説明

低圧噴霧装置

【課題】ハウス内において園芸作物を栽培するときに、用水、農薬などの供給を人為的に行うことなく自動的に供給することができて人件費などを節減することはもとより、ハウス内の室内温度及び湿度維持などを流体噴射手段により自動的に調節可能な低圧噴霧装置を提供する。
【解決手段】流体タンク10に貯留された流体が吸入口に沿って移動され、吸入口110を介して流れる流体が外部に吐出される吐出口が配備された流体供給管100と、流体供給管の下縁部に一緒に配設され、圧縮機30の作動により発生する空気圧が供給口210に沿って移動され、空気圧が外部に排出される排出口が配備された空気圧管200と、流体供給管の吐出口を通過した流体を外部に伝達する流体移送ノズルと、前記流体移送ノズルと排出口に連設され、空気圧により流体を大気中に噴射する流体噴射手段400と、を備えてなる低圧噴霧装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は低圧噴霧装置に係り、さらに詳しくは、ハウス内において園芸作物を栽培するときに、用水、農薬などの供給を人為的に行うことなく自動的に供給することができて人件費などを節減することはもとより、ハウス内の室内温度及び湿度維持などを流体噴射手段により自動的に調節可能な低圧噴霧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ビニールハウスなどにおいて作物を栽培するときに、作物などに用水や農薬、液肥、灌水など(以下、「用水」と称する。)を散布する目的で作物の栽培面積当たりの適正位置にスプリンクラーを設けて使用することになるが、従来の場合、スプリンクラーを用いて用水などを供給するときに下記の如き数多くの問題点を抱えていて、この是正が至急を要するものであった。
【0003】
その一例としては、例えば、下記の特許文献1に記載のものがある。
【0004】
下記の特許文献1に記載の農業用スプリンクラー専用チェック弁は、図4に示すように、農業用スプリンクラー専用チェック弁1を構成するに当たって、両端に雌ネジ部3及び雄ネジ部3’を有する管体2を形成して、通常のスプリンクラー11及び供給管12をそれぞれ連結するようにし、前記管体2の内部には遮蔽板4を形成して逆止手段を構成するが、前記逆止手段は遮蔽板4の上に開閉孔5を穿孔し、開閉孔5には開閉板6が着脱されるようにし、前記開閉板6には軸棒7を取設してバネ8を弾設し、この先端には固定板9を結合し、前記軸棒7の上にはろ過板10を結合してなることを特徴とする。
【0005】
この特許文献1に記載の農業用スプリンクラー専用チェック弁は、供給管12の用水供給圧は開閉板6を進行方向に押して開閉板6が開閉孔5から離脱されて開閉孔5を開放させるが、このとき、開閉板6は、軸棒7上のバネ8により適正な弾性をもって開閉孔5から離脱されて開放状態が維持されて用水を供給することになる。
【0006】
すなわち、下記の特許文献1に記載のものは、用水を供給するためにはバネ8などの弾性手段が配備される必要があり、バネ8はその弾性力が低下すると故障の原因となるため、頻繁な故障により整備・補修を行うことを余儀なくされるという問題点があった。
【0007】
また、他の例として、下記の特許文献2に記載の果樹用スプリンクラーヘッドがある。
【0008】
下記の特許文献2は、図5に示すように、水道管10の上端に取り付けられるスプリンクラーヘッド本体1において側方に噴射管1aを形成し、ヘッド上端中心軸1bを回転軸として回転棒2が装備され、本体1との間にバネ4を取り付けて水圧により回動噴射されるようになっているものにおいて、噴射管1aの先端側に螺挿されたノズル6の噴射口6aを下向きに切り欠いて切欠部6bの下端を傾設し、本体1の下端連結管5に被覆される締付ネジ7の一方側にネジ溝7aを凹設し、ネジ溝7aにブレーキ板8を嵌入して外側に固定ネジ9を外嵌してブレーキ板8の摩擦の度合いを調整できるようにし、回転棒2に方向案内板3を装備してなることを特徴とする。
【0009】
しかしながら、この下記の特許文献2に記載の果樹用スプリンクラーヘッドも、バネを必要とし、バネの弾性力が低下する場合に故障が頻繁に起こるといった不都合があった。
【0010】
すなわち、従来の農業用水を農作物に噴射するスプリンクラーは、農業用水の水圧により圧着されるバネなどの弾性手段が配備されることにより、長時間使用される場合に弾性手段の弾性係数の低下により誤動作が発生して寿命が低下することはもちろん、弾性手段が誤動作する場合に分解・組立を余儀なくされるものの、分解・組立を行うことが困難であるため、誰でも容易にスプリンクラーを補修することができないなどの多数の問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】大韓民国実用新案登録第0120162号公報
【特許文献2】大韓民国実用新案登録第1995−4295号公報
【特許文献3】大韓民国登録特許第10−0519940号公報(2005年10月10日スプリンクラー)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハウス内において園芸作物を栽培するときに、用水、農薬などの供給を人為的に行うことなく自動的に供給することができて人件費などを節減することはもとより、ハウス内の室内温度及び湿度維持などを流体噴射手段により自動的に調節可能な低圧噴霧装置を提供するところにある。
【0013】
本発明の他の目的は、流体供給管、空気圧管、流体移送ノズル及び流体噴射手段を備える低圧噴霧装置であることから、ハウス内において生長する園芸作物が成長できるように室内温度及び湿度を調節することができ、用水及び農薬などを供給可能な低圧噴霧装置を提供するところにある。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、胴体部、流体吸収口、フィルター部、空気混合ノズル、流体流入調節口及び噴射ノズル部を備える流体噴射手段がさらに配備されることにより、流体噴射手段の各構成要素によりハウス内において生長中の園芸作物などに用水や農薬などを自動的に供給することにより作業者の人件費を節減することができ、しかも、時間の効率性を高めることのできる低圧噴霧装置を提供するところにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、流体噴射手段に空気混合ノズルがさらに配備されることにより、空気圧管から供給された空気圧により噴射ノズル部を通過する流体を園芸作物に噴射する低圧噴霧装置を提供するところにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、流体噴射手段に供給された流体を50Kpa〜250Kpaの低圧空気にて大気中に噴射する低圧噴霧装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の諸目的を達成するために、本発明は、流体タンクに貯留された流体が吸入口に沿って移動され、前記吸入口を介して流れる流体が外部に吐出される吐出口が配備された流体供給管と、前記流体供給管の下縁部に一緒に配設され、圧縮機(コンプレッシャ)の作動により発生する空気圧が供給口に沿って移動され、空気圧が外部に排出される排出口が配備された空気圧管と、前記流体供給管の吐出口を通過した流体を外部に伝達する流体移送ノズルと、前記流体移送ノズルと排出口に連設され、空気圧により流体を大気中に噴射する流体噴射手段と、を備えてなる低圧噴霧装置を提供する。
【0018】
また、この低圧噴霧装置において、前記流体噴射手段は、前記空気圧管の排出口に連通する空気流入口と、前記空気流入口の下面に延びながら一方側に形成される第1開放口と、前記第1開放口と対応する他方側に形成された第2開放口と、からなる胴体部と、前記第1開放口の前面に配備され、前記流体移送ノズルから供給される流体を吸収する流体吸収口と、前記流体吸収口の背面に配備されて流体に含まれている異物を1次的にろ過する第1フィルターと、前記第1フィルターにおいて除去された流体を2次的にろ過する第2フィルターと、が配備されたフィルター部と、前記フィルター部において除去された流体の流量を調節する流体流入調節口と、前記フィルター部と流体流入調節口の外縁部を取り囲み、流体及び空気圧を混合する空気混合ノズルと、前記空気混合ノズルの他方側の周縁部に配備され、流体の噴射量を調節する第1噴射ノズルと、前記第1噴射ノズルの他方側に配備されて流体を大気中に排出する第2噴射ノズルと、が配備された噴射ノズル部と、を備えてなる。
【0019】
さらに、この低圧噴霧装置において、前記空気混合ノズルは、前記空気圧管から供給される空気圧にて噴射ノズル部を通過する流体を大気中に噴射する。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば、下記の如き効果が奏される。
【0021】
第一に、ハウス内において園芸作物を栽培するときに、用水、農薬などの供給を人為的に行うことなく自動的に供給することができて人件費などを節減することはもとより、ハウス内の室内温度及び湿度維持などを流体噴射手段により自動的に調節可能な低圧噴霧装置を提供することができる。
【0022】
第二に、流体供給管、空気圧管、流体移送ノズル及び流体噴射手段を備える低圧噴霧装置であることから、ハウス内において生長する園芸作物が成長できるように室内温度及び湿度を調節することができ、用水及び農薬などを供給可能な低圧噴霧装置を提供することができる。
【0023】
第三に、胴体部、流体吸収口、フィルター部、空気混合ノズル、流体流入調節口及び噴射ノズル部を備える流体噴射手段がさらに配備されることにより、流体噴射手段の各構成要素によりハウス内において生長中の園芸作物などに用水や農薬などを自動的に供給することにより作業者の人件費を節減することができ、しかも、時間の効率性を高められる低圧噴霧装置を提供することができる。
【0024】
第四に、流体噴射手段に空気混合ノズルがさらに配備されることにより、空気圧管から供給された空気圧により噴射ノズル部を通過する流体を園芸作物に噴射する低圧噴霧装置を提供することができる。
【0025】
第五に、流体噴射手段に供給された流体を50Kpa〜250Kpaの低圧空気にて大気中に噴射する低圧噴霧装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態に係る低圧噴霧装置が設置・使用されている一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る低圧噴霧装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る低圧噴霧装置の断面図である。
【図4】従来の農業用スプリンクラー専用チェック弁を示す図である。
【図5】従来の果樹用スプリンクラーヘッドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0028】
以下、図1から図3に基づき、本発明の実施形態に係る低圧噴霧装置を詳述する。
【0029】
図1は、本発明による低圧噴霧装置が設置・使用されている一例を示す図であり、図2は、本発明による低圧噴霧装置の斜視図であり、図3は、本発明による低圧噴霧装置の断面図である。
【0030】
図1から図3を参照すると、本実施形態に係る低圧噴霧装置は、流体タンク10に貯留された流体が吸入口110に沿って移動され、前記吸入口110を介して流れる流体が外部に吐出される吐出口120が配備された流体供給管100と、前記流体供給管100の下縁部に一緒に配設され、圧縮機(コンプレッシャ)30の作動により発生される空気圧が供給口210に沿って移動され、空気圧が外部に排出される排出口220が配備された空気圧管200と、前記流体供給管100の吐出口120を通過した流体を外部に伝達する流体移送ノズル300と、前記流体移送ノズル300と排出口220に連設され、空気圧により流体を大気中に噴射する流体噴射手段400と、を備えてなる。
【0031】
前記流体供給管100は、流体タンク10に貯留された流体(用水や農薬など)が駆動モーターMの作動により吸入口110に供給され、前記吸入口110に供給された流体が流れながらハウス(図示せず)内の室内温度及び湿度を維持するために吐出口120に連結された流体移送ノズル300を介して流体噴射手段400の流体吸収口420に流体を供給する役割を果たす。
【0032】
前記空気圧管200は、流体供給管100の下縁部に一緒に配設され、園芸作物が栽培されるハウス内の室内温度及び湿度を一定に維持するために圧縮機(コンプレッシャ)30に印加される電源により作動しながら発生する空気圧が供給口210に沿って移動しながら排出口220を通過した空気圧が流体噴射手段400の空気流入口411に供給されるようにする。
【0033】
前記流体移送ノズル300は、流体供給管100に配備された吐出口120の一方側が連結され、前記一方側と対応する他方側が流体噴射手段400の流体吸収口420に連結されるように配備される。すなわち、前記流体移送ノズル300がさらに配備されることにより、流体移送ノズル300が吐出口120から排出される流体を流体吸収口420に移動されるようにする。
【0034】
前記流体噴射手段400は、流体移送ノズル300と排出口220に連設されるものであり、流体供給管100から供給される流体は流体吸収口420に吸入され、排出口220を介して排出される空気圧は空気流入口411に流入した後、ハウス内の室内温度及び湿度が下がる場合に流体噴射手段400の各構成要素を通過した流体を空気圧(低圧50Kpa〜250Kpa)の圧力にて押して大気中に噴射する役割を果たす。
【0035】
図1から図3を参照すると、本実施形態に係る低圧噴霧装置の構成要素のうち、前記流体噴射手段400は、前記空気圧管200の排出口220に連結される空気流入口411と、前記空気流入口411の下面に延びながら一方側に形成される第1開放口412及び前記第1開放口412と対応する他方側に形成された第2開放口413からなる胴体部410と、前記第1開放口412の前面に配備され、前記流体移送ノズル300から供給される流体を吸収する流体吸収口420と、前記流体吸収口420の背面に配備されて流体に含まれている異物を1次的にろ過する第1フィルター481及び前記第1フィルター481において除去された流体を2次的にろ過する第2フィルター482が配備されたフィルター部430と、前記フィルター部430において除去された流体の流量を調節する流体流入調節口440と、前記フィルター部430と流体流入調節口440の外縁部を取り囲み、流体及び空気圧を混合する空気混合ノズル430と、前記空気混合ノズル430の他方の周縁部に配備され、流体の噴射量を調節する第1噴射ノズル461及び前記第1噴射ノズル461の他方側に配備されて流体を大気中に排出する第2噴射ノズル462が配備された噴射ノズル部460と、を備えてなる。
【0036】
前記胴体部410は「⊥」状に形成されるものであって、空気圧管200の排出口220の周縁部に空気流入口411が嵌着され、前記空気流入口411の下面に延びながら一方側の第1開放口412には流体吸収口420、フィルター部430及び流体流入調節口440が配設され、前記第1開放口412と対応する第2開放口413には空気混合ノズル430と噴射ノズル部460が配備される。
【0037】
すなわち、胴体部410の空気流入口411に空気圧が供給され、前記第1開放口412に配備される流体吸収口420に流体供給管100から供給される流体が供給され、前記第2開放口413の空気混合ノズル430と噴射ノズル部460を通過した流体が空気圧により大気中に噴射されてハウス内の室内温度及び湿度維持を一定に維持できるようにする。
【0038】
前記流体吸収口420は胴体部410の第1開放口412の前面に配備されるものであって、流体供給管100に流れる流体が吐出口120に排出され、排出された流体は流体移送ノズル300に沿って流体吸収口420に吸入される。なお、吸引された流体をフィルター部430に供給する役割をも果たす。
【0039】
前記フィルター部430は流体吸収口420の背面に配備されるものであって、流体吸収口420を通過した流体が1次的に第1フィルター481を経由しながら異物などが除去され、前記第1フィルター481を経由した異物に含まれている微細な塵埃などは第2フィルター482を経由しながら除去される。
【0040】
前記流体流入調節口440はフィルター部430の背面に配備されるものであり、フィルター部430を通過しつつろ過された流体の流量を一定に調節する役割を果たす。
【0041】
前記空気混合ノズル430はフィルター部430と流体流入調節口440の外縁部を取り囲むように配備され、前記流体流入調節口440を通過した流体と空気流入口411に吸収された空気圧を混合する役割を果たす。
【0042】
前記噴射ノズル部460は、空気混合ノズル430の他方側の周縁部に第1噴射ノズル461が配備され、第1噴射ノズル461の他方側に第2噴射ノズル462が配備されるものであって、第1噴射ノズル461により流体の噴射量を調節した後、空気圧(低圧)により第2噴射ノズル462を通過して流体が大気中に噴射される。
【0043】
また、前記噴射ノズル部460に供給された低圧空気を用いて流体(用水や農薬など)が大気中に噴射されるため、水滴が形成されない結果、噴射された水滴の粒子が微細であり、これにより、直接園芸作物に当たっても結露現象がないというメリットがある。
【0044】
このため、前記流体噴射手段400は、胴体部410、流体吸収口420、フィルター部430、空気混合ノズル430、流体流入調節口440及び噴射ノズル部460を備えるものであって、流体噴射手段400の各構成要素によりハウス内において生長中の園芸作物などに用水や農薬などを自動的に供給することにより作業者の人件費を節減することができ、しかも、時間の効率性を高めることができ、さらには、ハウス内の室内温度及び湿度を維持することができるというメリットがある。
【0045】
図1から図3を参照すると、本実施形態に係る流体噴射手段の構成要素のうち、前記空気混合ノズル430は、前記空気圧管200から供給される空気圧にて噴射ノズル部460を通過する流体を大気中に噴射することを特徴とする。
【0046】
すなわち、流体噴射手段400に空気混合ノズル430がさらに配備されることにより、空気圧管200から供給された空気圧(低圧50Kpa〜250Kpa)により噴射ノズル部460を通過する流体を大気中に噴射して園芸作物の用水及び農薬供給、ハウス内の室内温度及び湿度などを維持することができるというメリットがある。
【0047】
以下、上記の如き構成を有する本実施形態に係る低圧噴霧装置の組立て過程及び噴射過程を簡略に説明する。
【0048】
図1から図3に基づき、本実施形態に係る低圧噴霧装置の組立て過程を簡略に説明すると、先ず、前記空気混合ノズル430の内縁部に流体流入調節口440を嵌着した後、前記流体流入調節口440の一方側にフィルター部430の構成要素である第2フィルター482と第1フィルター481を固定する。
【0049】
そして、前記第2フィルター482の一方側に流体吸収口420を固定し、このようにして組み立てられたものを胴体部410の第1開放口412に嵌め込んだ後、第1キャップ500により固定する。
【0050】
その後、前記第1開放口412と対応する第2開放口413の部分に固定された空気混合ノズル430の他方側に噴射ノズル部460の構成要素である第1噴射ノズル461と第2噴射ノズル462を固定した状態で第2キャップ600を固定する。
【0051】
次に、前記胴体部410の空気流入口411に第3キャップ600を固定した後、前記空気流入口411を空気圧管200の排出口220の内縁部に嵌着する。
【0052】
そして、前記流体供給管100の吐出口120に流体移送ノズル300の一方側を嵌着し、他方側は流体吸収口420に固定すると、組立てが完了する。
【0053】
図1から図3に基づき、本実施形態に係る低圧噴霧装置の噴射過程を簡略に説明すると、このようにして組立てが完了した状態でハウス内の室内温度及び湿度が下がる場合に流体タンク10に連結された駆動モータMの作動により流体供給管100に流体を供給する。
【0054】
そして、流体供給管100に流れる流体(用水や農薬)が吐出口120に連結された流体移送ノズル300に沿って流体吸収口420に供給される。
【0055】
次に、前記流体吸収口420に供給された流体がフィルター部430の構成要素である第1フィルター481と第2フィルター482を経て微細な異物を除去した後、除去された流体は流体流入調節口440に供給される。
【0056】
その後、前記流体流入調節口440に供給された流体が空気混合ノズル430に供給され、圧縮機(コンプレッシャ)30の作動により供給された空気圧は空気圧管200に供給される。
【0057】
そして、前記空気圧管200の排出口220を介して空気圧(低圧)が空気混合ノズル430に供給されて流体と空気圧が混合される。
【0058】
その後、空気圧(低圧50Kpa〜250Kpa)により流体が空気混合ノズル430の他方側に配備された第1噴射ノズル461と第2噴射ノズル462を介して大気中に噴射されると、ハウス内の室内温度及び湿度が一定に維持されて園芸作物が快適な環境下で生長可能になる。
【0059】
このため、本実施形態に係る低圧噴霧装置は、ハウス内において園芸作物を栽培するときに、用水、農薬などの供給を人為的に行うことなく自動的に供給することができて人件費などを節減することはもとより、ハウス内の室内温度及び湿度維持などを流体噴射手段400により自動的に調節することができるというメリットがある。
【0060】
このような構成を有する本実施形態に係る低圧噴霧装置は、ハウス内の温度を低下させる個所にのみ使用するものではなく、湿度維持などにも使用される。そして、農業全般にその使用先が多いが、一箇所に限定されない。
【0061】
また、前記低圧噴霧装置が適用される例を挙げると、畜舎の湿度維持、キノコ栽培室の湿度維持、温室の温度下降及び湿度維持、農薬の散布、液肥の散布など種々の用途に適用することが可能である。
【0062】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0063】
10 流体タンク
30 圧縮機(コンプレッシャ)
100 流体供給管
110 吸入口
120 吐出口
200 空気圧管
210 供給口
220 排出口
300 流体移送ノズル
400 流体噴射手段
410 胴体部
411 空気流入口
412 第1開放口
413 第2開放口
420 流体吸収口
430 フィルター部
431 第1フィルター
432 第2フィルター
440 流体流入調節口
450 空気混合ノズル
460 噴射ノズル部
461 第1噴射ノズル
462 第2噴射ノズル
500 第1キャップ
600 第2キャップ
700 第3キャップ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体タンクに貯留された流体が吸入口に沿って移動され、前記吸入口を介して流れる流体が外部に吐出される吐出口が配備された流体供給管と、
前記流体供給管の下縁部に一緒に配設され、圧縮機(コンプレッシャ)の作動により発生する空気圧が供給口に沿って移動され、空気圧が外部に排出される排出口が配備された空気圧管と、
前記流体供給管の吐出口を通過した流体を外部に伝達する流体移送ノズルと、
前記流体移送ノズルと排出口に連設され、空気圧により流体を大気中に噴射する流体噴射手段と、
を備えてなる、低圧噴霧装置。
【請求項2】
前記流体噴射手段は、
前記空気圧管の排出口に連通する空気流入口と、
前記空気流入口の下面に延びながら一方側に形成される第1開放口と、
前記第1開放口と対応する他方側に形成された第2開放口と、
からなる胴体部と、
前記第1開放口の前面に配備され、前記流体移送ノズルから供給される流体を吸収する流体吸収口と、
前記流体吸収口の背面に配備されて流体に含まれている異物を1次的にろ過する第1フィルターと、
前記第1フィルターにおいて除去された流体を2次的にろ過する第2フィルターと、
が配備されたフィルター部と、
前記フィルター部において除去された流体の流量を調節する流体流入調節口と、
前記フィルター部と流体流入調節口の外縁部を取り囲み、流体及び空気圧を混合する空気混合ノズルと、
前記空気混合ノズルの他方側の周縁部に配備され、流体の噴射量を調節する第1噴射ノズルと、
前記第1噴射ノズルの他方側に配備されて流体を大気中に排出する第2噴射ノズルと、が配備された噴射ノズル部と、
を備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の低圧噴霧装置。
【請求項3】
前記空気混合ノズルは、前記空気圧管から供給される空気圧にて噴射ノズル部を通過する流体を大気中に噴射することを特徴とする、請求項1または2に記載の低圧噴霧装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−155236(P2010−155236A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298753(P2009−298753)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(510003760)京畿道農業技術院 (1)
【出願人】(510003771)
【Fターム(参考)】