説明

プローブ位置合わせ方法及び可動式プローブユニット機構並びに検査装置

【課題】液晶パネルに対して前記プローブ組立体を容易に位置合わせすることができる。
【解決手段】液晶パネルを設定位置に設置して、撮影手段でプローブ組立体のプローブ及び前記液晶パネルの電極を撮影しながら、当該プローブ組立体を他のプローブ組立体から独立して移動させて、当該プローブと前記電極との位置合わせを行うプローブ位置合わせ工程と、当該プローブ位置合わせ工程で前記プローブと電極との位置合わせをした状態で前記プローブ組立体のベース板に対する相対位置を保持する保持工程と、前記撮影手段を移動させて前記位置合わせ後の液晶パネルのアライメントマークを当該撮影手段で撮影して前記液晶パネルの基準位置を特定する基準位置特定工程と、特定した前記基準位置に新たな検査対象板のアライメントマークを合わせることで前記プローブと前記新たな検査対象板の電極の位置合わせを行う通常位置合わせ工程とを含んで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示パネルのような検査対象板の点灯検査等のために、プローブと電極とを位置合わせして接触させるプローブ位置合わせ方法及び可動式プローブユニット機構並びに検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルの製造工程における検査の1つに、セル工程の最終検査で、液晶を封入した液晶パネルの点灯検査がある。この点灯検査は、液晶パネルを点灯させてテストパターンを表示させ、液晶パネルの動作状態を確認する検査がある。この点灯検査では、色度、色むら、コントラスト等の検査を行う。
【0003】
この点灯検査に使用する検査装置には、CCDカメラを使用してテストパターンを検査する自動検査装置と、人間が目視で検査する目視検査装置がある。
【0004】
このような液晶パネルの検査装置の一つに、検査を受ける液晶パネルが配置される検査ステージに、検査のための複数の接触子ユニットを設けたものがある。
【0005】
複数の接触子ユニットは、検査時にそれらの接触子が検査ステージのパネル受け上の液晶パネルの電極に接触することにより、通電回路からの検査信号を表示パネルへ供給する。
【0006】
また、検査に先立つパネル受けへの表示パネルの配置及び検査後のパネル受けからの表示パネルの取り出し時には、各接触子ユニットは、表示パネルの配置領域から後退する。
【0007】
これにより、多数の接触子ユニットが表示パネルのパネル受けへの配置およびその取り出しの妨げになることはなく、表示パネルの取扱が円滑に行える(特許文献1)。
【0008】
また、従来、大きさの異なる表示パネルに対しては、表示パネル専用の検査ステージおよびプローブユニットを設置する必要があったが、大きさの異なる表示パネルのサイズに合わせて、開口部を調整することにより新たな専用の検査ステージおよびプローブユニットを設置する必要をなくした装置も見られる(特許文献2)。
【特許文献1】特開2002−350485号公報
【特許文献2】特開2002−91336号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この従来のプローブユニットでは、各コンタクトユニットにモータ及び配線を取り付けてコンタクトユニットを駆動させていたため、配線の本数が多くなってしまう。この場合、配線が引き回されるスペースを確保する必要があるため、広い作業スペースを確保することが困難であった。
【0010】
また、プローブと液晶パネルの電極との位置合わせにおいて、複数のプローブブロックが一体となったコンタクトユニットの単位でしかプローブと各電極との位置合わせをすることができない。そのため、バックライトの熱による液晶パネルの熱膨張に対して、各プローブの各電極に対するずれを確実に吸収することはできない。
【0011】
さらに、同じコンタクトユニット内に複数のプローブブロックが搭載されている場合は、各プローブブロック間の相対位置を調整することができないため、液晶パネルの品種(各電極の配置位置)が変わると、各プローブと各電極との適切な位置合わせをすることが困難となる。
【0012】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、検査対象板の熱膨張を許容してプローブと電極との位置合わせを容易に行うことができるプローブ位置合わせ方法及び可動式プローブユニット機構並びに検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るプローブ位置合わせ方法は、前記課題を解決するためになされたもので、検査対象板の検査を行うプローブユニットのベース板に対して移動可能に支持された複数のプローブ組立体と、前記ベース板に対して前記各プローブ組立体と平行に移動可能に支持された撮影手段とによって、前記検査対象板の電極と前記各プローブ組立体のプローブとの位置合わせを行うプローブ位置合わせ方法であって、前記検査対象板を設定位置に設置して、前記撮影手段を適宜移動させて当該撮影手段で前記プローブ組立体のプローブ及び前記検査対象板の電極を撮影しながら、当該プローブ組立体を他のプローブ組立体から独立して移動させることにより、当該プローブと前記電極との位置合わせを行うプローブ位置合わせ工程と、当該プローブ位置合わせ工程で前記プローブと電極との位置合わせをした状態で前記プローブ組立体の前記ベース板に対する相対位置を保持する保持工程と、前記撮影手段を移動させて前記位置合わせ後の検査対象板のアライメントマークを当該撮影手段で撮影して前記位置合わせされた検査対象板の基準位置を特定する基準位置特定工程と、当該基準位置特定工程により特定した前記基準位置に新たな検査対象板のアライメントマークを合わせることで前記プローブと前記新たな検査対象板の電極の位置合わせを行う通常位置合わせ工程とを含んで構成されたことを特徴とする。
【0014】
前記構成により、プローブ位置合わせ工程では、前記撮影手段で前記プローブ組立体のプローブ及び前記検査対象板の電極を撮影しながら、当該プローブ組立体を移動させることにより、当該プローブと前記電極との位置合わせを行う。保持工程で、位置合わせ後の前記プローブ組立体を前記ベース板に保持する。1つのプローブ組立体の位置合わせが終わると、前記撮影手段を次のプローブ組立体に移動して前記同様にして次のプローブ組立体の位置合わせを行う。これを繰り返して全てのプローブ組立体の位置合わせを行う。次いで、基準位置特定工程では、位置合わせ後の検査対象板に対して前記撮影手段を移動させてアライメントマークを撮影し、この状態で撮影手段を固定して、撮影したアライメントマークの位置を、前記位置合わせされた検査対象板の基準位置として特定する。次いで、通常位置合わせ工程で、2枚目以降の検査に際して位置合わせを行う。新たな検査対象板を検査する場合、前記基準位置に新たな検査対象板のアライメントマークを合わせて、前記プローブと前記新たな検査対象板の電極の位置を合わせる。
【0015】
前記プローブ位置合わせ工程においては、前記撮影手段と位置合わせ対象の前記プローブ組立体とを互いに連結して同時に移動させて、当該プローブ組立体のプローブと前記検査対象板の電極との位置合わせを行うことが望ましい。
【0016】
本発明に係る可動式プローブユニット機構は、先端でプローブを支持して当該プローブを検査対象板の電極と接触させる複数のプローブ組立体と、当該プローブ組立体のプローブ及び前記検査対象板の電極等を撮影する撮影手段と、前記検査対象板の検査を行うプローブユニットのベース板に対して前記各プローブ組立体を、それぞれ独立して移動可能にかつ前記撮影手段に対しても独立して移動可能に支持して前記検査対象板の電極と前記各プローブ組立体のプローブとの位置合わせを行うプローブ組立体スライド機構と、前記ベース板に対して前記撮影手段を、前記プローブ組立体のスライド方向と平行に移動可能に支持して、前記プローブ及び電極等の位置に適宜移動させる撮影手段スライド機構と、当該撮影手段スライド機構に移動可能に支持された前記撮影手段に連結して当該撮影手段を適宜移動させる移動機構と、前記検査対象板の電極と前記各プローブ組立体のプローブとの位置合わせをした状態で当該プローブ組立体の前記ベース板に対する相対位置を保持するロック機構とを備えて構成されたことを特徴とする。
【0017】
前記構成により、前記プローブ組立体スライド機構で、前記各プローブ組立体をそれぞれ独立して移動させて当該プローブ組立体のプローブを前記検査対象板の電極に位置合わせする。このとき、前記撮影手段スライド機構に移動可能に支持された前記撮影手段を前記移動機構で、前記プローブ及び電極等の位置に適宜移動させて、前記プローブ及び電極等を撮影しながら、前記プローブ組立体スライド機構で前記プローブ組立体をスライドさせてプローブと電極との位置合わせを行う。位置合わせ終了後は、前記ロック機構で、プローブ組立体を前記ベース板に保持する。
【0018】
前記撮影手段で前記プローブ組立体のプローブと前記検査対象板の電極とを撮影する際には、当該プローブ組立体及び撮影手段を互いに連結して当該撮影手段を移動させることで前記プローブの位置を調整する連結手段を備えることが望ましい。
【0019】
前記連結手段は、前記プローブ組立体又は撮影手段に設けられたガイド穴に嵌合するロッドと、前記撮影手段又はプローブ組立体に設けられて前記ロッドを出没させる出没機構とを備えて構成されることが望ましい。
【0020】
前記ロック機構は、前記出没機構から延出された前記ロッドが前記ガイド穴に嵌合することで解除され、引き抜かれることでロックされることが望ましい。
【0021】
前記撮影手段は、CCDまたはCMOSからなるイメージセンサを有するカメラを備えて構成され、前記検査対象板は液晶表示板であることが望ましい。
【0022】
前記ベース板は、複数の枠板から構成されて、品種の違う検査対象板の異なる寸法に応じて、前記各枠板を移動させて前記検査対象板の寸法に調整するための可動枠機構を備えて構成されることが望ましい。
【0023】
本発明に係る検査装置は、プローブ組立体のプローブを検査対象板の電極に接触させて検査を行う検査装置であって、前記プローブ組立体のプローブと前記検査対象板の電極とを互いに位置合わせするための機構として、前記可動式プローブユニット機構を備えたことを特徴とする。
【0024】
この構成により、前記可動式プローブユニット機構と同様に作用して、前記検査対象板を検査する。
【発明の効果】
【0025】
以上のように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0026】
前記プローブ位置合わせ工程で、前記プローブと前記電極との位置合わせを行い、保持工程で、前記プローブ組立体を前記ベース板に保持し、基準位置特定工程で、検査対象板の基準位置を特定し、通常位置合わせ工程で、前記プローブと前記新たな検査対象板の電極の位置を合わせるため、前記検査対象板に対して前記プローブ組立体を容易に位置合わせさせることができる。
【0027】
また、前記プローブ組立体スライド機構で、前記プローブ組立体のプローブを前記検査対象板の電極に位置合わせし、前記撮影手段で前記プローブ及び電極等を撮影しながら、前記プローブ組立体スライド機構で位置合わせし、前記ロック機構で、プローブ組立体を前記ベース板に保持するため、前記検査対象板に対して前記プローブ組立体を容易に位置合わせさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構を備えた検査装置及び可動式プローブユニット機構を用いたプローブ位置合わせ方法について、添付図面を参照しながら説明する。なおここでは、検査対象板として液晶パネルを例に説明する。また、検査装置は、液晶パネルの点灯検査を行う装置として説明する。点灯検査を行う検査装置の全体構成は上述した従来の検査装置とほぼ同様であるため、ここでは本発明の特徴部分である、検査装置に組み込まれる可動式プローブユニット機構及びこの可動式プローブユニット機構を用いたプローブ位置合わせ方法を中心に説明する。
【0029】
可動式プローブユニット機構1は、検査を行うために前記液晶パネルの電極と各後述するプローブ組立体のプローブとの位置合わせをしてこれらを互いに接触させる装置である。この可動式プローブユニット機構1は、検査装置のフレーム側に固定されて取り付けられている。具体的には図2に示すように、検査装置側のワークテーブル2に面した位置に取り付けられている。
【0030】
ワークテーブル2は、液晶パネル3を直接支持するための部材である。ワークテーブル2上には、液晶パネル3の周縁部に当接してこの液晶パネル3をワークテーブル2上に正確に位置決めするためのストッパとプッシャー(いずれも図示せず)が設けられている。液晶パネル3は、ワークテーブル2上に載置される際に、まず液晶パネル3の周縁部がストッパに当接されて、このストッパと対向する位置に設けられたプッシャーで液晶パネル3の反対側の周縁部を押して支持される。ワークテーブル2は、検査装置内のXYZθステージ(図示せず)に取り付けられている。このXYZθステージによって、ワークテーブル2に支持された液晶パネル3の位置が微調整されるようになっている。具体的には、液晶パネル3の電極4と、プローブ組立体5のプローブ6とが互いに整合するように(図7の状態になるように)、ワークテーブル2に支持された液晶パネル3の位置がXYZθステージで微調整される。
【0031】
ワークテーブル2の内側(図2中の下側)には、バックライト7が設けられている。このバックライト7は、点灯検査において液晶パネル3をその内側から点灯するための装置である。バックライト7は具体的には、複数本配設された蛍光管8と、各蛍光管8を収納する筐体9と、ワークテーブル2に組み込まれた導光板10及び拡散板11とから構成されている。
【0032】
可動式プローブユニット機構1は、図1〜5に示すように、ベース板15と、前記プローブ組立体5と、プローブ組立体スライド機構17と、ロック機構18と、撮影手段19と、撮影手段スライド機構20と、移動機構21とから構成されている。
【0033】
ベース板15は、可動式プローブユニット機構1の全体を支持する基板である。このベース板15は、検査装置のフレーム側に固定されている。ベース板15は、その中央に四角形の開口15Aを備えた四角形板状に形成されている。プローブ組立体5等は、このベース板15の上側面にそれぞれ取り付けられている。
【0034】
プローブ組立体5は、プローブ6を支持するための部材である。プローブ組立体5は、その先端でプローブ6を支持した状態で、ベース板15に移動可能に支持されている。プローブ組立体5は、ベース板15に移動可能に支持されて、プローブ6を液晶パネル3の電極4に接触させる。このプローブ組立体5は、ベース板15の短辺側に4個、長辺側に5個設けられている。プローブ組立体5の基端部には、撮影手段19の連結機構37の連結ロッド39が嵌合するガイド穴5Aが設けられている。ガイド穴5Aには、テーパが施されて、連結ロッド39が嵌合しやすいようになっている。
【0035】
プローブ組立体スライド機構17は、前記ベース板15に対して前記各プローブ組立体5を移動可能に支持するための装置である。プローブ組立体スライド機構17は、各プローブ組立体5をそれぞれ独立して移動可能にかつ前記撮影手段19に対しても独立して移動可能に支持している。これにより、プローブ組立体スライド機構17は、プローブ組立体5を適宜移動させて、前記液晶パネル3の電極4と前記各プローブ組立体5のプローブ6との位置合わせを行う。プローブ組立体スライド機構17は具体的には、プローブレール25と、このプローブレール25にスライド可能に取り付けられるプローブガイド26とから構成されている。
【0036】
プローブレール25は、ベース板15の開口15Aの縁部に、当該縁部に沿って配設されている。プローブレール25は、開口15Aの短辺側と長辺側に隣り合ってそれぞれ設けられている。具体的には、短辺側の対向する2つの辺のうちの一方と、長辺側の対向する2つの辺のうちの一方とにそれぞれ設けられている。
【0037】
プローブガイド26は、各プローブ組立体5にそれぞれ取り付けられた状態で、プローブレール25にスライド可能に嵌合されて、各プローブ組立体5をベース板15側にスライド可能に支持している。
【0038】
ロック機構18は、プローブ組立体5の前記ベース板15に対する相対位置を保持するための装置である。このロック機構18は、前記液晶パネル3の電極4と前記各プローブ組立体5のプローブ6との位置合わせをした状態でこのプローブ組立体5の前記ベース板15に対する相対位置が保持される。ロック機構18は、プローブガイド26に組み込まれて、このプローブガイド26をプローブレール25に固定し、固定解除する。ロック機構18は具体的には、図8に示すように、電磁ロック部28と、この電磁ロック部28を作動するスイッチ29とから構成される。電磁ロック部28は電磁ソレノイド30で構成されている。電磁ソレノイド30は、この電磁ソレノイド30から出没する固定ピン31を備え、この固定ピン31が延出されて、プローブレール25に圧接することで、プローブガイド26をプローブレール25に固定する。なお、電磁ロック部28としては、電磁石で構成される場合もある。この場合は、プローブガイド26に電磁石組み込まれ、この電磁石に通電されることで、この電磁石がプローブレール25に吸着してプローブガイド26をプローブレール25に固定する。
【0039】
スイッチ29は、プローブ組立体5の基端部のガイド穴5A内に設けられている。これにより、ガイド穴5Aに連結機構37の連結ロッド39が嵌合することで、スイッチ29が切れて、プローブガイド26のプローブレール25に対する固定が解除されるようになっている。また、ガイド穴5Aから連結ロッド39を引き抜くことで、スイッチ29が入って、プローブガイド26がプローブレール25に固定されるようになっている。
【0040】
撮影手段19は、前記プローブ組立体5のプローブ6及び前記液晶パネル3の電極4等を撮影して位置の調整をするためのアライメントユニットである。この撮影手段19は、基端ブロック部33と、延出板部34と、アライメントカメラ部35とから構成されている。基端ブロック部33は、撮影手段スライド機構20に支持されて撮影手段19全体を移動可能に支持ための材料である。この基端ブロック部33には、移動機構21の移動ナット部45が設けられている。さらに、基端ブロック部33には、連結機構37が設けられている。この連結機構37は、撮影手段19でプローブ組立体5のプローブ6と液晶パネル3の電極4とを撮影して位置合わせする際に、このプローブ組立体5及び撮影手段19を互いに一体的に連結して、この撮影手段19を移動させることで前記プローブ6の位置を調整するための連結手段である。この連結機構37は、シリンダ38と、連結ロッド39とから構成されている。シリンダ38は、連結ロッド39を出没させるための出没機構である。このシリンダ38は、油圧式、空気圧式、電動式等のアクチュエータで構成され、連結ロッド39を出没させる。連結ロッド39は、プローブ組立体5のガイド穴5Aに嵌合してプローブ組立体5と撮影手段19とを連結するための部材である。連結ロッド39は、シリンダ38に支持された状態で延出されてガイド穴5Aに嵌合することで、プローブ組立体5と撮影手段19とが一体となって移動するように連結される。さらに、連結ロッド39がガイド穴5Aに嵌合することでスイッチ29がオフされ、抜き取られることでスイッチ29がオンされるようになっている。
【0041】
延出板部34は、プローブ組立体5の上側に延出して設けられ、プローブ組立体5のプローブ6に面する位置まで延ばされている。アライメントカメラ部35は、液晶パネル3の電極4とプローブ組立体5のプローブ6とを撮影するためのカメラである(図7参照)。このアライメントカメラ部35は、CCDまたはCMOSからなるイメージセンサを有するカメラを備えて構成されている。アライメントカメラ部35で、電極4とプローブ6が撮影されて、これらの位置合わせがなされる。さらに、アライメントカメラ部35は、液晶パネル3のアライメントマーク3Aも撮影して、この液晶パネル3の位置合わせを行う。
【0042】
撮影手段スライド機構20は、前記ベース板15に対して前記撮影手段19を、前記プローブ組立体5のスライド方向と平行に移動可能に支持して、前記プローブ6及び電極4の位置やアライメントマーク3Aの位置に適宜移動させるための機構である。この撮影手段スライド機構20は、撮影手段レール41と、この撮影手段レール41にスライド可能に取り付けられる撮影手段ガイド42とから構成されている。
【0043】
撮影手段レール41は、ベース板15の開口15Aの縁部に、前記プローブレール25と隣り合って平行に配設されている。即ち、撮影手段レール41は、前記ベース板15の開口15Aの縁部に沿って直交する方向に2つ設けられている。
【0044】
撮影手段ガイド42は、撮影手段19に取り付けられた状態で、撮影手段レール41にスライド可能に嵌合されて、撮影手段19をベース板15側にスライド可能に支持している。これにより、撮影手段19は、プローブ組立体5の移動方向と平行に移動する。
【0045】
移動機構21は、撮影手段スライド機構20に移動可能に支持された撮影手段19に連結してこの撮影手段19を適宜移動させるための装置である。移動機構21は、ボールネジ44と、移動ナット部45と、駆動モータ46とから構成されている。ボールネジ44は、撮影手段レール41に平行に配設され、その両端が回転可能に支持されている。移動ナット部45は、ボールネジ44にねじ込まれて、このボールネジ44の回転によって移動する部材である。この移動ナット部45は、撮影手段19の基端ブロック部33に一体的に設けられて、ボールネジ44の回転によって撮影手段19を移動させるようになっている。駆動モータ46は、ボールネジ44の一端に連結されて、このボールネジ44を回転駆動する。駆動モータ46は、ステッピングモータ等の回転を正確に制御できるモータで構成され、ボールネジ44の回転を正確に制御して、撮影手段19の位置を正確に調整できるようになっている。この駆動モータ46は、コンピュータプログラムによる画像処理によって自動的に制御されたり、手動で制御されたりする。
【0046】
[プローブ位置合わせ方法]
次に、以上のように構成された検査装置を用いたプローブ位置合わせ方法について説明する。
【0047】
まず、プローブ位置合わせ工程を行う。このプローブ位置合わせ工程では、液晶パネル3を設定位置に設置して、撮影手段19を適宜移動させてこの撮影手段19でプローブ組立体5のプローブ6及び液晶パネル3の電極4を撮影しながら、このプローブ組立体5を他のプローブ組立体5から独立して移動させることにより、このプローブ6と電極4との位置合わせを行う。
【0048】
具体的には、1枚目の検査対象板となる液晶パネル3をワークテーブル2の設定位置に載置する。このとき、液晶パネル3の原点がワークテーブル2の原点に一致するように載置する。具体的には、液晶パネル3の周縁部を前記ストッパに当接させて、液晶パネル3をワークテーブル2上に載置する。次いで、前記プッシャーで前記ストッパの反対側から液晶パネル3の周縁部に当接して押すことにより、液晶パネル3を位置決めして支持する。この載置による液晶パネル3の位置にて、プローブユニットのベース板15に対する液晶パネル3の適正な相対位置が確保できるようにプローブユニットは設定されている。
【0049】
次いで、撮影手段19を、ベース板15上に支持されたプローブ組立体5列のうちの一端に位置するプローブ組立体5の位置まで移動させる。具体的には、撮影手段19を、初期位置から一端のプローブ組立体5に整合する位置まで移動させる。撮影手段19の移動は、駆動モータ46を制御して、ボールネジ44を回転させて行う。駆動モータ46でボールネジ44を回転させて直接的に移動ナット部45を移動させ、間接的に撮影手段19をそのアライメントカメラ部35が一端のプローブ組立体5を認識するまで移動させる。この撮影手段19の移動が完了した時点で、連結機構37のシリンダ38の連結ロッド39と、プローブ組立体5のガイド穴5Aとが互いに整合される。
【0050】
次いで、プローブ組立体5と撮影手段19とを連結する。具体的には、撮影手段19の連結機構37を作動させて連結ロッド39を延出させ、この連結ロッド39をプローブ組立体5のガイド穴5Aに押し当てて嵌合させる。これにより、ロック機構18のロックが解除されて、プローブ組立体5は撮影手段19と、連結ロッド39を介して互いに連結されて一体的に移動可能となる。
【0051】
次いで、アライメントカメラ部35により液晶パネル3の各電極4とプローブ組立体5の各プローブ6とを写して、図7に示すように、これらのズレ量をゼロにするよう調整する。具体的には、駆動モータ46の回転角を微調整するように制御する。これにより、ボールネジ44が設定角度(ズレ量をゼロにする角度)だけ回転して、撮影手段19と一体化したプローブ組立体5を移動させる。この動作により、プローブ組立体5(プローブ組立体5列の一端に位置するプローブ組立体5)の各プローブ6とこの各プローブ6に対応する液晶パネル3の各電極4とが位置合わせされる。
【0052】
次いで、保持工程を行う。この保持工程では、前記プローブ位置合わせ工程で前記プローブ6と電極4との位置合わせをした状態で、前記プローブ組立体5の前記ベース板15に対する相対位置を保持する。
【0053】
前記プローブ位置合わせ工程で位置合わせしたプローブ組立体5は、ロック機構18によって前記ベース板15に対する相対位置を保持する。具体的には、ガイド穴5Aに嵌合した連結機構37の連結ロッド39が、このガイド穴5Aから少し抜き出されると、ロック機構18のスイッチ29が入って、プローブ組立体5が、プローブガイド26のプローブレール25に対する固定されて、ベース板15に対する相対位置が保持される。
【0054】
次いで、連結ロッド39が、このガイド穴5Aから完全に引き抜かれて、プローブ組立体5と撮影手段19との連結が解除される。連結ロッド39を引き抜いた後も、ロック機構18によりプローブ組立体5が、プローブ6と電極4が位置合わせされた状態で保持される。
【0055】
次いで、前記プローブ位置合わせ工程と保持工程を、各プローブ組立体5に対して個別に行って、全てのプローブ組立体5の各プローブ6を液晶パネル3の各電極4に整合させる。即ち、プローブ組立体5列において、隣接する順に、各プローブ組立体5の各プローブ6と、この各プローブ6に対応する液晶パネル3の各電極4とを位置合わせする。具体的には、前記プローブ位置合わせ工程で位置合わせしたプローブ6および電極4を基準として、そのとなりのプローブ組立体5に対して順々に前記プローブ位置合わせ工程と保持工程とを施して、全てのプローブ組立体5の各プローブ6を液晶パネル3の各電極4に整合させる。
【0056】
次いで、基準位置特定工程を行う。この基準位置特定工程では、前記撮影手段19を移動させて、液晶パネル3の基準位置を特定する。具体的には、撮影手段19を、前記位置合わせ後の液晶パネル3の一端にあるアライメントマーク3Aに前記移動機構21で正確に移動させて、この撮影手段19でアライメントマーク3Aを撮影し、前記位置合わせされた液晶パネル3の基準位置を特定する。撮影手段19の位置は、前記移動機構21で撮影手段19を正確に移動させることで特定して固定することができ、その特定した撮影手段19の位置でアライメントマーク3Aを撮影することで、液晶パネル3の基準位置を正確に特定することができる。2枚目以降の液晶パネル3は、そのアライメントマーク3Aを、撮影手段19で特定した基準位置に整合させることで、位置合わせすることができる。
【0057】
次いで、バックライト7を点灯させた状態で、所定の電気信号をプローブ6から電極4に通電して、液晶パネル3の点灯検査を行う。
【0058】
次いで、通常位置合わせ工程を行う。この通常位置合わせ工程では、前記基準位置特定工程により特定した前記基準位置に2枚目の新たな液晶パネル3のアライメントマーク3Aを合わせることで、前記プローブ6と前記新たな液晶パネル3の電極4の位置合わせを行う。
【0059】
2枚目の液晶パネル3(1枚目と同一品種)を検査すべく、当該液晶パネル3がワークテーブル2上で1枚目の液晶パネル3と同じ位置に載置され位置決めされる。ここで、各液晶パネル3の寸法精度により1枚目とこの2枚目の液晶パネル3とをワークテーブル2上の同じ位置に載置しても、プローブユニットのベース板15に対する相対位置が整合しない場合がある。そこで、撮影手段19により1枚目の位置合わせされた液晶パネル3上のアライメントマーク3Aを撮影して基準位置を特定しておき、2枚目の液晶パネル3とベース板15との相対位置を、1枚目の液晶パネル3と同じ位置になるように調整する。この調整は、ワークテーブル2に備えられた前記XYZθ機構によりなされる。
【0060】
検査対象となる各液晶パネル3の品種が同一である限り、液晶パネル3上の各電極4の位置およびアライメントマーク3Aと各電極4の相対位置も同一となるため、この調整が終了した時点で、2枚目以降の液晶パネル3の各電極4とプローブ6との位置合わせが完了することになる。
【0061】
即ち、2枚目の液晶パネル3につき前記同様の工程により点灯検査を行い、3枚目以降(1枚目と同一品種)の液晶パネル3についても上記と同様の工程により点灯検査を行う。
【0062】
[効果]
以上のように、前記プローブ位置合わせ工程で、前記プローブ6と前記電極4との位置合わせを行い、前記保持工程で、前記プローブ組立体5を前記ベース板15に保持し、前記基準位置特定工程で、液晶パネル3の基準位置を特定し、前記通常位置合わせ工程で、前記プローブ6と前記新たな液晶パネル3の電極4の位置を合わせるようにしたため、前記液晶パネル3に対して前記プローブ組立体5を容易に位置合わせすることができるようになる。その結果、検査の能率が向上する。
【0063】
また、各プローブ組立体5を個別に移動させて各プローブ6と液晶パネル3の各電極4とを位置合わせするため、バックライト7の熱による液晶パネル3の熱膨張で各プローブ6が各電極に対してすれても、そのずれを確実に吸収することができる。
【0064】
従来の検査装置と比較すると、駆動機構の駆動源として撮影手段19の移動機構21があるだけなので、駆動源の数が少なくすることができ、駆動源への配線の本数も少なくすることができる。その結果、コスト面でも有利となり、広い作業スペースが確保できる。
【0065】
また、液晶パネル3の品種(電極の位置)が変わって、電極4の位置がそれまでの位置からずれても、各プローブ6を各電極に容易に位置合わせすることができる。
【0066】
アライメントカメラ部35により液晶パネル3のアライメントマーク3Aを写して、このアライメントマーク3Aと基準点とのズレ量をゼロにするよう調整して2枚目以降の液晶パネル3とプローブ組立体5の位置合わせを行うため、これらの位置合わせを容易かつ迅速に行うことができる。
【0067】
また、アライメントカメラ部35によりプローブ6と液晶パネル3の各電極4を写してこれらのズレ量をゼロにするよう調整してプローブ6と電極4との位置合わせを行うため、これらの位置合わせを容易かつ迅速に行うことができる。
【0068】
[変形例]
前記実施形態では、撮影手段19を各辺に1つだけ設けたが、プローブ組立体5の数が多い場合は、撮影手段19を2つ以上設けてもよい。
【0069】
前記実施形態では、検査対象板として液晶パネル3を例に説明したが、プローブ6と電極4を整合させる必要のあるすべての検査対象板に適用することができる。また、検査装置で行う検査も、液晶パネル3の点灯検査に限らず、プローブ6と電極4を接触させて行う検査すべてに適用することができる。
【0070】
前記実施形態では、連結機構37を撮影手段19側に設けたが、プローブ組立体5側に設けてもよい。撮影手段19とプローブ組立体5とを互いに連結できる構造であればよい。
【0071】
前記実施形態では、電磁ソレノイド30と固定ピン31とを備えたロック機構18を例に説明したが、ロック機構18として他の構成でも良い。例えば、図9に示すように、固定ピン51と、リフトピン52と、スプリング53とから構成しても良い。固定ピン51はスプリング53でプローブレール25側へ付勢されている。リフトピン52は、ガイド穴5A内に挿入されて、先端部にテーパ部52Aを有する。固定ピン51の上端部にも、リフトピン52のテーパ部52Aに対応するテーパ部51Aを有する。これにより、連結ロッド39がガイド穴5Aに押し込まれると、リフトピン52が押し込まれて、テーパ部51A、52Aによって固定ピン51が上方へ押し上げられて固定が解除される。連結ロッド39が抜き取られると、固定ピン51がスプリング53で押し下げられて固定される。
【0072】
前記実施形態では、ベース板15を四角形の板材で構成したが、可動式のベース板としてもよい。この場合、可動式プローブユニット機構に可動枠機構を備えて構成する。この可動枠機構は、ベース板を複数の枠板から構成して、品種の違う液晶パネル3の異なる寸法に応じて、前記各枠板を移動させて前記液晶パネル3の寸法に調整する機構である。
【0073】
この可動枠機構の一例を図10に示す。可動枠機構55は、Y軸移動機構56と、X軸移動機構57とから構成されている。Y軸移動機構56は、可動枠機構55の開口55AのY軸方向の調整をするための機構である。このY軸移動機構56は、Y軸方向に配設されたレールと、このレールに嵌合されてY軸方向にスライド可能に支持されたガイドと、このガイドに支持されてY軸方向にスライド可能に取り付けられた上側ベース板と、この上側ベース板と同様に、前記ガイドに支持されてY軸方向にスライド可能に取り付けられた下側ベース板と、上側ベース板及び下側ベース板をY軸方向に移動させるY軸駆動部とから構成されている。X軸移動機構57は、可動枠機構55の開口55AのX軸方向の調整をするための機構である。このX軸移動機構57は、X軸方向に配設されたX軸上辺フレーム部と、X軸上辺フレーム部と並列にX軸方向に配設されたX軸下辺フレーム部と、Y軸方向に配設されたY軸右辺フレーム部と、このY軸右辺フレーム部と同様に、Y軸方向に配設されたY軸左辺フレーム部と、X軸下辺フレーム部をX軸方向に移動させるX軸下辺駆動部と、X軸上辺フレーム部をX軸方向に移動させるX軸上辺駆動部とから構成されている。この可動枠機構55の具体的構成は、本出願人が先に提案した可動式プローブユニット機構(特願2006−148562)に説明されている。
【0074】
この可動枠機構55を備えた検査装置で検査することにより、品種の違う液晶パネル3を検査する場合は、液晶パネル3がワークテーブル2の所定の位置に載置された後、可動枠機構55によって開口55Aを液晶パネル3の寸法に合わされる。この開口55Aの大きさを液晶パネル3の寸法に合わせて調整した後は、前記撮影手段19等でプローブ組立体5の各プローブ6を液晶パネル3の各電極4に位置合わせする。この結果、迅速に液晶パネル3の品種交換を行うことができる。
【0075】
また、液晶パネル3の品種が変更されても、プローブ組立体5を個別に移動させることができるため、プローブ6と電極4との位置合わせを確実に行うことができる。液晶パネル3の分趣向間に伴って、特別な装置を必要としない。
【0076】
複数のプローブ組立体5と液晶パネル3の電極4に対する位置合わせを、各プローブ組立体5で個別に行うことができるため、液晶パネル3の規格(電極の位置)が変わっても、各プローブ6と各電極4との位置あわせを容易にすることができる。
【0077】
また、前記実施形態では、プローブ6と電極4との位置合わせのためのプローブ組立体5の移動を、このプローブ組立体5と連結された撮影手段19によって行ったが、各プローブ組立体5に同時に駆動源を備えても良い。例えば、リニアモータ機構を用いて、プローブ組立体5と独立して単独で、電気的に制御するようにしてもよい。なお、リニアモータ機構としては、公知の機構をそのまま用いることができる。このリニアモータ機構によって、プローブ組立体5を正確に微調整できるようにすることで、プローブ6と電極4との位置合わせの精度が向上させることができる。この場合、プローブ組立体5のロック機構としては、例えば電磁弁によるブレーキを適用する。これによっても、前記実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構を示す要部拡大斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構、ワークテーブル及びバックライトを示す側面断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構を示す平面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構の要部を示す一部拡大図である。
【図7】アライメントカメラ部で撮影した、電極とプローブとの接触状態を示す模式図である。
【図8】本発明の実施形態に係る可動式プローブユニット機構のプローブ組立体の基端ブロック部を示す一部拡大断面図である。
【図9】第1変形例を示す要部拡大図である。
【図10】第2変形例を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
【0079】
1:可動式プローブユニット機構、2:ワークテーブル、3:液晶パネル、4:電極、5:プローブ組立体、6:プローブ、7:バックライト、8:蛍光管、9:筐体、10:導光板、11:拡散板、15:ベース板、16:プローブ組立体、17:プローブ組立体スライド機構、18:ロック機構、19:撮影手段、20:撮影手段スライド機構、21:移動機構、24:プローブ、25:プローブレール、26:プローブガイド、28:電磁ロック部、29:スイッチ、30:電磁ソレノイド、31:固定ピン、33:基端ブロック部、34:延出板部、35:アライメントカメラ部、37:連結機構、38:シリンダ、39:連結ロッド、41:撮影手段レール、42:撮影手段ガイド、44:ボールネジ、45:移動ナット部、46:駆動モータ、51:固定ピン、52:リフトピン、53:スプリング。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象板の検査を行うプローブユニットのベース板に対して移動可能に支持された複数のプローブ組立体と、前記ベース板に対して前記各プローブ組立体と平行に移動可能に支持された撮影手段とによって、前記検査対象板の電極と前記各プローブ組立体のプローブとの位置合わせを行うプローブ位置合わせ方法であって、
前記検査対象板を設定位置に設置して、前記撮影手段を適宜移動させて当該撮影手段で前記プローブ組立体のプローブ及び前記検査対象板の電極を撮影しながら、当該プローブ組立体を他のプローブ組立体から独立して移動させることにより、当該プローブと前記電極との位置合わせを行うプローブ位置合わせ工程と、
当該プローブ位置合わせ工程で前記プローブと電極との位置合わせをした状態で前記プローブ組立体の前記ベース板に対する相対位置を保持する保持工程と、
前記撮影手段を移動させて前記位置合わせ後の検査対象板のアライメントマークを当該撮影手段で撮影して前記位置合わせされた検査対象板の基準位置を特定する基準位置特定工程と、
当該基準位置特定工程により特定した前記基準位置に新たな検査対象板のアライメントマークを合わせることで前記プローブと前記新たな検査対象板の電極の位置合わせを行う通常位置合わせ工程とを含んで構成されたことを特徴とするプローブ位置合わせ方法。
【請求項2】
前記撮影手段及び前記各プローブ組立体が互いに独立して移動すると共に、前記プローブ位置合わせ工程において、前記撮影手段と位置合わせ対象の前記プローブ組立体とを互いに連結して同時に移動させて、当該プローブ組立体のプローブと前記検査対象板の電極との位置合わせを行うことを特徴とする、請求項1に記載のプローブ位置合わせ方法。
【請求項3】
先端でプローブを支持して当該プローブを検査対象板の電極と接触させる複数のプローブ組立体と、
当該プローブ組立体のプローブ及び前記検査対象板の電極等を撮影する撮影手段と、
前記検査対象板の検査を行うプローブユニットのベース板に対して前記各プローブ組立体を、それぞれ独立して移動可能にかつ前記撮影手段に対しても独立して移動可能に支持して前記検査対象板の電極と前記各プローブ組立体のプローブとの位置合わせを行うプローブ組立体スライド機構と、
前記ベース板に対して前記撮影手段を、前記プローブ組立体のスライド方向と平行に移動可能に支持して、前記プローブ及び電極等の位置に適宜移動させる撮影手段スライド機構と、
当該撮影手段スライド機構に移動可能に支持された前記撮影手段に連結して当該撮影手段を適宜移動させる移動機構と、
前記検査対象板の電極と前記各プローブ組立体のプローブとの位置合わせをした状態で当該プローブ組立体の前記ベース板に対する相対位置を保持するロック機構とを備えて構成されたことを特徴とする可動式プローブユニット機構。
【請求項4】
前記撮影手段で前記プローブ組立体のプローブと前記検査対象板の電極とを撮影する際に、当該プローブ組立体及び撮影手段を互いに連結して当該撮影手段を移動させることで前記プローブの位置を調整する連結手段を備えたことを特徴とする、請求項3に記載の可動式プローブユニット機構。
【請求項5】
前記連結手段が、前記プローブ組立体又は撮影手段に設けられたガイド穴に嵌合するロッドと、前記撮影手段又はプローブ組立体に設けられて前記ロッドを出没させる出没機構とを備えて構成されたことを特徴とする、請求項4に記載の可動式プローブユニット機構。
【請求項6】
前記ガイド穴が前記プローブ組立体に設けられると共に、前記出没機構が前記撮影手段に設けられ、
前記ロック機構が、前記出没機構から延出された前記ロッドが前記ガイド穴に嵌合することで解除され、引き抜かれることでロックされることを特徴とする、請求項5に記載の可動式プローブユニット機構。
【請求項7】
前記撮影手段が、CCDまたはCMOSからなるイメージセンサを有するカメラを備えて構成され、
前記検査対象板が液晶表示板であることを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の可動式プローブユニット機構。
【請求項8】
前記ベース板が、複数の枠板から構成されて、品種の違う検査対象板の異なる寸法に応じて、前記各枠板を移動させて前記検査対象板の寸法に調整するための可動枠機構を備えて構成されたことを特徴とする、請求項3乃至7のいずれか1項に記載の可動式プローブユニット機構。
【請求項9】
プローブ組立体のプローブを検査対象板の電極に接触させて検査を行う検査装置であって、
前記プローブ組立体のプローブと前記検査対象板の電極とを互いに位置合わせするための機構として、前記請求項3乃至8のいずれか1項に記載の可動式プローブユニット機構を備えたことを特徴とする検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−122145(P2008−122145A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−304085(P2006−304085)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(000153018)株式会社日本マイクロニクス (349)
【Fターム(参考)】