説明

光走査装置・プラスチック光学素子・画像形成装置

【課題】プラスチック光学素子の加工工法を変更することなく(加工方法の変更によるコストアップを来たすことなく)、プラスチック光学素子の光学性能を向上させることができる光走査装置を提供する。
【解決手段】プラスチック光学素子としてのfθレンズ6は、転写面以外の一部に所定方法で形成した非転写面としての凹部15を有している。図6(a)において、符号26はfθレンズ6の入射面(転写面)を、27は出射面(転写面)を、28は外形中心を、29は短手光軸中心をそれぞれ示している。fθレンズ6において、短手光軸中心29をfθレンズ6の外形中心28から非転写面15の方向にシフトしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置、該光走査装置に用いられるプラスチック光学素子、該光走査装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
特に、高精度な光学鏡面を有する厚肉、偏肉形状のプラスチック走査レンズ等のプラスチック光学素子に関し、ビデオカメラ等の光学機器にも応用することができる。
【背景技術】
【0002】
従来より、レーザ方式のデジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の光書込みユニット(光走査装置)には、レーザビームの結像、及び各種補正機能を有する矩形状の光学素子が用いられている。
近年、これらの光学素子は、製品のコストダウンの要求に伴って、ガラス製からプラスチック製へと変化し、また複数の機能を最小限の素子で賄うために、その鏡面形状も球面のみならず複雑な非球面形状に形成されるようになってきている。
レンズの場合には、そのレンズ厚を厚くし、また長手方向にレンズ厚が一定でない偏肉形状に設計されている場合も多い。
このようなプラスチック成形品は、特殊形状であっても、成形品形状に形成された金型のキャビティ内に樹脂母材を挿入、或いは溶融樹脂を射出充填することにより、低コストに大量生産することができる。
【0003】
しかしながら、このような従来のプラスチック成形にあっては、金型のキャビティ内の溶融樹脂材料を冷却固化させる工程において、キャビティ内での樹脂圧力、樹脂温度を均一にすることがプラスチック成形品を所望の形状に精度よく成形するのに望ましいのであるが、例えばレンズが偏肉形状の場合には、レンズ厚の部位によって体積収縮量が異なることにより、形状精度が悪化すると共に、レンズ厚の厚いところにヒケが生じてしまう場合がある。
この問題を解決するために、溶融樹脂を金型キャビティ内に射出充填する射出成形法において、溶融樹脂の射出圧力を大きくして射出充填量を多くすると、プラスチック成形品の内部ひずみが大きくなり、特に、厚肉、偏肉形状の場合には内部ひずみが大きくなって光学性能等に悪影響を及ぼす恐れがある。
つまり、内部ひずみを小さくするために射出圧力を低くして射出充填量を少なくすると、厚肉部などでヒケを生じ、一方、射出圧力を大きくして射出充填量を多くすると、内部ひずみが大きくなる。
【0004】
そこで、特許文献1に提案されているように、転写面以外の面の一部に不完全転写により形成する凹形状(非転写面)や凸形状を設けることにより樹脂内圧や内部歪みが残存することなく、厚肉、偏肉形状などであっても、薄肉成形品を同程度の生産コスト且つ高精度のプラスチック成形品が得られる。
上記の転写面以外の面の一部に凹形状(非転写面)を形成する具体的な方法としては、特許文献2や特許文献3に記載の方法が知られている。
これは、前記凹部(非転写面)を含む面を形成するキャビティ駒の一部を摺動自在に設け、転写面およびキャビティ駒によって少なくとも1つ以上のキャビティが画成された一対の金型を準備し、前記金型を樹脂の軟化温度未満に加熱保持し、前記キャビティ内に軟化温度以上に加熱された溶融樹脂を射出充填し、次いで、前記転写面に樹脂圧力を発生させて樹脂を前記転写面に密着させた後、前記樹脂を軟化温度以下に冷却するときに、前記摺動自在に設けられたキャビティ駒を樹脂から離隔するように摺動して、樹脂とキャビティ駒の間に強制的に空隙を画成することにより凹部(非転写面)を形成する方法である。
【0005】
通常の成形工法においては、成形条件により若干の差異があるものの、成形品内部の長手、短手方向に、内部ひずみ、及びその偏差(複屈折率)を生じ、光学性能、特にビームスポット径に対し影響を及ぼす。
その発生のメカニズムとしては、(1)樹脂材料の流動方向に伴い生ずる配向性の内部ひずみ、(2)金型内に生ずる応力性の内部ひずみの2種類があり、光学性能に対する影響としては後者が支配的であることが一般的に知られている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−84945号公報
【特許文献2】特開2000−141413号公報
【特許文献3】特開平11−28745号公報
【特許文献4】特開2002−337178号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、転写面以外の面の一部に凹形状(非転写面)を形成する成形法においては、成形品内部の内部ひずみの絶対量は低減する一方で、短手方向の偏差(複屈折率)は通常の成形工法を採用した場合に比べ拡大する。
これは、非転写面である凹形状の側において応力解放が進み、つまり内部ひずみが周辺部に比べ減少し、結果的に短手方向における内部ひずみの偏差(複屈折率)が拡大することに因る。
内部ひずみの絶対量のみならず、その偏差(複屈折率)による光学性能、特にビームスポット径に対する影響については、画像形成装置における高画質化の流れに伴い顕著化した不具合である。
【0008】
本発明は、プラスチック光学素子の加工工法を変更することなく、すなわち、金型の設計変更等によるコストアップを来たすことなくプラスチック光学素子の光学性能を向上させることができる光走査装置を提供することを、その主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、光源から出射した光ビームを光偏向器により偏向し、偏向された光ビームをプラスチック光学素子を含む結像光学系により所定位置に導光する光走査装置において、前記プラスチック光学素子は、光ビームの入射面、及び出射面となる2つの転写面と、前記転写面以外の一部に所定方法で形成した非転写面とを有し、前記プラスチック光学素子の短手方向において前記転写面に配置される光軸中心を、前記プラスチック光学素子の外形中心から前記非転写面の方向にシフトしたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の光走査装置において、前記プラスチック光学素子が透明樹脂材料で成形されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の光走査装置において、前記プラスチック光学素子がfθレンズであることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1つに記載の光走査装置に用いられるプラスチック光学素子において、前記転写面の外側にリブを有することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明では、請求項4記載のプラスチック光学素子において、前記リブは、プラスチック光学素子の入射面側と出射面側に、光軸方向に突出してそれぞれこれらの面を囲むように形成されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明では、画像形成装置において、請求項1〜3のいずれか1つに記載の光走査装置を搭載したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、転写面以外の面の一部に凹形状(非転写面)を形成することにより成形品内部における長手、短手方向の内部ひずみの絶対量を減少させることができるプラスチック光学素子の有利性を確保しつつ、非転写面である凹形状の側のより応力解放が進んだ、つまり内部ひずみが周辺部に比べ減少した領域を優先的に活用することで、実質的に短手方向における内部ひずみの偏差(複屈折率)を減少させ、成形工法を変えずに光学性能、特にビームスポット径を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
まず、図1乃至図7に基づいて第1の実施形態を説明する。図1は本実施形態に係る光走査装置の要部を示している。半導体レーザである光源1から放射された発散性の光束はカップリングレンズ2により以後の光学系にカップリングされる。ここでは簡単のため光源が単一の発光点をもつものとして述べているが、複数の発光点をもつ光源の場合でも本発明の効果は同様に得られる。
カップリングレンズ2を透過した光束は、アパーチャ3の開口部を通過する際、光束周辺部を遮断されてビーム整形され、線像結像光学系であるシリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカルレンズ4は、パワーのない方向を主走査方向に向け、副走査方向には正のパワーを持ち、入射してくる光束を副走査方向に集束させ、光偏向器であるポリゴンミラー5の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として集光させる。
カップリングレンズ2、アパーチャ3、シリンドリカルレンズ4により偏向器前光学系(入射光学系)30が構成されている。
【0014】
ポリゴンミラー5の偏向反射面により反射された光束は、ポリゴンミラー5の等速回転に伴い等角速度的に偏向しつつ、結像光学系をなす1枚のプラスチック光学素子としての走査レンズ(fθレンズ)6を透過し、光束を被走査面に導光するための導光素子としての折り曲げミラー7により光路を折曲げられ、被走査面の実体をなす感光体ドラム8上に光スポットとして集光し、被走査面を光走査する。本実施形態では、結像光学系は1枚の走査レンズで構成しているが、複数枚の構成であっても本発明の効果は同様に得られる。ポリゴンミラー5を囲む図示しない筐体には、パワーを持たない透過光学素子12が設けられている。
偏向光束は感光体8の光走査に先立って同期ミラー9により反射され、同期レンズ10により同期検知部11に主走査方向に集光される。同期検知部11の出力に基づき、光走査の書込開始タイミングが決定される。
走査レンズ6には主走査方向にパワーをもたないノンパワー部分6aが設けられている。
【0015】
図2はfθレンズ6を図1の配置状態でその底面(下面)側から見た斜視図である。同図においてハッチングで示す符号15は、非転写面としての凹部を示している。
成形品に圧縮気体を付与し、成形時の不完全転写により凹部15を形成する方法について説明する。図3に示すように、金型16における凹部15を含む面を形成するキャビティ駒17に少なくとも1つ以上の通気口18と、該通気口18に連通して成形品に圧縮気体を付与する少なくとも1つ以上の連通口を設け、前記連通口には金型外部に設けた図示しない圧縮気体供給装置を連結する。
複数の転写面19及び複数のキャビティ駒20によって少なくとも1つ以上のキャビティが画成された一対の金型16を準備し、前記金型を樹脂の軟化温度未満に加熱保持し、前記キャビティ内に軟化温度以上に加熱された溶融樹脂21を射出充填し、次いで、前記転写面に樹脂圧力を発生させて樹脂を前記転写面に密着させた後、前記樹脂を軟化温度以下に冷却するときに、通気口18からキャビティ内の樹脂に圧縮気体を付与して、図3(b)に示すように、樹脂と通気口18が設けられたキャビティ駒17の間に強制的に空隙22を画成することにより、凹部を形成する。
【0016】
樹脂とキャビティ駒17の間に強制的に空隙22が画成されることで、空隙に面した樹脂部分の樹脂面が自由面となり、他の金型面(転写面)に接した面よりも動き易くなる。この結果、冷却によって生じる熱収縮はこの部分の樹脂が動くことによって吸収され、空隙22に面した樹脂部分が優先的にひけて、内部ひずみを緩和することが可能になり、また同時に、転写面にひけが生じることを防止することが可能になる。
【0017】
次に、図4に基づいて、前記凹部を含む面を形成するキャビティ駒を摺動させ、成形時の不完全転写により凹部を形成する方法について説明する。
この場合、前記凹部を含む面を形成するキャビティ駒23が摺動自在に設けられ、複数の転写面19及び複数のキャビティ駒20によって少なくとも1つ以上のキャビティが画成された一対の金型24を準備し、金型24を樹脂の軟化温度未満に加熱保持し、前記キャビティ内に軟化温度以上に加熱された溶融樹脂21を射出充填し、次いで、前記転写面に樹脂圧力を発生させて樹脂を前記転写面に密着させた後、該樹脂を軟化温度以下に冷却するときに、摺動自在に設けられたキャビティ駒23を樹脂から離隔(離間)するように摺動して、樹脂とキャビティ駒23の間に強制的に空隙25を画成することにより、凹部を形成する。
樹脂とキャビティ駒23の間に強制的に空隙25が画成されることで、空隙25に面した樹脂部分の樹脂面が自由面となり、他の金型面(転写面)に接した面よりも動き易くなる。
この結果、冷却によって生じる熱収縮はこの部分の樹脂が動くことによって吸収され、空隙25に面した樹脂部分が優先的にひけて、内部ひずみを緩和することが可能に、また同時に、転写面にひけが生じることを防止することが可能になる。
【0018】
上記2つの方法により、成形時の不完全転写により凹部を形成した場合のfθレンズ6の短手方向(図2の矢印M方向)の内部ひずみプロファイルを図5に示す。
凹部を形成することにより成形品内部の内部ひずみの絶対量は約70%低減する一方で、短手方向の偏差(複屈折率)は通常の成形工法を採用した場合に比べ約20%拡大する。
本実施形態ではこの問題を克服すべく、図6(a)に示すように、プラスチック光学素子としてのfθレンズ6の短手方向における光軸中心を、fθレンズ6の外形中心から非転写面の方向にシフトして使用することを特徴としている。
図6(a)において、符号26はfθレンズ6の入射面(転写面)を、27は出射面(転写面)を、28は外形中心を、29は短手光軸中心をそれぞれ示している。fθレンズ6は、上記のように転写面以外の一部に所定方法で形成した非転写面としての凹部15を有しており、短手光軸中心29はfθレンズ6の外形中心28から非転写面15の方向にシフトしている。
図6(b)は従来における通常のレイアウト、すなわち、外形中心28に短手光軸中心を略一致させる使用形態示している。
【0019】
ここで、fθレンズ6(外形寸法=7mm、光線有効径=5mm)の短手光軸中心29を外形中心28から前記非転写面(凹部15)の方向に0.5mmシフトした場合の内部ひずみプロファイルを図7に示す。
図7に示すように、短手方向の内部ひずみの偏差(複屈折率)を、通常の成形方法(280nm)に比べ、約40%(170nm)低減することが可能となる。
これにより、転写面以外の面の一部に凹形状(非転写面)を形成することにより成形品内部における長手、短手方向の内部ひずみの絶対量を減少させ、且つ非転写面である凹形状の側のより応力解放が進んだ、つまり内部ひずみが周辺部に比べ減少した領域を優先的に活用することで、実質的に短手方向における内部ひずみの偏差(複屈折率)を減少させ、成形工法を変えずに光学性能、特にビームスポット径を向上させることが可能となる。
【0020】
図8に第2の実施形態を示す。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する。
本実施形態におけるfθレンズ35は、転写面の外縁において光軸方向に突出するリブ36を有している。転写面(入射面26、出射面27)にリブ36を有することにより、転写面への圧縮気体の廻り込みを防止することが可能となる。
このため、fθレンズ35を透明樹脂材料で成形しても空気混入による光学性能の低下を高精度に抑制でき、特にビームスポット径を向上させることが可能となる。
【0021】
図9に基づいて、上記光走査装置を備えた画像形成装置(第3の実施形態)の構成の概要を説明する。
本実施形態に係る画像形成装置としてのレーザカラープリンタでは、ローラ102a、102b、102c間に張設された中間転写ベルト21の展張面に沿って像担持体としての感光体ドラム20Y(イエロー)、20M(マゼンタ)、20C(シアン)、20K(ブラック)が並設されている。
感光体ドラム20Yの周囲には、反時計回り方向に順に、図示しない帯電手段、露光手段としての共通の光走査装置105、現像手段106Y、中間転写ベルト21の内側に設けられる図示しない1次転写ローラ、図示しないクリーニング手段、図示しない除電手段等が配置されており、周知の作像プロセスが実行される。感光体ドラム20M、20C、20Kにおいても同様である。
【0022】
光走査装置105は、第1の実施形態で説明した光走査装置と同様のプラスチック光学素子に基づく特徴を有している。図示しないが、光走査装置105は光偏向器の片側で2つの感光体ドラムを走査し、反対側で2つの感光体ドラムを走査するいわゆる対向走査方式の構成を有している。図1では説明を分かり易くするために、1つの感光体ドラムを走査する構成を示したが、実際には複数の折り曲げミラーやトロイダルレンズ等が配置されて複数の感光体ドラムを同時的に走査する構成を有している。
勿論、光偏向器の一方側で4つの感光体ドラムを走査するいわゆる片側走査方式としてもよい。
いずれの方式においても、プラスチック光学素子であるfθレンズにおいて、その短手光軸中心を外形中心から非転写面の方向にシフトしている。
【0023】
各色の画像情報に基づいて各々レーザビームL1、L2、L3、L4で各感光体ドラム20Y、20M、20C、20K上に各色成分画像の静電潜像が形成され、各現像手段106Y、106M、106C、106Kにより可視像化される。
各色のトナー像は中間転写ベルト21上に順次重ね合わせて転写される。重ね合わせ画像は、給紙カセット111から所定のタイミングで給紙される転写紙(記録媒体)に2次転写ローラ102dにより一括転写される。カラー画像転写後、中間転写ベルト21は図示しないクリーニング手段で清掃される。転写紙は定着装置114へ送られてここで熱と圧力によりカラー画像を定着される。
定着を終えた転写紙は、装置本体を略垂直に搬送されて装置上面の排紙トレイ110に排出される。
【0024】
上記各実施形態では、プラスチック光学素子としてfθレンズを例示したが、これに限定される趣旨ではなく、他のプラスチック光学素子においても同様の使用形態を採ることによりその光学性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の要部斜視図である。
【図2】プラスチック光学素子としてのfθレンズの斜視図である。
【図3】プラスチック光学素子の成形方法を示す図である。
【図4】プラスチック光学素子の成形方法の他例を示す図である。
【図5】成形方法の違いによる内部ひずみの変化を示すグラフである。
【図6】プラスチック光学素子の使用形態を示す図で、(a)は短手光軸中心を外形中心から非転写面の方向にシフトして用いることを示した図、(b)は従来における使用レイアウトを示す図である。
【図7】光軸シフトによる内部ひずみの改善効果を示すグラフである。
【図8】第2の実施形態に係るプラスチック光学素子としてのfθレンズの断面図である。
【図9】第3の実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタの概要構成図である。
【符号の説明】
【0026】
1 光源としての半導体レーザ
5 光偏向器
6 プラスチック光学素子としてのfθレンズ
15 非転写面としての凹部
26 転写面としての入射面
27 転写面としての出射面
28 外形中心
29 光軸中心
36 リブ
105 光走査装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から出射した光ビームを光偏向器により偏向し、偏向された光ビームをプラスチック光学素子を含む結像光学系により所定位置に導光する光走査装置において、
前記プラスチック光学素子は、光ビームの入射面、及び出射面となる2つの転写面と、前記転写面以外の一部に所定方法で形成した非転写面とを有し、
前記プラスチック光学素子の短手方向において前記転写面に配置される光軸中心を、前記プラスチック光学素子の外形中心から前記非転写面の方向にシフトしたことを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
請求項1記載の光走査装置において、
前記プラスチック光学素子が透明樹脂材料で成形されていることを特徴とする光走査装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の光走査装置において、
前記プラスチック光学素子がfθレンズであることを特徴とする光走査装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載の光走査装置に用いられるプラスチック光学素子において、
前記転写面の外側にリブを有することを特徴とするプラスチック光学素子。
【請求項5】
請求項4記載のプラスチック光学素子において、
前記リブは、プラスチック光学素子の入射面側と出射面側に、光軸方向に突出してそれぞれこれらの面を囲むように形成されていることを特徴とするプラスチック光学素子。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1つに記載の光走査装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−222934(P2009−222934A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66704(P2008−66704)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】