説明

ネットワークを介して外国語を教える学習活動プラットフォームおよび方法

【課題】学習活動に参加する参加者間で、ネットワークを介して通信することを促進するシステムおよび方法。
【解決手段】通信チャンネルは、参加者間のネットワーク上に開かれる。参加者によって共有される目的が提供される116。参加者間で協力して双方向通信して目標を達成することが必要とされる。目的に関連する内容が、学習活動の各参加者に表示される120。メッセージは、通信チャンネルを介して参加者間でリアルタイムで交換され124、参加者が、目的を達成するために協力して進行することを可能にする。参加者に表示されたコンテンツのうちの1つからの入力が受信される。入力は、交換されたメッセージに応答してとられた行動を表す。参加者に表示されたコンテンツは、目的を学習活動中に、参加者のうちの1人によってとられた行動に基づいて動的に更新され136、該目的に向かう進行を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2000年7月21日に出願された同時継続中の米国仮特許出願第60/219,904号の「Learning Activity Platform」の出願日の利益を主張し、この仮出願全体を、本明細書中に参考として援用する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、一般に、オンライン教育コースに関する。さらに詳細には、本発明は、ネットワークを介して外国語を教えるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
従来、外国語の授業は学校の教室で行われる。そこでは、先生が生徒の面前で生徒に指導して、書面および口述の試験を経て生徒の上達を計る。コンピュータネットワークの到来により、教室は学校からインターネット(特に、World Wide Web(「Web」))へと移動している。従って、生徒は、語学学習コースおよびソフトウェアを提供するネットワーク上のサーバーおよびウェブサイトに接続するコンピュータシステムを用いることによって、外国語のオンライン(すなわち、ネットワークを介して)で話すことおよび書くことを学び得る。
【0004】
しかし、オンラインの語学学習コースに取り組み難いのは、何人かの生徒が外国語を学ぶのに一人取り残された場合、独学の指導を執念深く続けられないことにあり得る。さらに、外国語はたくさんの練習で上達し、オンラインコースへの時折の訪問では、おそらく不十分である可能性が高い。従って、オンラインの語学コースの成功のためには、ウェブサイトに戻るように生徒を魅了し、語学教育を続けることが可能であるべきである。
【0005】
従って、外国語を用いて練習するように生徒に勧めて、ネットワークを介して外国語を学ぶことに関連して前述の困難を克服するシステムおよび方法の必要性が残る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
(発明の要旨)
一つの目的は、対話型教育活動を提供し、外国語に対する生徒の興味を維持するウェブサイトの魅力を増加することである。別の目的は、生徒に外国語を学ぶことを勧める学習活動を提供することである。別の目的は、外国語の口述および書面の生徒の上達を発揮する学習活動を提供することである。さらに別の目的は、仲介者または先生を必要としない、効果的に、生徒同士互いに教えることができる授業方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、学習活動で活動中の参加者間のネットワークを介する通信を勧めるシステムおよび方法を特徴とする。一実施形態において、参加者は、活動が始まる前に学習活動においてグループ分けされる。学習活動に関するマルチメディア情報は、参加者が学習活動においてグループ分けされることを待つ間、少なくとも一人の参加者を表示し得る。通信チャネルは参加者間でネットワークを介して開かれる。ネットワークは、LAN、WAN、インターネット、またはWorld Wide Webであり得る。通話チャネルは、声および/またはテキスト通信を伝達する。
【0008】
参加者は、共通の目的が示される。目的が完了するためには、通信チャネルを介する参加者間の協同の対話を必要とする。参加者は、目的を達成するために十分な情報および材料が提供される。
【0009】
目的に関するコンテンツは、学習活動のそれぞれの参加者に表示される。一実施形態において、一人の参加者に表示されるコンテンツは、別の参加者に表示されるコンテンツと異なる。一実施形態において、目的は参加者に対して、参加者に表示されるコンテンツの差異を減少する行動を起こすように少なくとも一人の参加者を誘導するメッセージを交換することである。別の実施形態において、目的は、表示されるコンテンツが参加者全て同じように表示されるかどうかを判別するように、参加者間で表示されたコンテンツについて論じることである。さらに別の実施形態において、目的は、一人の参加者に対して、他の参加者が案内役の参加者に表示されるコンテンツに実質的に類似する表示されたコンテンツを生成するように仕向けることを案内する別の参加者とメッセージを交換することである。
【0010】
メッセージは、通信チャネルを介して参加者間でリアルタイムに交換され、参加者は、目的の完了に向かって協力して上達することを可能にする。通信チャネルを介して交換されるメッセージは、受信する参加者に、目的の完了に向かって導く行動を取るように案内し得る。一実施形態において、参加者は、各参加者に表示されるコンテンツについて論じるメッセージを交換する。学習活動のシーケンスが制御され得、それ故、参加者は目的を完了するために、互いに対話するように誘導される。指示、ヒント、手掛かり、または回答を与えると、参加者間の対話を容易にし、それにより、目的を完了する手助けをする。さらに、各参加者に対して提示されるディスプレイの専用部分に、学習活動の特定のサポートが提供され得る。例えば、学習活動に関連する単語の語彙リストは、参加者が互いに通信するように一人以上の参加者に表示され得る。
【0011】
入力は、学習活動の参加者の一人から受信され、通信チャネルを介して交換されるメッセージに応答して生じる動作を表示する。参加者の一人によって為される動作に基づいて参加者に表示されたコンテンツは、学習活動中に動的に更新され、目的に向かう進歩を表す。
【0012】
一実施形態において、学習活動は、特定の言語(例えば、英語)を用いて練習することである。一般に、参加者の言語は、それぞれの参加者にとっての少なくとも第2言語である。他の実施形態の学習活動は、例えば、数学、科学などの他の専門領域を対象とし、本発明の原理を実行し得る。
【0013】
各参加者のプロフィールが得られ、少なくとも一つの興味の範囲に関する情報、能力のレベル、およびトピックの題目を含み得る。目的および表示されたコンテンツは、参加者のプロフィールに連動される。一実施形態において、参加者の全ては生徒である。続いて、生徒は、先生および/または仲介者の助けなしで自分自身の教育の進行を制御し得る。
【0014】
別の局面において、本発明は、学習活動で活動中の参加者間でネットワークを介する通信を勧めるシステムを特徴とする。システムは、通信チャネルを用いてネットワークを介して、互いのクライアントシステムと通信する複数のクライアントシステムを含む。サーバーシステムは、複数のクライアントシステムと通信して、クライアントシステムのユーザに、目的を完了するためにユーザ間の協同の対話を必要とする目的を提示して、各クライアントシステムのユーザに目的に関連するコンテンツを表示する。クライアントシステムは、通信チャネルを介してリアルタイムでメッセージを交換し、クライアントシステムのユーザが目的の完了に向かって協同して上達することを可能にする。サーバーシステムは、目的に向かう上達を表示する、学習活動中の一人のクライアントシステムユーザによって得られる行動に基づいて、クライアントシステムユーザに表示されるコンテンツを動的に更新する。
【0015】
別の局面において、本発明は、学習活動において活動中の参加者間のネットワークを介する通信を勧める、本発明で実施されたコンピュータ読み出しプログラム手段を有する製品を特徴とする。この製品は、参加者間のネットワークを介する通信チャネルを開くコンピュータ読み出しプログラム手段、目的を完了するために参加者間の協同の会話を必要とする、参加者によって共有される目的を提示するコンピュータ読み出しプログラム手段、および学習活動の各参加者に目的に関するコンテンツを表示するコンピュータ読み出しプログラム手段を含む。製品は、また、参加者が目的の完了に向かって協同して上達することができる、通信チャネルを介して参加者間でリアルタイムにメッセージを交換するコンピュータ読み出しプログラム手段、通信チャネルを介して交換されるメッセージに応答して生じる行動を表示する学習活動の一人の参加者からの入力を受信するコンピュータ読み出しプログラム手段、および目的に向かう進歩を表すために学習活動中の一人の参加者によって為される行動に基づいて参加者に表示されるコンテンツを動的に更新するコンピュータ読み出しプログラム手段を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(発明の説明)
本発明は、上掲の特許請求の範囲における特徴を示す。上述される本発明の目的の利点、ならびに本発明のさらなる目的および利点は、添付の図面と共に得られる以下の説明を参照することによってより理解され得る。
【0017】
図1は、本発明の原理による、学習活動プラットフォームを具現化するネットワークシステム2を示す。この学習活動プラットフォームは、複数のオンライン学習活動(例えば、ゲームおよび共同の仕事)を提供する。この複数のオンライン学習活動は、将来の言語学習者に外国語の使用法を練習することを勧める。ネットワークシステム2は、ネットワーク10を介してサーバシステム6と通信する複数のクライアントシステム4、4’および4”(概して、クライアント4)を含む。以下でより詳細に説明されるように、学習活動プラットフォームは、クライアントシステム4上で実行するクライアント側のコンポーネント、および、サーバシステム6上で実行するサーバ側のコンポーネントを有する。
【0018】
概要では、学習活動プラットフォームは、ネットワーク10を介して様々なマルチプレイヤー学習活動を行うことによって、オンライン言語コースを取っている学習者にその言語での学習者の口頭および書式コミュニケーション能力を練習させる。一般的に、学習者は、非英語圏で広まる。このような学習者は、学習活動プラットフォームを用い、第二の言語として英語を学習し得る。
【0019】
学習活動プラットフォームは、熟練レベル(例えば、初心者から上級者、および、所望の英語の学識の種類(例えば、一般英語、ビジネス英語、テストの準備等))により学習者を分類する。各外国語学習者は、その学習者の熟練レベルに基づいた指導ユニットに参加する。指導ユニットは、言語コースの教育コンポーネントであり、言語コースに関連する一つ以上の学習活動を有する。各マルチプレイヤー学習活動は、その学習活動の学習者にテキストチャット、ボイスチャット、または、両方を提供する。
【0020】
クライアントシステム4およびサーバシステム6は、ネットワーク10を介して通信する。このネットワーク10は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、または、インターネットおよびワールドワイドウェブのようなネットワークであるグローバルネットワークであり得る。クライアントシステム4およびサーバシステム6は、標準電話線、LANまたはWANリンク(例えば、T1、T3、56kb、X.25)、ブロードバンド接続(ISDN、フレームリレー、ATM)、および、無線接続を含む様々な接続を介してネットワーク10へ接続し得る。システム4、6は、様々な通信プロトコル(例えば、HTTP、TCP/IP、IPX、SPX、NetBIOS、Ethernet(登録商標)、RS232、および、直接非同期接続)を用いて接続を確立し得る。
【0021】
各クライアントシステム4は、ウェブドキュメント(例えば、HTML、XMLウェブページ)を伝送するプロトコルに従って、このようなウェブドキュメントを表示し、かつ、サーバシステム6と通信する能力を有する任意のプロセッサに基づくデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ)であり得る。各クライアントシステム4は、ディスプレイスクリーン、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、タッチパッド、タッチスクリーン等)、マイクロフォン、一つ以上のスピーカ、プロセッサ、および、持続型格納装置(図示せず)を含む。各クライアントシステム4のオぺレーティングシステムは、WINDOWS(登録商標) 3.x、WINDOWS(登録商標) 95、WINDOWS(登録商標) 98、WINDOWS(登録商標) NT 3.51、WINDOWS(登録商標) NT 4.0、Macintosh、および、Unix(登録商標)、DOS、Linux、および、ウィンドウズ(登録商標)ベースの端末のためのWINDOWS(登録商標) CEを含むが、これらに限定されない様々なウィンドウズ(登録商標)ベースのプラットフォームの一つであり得る。オぺレーティングシステムは、グラフィカルユーザインタフェースを生成する。このグラフィカルユーザインタフェースを介して、クライアントシステム4のユーザは、キーボードまたはポインティングデバイスを用いてディスプレイと(例えば、情報を入力する、オブジェクト、アイコンまたはメニューアイテムをクリックする、ウィンドウを開閉する、および、表示されたウィンドウをスクロールすることによって)インタラクトし得る。
【0022】
クライアントシステム4、4’、4”は、それぞれ、ブラウザソフトウェア14、14’、14”(概してブラウザ14)、および、JVM(Java(登録商標)仮想マシーン)16、16’、16”(概してJVM16)を含む。ブラウザ14の例示的な実施形態は、Washington、Redmond、Microsoft Corporationにより製作されたMICROSOFT INTERNET EXPLORERTMである。ブラウザ14は、ネットワーク10を介して要求を送り、ウェブドキュメントまたはウェブページをウェブサーバ(例えば、以下にさらに説明されるウェブサーバ36)から取り出す。ブラウザ14は、次いで、任意の添付グラフィックファイルおよびアプレットを有するダウンロードされたウェブページを処理し、クライアントシステム4のディスプレイスクリーン上に結果を表示する。JVM16は、Java(登録商標)バイトコードとクライアントシステム4のオぺレーティングシステムとの間のインタプリタとして動作する。ブラウザ14は、Java(登録商標)アプレットを実行するための(JVM16とは別の)独自のJVMを有する。
【0023】
本発明の原理に従って、ブラウザ14によってクライアントシステム4へダウンロードされたウェブページに組み込まれたハイパーリンクは、サーバシステム6によってホストされた、実時間、対話式、マルチユーザアプリケーションプログラムへリンクする。クライアントユーザは、ブラウザウィンドウからハイパーリンクを起動させることによって、学習活動プラットフォームにより提供される学習活動の一つに参加することを選び得る。
【0024】
ハイパーリンクを起動させると、ブラウザ14は、ウェブページをダウンロードする。(ウェブトップアプレット20と呼ばれる)学習活動プラットフォームのクライアント側のコンポーネントは、アプレットとしてウェブページに組み込まれる。クライアント側のコンポーネントは、キャッシュに常駐し、クライアントシステム4上で作動する。一実施形態において、ウェブトップアプレット20は、(例えば、JavaScriptTMで書かれる)Java(登録商標)アプレットである。クライアントシステム4上のJVM16は、ウェブトップアプレット20を解釈する。ウェブトップアプレット20は、ユーザインタフェース(UI)要素の表示、UI要素とのインタラクション、クライアントシステムユーザとサーバシステム6上で実行するアプリケーションプログラムとの間の通信を制御する。
【0025】
クライアントシステム4は、学習活動の参加者が、互いに直接話すことが可能な(音声制御19と呼ばれる)音声通信能力を有し得る。一実施形態において、ダウンロードされたウェブページに組み込まれた(例えば、JavaScriptTMで書かれた)Java(登録商標)アプレットは、この音声能力を提供する。音声能力は、ウェブトップアプレット20と同じウェブページにダウンロードされ得る。音声制御19は、クライアントユーザが学習活動を起動させると、ブラウザウィンドウとは異なるウィンドウにあるクライアントシステム4のディスプレイ上にポップアップし得る。ダウンロードされたウェブページおよびJavaScriptTMコードのHTML(ハイパーテキストマークアップ言語)は、ActiveXTM制御(すなわち、プラグイン)とインタラクトして、音声能力を提供する。別の実施形態において、音声能力は、Java(登録商標)バイトコードで書かれた、実行可能なプログラムである。この実行可能なプログラムは、ユーザのクライアントシステム4にインストールされたソフトウェアにアクセスする。
【0026】
市販されている様々な製品(例えば、HearMe SDK(ソフトウェア開発キット)、または、Roger WilcoTM(いずれもHearMeによって製作された)、あるいは、(California、Palo Altoに所在するSun Microsystems、および、New York、Armonkに所在するIBMによって製作された)Java(登録商標) Media Framework)の一つは、この音声能力を達成し得る。これらの製品は、再使用可能なソフトウェアコンポーネント(例えば、ActiveXTM制御、ブラウザプラグイン、API(アプリケーションプログラムインタフェース)、SDK、および、DLL(動的リンクライブラリ))の形式で音声チャット能力を提供する。
【0027】
マルチユーザアプリケーションプログラムをホストするサーバシステム6は、一つ以上のサーバ計算機22、22’、22”(概して、計算機22)を含む。各計算機22は、一つ以上のノード24をホストできる。一つ以上のノード24を有する実施形態において、このようなノードの一つは、マスターノード28、および、ノード間メッセージバス30を介して通信するノード24である。マスターノード28は、構成サーバ31を含む。構成サーバ31は、持続構成データのための格納領域として動作する。ノード24は、スタートアップすると持続構成データにアクセスする。持続構成データは、学習活動プラットフォームが実行を開始するとき、どのサービスが初期化を必要とするかを規定する。ノード24を作動させる各計算機22はデーモン34を作動させる。デーモン34は、特定のIPアドレスおよびポート番号に従うように構成され、その結果、デーモン34を作動させる計算機22上のネイティブ処理は、遠隔で実行および管理され得る。
【0028】
各ノード24は、アプリケーションサービス35およびシステムサービス37の少なくとも二種類のサービスをホストする。アプリケーションサービス35は、クライアントプロキシ39を介してクライアントシステム4のユーザへサービス機能を公開する。この種類の大部分のサービスは、複数のクライアントプロキシ39間で情報を選択的にルーティングする協力的な作業をインプリメントする。アプリケーションサービスの例は、チャットサービスおよびロビーサービスである。チャットサービスは、クライアントシステム4間に通信チャネルを確立し、それにより、クライアントシステムユーザは、互いにデータ(テキスト、音声、ビデオデータ等)を渡すことができる。ロビーサービスは、クライアントシステムユーザの活動を集めて、かつ、互いに通信させ、他のアプリケーション(チャット部屋またはゲーム部屋)中へ送り出すことによって、ゲームロビーのクライアントシステムユーザを管理する。
【0029】
システムサービス37は、直接クライアントシステム4のユーザへではなく、他のサービスへ機能を提供し、典型的に、別のサービスの一部であり得るコンポーネントをインプリメントする。システムサービス37の例は、レジストリサービス、サービスファクトリ、データベースサービス、および、オートマッチサービスである。レジストリサービスは、サービスシステム6内の実行実行オブジェクトおよびサービス(計算機22上の互いに通信する一セットのプログラム)に対する参照を格納するコンポーネントである。サービスファクトリは、他のシステムサービスおよびアプリケーションサービスを作成するコンポーネントである。データベースサービスは、データベース32へ接続し、クライアントコンポーネントである要求をデータベースに特定のコマンドに翻訳し、これらのコマンドを実行する。オートマッチサービスは、クライアントシステムユーザをマルチユーザアプリケーションに自動的にグループ化し、かつ、送り出すように用いられるコンポーネントである。
【0030】
各ノード24は、また、カスタマイズされたサービス33を提供し得る。例えば、ページング/インスタントメッセージングサービスは、協力的な環境(例えば、ロビー)において選択されたクライアントシステムユーザ間の一方向(ページング)、または、双方向(インスタントメッセージング)通信を提供し得る。協力的/ゲームアプリケーションサービスによって、クライアントシステムユーザは、ゲーム環境内でインタラクトし、かつ、共同作業し得る。
【0031】
一実施形態において、学習活動アプリケーションに属する中間ノードメッセージバス30、構成サービス31、デーモン34、アプリケーションサービス35、システムサービス37、および、プロキシ39は、California、Mountain Viewに所在するHearMeによって開発されたPOP.X技術フレームワーク上で構築される。
【0032】
各クライアントプロキシ39は、サーバ側のコンポーネントである。このコンポーネントは、アプリケーションサービス35とクライアントシステム4のウェブトップ18との間の中間媒体として動作する。クライアントプロキシ39は、ウェブトップ18を初期化し、(ウェブトップ18を用いて)特定の学習活動のために必要とされるメディアアセットダウンロードを管理し、ウェブトップ18から受け取られた要求を処理し、アプリケーションサービス35でクライアントユーザの状態を維持する。
【0033】
サーバシステム6は、データベース32およびウェブサーバ36と通信する。データベース32は、学習活動に関するデータ(例えば、ゲームセッション中のゲーム記録、ゲーム、プレイヤー、および、チーム)を格納する。データベース32は、また、学習者の結果を評価し、かつ、比較するための関連する情報を格納し得る。一実施形態において、学習活動プラットフォームは、データベース32に未終了のゲームの現在の状態を格納しない。なぜなら、進行中の学習活動を一度中断するという考えは存在しないからである。
【0034】
ウェブサーバ36は、(世界中でアクセス可能な)ウェブサイトを支援する。このウェブサイトを介して、クライアントシステム4のユーザは、学習活動プラットフォームによって提供された学習活動を起動し得る。ウェブサイトは、クライアントシステム4のユーザを受信し(応接ページ)、ユーザをマッチングさせて、学習活動に取り組ませ(待機セッション)、学習活動の完了とともにユーザを解散させる(送別ページ)複数のウェブページを含む。応接ウェブページは、(学習活動の種類に関わらず)学習活動に取り組むことを望むクライアントシステム4のユーザを出迎える。応接および送別ウェブページは、他の外部ウェブページへのリンクを有し得る。外部ウェブページへの直接のリンクは、学習活動が進行中の間は、利用不可能である。あるプレイヤー40が、例えば、ブラウザ14をシャットダウンすることによって、学習活動プラットフォームを出る場合、学習活動は終了し、(活動中の他のプレイヤーが一人だけ残った場合)他のプレイヤー40は、送別ウェブページへ送られる。他のプレイヤー40は、ゲームの突然の終了に関する説明(例えば、「あなたのパートナーは、ゲームから退場しました」)を受け取る。
【0035】
クライアントシステムユーザが、学習活動を完了した後、送別ウェブページが現れる。一実施形態において、すべての学習活動は、同じ送別ウェブページへ通じ、全てのプレイヤーは、同じ送別ウェブページを見る。送別ウェブページは、応接ウェブページへのリンクを有し、クライアントユーザが、新しいパートナーと組みになり、新しい学習活動が可能になる。
【0036】
図2は、ネットワーク10を介してサーバプロセス42と通信する複数のクライアントプロセス40、40’(以降では、一般的にプレイヤーまたは参加者40と呼ぶ)を含む学習活動プラットフォームの実施形態を示す。サーバプロセス42と通信する各プレイヤー40のために、DRMI(デスクトップ遠隔方法呼出)インタフェース48と通信するDRMIサーバ44がある。各DRMIサーバ44は、プレイヤー40の一人と通信する。マスタークライアントプロキシサブシステム48は、クライアントプロキシファクトリ52、および、クライアントプロキシシェル56を含む。マスタークライアントプロキシサブシステム48は、各DRMIインタフェース48および各DRMIサーバ44と通信する。マスタークライアントプロキシサブシステムは、各ウェブトップ18ごとに一つのクライアントプロキシ39を生成し、管理する。
【0037】
ウェブサーバ36は、ウェブトップアプレット20を含むHTMLページを支援する。ウェブトップアプレット20がロードすると、ウェブトップ18は、デーモン34が従うポートに、クライアントプロキシファクトリ52への接続要求を置く。要求を受け取ると、クライアントプロキシファクトリ52は、クライアントプロキシシェル56を発生し、実行スレッドを提供する。このスレッドは、対応するクライアントプロキシ39を生成し、ウェブトップ18との双方向インタラクションを提供する。
【0038】
サーバプロセス42は、また、ゲームコントローラ60、複数の学習活動64、および、特定のゲームで遊ぶためにサーバプロセス42に接続されるプレイヤー40、40’の各事例に対するプレイヤーオブジェクト66、66’を含む。ゲームコントローラ60は、選択されたゲームを退場する(矢印68)、または、他のゲームまたは他の機能へ切り換える(矢印72)方法を呼び出し得る。
【0039】
各プレイヤ40、40’は、ウェブトップインプリメンテーションオブジェクト80、80’を生成するDRMIウェブトップ76、76’をそれぞれ含む。各DRMIウェブトップ76、76’は、クライアントユーザのウェブトップ18に対するインタフェースである。対応するクライアントプロキシ39は、各DRDIウェブトップ76、76’を呼び出し、クライアントユーザのディスプレイを変化させる。対応するクライアントプロキシ39は、DRMIウェブトップ76、76’を初期化し、ウェブトップ18とアプリケーションサービス35との間のインタラクションを制御する。
【0040】
各ウェブトップインプリメンテーション80、80’は、クライアントシステム4上で実行し、かつ、DRMIウェブトップ76、76’と通信するオブジェクトのクラスである。各ウェブトップインプリメンテーション80、80’は、学習活動ディスプレイ84、84’、チャットディスプレイ88、88’、ゲームボット(gamebot)ディスプレイ92、92’、および、スコアディスプレイ96、96’を管理する学習活動コンテナ82、82’を提供する。ゲームボットディスプレイ92、92’は、インタラクティブディスプレイである。このインタラクティブディスプレイによって、プレイヤー40、40’は、学習活動(すなわち、ドラッグされ、学習活動ディスプレイ84、84’内の特定の位置に置かれる絵または多くのイメージを描くために用いられる描画ツール)とのインタラクトが可能になる。
【0041】
図3は、外国語の用法等の学習活動に参加するプレーヤ40間で、ネットワーク10を介して通信することを促進するプロセスの実施形態のフローチャートを示す。学習活動に参加することを所望する各プレーヤ40は、サーバシステム6に接続する(工程100)。1実施形態において、プレーヤ40は、ウェブサイトの認証されたユーザである。各プレーヤ40は、特定の学習活動を選択する(工程104)。プレーヤ40は、後述のように、種々の活動を選択することができる。プレーヤ40が、自分のカリキュラムの一部として学習活動を実行することを選択すると、ブラウザ14は、新しいブラウザウインドを開き、受信ウェブページを表示する。
【0042】
待機セッションが受信ウェブページに続き、ここで、プレーヤ40は、学習活動プラットフォームが別のプレーヤ40との整合を生成するまで待つ。サーバシステム6は、ウェブページをプレーヤ40に送信し、これらのプレーヤが、同じ学習活動を選択している1人以上の他のプレーヤ40とペアになるか、グループになるのを待っていることをこれらのプレーヤ40に通知する。待機セッション中、サーバシステム6は、学習活動に関連したマルチメディアプレゼンテーションを待機プレーヤ40に表示し得、プレーヤ40に今度の活動中に有用であり得る語彙を説明する。サーバシステム6は、選択された学習活動により、プレーヤ40をグループ分けする(工程108)。
【0043】
サーバシステム6がプレーヤ40のペアまたはグループ間に整合を生成した後、整合されたプレーヤのクライアントシステム4は、互いの間のネットワーク10上に1つ以上の通信チャンネルを開く(工程112)。1実施形態において、通信チャンネルは、音声通信を伝達する。この音声通信チャンネルは持続的である。この通信チャンネルは、学習活動全体を通じて、開いた状態で保持される。別の実施形態において、通信チャンネルは、チャット通信用のテキストデータを伝達する。さらに別の実施形態において、プレーヤ40は音声通信チャンネル、およびテキスト用の別の通信チャンネルを開く。通信チャンネルは、ピアツーピアインプリメンテーションを用い、この通信は、サーバシステム6を通過せずに、一方のクライアントシステム4から他のクライアントシステムへ直接的にルーティングされる。これらのチャンネルを介する通信は、学習活動の進行に依存せずに行なわれ得る(すなわち、チャンネルの存在および使用は、学習活動の状態に依存しない)。従って、プレーヤ40は、現在のゲーム状態を問わず、テキストおよび音声チャットに参加し得る。プレーヤ40は、学習活動を行なう間の任意の時間にコメントを受け渡しし得る。
【0044】
学習活動プラットフォームは、プレーヤ40のよって共有される目的を提供する(工程116)。このプラットフォームは、目的を達成するために、プレーヤ40間の協力的な双方向通信を必要とする。サーバシステム6は、関心領域、能力レベルおよび話題の主題のうちの少なくとも1つに関連した情報を含む、各プレーヤ40の人物紹介を取得し、目的および表示されたコンテンツをプレーヤ40の人物紹介に適合させる。特定の目的は、プレーヤ40が参加する学習活動のタイプに依存する。各学習活動は、プレーヤ40が、英語等の特定の言語を用いる練習をすることを促進することを目的とする。通常、特定の言語は、プレーヤ40の各々にとって第2(すなわち、外国の)言語である。プレーヤは、学習活動を用いて、この外国語の用法を練習する。
【0045】
サーバシステム6は目的(例えば、ウェブページの形態で)に関連したコンテンツを学習活動の各プレーヤ40に送信する(工程120)。ブラウザ14は、クライアントシステム上でコンテンツを表示し、ビューを生成する(すなわち、特定のコンテンツの画面表示)。プレーヤ40は、その後、通信チャンネル(単数または複数)を介してリアルタイムでメッセージを交換し(工程124)、プレーヤ40が目的を達成することに向けて協力して上達することを可能にする。1実施形態において、プレーヤ40は、プレーヤのうちの少なくとも1人にとって外国語である言語で議論する。従って、各プレーヤ40は、その外国語で種々の能力を働かせる。
【0046】
学習活動プラットフォームは、プレーヤ40に、目的を達成するための十分な情報および資料(例えば、作図ツール、テキストおよび音声交換機能)を提供する(工程128)。さらに、学習活動プラットフォームは、目的を達成する支援をする案内インストラクション、ヒント、手がかり、およびフィードバックを提供することによって、プレーヤ40間の双方向通信を容易にする。活動固有の支援がプレーヤ40に提供されたディスプレイの専用部位において現れ得る。活動固有の支援の例は、学習活動に関連した単語の語彙リストである。プレーヤ40は、学習活動の範囲内でヘルプを利用することもできる。一般に、ヘルプおよび他の案内インストラクション(guiding instruction)は、外国語において用いられ、その言語におけるプレーヤの能力をさらに働かせる。サーバシステム6は、照会するプレーヤ40にヘルプ情報を静止HTMLウェブページとして送達する。
【0047】
学習活動プラットフォームは、学習活動のシーケンスを制御して、プレーヤ40が互いに双方向通信して目的を達成するようにする。一般に、プレーヤ40によって交換されるメッセージは、プレーヤ40のうちの一人が、目的を達成する方向に導く入力を提供するように案内する(工程132)。この入力は、通信チャンネル(単数または複数)を介して交換されるメッセージに応答してとられる行動に対応する。交換されたメッセージは、通常、プレーヤ40に表示されたコンテンツに関連したテキストまたは音声通信である。
【0048】
学習活動プラットフォームは、学習活動中に、プレーヤ40のうちの1人によってとられる行動に基づいて、プレーヤ40に表示されたコンテンツを動的に更新する(工程136)。
【0049】
学習活動プラットフォームは、ゲームに参加するプレーヤの第2言語の上達を促す種々の学習活動を支援する。学習活動は、ゲームの挙動および目的に基づいて分類可能である。ゲームカテゴリの例は、(1)選択ゲーム(2)空間ゲーム(spatial game)、および(3)模倣ゲームを含む。各ゲームカテゴリは、目的、ビュー、活動、コンポーネントセット、およびスコアリングスキームを有する。
【0050】
(選択ゲーム)
選択ゲームは、プレーヤ40が学習する言語でのプレーヤ40の討論および会話能力を向上させることを目的とする。各選択ゲームは、問題ビューおよび解答ビューを含む。問題ビューを用いて、プレーヤ40は、グラフィックシーン、オーディオシーケンスまたはビデオクリップを経験し、これらは、異なったクライアントシステム4を用いる別のプレーヤ40に提供される、対応するグラフィックシーン、オーディオシーケンスまたはビデオクリップとの類似性を有しているか、またはこれらとは異なっている。選択ゲームは、種々の画像(例えば、写真、コンピュータによって描かれたグラフィックオブジェクト、およびビットマップイメージ)、オーディオクリップ、および、またはビデオクリップを用い得る。各選択ゲームの目的は、プレーヤ40が表示されたコンテンツについて議論し、表示または実行されたコンテンツがプレーヤ40のものと同じか異なるかを決定することである。解答ビューを用いて、活動のプレーヤ40は、各プレーヤ40に表示または実行された問題ビューの合成を閲覧する。問題および解答ビューのユーザインターフェースは、画像、オーディオクリップ、またはビデオクリップコンポーネント、および質問コンポーネントを含む。
【0051】
プレーヤ40の各々が問題ビューを見た後、プレーヤ40は、テキストチャットまたは音声チャット、またはこれらの両方を用いて互いに議論し、画像、音響またはビデオの類似性の事実によって結論に到達する。交換された会話から、各プレーヤ40は、問題ビューが類似であるか相違であるかを投票(vote)する。各プレーヤ40が適切なグラフィックボタン(例えば、「類似」および「相違」)をクリックすることによって投票し、学習活動プラットフォームは、各プレーヤ40に解答ビューを提供する。プレーヤ40は、その後、会話(テキストまたは音声)を継続し得、投票決定についてコメントする。1実施形態において、成功した投票は、所定のポイント数を投票プレーヤのスコアに加算する。不正確な解答は、ポイントを差引くか、または、プレーヤのポイントを変更しない状態で保持し得る。
【0052】
(選択ゲームの例)
図4Aおよび図4Bは、選択ゲームのプレーヤ40に示された問題ビュー150、150’の例を示す。問題ビュー150、150’は、画像領域154、154’、質問領域158、158’、投票領域162、162’、チャット入力領域166、166’およびチャット履歴領域170、170’を各々含む。この例において、質問領域158、158’は、質問形式でプレーヤ40によって答えられるべき問題を提供する。ここで、例えば、問題は、1人のプレーヤ40に表示された画像領域154における画像は、他のプレーヤ40’に表示された画像領域154’における画像と同じか、または異なるかを決定することである。問題の解決に至ることは、プレーヤ40、40’が、チャット領域166、166’の中にキー入力されたテキストを交換することによって、または他のプレーヤと直接的に話すことによって互いに通信し合うことを必要とする。1実施形態において、通信は、両方のプレーヤ40にとって外国語である言語で行なわれる(例えば、英語)。チャット履歴領域170、170’は、プレーヤ40間の文字会話の記録を保存する。プレーヤ間の会話の間の任意の時間に、プレーヤ40は、それぞれの投票領域162、162’における質問領域158、158’において示された問題に結論を入力することによって投票を決定し得る。
【0053】
図4Cは、解答ビュー164の例を示す。この解答ビューは、画像領域154、154’を単一のビューに組み合わせ、各プレーヤ40、40’が画像領域154、154’を視覚的に比較し、各々が正しく投票したかどうかを決定する。各プレーヤ40、40’は解答ビュー164を見る。解答ビューは、プレーヤ40、40’がどのように投票したかに依存して、プレーヤ40、40’に対しての類似または相違の外観を有し得る。例えば、プレーヤ40が、画像154、154’は相違であるという結論を下し、プレーヤ40’が、画像154、154’は類似であるという結論を下すと考えられたい。プレーヤ40に提供された解答ビュー162の質問領域158”は、プレーヤ40は正解であったことを示し得、プレーヤ40’に提供された解答ビュー162の質問領域158”は、プレーヤ40’が不正解であったことを示し得る。
【0054】
プレーヤ40、40’が解答ビュー164を見た後、これらのプレーヤは、互いに通信することを継続し得、テキストおよび音声チャットを用いて各々の投票の結果について議論する。プレーヤ40、40’は、テキスト入力をチャット入力領域166”に入力する。チャット履歴領域170”は、プレーヤ40とプレーヤ40”との間の文字会話の記録を保存する。
【0055】
(空間ゲーム)
空間ゲームは、プレーヤ40に、指示の出し方および指示の理解の仕方を教え、プレーヤの文章または熟語を作成する能力を向上させる。各空間ゲームは、問題ビューおよび解答ビューを有する。1人のプレーヤは、問題ビューを見、他のプレーヤは、解答ビューを見る。一般に、問題ビューは、コンテナおよびアセンブリ領域において利用可能であるオブジェクトの収集を有する。コンテナおよびアセンブリ領域においては、オブジェクトが組立てられるか、または予定された部位に適合され得る。問題を解決するか、または解答が見出されないゲームを故意に終了させた後、問題ビューが示されたプレーヤ40は、解答ビューを見る。解答ビューは、問題ビューに提供された同じコンポーネントのセットの正確な構成またはアセンブリを示す。
【0056】
プレーヤ40は、2つのモードのうちの1つにて空間ゲームを実行する。2つのモードは、すなわち(1)パイロットモードまたは(2)イールドモードである。パイロットモードにおいて、1人のプレーヤ40は、オブジェクトをコンテナからアセンブリ領域に移動するように別のプレーヤ40’に指示し、他のプレーヤ40’は、プレーヤ40’によって理解された、このような指示を傾聴し、これに従う。第2のプレーヤ40’が移動を完了した後、第1のプレーヤ40のビューは更新され、第2のプレーヤ40’の移動を示す。第2のプレーヤ40’がすべてのオブジェクト、またはプレーヤが満足するために十分なオブジェクトをアセンブリ領域における予定された位置に適切に構成または整理した後、プレーヤ40、40’は役割を交換し、ゲームを継続する。イールドモードにおいて、プレーヤ40、40’は、ゲームの各移動の後、役割を交換する。正確に移動させると、プレーヤのスコアに所定のポイント数を加算する。不正確な移動はスコアが変更されない状態で保持するか、またはスコアを低下させ得る。
【0057】
図5Aおよび図5Bは、それぞれ例示の空間ゲームの問題ビュー170および解答ビュー174の例を示す。図5Aは、アセンブリ領域178およびオブジェクトコンテナ182を含む。ここで、オブジェクトコンテナ182内の各オブジェクト184は、一連の楽譜である。示されるように、問題ビュー170を見るプレーヤ40は、一連の楽譜184をアセンブリ領域178内にドラッグおよびドロップした。
【0058】
図5Bは、適切な構成で組立てられたオブジェクト184を備えるアセンブリ領域178’を含む。解答ビュー174が提供されたプレーヤ40’は、問題ビュー170を有するプレーヤ40’に、口頭の、または筆記の外国語の指示またはこれらの両方を用いて、オブジェクト184をオブジェクトコンテナ182からアセンブリ領域178内に移動する方法を教える。問題ビュー170を有するプレーヤ40による、解答ビュー174を有するプレーヤ40’の指示に従う試み(すなわち、移動または行動)は、解答ビュー174における空白の領域182’において現れる。この領域182’に現れるものから、プレーヤ40’は、プレーヤ40’が、提供された指示に正確に従っているかどうかを決定し得、指示を与え、任意のエラーを訂正するか、または任意の正確な移動を確認し得る。
【0059】
(模倣ゲーム)
模倣ゲームは、指示の出し方および指示の理解の仕方を教え、語彙を増やすことを目的とする。1実施形態において、模倣ゲームは、幾何学的図形および基本形に関して、プレーヤの語彙を増やす。各模倣ゲームは、リーダビューおよびフォロワビューを有する。リーダビューは2つのキャンバスを含む。一方のキャンバスは幾何学的図形を示し、他方のキャンバスは、最初は空白の面を示す。フォロワビューは、最初、作図ツールキット(drawing tool kit)の近傍に空白のキャンバスを有する。作図ツールキットによって提供される作図ツールは、線、楕円、矩形、テキストおよび自在線(free−hand line)を含む。ツールキットの他の実施形態は、線の太さの制御および色付け機能を含む。
【0060】
模倣ゲーム中、1人のプレーヤ40はリーダであり、もう1人のプレーヤ40’はフォロワである。(リーダはリーダビューを見、フォロワはフォロワビューを見る)。リーダは、テキストチャットまたは音声チャットまたはこれらの両方を用いて、空白の空いているキャンバス内にどのような図または形状を作成するかをフォロワに指示する。フォロワは、ツールキットから作図ツールを選択し、リーダからの指示をフォロワが理解したことに従って、空白のキャンバス領域に画像を作成する。同じ図がリーダビューの第2の空白のキャンバスに現れる。リーダおよびフォロワは、その後、フォロワによって作成された図(単数または複数)について互いに議論し得る。プレーヤ40が適切な画像を作成したと判定した後、またはリーダまたはフォロワが画像を再現する試みをすることを認めた後、リーダおよびフォロワは役割を交換する。スコアリングスキームは、画像の正確な再現に報酬を与え得る。
【0061】
図6Aおよび図6Bは、例示の模倣ゲームのリーダビュー190およびフォロワビュー194の例をそれぞれ示す。リーダビュー190は、リーダがフォロワに生成するよう指示する試みをする最終画像を示す解答領域、およびフォロワによって生成される、現在の画像を表示するフォロワ領域202を含む。リーダビュー190は、さらに、チャット入力領域206およびチャット履歴領域210を含む。
【0062】
フォロワビュー194は、作図領域214および作図ツールキット218、チャット入力領域206’およびチャット履歴領域210’を含む。模倣ゲームの目的は、プレーヤ40が、リーダに表示されたコンテンツと実質的に同じ、表示されたコンテンツを生成するようにフォロワを案内する外国語のメッセージを交換し合うことである。
【0063】
他のタイプのゲームは、本発明の原理により、学習活動プラットフォーム上で実行され得る。例えば、プレーヤ40は、ネットワークを介して外国語にて通信し、数学計算の解答、クロスワードパズル、および単語ゲーム、地図上で指示を与えること、画像を描き色付けする等の他のタイプの問題を解決するように協力し得る。
【0064】
学習活動プラットフォームは、新しいゲームを追加する支援をする。学習活動プラットフォームにゲームを追加することは、行動記述ファイル(activity description file)(ADF)および資源定義ファイル(RDF)と呼ばれるコンフィギュレーションファイルを含む。ADFおよびRDFを用いて、ゲーム開発者は、異なったアセットまたは異なったタイプの利点または異なった特性を有する特定のゲームカテゴリのゲームを追加し、ゲームを削除し、既存のゲームの特徴を改変し得る。
【0065】
ADFファイルは、WINDOWS(登録商標)セットアップファイル(.ini file)との類似点を有する。ADFファイルは、一般セクションおよびゲームセクションという名称のセクションのセットを含む。各セクションは、1つ以上の線種目を含み、角括弧で括られたセクションの名称で開始する。各セクションは、ADFファイルそれ自体についての情報を提供するか、またはゲームについての情報を提供する等の特定の目的に利用される。セクション内の線種目の各々は、キー=価値フォーマット(value format)の形態である。
【0066】
一般セクションは、ADFファイルにおける第1のセクションである。一般セクションは、各タイプの学習活動(ゲーム)について同じであり、ファイルについての一般情報およびファイルのレイアウトを含む。一般セクションは、以下のエントリを含む。すなわち、(1)タイプエントリ、(2)アセットリファレンスエントリ、(3)ゲームエントリ、および(4)バージョンエントリである。
【0067】
タイプエントリは、ADFファイル内の学習活動のカテゴリを識別する。ADFファイルは、学習活動の1タイプをホストとして処理する。アセットリファレンスエントリは、参照されたADFファイル内の学習活動によってRDFを識別する。この実施形態において、ADFは、1つのRDFのみを参照する。バージョンエントリは、ADFのバージョンを示す。ゲームエントリは、ADFファイル内に含まれるゲームセクションを識別する。コンマは、ゲームセクションの名称を分離する。1つ以上のゲームセクションがADFファイル内に存在するが、各ゲームセクションは、1つのタイプの学習活動または1つのカテゴリの学習活動を表す。
【0068】
ゲームセクション(単数または複数)は、学習活動のキャプション、プレーヤのレベルおよび他の活動固有の詳細といった、学習活動の詳細を提供する。ADFファイルの一般セクション内で識別された学習活動のタイプは、ゲームセクションのエントリを決定する。通常、ゲームセクションは、異なったビューにおけるゲームにより用いられるアセットに関する情報を提供する。例えば、セクションゲームを表すように用いられるセクションは、以下のエントリを有し得る。
【0069】
Name :ゲームの名称
Level :プレーヤのレベル
View1Assets:プレーヤ1の問題ビューのために必要とされるアセット
View2Assets:プレーヤ2の問題ビューのために必要とされるアセット
View3Assets:解答ビューのために必要とされるアセット
Help :ヘルプページのURL(Universal Resource Locator)
IncScore :正確な移動に対するプラスポイント
DecScore :不正確な移動に対するマイナスポイント
MaxTime :ゲームに許可される最長時間
【0070】
RDFは、ADF内で学習活動によって用いられるアセットに関する情報を含む。1実施形態において、RDFは、一般セクション、1つ以上のリソースセクション(すなわち、テキストリソースセクション、画像リソースセクション、オーディオリソースセクション、およびビデオリソースセクション)を含む。1実施形態において、一般セクションは、RDF内で最初に生じ、RDFのすべてのバージョンについて同じことが生じる。一般セクションは、名称エントリおよびバージョンエントリを用いて、RDFおよびRDFのレイアウトに関する情報を提供する。名称エントリは、RDFのリポジトリを識別し、バージョンエントリはRDFのバージョンを識別する。
【0071】
各リソースセクションは、そのリソースの特性を提供し、リソースセクション内のエントリは、リソースのタイプに依存する。例えば、オーディオリソースは、表示する背景イメージを表し、その上がクリックされると、オーディオリソースが実行される。1実施形態において、学習活動プラットフォームは、テキスト、画像、オーディオおよびビデオの4つのタイプのリソースを支援する。
【0072】
テキストリソースセクションの実施形態は、
リソースID
Type=Text :リソースのタイプはテキストである
String :表示されるべきテキスト
Bold :太字であるか 真/偽
Italic :イタリックであるか 真/偽
Underline:下線であるか 真/偽
Color :テキスト明度、「赤」または「青」等の所定の定数
BGColor :背景色、「赤」または「青」等の所定の定数
IdealPt :画面内のリソースの好適な位置
Moveable :テキスト領域は移動可能 真/偽
を含む。
【0073】
イメージリソースセクションの実施形態は、
リソースID
Type=Picture:リソースのタイプは画像
URL :イメージのURL
InitPt :問題ビュー内のイメージの初期位置
IdealPt :イメージの好適な位置
Moveable :イメージは移動可能であるか。(問題ビュー、解答ビュー)
Hidden :イメージは可視か。(問題ビュー、解答ビュー)を含む。
【0074】
オーディオリソースセクションの実施形態は、
リソースID
Type=Audio:リソースのタイプはオーディオクリップ
URL :オーディオクリップのURL
OnClickOf :関連するイメージセクションの名称
このイメージをクリックして音声を実行
Playable :音声は実行され得る(問題ビュー、解答ビュー)
を含む。
【0075】
ビデオリソースセクションの実施形態は、
リソースID
Type=Video:リソースのタイプはビデオクリップ
URL :ビデオクリップのURL
Playable :ビデオは実行され得るか(問題ビュー、解答ビュー)
InitPt :問題ビューにおけるイメージの初期位置
IdealPt :イメージの好適な位置
Moveable :イメージは移動可能か(問題ビュー、解答ビュー)
を含む。
【0076】
本発明は、1つ以上の製品上または製品内において実施される、コンピュータで読み出し可能な1つ以上のソフトウェアプログラムとしてインプリメントされ得る。製品は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、ハードディスクドライブ、CD−ROM、DVD−ROM、フラッシュメモリカード、EEPOM、EPROM、PROM、RAM、ROMまたは磁気テープのうちの任意の1つ、またはこれらの組み合わせであり得る。一般に、任意の標準規格または所有権、プログラミングまたは翻訳言語がコンピュータで読み出し可能なソフトウェアプログラムを生成するために用いられ得る。このような言語の例は、C、C++、Pascal、JAVA(登録商標)、BASIC、Visual BasicおよびVisualC++を含む。ソフトウェアプログラムは、1つ以上の製品上または製品内にソースコード、オブジェクトコード、翻訳コードまたは実行可能なコードとして格納され得る。
【0077】
本発明は、特定の好適な実施形態を参照して示され、かつ説明されたが、上記の請求項により定義される、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、形式および詳細の種々の変更が行なわれ得ることが当業者によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、学習活動プラットフォームを実施するネットワークシステムの実施形態のブロック図であり、学習活動プラットフォームは、本発明の原理に関する外国語の使用を教えるオンライン教育の学習活動を提供する。
【図2】図2は、学習活動プラットフォームの実施形態のブロック図である。
【図3】図3は、学習活動プラットフォームによって提供されるオンライン学習活動に参加するプロセスの実施形態のフロー図である。
【図4A】図4Aは、学習活動プラットフォームによって提供される例示の選択ゲームの表示(またはスクリーン表示)の実施形態である。
【図4B】図4Bは、学習活動プラットフォームによって提供される例示の選択ゲームの表示(またはスクリーン表示)の実施形態である。
【図4C】図4Cは、学習活動プラットフォームによって提供される例示の選択ゲームの表示(またはスクリーン表示)の実施形態である。
【図5A】図5Aは、学習活動プラットフォームによって提供される例示の空間的なゲームの表示の実施形態である。
【図5B】図5Bは、学習活動プラットフォームによって提供される例示の空間的なゲームの表示の実施形態である。
【図6A】図6Aは、学習活動プラットフォームによって提供される例示の模擬ゲームの表示の実施形態である。
【図6B】図6Bは、学習活動プラットフォームによって提供される例示の模擬ゲームの表示の実施形態である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習活動に参加する参加者間で、ネットワークを介して通信することを促進する方法であって、該方法は、
該参加者間で、ネットワーク上の通信チャンネルを開く工程と、
該参加者間で、協力して双方向通信して目的を達成することを必要とする、該参加者によって共有される目的を提供する工程と、
該学習活動の各参加者に、該目的に関連するコンテンツを表示する工程と、
該参加者間で該通信チャンネルを介して、メッセージをリアルタイムで交換し、該参加者が協力して該目的を達成するために進行することを可能にする工程と、
該通信チャンネルを介して交換された該メッセージに応答してとられた行動を表す、該学習活動の該参加者のうちの1人からの入力を受信する工程と、
該学習活動中に、該参加者のうちの1人によってとられた行動に基づいて、該参加者に表示された該コンテンツを動的に更新して、該目的達成への進行を示す工程と、
を包含する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【公開番号】特開2006−106773(P2006−106773A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−336364(P2005−336364)
【出願日】平成17年11月21日(2005.11.21)
【分割の表示】特願2002−514690(P2002−514690)の分割
【原出願日】平成13年7月20日(2001.7.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Macintosh
【出願人】(300086207)イングリッシュタウン インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】