コンバイン
【課題】刈取部フレームの振動が強い場合でも、カバーに割れが生じ難いコンバインを提供する。
【解決手段】植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように刈取部フレームの横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置を有した刈取前処理部が装備されたコンバインであって、切断装置に動力伝達する伝動機構における刈取部フレームの横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバー70を、当該カバー70の貫通孔77に挿通した頭付きネジ78を刈取部フレームに固定された支持部材33にねじ込んで取り付けてあり、頭付きネジ78における頭部78aとカバー70との間に、頭付きネジ78におけるネジ軸部78bが挿通された環状の弾性部材36を圧縮変形状態で介在させてある。
【解決手段】植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように刈取部フレームの横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置を有した刈取前処理部が装備されたコンバインであって、切断装置に動力伝達する伝動機構における刈取部フレームの横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバー70を、当該カバー70の貫通孔77に挿通した頭付きネジ78を刈取部フレームに固定された支持部材33にねじ込んで取り付けてあり、頭付きネジ78における頭部78aとカバー70との間に、頭付きネジ78におけるネジ軸部78bが挿通された環状の弾性部材36を圧縮変形状態で介在させてある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、底板部及び前記底板部の横端部に連なった横側枠を備えた刈取部フレームと、植立茎稈に刈取り作用するように前記底板部に支持された刈取装置と、前記刈取装置の上方側位置で掻き込み用タインを回動させて刈取対象の植立茎稈を掻き込み操作する掻き込み装置と、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように前記横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置とを有した刈取前処理部が装備されたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば菜種やひまわりなどのように条列に沿わない不整列状態で植え付けられた植立茎稈は、植立茎稈どうしが互いに絡み合い易い。
刈取時において刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とが絡み合っていると、刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とが互いに引っ張り合うことにより脱粒や引きちぎれが発生するおそれがある。
上記コンバインは、植立茎稈どうしが絡み合っていても、脱粒や引きちぎれを回避できるように刈取対象と非刈取対象とに分草して、穀粒損失を抑制することができるように、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草する走行機体上下向きの切断装置を横側枠に立設してある。
切断装置は刈取部フレームの横側枠に立設してあるので、切断装置の作動に伴う振動が横側枠に伝達されて、刈取部フレームが振動する。
従来の上記コンバインでは、切断装置に動力伝達する伝動機構における刈取部フレームの横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバーを、当該カバーの貫通孔に挿通した頭付きネジを刈取部フレームに固定された支持部材にねじ込んで取り付けてある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−22320号公報(図5,図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
切断装置の作動に伴う刈取部フレームの振動は、刈取部フレームに固定された支持部材と、支持部材にねじ込んである頭付きネジとを介してカバーに伝達される。
このため、刈取部フレームの振動が強い(振動エネルギーが大きい)場合には、強い振動がカバーに伝達されて、頭付きネジを挿通してある貫通孔の周縁を基点にしてカバーに割れが生じ易いおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、刈取部フレームの振動が強い場合でも、カバーに割れが生じ難いコンバインを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、底板部及び前記底板部の横端部に連なった横側枠を備えた刈取部フレームと、植立茎稈に刈取り作用するように前記底板部に支持された刈取装置と、前記刈取装置の上方側位置で掻き込み用タインを回動させて刈取対象の植立茎稈を掻き込み操作する掻き込み装置と、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように前記横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置とを有した刈取前処理部が装備されたコンバインであって、
前記切断装置に動力伝達する伝動機構における前記刈取部フレームの前記横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバーを、当該カバーの貫通孔に挿通した頭付きネジを前記刈取部フレームに固定された支持部材にねじ込んで取り付けてあり、前記頭付きネジにおける頭部と前記カバーとの間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された環状の弾性部材を圧縮変形状態で介在させてある点にある。
【0006】
本構成であれば、支持部材にねじ込んである頭付きネジからカバーに伝達される振動を、頭付きネジにおける頭部とカバーとの間に圧縮変形状態で介在させてある環状の弾性部材によって減衰させることができる。
したがって、本構成のコンバインであれば、刈取部フレームの振動が強い場合でも、カバーに割れが生じ難い。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記頭付きネジにおける頭部と前記支持部材との間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された筒状スペーサを、前記貫通孔に挿通された状態で挟み込んであり、前記筒状スペーサの外周部に形成してある鍔と前記カバーとの間に、前記弾性部材を介在させてある点にある。
【0008】
本構成であれば、筒状スペーサにより、頭付きネジにおける頭部と支持部材との間隔を所定間隔に決めることができるので、環状の弾性部材の圧縮変形量を、カバーに伝達される振動を減衰させるに適した所定量に設定し易い。
したがって、割れが生じ難い状態にカバーを組み付け易い。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】コンバインの全体を示す右側面図である。
【図2】コンバインの全体を示す左側面図である。
【図3】コンバインの全体を示す平面図である。
【図4】刈取前処理部の前部を示す左側面図である。
【図5】刈取前処理部の切断装置が位置する部位を示す右側面図である。
【図6】切断装置及び伝動機構を示す左側面図である。
【図7】切断装置を示す横断平面図である。
【図8】横側枠の要部断面図である。
【図9】伝動機構を示す正面図である。
【図10】不整列植立茎稈用横側枠の左側面図である。
【図11】横側枠における不整列植立茎稈用機体前方部分を分離した状態を示す左側面図である。
【図12】整列植立茎稈用の機体前方部分を連結してあるコンバインの全体を示す左側面図である。
【図13】整列植立茎稈用横側枠の左側面図である。
【図14】横側枠における整列植立茎稈用機体前方部分を分離した状態を示す左側面図である。
【図15】図5のXV−XV線断面矢視図である。
【図16】図5のXVI −XVI 線断面矢視図である。
【図17】内用のカバーを示す斜視図である。
【図18】カバーと支柱との連結部の断面図である。
【図19】カバーと筒状フレームとの連結部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るコンバインの全体を示す右側面図である。図2は、本発明の実施の形態に係るコンバインの全体を示す左側面図である。図3は、本発明の実施の形態に係るコンバインの全体を示す平面図である。図1〜図3に示すように、本発明の実施の形態に係るコンバインは、運転座席1aを有した運転部1が装備された走行機体2を備え、走行機体2の機体フレーム3の後部側に脱穀装置4と穀粒タンク11と袋詰め部10とを備え、脱穀装置4の前部にフィーダ21が走行機体横向き軸芯Xまわりに上下揺動自在に連結された刈取前処理部20を備えて構成してある。
【0011】
このコンバインは、菜種やひまわりなどのように条列に沿わない不整列状態で植え付けられた不整列植立茎稈を収穫対象とする。
走行機体2は、左右一対のクローラ式の走行装置5,5を備え、運転座席1aの下方に位置するエンジン6からの駆動力によって左右一対の走行装置5,5を駆動して自走する。
【0012】
刈取前処理部20は、フィーダ21が昇降シリンダ22によって軸芯Xまわりに上下に揺動操作されることにより、フィーダ21の前端部に連結された刈取部フレーム23が地面近くに下降した下降作業状態と、刈取部フレーム23が地面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降する。
【0013】
刈取前処理部20を下降作業状態にして走行機体2を走行させると、刈取前処理部20は、植立茎稈を刈取り、刈取茎稈の株元から穂先までの全体をフィーダ21によって脱穀装置4に供給する。脱穀装置4は、フィーダ21からの刈取茎稈を脱穀処理し、脱穀粒を揚穀装置7(図3参照)によって穀粒袋詰め部10のホッパー形の穀粒タンク11に供給する。
【0014】
刈取前処理部20について詳述する。
図1〜3に示すように、刈取前処理部20の刈取部フレーム23は、フィーダ21の前端部に連結している後枠23aと、この後枠23aの下端部に後端部が連なった底板部23bと、この底板部23bの両横端部に下端部が連なった横側枠23cとを備えて構成してある。左右の横側枠23cの後端部は後枠23aの横端部に連なっている。
【0015】
図1〜3に示すように、刈取前処理部20は、フィーダ21及び刈取部フレーム23を備える他、刈取部フレーム23の内側の底板部23bの上方位置で駆動自在に設けられた横送りオーガ24、刈取部フレーム23の底板部23bの前端部に駆動自在に支持されたバリカン形の刈取装置25、刈取部フレーム23の左右の横側枠23cの前端部に連設された分草具26、刈取部フレーム23の後枠23aの上部から走行機体前方向きに上下揺動操作自在に延出した左右一対の支持アーム27の先端部に支持された掻き込み装置28、刈取部フレーム23の左側の横側枠23cの横外側に立設された走行機体上下向きのバリカン形の切断装置40を備えている。
【0016】
左右の分草具26は、分草開始位置が不整列植立茎稈用に設定されるように刈取装置25よりも走行機体前方側に位置している。左右の分草具26は、植立茎稈の株元側に押し分け作用して、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに分草する。
切断装置40は、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草する。
【0017】
図4は、刈取前処理部20の前部を示す左側面図である。図4に示すように、掻き込み装置28は、走行機体側面視で正五角形に形成して左右の支持アーム27に回転自在に支持された回転枠29を備え、この回転枠29の各頂部に枢支された掻き込み用タイン30を備えて構成してある。
【0018】
掻き込み装置28は、回転枠29にベルト伝動機構31(図1参照)を介して伝動されて回転枠29が掻き込み方向に回転駆動されることにより、これに同調させて掻き込み用タイン30を逆方向に自転駆動することで、掻き込み用タイン30を常に下方に向けた状態で刈取装置25の上方側位置で機体前方側から後方側へ円弧状の掻き込み移動軌跡をもって回動作動させ、刈取対象の植立茎稈を回動する掻き込み用タイン30によって刈取部フレーム23の内部に掻き込み操作する。
【0019】
図5は、刈取前処理部20の切断装置40が位置する部位を示す右側面図である。図7は、切断装置40を示す横断平面図である。図4,5,7に示すように、切断装置40は、刈取部フレーム23における左側の横側枠23cの横外側に走行機体上下向きに設けた切断フレーム41と、この切断フレーム41の前面側に突設されたガイドプレート42に上下摺動自在に支持された左右一対の可動刃43,43とを備えて構成してある。
【0020】
図4〜6,9に示すように、切断装置40の下端側は、切断フレーム41の下端部と横側枠23cの外面側とにわたって連結された連結部材44を介して横側枠23cに支持され、切断装置40の上端側は、切断フレーム41の上端部に設けた連結部41aに上端部が連結された支柱45に支持されている。支柱45は、刈取部フレーム23の左側の横側枠23cの外面に連結されて走行機体上方向きに延出している。
【0021】
図6,7に示すように、左右の可動刃43は、走行機体上下方向に並ぶ複数枚の可動刃ピース43aと、各可動刃ピース43aに連結ピン43bによって止着されて可動刃ピース43aどうしを連結しているナイフバー43cとを備えて構成してある。左右の可動刃43は、ガイドプレート42の複数箇所に連結ボルト46を介して取り付けられたナイフクリップ47を介してガイドプレート42に摺動自在に装着されている。
【0022】
切断装置40は、左右の可動刃43の下端側に屈曲板金を付設して設けた可動刃操作部48を備えおり、各可動刃43の可動刃操作部48に上端部が連結された走行機体上下向きの連動ロッド51を備えた伝動機構50(図6,9参照)を介して刈取装置25の可動刃25aに連動されている。
【0023】
つまり、切断装置40は、刈取装置25の駆動力が伝動機構50によって左右の可動刃操作部48に伝達されることにより、左右一対の可動刃43,43が走行機体上下方向に相対摺動するように、かつ往復摺動するように駆動され、植立茎稈の左側の分草具26よりも穂先側に位置する部位に左右一対の可動刃43,43を作用させる。これにより、切断装置40は、植立茎稈の左側の分草具62よりも穂先側に位置する部位を切断し、株元側が分草具62で分草された植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに分草するとともに刈取対象と非刈取対象の茎稈の絡み合いをほぐし、分草後の刈取対象の植立茎稈を刈取部フレーム23の内部に案内し、分草後の非刈取対象の植立茎稈を刈取部フレーム23の外部に案内する。
【0024】
刈取装置25は、可動刃25aの作動で、掻き込み装置28によって穂先側が刈取部フレーム23の内部に掻き込み供給された刈取対象の植立茎稈、及び切断装置40によって分草された刈取対象の植立茎稈の株元側に刈取り作用する。
【0025】
横送りオーガ24は、左右両端部が横側枠23cに支持されて、刈取装置25からの刈取茎稈を刈取部フレーム23の底板部23bに沿わせてフィーダ21の前側に向けて横移送し、フィーダ21の前側に到達した刈取茎稈を横送りオーガ24が一体回転自在に備える掻き送りバー24aによってフィーダ21の搬送ダクトの前端部内に送り込む。
【0026】
フィーダ21は、搬送ダクトに送り込まれた刈取茎稈を搬送ダクトの内部に位置する無端回動形のコンベヤ21a(図2参照)によって脱穀装置4の前端部に揚送して刈取茎稈の株元から穂先までの全体を脱穀装置4の扱室に送り込む。
【0027】
図6は、切断装置40に動力伝達する伝動機構50を示す側面図である。図9は、切断装置40に動力伝達する伝動機構50を示す正面図である。図6,9に示すように、切断装置40に動力伝達する伝動機構50は、前記一対の連動ロッド51,51を備える他、一方の連動ロッド51の下端側が一方の遊端部に連結され、他方の連動ロッド51の下端側が他方の遊端部に連結された天秤型の揺動自在な連動リンク52と、この連動リンク52のボス部52aに噛み合い式のクラッチ53を介して連動する回転伝動軸54と、この回転伝動軸54の後端側から走行機体下方向きに一体回転自在に延出した揺動リンク55と、この揺動リンク55を刈取装置25の可動刃25aに連結している走行機体横向きの連動ロッド56とを備えて構成してある。
【0028】
回転伝動軸54は、横側枠23cの外面側に設けた前後一対の軸支具57,57に回転自在に支持されている。各軸支具57は、横側枠23cの外面側に板金部材を付設して設けた支持台58に支持されている。
【0029】
図6,9に示すように、クラッチ53は、連動リンク52のボス部52aと、回転伝動軸54に一体回転自在に設けた伝動ピン54aとによって構成してあり、連動リンク52のボス部52aにフォーク59aを介して連動しているロッド形の操作具59によって入り状態と切り状態とに切り換え操作されて、切断装置40を駆動状態と停止状態とに切り換える。
【0030】
すなわち、操作具59が摺動操作されると、操作具59による操作力と、回転伝動軸54に装着されたスプリング53a(図6参照)による操作力とによって、連動リンク52のボス部52aが回転伝動軸54に対してスライドしてボス部52aの端部に設けてある切り欠きに伝動ピン54aが係脱する。伝動ピン54aがボス部52aの切り欠きに係入すると、ボス部52aと回転伝動軸54とが係合し合って一体回転する。伝動ピン54aがボス部52aの切り欠きから離脱すると、ボス部52aと回転伝動軸54とが係合解除状態になって相対回転する。
【0031】
図4に示すように、刈取部フレーム23は、横側枠23cの外面側に脱着自在に設けた外用のカバー60を備えている。この外用のカバー60は、横側枠23cの横外側に位置する下部カバー部61と、切断装置40の横外側に位置する上部カバー部62とを備えて構成してあり、伝動機構50の刈取部フレーム外方側を下部カバー部61と上部カバー部62とによって覆い、伝動機構50に刈取部フレーム外方側から茎稈が入り込むことを防止する。
【0032】
左右の横側枠23cの夫々は、図1,2に示すように、横送りオーガ24を支持する側板8と、側板8の上部に設けられた横断面形状が矩形の筒状フレーム9とを備え、横送りオーガ24と分草具26との中間位置において、機体前方部分12と機体後方部分13とに機体前後方向に互いに分離可能に連結されている。
底板部23bは、横側枠23cの機体前方部分12と機体後方部分13との連結箇所において前後に分離自在に連結され、図4〜6,10,11に示すように、底板部23bをその分離箇所に沿って補強する底板補強フレーム35a,35bどうしをボルト連結してある。
【0033】
機体前方部分12と機体後方部分13は、図10,11に示すように、筒状フレーム9を機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bとに分離してあるフレーム分離部14を、側板8を底板補強フレーム35と共に機体前方側板部分8aと機体後方側板部分8bとに分離してある側板分離部15に対して、機体前後方向の機体前方側に位置をずらせて設けて、図10に示すように、互いに分離可能に連結されている。
図10,11は機体左側の横側枠23cを示しており、機体左右の横側枠23cは略左右対称に設けられているので、機体右側の横側枠23cの説明は省略する。
【0034】
図10,11に示す機体前方部分12は、分草具26による分草開始位置が不整列植立茎稈用に設定された不整列植立茎稈用の機体前方部分12であり、分草具26を固定してある前部フレーム16に機体前方フレーム部分9aが一体に固体され、機体前方側板部分8aが機体前方フレーム部分9aと前部フレーム16とに一体に固体されている。
【0035】
左側の横側枠23cを構成する機体前方部分12には、切断装置40と、刈取装置25の駆動力を切断装置40に伝達する伝動機構50とが組み付けられているので、その機体前方側板部分8aには、伝動機構50における揺動リンク55と連動ロッド56との連係部分を組み付けるための切欠17が設けられている。
【0036】
機体後方部分13は、機体後方フレーム部分9bが後枠23aの横側上端部に一体に固定され、機体後方側板部分8bが後枠23a及び底板部23bの横側端部に一体に固定されている。
機体前方フレーム部分9aの下部には後方に向けて突設された位置決め案内部材9Aが設けられており、この位置決め案内部材9Aの上面側が機体後方フレーム部分9bの前部下部に設けられた案内支持部9Bの下面側に当て付けられて位置決め案内される。
【0037】
フレーム分離部14においては、機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bとが、機体前後方向から互いに突き合わされると共に、当該機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bとに亘って機体上下方向から外嵌させた連結部材18にボルト19で連結されている。
ボルト19は、機体前方フレーム部分9a及び機体後方フレーム部分9bの内側に溶接固定されたナット19bにねじ込んである。
連結部材18は、横側枠23cの側板8にもボルト19で連結されている。
【0038】
連結部材18は、図8に示すように、筒状フレーム(機体前方フレーム部分9a,機体後方フレーム部分9b)9の外周面に対して筒径方向の上方側から外嵌可能なコの字状の横断面形状に形成されている。
【0039】
側板分離部15においては、機体前方側板部分8aと機体後方側板部分8bとが機体左右方向から互いに重ね合わせて複数箇所でボルト19で連結してある。底板補強フレーム35aと底板補強フレーム35bとを互いに突き合わせて複数箇所でボルト19で連結してある。
【0040】
底板補強フレーム35bは、底板部23bの前端部において左右の機体後方側板部分8bに亘ってボルト連結されたものである。底板補強フレーム35aは、切断装置25と底板補強フレーム35bとの間を塞ぐ平板状で底板状であり、左右の機体前方側板部分8aの下部に亘ってボルト連結されている。機体前方側板部分8aにおける補強材35cが底板補強フレーム35aにボルト連結されている。
【0041】
図12は、稲、麦などのように条列に沿って整列状態で植え付けられた整列植立茎稈を収穫対象とする場合に、図10,11に示した不整列植立茎稈用の機体前方部分12に代えて、整列植立茎稈用の機体前方部分12を機体後方部分13に連結してあるコンバインを示す。
【0042】
図13,14に示すように、整列植立茎稈用の機体前方部分12は、機体前方フレーム部分9aの機体前後方向長さを短くして分草具26による分草開始位置が整列植立茎稈用に設定されている点と、底板補強フレーム35aを備えない点と、左右いずれにも切断装置40及びその伝動機構50を装備していない点において、図10,11に示した機体前方部分12とは仕様が異なっており、図10,11に示した機体前方部分12と同様の連結構造を有している。
【0043】
したがって、整列植立茎稈用の機体前方部分12は、図10,11に示した機体前方部分12と同様に、図13に示すように機体後方部分13に分離可能に連結される。
尚、機体前方側板部分8aの下端側を補強する補強材35cが、機体後方部分13の底板補強フレーム35bにボルト連結され、機体前方側板部分8aにおける補強材35cの上側には、刈取装置25やその図示しない駆動機構の組み付け用切欠25aが形成され、刈取装置25は底板補強フレーム35bにボルト固定されている。
【0044】
図5に示すように、刈取部フレーム23は、左側の横側枠23cと支柱45と切断装置40の切断フレーム41とに亘って脱着自在に取り付けた内用のカバー70を備えている。
【0045】
図15は、図5のXV−XV線断面矢視図である。図16は、図5のXVI −XVI 線断面矢視図である。図17は、内用のカバー70を示す斜視図である。図5,9,15,17に示すように、内用のカバー70は、伝動機構50の連動ロッド51の刈取部フレーム内方側での横側方において機体前方フレーム部分9aの上側に位置する伝動カバー部71と、この伝動カバー部71の後部に連なった状態で機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bの上側に位置する第一の傾斜カバー部72と、この第一の傾斜カバー部72の後部に連なった状態で機体後方フレーム部分9bの上側に位置する第二の傾斜カバー部73と、第一の傾斜カバー部72の上部に連なった状態で支柱45と切断装置40の切断フレーム41との間に位置する壁板部74とを備えて構成してある。
【0046】
図5,15に示すように、内用のカバー70は、伝動機構50における横側枠23cから走行機体上方側に突出した部位としての連動ロッド51の刈取部フレーム内方側を伝動カバー部71によって覆い、茎稈の連動ロッド51に対する接触を防止する。
【0047】
図5に示すように、内用のカバー70は、切断装置40の切断フレーム41と支柱45の間の空間を壁板部74によって覆い、茎稈が切断フレーム41と支柱45の間に入り込んで切断フレーム41や支柱45にから絡みつくことを防止する。
【0048】
図15,16,17に示すように、内用のカバー70は、第一の傾斜カバー部72の下端部の裏面側に設けた前後一対の第一連結部材75,75と、第二の傾斜カバー部73の下端部の裏面側に設けた第二連結部材76と、壁板部74の上部に設けた前後一対の連結用貫通孔77,77とを備えている。
【0049】
第一、第二連結部材75,76の夫々にも連結用貫通孔32が形成されており、内用のカバー70は、これらの連結用貫通孔77,32に挿通した頭付きネジ78を、刈取部フレーム23に固定された支持部材33である筒状フレーム9と、切断フレーム41に設けた支持ブラケット79と、支柱45に設けた支持ブラケット80との夫々にねじ込んで取り付けられている。
【0050】
すなわち、壁板部74の上部は、図18に示すように、前後一対の連結用貫通孔77,77のうちの前側の連結用連結孔77に挿通した頭付きネジ78を、切断フレーム41に設けた支持ブラケット79に溶接固定してあるナット81にねじ込むとともに、後側の連結用連結孔77に挿通した頭付きネジ78を、支柱45に設けた支持ブラケット80に溶接固定してあるナット81にねじ込んで固定してある。
【0051】
前後一対の第一連結部材75,75及び第二連結部材76の夫々は、図19に示すように、連結用貫通孔32に挿通した頭付きネジ78を筒状フレーム9に形成した雌ネジ孔34にねじ込んで、内用のカバー70の下端側を横側枠23cに固定してある。
【0052】
図18,19に示すように、頭付きネジ78における頭部78aと、カバー70との間に、頭付きネジ78におけるネジ軸部78bが挿通された環状のゴム製弾性部材36を圧縮変形状態で介在させてある。
すなわち、頭付きネジ78における頭部78aと支持部材(筒状フレーム9,支持ブラケット79,80)33との間に、ネジ軸部78bが挿通された金属製筒状スペーサ37を、連結用貫通孔32,77に挿通された状態で挟み込んであり、筒状スペーサ37の外周部に形成してある鍔37aとカバー70との間に、弾性部材36を圧縮変形状態で介在させてある。
筒状スペーサ37は、その一端が支持部材(筒状フレーム9,支持ブラケット79,80)33に当接し、かつ、鍔37aが頭付きネジ78における頭部78aに当接して、支持部材33と頭部78aとの間隔を一定に保持している。
【0053】
図5,9,15に示すように、内用のカバー70は、第一の傾斜カバー部72及び第二の傾斜カバー部73によって傾斜ガイド部81を構成している。この傾斜ガイド部81は、横側枠23cの上方に走行機体下方側ほど刈取部フレーム内方側に位置する傾斜姿勢で位置しており、切断装置40による切断によって稈身から分離して切断装置40から落下した茎稈片を横側枠23cよりも刈取部フレーム内方側に落下するように案内し、茎稈片が刈取部フレーム23の外部にこぼれ落ちたり、横側枠23cの上端面23d(図8,9参照)に載ったままになって回収されなくなることを防止する。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、穀粒袋詰め部を備えない穀粒タンクを設けてあるコンバインにも利用することができる。
【符号の説明】
【0055】
20 刈取前処理部
23 刈取部フレーム
23b 刈取部フレームの底板部
23c 刈取部フレームの横側枠
25 刈取装置
28 掻き込み装置
30 掻き込み用タイン
32,77 貫通孔
33 支持部材
36 弾性部材
37 筒状スペーサ
37a 鍔
40 切断装置
50 伝動機構
70 カバー
78 頭付きネジ
78a 頭部
78b ネジ軸部
【技術分野】
【0001】
本発明は、底板部及び前記底板部の横端部に連なった横側枠を備えた刈取部フレームと、植立茎稈に刈取り作用するように前記底板部に支持された刈取装置と、前記刈取装置の上方側位置で掻き込み用タインを回動させて刈取対象の植立茎稈を掻き込み操作する掻き込み装置と、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように前記横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置とを有した刈取前処理部が装備されたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば菜種やひまわりなどのように条列に沿わない不整列状態で植え付けられた植立茎稈は、植立茎稈どうしが互いに絡み合い易い。
刈取時において刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とが絡み合っていると、刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とが互いに引っ張り合うことにより脱粒や引きちぎれが発生するおそれがある。
上記コンバインは、植立茎稈どうしが絡み合っていても、脱粒や引きちぎれを回避できるように刈取対象と非刈取対象とに分草して、穀粒損失を抑制することができるように、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草する走行機体上下向きの切断装置を横側枠に立設してある。
切断装置は刈取部フレームの横側枠に立設してあるので、切断装置の作動に伴う振動が横側枠に伝達されて、刈取部フレームが振動する。
従来の上記コンバインでは、切断装置に動力伝達する伝動機構における刈取部フレームの横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバーを、当該カバーの貫通孔に挿通した頭付きネジを刈取部フレームに固定された支持部材にねじ込んで取り付けてある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−22320号公報(図5,図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
切断装置の作動に伴う刈取部フレームの振動は、刈取部フレームに固定された支持部材と、支持部材にねじ込んである頭付きネジとを介してカバーに伝達される。
このため、刈取部フレームの振動が強い(振動エネルギーが大きい)場合には、強い振動がカバーに伝達されて、頭付きネジを挿通してある貫通孔の周縁を基点にしてカバーに割れが生じ易いおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、刈取部フレームの振動が強い場合でも、カバーに割れが生じ難いコンバインを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、底板部及び前記底板部の横端部に連なった横側枠を備えた刈取部フレームと、植立茎稈に刈取り作用するように前記底板部に支持された刈取装置と、前記刈取装置の上方側位置で掻き込み用タインを回動させて刈取対象の植立茎稈を掻き込み操作する掻き込み装置と、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように前記横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置とを有した刈取前処理部が装備されたコンバインであって、
前記切断装置に動力伝達する伝動機構における前記刈取部フレームの前記横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバーを、当該カバーの貫通孔に挿通した頭付きネジを前記刈取部フレームに固定された支持部材にねじ込んで取り付けてあり、前記頭付きネジにおける頭部と前記カバーとの間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された環状の弾性部材を圧縮変形状態で介在させてある点にある。
【0006】
本構成であれば、支持部材にねじ込んである頭付きネジからカバーに伝達される振動を、頭付きネジにおける頭部とカバーとの間に圧縮変形状態で介在させてある環状の弾性部材によって減衰させることができる。
したがって、本構成のコンバインであれば、刈取部フレームの振動が強い場合でも、カバーに割れが生じ難い。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記頭付きネジにおける頭部と前記支持部材との間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された筒状スペーサを、前記貫通孔に挿通された状態で挟み込んであり、前記筒状スペーサの外周部に形成してある鍔と前記カバーとの間に、前記弾性部材を介在させてある点にある。
【0008】
本構成であれば、筒状スペーサにより、頭付きネジにおける頭部と支持部材との間隔を所定間隔に決めることができるので、環状の弾性部材の圧縮変形量を、カバーに伝達される振動を減衰させるに適した所定量に設定し易い。
したがって、割れが生じ難い状態にカバーを組み付け易い。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】コンバインの全体を示す右側面図である。
【図2】コンバインの全体を示す左側面図である。
【図3】コンバインの全体を示す平面図である。
【図4】刈取前処理部の前部を示す左側面図である。
【図5】刈取前処理部の切断装置が位置する部位を示す右側面図である。
【図6】切断装置及び伝動機構を示す左側面図である。
【図7】切断装置を示す横断平面図である。
【図8】横側枠の要部断面図である。
【図9】伝動機構を示す正面図である。
【図10】不整列植立茎稈用横側枠の左側面図である。
【図11】横側枠における不整列植立茎稈用機体前方部分を分離した状態を示す左側面図である。
【図12】整列植立茎稈用の機体前方部分を連結してあるコンバインの全体を示す左側面図である。
【図13】整列植立茎稈用横側枠の左側面図である。
【図14】横側枠における整列植立茎稈用機体前方部分を分離した状態を示す左側面図である。
【図15】図5のXV−XV線断面矢視図である。
【図16】図5のXVI −XVI 線断面矢視図である。
【図17】内用のカバーを示す斜視図である。
【図18】カバーと支柱との連結部の断面図である。
【図19】カバーと筒状フレームとの連結部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るコンバインの全体を示す右側面図である。図2は、本発明の実施の形態に係るコンバインの全体を示す左側面図である。図3は、本発明の実施の形態に係るコンバインの全体を示す平面図である。図1〜図3に示すように、本発明の実施の形態に係るコンバインは、運転座席1aを有した運転部1が装備された走行機体2を備え、走行機体2の機体フレーム3の後部側に脱穀装置4と穀粒タンク11と袋詰め部10とを備え、脱穀装置4の前部にフィーダ21が走行機体横向き軸芯Xまわりに上下揺動自在に連結された刈取前処理部20を備えて構成してある。
【0011】
このコンバインは、菜種やひまわりなどのように条列に沿わない不整列状態で植え付けられた不整列植立茎稈を収穫対象とする。
走行機体2は、左右一対のクローラ式の走行装置5,5を備え、運転座席1aの下方に位置するエンジン6からの駆動力によって左右一対の走行装置5,5を駆動して自走する。
【0012】
刈取前処理部20は、フィーダ21が昇降シリンダ22によって軸芯Xまわりに上下に揺動操作されることにより、フィーダ21の前端部に連結された刈取部フレーム23が地面近くに下降した下降作業状態と、刈取部フレーム23が地面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降する。
【0013】
刈取前処理部20を下降作業状態にして走行機体2を走行させると、刈取前処理部20は、植立茎稈を刈取り、刈取茎稈の株元から穂先までの全体をフィーダ21によって脱穀装置4に供給する。脱穀装置4は、フィーダ21からの刈取茎稈を脱穀処理し、脱穀粒を揚穀装置7(図3参照)によって穀粒袋詰め部10のホッパー形の穀粒タンク11に供給する。
【0014】
刈取前処理部20について詳述する。
図1〜3に示すように、刈取前処理部20の刈取部フレーム23は、フィーダ21の前端部に連結している後枠23aと、この後枠23aの下端部に後端部が連なった底板部23bと、この底板部23bの両横端部に下端部が連なった横側枠23cとを備えて構成してある。左右の横側枠23cの後端部は後枠23aの横端部に連なっている。
【0015】
図1〜3に示すように、刈取前処理部20は、フィーダ21及び刈取部フレーム23を備える他、刈取部フレーム23の内側の底板部23bの上方位置で駆動自在に設けられた横送りオーガ24、刈取部フレーム23の底板部23bの前端部に駆動自在に支持されたバリカン形の刈取装置25、刈取部フレーム23の左右の横側枠23cの前端部に連設された分草具26、刈取部フレーム23の後枠23aの上部から走行機体前方向きに上下揺動操作自在に延出した左右一対の支持アーム27の先端部に支持された掻き込み装置28、刈取部フレーム23の左側の横側枠23cの横外側に立設された走行機体上下向きのバリカン形の切断装置40を備えている。
【0016】
左右の分草具26は、分草開始位置が不整列植立茎稈用に設定されるように刈取装置25よりも走行機体前方側に位置している。左右の分草具26は、植立茎稈の株元側に押し分け作用して、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに分草する。
切断装置40は、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草する。
【0017】
図4は、刈取前処理部20の前部を示す左側面図である。図4に示すように、掻き込み装置28は、走行機体側面視で正五角形に形成して左右の支持アーム27に回転自在に支持された回転枠29を備え、この回転枠29の各頂部に枢支された掻き込み用タイン30を備えて構成してある。
【0018】
掻き込み装置28は、回転枠29にベルト伝動機構31(図1参照)を介して伝動されて回転枠29が掻き込み方向に回転駆動されることにより、これに同調させて掻き込み用タイン30を逆方向に自転駆動することで、掻き込み用タイン30を常に下方に向けた状態で刈取装置25の上方側位置で機体前方側から後方側へ円弧状の掻き込み移動軌跡をもって回動作動させ、刈取対象の植立茎稈を回動する掻き込み用タイン30によって刈取部フレーム23の内部に掻き込み操作する。
【0019】
図5は、刈取前処理部20の切断装置40が位置する部位を示す右側面図である。図7は、切断装置40を示す横断平面図である。図4,5,7に示すように、切断装置40は、刈取部フレーム23における左側の横側枠23cの横外側に走行機体上下向きに設けた切断フレーム41と、この切断フレーム41の前面側に突設されたガイドプレート42に上下摺動自在に支持された左右一対の可動刃43,43とを備えて構成してある。
【0020】
図4〜6,9に示すように、切断装置40の下端側は、切断フレーム41の下端部と横側枠23cの外面側とにわたって連結された連結部材44を介して横側枠23cに支持され、切断装置40の上端側は、切断フレーム41の上端部に設けた連結部41aに上端部が連結された支柱45に支持されている。支柱45は、刈取部フレーム23の左側の横側枠23cの外面に連結されて走行機体上方向きに延出している。
【0021】
図6,7に示すように、左右の可動刃43は、走行機体上下方向に並ぶ複数枚の可動刃ピース43aと、各可動刃ピース43aに連結ピン43bによって止着されて可動刃ピース43aどうしを連結しているナイフバー43cとを備えて構成してある。左右の可動刃43は、ガイドプレート42の複数箇所に連結ボルト46を介して取り付けられたナイフクリップ47を介してガイドプレート42に摺動自在に装着されている。
【0022】
切断装置40は、左右の可動刃43の下端側に屈曲板金を付設して設けた可動刃操作部48を備えおり、各可動刃43の可動刃操作部48に上端部が連結された走行機体上下向きの連動ロッド51を備えた伝動機構50(図6,9参照)を介して刈取装置25の可動刃25aに連動されている。
【0023】
つまり、切断装置40は、刈取装置25の駆動力が伝動機構50によって左右の可動刃操作部48に伝達されることにより、左右一対の可動刃43,43が走行機体上下方向に相対摺動するように、かつ往復摺動するように駆動され、植立茎稈の左側の分草具26よりも穂先側に位置する部位に左右一対の可動刃43,43を作用させる。これにより、切断装置40は、植立茎稈の左側の分草具62よりも穂先側に位置する部位を切断し、株元側が分草具62で分草された植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに分草するとともに刈取対象と非刈取対象の茎稈の絡み合いをほぐし、分草後の刈取対象の植立茎稈を刈取部フレーム23の内部に案内し、分草後の非刈取対象の植立茎稈を刈取部フレーム23の外部に案内する。
【0024】
刈取装置25は、可動刃25aの作動で、掻き込み装置28によって穂先側が刈取部フレーム23の内部に掻き込み供給された刈取対象の植立茎稈、及び切断装置40によって分草された刈取対象の植立茎稈の株元側に刈取り作用する。
【0025】
横送りオーガ24は、左右両端部が横側枠23cに支持されて、刈取装置25からの刈取茎稈を刈取部フレーム23の底板部23bに沿わせてフィーダ21の前側に向けて横移送し、フィーダ21の前側に到達した刈取茎稈を横送りオーガ24が一体回転自在に備える掻き送りバー24aによってフィーダ21の搬送ダクトの前端部内に送り込む。
【0026】
フィーダ21は、搬送ダクトに送り込まれた刈取茎稈を搬送ダクトの内部に位置する無端回動形のコンベヤ21a(図2参照)によって脱穀装置4の前端部に揚送して刈取茎稈の株元から穂先までの全体を脱穀装置4の扱室に送り込む。
【0027】
図6は、切断装置40に動力伝達する伝動機構50を示す側面図である。図9は、切断装置40に動力伝達する伝動機構50を示す正面図である。図6,9に示すように、切断装置40に動力伝達する伝動機構50は、前記一対の連動ロッド51,51を備える他、一方の連動ロッド51の下端側が一方の遊端部に連結され、他方の連動ロッド51の下端側が他方の遊端部に連結された天秤型の揺動自在な連動リンク52と、この連動リンク52のボス部52aに噛み合い式のクラッチ53を介して連動する回転伝動軸54と、この回転伝動軸54の後端側から走行機体下方向きに一体回転自在に延出した揺動リンク55と、この揺動リンク55を刈取装置25の可動刃25aに連結している走行機体横向きの連動ロッド56とを備えて構成してある。
【0028】
回転伝動軸54は、横側枠23cの外面側に設けた前後一対の軸支具57,57に回転自在に支持されている。各軸支具57は、横側枠23cの外面側に板金部材を付設して設けた支持台58に支持されている。
【0029】
図6,9に示すように、クラッチ53は、連動リンク52のボス部52aと、回転伝動軸54に一体回転自在に設けた伝動ピン54aとによって構成してあり、連動リンク52のボス部52aにフォーク59aを介して連動しているロッド形の操作具59によって入り状態と切り状態とに切り換え操作されて、切断装置40を駆動状態と停止状態とに切り換える。
【0030】
すなわち、操作具59が摺動操作されると、操作具59による操作力と、回転伝動軸54に装着されたスプリング53a(図6参照)による操作力とによって、連動リンク52のボス部52aが回転伝動軸54に対してスライドしてボス部52aの端部に設けてある切り欠きに伝動ピン54aが係脱する。伝動ピン54aがボス部52aの切り欠きに係入すると、ボス部52aと回転伝動軸54とが係合し合って一体回転する。伝動ピン54aがボス部52aの切り欠きから離脱すると、ボス部52aと回転伝動軸54とが係合解除状態になって相対回転する。
【0031】
図4に示すように、刈取部フレーム23は、横側枠23cの外面側に脱着自在に設けた外用のカバー60を備えている。この外用のカバー60は、横側枠23cの横外側に位置する下部カバー部61と、切断装置40の横外側に位置する上部カバー部62とを備えて構成してあり、伝動機構50の刈取部フレーム外方側を下部カバー部61と上部カバー部62とによって覆い、伝動機構50に刈取部フレーム外方側から茎稈が入り込むことを防止する。
【0032】
左右の横側枠23cの夫々は、図1,2に示すように、横送りオーガ24を支持する側板8と、側板8の上部に設けられた横断面形状が矩形の筒状フレーム9とを備え、横送りオーガ24と分草具26との中間位置において、機体前方部分12と機体後方部分13とに機体前後方向に互いに分離可能に連結されている。
底板部23bは、横側枠23cの機体前方部分12と機体後方部分13との連結箇所において前後に分離自在に連結され、図4〜6,10,11に示すように、底板部23bをその分離箇所に沿って補強する底板補強フレーム35a,35bどうしをボルト連結してある。
【0033】
機体前方部分12と機体後方部分13は、図10,11に示すように、筒状フレーム9を機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bとに分離してあるフレーム分離部14を、側板8を底板補強フレーム35と共に機体前方側板部分8aと機体後方側板部分8bとに分離してある側板分離部15に対して、機体前後方向の機体前方側に位置をずらせて設けて、図10に示すように、互いに分離可能に連結されている。
図10,11は機体左側の横側枠23cを示しており、機体左右の横側枠23cは略左右対称に設けられているので、機体右側の横側枠23cの説明は省略する。
【0034】
図10,11に示す機体前方部分12は、分草具26による分草開始位置が不整列植立茎稈用に設定された不整列植立茎稈用の機体前方部分12であり、分草具26を固定してある前部フレーム16に機体前方フレーム部分9aが一体に固体され、機体前方側板部分8aが機体前方フレーム部分9aと前部フレーム16とに一体に固体されている。
【0035】
左側の横側枠23cを構成する機体前方部分12には、切断装置40と、刈取装置25の駆動力を切断装置40に伝達する伝動機構50とが組み付けられているので、その機体前方側板部分8aには、伝動機構50における揺動リンク55と連動ロッド56との連係部分を組み付けるための切欠17が設けられている。
【0036】
機体後方部分13は、機体後方フレーム部分9bが後枠23aの横側上端部に一体に固定され、機体後方側板部分8bが後枠23a及び底板部23bの横側端部に一体に固定されている。
機体前方フレーム部分9aの下部には後方に向けて突設された位置決め案内部材9Aが設けられており、この位置決め案内部材9Aの上面側が機体後方フレーム部分9bの前部下部に設けられた案内支持部9Bの下面側に当て付けられて位置決め案内される。
【0037】
フレーム分離部14においては、機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bとが、機体前後方向から互いに突き合わされると共に、当該機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bとに亘って機体上下方向から外嵌させた連結部材18にボルト19で連結されている。
ボルト19は、機体前方フレーム部分9a及び機体後方フレーム部分9bの内側に溶接固定されたナット19bにねじ込んである。
連結部材18は、横側枠23cの側板8にもボルト19で連結されている。
【0038】
連結部材18は、図8に示すように、筒状フレーム(機体前方フレーム部分9a,機体後方フレーム部分9b)9の外周面に対して筒径方向の上方側から外嵌可能なコの字状の横断面形状に形成されている。
【0039】
側板分離部15においては、機体前方側板部分8aと機体後方側板部分8bとが機体左右方向から互いに重ね合わせて複数箇所でボルト19で連結してある。底板補強フレーム35aと底板補強フレーム35bとを互いに突き合わせて複数箇所でボルト19で連結してある。
【0040】
底板補強フレーム35bは、底板部23bの前端部において左右の機体後方側板部分8bに亘ってボルト連結されたものである。底板補強フレーム35aは、切断装置25と底板補強フレーム35bとの間を塞ぐ平板状で底板状であり、左右の機体前方側板部分8aの下部に亘ってボルト連結されている。機体前方側板部分8aにおける補強材35cが底板補強フレーム35aにボルト連結されている。
【0041】
図12は、稲、麦などのように条列に沿って整列状態で植え付けられた整列植立茎稈を収穫対象とする場合に、図10,11に示した不整列植立茎稈用の機体前方部分12に代えて、整列植立茎稈用の機体前方部分12を機体後方部分13に連結してあるコンバインを示す。
【0042】
図13,14に示すように、整列植立茎稈用の機体前方部分12は、機体前方フレーム部分9aの機体前後方向長さを短くして分草具26による分草開始位置が整列植立茎稈用に設定されている点と、底板補強フレーム35aを備えない点と、左右いずれにも切断装置40及びその伝動機構50を装備していない点において、図10,11に示した機体前方部分12とは仕様が異なっており、図10,11に示した機体前方部分12と同様の連結構造を有している。
【0043】
したがって、整列植立茎稈用の機体前方部分12は、図10,11に示した機体前方部分12と同様に、図13に示すように機体後方部分13に分離可能に連結される。
尚、機体前方側板部分8aの下端側を補強する補強材35cが、機体後方部分13の底板補強フレーム35bにボルト連結され、機体前方側板部分8aにおける補強材35cの上側には、刈取装置25やその図示しない駆動機構の組み付け用切欠25aが形成され、刈取装置25は底板補強フレーム35bにボルト固定されている。
【0044】
図5に示すように、刈取部フレーム23は、左側の横側枠23cと支柱45と切断装置40の切断フレーム41とに亘って脱着自在に取り付けた内用のカバー70を備えている。
【0045】
図15は、図5のXV−XV線断面矢視図である。図16は、図5のXVI −XVI 線断面矢視図である。図17は、内用のカバー70を示す斜視図である。図5,9,15,17に示すように、内用のカバー70は、伝動機構50の連動ロッド51の刈取部フレーム内方側での横側方において機体前方フレーム部分9aの上側に位置する伝動カバー部71と、この伝動カバー部71の後部に連なった状態で機体前方フレーム部分9aと機体後方フレーム部分9bの上側に位置する第一の傾斜カバー部72と、この第一の傾斜カバー部72の後部に連なった状態で機体後方フレーム部分9bの上側に位置する第二の傾斜カバー部73と、第一の傾斜カバー部72の上部に連なった状態で支柱45と切断装置40の切断フレーム41との間に位置する壁板部74とを備えて構成してある。
【0046】
図5,15に示すように、内用のカバー70は、伝動機構50における横側枠23cから走行機体上方側に突出した部位としての連動ロッド51の刈取部フレーム内方側を伝動カバー部71によって覆い、茎稈の連動ロッド51に対する接触を防止する。
【0047】
図5に示すように、内用のカバー70は、切断装置40の切断フレーム41と支柱45の間の空間を壁板部74によって覆い、茎稈が切断フレーム41と支柱45の間に入り込んで切断フレーム41や支柱45にから絡みつくことを防止する。
【0048】
図15,16,17に示すように、内用のカバー70は、第一の傾斜カバー部72の下端部の裏面側に設けた前後一対の第一連結部材75,75と、第二の傾斜カバー部73の下端部の裏面側に設けた第二連結部材76と、壁板部74の上部に設けた前後一対の連結用貫通孔77,77とを備えている。
【0049】
第一、第二連結部材75,76の夫々にも連結用貫通孔32が形成されており、内用のカバー70は、これらの連結用貫通孔77,32に挿通した頭付きネジ78を、刈取部フレーム23に固定された支持部材33である筒状フレーム9と、切断フレーム41に設けた支持ブラケット79と、支柱45に設けた支持ブラケット80との夫々にねじ込んで取り付けられている。
【0050】
すなわち、壁板部74の上部は、図18に示すように、前後一対の連結用貫通孔77,77のうちの前側の連結用連結孔77に挿通した頭付きネジ78を、切断フレーム41に設けた支持ブラケット79に溶接固定してあるナット81にねじ込むとともに、後側の連結用連結孔77に挿通した頭付きネジ78を、支柱45に設けた支持ブラケット80に溶接固定してあるナット81にねじ込んで固定してある。
【0051】
前後一対の第一連結部材75,75及び第二連結部材76の夫々は、図19に示すように、連結用貫通孔32に挿通した頭付きネジ78を筒状フレーム9に形成した雌ネジ孔34にねじ込んで、内用のカバー70の下端側を横側枠23cに固定してある。
【0052】
図18,19に示すように、頭付きネジ78における頭部78aと、カバー70との間に、頭付きネジ78におけるネジ軸部78bが挿通された環状のゴム製弾性部材36を圧縮変形状態で介在させてある。
すなわち、頭付きネジ78における頭部78aと支持部材(筒状フレーム9,支持ブラケット79,80)33との間に、ネジ軸部78bが挿通された金属製筒状スペーサ37を、連結用貫通孔32,77に挿通された状態で挟み込んであり、筒状スペーサ37の外周部に形成してある鍔37aとカバー70との間に、弾性部材36を圧縮変形状態で介在させてある。
筒状スペーサ37は、その一端が支持部材(筒状フレーム9,支持ブラケット79,80)33に当接し、かつ、鍔37aが頭付きネジ78における頭部78aに当接して、支持部材33と頭部78aとの間隔を一定に保持している。
【0053】
図5,9,15に示すように、内用のカバー70は、第一の傾斜カバー部72及び第二の傾斜カバー部73によって傾斜ガイド部81を構成している。この傾斜ガイド部81は、横側枠23cの上方に走行機体下方側ほど刈取部フレーム内方側に位置する傾斜姿勢で位置しており、切断装置40による切断によって稈身から分離して切断装置40から落下した茎稈片を横側枠23cよりも刈取部フレーム内方側に落下するように案内し、茎稈片が刈取部フレーム23の外部にこぼれ落ちたり、横側枠23cの上端面23d(図8,9参照)に載ったままになって回収されなくなることを防止する。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、穀粒袋詰め部を備えない穀粒タンクを設けてあるコンバインにも利用することができる。
【符号の説明】
【0055】
20 刈取前処理部
23 刈取部フレーム
23b 刈取部フレームの底板部
23c 刈取部フレームの横側枠
25 刈取装置
28 掻き込み装置
30 掻き込み用タイン
32,77 貫通孔
33 支持部材
36 弾性部材
37 筒状スペーサ
37a 鍔
40 切断装置
50 伝動機構
70 カバー
78 頭付きネジ
78a 頭部
78b ネジ軸部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板部及び前記底板部の横端部に連なった横側枠を備えた刈取部フレームと、植立茎稈に刈取り作用するように前記底板部に支持された刈取装置と、前記刈取装置の上方側位置で掻き込み用タインを回動させて刈取対象の植立茎稈を掻き込み操作する掻き込み装置と、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように前記横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置とを有した刈取前処理部が装備されたコンバインであって、
前記切断装置に動力伝達する伝動機構における前記刈取部フレームの前記横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバーを、当該カバーの貫通孔に挿通した頭付きネジを前記刈取部フレームに固定された支持部材にねじ込んで取り付けてあり、
前記頭付きネジにおける頭部と前記カバーとの間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された環状の弾性部材を圧縮変形状態で介在させてあるコンバイン。
【請求項2】
前記頭付きネジにおける頭部と前記支持部材との間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された筒状スペーサを、前記貫通孔に挿通された状態で挟み込んであり、
前記筒状スペーサの外周部に形成してある鍔と前記カバーとの間に、前記弾性部材を介在させてある請求項1記載のコンバイン。
【請求項1】
底板部及び前記底板部の横端部に連なった横側枠を備えた刈取部フレームと、植立茎稈に刈取り作用するように前記底板部に支持された刈取装置と、前記刈取装置の上方側位置で掻き込み用タインを回動させて刈取対象の植立茎稈を掻き込み操作する掻き込み装置と、植立茎稈を刈取対象の植立茎稈と非刈取対象の植立茎稈とに切断して分草するように前記横側枠に立設された走行機体上下向きの切断装置とを有した刈取前処理部が装備されたコンバインであって、
前記切断装置に動力伝達する伝動機構における前記刈取部フレームの前記横側枠から走行機体上方側に突出した部位を覆うカバーを、当該カバーの貫通孔に挿通した頭付きネジを前記刈取部フレームに固定された支持部材にねじ込んで取り付けてあり、
前記頭付きネジにおける頭部と前記カバーとの間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された環状の弾性部材を圧縮変形状態で介在させてあるコンバイン。
【請求項2】
前記頭付きネジにおける頭部と前記支持部材との間に、前記頭付きネジにおけるネジ軸部が挿通された筒状スペーサを、前記貫通孔に挿通された状態で挟み込んであり、
前記筒状スペーサの外周部に形成してある鍔と前記カバーとの間に、前記弾性部材を介在させてある請求項1記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−177083(P2011−177083A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43301(P2010−43301)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【出願人】(509112648)久保田農業機械(蘇州)有限公司 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【出願人】(509112648)久保田農業機械(蘇州)有限公司 (3)
【Fターム(参考)】
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