光走査装置およびそれを備える画像形成装置
【課題】フレーム内のレンズの位置調整を容易に行うことが可能な光走査装置を提供する。
【解決手段】このレーザスキャナユニットUは、箱型のフレーム2と、このフレーム2の前面22に保持され、フレーム2の内部に向けて光を発射する発光ダイオード6と、フレーム2の内部の光路上に配されるコリメータレンズユニット71と、このコリメータレンズユニット71の光路上の配置位置を調整する位置調整機構75とを備えている。位置調整機構75は、コリメータレンズユニット71を保持する板部材91および圧縮コイルバネ92からなる保持手段と、この保持手段をコリメータレンズユニット71の光軸方向に移動させる調整ネジ93とを含み、調整ネジ93は、当該調整ネジ93を作動して保持手段を移動させるための頭部93aを有しており、この頭部93aが、フレーム2の前面22から外部に露出している。
【解決手段】このレーザスキャナユニットUは、箱型のフレーム2と、このフレーム2の前面22に保持され、フレーム2の内部に向けて光を発射する発光ダイオード6と、フレーム2の内部の光路上に配されるコリメータレンズユニット71と、このコリメータレンズユニット71の光路上の配置位置を調整する位置調整機構75とを備えている。位置調整機構75は、コリメータレンズユニット71を保持する板部材91および圧縮コイルバネ92からなる保持手段と、この保持手段をコリメータレンズユニット71の光軸方向に移動させる調整ネジ93とを含み、調整ネジ93は、当該調整ネジ93を作動して保持手段を移動させるための頭部93aを有しており、この頭部93aが、フレーム2の前面22から外部に露出している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ等の画像形成装置に備えられ、光走査により被走査体に静電潜像を形成する光走査装置が知られている(特許文献1)。
【0003】
このような光走査装置は、発光ダイオード等の光源から発射された光を平行光線に変換するコリメータレンズと、このコリメータレンズの光路上の配置位置を微調整する調整手段とをフレーム内に備えている。そして、上記コリメータレンズの微調整は、当該装置の組立工程において作業者がフレームの上方から工具等を差し込み、調整手段を作動させることにより行われる。
【特許文献1】特開平9−189875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような光走査装置において、コリメータレンズの位置調整を容易に行えるようにしたいという要望があった。
【0005】
この発明は、上記のような要望に応えるためになされたものであり、フレーム内のレンズの位置調整を容易に行うことが可能な光走査装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、箱型のフレームと、このフレームの側面に保持され、前記フレームの内部に向けて光を発射する光源と、前記フレームの内部の光路上に配されるレンズユニットと、このレンズユニットの光路上の配置位置を調整する位置調整機構とを備えた光走査装置において、前記位置調整機構は、前記レンズユニットを保持する保持手段と、この保持手段を前記レンズユニットの光軸方向に移動させる調整部材とを含み、前記調整部材は、当該調整部材を作動して前記保持手段を移動させるための操作部を有しており、この操作部が、前記フレームの側面から外部に露出していることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の光走査装置において、前記調整部材は、光軸方向に延びる姿勢で前記フレームの側面にフリー回転可能に、かつ、抜脱不自在に取り付けられたネジ部材であり、前記ネジ部材は、フレームの側面から外部に露出する前記操作部としての頭部と、この頭部に連設され、フレームの内部で前記保持手段の雌ネジ部に螺合する雄ネジ部とを有することを特徴とするものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の光走査装置において、前記保持手段は、光軸方向と略直交方向に拡がる形状に形成され、前記レンズユニットの光軸方向の端部に当接して該レンズユニットとともに光軸方向に移動する板部材であり、前記雌ネジ部が、前記板部材の一側端に形成されるとともに、前記板部材の他側端が、前記フレームの下面に設けたボスにより位置決めされ、前記レンズユニットが前記板部材の中央近傍に当接することを特徴とするものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置において、前記フレームの下面に、光軸方向に沿った長溝を形成し、前記レンズユニットの下部に、前記長溝に嵌合するレール状の突起部を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置を含む画像形成部と、この画像形成部に用紙を供給する用紙貯留部とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、調整部材の操作部をフレームの側面から外部に露出させたので、フレームの外部の側方から操作部を操作して調整部材を作動させることができる。これにより、従来のように、フレームの内部に配設された調整部材の操作部を該フレームの上方から操作してレンズユニットの位置調整を行う場合と異なり、レンズユニットの位置調整が行いやすくなる。また、従来と異なり、操作部を操作するためのスペースをフレームの上方に確保する必要がないので、フレームの上方に他の機構等を配設することができる。これにより、フレーム上方のスペースを有効活用することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、ネジ部材の頭部を工具等を用いて回転させることによって、容易に保持手段を光軸方向に移動させることができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、板部材の中央近傍に当接するレンズユニットの移動距離が、ネジ部材の回転動作による板部材の他側端の移動距離の約半分となるので、レンズユニットの微小な調整を行いやすくなる。
【0014】
請求項4の発明によれば、レンズユニットを光軸方向に沿って確実に移動させることができるので、調整不具合が発生し難い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態によるレーザスキャナユニットを備えたプリンタの全体構成を示した正面断面図である。また、図2および図3は、レーザスキャナユニットの構成を示した図であり、図4および図5は、レーザスキャナユニットにおける光路を示した図である。また、図6〜図10は、レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図である。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態によるレーザスキャナユニットUが適用されたプリンタ1の全体構成について説明する。
【0017】
本実施形態のプリンタ(画像形成装置)1は、図1に示すように、箱型の装置本体11内に、コンピュータ等の外部機器から伝送された画像情報に基づいて画像を形成する画像形成部12と、この画像形成部12によって形成されて用紙Pに転写された画像に定着処理を施す定着部13と、転写用の用紙Pを貯留する用紙貯留部14とが設けられるとともに、当該装置本体11の上部に定着処理後の用紙Pが排出される用紙排出部15が設けられることによって構成されている。
【0018】
画像形成部12は、用紙貯留部14から給紙された用紙Pにトナー像を形成させるものであり、本実施形態では、上流側(図1における紙面の左側)から下流側に向けて順次配設された、マゼンタ色の現像剤を用いるマゼンタ用ユニット12Mと、シアン色の現像剤を用いるシアン用ユニット12Cと、イエロー色の現像剤を用いるイエロー用ユニット12Yと、ブラック色の現像剤を用いるブラック用ユニット12Kとが備えられている。
【0019】
そして、各ユニット12M,12C,12Y,12Kは、前後方向(図1の紙面と直交する方向)に延びるドラム心回りに回転可能に設けられた感光体ドラム121の周面に沿うように、当該感光体ドラム121の図1における直下位置から時計方向に向けて帯電装置122、現像装置123、1次転写ローラ124およびクリーニング装置125が配設されるとともに、帯電装置122のさらに下方位置にレーザスキャナユニット(光走査装置)Uが配設されることによって構成されている。
【0020】
感光体ドラム121は、周面に静電潜像およびこの静電潜像に沿ったトナー像を形成させるためのものであり、周面に強靱で耐摩耗性に優れた極めて平滑なアモルファスシリコン層が積層され、これによってこれらの像を形成させるのに適したものになっている。
【0021】
帯電装置122は、ドラム心回りに時計方向に回転している感光体ドラム121の周面に一様な電荷を形成させるものであり、コロナ放電によって感光体ドラム121の周面に電荷を付与するようになっている。
【0022】
レーザスキャナユニットUは、コンピュータ等の外部機器から伝送されてきた画像データに基づいて、強弱の付与されたレーザ光を回転している感光体ドラム121の周面に照射し、これによる感光体ドラム121周面のレーザ光が照査された部分の電荷の消去によって当該感光体ドラム121の周面に静電潜像を形成させるものである。
【0023】
現像装置123は、感光体ドラム121の周面にトナーを供給することによって周面の静電潜像が形成された部分にトナーを付着させ、これによって感光体ドラム121の周面にトナー像を形成させるものである。
【0024】
そして、各感光体ドラム121は、図1において時計方向に向けて回転しつつ帯電装置122によって周面が一様に帯電され、コンピュータ等から入力された画像データに基づく各色に対応したレーザ光がレーザスキャナユニットUから帯電後の感光体ドラム121の周面に照射されることにより、各感光体ドラム121の周面に静電潜像が形成され、かかる静電潜像に、対応した現像装置123から現像剤が供給されることにより、感光体ドラム121の周面にトナー像が形成されるようになっている。各現像装置123には、装置本体11の前面側(図1の紙面の表側)に配設された図略のトナーカートリッジからトナーが補給されるようになっている。
【0025】
また、感光体ドラム121の上方位置には、当該各感光体ドラム121に当接するように駆動ローラ126aおよび従動ローラ126b間に張設された転写ベルト126が設けられている。この転写ベルト126は、各感光体ドラム121に対応して設けられた前記1次転写ローラ124によって感光体ドラム121の周面に押し付けられた状態で各感光体ドラム121と同期しながら駆動ローラ126aと従動ローラ126bとの間を周回するようになっている。
【0026】
従って、転写ベルト126が周回することにより当該転写ベルト126の表面に対してマゼンタ用ユニット12Mの感光体ドラム121によるマゼンタトナーのトナー像の転写が行なわれ、次いで転写ベルト126の同一位置にシアン用ユニット12Cの感光体ドラム121によるシアントナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、次いで転写ベルト126の同一位置にイエロー用ユニット12Yの感光体ドラム121によるイエロートナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、最後にブラック用ユニット12Kの感光体ドラム121によるブラックトナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、これによって転写ベルト126の表面にカラーのトナー像が形成される。この転写ベルト126の表面に形成されたカラーのトナー像が用紙貯留部14から搬送されてきた用紙Pに転写されることになる。
【0027】
クリーニング装置125は、転写処理後の感光体ドラム121の周面に残留しているトナーを取り除いて清浄化するためのものである。このクリーニング装置125には、感光体ドラム121の周面に摺擦する図略の摺擦ローラが設けられ、この摺擦ローラの回転で感光体ドラム121の周面に付着した残留トナーや帯電生成物が擦り落とされる(すなわち、感光体ドラム121の周面が研磨される)ようになっている。このクリーニング装置125によって清浄化された感光体ドラム121の周面は、次の画像形成処理のために再び帯電装置122に向かうことになる。
【0028】
画像形成部12の図1における右方位置には、上下方向に延びる用紙搬送路111が形成されている。この用紙搬送路111には、適所に搬送ローラ対112が設けられ、用紙貯留部14からの用紙Pがこの搬送ローラ対112の駆動で駆動ローラ126aに掛け回されている転写ベルト126に向けて搬送されるようになっている。かかる用紙搬送路111には、駆動ローラ126aと対向した位置に転写ベルト126の表面と当接した2次転写ローラ113が設けられ、用紙搬送路111を搬送されつつある用紙Pが転写ベルト126と2次転写ローラ113とに押圧挟持されることによって転写ベルト126上のトナー像が当該用紙Pに転写されるようになっている。
【0029】
定着部13は、画像形成部12で転写された用紙上のトナー像に対して定着処理を施すものであり、内部に加熱源である通電発熱体を備えた加熱ローラ131と、図1における右方で加熱ローラ131と対向配置された定着ローラ132と、加熱ローラ131および定着ローラ132間に張設された定着ベルト133と、この定着ベルト133を介して定着ローラ132と対向配置された加圧ローラ134とを備えて構成されている。
【0030】
そして、転写ベルト126と2次転写ローラ113との間のニップ部を通過することにより転写ベルト126のトナー像が転写された状態で定着部13に供給された用紙Pは、加圧ローラ134と高温の定着ベルト133との間を通過しながら定着ベルト133からの熱を得て定着処理が施されるようになっている。
【0031】
定着処理の完了したカラー画像付の用紙Pは、定着部13の上部から延設された排紙搬送路114を通って装置本体11の頂部に設けられた用紙排出部15の排紙トレイ151に向けて排出されることになる。
【0032】
用紙貯留部14は、装置本体11の図1における左側壁に開閉自在に設けられた手差しトレイ141と、装置本体11内におけるレーザスキャナユニットUより下方位置に挿脱可能に装着された用紙トレイ142とを備えて構成されている。用紙トレイ142には用紙束P1が貯留されるようになっている。
【0033】
手差しトレイ141は、用紙Pを1枚ずつ手差し操作で画像形成部12に向けて給紙するためのものであり、普段は装置本体11の左壁面に収納されているが、手差しで給紙するときのみ、図1に示すように、壁面から引き出されて手差し給紙に供されるようになっている。
【0034】
用紙トレイ142は、上面が全面開口の箱体を備えて構成され、複数枚の用紙Pが積層されてなる用紙束P1が貯留可能になっている。この用紙トレイ142に貯留された用紙束P1の最上位の用紙Pは、下流端(図1における右端)の上面が用紙束P1からピックアップローラ143の駆動で用紙搬送路111に向けて繰り出されるようになっており、1枚ずつ繰り出された用紙Pが搬送ローラ対112の駆動で用紙搬送路111を通って画像形成部12における2次転写ローラ113と転写ベルト126との間のニップ部に向けて送り込まれるようになっている。
【0035】
次に、上記レーザスキャナユニットUの要部構成について説明する。
【0036】
レーザスキャナユニットUは、上面開口の箱型のフレーム2を備えている。このフレーム2の上面は、レーザ光を通過させるための開口部を適所に有する図略のカバー体により覆われている。本実施形態では、フレーム2の長さ方向を左右方向とし、フレーム2の幅方向を前後方向とする。
【0037】
また、レーザスキャナユニットUは、図2〜図5に示すように、ポリゴンミラー3(図5参照)と、取付板4(図5参照)と、基板5と、発光ダイオード(光源)6と、光学系7とを備えている。
【0038】
前記フレーム2は、下面21と、下面21の前端から立ち上がる前面22と、下面21の後端から立ち上がる後面23と、下面21の左右両端から立ち上がる左右両側面24とにより構成されている。なお、前面22は、本発明の「フレームの側面」に相当する。
【0039】
下面21の左右方向の中央部分には、図5に示すように、上方へと窪む凹部25が形成されており、当該凹部25内に上記ポリゴンミラー3が収容されている。すなわち、本実施形態のレーザスキャナユニットUでは、ポリゴンミラー3が取付板4の上面に取り付けられるとともに、該取付板4が凹部25を下方から覆うように下面21に取り付けられており、ポリゴンミラー3がフレーム2の外側に配設されるようになっている。また、取付板4は、フレーム2の構成材料(例えばプラスチック樹脂)よりも高い熱伝導率の材料(例えばアルミニウム等)により構成されている。
【0040】
凹部25の側面には、図4に示すように、左右一対の入射光用開口25aと、左右一対の出射光用開口25bとが形成されている。入射光用開口25aは、フレーム2の斜め後方を向く姿勢で設けられており、ポリゴンミラー3に向けて進行するレーザ光をフレーム2の内側から外側へと通過させるためのものである。また、出射光用開口25bは、フレーム2の側方を向く姿勢で設けられており、ポリゴンミラー3で偏向されたレーザ光をフレーム2の外側から内側へと通過させるためのものである。また、各開口25a,25bには、それぞれ後述の防塵ガラス72b,74bが嵌め込まれている。
【0041】
また、前面22の外面には、4つの基板5が左右に並んだ状態で取り付けられており、各基板5には、発光ダイオード6が接続されている。これらの発光ダイオード6は、ポリゴンミラー3の左側および右側に2つずつ配設されており、各発光ダイオード6の発光部が前面22を貫通してフレーム2の内側に表出する姿勢でホルダ部材8(図7参照)により前面22に保持されている。
【0042】
なお、本実施形態では、ポリゴンミラー3の各側に配された2つの発光ダイオード6が、互いに異なる高さ位置に設けられており、これらの発光ダイオード6から発射されるレーザ光も、互いに異なる高さ位置の光路上を進行するため、各レーザ光が光路上で交差することがない。
【0043】
光学系7は、各発光ダイオード6から発射されたレーザ光を、対応する感光体ドラム121の周面に導くために設けられており、フレーム2の内側においてポリゴンミラー3を挟むように該ポリゴンミラー3の左側および右側に2つずつ(図示では都合上符号は1つずつ)振り分けられて配されている。すなわち、本実施形態では、ポリゴンミラー3の左側に、マゼンタおよびシアンに対応する各発光ダイオード6および光学系7が配されており、ポリゴンミラー3の右側に、イエローおよびブラックに対応する各発光ダイオード6および光学系7が配されている。
【0044】
各光学系7は、発光ダイオード6からポリゴンミラー3までの光路上に配置される第1光学系(図4参照)と、ポリゴンミラー3以降の光路上に配置される第2光学系(図5参照)とにより構成されている。第1光学系は、コリメータレンズユニット(レンズユニット)71と、発光ダイオード6から発射されたレーザ光をポリゴンミラー3に導くためのミラーやレンズからなる複数の第1光学部材72aと、上記開口25aに嵌め込まれた防塵ガラス72bとを有している。また、第2光学系は、fθレンズ73と、ポリゴンミラー3からのレーザ光を感光体ドラム121に導くためのミラーやレンズからなる複数の第2光学部材74aと、上記開口25bに嵌め込まれた防塵ガラス74bとを有している。
【0045】
このレーザスキャナユニットUでは、発光ダイオード6からフレーム2の後面23に向けて発射されたレーザ光は、コリメータレンズユニット71を通過した後、複数の第1光学部材72aおよび防塵ガラス72bによって反射等されつつポリゴンミラー3に入射されるようになっている。そして、ポリゴンミラー3で偏光されたレーザ光は、防塵ガラス74bおよびfθレンズ73を通過した後、複数の第2光学部材74aによって感光体ドラム121の周面に導かれるようになっている。
【0046】
上記のように光路上に複数の光学部材(ミラー)を配することによって、レーザ光の光路長(焦点距離)を確保しながら、フレーム2を小型化させることが可能である。
【0047】
前記コリメータレンズユニット71は、前面22の直後方の光路上に設けられており、図7に示すように、発光ダイオード6から発射されたレーザ光を平行光線に変換するコリメータレンズ81と、このコリメータレンズ81を保持する鏡筒82とにより構成されている。
【0048】
鏡筒82は、前後方向に延びる筒体82aと、筒体82aの後端部に形成された横長のスリット82bと、筒体82aの下部に形成され、前後方向に延びるレール状突起(突起部)82cと、筒体82aの後端から後方に突出する上下一対の凸部82dとを有している。
【0049】
筒体82aは、図9に示すように、フレーム2の下面21に形成された嵌合凹部29に嵌まり込むようにフレーム2に支持されている。また、この嵌合凹部29の底部には、前後方向に延びる長溝26が形成されており、この長溝26に上記レール状突起82cが係合するようになっている。凸部82dは、スリット82bの上下にそれぞれ設けられており、後述する板部材91に当接するようになっている。
【0050】
また、第1光学系は、コリメータレンズユニット71の光路上の配置位置を調整する位置調整機構75をさらに備えている。この位置調整機構75は、板部材91と、圧縮コイルバネ92と、調整ネジ(調整部材、ネジ部材)93と、e−リング94とにより構成されている。
【0051】
板部材91は、コリメータレンズユニット71の光軸方向(前後方向)と略直交方向に拡がる形状に形成されており、鏡筒82の凸部82dに当接してコリメータレンズユニット71とともに前後方向に移動するように構成されている。この板部材91は、図8に示すように、当該板部材91の一端側に設けられたボス係合部91aと、中央に設けられた孔部91bと、他端側に設けられた雌ネジ部91cとを有している。ボス係合部91aは、フレーム2の下面21に突設された位置決めボス27と係合するためのものであり、ボス係合部91aが位置決めボス27と係合することによって板部材91が該位置決めボス27を支点として回転可能となっている。
【0052】
また、板部材91は、図8に示すように、位置決めボス27によって位置決めされるとともに、後述する板バネ部材76の第2バネ部76bにより上方から押えられることによって、調整ネジ93を回転させた際に調整ネジ93と共回りしないように構成されている。
【0053】
圧縮コイルバネ92は、コリメータレンズユニット71の前方に設けられており、該コリメータレンズユニット71を後方に向けて付勢するための機能を有している。上記のように、本実施形態では、コリメータレンズユニット71が板部材91と圧縮コイルバネ92とにより挟持されており、板部材91および圧縮コイルバネ92が本発明の「保持手段」を構成している。なお、圧縮コイルバネ92に代えて、板バネ等を用いることも可能である。
【0054】
調整ネジ93は、コリメータレンズユニット71の光軸方向(前後方向)に延びる姿勢でフレーム2の前面22のネジ挿入孔28(図10参照)にフリー回転可能に、かつ、抜脱不自在に挿入されており、板部材91をコリメータレンズユニット71の光軸方向(前後方向)に沿って移動させるための機能を有している。この調整ネジ93は、頭部(操作部)93aと、頭部93aに連設される雄ネジ部93bとを有している。
【0055】
頭部93aは、当該調整ネジ93を回転操作するためのものであり、フレーム2の前面22から前方に露出している。また、雄ネジ部93bは、板部材91の雌ネジ部91cと螺合する部位である。
【0056】
なお、本実施形態では、図2および図6に示すように、マゼンタ色に対応する調整ネジ93と、シアン色に対応する調整ネジ93とが上下に略一直線に並んだ状態でフレーム2の前面22に支持されている。また、イエロー色に対応する調整ネジ93と、ブラック色に対応する調整ネジ93とが上下に略一直線に並んで状態でフレーム2の前面22に支持されている。
【0057】
e−リング94は、図10に示すように、調整ネジ93が前面22から抜け落ちるのを防止するために設けられている。
【0058】
また、第1光学系は、鏡筒82および板部材91を同時に固定するための板バネ部材76を備えている。この板バネ部材76は、鏡筒82の上端部に当接して鏡筒82をフレーム2の下面21との間に挟み込んだ状態で固定する第1ばね部76aと、板部材91の上面に当接して板部材91をフレーム2の位置決めボス27とで挟み込んで固定する第2バネ部76bとにより構成されている。
【0059】
次に、上記構成のレーザスキャナユニットUにおいて、位置調整機構75によるコリメータレンズユニット71の位置調整方法について説明する。
【0060】
このレーザスキャナユニットUでは、フレーム2の前面22から前方に露出した調整ネジ93の頭部93aを、作業者が工具等を用いて操作することによって、コリメータレンズユニット71の光路上の配置位置が微調整されるようになっている。
【0061】
具体的には、調整ネジ93の頭部93aをドライバ等で回転させ、調整ネジ93の雄ネジ部93bを所定のネジ巻方向に回転させることにより、該雄ネジ部93bと螺合する板部材91の雌ネジ部91c近傍部位がボス係合部91aを支点として後方に移動する。ここで、コリメータレンズユニット71が圧縮コイルバネ92によって後方へ付勢されていることから、板部材91が後方へ移動した場合には、当該移動に伴ってコリメータレンズユニット71が上記圧縮コイルバネ92の付勢力に従って後方へ移動することになる。このとき、コリメータレンズユニット71が板部材91の中央部位に当接していることから、コリメータレンズユニット71の移動距離が調整ネジ93の回転動作による板部材91の端部の移動距離の約半分となっている。
【0062】
また、調整ネジ93を上記とは逆方向に回転させることによって、板部材91が前方へ移動した場合には、この移動に伴ってコリメータレンズユニット71が上記圧縮コイルバネ92の付勢力に抗して前方へ移動することになる。
【0063】
本実施形態では、上記のように、調整ネジ93の頭部93aをフレーム2の前面22から外部に露出させたので、フレーム2の外部の前方から頭部93aを操作して調整ネジ93を作動させることができる。これにより、従来のように、フレームの内部に配設された調整部材の操作部を該フレームの上方から操作してコリメータレンズユニットの位置調整を行う場合と異なり、コリメータレンズユニット71の位置調整が行いやすくなる。また、従来と異なり、頭部93aを操作するためのスペースをフレームの上方に確保する必要がないので、フレーム2の上方に他の機構等を配設することができる。これにより、フレーム2上方のスペースを有効活用することができる。
【0064】
また、本実施形態では、上記のように、調整ネジ93の頭部93aを工具等を用いて回転させることによって、容易に板部材91を光軸方向に移動させることができる。
【0065】
また、本実施形態では、上記のように、板部材91の中央近傍に当接するコリメータレンズユニット71の移動距離が、調整ネジ93の回転動作による板部材91の側端の移動距離の約半分となるので、コリメータレンズユニット71の微小な調整を行いやすくなる。
【0066】
また、本実施形態では、上記のように、フレーム2の下面21に長溝26を形成し、鏡筒82の下部に設けたレール状突起82cを前記長溝26に係合させることによって、コリメータレンズユニット71を光軸方向に沿って確実に移動させることができるので、調整不具合が発生し難い。
【0067】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0068】
上記の実施形態においては、画像形成装置としてプリンタ1が適用されているが、本発明は、画像形成装置がプリンタ1であることに限定されるものではなく、原稿画像を読み取って用紙に複写する複写機や伝送されてきた画像情報に基づき画像形成処理を行うファクシミリ装置であってもよい。
【0069】
また、上記実施形態の位置調整機構75と異なり、以下のような構成の位置調整機構であってもよい。
【0070】
すなわち、図11に示す変形例1の位置調整機構は、コリメータレンズユニット71の前方および後方に配された一対の板部材91を含み、これらの板部材91でコリメータレンズユニット71を前後から挟み込むように保持する構成となっている。この位置調整機構では、一対の板部材91が共通の調整ネジ93によって前後方向に略同一量だけ移動するように構成されるのが好ましい。
【0071】
また、図12に示す変形例2の位置調整機構は、コリメータレンズユニット71を前後から挟み込んで保持可能な平面視略コの字形状の板部材191を含んでいる。この変形例2の構成では、位置調整機構の構成部材点数を減らすことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態によるレーザスキャナユニットを備えたプリンタの全体構成を示した正面断面図である。
【図2】レーザスキャナユニットの斜視図である。
【図3】レーザスキャナユニットの平面図である。
【図4】レーザスキャナユニットにおける光路を示した平面図である。
【図5】レーザスキャナユニットにおける光路を示した図3中のV−V線に沿った断面図である。
【図6】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のVIII−VIII線に沿った断面図である。
【図9】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のIX−IX線に沿った断面図である。
【図10】位置調整機構の構成を概略的に示した断面図である。
【図11】変形例1による位置調整機構の構成を示した概略断面図である。
【図12】変形例2による位置調整機構の構成を示した概略断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 プリンタ(画像形成装置)
2 フレーム
6 発光ダイオード(光源)
12 画像形成部
14 用紙貯留部
21 下面
22 前面(フレームの側面)
26 長溝
27 位置決めボス(ボス)
71 コリメータレンズユニット(レンズユニット)
75 位置調整機構
82c レール状突起(突起部)
91 板部材(保持手段)
91c 雌ネジ部
92 圧縮コイルバネ(保持手段)
93 調整ネジ(調整部材、ネジ部材)
93a 頭部(操作部)
93b 雄ネジ部
U レーザスキャナユニット(光走査装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ等の画像形成装置に備えられ、光走査により被走査体に静電潜像を形成する光走査装置が知られている(特許文献1)。
【0003】
このような光走査装置は、発光ダイオード等の光源から発射された光を平行光線に変換するコリメータレンズと、このコリメータレンズの光路上の配置位置を微調整する調整手段とをフレーム内に備えている。そして、上記コリメータレンズの微調整は、当該装置の組立工程において作業者がフレームの上方から工具等を差し込み、調整手段を作動させることにより行われる。
【特許文献1】特開平9−189875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような光走査装置において、コリメータレンズの位置調整を容易に行えるようにしたいという要望があった。
【0005】
この発明は、上記のような要望に応えるためになされたものであり、フレーム内のレンズの位置調整を容易に行うことが可能な光走査装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、箱型のフレームと、このフレームの側面に保持され、前記フレームの内部に向けて光を発射する光源と、前記フレームの内部の光路上に配されるレンズユニットと、このレンズユニットの光路上の配置位置を調整する位置調整機構とを備えた光走査装置において、前記位置調整機構は、前記レンズユニットを保持する保持手段と、この保持手段を前記レンズユニットの光軸方向に移動させる調整部材とを含み、前記調整部材は、当該調整部材を作動して前記保持手段を移動させるための操作部を有しており、この操作部が、前記フレームの側面から外部に露出していることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の光走査装置において、前記調整部材は、光軸方向に延びる姿勢で前記フレームの側面にフリー回転可能に、かつ、抜脱不自在に取り付けられたネジ部材であり、前記ネジ部材は、フレームの側面から外部に露出する前記操作部としての頭部と、この頭部に連設され、フレームの内部で前記保持手段の雌ネジ部に螺合する雄ネジ部とを有することを特徴とするものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の光走査装置において、前記保持手段は、光軸方向と略直交方向に拡がる形状に形成され、前記レンズユニットの光軸方向の端部に当接して該レンズユニットとともに光軸方向に移動する板部材であり、前記雌ネジ部が、前記板部材の一側端に形成されるとともに、前記板部材の他側端が、前記フレームの下面に設けたボスにより位置決めされ、前記レンズユニットが前記板部材の中央近傍に当接することを特徴とするものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置において、前記フレームの下面に、光軸方向に沿った長溝を形成し、前記レンズユニットの下部に、前記長溝に嵌合するレール状の突起部を設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置を含む画像形成部と、この画像形成部に用紙を供給する用紙貯留部とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、調整部材の操作部をフレームの側面から外部に露出させたので、フレームの外部の側方から操作部を操作して調整部材を作動させることができる。これにより、従来のように、フレームの内部に配設された調整部材の操作部を該フレームの上方から操作してレンズユニットの位置調整を行う場合と異なり、レンズユニットの位置調整が行いやすくなる。また、従来と異なり、操作部を操作するためのスペースをフレームの上方に確保する必要がないので、フレームの上方に他の機構等を配設することができる。これにより、フレーム上方のスペースを有効活用することができる。
【0012】
請求項2の発明によれば、ネジ部材の頭部を工具等を用いて回転させることによって、容易に保持手段を光軸方向に移動させることができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、板部材の中央近傍に当接するレンズユニットの移動距離が、ネジ部材の回転動作による板部材の他側端の移動距離の約半分となるので、レンズユニットの微小な調整を行いやすくなる。
【0014】
請求項4の発明によれば、レンズユニットを光軸方向に沿って確実に移動させることができるので、調整不具合が発生し難い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態によるレーザスキャナユニットを備えたプリンタの全体構成を示した正面断面図である。また、図2および図3は、レーザスキャナユニットの構成を示した図であり、図4および図5は、レーザスキャナユニットにおける光路を示した図である。また、図6〜図10は、レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図である。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態によるレーザスキャナユニットUが適用されたプリンタ1の全体構成について説明する。
【0017】
本実施形態のプリンタ(画像形成装置)1は、図1に示すように、箱型の装置本体11内に、コンピュータ等の外部機器から伝送された画像情報に基づいて画像を形成する画像形成部12と、この画像形成部12によって形成されて用紙Pに転写された画像に定着処理を施す定着部13と、転写用の用紙Pを貯留する用紙貯留部14とが設けられるとともに、当該装置本体11の上部に定着処理後の用紙Pが排出される用紙排出部15が設けられることによって構成されている。
【0018】
画像形成部12は、用紙貯留部14から給紙された用紙Pにトナー像を形成させるものであり、本実施形態では、上流側(図1における紙面の左側)から下流側に向けて順次配設された、マゼンタ色の現像剤を用いるマゼンタ用ユニット12Mと、シアン色の現像剤を用いるシアン用ユニット12Cと、イエロー色の現像剤を用いるイエロー用ユニット12Yと、ブラック色の現像剤を用いるブラック用ユニット12Kとが備えられている。
【0019】
そして、各ユニット12M,12C,12Y,12Kは、前後方向(図1の紙面と直交する方向)に延びるドラム心回りに回転可能に設けられた感光体ドラム121の周面に沿うように、当該感光体ドラム121の図1における直下位置から時計方向に向けて帯電装置122、現像装置123、1次転写ローラ124およびクリーニング装置125が配設されるとともに、帯電装置122のさらに下方位置にレーザスキャナユニット(光走査装置)Uが配設されることによって構成されている。
【0020】
感光体ドラム121は、周面に静電潜像およびこの静電潜像に沿ったトナー像を形成させるためのものであり、周面に強靱で耐摩耗性に優れた極めて平滑なアモルファスシリコン層が積層され、これによってこれらの像を形成させるのに適したものになっている。
【0021】
帯電装置122は、ドラム心回りに時計方向に回転している感光体ドラム121の周面に一様な電荷を形成させるものであり、コロナ放電によって感光体ドラム121の周面に電荷を付与するようになっている。
【0022】
レーザスキャナユニットUは、コンピュータ等の外部機器から伝送されてきた画像データに基づいて、強弱の付与されたレーザ光を回転している感光体ドラム121の周面に照射し、これによる感光体ドラム121周面のレーザ光が照査された部分の電荷の消去によって当該感光体ドラム121の周面に静電潜像を形成させるものである。
【0023】
現像装置123は、感光体ドラム121の周面にトナーを供給することによって周面の静電潜像が形成された部分にトナーを付着させ、これによって感光体ドラム121の周面にトナー像を形成させるものである。
【0024】
そして、各感光体ドラム121は、図1において時計方向に向けて回転しつつ帯電装置122によって周面が一様に帯電され、コンピュータ等から入力された画像データに基づく各色に対応したレーザ光がレーザスキャナユニットUから帯電後の感光体ドラム121の周面に照射されることにより、各感光体ドラム121の周面に静電潜像が形成され、かかる静電潜像に、対応した現像装置123から現像剤が供給されることにより、感光体ドラム121の周面にトナー像が形成されるようになっている。各現像装置123には、装置本体11の前面側(図1の紙面の表側)に配設された図略のトナーカートリッジからトナーが補給されるようになっている。
【0025】
また、感光体ドラム121の上方位置には、当該各感光体ドラム121に当接するように駆動ローラ126aおよび従動ローラ126b間に張設された転写ベルト126が設けられている。この転写ベルト126は、各感光体ドラム121に対応して設けられた前記1次転写ローラ124によって感光体ドラム121の周面に押し付けられた状態で各感光体ドラム121と同期しながら駆動ローラ126aと従動ローラ126bとの間を周回するようになっている。
【0026】
従って、転写ベルト126が周回することにより当該転写ベルト126の表面に対してマゼンタ用ユニット12Mの感光体ドラム121によるマゼンタトナーのトナー像の転写が行なわれ、次いで転写ベルト126の同一位置にシアン用ユニット12Cの感光体ドラム121によるシアントナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、次いで転写ベルト126の同一位置にイエロー用ユニット12Yの感光体ドラム121によるイエロートナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、最後にブラック用ユニット12Kの感光体ドラム121によるブラックトナーのトナー像の転写が重ね塗り状態で行なわれ、これによって転写ベルト126の表面にカラーのトナー像が形成される。この転写ベルト126の表面に形成されたカラーのトナー像が用紙貯留部14から搬送されてきた用紙Pに転写されることになる。
【0027】
クリーニング装置125は、転写処理後の感光体ドラム121の周面に残留しているトナーを取り除いて清浄化するためのものである。このクリーニング装置125には、感光体ドラム121の周面に摺擦する図略の摺擦ローラが設けられ、この摺擦ローラの回転で感光体ドラム121の周面に付着した残留トナーや帯電生成物が擦り落とされる(すなわち、感光体ドラム121の周面が研磨される)ようになっている。このクリーニング装置125によって清浄化された感光体ドラム121の周面は、次の画像形成処理のために再び帯電装置122に向かうことになる。
【0028】
画像形成部12の図1における右方位置には、上下方向に延びる用紙搬送路111が形成されている。この用紙搬送路111には、適所に搬送ローラ対112が設けられ、用紙貯留部14からの用紙Pがこの搬送ローラ対112の駆動で駆動ローラ126aに掛け回されている転写ベルト126に向けて搬送されるようになっている。かかる用紙搬送路111には、駆動ローラ126aと対向した位置に転写ベルト126の表面と当接した2次転写ローラ113が設けられ、用紙搬送路111を搬送されつつある用紙Pが転写ベルト126と2次転写ローラ113とに押圧挟持されることによって転写ベルト126上のトナー像が当該用紙Pに転写されるようになっている。
【0029】
定着部13は、画像形成部12で転写された用紙上のトナー像に対して定着処理を施すものであり、内部に加熱源である通電発熱体を備えた加熱ローラ131と、図1における右方で加熱ローラ131と対向配置された定着ローラ132と、加熱ローラ131および定着ローラ132間に張設された定着ベルト133と、この定着ベルト133を介して定着ローラ132と対向配置された加圧ローラ134とを備えて構成されている。
【0030】
そして、転写ベルト126と2次転写ローラ113との間のニップ部を通過することにより転写ベルト126のトナー像が転写された状態で定着部13に供給された用紙Pは、加圧ローラ134と高温の定着ベルト133との間を通過しながら定着ベルト133からの熱を得て定着処理が施されるようになっている。
【0031】
定着処理の完了したカラー画像付の用紙Pは、定着部13の上部から延設された排紙搬送路114を通って装置本体11の頂部に設けられた用紙排出部15の排紙トレイ151に向けて排出されることになる。
【0032】
用紙貯留部14は、装置本体11の図1における左側壁に開閉自在に設けられた手差しトレイ141と、装置本体11内におけるレーザスキャナユニットUより下方位置に挿脱可能に装着された用紙トレイ142とを備えて構成されている。用紙トレイ142には用紙束P1が貯留されるようになっている。
【0033】
手差しトレイ141は、用紙Pを1枚ずつ手差し操作で画像形成部12に向けて給紙するためのものであり、普段は装置本体11の左壁面に収納されているが、手差しで給紙するときのみ、図1に示すように、壁面から引き出されて手差し給紙に供されるようになっている。
【0034】
用紙トレイ142は、上面が全面開口の箱体を備えて構成され、複数枚の用紙Pが積層されてなる用紙束P1が貯留可能になっている。この用紙トレイ142に貯留された用紙束P1の最上位の用紙Pは、下流端(図1における右端)の上面が用紙束P1からピックアップローラ143の駆動で用紙搬送路111に向けて繰り出されるようになっており、1枚ずつ繰り出された用紙Pが搬送ローラ対112の駆動で用紙搬送路111を通って画像形成部12における2次転写ローラ113と転写ベルト126との間のニップ部に向けて送り込まれるようになっている。
【0035】
次に、上記レーザスキャナユニットUの要部構成について説明する。
【0036】
レーザスキャナユニットUは、上面開口の箱型のフレーム2を備えている。このフレーム2の上面は、レーザ光を通過させるための開口部を適所に有する図略のカバー体により覆われている。本実施形態では、フレーム2の長さ方向を左右方向とし、フレーム2の幅方向を前後方向とする。
【0037】
また、レーザスキャナユニットUは、図2〜図5に示すように、ポリゴンミラー3(図5参照)と、取付板4(図5参照)と、基板5と、発光ダイオード(光源)6と、光学系7とを備えている。
【0038】
前記フレーム2は、下面21と、下面21の前端から立ち上がる前面22と、下面21の後端から立ち上がる後面23と、下面21の左右両端から立ち上がる左右両側面24とにより構成されている。なお、前面22は、本発明の「フレームの側面」に相当する。
【0039】
下面21の左右方向の中央部分には、図5に示すように、上方へと窪む凹部25が形成されており、当該凹部25内に上記ポリゴンミラー3が収容されている。すなわち、本実施形態のレーザスキャナユニットUでは、ポリゴンミラー3が取付板4の上面に取り付けられるとともに、該取付板4が凹部25を下方から覆うように下面21に取り付けられており、ポリゴンミラー3がフレーム2の外側に配設されるようになっている。また、取付板4は、フレーム2の構成材料(例えばプラスチック樹脂)よりも高い熱伝導率の材料(例えばアルミニウム等)により構成されている。
【0040】
凹部25の側面には、図4に示すように、左右一対の入射光用開口25aと、左右一対の出射光用開口25bとが形成されている。入射光用開口25aは、フレーム2の斜め後方を向く姿勢で設けられており、ポリゴンミラー3に向けて進行するレーザ光をフレーム2の内側から外側へと通過させるためのものである。また、出射光用開口25bは、フレーム2の側方を向く姿勢で設けられており、ポリゴンミラー3で偏向されたレーザ光をフレーム2の外側から内側へと通過させるためのものである。また、各開口25a,25bには、それぞれ後述の防塵ガラス72b,74bが嵌め込まれている。
【0041】
また、前面22の外面には、4つの基板5が左右に並んだ状態で取り付けられており、各基板5には、発光ダイオード6が接続されている。これらの発光ダイオード6は、ポリゴンミラー3の左側および右側に2つずつ配設されており、各発光ダイオード6の発光部が前面22を貫通してフレーム2の内側に表出する姿勢でホルダ部材8(図7参照)により前面22に保持されている。
【0042】
なお、本実施形態では、ポリゴンミラー3の各側に配された2つの発光ダイオード6が、互いに異なる高さ位置に設けられており、これらの発光ダイオード6から発射されるレーザ光も、互いに異なる高さ位置の光路上を進行するため、各レーザ光が光路上で交差することがない。
【0043】
光学系7は、各発光ダイオード6から発射されたレーザ光を、対応する感光体ドラム121の周面に導くために設けられており、フレーム2の内側においてポリゴンミラー3を挟むように該ポリゴンミラー3の左側および右側に2つずつ(図示では都合上符号は1つずつ)振り分けられて配されている。すなわち、本実施形態では、ポリゴンミラー3の左側に、マゼンタおよびシアンに対応する各発光ダイオード6および光学系7が配されており、ポリゴンミラー3の右側に、イエローおよびブラックに対応する各発光ダイオード6および光学系7が配されている。
【0044】
各光学系7は、発光ダイオード6からポリゴンミラー3までの光路上に配置される第1光学系(図4参照)と、ポリゴンミラー3以降の光路上に配置される第2光学系(図5参照)とにより構成されている。第1光学系は、コリメータレンズユニット(レンズユニット)71と、発光ダイオード6から発射されたレーザ光をポリゴンミラー3に導くためのミラーやレンズからなる複数の第1光学部材72aと、上記開口25aに嵌め込まれた防塵ガラス72bとを有している。また、第2光学系は、fθレンズ73と、ポリゴンミラー3からのレーザ光を感光体ドラム121に導くためのミラーやレンズからなる複数の第2光学部材74aと、上記開口25bに嵌め込まれた防塵ガラス74bとを有している。
【0045】
このレーザスキャナユニットUでは、発光ダイオード6からフレーム2の後面23に向けて発射されたレーザ光は、コリメータレンズユニット71を通過した後、複数の第1光学部材72aおよび防塵ガラス72bによって反射等されつつポリゴンミラー3に入射されるようになっている。そして、ポリゴンミラー3で偏光されたレーザ光は、防塵ガラス74bおよびfθレンズ73を通過した後、複数の第2光学部材74aによって感光体ドラム121の周面に導かれるようになっている。
【0046】
上記のように光路上に複数の光学部材(ミラー)を配することによって、レーザ光の光路長(焦点距離)を確保しながら、フレーム2を小型化させることが可能である。
【0047】
前記コリメータレンズユニット71は、前面22の直後方の光路上に設けられており、図7に示すように、発光ダイオード6から発射されたレーザ光を平行光線に変換するコリメータレンズ81と、このコリメータレンズ81を保持する鏡筒82とにより構成されている。
【0048】
鏡筒82は、前後方向に延びる筒体82aと、筒体82aの後端部に形成された横長のスリット82bと、筒体82aの下部に形成され、前後方向に延びるレール状突起(突起部)82cと、筒体82aの後端から後方に突出する上下一対の凸部82dとを有している。
【0049】
筒体82aは、図9に示すように、フレーム2の下面21に形成された嵌合凹部29に嵌まり込むようにフレーム2に支持されている。また、この嵌合凹部29の底部には、前後方向に延びる長溝26が形成されており、この長溝26に上記レール状突起82cが係合するようになっている。凸部82dは、スリット82bの上下にそれぞれ設けられており、後述する板部材91に当接するようになっている。
【0050】
また、第1光学系は、コリメータレンズユニット71の光路上の配置位置を調整する位置調整機構75をさらに備えている。この位置調整機構75は、板部材91と、圧縮コイルバネ92と、調整ネジ(調整部材、ネジ部材)93と、e−リング94とにより構成されている。
【0051】
板部材91は、コリメータレンズユニット71の光軸方向(前後方向)と略直交方向に拡がる形状に形成されており、鏡筒82の凸部82dに当接してコリメータレンズユニット71とともに前後方向に移動するように構成されている。この板部材91は、図8に示すように、当該板部材91の一端側に設けられたボス係合部91aと、中央に設けられた孔部91bと、他端側に設けられた雌ネジ部91cとを有している。ボス係合部91aは、フレーム2の下面21に突設された位置決めボス27と係合するためのものであり、ボス係合部91aが位置決めボス27と係合することによって板部材91が該位置決めボス27を支点として回転可能となっている。
【0052】
また、板部材91は、図8に示すように、位置決めボス27によって位置決めされるとともに、後述する板バネ部材76の第2バネ部76bにより上方から押えられることによって、調整ネジ93を回転させた際に調整ネジ93と共回りしないように構成されている。
【0053】
圧縮コイルバネ92は、コリメータレンズユニット71の前方に設けられており、該コリメータレンズユニット71を後方に向けて付勢するための機能を有している。上記のように、本実施形態では、コリメータレンズユニット71が板部材91と圧縮コイルバネ92とにより挟持されており、板部材91および圧縮コイルバネ92が本発明の「保持手段」を構成している。なお、圧縮コイルバネ92に代えて、板バネ等を用いることも可能である。
【0054】
調整ネジ93は、コリメータレンズユニット71の光軸方向(前後方向)に延びる姿勢でフレーム2の前面22のネジ挿入孔28(図10参照)にフリー回転可能に、かつ、抜脱不自在に挿入されており、板部材91をコリメータレンズユニット71の光軸方向(前後方向)に沿って移動させるための機能を有している。この調整ネジ93は、頭部(操作部)93aと、頭部93aに連設される雄ネジ部93bとを有している。
【0055】
頭部93aは、当該調整ネジ93を回転操作するためのものであり、フレーム2の前面22から前方に露出している。また、雄ネジ部93bは、板部材91の雌ネジ部91cと螺合する部位である。
【0056】
なお、本実施形態では、図2および図6に示すように、マゼンタ色に対応する調整ネジ93と、シアン色に対応する調整ネジ93とが上下に略一直線に並んだ状態でフレーム2の前面22に支持されている。また、イエロー色に対応する調整ネジ93と、ブラック色に対応する調整ネジ93とが上下に略一直線に並んで状態でフレーム2の前面22に支持されている。
【0057】
e−リング94は、図10に示すように、調整ネジ93が前面22から抜け落ちるのを防止するために設けられている。
【0058】
また、第1光学系は、鏡筒82および板部材91を同時に固定するための板バネ部材76を備えている。この板バネ部材76は、鏡筒82の上端部に当接して鏡筒82をフレーム2の下面21との間に挟み込んだ状態で固定する第1ばね部76aと、板部材91の上面に当接して板部材91をフレーム2の位置決めボス27とで挟み込んで固定する第2バネ部76bとにより構成されている。
【0059】
次に、上記構成のレーザスキャナユニットUにおいて、位置調整機構75によるコリメータレンズユニット71の位置調整方法について説明する。
【0060】
このレーザスキャナユニットUでは、フレーム2の前面22から前方に露出した調整ネジ93の頭部93aを、作業者が工具等を用いて操作することによって、コリメータレンズユニット71の光路上の配置位置が微調整されるようになっている。
【0061】
具体的には、調整ネジ93の頭部93aをドライバ等で回転させ、調整ネジ93の雄ネジ部93bを所定のネジ巻方向に回転させることにより、該雄ネジ部93bと螺合する板部材91の雌ネジ部91c近傍部位がボス係合部91aを支点として後方に移動する。ここで、コリメータレンズユニット71が圧縮コイルバネ92によって後方へ付勢されていることから、板部材91が後方へ移動した場合には、当該移動に伴ってコリメータレンズユニット71が上記圧縮コイルバネ92の付勢力に従って後方へ移動することになる。このとき、コリメータレンズユニット71が板部材91の中央部位に当接していることから、コリメータレンズユニット71の移動距離が調整ネジ93の回転動作による板部材91の端部の移動距離の約半分となっている。
【0062】
また、調整ネジ93を上記とは逆方向に回転させることによって、板部材91が前方へ移動した場合には、この移動に伴ってコリメータレンズユニット71が上記圧縮コイルバネ92の付勢力に抗して前方へ移動することになる。
【0063】
本実施形態では、上記のように、調整ネジ93の頭部93aをフレーム2の前面22から外部に露出させたので、フレーム2の外部の前方から頭部93aを操作して調整ネジ93を作動させることができる。これにより、従来のように、フレームの内部に配設された調整部材の操作部を該フレームの上方から操作してコリメータレンズユニットの位置調整を行う場合と異なり、コリメータレンズユニット71の位置調整が行いやすくなる。また、従来と異なり、頭部93aを操作するためのスペースをフレームの上方に確保する必要がないので、フレーム2の上方に他の機構等を配設することができる。これにより、フレーム2上方のスペースを有効活用することができる。
【0064】
また、本実施形態では、上記のように、調整ネジ93の頭部93aを工具等を用いて回転させることによって、容易に板部材91を光軸方向に移動させることができる。
【0065】
また、本実施形態では、上記のように、板部材91の中央近傍に当接するコリメータレンズユニット71の移動距離が、調整ネジ93の回転動作による板部材91の側端の移動距離の約半分となるので、コリメータレンズユニット71の微小な調整を行いやすくなる。
【0066】
また、本実施形態では、上記のように、フレーム2の下面21に長溝26を形成し、鏡筒82の下部に設けたレール状突起82cを前記長溝26に係合させることによって、コリメータレンズユニット71を光軸方向に沿って確実に移動させることができるので、調整不具合が発生し難い。
【0067】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0068】
上記の実施形態においては、画像形成装置としてプリンタ1が適用されているが、本発明は、画像形成装置がプリンタ1であることに限定されるものではなく、原稿画像を読み取って用紙に複写する複写機や伝送されてきた画像情報に基づき画像形成処理を行うファクシミリ装置であってもよい。
【0069】
また、上記実施形態の位置調整機構75と異なり、以下のような構成の位置調整機構であってもよい。
【0070】
すなわち、図11に示す変形例1の位置調整機構は、コリメータレンズユニット71の前方および後方に配された一対の板部材91を含み、これらの板部材91でコリメータレンズユニット71を前後から挟み込むように保持する構成となっている。この位置調整機構では、一対の板部材91が共通の調整ネジ93によって前後方向に略同一量だけ移動するように構成されるのが好ましい。
【0071】
また、図12に示す変形例2の位置調整機構は、コリメータレンズユニット71を前後から挟み込んで保持可能な平面視略コの字形状の板部材191を含んでいる。この変形例2の構成では、位置調整機構の構成部材点数を減らすことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態によるレーザスキャナユニットを備えたプリンタの全体構成を示した正面断面図である。
【図2】レーザスキャナユニットの斜視図である。
【図3】レーザスキャナユニットの平面図である。
【図4】レーザスキャナユニットにおける光路を示した平面図である。
【図5】レーザスキャナユニットにおける光路を示した図3中のV−V線に沿った断面図である。
【図6】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のVIII−VIII線に沿った断面図である。
【図9】レーザスキャナユニットの位置調整機構の構成を示した図4中のIX−IX線に沿った断面図である。
【図10】位置調整機構の構成を概略的に示した断面図である。
【図11】変形例1による位置調整機構の構成を示した概略断面図である。
【図12】変形例2による位置調整機構の構成を示した概略断面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 プリンタ(画像形成装置)
2 フレーム
6 発光ダイオード(光源)
12 画像形成部
14 用紙貯留部
21 下面
22 前面(フレームの側面)
26 長溝
27 位置決めボス(ボス)
71 コリメータレンズユニット(レンズユニット)
75 位置調整機構
82c レール状突起(突起部)
91 板部材(保持手段)
91c 雌ネジ部
92 圧縮コイルバネ(保持手段)
93 調整ネジ(調整部材、ネジ部材)
93a 頭部(操作部)
93b 雄ネジ部
U レーザスキャナユニット(光走査装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱型のフレームと、このフレームの側面に保持され、前記フレームの内部に向けて光を発射する光源と、前記フレームの内部の光路上に配されるレンズユニットと、このレンズユニットの光路上の配置位置を調整する位置調整機構とを備えた光走査装置において、
前記位置調整機構は、前記レンズユニットを保持する保持手段と、この保持手段を前記レンズユニットの光軸方向に移動させる調整部材とを含み、
前記調整部材は、当該調整部材を作動して前記保持手段を移動させるための操作部を有しており、
この操作部が、前記フレームの側面から外部に露出していることを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
前記調整部材は、光軸方向に延びる姿勢で前記フレームの側面にフリー回転可能に、かつ、抜脱不自在に取り付けられたネジ部材であり、
前記ネジ部材は、フレームの側面から外部に露出する前記操作部としての頭部と、この頭部に連設され、フレームの内部で前記保持手段の雌ネジ部に螺合する雄ネジ部とを有することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
【請求項3】
前記保持手段は、光軸方向と略直交方向に拡がる形状に形成され、前記レンズユニットの光軸方向の端部に当接して該レンズユニットとともに光軸方向に移動する板部材であり、
前記雌ネジ部が、前記板部材の一側端に形成されるとともに、前記板部材の他側端が、前記フレームの下面に設けたボスにより位置決めされ、
前記レンズユニットが前記板部材の中央近傍に当接することを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記フレームの下面に、光軸方向に沿った長溝を形成し、
前記レンズユニットの下部に、前記長溝に嵌合するレール状の突起部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置を含む画像形成部と、
この画像形成部に用紙を供給する用紙貯留部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
箱型のフレームと、このフレームの側面に保持され、前記フレームの内部に向けて光を発射する光源と、前記フレームの内部の光路上に配されるレンズユニットと、このレンズユニットの光路上の配置位置を調整する位置調整機構とを備えた光走査装置において、
前記位置調整機構は、前記レンズユニットを保持する保持手段と、この保持手段を前記レンズユニットの光軸方向に移動させる調整部材とを含み、
前記調整部材は、当該調整部材を作動して前記保持手段を移動させるための操作部を有しており、
この操作部が、前記フレームの側面から外部に露出していることを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
前記調整部材は、光軸方向に延びる姿勢で前記フレームの側面にフリー回転可能に、かつ、抜脱不自在に取り付けられたネジ部材であり、
前記ネジ部材は、フレームの側面から外部に露出する前記操作部としての頭部と、この頭部に連設され、フレームの内部で前記保持手段の雌ネジ部に螺合する雄ネジ部とを有することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
【請求項3】
前記保持手段は、光軸方向と略直交方向に拡がる形状に形成され、前記レンズユニットの光軸方向の端部に当接して該レンズユニットとともに光軸方向に移動する板部材であり、
前記雌ネジ部が、前記板部材の一側端に形成されるとともに、前記板部材の他側端が、前記フレームの下面に設けたボスにより位置決めされ、
前記レンズユニットが前記板部材の中央近傍に当接することを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記フレームの下面に、光軸方向に沿った長溝を形成し、
前記レンズユニットの下部に、前記長溝に嵌合するレール状の突起部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置を含む画像形成部と、
この画像形成部に用紙を供給する用紙貯留部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−180871(P2008−180871A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−13717(P2007−13717)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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