説明

位置検出装置を備えたアナログ式電子時計

【課題】受光素子が外光を受光し難くすることにより正しい光学的位置検出を可能として位置検出の信頼性を高め、フォトセンサ(光学的位置検出装置)の低消費電力化をもたらす指針式電子時計を提供すること。
【解決手段】フォトセンサの受光素子7は、透光性に構成された文字板3の近傍に配置され、且つ外光がほぼ侵入しないように構成された裏蓋104側から放射される発光素子6からの放射光に対向して配置されている。従って、外光を受光しないで前記発光素子6からの放射光を確実に受光することが実現でき、位置検出の信頼性が向上する。消費電力も低下する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波修正時計、クロノグラフ時計等のように、例えば指針を取付けた歯車等の移動体の位置を光学的手段を用いて検出する位置検出装置を備えたアナログ式電子時計に関する。
【背景技術】
【0002】
指針を駆動するアナログ式の電波修正時計やクロノグラフ時計等においては、振動や外部磁界等の影響により指針の送りにミスが生じると、内部の針位置カウンタと実際の指針の位置とに狂いが生じ、指針による時刻や計測時間を正しく表示できないことがある。そこで、指針の位置と針位置カウンタの値とが一致しているかどうかを確認するため、指針の位置検出を行う必要がある。
【0003】
この種の電波修正時計等における指針位置検出手段としては、例えば発光素子と受光素子とを備える光センサを利用した光学的位置検出装置が知られている(例えば特許文献1、特許文献2)。
【0004】
この光学的位置検出装置は、位置センサの発光素子と受光素子との間に、指針の回転に連動して動く歯車などの部材が配置されており、これらの部材には、特定の位置に検出光が通るための孔が設けられている。この孔を発光素子から出力される検出光が通り、受光素子が受光すると、前記指針が特定の位置にあることが検出できる。
【0005】
一方、電波修正時計においては受信する際に消費電力を多く必要とすることから、外光を用いて発電するソーラ発電部を搭載したものが知られている(例えば特許文献3)。
【0006】
【特許文献1】特開2004−163248号公報
【特許文献2】特開2000−162334号公報
【特許文献3】特開2003−121569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1及び特許文献2の光学的位置検出装置は、発光素子から出光した光が受光素子で受光することにより各歯車の位置が正しいことを検出するものであるから、受光素子が発光素子から出光した光を確実に受光することが求められる。
【0008】
ところが、アナログ式の電波修正時計やクロノグラフ時計等においては、受光素子の周辺に外光が入りやすい。例えば、文字板中央部には指針取り付け軸としての筒車が貫通する開口が設けられており、その開口と筒車との間隙から時計内部に外光が侵入しやすい。またカレンダー機構を搭載した場合は、文字板等のカレンダー窓から内部に外光が侵入しやすい。
【0009】
この場合、特許文献3に見られるように、ソーラ発電部を文字板内方に配置したものの場合は、ソーラ発電部に外光を効率よく透過する必要があることから、文字板を透光性のある材料とするので、より内部に外光が入りやすい。
【0010】
ことに、電波修正時計にあっては、内部のアンテナに外部の標準電波が届きやすくするために、文字板を非金属にし、ソーラ発電部、特にソーラ基板を非金属のプラスチック材で形成する場合は、ソーラ発電部を介して内部に外光がより侵入しやすくなる。
【0011】
このように外光が時計内部に侵入すると、受光素子は、発光素子から出光した光だけでなく外光をも受光することになり、正しい位置検出が損なわれてしまう。あるいは位置検出の信頼性を高めようとすると発光素子の発光出力を大きくすることが必要となり、消費電力を多く必要とする。
【0012】
本発明の目的は、受光素子が外光を受光し難くすることにより正しい光学的位置検出を可能とし位置検出の信頼性を高めることにある。さらに他の目的は、光学的位置検出装置の低消費電力化をもたらすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の指針式電子時計は、ソーラ発電部と、指針を駆動する輪列と、発光部と受光部とを有し発光部からの放射光が輪列の各歯車に設けられた開口を通して受光部が受光することにより輪列の位置を検出する光学的位置検出装置と、文字板と、少なくとも前記ソーラ発電部と輪列と光学的位置検出装置とを収納可能な収納スペースを前記文字板とともに構成する外装ケース部と、を備えた指針式電子時計であって、前記文字板と前記外装ケース部における裏蓋部のどちらか一方は、前記ソーラ発電部が近傍に配置されるとともに透光性に構成されて前記一方の側から前記収納スペース側に外光が侵入可能であり、上記裏蓋部と文字板の他方は、非透光性に構成されて前記他方の側から前記収納スペース側に外光がほぼ侵入しないように構成され、前記受光部は、前記透光性に構成された文字板又は裏蓋部の近傍に配置され、且つ前記外光がほぼ侵入しないように構成された裏蓋部又は文字板側から放射される前記発光部からの放射光に対向して配置されていることを特徴とする。
【0014】
このような本発明によれば、前記文字板又は前記外装ケース部における裏蓋部の一方は、前記ソーラ発電部が近傍に配置されるとともに、透光性に構成されて前記一方の側から前記収納スペース側に外光が侵入可能であり、他方は非透光性に構成されて前記他方の側から前記収納スペース側に外光がほぼ侵入しないように構成されているので、外光はソーラ発電部が近傍に配置されている側の文字板又は外装ケース部の裏蓋部から収納スペースに侵入されるだけとなる。この場合、前記受光部は、外光が侵入される側の透光性の文字板又は裏蓋部の近傍に配置され、外光がほぼ侵入しない裏蓋部側又は文字板側に向かって配置されるのであるから、外光を受光しにくくなり、前記発光部からの放射光(出光)を確実に受光しやすくなる。よって発光部からの放射光をより確実に受光して、位置検出の信頼性を高めることが可能となる。また、外光を受光し難くなるから、発光部の発光出力を低下することが出来、低消費電力化を実現できる。
【0015】
上記外光は、ソーラ発電部が近傍に配置されている側の文字板又は外装ケース部の裏蓋部から収納スペースに侵入されるのであるが、例えばソーラ発電部が文字板側に配置されている場合は、文字板やソーラ発電部の指針指示軸部(筒車等)が文字板上面側に突出する為の開口から前記収納スペースに外光が侵入したり、カレンダー表示手段である例えば日車を備えた場合、文字板やソーラ発電部に日車の日文字を目で見ることが出来るように開口したカレンダー窓(日窓等)から外光が前記収納スペースに侵入したり、ソーラ発電部のソーラ基板が非金属で透光性に構成されソーラ基板の表面側に配置されたソーラ発電層が平面視で互いに間隙を有して隣接配置されている場合では、文字板と前記間隙とソーラ基板を介して前記収納スペースに外光が侵入する。その他、文字板外周部と外装ケース部との径方向に生じる隙間から前記収納スペースに外光が侵入する場合もあり、その他の場合もある。一方、ソーラ発電部が裏蓋側に配置されている場合は、裏蓋が透光性に構成されており、例えばソーラ発電部のソーラ基板が非金属で透光性で構成され、ソーラ基板の表面側に配置されたソーラ発電層が平面視で互いに間隙を有して隣接配置されている場合では、裏蓋と前記間隙とソーラ基板を介して前記収納スペースに外光が侵入する。
【0016】
なお、外光がほぼ侵入しないとは、全く外光が侵入しない構造や材料を用いて裏蓋部や文字板を構成する場合の他、多少の外光が侵入しても、受光部が近傍に配置される他方側の文字板や裏蓋部に比べて外光が侵入し難い場合を含むものである。
【0017】
また、外光がほぼ侵入しない側が、裏蓋側の場合は、金属で構成することができ、装飾性を高め、損傷し難くまた防水性を良好に構成できる。
【0018】
また本発明の指針式電子時計は、前記文字板は透光性に構成され、前記外装ケース部は非透光性に構成されているが好ましい。
【0019】
この構成によれば、外装ケース部は、上記収納部の側面と底面という収納部大半は外光を遮断されることから、外光は殆どが文字板側のみから侵入することになり、受光部の受光方向からの外光の侵入をより遮断しやすく、発光部の放射光のみを受光しやすくなる。
【0020】
また本発明の指針式電子時計は、前記外装ケース部は金属から構成されていることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、この種時計の外観面積の大半を担う外装ケースが金属となるので、装飾的価値が高まる。すなわち、高級感をかもし出し、使用者の満足度を高めることが出来る。また損傷し難くなる。
【0022】
また本発明の指針式電子時計は、前記ソーラ発電部は、ソーラ基板とソーラ基板に配置されたソーラ発電層とを有し、前記ソーラ基板は、非金属で且つ透光性に構成されていることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、ソーラ基板が非金属で構成されるから例えばフレキシブルな合成樹脂フィルム(ポリイミド樹脂等)で構成することができ、ソーラ基板の配線や製造を容易とすることができる。また、ポリイミド樹脂等のようにソーラ基板が非金属で且つ透光性に構成されているので、その内方に、外部電波、例えば時刻情報が盛り込まれた標準電波を受信するアンテナを配置する場合であっても、ソーラ基板によりアンテナの受信が妨げられることが無く、アンテナの配置の自由度が増大する。
【0024】
また本発明の指針式電子時計は、複数個のソーラ発電層が平面視で互いに離間して配置され隣接するソーラ発電層間に平面間隙が形成されており、平面視で前記受光部と前記平面間隙との間に、前記平面間隙から入射され前記受光部に至る外光が遮蔽される遮蔽部が設けられていることが好ましい。
【0025】
この構成によれば、上記平面間隙により外光が収納部側に侵入しても、前記平面間隙と受光部との平面視での間に構成された遮蔽部により外光が遮蔽されるので、受光部が外光を受光しにくくなり発光部の放射光の受光を損なうことが防止される。なお、遮蔽部は、外光をほほ完全に遮光する場合を含むが、遮蔽部が存在しない場合に比べて多少でも受光部への外光の侵入を阻害する場合も含む。この遮蔽部は、基枠からの突起でもよく、別部材を配置してもよく、あるいは受光部の構成部材により壁を設けるようにしてもよい。また、印刷、表面被膜、梨地等の粗表面に形成し、受光部への外光を妨げるものの全てを含む。
【0026】
また本発明の指針式電子時計は、前記文字板、前記ソーラ発電部には、輪列の指針支持軸部が挿入され該指針指示軸部の周囲との間に空隙を有する指針支持軸部挿入開口部が形成され、平面視で前記受光部と前記指針指示軸部周囲の空隙との間に、前記空隙から入射され前記受光部に至る外光が遮蔽される遮蔽部が設けられていることが好ましい。
【0027】
この構成によれば、上記指針指示軸部周囲の空隙により外光が収納部側に侵入しても、前記空隙と受光部との平面視での間に構成された遮蔽部により外光が遮蔽されるので、受光部が外光を受光しにくくなり発光部からの放射光の受光を損なうことが防止される。なお、遮蔽部は、外光をほほ完全に遮光する場合を含むが、遮蔽部が存在しない場合に比べて多少でも受光部への外光の侵入を阻害する場合も含む。この遮蔽部は、基枠からの突起でもよく、別部材を配置してもよく、あるいは受光部の構成部材により壁を設けるようにしてもよい。また、印刷、表面被膜、梨地等の粗表面に形成し、受光部への外光を妨げるものの全てを含む。
【0028】
また本発明の指針式電子時計は、カレンダー表示部を備え、前記文字板及び前記ソーラ発電部には、カレンダー表示部を外側から視認可能なカレンダー窓が形成され、平面視で前記受光部と前記カレンダー窓との間に、前記カレンダー窓から入射され前記受光部に至る外光が遮蔽される遮蔽部が設けられていることが好ましい。
【0029】
この構成によれば、上記カレンダー窓により外光が収納部側に侵入しても、前記カレンダー窓と受光部との平面視での間に構成された遮蔽部により外光が遮蔽されるので、受光部が外光を受光しにくくなり発光部の放射光の受光を損なうことが防止される。なお、遮蔽部は、外光をほほ完全に遮光する場合を含むが、遮蔽部が存在しない場合に比べて多少でも受光部への外光の侵入を阻害する場合も含む。この遮蔽部は、基枠からの突起でもよく、別部材を配置してもよく、あるいは受光部の構成部材により壁を設けるようにしてもよい。また、印刷、表面被膜、梨地等の粗表面に形成し、受光部への外光を妨げるものの全てを含む。
【0030】
また、前記カレンダー窓は、実際に開口を設ける場合の他、実際の開口を設けなくとも周囲に不透明な処理を行いカレンダー窓の部分のみを透明・半透明に構成する場合も含む。
【0031】
また本発明の指針式電子時計は、前記受光部は、平面視で前記ソーラ発電部の非透光性ソーラ発電層の内側に配置されていることが好ましい。
【0032】
この構成によれば、受光部は、非透光のソーラ発電層の内方側、即ち収納スペース側に配置され平面視でその内側に配置されているので、受光部への外光が上記ソーラ発電層により妨げられ、受光部が外光を受光しにくくなり、発光部からの放射光を受光しやすくなる。
【0033】
また本発明の指針式電子時計は、前記受光部と遮蔽部は、平面視で単一の前記ソーラ発電層の内側に配置されていることが好ましい。
【0034】
この構成によれば、受光部と遮蔽部は、非透光の単一のソーラ発電層の内方側、即ち収納スペース側に共に配置され平面視でその内側に配置されているので、受光部への外光が上記ソーラ発電層により妨げられ、受光部が外光を受光しにくくなり、発光部からの放射光を受光しやすくなる。
【0035】
上記の単一のソーラ発電層としたのは、受光部と遮蔽部はその単一のソーラ発電層に平面視でオーバーラップして覆われることになり、受光部と遮蔽部との平面視での間には、隣接するソーラ発電層との間に設けられている平面間隙が存在しなため、受光部による発光部の放射光をより確実に受光できるものである。
【0036】
また本発明の指針式電子時計は、前記受光部は前記文字板側の近傍に配置され、前記発光部は裏蓋部の近傍に配置され前記発光部からの放射光が透光性の文字板側に放射され、その際、前記受光部は前記放射光を受光する様に受光面を前記裏蓋側に向けて配置されていることが好ましい。
【0037】
この構成によれば、受光素子は、発光素子だけの放射光を受光しやすくなり、外光の影響をより減少することができる。
【0038】
また本発明の指針式電子時計は、前記受光部と発光部は透光性の文字板側の近傍に配置され、前記発光部の放射光を反射させる反射部が前記裏蓋部の近傍に配置され、その際、前記受光部は前記発光部からの放射光を反射させる反射部の反射光を受光する様に受光面を前記裏蓋側に向けて配置されていることが好ましい。
【0039】
この構成によれば、受光素子と発光素子を同一側に配置できるので、実装しやすくコンパクトに構成することができ、特に同一の回路基板に実装する場合は配線を短くすることが出来る。
【0040】
また本発明の指針式電子時計は、前記ソーラ発電部より断面視で内方に配置された受信用アンテナを備えていることが好ましい。
【0041】
この構成により、平面スペースが大きいアンテナ及びソーラ発電部を断面視で重ねることが出来、受信用アンテナの平面視方向での配置の自由度が増大する。また、アンテナにより標準電波等の外部の電波を受信することができる。
【0042】
また本発明の指針式電子時計は、前記文字板、前記ソーラ発電部のソーラ基板は、非金属からなり、前記受信用アンテナは前記文字板と前記ソーラ基板の少なくとも一方と平面視でオーバーラップして配置されていることが好ましい。
【0043】
この構成により、前記文字板、前記ソーラ発電部のソーラ基板は、非金属からなるので、外部の電波の受信を妨げることがなく、内部の受信アンテナが良好に受信することが出来るものである。特に、文字板が透光性でありその内方にソーラ発電部が配置される場合は、ソーラ発電部に外光が届き発電できるものであるが、その場合は、発電部での発電が可能になると共に、内方の受信アンテナでも電波を受信することが出来るという複合メリットを有する。
【0044】
また本発明の指針式電子時計は、前記ソーラ発電部のソーラ基板は金属からなり、前記受信用アンテナは少なくとも一部が前記ソーラ基板と平面視でオーバーラップしない位置に配置されていることが好ましい。
【0045】
この構成によれば、ソーラ基板は金属であるので、強度が確保でき薄型のソーラ発電部を構成することができる。その場合、受信アンテナは、その全部か一部(好ましくはアンテナの両端部)がソーラ基板と平面視でオーバーラップしない位置に配置されているので、金属のソーラ基板によって受信が損なわれることを防止する事が出来る。
【0046】
また本発明の指針式電子時計は、前記光学的位置検出装置は、少なくとも一部が前記受信用アンテナと平面視でオーバーラップしない位置に配置されていることが好ましい。
【0047】
一般に、前記光学的位置検出装置は、指針を駆動する輪列の上方又は下方に配置されるものであり、その輪列は複数の歯車で構成されるため断面方向では厚くなるものであり、前記光学的位置検出装置が上述の輪列と重なると、断面方向の厚みは更に厚くなる。他方、受信用アンテナは、弱い外部電波を効率よく受信する為にアンテナコアとそれに巻かれたアンテナコイルによって断面方向に大きなスペースを要する。従って、本発明の上記の構成によれば、断面方向に厚くなる前記光学的位置検出装置と受信アンテナが平面視でオーバーラップしない位置に配置されるので、両者がオーバーラップする場合に比べ薄くすることが可能となる。
【発明の効果】
【0048】
本発明によれば、受光素子が外光を受光し難くすることにより正しい光学的位置検出を可能とし位置検出の信頼性を高めることが可能となる。さらに、光学的位置検出装置の低消費電力化をもたらすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0050】
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の一実施形態に係るソーラ発電部付き電波修正指針式時計の主要断面図が示されている。上記ソーラ発電部付き電波修正指針式時計は、腕時計である。また図2には、図1の主要部の平面図が示されている。さらに図3には、分針2Bおよび時針2Cの位置を検出するフォトセンサ(光学的位置検出装置)付近の断面図が示されている。
【0051】
これらの図1および図2において、1は、時刻情報が重畳された外部信号としての標準電波を受信して表示時刻を修正する針位置検出機能付きの電波修正時計の時計機械体(ムーブメント)であり、12時間表示用である。
【0052】
この時計機械体1には、時刻を表示する指針2(図1)が指針指示軸部に取付けられて図1の上方に突出している。
【0053】
文字板3は、図1に図示されているように時計機械体1の上部に配置され、その中央部から前記指針指示軸部が上方に突出し、その先端に前記指針2が取付けられている。
【0054】
上記時計機械体1、指針2、文字板3は、外装ケース101と、その上部に樹脂パッキン103を介して圧入されたカバーガラス102と、外装ケース101の下部に樹脂パッキンな105を介して圧入固定された裏蓋104とにより構成された外装空間部106に収納されている。なお、裏蓋104は、外装ケース101と別体となっているが、両者が一体でもよい。また外装ケース101は、カバーガラス102を取付けるガラス縁を別体として有してもよく、その場合は、ガラス縁が外装ケース101にスナップ結合などにより一体化されるものである。上記外装ケース101、カバーガラス102、裏蓋104、ガラス縁を総称して、外装ケース部と称する。
【0055】
上記文字板3の下部(図1の下側)には、ソーラ発電部としてのソーラパネル4が配置されている。
【0056】
上記文字板3と上記外装ケース部とにより囲まれるスペースには、ソーラパネル4、時計機械体1を収納する収納スペース107が形成されている。この時計機械体1は、中枠104を介して収納スペース107に収納されている。
【0057】
上記外装ケース101と裏蓋104は、黄銅、ステンレススチール、金合金、銀合金、チタン合金等の金属で構成され、必要に応じて表面メッキが施されている。このように時計外装ケース部が金属で構成されており、腕時計としての装飾性が高められている。なお、外装ケース部は、内部が非金属の例えば合成樹脂で形成しその表面に金属(前術したような金属)またはその合金の薄板を付着して金属調を現出するものであってもよい。
【0058】
カバーガラス102は、透明な無機ガラスや有機ガラス(合成樹脂)で構成されている。文字板3は、無機ガラスや有機ガラスの非金属で、且つ透光性をもって構成されている。その表面には、装飾性を高める装飾被膜が付着されて、目盛りや表示文字やマークが施されている。
【0059】
ソーラパネル4は、文字板3の直下に配置されている。その断面構造は、図4に示されているように、ソーラ基板4Bと、その上面に密着形成された半導体層のソーラ発電層4Cが一体に形成されている。ソーラ基板4Bは、非金属の合成樹脂で形成され、例えば回路基板にも用いられるポリイミド樹脂のフィルムで構成されている。このソーラ基板4Bは、非金属であるので、外光を透過しやすく、標準電波も透過しやすくなっている。ソーラ発電層4Cは、図5の平面図に見られるように、ソーラ基板4Bの全面積を4分割されて分散配置されている。ソーラ発電層4Cは、半導体で構成され、例えばこげ茶色で非透光性(非透明性)と鳴っている。各ソーラ発電層4C同士は、隣接する境に平面間隙4Dを設けて配置されている。各ソーラ発電層4Cは、直列に接続されて起電圧を高め、時計機械体1に配置された蓄電装置(図示せず)に充電されるようになっている。なお、各ソーラ発電層4Cの起電圧が十分高い場合は、その接続は並列接続であってもよく、その場合は、充電電流を高めることができるので、早期に充電することが出来る。
【0060】
上記カバーガラス102、文字板3が透光性であるので、ソーラパネル4は、外光が照射すると直ちに発電し、蓄電装置を充電することが出来る。従って、電波修正時計にとっては、受信の際に多くの電力を必要とするが、その電力を早期に確保できる。
【0061】
一方、上記カバーガラス102、文字板3が、非金属で構成される場合は、電波修正時計として、時計機械体1に設けられた受信用のアンテナ50による電波の受信が妨げられることが無い。特にソーラ基板4Bを非金属で構成する場合は、電波をさえぎることがなく、アンテナ50による電波受信を良好とする。
【0062】
上記の場合、文字板3を透光性で非金属に形成し、その内方に配置したソーラパネルのソーラ基板4Bを上記の非金属で形成すると、その文字板3側に近接配置されたソーラ発電層4Cにより発電が容易になるとともに、文字板3側から侵入する外部電波が、文字板3とソーラ基板4Bとにより妨げられることがなく、電波受信が良好となる。つまり、ソーラ発電と外部電波の受信とを同時に実現できるものである。
【0063】
時計機械体1は、詳述すると次の様に構成されている。即ち、時計機械体1は、図1の図示のように、時刻を表示する指針2と、指針2を駆動する指針用駆動手段20と、日付(暦)を表示する暦表示機構としての日車30と、日車30を駆動するステッピングモータの暦用駆動手段(図示せず)と、電池を収納する電源収納部(図示せず)と、標準電波を受信するアンテナ50と、外部から使用者が操作可能な外部操作手段(図示せず)と、指針用駆動手段20、日車30、暦用駆動手段(図示せず)、電源収納部(図示せず)、およびアンテナ50を支持固定して収納するケースとしての地板10とを備える。地板10は、平面形状略円形に形成されており、外光が侵入したとしても反射しないように表面が非鏡面(例えば多少の梨地)に表面仕上げされ、また出来るだけ黒色系で形成されている。このように形成されていると、外光が侵入しても反射が生じないので、受光素子7は発光素子6の放射光だけを確実に受光できる。この地板10上に時計機械体1の各構成部品が配置されている。
【0064】
なお、図2は、時計機械体1の時刻表示側とは反対側(裏蓋側)から見た図であり、この図において、上方向が時計1の3時方向、下方向が9時方向、右方向が12時方向、左方向が6時方向となっている。
【0065】
指針2としては、秒針2A、分針2B、および時針2Cがあり、地板10の略中央を中心に同軸上に回動可能に設けられている。これらの秒針2A、分針2B、および時針2Cは、時刻表示側に設けられ、文字板3上の文字などを指し示すことにより、時刻を表示する。
【0066】
指針用駆動手段20は、秒針2Aを駆動するための秒針モータ21と、時針2Cおよび分針2Bを駆動するための時分針モータ26とを備える。また、秒針2Aと秒針モータ21との間には、秒針モータ21からの駆動力を秒針2Aに伝達する秒針用減速輪列22が設けられ、時針2Cおよび分針2Bと時分針モータ26との間には、時分針モータ26からの駆動力を時針2Cおよび分針2Bに伝達する時分針用減速輪列27が設けられている。
【0067】
秒針モータ21は、ステッピングモータで構成され、ロータ磁石211Bを有するロータ211と、ロータ211を回転可能に保持するステータ212と、ステータ212に接するコイル213とを備える。秒針モータ21は、時計1の略9時方向に配設され、ロータ211が地板10の中央側に、コイル213が地板10の外周側になる位置に配置されている。
【0068】
秒針用減速輪列22は、ロータ211に一体的に形成されたロータかな211Aに噛合する秒中間車221と、秒中間車221に噛合する秒車222とを備えている。秒車222には、秒針2Aが固定されている。コイル213にモータパルスを流すと、電磁誘導によりステータ212に磁路が形成され、ロータ211が1パルスで半回転する。この回転運動は、ロータかな211A、秒中間車221、および秒車222の順に適切な減速比(増速比)で減速されながら伝達され、秒針2Aが1パルス1秒の所定速度で回動する。
【0069】
秒中間車221には、秒針2Aの12時位置を検出するための秒検出車223が噛合されている。秒中間車221および秒検出車223には、互いに重なりあう領域に、それぞれ検出孔221A,223Aが形成されており、秒中間車221および秒検出車223の位相は、秒針2Aが12時の位置に配置されたときにこれらの検出孔221A,223Aの位置が一致するように設定されている。つまり、12時位置が秒針2Aの基準位置である。ここで、秒検出車223は、秒車222と同じ径寸法に形成されているため、検出孔221A,223Aは1分間に一度、位置が一致するようになっている。
【0070】
検出孔221A,223Aが一致する断面方向の上下位置には、フォトセンサ(光学的位置検出装置)が設けられている。図3に図示される様に、フォトセンサは、発光素子(発光部)6と受光素子(受光部)7とを備え、これらの発光素子6および受光素子7は、秒中間車221および秒検出車223の断面視方向(厚み方向)両側に設けられ、これらを挟んで互いに対向して配置されている。秒中間車221と秒検出車223が回動して検出孔221A,223Aが一致すると、フォトセンサの発光素子6からの放射光(出光)が検出孔221A,223Aを貫通して受光素子7で受光されるため、秒針2Aが12時(0秒)の位置であることが検出される。また、本実施形態では、秒車222や秒検出車223の材質が金属であるのに対し、秒中間車221の材質はよりコスト面で優位な合成樹脂を採用している。また、合成樹脂としては、検出孔221A以外の部分での検出光に対する遮光性を考慮し、黒系の色のものが良好に用いられる。このフォトセンサについては、後で詳述する。
【0071】
時分針モータ26は、秒針モータ21と同様にステッピングモータで構成され、ロータ磁石261Bを有するロータ261と、ロータ261を回転可能に保持するステータ262と、ステータ262に接するコイル263とを備える。時分針モータ26は、時計機械体1の略3時方向に配設され、ロータ261が地板10の中央側に、コイル263が地板10の外周側になる位置に配置されている。
【0072】
時分針用減速輪列27は、ロータ261に一体的に形成されたロータかな261Aに噛合する第1の車としての五番車271と、五番車271に噛合する第2の車としての三番車272と、三番車272に噛合する第2の車としての二番車273と、二番車273に噛合する日の裏車274と、日の裏車274に噛合する筒車275とを備える。二番車273および筒車275は、秒車222と同軸上に配置され、二番車273には分針2Bが、筒車275には時針2Cが固定されている。コイル263に5秒周期でモータパルスを流すと、電磁誘導によりステータ262に磁路が形成され、ロータ261が1パルスで半回転する。この回転運動は、ロータかな261A、五番車271、三番車272、二番車273の順に適切な減速比(増速比)で減速されながら伝達され、二番車273および分針2Bが1時間で一周する速度で回動する。また、二番車273の回転運動は、日の裏車274、筒車275の順に適切な減速比(増速比)で減速されながら伝達されて、筒車275および時針2Cが12時間で1周する速度で回動する。
【0073】
また、本実施形態において、ロータかな261Aの歯数は、通常のクォーツ時計の場合の7枚よりも多く、10枚となっている。ロータ261は、ロータ磁石261Bおよびロータかな261Aの二部品で構成されており、後述するように、指針2の針位置検出を確実に行わせるためには、通常であれば、ロータ磁石261BのN極またはS極と、ロータかな261Aの歯形との回転方向の位相を合わせることが要求されるが、本実施形態では、ロータかな261Aの歯数を10枚にし、ロータ磁石261Bとロータかな261Aの位相が最大にずれても、ロータかな261Aに噛合する五番車271の検出孔271A(図3)への影響が実質的に生じないようにしてある。なお、秒針モータ21を構成するロータかな211Aも同様である。
【0074】
図1に示されるように、日車(カレンダー表示部)30は、断面視方向で地板10において指針用駆動手段20が設けられた側とは反対側の面に対向して設けられている。図1に示されるように、日車30の上方(図1の上側)には、円盤状の文字板3が設けられており、この文字板3の外周部の一部には、日付を表示するための開口である日窓(カレンダー窓)3Aが設けられ、日窓3Aから日車30の日数字や曜日、月数字を視認可能となっている。文字板3は、ガラスなどの光透過性(透光性)を有する材料で構成されており、文字板3と地板10との間であって日車30を覆う位置には、入射した光によって発電する発電手段としてのソーラパネル4が配置されている。ソーラパネル4にも日窓(カレンダー窓)4Aが設けられ
日車30は、リング状に形成され、ソーラパネル4と地板10との間に配置されており、日車30の内周面には内歯車が形成されている。日車30の文字板3側の面には、日付を表す「1」から「31」の文字が印刷などによって表示されている。曜日や月などの表示がされてもよい。
【0075】
暦用駆動手段(図示せず)は、秒針モータ21および時分針モータ26と同様に、ステッピングモータで構成され、ロータ、ステータ、およびコイルを備える。暦用駆動手段は、時計1の略5時方向に配設され、ロータが地板10の中央側に、コイルが地板10の外周側に配置されている。
【0076】
電源収納部(図示せず)には、電池(図示せず)が収納されている。電池は、二次電池であり、ソーラパネル4で発生した起電力は、この電池に充電される。電源収納部は、時計1の略1時方向に配設され、地板10の外周側に配置されている。
【0077】
ここで、電源収納部は、指針用駆動手段20よりも地板10の外周側(外側)に配置されている。したがって、電源収納部の略中心(円形の電池の中心)から指針2の回動中心までの距離は、指針用駆動手段20(秒針モータ21および時分針モータ26)のロータ211,261の回転中心から指針2の回動中心までのそれぞれ距離よりも大きくなっている。
【0078】
アンテナ50は、図1、図4に二点鎖線で表示されているが、アンテナコア51と、アンテナコア51を収納するコア収納部と、コア収納部の一部に巻き回されるコイル53とを備える。
【0079】
アンテナコア51は、アモルファスの薄板を複数枚積層して構成され、略中央に形成される略矩形状の曲線部511と、曲線部511の両端側に地板10の外縁に沿って略円弧状に湾曲して形成される湾曲部512とを備える(図2参照)。
【0080】
コア収納部は絶縁材料で構成され、アンテナコア51と同様に略中央に形成される棒状の曲線部と曲線部の両端側に地板10の外縁に沿って略円弧状に湾曲して形成される湾曲部とを備える。コア収納部において地板10に対向する面には、凹状部が形成され、この凹状部にアンテナコア51が収納されている。コア収納部52が地板10にねじ止めされることにより、アンテナ50は、地板10に固定されている。
【0081】
コイル53は、コア収納部の曲線部に巻き回されている。コア収納部の直線部の両端にはフランジ部523が形成されており、このフランジ部523によってコイル53の巻きほどけが防止され、所定巻き数のコイル53が均一に形成される。
【0082】
コア収納部の一方の湾曲部には、コイル53の端部が接続された回路基板が固定されている。回路基板は、絶縁材料で構成されるフレキシブル基板で構成され、この回路基板上には、アンテナ50の同調周波数調整用の電気素子としてのコンデンサが複数個実装されている。この回路基板は、コア収納部の端部において裏蓋側の回路ブロック6A(図3)に導通している。
【0083】
この回路ブロック6Aは、前述の発光素子6の他、図示を省略するが、基準クロックを発振する計時用の水晶振動子や、CPU、標準電波の信号のみを通過させるバンドパスフィルタ用水晶振動子、アンテナ50で受信した標準電波を処理する受信用IC(受信用回路)等とを備えて構成されている。CPUは、計時用の水晶振動子からの周波数を分周して基準クロックを生成する分周回路や、基準クロックをカウントして時刻を計時する計時回路や、計時回路からの信号に基づいて指針用駆動手段20や暦用駆動手段を制御する制御回路などを備えて構成されている。また、受信用ICは、アンテナ50で受信した標準電波を復調する復調回路や、受信信号を増幅する増幅回路などを備えて構成されている。
【0084】
外部操作手段(図示せず)は、時計機械体1の略3時方向に配設された巻真(図示せず)と、時計機械体の略2時方向および略4時方向にそれぞれ配設された図示しないボタンとを備える。巻真は、引き出し量によって複数のモードに切換可能なスイッチング機能を有し、例えば巻真を一段引き出すと日車30の手動修正モードとなり、ボタンを押すことによって日車30を回動させることが可能となる。また、例えば巻真を二段引き出すと、時刻修正モードとなり、ボタンを押すことによって指針2を回動させることが可能となる。
【0085】
また、ボタンは、押すことによって情報を表示可能となっており、例えば巻真を引き出さない状態でボタンを押すと、前回の標準電波の受信結果(受信の成否)が表示されるようになっている。この受信結果の表示は、例えば受信成功の場合には秒針2Aが10秒のところを示し、受信失敗の場合には、秒針2Aが20秒のところを示すように設定される。この受信結果の表示は、所定時間(例えば5秒)行われ、所定時間経過後には秒針2Aは元の位置に戻り、現在時刻を表示する。なお、ボタンの操作によって標準電波を強制的に受信させる場合には、ボタンの操作とともに、秒針2Aの位置によって標準電波を受信可能な環境か否かを表示させてもよい。
【0086】
図3には、分針2Bおよび時針2Cの位置を間接的に検出するフォトセンサ(光学的位置検出装置)が示されている。
【0087】
五番車271、三番車272、二番車273、秒車222、および筒車275には、図2にも示されるように、互いに重なり合う領域にそれぞれ検出孔271A,272A,273A,222A,275Aが形成されている。時針2C、分針2B、および秒針2Aが12時の位置に配置された時に、これらの検出孔271A,272A,273A,222Aの位置が一致するように設定されている。つまり、秒針2Aの他、時針2Cおよび分針2Bの基準位置も12時位置である。
【0088】
検出孔271A,272A,273A,222A,275Aが一致する位置には、秒針モータ21に設けられたのと同様の透過型のフォトセンサが設けられており、検出孔271A,272A,273A,222A,275Aの位置が一致すると、発光素子6から放射(出光)された光を受光素子7が受光して検知し、これにより時針2C、分針2B、および秒針2Aが全て12時位置、つまり、基準位置の状態であることが検出される。したがって、本実施形態では、受光素子7が地板10とソーラパネル(ソーラ発電部)4との間に配置された回路ブロック7Aに実装され、また、発光素子6が輪列受8を覆う回路ブロック6Aに実装されているが、これらの受光素子7,発光素子6間に5つの車271,272,273,222,275が配置されていることになる。この際、地板10にも、透光を阻害しないように、透光孔10Aが設けられていることは勿論である。さらに、時分針用減速輪列27においては、五番車271および三番車272が前述の秒中間車221と同様に合成樹脂製である。
【0089】
そして、12時間表示の本実施形態の時計1では、指針2の基準位置は12時間周期で廻ってくるため、同じく12時間周期で回転する筒車275に検出孔275Aを設けることで、時針2Cを含めた指針2の基準位置を、360度ある表示領域のうち12時位置の一箇所に特定できる。なお、このような指針2が基準位置にあることを検出するための指針位置検出手段は、秒針位置検出手段と同様に、任意の検出方式を採用できる。
【0090】
ここで、検出孔271A,272A,273A,222A,275Aのうち、実際の針位置検出に重要とされるのは、ロータかな261Aに噛合する五番車271の検出孔271Aと、これに噛合する三番車272の検出孔272Aである。これらの車271,272は回転速度が他の車273,222,275よりも速く、検出孔271A,272A同士が重なり合っている期間は、モータパルスにして1パルス分である。したがって、検出孔271A,272Aを用いて針位置検出を行うことは、モータパルスの数パルス分の間は重なり続ける可能性のある検出孔273A,275Aだけを用いて基準位置を検出する場合に比し、指針2を基準位置に正確に合わせることができる。このことからすれば、検出孔271A,272Aの孔径は、加工可能な範囲で小さければよく、他の車273,222,275の検出孔273A,222A,275Aの孔径は、検出孔271A,272Aでの光透過を阻害しない程度に十分に大きくてよい。
【0091】
ただし、本実施形態では、五番車271の検出孔271Aは、これと噛み合う三番車272の検出孔272Aよりも大きく、二番車273の検出孔272Aと同じに設定されている。具体的には、二番車273および筒車275の検出孔273A,275Aの孔径は0.5mm、三番車272および秒車222の検出孔272A,222Aの孔径は0.4mmであるが、五番車271の検出孔271Aの孔径も0.5mmと大きい。
【0092】
これは、五番車271と噛み合っているロータかな261Aの歯数を、前述したように10枚にし、互いの位相合わせをなくしたためである。すなわち、位相がずれている場合でも、五番車271の検出孔271Aを大きめに設けておくだけで、そのずれ量を吸収でき、位相合わせが不要になるのである。秒中間車221側でも同様である。
【0093】
さらに、本実施形態のように、時分針2C,2Bを有する時分針用減速輪列27と、秒針2Aを有する秒針用減速輪列22が別々のモータ21,26で駆動されるうえ、時分針2C,2Bが取り付けられた二番車273や筒車275とは平面視で重ならない位置に秒検出車223が設けられ、この位置にあるフォトセンサで秒針2Aの基準位置が独自に検出されるため、秒針2Aと時分針2C,2Bとを個別に効率よく回転させて基準位置に合わせることができる。また、時分針2C,2Bが単独の時分針モータ26で駆動されるので、例えば時差修正を行うのに好都合である。
【0094】
なお、時分針位置検出部に秒車222の検出孔222Aが重なっているため、実際に針位置検出を行う時には2つの輪列の検出を行う順番がある。まず、秒針用減速輪列22の位置を検出することで秒車222の検出孔222Aを正規の位相に合わせてから、時分針用減速輪列27の位置を検出するのである。
【0095】
ここで、上述したフォトセンサ(光学的位置検出装置)の構造を、その断面図である図3を中心に詳述する。
【0096】
フォトセンサのうち、発光素子6は、裏蓋104側の回路ブロックの回路基板6Aに実装されている。この発光素子6は、各歯車の検出孔271A、272A、273A、222A、275Aが一致する直前から直後に掛けて発光するものである。受光素子7は、文字板3側、ソーラパネル4側に配置された回路ブロックを構成する回路基板7Aに実装され、受光面が発光素子6側に向けて配置されている。受光素子7は合成樹脂の封止材7Cにより封止されていてもよく、その場合、発光素子6の放射光は透過するが外光を透過しにくい材料や表面処理が施されていることが好ましい。上記発光素子6が、発光するとその放射光を上記受光素子7が受光できれば、各検出孔271A、272A、273A、222A、275Aの位置が一致していることが確認できる。従って、上記発光素子6と受光素子7は、上記各歯車の検出孔271A、272A、273A、222A、275Aに対向する上下位置に配置されている。
【0097】
ここで、受光素子7にとっては、外光が入りやすい文字板3、ソーラパネル4側に受光面を向けず外光が入らない裏蓋104側に受光面を向けているので、上記外光が受光素子周辺に侵入した場合にも、外光を受光し難くなる。
【0098】
本実施形態では、筒車275(輪列の指針指示部)が文字板3、ソーラパネル4、回路ブロック7Aの中央部の開口部3B、4B、7Bを貫通して上記文字板3上方に突出して時針2Cを取付けるように配置されているが、その筒車275と上記開口部3B、4B、7Bとの間に形成される空隙αから上記外光は侵入する。
【0099】
そこで、受光素子7が上記間隙αからの外光の受光を防止するように地板10に取り付けられた受光防止部材60を設け、受光防止部材60から回路基板7Aに向けて外光防止壁60Aを突出している。この外光防止壁60Aは、平面視で開口部3B、4B、7Bと受光素子7との間に配置されており、断面視方向では回路基板7Aに密着することが好ましい。
【0100】
上記外光防止壁60Aは、外光を透過しない材質や色調であることが好ましく、合成樹脂の場合は、黒色系が好ましい。また金属で構成しても良い。また、非透光性で回路基板7Aを構成する場合は、外光防止壁60Aは、断面視方向において、受光素子7の回路基板7Aとの取付面から受光素子7の下端面までの高さを備えていれば良いので、回路基板7A側から突出するように構成しても良い。
【0101】
なお、この外光防止壁60Aが、回路基板7A、ソーラ基板4Bを貫通しソーラ発電層4Cの内面に密着するように延長してもよい。その延長部60Bは、図3に鎖線で図示されている。このように構成すると、回路基板7Aとソーラ基板4Bを、たとえば合成樹脂で透光性に形成してもソーラ発電層4Cが非透光となるので、前記外光防止壁60A、60Bが透光性の回路基板7Aとソーラ基板4Bを貫通し非透光性のソーラ発電層4Cの下面(内面)に接するので、上記間隙αから侵入する外光は、前記外光防止壁60A、60B及びソーラ発電層4Cにより受光素子7に至ることが防止される。
【0102】
上記外光は、文字板3、ソーラパネル4の日窓3A、4Aからも侵入しやすいので、平面視で上記日窓3A、4Aと受光素子7との間に、地板10から突出する外光防止壁10Aを設けるようにしている。この外光防止壁10Aは、外光防止壁60Aと同様に、回路基板7Aに密着することが好ましく、外光を透過しない材質や色調であることが好ましく、合成樹脂の場合は、黒色系が好ましい。また金属で構成しても良い。また、非透光性に回路基板を構成する場合は、外光防止壁10Aは、断面方向において、受光素子7の回路基板7Aとの取付面から受光素子7の下端面までの高さを備えていれば良いので、回路基板7A側から突出するように構成しても良い。
【0103】
なお、この外光防止壁10Aが、ソーラ基板4B/又は回路基板7Aを貫通しソーラ発電層4Cの内面に密着するように延長してもよい。その延長部10Cは、図3に鎖線で図示されている。
【0104】
更に、前記ソーラパネル4は、ソーラ発電部の断面図である図4、図4の平面図である図5に図示されているようにソーラ発電層4Cが複数個に分割され、各々のソーラ発電層4C、4C間に平面間隙4Dが設けられており、ソーラ基板4Bが、合成樹脂であって半透明のポリイミド材で構成されているので、外光は上記平面間隙4Dから内部に侵入される。そこで、平面視で受光素子7と上記平面間隙4Dとの間に、地板10から突出する外光防止壁10Bを設けるようにしている。この外光防止壁10Bも上述した外光防止壁60Aと同様に、回路基板7Aに密着することが好ましく、外光を透過しない材質や色調であることが好ましく、合成樹脂の場合は、黒色系が好ましい。また金属で構成しても良い。また、非透光性に回路基板7Aを構成する場合は、外光防止壁10Bは、断面視方向において、受光素子7の回路基板7Aとの取付面から下端面までの高さを備えていれば良いので、回路基板7A側から突出するように構成しても良い。
【0105】
なお、この外光防止壁10Bが、回路基板7Aとソーラ基板4Bを貫通しソーラ発電層4Cの内面に密着するように延長してもよい。その延長部10Dは、図4に鎖線で図示されている。
【0106】
図4においては、アンテナ50が合成樹脂、例えばポリイミド樹脂のソーラ基板4Bや回路基板7Aに平面視で覆われてそれらの下部に配置されているので、上記合成樹脂によって外部からの電波の受信を妨げられることがない。
【0107】
なお、上記外光防止壁60A、10A、10Bは、材料が合成樹脂などのように比較的やわらかい場合は、先端を細く形成して、回路基板7Aによりつぶすようにすると密着して外光を侵入しにくくする効果が向上する。
【0108】
なお、各検出孔221A、223Aの一致を検出するフォトセンサに関しても、上述した如くの外光防止壁を構成している。即ち、外光防止壁60Aは、平面視で開口部3B、4B、7Bと受光素子7との間に配置されている。また、地板10から突出する外光防止壁10A、平面視で上記日窓3A、4Aと受光素子7との間に配置されている。さらに、外光防止壁10Bは、平面視で受光素子7と上記平面間隙4Dとの間に配置されているものである。また、上記60B、10C、10Dを上述の様に延長形成してもよい。
【0109】
〔第2実施形態〕
第1実施例は、指示部材位置検出装置が透過型の光検出手段を用いていたが、それに限ることはない。例えば図6に示されるように、反射型の光検出手段を用いてもよい。
【0110】
第2実施形態は、この反射型の光検出手段を用いたものである。図6は、第1実施形態と異なる部分だけを説明する。
【0111】
第2実施形態は、例えば回路ブロック7A上に、発光素子6および受光素子7を備えた光検出手段64を実装し、また歯車(図6では五番車271)の上面側の特定位置に反射板65(反射部)を配置し、発光素子6からの放射光が反射板65で反射され、それを受光素子7で受光することにより指針の位置を検出するように構成すればよい。このため、発光素子7および受光素子6は図6のように傾いて取り付けられる。
【0112】
本実施形態は、受光素子7を文字板3側に配置することにより、第1実施形態で説明したような外光が侵入してきたとしても、受光素子7がその受光面を裏蓋104側に向けているので、外光を直接に受光し難くなり、外光の影響を極力少なくすることが出来、反射板65による発光素子6の反射光をより確実に受光することが出来る。
【0113】
第1実施形態と同様に、受光素子7の周囲には、前述の様に外光防止壁60A、10A、10Bを設けると受光素子7が外光の受光をより防止する事が出来る。また、上記60B、10C、10Dを上述の様に延長形成してもよい。
【0114】
更に反射板65の周囲に外光防止壁65Aを反射板65を囲むように配置すると、外光を反射することをより防止でき、受光素子7が反射光を確実に受光することが出来る。
【0115】
また、外光が侵入した場合に、反射しにくいように各歯車、地板、受部材、等の時計機械体1の構成部品において受光素子7に対向する面には反射防止処理を施したり、あるいは反射防止の効果を有する黒色系で構成することが好ましい。上記反射防止処理は、表面梨地処理をする他、反射防止膜を形成することなどがある。
【0116】
<変形例>
本発明は、上記各実施の形態に限られるものではなく、種々に変形・応用することができる。
【0117】
それらを、以下に例示する。
【0118】
〔変形例1〕
図7には、受光素子7を囲むように外光防止壁60Bを円形状に形成したものである。
【0119】
図2では、外光防止壁60A、10Aを別々に分けて形成しているが、図7では一体に受光素子7を囲む円形状に形成している。この外光防止壁60Bは、受光防止部材60や、地板10から突出させてもよく回路基板かに形成しても良い。受光素子6は、開口271A、272A、273A、222A、275Aに対向する場所に配置されているが、開口221A、223Aにも対向する場所にも配置されているので、上記円形状外光防止壁60B、60Bは、その両者に形成されている。
【0120】
外光防止壁60B、60Bを円形状に形成しているので、前記指針指示部の空隙αからの外光、前記日窓3A、4Aからの外光の両者の受光を防止する事が出来る。
【0121】
〔変形例2〕
前記図5は、ソーラ発電部に設けられた外光防止壁10A、10Bが、個々に形成されているが、図8は、外光防止壁10Dが一体に受光素子7を囲む様に円形状に形成されている。外光防止壁10Dは、地板10から突出させてもよく回路基板7Aに形成しても良い。受光素子6は、開口271A、272A、273A、222A、275Aに対向する場所に配置されているが、開口221A、223Aに9対向する場所にも配置されているので、上記円形状外光防止壁10D、10Dは、その両者に形成されている。
【0122】
外光防止壁10D、10Dを円形状に形成しているので、前記指針指示部の空隙αからの外光、前記日窓3A、4Aからの外光、平面間隙4Dからの外光の全ての外光を防止する事が出来る。
【0123】
〔変形例3〕
第1実施形態は、文字板3、ソーラパネル4側を透光性に構成して外光が侵入しうるように、裏蓋は非透光性に構成されていたが、裏蓋104を透光性に構成しソーラパネル4を裏蓋104の内面に配置し、文字板側からの外光は殆ど侵入しないように構成する場合にも本発明は、適用される。
【0124】
その場合は、受光素子を裏蓋側に配置しその受光面を文字板側に向けて配置し、その発光素子は文字板側に配置するか、あるいは発光素子を裏蓋側に配置し反射板を文字板側に配置する。
【0125】
この場合も、受光素子は、外光を受けにくくなるので、誤検出をしにくくなる。
【0126】
〔変形例4〕
図4等に図示されたように、複数個のソーラ発電層4C、4Cが平面視で互いに離間して配置され隣接するソーラ発電層間に平面間隙4Dが形成され、平面視で前記受光素子6と前記平面間隙4Dとの間に、前記平面間隙4Dから入射され前記受光素子7に至る外光が遮蔽される遮蔽部である外光防止壁10Bが設けられていたが、上記外光防止壁10Bを設ける代わりに、前記平面間隙4Dに外光侵入防止部を埋め込んで外光が前記平面間隙4Dから受光素子7に侵入しないように構成してもよい。上記埋め込み形成される外光侵入防止部は、合成樹脂で構成してもよく、金属で構成してもよく、要は外光が透過しないように構成されていればよい。
【0127】
また、上記外光防止壁10Bと、上記外光侵入防止部を併用してもよい。
【0128】
〔変形例5〕
受光素子7に外光が侵入する経路は、上述した場合に限定されない。例えば、文字板3と外装ケース101との平面視方向の間に設けた隙間から外光が前記収納スペース107に侵入する場合も、本発明は適用される。この場合も、受光素子7は、図3の様に文字板3側に配置され、その受光面が裏蓋104側を向くので、侵入した外光を受光しにくくなるものである。
【0129】
〔変形例6〕
本発明は、電波修正時計の針位置(指針が取付けられた指針車の位置)を検出する場合にかぎらず、クロノグラフ時計、タイマー等の針位置を検出する場合にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の第1実施形態に係るソーラ発電部付き電波修正指針式時計の主要断面図。
【図2】図1の主要部の平面図。
【図3】本発明の一実施形態に係るフォトセンサ(光学的位置検出装置)付近の断面図。
【図4】本発明の一実施形態に係るソーラ発電部の断面図。
【図5】図4の平面図。
【図6】本発明の第2実施形態に係るソーラ発電部付き電波修正指針式時計の主要断面図。
【図7】本発明の変形例におけるフォトセンサ(光学的位置検出装置)付近の平面図。
【図8】本発明の他の変形例におけるフォトセンサ(光学的位置検出装置)付近の平面図。
【符号の説明】
【0131】
1・・・電波修正時計の時計機械体、2・・・指針、2A・・・秒針、2B・・・分針、2C・・・時針、3・・・文字板、3A・・・日窓(カレンダー窓)、4・・・ソーラパネル(ソーラ発電部)、4A・・・ソーラ発電部の日窓(カレンダー窓)、4B・・・ソーラ基板、4C・・・ソーラ発電層、4D・・・ソーラ発電層間の平面間隙、6・・・発光素子(発光部)、6A・・・回路基板、7・・・受光素子(受光部)、10・・・地板、10A・・・外光防止壁(遮蔽部)、10B・・・外光防止壁(遮蔽部)、10C・・・外光防止壁(遮蔽部)、10D・・・外光防止壁(遮蔽部)、22・・・秒針用減速輪列(輪列)、27時分針用減速輪列(輪列)、30・・・日車、50・・・アンテナ(受信用アンテナ)、60・・・受光防止部材、60A・・・外光防止壁、60B・・・外光防止壁、65・・・反射板、65A・・・外光防止壁、101・・・外装ケース(外装ケース部)、102・・・カバーガラス、104・・・裏蓋(外装ケース部の裏蓋部)、106・・・外装空間部、107・・・収納スペース、221A、223A・・・検出孔、271A、272A、273A、222A、275A・・・検出孔(開口)、221A、223A・・・開口、α・・・開口部3B、4B、7Bとの空隙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラ発電部と、指針を駆動する輪列と、発光部と受光部とを有し発光部からの放射光が輪列の各歯車に設けられた開口を通して受光部が受光することにより輪列の位置を検出する光学的位置検出装置と、文字板と、少なくとも前記ソーラ発電部と輪列と光学的位置検出装置とを収納可能な収納スペースを前記文字板とともに構成する外装ケース部と、を備えた指針式電子時計であって、前記文字板と前記外装ケース部における裏蓋部のどちらか一方は、前記ソーラ発電部が近傍に配置されるとともに透光性に構成されて前記一方の側から前記収納スペース側に外光が侵入可能であり、上記裏蓋部と文字板の他方は、非透光性に構成されて前記他方の側から前記収納スペース側に外光がほぼ侵入しないように構成され、前記受光部は、前記透光性に構成された文字板又は裏蓋部の近傍に配置され、且つ前記外光がほぼ侵入しないように構成された裏蓋部又は文字板側から放射される前記発光部からの放射光に対向して配置されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項2】
請求項1に記載の指針式電子時計において、前記文字板は透光性に構成され、前記外装ケース部は非透光性に構成されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項3】
請求項2に記載の指針式電子時計において、前記外装ケース部は金属から構成されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、前記ソーラ発電部は、ソーラ基板とソーラ基板に配置されたソーラ発電層とを有し、前記ソーラ基板は、非金属で且つ透光性に構成されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項5】
請求項3に記載の指針式電子時計において、複数個のソーラ発電層が平面視で互いに離間して配置され隣接するソーラ発電層間に平面間隙が形成されており、平面視で前記受光部と前記平面間隙との間に、前記平面間隙から入射され前記受光部に至る外光が遮蔽される遮蔽部が設けられていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項6】
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、前記文字板、前記ソーラ発電部には、輪列の指針支持軸部が挿入され該指針指示軸部の周囲との間に空隙を有する指針支持軸部挿入開口部が形成され、平面視で前記受光部と前記指針指示軸部の周囲の空隙との間に、前記空隙から入射され前記受光部に至る外光が遮蔽される遮蔽部が設けられていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項7】
請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、カレンダー表示部を備え、前記文字板及び前記ソーラ発電部には、カレンダー表示部を外側から視認可能なカレンダー窓が形成され、平面視で前記受光部と前記カレンダー窓との間に、前記カレンダー窓から入射され前記受光部に至る外光が遮蔽される遮蔽部が設けられていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、前記受光部は、平面視で前記ソーラ発電部の非透光性ソーラ発電層の内側に配置されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項9】
請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、前記受光部と遮蔽部は、平面視で単一の前記ソーラ発電層の内側に配置されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項10】
請求項2から請求項9のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、前記受光部は前記文字板側の近傍に配置され、前記発光部は裏蓋部の近傍に配置され前記発光部からの放射光が透光性の文字板側に放射され、その際、前記受光部は前記放射光を受光する様に受光面を前記裏蓋側に向けて配置されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項11】
請求項2から請求項9のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、前記受光部と発光部は透光性の文字板側の近傍に配置され、前記発光部の放射光を反射させる反射部が前記裏蓋部の近傍に配置され、その際、前記受光部は前記発光部からの放射光を反射させる反射部の反射光を受光する様に受光面を前記裏蓋側に向けて配置されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の指針式電子時計において、前記ソーラ発電部より断面視で内方に配置された受信用アンテナを備えていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項13】
請求項12に記載の指針式電子時計において、前記文字板、前記ソーラ発電部のソーラ基板は、非金属からなり、前記受信用アンテナは前記文字板と前記ソーラ基板の少なくとも一方と平面視でオーバーラップして配置されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項14】
請求項12に記載の指針式電子時計において、前記ソーラ発電部のソーラ基板は金属からなり、前記受信用アンテナは少なくとも一部が前記ソーラ基板と平面視でオーバーラップしない位置に配置されていることを特徴とする指針式電子時計。
【請求項15】
請求項12に記載の指針式電子時計において、前記光学的位置検出装置は、少なくとも一部が前記受信用アンテナと平面視でオーバーラップしない位置に配置されていることを特徴とする指針式電子時計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−40863(P2007−40863A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−226283(P2005−226283)
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】