説明

データ及びファイルシステム情報の記録装置及び記録方法

【課題】データを記録する記録媒体にファイルシステム情報を記録し、しかもデータの記録/再生のビットレートを維持する。
【解決手段】記録単位のブロックの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割当る。データの記録時に、各ブロックのうち、ファイルシステム情報用領域以外にデータを記録するとともに、ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、ファイルシステム情報用領域に、それまでデータを記録した全てのブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、ファイルシステム情報用領域に、飽和したファイルシステム情報用領域の存在するブロックより後の全ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する。飽和した各ファイルシステム情報用領域のアドレスと、最後にデータを記録したブロックのファイルシステム情報用領域のアドレスとを記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データと、そのデータを管理するファイルシステム情報とを記録するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
記録装置にデータをファイルとして記録する際には、記録装置内でのデータの記録位置を示す情報等から成るファイルシステム情報を作成し、そのファイルシステム情報によって記録データを管理することが一般的に行われている。
【0003】
従来、作成したファイルシステム情報を記録する方法としては、データを記録する記録媒体中の、データを記録したブロック(記録単位の領域)とは別のブロックにファイルシステム情報を記録するという方法が採られていた(例えば特許文献1)。
【0004】
ところが、この方法の場合、例えば放送局においてAV(オーディオ・ビデオ)データを記録/再生するために用いられるビデオサーバのように高いアクセス性能(データの記録/再生のビットレート)を要求される記録装置では、ファイルシステム情報だけを記録するために記録媒体に頻繁にアクセスすることによってデータの記録/再生のビットレートを低下させてしまう。そのため、データの記録/再生のビットレートを維持しようとすると、ファイルシステム情報の作成や更新の頻度を下げたり、記録媒体へのファイルシステム情報の書き込みの優先度を低くしてキャッシュメモリ内だけでファイルシステム情報を記録・更新することが必要になるので、記録したデータの管理を十分に行えなくなる可能性がある。
【0005】
また、データを記録する記録媒体とは別の記録媒体にファイルシステム情報を記録することによって、データの記録/再生のビットレートを維持するという方法もある。
【0006】
しかし、この方法では、データ記録用の記録媒体に空き領域があるにも関わらず、ファイルシステム情報用の記録媒体のほうに空き領域がなくなってしまった場合には、データ自体の記録も停止しなければならなくなる。また、そうした事態を避けようとすると、ファイルシステム情報用の記録媒体の容量を大きく見積もることが必要になるので、データ記録用の記録媒体とは別に大容量の記録媒体を用意しなければならなくなる。
【0007】
【特許文献1】特開2005−149638号公報(段落0124〜0130)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の点に鑑み、データを記録する記録媒体と同じ記録媒体に、そのデータを管理するファイルシステム情報を優先度を下げることなく記録し、しかもデータの記録/再生のビットレートを維持することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る第1の記録装置は、データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置において、
前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当てる第1の処理と、
データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2の処理と、
飽和した各々の前記ファイルシステム情報用領域のアドレスと、最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスとを記憶する第3の処理と
を行う処理手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
また本発明に係る第1の記録方法は、データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置における記録方法において、
前記記録装置内の処理手段が、前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当てる第1のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、飽和した各々の前記ファイルシステム情報用領域のアドレスと、最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスとを記憶する第3のステップと
を有することを特徴とする。
【0011】
この第1の記録装置,記録方法によれば、ファイルシステム情報だけを記録するために記録媒体にアクセスすることがなく、データの記録時に同時に同じブロックにファイルシステム情報を記録するので、記録媒体のアクセス性能(データの記録/再生時のビットレート)を維持したまま、更新頻度が高く更新データ量が少ないファイルシステム情報を記録することができる。
【0012】
そして、飽和した各ファイルシステム情報用領域のアドレスと、最後にデータを記録したブロックのファイルシステム情報用領域のアドレスとを記憶するが、これらのファイルシステム情報用領域で全てのブロック内のデータのファイルシステム情報が記録されるので、これらのファイルシステム情報用領域だけを読み出せば、記録した全てのデータのファイルシステム情報を取得することができる。
【0013】
次に、本発明に係る第2の記録装置は、データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置において、
前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当て、且つ、前記ファイルシステム情報用領域の一部を、飽和した前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録するためのインデックス領域とする第1の処理と、
データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域に、飽和した全ての前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録し、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2の処理と、
最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記憶する第3の処理と
を行う処理手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
また本発明に係る第2の記録方法は、データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置における記録方法において、
前記記録装置内の処理手段が、前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当て、且つ、前記ファイルシステム情報用領域の一部を、飽和した前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録するためのインデックス領域とする第1のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域に、飽和した全ての前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録し、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記憶する第3のステップと
を有することを特徴とする。
【0015】
この第2の記録装置,記録方法によれば、ファイルシステム情報だけを記録するために記録媒体にアクセスすることがなく、データの記録時に同時に同じブロックにファイルシステム情報を記録するので、記録媒体のアクセス性能(データの記録/再生時のビットレート)を維持したまま、更新頻度が高く更新データ量が少ないファイルシステム情報を記録することができる。(ここまでは、前述の第1の記録装置,記録方法と同様である。)
【0016】
そして、最後にデータを記録したブロックのファイルシステム情報用領域のアドレスを記憶するが、このファイルシステム情報用領域に、飽和した全てのファイルシステム情報用領域のアドレスと、飽和したファイルシステム情報用領域の存在するブロックより後の全てのブロック内のデータのファイルシステム情報とが記録されているので、最後にデータを記録したブロックのファイルシステム情報用領域を読み出した後、そこにアドレスが記録されている飽和したファイルシステム情報用領域を読み出せば、記録した全てのデータのファイルシステム情報を取得することができる。
【0017】
すなわち、第1の記録装置,記録方法では、飽和した各ファイルシステム情報用領域のアドレスと、最後にデータを記録したブロックのファイルシステム情報用領域のアドレスとを記憶するのでアドレスを記憶するファイルシステム情報用領域の数が不定となる(記録するデータ量が多くなるほど、飽和するファイルシステム情報用領域が多くなるのでアドレスを記憶するファイルシステム情報用領域が多くなる)のに対し、1つのファイルシステム情報用領域のアドレスだけを記憶すればよくなる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る第1の記録装置,記録方法によれば、ファイルシステム情報だけを記録するために記録媒体にアクセスすることがなく、データの記録時に同時に同じブロックにファイルシステム情報を記録するので、データの記録/再生時のビットレートを維持したまま、更新頻度が高く更新データ量が少ないファイルシステム情報を記録することができ、しかも、飽和した各ファイルシステム情報用領域と、最後にデータを記録したブロックのファイルシステム情報用領域とだけを読み出すことにより、記録した全てのデータのファイルシステム情報を取得することができるという効果が得られる。
【0019】
本発明に係る第2の記録装置,記録方法によれば、ファイルシステム情報だけを記録するために記録媒体にアクセスすることがなく、データの記録時に同時に同じブロックにファイルシステム情報を記録するので、データの記録/再生時のビットレートを維持したまま、更新頻度が高く更新データ量が少ないファイルシステム情報を記録することができ、しかも、最後にデータを記録したブロックのファイルシステム情報用領域のアドレスを記憶するだけで、飽和した各ファイルシステム情報用領域をも読み出して、記録した全てのデータのファイルシステム情報を取得することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態として、テレビジョン放送用のビデオサーバに本発明を適用した例を、図面を用いて具体的に説明する。
【0021】
〔本発明を適用したビデオサーバ〕
最初に、本発明を適用したビデオサーバの全体構成例を、図1を用いて説明する。このビデオサーバは、次のような各部によって構成されている。
・SDI規格のシリアルデジタル信号を入出力するための複数(例えば5つ)のSDI入出力ポート1
・AVデータを一時的に記録するためのバンクメモリ2
・バンクメモリ2に対するAVデータの読み書きを行うバンクメモリコントローラ3
・メインストレージである大容量のフラッシュメモリ4及び光ディスクドライブ5
・フラッシュメモリ4及び光ディスクドライブ5を制御する低機能のプロセッサを設けたFPGA6
・SDI入出力ポート1及びバンクメモリコントローラ3を制御するCPU7
・フラッシュメモリ4,光ディスクドライブ5内のAVデータをそれぞれ管理するファイルシステムや、それらのファイルシステムの上位のプログラムであるファイルマネージャーを格納しており、ビデオサーバ全体を統括するCPU8
・外部からRS−422プロトコルで受信した各SDI入出力ポート1毎の記録・再生コマンドをCPU8に送ったり、CPU8からのステータスをRS−422プロトコルに変換して外部に返送するための低機能のプロセッサを設けたFPGA9
・フラッシュメモリ4や光ディスクドライブ5に記録されているAVデータのカット編集等を行うための編集操作パネル10
【0022】
いずれかのSDI入出力ポート1についての記録コマンドがFPGA9で受信されると、CPU8及びCPU7の制御のもと、当該SDI入出力ポート1に入力したSDI規格のシリアルデジタル信号が、入出力処理部1aでパラレル形式のAVデータに変換され、コーデック1bによりLongGOP方式で符号化(圧縮)されてバンクメモリコントローラ3に送られ、バンクメモリコントローラ3によって毎フレームバンクメモリ2に書き込まれる。
【0023】
そして、当該SDI入出力ポート1からのAVデータが一定量書き込まれる毎に、CPU8及びCPU7の制御のもと、バンクメモリコントローラ3によってそのAVデータがバンクメモリ2から読み出されて、FPGA6を介してフラッシュメモリ4または光ディスクドライブ5(記録コマンドで指定されたほう)にファイルとして記録される。
【0024】
また、いずれかのSDI入出力ポート1についての再生コマンドがFPGA9で受信されると、CPU8及びCPU7の制御のもと、フラッシュメモリ4または光ディスクドライブ5(再生コマンドで指定されたほう)からAVデータが読み出され、FPGA6を介してバンクメモリコントローラ3によってそのAVデータがバンクメモリ2に書き込まれる。
【0025】
バンクメモリ2からは、バンクメモリコントローラ3によってそのAVデータが毎フレーム読み出されて当該SDI入出力ポート1に送られる。当該SDI入出力ポート1では、そのAVデータが、コーデック1bによりLongGOP方式で復号(伸長)され、入出力処理部1aでSDI規格のシリアルデジタル信号に変換されて出力される。
【0026】
〔メインストレージ内のファイルのカット編集処理〕
次に、このビデオサーバにおける、メインストレージ内のファイルのカット編集処理例について説明する。編集操作パネル10では、フラッシュメモリ4や光ディスクドライブ5に記録されているAVデータ中のプロキシデータ(編集作業用の低解像度のビデオデータ)をいずれかのSDI入出力ポート1から出力させてモニター(またはSDI入出力ポート1にHDMI(High-Definition Multimedia Interface)等で接続された編集操作パネル10自体のディスプレイ)で参照しながら、GUI画面上でカット編集作業を行うようになっている。このカット編集作業では、図3(a)に例示するように、編集元のファイルA及びBをカット編集するために、ファイルAのIN点と、ファイルAとファイルBとの接続点(GOPの途中のフレームでも可)と、ファイルBのOUT点とを指定する操作が可能になっている。また、必要に応じて編集元のファイルAやBの削除を指示する操作も可能になっている。
【0027】
このような編集操作パネル10でのカット編集操作の情報がCPU8に送られると、CPU8は、前述のファイルシステムやファイルマネージャー等による処理として、図2に示すようなカット編集処理を実行する。
【0028】
この処理では、最初に、編集元の2つのファイル(ここでもファイルA及びBと記載することにする)のうち、ファイルAのうちの接続点の直前のGOP境界のフレームをOUT点として決定し、ファイルBのうちの接続点の直後のGOP境界のフレームをIN点として決定する(ステップS1)。図3(b)は、図3(a)の操作内容に対応して、このステップS1での処理の様子を示している。
【0029】
ステップS1に続き、ファイルAのOUT点(ステップS1で決定したOUT点)から接続点までのフレーム及びファイルBの接続点からIN点(ステップS1で決定したIN点)までのフレームを、メインストレージ(フラッシュメモリ4,光ディスクドライブ5のうちファイルA及びBが記録されているほう)から読み出して、FPGA6を介してバンクメモリコントローラ3(図1)に送る(ステップS2)。
【0030】
続いて、CPU7(図1)に対して、ファイルAのOUT点とファイルBのIN点とをつなぐファイルであるブリッジファイルの作成を要求するコマンドを送る(ステップS3)。
【0031】
CPU7は、このコマンドを受信すると、バンクメモリコントローラ3に送られたファイルAのOUT点から接続点までのフレーム及びファイルBの接続点からIN点までのフレームを、MPEG規格によるVBVバッファ(復号側の装置の入力バッファに対応した仮想的なバッファ)を破綻させることなく再符号化することにより、ブリッジファイルを作成する。
【0032】
このブリッジファイルは、ファイルA,BのそれぞれGOP1つ分以下のフレームから作成したものなので、カット編集操作によって指定されたファイルAのIN点から接続点までのフレームやファイルBの接続点からOUT点までのフレームのデータ量とは無関係に、データ量がかなり小さくなっている。CPU7は、作成したブリッジファイルを、バンクメモリコントローラ3からFPGA6を介して当該メインストレージに送る。
【0033】
CPU8は、ステップS3に続き、ブリッジファイルが当該メインストレージに送られると、そのブリッジファイルを当該メインストレージの空き領域に記録する(ステップS4)。図3(c)は、図3(a)及び図3(b)に対応して、このステップS4での処理の様子を示している。
【0034】
ステップS4に続き、当該メインストレージにおける、ファイルAのIN点からOUT点までの部分(A´とする)の記録位置と、ファイルBのIN点からOUT点までの部分の記録位置(B´とする)と、ブリッジファイル全体の記録位置とを示す配置情報(AD:Allocation Descriptorと呼ぶことにする)をファイルシステム情報とする編集結果のファイル(ファイルCと記載することにする)を作成する(ステップS5)。
【0035】
図4は、図3に対応して、このステップS5での処理の様子を示している。なお、ファイルA,ファイルB,ブリッジファイルについてのADは、それぞれファイルA,ファイルB,ブリッジファイルの記録時に(ブリッジファイルではステップS4で)ファイルシステム情報として作成したものである。
【0036】
ステップS5に続き、ファイルシステムが管理している当該メインストレージの記録領域の単位である各クラスタのうち、ファイルAのAD,ファイルBのAD,ブリッジファイルのADに対応するクラスタを、それぞれのファイルA,ファイルB,ブリッジファイルによって参照されている領域として管理し、且つ、編集結果ファイルCのADに対応するクラスタを、編集結果ファイルCによっても参照されている領域として管理するクラスタ管理情報を作成して、このクラスタ管理情報をCPU8内のメモリに記憶する(ステップS6)。
【0037】
具体的には、ファイルAのAD,ファイルBのAD,ブリッジファイルのADに対応するクラスタについては、ファイルA,ファイルB,ブリッジファイルの記録時に、それぞれファイルA,ファイルB,ブリッジファイルによって参照されているクラスタとして参照回数を「1」に設定しておき、ステップS6では、それらのクラスタのうち、編集結果ファイルCのADに対応するクラスタを、編集結果ファイルによっても参照されているクラスタとして、参照回数を「2」にカウントアップする。そして、このクラスタの参照回数の情報を、クラスタ管理情報とする。
【0038】
図5は、図3及び図4に対応して、このステップS6での処理の様子を示している。ファイルAのADに対応するクラスタ番号1〜4のクラスタのうち、編集結果ファイルCのADにも対応するクラスタ番号2及び3のクラスタの参照回数が「2」となり、残りのクラスタ番号1及び4のクラスタの参照回数が「1」となっている。また、ファイルBのADに対応するクラスタ番号5〜9のクラスタのうち、編集結果ファイルCのADにも対応するクラスタ番号6及び7のクラスタの参照回数が「2」となり、残りのクラスタ番号5,8及び9のクラスタの参照回数が「1」となっている。また、ブリッジファイルのADに対応するクラスタ番号10のクラスタは、編集結果ファイルCのADにも対応しているので、参照回数が「2」となっている。
【0039】
図3に示すように、ステップS6に続き、編集結果ファイルCの各フレームのアドレス情報及びサイズ情報から成るインデックス情報(ピクチャポインタと呼ぶことにする)を、ファイルA,Bについてのピクチャポインタとは独立して作成する(ステップS7)。
【0040】
このピクチャポインタは、LongGOP方式で符号化されたAVデータは1フレームのサイズが一定ではなく可変長となることから、任意のフレームに高速にアクセスするために必要な情報であり、ファイルA,Bについてはその記録時に作成されている。
【0041】
図6は、このステップS7での編集結果ファイルCのピクチャポインタの作成の様子を、ファイルAのピクチャポインタと対比させて示す図である。ピクチャポインタはファイルの先頭からアドレスをつけるので、ファイルAのピクチャポインタでは、IN点以降の各フレームのアドレスがn,n+1,n+2,…(nは1以上の整数)になっている。これに対し、ファイルAのIN点を先頭とする編集結果ファイルCでは、この同じIN点以降の各フレームのアドレスが0,1,2,…になっている。サイズ情報は、ファイルAのIN点からOUT点までのフレーム、ブリッジファイルの各フレーム、ファイルBのIN点からOUT点までのフレームと同じである。
【0042】
図3に示すように、ステップS7に続き、ブリッジファイルを削除する(ステップS8)。なお、CPU8に格納されているファイルシステムでは、ファイルの削除処理は、ファイルシステム上で、削除対象のファイルADに対応するクラスタの参照回数(図5)を1だけデクリメントすることのみによって行い、メインストレージからのAVデータ自体の消去は行わない。したがって、ステップS8でのブリッジファイルの削除も、ブリッジファイルのADに対応するクラスタ番号のクラスタ(図5ではクラスタ番号10のクラスタ)の参照回数を「1」にカウントダウンすることのみによって行われる。ステップS8を終えると、カット編集処理を終了する。
【0043】
以上のようなカット編集処理により、このビデオサーバでは、LongGOP方式で符号化されたAVデータのファイルをカット編集する際に、編集元のファイル同士をつなぐデータ量の少ないブリッジファイルだけを新規に作成してメインストレージ(フラッシュメモリ4または光ディスクドライブ5)に記録し、編集元のファイルのほうは、メインストレージ内にコピー(再配置)するのではなく編集に用いる部分(ファイルA,BのそれぞれIN点からOUT点までのフレーム)の記録位置を示す情報を用いて、編集結果ファイルが作成される。
【0044】
これにより、LongGOP方式で符号化されたAVデータを、編集元のファイルの大量のデータをコピーすることなく編集することができるので、メインストレージの容量の消費を最小限に抑えることや、編集にかかる時間を短くすることができる。
【0045】
また、メインストレージの記録領域の単位である各クラスタのうち、編集元のファイルによって参照されているクラスタと編集結果ファイルによって参照されているクラスタとをそれぞれ管理することにより、編集元のファイルと編集結果ファイルとを区別なく独立に扱うことができるので、編集元のファイルを削除することも可能になっている。
【0046】
そして、編集結果ファイルによって記録位置が示されている各フレームのアドレス情報及びサイズ情報(ピクチャポインタ)を、編集元のファイルのピクチャポインタとは独立して作成するので、編集元のファイルを削除することによって編集元のファイルのピクチャポインタがファイルシステム上で削除された後も、編集結果ファイルのピクチャポインタに基づいて編集結果ファイルの任意のフレームを高速アクセスして再生することができる。
【0047】
図7は、編集操作パネル10での操作に基づく編集元のファイルAの削除の様子を、図5と対応させて示す図である。ファイルAのADに対応するクラスタ番号1〜4のクラスタのうち、編集結果ファイルCのADにも対応するクラスタ番号2及び3のクラスタの参照回数が「1」にカウントダウンされ、残りのクラスタ番号1及び4のクラスタの参照回数が「0」にカウントダウンされている。参照回数が「0」になったクラスタ番号1及び4のクラスタは、未使用領域として開放されて、新たなファイルのAVデータを記録する領域として使用することができる。編集結果ファイルCのADに対応するクラスタ番号2及び3のクラスタは、参照回数が「1」なので、新たなファイルのAVデータが記録されることはなく、元の記録内容が保護される。
【0048】
〔編集元ファイル及びブリッジファイルのファイルシステム情報の記録処理〕
次に、図1のビデオサーバにおける、編集元のファイルやブリッジファイルのファイルシステム情報(図4に示した編集元のファイルA,BやブリッジファイルのAD)の記録処理について、2つの例を説明する。
【0049】
<例1>
最初に、1つ目の例を説明する。CPU8(図1)は、編集元のファイルやブリッジファイルをフラッシュメモリ4に記録する場合には、64ページ(1ページのサイズは128kバイト)で構成される8Mバイトのブロックを、記録領域の単位であるクラスタとする。そして、図8に示すように、1ブロックのうちの1ページずつを、ファイルシステム情報(AD)の領域であるFS用ページと、前述のピクチャポインタ(各フレームのアドレス情報及びサイズ情報)の領域であるPP用ページとに割り当てる。
【0050】
1ブロック分のAVデータについてのAD,ピクチャポインタのデータ量はそれぞれ1ページのサイズに比べて非常に小さいので、1つのFS用ページ,PP用ページにはそれぞれ複数ブロック分のAVデータについてのAD,ピクチャポインタを記録することが可能である。
【0051】
そして、CPU8は、編集元のファイルやブリッジファイルのAVデータの記録時に、前述のファイルシステムやファイルマネージャー等による処理として、図9に示すようなAVデータ及びファイルシステム情報の記録処理を実行する。
【0052】
この処理では、最初に、現在のブロックにAVデータを記録するよりも前に、後述するキーFSの存在するブロックに既にAVデータを記録済みであるか否かを判断する(ステップS21)。
【0053】
ノーであれば、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、128kバイト分のピクチャポインタが記録されたことによって飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録する(ステップS22)。
【0054】
続いて、現在のブロックのFS用ページが飽和したか(128kバイト分のAD及びピクチャポインタが記録されたか)否かを判断する(ステップS23)。
【0055】
ノーであれば、CPU8内のメモリにおいて、最新のFS用ページであることを表すカレントFSのアドレスの記憶内容を、現在のブロックのFS用ページのアドレスに更新する(ステップS25)。他方イエスであれば、現在のブロックのFS用ページのアドレスを、キーFSのアドレスとしてCPU8内のメモリに記憶して(ステップS24)、ステップS25に進む。
【0056】
続いて、AVデータの記録を全て終了したか否かを判断する(ステップS26)。ノーであれば、記録対象の次のブロックに移って(ステップS27)、ステップS21に戻る。
【0057】
ステップS21でイエスになると、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページに、キーFSの存在するブロックより後のブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録する(ステップS28)。そしてステップS23に進む。
【0058】
ステップS26でイエスになると、カレントFSとなったFS用ページに、現在のブロックのPP用ページのADをさらに記録して(ステップS29)、処理を終了する。
【0059】
図10は、図9の処理によるAVデータ及びファイルシステム情報の記録の様子を例示する図である。最初のブロックb1では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb1内のAVデータのピクチャポインタが記録され、FS用ページにブロックb1内のAVデータのAD(ビデオ,各チャンネル1〜4のオーディオというエッセンス毎の先頭アドレス及びサイズ)が記憶される(図9のステップS22)。
【0060】
次のブロックb2では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb1及びb2内のAVデータのピクチャポインタが記録され、FS用ページにブロックb1及びb2内のAVデータのADが記憶される(図9のステップS22)。次のブロックb3では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb1〜b3内のAVデータのピクチャポインタが記録され、FS用ページにブロックb1〜b3内のAVデータのADが記憶される(図9のステップS22)。
【0061】
その後のブロックb4では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb1〜b4内のAVデータのピクチャポインタが記録される。また、PP用ページが飽和したので、FS用ページには、ブロックb1〜b4内のAVデータのADとブロックb4内のPP用ページのADとが記憶される(図9のステップS22)。
【0062】
次のブロックb5では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb5内のAVデータのピクチャポインタが記録され、FS用ページにブロックb1〜b5内のAVデータのADとブロックb4内のPP用ページのADとが記憶される(図9のステップS22)(ブロックb5以降ではPP用ページやFS用ページとブロックとの対応関係を示す矢印を一部のみ描いている)。
【0063】
次のブロックb6では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb5及びb6内のAVデータのピクチャポインタが記録され、FS用ページにブロックb1〜b6内のAVデータのADとブロックb4内のPP用ページのADとが記憶されて(図9のステップS22)、FS用ページが飽和してキーFSとなる(図9のステップS24)。
【0064】
次のブロックb7では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb5〜b7内のAVデータのピクチャポインタが記録され、FS用ページにブロック7内のAVデータのADが記録される(図9のステップS28)。
【0065】
次のブロックb8では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb5〜b8内のAVデータのピクチャポインタが記録される。また、PP用ページが飽和したので、FS用ページには、ブロックb7及びb8内のAVデータのADとブロックb8内のPP用ページのADとが記憶される(図9のステップS28)。
【0066】
次のブロックb9では、AVデータが記録されるとともに、PP用ページにブロックb9内のAVデータのピクチャポインタが記録され、FS用ページにブロックb7〜b9内のAVデータのADとブロックb8内のPP用ページのADとが記憶される(図9のステップS28)。そして、ブロックb9でAVデータの記録が終了するので、カレントFSとなったブロックb9のFS用ページに、ブロックb9内のPP用ページのADも記録される(図9のステップS29)。
【0067】
この記録処理によれば、ファイルシステム情報(AD)やピクチャポインタだけを記録するためにフラッシュメモリ4にアクセスすることがなく、AVデータの記録時に同時に同じブロックにファイルシステム情報及びピクチャポインタを記録するので、フラッシュメモリ4のアクセス性能(AVデータの記録/再生時のビットレート)を維持したまま、更新頻度が高く更新データ量が少ないファイルシステム情報及びピクチャポインタを記録することができる。
【0068】
そして、キーFSとカレントFSとで全てのブロック内のAVデータのAD及びPP用ページのADが記録される。例えば図10の例では、キーFSにブロックb1〜b6内のAVデータのADとブロックb4内のPP用ページのAD(すなわちブロックb1〜b4内のAVデータについてのピクチャポインタの配置情報)とが記録され、カレントFSにブロックb7〜b9内のAVデータのADとブロックb8及びb9内のPP用ページのAD(すなわちブロックb5〜b9内のAVデータについてのピクチャポインタの配置情報)とが記録される。
【0069】
したがって、キーFSのページとカレントFSのページとだけを読み出せば、記録した全てのAVデータのADを取得することができるとともに、記録した全てのAVデータのピクチャポインタを記録しているPP用ページのADを取得することができる。特に、フラッシュメモリ4はアクセスがシークレスなので、瞬時にこれらの分散した複数のページからADやピクチャポインタを取得することができる。これにより、フラッシュメモリ4のアクセス性能を維持したまま、編集元のファイルやブリッジファイルのファイルシステム情報及びピクチャポインタを管理することが可能となる。
【0070】
<例2>
次に、編集元のファイルやブリッジファイルのファイルシステム情報の記録処理の2つ目の例を説明する。CPU8(図1)は、編集元のファイルやブリッジファイルをフラッシュメモリ4に記録する場合には、やはりブロックを記録領域の単位であるクラスタとする。そして、図11に示すように、1ブロックのうちの1ページずつを、ファイルシステム情報(AD)の領域であるFS用ページと、ピクチャポインタ(各フレームのアドレス情報及びサイズ情報)の領域であるPP用ページとに割り当てる。(ここまでは図8と同じである。)
【0071】
さらに、このFS用ページのうち、例えば1kバイト分の領域を、既に飽和したFS用ページのアドレスを検索用インデックスとして記録するための領域とし、残りの127kバイト分の領域をADの領域とする。なお、検索用インデックスの領域を1kバイトとしたのはあくまで一例であり、AVデータのデータ量が多くなるほど飽和するFS用ページが多くなるので、飽和した全てのFS用ページのアドレスを記録できるように、AVデータのデータ量に応じて検索用インデックスの領域のバイト数を決定すればよい。
【0072】
そして、CPU8は、編集元のファイルやブリッジファイルのAVデータの記録時に、前述のファイルシステムやファイルマネージャー等による処理として、図12に示すようなAVデータ及びファイルシステム情報の記録処理を実行する。
【0073】
この処理では、最初に、現在のブロックにAVデータを記録するよりも前に、FS用ページの飽和したブロックに既にAVデータを記録済みであるか否かを判断する(ステップS31)。
【0074】
ノーであれば、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページ中のADの領域に、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録する(ステップS32)。
【0075】
そして、CPU8内のメモリにおいて、最新のFS用ページであることを表すカレントFSのアドレスの記憶内容を、現在のブロックのFS用ページのアドレスに更新する(ステップS33)。
【0076】
続いて、AVデータの記録を全て終了したか否かを判断する(ステップS34)。ノーであれば、記録対象の次のブロックに移って(ステップS35)、ステップS31に戻る。
【0077】
ステップS31でイエスになると、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページ中の検索用インデックスの領域に、飽和した全てのFS用ページのアドレスを記録し、FS用ページ中のADの領域に、飽和したFS用ページの存在するブロックより後のブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録する(ステップS36)。そしてステップS33に進む。
【0078】
ステップS34でイエスになると、カレントFSとなったFS用ページに、現在のブロックのPP用ページのADをさらに記録して(ステップS37)、処理を終了する。
【0079】
図13は、図12の処理によるAVデータ及びファイルシステム情報の記録の様子を例示する図である。カレントFS中の検索用インデックスの領域には、飽和した全てのFS用ページのアドレス(FSアドレスと記載している)が記録されている。また、カレントFS中のADの領域には、図10に例示したブロックb9のFS用ページと同様に、飽和したFS用ページの存在するブロックより後の全てのブロック内のAVデータ及び飽和したPP用ページのADと、現在のブロックのPP用ページのADとが記録されている。
【0080】
この記録処理によれば、ファイルシステム情報(AD)やピクチャポインタだけを記録するためにフラッシュメモリ4にアクセスすることがなく、AVデータの記録時に同時に同じブロックにファイルシステム情報及びピクチャポインタを記録するので、フラッシュメモリ4のアクセス性能(AVデータの記録/再生時のビットレート)を維持したまま、更新頻度が高く更新データ量が少ないファイルシステム情報及びピクチャポインタを記録することができる。(ここまでは<例1>の記録処理と同様である。)
【0081】
さらに、図13にも例示したように、カレントFS中の検索用インデックスの領域に、飽和した全てのFS用ページのアドレスが記録されているので、カレントFSのページを読み出した後、その検索用インデックスの領域にアドレスが記憶されている飽和したFS用ページを読み出せば、記録した全てのAVデータのADを取得することができるとともに、記録した全てのAVデータのピクチャポインタを記録しているPP用ページのADを取得することができる。
【0082】
すなわち、<例1>の記録処理では、キーFSのアドレスとカレントFSのアドレスとを記憶するのでアドレスを記憶するページの数が不定となる(AVデータのデータ量が多くなるほど、飽和するFS用ページが多くなるのでキーFSが多くなる)のに対し、1つのカレントFSのアドレスだけを記憶すればよい。これにより、フラッシュメモリ4のアクセス性能を維持したまま、編集元のファイルやブリッジファイルのファイルシステム情報及びピクチャポインタを一層容易に管理することが可能となる。
【0083】
この<例1>及び<例2>では、フラッシュメモリ4に編集元のファイルやブリッジファイルを記録する場合について説明した。しかし、これに限らず、光ディスクドライブ5(図1)に編集元のファイルやブリッジファイルを記録する場合に、光ディスクの各記録単位(クラスタ)のうちの一部ずつをファイルシステム情報,ピクチャポインタの領域に割り当てて図9や図12のような処理を行ってもよい。さらにはメインストレージとしてハードディスクドライブを設けたビデオサーバ等の記録システムにおいて、ハードディスクドライブの各記録単位(クラスタ)のうちの一部ずつをファイルシステム情報,ピクチャポインタの領域に割り当てて図9や図12と同様な処理を行ってもよい。
【0084】
ただし、光ディスクドライブやハードディスクドライブは、フラッシュメモリと違ってシークが問題となるデバイスなので、図9や図12の処理によってファイルシステム情報やピクチャポインタが分散して記録されると、その読み出し時間が問題となる。そこで、光ディスクドライブやハードディスクドライブに適用する場合には、光ディスクドライブやハードディスクドライブに記録したファイルシステム情報及びピクチャポインタを、バックアップデータとして、システムの起動時に、CPU8内のメモリのようなシーク時間が問題とならないデバイスにロードし、そのデバイスのほうでファイルシステム情報やピクチャポインタの読み出しを行うようにすれば、システムの信頼性を高めることが可能となる。
【0085】
〔編集結果ファイルのファイルシステム情報の記録処理〕
次に、図1のビデオサーバにおける、編集結果ファイルのファイルシステム情報(図4に示した編集結果ファイルCのAD)の記録処理例について説明する。
【0086】
図2に示したカット編集処理では、編集元のファイル(ファイルA,B)のIN点からOUT点までの部分の記録位置と、ブリッジファイル全体の記録位置とを示すAD(配置情報)をファイルシステム情報とする編集結果ファイルCを作成している(ステップS5)。しかし、この編集結果ファイルCのAD(図4参照)として、新規のADを作成するのか、それとも既に作成されている編集元のファイル及びブリッジファイルのAD(図4参照)をそのまま利用する(新規に作成しない)のかについては、このカット編集処理では言及していない。
【0087】
ここで、編集元のファイルやブリッジファイルについて図8〜図10や図11〜図13に示したAVデータ及びファイルシステム情報の記録処理を実行した上で、編集結果ファイルCのADとして編集元のファイル及びブリッジファイルのADをそのまま利用した場合を考える。
【0088】
図14は、図3(b)に示したファイルAのIN点からOUT点までのAVデータが、図10や図13に示したようなフラッシュメモリ4のブロックのうちの、飽和したFS用ページの存在するブロックb4と、それに続く2つのブロックb5,b6とに記録されているものとして、編集結果ファイルCのADとしてこのファイルAのADをそのまま利用した場合を示す図である(図14ではPP用ページは図示を省略している)。この場合には、ブロックb4〜b6のFS用ページに記録されているファイルAのADを、編集結果ファイルCのADとして用いることになる。
【0089】
ところが、ブロックb5,b6のFS用ページにはファイルAのうちの編集結果部分(IN点からOUT点までの範囲内)であるブロックb5,b6内のAVデータのADのみが記録されているが、ブロックb4には、編集結果部分であるブロックb4内のAVデータのADと、編集結果部分ではないブロックb1〜b3内のAVデータのADとの両方が記録されている。したがって、編集結果部分であるブロックb4内のAVデータの記録位置のみを表現するファイルシステム情報が存在しないことになる。
【0090】
こうした事態を避けるためには、編集結果ファイルC全体のファイルシステム情報(AD)を新規に作成することが望ましい。ただし、編集結果ファイルCでは、AVデータ自体はコピーすることなく編集元のファイル及びブリッジファイルのAVデータをそのまま利用する(図5に例示したようにクラスタの参照回数によって管理する)ので、編集元のファイルやブリッジファイルについて図8〜図10や図11〜図13に示したような処理によってファイルシステム情報を記録することはできない。
【0091】
そこで、編集結果ファイルCのファイルシステム情報を新規に作成し、この編集結果ファイルCのファイルシステム情報を、ブリッジファイルの記録時に併せて記録するという方法を説明する。図15は、そのためにCPU8が実行する記録処理例を示すフローチャートであり、図12の記録処理を一部変更するとともに図2のカット編集処理におけるステップS5,S7の処理順序をステップS4と同時に合わせたものである。
【0092】
この処理では、最初に、現在のブロックにAVデータを記録するよりも前に、FS用ページの飽和したブロックに既にAVデータを記録済みであるか否かを判断する(ステップS41)。
【0093】
ノーであれば、現在のブロックが、ブリッジファイルのAVデータを記録する最終のブロックとなるか否かを判断する(ステップS42)。
【0094】
ノーであれば、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ(図11)以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、128kバイト分のピクチャポインタが記録されて飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページ中のADの領域(図11)に、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録する(ステップS43)。
【0095】
そして、CPU8内のメモリにおいて、ブリッジファイルについてのカレントFSのアドレスの記憶内容を、現在のブロックのFS用ページのアドレスに更新し(ステップS44)、記録対象の次のブロックに移って(ステップS45)、ステップS41に戻る。
【0096】
ステップS42でイエスになった場合には、編集結果ファイルCのピクチャポインタを作成する(図2のステップS7に該当)とともに、前述したように編集結果ファイルC全体のファイルシステム情報(AD)を新規に作成する(ステップS46)。
【0097】
続いて、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、128kバイト分のピクチャポインタが記録されて飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページ中のADの領域に、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録するとともに現在のブロックのPP用ページのADを記録し、且つ、残りのページ(FS用ページ,PP用ページ以外のページであってAVデータを記録しなかったページ)に、編集結果ファイルCのピクチャポインタとADとを記録する(ステップS47)。
【0098】
このステップS47では、編集結果ファイルCのADを、図16に示すような方法で記録する。すなわち、編集結果ファイルCのピクチャポインタを記録したページ以外のページについて、図11に示したFS用ページと同様に、例えば1kバイト分の領域を、飽和したページのアドレスを検索用インデックスとして記録するための領域とし、残りの127kバイト分の領域をADの領域とする。そして、ADの領域に編集結果ファイルCのADとピクチャポインタを記録したページのADとを記録するとともに、検索用インデックスの領域に、既にADを記録した全てのページのアドレスを記録する。図16には、3つのページに編集結果ファイルCのADを記録した状態を示しており、この3つのページのうち、中央のページの検索用インデックスの領域に左端のページのアドレス(FSアドレスと記載している)が記録され、右端のページの検索用インデックスの領域に左端のページのアドレスと中央のページのアドレスとが記録される。
【0099】
図15に示すように、ステップS47に続き、CPU8内のメモリにおいて、ブリッジファイルについてのカレントFSのアドレスの記憶内容を、現在のブロックのFS用ページのアドレスに更新するとともに、ステップS47で最後に編集結果ファイルCのADを記録したページのアドレスを、編集結果ファイルCについてのカレントFSのアドレスとしてCPU8内のメモリに記憶する(ステップS48)。そして処理を終了する。
【0100】
図16の例では、ステップS48で、編集結果ファイルCのADを記録した3つのページのうちの右端のページのアドレスが、編集結果ファイルCについてのカレントFSのアドレスとして記憶されることになる。
【0101】
ステップS42でイエスになることなくステップS41でイエスになった場合には、現在のブロックが、ブリッジファイルのAVデータを記録する最終のブロックとなるか否かを判断する(ステップS49)。
【0102】
ノーであれば、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページ中の検索用インデックスの領域に、飽和した全てのFS用ページのアドレスを記録し、FS用ページ中のADの領域に、飽和したFS用ページの存在するブロックより後のブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録するとともに現在のブロックのPP用ページのADを記録する(ステップS50)。そしてステップS44に進む。
【0103】
ステップS49でイエスになると、編集結果ファイルCのピクチャポインタを作成する(図2のステップS8に該当)とともに、前述したように編集結果ファイルC全体のADを新規に作成する(ステップS51)。
【0104】
続いて、現在のブロックのうち、FS用ページ,PP用ページ以外のページにAVデータを記録し、PP用ページに、それまでAVデータを記録したブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのピクチャポインタ(但し、飽和したPP用ページが存在する場合は、それより後のブロック内のAVデータのピクチャポインタ)を累積して記録し、FS用ページ中の検索用インデックスの領域に、飽和した全てのFS用ページのアドレスを記録し、FS用ページ中のADの領域に、飽和したFS用ページの存在するブロックより後のブロック(現在のブロックを含む)内のAVデータのADと飽和したPP用ページのADとを累積して記録するとともに現在のブロックのPP用ページのADを記録し、且つ、残りのページ(FS用ページ,PP用ページ以外のページであってAVデータを記録しなかったページ)に、図16に示したようにして編集結果ファイルCのピクチャポインタとADとを記録する(ステップS52)。そしてステップS48に進む。
【0105】
この記録処理によれば、編集結果ファイルCのファイルシステム情報(AD)やピクチャポインタだけを記録するためにフラッシュメモリ4にアクセスすることがなく、ブリッジファイルのAVデータの記録時に、ブリッジファイルを記録する最終ブロックに編集結果ファイルCのAD及びピクチャポインタを記録するので、フラッシュメモリ4のアクセス性能(AVデータの記録/再生時のビットレート)を維持したまま、且つ、メインストレージの容量を余計に消費することなく、編集結果ファイルCのファイルシステム情報及びピクチャポインタを記録することができる。
【0106】
そして、図16にも例示したように、編集結果ファイルCのカレントFSのページを読み出した後、その検索用インデックスの領域にアドレスが記憶されているページを読み出せば、編集結果ファイルCの全てのADを取得することができるとともに、編集結果ファイルCの全てのピクチャポインタを記録しているページのADを取得することができる。これにより、フラッシュメモリ4のアクセス性能を維持したまま、編集結果ファイルCのファイルシステム情報及びピクチャポインタを容易に管理することが可能となる。
【0107】
なお、この発明の実施の形態では、編集機能を有するビデオサーバに本発明を適用している。しかし、以上に説明したカット編集処理や記録処理は、ビデオサーバに以外の編集装置にも適用することができる。また、図8〜図10や図11〜図13を用いて説明したAVデータ及びファイルシステム情報の記録処理は、編集機能を有しない記録装置においてAVデータ及びファイルシステム情報を記録するためにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明を適用したビデオサーバの全体構成例を示す図である。
【図2】カット編集処理を示すフローチャートである。
【図3】図2の処理による編集結果ファイルの作成の様子を例示する図である。
【図4】図2の処理による編集結果ファイルの作成の様子を例示する図である。
【図5】図2の処理によるクラスタの参照回数の管理の様子を例示する図である。
【図6】図2の処理による編集結果ファイルのピクチャポインタの作成の様子を例示する図である。
【図7】編集元のファイルの削除の様子を例示する図である。
【図8】図1のフラッシュメモリに編集元のファイル,ブリッジファイルを記録する際のファイルシステム情報の記録領域の割当て例を示す図である。
【図9】編集元のファイル,ブリッジファイルのAVデータ及びファイルシステム情報の記録処理例を示すフローチャートである。
【図10】編集元のファイル,ブリッジファイルのAVデータ及びファイルシステム情報の記録の様子を例示する図である。
【図11】図1のフラッシュメモリに編集元のファイル,ブリッジファイルを記録する際のファイルシステム情報の記録領域の割当て例を示す図である。
【図12】編集元のファイル,ブリッジファイルのAVデータ及びファイルシステム情報の記録処理例を示すフローチャートである。
【図13】編集元のファイル,ブリッジファイルのAVデータ及びファイルシステム情報の記録の様子を例示する図である。
【図14】編集結果ファイルCのADとして編集元のファイルのADをそのまま利用した場合を例示する図である。
【図15】ブリッジファイルのAVデータ及びファイルシステム情報と編集結果ファイルのファイルシステム情報との記録処理例を示すフローチャートである。
【図16】ブリッジファイルの最終ブロックへの編集結果ファイルのファイルシステム情報の記録方法を示す図である。
【符号の説明】
【0109】
1 SDI入出力ポート、 2 バンクメモリ、 3 バンクメモリコントローラ、 4 フラッシュメモリ、 5 光ディスクドライブ、 6 FPGA、 7 CPU、 8 CPU、 9 FPGA、 10 編集操作パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置において、
前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当てる第1の処理と、
データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2の処理と、
飽和した各々の前記ファイルシステム情報用領域のアドレスと、最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスとを記憶する第3の処理と
を行う処理手段を備えたことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、
前記記録媒体はフラッシュメモリであり、
前記第1の処理では、64ページで構成されるブロックのうちの1つのページを前記ファイルシステム情報用領域に割り当てる
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置における記録方法において、
前記記録装置内の処理手段が、前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当てる第1のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、飽和した各々の前記ファイルシステム情報用領域のアドレスと、最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスとを記憶する第3のステップと
を有することを特徴とする記録方法。
【請求項4】
データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置において、
前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当て、且つ、前記ファイルシステム情報用領域の一部を、飽和した前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録するためのインデックス領域とする第1の処理と、
データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域に、飽和した全ての前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録し、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2の処理と、
最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記憶する第3の処理と
を行う処理手段を備えたことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項4に記載の記録装置において、
前記記録媒体はフラッシュメモリであり、
前記第1の処理では、64ページで構成されるブロックのうちの1つのページを前記ファイルシステム情報用領域に割り当てる
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
データと、該データを管理するファイルシステム情報とを記録媒体に記録する記録装置における記録方法において、
前記記録装置内の処理手段が、前記記録媒体の記録単位であるブロックのうちの一部の領域を、ファイルシステム情報用領域に割り当て、且つ、前記ファイルシステム情報用領域の一部を、飽和した前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録するためのインデックス領域とする第1のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、データの記録時に、各々の前記ブロックのうち、前記ファイルシステム情報用領域以外の領域にデータを記録するとともに、前記ファイルシステム情報用領域が飽和するまでは、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、それまでデータを記録した全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録し、前記ファイルシステム情報用領域が飽和した以降は、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域に、飽和した全ての前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記録し、前記ファイルシステム情報用領域のうちの前記インデックス領域以外の領域に、飽和した前記ファイルシステム情報用領域の存在する前記ブロックより後の全ての前記ブロック内のデータのファイルシステム情報を記録する第2のステップと、
前記記録装置内の処理手段が、最後にデータを記録した前記ブロックの前記ファイルシステム情報用領域のアドレスを記憶する第3のステップと
を有することを特徴とする記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−192224(P2008−192224A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−24680(P2007−24680)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】