説明

シート材搬送装置、及び、画像形成装置

【課題】 穴が空けられたシート材を搬送する際に発生する重送の誤検出を防止する。
【解決手段】 シート材搬送装置10では、超音波センサ60の搬送方向上流側に、光センサ66が配設されており、超音波センサ60のサーチ範囲を通過する穴Hが検出される。そして、穴Hが光センサ66によって検出されると、穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する前後に超音波センサ60から出力された超音波の波形を無効にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波センサを用いてシート材の重送を検出するシート材搬送装置及びこのシート材搬送装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から電子写真方式やインクジェット式等の画像形成装置では、複数枚のシート材が重なったまま搬送される重送を、超音波センサを用いて検出している(例えば、特許文献1、2参照)。超音波センサを用いた重送検出方式では、発信器と受信器をシート材の搬送経路を挟んで対向させ、発信器から受信器へ超音波を発信させる。超音波受信手段は、シート材を通過する際に減衰された超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する。そして、受信手段から出力された超音波の波形を、1枚搬送時と重送時との閾値と比較してシート材が重送されているか否かを判定する。この重送検出方式では、シート材に非接触で重送を検出できるので、シート材のスキューを抑制でき、また、シート材の色に左右されることなく重送を検出できるという利点を有する。
【0003】
しかしながら、シート材のエッジの部分では超音波が回折されることで、受信器に受信される超音波の強度が低くなり、重送が誤検出されることがあった。特にシート材に空けられた穴が超音波センサのサーチ範囲を通過する場合に、重送の誤検出が頻繁に発生していた。
【0004】
また、超音波センサはシート材の搬送経路近傍に設置されるので、発信面、受信面に紙紛が付着し易く、重送の検出精度が低下してしまうという問題があった。
【特許文献1】特開2002−87641号公報
【特許文献2】特開2005−15124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、穴が空けられたシート材を搬送する際に発生する重送の誤検出を防止する。また、超音波センサの発信面、受信面に紙紛が付着することを抑制し、重送の検出精度を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載のシート材搬送装置は、シート材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されるシート材に超音波を通過させる発信手段と、シート材の搬送経路を挟んで前記発信手段と対向し、前記発信手段から発信された超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する受信手段と、で構成された超音波センサと、前記受信手段から出力された超音波の波形に基づいてシート材の重送を判定する重送検出手段と、を備えるシート材搬送装置であって、前記搬送手段によって搬送されるシート材に空けられ前記超音波センサのサーチ範囲を通過する穴を検出する穴検出手段と、前記穴検出手段によって検出された前記穴が前記超音波センサのサーチ範囲を通過する前後に前記受信手段から出力された超音波の波形を無効にする第1制御手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載のシート材搬送装置では、超音波センサが、シート材の搬送経路を挟んで対向した発信手段と受信手段とで構成されている。発信手段は超音波を発信して搬送手段によって搬送されるシート材を通過させる。受信手段は、発信手段から発信されシート材を通過した超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する。そして、重送検出手段が、受信手段から出力された超音波の波形に基づいてシート材の重送を判定する。
【0008】
ここで、シート材に空けられた穴が超音波センサのサーチ範囲を通過する場合には、穴検出手段によって検出される。そして、穴検出手段によって検出された穴が超音波センサのサーチ範囲を通過する前後に、受信手段から出力された超音波の波形が第1制御手段によって無効にされる。
【0009】
即ち、シート材に空けられた穴の位置で超音波が回折することに起因する超音波センサのノイズが除去される。これによって、穴が空けられたシート材を搬送する際に発生する重送の誤検出を防止できる。
【0010】
請求項2に記載のシート材搬送装置は、請求項1に記載のシート材搬送装置であって、前記超音波センサのサーチ範囲の搬送方向上流側に配設され、シート材を検出する第1シート材検出手段と、前記超音波センサのサーチ範囲の搬送方向下流側に配設され、シート材を検出する第2シート材検出手段と、前記第1シート材検出手段と前記第2シート材検出手段の双方によってシート材が検出されている間だけ、前記受信手段から出力された超音波の波形を有効にする第2制御手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載のシート材搬送装置では、超音波センサのサーチ範囲の搬送方向上流側に配設された第1シート材検出手段と、超音波センサのサーチ範囲の搬送方向下流側に配設された第2シート材検出手段の双方によってシート材が検出されている間だけ、第2制御手段が、受信手段から出力された波形を有効にする。
【0012】
ここで、第1シート材検出手段と第2シート材検出手段の双方にシート材が検出されている間は、シート材の先端のエッジと後端のエッジが超音波センサのサーチ範囲に存在することがないので、超音波がシート材の先端のエッジと後端のエッジで回折して発生する超音波センサの出力の乱れに起因するシート材の重送の誤検出を防止できる。
【0013】
また、シート材が超音波センサのサーチ範囲を通過しているか否かの判定が容易になるので、超音波センサの出力値の選別が容易になるので、制御を単純化できる。
【0014】
請求項3に記載のシート材搬送装置は、シート材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されるシート材に超音波を通過させる発信手段と、シート材の搬送経路を挟んで前記発信手段と対向し、前記発信手段から発信された超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する受信手段と、で構成された超音波センサと、前記受信手段から出力された超音波の波形に基づいてシート材の重送を判定する重送検出手段と、を備えるシート材搬送装置であって、前記搬送手段によって搬送されるシート材に空けられ前記超音波センサのサーチ範囲を通過する穴を検出する穴検出手段と、前記超音波センサをシート材の搬送方向と交差する方向へ移動させるセンサ移動手段と、前記穴検出手段によって前記穴が検出されると前記センサ移動手段を作動させ、前記超音波センサを前記穴の通過位置から退避させる第2制御手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載のシート材搬送装置では、シート材に空けられ超音波センサのサーチ範囲を通過する穴が、穴検出手段によって検出されると、第2制御手段によってセンサ移動手段が作動され、超音波センサが、シート材の搬送方向と交差する方向へ移動されて穴の通過位置から退避される。
【0016】
これによって、シート材に空けられた穴が超音波センサのサーチ範囲を通過する際に発生するシート材の重送の誤検出を防止できる。
【0017】
請求項4に記載のシート材搬送装置は、シート材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されるシート材に超音波を通過させる発信手段と、シート材の搬送経路を挟んで前記発信手段と対向し、前記発信手段から発信された超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する受信手段と、で構成された超音波センサと、前記受信手段から出力された超音波の波形に基づいてシート材の重送を判定する重送検出手段と、を備えるシート材搬送装置であって、前記搬送手段によって搬送されるシート材に空けられ前記超音波センサのサーチ範囲を通過する穴を検出する穴検出手段と、前記搬送手段によって搬送されるシート材を搬送方向と交差する方向へ移動させるシート材移動手段と、前記穴検出手段によって前記穴が検出されると前記シート材移動手段を作動させ、前記穴の通過位置を前記超音波センサのサーチ範囲から退避させる第3制御手段と、を有することを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載のシート材搬送装置では、シート材に空けられ超音波センサのサーチ範囲を通過する穴が、穴検出手段によって検出されると、第3制御手段によってシート材移動手段が作動され、穴の通過位置が、シート材の搬送方向と交差する方向へ移動されて超音波センサのサーチ範囲から退避される。
【0019】
これによって、シート材に空けられた穴が超音波センサのサーチ範囲を通過する際に発生するシート材の重送の誤検出を防止できる。
【0020】
請求項5に記載のシート材搬送装置は、請求項1乃至4の何れか1項に記載のシート材搬送装置であって、前記穴検出手段のサーチ範囲を、前記超音波センサのサーチ範囲よりもシート材の搬送方向と直交する方向へ広くしたことを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載のシート材搬送装置では、穴検出手段のサーチ範囲が、超音波センサのサーチ範囲よりもシート材の搬送方向と直交する方向へ広くなっている。これによって、シート材のブレによって超音波センサのサーチ範囲の直前で超音波センサのサーチ範囲へスライドする穴も、穴検出手段によって検出できる。従って、用紙搬送が安定せずにシート材がブレたり、スキューしたりする場合でも正確にシート材の重送を検出できる。
【0022】
請求項6に記載のシート材搬送装置は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のシート材搬送装置であって、前記穴検出手段を、発光手段と、発光手段から発光された光線を受光する受光手段と、で構成された光センサとし、前記光センサを前記超音波センサを支持する支持部材に取付けて、前記発光手段と前記受光手段との位置合わせを用いて前記発信手段と前記受信手段との位置合わせを行うことを特徴とする。
【0023】
請求項6に記載のシート材搬送装置では、発光手段と受光手段とで構成される光センサが超音波センサを支持する支持部材に取付けられており、発信手段と受信手段との位置合わせが、発光手段と受光手段との位置合わせを用いて行われている。このため、光センサの光径を絞ることで、超音波センサの位置合わせを精密に行うことが可能になる。
【0024】
請求項7に記載のシート材搬送装置は、請求項1乃至6の何れか1項に記載のシート材搬送装置であって、前記発信手段を前記受信手段に、前記受信手段を前記発信手段に切換える発信/受信選択手段を有することを特徴とする。
【0025】
請求項7に記載のシート材搬送装置では、発信/受信選択手段によって、発信手段が受信手段に、受信手段が発信手段に切換えられる。即ち、超音波センサの2つの素子を交互に振動させることで、2つの素子上に紙紛や埃が貯まらないようにする。これによって、シート材の重送の検出精度が向上する。
【0026】
請求項8に記載のシート材搬送装置は、請求項1乃至7の何れか1項に記載のシート材搬送装置であって、前記発信手段の発信面及び前記受信手段の受信面を開閉する開閉手段と、前記超音波センサのサーチ時以外は前記開閉手段に前記発信面及び前記受信面を閉止させる開閉制御手段と、を有することを特徴とする。
【0027】
請求項8に記載のシート材搬送装置では、超音波センサのサーチ時以外は、開閉制御手段が、開閉手段に発信手段の発信面及び受信手段の受信面を閉止させる。これによって、紙紛や埃の発信面や受信面への付着量を最小限に抑制できる。
【0028】
請求項9に記載のシート材搬送装置は、請求項1乃至8の何れか1項に記載のシート材搬送装置であって、前記発信手段の発信面又は前記受信手段の受信面を水平方向に延びる軸回りに回転させるセンサ回転手段を有することを特徴とする。
【0029】
請求項9に記載のシート材搬送装置では、発信手段の発信面又は受信手段の受信面が、センサ回転手段によって、水平方向に延びる軸回りに軸回りに回転される。これによって、発信面又は受信面を水平方向に対する傾斜角度を増加させて発信面又は受信面に付着した紙紛や埃を落下させることが可能になる。
【0030】
請求項10に記載の画像形成装置は、請求項1乃至9の何れか1項に記載のシート材搬送装置と、前記シート材搬送装置によって搬送されるシート材に画像を形成する画像形成手段と、を有することを特徴とする。
【0031】
請求項10に記載の画像形成装置では、搬送手段によって搬送され画像を形成されるシート材に穴が空いている場合でも、正確に重送が検出されるので、不必要に画像形成が中断されることがない。
【発明の効果】
【0032】
本発明は上記構成にしたので、穴が空けられたシート材を搬送する際に発生する重送の誤検出を防止できる。また、超音波センサの発信面、受信面に紙紛が付着することを抑制でき、重送の検出精度を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0034】
図1に示すように、画像形成装置1は、電子写真方式を用いたカラーレーザプリンタで、上面に液晶表示パネル等の表示部62が設けられており、内部には、プレプリント紙Pが装填される給紙カセット20と、シート材Pに所望の画像を形成するための画像形成部14と、シート材P上に形成された画像を定着させる定着装置12と、シート材Pを搬送するための搬送ロール18を具備したシート材搬送装置10と、画像形成装置1全体の動作を司るコントロールユニット80とが設けられている。
【0035】
この画像形成装置1では、まず、画像形成部14で感光体ベルト16上にトナー像が形成され、このトナー像が、搬送ロール18によって給紙カセット20から転写部22へ搬送されたシート材Pに転写される。そして、トナー像が転写されたシート材Pが、転写部22の搬送方向下流側で定着装置12によって加圧、加熱されてトナー像がシート材Pに定着され、排紙ロール24によってスタッカ26へ排紙される。また、シート材Pの表裏両面に画像を形成する場合には、定着装置12の搬送方向下流側の搬送経路が切替えられて、表面にトナー像が定着されたシート材Pが、表裏を反転するための裏面搬送路28へ搬送される。そして、表裏を反転されたシート材Pは、搬送ベルト29によって転写部22の搬送方向上流側へ搬送され、搬送ロール18によって再び転写部22へ搬送されて感光体ベルト16から裏面にトナー像を転写される。そして、シート材Pは、定着装置12を通過して裏面にトナー像を定着され、排紙ロール24によってスタッカ26へ排紙される。
【0036】
画像形成部14には、感光体ベルト16が設けられている。この感光体ベルト16は、上下方向に延出する搬送経路30に沿って配設された2本のロール31、32、ロール31、32の水平方向に配設された2本のロール34によって回転可能に張架され、上下左右に平坦面16A、16B、16C、16Dを形成されている。なお、上下の平坦面16A、16Bの方が左右の平坦面16C、16Dよりも長くなっている。
【0037】
また、それぞれ赤や黒等、異なる色のトナー像を感光体ベルト16の表面に形成する複数のプリントエンジン36が、下側の平坦面16Bに沿って配列されている。各プリントエンジン36は、感光体ベルト16の回転方向(図中矢印A方向)に順に配設された帯電器37、露光ヘッド38、現像器39を備える。帯電器37は、帯電コロトロンや帯電ロール等で、感光体ベルト16を一様に帯電する。また、露光ヘッド38は、LEDアレイや光走査装置(Raster Optical Scanner)等で、感光体ベルト16の帯電面を露光して感光体ベルト16上に画像データに基づいた静電潜像を形成する。また、現像器39は、トナーからなる1成分現像剤、或いはトナーやキャリアからなる2成分現像剤を収容しており、現像器39内で現像剤を攪拌しながら現像ロール39Aに搬送する。そして、現像器39は、現像ロール39Aに現像バイアスを印加されて現像ロール39Aから感光体ベルト16の静電潜像上へトナーを移動させる。これによって、感光体ベルト16上の静電潜像がトナーで可視化される。
【0038】
そして、転写コロトロン42が、搬送経路を挟んで平坦面16Dに面して配設されている。この転写コロトロン42は、シート材Pの裏面に向けて放電し、シート材Pの裏面に非接触でトナー電荷と逆極性の電荷を与えて、感光体ベルト16上のトナー像をシート材Pへ転写する。
【0039】
また、感光体ベルト16の平坦面16Cに面して、クリーナブレードやクリーナロール等のクリーニング機構44(クリーナブレードを図示)が配設されている。このクリーニング機構44は、転写部22でシート材Pに転写されずに感光体ベルト16上に残留した未転写残留トナーを感光体ベルト16から除去する。
【0040】
そして、転写部22の搬送方向下流側に配設された定着装置12は、シート材Pの転写面に接触して回転するヒートロール46、シート材Pを間においてヒートロール46に圧接され、シート材Pの裏面に接触して回転する加圧ロール48を備え、ヒートロール46と加圧ロール48とで定着ニップNが形成されている。ヒートロール46の内部にはハロゲンランプ等のヒーターランプ50が配設されており、ヒートロール46の表面が加熱されている。このため、トナー像が転写されたシート材Pが定着ニップNを通過する際に、シート材Pが加熱、加圧され、シート材上のトナーが溶融してシート材Pに定着される。
【0041】
ここで、定着装置12には、離型剤供給装置13が備えられている。この離型剤供給装置13は、ヒートロール46の表面に接触したドナーロール52、シリコンオイル等の離型剤を貯留したタンク54、ドナーロール52、タンク54内の離型剤にスポンジ等の吸収体を介して接触したメタリングロール56を備える。
【0042】
メタリングロール56の表面には、メタリングブレード(図示省略)が接触している。このメタリングブレードは、所定の圧力でメタリングロール56の表面に接触し、メタリングロール56の表面上の離型剤をミクロンオーダーの精度で所定の厚みに規制(計量)している。
【0043】
そして、メタリングロール56の表面上で所定の厚みとされた離型剤がドナーロール52によってヒートロール46の表面へ搬送され、ヒートロール46の表面上に、所定の厚みの離型剤の層が形成される。これによって、定着ニップNにおいて、シート材P上のトナーのヒートロール46の表面からの剥離性が向上されるので、定着不良やトナーの定着オフセットを防止できる。
【0044】
また、定着装置12の搬送方向下流側にはパージトレイ27が配設されており、搬送中に何らかの不具合が発生し、適切な印字処理を施すことができず、不要となったプレプリント紙Pが排出されて積載される。
【0045】
また、転写部22の搬送方向上流側の水平搬送路には、超音波センサ60が配設されている。この超音波センサ60は、シート材Pの搬送経路を挟んで対向した発信器60Aと受信器60Bとで構成されている。発信器60Aは超音波を発信して搬送されるシート材Pを通過させる。受信器60Bは、発信器60Aから発信されシート材Pを通過して減衰された超音波を受信し、受信した超音波の波形を電圧波形として出力する。
【0046】
図2に示すように、受信器60Bの出力は、重送判定ユニット64に接続されており、受信器60Bから出力された電圧波形が重送判定ユニット64に入力される。重送判定ユニット64には、予め重送なし(シート材1枚)の時の電圧値が基準値として記憶されており、重送判定ユニット64は、入力された電圧値を基準値と比較し、基準値の範囲よりも低い場合、即ち、受信器60Bが受信した超音波の波形の減衰量がシート材1枚の時よりも大きい場合に、シート材Pの重送有りと判定する。逆に、重送判定ユニット64は、入力された電圧値が基準値の範囲以上である場合には、シート材Pの重送無しと判定する。
【0047】
また、図3(A)、(B)に示すように、光センサ66が、超音波センサ60の搬送方向上流側に配設されている。この光センサ66は、シート材Pの搬送経路を挟んで対向した発光器66Aと受光器66Bとで構成されている。発光器66Aは受光器66Bへ向けて光線を発光し、受光器66Bは、光線を受光すると検出信号を電圧として出力する。図2に示すように、受光器66Bの出力は、コントロールユニット80に接続されており、受光器66Bから出力された電圧がコントロールユニット80に入力される。
【0048】
光センサ66と超音波センサ60は、搬送方向の同一直線上に並べて配設されており、シート材Pに空けられた穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する場合、穴Hはその前に光センサ66のサーチ範囲を通過する。この際、発光器66Aから発光された光線が穴Hを通過して受光器66Bに受光され、受光器66Bからコントロールユニット80へ検出信号が出力される。
【0049】
また、コントロールユニット80には、表示部62、画像形成部14、定着装置12、及び、シート材搬送装置10が接続されている。コントロールユニット80は、これらの各部へ制御信号を送出して、画像形成装置1全体の動作を制御する。
【0050】
ここで、重送判定ユニット64におけるシート材Pの重送検出方法について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0051】
まず、コントロールユニット80がプリントジョブを受信すると処理ルーチンが開始され、ステップ100へ進む。ステップ100では、光センサ66、超音波センサ60の作動が開始され、ステップ101へ進む。ステップ101では、超音波センサ60から出力された電圧値が基準電圧値の範囲以上か否か、即ち、シート材Pが重送されているか否かが判定され、肯定されるとステップ104へ否定されるとステップ102へ進む。ステップ102では、搬送されているシート材Pをシート材搬送装置10によってパージトレイ27へ排紙すると共に、給紙カセット20からのシート材Pの給紙を停止し、表示部62にプリントが中断されたことを警告する警告表示を表示する。そして、ステップ103では、残りのプリントに対するプリント指示が入力されるまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ101へ進み、続きのプリントが実行される。
【0052】
一方、ステップ104では、光センサ66から電圧が出力されたか否か、即ち、超音波センサ60のサーチ範囲を通過する穴Hが、光センサ66によって検出されたか否かが判定され、肯定されるとステップ105へ、否定されるとステップ106へ進む。ステップ105では、光センサ66と超音波センサ60との距離、シート材Pの搬送速度から穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過するタイミングを算出し、穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する直前と直後の所定時間中に超音波センサ60から出力された電圧波形を無効にする。そして、ステップ101へ戻り、シート材Pの重送の有無を判定する。
【0053】
即ち、穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する際には、超音波が穴Hの周縁で回折することによって発生する超音波センサ60の出力の乱れ(ノイズ)を除去して、シート材Pの重送の有無を判定する。これによって、穴Hが空けられたシート材Pの重送の誤検出を防止できる。
【0054】
一方、ステップ106では、プリントジョブが終了するまで否定判定が繰り返されてステップ101へ戻り、肯定されると処理ルーチンを終了する。
【0055】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0056】
図5(A)、(B)に示すように、シート材搬送装置70では、超音波センサ60の搬送方向上流側、下流側にそれぞれ第1光センサ72、第2光センサ74が配設されている。第1光センサ72は、シート材Pの搬送経路を挟んで対向した発光器72Aと受光器72Bとで構成され、第2光センサ74は、シート材Pの搬送経路を挟んで対向した発光器74Aと受光器74Bとで構成されている。図6に示すように、受光器72B、74Bの出力は、コントロールユニット90に接続されており、受光器72B、74Bは光線を受信すると電圧をコントロールユニット90へ出力する。
【0057】
また、図5(B)に示すように、光センサ72、74と超音波センサ60は、搬送方向の同一直線上に並べて配設されており、シート材Pに空けられた穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する場合、穴Hはその前に光センサ72のサーチ範囲を通過する。この際、発光器72Aから発光された光線が穴Hを通過して受光器72Bに受光され、受光器72Bからコントロールユニット90へ電圧が出力される。
【0058】
また、シート材Pが光センサ72、74のサーチ範囲まで搬送される以前は、発光器72A、74Aから発光された光線がそれぞれ、受光器72B、74Bに受光され、シート材Pが光センサ72、74のサーチ範囲まで搬送されると、発光器72A、74Aから発信された光線がシート材Pに遮られ、受光器72B、74Bに光線が受光されなくなる。
【0059】
ここで、重送判定ユニット64におけるシート材Pの重送検出方法について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0060】
まず、コントロールユニット90がプリントジョブを受信すると処理ルーチンが開始され、ステップ200へ進む。ステップ200では、第1光センサ72、第2光センサ74、及び、超音波センサ60の作動が開始され、ステップ201へ進む。ステップ201では、第1光センサ72、第2光センサ74の双方から出力される電圧が途切れるまで、即ち、第1光センサ72、第2光センサ74の双方によってシート材Pが検出されるまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ202へ進む。
【0061】
ステップ202では、超音波センサ60から出力された電圧値が基準電圧値の範囲以上か否か、即ち、シート材Pが重送されているか否かが判定され、肯定されるとステップ205へ否定されるとステップ203へ進む。ステップ203では、搬送されているシート材Pをシート材搬送装置70によってパージトレイ27へ排紙すると共に、給紙カセット20からのシート材Pの給紙を停止し、表示部62にプリントが中断されたことを警告する警告表示を表示する。そして、ステップ204では、残りのプリントに対するプリント指示が入力されるまで否定判定が繰り返され、肯定されるとステップ201へ進み、続きのプリントが実行される。
【0062】
一方、ステップ205では、光センサ66から電圧が出力されたか否か、即ち、超音波センサ60のサーチ範囲を通過する穴Hが、第1光センサ72によって検出されたか否かが判定され、肯定されるとステップ206へ、否定されるとステップ207へ進む。ステップ206では、光センサ66と超音波センサ60との距離、シート材Pの搬送速度から穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過するタイミングを算出し、穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する直前と直後の所定時間中に超音波センサ60から出力された電圧波形を無効にする。そして、ステップ201へ戻る。
【0063】
一方、ステップ207では、プリントジョブが終了するまで否定判定が繰り返されてステップ101へ戻り、肯定されると処理ルーチンを終了する。
【0064】
ここで、第1光センサ72と第2光センサ74の双方からの出力電圧が途切れている間、即ち、第1光センサ72と第2光センサ74の双方によってシート材Pが検出されている間は、シート材Pの先端のエッジと後端のエッジが超音波センサ60のサーチ範囲に存在することがないので、超音波がシート材Pの先端のエッジと後端のエッジで回折して発生する超音波センサ60の出力の乱れに起因するシート材Pの重送の誤検出を防止できる。
【0065】
また、シート材Pが超音波センサ60のサーチ範囲を通過しているか否かを容易に判定でき、超音波センサ60の出力値の選別が容易になるので、制御が単純になる。
【0066】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1、第2実施形態と同様の構成には、同一の符号を付し、説明は省略する。
【0067】
図8に示すように、シート材搬送装置100では、ラインセンサ76が、超音波センサ60のサーチ範囲の搬送方向上流側に配設されている。このラインセンサ76は、発光素子が搬送方向と直交する方向へ配列されたライン状の発光器76Aと、受光素子が搬送方向と直交する方向へ配列されたライン状の受光器76Bとで構成されている。この発光器76Aと受光器76Bは、シート材Pの搬送経路を挟んで対向しており、発光器76Aから発光された光線が受光器76Bに受光される。
【0068】
ここで、ラインセンサ76のサーチ範囲が、超音波センサ60のサーチ範囲よりも搬送方向と直交する方向へ広げられており、シート材Pのブレによって超音波センサのサーチ範囲の直前で超音波センサ60のサーチ範囲にスライドする穴Hも、ラインセンサ76によって検出される。これによって、用紙搬送が安定せずにシート材Pがブレたり、スキューしたりする場合でも正確にシート材Pの重送を検出できる。
【0069】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、第1乃至第3実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0070】
図9(A)、(B)に示すように、シート材搬送装置110では、超音波センサ60の発信器60A、第1光センサ72の発光器72A、及び第2光センサ74の発光器74Aが、同一の支持部材78Aに互いに位置合わせして取付けられている。また、超音波センサ60の受信器60B、第1光センサ72の受光器72B、及び第2光センサ74の受光器74Bが、同一の支持部材78Bに互いに位置合わせして取付けられている。
【0071】
ここで、第1光センサ72、第2光センサ74の光線と超音波センサの超音波の方向は略平行となっており、第1光センサ72の発光器72Aと受光器72Bとの位置合わせ、第2光センサ74の発光器74Aと受光器74Bとの位置合わせが、光線の光径を絞って精密に行うことで、超音波センサ60の発信器60Aと受信器60Bとの位置合わせを行っている。
【0072】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、第1乃至第4実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0073】
図10(A)、(B)に示すように、シート材搬送装置120では、超音波センサ60の発信器60A、受信器60Bがそれぞれ、支持部材116A、116Bに支持されている。この支持部材116A、116Bはそれぞれ、搬送方向と直交する方向へ延びるスライドレール118A、118Bに取付けられており、発信器60A、受信器60Bは、搬送方向と直交する方向へ移動可能になっている。
【0074】
また、支持部材116A、116Bにはそれぞれ、搬送方向と直交する方向へ沿って延びるラック122A、122Bが形成されている。このラック122A、122Bにはそれぞれモータ124A、124Bの回転軸に取付けられたギア126A、126Bが噛合っており、モータ124A、124Bの駆動によってそれぞれ、発信器60A、受信器60Bが、搬送方向と直交する方向へ移動される。
【0075】
ここで、モータ124A、124Bはモータドライバ128によって制御されている。モータドライバ128は、光センサ66によって穴Hが検出されると、モータ124A、124Bを駆動し、発信器66Aと受信器66Bを対向させたまま移動させて、超音波センサ66Aのサーチ範囲を穴Hの通過位置から退避させる。
【0076】
これによって、シート材Pに空けられた穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する際に発生するシート材Pの重送の誤検出を防止できる。
【0077】
次に、本発明の第6実施形態について説明する。なお、第1乃至第5実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0078】
図11(A)、(B)に示すように、シート材搬送装置130では、シート材Pを搬送方向と直交する方向へ移動させるシート材移動機構132が設けられている。このシート材移動機構132は、シート材Pの搬送経路の下側に、搬送方向に対して傾斜して配設されたロール134と、ロール134を回転可能に支持し、図示しないガイド部材に上下動可能に支持されたコ字状のフレーム136と、フレーム136の下面に当接する偏心カム138と、偏心カム138が回転軸に取付けられたモータ142と、シート材Pの搬送方向と直交する方向の一端側に設けられ、搬送方向に沿って延びるサイドガイド146と、を備える。
【0079】
図11(A)に示すように、ロール134が偏心カム138によって最上位まで上昇されると、ロール134がシート材Pの下面に当接する。ロール134がシート材Pの下面に当接すると、図11(B)に示すように、搬送方向に対して傾斜したロール134に倣ってシート材Pがスキューし、鎖線で示すように、搬送方向と直交する方向の一端側へスライドされ、サイドガイド146に突き当てられる。
【0080】
モータ142はモータドライバ144に制御される。モータドライバ144は、光センサ66によって穴Hが検出されると、モータ142を駆動し、ロール134を最上位まで上昇させてシート材Pの下面に当接させ、シート材Pを搬送方向と直交する方向の一端側へ移動させる。これによって、穴Hが超音波センサ66Aのサーチ範囲から退避されるので、シート材Pに空けられた穴Hが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する際に発生するシート材Pの重送の誤検出を防止できる。
【0081】
次に、本発明の第7実施形態について説明する。なお、第1乃至第6実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0082】
図12に示すように、シート材搬送装置140では、超音波センサ82が、シート材Pの搬送経路を挟んで対向した発信/受信器82Aと、受信/発信器82Bとで構成されている。この発信/受信器82Aと受信/発信器82Bは、共通の圧電素子によって構成されており、セレクタ84によって発信の役割と受信の役割が切換えられる。
【0083】
セレクタ84は、所定のプリント枚数毎に、超音波センサ82の発信器を受信器に、受信器を発信器に切換え、超音波センサ82の2つの素子を交互に振動させることで、2つの素子上に紙紛や埃が貯まらないようにする。これによって、シート材Pの重送の検出精度が向上する
次に、本発明の第8実施形態について説明する。なお、第1乃至第7実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0084】
図13に示すように、シート材搬送装置150では、シート材Pの搬送経路を挟んで、搬送ガイド86Aと搬送ガイド86Bが対向している。この搬送ガイド86A、86Bを挟んで、超音波センサ60の発信器60Aと受信器60Bが対向している。搬送ガイド86A、86Bにはそれぞれ、発信器60Aから発信された超音波を通過させる開口88A、88Bが空けられている。
【0085】
また、搬送ガイド86A、86Bにはそれぞれ、開口88A、88Bを開閉するカバー92A、92Bがスライド可能に取付けられている。このカバー92A、92Bにはそれぞれ、ラック94A、94Bが形成されており、このラック94A、94Bにはモータ96の回転軸に取付けられた96Aが噛合っている。
【0086】
また、モータ96を制御するモータドライバ98が設けられている。このモータドライバ98は、図14(A)に示すように、シート材Pが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する直前にモータ96を駆動してカバー92A、92Bを開口88A、88Bから退避させ、開口88A、88Bを開放する。そして、図14(B)に示すように、シート材Pが超音波センサ60のサーチ範囲を通過した直後にモータ96を駆動してカバー92A、92Bを開口88A、88Bと重なる位置までスライドさせ、開口88A、88Bを閉止する。
【0087】
このように、シート材Pが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する時以外は、超音波センサ60の発信面と受信面をカバー92A、92Bで塞ぐことによって、超音波センサ60に付着する紙紛や埃の量を最小限に抑制でき、シート材Pの重送の検出の精度を向上できる。
【0088】
次に、本発明の第9実施形態について説明する。なお、第1乃至第8実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0089】
図15に示すように、シート材搬送装置160では、超音波センサ60の発信器60Aが支持部材102Aに支持され、超音波センサ60の受信器60Bが支持部材102Bに支持されている。この支持部材102A、102Bにはそれぞれ発信器60Aの発信面、受信器60の受信面を開閉するカバー104A、104Bがヒンジ106A、106Bを介して回転可能に支持されている。
【0090】
このヒンジ部106A、106Bには捩じりコイルバネ(図示省略)が取付けられており、カバー104A、104Bが、捩じりコイルバネによって発信面及び受信面が開く方向へ付勢されている。また、支持部材102A、102Bにはそれぞれ、ソレノイド108A、108Bが取付けられている。図15(A)に示すように、このソレノイド108A、108Bはそれぞれ、非励磁状態で可動鉄芯112A、112Bを外側へ突出させてカバー104A、104Bを捩じりコイルバネの付勢力に抗して回転させ、発信面及び受信面を閉塞させる。また、図15(B)に示すように、ソレノイド108A、108Bはそれぞれ、励磁されると可動鉄芯112A、112Bを内側へ後退させてカバー104A、104Bを捩じりコイルバネの付勢力で回転させ、発信面及び受信面を開放させる。
【0091】
ソレノイド108A、108Bの励磁、非励磁は、開閉制御部114によって制御されており、開閉制御部114は、図15(A)に示すように、シート材Pが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する時以外は、ソレノイド108A、108Bを非励磁とし、図15(B)に示すように、シート材Pが超音波センサ60のサーチ範囲を通過する時のみ、ソレノイド108A、108Bに励磁する。
【0092】
これによって、超音波センサ60に付着する紙紛や埃の量を最小限に抑制でき、シート材Pの重送の検出の精度を向上できる。
【0093】
次に、本発明の第10実施形態について説明する。なお、第1乃至第9実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0094】
図16に示すように、シート材搬送装置170では、超音波センサ60の受信器60Bが、センサ回転機構148によって回転可能とされている。センサ回転機構148は、受信器60Bを支持する回転部材152と、この回転部材152から水平方向に延出する回転軸154と、回転軸154を介して回転部材152を回転可能に支持する支持部材156と、回転軸154に取付けられたギア158と、ギア158に噛合うギア162が回転軸に取付けられたモータ164とを備える。
【0095】
即ち、モータ164が駆動されると、受信器60Bの受信面が、回転軸154回りに回転される。これによって、受信器60Bの受信面の水平方向に対する傾斜角度が増加され、受信器60Bの受信面に付着した紙紛や埃が落下される。
【0096】
なお、本実施形態では、受信器60Bの受信面が上向きなので、受信器60Bを回転させたが、発信器60Bの発信面が上向きの場合には、発信器60Aを回転させれば良い。
【0097】
なお、第1乃至第10実施形態では、本発明のシート材搬送装置を、電子写真方式の画像形成装置を例に取って説明したが、これに限らず、インクジェット式の画像形成装置や、画像検査装置、又は、シート材に小冊子作成、ステープル、又は折込等の後処理を施すための後処理装置にも本発明のシート材搬送装置を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本実施形態の画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】第1実施形態の画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態のシート材搬送装置を示す(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図4】第1実施形態のシート材搬送装置の重送検出方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】第2実施形態のシート材搬送装置を示す(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図6】第2実施形態の画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態のシート材搬送装置の重送検出方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】第3実施形態のシート材搬送装置を示す平面図である。
【図9】第4実施形態のシート材搬送装置を示す(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図10】第5実施形態のシート材搬送装置を示す側面図である。
【図11】第6実施形態のシート材搬送装置を示す(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図12】第7実施形態のシート材搬送装置を示す(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図13】第8実施形態のシート材搬送装置を示す斜視図である。
【図14】(A)、(B)は、第8実施形態のシート材搬送装置を示す断面図である。
【図15】(A)、(B)は、第9実施形態のシート材搬送装置を示す断面図である。
【図16】第10実施形態のシート材搬送装置を示す側面図である。
【符号の説明】
【0099】
1 画像形成装置
10 シート材搬送装置
14 画像形成部(画像形成手段)
18 搬送ロール(搬送手段)
60 超音波センサ
60A 発信器(発信手段)
60B 受信器(受信手段)
64 重送判定ユニット(重送検出手段)
66 光センサ(穴検出手段)
70 シート材搬送装置
72 第1光センサ(穴検出手段、第1シート材検出手段)
74 第2光センサ(第2シート材検出手段)
76 ラインセンサ(穴検出手段)
78A 支持部材
78B 支持部材
80 コントロールユニット(第1制御手段)
82 超音波センサ
82A 発信/受信手段(発信手段、受信手段)
82B 受信/発信手段(受信手段、発信手段)
84 セレクタ(発信/受信選択手段)
86A 搬送ガイド
86B 搬送ガイド
88A 開口
88B 開口
90 コントロールユニット(第1制御手段、第2制御手段)
92A カバー(開閉手段)
92B カバー(開閉手段)
96 モータ(開閉手段)
98 モータドライバ(開閉制御手段)
100 シート材搬送装置
104A カバー(開閉手段)
104B カバー(開閉手段)
108A ソレノイド(開閉手段)
108B ソレノイド(開閉手段)
110 シート材搬送装置
114 開閉制御部(開閉制御手段)
118A スライドレール(センサ移動手段)
118B スライドレール(センサ移動手段)
120 シート材搬送装置
124A モータ(センサ移動手段)
124B モータ(センサ移動手段)
128 モータドライバ(第3制御手段)
130 シート材搬送装置
132 シート材移動機構(シート材移動手段)
144 モータドライバ(第4制御手段)
140 シート材搬送装置
148 センサ回転機構(センサ回転手段)
150 シート材搬送装置
160 シート材搬送装置
170 シート材搬送装置
H 穴
P シート材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送されるシート材に超音波を通過させる発信手段と、シート材の搬送経路を挟んで前記発信手段と対向し、前記発信手段から発信された超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する受信手段と、で構成された超音波センサと、
前記受信手段から出力された超音波の波形に基づいてシート材の重送を判定する重送検出手段と、を備えるシート材搬送装置であって、
前記搬送手段によって搬送されるシート材に空けられ前記超音波センサのサーチ範囲を通過する穴を検出する穴検出手段と、
前記穴検出手段によって検出された前記穴が前記超音波センサのサーチ範囲を通過する前後に前記受信手段から出力された超音波の波形を無効にする第1制御手段と、
を有することを特徴とするシート材搬送装置。
【請求項2】
前記超音波センサのサーチ範囲の搬送方向上流側に配設され、シート材を検出する第1シート材検出手段と、
前記超音波センサのサーチ範囲の搬送方向下流側に配設され、シート材を検出する第2シート材検出手段と、
前記第1シート材検出手段と前記第2シート材検出手段の双方によってシート材が検出されている間だけ、前記受信手段から出力された超音波の波形を有効にする第2制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のシート材搬送装置。
【請求項3】
シート材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送されるシート材に超音波を通過させる発信手段と、シート材の搬送経路を挟んで前記発信手段と対向し、前記発信手段から発信された超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する受信手段と、で構成された超音波センサと、
前記受信手段から出力された超音波の波形に基づいてシート材の重送を判定する重送検出手段と、を備えるシート材搬送装置であって、
前記搬送手段によって搬送されるシート材に空けられ前記超音波センサのサーチ範囲を通過する穴を検出する穴検出手段と、
前記超音波センサをシート材の搬送方向と交差する方向へ移動させるセンサ移動手段と、
前記穴検出手段によって前記穴が検出されると前記センサ移動手段を作動させ、前記超音波センサを前記穴の通過位置から退避させる第3制御手段と、
を有することを特徴とするシート材搬送装置。
【請求項4】
シート材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送されるシート材に超音波を通過させる発信手段と、シート材の搬送経路を挟んで前記発信手段と対向し、前記発信手段から発信された超音波を受信し、受信した超音波の波形を出力する受信手段と、で構成された超音波センサと、
前記受信手段から出力された超音波の波形に基づいてシート材の重送を判定する重送検出手段と、を備えるシート材搬送装置であって、
前記搬送手段によって搬送されるシート材に空けられ前記超音波センサのサーチ範囲を通過する穴を検出する穴検出手段と、
前記搬送手段によって搬送されるシート材を搬送方向と交差する方向へ移動させるシート材移動手段と、
前記穴検出手段によって前記穴が検出されると前記シート材移動手段を作動させ、前記穴の通過位置を前記超音波センサのサーチ範囲から退避させる第4制御手段と、
を有することを特徴とするシート材搬送装置。
【請求項5】
前記穴検出手段のサーチ範囲を、前記超音波センサのサーチ範囲よりもシート材の搬送方向と直交する方向へ広くしたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のシート材搬送装置。
【請求項6】
前記穴検出手段を、発光手段と、発光手段から発光された光線を受光する受光手段と、で構成された光センサとし、
前記光センサを前記超音波センサを支持する支持部材に取付けて、前記発光手段と前記受光手段との位置合わせを用いて前記発信手段と前記受信手段との位置合わせを行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のシート材搬送装置。
【請求項7】
前記発信手段を前記受信手段に、前記受信手段を前記発信手段に切換える発信/受信選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のシート材搬送装置。
【請求項8】
前記発信手段の発信面及び前記受信手段の受信面を開閉する開閉手段と、
前記超音波センサのサーチ時以外は前記開閉手段に前記発信面及び前記受信面を閉止させる開閉制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のシート材搬送装置。
【請求項9】
前記発信手段の発信面又は前記受信手段の受信面を水平方向に延びる軸回りに回転させるセンサ回転手段を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のシート材搬送装置。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項に記載のシート材搬送装置と、
前記シート材搬送装置によって搬送されるシート材に画像を形成する画像形成手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−248701(P2006−248701A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−68219(P2005−68219)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】