説明

ライブラリ装置

【課題】 複数の異なる種類の記録媒体を収納したカートリッジを管理してデータ管理を効率的に行うことができるライブラリ装置を提供する。
【解決手段】 複数の異なる種類の記録媒体を収納したカートリッジを収納する収納棚と、この収納棚から前記カートリッジを搬送するロボット部103と、このロボット部103により搬送された前記カートリッジに収納されている記録媒体のデータ処理を行うドライブ装置104a,104bと、ロボット部103が前記カートリッジを搬送する際、所定の指示に応じて特定の種類の前記カートリッジを選択的に搬送させる指令をロボット部103に行うCPU113とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の異なる種類の記録媒体を収納したカートリッジを管理するライブラリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気テープを収納した複数のカートリッジを用いてデータ管理を行う磁気テープライブラリ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−223462号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、近年、磁気テープのほかにも、ハードディスクなどの記録媒体を収納したカートリッジが利用されているので、これら種々のカートリッジを組み合わせてデータ管理を効率的に行わなければならないという課題があった。特に、種々の記録媒体には、それぞれ固有の特性があるため、これらの特性を有効に組み合わせてデータ管理を行うことは有益である。
そこで、本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の異なる種類の記録媒体を収納したカートリッジを管理してデータ管理を効率的に行うことができるライブラリ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記した課題を解決するため、本発明は、複数の異なる種類の記録媒体を収納したカートリッジを収納する収納棚と、この収納棚から前記カートリッジを搬送するハンドリング機構と、このハンドリング機構により搬送された前記カートリッジに収納されている記録媒体のデータ処理を行うドライブ装置と、前記ハンドリング機構が前記カートリッジを搬送する際、所定の指示に応じて特定の種類の前記カートリッジを選択的に搬送させる指令を前記ハンドリング機構に行う制御装置とを備えている。これにより、種々のディスクカートリッジを組み合わせてデータ管理を行うことが可能となり、その効率が向上する。
【0005】
前記した発明においては、前記収納棚に収納されている前記カートリッジは、磁気ディスクカートリッジ、光ディスクカートリッジ、磁気テープカートリッジおよび光テープカートリッジのうちのいずれかの種類である。これにより、種々の記録媒体の特性を有効に活用することが可能となる。
【0006】
また、前記収納棚に収納されている前記カートリッジが、磁気ディスクカートリッジとテープカートリッジの2種類の場合、前記磁気ディスクカートリッジには、前記テープカートリッジの記録媒体に記録されている記録データに対応する当該記録媒体上の記録位置を示すインデックス情報が予め記録され、前記制御装置を次のようにしてもよい。すなわち、前記制御装置は、前記テープカートリッジについての再生処理の指示を受け付けたとき、前記磁気ディスクカートリッジに記録されている前記インデックス情報を参照して、該当するテープカートリッジを前記ハンドリング機構に搬送させ、その記録媒体上の記録位置から前記ドライブ装置に再生させる。このようにすると、磁気ディスクカートリッジ中の磁気ディスクのアクセス時間などの特性を利用して、テープカートリッジ中の磁気テープの記録データを迅速に再生することが可能となる。
【0007】
さらに、前記ライブラリ装置に、バックアップデータの保存時間と前記カートリッジの種別との対応付けを格納する記憶装置を設け、前記制御装置は、次のように処理するようにしてもよい。すなわち、前記制御装置は、所定のバックアップデータを保存させる指示を受け付けたとき、そのときの保存時間に対応する前記カートリッジの種別を前記記憶装置から読み出し、その種別のカートリッジを前記収納棚から前記ハンドリング機構に搬送させ、その記録媒体上に前記指示されたバックアップデータを保存させる。これにより、バックアップデータを保存する時間に応じてカートリッジの種別を使い分けることが可能となり、データ管理を効率的に行うことが可能となる。例えば、昼間は、アクセス時間が速い磁気ディスクにバックアップデータを保存し、夜間は、アクセス時間は遅いが大容量を記録できる磁気テープにバックアップデータを保存することができる。
【0008】
また、前記各種カートリッジを略同一サイズで構成するようにすることで、サイズが統一されコストの低減を促進するばかりでなく、例えば、同一ライブラリシステムの複数種の記録媒体と複数種のドライブとを用途や目的に合わせて組み合わせたり、あるいは用途や目的に合った台数・巻数にすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、種々の記録媒体の特性を有効に活用してデータ管理を効率的に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[各種カートリッジ]
まず、本発明に係る各種カートリッジについて説明する。各種カートリッジとしては、磁気ディスクを収納した磁気ディスクカートリッジ、光ディスクを収納した光ディスクカートリッジ、磁気テープを収納したカートリッジ、光テープを収納した光テープカートリッジがある。
磁気ディスクカートリッジには、ハードディスクを収納したものや、フレキシブルな磁気ディスクメディアを収納したもの、スタック型など、種々のタイプがある。同様に、光ディスクカートリッジにも、フレキシブルな光ディスクメディアを収納したものやスタック型など、種々のタイプがある。
このように、カートリッジには種々の種類があるが、これらに収納されている記録媒体は、記録密度などの特性が異なる。そこで、各種記録媒体について、その特性を比較した。その結果を表1に示す。ここでは、記録密度、記録容量、転送レート、アクセスタイム、シークタイム、コスト、リムーバブル度、保存性、信頼性の9つの面を比較した。なお、表1のフレキシブルな磁気ディスクは、スタック型を示している。
【0011】
【表1】

【0012】
この表1から、磁気テープは、大容量のデータを記録することに適している反面、アクセスタイムが他の記録媒体に比べて遅いことがわかる。また、磁気テープは、他の記録媒体に比べて安価であることがわかる。したがって、種々の記録媒体を組み合わせて、互いに弱点を補うことにより、データ管理を効率的に行うことが可能になることが確認できる。詳細は後記する。
なお、前記した各種カートリッジは、略同一サイズで構成することとする。これにより、各カートリッジのサイズが統一されコストの低減を促進することが可能となる。
また、各種カートリッジの厚さ寸法は、それぞれ、あるカートリッジの基準厚さ寸法に対して、略整数分の1に設定されている。さらに、各種カートリッジの幅寸法は、それぞれ、あるカートリッジの基準幅寸法に対して、略整数分の1に設定されている。このように設定することにより、例えば、ある連続してなる一つのコンテンツについての無駄な未記録領域を残すことなく、そのコンテンツをストレージすることが可能となり、有益である。
【0013】
ここで、フレキシブルな磁気ディスクメディアを複数収納した磁気ディスクカートリッジについて説明する。なお、光によりデータを記録する光ディスクメディアの場合にも同様に適用することができる。
図1は、本発明に係る磁気ディスクカートリッジの分解斜視図である。なお、以下の説明において、上下は、磁気ディスクカートリッジの典型的な使用状態を基準とし、便宜上磁気ディスクメディアの面に垂直な方向を上下と称する。
図1に示すように、前記した磁気ディスクカートリッジ1は、下壁を構成する下プレート10と、複数枚、例えば4枚のインナプレート20と、上壁を構成する上プレート30とを順に積層し、これらを4つのネジ91で締結して固定することでカートリッジケース2(図2(a)参照)が構成されている。そして、下プレート10とインナプレート20の間、インナプレート20同士の間、およびインナプレート20と上プレート30の間のそれぞれには磁気ディスクメディア41が配置されている。磁気ディスクメディア41は中央に開口部41aを有する円盤形状であり、開口部41aの縁に金属製のセンタコア42が貼り付けられている。そして、センタコア42同士がスペーサ43,43′により係合して5枚の磁気ディスクメディア41(この積層・一体化された磁気ディスクメディア41をディスクスタック40とする)を一体に回転するようになっている。
【0014】
各インナプレート20は、平板状の主プレート21の外周縁に上下のプレートと当接するリブ22が形成されている。インナプレート20の図1における右手前側の一部は、磁気ヘッド63(図4参照)が磁気ディスクメディア41上に移動しやすいように切欠23を形成している。この切欠23の部分は、前記したリブ22が形成されておらず、そのためインナプレート20を積み重ねると、図2(a)に示すようにカートリッジケース2の側面に開口部3が形成される。
【0015】
この開口部3は、ディスクスタック40と同軸に回動するシャッタ4により開閉される。シャッタ4は、図1に示すように下ロータ51と上ロータ52とを組み合わせることにより構成されている。
【0016】
次に、各部材についてより詳細に説明する。
下プレート10は、主として略正方形の主プレート11の外周縁に、インナプレート20のリブ22の下面側と当接するリブ12と、側壁13が形成されて構成されている。側壁13は、主プレート11の1つの角(図1においては手前側の角)から所定の範囲、例えば一辺の3分の1程度の範囲に立設されており、およそインナプレート20を積み重ねた高さで形成されている。
【0017】
主プレート11の側壁13に連なる一方の一辺11a(図1における右手前側の一辺)から主プレート11の中心に向かう扇形の部分は、一段低くなった凹部14aを形成し、外周縁にはリブ12が形成されずに開口14となっている。これにより、磁気ヘッド63がカートリッジケース2内に進入することを容易にしている。
主プレート11の側壁13に連なる他の一辺11b(図1における左手前側の一辺)の中央略3分の1の範囲は、後記する下ロータ51のギヤ51fが露出できるようにリブ12が形成されずに開口15となっている。また、当該他の一辺11b側の側壁13の外側には、開口15に連なって下プレート10の外周に沿った溝13aが形成されている。溝13aは、磁気ディスクドライブのシャッタオープンギヤ67(図2(a)参照)がギヤ51fに係合すべく図2(a)の矢印Arで示す方向へ進入して開口15へ入り込む通路となっている。
【0018】
前記したリブ12は、主プレート11の外周縁のうち、側壁13、開口14,15を除く全周にわたり、上方へ突出するように形成されている。
主プレート11の中央には、最下層の磁気ディスクメディア41に設けられるセンタコア42を露出させるための円形の開口部16が形成されている。開口部16の上側の縁には、下ロータ51の中央に形成された中央開口部51cが外嵌するリブ17が全周にわたって形成されている。このリブ17は、下ロータ51を回動自在に支持する。
また、主プレート11の上面(内面)において、下ロータ51の外周縁に対応する位置には、円形状の下ロータ支持溝18が形成されている。この下ロータ支持溝18は、下ロータ51の外周縁において下方へ向けて形成されるリブ51d(図4参照)と係合することで、下ロータ51を磁気ディスクメディア41と同軸で回動自在に支持する。
また、主プレート11の四つの角部には上下に貫通して、雌ネジが形成されたネジ孔19が形成されている。
【0019】
インナプレート20の主プレート21は、およそ正方形をなしており、正方形の4つの角部のうち一つの角に相当する部分が磁気ディスクメディア41より一回り大きい円弧の形状(円弧部24)となっている。そして、円弧部24に連なる一辺(図1における右手前側)に前記した切欠23が扇形に形成されている。前記したリブ22は、主プレート21の外周縁のうち、円弧部24および切欠23を除く全周にわたり、上下に突出して形成されている。そして、主プレート21の中央には、上方のセンタコア42を露出して、下方のセンタコア42との連結を可能にするための中央開口部21cが形成されている。
また、主プレート21の3つの角部には、上下に貫通してネジ91のネジ軸部91aが挿通される孔29が形成されている。
【0020】
上プレート30は、下プレート10とおよそ対称に形成されている。図3に示すように、上プレート30は、およそ正方形の主プレート31に、前記した凹部14aに対応する凹部34と、リブ17に対応するリブ37と、下ロータ支持溝18に対応する上ロータ支持溝38が形成されている。なお、主プレート31の中央に開口は形成されず、側壁13に対応する側壁も形成されていない。
そして、主プレート31の外周縁には、下方に突出するリブ32が、凹部34を除く全周にわたって形成されている。
また、主プレート31の四つの角部には、ネジ91のネジ軸部91aが貫通する孔39が形成されている。
【0021】
下ロータ51は、およそ磁気ディスクメディア41と同じリング状の下ロータプレート51aに中央開口部51c、切欠51e、リブ51d、およびギヤ51fが形成され、下ロータプレート51aの外周縁にシャッタプレート51bが立設されて構成されている。中央開口部51cは、リブ17に外嵌する円形に形成され、切欠51eは、凹部14aに対応する扇形に形成される。また、リブ51dは、下ロータ支持溝18に対応して下ロータプレート51aの下面の外周縁に下方に向けて設けられている。
シャッタプレート51bは、開口部3(図2(a)参照)とディスクスタック40とを遮断する遮蔽部材であり、切欠51eに隣接して下ロータプレート51aの外周縁に沿って立設されている。ギヤ51fは、シャッタ4(図2(a)参照)を、磁気ディスクカートリッジ1の外部から開閉操作するために係合される部分であり、下ロータプレート51aの外周に、シャッタプレート51bに隣接して所定の範囲に形成されている。
【0022】
上ロータ52は、下ロータ51とおよそ対称に構成されている。すなわち、下ロータプレート51aと同様な上ロータプレート52aからなり、上ロータプレート52aには、上プレート30のリブ37に外嵌する中央開口部52cと、凹部34に対応する切欠52eと、上ロータ支持溝38に対応するリブ52dとが形成されている。また、上ロータプレート52aの外周縁の切欠52eに隣接する部分には、下ロータ51のシャッタプレート51bに対応して、シャッタ溝52bが形成されている。シャッタ溝52bと、シャッタプレート51bの上端縁が係合することで、下ロータ51と上ロータ52は一体に回動するようになっている。
上ロータ52は、中央開口部52cが上プレート30のリブ37に外嵌するとともにリブ52dが上ロータ支持溝38に係合することで上プレート30に回動自在に支持されている。なお、上ロータ52は、係止部材53により上プレート30からの脱落が防止されている。係止部材53は、リブ37(図3参照)に内挿される筒部53aと、筒部53aの一端に形成されたフランジ53bを有し、筒部53aが上ロータ52の下側から中央開口部52cに挿通され、リブ37に超音波溶着または接着剤などにより固定されている。
【0023】
図5に示す拡大断面図のように、下ロータ51の上面、インナプレート20の上下の両面、および上ロータ52の下面は、磁気ディスクメディア41と対向する面であり、それぞれ磁気ディスクメディア41に対向する部分にわたってライナ49が貼り付けられている。
ライナ49は、例えばポリエステル繊維やレーヨン/ポリエステル混紡繊維などの不織布などからなる。
【0024】
次に、下プレート10と、インナプレート20と、上プレート30の積層構造について説明する。
下プレート10のリブ12は、図5に示すように内側が外側に対して一段高く形成されて雄型段部12aを形成している。そして、インナプレート20のリブ22は、最外周で下方に突出した雌型段部22aを形成しており、雄型段部12aの外周と雌型段部22aの内周が嵌合可能になっている。また、ネジ91(図1参照)により下プレート10、インナプレート20、および上プレート30を締結したときには、雄型段部12aの上面と、インナプレート20の下面の対応する部分が密着する設定となっている。このように、下プレート10のリブ12と、インナプレート20のリブ22は、いわゆる印籠嵌合しているため、外部からカートリッジケース2内への塵埃の侵入が防止されている。
同様にして、インナプレート20同士、およびインナプレート20と上プレート30も印籠嵌合により積層されている。すなわち、インナプレート20の上側は、内側が一段高くなった雄型段部22bが形成され、上プレート30のリブ32は、最外周が一段下側に突出した雌型段部32aが形成されている。そして、インナプレート20の雄型段部22bと、上に隣接するインナプレート20の雌型段部22aが印籠嵌合し、また、インナプレート20の雄型段部22bと、上プレート30の雌型段部32aが印籠嵌合して積層されている。このようにして、リブ12,22,32は互いに印籠嵌合して、外部からカートリッジケース2へ塵埃が入ることを防止している。また、下プレート10、インナプレート20、上プレート30の積層と同時にカートリッジケース2の側壁が構成される。
【0025】
また、前記した雌型段部22aおよび雄型段部22bは、ともに主プレート21からライナ49の厚みより高く突出している。そのため、インナプレート20にライナ49を貼り付けてアセンブリにした後に、このアセンブリを作業台などに置いたとしても、ライナ49が作業台に接することが無く、したがってライナ49が塵埃などで汚染されることがない。
【0026】
このようなインナプレート20の積層によるカートリッジケース2の構成は、磁気ディスクメディア41の枚数の変更を容易にする。側壁13の高さ変更や、シャッタプレート51bの高さ変更は要するが、主としてインナプレート20の枚数を変更するだけで、カートリッジケース2内に形成される磁気ディスクメディア41の収容部の数を変更できるからである。
【0027】
次に、磁気ディスクメディア41およびその積層構造について説明する。
磁気ディスクメディア41は、例えばポリエステルなどの樹脂シートに磁性塗料を両面に塗布したものである。
【0028】
図6に示すように、センタコア42は、金属板をプレスにより絞り成形して略ハット状にしたものである。すなわち、主として円形の底板42aと、底板42aの外周縁から立ち上がる低い円筒状の側壁42bと、側壁42bの上端から外径方向に広がるフランジ42cとから構成されている。底板42aの中心には、センタホール42dが形成され、周縁部にはセンタホール42dを中心に60°間隔で6つの小孔(係止用孔)42eが形成されている。つまり、小孔42eは、後記するスペーサ43の回転軸を中心とする同一円上に等間隔で配置されている。
そして、ある小孔42eとセンタホール42dの中心とを結ぶ延長線に位置するフランジ42c上には、識別表示42fが施されている。この識別表示42fは、後記する組立時、センタコア42の位置決めを行うためのものである。ここでは、センサ検出可能な塗料表示が施されていることとするが、例えば、機械的な検出が可能な切り欠き、凹部、凸部としてもよい。また、これらを組み合わせて構成してもよい。
【0029】
スペーサ43は、隣接するセンタコア42の間に介装されて、センタコア42同士の間隔を保持するとともに、隣接するセンタコア42相互間の回転を係止して、積層された磁気ディスクメディア41が一体になって回転するように機能する。スペーサ43は、樹脂をリング状に成形した本体部43aと、本体部43aに圧入された金属製のピン(係止用突起)43bとから構成される。
本体部43aには、ピン43bが圧入される小径孔部43cと、小径孔部43cと同軸で僅かに大径である大径孔部43dとからなる貫通孔hが、センタコア42の小孔42eと対応する位置に6つ形成されている。この6つの貫通孔hは、隣接するもの同士の上下が逆になっている。つまり、大径孔部43dが上側に位置する貫通孔h1の両隣の貫通孔h2は、大径孔部43dが下側に位置するように配置されている。
また、本体部43aには、ピン43bと一定の位置関係にある3つの保持用凹部43eが形成されている。一定の位置関係というのは、相対的な位置関係という意味であり、ここでは、下側に突出したピン43bと上側に突出したピン43bとの中間に保持用凹部43eが形成されて、一定の位置関係が保たれている。
各小径孔部43cには、上側と下側からピン43bが圧入され、ピン43bの一端は大径孔部43dと小径孔部43cの境目に位置し、その他端は各小径孔部43cの外側へ突出している。大径孔部43dは、隣接するスペーサ43のピン43bの先端の逃げとしての機能を果たしている。
【0030】
このようなスペーサ43は、図5に示すように、隣接するセンタコア42の間に介装される。スペーサ43の下側に突出したピン43bは、スペーサ43の下側のセンタコア42の小孔42eに入り、下側のセンタコア42との相対回転を係止する。下側のセンタコア42のさらに下にスペーサ43がある場合には、ピン43bの先端は、下側のスペーサ43における大径孔部43dに入り込むことで、スペーサ43のセンタコア42に対する浮き上がりを防止している。スペーサ43の上側に突出したピン43bは、スペーサ43の上側のセンタコア42の小孔42eに入り、上側のセンタコア42との相対回転を係止する。上側のセンタコア42のさらに上にスペーサ43がある場合には、ピン43bの先端は、上側のスペーサ43における大径孔部43dに入り込む。
【0031】
なお、最上層のセンタコア42は、上側に回転係止すべきセンタコアが無いため、その上には下側にのみピン43bを突出させた、厚みの薄いトップスペーサ43′が配置される。
【0032】
このようにして、スペーサ43,43′のピン43bとセンタコア42の小孔42eとを凹凸嵌合してスペーサ43,43′をセンタコア42に取り付けることによって、スペーサ43,43′とセンタコア42とが係合し、複数のセンタコア42が一体に構成される(図5参照)。
【0033】
以上のように積層された磁気ディスクメディア41、つまりディスクスタック40は、連結軸44、ベアリングボール45、圧縮コイルばね46、およびセンタプレート47により、安定した回転支持がなされている。
図5に示すように、連結軸44は、積層されたセンタコア42の相互間の中心の振れを少なくするとともに、ベアリングボール45および圧縮コイルばね46を保持するためのものであり、軸部44a、ボール保持部44b、およびばね保持部44cからなる。軸部44aは、センタコア42のセンタホール42dに挿通可能な円柱形状からなる。ボール保持部44bは、軸部44aの上端に上側に開口した有底円筒状に形成されている。ボール保持部44bの深さは、ベアリングボール45の半径より大きく、そのためベアリングボール45がボール保持部44bに安定して保持される。ばね保持部44cは、ボール保持部44bの外径側に有底円筒を伏せた形状からなり、軸部44aとばね保持部44cの間の円筒状の空間に圧縮コイルばね46が配置される。なお、連結軸44の長さは任意的であるが、本実施形態では、下から2層目のセンタコア42まで届く長さであり、最下層のセンタコア42のセンタホール42dは、磁気ディスクドライブのスピンドル65が進入できるように開いている。
【0034】
センタプレート47は、上プレート30の内面の中心、つまり、リブ37の内側の平面部分に貼り付けられた滑り部材である。センタプレート47は、例えば、ポリオキシメチレン樹脂、超高分子量ポリエチレンなどの滑り性と耐摩耗性に優れた材料から構成することができる。
【0035】
ベアリングボール45は、例えばボールベアリングに使用される鋼製の球体からなるが、滑り性、耐摩耗性に優れた樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン樹脂などにより構成しても良い。ベアリングボール45は、連結軸44のボール保持部44b内に配置されて、ボール保持部44bの底面および上プレート30の内面の中心、つまりセンタプレート47と点接触により当接して、ディスクスタック40を回転支持する。
【0036】
圧縮コイルばね46は、一端(上端)が連結軸44のばね保持部44cに保持され、他端(下端)が最上層のセンタコア42の上面に当接して、積層されたセンタコア42を下プレート10側、つまり磁気ディスクドライブのスピンドル65側へ付勢している。これにより、センタコア42は、カートリッジケース2の中でがたつくことがなく、磁気ディスクメディア41の回転時の振れが防止される。
【0037】
磁気ディスクカートリッジ1に対し、データの記録、再生を行う磁気ディスクドライブは、図4に示すように、スピンドル65により、ディスクスタック40を回転させる。スピンドル65は、磁力により最下層のセンタコア42を吸着するとともに、センタコア42のセンタホール42dに入り込むことで、ディスクスタック40との軸合わせをする。この際、スピンドル65が、圧縮コイルばね46の付勢力に抗してセンタコア42を若干持ち上げるので、図4、図5に示すように、各磁気ディスクメディア41は、下ロータ51とインナプレート20、上下のインナプレート20同士、またはインナプレート20と上ロータ52の各間に形成される空間の中央に位置する。
磁気ディスクドライブの磁気ヘッド63は、スイングアーム62の先端に設けられている。磁気ヘッド63は、各磁気ディスクメディア41の両面に配置されている。
【0038】
以上のような磁気ディスクカートリッジ1は、図2(a)に示すように、不使用時は、シャッタ4を図中左回りに回動させて開口部3を閉塞しておくことで、内部への塵埃の侵入を防止することができる。そして、使用時には、図2(b)に示すように磁気ディスクドライブに装填する際に、磁気ディスクドライブのシャッタオープンギヤ67が、溝13aに嵌って案内されてギヤ51fと噛合し、シャッタ4を図中右回りへ回動させる。
そして、スピンドル65が回転することで、ディスクスタック40が回転する。その後、アクチュエータ61により駆動されることでスイングアーム62が回動して、磁気ヘッド63が磁気ディスクメディア41の上に移動される。
【0039】
磁気ヘッド63で、磁気ディスクメディア41にデータを記録する場合には、図示せぬ制御回路により磁気ヘッド63へ信号を送ることで磁気ディスクメディア41にデータが記録され、磁気ディスクメディア41からデータを再生する場合には、磁気ディスクメディア41上の磁界変化を磁気ヘッド63で検知して、信号が出力される。
このとき、ライナ49が適宜磁気ディスクメディア41に触れることで磁気ディスクメディア41上の塵埃が除去される。
磁気ディスクカートリッジ1の使用後は、磁気ヘッド63がカートリッジケース2から退避した後、磁気ディスクカートリッジ1をイジェクトすることで、シャッタオープンギヤ67によりギヤ51fが駆動されてシャッタ4が開口部3を閉じる。
【0040】
このように磁気ディスクカートリッジ1は、複数の磁気ディスクメディア41を有することから、複数の磁気ヘッド63で同時にデータにアクセスすることで、データ転送を高速で行うことができるというメリットがある。
また、インナプレート20を積み上げていくことでカートリッジケース2が構成されるために、磁気ディスクメディア41を異なる枚数にする仕様変更が容易である。そして、磁気ディスクカートリッジ1の組立時には、磁気ディスクメディア41をインナプレート20や、下プレート10に組み付けた下ロータ51上に載せて取り扱うことができるため、磁気ディスクメディア41に触れる機会を減らし、品質をより安定させることができる。
そして、インナプレート20は、下プレート10もしくはインナプレート20の上に積層され、固定されていることから、磁気ディスクメディア41との平行性を高くでき、磁気ディスクメディア41の回転を安定させることができ、磁気ディスクメディア41の高速回転、ひいてはデータ転送の高速化も可能となる。
【0041】
[ライブラリ装置]
前記した説明を踏まえ、本発明の実施の形態に係るライブラリ装置について説明する。ここでは、ハードディスク、または図1に示したフレキシブルな磁気ディスクメディア41(スタック型)を収納した磁気ディスクカートリッジと、磁気テープのテープカートリッジの2種類のカートリッジを用いてデータ管理を行う場合を例にして説明する。ただし、各種カートリッジの組み合わせは、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、他の組み合わせとしてもよい。例えば、光ディスクカートリッジと図1に示した磁気ディスクカートリッジ1の2種類のカートリッジを組み合わせてもよいし、3種類以上のカートリッジを組み合わせて適用してもよい。
【0042】
図7は、ライブラリ装置を含む全体的なシステムの構成を示すブロック図である。
図7において、ライブラリ装置100は、LAN(Local Area Network)201を介して、サーバ装置200に接続されている。サーバ装置200には、例えばパソコンサーバが用いられる。なお、本実施の形態において、ライブラリ装置あるいはライブラリシステムとは、その規模の大小を問わず、カートリッジを管理するものを広く含む。例えば、オートローダもこれに含むものとする。
ライブラリ装置100は、コントロールユニット101、ロボット用制御部102およびロボット部(ハンドリング機構)103を装備している。また、このライブラリ装置100は、複数のドライブ装置104a,104bを装備している。ドライブ装置104aは、テープカートリッジ用のドライブ装置であり、ここでは、1台のドライブ装置104aが準備されている。ドライブ装置104bは、磁気ディスクカートリッジのドライブ装置であり、ここでは、4台のドライブ装置104bが準備されている。
【0043】
さらにコントロールユニット101を詳述する。コントロールユニット101には、操作部106、表示部107およびインターフェース108が搭載され、これらがバス109上で接続されている。インターフェース108には、通信ケーブル105を介して、前記したドライブ装置104a,104bが接続されている。
また、バス109上には、サーバ装置200とのインターフェース110、RAM(記憶装置)111、ROM(記憶装置)112およびCPU(制御装置)113が接続されている。なお、このコントロールユニット101には、不図示のタイマが実装されており、現在時刻が特定できるようになっている。
【0044】
そして、このようなライブラリ装置100には、図8に示すように、複数の異なる種類のカートリッジ70,71を収納する収納棚90が取り付けられている。カートリッジ70は、磁気ディスクカートリッジであり、カートリッジ71は、テープカートリッジである。このテープカートリッジ71中の磁気テープには、例えば、さまざまな顧客に関する情報や人工衛星から送られてきた気象データなどの大容量のデータが記録されている。
また、図8に示したライブラリ装置100には、ロボット本体103dを搬送するためのX軸レール103a、Y軸レール103bおよびZ軸レール103cが取り付けられている。ロボット本体103dには、ロボットハンド103eが装着され、このロボット本体103dは、前記した各レール103a,103b,103cに沿って移動可能に構成されている。さらに、ロボット本体103dは、Z軸を中心に左右の回転が可能に構成されている。
ロボットハンド103eは、収納棚90に収納されているカートリッジ70,71を保持して取り出すようになっている。このように構成することにより、収納棚90から、所定のカートリッジ70,71を取り出してドライブ装置104a,104bまで搬送することが可能となる。なお、本実施の形態においては、前記した各レール103a〜103c、ロボット本体103dおよびロボットハンド103eにより図7に示したロボット部103が構成されていることとする。
【0045】
次に、図7に示したRAM111に格納されているデータ様式について説明する。ここでは、RAM111とするが、ハードディスクなどの他の記憶装置を用いてもよい。
図9は、RAM111に格納されているデータ様式を示す図である。この図9に示すように、RAM111には、棚番号d1、カートリッジ番号d2および順序d3が相互に関連付けられて格納されている。棚番号d1は、図8に示した収納棚90の位置を特定するためのものであり、ここでは、「1」などが用いられている。
カートリッジ番号d2は、カートリッジ70,71を特定するためのものであり、ここでは、「A001」などが用いられている。
順序d3は、再生順序を特定するためのデータであり、例えば、インデックスなどが用いられる。
【0046】
また、このRAM111には、図10に示すように、前記したカートリッジ番号d2と媒体タイプd4との関連付けが格納されている。媒体タイプd4は、例えば、磁気テープ、磁気ディスクの別を表すものである。
さらに、このRAM111には、図11に示すように、検索キーワードd5と前記したカートリッジ番号d2との関連付けが格納されている。検索キーワードd5は、前記したテープカートリッジ71の磁気テープに記録されている気象データなどのカテゴリーを特定するためのものであり、ここでは、「北海道」などがあげられている。この検索キーワードd5は、あらかじめ設定しておくこととなる。
また、図11に示したカートリッジ番号d2は、磁気ディスクカートリッジ70のカートリッジ番号である。これにより、アクセスタイムが速いという特性を活用して、検索を迅速に行うことが可能になる。
【0047】
次に、磁気ディスクカートリッジ70の磁気ディスクに記録されているデータ様式について説明する。
図12は、磁気ディスクカートリッジの磁気ディスクに記録されているデータ様式を示す図である。この図12に示す磁気ディスクには、図11に示した検索キーワードd5とカートリッジ番号d2と記録位置d7とが、インデックス情報d6として記録されている。ここでいうカートリッジ番号d2は、テープカートリッジ71のカートリッジ番号であり、記録位置d7は、テープカートリッジ71中の磁気テープの記録位置を特定するためのものである。例えば、記録位置d7には、アドレスなどが用いられる。
【0048】
なお、前記した検索キーワードd5は、磁気ディスクカートリッジ70のドライブ装置104bを3台用いて3つの磁気ディスクカートリッジ70に同時に記録することとする。これにより、システムの信頼性を高めることができる。
【0049】
このように構成したライブラリ装置100を用いて各種カートリッジ70,71を管理する方法について図13に基づいて説明する。ここでは、まず、テープカートリッジ71中の磁気テープに記録されている気象データをある部分から再生する場合を例にして説明する。
[ライブラリ装置での再生処理]
図13は、ライブラリ装置における再生処理の全体的な処理手順を示す図である。
まず、利用者が、図7に示したサーバ装置200を操作して、気象データのカテゴリーとして設定されている検索キーワード(例えば、北海道)d5を入力して、ライブラリ装置100に送信する。そうすると、図7に示したライブラリ装置100のCPU113は、サーバ装置200からの検索キーワードd5を入力する(S10)。続いて、CPU113は、図11に示したRAM111を参照して、S10で入力した検索キーワードd5に対応する、磁気ディスクカートリッジ70のカートリッジ番号d2を読み出す(S11)。
【0050】
次に、CPU113では、S11で読み出したカートリッジ番号d2のテープカートリッジ71を図7のロボット部103に搬送させるようロボット用制御部102に指令を送る。そうすると、ロボット部103は、該当する磁気ディスクカートリッジ70を搬送してドライブ装置104bに移動し、CPU113は、そのドライブ装置104bで読み込まれた図12のインデックス情報d6を検索する(S12)。検索では、図12のインデックス情報d6から、S10で入力された検索キーワードd5に合致するカートリッジ番号(ここではテープカートリッジ71のもの)d2と記録位置d7が読み出される。
【0051】
次に、CPU113は、S12で検索したインデックス情報d6に含まれるカートリッジ番号d2のテープカートリッジ71をロボット部103に搬送させるようロボット用制御部102に指令を送る。そうすると、ロボット部103は、該当するテープカートリッジ71を搬送してドライブ装置104aに移動する(S13)。そして、ドライブ装置104aは、S13で移動されたテープカートリッジ71の磁気テープを、S12で検索されたインデックス情報に含まれるカートリッジ番号d2に対応する記録位置d7から再生する。これにより、テープカートリッジ71中の磁気テープに記録されている気象データを所望の部分から再生することが可能となる。この場合、磁気ディスクを用いることによって、アクセスタイムやシークタイムが遅いという磁気テープの弱点を補うことが可能となる。したがって、データ管理を効率的に行うことが可能となる。
【0052】
[ライブラリ装置での再生処理の他の具体例]
次に、前記した図13に示した再生処理の他の具体例について説明する。図13では、テープカートリッジ中の磁気テープに記録されている気象データを所望の部分から再生する場合について説明したが、これに限らない。例えば、ホームビデオで撮影した映像(例えば、「娘が3〜4歳の頃に家族で夏に旅行したもの」)をテープカートリッジ中の磁気テープに記録している場合に、前記した検索キーワードd5を用いて、その映像を所望のシーンから再生するようにしてもよい。この場合、検索キーワードd5としては、例えば、「女性」、「幼児」、「ひまわり」、「複数の人」、「笑っている」を用いることとする。そして、このような検索キーワードd5を前記した映像の各シーンに予め関連付けておく。このようにすると、例えばホームサーバなどを用いて、所定の映像を所望のシーンから再生することが可能となる。
【0053】
[ライブラリ装置でのバックアップデータの保存処理]
次に、図7に示したライブラリ装置100でのバックアップデータの保存処理について図7および図8を参照して説明する。ここでは、バックアップデータの保存時間とカートリッジ70,71の種別(ここでは、磁気テープ,磁気ディスク)との対応付けが図7のRAM111に格納されていることとして説明する。この対応付けでは、例えば、昼間は磁気ディスク、夜間は磁気テープと設定されている。
この場合、図7に示したCPU113は、例えば、所定のバックアップデータを保存させる指示をサーバ装置200から受け付けると、まず、そのときの保存時間(例えば昼間)に対応するカートリッジの種別(例えば磁気ディスク)をRAM111から読み出す。保存時間の特定は、例えば不図示のタイマを用いる。続いて、CPU113は、図7のロボット用制御部102に指令を送り、RAM111から読み出した種別のカートリッジ(ここでは、例えば磁気ディスクカートリッジ)70を、図8の収納棚90から図7のロボット部103に搬送させる。
そして、CPU113は、図8のドライブ装置104bに指令を送り、ロボット部103に搬送させたカートリッジ70の磁気ディスク上に前記したバックアップデータを保存させる。これにより、例えば、昼間は、ランダムアクセスが可能でかつアクセス時間が速い磁気ディスクに保存することが可能となり、また夜間は、大容量のデータ保存が可能な磁気テープに保存することが可能となる。さらに、保存時間とカートリッジの種別との対応関係を自在に組み合わせることにより、昼間は、磁気ディスクに保存したデータを利用しやすいように処理(加工、編集など)し、夜間は、昼間磁気ディスクに保存したデータを磁気テープに保存することも可能となる。また、昼間であっても随時バックアックデータを保存することが可能となるので、現在多くの場合に行われている保存方法、すなわち磁気テープのみによる夜間の保存方法の場合とは異なり、大切なデータを失う機会を少なくすることができる。したがって、システム全体の稼動率を低下させないようにすることが可能となる。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記した実施の形態に限定されることなく適宜変形して実施することが可能である。ライブラリ装置100の構成(データ様式を含む)および処理手順の順序は、既知の技術により種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る磁気ディスクカートリッジの分解斜視図である。
【図2】図1の磁気ディスクカートリッジの外観斜視図の(a)シャッタを閉じた状態、および(b)シャッタを開けた状態を示す。
【図3】図1の上プレートの内面を示す斜視図である。
【図4】図1の磁気ディスクドライブに装填した磁気ディスクカートリッジの図2(b)におけるIV−IV断面図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】図1の磁気ディスクメディアの積層構造を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るライブラリ装置を含む全体のシステムを示すブロック図である。
【図8】図7に示したライブラリ装置の内部を示す概略図である。
【図9】図7に示したRAMに格納されているデータ様式を示す図である。
【図10】図9に示したデータ様式とは異なる他のRAMのデータ様式を示す図である。
【図11】図9および図10に示したデータ様式とは異なる他のRAMのデータ様式を示す図である。
【図12】図7に示した磁気ディスクカートリッジ中の磁気ディスクのデータ様式を示す
【図13】図7に示したライブラリ装置における再生処理を示す処理手順である。
【符号の説明】
【0056】
70a,70b カートリッジ
100 ライブラリ装置
103 ロボット部
104a,104b ドライブ装置
111 RAM
113 CPU


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる種類の記録媒体を収納したカートリッジを収納する収納棚と、この収納棚から前記カートリッジを搬送するハンドリング機構と、このハンドリング機構により搬送された前記カートリッジに収納されている記録媒体のデータ処理を行うドライブ装置と、前記ハンドリング機構が前記カートリッジを搬送する際、所定の指示に応じて特定の種類の前記カートリッジを選択的に搬送させる指令を前記ハンドリング機構に行う制御装置とを備えたことを特徴とするライブラリ装置。
【請求項2】
前記収納棚に収納されている前記カートリッジは、磁気ディスクカートリッジ、光ディスクカートリッジ、磁気テープカートリッジおよび光テープカートリッジのうちのいずれかの種類であることを特徴とする請求項1に記載のライブラリ装置。
【請求項3】
前記収納棚に収納されている前記カートリッジが、フレキシブルな磁気ディスクメディアを収納した磁気ディスクカートリッジとテープカートリッジの2種類の場合、前記磁気ディスクカートリッジには、前記テープカートリッジの記録媒体に記録されている記録データに対応する当該記録媒体上の記録位置を示すインデックス情報が予め記録されており、
前記制御装置は、
前記テープカートリッジについての再生処理の指示を受け付けたとき、前記磁気ディスクカートリッジに記録されている前記インデックス情報を参照して、該当するテープカートリッジを前記ハンドリング機構に搬送させ、その記録媒体上の記録位置から前記ドライブ装置に再生させることを特徴とする請求項1に記載のライブラリ装置。
【請求項4】
前記ライブラリ装置には、さらに、バックアップデータの保存時間と前記カートリッジの種別との対応付けを格納する記憶装置が設けられており、
前記制御装置は、
所定のバックアップデータを保存させる指示を受け付けたとき、そのときの保存時間に対応する前記カートリッジの種別を前記記憶装置から読み出し、その種別のカートリッジを前記収納棚から前記ハンドリング機構に搬送させ、その記録媒体上に前記指示されたバックアップデータを保存させることを特徴とする請求項1に記載のライブラリ装置。
【請求項5】
前記各種カートリッジは、略同一サイズで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のライブラリ装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−92707(P2006−92707A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−280112(P2004−280112)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】