説明

セキュリティ機能付き電動カーテン

【課題】不法な侵入者が、窓やガラス引戸から中を覗い、侵入しょうとした際に、侵入者を撃退する。
【解決手段】電動カーテンを左右に動かし、部屋の中に人気を創り出すことで、積極的視覚により侵入者を撃退し、そして、誤作動があっても騒音で近隣に迷惑をかけることがなく、更に、睡眠中の家人に動揺を与えることなく不法侵入者を撃退する。また、朝は自動でカーテンを開け、そして、夕方には自動でカーテンを閉めるという機能を追加することで長期家を留守する場合でもあたかも家人がいるように見せかけるというセキュリティ機能付き電動カーテンを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は本来の遮光、或いは、目隠し機能を有する電動カーテンにセキュリティ機能を付加したものである。
【背景技術】
【0002】

一般個建てやマンションを狙った空き巣や強盗が年々増加している。空き巣等の侵入経路は、塀や垣根などに身を隠しながら中の様子うを覗い、窓や引戸を破り、侵入する例が多い。このため、最近は様々なセキュリティグッズが販売されているが、殆どは、不法な侵入者を音、光、犬の鳴き声等で撃退するものである。
しかしながら、こうしたセキュリティグッズは、ペット等の動物や強風等で誤作動することもある。誤作動による大きな警報音が度重なると、ついつい、警報が鳴らないように電源を切ったりすることもある。
【0003】
こうしたことから、誤作動を起こしても、周囲の住民に迷惑をかけず、侵入者にとっても防犯効果が高いセキュリティが望まれている。
【0004】
一方、一般的なカーテンは遮光、目隠し、部屋の保温等が目的で使用されているのが殆どである。また、最近は電動カーテンが養護施設や病院或いは一般家庭で使用されてきている。これは、体の不自由な人や寝ながらボタン操作でカーテンの開閉ができるからである。
こうした電動カーテンも省エネのために冷暖房器に連動して開閉するものやお目覚めカーテン等のタイマー機能を備えたものが考案されている。また、カーテンそのものは目隠しにもなり、部屋の中を容易に覗わせないという防犯的な要素も持ち合わせている。
こうしたカーテンの持つ防犯効果をもう少し積極的に利用し、聴覚に訴えることなく視覚のみで確実に防犯することが大事である。
【特許文献1】特許公開2000−146262
【特許文献2】特許公開平9−276122
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この様な問題解決のため、不法な侵入者が、窓やガラス引戸から中を覗い、侵入しょうとした際に、電動カーテンを左右に動かし、部屋の中に人気を創り出すことで、積極的視覚により侵入者を撃退し、そして、誤作動があっても騒音で近隣に迷惑をかけることがなく、更に、睡眠中の家人に動揺を与えることなく不法侵入者を撃退する。また、朝は自動でカーテンを開け、そして、夕方には自動でカーテンを閉めるという機能を追加することで長期家を留守する場合でもあたかも家人がいるように見せかけるというセキュリティ機能付き電動カーテンを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
遠隔ボタンで動く電動カーテンで不法侵入者を感知して、カーテンを左右に開閉運動させるために屋外に設置する赤外線センサーを備え、そして、暗くなる夜は家人が留守でも自動的に電動カーテンを閉じ、昼間、電動カーテンが開いて不法侵入者があった場合、一旦、電動カーテンが閉まり、その後、カーテンが左右に開閉させる明るさセンサーを備えた電動カーテンを提供する。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように、不法侵入者に家の中を覗わせないというカーテンの基本を守り、更に、カーテンを左右に運動させるという積極的な視覚による撃退方法は、誤作動を生じても、周囲の住民に迷惑を掛けず、家人が睡眠中でも、家人に不安を与えず知らない間に侵入者を撃退しているというメリットも生ずる。更に、長期留守をする場合は朝明るくなったらカーテンを開き、夜は閉じるように繰り返すことであたかも家人がいつも通り生活していることを装うことも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】

従来の遠隔操作ができる電動カーテンにわずかに機能を追加することで、効果の高いセキュリティ性を付加できるものであり、その他、お目覚めカーテン機能や省エネ機能を組み合わせた多機能電動カーテンとすることも可能となる。
【実施例1】
【0009】
図1は電動カーテン本体の一般的構成を示したものである。電動カーテン1は制御ボックス2の指令により電動モータ4に正逆の回転を与え、駆動部5は回転運動をリニアーな動きに変換し、先導ランナー6を牽引する。該先導ランナー6および複数個のランナー7に吊り下げられたカーテン8は前記先導ランナー6に牽引され開閉の動きをする構成となっている。
【0010】
図2はセキュリティ機能付き電動カーテンの全体構成を示し、防犯の具体的事例を示す。電動カーテン1は赤外線センサー3および明るさセンサー4を有しており、不法侵入者を感知し、左右にカーテンの開閉を繰り返す様子を示す。
【0011】
図3はセキュリティ機能付き電動カーテンの制御構成を示したものである。電動カーテン制御部に赤外線センサーによる人の有無と明るさセンサーによる昼夜の区別を入力情報としている。
【0012】
図4はセキュリティ機能付き電動カーテンの昼夜における動作図を示したものである。明るさセンサーにより昼夜を区別し、通常と不法侵入者有でのカーテン動作を変えている。

【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は電動カーテン本体の一般的構成を示したものである。
【図2】図2は本発明のセキュリティ機能付き電動カーテンの全体構成を示し、防犯の具体的事例を示す。
【図3】図3は本発明のセキュリティ機能付き電動カーテンの制御構成を示したものである。
【図4】図4はセキュリティ機能付き電動カーテンの昼夜における動作図を示したものである。
【符号の説明】
【0014】
1 電動カーテン
2 制御ボックス
3 赤外線センサー
4 明るさセンサー
5 駆動部
6 先導ランナー
7 ランナー
8 カーテン

【特許請求の範囲】
【請求項1】

電動カーテンが閉じている状態において、窓やガラス引戸から不法な侵入者があった時に、これを赤外線センサーで感知し、カーテンを左右に動かすことにより人の気配を創り、そして、侵入者を撃退する機能を有する電動カーテン。
【請求項2】
請求項1の電動カーテンに於いて明るさセンサーを具備し、夜は、自動的にカーテンを閉め、夜間の電動カーテンの閉め忘れによる夜間の不法侵入者による中の覗いを防ぎ、昼間は、電動カーテンが開いている場合に不法侵入者を感知して自動的に電動カーテンを一旦閉じる機能を有する電動カーテン。
【請求項3】
請求項1の電動カーテンに於いて、夜は自動的にカーテンを閉め、昼間は、電動カーテンを自動的に開いてあたかも家人がいるように見せかける機能を有する電動カーテン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−158707(P2008−158707A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−345154(P2006−345154)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(301010892)百瀬機械設計株式会社 (16)
【Fターム(参考)】