説明

パーキングブレーキレバー

【課題】部品点数を削減しながら一対のプレートを一体に結合して構成できるパーキングブレーキレバーを提供する。
【解決手段】プレート11,12に架設した揺動軸にポール141を軸着し、傾倒軸及び揺動軸それぞれを構成するピン13,14を介して結合するとともに、かしめ結合部位により結合したパーキングブレーキレバー1において、かしめ結合部位は、レバー後端側に寄った傾倒軸のピン13の前後対称位置となるレバー先端側に設けられた先部かしめ結合部位15と、傾倒軸のピン13と前記先部かしめ結合部位15とを結ぶ軸線を挟んで揺動軸のピン14と上下反対側に設けられた中間かしめ結合部位16であり、前記かしめ結合部位15,16それぞれは、一方のプレート11に形成した円筒状の突出部366を、他方のプレート12に形成した円形開口の嵌合部365に嵌合させ、前記嵌合部365から突出する突出部366の端部をかしめた部位であるパーキングブレーキレバー1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、必要十分な構造強度を有しながら、部材点数を削減したパーキングブレーキレバーに関する。
【0002】
本発明は、一般に見られるサイドブレーキ形のパーキングブレーキ装置に好適なパーキングブレーキレバーについてであるが、足踏み型パーキングブレーキ装置や手操作型パーキングブレーキ装置もパーキングブレーキレバー又はパーキングブレーキペダルに対する同様な操作により、制動状態を維持又は解除できることから、これら足踏み型パーキングブレーキ装置や手操作型パーキングブレーキ装置のパーキングブレーキレバー又はパーキングブレーキペダルにも適用できる。
【背景技術】
【0003】
パーキングブレーキ装置は、例えば一般に見られるサイドブレーキ型の場合、パーキングブレーキレバーを引き起こすことでブレーキケーブルを引っ張り、制動装置(ブレーキ)を制動状態にすると共に、前記パーキングブレーキレバーの姿勢を保持することで制動状態を維持する。そして、パーキングブレーキレバーに設けた解除ボタン等を押すことにより姿勢保持を解除してパーキングブレーキレバーを押し倒すことで、制動装置の制動状態を解除する。
【0004】
上記パーキングブレーキレバーは、通常一対のプレートからなり、両プレートにより車体側に位置固定した扇状のラチェットと、このラチェットの円弧周縁に設けたラチェット歯に係合するポールとを挟み込んでいる。そして、前記ラチェットの中心に両プレート共通の傾倒軸を有し、両プレートに架設した揺動軸にポールを軸着している。これにより、パーキングブレーキレバーを引き起こすと、ラチェットの任意のラチェット歯にポールが係合してパーキングブレーキレバーの姿勢が保持される。そして、解除ボタン等によりポールを揺動させて前記ラチェット歯との係合を解除すると、ブレーキケーブルの引っ張りによりパーキングブレーキレバーが押し倒される。
【0005】
このように、パーキングブレーキレバーは一対のプレートでラチェット及びポールを挟み込んでおり、両プレートは車体側に位置固定した共通の傾倒軸を有し、両プレートに架設した揺動軸にポールを軸着した基本構造を有している。こうした基本構造は、特許文献1〜特許文献3に見られるように、サイドブレーキ型のパーキングブレーキ装置(特許文献1及び特許文献2)だけでなく、足踏み型パーキングブレーキ装置(特許文献3)や手操作型パーキングブレーキ装置も変わらず、パーキングブレーキレバー又はパーキングブレーキペダルの同様な操作により、パーキングブレーキレバー又はパーキングブレーキペダルを姿勢保持又は解除できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平05-016534号公報
【特許文献2】特開2003-182540号公報
【特許文献3】特開平11-321593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
パーキングブレーキレバーは、ラチェット及びポールを挟み込む必要から、一対のプレートを一定の間隔をあけて一体に結合する構成となる。これから、既述したように、傾倒軸や揺動軸となるピンを介装して一対のプレートを一体に結合する構成は、両プレートの間隔保持と、強固な結合を実現する点で好ましく、従来のパーキングブレーキレバーでは、その他の結合部位も同様なピンによる結合を利用していた。しかし、こうしたピンを利用した結合は、各プレートをピンに対して固着しなければならず、緩みが発生する可能性のある個所を増やす問題がある。また、何よりもパーキングブレーキレバーを構成する部品点数が増加することは、部品管理から組み立て工程まで、様々な場面での労力又は手間を招く問題がある。
【0008】
しかし、パーキングブレーキレバーからすべてピンを取り除くことはできない。なぜなら、最低限、両プレートに共通する傾倒軸やポールの揺動軸は、なおピンにより構成することが望ましいからである。これから、パーキングブレーキレバーを構成する一対のプレートを一体に結合する際、ピンの数を減らしながら、最低限のピンを残して前記プレートを一体に結合できることが望ましいことが分かる。そこで、部品点数を削減しながら一対のプレートを一体に結合して構成できるパーキングブレーキレバーの構造を検討した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
検討の結果開発したものが、車体側に位置固定したラチェットと、前記ラチェットに係合するポールとを挟み込む一対のプレートからなり、両プレートは車体側に位置固定した共通の傾倒軸を有し、両プレートに架設した揺動軸にポールを軸着し、傾倒軸及び揺動軸それぞれを構成するピンを介して結合するとともに、ラチェットとポールの揺動範囲とを除く部分に設けたかしめ結合部位により結合したパーキングブレーキレバーにおいて、かしめ結合部位は、レバー後端側に寄った傾倒軸のピンの前後対称位置となるレバー先端側に設けられた先部かしめ結合部位と、傾倒軸のピンと前記先部かしめ結合部位とを結ぶ軸線を挟んで揺動軸のピンと上下反対側に設けられた中間かしめ結合部位であり、前記かしめ結合部位それぞれは、一方のプレートに形成した円筒状の突出部を、他方のプレートに形成した円形開口の嵌合部に嵌合させ、前記嵌合部から突出する突出部の端部をかしめた部位であるパーキングブレーキレバーである。本発明は、ピンを利用した結合を傾倒軸及び揺動軸に留め、その余はかしめ結合を利用して一対のプレートを結合し、パーキングブレーキレバーを構成した。
【0010】
ここで、パーキングブレーキレバーは、ラチェットとポールとを挟み込む一対のプレートの間隔を、最低限ラチェット又はポールの幅の広い方に合わせて保持しなければならない。そこで、一方のプレートから他方他方のプレートに向けて膨出させ、他方のプレートに接面させる錐台凸部の部分に形成し、嵌合部は、他方のプレートに形成した。すなわち、錐台凸部の膨出により、両プレートの間隔を補完するわけである。また、錐台凸部が他方のプレートと接面する部分でかしめることにより、かしめ結合部位は接面する部分の圧接となり、安定かつ強固な接合を実現できる。ここで、「安定」な接合とは緩みが生じにくい結合を、「強固」な接合とは容易に分離しない結合を意味する。
【0011】
上記かしめ結合部の形状は自由であるが、錐台凸部が角錐台形状であると、加工も難しくなるほか、応力の偏在やかしめの偏りをもたらす虞れがある。そこで、錐台凸部は、一方のプレートから他方のプレートに向けて膨出した円錐台形状で、他方のプレートを接面させる頂部円形平面と同心で周囲に前記他方のプレートを接面させる部分を残して頂部円形平面に突出部を形成し、前記突出部と同心で他方のプレートに嵌合部を形成するとよい。円錐台状の錐台凸部や円筒状の突出部には応力の偏在がなくなるほか、突出部及び嵌合部は周方向に等しくかしめることができるため、緩みのない強固なかしめ結合を実現できる。
【0012】
突出部は、一方のプレートから他方のプレートに向けて膨出する錐台凸部に接面させる他方のプレートの部分に形成し、嵌合部は、前記錐台凸部が他方のプレートに接面させる部分に形成することもできる。この場合、錐台凸部は、一方のプレートから他方のプレートに向けて膨出した円錐台形状で、前記錐台凸部の頂部円形平面と同心で他方のプレートに突出部を形成し、前記錐台凸部の頂部円形平面と同心で周囲に前記他方のプレートを接面させる部分を残して嵌合部を形成する。
【0013】
また、突出部は、プレート双方から相手方に向けて膨出させ、相互を接面させる一対の錐台凸部のうち、他方の錐台凸部を接面させる一方の錐台凸部の部分に形成し、嵌合部は、一方の錐台凸部を接面させる他方の錐台凸部の部分に形成することもできる。この場合、錐台凸部は、プレート双方から相手方に向けて膨出し、互いの頂部円形平面を同心にした円錐台形状で、一方の錐台凸部の頂部円形平面と同心で周囲に他方の錐台凸部の頂部円形平面に接面させる部分を残して前記一方の錐台凸部の頂部円形平面に突出部を形成し、他方の錐台凸部の頂部円形平面と同心で周囲に一方の錐台凸部の頂部円形平面に接面させる部分を残して前記他方の錐台凸部の頂部円形平面に嵌合部を形成するとよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、パーキングブレーキレバーを構成する一対のプレートを、傾倒軸や揺動軸を構成するピンのほかは、かしめ結合により、安定かつ強固に結合できるようにし、部品点数を削減する効果に加え、一体性の高いパーキングブレーキを提供できるようになる効果を有する。実際には、前記傾倒軸や揺動軸を構成するピンと各プレートとの結合にもかしめが利用されているので、本発明によるかしめ結合部位のかしめも、前記ピンと各プレートとのかしめに際して実施できるから、製造工程が増えることはない。このほか、具体的なかしめ結合部位を構成するために形成する錐台凸部は、プレートの断面係数を高める働きも有し、パーキングブレーキレバー自体の剛性を高める効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用したサイドブレーキ型パーキングブレーキ装置の左方向から見た斜視図である。
【図2】同パーキングブレーキ装置の右方向から見た斜視図である。
【図3】同パーキングブレーキ装置の分解斜視図である。
【図4】同パーキングブレーキ装置の左側面図である。
【図5】図4中A−A部分拡大端面図である。
【図6】図4中B−B端面図である。
【図7】別例のかしめ結合部位を表す図5相当端面図である。
【図8】別例のかしめ結合部位を表す図5相当端面図である。
【図9】応用例のかしめ結合部位のかしめ前を表す図5相当端面図である。
【図10】応用例のかしめ結合部位をかしめ後を表す図5相当端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。本発明は、ラチェットとポールとの係合及び解除により、制動状態の維持及び解除を操作するパーキングブレーキ装置のパーキングブレーキレバーに適用できる。そこで、本例ではサイドブレーキ型で本発明の説明を代表することとし、足踏み型や手操作型については説明を省略する。
【0017】
本例のパーキングブレーキレバー1は、図1〜図4に見られるように、解除ボタン111を有するグリップ112を装着し、前記解除ボタン111からポール141へと延びるロッド116を変位自在に保持する左プレート11と、車体(図示略)に固着する取付ブラケット131に取り付けた扇状のラチェット132から前記グリップ112付近までの範囲で前記左プレート11と略相似形状の右プレート12とを、傾倒軸のピン13、ポール141の揺動軸のピン14、そしてかしめ結合部位である先部かしめ結合部位15及び中間かしめ結合部位16の計4カ所で結合している。本例では、ブレーキケーブル113を装着する補助プレート114を、傾倒軸のピン13を利用して左プレート11に位置決めしている(図6参照)。
【0018】
かしめ結合部位は、ラチェットに干渉せず、ポールの揺動を妨げない位置であれば、任意に設定でき、個数にも制限はない。しかし、例えば揺動軸のピンに近接してかしめ結合部位を設けたり、かしめ結合部位同士を近接して設けても、それは部分的な両プレートの結合に留まり、両プレートの安定かつ強固な結合はあまり望めない。また、個数が増えれば、パーキングブレーキレバーとしての構造が複雑になり、例えばレバー先端の解除ボタンとポールとを結びつけるロッドが屈曲してしまい、解除ボタンの操作によりポールを揺動させにくくなる。
【0019】
これから、かしめ結合部位は1〜3カ所とし、例えば本例のように、左プレート11に比べて小さな右プレート12の外周に沿って振り分けて配置するとよい。具体的には、レバー後端側(図4中右側)に寄った傾倒軸のピン13の対称位置となるレバー先端側(図4中左側)に1つ目の先部かしめ結合部位15を設け、更に傾倒軸のピン13と前記先部かしめ結合部位15との中間付近に2つ目の中間かしめ結合部位16を設ける。また、中間かしめ結合部位16は、傾倒軸のピン13と前記先部かしめ結合部位15とを結ぶ軸線を挟んで揺動軸のピン14と反対側、本例では上側(図4中上側)に設けるとよい。更に、本例では、傾倒軸のピン13から揺動軸のピン14までの距離と、傾倒軸のピン13から中間かしめ結合部位16までの距離とを略等しくしている。これにより、左プレート11及び右プレート12は、互いにできるだけ距離をあけて右プレート12の外周に沿って振り分けた傾倒軸のピン13、揺動軸のピン14、先部かしめ結合部位15及び中間かしめ結合部位16の計4カ所で結合できる。
【0020】
本例の先部かしめ結合部位15及び中間かしめ結合部位16は、左プレート11にグリップ112から一定範囲に断面係数を高める膨出面115を形成しているため、先部かしめ結合部位15を構成する左プレート11の錐台凸部151が深いほかは、基本的に同じ構造を用いている。例えば中間かしめ結合部位16は、図5に見られるように、左プレート11及び右プレート12それぞれから相手方に向けて膨出した円錐台形状の錐台凸部161,162を形成し、各錐台凸部の頂部円形平面163,164を互いに接面させると共に、錐台凸部162の頂部円形平面164に周囲の平面部分を残して形成した円筒状の突出部165(図5中破線参照)を、錐台凸部161の頂部円形平面163に設けた円形開口の嵌合部166に内嵌し、嵌合部166から突出する突出部165の端部167をかしめて構成している。このように、本例の中間かしめ結合部位16は、対となる錐台凸部161,162の頂部円形平面163,164を相互に接面して突出部165を嵌合部166にかしめることで、安定かつ強固な結合を実現している。これは、先部かしめ結合部位15も同様である。
【0021】
錐台凸部161,162は、各プレート、又は両プレート結合後のパーキングブレーキレバーの断面係数を高める働きもあるが、図6に見られるように、最低限ラチェット132、取付ブラケット131及びポール141の幅で離隔している両プレート11,12の間隔を埋め合わせる働きを有する。これから、上述のように、各プレート11,12から膨出させて形成する錐台凸部161,162を左右対称とし、頂部円形平面163,164を両プレート11,12の略中間で接面させて、一方の錐台凸部161に設けた突出部165を他方の錐台凸部162に設けた嵌合部166に内嵌し、かしめる構成が好ましい。
【0022】
しかし、最低限接面状態でのかしめが実現できればよいので、図7に見られるように、例えば右プレート12のみに錐台凸部261を形成し、左プレート11に前記錐台凸部261の頂部円形平面263を接面させ、そして左プレート11に設けた円形開口の嵌合部266へ前記錐台凸部の突出部265を内嵌してこの突出部265の端部267をかしめて、中間結合部位26を形成してもよいし、図8に見られるように、例えば右プレート12のみに錐台凸部361を形成し、左プレート11に前記錐台凸部361の頂部円形平面363を接面させ、左プレート11に設けた突出部366を前記錐台凸部361の頂部円形平面363に設けた円形開口の嵌合部365に内嵌してこの突出部366の端部367をかしめて、中間結合部位36を形成してもよい。
【0023】
本発明における錐台凸部、突出部、そして嵌合部は、同心円状の円形断面及び円形状であるが、かしめができる構成又は形状であれば、本発明が応用できる。例えば、図9に見られるように、左プレート11及び右プレート12それぞれから相手方に向けて膨出した円錐台形状の錐台凸部461,462を形成し、各錐台凸部の頂部円形平面463,464を互いに接面させると共に、錐台凸部461の頂部円形平面463に周囲の平面部分を残して形成した円筒状の突出部465を、錐台凸部462の頂部円形平面164に設けた前記突出部465に相似な凹部からなる嵌合部466に内嵌し、図10に見られるように、突出部465の端面467を押圧して半径方向に広げるように、突出部465及び嵌合部466を一体にかしめて中間結合部位46を構成することもできる。
【0024】
このほか、錐台凸部は、各プレートの断面係数を高める働きも有しているから、例えば上記例の左プレートに形成した膨出面同様に複雑な断面形状にしても構わない。また、突出部及び嵌合部を、角筒状及び角形状にすることが考えられる。円筒状及び円形状の突出部及び嵌合部を採用した場合、他のかしめ結合部位やピンとの位置関係によって両プレートの位置関係が決定されるが、角筒状及び角形状の突出部及び嵌合部を採用した場合は、各かしめ結合部位だけで両プレートの位置関係が決定される。これから、円筒状及び円形状の突出部及び嵌合部を採用した場合は寸法管理の容易さが利点となり、角筒形状及び角形状の突出部及び嵌合部を採用した場合は組付精度の向上が利点となる。
【符号の説明】
【0025】
1 パーキングブレーキレバー
11 左プレート
12 右プレート
13 傾倒軸のピン
14 揺動軸のピン
15 先部かしめ結合部位
151 左プレートの錐台凸部
16 中間かしめ結合部位
161 左プレートの錐台凸部
162 右プレートの錐台凸部
163 左プレートの錐台凸部の頂部円形平面
164 右プレートの錐台凸部の頂部円形平面
165 右プレートの錐台凸部の頂部円形平面に形成した突出部
166 左プレートの錐台凸部の頂部円形平面に開口した嵌合部
167 右プレートの錐台凸部の頂部円形平面に形成した突出部の端部
26 別例の中間かしめ結合部位
36 別例の中間かしめ結合部位
46 別例の中間かしめ結合部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側に位置固定したラチェットと、前記ラチェットに係合するポールとを挟み込む一対のプレートからなり、両プレートは車体側に位置固定した共通の傾倒軸を有し、両プレートに架設した揺動軸にポールを軸着し、傾倒軸及び揺動軸それぞれを構成するピンを介して結合するとともに、ラチェットとポールの揺動範囲とを除く部分に設けたかしめ結合部位により結合したパーキングブレーキレバーにおいて、
かしめ結合部位は、レバー後端側に寄った傾倒軸のピンの前後対称位置となるレバー先端側に設けられた先部かしめ結合部位と、傾倒軸のピンと前記先部かしめ結合部位とを結ぶ軸線を挟んで揺動軸のピンと上下反対側に設けられた中間かしめ結合部位であり、
前記かしめ結合部位それぞれは、一方のプレートに形成した円筒状の突出部を、他方のプレートに形成した円形開口の嵌合部に嵌合させ、前記嵌合部から突出する突出部の端部をかしめた部位であることを特徴とするパーキングブレーキレバー。
【請求項2】
突出部は、一方のプレートから他方他方のプレートに向けて膨出させ、他方のプレートに接面させる錐台凸部の部分に形成し、
嵌合部は、他方のプレートに形成した請求項1記載のパーキングブレーキレバー。
【請求項3】
錐台凸部は、一方のプレートから他方のプレートに向けて膨出した円錐台形状で、他方のプレートを接面させる頂部円形平面と同心で周囲に前記他方のプレートを接面させる部分を残して頂部円形平面に突出部を形成し、前記突出部と同心で他方のプレートに嵌合部を形成した請求項2記載のパーキングブレーキレバー。
【請求項4】
突出部は、一方のプレートから他方のプレートに向けて膨出する錐台凸部に接面させる他方のプレートの部分に形成し、
嵌合部は、前記錐台凸部が他方のプレートに接面させる部分に形成した請求項1記載のパーキングブレーキレバー。
【請求項5】
錐台凸部は、一方のプレートから他方のプレートに向けて膨出した円錐台形状で、前記錐台凸部の頂部円形平面と同心で他方のプレートに突出部を形成し、前記錐台凸部の頂部円形平面と同心で周囲に前記他方のプレートを接面させる部分を残して嵌合部を形成した請求項4記載のパーキングブレーキレバー。
【請求項6】
突出部は、プレート双方から相手方に向けて膨出させ、相互を接面させる一対の錐台凸部のうち、他方の錐台凸部を接面させる一方の錐台凸部の部分に形成し、
嵌合部は、一方の錐台凸部を接面させる他方の錐台凸部の部分に形成した請求項1記載のパーキングブレーキレバー。
【請求項7】
錐台凸部は、プレート双方から相手方に向けて膨出し、互いの頂部円形平面を同心にした円錐台形状で、一方の錐台凸部の頂部円形平面と同心で周囲に他方の錐台凸部の頂部円形平面に接面させる部分を残して前記一方の錐台凸部の頂部円形平面に突出部を形成し、他方の錐台凸部の頂部円形平面と同心で周囲に一方の錐台凸部の頂部円形平面に接面させる部分を残して前記他方の錐台凸部の頂部円形平面に嵌合部を形成した請求項6記載のパーキングブレーキレバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−98730(P2011−98730A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9904(P2011−9904)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【分割の表示】特願2004−362802(P2004−362802)の分割
【原出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【出願人】(000112082)ヒルタ工業株式会社 (37)
【Fターム(参考)】