押し引きすることにより、2つの蓋カバー体103,104を受け樋21,22の長手方向に沿って一緒に出し入れすることができる。これにより、2つの蓋カバー体103,104を出し入れする手間が軽減され、各受け樋21,22の掃除をする際の作業効率を更に向上させることができる。
【0066】
本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】コンバインの左側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】コンバインの正面図である。
【図4】脱穀装置の側断面図である。
【図5】脱穀装置の正断面図である。
【図6】脱穀装置の底面図である。
【図7】一番受け樋及び二番受け樋の側断面図である。
【図8】一番蓋カバー体及び二番蓋カバー体と係合手段とを斜め後方から見た概略図である。
【図9】二番蓋カバー体の作動態様を示す正断面図である。
【符号の説明】
【0068】
1 走行機体
2 走行クローラ
5 脱穀装置
5b 他側壁
17 扱胴
18 揺動選別機構
19 風選別機構
21 一番受け樋
22 二番受け樋
24 第1フィードパン
25 第2フィードパン
26 チャフシーブ
27 唐箕ファン
28 グレンシーブ
31 一番コンベヤ
32 二番コンベヤ
80 二番処理ケース
81 二番処理胴
101 一番長穴
102 二番長穴
103 一番蓋カバー体
104 二番蓋カバー体
105 係合手段
106 ビーム部材
107 把手部材
108 ラッチ部材
115 一番内蓋体
116 二番内蓋体
121 案内支持手段
122 連結ガイド軸
123 ガイドレール
125 規制片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行部にて支持された走行機体に、穀稈を脱穀する扱胴と当該扱胴の下方に配置した選別機構とを備えた脱穀装置が搭載され、この脱穀装置の底部には、脱穀物搬送用の横送りコンベヤを内蔵した受け樋部材が前記走行機体の左右幅方向に沿って延びるように設けられているコンバインであって、
前記受け樋部材には、前記受け樋部材内の残留物を外部に排出するための長穴が、前記受け樋部材の長手方向に沿って延びるように形成され、
前記受け樋部材の下面側には、前記受け樋部材の長手方向に沿って延びる蓋カバー部材が、前記長穴を下方から塞ぐ閉止姿勢と、前記長穴を開放し、且つ該長穴から零れ落ちる残留物を受ける開放姿勢とに姿勢切替えし得るように配置され、
前記蓋カバー部材は、前記開放姿勢のときに、前記受け樋部材の長手方向に沿ってスライド可能に構成されていることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記蓋カバー部材の一端部は、係合手段を介して前記脱穀装置に着脱可能に連結されている一方、前記蓋カバー部材の一端部と前記脱穀装置との連結を解除したときに、前記蓋カバー部材はその他端部回りに上下揺動可能に構成されており、
前記受け樋部材の長手方向に沿って前記蓋カバー部材をスライド可能に支持する案内支持手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記脱穀装置の下面には、前記蓋カバー部材の一端部と前記脱穀装置との連結を解除したときに、前記蓋カバー部材の下向き揺動を規制するための規制片が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記受け樋部材は、一番物が集まる一番受け樋と二番物が集まる二番受け樋とを並列状に配置してなり、前記蓋カバー部材は、前記一番受け樋に対応する一番蓋カバー体と前記二番受け樋に対応する二番蓋カバー体とにより構成され、
前記両蓋カバー体の一端部間はビーム部材を介して連結され、
前記係合手段は、前記脱穀装置に設けられたラッチ部材が前記ビーム部材に設けられた把手部材に係脱する構成である一方、
前記案内支持手段には、前記両受け樋の長手方向と交差する方向に延び且つ前記両蓋カバー体の他端部間に装架された連結ガイド軸と、前記脱穀装置の下面のうち前記両受け樋を挟んだ両側に設けられ且つ前記連結ガイド軸の両端部を前記各受け樋の長手方向に沿ってスライド可能に保持する一対のガイドレールとが備えられていることを特徴とする請求項2又は3のうちいずれかに記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−74944(P2007−74944A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−264744(P2005−264744)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】