説明

スラグ硬化組成物とその生成方法

【課題】焼成セメントに代わる結合材を用いることでその生成過程で排出される二酸化炭素量を格段に低減することができ、その生成過程で蒸気養生などの特別な養生を不要とでき、セメントを使用してなるコンクリートと同等かそれ以上の強度を発現することのできるスラグ硬化組成物とその生成方法を提供すること。
【解決手段】細骨材、粗骨材、石灰石微粉末、結合材であるスラグ微粉末、アルカリ刺激剤である炭酸ナトリウム、コンクリート用化学混和剤および水を主成分とするスラグ硬化組成物である。アルカリ刺激剤がNaO換算アルカリ当量として10kg/m以上含有されているのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメントに代わる結合材を有するスラグ硬化組成物とその生成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
細骨材や粗骨材と、これらの結合材であるセメントと、各種添加剤とからなるコンクリート材料を用いて、鉄筋コンクリート構造やプレストレストコンクリート構造の各種コンクリート構造物、たとえば、家屋やビル、地下トンネル、各種インフラ施設が広範に構築されて我々の生活基盤が構成されている。
【0003】
このコンクリート材料は、主たる結合材として焼成したセメントが一般に用いられているが、このセメントの焼成の際には多量の二酸化炭素が排出されている。
【0004】
昨今の各種産業界における環境影響低減への取り組みに鑑みれば、建設産業においては、このセメント焼成の際に排出される多量の二酸化炭素を如何に低減できるかが重要な課題の一つとなっている。
【0005】
そこで、結合材として焼成セメントに代わる材料を用いることで、コンクリート材料からなるコンクリート構造物と同程度の強度発現を図りながら、その生成過程で二酸化炭素の排出を可及的に低減するアプローチが考えられる。
【0006】
たとえば、従来の公開技術として、特許文献1には、結合材として高炉スラグ微粉末やフライアッシュ、下水焼却汚泥を使用し、アルカリ刺激剤として水ガラス(ケイ酸ナトリウム)またはケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用してなる組成物が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、結合材として溶融スラグ(都市ごみ溶融スラグ)を使用し、アルカリ刺激剤として水ガラスまたはメタケイ酸、水酸化ナトリウムを使用してなる組成物が開示されている。
【0008】
また、特許文献3には、結合材として高炉スラグ微粉末を使用し、アルカリ刺激剤として水ガラスを使用してなる組成物が開示されており、特許文献4には、結合材として鉄鋼スラグを使用し、アルカリ刺激剤として水ガラスを使用してなる組成物が開示されている。
【0009】
さらに、特許文献5には、結合材として高炉スラグ微粉末を使用し、アルカリ刺激剤として石膏もしくは石膏とポルトランドセメントを使用してなる組成物が開示されている。
【0010】
上記特許文献で開示されるように、焼成セメントに代わって高炉スラグ微粉末等を主たる結合材とした場合に、水ガラスや水酸化ナトリウムといった取り扱いが極めて難しい溶液状の強アルカリをアルカリ刺激剤として添加するのが一般的である。さらに、普通コンクリートと同程度の強度発現を図るために、組成物の生成過程において高温雰囲気下での蒸気養生といった特別な養生ステップが必須となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2008−239446号公報
【特許文献2】特開2005−60189号公報
【特許文献3】特開2004−168640号公報
【特許文献4】特開2001−261387号公報
【特許文献5】特開平5−238787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、焼成セメントに代わる結合材を用いることでその生成過程で排出される二酸化炭素量を格段に低減することができ、その生成過程で蒸気養生などの特別な養生を不要とでき、セメントを使用してなるコンクリートと同等かそれ以上の強度を発現することのできるスラグ硬化組成物とその生成方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成すべく、本発明によるスラグ硬化組成物は細骨材、粗骨材、石灰石微粉末、結合材であるスラグ微粉末、アルカリ刺激剤である炭酸ナトリウム、コンクリート用化学混和剤および水を主成分とするものである。
【0014】
本発明のスラグ硬化組成物は、アルカリ刺激剤に炭酸ナトリウムを使用したことを特徴の一つとするものである。
【0015】
石灰石微粉末(炭酸カルシウム微粉末)を使用したことに加えて、アルカリ刺激剤がNaO換算アルカリ当量として10kg/m以上含有させることにより、強度発現が改善され、セメントを使用してなるコンクリートと同等かそれ以上の強度発現を期待できる組成物が得られることが本発明者等によって見出されている。なお、アルカリ刺激剤がNaO換算アルカリ当量として10kg/m以上含有していれば、硬化が可能であることもまた、本発明者等によって見出されている。
【0016】
結合材であるスラグ微粉末としては、高炉スラグ、鉄鋼スラグ、転炉スラグ、ごみ溶融スラグ、フェロニッケルスラグ、銅スラグなどの微粉末を使用することができ、フレッシュ性状や強度、耐久性を勘案して所望材料が選定される。具体的には、たとえば、ブレーン値4000cm/gの高炉スラグ微粉末を使用することができる。
【0017】
コンクリート用化学混和剤としては、ポリカルボン酸系化合物、ナフタリンスルホン酸ホルマリン高縮合物、リグニンスルホン酸化合物などの市販のコンクリート用化学混和剤を使用することができる。
【0018】
細骨材、粗骨材ともに、たとえば、JISのレディーミクストコンクリートに規定されている、砕石、砕砂、スラグ骨材(フェロニッケルスラグ細骨材、銅スラグ細骨材、電気炉酸化スラグ骨材)、人工軽量骨材、砂利および砂などを使用することができる。
【0019】
また、(石灰石微粉末の質量)/(スラグ微粉末と石灰石微粉末の合計質量)の質量比が0.3以下の範囲に調整されること、および、(水の質量)/(結合材の質量)の質量比が0.3〜0.5の範囲に調整されることで、このスラグ硬化組成物を材料とした際の28日強度はセメントを使用してなるコンクリートの28日強度と同程度またはそれ以上となることが実証されている。
【0020】
また、本発明によるスラグ硬化組成物の生成方法は、前記スラグ硬化組成物を生成する方法であって、少なくともアルカリ刺激剤以外の前記主成分を混合した後に、アルカリ刺激剤を後添加するものである。
【0021】
従来の組成物の生成方法では、水ガラス等のアルカリ刺激剤を他の材料と一括して添加し、混合していたが、本発明の生成方法では、アルカリ刺激剤として分散剤の効果をも奏する炭酸ナトリウムを使用することに加え、これを後添加することにより、適度な流動性を有する組成物となり、ワーカビリティーを大幅に改善できることが特定されている。また、石灰石微粉末を添加することで流動性が大幅に改善できることも特定されている。なお、この炭酸ナトリウムからなるアルカリ刺激剤を従来の生成法と同様に他の材料と一括して添加した場合には、流動性が極端に悪くなり、ワーカビリティーを低下させることもまた本発明者等によって特定されている。なお、アルカリ刺激剤の「後添加」には、包装材料で梱包した包装体にアルカリ刺激剤を入れておき、これをステップS1で細骨材や粗骨材等と一緒に混合しておき、その後にアルカリ刺激剤が包装体から溶け出すことを含んでいる。この方法によっても、アルカリ刺激剤のみを後添加する方法と実質的に同様の効果が期待できるからである。
【0022】
この生成方法では、組成物の強度発現のために通常の気中養生や湿潤養生以外の蒸気養生や加熱養生といった特別な養生は一切不要であり(このような特別な養生をおこなってもよいことは勿論のことである)、このような特別な養生を適用しなくても、早期に強度発現が図られることもまた本発明者等によって特定されている。
【発明の効果】
【0023】
以上の説明から理解できるように、本発明のスラグ硬化組成物とその生成方法によれば、結合材として焼成セメントに代えてスラグ微粉末を使用したことにより、生成過程における二酸化炭素の排出量を大幅に低減することができ、さらに、アルカリ刺激剤として炭酸ナトリウムを使用したことにより、強度発現が改善されてセメントを使用してなるコンクリートと同等かそれ以上の強度発現を期待できる組成物となる。さらに、その生成過程において、少なくともアルカリ刺激剤以外の前記主成分を混合した後に、アルカリ刺激剤を後添加することにより、適度な流動性を有する組成物となってワーカビリティーを大幅に改善することができ、また、蒸気養生や加熱養生といった特別な養生を適用することなく、早期に強度発現を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のスラグ硬化組成物の生成方法を説明したフロー図である。
【図2】本発明のスラグ硬化組成物を材料とした供試体(実施例)と従来の普通コンクリートを材料とした供試体(比較例)に関する材齢7日と28日の各種実験結果であり、(a)は圧縮強度の結果を示すグラフであり、(b)は曲げ強度の結果を示すグラフであり、(c)は引張強度の結果を示すグラフである。
【図3】図2に続き、(a)はヤング率の結果を示すグラフであり、(b)はポアソン比の結果を示すグラフである。
【図4】炭酸ナトリウム添加量(Na2O換算)と圧縮強度の関係を特定した実験結果を示すグラフである。
【図5】石灰石微粉末の添加率と圧縮強度の関係を特定した実験結果を示すグラフである。
【図6】水結合材比と圧縮強度の関係を特定した実験結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明のスラグ硬化組成物の生成方法を概説する。図1は、本発明のスラグ硬化組成物の生成方法を説明するフロー図である。
【0026】
まず、細骨材および粗骨材と、石灰石微粉末と、結合材であるスラグ微粉末と、コンクリート用化学混和剤と水を同時添加して混合する(ステップS1)。ここで、結合材であるスラグ微粉末としては、高炉スラグ、鉄鋼スラグ、転炉スラグ、ごみ溶融スラグ、フェロニッケルスラグ、銅スラグなどの微粉末を使用することができ、フレッシュ性状や強度、耐久性を勘案して所望材料が選定される。また、コンクリート用化学混和剤としては、ポリカルボン酸系化合物、ナフタリンスルホン酸ホルマリン高縮合物、リグニンスルホン酸化合物などの市販のコンクリート用化学混和剤を使用することができる。さらに、細骨材、粗骨材ともに、JISのレディーミクストコンクリートに規定されている、砕石、砕砂、スラグ骨材(フェロニッケルスラグ細骨材、銅スラグ細骨材、電気炉酸化スラグ骨材)、人工軽量骨材、砂利および砂などを使用することができる。
【0027】
ここで、(石灰石微粉末の質量)/(スラグ微粉末と石灰石微粉末の合計質量)の質量比が0.3以下の範囲に調整され、(水の質量)/(結合材の質量)の質量比が0.3〜0.55の範囲に調整されるのがよい。
【0028】
次に、ステップS1で添加混合されてなるスラリーに対してアルカリ刺激剤である炭酸ナトリウムを後添加し、混合することによってスラグ硬化組成物を生成する(ステップS2)。
【0029】
ここで、アルカリ刺激剤がNaO換算アルカリ当量として10kg/m以上含有されていることにより、強度発現が改善されてセメントを使用してなるコンクリートと同程度の強度発現を期待できる組成物となることが本発明者等によって実証されている(以下の実験結果を参照)。
【0030】
また、アルカリ刺激剤として分散剤の効果をも奏する炭酸ナトリウムを使用することに加え、これを後添加することにより、適度な流動性を有する組成物となり、ワーカビリティーを大幅に改善することができる。なお、この「後添加」には、包装材料で梱包した包装体にアルカリ刺激剤を入れておき、これをステップS1で細骨材や粗骨材等と一緒に混合しておき、その後にアルカリ刺激剤が包装体から溶け出すことを含んでいる。この方法によっても、アルカリ刺激剤のみを後添加する方法と実質的に同様の効果が期待できるからである。
【0031】
なお、上記する生成方法によれば、蒸気養生や加熱養生といった特別な養生をおこなうことなく、早期に強度発現を図ることができ、生成効率が高く、生成の際の設備コストが嵩むといった問題も生じ得ない(早期に強度発現可能であることは、以下の実験結果を参照)。また、組成物に焼成セメントを一切使用しないことから、組成物を構成する各種成分を生成する過程で二酸化炭素の排出量を大幅に低減することができ、本発明者等による試算によれば、普通コンクリート用材料を生成する際の二酸化炭素排出量の80%程度を削減できるとの知見が得られている。
【0032】
[本発明のスラグ硬化組成物を材料とした供試体(実施例)と従来の普通コンクリートを材料とした供試体(比較例)を用いた材齢7日と28日の各種実験とその結果]
本発明者等は、以下の表1で示す配合からなる本発明のスラグ硬化組成物を材料とした供試体(実施例)と、表1中の高炉スラグ微粉末をセメントに代えて普通コンクリートを材料とした供試体(比較例)を試作し、それぞれの材齢7日と28日における、圧縮強度と曲げ強度、引張強度、ヤング率およびポアソン比を測定した。図2aに圧縮強度の結果を、図2bに曲げ強度の結果を、図2cに引張強度の結果をそれぞれ示しており、図3aにヤング率の結果を、図3bにポアソン比の結果をそれぞれ示している。
【0033】
[表1]

ここで、配合は、Na2CO3:19.3kg/m3、W/BFS:0.5、s/a:0.43
W:水、BFS:高炉スラグ微粉末、LSP:石灰石微粉末(炭酸カルシウム)、S:細骨材、G:粗骨材、Alk:アルカリ刺激剤、Ad:高性能減水剤、AE:AE剤
【0034】
実施例の生成過程においては、比較例のセメントを使用したコンクリートと同様にコンクリートミキサーにて生成することができた。
【0035】
また、強度発現のために蒸気養生等の特別な養生法を適用する必要はなかった。
【0036】
図2aで示す圧縮強度の結果より、比較例の材齢28日の49.1N/mm2に対して、実施例は40.9N/mm2であり、比較例に近い十分な圧縮強度が発現されていることが実証されている。
【0037】
また、図2b、cで示す曲げ強度や引張強度に関しては、比較例よりも実施例の結果が上回っており、圧縮、曲げ、引張という全ての強度特性に関して優れた供試体となっていることが実証されている。
【0038】
さらに、図3a,bで示すヤング率やポアソン比に関しては、実施例の結果は比較例と同程度の結果が得られており、強度特性と変形特性がともにセメントを使用したコンクリートと同程度の特性となっていることが実証されている。
【0039】
[アルカリ刺激剤の種類と圧縮強度の関係を特定した実験とその結果]
本発明者等は、アルカリ刺激剤の種類を種々変化させて表2で示す配合のもとで各種の供試体を作成し、供試体ごとの28日強度を測定する実験をおこなった。実験結果を同表に示す。
【0040】
[表2]

【0041】
表2より、アルカリ刺激剤として炭酸ナトリウムを使用した供試体の圧縮強度は他の供試体に比して格段に高い結果となっており、水酸化カルシウムや水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの場合に比して3割程度も高くなることが実証されている。この実験結果からも、アルカリ刺激剤として炭酸ナトリウムを使用するのがよいと結論付けることができる。
【0042】
[炭酸ナトリウム添加量と圧縮強度の関係を特定した実験とその結果]
本発明者等は、以下の表3で示すように、アルカリ刺激剤である炭酸ナトリウムの含有量(NaO換算アルカリ当量)を種々変化させて表3で示す配合のもとで各種の供試体を作成し、供試体ごとの28日強度を測定する実験をおこなった。実験結果を表3の右欄および図4に示す。
【0043】
[表3]

【0044】
図4においては、各実験結果のプロットをもとに近似曲線を作成している。そして、この近似曲線より、Na2O換算添加量で10(kg/m3)がグラフの変曲点となり、この点を境界に圧縮強度は大きく変化する(それよりも少ない範囲で圧縮強度は急激に低下し、それ以上の範囲では同程度の圧縮強度にサチュレートする)ことが実証されている。この実験結果より、アルカリ刺激剤である炭酸ナトリウムがNaO換算アルカリ当量として10kg/m以上含有されているのが好ましいと結論付けることができる。
【0045】
[石灰石微粉末の添加率と圧縮強度の関係、および、水結合材比と圧縮強度の関係をそれぞれ特定した実験とそれらの結果]
本発明者等は、以下の表4で示すように、スラグ微粉末と石灰石微粉末の質量比を種々変化させて供試体を作成し、供試体ごとの材齢28日圧縮強度を測定する実験をおこなった。実験結果を表4の右欄および図5に示す。また、以下の表5で示すように、水結合材比を種々変化させて供試体を作成し、供試体ごとの材齢28日圧縮強度を測定する実験をおこなった。実験結果を表5の右欄および図6に示す。
【0046】
[表4]

【0047】
[表5]

【0048】
図5においては、各実験結果のプロットをもとに近似曲線を作成している。そして、この近似曲線より、(石灰石微粉末の質量)/(スラグ微粉末と石灰石微粉末の合計質量)の質量比:0.3がグラフの変曲点となり、この点を境界に圧縮強度は大きく変化する(それよりも少ない範囲で圧縮強度は漸増し、それ以上の範囲では圧縮強度が急激に低下する)ことが実証されている。この実験結果より、(石灰石微粉末の質量)/(スラグ微粉末と石灰石微粉末の合計質量)の質量比が0.3以下の範囲が好ましいと結論付けることができる。
【0049】
一方、図6においては、各実験結果のプロットをもとに近似曲線を作成している。そして、この近似曲線より、(水の質量)/(結合材の質量)の質量比:0.55がグラフの変曲点となり、この点を境界に圧縮強度は大きく変化する。(それよりも少ない範囲で圧縮強度は漸増し、それ以上の範囲では圧縮強度が急激に低下する)ことが実証されている。この実験結果より、(水の質量)/(結合材の質量)の質量比が0.3〜0.55の範囲が好ましいと結論付けることができる。
【0050】
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細骨材、粗骨材、石灰石微粉末、結合材であるスラグ微粉末、アルカリ刺激剤である炭酸ナトリウム、コンクリート用化学混和剤および水を主成分とするスラグ硬化組成物。
【請求項2】
アルカリ刺激剤がNaO換算アルカリ当量として10kg/m以上含有されている請求項1に記載のスラグ硬化組成物。
【請求項3】
(石灰石微粉末の質量)/(スラグ微粉末と石灰石微粉末の合計質量)の質量比が0.3以下の範囲である請求項1または2に記載のスラグ硬化組成物。
【請求項4】
(水の質量)/(結合材の質量)の質量比が0.3〜0.55の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載のスラグ硬化組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のスラグ硬化組成物の生成方法であって、少なくともアルカリ刺激剤以外の前記主成分を混合した後に、アルカリ刺激剤を後添加するスラグ硬化組成物の生成方法。
【請求項6】
アルカリ刺激剤の前記後添加は、包装体にアルカリ刺激剤を入れておき、これをアルカリ刺激剤以外の前記主成分と一緒に混合した後に、アルカリ刺激剤が包装体から溶け出すことである請求項5に記載のスラグ硬化組成物の生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−214317(P2012−214317A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80015(P2011−80015)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【Fターム(参考)】