説明

パソコンの電源供給装置、電源供給方法及びプログラム

【課題】パソコンの消費電力量を低減する。
【解決手段】商用電源からの電力供給により駆動するパソコンにおいて、該パソコンへ電力供給する電力を蓄電する蓄電器と、該蓄電器に蓄電した電力量を算出する蓄電量算出装置と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認装置とを備え、前記蓄電量確認装置が前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて、前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、業務用及び家庭用パソコンへの電力供給装置、方法及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現状、パソコンの省エネ化はエネルギー消費効率を基準として推進し、エネルギー消費効率は、消費電力をワット単位で表した数値を、複合理論性能をメガ演算単位で表した数値で除した数値とされている。このように、パソコンは、マイクロプロセッサ(CPU)の性能向上と併せて、パソコンを構成する各部品の低消費電力化により、省エネ化が推進されている。
【0003】
今後も、パソコンの普及により、パソコンの省エネ化はさらに推進される。
【背景技術】
【0004】
他方、電気製品の商用電力に代わる電力供給装置として、手動式電源装置があるが、従来の手動式電源装置は、手動でロータを回転してステ−タ内のコイルに発電し、電灯の点灯、整流器によるバッテリへ充電することができる手動式電源装置に関するものがあり(例えば、特許文献1参照。)、また、太陽電池、手動発電機の一方又は併用による発電装置のものがある(例えば、特許文献2参照。)。さらに、一般に市販されているものとして、ロータリ式発電よる携帯電話用手回し充電器があり、地震、災害時又は緊急時など電源がなくても、充電器のハンドルを回すことにより充電し、接続ケーブル及び携帯電話接続コネクタを介して携帯電話へ給電するものがある(例えば、非特許文献4参照。)。
【0005】
特許文献1は、手動式電源装置に関する発明として開示されている。特許文献2は、電気二重層コンデンサの特性に着目し、太陽電池、手動発電機、外部電源と接続する外部電源接続部からなる電源部と、該電源部からの給電によって充電される電気二重層コンデンサを有する充電部との構成に関するものであり、太陽電池と手動発電機から充電部の電気二重層コンデンサに充電する技術である。非特許文献4は、携帯電話用手回し充電器の技術であり、これはロータリ式発電より地震、災害時又は緊急時など電源がなくても、充電器のハンドルを回すことにより、ラジオのNi−cd/Ni−Mh単3型充電式電池2本に充電することが可能であり、携帯電話へは接続ケーブル及び携帯電話接続コネクタを介して給電するものである。特許文献3は、スイッチングレギュレータの変換効率に着目して電子機器の省電力化を図るものであり、スイッチングレギュレータにおける変換効率が低下する動作範囲の判定値が一定の値以上か否かを判別して、蓄電器(充電器)から電力を供給するものである。これに対して本発明は、パソコン用蓄電器に蓄電した電力量が所定量の電力量を蓄電したことを確認した場合は、商用電源に代えてパソコン用蓄電器からパソコン本体へ電力を供給することにより、パソコン単体の電力消費の低減化を図ることを特徴とする。
【特許文献1】特開平6−217494号公報
【特許文献2】特開2007−267469公報
【特許文献3】特開2008−5153公報
【非特許文献4】株式会社ミスズ「ダイナモ発電ラジオ 型番 RGE−2」電子カタログ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のパソコンは、パソコンの省エネ化対策として、電源入力したパソコンを所定の時間動作しない場合は、スリープモードとして電力消費を最小限とする機能を備え省エネ化を図っている。また、パソコンやサーバなど、すべてのコンピュータは直流によって動作するため、商用コンセントから得た交流(AC)を直流(DC)に変換している。デスクトップパソコンでは内部に商用コンセントから100V〜220Vの交流電流を直流電流に変換(A/D変換)するための電源ユニットを設け、+5Vから+12Vの直流電流がパソコン内部に出力されている。他方、ノートブックパソコンは、A/D変換の電源ユニットをACアダプタとして外部に接続し、内部に搭載している充電用バッテリに電力を供給し、これに電力を蓄えて使用している。
【0007】
しかし、従来のパソコンは、スリープモードにより、パソコンを不使用の時間中は、消費電力を最小にすることは可能であるが、パソコン使用時は、一般家庭用電源又はACアダプタを介しての電力供給が必要となり、業務用のパソコンにあっては、営業稼動時間帯には、多数のパソコンが電力を消費することとなる。すなわち、パソコンにおけるデシタル回路では信号が1か0で認識し、1クロックで1つの処理が行われることから、多くの情報を処理するためにはCPUのクロック周波数を高速にする必要があり、CPUが高速クロックになる伴い消費電力も大きくなる。また、パソコン起動時には、オペレーテングシステム(OS)、個人認証、ウイルスチェック等アプリケーションソフトウェアが起動し、消費電力は瞬間的に増大する。業務用パソコンにおいては、業務開始の時間帯には業務用パソコンの電源がONし、一定の時間帯に集中して膨大な電力を消費することとなる。このようにパソコンはCPUの動作周波数と相関関係にあることから、CPU性能が上がると最大消費電力も上がる。例えば、パソコン起動後に作業をしていない状態では消費電力は約6.2W、インターネットへのアクセスや作業をすると90.9Wとなり、記憶装置へ記憶する場合は約94.5Wになる。業務用パソコンの稼動時間を1日8時間で月当りの消費電力を試算すると、90.9W×8時間×20日=14,544W時間/月となる。このように、パソコンは今後もCPU性能の向上とともに市場での普及が増大することが予想されることから、パソコンの節電対策は喫緊の課題となっている。
本発明の目的は、人力により蓄電した蓄電器の電力をパソコンへ供給することによって、商用電力からの電力供給の削減を図るためにパソコンが自動的に電力供給を制御し、パソコン単体の電力消費量を絶対的に低減させる機能を備えることにより、パソコン単体の省エネ化を高めることである。また、人力だけでなく、太陽電池と併用することによって、蓄電器への電力供給量を増大させ、パソコンへの商用電力からの電力供給時間を抑制し、パソコン単体の電力消費の低減をさらに高めることを目的とする。例えば、人為的にパソコンの起動時の一定時間等のように簡単かつきめこまやかに本発明に係る蓄電器に電力を蓄電し、一定時間、商用電力に代用して電力を供給できるパソコンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、商用電源からの電力供給により駆動するパソコンにおいて、該パソコンへ電力供給する電力を蓄電する蓄電器と、該蓄電器に蓄電した電力量を算出する蓄電量算出装置と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認装置とを備え、
少なくとも前記蓄電量確認装置が前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて、前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給することを特徴とする。
請求項2の発明は、商用電源より電力供給されそれにより駆動するパソコンであって、該パソコンへ供給する電力を蓄電する蓄電器と、該蓄電器に蓄電した電力量を算出する蓄電量算出装置と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認装置とを備え、前記蓄電量確認装置が前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて、前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給するとともに、前記蓄電器の電力容量を前記パソコンの表示装置へ表示することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記蓄電器の蓄電を手動式発電装置及び/又は太陽電池とすることを特徴とする。
請求項4の発明は、商用電源に代えてパソコンへ電力供給する方法であって、蓄電器に蓄電した電力量を算出するステップと、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認ステップと、少なくとも前記蓄電量確認ステップが蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給を停止するステップと、前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給するステップとからなることを特徴とする。
請求項5の発明は、商用電源に代えてパソコンへ電力供給する方法であって、蓄電器に蓄電した電力量を算出するステップと、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認ステップと、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給を停止するステップと、前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給するステップと、前記蓄電量確認ステップが前記蓄電器からの電力供給により、蓄電器の蓄電容量が所定容量以下であることを確認するステップと、前記蓄電器の蓄電量が所定容量以下になったときは前記蓄電器から前記パソコンへの電力供給を停止するステップと、からなることを特徴とする。
請求項6の発明は、パソコンに、蓄電器に蓄電した電力量の算出と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことの確認と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、該パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から該パソコンへ電力の供給とを実行させるためのプログラムである。
請求項7の発明は、パソコンに、蓄電器に蓄電した電力量の算出と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことの確認と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、該パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から該パソコンへ電力の供給とを実行させるとともに、前記パソコンにおける表示装置の画面に前記蓄電器の蓄電容量状況の表示をリアルタイムに実行させるためのプログラムである。
請求項8の発明は、パソコンに、蓄電器に蓄電した電力量の算出と、少なくとも該蓄電器への蓄電が人力発電であるか否かの確認と、前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことの確認と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、該パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から該パソコンへ電力の供給と、前記パソコンにおける表示装置の画面に前記蓄電器の蓄電容量状況の表示をリアルタイムの表示と、前記人力発電機からの蓄電状況を前記パソコンにおける表示装置の画面に前記蓄電器の蓄電容量状況の表示をリアルタイムの表示を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、パソコンへ電力供給する蓄電器に蓄電した電力量を自動的に算出し、蓄電器に蓄電した電力量が所定の容量に達したときは、商用電源からの電力供給に代えて、所定量の電力量を蓄電した蓄電器から当該パソコンへこまめに電力を供給することを可能とし、パソコン単体の電力消費を削減できる効果を奏する。また、本発明により、パソコンのプログラムにより、パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて、所定量の電力量を蓄電した蓄電器からパソコンへ電力供給を制御できることから、パソコン設計時における低消費電力の部品や機能の導入と併せて、省エネ化を更に推進できる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明に係るパソコン用電源供給装置の実施形態を説明する。本発明に係るパソコンはパーソナルコンピュータの略称であり、パソコンは大別して、デスクトップパソコンとノートブックパソコンに分類される。図1は、本発明に係るパソコンの実施形態を示すブロックである。まず、本発明に係るパソコンは、プログラムの読込み、演算、データ加工処理を実行する中央処理装置(CPU)と、CPUが処理実行するプログラムやデータを一時的に蓄積し、高速に読み書き可能な主記憶装置(RAM)と、RAMへ本発明に係るプログラムやデータの転送し、本発明に係るプログラムやデータを記憶する外部記憶装置(FDD,HDD,CD−R,DVD)を有し、CPUは、外部バスやインタフェースを介して入力装置、表示装置、ネットワークやメールを接続する通信装置、外部記憶装置、プリンタ等の周辺装置と接続されている。そして本発明に係るパソコンは、外部記憶装置に記録した本発明に係るデータやプログラムを処理加工用として順次RAMへ読込み、表示演算・処理・加工を実行し、順次、演算・処理・加工し、プログラムは蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認し、パソコンへの商用電源からの電力供給を停止し、蓄電器からパソコンへ電力を供給を実行し、それらによる処理した結果は、外部記憶装置に記録し、液晶モニタ等の表示装置に表示し、プリンタによるプリントアウトし、さらには電子メールとしてデータ送信する機能を備えている。
【0011】
図1において、10は本発明のパソコン本体、Aは商用コンセント、11はCPU、12はRAM、13はROM、14は蓄電量コントローラ、15は切替えスイッチ、16は電源装置回路であり、17はインターフェース、18は外部記憶装置、19表示装置、20は入力装置、21は通信装置、22はプリンタである。30は蓄電器本体であり、31は蓄電器、32は表示ランプ、40は、蓄電器用電源発電装置、41は人力発電装置、42は太陽電池である。そして、本発明に係るパソコン本体10への電力は、商用コンセントAから、切替えスイッチ15、電源装置回路16を介してCPU11、RAM12、ROM13、蓄電量コントローラ14等のパソコン本体1の内部電子回路へ供給し、さらにインターフェース17、外部記憶装置18、入力装置20、は通信装置21へと供給される。そして、表示装置19と出力装置22は、それぞれ商用電源Aから別途電力が供給されるようになっている。また、図1は、本発明に係るパソコン本体10への電力は、商用コンセントAからACアダプタを介して切替えスイッチ15、電源装置回路16、そしてCPU11、RAM12、ROM13、蓄電量コントローラ14等のパソコン本体1の内部電子回路へ供給する実施例を示している。
【0012】
本発明の電源装置回路16は、商用コンセントAからは交流電流(AC)が供給されるため、交流電流を直流電流(DC)に変換する回路であり、商用コンセントAから100V〜220Vの交流電流を直流電流に変換(A/D変換)させて、+5Vから+12Vの直流電流をパソコン本体1の内部に供給される。
【0013】
本発明の切替えスイッチ15は、商用コンセントAからの電力供給を代えるスイッチであり、通常は、パソコン本体1へ電力が供給できるようにONに設定してある。図1では切替えスイッチ15が電源装置回路16と分けて記載しているが、切替えスイッチ15を電源回路16に内蔵させる構成にしてもよい。
【0014】
本発明の蓄電量コントローラ14は、CPU11から信号により蓄電器本体30に蓄電された蓄電の電気容量を監視・制御する装置である。蓄電器本体30に蓄電された数値的蓄電容量を読取り、その値が、プログラムで設定した所定の蓄電容量に達した場合は、CPU11を介して切替えスイッチ15をOFFに切替える。
【0015】
切替えスイッチ15がOFFに切替わると、商用コンセントAからの電力供給が停止し、パソコン本体1へは、蓄電器本体30に蓄電された電力が供給される。本発明の蓄電器の蓄電容量では供給時間を1時間とし、商用コンセントAからは、その約1時間分の電力供給に代替でき、省エネを実現する。
【0016】
パソコン本体10内部へは、常時、+5Vから+12Vの直流電流を必要とすることから、いわゆる瞬間停電を防止しなければならない。このため、蓄電器本体30に蓄電された蓄電容量がゼロに近い値になった場合は、商用コンセントAからの電力に供給できるようにプログラムで設定し、CPU11を介して切替えスイッチ15はOFFからONに切替わるようになっている。
【0017】
蓄電器本体30の蓄電器31に蓄電された蓄電容量は、表示ランプ32により蓄電容量の目視確認ができる。蓄電容量が10%以下になった場合は、赤色ランプが点滅表示し、10%以上の容量の場合は、青色ランプで表示される。
【0018】
パソコンの主電源が電源ONすると、本発明の蓄電量コントローラ14が、CPU11から信号により蓄電器本体30に蓄電された蓄電の電気容量を監視・制御し、蓄電器31に蓄電された数値的蓄電容量を読取り、その値が、プログラムで設定した所定の蓄電容量に達した場合は、CPU11を介して切替えスイッチ15をOFFに切替わる。
【0019】
以下、図2のフローチャートにより動作例を説明する。まず、主電源をONにする(S100)。次に蓄電量コントローラ14は蓄電器31の蓄電量が10%を超えているかどうかを確認する(S110)。蓄電量が10%以下の場合(NO)は、切替スイッチ15はONになり(S120)、商用コンセントAから電力が供給される(S130)。蓄電器31の蓄電量が10%を超えた場合は(YES)、切替スイッチ15はOFFになり(S140)、商用コンセントAからの電力に供給に代わり、蓄電器31から電力を供給する(S150)。
【0020】
他方、蓄電量コントローラ14は、蓄電器31から電力が供給している場合(S150)は、蓄電量が10%を以下になっているかどうかを確認する(S110)。蓄電器31の蓄電量が10%以上の場合(YES)は、切替スイッチ15はOFFのままとなり、蓄電器31からの電力が供給された状態となる。そして、蓄電器31の蓄電量が10%以下となった場合(NO)は、切替スイッチ14はONとなり、蓄電器31からの電力が供給に代わり、商用コンセントAからの電力が供給される(S130)。
【0021】
本発明は、蓄電量コントローラ14は、商用コンセントAからの電力が供給されている状態において、蓄電器31に蓄電容量が10%を超えているかどうかを監視する。
【0022】
また、本発明は、商用コンセントAからの電力が供給に代えて蓄電器31から電力が供給されている状態においては、蓄電器31に蓄電容量が10%以下になったかどうかを監視する。
【0023】
また、蓄電器31からの電力供給は、蓄電量コントローラ14なしに、パソコン10が、蓄電器31に蓄電した電力量を算出し、蓄電器31に蓄電容量が10%以下になったことを確認したときは、パソコン10への商用コンセントAからの電力供給を停止し、蓄電器31からパソコン10へ電力を供給するプログラムをROM13に記録させ、パソコン10に読み取らせるようにしてもよい。
【0024】
その実施動作例を図3に基づき説明する。主電源のONによりプログラムがスタート(S200)し、次に蓄電器31の蓄電量が10%を超えているかどうかを確認する(S210)。蓄電量が10%を超えていない場合は(NO)、商用コンセントAからの電力を供給する(S220)。蓄電量が10%を超えた場合は(YES)、商用コンセントAからの電力に供給に代えて、蓄電器31から電力を供給する(S230)。
【0025】
他方、蓄電器31から電力が供給している場合(S230)は、蓄電量が10%を以下になっているかどうかを確認する(S240)。蓄電器31の蓄電量が10%以上の場合(NO)は、そのまま蓄電器31からの電力が供給された状態となる。そして、蓄電器31の蓄電量が10%以下となった場合(YES)は、蓄電器31からの電力が供給に代わり、商用コンセントAからの電力が供給される(S220)。
【0026】
蓄電池31への蓄電は、手動による発電では腕力に個人差があり、蓄電作業に限界があるが、脚力の場合は腕力ほどの個人差は現われないため蓄電量をさらに増大できることから、脚力による蓄電でもよいものとする。手動発電ではアウターロータ型の出力3.2W三相交流発電機で直流出力約2.5Wが実現可能である。これによると、約1分間(毎分120〜160回転)で約1時間分の蓄電できる。
【0027】
図4は、本発明に係る表示装置19に表示される蓄電器31からパソコン本体への電力を供給している場合の表示装置19の表示画面の実施例である。画面には、蓄電器31に蓄電している状況が一見して確認できるように表示する。フル充電の状態が100%、そして、80%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、5%、4%、3%、2%、1%と目視できる。また、図5に示すように、残存量10%に達したときは、点滅表示し蓄電器31の蓄電容量が少なくなったことを警告できるようにする。
【0028】
以下、本発明の表示装置19の表示画面に表示される画面表示制御プログラムの動作例をフローチャート図7により説明する。
主電源ONによりプログラムがスタート(S300)し、次に蓄電器31の蓄電量が10%を超えているかどうかを確認する(S310)。蓄電量が10%を超えている場合は(YES)、表示装置19のモニタ画面に例えばフル充電の表示例として「蓄電器電気容量100%/100%」「使用時間残2時間00分00秒」「警告表示 緑色」を表示し(S330)、モニタ画面には蓄電器31から電力供給により、蓄電容量が次第に消費されている状態をリアルタイムに表示する。次に、蓄電量が10%を以下になっているかどうかを確認する(S340)。蓄電器31の蓄電量が10%以上の場合は(NO)、そのまま蓄電器31からの電力が供給された状態となり(S320)、他方、ステップ320において、蓄電器31の蓄電量が10%以下となった場合(YES)は、表示装置19のモニタ画面に、例えば「蓄電器電気容量10%/100%」「使用時間残00時間02分00秒」「警告表示 赤色点滅」(S350)が表示される。
【発明の他の実施形態】
【0029】
本発明の他の実施形態は、人力発電装置41と太陽電池42の併用により発電した電流を蓄電器31に蓄電し、パソコン本体10へ供給する構成であり、商用コンセントA、CPU11、RAM12、ROM13、蓄電量コントローラ14、切替えスイッチ15、電源装置回路16であり、インターフェース17、外部記憶装置18、表示装置19、入力装置20、通信装置21、プリンタ22、蓄電器本体30、蓄電器31、表示ランプ32、そして、蓄電器用電源発電装置40を人力発電装置41と太陽電池42とする構成である。
【0030】
本発明の表示画面の他の実施例として、図6に示すように、蓄電器31への蓄電が、人力発電装置41からの蓄電であるか又は太陽電池42からの蓄電であるかが分かるように表示装置41の画面に表示する。
人力発電装置からの蓄電容量 10%20%30%40%50%60%70%80%100%
太陽電池からの蓄電容量 10%20%30%40%50%60%70%80%100%
【0031】
以下、本発明の表示装置19の表示画面に表示される画面表示制御プログラムの動作例をフローチャート図8により説明する。主電源をONによりプログラムがスタートし(S400)、蓄電器31への電力供給が人力発電器であるかどうか判別(S410)し、次に蓄電器31への人力発電が開始すると(YES)、表示装置19の画面モニタに「人力発電機 蓄電容量表示 蓄電容量 70%/100%」を表示し(S420)、人力発電以外の発電(S410)が開始すると(NO)、表示装置19の画面モニタに「太陽電池 蓄電容量表示 蓄電容量 30%/100%」を表示する(S430)。さらに、蓄電器31の電気容量が10%以下であるかを確認し(S440)、10%を超えている場合(NO)は、発電器31に備え付けたランプが赤色のランプを点灯し(S460)する。
【0032】
蓄電器31には、人力発電装置41と太陽電池42の双方から電力が供給できることから、蓄電容量の増量できるとともに、蓄電器31から自然放電があったとしても太陽電池42から蓄電器31へ電力が供給されるため、所望の電力量を維持することが可能である。
【発明の効果】
【0033】
コンピュータによる制御により、本発明に係る発電器からは、蓄電容量が一定以上に達したときには、きめこまやかに電力を供給することができ、パソコン単体の電力消費の低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1実施例を示すブロック図。
【図2】本発明に係る実施例を示すフローチャート図。
【図3】本発明に係る表示装置の画面表示の実施例図。
【図4】本発明に係る表示装置の画面表示の他の実施例図。
【図5】本発明に係る表示装置の画面表示の他の実施例図。
【図6】本発明に係る表示装置の画面表示の実施例図。
【図7】本発明に係る実施例を示すフローチャート図。
【図8】本発明に係る実施例を示すフローチャート図。
【符号の説明】
10…本発明のパソコン本体
11…CPU
12…RAM
13…ROM
14…蓄電量コントローラ
15…切替えスイッチ
16…電源装置回路
17…インターフェース
18…外部記憶装置
19…表示装置
20…入力装置
21…通信装置
22…プリンタ
30…蓄電器本体
31…蓄電器
32…表示ランプ
40…蓄電器用電源発電装置
41…人力発電装置
42…太陽電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源からの電力供給により駆動するパソコンにおいて、
該パソコンへ電力供給する電力を蓄電する蓄電器と、
該蓄電器に蓄電した電力量を算出する蓄電量算出装置と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認装置と、
を備え、
少なくとも前記蓄電量確認装置が前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて、前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給することを特徴とするパソコンの電源供給装置。
【請求項2】
商用電源より電力供給されそれにより駆動するパソコンであって、
該パソコンへ供給する電力を蓄電する蓄電器と、
該蓄電器に蓄電した電力量を算出する蓄電量算出装置と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認装置と、
を備え、
前記蓄電量確認装置が前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて、前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給するとともに、前記蓄電器の電力容量を前記パソコンの表示装置へ表示することを特徴とする請求項1記載のパソコンの電源供給装置。
【請求項3】
前記蓄電器の蓄電を手動式発電装置及び/又は太陽電池とすることを特徴とする請求項1及び第2項記載のパソコンの電源供給装置。
【請求項4】
商用電源に代えてパソコンへ電力供給する方法であって、
蓄電器に蓄電した電力量を算出するステップと、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認ステップと、
少なくとも前記蓄電量確認ステップが蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給を停止するステップと、
前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給するステップと、
からなることを特徴とするパソコンの電源供給方法。
【請求項5】
商用電源に代えてパソコンへ電力供給する方法であって、
蓄電器に蓄電した電力量を算出するステップと、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認する蓄電量確認ステップと、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、前記パソコンへの商用電源からの電力供給を停止するステップと、
前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から前記パソコンへ電力を供給するステップと、
前記蓄電量確認ステップが前記蓄電器からの電力供給により、蓄電器の蓄電容量が所定容量以下であることを確認するステップと、
前記蓄電器の蓄電量が所定容量以下になったときは前記蓄電器から前記パソコンへの電力供給を停止するステップと、
からなることを特徴とするパソコンの電源供給方法。
【請求項6】
パソコンに、
蓄電器に蓄電した電力量の算出と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことの確認と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、該パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から該パソコンへ電力の供給と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項7】
パソコンに、
蓄電器に蓄電した電力量の算出と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことの確認と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、該パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から該パソコンへ電力の供給とを実行させるとともに、
前記パソコンにおける表示装置の画面に前記蓄電器の蓄電容量状況の表示をリアルタイムに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
パソコンに、
蓄電器に蓄電した電力量の算出と、
少なくとも該蓄電器への蓄電が人力発電であるか否かの確認と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことの確認と、
前記蓄電器に所定量の電力量が蓄電したことを確認ときは、該パソコンへの商用電源からの電力供給に代えて前記所定量の電力量を蓄電した蓄電器から該パソコンへ電力の供給と、
前記パソコンにおける表示装置の画面に前記蓄電器の蓄電容量状況の表示をリアルタイムの表示と、
前記人力発電機からの蓄電状況を前記パソコンにおける表示装置の画面に前記蓄電器の蓄電容量状況の表示をリアルタイムの表示を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−205662(P2009−205662A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−84742(P2008−84742)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(000108362)東芝パソコンシステム株式会社 (9)
【Fターム(参考)】