説明

伝送装置および伝送方法

【課題】対向側の装置から送信されるフレームまたはパケットのスタッフモードに適合でき、対向装置のスタッフモードが不明でもデータを正常に受信できること。
【解決手段】入力フレームされたデータに対するビットデスタッフィング処理を行うビットデスタッフ処理部と、データの複製データに対するバイトデスタッフィング処理を行うバイトデスタッフ処理部と、ビットデスタッフ処理部およびバイトデスタッフ処理部のそれぞれの出力に対して、FCS処理を行うFCSチェック部と、ビットデスタッフ処理部およびバイトデスタッフ処理部のそれぞれにおけるコード変換結果と、FCSチェック部により正常なFCSを有するデータを検出した側のスタッフモードによって、対向側の伝送装置のスタッフモードを判定するスタッフモード判定部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、伝送装置におけるフレームあるいはパケットのカプセリングを行う伝送装置および伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図9は、フレームのカプセリングを行う伝送装置を備えたネットワークの構成図である。端末装置1500が送受するフレームは、構内ネットワーク1501を介してEOS/POS伝送装置1502に接続され、このEOS/POS伝送装置1502は、SDH伝送装置1504を介してSDH等の広域ネットワーク1503に接続されている。
【0003】
EOS(Ether over Sonet)、POS(Packet over Sonet)機能を有するEOS/POS伝送装置1502は、イーサフレーム(Ether Frame)やIP PacketをSDH/Sonetのペイロードに格納する際に、GFP(Generic Framing Procedure)や、LAPS(Link Access Procedure for SDH)により、フレームあるいはパケットをカプセリングする。GFPによるカプセリングが一般的になりつつあるが、LAPSのみをサポートしている装置も数多く存在している。
【0004】
GFP,LAPSは、主に、フレームの開始位置、終了位置を通知する役割を担っている。GFPは、HEC(Header Error Check)により、フレームの開始位置を見つける処理を行っており、ヘッダ内にあるPLI(Payload Length Indicator)によりフレームの終了位置を検出している。LAPSでは、”0x7E”というコードによって、フレームの開始位置を認識し、開始位置を認識した後に検出した”0x7E”というコードによって、フレームの終了位置を認識する。
【0005】
LAPSにおいては、”0x7E”というコードが、ペイロード中に含まれると、フレームの終了位置を正しく検出できないため、ペイロード内に”0x7E”がある場合は、別のコードに変換する必要がある。変換の方法として、ペイロードのデータに1が5ビット連続したら、0を挿入する方式(ビットスタッフィング)を採用している装置と、”0x7E”を検出した場合に、”0x7D、0x5E”に変換する方式(バイトスタッフィング)を採用している装置がある。(0x7Eは、2進数で表すと「01111110」となり、1が6ビット連続するので、ビットスタッフィングによっても必ず別のコードに変換される。)特許文献1に記載の技術では、LAPSにおいてビットスタッフィングデータ(たとえばHDLC(High−Level Data Link Control)フレーム化データ)をバイト単位データとしてのバイトスタッフィングデータに変換するフォーマット変換部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−305509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
フレームあるいはパケットのカプセリングの方式が、LAPSの場合、対向側の装置が、ビットスタッフィングにより、カプセリングを実施しているか、バイトスタッフィングによりカプセリングを実施しているかを事前に調査し、その対向側の方式に合わせた設定を自装置に設定する必要がある。この設定を間違うと、フレームあるいはパケットは、正常に受信できず廃棄されてしまい、正常な通信ができないという問題がある。この設定の間違いは、実際にフレームが伝送されるまでなんら通知されることがないため、事前に検知することができない。また、設定間違いにより、フレームまたはパケットの廃棄が発生した場合も、カプセリングの方式の不一致により、フレームまたはパケットが正常に受信できなかったのか、伝送路の異常によりフレームまたはパケットが正常に検出できなかったのかを判別できないという問題がある。
【0008】
開示の技術は、対向側の装置から送信されるフレームまたはパケットのスタッフモードに適合でき、対向装置のスタッフモードが不明でもデータを正常に受信できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術は、フレームまたはパケットのデータに対するカプセリング、およびデカプセリングを行う機能を有する伝送装置において、入力されたデータに対するビットデスタッフィング処理を行うビットデスタッフ部と、前記データの複製データに対するバイトデスタッフィング処理を行うバイトデスタッフ部と、前記ビットデスタッフ部および前記バイトデスタッフ部のそれぞれの出力に対して、FCS(Frame Check Sequence)処理を行うFCSチェック部と、前記ビットデスタッフ部および前記バイトデスタッフ部のそれぞれにおけるコード変換結果と、前記FCSチェック部により正常なFCSを有する前記データを検出した側のスタッフモードによって、対向側の伝送装置のスタッフモードを判定するモード判定部と、を有するデカプセリング部を備える。
【発明の効果】
【0010】
開示の技術によれば、対向側の装置から送信されるフレームまたはパケットのスタッフモードに適合でき、対向装置のスタッフモードが不明でもデータを正常に受信できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】伝送装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のデカプセリング部が行う処理を示すフローチャートである。
【図3】伝送装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図4】ネゴシエーション時に対向装置に送信するデータの一例を示す図である。
【図5】図3に示す伝送装置における処理を示すフローチャートである。
【図6】伝送装置のスタッフモードの状態遷移を示す図である。
【図7】対向装置との間のネゴシエーションを示すシーケンス図である。(その1)
【図8】対向装置との間のネゴシエーションを示すシーケンス図である。(その2)
【図9】フレームのカプセリングを行う伝送装置を備えたネットワークの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。開示技術は、たとえば、EOS、POS機能を有する伝送装置に対して適用できる。概要を説明すると、対向装置との間のネゴシエーション時に対向装置から入力されるデータ(フレームまたはパケット)のデカプセリング処理を行う際、この入力されたデータを複製し、ビットデスタッフィング処理と、バイトデスタッフィング処理を並列で行う。そして、それぞれの出力に対して、FCS(Frame Check Sequence)処理を行い、デスタッフによるコード変換を行ったフレームまたはパケットで、かつ、正常なFCSを検出した側のスタッフィングモードを、対向側の伝送装置のスタッフィングモードとして判定し、対向装置のスタッフモードが不明でもデータを正常に受信する。
【0013】
図1は、伝送装置の構成例を示すブロック図である。伝送装置100は、デカプセリング部101と、カプセリング部102とを有している。デカプセリング部101は、スタートフラグ検出部110、ビットデスタッフ(Bit de−Stuff)処理部111、バイトデスタッフ(Byte de−Stuff)処理部112、エンドフラグ検出部113a,113b、FCSチェック部114a,114b、MUX(合成)部115、ヘッダチェック部116、スタッフモード判定部117を有する。
【0014】
カプセリング部102は、スタートフラグ挿入部120、ヘッダ挿入部121、SW(切替)部122、ビットスタッフ処理部123、バイトスタッフ処理部124、セレクタ(SEL)部125、FCS生成部126、エンドフラグ挿入部127を有する。
【0015】
対向装置からの受信信号は、SDH/Sonetレイヤの終端と、Pathレイヤの終端が処理されて、デカプセリング部101に入力される。デカプセリング部101は、スタートフラグ検出部110によりスタートフラグを検出した後、入力信号を、複製し、ビットデスタッフ処理部111と、バイトデスタッフ処理部112にそれぞれ入力させる。ビットデスタッフ処理部111と、バイトデスタッフ処理部112は、並列に処理を行い、後段のエンドフラグ検出部113a,113bに信号を出力する。これらのデスタッフ処理で、コードの変換を行った場合は、スタッフモード判定部117に対し、コード変換を実施したフレームであることを示す「デスタッフ通知」を通知する。
【0016】
エンドフラグ検出部113a,113bでは、エンドフラグを検出し、FCSチェック部114a,114bでは、FCSの演算を行い、エンドフラグの直前にあるFCS Fieldと比較し、フレームの正常性を確認する。FCSチェック部114a,114bでは、FCSチェックの結果を「FCS結果通知」として、スタッフモード判定部117へ通知する。FCSエラーが発生したフレームについては、フレーム廃棄を行い、後段のMUX部115へ転送する。MUX部115では、ビットスタッフ側、バイトスタッフ側どちらかから、フレームを受信した場合は、そのままヘッダチェック部116へ転送し、ビットスタッフ側、バイトスタッフ側両方から受信した場合は、どちらか片方を転送し、もう一方は廃棄する。ヘッダチェック部116では、フレームのヘッダの内容をチェックし、正常であれば、後段のEther/IP処理部(不図示)へ出力し、異常であれば、廃棄する。
【0017】
スタッフモード判定部117では、各デスタッフィングモードからの「デスタッフ通知」、「FCS結果通知」を基に、「デスタッフ通知」=“デスタッフ実施”、かつ「FCS結果通知」=”FCS正常”が通知されたデスタッフモードを、対向側の装置のスタッフモードとして判定する。スタッフモード判定部117は、スタッフモードの判定結果を、カプセリング部102のSW部122とSEL部125に出力し、送信側のスタッフモードを変更する。
【0018】
デスタッフによるコード変換が行われていないフレームの場合、両方のデスタッフの方式で正常なFCSのフレームを検出する場合がある。この場合、スタッフモード判定部117は、どちらか一方のフレームを疎通させ、対向側の装置のデスタッフモードの判定は行わない。
【0019】
カプセリング部102では、前段(不図示)のEther/IP処理部から受信したフレームまたはパケットに対して、スタートフラグ挿入部120によりスタートフラグを挿入し、ヘッダ挿入部121で、LAPSフレームヘッダを挿入する。SW部122では、スタッフモード判定部117から出力されたスタッフモードにしたがって信号をビットスタッフ処理部123、バイトスタッフ処理部124のどちらに出力するか切り替える。ビットスタッフ処理部123によるビットスタッフ(Bit Stuff)処理、あるいはバイトスタッフ処理部124によるバイトスタッフ(Byte Stuff)処理のそれぞれのモードにしたがったスタッフィングを行う。SEL部125では、選択されたビットスタッフ処理部123、あるいはバイトスタッフ処理部124の出力をFCS生成部126に転送する。FCS生成部126では、FCSをフレームに付与し、エンドフラグ挿入部127では、エンドフラグを付与して、対向側の装置に設けられた不図示のPath処理部、SDH/Sonet処理部に出力する。
【0020】
図2は、図1のデカプセリング部が行う処理を示すフローチャートである。対向装置からの受信信号は、デカプセリング部101で受信される。そして、デカプセリング部101のスタートフラグ検出部110によりスタートフラグを検出する(ステップS201)。そして、ビットデスタッフ処理部111と、バイトデスタッフ処理部112におけるフラグ(バイトデスタッフFlagと、ビットデスタッフFlag)をそれぞれ初期値0にする(ステップS202)。そして、スタートフラグ検出部110では入力信号を複製し、ビットデスタッフ処理部111におけるビットデスタッフ処理と、バイトデスタッフ処理部112におけるバイトデスタッフ処理を並列処理する。
【0021】
ビットデスタッフ処理部111側では、ビットデスタッフ処理を行い(ステップS203)、このビットデスタッフ処理で、コードの変換を行ったか判断する(ステップS204)。コード変換を行った場合には(ステップS204:Yes)、ビットデスタッフ Flagを1にし(ステップS205)、スタッフモード判定部117に対し、コード変換を実施したフレームであることを示す「ビットデスタッフ通知」を通知する。コード変換を行わない場合は(ステップS204:No)、ステップS206に移行する。ステップS205では、エンドフラグ検出部113aによるエンドフラグの検出を行う。エンドフラグが検出されるまでの間は(ステップS206:No)、ステップS203に復帰して上記処理を継続する。エンドフラグが検出されれば(ステップS206:Yes)、FCSチェック部114aによりFCSの演算を行う(ステップS207)。
【0022】
バイトデスタッフ処理部112側では、バイトデスタッフ処理を行い(ステップS213)、このバイトデスタッフ処理で、コードの変換を行ったか判断する(ステップS214)。コード変換を行った場合には(ステップS214:Yes)、バイトデスタッフFlagを1にし(ステップS215)、スタッフモード判定部117に対し、コード変換を実施したフレームであることを示す「バイトデスタッフ通知」を通知する。コード変換を行わない場合は(ステップS214:No)、ステップS216に移行する。ステップS215では、エンドフラグ検出部113bによるエンドフラグの検出を行う。エンドフラグが検出されるまでの間は(ステップS216:No)、ステップS213に復帰して上記処理を継続する。エンドフラグが検出されれば(ステップS216:Yes)、FCSチェック部114bによりFCSの演算を行う(ステップS217)。
【0023】
そして、FCSチェック部114a,114bでは、BitとByteについてそれぞれFCSチェックを行う。まず、FCSチェック部114bは、バイトデスタッフ処理側でのFCSチェックについて、演算したFCSをエンドフラグの直前にあるFCS Fieldと比較し、フレームの正常性を確認する(ステップS218)。この際、FCSチェック部114bでは、FCSチェックの結果を「FCS結果通知」として、スタッフモード判定部117へ通知する。MUX部115は、バイトデスタッフ後のフレームが正常であれば(ステップS218:Yes)、このフレームを後段のEther処理部に転送し、ビットデスタッフ処理したフレームは廃棄する(ステップS219)。また、スタッフモード判定部117は、バイトデスタッフFlagが1であるか判断し(ステップS220)、バイトデスタッフFlagが1であれば(ステップS220:Yes)、バイトスタッフモードと判定し(ステップS221)、ステップS228に移行する。バイトデスタッフFlagが1でなければ(ステップS220:No)、ステップS227に移行する。
【0024】
一方、ステップS218により、バイトデスタッフに関しては正常でないフレームについては(ステップS218:No)、ビットデスタッフのFCSチェック結果を判断する。FCSチェック部114aによるビットデスタッフ処理側でのFCSチェック結果により、フレームの正常性を確認する(ステップS222)。この際、FCSチェック部114aでは、FCSチェックの結果を「FCS結果通知」として、スタッフモード判定部117へ通知する。MUX部115は、ビットデスタッフ後のフレームが正常であれば(ステップS222:Yes)、このフレームを後段のEther処理部に転送し、バイトデスタッフ処理したフレームは廃棄する(ステップS223)。また、スタッフモード判定部117は、ビットデスタッフFlagが1であるか判断し(ステップS224)、ビットデスタッフFlagが1であれば(ステップS224:Yes)、ビットスタッフモードと判定し(ステップS225)、ステップS228に移行する。ビットデスタッフFlagが1でなければ(ステップS224:No)、ステップS227に移行する。
【0025】
ところで、ステップS222による判断の結果が異常であれば(ステップS222:No)、バイトデスタッフおよびビットデスタッフのいずれのFCSチェックの結果がいずれも異常であることに該当する。この場合には、MUX部115は、バイトデスタッフで処理したフレーム、およびビットデスタッフで処理したフレームの両方を廃棄し(ステップS226)、スタッフモード判定部117は、モード判定を行わずスキップし(ステップS227)、ステップS228に移行する。
【0026】
ステップS228では、処理終了(ステップS228:Yes)に至るまでの間は(ステップS228:No)、ステップS201に復帰してフレームを更新し、次のフレームに対して上記の処理を継続する。
【0027】
スタッフモード判定部117によるスタッフモードの判定は、フレームの受信時に毎回行うことができる。このほか、下位レイヤの警報(Alarm)がクリアされた後にスタッフモード判定を行い、一度、デスタッフによるコード変換を行ったフレームで、かつ、正常なFCSを有するフレームを受信した以降については、下位レイヤの警報を検出しない間は、FCSエラーの受信の有無に関わらず変更しない、とすることもできる。
【0028】
図3は、伝送装置の他の構成例を示すブロック図である。図1に示した構成とほぼ同じであるが、デカプセリング部101にはモードフレーム検出部301を追加し、カプセリング部102にはモードフレーム送出部302を追加している。これらモードフレーム検出部301と、モードフレーム送出部302以外の処理については、図1の構成と同様であり、同一の構成部の説明については省略する。
【0029】
モードフレーム送出部302では、下位レイヤの警報(Alarm)がクリアされた場合に、対向側の装置に対して、期待するスタッフィングの情報と、情報の正常性を確認するチェックコードを含むスタッフィングモードネゴシエーションフレームを送信する。
【0030】
図4は、ネゴシエーション時に対向装置に送信するデータの一例を示す図である。モードフレーム送出部302は、対向装置とのネゴシエーション時には、図4に示すスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400を対向側の装置に送信する。対向側の装置は、モードフレーム検出出部301がこのスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400を検出する。このスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400は、一般的なフォーマットにしたがい、スタートフラグ、アドレス、コントロール、SAPI、ペイロード401、FCS、エンドフラグを有する。そして、ペイロード部分に対してスタッフモード等を通知するデータを含んでいる。
【0031】
すなわち、ペイロード401には、対向装置に期待するスタッフィングモードを示すリクエストスタッフモード402と、自装置がサポートしているスタッフィングモードを示すサポートスタッフモード403と、対向装置のスタッフィングモード判定のリセットを要求するスタッフモードリセット404と、対向装置からの要求に対する受諾、あるいは受託拒否を応答するリプライコード405と、情報の正常性を確認するチェックコード406が設けられる。なお、これら全てを含まず一部のみとしてもよい。たとえば、チェックコード406については、単純なキーワードでもよいし、情報領域全体に対するCRCを算出する構成でもよい。
【0032】
上記の各項目の設定値の一例を示す。
(1)リクエストスタッフモード402
0x0001:バイトスタッフモード要求(Byte Stuff Mode)
0x0002:ビットスタッフモード要求(Bit Stuff Mode)
それ以外 :予備(Reserve)
(2)サポートスタッフモード403
0x0001:バイトスタッフモード可能(Byte Stuff Mode Only)
0x0100:ビットスタッフモード可能(Bit Stuff Mode Only)
0x0101:バイトおよびビットスタッフモード可能(Byte&Bit Stuff Mode both)
それ以外 :予備(Reserve)
(3)スタッフモードリセット404
0x5555:モードリセット要求(Mode Reset Request)
それ以外 :未定義(Nop)
(4)リプライコード405
0x0101:バイトスタッフモード受諾(Accept Byte Stuff Mode Request)
0x0102:ビットスタッフモード受諾(Accept Bit Stuff Mode Request)
0x0201:バイトスタッフモード受諾不可(Deny Byte Stuff Mode Request)
0x0202:ビットスタッフモード受諾不可(Deny Bit Stuff Mode Request)
それ以外:予備(Reserve)
(5)チェックコード406
リクエストスタッフモード402からリプライコード405のデータ範囲に対する32ビットCRCチェック結果
【0033】
図3に示したカプセリング部102のモードフレーム送出部302は、スタッフィングモードネゴシエーションフレーム400の送出時に、スタッフモード判定部117を介してSW部122、SEL部125にスタッフモード制御信号を入力し、スタッフィングモードを切り替える。これにより、スタッフィングモードネゴシエーションフレーム400のうち、一つのフレームは、ビットスタッフィングで送信し、もう一つのフレームは、バイトスタッフィングモードで送信する。
【0034】
一方、デカプセリング部101のモードフレーム検出部301側では、受信したフレームのチェックコード406と、内部の情報からスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400であることを判断し、情報をスタッフモード判定部117へ通知する。スタッフモード判定部117では、その情報から、スタッフモードを切り替える。スタッフィングモードネゴシエーションフレーム400からの情報は、「デスタッフ通知」、「FCS結果通知」によって判定されたスタッフモードよりも優先して処理される。リクエストスタッフモード402によりスタッフモードを設定した場合は、モードフレーム送出部302へ通知し、対向装置へ、スタッフィングモードネゴシエーションフレーム400のリプライコード405を用いて受諾したことを通知する。また、スタッフモードリセット404でリセット要求を受信した場合は、スタッフモードの初期化を行い、再度、スタッフモードの検出を行う。
【0035】
図5は、図3に示す伝送装置における処理を示すフローチャートである。上述したモードフレーム送出部302の処理を主に説明する。なお、図5に記載していない処理開始時の工程は図2のステップS201〜ステップS217と同様であり、図5には図2に記載のステップS207およびステップS217以降の処理について記載してある。
【0036】
ステップS207あるいはステップS217の処理後、FCSチェック部114a,114bでは、ビットとバイトについてそれぞれFCSチェックを行う。まず、FCSチェック部114bは、バイトデスタッフ処理側でのFCSチェックについて、演算したFCSをエンドフラグの直前にあるFCS Fieldと比較し、フレームの正常性を確認する(ステップS518)。この際、FCSチェック部114bでは、FCSチェックの結果を「FCS結果通知」として、スタッフモード判定部117へ通知する。
【0037】
そして、FCSチェック部114bは、バイトデスタッフ後のフレームが正常であれば(ステップS518:Yes)、ビットデスタッフ処理したフレームは廃棄する(ステップS519)。そして、バイトデスタッフで処理したフレームのスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400の判定処理を行う(ステップS520)。そして、バイトスタッフ側でのチェックコード406の結果が正常であれば(ステップS521:Yes)、リクエストスタッフモード402の設定がバイトであるか判断する(ステップS522)。この結果がバイトであれば(ステップS522:Yes)、スタッフモード判定部117はバイトスタッフモードと判定し(ステップS523)、ステップS536に移行する。
【0038】
ステップS521において、バイトスタッフ側でのチェックコード406の結果が異常であれば(ステップS521:No)、バイトデスタッフで処理したフレームを後段のEther処理部(不図示)に転送し(ステップS524)、ステップS534の処理に移行する。
【0039】
ステップS522において、リクエストスタッフモード402の設定がバイトでなければ(ステップS522:No)、次に、リクエストスタッフモード402の設定がビットであるか判断し(ステップS525)、ビットであれば(ステップS525:Yes)、スタッフモード判定部117はビットスタッフモードと判定し(ステップS531)、ステップS536の処理に移行する。ステップS525においてビットでなければ(ステップS525:No)、後述するステップS535の処理に移行する。
【0040】
一方、ステップS518におけるFCSチェックにより、バイトデスタッフに関しては正常でないフレームについては(ステップS518:No)、ビットデスタッフのFCSチェック結果を判断する。FCSチェック部114aによるビットデスタッフ処理側でのFCSチェック結果により、フレームの正常性を確認する(ステップS526)。この際、FCSチェック部114aでは、FCSチェックの結果を「FCS結果通知」として、スタッフモード判定部117へ通知する。MUX部115は、ビットデスタッフ後のフレームが正常であれば(ステップS526:Yes)、バイトデスタッフ処理したフレームは廃棄する(ステップS527)。そして、ビットデスタッフで処理したフレームのスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400の判定処理を行う(ステップS528)。そして、ビットスタッフ側でのチェックコード406の結果が正常であれば(ステップS529:Yes)、ステップS522以降の処理を実行する。
【0041】
ステップS526による判断の結果が異常であれば(ステップS526:No)、バイトデスタッフおよびビットデスタッフのいずれのFCSチェックの結果がいずれも異常であることに該当する。この場合には、MUX部115は、バイトデスタッフで処理したフレーム、およびビットデスタッフで処理したフレームの両方を廃棄し(ステップS532)、ステップS535に移行する。
【0042】
ステップS529によるビットスタッフ側でのチェックコード406の結果が異常であれば(ステップS529:No)、ビットデスタッフで処理したフレームを後段のEther処理部(不図示)に転送し(ステップS533)、ステップS534の処理に移行する。
【0043】
ステップS534では、バイトデスタッフFlagが1であるか判断し(ステップS534)、フラグ設定が1であれば(ステップS534:Yes)、上記ステップS523の処理に移行する。フラグ設定が1でなければ(ステップS534:No)、ビットデスタッフ Flagが1であるか判断する(ステップS530)。フラグ設定が1であれば(ステップS530:Yes)、ステップS531の処理に移行する。一方、フラグ設定が1でなければ(ステップS530:No)、ステップS535の処理に移行する。
【0044】
ステップS535では、スタッフモード判定部117は、モード判定を行わずスキップし(ステップS535)、ステップS536に移行する。
【0045】
ステップS536では、処理終了(ステップS536:Yes)に至るまでの間は(ステップS536:No)、ステップS201(図2参照)に復帰してフレームを更新し、次のフレームに対して上記の処理を継続する。
【0046】
図6は、伝送装置のスタッフモードの状態遷移を示す図である。状態は、初期状態ST0と、ビットスタッフ選択状態ST1と、バイトスタッフ選択状態ST2とがある。初期状態ST0からビットスタッフ選択状態ST1への遷移は、伝送装置100がビットデスタッフィングの機能を有し、対向側の装置からFCSが正常なフレームを受信し、かつ、対向側の装置からスタッフネゴシエーションフレーム400を受信していないときに遷移する(ステップS601)。あるいは、対向側の装置からスタッフネゴシエーションフレーム400を受信した場合には、リクエストスタッフモード402の設定がビットスタッフの設定のとき、優先的に遷移する。
【0047】
初期状態ST0からバイトスタッフ選択状態ST2への遷移は、伝送装置100がバイトデスタッフィングの機能を有し、対向側の装置からFCSが正常なフレームを受信し、かつ、対向側の装置からスタッフネゴシエーションフレーム400を受信していないときに遷移する(ステップS602)。あるいは、対向側の装置からスタッフネゴシエーションフレーム400を受信した場合には、リクエストスタッフモード402の設定がバイトスタッフの設定のとき、優先的に遷移する。
【0048】
ビットスタッフ選択状態ST1からは、初期状態ST0にしか遷移できない。加えて、この遷移の際には、下位レイヤからの警報(Alarm)か、スタッフネゴシエーションフレーム400を受信し、かつスタッフモードリセット404がモードリセット要求に設定されている場合に遷移できる(ステップS603)。
【0049】
バイトスタッフ選択状態ST2からも初期状態ST0にしか遷移できない。加えて、この遷移の際には、下位レイヤからの警報(Alarm)か、スタッフネゴシエーションフレーム400を受信し、かつスタッフモードリセット404がモードリセット要求に設定されている場合にだけ遷移する(ステップS603)。
【0050】
図7は、対向装置との間のネゴシエーションを示すシーケンス図である。図3に示した伝送装置を装置Aとし、対向側の伝送装置を装置Bとしている。そして、これら装置A,Bは、いずれも上述したスタッフィングモードネゴシエーション機能をサポートしているものとする。
【0051】
そして、対向側の装置Bから送信されたスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400をモードフレーム検出部301が検出する。この際、装置Bは、リクエストスタッフモード402の設定がビットスタッフ(ステップS701)と、バイトスタッフ(ステップS702)であり、モードフレーム送出部302は、ビットスタッフィングされた一つのフレームと、バイトスタッフィングされた一つのフレームとを装置Aに送信する。この場合、装置Aは、スタッフィングモードを初期状態から対応可能な一つのスタッフモードに切り替える(ステップS703)。ここでは、リクエストスタッフモード402がビットスタッフの設定であるため、装置Aのスタッフモード判定部117は、ビットスタッフ状態に切り替える。
【0052】
そして、装置Aのモードフレーム送出部302は、対向する装置Bに対してスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400のリプライコード405をビットスタッフモード受諾に設定し、ビットスタッフィングされたフレームを送信する(ステップS704)。装置Bのモードフレーム検出部301は、このスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400のリプライコード405のビットスタッフモード受諾を受信し、スタッフモード判定部117は、スタッフィングモードを初期状態からビットスタッフモードに状態を切り替える(ステップS705)。
【0053】
図4に示すペイロード401中に、’0x7E’や、’0b11111’が存在しないフレームでスタッフィングが必要ないフレームであれば、バイトスタッフと、ビットスタッフの結果は一致するので、これらバイトスタッフと、ビットスタッフ処理したフレームを個別に送る必要はない。しかし、フレームの種別によっては、LAPS、HDLCヘッダ内に必ず’0b11111’が存在するものもあるため、双方のスタッフで送信する機能を備えている。
【0054】
図8は、対向装置との間のネゴシエーションを示すシーケンス図である。図3に示した伝送装置を装置Bとし、この装置Bは、上述したスタッフィングモードネゴシエーション機能をサポートしている。一方、装置Aは、スタッフィングモードネゴシエーション機能をサポートしておらず、バイトスタッフィング機能だけを有する従来装置であるとする。
【0055】
そして、初期状態にある装置Bがスタッフィングモードネゴシエーションフレーム400を装置Aへ送信したとする。この際、装置Bは、リクエストスタッフモード402の設定がビットスタッフ(ステップS801)と、バイトスタッフ(ステップS802)であり、ビットスタッフィングされたフレームと、バイトスタッフィングされたフレームとを装置Aに送信したとする。
【0056】
しかし、装置Aでは、スタッフィングモードネゴシエーションフレーム400のペイロード401の中身が、通常のフレームではないため、装置Aは、スタッフィングモードネゴシエーションフレーム400を認識しない。そして、装置Aが有するバイトスタッフィング機能でフレームを受信する。
【0057】
また、装置Aは、対向する装置Bに対して装置Aが有するバイトスタッフィング機能によるフレームを送信し(ステップS803)、装置Bでは、モードフレーム検出部301が、バイトスタッフモードであることを認識し、モードを初期状態からバイトスタッフモードに切り替える(ステップS804)。
【0058】
このように、複数のスタッフィングモードを有する装置Bは、従来の装置Aとの間においても、問題なくフレームの送受信を行うことができる。なお、装置Aの後段のEther処理部(あるいはIP処理部)では、スタッフィングモードネゴシエーションフレーム400については、エラーフレームとして廃棄するため、他の通信に影響するようなことはない。
【0059】
上記のように、対向側の装置との間で、スタッフモードとして期待する情報を含むフレームをやり取りすることで、対向側の装置との間のスタッフモードを一致させることができる。そして、正常なFCSを検出した場合に、スタッフを判定することにより、上記構成を備えた装置間同士、あるいは上記構成の装置と従来装置との間においてもスタッフモードを一致させることができる。
【0060】
そして、デカプセリング部101では、デスタッフしたフレームのペイロード401をチェックし、ペイロード401内のチェックコード406が正しければ、対向側の装置の期待するスタッフの情報(リクエストスタッフモード402)を読み出してカプセリング部102に通知する。カプセリング部102は、要求されたスタッフモードにしたがったスタッフモードに変更する。ここで、ペイロード401内に、チェックコード406、または期待するスタッフモードに関する情報がなければ、正常なFCSを有するビットスタッフあるいはバイトスタッフされたスタッフモードに決定する。
【0061】
また、対向側の装置に対して、受信したフレーム内の情報にしたがって、自装置のスタッフィングモードを設定したことを通知することにより、対向側の装置との間でのスタッフモードの不一致がないことを相互に確認できるようになる。また、対向側の装置に対して、スタッフモードの判定の初期化を要求するフレームを送信する機能により、自装置側のスタッフモードを変更する際に、対向側の装置を操作する等の手間を掛けずに対向側の装置のスタッフモードを容易に変更できる。
【0062】
以上説明したように、開示技術によれば、入力されたデータに対するビットスタッフとバイトスタッフ処理を並列で行い、それぞれのスタッフ処理のFCS結果のうち正常な結果のスタッフ処理側を対向装置がデータ送信した際のスタッフモードであると判別できるようになり、対向装置のスタッフモードが不明でもデータを正常に受信できる。上記の説明では、伝送フレームを例に説明したが、伝送パケットに対しても同様に適用できる。この上記の伝送装置は、LAPS(Link Access Procedure for SDH)、またはHDLC(High−Level Data Link Control)によるフレームまたはパケットのカプセリング/デカプセリングを行う機能を有する伝送装置に適用することができる。
【0063】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0064】
(付記1)フレームまたはパケットのデータに対するカプセリング、およびデカプセリングを行う機能を有する伝送装置において、
入力されたデータに対するビットデスタッフィング処理を行うビットデスタッフ器と、 前記データの複製データに対するバイトデスタッフィング処理を行うバイトデスタッフ器と、
前記ビットデスタッフ器および前記バイトデスタッフ器のそれぞれの出力に対して、FCS(Frame Check Sequence)処理を行うFCSチェック器と、
前記ビットデスタッフ器および前記バイトデスタッフ器のそれぞれにおけるコード変換結果と、前記FCSチェック器により正常なFCSを有する前記データを検出した側のスタッフモードによって、対向側の伝送装置のスタッフモードを判定するモード判定器と、
を有するデカプセリング器を備えたことを特徴とする伝送装置。
【0065】
(付記2)前記対向側の伝送装置に送信するデータをカプセリングするカプセリング器を備え、
前記モード判定器は、判定した対向側の伝送装置のスタッフモードを前記カプセリング器へ通知し、
前記カプセリング器は、前記モード判定器により判定されたスタッフモードによりデータを送信することを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
【0066】
(付記3)前記カプセリング器は、
前記対向側の装置に要求するスタッフモードに関する情報と、当該スタッフモード情報の正常性を示すチェックコードを含むデータを送信するモードフレーム送出器を備えたことを特徴とする付記2に記載の伝送装置。
【0067】
(付記4)前記モードフレーム送出器は、前記スタッフモードに関する情報をフレームあるいはパケットのペイロード部分に挿入することを特徴とする付記3に記載の伝送装置。
【0068】
(付記5)前記モードフレーム送出器は、前記データをバイトスタッフ、およびビットスタッフのそれぞれでスタッフィングし、それぞれを前記対向側の装置へ送信することを特徴とする付記3または4に記載の伝送装置。
【0069】
(付記6)前記デカプセリング器は、
対向側の装置から受信したデータに含まれる、要求されたスタッフモードに関する情報と、当該スタッフモード情報の正常性を示すチェックコードを検出するモードフレーム検出器を備え、
前記スタッフモード判定器は、前記モードフレーム検出器により検出された前記対向側の装置のスタッフモードを判定し、前記カプセリング器に当該スタッフモードへの変更を制御することを特徴とする付記3または4に記載の伝送装置。
【0070】
(付記7)前記カプセリング器に設けられる前記モードフレーム送出器は、
対向側の装置から要求されたスタッフモードにしたがったスタッフモードの変更を行った場合、当該変更後のスタッフモードに関する情報を前記対向装置に通知することを特徴とする付記5に記載の伝送装置。
【0071】
(付記8)前記カプセリング器に設けられる前記モードフレーム送出器は、スタッフモードの判定を初期化する要求を通知する機能を有することを特徴とする付記5または6に記載の伝送装置。
【0072】
(付記9)フレームまたはパケットのデータに対するカプセリング、およびデカプセリングを行う機能を有する伝送装置の伝送方法において、
入力されたデータに対するビットデスタッフィング処理を行うビットデスタッフ工程と、
前記データの複製データに対するバイトデスタッフィング処理を行うバイトデスタッフ工程と、
前記ビットデスタッフ工程および前記バイトデスタッフ工程のそれぞれの出力に対して、FCS(Frame Check Sequence)処理を行うFCSチェック工程と、
前記ビットデスタッフ工程および前記バイトデスタッフ工程のそれぞれにおけるコード変換結果と、前記FCSチェック工程により正常なFCSを有する前記データを検出した側のスタッフモードによって、対向側の伝送装置のスタッフモードを判定するモード判定工程と、
を含むことを特徴とする伝送方法。
【符号の説明】
【0073】
100 伝送装置
101 デカプセリング部
102 カプセリング部
110 スタートフラグ検出部
111 ビットデスタッフ処理部
112 バイトデスタッフ処理部
113a,113b エンドフラグ検出部
114a,114b FCSチェック部
115 MUX部
116 ヘッダチェック部
117 スタッフモード判定部
120 スタートフラグ挿入部
121 ヘッダ挿入部
122 SW部
123 ビットスタッフ処理部
124 バイトスタッフ処理部
125 SEL部
126 FCS生成部
127 エンドフラグ挿入部
301 モードフレーム検出部
302 モードフレーム送出部
400 スタッフィングモードネゴシエーションフレーム
401 ペイロード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームまたはパケットのデータに対するカプセリング、およびデカプセリングを行う機能を有する伝送装置において、
入力されたデータに対するビットデスタッフィング処理を行うビットデスタッフ器と、 前記データの複製データに対するバイトデスタッフィング処理を行うバイトデスタッフ器と、
前記ビットデスタッフ器および前記バイトデスタッフ器のそれぞれの出力に対して、FCS(Frame Check Sequence)処理を行うFCSチェック器と、
前記ビットデスタッフ器および前記バイトデスタッフ器のそれぞれにおけるコード変換結果と、前記FCSチェック器により正常なFCSを有する前記データを検出した側のスタッフモードによって、対向側の伝送装置のスタッフモードを判定するモード判定器と、
を有するデカプセリング器を備えたことを特徴とする伝送装置。
【請求項2】
前記対向側の伝送装置に送信するデータをカプセリングするカプセリング器を備え、
前記モード判定器は、判定した対向側の伝送装置のスタッフモードを前記カプセリング器へ通知し、
前記カプセリング器は、前記モード判定器により判定されたスタッフモードによりデータを送信することを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
【請求項3】
前記カプセリング器は、
前記対向側の装置に要求するスタッフモードに関する情報と、当該スタッフモード情報の正常性を示すチェックコードを含むデータを送信するモードフレーム送出器を備えたことを特徴とする請求項2に記載の伝送装置。
【請求項4】
前記モードフレーム送出器は、前記データをバイトスタッフ、およびビットスタッフのそれぞれでスタッフィングし、それぞれを前記対向側の装置へ送信することを特徴とする請求項3に記載の伝送装置。
【請求項5】
フレームまたはパケットのデータに対するカプセリング、およびデカプセリングを行う機能を有する伝送装置の伝送方法において、
入力されたデータに対するビットデスタッフィング処理を行うビットデスタッフ工程と、
前記データの複製データに対するバイトデスタッフィング処理を行うバイトデスタッフ工程と、
前記ビットデスタッフ工程および前記バイトデスタッフ工程のそれぞれの出力に対して、FCS(Frame Check Sequence)処理を行うFCSチェック工程と、
前記ビットデスタッフ工程および前記バイトデスタッフ工程のそれぞれにおけるコード変換結果と、前記FCSチェック工程により正常なFCSを有する前記データを検出した側のスタッフモードによって、対向側の伝送装置のスタッフモードを判定するモード判定工程と、
を含むことを特徴とする伝送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−234284(P2011−234284A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105184(P2010−105184)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】