説明

リリーフ弁及びリリーフ弁用調整器具

【課題】簡単な構造で高低2つの設定値を容易に設定できるようにし、使用個数の削減によってコストの低廉化を実現するとともに、接合部分等からの漏れ等の不確実な要素を利用する必要をなくして設計作業及び組立作業を簡略化する。
【解決手段】リリーフ弁10において、ネジ部23Aに対する低圧調整ナット4の螺合量を調整してコイルバネ3の有効長を変化させ、内圧防爆容器20の内圧が低圧側の設定値を超えたときに、弁体2が矢印X方向に移動するように、弁体2を矢印Y方向に付勢するコイルバネ3の弾性力(付勢力)を調節する。また、リリーフ弁10において、支持部材6のネジ孔6Aにおける高圧調整ネジ5の螺合位置を調整し、内圧防爆容器20の内圧が高圧側の設定値となった時に、弁体2の弁部21が高圧調整ネジ5に当接して弁体2の矢印X方向についての摺動量が最大値となるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、圧力気体の圧力が設定値より高くなった時に、圧力を外部に逃すリリーフ弁、及び、このリリーフ弁における設定値の調整に用いられるリリーフ弁調整器具に関する。
【背景技術】
【0002】
容器内の圧力を一定に維持するため、容器内を外部から加圧するとともに、容器内の圧力が設定値を越えた際に容器の内部を外部に開放するリリーフ弁が用いられる。リリーフ弁は、圧力気体の圧力が予め設定された設定値より高くなった時に、弁部を開放して圧力を外部に逃す(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このリリーフ弁は、例えば、引火性ガス雰囲気等の危険地域内で接点機構を有する電気機器を収納する内圧防爆容器に用いられる場合がある。内圧防爆容器の内部には、危険地域の外部に設置されたコンプレッサーからの圧搾空気が、レギュレータによって所定の圧力にされて供給される。例えば、リリーフ弁に外部の気圧よりも僅かに高い圧力を設定しておくと、内圧防爆容器の内部の圧力が設定値に維持される。
【0004】
これによって、内圧防爆容器の内部は正圧になり、外部の引火性ガスが内圧防爆容器の内部に流入することはなく、電気機器の接点に火花が発生しても引火性ガスの爆発事故を生じることがない。
【特許文献1】特開2002−340207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のリリーフ弁では、弁体が内圧を外部に開放する際の設定値として単一の圧力しか設定することができなかったため、状況に応じて複数の圧力値のいずれかに設定しなければならない場合には、複数のリリーフ弁が必要になり、コストの上昇を招く問題があった。
【0006】
例えば、内圧防爆容器に収納された電気機器の運転が定期的に休止される場合、同時にレギュレータによる内圧防爆容器の内部への圧搾空気の供給も停止され、この間に内圧防爆容器の内部に外部の引火性ガスが流入している可能性がある。そこで、電気機器の運転再開時には、一時的に、レギュレータから電気機器の運転時の圧力よりも高圧の圧搾空気を内圧防爆容器の内部に供給し、内圧防爆容器内の気体を入れ換える掃気作業が行われる。このため、内圧防爆容器の内圧は、電気機器の運転時には低圧側の設定値に維持し、掃気作業時には高圧側の設定値に維持する必要がある。
【0007】
このような場合に、内圧防爆容器に高圧側の設定値を設定したリリーフ弁を備え、電気機器の運転時には内圧防爆容器の接合部分等からの漏れを利用して低圧側の設定値を実現することも行われていた。この方法では、内圧防爆容器に複数のリリーフ弁を備える必要がないためにコストの上昇を招くことはないが、接合部分等の設計作業及び組立作業が困難になる問題がある。
【0008】
これらの問題は、内圧防爆容器だけでなく、内圧を複数の設定値に選択的に維持すべき圧力回路において共通して生じる問題である。
【0009】
この発明の目的は、簡単な構造で高低2つの設定値を容易に設定できるようにし、使用個数の削減によってコストの低廉化を実現することができるとともに、接合部分等からの漏れ等の不確実な要素を利用する必要をなくして設計作業及び組立作業を簡略化することができるリリーフ弁及びリリーフ弁用調整器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るリリーフ弁は、上記の課題を解決するために、軸方向の両端が開放した筒状のハウジングと、前記ハウジング内に軸方向に摺動自在にされ、軸方向の摺動にともなってハウジングの軸方向の一端側の開口部を外側から開閉する弁体と、前記弁体を前記ハウジングの他端側に付勢する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を変更自在に設定する低圧調整機構と、前記弁体の前記ハウジングの一端側への摺動量の最大値を変更自在に設定する高圧調整機構と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成においては、内圧が低圧調整機構によって調整された付勢部材の付勢力を超えると弁体がハウジング内を軸方向の一端側に摺動し、ハウジングの一端側の開口部が開放される。ハウジング内における一端側への弁体の摺動量は内圧の上昇に応じて増減し、圧内圧が上昇するにともなって弁体はさらに一端側に移動し、弁体は摺動量が高圧調整機構によって設定された最大値となる位置で停止する。ハウジングの一端側の開口部は弁体の摺動量に応じた開口量にされ、この開口量に応じて内圧が減圧される。
【0012】
したがって、内圧は付勢部材の付勢力に対応した低圧側の設定値、又は、弁体の摺動量の最大値に対応した高圧側の設定値に維持される。
【0013】
また、この発明に係るリリーフ弁用調整器具は、軸方向の両端が開放した筒状を呈し、一端側がリリーフ弁におけるハウジングの他端側に軸方向に着脱自在にされた本体と、前記本体の他端側を開閉する蓋体と、から構成され、前記本体又は前記蓋体の一部に、前記本体の内部に連通するとともに、加圧用の気体の供給に用いられる配管が装着される配管装着孔を形成した配管装着孔を形成したことを特徴とする。
【0014】
この構成においては、蓋体によって他端側が閉鎖された本体の一端側をリリーフ弁のハウジングにおける他端側に軸方向に装着し、配管装着孔に装着した配管を介して本体の内部に圧搾空気を供給すると、リリーフ弁は内部が加圧される容器に装着した状態にされる。この状態で、本体の内部に所定の圧力の圧搾空気を配管を介して供給することで、高圧調整機構の調整が可能になる。また、リリーフ弁の弁体の動作を確認しつつ、本体の他端側に蓋体を着脱してリリーフ弁の低圧調整機構を操作することで、低圧調整機構の調整が可能になる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、内圧を付勢部材の付勢力に対応した低圧側の設定値、又は、弁体の摺動量の最大値に対応した高圧側の設定値に選択的に維持することができるため、簡単な構造で高低2つの設定値を容易に設定でき、使用個数の削減によってコストの低廉化を実現することができるとともに、接合部分等からの漏れ等の不確実な要素を利用する必要をなくして設計作業及び組立作業を簡略化することができる。
【0016】
また、本体の内部に所定の圧力の圧搾空気を配管を介して供給することで、高圧調整機構の調整が可能になるとともに、リリーフ弁の弁体の動作を確認しつつ、本体の他端側に蓋体を着脱してリリーフ弁の低圧調整機構を操作することで、低圧調整機構の調整が可能になるため、リリーフ弁に高低2種類の設定値を容易に設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、この発明の実施形態に係るリリーフ弁の構成を示す正面断面図及び左右の側面図である。リリーフ弁10は、軸方向(矢印X,Y方向)の両端が開放した筒状体のハウジング1、ハウジング1内に軸方向に摺動自在にされて軸方向の摺動にともなってハウジング1の軸方向の一端側の開口部1Aを外側から開閉する弁体2、弁体2をハウジング1の他端側に向けて矢印Y方向に付勢する付勢部材としてのコイルバネ3、コイルバネ3の付勢力を変更自在に設定する低圧調整機構としての低圧調整ナット4、並びに、ハウジング1の一端側への弁体2の摺動量の最大値を変更自在に設定する高圧調整機構としての高圧調整ネジ5及び支持部材6を備えている。
【0018】
ハウジング1の周面における軸方向の他端側には、ネジ部1Cが形成されている。ネジ部1Cには、図示しないロックナットが螺合する。ハウジング1の一端面(右側面)及び他端面(左側面)には、それぞれ開口部1A及び開口部1Bが開口している。
【0019】
弁体2は、パッキン21Aを介してハウジング1の一端側の開口部1Aの周縁部に外側から圧接する弁部21と、ハウジング1の内部に嵌入しハウジング1の軸方向に貫通する貫通孔22A及び通気孔22Bを備えたバネ座22と、一端が弁部21に固定され他端に貫通孔22Aを軸方向に貫通するネジ部23Aが形成された軸部23と、を含む。
【0020】
コイルバネ3は、一端をハウジング1内の一端側に固定し、他端をバネ座22に当接させている。
【0021】
低圧調整ナット4は、弁体2のネジ部23Aにおいて貫通孔22Aからハウジング1の他端側に露出した部分に螺合してバネ座22に当接する。
【0022】
支持部材6は、ハウジング1の周面の3箇所において、固定ネジ6Bを介して固定されている。支持部材6は、弁部21に対して軸方向に対向する位置に軸方向のネジ孔6Aを配置している。高圧調整ネジ5は、このネジ孔6Aに対して軸方向について任意の位置に、ロックナット5Aを介して固定自在に螺合する。
【0023】
図2は、上記リリーフ弁の使用状態の一例を示す概略図である。この例では、図1に示したリリーフ弁10を内圧防爆容器20に備えている。リリーフ弁10は、ハウジング1のネジ部1Cを内圧防爆容器20の壁面に貫通させ、ネジ部1Cにおいて内圧防爆容器20内に露出した部分にロックナット11を螺合させることにより、内圧防爆容器20に固定されている。
【0024】
内圧防爆容器20は、火花を発生する可能性のある接点機構を備えた電気機器50を収納し、引火性ガス雰囲気の危険地域に設置される。内圧防爆容器20は、本体と蓋体とからなり、一部に図示しない開閉口を備えている。このため、内圧防爆容器20の内部には、本体と蓋体との接合部や開口部から引火性ガスが侵入する可能性がある。
【0025】
そこで、電気機器50の運転時には、危険地域外に設置されたコンプレッサー40Aの圧搾空気(加圧用の気体)がレギュレータ30Aを介して所定の低圧側圧力にされて内圧防爆容器20内に供給され、内圧防爆容器20の内部の圧力を危険地域の気圧に対して正圧となる低圧側の設定値にしておく。これによって、電気機器50の運転期間中に、内圧防爆容器20の内部に引火性ガスが侵入することを防止する。このとき、内圧防爆容器20の内圧が低圧側の設定値を超えると、リリーフ弁10を介して内圧防爆容器20の内部を外部に開放し、内圧防爆容器20の内圧を低圧側の設定値に維持する。
【0026】
また、電気機器50の休止時には、同時に内圧防爆容器20内に対するコンプレッサー40Aの圧搾空気の供給も停止されるため、内圧防爆容器20内に引火性ガスが侵入している可能性がある。そこで、電気機器50の運転再開前には、危険地域外に設置されたコンプレッサー40Bの圧搾空気がレギュレータ30Bを介して所定の高圧側圧力にされて内圧防爆容器20内に供給され、内圧防爆容器20内の気体の全てをリリーフ弁10を介して外部に排出し、入れ換える掃気作業が行われる。これによって、電気機器50の運転開始時に、内圧防爆容器20の内部に引火性ガスが残留していることを防止する。
【0027】
このように、リリーフ弁10は、内圧防爆容器20の内圧を、レギュレータ30Aから圧搾空気が供給される際の低圧側の設定値と、レギュレータ30Bから圧搾空気が供給される際の高圧側の設定値と、に選択的に維持する必要がある。
【0028】
このため、リリーフ弁10において、ネジ部23Aに対する低圧調整ナット4の螺合量を調整してコイルバネ3の有効長を変化させ、内圧防爆容器20の内圧が低圧側の設定値を超えたときに、弁体2が矢印X方向に移動するように、弁体2を矢印Y方向に付勢するコイルバネ3の弾性力(付勢力)を調節する。
【0029】
また、リリーフ弁10において、支持部材6のネジ孔6Aにおける高圧調整ネジ5の螺合位置を調整し、内圧防爆容器20の内圧が高圧側の設定値となった時に、弁体2の弁部21が高圧調整ネジ5に当接して弁体2の矢印X方向についての摺動量が最大値となるようにする。
【0030】
なお、内圧防爆容器20の内圧は、リリーフ弁10においてバネ座22の貫通孔22Bを経由して弁部21に作用する。
【0031】
以上の構成により、単一のリリーフ弁10により、内圧防爆容器10の内圧をコイルバネ3の弾性力に対応した低圧側の設定値、及び、弁体2の摺動量の最大値に対応した高圧側の設定値に選択的に維持することができるため、簡単な構造で高低2つの設定値を容易に設定でき、使用個数の削減によってコストの低廉化を実現することができるとともに、接合部分等からの漏れ等の不確実な要素を利用する必要をなくして設計作業及び組立作業を簡略化することができる。
【0032】
図3は、この発明の実施形態に係るリリーフ弁用調整器具の一例を示す正面断面図である。上記リリーフ弁10に低圧側の設定値及び高圧側の設定値を設定するリリーフ弁用調整器具60は、軸方向の両端が開放した筒状体を呈する本体60Aと、本体60Aに軸方向に着脱自在にされた蓋体60Bと、からなる。本体60Aにおいて、軸方向の一端側の内周面には雌ネジ部61が形成されており、軸方向の他端側の外周面には雄ネジ部62が形成されており、軸方向の中間部に外周面から内部に連通した配管装着孔64が形成されている。
【0033】
蓋体60Bには、本体60Aの雄ネジ部62に螺合する雌ネジ部63が形成されている。雄ネジ部62と雌ネジ部63との螺合により、蓋体60Bが本体60Aの他端側に着脱自在にされている。
【0034】
本体60Aは、雌ネジ部61をリリーフ弁10におけるハウジング1の周面に形成されたネジ部1Cに螺合させることにより、リリーフ弁10の他端側に着脱自在に装着される。蓋体60Bが他端側に装着された本体60Aをリリーフ弁10の他端側に装着し、配管装着孔64に図示しない配管を装着し、図示しないレギュレータからから本体60Aの内部に所定の圧力の圧搾空気を供給することにより、リリーフ弁10は内圧防爆容器20に装着した状態と同様の状態になる。
【0035】
この状態で、まず、本体60Aの内部に内圧防爆容器20の低圧側の設定値の圧力の圧搾空気を供給し、弁部21の摺動状態を確認する。弁部21の摺動状態が適正でない場合には、圧搾空気の供給を停止して蓋体60Bを本体60Aから取り外し、工具を用いて低圧調整ナット4を弁部21の摺動状態に応じた方向に回転させる。この後、蓋体60Bを本体60Aに装着して再度本体60Aの内部に内圧防爆容器20の低圧側の設定値の圧力の圧搾空気を供給し、弁部21の摺動状態を確認する。この作業を繰り返すことにより、リリーフ弁10に内圧防爆容器20の低圧側の設定値を設定することができる。
【0036】
次に、蓋体60Bを本体60Aに装着した状態のまま本体60Aの内部に内圧防爆容器20の高圧側の設定値の圧力の圧搾空気を供給し、高圧調整ネジ5の頭部が摺動を停止した弁部21に当接するように、ロックナット5Aを介して支持部材6のネジ孔6Aにおける高圧調整ネジ5の螺合位置を調整する。これによって、リリーフ弁10に内圧防爆容器20の高圧側の設定値を設定することができる。
【0037】
以上のようにして、リリーフ弁用調整器具60を用いることにより、本体60Aの内部に所定の圧力の圧搾空気を配管を介して供給することで、高圧調整ネジ5の固定位置の調整が可能になるとともに、リリーフ弁10の弁体2の動作を確認しつつ、本体60Aの他端側に蓋体60Bを着脱してリリーフ弁10の低圧調整ナット4を操作することで調整が可能になるため、リリーフ弁10に高低2種類の設定値を適正かつ容易に設定することができる。
【0038】
なお、上記の実施形態では、リリーフ弁を内圧防爆容器に適用した場合を例に挙げて説明したが、複数の設定値を維持すべき圧力回路においても、この発明のリリーフ弁及びリリーフ弁用調整器具を使用することができる。
【0039】
また、この発明のリリーフ弁10は、低圧調整ナット4のみを備え、単一の設定値のみを設定可能な従来のリリーフ弁のハウジングにネジ孔6Aを形成した支持部材6を取り付け、このネジ孔6Aに高圧調整ネジ5をロックナット5Aを介して固定することによって得ることができる。このため、この発明のリリーフ弁10は、既存の単一の設定値のみを設定可能なリリーフ弁を改良することで、極めて容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明の実施形態に係るリリーフ弁の構成を示す正面断面図及び左右の側面図である。
【図2】上記リリーフ弁の使用状態の一例を示す概略図である。
【図3】この発明の実施形態に係るリリーフ弁用調整器具の一例を示す正面断面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 ハウジング
2 弁体
3 コイルバネ(付勢部材)
4 低圧調整ナット(低圧調整機構)
5 高圧調整ネジ(高圧調整機構)
6 支持部材(高圧調整機構)
6A ネジ孔
10 リリーフ弁
20 内圧防爆容器
21 弁部
22 バネ座
22A 貫通孔
23 軸部
30A,30B レギュレータ
40A,40B コンプレッサー
50 電気機器
60 リリーフ弁用調整器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向の両端が開放した筒状のハウジングと、
前記ハウジング内に軸方向に摺動自在にされ、軸方向の摺動にともなってハウジングの軸方向の一端側の開口部を外側から開閉する弁体と、
前記弁体を前記ハウジングの他端側に付勢する付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力を変更自在に設定する低圧調整機構と、
前記弁体の前記ハウジングの一端側への摺動量の最大値を変更自在に設定する高圧調整機構と、を備えたことを特徴とするリリーフ弁。
【請求項2】
前記弁体は、前記ハウジングの一端側の開口部の周縁部に外側から圧接する弁部と、前記ハウジングの内部に嵌入し前記ハウジングの軸方向に貫通する通気孔及び貫通孔を備えたバネ座と、一端が前記弁部に固定され他端に前記貫通孔を前記軸方向に貫通するネジ部が形成された軸部と、を含み、
前記付勢部材は、一端が前記ハウジング内の前記一端側に固定され、他端が前記バネ座に当接するコイルバネであり、
前記低圧調整機構は、前記弁体の前記ネジ部において前記貫通孔から前記ハウジングの他端側に露出した部分に螺合して前記バネ座に当接する低圧調整ナットであることを特徴とする請求項1に記載のリリーフ弁。
【請求項3】
前記高圧調整機構は、前記弁体の前記弁部に対して前記軸方向に対向する位置に前記軸方向のネジ孔を配置した支持部材、並びに、前記ネジ孔に対して任意の位置に固定自在に螺合する高圧調整ネジを含むことを特徴とする請求項1に記載のリリーフ弁。
【請求項4】
軸方向の両端が開放した筒状を呈し、一端側が請求項1〜3のいずれかに記載のリリーフ弁における前記ハウジングの他端側に前記軸方向に着脱自在にされた本体と、
前記本体の他端側を開閉する蓋体と、から構成され、
前記本体又は前記蓋体の一部に、前記本体の内部に連通するとともに、加圧用の気体の供給に用いられる配管が装着される配管装着孔を形成したことを特徴とするリリーフ弁用調整器具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−144882(P2006−144882A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−334625(P2004−334625)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(000000309)IDEC株式会社 (188)
【Fターム(参考)】