説明

ヒンジ構造、及び携帯機器

【課題】ヒンジを薄型化する。
【解決手段】二つの筐体1・2を重ねて閉じた状態から回転させて開放する回転軸12を備えるヒンジ構造であって、回転軸12の外周面に対し押圧力を付与する弾性部材16と、回転軸12の軸端に設けられたクリック発生手段18と、を備える。具体的には、弾性部材は皿バネ16である。そして、回転軸12の外周面と弾性部材16との間に球体17が設けられている。さらに、弾性部材16は、回転軸12を二つの筐体1・2に各々取り付ける二つの取付部14・15のいずれかに一体的に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二つの筐体を重ねて閉じた状態から回転させて開放するヒンジ構造と、そのヒンジ構造を備える携帯機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の二つの筐体を重ねて閉じた状態から縦方向と横方向にそれぞれ回転させて開放するようにした2軸ヒンジ装置として、特許文献1において、開閉動作を行う回転軸の内部に、複数のカム及びバネを配置してトルク発生カム機構を構成するとともに、クリックプレートを配置して所定の角度位置で仮留めするように制止するクリック動作を行うストッパ機構を構成したものが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−177829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のように、回転軸内にカム及びバネを配置すると、回転軸の径が太くなり、ヒンジを薄型化できない。
【0005】
本発明の課題は、ヒンジを薄型化することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、二つの筐体を重ねて閉じた状態から回転させて開放する回転軸を備えるヒンジ構造であって、前記回転軸の外周面に対し押圧力を付与する弾性部材と、前記回転軸の軸端に設けられたクリック発生手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のヒンジ構造であって、前記弾性部材は皿バネであることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のヒンジ構造であって、前記回転軸の外周面と前記弾性部材との間に球体を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載のヒンジ構造であって、前記回転軸の外周面と前記弾性部材との間に中間部材を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載のヒンジ構造であって、前記回転軸の外周面に前記皿バネを当接させたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のヒンジ構造であって、前記弾性部材を、前記回転軸を前記二つの筐体に各々取り付ける二つの取付部のいずれかに一体的に設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のヒンジ構造であって、前記回転軸を、ヒンジを構成する他の回転軸と別体に設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載のヒンジ構造であって、前記二つの筐体を縦方向に折り畳み自在に結合する第1回転軸と、前記二つの筐体を横方向に折り畳み自在に結合する第2回転軸と、を備え、前記第2回転軸に前記弾性部材及びクリック発生手段を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載のヒンジ構造であって、前記二つの筐体を縦方向に折り畳み自在に結合する第1回転軸と、前記二つの筐体を、前記第1回転軸により縦方向に開いた状態から、中央で横方向に回転自在に結合する第2回転軸と、を備え、前記第2回転軸に前記弾性部材及びクリック発生手段を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のヒンジ構造であって、前記二つの筐体を縦方向に折り畳み自在に結合する回転軸を備え、前記回転軸に前記弾性部材及びクリック発生手段を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載のヒンジ構造を備える携帯機器を特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ヒンジを薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明を適用した携帯機器の実施形態1の構成を示すもので、携帯電話の折り畳み状態を示した斜視図(a)と、縦方向の開放状態を示した図(b)と、横方向の開放状態を示した図(c)である。
【図2】図1のヒンジ構造部を示した横断面図である。
【図3】図2のヒンジ構造部の要部拡大斜視図である。
【図4】図3のヒンジ構造部の分解斜視図である。
【図5】図3のヒンジ構造部の一方の取付部を省略した図である。
【図6】図5のヒンジ構造部の弾性部材部分での縦断面図である。
【図7】変形例1を示す弾性部材部分での縦断面図である。
【図8】変形例2を示す弾性部材部分での縦断面図である。
【図9】本発明を適用した携帯機器の実施形態2の構成を示すもので、携帯電話の折り畳み状態を示した斜視図(a)と、縦方向の開放状態を示した図(b)と、横方向の回転状態の一例を示した図(c)である。
【図10】図9のヒンジ構造部を示した横断面図である。
【図11】図10のヒンジ構造部の要部拡大斜視図で、一方の取付部を省略した図である。
【図12】本発明を適用した携帯機器の実施形態3の構成を示すもので、携帯電話の折り畳み状態を示した斜視図(a)と、縦方向の開放状態を示した図(b)である。
【図13】図12のヒンジ構造部を示した横断面図である。
【図14】図13のヒンジ構造部の拡大正面図である。
【図15】図13のヒンジ構造部の拡大斜視図である。
【図16】図15のヒンジ構造部の一方の取付部を省略した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明を適用した携帯機器の実施形態1の構成として携帯電話を示すもので、図1(a)は折り畳み状態、図1(b)は縦方向の開放状態、図1(c)は横方向の開放状態を示しており、図中、1は第1筐体、2は第2筐体、3はヒンジケース、4は操作部、5は表示部、6はリリーススイッチである。
【0020】
携帯電話は、図1(a)に示すように、第1筐体1と第2筐体2をヒンジケース3を介して折り畳んで重ねた状態から、図1(b)に示すように、第1筐体1に対し第2筐体2をヒンジケース3と一体に縦方向に開放状態としたり、図1(c)に示すように、第1筐体1及びヒンジケース3に対し第2筐体2を横方向に開放状態としたりすることができる。図示のように、第1筐体1に操作部4が設けられ、第2筐体2に表示部5が設けられており、第2筐体2の側面には、横方向への開閉動作時にヒンジケース3に対するロック状態を解除するリリーススイッチ6が設けられている。
【0021】
図2はヒンジ構造部を示したもので、図3はその要部を拡大して示し、図4はその構成部品を分解して示しており、図中、7はロックピン、8はロック穴、9はコイルバネ、10はヒンジボス部、11は第1回転軸、12は第2回転軸、13はダミー軸、14はヒンジケース取付部、15は第2筐体取付部、16は皿バネ、17はボール、18は板バネ、19はカラーである。
【0022】
図2のように、第2筐体2の側面のリリーススイッチ6と一体のロックピン7が、ヒンジケース3の端面に形成したロック穴8に係合して、第2筐体2がヒンジケース3にロック状態に保たれている。リリーススイッチ6をコイルバネ9の付勢に抗して操作すると、ロックピン7がロック穴8から抜けて、第2筐体2のヒンジケース3に対するロック状態が解除される。
【0023】
第1回転軸11は、第1筐体1と第2筐体2を縦方向に開閉自在に結合するもので、軸線を横方向に向けて第1筐体1の一端部中央のヒンジボス部10とヒンジケース3の一端部とに軸受けされている。第2回転軸12は、第1筐体1と第2筐体2を横方向に開閉自在に結合するもので、軸線を縦方向に向けてヒンジケース3の他端部に軸受けされている。このように2軸ヒンジ構造となっている。
【0024】
図示例では、第1回転軸11と同一軸線上のダミー軸13が、第1筐体1のボス部10とヒンジケース3の他端部とに軸受けされている。
【0025】
第2回転軸12の外周には、板状のヒンジケース取付部14が回転自在に組み付けられている。このヒンジケース取付部14は、ヒンジケース3の内部にネジ止め固定される。ヒンジケース3から突出する第2回転軸12の軸端外周には、板状の第2筐体取付部15が固定されている。この第2筐体取付部15は、第2筐体2の内部にネジ止め固定される。
【0026】
ヒンジケース取付部14には、第2回転軸12の外周に押圧力を付与する皿バネ16及びボール17が組み込まれるとともに、第2回転軸12の軸端に形成したカム21に当接して所定角度でクリックを発生する板バネ18がネジ28により固定されている。なお、ヒンジケース取付部14と第2筐体取付部15との間には、ヒンジケース3の端面に組み付けられて第2回転軸12を軸受けするカラー19が設けられている。
【0027】
図示例においては、図5及び図6にも示すように、皿バネ16が二枚一組で間にスペーサ板26を挟んで二組設けられ、これら計四枚の皿バネ16と、第2回転軸12の外周に当接する剛球によるボール17と、このボール17と板バネ16との間に挟まれてボール17を回転自在に保持するホルダ27とが、ヒンジケース取付部14に形成した凹所14aに組み込まれて、薄板状の蓋板24により覆われている。
【0028】
蓋板24は、ヒンジケース取付部14にネジ28で固定される板バネ18とともにネジ止めされる。板バネ18は、先端部が第2回転軸12の軸端のカム21に当接した状態で、ヒンジケース取付部14及び蓋板24に形成したスリット14s・24sに係合して、蓋板24と反対側からネジ28でヒンジケース取付部14に固定されている。
【0029】
第2回転軸12の軸端のカム21は、直径方向の対向位置が窪んだ形状となっている。このカム21の背面部と蓋板24との間に平ワッシャ22が配置されている。
【0030】
以上の2軸ヒンジ構造を備えた携帯電話は、第1筐体1と第2筐体2及びヒンジケース3を、第1回転軸11を介して回転させることで、図1(a)のように折り畳んで重ねた状態にしたり、図1(b)のように縦方向に開放状態としたりすることができる。
【0031】
また、第2筐体2側面のリリーススイッチ6を操作してロックピン7をロック穴8から抜いて、第2筐体2のヒンジケース3に対するロック状態を解除してから、第1筐体1及びヒンジケース3に対し第2筐体2を、第2回転軸12とヒンジケース取付部14及び第2筐体取付部15を介して回転させることで、図1(c)のように横方向に開放状態とすることができる。
【0032】
そして、第1筐体1及びヒンジケース3に対する第2筐体2の横方向への開閉動作時において、回転する第2回転軸12の外周面に当接するボール17が四枚の皿バネ16で押圧されていることから、第2回転軸12とボール17の摺動抵抗として皿バネ16の押圧力付与による所定のトルクを発生する。
【0033】
このように、トルク発生のための押圧力を付与する皿バネ16は、コイルバネのように大きくストロークしないので、繰り返し耐久性が大幅に向上する。また、皿バネ16による繰り返し耐久性向上に伴い、バネの小型化が可能となる。
【0034】
さらに、前述した横方向への開閉動作時において、第2回転軸12の軸端のカム21と、これに先端部が当接する板バネ18の形状のよって、カム21の直径方向対向位置の窪んだ形状に板バネ18先端部が係合することから、所定感覚のクリックを発生する。
【0035】
このように、軸端のカム21の形状により、軸内よりも十分なストロークを確保することができる。また、板バネ18の採用により、軸端のカム21による大ストロークでも、繰り返し耐久性が高い。
【0036】
以上、実施形態の携帯電話によれば、第2回転軸12の外周面に対しボール17を介して押圧力を付与する皿バネ16と、第2回転軸12の軸端に設けられたカム21に当接する板バネ18によるクリック発生手段と、を備えることで、軸内に構成する場合よりも、ヒンジを薄型化することができる。
【0037】
そして、皿バネ16及びボール17をヒンジケース取付部14の凹所14aに収納できる。さらに、板バネ18をヒンジケース取付部14に組み付けできる。しかも、第1回転軸11とは別体に第2回転軸12を設けることで、以上の構成を採用できる。
【0038】
(変形例1)
図7は図6の皿バネ16部分の変形例1を示すもので、図示のように、第2回転軸12と皿バネ16との間にブロック状の中間部材37を設けて、この中間部材37を第2回転軸12の外周面に当接させた構成である。
【0039】
このように、第2回転軸12の外周面に当接するブロック状の中間部材37としても、第2回転軸12と中間部材37の摺動抵抗として皿バネ16の押圧力付与による所定のトルクを発生する。
【0040】
(変形例2)
図8は図6の皿バネ16部分の変形例2を示すもので、図示のように、第2回転軸12の外周面に皿バネ16を直接当接させた構成である。
【0041】
このように、第2回転軸12の外周面に直接当接する皿バネ16としても、第2回転軸12との摺動抵抗として押圧力付与による皿バネ16の所定のトルクを発生する。
【0042】
(実施形態2)
図9は本発明を適用した携帯機器の実施形態2の構成として携帯電話を示すもので、図9(a)は折り畳み状態、図9(b)は縦方向の開放状態、図9(c)は横方向の回転状態の一例を示しており、前述した実施形態1と同様、1は第1筐体、2は第2筐体、3はヒンジケース、4は操作部、5は表示部である。
【0043】
携帯電話は、図9(a)に示すように、第1筐体1と第2筐体2をヒンジケース3を介して折り畳んで重ねた状態から、図9(b)に示すように、第1筐体1に対し第2筐体2をヒンジケース3と一体に縦方向に開放状態としたり、図9(c)に示すように、縦方向に開放状態の第1筐体1及びヒンジケース3に対し第2筐体2を横方向に任意角度で回転した状態としたりすることができる。
【0044】
図10はヒンジ構造部を示したもので、図11はその要部を拡大して示しており、前述した実施形態1と同様、10はヒンジボス部、11は第1回転軸、12は第2回転軸、13はダミー軸、14はヒンジケース取付部、15は第2筐体取付部、16は皿バネ、17はボール、18は板バネ、19はカラー、21はカム、22は平ワッシャ、24は蓋板、26はスペーサ板、27はホルダ、28はネジである。
【0045】
図示のように、第2回転軸12は、第1筐体1と第2筐体2を中央で横方向に回転自在に結合するもので、軸線を縦方向に向けてヒンジケース3の中央部に軸受けされている。
【0046】
以上の2軸ヒンジ構造を備えた携帯電話は、第1筐体1と第2筐体2及びヒンジケース3を、第1回転軸11を介して回転させることで、図9(a)のように折り畳んで重ねた状態にしたり、図9(b)のように縦方向に開放状態としたりすることができる。
【0047】
また、第1筐体1及びヒンジケース3に対し第2筐体2を、第2回転軸12とヒンジケース取付部14及び第2筐体取付部15を介して回転させることで、図9(c)のように中央部で横方向に所定角度で回転した状態とすることができる。
【0048】
そして、第1筐体1及びヒンジケース3に対する第2筐体2の横方向への回転動作時において、回転する第2回転軸12の外周面に当接するボール17が四枚の皿バネ16で押圧されていることから、第2回転軸12とボール17の摺動抵抗として皿バネ16の押圧力付与による所定のトルクを発生する。
【0049】
(実施形態3)
図12は本発明を適用した携帯機器の実施形態3の構成として携帯電話を示すもので、図12(a)は折り畳み状態、図12(b)は縦方向の開放状態を示しており、前述した実施形態1と同様、1は第1筐体、2は第2筐体、3はヒンジケース、4は操作部、5は表示部である。
【0050】
携帯電話は、図12(a)に示すように、第1筐体1と第2筐体2をヒンジケース3を介して折り畳んで重ねた状態から、図12(b)に示すように、第1筐体1に対し第2筐体2をヒンジケース3と一体に縦方向に開放状態とすることができる。
【0051】
図13はヒンジ構造部を示したもので、図14から図16はその要部を拡大して示しており、前述した実施形態1と同様、10はヒンジボス部、14はヒンジケース取付部、16は皿バネ、17はボール、18は板バネ、19はカラー、21はカム、24は蓋板、26はスペーサ板、27はホルダ、28はネジであって、11は回転軸、35は第1筐体取付部である。
【0052】
図示のように、回転軸11は、第1筐体1と第2筐体2を縦方向に折り畳み自在(開閉自在)に結合するもので、軸線を横方向に向けて、第1筐体1のヒンジボス部10と第2筐体2に一体化したヒンジケース3とに軸受けされている。
【0053】
以上のヒンジ構造を備えた携帯電話は、第1筐体1と第2筐体2及びヒンジケース3を、回転軸11を介して回転させることで、図12(a)のように折り畳んで重ねた状態にしたり、図12(b)のように縦方向に開放状態としたりすることができる。
【0054】
そして、回転軸11には、ヒンジケース3内において、ヒンジケース取付部14が設けられて、ヒンジボス部10内において、第1筐体取付部35が設けられている。この第1筐体取付部35内には、回転軸11の外周に押圧力を付与する皿バネ16及びボール17が組み込まれるとともに、回転軸11の軸端に形成したカム21に当接して所定角度でクリックを発生する板バネ18がネジ28により固定されている。ヒンジケース取付部14と第1筐体取付部35との間には、ヒンジケース3の端面に組み付けられて回転軸11を軸受けするカラー19が設けられている。
【0055】
以上の構成によって、第1筐体1に対する第2筐体2及びヒンジケース3の縦方向への回転動作時において、回転する回転軸11の外周面に当接するボール17が四枚の皿バネ16で押圧されていることから、回転軸11とボール17の摺動抵抗として皿バネ16の押圧力付与による所定のトルクを発生する。
【0056】
(変形例3)
図示しないが、第1筐体に対し第1回転軸を介して折り畳み自在に結合した蓋体に対して、第2筐体を平面上を回転自在に結合する第2回転軸に、前述した皿バネ等による弾性部材と、軸端のカムに当接する板バネ等によるクリック発生手段とを設けてもよい。
【0057】
(他の変形例)
なお、以上の実施形態においては、携帯電話としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、PDA、ノートパソコン、ウェアラブルパソコン、電卓、電子辞書などヒンジを用いた電子機器の全てに用いることができる。
また、回転軸の外周面に押圧力を付与する弾性部材は、皿バネに限らず、捩りバネ等の棒状部材でも良い。
さらに、カムや板バネを含む各部の形状等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0058】
1 第1筐体
2 第2筐体
3 ヒンジケース
4 操作部
5 表示部
6 リリーススイッチ
7 ロックピン
8 ロック穴
9 コイルバネ
10 ヒンジボス部
11 第1回転軸
12 第2回転軸
13 ダミー軸
14 ヒンジケース取付部
15 第2筐体取付部
16 皿バネ(弾性部材)
17 球体
18 クリック発生手段
19 カラー
21 カム
22 平ワッシャ
24 蓋板
26 スペーサ板
27 ホルダ
28 ネジ
35 第1筐体取付部
37 中間部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの筐体を重ねて閉じた状態から回転させて開放する回転軸を備えるヒンジ構造であって、
前記回転軸の外周面に対し押圧力を付与する弾性部材と、
前記回転軸の軸端に設けられたクリック発生手段と、を備えることを特徴とするヒンジ構造。
【請求項2】
前記弾性部材は皿バネであることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ構造。
【請求項3】
前記回転軸の外周面と前記弾性部材との間に球体を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジ構造。
【請求項4】
前記回転軸の外周面と前記弾性部材との間に中間部材を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジ構造。
【請求項5】
前記回転軸の外周面に前記皿バネを当接させたことを特徴とする請求項2に記載のヒンジ構造。
【請求項6】
前記弾性部材を、前記回転軸を前記二つの筐体に各々取り付ける二つの取付部のいずれかに一体的に設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のヒンジ構造。
【請求項7】
前記回転軸を、ヒンジを構成する他の回転軸と別体に設けたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のヒンジ構造。
【請求項8】
前記二つの筐体を縦方向に折り畳み自在に結合する第1回転軸と、
前記二つの筐体を横方向に折り畳み自在に結合する第2回転軸と、を備え、
前記第2回転軸に前記弾性部材及びクリック発生手段を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のヒンジ構造。
【請求項9】
前記二つの筐体を縦方向に折り畳み自在に結合する第1回転軸と、
前記二つの筐体を、前記第1回転軸により縦方向に開いた状態から、中央で横方向に回転自在に結合する第2回転軸と、を備え、
前記第2回転軸に前記弾性部材及びクリック発生手段を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のヒンジ構造。
【請求項10】
前記二つの筐体を縦方向に折り畳み自在に結合する回転軸を備え、
前記回転軸に前記弾性部材及びクリック発生手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のヒンジ構造。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のヒンジ構造を備えることを特徴とする携帯機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2011−58545(P2011−58545A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207611(P2009−207611)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】