説明

シアノピリジンの水溶液の製造方法およびデバイス

発明の主題はシアノピリジンの製造方法であり、ここでは、(A)シアノピリジンを含む気体反応生成物をリアクタ内で製造し、(B)この気体反応生成物をカラム(2)内で水でクエンチし、シアノピリジンの少なくとも一部が減少した気相を得て、(C)この気相を凝縮器に移し、ここで凝縮物を得て、気相は水の少なくとも一部を減少し、(D)凝縮器からの気相を少なくとも1つの熱交換器に通す。発明のもう1つの主題は発明を実施するためのデバイスである。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明はアルキルピリジンからのシアノピリジンの製造方法およびデバイスに関する。
【0002】
発明の背景
シアノピリジンは医薬品中間体および他の化合物の製造にとって重要な出発原料である。3−メチルピリジン(3−ピコリン)は、ビタミンB−複合体の必須ビタミン(ビタミンB3)であるニコチン酸アミドおよびニコチン酸の工業生産の中間体である。
【0003】
メチルピリジンからのシアノピリジンの製造方法は当技術において知られている。一般に、シアノピリジンは触媒の存在下でアンモニアおよび酸素により酸化される。このプロセスは「アンモ酸化」または「酸化性アンモノリシス」と呼ばれる。担体材料上にコーティングされうる触媒成分の特定の組み合わせを含む種々の触媒が知られている。
【0004】
WO 03/022819は、対応するアルキル置換ピリジンのアンモ酸化による複素環式芳香族ニトリルの製造方法を開示している。また、アルキルピリジンの酸化性アンモノリシスのための方法および触媒はWO 95/32055に開示されている。
【0005】
アンモ酸化反応のあと、気体混合物が得られ、これはシアノピリジン、アンモニア、残留メチルピリジン、副生物たとえばピリジン、ならびに反応流のガス、たとえば酸素、窒素、二酸化炭素および水を含む。そのため、シアノピリジンをこの混合物から単離することが必要である。生成物を他の成分から分離するための種々の方法が当技術において知られている。
【0006】
当技術では、シアノピリジンを有機溶媒でクエンチしかつ抽出する、シアノピリジンを単離する方法が知られている。
【0007】
US 2,861,299は反応生成物からシアノピリジンを得る方法を開示しており、ここでは反応生成物を冷却凝縮器、乾燥アイスキャッチャーおよびグラスウールフィルタに通し、収集器において不活性溶媒たとえばベンゼンを使用して抽出する。クエンチング剤としてのベンゼンによる抽出はUS 3,929,811にも開示されている。しかしながら、有機クエンチング剤の使用は不都合である。なぜなら、有機溶媒たとえばベンゼンは比較的高価であり、毒性がありかつ高温で可燃性であるからである。さらに、クエンチング方法はしばしば面倒であり、多くのプロセス工程を必要とする。
【0008】
有機溶媒でのクエンチングに関連する問題を解決するために、有機溶媒の使用が必要ない方法が当技術で開発されてきた。CN 101045706 Aは、3−シアノピリジンの水溶液を得るために、アンモ酸化反応から得られる気体生成物を2つの吸収塔内で循環水溶液に接触させる方法を開示している。シアノピリジンは高温および高濃度でニコチン酸に加水分解されるので、吸収カラム内および生成物中の3−シアノピリジンの濃度を10重量%未満に制御する必要がある。さらに、循環水溶液の温度、およびそれゆえに2つの吸収塔の温度を50℃未満、好ましくは15〜30℃に制御することが必要である。このような低い濃度および温度を選択する場合、95%を超える生成物が回収される。しかしながら、最終溶液中の生成物の濃度は比較的低く、生成物をより高い濃度で得ることが望ましいだろう。さらに、加水分解による5%というシアノピリジンの損失はそれでもなお比較的高い。そこからシアノピリジンを分離した気体生成物はこの方法で再使用されない。残留ピコリンは失われ、この方法は少なくとも2つの吸収塔を必要とする。効率の理由およびさらには環境的理由のため、気体生成物をさらに使用することが望ましいであろう。
【0009】
一般に、シアノピリジンの製造で得られる気相の取り扱いには、固体堆積物がデバイスに蓄積しやすいので問題がある。たとえば特にシアノピリジンの減少のあとのこの気相の再使用には問題がある。プロセスプラントの配管および他の部分に堆積物が生じると、気体の移動が減りうる。この方法の均一性を維持することができず効率が低下する。デバイスは時間および労力をかけて洗浄しなければならず、その間プロセスを中断しなければならない。
【0010】
発明の基礎を成す課題
発明の基礎を成す課題は、上述の欠点を克服する、シアノピリジンの調製方法を提供することである。
【0011】
詳細には、発明の基礎を成す課題は、シアノピリジンを気体混合物から効率的な方法で分離する、シアノピリジンの改善された調製方法を提供することである。この方法は溶媒として水を用いて適用可能であろう。この方法はデバイス中の堆積物によって悪影響を受けないであろう。したがって、堆積物を除去するためにこの方法を中断することは必要ない、または少なくともほとんど必要ないであろう。
【0012】
発明の基礎を成すもう1つの課題は、閉鎖式よび循環式の方法で行うことができる、シアノピリジンの調製方法を提供することである。詳細には、気相および水相の少なくとも一部はこの方法において再使用されて循環するであろう。
【0013】
発明は気体混合物からシアノピリジンを調製する比較的単純な方法およびデバイスを提供するであろう。この方法およびデバイスは低い廃棄物レベルでのおよびそれにより環境的に受容可能な方法でのシアノピリジンの精製を可能にするであろう。シアノピリジンは高収率で得られるであろう。この方法中のシアノピリジンの加水分解は低いレベルに保たれるであろう。
【0014】
発明の開示
驚くべきことに、発明の基礎を成す課題は特許請求の範囲に記載した方法およびデバイスによって解決される。さらなる発明の実施形態をこの説明を通じて開示する。
【0015】
発明の主題はシアノピリジンの製造方法であって、
(A)シアノピリジンを含む気体反応生成物をリアクタ内で製造し、
(B)この気体反応生成物をカラム内で水でクエンチし、シアノピリジンの少なくとも一部が減少した気相を得て、
(C)この気相を凝縮器に移し、ここで凝縮物を得て、前記気相から前記水の少なくとも一部を減少させ、
(D)凝縮器からの気相を少なくとも1つの熱交換器に通す
方法である。
【0016】
理論に縛られないが、観察される固体堆積物の問題は、凝縮性の成分を含有する気相の冷却およびクエンチ中の霧の形成に少なくとも部分的に関連すると思われる。霧は、凝縮およびクエンチ工程の結果生じる非常に小さな液滴から構成される。このような小さな液滴は引力および慣性力によっては気相からほとんど分離できない。それゆえに、気体流はこれらの液滴をクエンチおよび凝縮のデバイスから後段の配管および器具へと運び入れる。液滴は凝縮性成分たとえば水、シアノピリジン、アンモニアおよびその他から構成される。これはニコチン酸アミドおよびニコチン酸の形成にとって理想的な組成物である。液滴が配管および器具の壁に接触すると、温度および/または圧力が変化するせいで周りの気相の水飽和率が減少し、水が蒸発するであろう。結果として、揮発性でないニコチン酸アミドおよびニコチン酸が固体の堆積物として配管および器具の壁の上に残る。プロセスプラントの配管および他の部分に堆積物が生じると、気体の移動が減りうる。この方法の均一性を維持することができず、効率が低下する。デバイスは時間および労力をかけて洗浄しなければならず、その間プロセスを中断しなければならない。
【0017】
ニコチン酸アミドおよびニコチン酸の化学合成は液相においてだけでなく気相においても行われるので、発明の方法およびデバイスは、ニコチン酸アミドおよびニコチン酸の合成を大量に行う前に、凝縮工程後の霧を、気相を加熱して液滴を蒸発させることによって排除する。結果として、ニコチン酸アミドおよびニコチン酸の生成が止まり、固体堆積物の形成が防止されるまたは少なくとも低減される。
【0018】
凝縮器からのガスを一般的な熱交換器で加熱する。熱交換器は一方の媒体から他方への伝熱のためのデバイスであって、これらの媒体は固体の壁で分離され、そのためそれらは混ざり合えない。発明の工程(D)で使用される少なくとも1つの熱交換器では、凝縮器からの気相を80℃〜350℃、好ましくは90〜200℃、より好ましくは100℃〜130℃の温度まで加熱する。湿った気相から乾燥した気相への変化がこの熱交換器内で起こる。この変化の間、固体堆積物が生じうる。好ましくは、ニコチン酸およびニコチン酸アミドがこの熱交換器中に堆積しかつ蓄積する。好ましくは一般的な多管熱交換器を使用するが、任意の他のタイプの熱交換器も好適である。
【0019】
凝縮器から出ていく気相は、ニコチン酸アミドおよびニコチン酸の形成を避けるために、可能な限り早く熱交換器に移すべきである。好ましくは、気相を凝縮器から少なくとも1つの熱交換器へ2分未満、好ましくは1分未満または30秒未満で移す。凝縮器と少なくとも熱交換器との間の結合は可能な限り短いことが好ましい。好ましくは、凝縮器と熱交換器との間に気相を処理するデバイスがない。しかしながら、制御デバイス、たとえば流量、温度または圧力を制御するためのデバイスが存在してもよい。
【0020】
好ましくは、凝縮器を出る気体の温度は熱交換器を出る気体の温度よりも少なくとも50℃、より好ましくは少なくとも80℃低い。
【0021】
好ましくは、凝縮器および熱交換器の温度を圧力に応じて調節する。当業者が知っているように、凝縮器において水を凝縮させるための温度および熱交換器において副生物を堆積させるための温度は、圧力が高ければ高くなりうるし、圧力が低ければ低くなりうる。
【0022】
発明の好ましい実施形態では、少なくとも1つの熱交換器に蓄積する固体堆積物の量をモニタする。予め決めた量の固体が蓄積したら、熱交換器が洗浄されうる。好ましくは、熱交換器中の堆積物の量を圧力をモニタすることによってモニタする。一般に、高レベルの堆積物が蓄積すると熱交換器の直前の圧力が増加する。
【0023】
堆積物の効率的な除去は水によりまたは水溶液、好ましくはこの方法中に得られる水溶液によりリンスすることによって達成されることが分かった。好ましくは、洗浄溶液は凝縮器から得られる含水凝縮物である。好ましくは、軟水たとえば蒸留水を使用する。熱交換器は、この方法を中断しているときに洗浄してもよい。あるいは、熱交換器は、この方法全体を行いながら作動させることができる洗浄手段を含んでもよい。それにより、シアノピリジン精製を続けながら、熱交換器を洗浄することができる。洗浄は一定の時間間隔で行うことができる。
【0024】
発明の好ましい実施形態では、工程(D)において、気相を並列に配置された少なくとも2つの熱交換器に通過させる。非常に好ましい実施形態では、並列に配置された2つの熱交換器が存在する。しかしながら、複数の熱交換器、たとえば3、4または6つの熱交換器が存在してもよい。並列に配置された2つ以上の熱交換器を使用する場合、方法を中断することなしにこれらの熱交換器を交互に洗浄できる。
【0025】
発明の好ましい実施形態では、少なくとも1つの熱交換器を洗浄している間は、少なくとも1つの他の熱交換器を洗浄しない。この実施形態では、方法全体を少なくとも1つの熱交換器によって維持することができる。好ましくは、各熱交換器は動作モードから洗浄モードに変更するためのスイッチを含む。動作モードでは、凝縮器からの気相を導いて熱交換器に通す。洗浄モードでは、洗浄しようとする熱交換器を通るガス流を中断する。洗浄液を好ましくはこの方法で再使用し、凝縮器、クエンチャーまたはプラントの任意の他の部分に直接流し戻してもよい。発明のこの実施形態では、少なくとも1つの熱交換器が常に動作モードにあり使用中である。したがって、堆積物を熱交換器から除去する際の方法全体の中断は必要ない。モニタリング、切り替えおよび/または洗浄は、自動的に行ってもよいしまたは手動で行ってもよい。
【0026】
好ましい実施形態では、複数の熱交換器が存在し、これらの熱交換器を交互に洗浄する。発明のもう1つの実施形態では、複数の熱交換器が存在し、動作モードにある1つの熱交換器を除き全ての熱交換器を洗浄する。
【0027】
カラムは好ましくは工業用のカラムである。しかしながら、発明の方法は実験室規模で行うこともできる。発明の好ましい実施形態では、カラムは吸収セクションと任意にストリッピングセクションとを含む。吸収カラムおよびストリッピングカラムは工業的化学プロセスデバイスの一般的な構成部品である。一般に、吸収カラムまたはセクションは、発明の方法の工程(B)において、シアノピリジンを含む気体反応生成物をクエンチするためのものである。クエンチ中、気体反応相からのシアノピリジンの少なくとも一部が気相から水相に移される。
【0028】
好ましい実施形態では、工程(B)は
(a)吸収セクションおよびストリッピングセクションを含むカラムであって、吸収セクションは、この吸収セクションを通過した液体がストリッピングセクションに入るようにストリッピングセクションの上方に位置しているカラムを用意することと、
(b)シアノピリジンを含む気体反応生成物をカラムに供給することと、
(c)吸収セクションにおいて前記気相を水溶液に接触させて、シアノピリジンの少なくとも一部をこの水溶液に溶解させることと、
(d)ストリッピングセクションにおいて、工程(c)で吸収セクションから得られた水溶液をストリッピングガスでストリッピングすることと、
(e)水溶液をカラムの底部から抜き出すことと
を含む。
【0029】
発明の好ましい実施形態では、水溶液を、カラムの頂部またはカラムの頂部近傍で導入し、吸収セクションおよび存在する場合にはストリッピングセクションに通し、カラムの底部または底部近傍で抜き出す。カラムを頂部から底部へと通る際、水溶液はシアノピリジンを吸収する。
【0030】
ストリッピングセクションが吸収セクションの下方に存在する場合、カラムの底部またはカラムの底部近傍で導入されるストリッピングガスは、ストリッピングセクションおよび吸収セクションを通過し、カラムの頂部またはカラムの頂部近傍で外に出される。それにより、ガス流および液体流はこのカラム内を互いに反対向きに動くことができる。
【0031】
1つの実施形態では、カラムは均一な金属外壁を有する単一塔である。もう1つの実施形態では、吸収セクションおよびストリッピングセクションは別々のカラム、すなわち吸収カラムおよびストリッピングカラム内にあり、両方のカラムは接続されており、吸収カラムは、両方のカラムが共にカラムを形成するように、ストリッピングカラム上に配置されている。このように、必要な気体および液体の流れならびにシアノピリジンの吸収およびストリッピングの制御が可能となるのであれば、カラムの設計および幾何は当業者の裁量である。
【0032】
吸収セクションは当技術で知られている典型的な液体/気体吸収器である。吸収セクションの頂部またはその上方に、水、好ましくは純粋を添加するための入口が存在する。吸収セクションは、水溶液を下向きゆっくりと流すまたは垂らすためのデバイスを含む。吸収セクションにおいての上向きに流れるガスと下向きに流れる液体との十分な接触を可能にする設計およびデバイスは当技術で知られている。好ましくは、吸収セクションは棚またはプレートを含み、これらは当技術においてバブルキャップトレイまたはプレートとして知られている。カラムは2〜40個または5〜20個の棚またはプレートを含みうる。一般に、より多くの棚が設けられると、より多くのシアノピリジンが溶解する。吸収セクションでの気体と液体との接触は他の手段、たとえば充填材料でも強化することができる。充填材料は注入充填物または規則充填物のいずれでもよい。規則充填物が好ましい。なぜならそれらは特に液体/ガスの比が低い場合に非常に有効であるからである。
【0033】
発明の好ましい実施形態では、吸収セクション内の液体の温度は40〜90℃、好ましくは50〜80℃である。この温度は、それがガス流の飽和温度である場合、積極的な冷却なしにカラム内で達成できる。
【0034】
発明の好ましい実施形態では、工程(b)において、前記気相をカラムにこのカラムの吸収セクションの下でありかつストリッピングセクションの上である位置で供給する。それにより、この気相は吸収セクション内を上向きに流れてこのカラムの頂部にあるまたはその近傍の出口に達しうる。この気相はストリッピングセクションに入らないまたは多くは入らない。
【0035】
ストリッピングセクションでは、成分が水溶液から蒸気流によって除去される。液体をストリッピングするためのカラムおよびデバイスは当技術において知られている。好ましい実施形態では、ストリッピングセクションは充填カラムまたは棚段式カラムである。吸収セクションを通過した、シアノピリジンの少なくとも一部を含む水溶液がストリッピングセクションに入る。ストリッピングセクションを通って下向きに垂れるまたは流れる際、液体はストリッピングガスに接触する。ストリッピングガスは、カラムの底部またはこの底部近傍でありかつストリッピングセクションの下方またはその底部近傍であるところに導入される。ストリッピングセクションは液相と蒸気相との接触を高める手段を含む。好ましい実施形態では、ストリッピングセクションは棚段式塔である。棚では、液体は滞ることなる水平方向に行き来し、一方で蒸気は穴および棚を通って泡立つ。そうして、液体と蒸気相との接触面積が大きくなる。もう1つの実施形態では、またはさらに、ストリッピングセクションは充填カラムでありえ、好ましくは規則充填物でありうる。発明によって使用されるストリッピングセクションはこれらの特定の実施形態に限定されず、水溶液を揮発性成分からストリッピングする、当技術において知られているあらゆる設計が適用可能である。
【0036】
ストリッピングセクションでは、シアノピリジン水溶液から、水よりも揮発性の高い成分が除去される。これらは水溶液中の分圧が気相でのそれらの分圧に比べて高い成分である。具体的には、アンモニアがストリッピングセクションで除去される。アンモニアはシアノピリジンの加水分解を引き起こすので、これは有利である。さらに、気体成分、たとえばN2、二酸化炭素、シアン化水素、酸素ならびに芳香族化合物、たとえばピリジンおよびメチルピリジンが除去される。
【0037】
発明の好ましい実施形態では、ストリッピングガスは水蒸気である。水溶液の水蒸気によるストリッピングは、さらなる気体成分をこの方法に導入して水溶液中に溶解させるものではないので有利である。水蒸気は凝縮して水溶液の一部となることができる。水蒸気は既知の手段で生成できる。発明の好ましい実施形態では、水蒸気はボイラーから得られる。
【0038】
発明の好ましい実施形態では、ストリッピングセクション内の温度は、圧力に依存して、90〜115℃、好ましくは100〜110℃である。液相での分圧が気相でのそれらの分圧に比べて高い成分が水溶液から除去される。好ましい実施形態では、カラム内の圧力を大気圧に等しくまたはそれよりもわずかに高くまたはそれよりもわずかに低く維持する。たとえば、この圧力は500〜2000、または700〜1700、または900〜1200mbarでありうる。
【0039】
水溶液はカラムの底部に集められる。発明の好ましい実施形態では、この水溶液を、抜き出し(e)の間および/またはそのあと、冷却器によって50℃未満、好ましくは40℃未満の温度に冷却する。水溶液の冷却はシアノピリジンの加水分解を妨げるのに必要である。
【0040】
シアノピリジンは高温で加水分解を受けうるので、シアノピリジンをカラム内で高められた温度に保つ合計時間を短縮して最小にすべきである。ストリッピングセクションを通過したあとに水溶液がカラムの底部に入る際、溶液を可能な限り早くカラムから抜き出すべきである。上で概説したような吸収およびストリッピングセクションを有するカラムを使用する場合、比較的短い時間でシアノピリジンを気体反応生成物から抽出することが可能である。たとえば、反応生成物をカラムに供給することとシアノピリジンを抜き出すこととの間の平均期間は1時間未満に調節されうる。高められた温度がカラムに適用されても、加水分解によるシアノピリジンの損失は低く、たとえば約2重量%未満である。好ましくは、シアノピリジンの合計収率は、カラムに供給した合計のシアノピリジンに基づいて、98%を超える。
【0041】
発明の好ましい実施形態では、工程(e)で抜き出した水溶液は15重量%を超える、または好ましくは25重量%を超えるもしくは30重量%を超えるシアノピリジンを含む。工程(e)で抜き出した水溶液は15〜45重量%、または25〜40重量%のシアノピリジンを含みうる。続いて、シアノピリジンは水から既知の方法によって分離されうる。好ましい実施形態では、シアノピリジンをたとえばトルエンで抽出する。
【0042】
発明の好ましい実施形態では、前記リアクタ内でアルキルピリジンの酸化性アンモノリシスが行われる。この反応はアルキルピリジンをアンモニアおよび酸素の存在下で触媒に接触させる工程を含む。それゆえに、この方法は酸化性アンモノリシス(アンモ酸化)である。通常、酸素はこのプロセスに空気によって供給される。アンモ酸化反応から得られる気体生成物は窒素(主成分として)、二酸化炭素、水蒸気、アンモニア、酸素および生成物であるシアノピリジンを含む。さらに、未反応のアルキルピリジンならびに副生物としてのピリジンおよびこれらの誘導体が存在する。シアノピリジンをアルキルピリジンから酸化性アンモノリシスによって触媒の存在下で製造する方法は当技術において知られている。このような方法はたとえばWO 03/022819、WO 2005/016505、WO 2004/071657またはEP 0726092 A1に開示されている。これらにおいて開示されているアルキルピリジンからのシアノピリジンの製造方法は参照により組み込まれている。
【0043】
アンモ酸化反応のあと、気相は温度が高く、通常約300〜約450℃である。発明のある実施形態では、リアクタから得られる気相を、工程b)においてそれをカラムに供給する前に予備冷却する。たとえば、この気相は約150〜200℃の間の温度まで冷却することができる。予備冷却中に得られるエネルギーはこの方法全体で再使用できる。発明の好ましい実施形態では、触媒は触媒床としておよび/または250〜450℃、好ましくは300〜390℃の範囲の温度で用意する。発明の好ましい実施形態では、アルキルピリジンが気相で触媒に接触する。発明の好ましい実施形態では、アルキルピリジンは3−メチルピリジンであり、それゆえにシアノピリジンは3−シアノピリジンである。発明の他の実施形態では、アルキルピリジンは1−メチルピリジンでありシアノピリジンは1−シアノピリジンであるか、またはアルキルピリジンは2−メチルピリジンでありシアノピリジンは2−シアノピリジンである。また、複数種のアルキルピリジンの混合物を出発成分として使用することも可能である。さらに、2つ以上のアルキル部分を有するアルキルピリジン、たとえばルチジンを使用してもよい。
【0044】
発明の方法の工程(C)では、カラムを通過した気相を凝縮器に移す。含水凝縮物が得られる。さらに、蒸気点が低い有機成分が収集される。好ましくは、存在する場合、残留シアノピリジンはこの工程で収集される。凝縮器の温度は好ましくは20−50℃、より好ましくは30−40℃に保たれる。
【0045】
発明の好ましい実施形態では、工程(C)で得られる凝縮物を捨てない。それは、カラムに、好ましくはこのカラムの吸収セクションに供給してもよいし、または熱交換器を洗浄するのに使用してもよい。含水凝縮物をカラムに再供給する場合、水溶液を捨てることなしにこの方法全体を行うことができる。
【0046】
発明の好ましい実施形態では、工程(D)で少なくとも1つの熱交換器を通過した気相の少なくとも一部をリアクタに供給する。気相をリアクタに再供給する場合、廃ガスの全体量を著しく削減することができる。しかしながら、反応中に反応ガスから酸素が減少するので、気相の一部を新鮮な空気と交換して、それにより酸素レベルを必要なレベルに適合させるべきである。これは約20%の気相を新鮮な空気で交換することによって達成できることが分かっている。好ましい実施形態では、熱交換器からの約5〜40体積%または10〜30体積%の気相を、それをリアクタに再供給する前に、空気で交換する。
【0047】
発明の好ましい実施形態では、この方法での圧力は圧縮器または換気装置によって調節される。たとえば、圧縮器は熱交換器の後段に存在しうる。
【0048】
発明の好ましい実施形態では、この方法は閉鎖式プロセスであり、ここでは工程(e)においてカラムから抜き出されない水相が還流されるおよび/またはここでは前記気相の少なくとも一部、好ましくは50体積%超が還流される。発明によると、「閉鎖式プロセス」は、論拠が示されない限り、本質的に気体も液体も抜き出さないまたは添加しないことを意味する。閉鎖式プロセスでは、工程(e)で抜き出した水を交換する。水をカラムの頂部で吸収セクションに添加することが好ましいが、水を他の位置に添加することもできる。詳細には、廃水は捨てないまたは少量の廃水のみを捨てる。好ましくは、水溶液が循環し含水生成物がカラムの底部で得られる。気体の圧力はバルブで制御できる。
【0049】
発明の方法はシアノピリジンの製造方法である。これは少なくとも1種のシアノピリジンを製造することを意味する。また、この方法はシアノピリジンの水溶液の製造方法、シアノピリジンの単離方法およびシアノピリジンの精製方法でもある。
【0050】
発明のもう1つの主題はシアノピリジンの製造デバイスであって、
(i)シアノピリジンを含む気体反応生成物を製造するリアクタと、
(ii)気体反応生成物を水でクエンチして、それによりシアノピリジンの少なくとも一部が減少した気相を得るカラムと、
(iii)前記カラムから得られた気相から水の少なくとも一部を減少させて凝縮物を得る凝縮器と、
(iv)凝縮器から得られた気相が通る、少なくとも1つの熱交換器と
を含むデバイスである。
【0051】
発明の好ましい実施形態では、前記カラムは
吸収セクションおよびストリッピングセクションであって、吸収セクションは、この吸収セクションを通過した液体がストリッピングセクションに入るようにストリッピングセクションの上方に位置している吸収セクションおよびストリッピングセクションと、
シアノピリジンを含む気体反応生成物をカラムに供給する手段であって、
吸収セクションは、前記気相を水溶液に接触させて、それによりシアノピリジンの少なくとも一部を水溶液に溶解させるように適合されており、
ストリッピングセクションは、吸収セクションから得られた前記水溶液をストリッピングガスでストリッピングするように適合されている
手段と、
カラムの底部にある、前記水溶液を抜き出す手段と
を含む。
【0052】
発明のデバイスは発明の方法を行うのに適用可能でありそうするように適合されている。たとえば、発明の方法に関連して上で概説した特定の実施形態は発明のデバイスに適用可能である。発明のもう1つの主題は、発明の方法における発明のデバイスの使用である。
【0053】
発明の好ましい実施形態では、カラムは吸収セクションを通過した気相を、含水凝縮物が得られるところの凝縮器に移すための手段をカラムの頂部にさらに含む。
【0054】
発明の好ましい実施形態では、凝縮器は含水凝縮物を凝縮器からカラムに、好ましくは吸収セクションに供給する手段、および/または少なくとも1つの熱交換器を通過した気相をリアクタに移す手段を含む。
【0055】
発明の好ましい実施形態では、前記デバイスは、水蒸気をストリッピングセクションに供給するためのボイラーおよび/または抜き出し(e)のあとに水溶液を冷却するための冷却器をさらに含む。発明の好ましい実施形態では、デバイスはシアノピリジンをさらに含む。デバイスが使用中のとき、それは、カラム内のシアノピリジンを含む気体反応生成物と、カラム内のシアノピリジンを含む水溶液とを含む。
【0056】
デバイスは、気体および液体を運ぶ手段、たとえば配管を含み、それぞれの入口および出口を有する。配管、入口および出口は流れを調節および制御する制御手段、たとえばバルブおよびポンプを含みうる。ガス流は圧縮器および蒸発器によって調節できる。
【0057】
発明の方法およびデバイスは上述の問題を解決する。発明は、非常に純粋なシアノピリジン水溶液を得るための単純で有効な方法およびデバイスを提供する。クエンチは水またはこの方法で得られる水溶液で行うことができる。クエンチのための有機溶媒の使用は必要ない。発明の方法およびデバイスによって、デバイス全体における副生成物の望まれない堆積物に関する問題が解消される。発明によると、堆積物は少なくとも1つの熱交換器に蓄積する。それらは単に水で洗浄することによって除去できる。並列な少なくとも2つの熱交換器を使用する場合、方法全体を中断することなしに堆積物を除去できる。熱交換器内に堆積物を蓄積させることによって、デバイスの他の部材および部分はこの堆積物を含まないまたは実質的に含まないままである。発明の方法はシアノピリジンの加水分解を低いレベル、たとえば2%未満または1%未満に維持したままでシアノピリジンの精製を可能にする。それにより、方法全体を高い効率および連続性で行うことができる。
【0058】
図1は発明の好ましいデバイスを示している。方法全体は、気相が循環しながらかつ溶媒が凝縮器(7)で収集される一方で、シアノピリジンの水溶液をカラム(2)から効率的に取り出すように調節される。図1では、例示的なカラム(2)は吸収セクション(3)とストリッピングセクション(4)とを含んでいる。2つの熱交換器を固体体堆積物を収集するために含んでいる。示したデバイスは単に例示しているだけであって、凝縮器と1つ以上の熱交換器との発明の併用は、水でクエンチすることによる気相からのシアノピリジンの精製のためのあらゆる方法に適用可能である。
【0059】
図1に示したデバイスはリアクタ(1)を含み、ここでシアノピリジンを含む気体生成物が得られ、これをカラム(2)に向ける。気体生成物は連結部分(10)を通ってカラム(2)に移される。任意に、気体生成物は冷却器(26)で冷却される。気体生成物はカラム(2)のそのほぼ中心である上部の吸収セクション(3)と下部のストリッピングセクション(4)との間に導入される。カラムの底部には、ボイラー(5)が存在しえて、これは熱い水蒸気をカラムの底部近傍に導入する。カラムの底部には、シアノピリジンを含む水溶液を抜き出すための出口および連結部分(11)が存在する。この溶液を冷却器(6)に通すことができ、さらなる使用のために連結部分(14)を通して単離することができる。カラム(2)の頂部には、吸収セクション(3)を通過してシアノピリジンが減少した気相を外に出すための出口および連結部分(15)が存在する。
【0060】
前記気相は連結部分(15)を通って凝縮器(7)に達する。凝縮器(7)は非揮発成分、すなわち水およびシアノピリジンを凝縮させるように調節される。凝縮器(7)からの凝縮した含水相は連結部分(16)を通ってカラム(2)の頂部に再び移される。必要な場合には、ポンプが連結部分(16)を助ける。含水凝縮物はカラム(2)の頂部にまたはその頂部の近傍に再導入され、それによりこの含水相は吸着セクション中の吸収液体として働く。シアノピリジン溶液と共に抜き出される量の水は新鮮な水で置換される。それはこの方法の任意の場所に、たとえば連結部分(21)を通して添加することができる。
【0061】
凝縮器(7)を通過した気相は連結部分(23a、23b)を通って少なくとも1つの熱交換器(9)に移される。図1では、並列に配置された2つの熱交換器(9a)および(9b)が存在している。気体流を、熱交換器が洗浄モードにあるのかまたは動作モードにあるのかに応じて、これら2つの熱交換器の一方または両方を通るように向ける。スイッチ(24a、24b)によって、それらは動作モードから洗浄モードへと切り替わる。洗浄液として、連結部分(22a、22b)を通して熱交換器に供給される凝縮物を使用することができる。洗浄溶液は気体連結部分(23a、23b)を通して凝縮器に直接流れ戻ることができ、連結部分(16)を通してカラム(2)に移される前に、凝縮器の凝縮物に合流する。
【0062】
熱交換器(9)を通る気相は連結部分(17、20、25a、25b)によってリアクタ(1)に再び移される。廃ガスの一部は連結部分(18)を通して捨てられ、連結部分(19)を通して新鮮な空気で交換されうる。
【0063】
実施例
発明の方法を図1に示した部材を有する工業的デバイスで行った。リアクタにおいて、シアノピリジンをメチルピリジンからアンモ酸化反応で製造した。デバイス内の成分、温度、質量流量および圧力を表1に示すように各区画について調節した。熱交換器はスイッチ(24)によって動作モードから洗浄モードへ切り替えた。洗浄されていない熱交換器を通る質量流量は、他の熱交換器の洗浄中に、全体的な連続流が保持されるように調節する。表の見出しは、図1に示しかつ上述の対応する記載で説明した各連結部分の番号を示している。たとえば、流れ第14は最終生成物流である。この例から発明は非常に純粋なシアノピリジンを効率的な連続方法で製造することを可能にすることがわかる。
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シアノピリジンの製造方法であって、
(A)シアノピリジンを含む気体反応生成物をリアクタ(1)内で製造し、
(B)前記気体反応生成物をカラム(2)内で水を用いてクエンチし、前記シアノピリジンの少なくとも一部が減少した気相を得て、
(C)前記気相を凝縮器(7)に移し、ここで凝縮物を得て、前記気相は前記水の少なくとも一部が減少し、
(D)前記凝縮器(7)からの気相を少なくとも1つの熱交換器(9)に通す
方法。
【請求項2】
工程(D)において、前記少なくとも1つの熱交換器(9)は80℃〜350℃の温度を有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1つの熱交換器(9)に蓄積する固体凝縮物の量をモニタし、予め定めた量の固体が蓄積したときに前記少なくとも1つの熱交換器(9)を洗浄する請求項1および2の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項4】
前記洗浄を水または前記方法中に得られる水溶液を用いて行う請求項1〜3の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項5】
前記気相を前記凝縮器(7)から前記少なくとも1つの熱交換器(9)に1分未満で移す請求項1〜4の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項6】
工程(D)において、前記気相を並列に配置した少なくとも2つの熱交換器に通す請求項1〜5の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの熱交換器(9a)の洗浄中、少なくとも1つの熱交換器(9b)を洗浄しない請求項6に記載の方法。
【請求項8】
工程(C)で得られた前記凝縮物を前記カラム(2)に供給するおよび/または工程(D)で前記少なくとも1つの熱交換器(9)を通過した前記気相の少なくとも一部を前記リアクタ(1)に供給する請求項1〜7の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項9】
前記リアクタ(1)内で、アルキルピリジンの酸化性アンモノリシスを行う請求項1〜8の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項10】
前記アルキルピリジンは3−メチルピリジンであり、前記シアノピリジンは3−シアノピリジンである請求項1〜9の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は閉鎖式プロセスであり、工程(e)で前記カラム(2)から抜き出されない水相を還流する、および/または前記気相の少なくとも一部、好ましくは50体積%超を還流する請求項1〜10の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項12】
工程(B)は
(a)吸収セクション(3)およびストリッピングセクション(4)を含むカラム(2)であって、前記吸収セクションは、前記吸収セクション(3)を通過した液体が前記ストリッピングセクション(4)に入るように前記ストリッピングセクションの上方に位置しているカラム(2)を用意することと、
(b)シアノピリジンを含む気体反応生成物を前記カラム(2)に供給することと、
(c)前記吸収セクション(3)において前記気相を水溶液に接触させて、前記シアノピリジンの少なくとも一部を前記水溶液に溶解させることと、
(d)前記ストリッピングセクション(4)において、工程(c)で前記吸収セクション(3)から得られた水溶液をストリッピングガスでストリッピングすることと、
(e)前記水溶液を前記カラム(2)の底部から抜き出すことと
を含む請求項1〜11の少なくとも1項に記載の方法。
【請求項13】
シアノピリジンの製造デバイスであって、
(i)シアノピリジンを含む気体反応生成物を製造するリアクタ(1)と、
(ii)前記気体反応生成物を水を用いてクエンチして、それにより前記シアノピリジンの少なくとも一部が減少した気相を得るカラム(2)と、
(iii)前記カラム(2)から得られた前記気相から前記水の少なくとも一部を減少させて凝縮物を得る凝縮器と、
(iv)前記凝縮器から得られた気相が通る、少なくとも1つの熱交換器(9)と
を含むデバイス。
【請求項14】
前記カラム(2)は
吸収セクション(3)およびストリッピングセクション(4)であって、前記吸収セクション(3)は、前記吸収セクション(3)を通過した液体が前記ストリッピングセクション(4)に入るように前記ストリッピングセクション(4)の上方に位置している吸収セクション(3)およびストリッピングセクション(4)と、
シアノピリジンを含む前記気体反応生成物を前記カラム(2)に供給する手段であって、
前記吸収セクション(3)は、前記気相を水溶液に接触させて、それにより前記シアノピリジンの少なくとも一部を前記水溶液に溶解させるように適合されており、
前記ストリッピングセクション(4)は、前記吸収セクション(3)から得られた前記水溶液をストリッピングガスでストリッピングするように適合している
手段と、
前記カラム(2)の底部にある、前記水溶液を抜き出す手段(11、14)と
を含む請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記凝縮器(7)は含水凝縮物を前記凝縮器(7)から前記カラム(2)の前記吸収セクション(3)に供給する手段(16)、および/または前記少なくとも1つの熱交換器(9)を通過した気相を前記リアクタ(1)に移す手段(20、25)を含む請求項13または14に記載のデバイス。

【図1】
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【公表番号】特表2013−507406(P2013−507406A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533518(P2012−533518)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/006204
【国際公開番号】WO2011/045015
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(391003864)ロンザ リミテッド (36)
【氏名又は名称原語表記】LONZA LIMITED
【Fターム(参考)】