説明

再生装置および再生方法、並びに記録方法

【課題】字幕やメニューボタンの3D表示に適した3D表示用のビデオのフォーマットを提供する。
【解決手段】ディスク501には、字幕の3D表示に用いられる左目用の字幕データおよび右目用の字幕データがエポック単位で記録される。同時に再生される左目用の字幕データと右目用の字幕データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一である。本発明は、例えば、3D表示用のディスクに適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生装置および再生方法、記録媒体、並びに記録装置および記録方法に関し、特に、字幕やメニューボタンの3D表示に適した3D表示用のビデオのフォーマットを提供することができるようにした再生装置および再生方法、記録媒体、並びに記録装置および記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3D(3Dimensional)の画像の表示機能を持つディスプレイ(以下、3Dディスプレイ)には様々な種類が存在する。また、3D表示用のビデオのフォーマット(以下、3Dビデオフォーマットと称する)にも様々なものが存在する。
【0003】
3Dビデオフォーマットとしては、3点以上の視点の画像(Multi-views)を使用する方式、具体的には例えば、いわゆるレンチキュラ方式の3Dディスプレイに適した、2次元画像とDepth画像を用いる3Dビデオフォーマットなどがある(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献1】(株)PHILIPSのHP>Home>3D Solutions>About「2009年3月26日検索」「http://www.business-sites.philips.com/3dsolutions/about/Index.html」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、字幕やメニューボタンの3D表示に適した3D表示用のビデオのフォーマットは存在しない現状である。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、字幕やメニューボタンの3D表示に適した3Dビデオフォーマットを提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面の再生装置は、字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データを含み、前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一であるデータ構造のデータを再生する場合、前記データに含まれる前記L画像および前記R画像の画面単位の画像データを読み出し、前記L画像の画面単位の画像データと前記R画像の画面単位の画像データを出力する再生装置である。
【0008】
本発明の第1の側面の再生方法は、上述した本発明の第1の側面の再生装置に対応する。
【0009】
本発明の第1の側面においては、字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データを含み、前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一であるデータ構造のデータを再生する場合、前記データに含まれる前記L画像および前記R画像の画面単位の画像データが読み出され、前記L画像の画面単位の画像データと前記R画像の画面単位の画像データが出力される。
【0010】
本発明の第2の側面の記録媒体は、字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、セグメントのDTS(Decoding Time Stamp)が同一である前記副画像の左目用のL画像の画像データおよび右目用のR画像の画像データを読み出し、出力するように再生装置を機能させる前記L画像の画像データと前記R画像の画像データが記録された記録媒体である。
【0011】
本発明の第2の側面においては、字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、セグメントのDTS(Decoding Time Stamp)が同一である前記副画像の左目用のL画像の画像データおよび右目用のR画像の画像データを読み出し、出力するように再生装置を機能させる前記L画像の画像データと前記R画像の画像データが記録されている。
【0012】
本発明の第3の側面の記録装置は、字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データを記録媒体に記録させる記録制御部を備え、前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一である記録装置である。
【0013】
本発明の第3の側面の記録方法は、上述した本発明の第3の側面の記録装置に対応する。
【0014】
本発明の第3の側面においては、字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データが記録媒体に記録される。なお、前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、字幕やメニューボタンの3D表示を行うことができる。また、字幕やメニューボタンの3D表示に適した3D表示用のビデオのフォーマットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明を適用したディスクの第1実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】インデックスファイルの詳細構成例を示す図である。
【図3】ムービーオブジェクトファイルの詳細構成例を示す図である。
【図4】ムービーオブジェクトの詳細構成例を示す図である。
【図5】プレイリストファイルの詳細構成例を示す図である。
【図6】クリップインフォメーションファイルの詳細構成例について説明する図である。
【図7】ストリームファイルの詳細構成例を示す図である。
【図8】PESパケットの抽出について説明する図である。
【図9】PESパケットの詳細構成例を示す図である。
【図10】字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図11】メニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図12】エポックの構成例を示す図である。
【図13】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図14】図13の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図15】図13の再生装置による再生処理を説明するフローチャートである。
【図16】図15の3Dグラフィックス生成処理を説明するフローチャートである。
【図17】図16の字幕生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図18】図13の表示部に3D表示される字幕の例を示す図である。
【図19】本発明を適用したディスクの第2実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図20】本発明を適用したディスクの第2実施の形態におけるメニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図21】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図22】図21の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図23】図21の再生装置の字幕生成処理を説明するフローチャートである。
【図24】図21の表示部に3D表示される字幕の例を示す図である。
【図25】本発明を適用したディスクの第3実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図26】本発明を適用したディスクの第3実施の形態におけるメニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図27】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図28】図27の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図29】図27の再生装置の字幕オフセット変更処理を説明するフローチャートである。
【図30】図27の再生装置によるオフセット制御処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図31】図27の表示部に3D表示される字幕の例を示す図である。
【図32】本発明を適用したディスクの第4実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図33】本発明を適用したディスクの第4実施の形態におけるメニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図34】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図35】図34の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図36】図34の再生装置の字幕生成処理を説明するフローチャートである。
【図37】図34の表示部に3D表示される字幕の例を示す図である。
【図38】本発明を適用したディスクの第5実施の形態におけるメニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図39】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図40】図39のメニュー生成部331の詳細構成例を示すブロック図である。
【図41】図40のメニュー生成部によるメニューボタンオフセット変更処理を説明するフローチャートである。
【図42】図39の再生装置によるオフセット制御処理を説明するフローチャートである。
【図43】図39の表示部に3D表示されるメニューボタンの例を示す図である。
【図44】本発明を適用したディスクの第6実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図45】本発明を適用したディスクの第6実施の形態におけるメニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【図46】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図47】図46の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図48】図47の字幕生成部による字幕表示変更処理を説明するフローチャートである。
【図49】図46の再生装置による表示制御処理の詳細を説明する。
【図50】本発明を適用した第7実施の形態のディスクを再生する再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図51】図50の再生装置によるOSD表示処理を説明するフローチャートである。
【図52】オフセット情報の決定方法について説明する図である。
【図53】本発明を適用したディスクの第8実施の形態における字幕データのエポックの構成例を示す図である。
【図54】字幕データのウィンドウについて説明する図である。
【図55】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図56】図55の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図57】図55の制御部による完了通知に基づく転送指示について説明する図である。
【図58】図55の再生装置による再生処理を説明するフローチャートである。
【図59】図58の3Dグラフィックス生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図60】図59の字幕生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図61】図60の右目用字幕オブジェクト生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図62】本発明を適用したディスクの第9実施の形態における字幕データのエポックの構成例を示す図である。
【図63】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図64】図63の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図65】図64の字幕生成部による字幕オフセット変更処理を説明するフローチャートである。
【図66】図63の表示部に3D表示される字幕の例を示す図である。
【図67】本発明を適用したディスクの第10実施の形態におけるメニューデータのエポックの構成例を示す図である。
【図68】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図69】図68のメニュー生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図70】図69のメニュー生成部によるメニューボタンオフセット変更処理を説明するフローチャートである。
【図71】図68の表示部に3D表示されるメニューボタンの例を示す図である。
【図72】本発明を適用したディスクの第11実施の形態における字幕データのエポックの構成例を示す図である。
【図73】再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図74】図73の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図75】図74の字幕生成部による字幕表示変更処理を説明するフローチャートである。
【図76】図73の字幕生成部の他の詳細構成例を示す図である。
【図77】図76の2D変換部による両目用の共通の字幕データの生成方法について説明する図である。
【図78】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【図79】PCSのシンタックスの例を示す図である。
【図80】ICSのシンタックスの例を示す図である。
【図81】左目用および右目用の表示データについて説明する図である。
【図82】3D表示データ生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図83】図13の再生装置の他の構成例を示すブロック図である。
【図84】図83の字幕生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【図85】図83の3D表示データ生成部の詳細構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施の形態>
[ディスクの第1実施の形態の構成例]
図1は、本発明を適用したディスクの第1実施の形態の構成例を示す図である。
【0018】
図1のディスク11は、BD-ROM(Blue-ray Disc-Read Only Memory)などにより構成され、ディスク11には、インデックスファイル(index.bdmv)とムービーオブジェクトファイル(MovieObject.bdmv)が記録される。また、ディスク11には、プレイリストファイル(PLAYLIST/XXXXX.mpls)、クリップインフォメーションファイル(CLIPINF/XXXXX.clpi)、ストリームファイル(STREAM/XXXXX.m2ts)なども記録される。なお、Xは0から9までの任意の数字である。
【0019】
ストリームファイルは、映画などの主画像のビデオデータやオーディオデータなどがISO13818-2に準拠して多重化されたTS(Transport Stream)のファイルである。以下では、このTSをAVストリームと呼ぶ。
【0020】
各ファイルの詳細な構成について、以下に説明する。
【0021】
[インデックスファイルの詳細構成例]
図2は、インデックスファイルの詳細構成例を示す図である。
【0022】
図2に示すように、インデックスファイルには、例えば、ディスク11に記録されているタイトル番号の一覧と、そのタイトル番号に対応して実行されるオブジェクトの種類および番号が記述される。
【0023】
なお、タイトル番号として、1から順に付与された整数値だけではなく、ディスク11が再生装置に挿入されたときに実行されるオブジェクトに対応する「First Play」も記述される。また、トップメニュー画面の表示時に実行されるオブジェクトに対応する「Top Menu」も記述される。オブジェクトの種類としては、ムービーオブジェクト(MovieObject)とBD-Jオブジェクト(BD-J Object)の2種類がある。
【0024】
図2の例では、インデックスファイルに、「First Play」、「Top menu」、「Title#N」に対応して、それぞれ、「MovieObject#1」、「MovieObject#2」、「MovieObject#M」が記述されている。また、「Title#1」に対応して「BD-J Object#1」が記述されている。
【0025】
なお、MovieObject#i,BD-J Object#iは、それぞれ、オブジェクトの種類がムービーオブジェクト,BD-Jオブジェクトであり、オブジェクトの番号がiであることを表している。また、Title#iは、タイトルの番号がiであることを表している。
【0026】
本発明においてはBD-Jオブジェクトとは特に関連性がないため、BD-Jオブジェクトについての記載は省略する。
【0027】
以上のようなインデックスファイルは、インデックステーブルとも呼ばれる。
【0028】
[ムービーオブジェクトファイルの詳細構成例]
図3は、ムービーオブジェクトファイルの詳細構成例を示す図である。
【0029】
図3に示すように、ムービーオブジェクトファイルには、複数個のムービーオブジェクトが記述される。図3の例では、ムービーオブジェクトファイルに、0からMまでの番号が付与されたM個のムービーオブジェクトが記述されている。ムービーオブジェクトには、コマンドが記述され、ディスク11を再生する再生装置は、このコマンドを順次実行する。
【0030】
図4は、ムービーオブジェクトの詳細構成例を示す図である。
【0031】
図4の例では、ムービーオブジェクト#1には、コマンド「EQ(GPR#0,1)」、「PlayPlayList(02000)」、「PlayPlayList(01000)」、および「JumpTitle#1」が記述されている。このコマンドにより、再生装置は、GPR#0の値が1である場合、プレイリストファイル(PLAYLIST/02000.mpls)を再生し、それ以外である場合、プレイリストファイル(PLAYLIST/01000.mpls)を再生する。その後、再生装置は、タイトル#1へ遷移する。インデックスファイルでは、タイトル#1にBD-Jオブジェクト#1が対応付けられているため、再生装置はBD-Jオブジェクト#1を実行する。
【0032】
また、図4の例では、ムービーオブジェクト#2には、コマンド「PlayPlayList(02000)」および「JumpTitle#5」が記述されている。このコマンドにより、再生装置は、プレイリストファイル(PLAYLIST/02000.mpls)を再生する。その後、再生装置は、タイトル番号の5番に対応してインデックスファイルに記述されているオブジェクトの種類および番号に対応するオブジェクトを実行する。
【0033】
[プレイリストファイルの詳細構成例]
図5は、プレイリストファイルの詳細構成例を示す図である。
【0034】
プレイリストファイルは、ムービーオブジェクトまたはBD-Jオブジェクトによってのみ再生されるファイルであり、これらのオブジェクトに記述される1つのコマンドで再生されるAVストリームに関する情報が記述される。
【0035】
具体的には、図5に示すように、プレイリストファイルは、複数のプレイアイテムにより構成される。各プレイアイテムには、再生対象のAVストリームに対応するクリップインフォメーションファイルを指定する情報と、AVストリームの再生区間を表す時間情報が記述される。
【0036】
[クリップインフォメーションファイルの詳細構成例]
図6は、クリップインフォメーションファイルの詳細構成例について説明する図である。
【0037】
クリップインフォメーションファイルには、プレイリストに記述される時間情報と、AVストリームのパケット番号とを対応付けるマップが記述されている。従って、再生装置は、クリップインフォメーションファイルを参照することにより、各プレイアイテムに対応する再生対象のAVストリームのパケット番号を認識することができる。
【0038】
例えば、図6に示すように、再生装置は、プレイリストの0番のプレイアイテム(PlayItem#0)を読み出した場合、そのプレイアイテムで指定されるクリップインフォメーションファイル(01000.clpi)を読み出す。そして、再生装置は、クリップインフォメーションファイル(01000.clpi)を参照して、0番のプレイアイテムで記述される時間情報に対応する再生区間のパケット番号を認識し、そのパケット番号に対応するAVストリームを再生する。これにより、パケット番号が100番のパケットから再生が開始される。
【0039】
また、再生装置は、1番のプレイアイテム(PlayItem#1)を読み出した場合、そのプレイアイテムで指定されるクリップインフォメーションファイル(02000.clpi)を読み出す。そして、再生装置は、クリップインフォメーションファイル(02000.clpi)を参照して、1番のプレイアイテムで記述される時間情報に対応する再生区間のパケット番号を認識し、そのパケット番号に対応するAVストリームを再生する。これにより、パケット番号が500番のパケットから再生が開始される。
【0040】
[ストリームファイルの詳細構成例]
図7は、ストリームファイルの詳細構成例を示す図である。
【0041】
図7に示すように、ストリームファイルは、AVストリームとしての、MPEG2,MPEG-4 AVC(Advanced Video Coding),VC1などに準拠して符号化され、多重化されたビデオデータ(V)、オーディオデータ(A)、字幕データ(P)、およびメニューデータ(I)のTSパケットにより構成される。なお、ビデオデータ、字幕データ、およびメニューデータは、それぞれ、主画像、字幕、メニューボタンを表示するためのデータである。
【0042】
図7の例では、ストリームファイルのAVストリームの100パケット目のパケットはビデオデータ、101パケット目のパケットはオーディオデータ、500パケット目のパケットは字幕データ、800パケット目のパケットはメニューデータとなっている。なお、1パケットは、192バイトのデータからなる。
【0043】
以上のようなストリームファイルのAVストリームが再生される場合、そのAVストリームからPES(Packetized Elementary Stream)パケットが抽出される。
【0044】
[PESパケットの説明]
図8は、PESパケットの抽出について説明する図である。
【0045】
再生装置は、図8Aに示すAVストリームのストリームファイルを再生する場合、図8Bに示すように、AVストリームからPESパケットを抽出する。
【0046】
具体的には、図8Aに示すAVストリームの100パケット目のパケットはビデオデータ、101パケット目のパケットはオーディオデータ、500,550,1050パケット目のパケットは字幕データ、800パケット目のパケットはメニューデータである。この場合、再生装置は、図8Bに示すように、500パケット目、550パケット目、および1050パケット目のパケットからなるPESパケットを抽出する。
【0047】
図9は、PESパケットの詳細構成例を示す図である。
【0048】
図9に示すように、PESパケットは、PESパケットヘッダとセグメントにより構成される。PESパケットヘッダには、表示時刻を示すPTS(Presentation Time Stamp)、DTS(Decoding Time Stamp)などが記述される。
【0049】
字幕データのPESパケットに含まれるセグメントとしては、PCS(Presentation Composition Segment),WDS(Window Definition Segment),PDS(Palette Definition Segment),ODS(Object Definition Segment)、またはEND(End of Display Set Segment)がある。また、メニューデータのPESパケットに含まれるセグメントとしては、ICS(Interactive Composition Segment),PDS,ODS、およびENDがある。
【0050】
字幕データのPCSには、各ODSに対応する字幕に付与されたID(以下、副画像IDという)、字幕を3D表示するための画面単位のオフセット情報(詳細は後述する)などが記述される。字幕データのWDSには、字幕の表示範囲を示すウィンドウの位置やサイズなどの構造を示す情報、ウィンドウに固有のID(以下、ウィンドウIDという)などが記述される。字幕データのPDSには、字幕の色として使用可能な色の情報が記述される。字幕データのODSには、字幕の形状を示す情報が記述される。字幕データのENDは、ディスプレイセット(詳細は後述する)の終端を示すセグメントである。
【0051】
以下にオフセット情報について説明する。
【0052】
ユーザに3Dの画像を見せるためには、所定の方向に所定の距離だけ離れた2枚の画像のうちの一方の画像をユーザの左目に見せるとともに、他方の画像を右目に見せる必要がある。
【0053】
しかしながら、ディスク11に記録されているビデオデータ、字幕データ、およびメニューデータは、2D表示するためのデータであり、再生装置は左目用と右目用の画像の両方を表示することができない。従って、画像を3D表示可能にするために、2D表示画像に対する、左目用および右目用の画像のずれ方向を表すオフセット方向(offset_flag)およびずれ量を表すオフセット値(offset_value)が、オフセット情報として記述される。なお、左目用のオフセット方向と右目用のオフセット方向は反対方向である。オフセット値は、例えば画素数で表現される。
【0054】
また、メニューデータのICSには、メニューボタンを3D表示するための画面単位のオフセット情報、各ODSに対応するメニューボタンに固有のID(以下、ボタンIDという)やメニューボタンの操作により実行されるコマンドなどのメニュー制御情報を含むボタン情報などが記述される。
【0055】
メニューデータのPDSには、メニューボタンの色として使用可能な色の情報が記述される。メニューデータのODSには、メニューボタンの形状を示す情報が記述される。メニューボタンのENDは、ディスプレイセットの終端を示すセグメントである。
【0056】
図10は、以上のような字幕データのセグメントからなるディスプレイセットの構成例を示す図であり、図11は、メニューデータのセグメントからなるディスプレイセットの構成例を示す図である。
【0057】
図10に示すように、字幕データのディスプレイセットは、1画面分の字幕のセグメントであるPCS,WDS,PDS,ODS、およびENDにより構成される。図10の例では、字幕データのディスプレイセットは、PCS,WDS,PDS,ODS、およびENDにより構成されている。
【0058】
また、図11に示すように、メニューデータのディスプレイセットは、1画面分のメニューボタンのセグメントであるICS,PDS,ODS、およびENDにより構成される。図11の例では、メニューデータのディスプレイセットは、PCS,PDS#1,PDS#2,ODS、およびENDにより構成されている。図11の例では、1画面分のメニューボタンの色として使用可能な色の情報の種類が2種類あるため、2種類のPDSがディスプレイセット内に配置されている。
【0059】
図12は、以上のようなディスプレイセットからなるエポックの構成例を示す図である。
【0060】
図12に示すように、エポックは、任意の数のディスプレイセットから構成される。図12Aでは、エポックは3個のディスプレイセットにより構成され、図12Bでは、エポックは2個のディスプレイセットにより構成される。
【0061】
再生装置は、1個のエポックに対応する字幕やメニューボタンを連続して表示し、表示を一時的に中断した後、次のエポックに対応する字幕やメニューボタンを表示する。即ち、エポックとは、連続して表示可能な字幕やメニューボタンのディスプレイセットの単位である。
【0062】
[再生装置の構成例]
図13は、上述したディスク11を再生する再生装置20の構成例を示すブロック図である。
【0063】
図13の再生装置20は、入力部21、制御部22、および再生部23により構成される。
【0064】
入力部21は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。入力部21は、ユーザからの指令を受け付け、制御部22に供給する。制御部22は、入力部21からの指令に応じて再生部23を制御する。
【0065】
再生部23は、ドライブ31、読み出しバッファ32、PIDフィルタ33、3Dビデオ生成部34、3Dグラフィックス生成部35、3D表示データ生成部36、およびオーディオ生成部37により構成される。
【0066】
ドライブ31は、制御部22の制御にしたがって、装着されたディスク11を駆動する。これにより、ドライブ31は、ディスク11に記録されているインデックスファイル、AVストリームなどを読み出す。ドライブ31は、読み出されたインデックスファイルなどを制御部22に供給する。ドライブ31は、読み出されたAVストリームを読み出しバッファ32に供給する。
【0067】
読み出しバッファ32は、制御部22の制御にしたがって、ドライブ31から供給されるAVストリームを保持したり、保持しているAVストリームを読み出してPIDフィルタ33に供給したりする。
【0068】
PIDフィルタ33は、読み出しバッファ32からのAVストリームの各パケットのパケットID(PID)に基づいて、そのAVストリームに含まれるビデオデータ、字幕データ、メニューデータ、オーディオデータのパケットをそれぞれ抽出する。なお、PIDとは、パケットを構成するデータの種類ごとに固有のIDであり、パケットに付加されている。
【0069】
PIDフィルタ33は、抽出されたビデオデータ、字幕データ、メニューデータ、オーディオデータのパケットから、それぞれ、PESパケットを抽出する。そして、PIDフィルタ33は、ビデオデータのPESパケットを3Dビデオ生成部34に供給し、字幕データおよびメニューデータのPESパケットを3Dグラフィックス生成部35に供給する。また、PIDフィルタ33は、オーディオデータのPESパケットをオーディオ生成部37に供給する。
【0070】
3Dビデオ生成部34は、PIDフィルタ33から供給されるビデオデータのPESパケットを用いて、右目用のビデオデータと左目用のビデオデータを生成する。
【0071】
具体的には、3Dビデオ生成部34は、ビデオデータのPESパケットを復号し、その結果得られるビデオデータを左目用のビデオデータとする。また、3Dビデオ生成部34は、ビデオデータに対応する主画像を、所定のオフセット値だけ所定のオフセット方向にずらした画像のビデオデータを、右目用のビデオデータとして生成する。そして、3Dビデオ生成部34は、左目用のビデオデータと右目用のビデオデータを3Dビデオデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0072】
3Dグラフィックス生成部35は、字幕生成部41とメニュー生成部42により構成される。字幕生成部41は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットを用いて、右目用の字幕データと左目用の字幕データを生成する。そして、字幕生成部41は、その右目用の字幕データと左目用の字幕データを3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。字幕生成部41の詳細については、後述する図14を参照して説明する。
【0073】
メニュー生成部42は、PIDフィルタ33から供給されるメニューデータのPESパケットを用いて、右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを生成する。そして、メニュー生成部42は、その右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0074】
3D表示データ生成部36は、3Dビデオ生成部34から供給される3Dビデオデータ、並びに、3Dグラフィックス生成部35から供給される3D字幕データおよび3Dメニューデータを、左右の各目用のデータごとに合成する。具体的には、3D表示データ生成部36は、左目用のビデオデータ、左目用の字幕データ、および左目用のメニューデータを合成して左目用の表示データを生成する。また、3D表示データ生成部36は、右目用のビデオデータ、右目用の字幕データ、および右目用のメニューデータを合成して右目用の表示データを生成する。3D表示データ生成部36は、左目用の表示データと右目用の表示データを3D表示データとして表示部51に供給する。
【0075】
オーディオ生成部37は、PIDフィルタ33から供給されるオーディオデータのPESパケットを復号し、その結果得られるオーディオデータをスピーカ52に供給する。
【0076】
表示部51は、3Dディスプレイなどにより構成される。表示部51は、3D表示データ生成部36から供給される3D表示データに基づいて出力を行う。その結果として、ユーザは、3D画像を見ることができる。
【0077】
スピーカ52は、オーディオ生成部37から供給されるオーディオデータに対応する音声を出力する。
【0078】
[字幕生成部の詳細構成例]
図14は、図13の字幕生成部41の詳細構成例を示すブロック図である。
【0079】
図14において、字幕生成部41は、符号化データバッファ61、ストリームグラフィックス生成部62、オブジェクトバッファ63、および3D生成部64を備える。また、字幕生成部41は、右目用グラフィックスプレーン65、左目用グラフィックスプレーン66、CLUT(Color Look Up Table)67、コンポジションバッファ68、および制御部69を備える。
【0080】
符号化データバッファ61は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットのうちのセグメントを保持する。符号化データバッファ61は、字幕データのPESパケットのPESパケットヘッダに含まれているDTSに基づいて、PDS,ICS,WDS,PCSをストリームグラフィックス生成部62に供給する。符号化データバッファ61は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPDSを、即座にストリームグラフィックス生成部62に供給する。
【0081】
ストリームグラフィックス生成部62は、符号化データバッファ61から供給されるODSを復号し、その結果得られるインデックスカラーからなる非圧縮状態の字幕データ(ランレングスデータ)を字幕オブジェクトとしてオブジェクトバッファ63に供給する。また、ストリームグラフィックス生成部62は、符号化データバッファ61から供給されるPDS,PCS,WDSをコンポジションバッファ68に供給する。
【0082】
オブジェクトバッファ63は、ストリームグラフィックス生成部62から供給される字幕オブジェクトを保持する。
【0083】
3D生成部64は、制御部69からの制御にしたがって、オブジェクトバッファ63から字幕オブジェクトを読み出す。3D生成部64は、制御部69からのPCSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、そのPCSと同一のディスプレイセットに含まれる全てのODSに対応する字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成する。
【0084】
具体的には、3D生成部64は、字幕オブジェクトに対応する画面単位の字幕を、オフセット情報のオフセット方向にオフセット値だけずらした結果得られる画面単位の字幕の字幕オブジェクトを、右目用字幕オブジェクトおよび左目用字幕オブジェクトとして生成する。
【0085】
そして、3D生成部64は、右目用字幕オブジェクトを右目用グラフィックスプレーン65に供給する。また、3D生成部64は、左目用字幕オブジェクトを左目用グラフィックスプレーン66に供給する。
【0086】
右目用グラフィックスプレーン65は、3D生成部64から供給される1画面分の右目用字幕オブジェクトを保持する。右目用グラフィックスプレーン65は、制御部69からの指示に応じて、保持している右目用字幕オブジェクトを読み出し、CLUT67に供給する。
【0087】
左目用グラフィックスプレーン66は、3D生成部64から供給される1画面分の左目用字幕オブジェクトを保持する。左目用グラフィックスプレーン66は、制御部69からの指示に応じて、保持している左目用字幕オブジェクトを読み出し、CLUT67に供給する。
【0088】
CLUT67は、制御部69から供給されるPDSに基づいて、インデックスカラーとY,Cr,Cbの値とを対応付けたテーブルを記憶する。CLUT67は、記憶しているテーブルに基づいて、右目用グラフィックスプレーン65から供給される右目用字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。CLUT67は、左目用グラフィックスプレーン66から供給される左目用字幕オブジェクトについても同様に画像データに変換する。そして、CLUT67は、右目用字幕オブジェクトの画像データを右目用字幕データとして3D表示データ生成部36に出力し、左目用字幕オブジェクトの画像データを左目用字幕データとして3D表示データ生成部36に出力する。
【0089】
コンポジションバッファ68は、ストリームグラフィックス生成部62から供給されるPDS,PCS,WDSを保持する。
【0090】
制御部69は、コンポジションバッファ68からPCSに含まれる画面単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部64に供給する。また、制御部69は、PESパケットヘッダに含まれるPTSに基づくタイミングで、右目用グラフィックスプレーン65に右目用字幕オブジェクトのCLUT67への転送を指示するとともに、左目用グラフィックスプレーン66に左目用字幕オブジェクトのCLUT67への転送を指示する。さらに、制御部69は、コンポジションバッファ68からPDSを読み出し、CLUT67に供給する。
【0091】
また、制御部69は、制御部22(図13)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0092】
[メニュー生成部の詳細構成例]
メニュー生成部42は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図14の字幕生成部41と同様に構成されるので、図示は省略する。
【0093】
メニュー生成部42の符号化データバッファは、メニューデータのPESパケットのうちのセグメントを保持し、コンポジションバッファは、ICS,PDSを保持する。ストリームグラフィックス生成部は、メニューデータのODSを復号し、インデックスカラーからなる非圧縮状態のメニューデータをメニューオブジェクトとしてオブジェクトバッファに供給して保持させる。
【0094】
3Dグラフィックス生成部は、メニューデータのICSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、オブジェクトバッファからのメニューオブジェクトから右目用メニューオブジェクトを生成し、右目用グラフィックスプレーンに保持させる。また、3Dグラフィックス生成部は、メニューデータのICSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、オブジェクトバッファからのメニューオブジェクトから左目用メニューオブジェクトを生成し、左目用グラフィックスプレーンに保持させる。CLUTは、右目用メニューオブジェクトを画像データに変換し、右目用メニューデータとして3D表示データ生成部36に出力し、左目用メニューオブジェクトを画像データに変換し、左目用メニューデータとして3D表示データ生成部36に出力する。
【0095】
[再生装置の処理の説明]
図15は、再生装置20による再生処理を説明するフローチャートである。この再生処理は、例えば、ディスク11がドライブ31に装着されたときに開始される。
【0096】
図15のステップS11において、ドライブ31は、制御部22からの指令に応じて、ディスク11からインデックスファイルを読み出し、制御部22に供給する。
【0097】
ステップS12において、ドライブ31は、インデックスファイルに基づく制御部22からの指令に応じて、インデックスファイルのファーストプレイ(First Play)に対応するムービーオブジェクトファイルをディスク11から読み出し、制御部22に供給する。制御部22は、ムービーオブジェクトファイルに含まれるムービーオブジェクトに記述されるコマンドを認識し、そのコマンドにしたがってプレイリストの読み出しをドライブ31に指令する。
【0098】
ステップS13において、ドライブ31は、制御部22からの指令に応じて、ムービーオブジェクトのコマンドにしたがったプレイリストをディスク11から読み出し、制御部22に供給する。
【0099】
ステップS14において、ドライブ31は、プレイリストに基づく制御部22からの指令に応じて、プレイリストで指定されているクリップインフォメーションファイルをディスク11から読み出し、制御部22に供給する。制御部22は、プレイリストとクリップインフォメーションファイルに基づいて、再生対象のAVストリームのパケット番号を認識する。そして、制御部22は、再生対象のパケット番号のパケットからなるAVストリームの読み出しをドライブ31に指令する。
【0100】
ステップS15において、ドライブ31は、制御部22からの指令に応じて、再生対象のAVストリームをディスク11から読み出し、読み出しバッファ32に供給する。ステップS16において、読み出しバッファ32は、ドライブ31から供給されるAVストリームを保持する。読み出しバッファ32は、保持しているAVストリームを読み出し、PIDフィルタ33に供給する。
【0101】
ステップS17において、PIDフィルタ33は、読み出しバッファ32からのAVストリームの各パケットのPIDに基づいて、そのAVストリームのビデオデータ、字幕データ、メニューデータ、オーディオデータのPESパケットを、それぞれ抽出する。そして、PIDフィルタ33は、ビデオデータのPESパケットを3Dビデオ生成部34に供給し、字幕データおよびメニューデータのPESパケットを3Dグラフィックス生成部35に供給する。また、PIDフィルタ33は、オーディオデータのPESパケットをオーディオ生成部37に供給する。
【0102】
ステップS18において、3Dビデオ生成部34は、PIDフィルタ33から供給されるビデオデータのPESパケットを用いて、3Dビデオデータを生成し、3D表示データ生成部36に供給する。
【0103】
ステップS19において、3Dグラフィックス生成部35は、3D字幕データと3Dメニューデータを生成する3Dグラフィックス生成処理を行う。この3Dグラフィックス生成処理の詳細は、後述する図16を参照して詳細に説明する。
【0104】
ステップS20において、3D表示データ生成部36は、3Dビデオ生成部34からの3Dビデオデータ、並びに、3Dグラフィックス生成部35からの3D字幕データおよび3Dメニューデータを、左右の各目用のデータごとに合成する。そして、3D表示データ生成部36は、合成の結果得られる左目用の表示データと右目用の表示データを3D表示データとして表示部51に供給する。
【0105】
ステップS21において、オーディオ生成部37は、PIDフィルタ33から供給されるオーディオデータのPESパケットを復号し、オーディオデータを生成する。そして、オーディオ生成部37は、生成されたオーディオデータをスピーカ52に供給する。
【0106】
ステップS22において、表示部51は、3D表示データ生成部36から供給される3D表示データに基づいて、左目用の表示データに対応する左目画像と右目用の表示データに対応する右目画像を交互または同時に表示する。
【0107】
ステップS23において、スピーカ52は、オーディオ生成部37から供給されるオーディオデータに対応する音声を出力する。そして、処理は終了する。
【0108】
なお、説明の便宜上、画像と音声の出力を別々のステップとして記載したが、実際には、画像と音声は同期して出力される。このことは、後述する再生処理においても同様である。
【0109】
また、図15では、ディスク11の装着直後の再生処理について説明したが、ディスク11の装着後、ファーストプレイ以外のムービーオブジェクトファイルに対応するタイトルを再生する場合も、同様の再生処理が行われる。但し、この場合、ステップS12において読み出されるムービーオブジェクトファイルは、インデックスファイルにおいて再生対象のタイトルのタイトル番号に対応するムービーオブジェクトファイルである。
【0110】
例えば、ユーザが、入力部21を操作してトップメニュー画面の表示を指令した場合、再生装置20は、ステップS12でタイトル番号「Top Menu」に対応する2番のムービーオブジェクトファイルを読み出す図15の再生処理を行う。
【0111】
図16は、図15のステップS19の3Dグラフィックス生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0112】
図16のステップS41において、字幕生成部41は、3D字幕データを生成する字幕生成処理を行う。この字幕生成処理の詳細は、後述する図17を参照して説明する。
【0113】
ステップS42において、メニュー生成部42は、3Dメニューデータを生成するメニュー生成処理を行い、処理を図15のステップS19に戻す。そして、ステップS20以降の処理が行われる。
【0114】
図17は、図16のステップS41の字幕生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0115】
図17のステップS61において、符号化データバッファ61は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットのうちのセグメントを保持する。ステップS62において、符号化データバッファ61は、保持しているセグメントを読み出して、ストリームグラフィックス生成部62に供給する。
【0116】
ステップS63において、ストリームグラフィックス生成部62は、符号化データバッファ61から供給されるPCS,PDS,WDSをコンポジションバッファ68に供給し、保持させる。
【0117】
ステップS64において、ストリームグラフィックス生成部62は、符号化データバッファ61から供給されるODSを復号し、その結果得られる字幕オブジェクトをオブジェクトバッファ63に供給する。ステップS65において、オブジェクトバッファ63は、ストリームグラフィックス生成部62から供給される字幕オブジェクトを保持する。
【0118】
ステップS66において、3D生成部64は、制御部69からのPCSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、そのPCSと同一のディスプレイセットに含まれる全てのODSに対応する字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成する。ステップS67において、3D生成部64は、右目用字幕オブジェクトを右目用グラフィックスプレーン65に供給し、保持させる。
【0119】
ステップS68において、3D生成部64は、左目用字幕オブジェクトを左目用グラフィックスプレーン66に供給し、保持させる。
【0120】
ステップS69において、右目用グラフィックスプレーン65は、制御部69からの指示に応じて、保持している右目用字幕オブジェクトを読み出し、CLUT67に供給する。ステップS70において、左目用グラフィックスプレーン66は、制御部69からの指示に応じて、保持している左目用字幕オブジェクトを読み出し、CLUT67に供給する。
【0121】
ステップS71において、CLUT67は、記憶しているテーブルに基づいて、右目用グラフィックスプレーン65から供給される右目用字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。
【0122】
ステップS72において、CLUT67は、記憶しているテーブルに基づいて、左目用グラフィックスプレーン66から供給される左目用字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。
【0123】
ステップS73において、CLUT67は、右目用字幕オブジェクトの画像データを右目用字幕データとして3D表示データ生成部36に出力し、左目用字幕オブジェクトの画像データを左目用字幕データとして3D表示データ生成部36に出力する。そして、処理は図16のステップS41に戻り、ステップS42に進む。
【0124】
なお、図16のステップS42のメニュー生成処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図17の字幕生成処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0125】
[字幕の3D表示例]
図18は、再生装置20の表示部51に3D表示される字幕の例を示す図である。
【0126】
再生装置20は、PCSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、そのPCSと同一のディスプレイセットに含まれる全てのODSに対応する画面単位の字幕を反対方向にそれぞれずらした結果得られる字幕の字幕オブジェクトを、右目用字幕オブジェクトおよび左目用字幕オブジェクトとして生成する。
【0127】
従って、図18に示すように、1画面に表示される3D画像としての字幕#1と字幕#2は、同一の奥行き方向に同一の長さを有する。なお、奥行き方向とは、表示部51の表示面に対して垂直な方向である。表示面の手前に向かう方向を正方向とし、表示面の奥に向かう方向を負方向とすると、字幕の奥行き方向の位置が正である場合、字幕は飛び出して見え、負である場合、字幕は引っ込んで見える。字幕#iとは、1画面内に表示されるi番目の字幕を表す。
【0128】
以上のように、ディスク11には、字幕データおよびメニューデータが記録されるとともに、画面単位のオフセット情報が記録される。従って、再生装置20は、この画面単位のオフセット情報に基づいて字幕データから3D字幕データを生成し、メニューデータから3Dメニューデータを生成することにより、字幕やメニューボタンを3D表示することができる。
【0129】
<第2実施の形態>
[ディスクの第2実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図19は、本発明を適用したディスクの第2実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図であり、図20は、メニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【0130】
図19に示すように、ディスク81では、ディスク11と異なり、PCSではなく、ODSにODS単位のオフセット情報が記述される。従って、字幕ごとにオフセット情報を設定することができる。
【0131】
図19のディスプレイセットは、1画面に2つの字幕を表示するためのディスプレイセットの例であり、ODS#1とODS#2の2つのODSがディスプレイセットに配置されている。そして、ODS#1,ODS#2には、それぞれ、ODS単位のオフセット情報#1、オフセット情報#2が記述されている。
【0132】
また、図20に示すように、ディスク81では、ディスク11と異なり、ICSではなく、ODSにODS単位のオフセット情報が記述される。従って、メニューボタンごとにオフセット情報を設定することができる。
【0133】
図20のディスプレイセットは、1画面に2つのメニューボタンを表示するためのディスプレイセットであり、ODS#1とODS#2の2つのODSがディスプレイセットに配置されている。そして、ODS#1,ODS#2には、それぞれ、ODS単位のオフセット情報#1、オフセット情報#2が記述される。
【0134】
[再生装置の詳細構成例]
図21は、上述したディスク81を再生する再生装置90の構成例を示すブロック図である。
【0135】
図21に示す構成のうち、図13の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0136】
図21の再生装置90の構成は、主に、再生部23の代わりに再生部91が設けられている点が図13の構成と異なる。再生部91の構成は、3Dグラフィックス生成部35の代わりに、3Dグラフィックス生成部101が設けられている点が図13の構成と異なる。
【0137】
3Dグラフィックス生成部101は、字幕生成部111とメニュー生成部112により構成される。字幕生成部111は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットを用いて、ODS単位のオフセット情報に基づいて右目用の字幕データと左目用の字幕データを生成する。そして、字幕生成部111は、その右目用の字幕データと左目用の字幕データを3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。字幕生成部111の詳細は、後述する図22を参照して説明する。
【0138】
メニュー生成部112は、PIDフィルタ33から供給されるメニューデータのPESパケットを用いて、ODS単位のオフセット情報に基づいて右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを生成する。そして、メニュー生成部112は、その右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0139】
[字幕生成部の詳細構成例]
図22は、再生装置90の字幕生成部111の詳細構成例を示すブロック図である。
【0140】
図22に示す構成のうち、図14の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0141】
図22の字幕生成部111の構成は、主に、3D生成部64の代わりに3D生成部121が設けられている点、および制御部69の代わりに制御部122が設けられている点が図14の構成と異なる。
【0142】
3D生成部121は、3D生成部64と同様に、制御部122からの制御にしたがって、オブジェクトバッファ63から字幕オブジェクトを読み出す。3D生成部121は、制御部122からの各ODSに含まれるODS単位のオフセット情報に基づいて、そのODSに対応する字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成する。
【0143】
具体的には、3D生成部121は、字幕オブジェクトに対応する画面内の各字幕を、その字幕に対応するODS単位のオフセット情報のオフセット方向にオフセット値だけずらした結果得られる画面単位の字幕の字幕オブジェクトを、右目用字幕オブジェクトおよび左目用字幕オブジェクトとして生成する。
【0144】
3D生成部121は、右目用字幕オブジェクトを右目用グラフィックスプレーン65に供給する。また、3D生成部121は、左目用字幕オブジェクトを左目用グラフィックスプレーン66に供給する。
【0145】
制御部122は、コンポジションバッファ68から各ODSに含まれるODS単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部121に供給する。また、制御部122は、制御部69と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTSに基づくタイミングで、右目用グラフィックスプレーン65に転送を指示するとともに、左目用グラフィックスプレーン66に転送を指示する。さらに、制御部122は、制御部69と同様に、コンポジションバッファ68からPDSを読み出し、CLUT67に供給する。
【0146】
また、制御部122は、制御部69と同様に、制御部22(図21)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0147】
[メニュー生成部の詳細構成例]
メニュー生成部112は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図22の字幕生成部111と同様に構成されるので、図示は省略する。
【0148】
[再生装置の処理の説明]
再生装置90による再生処理、3Dグラフィックス生成処理については、それぞれ、図15の再生処理、図16の3Dグラフィックス生成処理と同様であるので説明は省略する。
【0149】
図23は、再生装置90の図16のステップS41の字幕生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0150】
図23のS81乃至S85の処理は、図17のステップS61乃至S65の処理と同様であるので、説明は省略する。
【0151】
ステップS86において、3D生成部121は、制御部122からの各ODSに含まれるオフセット情報に基づいて、そのODSに対応する字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成する。そして処理はステップS87に進む。
【0152】
ステップS87乃至S93の処理は、図17のステップS67乃至S73の処理と同様であるので、説明は省略する。
【0153】
なお、再生装置90による図16のステップS42のメニュー生成処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図23の字幕生成処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0154】
[字幕の3D表示例]
図24は、再生装置90の表示部51に3D表示される字幕の例を示す図である。
【0155】
再生装置90は、各ODSに含まれるODS単位のオフセット情報に基づいて、そのODSに対応する字幕を反対方向にそれぞれずらした結果得られる字幕の字幕オブジェクトを、右目用字幕オブジェクトおよび左目用字幕オブジェクトとして生成する。
【0156】
従って、図24に示すように、1画面に表示される3D画像としての字幕#1と字幕#2の奥行き方向の位置は、異なるようにすることができる。また、図24の例では、字幕#1と字幕#2の奥行き方向の位置の正負は同一である、即ち、字幕#1と字幕#2は両方とも飛び出しているが、異なるようにすることもできる。
【0157】
さらに追加条件として図52に示すように各目用の字幕あるいはメニューボタンがプレーン(画面)からはみ出てはならない。また複数のメニューボタンが一画面内に存在し、メニューボタンごとにオフセット情報を設定する場合、すなわちODS単位にオフセット情報が記述されている場合、あるメニューボタンの右目用の画像と左目用の画像それぞれが別のメニューボタンの右目用の画像あるいは左目用の画像と重複してはならない。
【0158】
以上のように、ディスク81には、字幕データおよびメニューデータが記録されるとともに、ODS単位のオフセット情報が記録される。従って、再生装置90は、このODS単位のオフセット情報に基づいて字幕データから3D字幕データを生成し、メニューデータから3Dメニューデータを生成することにより、字幕やメニューボタンを3D表示することができる。
【0159】
<第3実施の形態>
[ディスクの第3実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図25は、本発明を適用したディスクの第3実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図であり、図26は、メニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【0160】
図25に示すように、ディスク151では、ディスク11と同様に、PCSに画面単位のオフセット情報が記述される。また、図26に示すように、ディスク151では、ディスク11と同様に、ICSに画面単位のオフセット変更情報が記述される。また、ディスク151では、ICSにセットオフセットコマンドが記述される。
【0161】
セットオフセットコマンドとは、字幕やメニューボタンの画面単位の変更後のオフセット情報を表すオフセット変更情報を含む、そのオフセット変更情報を設定するためのナビゲーションコマンドである。第3実施の形態および後述する第4実施の形態では、オフセット変更情報として、設定中のオフセット情報が表すベクトルと変更後のオフセット情報が表すベクトルの差分を表すオフセット情報が用いられる。
【0162】
ディスク151を再生する再生装置160(後述する図27)は、セットオフセットコマンドを実行する場合、セットオフセットコマンドに記述される字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報と、現在設定されている字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット情報に基づいて、字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット情報を変更する。
【0163】
[再生装置の詳細構成例]
図27は、上述したディスク151を再生する再生装置160の構成例を示すブロック図である。
【0164】
図27に示す構成のうち、図13の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0165】
図27の再生装置160の構成は、主に、制御部22の代わりに制御部161が設けられている点、および、再生部23の代わりに再生部162が設けられている点が図13の構成と異なる。再生部162の構成は、3Dグラフィックス生成部35の代わりに、3Dグラフィックス生成部171が設けられている点が図13の構成と異なる。
【0166】
制御部161は、入力部21からの指令に応じて再生部162を制御する。また、制御部161は、入力部21からのメニューボタンの操作に対応する指令に応じて、3Dグラフィックス生成部171に、そのメニューボタンに対応するコマンドを要求する。そして、制御部161は、その結果送信されてくるセットオフセットコマンドに記述されている字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報を、内蔵するレジスタ161Aに保持させることにより設定する。制御部161は、レジスタ161Aに保持されている字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報を3Dグラフィックス生成部171に供給する。
【0167】
レジスタ161Aは、例えば、PSR(Player Status Registers)と呼ばれる、再生装置の設定状況および再生状況を保持するレジスタにより構成される。レジスタ161Aは、字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報などを保持する。
【0168】
3Dグラフィックス生成部171は、字幕生成部181とメニュー生成部182により構成される。字幕生成部181は、図13の字幕生成部41と同様に、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットを用いて、画面単位のオフセット情報に基づいて右目用の字幕データと左目用の字幕データを生成する。そして、字幕生成部181は、その右目用の字幕データと左目用の字幕データを3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0169】
また、字幕生成部181は、制御部161から送信されてくる字幕の画面単位のオフセット変更情報と、現在設定されているオフセット情報とに基づいて、字幕の画面単位のオフセット情報を更新する。
【0170】
メニュー生成部182は、図13のメニュー生成部42と同様に、PIDフィルタ33から供給されるメニューデータのPESパケットを用いて、画面単位のオフセット情報に基づいて右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを生成する。そして、メニュー生成部182は、その右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0171】
また、メニュー生成部182は、制御部161からのオフセットの変更を指令するためのメニューボタンであるオフセット変更ボタンに対応するコマンドの要求に応じて、ICSに含まれるセットオフセットコマンドを制御部161に送信する。そして、メニュー生成部182は、その結果制御部161から送信されてくるメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報と、現在設定されているオフセット情報とに基づいて、メニューボタンの画面単位のオフセット情報を更新する。
【0172】
[字幕生成部の詳細構成例]
図28は、再生装置160の字幕生成部181の詳細構成例を示すブロック図である。
【0173】
図28に示す構成のうち、図14の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0174】
図28の字幕生成部181の構成は、主に、制御部69の代わりに制御部191が設けられている点が図14の構成と異なる。
【0175】
制御部191は、制御部69と同様に、コンポジションバッファ68からPCSに含まれる画面単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部64に供給する。また、制御部191は、制御部69と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTSに基づくタイミングで右目用グラフィックスプレーン65と左目用グラフィックスプレーン66に転送を指示する。さらに、制御部191は、制御部69と同様に、コンポジションバッファ68からPDSを読み出し、CLUT67に供給する。
【0176】
また、制御部191は、制御部161(図27)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0177】
さらに、制御部191は、制御部161から送信されてくる、レジスタ161Aに記憶されている字幕の画面単位のオフセット変更情報を受信する。制御部161は、受信された字幕の画面単位のオフセット変更情報が表すベクトルと、PCSに含まれる画面単位のオフセット情報が表すベクトルを加算し、そのベクトルが表す画面単位のオフセット情報を新たな画面単位のオフセット情報として設定する。そして、制御部191は、その画面単位のオフセット情報を3D生成部64に供給する。
【0178】
[メニュー生成部の詳細構成例]
再生装置160のメニュー生成部182は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図28の字幕生成部181と同様に構成されるので、図示は省略する。但し、メニュー生成部182の制御部は、制御部161からのオフセット変更ボタンに対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファからICSに含まれるセットオフセットコマンドを読み出し、制御部161に送信する。
【0179】
[再生装置の処理の説明]
再生装置160による再生処理、3Dグラフィックス生成処理、字幕生成処理については、それぞれ、図15の再生処理、図16の3Dグラフィックス生成処理、図17の字幕生成処理と同様であるので説明は省略する。
【0180】
図29は、再生装置160の字幕生成部181による字幕オフセット変更処理を説明するフローチャートである。この字幕オフセット変更処理は、入力部21からのオフセット変更ボタンの操作に対応する指令に応じて、制御部161がオフセット変更情報を送信してきたとき、開始される。
【0181】
図29のステップS101において、制御部191は、制御部161からレジスタ161Aに保持されている字幕の画面単位のオフセット変更情報を受信する。
【0182】
ステップS102において、制御部191は、制御部161から受信された字幕の画面単位のオフセット変更情報とPCSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、新たな画面単位のオフセット情報を設定する。そして、制御部191は、設定された画面単位のオフセット情報を3D生成部64に供給し、処理をステップS103に進める。
【0183】
ステップS103において、3D生成部64は、制御部191から供給される画面単位のオフセット情報に基づいて字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成し、処理をステップS104に進める。ステップS104乃至S110の処理は、図17のステップS67乃至S73の処理と同一であるので説明は省略する。
【0184】
なお、メニュー生成部182によるメニューオフセット変更処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図29の字幕オフセット変更処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0185】
図30は、再生装置160によるオフセット制御処理の詳細を説明するフローチャートである。このオフセット制御処理は、入力部21からのオフセットの変更の指令に応じて、制御部161がメニュー生成部182にオフセット変更ボタンに対応するコマンドを要求したとき、開始される。
【0186】
図30のステップS121において、制御部161は、要求に応じてメニュー生成部182から送信されてくるセットオフセットコマンドが、字幕のセットオフセットコマンドであるかどうかを判定する。ステップS121で字幕のセットオフセットコマンドであると判定された場合、ステップS122において、制御部161は、字幕のセットオフセットコマンドに記述されている字幕の画面単位のオフセット変更情報をレジスタ161Aに記憶させる。
【0187】
ステップS123において、制御部161は、レジスタ161Aに記憶されている字幕の画面単位のオフセット変更情報を字幕生成部181に送信し、処理を終了する。
【0188】
一方、ステップS121で字幕のセットオフセットコマンドではないと判定された場合、即ちメニュー生成部182からメニューボタンのセットオフセットコマンドが送信された場合、処理はステップS124に進む。ステップS124において、制御部161は、メニューボタンのセットオフセットコマンドに記述されているメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報をレジスタ161Aに記憶させる。
【0189】
ステップS125において、制御部161は、レジスタ161Aに記憶されているメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報をメニュー生成部182に送信し、処理を終了する。
【0190】
[字幕の3D表示例]
図31は、再生装置160の表示部51に3D表示される字幕の例を示す図である。
【0191】
図31Aに示すように、再生装置160では、ICSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、所定の奥行き方向に所定の長さを有する3D画像としてのオフセット変更ボタン195が表示部51の画面に表示される。図31Aの例では、この画面に、PCSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、同一の奥行き方向に同一の長さを有する3D画像としての字幕#1と字幕#2がさらに表示されている。
【0192】
図31Aの画面において、ユーザが入力部21を用いてオフセット変更ボタン195を操作することにより、オフセットの変更を指令すると、表示部51の画面は、図31Bに示す画面に変更される。
【0193】
具体的には、オフセット変更ボタン195が操作されると、再生装置160では、このオフセット変更ボタン195に対応するICSに含まれるセットオフセットコマンドに記述されている字幕の画面単位のオフセット変更情報がレジスタ161Aに保持される。そして、現在設定されている画面単位のオフセット情報が表すベクトルに、その画面単位のオフセット変更情報が表すベクトルだけ加算した結果得られるベクトルが表す画面単位のオフセット情報が、新たな画面単位のオフセット情報として設定される。その結果、図31Bに示すように、字幕#1,字幕#2の奥行き方向の長さは、画面単位のオフセット変更情報に対応する長さだけ奥行き方向に増加する。
【0194】
<第4実施の形態>
[ディスクの第4実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図32は、本発明を適用したディスクの第4実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図であり、図33は、メニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【0195】
ディスク201には、ディスク11,81、および151に記録されるオフセット情報に関する情報が全て記録されている。
【0196】
詳細には、図32に示すように、ディスク201では、ディスク11と同様にPCSに画面単位のオフセット情報が記述される。また、ディスク201では、ディスク81と同様に、ODSにODS単位のオフセット情報が記述される。
【0197】
また、図33に示すように、ディスク201では、ディスク11と同様にICSに画面単位のオフセット情報が記述されるとともに、ディスク151と同様にPCSにセットオフセットコマンドが記述される。また、ディスク201では、ディスク81と同様に、ODSにODS単位のオフセット情報が記述される。
【0198】
[再生装置の詳細構成例]
図34は、上述したディスク201を再生する再生装置210の構成例を示すブロック図である。
【0199】
図34の再生装置210は、図13の再生装置20、図21の再生装置90、および図27の再生装置160の全ての機能を有している。
【0200】
詳細には、図34の再生装置210は、入力部21、表示部51、スピーカ52、制御部161、および再生部211により構成される。図34に示す構成のうち、図27の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0201】
再生部211の構成は、主に、3Dグラフィックス生成部171の代わりに、3Dグラフィックス生成部221が設けられている点が図27の構成と異なる。
【0202】
3Dグラフィックス生成部221は、字幕生成部231とメニュー生成部232により構成される。字幕生成部231は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットを用いて、画面単位のオフセット情報およびODS単位のオフセット情報に基づいて右目用の字幕データと左目用の字幕データを生成する。そして、字幕生成部231は、その右目用の字幕データと左目用の字幕データを3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0203】
また、字幕生成部231は、図27の字幕生成部181と同様に、制御部161から送信されてくる字幕の画面単位のオフセット変更情報と、現在設定されているオフセット情報とに基づいて、字幕の画面単位のオフセット情報を更新する。
【0204】
メニュー生成部232は、PIDフィルタ33から供給されるメニューデータのPESパケットを用いて、画面単位のオフセット情報およびODS単位のオフセット情報に基づいて右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを生成する。そして、メニュー生成部232は、その右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0205】
また、メニュー生成部232は、図27のメニュー生成部182と同様に、制御部161からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、ICSに含まれるセットオフセットコマンドを制御部161に送信する。そして、メニュー生成部232は、メニュー生成部182と同様に、その結果制御部161から送信されてくるメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報と、現在設定されているオフセット情報とに基づいて、メニューボタンの画面単位のオフセット情報を更新する。
【0206】
[字幕生成部の詳細構成例]
図35は、再生装置210の字幕生成部231の詳細構成例を示すブロック図である。
【0207】
図35の字幕生成部231は、図14の字幕生成部41、図22の字幕生成部111、および図28の字幕生成部181の全ての機能を有している。
【0208】
詳細には、図35の字幕生成部231は、符号化データバッファ61、ストリームグラフィックス生成部62、オブジェクトバッファ63、右目用グラフィックスプレーン65、および左目用グラフィックスプレーン66を備える。また、字幕生成部231は、CLUT67、コンポジションバッファ68、3D生成部251、および制御部252を備える。図35に示す構成のうち、図28の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0209】
3D生成部251は、図14の3D生成部64と図22の3D生成部121の両方の機能を有する。詳細には、3D生成部251は、制御部252からの制御にしたがって、オブジェクトバッファ63から字幕オブジェクトを読み出す。3D生成部251は、制御部252からの画面単位およびODS単位のオフセット情報に基づいて、各ODSに対応する字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成する。そして、3D生成部251は、右目用字幕オブジェクトを右目用グラフィックスプレーン65に供給する。また、3D生成部251は、左目用字幕オブジェクトを左目用グラフィックスプレーン66に供給する。
【0210】
制御部252は、図14の制御部69と同様に、コンポジションバッファ68からPCSに含まれる画面単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部121に供給する。また、制御部252は、制御部69と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTSに基づくタイミングで右目用グラフィックスプレーン65に転送を指示するとともに、左目用グラフィックスプレーン66に転送を指示する。さらに、制御部252は、制御部69と同様に、コンポジションバッファ68からPDSを読み出し、CLUT67に供給する。
【0211】
また、制御部252は、図22の制御部122と同様に、コンポジションバッファ68から各ODSに含まれるODS単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部121に供給する。
【0212】
制御部252は、制御部191と同様に、制御部161から送信されてくる、レジスタ161Aに記憶されている字幕の画面単位のオフセット変更情報を受信する。制御部252は、制御部161と同様に、受信された字幕の画面単位のオフセット変更情報と、PCSに含まれる画面単位のオフセット情報とに基づいて、新たな画面単位のオフセット情報を設定する。そして、制御部252は、制御部191と同様に、その画面単位のオフセット情報を3D生成部251に供給する。
【0213】
[メニュー生成部の詳細構成例]
再生装置210のメニュー生成部232は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図35の字幕生成部231と同様に構成されるので、図示は省略する。但し、メニュー生成部232の制御部は、制御部161からのオフセット変更ボタンに対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファからICSに含まれるセットオフセットコマンドを読み出し、制御部161に送信する。
【0214】
[再生装置の処理の説明]
再生装置210による再生処理、3Dグラフィックス生成処理、字幕オフセット変更処理、オフセット制御処理については、それぞれ、図15の再生処理、図16の3Dグラフィックス生成処理、図29のオフセット変更処理、図30のオフセット制御処理と同様であるので説明は省略する。
【0215】
図36は、再生装置210の図16のステップS41の字幕生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0216】
図36のステップS141乃至S145の処理は、図17のステップS61乃至S65の処理と同様であるので、説明は省略する。
【0217】
ステップS146において、3D生成部251は、制御部252からの画面単位のオフセット情報およびODS単位のオフセット情報に基づいて、各ODSに対応する字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成する。そして処理はステップS147に進む。
【0218】
ステップS147乃至S153の処理は、図17のステップS67乃至S73の処理と同様であるので、説明は省略する。
【0219】
なお、再生装置210による図16のステップS42のメニュー生成処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図36の字幕生成処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0220】
[字幕の3D表示例]
図37は、再生装置210の表示部51に3D表示される字幕の例を示す図である。
【0221】
図37Aに示すように、再生装置210では、画面単位のオフセット情報およびODS単位のオフセット情報に基づいて、所定の奥行き方向に所定の長さを有する3D画像としてのオフセット変更ボタン195が表示部51の画面に設けられる。
【0222】
また、再生装置210は、ODS単位のオフセット情報に基づいて各ODSに対応する字幕を反対方向にそれぞれずらし、さらにPCSに記述される画面単位のオフセット情報に基づいて画面内の全字幕を反対方向にそれぞれずらした結果得られる字幕の字幕オブジェクトを生成する。そして、再生装置210は、その字幕オブジェクトを右目用字幕オブジェクトおよび左目用字幕オブジェクトとする。
【0223】
その結果、図37Aの例では、奥行き方向が同一で、奥行き方向の長さが異なる3D画像としての字幕#1と字幕#2が画面にさらに表示されている。この字幕#1の奥行き方向の長さは、字幕#1のODSに記述されるODS単位のオフセット情報に対応する奥行き方向の長さと、字幕#1を含む画面のPCSに記述される画面単位のオフセット情報に対応する奥行き方向の長さの和である。
【0224】
なお、字幕#2の奥行き方向の長さについても、字幕#1の場合と同様に、字幕#2のODS単位のオフセット情報に対応する奥行き方向の長さと、字幕#2を含む画面の画面単位のオフセット情報に対応する奥行き方向の長さの和である。
【0225】
図37Aの画面において、ユーザが入力部21を用いてオフセット変更ボタン195を操作することにより、オフセットの変更を指令すると、表示部51の画面は、図37Bに示す画面に変更される。
【0226】
具体的には、オフセット変更ボタン195が操作されると、再生装置210では、このオフセット変更ボタン195に対応するICSに含まれるセットオフセットコマンドに記述されている字幕の画面単位のオフセット変更情報がレジスタ161Aに保持される。そして、現在設定されている画面単位のオフセット情報が表すベクトルに、その画面単位のオフセット変更情報が表すベクトルだけ加算した結果得られるベクトルが表す画面単位のオフセット情報が、新たな画面単位のオフセット情報として設定される。その結果、字幕#1,字幕#2の奥行き方向の長さは、画面単位のオフセット変更情報に対応する長さだけ奥行き方向に増加する。
【0227】
<第5実施の形態>
[ディスクの第5実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図38は、本発明を適用したディスクの第5実施の形態におけるメニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【0228】
図38に示すように、ディスク301では、ディスク11と同様にICSに画面単位のオフセット情報が記述され、ディスク81と同様に、ODSにODS単位のオフセット情報が記述される。
【0229】
また、ディスク301では、PCSにボタン単位セットオフセットコマンドが記述される。ボタン単位セットオフセットコマンドとは、メニューボタン単位、即ちODS単位のオフセット変更情報を含む、そのODS単位のオフセット変更情報を設定するためのナビゲーションコマンドである。具体的には、ボタン単位セットオフセットコマンドには、ボタンIDと、そのボタンIDで特定されるメニューボタンのオフセット変更情報とが記述される。
【0230】
このように、ディスク301では、ICSにボタン単位セットオフセットコマンドが記述されるので、ディスク301を再生する再生装置310(後述する)では、メニューボタン単位でオフセット情報を変更することができる。
【0231】
なお、ディスク301に記録される字幕データのディスプレイセットの構成は、図10に示したディスク11に記録される字幕データのディスプレイセットの構成と同様であるので、説明は省略する。
【0232】
[再生装置の詳細構成例]
図39は、上述したディスク301を再生する再生装置310の構成例を示すブロック図である。
【0233】
図39に示す構成のうち、図34の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0234】
図39の再生装置310の構成は、主に、制御部161の代わりに制御部311が設けられている点、および、再生部211の代わりに再生部312が設けられている点が図34の構成と異なる。再生部312の構成は、3Dグラフィックス生成部221の代わりに3Dグラフィックス生成部321が設けられている点が図34の構成と異なる。
【0235】
制御部311は、入力部21からの指令に応じて再生部312を制御する。また、制御部311は、入力部21からのメニューボタンの操作に対応する指令に応じて、3Dグラフィックス生成部321に、そのメニューボタンに対応するセットオフセットコマンドを要求する。そして、制御部311は、その結果メニュー生成部331から送信されてくるボタン単位セットオフセットコマンドに記述されているメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを、メニュー生成部331に供給する。
【0236】
3Dグラフィックス生成部321は、図13に示した字幕生成部41と、メニュー生成部331により構成される。メニュー生成部331は、図34のメニュー生成部232と同様に、PIDフィルタ33から供給されるメニューデータのPESパケットを用いて、画面単位のオフセット情報およびODS単位のオフセット情報に基づいて右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを生成する。そして、メニュー生成部331は、その右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0237】
また、メニュー生成部331は、制御部311からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、ICSに含まれるボタン単位セットオフセットコマンドを制御部311に送信する。そして、メニュー生成部331は、その結果制御部311から送信されてくるメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDに基づいて、そのボタンIDで特定されるメニューボタンのODS単位のオフセット情報を更新する。
【0238】
[メニュー生成部の詳細構成例]
図40は、図39のメニュー生成部331の詳細構成例を示すブロック図である。
【0239】
図40のメニュー生成部331は、符号化データバッファ341、ストリームグラフィックス生成部342、オブジェクトバッファ343、3D生成部344、右目用グラフィックスプレーン345、左目用グラフィックスプレーン346、CLUT347、コンポジションバッファ348、および制御部349により構成される。
【0240】
図40に示す構成のうち、制御部349以外の構成は、図34のメニュー生成部232の構成と同一であるため、説明は省略する。
【0241】
制御部349は、コンポジションバッファ348からICSに含まれる画面単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部344に供給する。また、制御部349は、PESパケットヘッダに含まれるPTSに基づくタイミングで右目用グラフィックスプレーン345に転送を指示するとともに、左目用グラフィックスプレーン346に転送を指示する。さらに、制御部349は、コンポジションバッファ348からPDSを読み出し、CLUT347に供給する。
【0242】
また、制御部349は、コンポジションバッファ348から各ODSに含まれるODS単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部344に供給する。制御部349は、制御部311(図39)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0243】
さらに、制御部349は、制御部311からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファ348からICSに含まれるボタン単位セットオフセットコマンドを読み出し、制御部311に送信する。また、制御部349は、その結果制御部311から送信されてくる、メニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを受信する。制御部349は、受信されたメニューボタン単位のオフセット変更情報と、そのオフセット情報とともに送信されてくるボタンIDに対応するODSの現在設定中のオフセット情報とに基づいて、ODS単位のオフセット情報を更新する。そして、制御部349は、そのODS単位のオフセット情報を3D生成部344に供給する。
【0244】
[再生装置の処理の説明]
再生装置310による再生処理、3Dグラフィックス生成処理は、それぞれ、図15の再生処理、図16の3Dグラフィックス生成処理と同様であるので説明は省略する。また、再生装置310による字幕生成処理、字幕オフセット変更処理は、それぞれ、図36の字幕生成処理、図29のオフセット変更処理と同様であるので説明は省略する。
【0245】
図41は、再生装置310のメニュー生成部331によるメニューボタンオフセット変更処理を説明するフローチャートである。このメニューボタンオフセット変更処理は、入力部21からのオフセット変更ボタン195の操作に対応する指令に応じて、制御部311がメニュー生成部331にオフセット変更ボタン195に対応するコマンドを要求したとき、開始される。
【0246】
図41のステップS171において、制御部349は、制御部311からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファ348からICSに含まれるボタン単位セットオフセットコマンドを読み出す。
【0247】
ステップS172において、制御部349は、ステップS171で読み出されたボタン単位セットオフセットコマンドを制御部311に送信する。制御部311は、制御部349から送信されてくるボタン単位セットオフセットコマンドに記述されているメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを制御部349に送信する。
【0248】
ステップS173において、制御部349は、制御部311からメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを受信する。制御部349は、コンポジションバッファ348に保持されているICSに含まれるボタンIDに基づいて、制御部311から受信されたボタンIDに対応するODSを認識する。
【0249】
ステップS174において、制御部349は、制御部311から受信されたメニューボタン単位のオフセット変更情報と、そのメニューボタンに対応するODSの現在設定中のオフセット情報とに基づいて、新たなODS単位のオフセット情報を設定する。そして、制御部349は、そのODS単位のオフセット情報を3D生成部344に供給する。
【0250】
ステップS175において、3D生成部344は、制御部349から供給されるODS単位のオフセット情報に基づいてメニューオブジェクトから右目用メニューオブジェクトと左目用メニューオブジェクトを生成し、処理をステップS176に進める。ステップS176乃至S182の処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図17のステップS67乃至S73の処理と同様であるので説明は省略する。
【0251】
図42は、再生装置310によるオフセット制御処理を説明するフローチャートである。このオフセット制御処理は、入力部21からのオフセット変更ボタン195の操作に対応する指令に応じて、制御部311がメニュー生成部331にオフセット変更ボタン195に対応するコマンドを要求したとき、開始される。
【0252】
図42のステップS201において、制御部311は、要求に応じてメニュー生成部331からボタン単位セットオフセットコマンドが送信されてきたかどうかを判定する。ステップS201でボタン単位セットオフセットコマンドが送信されてきたと判定された場合、ステップS202において、制御部311は、ボタン単位セットオフセットコマンドに記述されているメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDをメニュー生成部331に送信し、処理を終了する。
【0253】
一方、ステップS201でボタン単位セットオフセットコマンドが送信されてきていないと判定された場合、処理は終了する。
【0254】
[メニューボタンの3D表示例]
図43は、再生装置310の表示部51に3D表示されるメニューボタンの例を示す図である。
【0255】
再生装置310は、ODS単位のオフセット情報に基づいて各ODSに対応するメニューボタンを反対方向にそれぞれずらし、さらに画面単位のオフセット情報に基づいて画面内の全メニューボタンを反対方向にそれぞれずらした結果得られるメニューボタンのメニューボタンオブジェクトを生成する。そして、再生装置310は、そのメニューボタンオブジェクトを右目用メニューボタンオブジェクトおよび左目用メニューボタンオブジェクトとする。
【0256】
その結果、図43Aの例では、奥行き方向が同一で、奥行き方向の長さが異なる3D画像としてのメニューボタン#1、メニューボタン#2、およびオフセット変更ボタン195が画面に表示される。なお、ここでは、説明を分かりやすくするために、オフセット変更ボタン195と記載しているが、オフセット変更ボタン195は、メニューボタン#3である。
【0257】
メニューボタン#1の奥行き方向の長さは、メニューボタン#1のODS単位のオフセット情報に対応する奥行き方向の長さと、メニューボタン#1を含む画面の画面単位のオフセット情報に対応する奥行き方向の長さの和である。
【0258】
なお、メニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195の奥行き方向の長さについても、メニューボタン#1の場合と同様に、メニューボタン#2またはオフセット変更ボタン195のODS単位のオフセット情報に対応する長さと、メニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195を含む画面の画面単位のオフセット情報に対応する長さの和である。但し、図43の例では、メニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195のODS単位のオフセット情報に含まれるオフセット値は0となっているため、メニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195の奥行き方向の長さは、メニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195を含む画面の画面単位のオフセット情報に対応する長さとなっている。
【0259】
図43Aの画面において、ユーザが入力部21を用いてオフセット変更ボタン195を操作することにより、オフセットの変更を指令すると、表示部51の画面は、図43Bに示す画面に変更される。
【0260】
具体的には、オフセット変更ボタン195が操作されると、再生装置310は、現在設定中のODS単位のオフセット情報が表すベクトルに、ボタン単位セットオフセットコマンド内のメニューボタン単位のオフセット変更情報が表すベクトルを加算する。そして、加算の結果得られるベクトルが表すODS単位のオフセット情報が、新たなODS単位のオフセット情報として設定される。その結果、メニューボタン#1、メニューボタン#2、およびオフセット変更ボタン195の奥行き方向の長さは、ボタン単位セットオフセットコマンド内のメニューボタン単位のオフセット変更情報に対応する長さだけ奥行き方向に増加する。
【0261】
なお、図43の例では、ボタン単位セットオフセットコマンドにメニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195のオフセット変更情報が含まれていないため、メニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195の奥行き方向の距離はオフセット変更ボタン195の操作前後で変化していない。
【0262】
<第6実施の形態>
[ディスクの第6実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図44は、本発明を適用したディスクの第6実施の形態における字幕データのディスプレイセットの構成例を示す図であり、図45は、メニューデータのディスプレイセットの構成例を示す図である。
【0263】
図44に示すように、ディスク401では、ディスク11と同様に、PCSに画面単位のオフセット情報が記述される。
【0264】
また、図45に示すように、ディスク401では、ディスク11と同様に、ICSに画面単位のオフセット情報が記述される。また、ディスク401では、ICSに2D表示コマンドが記述される。
【0265】
2D表示コマンドとは、3D表示されている字幕やメニューボタンを2D表示へ変更するナビゲーションコマンドである。第6実施の形態では、2D表示コマンドにより、字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット値が無視される。
【0266】
すなわち字幕であればPCSに記述されるオフセット値、ナビゲーションコマンドにより設定されるプレーンごとのオフセット値、およびODS毎に設定されるオフセット値が無視される。同様にメニューボタンであればICSに記述されるオフセット値、ナビゲーションコマンドにより設定されるプレーンごとのオフセット値、およびODS毎に設定されるオフセット値が無視される。ナビゲーションコマンドによってメニューボタンごとにオフセット値が設定されていればその値も無視することで、再生装置410(後述する)は3D表示されるべき字幕やメニューを2D表示する。
【0267】
以上のように、ディスク401には2D表示コマンドが記述されるので、再生装置410において、字幕やメニューボタンの表示を3D表示から2D表示に変更することができる。同様に必要に応じて、2D表示から3D表示へ再度切り替えを変更することも可能である。
【0268】
[再生装置の詳細構成例]
図46は、上述したディスク401を再生する再生装置410の構成例を示すブロック図である。
【0269】
図46に示す構成のうち、図13の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0270】
図46の再生装置410の構成は、主に、制御部22の代わりに制御部411が設けられている点、および、再生部23の代わりに再生部412が設けられている点が図13の構成と異なる。再生部412の構成は、3Dグラフィックス生成部35の代わりに、3Dグラフィックス生成部421が設けられている点が図13の構成と異なる。
【0271】
制御部411は、入力部21からの指令に応じて再生部412を制御する。また、制御部411は、入力部21からのメニューボタンの操作に対応する指令に応じて、3Dグラフィックス生成部421に、そのメニューボタンに対応するコマンドを要求する。そして、制御部411は、その結果送信されてくる2D表示コマンドに応じてオフセット値を無効にする指令を3Dグラフィックス生成部421に供給する。
【0272】
3Dグラフィックス生成部421は、字幕生成部431とメニュー生成部432により構成される。字幕生成部431は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットを用いて、画面単位のオフセット情報に基づいて右目用の字幕データと左目用の字幕データを生成する。そして、字幕生成部431は、その右目用の字幕データと左目用の字幕データを3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。再生装置によってはこの時点ですでに2D表示コマンドを受けていればオフセット値を反映せず、右目用の字幕データと左目用の字幕データを同じくすることで2D化処理を行う場合もある。以下は引き続き、一旦3D化を行った後に2D化処理を行う例を示す。
【0273】
字幕生成部431は、制御部411から送信されてくる指令に応じて字幕の画面単位のオフセット値を0とみなし、字幕の画面単位のオフセット情報のオフセット値を更新する。
【0274】
メニュー生成部432は、PIDフィルタ33から供給されるメニューデータのPESパケットを用いて、画面単位のオフセット情報に基づいて右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを生成する。そして、メニュー生成部432は、その右目用のメニューデータと左目用のメニューデータを3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。再生装置によってはこの時点ですでに2D表示コマンドを受けていればオフセット値を反映せず、右目用の字幕データと左目用の字幕データを同じくすることで2D化処理を行うことも可能である。
【0275】
また、メニュー生成部432は、制御部411からの2D表示を指令するためのメニューボタンである2D表示ボタンに対応するコマンドの要求に応じて、ICSに含まれる2D表示コマンドを制御部411に送信する。そして、メニュー生成部432は、その結果制御部411から送信されてくる指令に応じてメニューボタンの画面単位のオフセット値を0とみなし、メニューボタンの画面単位のオフセット情報のオフセット値を更新する。
【0276】
[字幕生成部の詳細構成例]
図47は、再生装置410の字幕生成部431の詳細構成例を示すブロック図である。
【0277】
図47に示す構成のうち、図14の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0278】
図47の字幕生成部431の構成は、主に、制御部69の代わりに制御部441が設けられている点が図14の構成と異なる。
【0279】
制御部441は、制御部69と同様に、コンポジションバッファ68からPCSに含まれる画面単位のオフセット情報を読み出し、3D生成部64に供給する。また、制御部441は、制御部69と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTSに基づくタイミングで、右目用グラフィックスプレーン65と左目用グラフィックスプレーン66に転送を指示する。さらに、制御部441は、制御部69と同様に、コンポジションバッファ68からPDSを読み出し、CLUT67に供給する。
【0280】
また、制御部441は、制御部411(図46)からの指令にしたがって、各部を制御する。さらに、制御部441は、制御部411から送信されてくるオフセット値を無効にする指令を受信する。制御部411は、受信された指令に応じて0を新たな字幕の画面単位のオフセット値とする。制御部441は、その画面単位のオフセット値を含むオフセット情報を3D生成部64に供給する。
【0281】
[メニュー生成部の詳細構成例]
再生装置410のメニュー生成部432は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図47の字幕生成部431と同様に構成されるので、図示は省略する。但し、メニュー生成部432の制御部は、制御部411からの2D表示ボタンに対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファからICSに含まれる2D表示コマンドを読み出し、制御部411に送信する。
【0282】
[再生装置の処理の説明]
再生装置410による再生処理、3Dグラフィックス生成処理、字幕生成処理については、それぞれ、図15の再生処理、図16の3Dグラフィックス生成処理、図17の字幕生成処理と同様であるので説明は省略する。
【0283】
図48は、再生装置410の字幕生成部431による字幕表示変更処理を説明するフローチャートである。この字幕表示変更処理は、入力部21からの2D表示ボタンの操作に対応する指令に応じて、制御部411がオフセット値を無効にする指令を送信してきたとき、開始される。
【0284】
図48のステップS233において、制御部441は、制御部411から字幕の画面単位のオフセット値としての0を受信する(オフセット値を無効にする指令を受け取る)。ステップS232において、制御部441は、制御部411から受信された指令に応じて字幕の画面単位のオフセット値を0とみなし、画面単位のオフセット情報を更新する。そして、制御部441は、更新後のオフセット情報を3D生成部64に供給し、処理をステップS233に進める。
【0285】
ステップS233において、3D生成部64は、制御部441から供給される画面単位のオフセット情報に基づいて字幕オブジェクトから右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトを生成し、処理をステップS234に進める。ステップS234乃至S240の処理は、図17のステップS67乃至S73の処理と同一であるので説明は省略する。
【0286】
なお、メニュー生成部432によるメニュー表示変更処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図48の字幕表示変更処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0287】
図49は、再生装置410による表示制御処理の詳細を説明するフローチャートである。この表示制御処理は、入力部21からの2D表示ボタンの操作に対応する指令に応じて、制御部411がメニュー生成部432に2D表示ボタンに対応するコマンドを要求したとき、開始される。
【0288】
図49のステップS251において、制御部411は、要求に応じてメニュー生成部432から送信されてくる2D表示コマンドが、字幕の2D表示コマンドであるかどうかを判定する。ステップS251で字幕の2D表示コマンドであると判定された場合、ステップS252において、制御部411は、字幕の2D表示コマンドに記述されている字幕の画面単位のオフセット値としての0を字幕生成部431に送信する。即ち、制御部411は、オフセット値を無効にする指令を字幕生成部431に供給する。そして処理は終了する。
【0289】
一方、ステップS251で字幕の2D表示コマンドではないと判定された場合、即ちメニュー生成部432からメニューボタンの2D表示コマンドが送信された場合、処理はステップS253に進む。ステップS253において、制御部411は、メニューボタンの2D表示コマンドに記述されているメニューボタンの画面単位のオフセット値としての0をメニュー生成部432に送信する。即ち、制御部411は、オフセット値を無効にする指令をメニュー生成部432に供給する。そして処理は終了する。
【0290】
<第7実施の形態>
図50は、本発明を適用した第7実施の形態のディスクを再生する再生装置の構成例を示すブロック図である。
【0291】
図50に示す構成のうち、図13の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0292】
図50の再生装置460の構成は、主に、制御部22の代わりに制御部461が設けられている点、OSD生成部462が新たに設けられている点、および、再生部23の代わりに再生部463が設けられている点が図13の構成と異なる。再生部463の構成は、3D表示データ生成部36の代わりに、3D表示データ生成部471が設けられている点が図13の構成と異なる。
【0293】
再生装置460は、ディスク451を再生する再生装置である。ディスク451には、ディスク451に記述されているオフセット情報のうち、そのオフセット情報に基づく3D表示が最も手前側になるものが、最大のオフセット情報としてインデックスファイルに記述されている。再生装置460は、ユーザからの指令と最大のオフセット情報に基づいて、再生装置460に固有のメニューなどのOSD(On Screen Display)画像を、最も手前側に表示する。
【0294】
詳細には、制御部461は、入力部21からの指令に応じて再生部463を制御する。例えば、制御部461は、入力部21からのOSD表示の指令に応じて、ドライブ31を制御し、ディスク451のインデックスファイルに記述されている最大のオフセット情報を読み出し、OSD生成部462に供給する。
【0295】
OSD生成部462は、制御部461から供給される最大のオフセット情報に基づいて、再生装置460に内蔵される図示せぬメモリに記憶されている所定のOSD画像データから、OSD画像データを生成する。再生装置460は再生装置460内のメモリの記憶領域にOSDを3D表示させるために右目用と左目用の画像データを保持しているかもしれない。以下の例ではOSDを3D表示するための構成を示す。
【0296】
具体的には、OSD生成部462は、図示せぬメモリに記憶されている所定のOSD画像データを左目用のOSD画像データとする。また、OSD生成部462は、左目用のOSD画像データに対応するOSD画像を、最大のオフセット情報のオフセット方向に、オフセット値より大きい値だけずらした結果得られるOSD画像のOSD画像データを生成する。そして、OSD生成部462は、そのOSD画像データを右目用の画像データとする。OSD生成部462は、右目用のOSD画像データと左目用のOSD画像データを3DOSD画像データとして、再生部463の3D表示データ生成部471に供給する。
【0297】
3D表示データ生成部471は、3Dビデオ生成部34からの3Dビデオデータ、3Dグラフィックス生成部35からの3D字幕データおよび3Dメニューデータ、並びに、OSD生成部462からの3DOSD画像データを、左右の各目用のデータごとに合成する。3D表示データ生成部471は、合成の結果得られる左目用の表示データと右目用の表示データを3D表示データとして表示部51に供給する。
【0298】
[再生装置の処理の説明]
再生装置460による再生処理、3Dグラフィックス生成処理、字幕生成処理については、それぞれ、図15の再生処理、図16の3Dグラフィックス生成処理、図17の字幕生成処理と同様であるので説明は省略する。
【0299】
図51は、再生装置460によるOSD表示処理を説明するフローチャートである。このOSD表示処理は、入力部21からOSD画像の表示が指令されたとき、開始される。
【0300】
図51のステップS271において、制御部461は、ドライブ31を制御し、ディスク451のインデックスファイルから最大のオフセット情報を読み出し、OSD生成部462に供給する。
【0301】
ステップS272において、OSD生成部462は、図示せぬメモリから所定のOSD画像データを左目用OSD画像データとして読み出す。ステップS273において、OSD生成部462は、最大のオフセット情報に基づいて、左目用OSD画像データから右目用OSD画像データを生成する。
【0302】
ステップS274において、OSD生成部462は、左目用OSD画像データと右目用OSD画像データを3DOSD画像データとして3D表示データ生成部471に供給する。ステップS275において、3D表示データ生成部471は、3Dビデオ生成部34からの3Dビデオデータ、3Dグラフィックス生成部35からの3D字幕データおよび3Dメニューデータ、並びに、OSD生成部462からの3DOSD画像データを合成する。そして、3D表示データ生成部471は、合成の結果得られる左目用の表示データと右目用の表示データを3D表示データとして表示部51に供給する。
【0303】
ステップS276において、表示部51は、3D表示データ生成部471から供給される3D表示データに基づいて、左目用の表示データに対応する左目画像と右目用の表示データに対応する右目画像を交互または同時に表示する。そして処理は終了する。
【0304】
以上のように、ディスク451には最大のオフセット情報が記述されるので、再生装置460は、その最大のオフセット情報に基づいて、OSD画像を最も手前に表示することができる。これにより、ユーザは、OSD画像を確実に視認することができる。
【0305】
また、最大のオフセット情報は、ディスク451のインデックスファイルに記述されるので、1枚のディスク451においてOSD画像の奥行き方向の表示位置を一定にすることができる。その結果、OSD画像の奥行き方向の表示位置の変更によって生じるユーザの混乱を防止することができる。
【0306】
なお、インデックスファイルには、最大のオフセット情報ではなく、最大のオフセット情報に基づくオフセット値が記述されるようにしてもよい。例えば、インデックスファイルには、最大のオフセット情報に対応する3D表示位置よりも手前側に表示位置がなるような、オフセット方向を正方向に限定したオフセット値が記述されるようにしてもよい。この場合、例えば、最大のオフセット情報のオフセット方向が負方向であるとき、オフセット値として0がインデックスファイルに記述される。
【0307】
<第8実施の形態>
[ディスクの第8実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図53は、本発明を適用したディスクの第8実施の形態における字幕データのエポック(Epoch)の構成例を示す図である。
【0308】
図53のディスク501では、左目用のAVストリームと右目用のAVストリームの2つのAVストリームが記録される。図53に示すように、同時に再生される左目用のAVストリームと右目用のAVストリームのエポックの構造は同一である。即ち、同時に再生される左目用のエポックのディスプレイセット数と右目用のエポックのディスプレイセット数は同一である。
【0309】
また、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間では、各セグメントのPTSは同一である。これにより、左目用の字幕と右目用の字幕の表示タイミングを同時にすることができる。
【0310】
PCSのPESパケットヘッダに含まれるPTSは、PCSに対応するODSのデコード時間、ODSに対応する字幕の描画に必要な時間、およびウィンドウの描画に必要な時間に基づいて求められる。従って、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間では、同一の副画像IDのODSに対応する字幕の縦横サイズ、および、同一のウィンドウIDのウィンドウの縦横サイズは同一である。これにより、左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間で、矛盾無く、PCSのPESパケットヘッダに含まれるPTSを同期させることができる。
【0311】
また、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間では、副画像IDおよびウィンドウIDは同一である。これにより、同一の字幕に対応する画像が同時に表示されるため、ユーザは、3Dの字幕を見ることができる。
【0312】
さらに、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間では、ODSを除いたセグメントの数が同一であり、各セグメントのDTSは同一である。
【0313】
なお、同一の副画像IDに対応する字幕やメニューボタンの形状は異なっていてもよい。また、PDSは異なっていてもよい。
【0314】
メニューデータのエポックの構造、および、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの関係については、PCSがICSに代わる点を除いて同様であるので、説明は省略する。
【0315】
但し、メニューボタンが、ユーザによる選択時などに一定のフレームレートでアニメーションされる場合、左目用のメニューボタンと右目用のメニューボタンのアニメーションのフレームレートを同一にする必要がある。従って、このようなメニューボタンに対応する左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間では、ICSに含まれるアニメーションのフレームレートを決定するフィールドが同一になっている。これにより、左目用のメニューボタンと右目用のメニューボタンが、常に対応して一定のフレームレートでアニメーションされるので、ユーザは、一定のフレームレートでアニメーションされる3Dのメニューボタンを見ることができる。
【0316】
また、メニューボタンの表示開始時などに、エフェクトと呼ばれる、アニメーションによるスライドイン等が行われる場合、左目用のメニューボタンと右目用のメニューボタンにおいて、アニメーションのコマ数と間隔を同一にする必要がある。従って、このようなメニューボタンに対応する左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間では、ICSに含まれるエフェクト時のアニメーションのコマ数および間隔を記述するフィールドが同一になっている。これにより、左目用のメニューボタンと右目用のメニューボタンが、常に対応してエフェクトされるので、ユーザは、エフェクトされる3Dのメニューボタンを見ることができる。
【0317】
[ウィンドウの説明]
図54は、字幕データのディスプレイセットに対応するウィンドウについて説明する図である。
【0318】
図54に示すように、字幕データの各ディスプレイセットに対応する画面内には、2個以下のウィンドウが互いに重ならないように配置される。ODSに対応する字幕は、ウィンドウ内の領域だけ表示される。従って、図54の画面内の左側のウィンドウに表示される字幕は、ウィンドウ内の斜線で示す領域だけが表示され、それ以外の部分は表示されない。
【0319】
[再生装置の構成例]
図55は、上述したディスク501を再生する再生装置510の構成例を示すブロック図である。
【0320】
図55に示す構成のうち、図13の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0321】
図55の再生装置510の構成は、主に、制御部22の代わりに制御部511が設けられている点、および再生部23の代わりに再生部512が設けられている点が図13の構成と異なる。再生部512の構成は、PIDフィルタ33、3Dビデオ生成部34、3Dグラフィックス生成部35の代わりに、それぞれ、PIDフィルタ521、3Dビデオ生成部522、3Dグラフィックス生成部523が設けられている点が図13の構成と異なる。
【0322】
制御部511は、入力部21からの指令に応じて再生部512を制御する。例えば、制御部511は、再生部512のドライブ31を制御し、ディスク501からインデックスファイル、ムービーオブジェクトファイル、プレイリストファイル、クリップインフォメーションファイルなどを読み出す。また、制御部511は、読み出されたクリップインフォメーションファイルに基づいて、再生対象の左目用のAVストリームと右目用のAVストリームのパケット番号のパケットを認識する。そして、制御部511は、ドライブ31を制御し、そのパケットからなる左目用のAVストリームおよび右目用のAVストリームを読み出す。
【0323】
PIDフィルタ521は、読み出しバッファ32からの左目用のAVストリームの各パケットのPIDに基づいて、左目用のAVストリームに含まれる、左目用のビデオデータ、左目用の字幕データのPESパケットをそれぞれ抽出する。また、PIDフィルタ521は、左目用のAVストリームの各パケットのPIDに基づいて、その左目用のAVストリームに含まれる左目用のメニューデータ、オーディオデータのPESパケットをそれぞれ抽出する。
【0324】
PIDフィルタ521はまた、読み出しバッファ32からの右目用のAVストリームの各パケットのPIDに基づいて、右目用のAVストリームに含まれる、右目用のビデオデータ、右目用の字幕データのPESパケットをそれぞれ抽出する。また、PIDフィルタ521は、右目用のAVストリームの各パケットのPIDに基づいて、右目用のAVストリームに含まれる、右目用のメニューデータのPESパケットを抽出する。
【0325】
3Dビデオ生成部522は、PIDフィルタ521から供給される左目用のビデオデータのPESパケットおよび右目用のビデオデータのPESパケットを復号する。そして、3Dビデオ生成部522は、復号の結果得られる左目用のビデオデータと右目用のビデオデータを、3Dビデオデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0326】
3Dグラフィックス生成部523は、字幕生成部531とメニュー生成部532により構成される。字幕生成部531は、PIDフィルタ521から供給される左目用の字幕データと右目用の字幕データのPESパケットを復号する。そして、字幕生成部531は、復号の結果得られる左目用の字幕データと右目用の字幕データを、3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0327】
メニュー生成部532は、PIDフィルタ521から供給される左目用のメニューデータと右目用のメニューデータのPESパケットを復号する。そして、メニュー生成部532は、復号の結果得られる左目用のメニューデータと右目用のメニューデータを、3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0328】
[字幕生成部の詳細構成例]
図56は、図55の字幕生成部531の詳細構成例を示すブロック図である。
【0329】
図55において、字幕生成部531は、右目用デコーダ541−1、左目用デコーダ541−2、右目用グラフィックスプレーン542−1、左目用グラフィックスプレーン542−2、CLUT543−1、およびCLUT543−2により構成される。
【0330】
右目用デコーダ541−1は、符号化データバッファ561−1、ストリームグラフィックス生成部562−1、オブジェクトバッファ563−1、コンポジションバッファ564−1、および制御部565−1により構成される。
【0331】
符号化データバッファ561−1は、PIDフィルタ521から供給される右目用の字幕データのPESパケットのうちのセグメントを保持する。符号化データバッファ561−1は、保持しているセグメントを読み出して、ストリームグラフィックス生成部562−1に供給する。
【0332】
ストリームグラフィックス生成部562−1は、符号化データバッファ561−1から供給されるODSを復号する。そして、ストリームグラフィックス生成部562−1は、その結果得られるインデックスカラーからなる非圧縮状態の右目用の字幕データを右目用字幕オブジェクトとしてオブジェクトバッファ563−1に供給する。また、ストリームグラフィックス生成部562−1は、符号化データバッファ561−1から供給されるPDS,PCS,WDSをコンポジションバッファ564−1に供給する。
【0333】
オブジェクトバッファ563−1は、ストリームグラフィックス生成部562−1から供給される右目用字幕オブジェクトを保持する。オブジェクトバッファ563−1は、エポック単位で、保持している右目用字幕オブジェクトを削除する。また、オブジェクトバッファ563−1は、制御部565−1からの制御にしたがって、保持している右目用字幕オブジェクトを読み出し、右目用グラフィックスプレーン542−1に供給する。
【0334】
コンポジションバッファ564−1は、ストリームグラフィックス生成部562−1から供給されるPDS,PCS,WDSを保持する。
【0335】
制御部565−1は、右目用グラフィックスプレーン542−1による1画面分の右目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視し、1画面分の右目用字幕オブジェクトの記憶の完了を制御部565−2に通知する。制御部565−1は、PESパケットヘッダに含まれるPTS、または、制御部565−2からの左目用字幕オブジェクトの記憶の完了の通知に基づいて、右目用グラフィックスプレーン542−1に転送を指示する。さらに、制御部565は、コンポジションバッファ564からPDSを読み出し、CLUT543−1に供給する。
【0336】
また、制御部565−1は、制御部511(図55)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0337】
左目用デコーダ541−2は、符号化データバッファ561−2、ストリームグラフィックス生成部562−2、オブジェクトバッファ563−2、コンポジションバッファ564−2、および制御部565−2により構成される。左目用デコーダ541−2は、右目用デコーダ541−1と同様に構成され、処理対象が左目用の字幕データである点を除いて同様の処理を行うので、説明は省略する。
【0338】
右目用グラフィックスプレーン542−1は、オブジェクトバッファ563−1から供給される1画面分の右目用字幕オブジェクトを保持する。右目用グラフィックスプレーン542−1は、エポック単位で、保持している右目用字幕オブジェクトを消去する。また、右目用グラフィックスプレーン542−1は、制御部565−1からの転送の指示に応じて、保持している右目用字幕オブジェクトを読み出し、CLUT543−1に供給する。
【0339】
左目用グラフィックスプレーン542−2は、オブジェクトバッファ563−2から供給される1画面分の左目用字幕オブジェクトを保持する。左目用グラフィックスプレーン542−2は、エポック単位で、保持している左目用字幕オブジェクトを消去する。左目用グラフィックスプレーン542−2は、制御部565−2からの指示に応じて、保持している左目用字幕オブジェクトを読み出し、CLUT543−2に供給する。
【0340】
CLUT543−1は、制御部565−1から供給されるPDSに基づいて、インデックスカラーとY,Cr,Cbの値とを対応付けたテーブルを記憶する。CLUT543−1は、記憶しているテーブルに基づいて、右目用グラフィックスプレーン542−1から供給される右目用字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。そして、CLUT543−1は、その画像データを右目用字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0341】
CLUT543−2は、制御部565−2から供給されるPDSに基づいて、インデックスカラーとY,Cr,Cbの値とを対応付けたテーブルを記憶する。CLUT543−2は、記憶しているテーブルに基づいて、左目用グラフィックスプレーン542−2から供給される左目用字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。そして、CLUT543−2は、その画像データを左目用字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0342】
以上のように、字幕生成部531では、エポック単位で、オブジェクトバッファ563−1、オブジェクトバッファ563−2、右目用グラフィックスプレーン542−1、および左目用グラフィックスプレーン542−2がクリアされる。しかしながら、ディスク401では、エポックを構成するディスプレイセットの数が、右目用のAVストリームと左目用のAVストリームで同一であるため、右目用の字幕と左目用の字幕のうちの一方の表示だけが停止することはない。その結果、字幕を常に3D表示することができる。
【0343】
図57は、制御部565−1および565−2による完了通知に基づく転送指示について説明する図である。
【0344】
制御部565−1は、右目用グラフィックスプレーン542−1による1画面分の右目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視する。そして、右目用グラフィックスプレーン542−1において1画面分の右目用字幕オブジェクトの記憶が完了された場合、制御部565−1は、その完了を制御部565−2に通知する。
【0345】
そして、制御部565−1は、制御部565−2からの完了通知を待機する。即ち、図57に示すように、1画面分の右目用字幕オブジェクト、1画面分の左目用字幕オブジェクトが、それぞれ、右目用グラフィックスプレーン542−1、左目用グラフィックスプレーン542−2に揃うまで待機する。制御部565−1は、完了通知を受信すると、右目用グラフィックスプレーン542−1に転送を指示する。
【0346】
同様に、制御部565−2は、左目用グラフィックスプレーン542−2による1画面分の左目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視する。そして、左目用グラフィックスプレーン542−2において1画面分の左目用字幕オブジェクトの記憶が完了された場合、制御部565−2は、その完了を制御部565−1に通知する。
【0347】
そして、制御部565−2は、制御部565−1からの完了通知を待機する。制御部565−2は、制御部565−1から完了通知を受信すると、左目用グラフィックスプレーン542−2に転送を指示する。
【0348】
以上のように、再生装置510では、1画面分の右目用字幕オブジェクトと1画面分の左目用字幕オブジェクトが、それぞれ、右目用グラフィックスプレーン542−1、左目用グラフィックスプレーン542−2に揃った後に転送される。
【0349】
なお、本実施の形態では、右目用グラフィックスプレーン542−1および左目用グラフィックスプレーン542−2からの転送を同期させたが、CLUT543−1および543−2からの転送を同期させるようにしてもよい。
【0350】
[メニュー生成部の詳細構成例]
図示は省略するが、メニュー生成部532は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図56の字幕生成部531と同様に構成される。
【0351】
従って、メニュー生成部532においても、1画面分の右目用メニューオブジェクトと1画面分の左目用メニューオブジェクトが、それぞれ、右目用グラフィックスプレーン、左目用グラフィックスプレーンに揃った後に転送される。
【0352】
これにより、画面構造の切り替え時、メニューボタンの選択に応じた強調表示時、メニューボタンの消去時、メニューボタンの追加表示時などのPTSに基づくタイミングで表示を行わない場合においても、確実にメニューボタンの3D表示を行うことができる。
【0353】
[再生装置の処理]
図58は、再生装置510による再生処理を説明するフローチャートである。この再生処理は、例えば、ディスク501がドライブ31に装着されたときに開始される。
【0354】
図58のステップS301乃至S304の処理は、図15のS11乃至S14の処理と同様であるので説明は省略する。
【0355】
ステップS304の処理後、制御部511は、プレイリストとクリップインフォメーションファイルに基づいて、再生対象の左目用のAVストリームおよび右目用のAVストリームのパケット番号を認識する。そして、制御部511は、再生対象のパケット番号のパケットからなる左目用のAVストリームおよび右目用のAVストリームの再生をドライブ31に指令する。
【0356】
そして、ステップS305において、ドライブ31は、制御部511からの指令に応じて、再生対象の左目用のAVストリームと右目用のAVストリームをディスク501から読み出し、読み出しバッファ32に供給する。ステップS306において、読み出しバッファ32は、ドライブ31から供給される左目用のAVストリームと右目用のAVストリームを保持する。
【0357】
ステップS307において、PIDフィルタ521は、読み出しバッファ32からの左目用AVストリームおよび右目用のAVストリームの各パケットのPIDに基づいて、PESパケットを抽出する。
【0358】
具体的には、PIDフィルタ521は、左目用AVストリームの各パケットのPIDに基づいて、左目用のビデオデータ、左目用の字幕データ、左目用のメニューデータ、オーディオデータそれぞれのPESパケットを抽出する。また、PIDフィルタ521は、右目用のAVストリームの各パケットのPIDに基づいて、右目用のビデオデータ、右目用の字幕データ、右目用のメニューデータそれぞれのPESパケットを抽出する。
【0359】
ステップS308において、3Dビデオ生成部522は、PIDフィルタ521から供給される左目用のビデオデータと右目用のビデオデータを復号し、3Dビデオデータを生成する。
【0360】
ステップS309において、3Dブラフィックス生成部523は、左目用および右目用の字幕データを用いて3D字幕データを生成し、左目用および右目用のメニューデータを用いて3Dメニューデータを生成する3Dグラフィックス生成処理を行う。この3Dグラフィックス生成処理の詳細は、後述する図59を参照して説明する。
【0361】
ステップS309の処理後、処理はステップS310に進む。ステップS310乃至S313の処理は、図15のステップS20乃至S23の処理と同様であるので説明は省略する。
【0362】
なお、図58では、ディスク501の装着直後の再生処理について説明したが、ディスク501の装着後、ファーストプレイ以外のムービーオブジェクトファイルに対応するタイトルを再生する場合も、同様の再生処理が行われる。但し、この場合、ステップS302において読み出されるムービーオブジェクトファイルは、インデックスファイルにおいて再生対象のタイトルのタイトル番号に対応するムービーオブジェクトファイルである。
【0363】
図59は、図58のステップS309の3Dグラフィックス生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0364】
図59のステップS341において、字幕生成部531は、左目用の字幕データおよび右目用の字幕データのPESパケットを用いて3D字幕データを生成する字幕生成処理を行う。この字幕生成処理の詳細は、後述する図60を参照して説明する。
【0365】
ステップS342において、メニュー生成部532は、左目用のメニューデータおよび右目用のメニューデータのPESパケットを用いて3Dメニューデータを生成するメニュー生成処理を行い、処理を図58のステップS309に戻す。そして、ステップS310以降の処理が行われる。
【0366】
図60は、図59のステップS341の字幕生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0367】
図60のステップS361において、右目用デコーダ541−1は、PIDフィルタ521からの右目用の字幕データのPESパケットを用いて右目用字幕オブジェクトを生成する右目用字幕オブジェクト生成処理を行う。この右目用字幕オブジェクト生成処理の詳細は、後述する図61を参照して説明する。
【0368】
ステップS362において、左目用デコーダ541−2は、PIDフィルタ521からの左目用の字幕データのPESパケットを用いて左目用字幕オブジェクトを生成する左目用字幕オブジェクト生成処理を行う。
【0369】
ステップS363において、制御部565−1および565−2は、1画面分の右目用字幕オブジェクトと左目用字幕オブジェクトの記憶が完了したかどうかを判定する。具体的には、制御部565−1,565−2は、オブジェクトバッファ563−1,563−2による1画面分の記憶が完了し、かつ、制御部565−2,565−1から1画面分の記憶の完了が通知されたかどうかを判定する。
【0370】
ステップS363でまだ1画面分の右目用の字幕オブジェクトと左目用の字幕オブジェクトの記憶が完了していないと判定された場合、記憶が完了するまで待機する。
【0371】
一方、ステップS363で1画面分の右目用の字幕オブジェクトと左目用の字幕オブジェクトの記憶が完了したと判定された場合、ステップS364において、制御部565−1,565−2は、オブジェクトバッファ563−1,563−2に転送を指示する。これにより、オブジェクトバッファ563−1,563−2に保持されていた1画面分の右目用の字幕オブジェクト、1画面分の左目用の字幕オブジェクトが、右目用グラフィックスプレーン542−1、左目用ブラフィックスプレーン542−2にそれぞれ転送される。
【0372】
ステップS365において、CLUT543−1,543−2は、右目用グラフィックスプレーン542−1からの右目用字幕オブジェクト、左目用グラフィックスプレーン542−2からの左目用字幕オブジェクトを画像データにそれぞれ変換する。
【0373】
ステップS366において、CLUT543−1は、ステップS365による変換の結果得られる右目用字幕データを3D表示データ生成部36に出力し、CLUT543−2は、左目用字幕データを3D表示データ生成部36に出力する。そして、処理は図59のステップS341に戻り、ステップS342に進む。
【0374】
なお、図59のステップS342のメニュー生成処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図60の字幕生成処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0375】
図61は、図60のステップS361の右目用字幕オブジェクト生成処理の詳細を説明するフローチャートである。
【0376】
図61のステップS381において、符号化データバッファ561−1は、PIDフィルタ521から供給される右目用の字幕データのPESパケットのうちのセグメントを保持する。ステップS382において、符号化データバッファ561−1は、保持しているセグメントを読み出して、ストリームグラフィックス生成部562−1に供給する。
【0377】
ステップS383において、ストリームグラフィックス生成部562−1は、符号化データバッファ561−1から供給されるPCS,PDS,WDSをコンポジションバッファ564−1に供給し、保持させる。
【0378】
ステップS384において、ストリームグラフィックス生成部562−1は、符号化データバッファ561−1から供給されるODSを復号する。そして、ストリームグラフィックス生成部562−1は、その結果得られるインデックスカラーからなる非圧縮状態の右目用の字幕データを右目用字幕オブジェクトとしてオブジェクトバッファ563−1に供給する。ステップS385において、オブジェクトバッファ563−1は、ストリームグラフィックス生成部562−1から供給される右目用字幕オブジェクトを保持する。
【0379】
ステップS386において、オブジェクトバッファ563−1は、制御部565−1からの制御にしたがって、保持している右目用字幕オブジェクトを読み出し、右目用グラフィックスプレーン542−1に供給し、保持させる。そして、処理は図60のステップS361に戻り、ステップS362に進む。
【0380】
なお、図60のステップS362の左目用字幕オブジェクト生成処理は、処理対象が右目用の字幕データではなく、左目用の字幕データである点を除いて、図61の右目用字幕オブジェクト生成処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0381】
また、本記載においては同時に再生される右目用のディスプレイセットと左目用のディスプレイセットの間で、別のPDSを持ってもよいことに言及しているが、同時に再生される右目用のディスプレイセットと左目用のディスプレイセットの間で、PDSを同一にするようにしてもよい。この場合、CLUTは1つで済むため、再生装置の実装負荷を軽減することができる。
【0382】
<第9実施の形態>
[ディスクの第9実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図62は、本発明を適用したディスクの第9実施の形態におけるメニューデータのエポックの構成例を示す図である。
【0383】
図62のディスク601では、図53のディスク501と同様に、左目用のAVストリームと右目用のAVストリームの2つのAVストリームが記録される。また、図62に示すように、ディスク601では、ディスク501と同様に、左目用のメニューデータのエポックの構造と、右目用のメニューデータのエポックの構造は同一である。
【0384】
また、ディスク601における、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間の関係は、PDSを同一にする点、および左目用のICSにだけセットオフセットコマンドが記述される点を除いて、ディスク501と同様である。なお、第9実施の形態および後述する第10実施の形態では、オフセット変更情報として、変更後のオフセット情報が用いられる。
【0385】
以上のように、ディスク601では、左目用のICSにセットオフセットコマンドが設けられるので、ディスク601を再生する再生装置610(後述する)は、ICSに対応する画面内の全ての字幕やメニューボタンの奥行き方向の長さを変更することができる。
【0386】
なお、字幕データのエポックの構造、および、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの関係については、PDSを同一にする点を除いて、ディスク501と同様である。
【0387】
[再生装置の構成例]
図63は、上述したディスク601を再生する再生装置610の構成例を示すブロック図である。
【0388】
図63に示す構成のうち、図55の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0389】
図63の再生装置510の構成は、主に、制御部511の代わりに制御部611が設けられている点、および再生部512の代わりに再生部612が設けられている点が図55の構成と異なる。再生部612の構成は、3Dグラフィックス生成部523の代わりに3Dグラフィックス生成部621が設けられている点が図55の構成と異なる。
【0390】
制御部611は、制御部511と同様に、入力部21からの指令に応じて再生部612を制御する。また、制御部611は、入力部21からのメニューボタンの操作に対応する指令に応じて、3Dグラフィックス生成部621に、そのメニューボタンに対応するコマンドを要求する。そして、制御部611は、その結果送信されてくるセットオフセットコマンドに記述されている字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報を、内蔵するレジスタ611Aに保持する。制御部611は、レジスタ611Aに保持されている字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報を3Dグラフィックス生成部621に供給する。
【0391】
レジスタ611Aは、レジスタ161Aと同様に、PSRにより構成され、字幕やメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報などを保持する。
【0392】
3Dグラフィックス生成部621は、字幕生成部631とメニュー生成部632により構成される。
【0393】
字幕生成部631は、図55の字幕生成部531と同様に、PIDフィルタ521から供給される左目用の字幕データと右目用の字幕データのPESパケットを復号する。そして、字幕生成部631は、字幕生成部531と同様に、復号の結果得られる左目用の字幕データと右目用の字幕データを、3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0394】
また、字幕生成部631は、制御部611から送信されてくる字幕の画面単位のオフセット変更情報に基づいて、左目用の字幕データを更新する。
【0395】
メニュー生成部632は、図55のメニュー生成部532と同様に、PIDフィルタ521から供給される左目用のメニューデータと右目用のメニューデータのPESパケットを復号する。そして、メニュー生成部632は、メニュー生成部532と同様に、復号の結果得られる左目用のメニューデータと右目用のメニューデータを、3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0396】
また、メニュー生成部632は、制御部611からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、ICSに含まれるセットオフセットコマンドを制御部611に送信する。そして、メニュー生成部632は、その結果制御部611から送信されてくるメニューボタンの画面単位のオフセット変更情報に基づいて、左目用のメニューデータを更新する。
【0397】
[字幕生成部の詳細構成例]
図64は、図63の字幕生成部631の詳細構成例を示すブロック図である。
【0398】
図64に示す構成のうち、図56の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0399】
図64の字幕生成部631の構成は、主に、左目用デコーダ541−2の代わりに左目用デコーダ641が設けられている点、CLUT543−1および543−2の代わりにCLUT642が設けられている点、および奥行き調整部643が新たに設けられている点が図56の構成と異なる。左目用デコーダ641の構成は、制御部565−2の代わりに制御部651が設けられている点が図56の構成と異なる。
【0400】
左目用デコーダ641の制御部651は、図56の制御部565−2と同様に、左目用グラフィックスプレーン542−2による1画面分の左目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視し、記憶の完了を制御部565−1に通知する。制御部651は、制御部565−2と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTS、または、制御部565−1からの通知に基づいて、左目用グラフィックスプレーン542−2に転送を指示する。
【0401】
また、制御部651は、制御部611(図63)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0402】
さらに、制御部651は、制御部611から送信されてくる、レジスタ611Aに記憶されている字幕の画面単位のオフセット変更情報を受信し、奥行き調整部643に供給する。
【0403】
CLUT642は、制御部565−1から供給されるPDSに基づいて、インデックスカラーとY,Cr,Cbの値とを対応付けたテーブルを記憶する。なお、ディスク601では、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットではPDSが同一であるため、このテーブルは、左目用字幕オブジェクトと右目用字幕オブジェクトの両方に対応するものである。
【0404】
CLUT642は、記憶しているテーブルに基づいて、右目用グラフィックスプレーン542−1から供給される右目用字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。そして、CLUT642は、その画像データを右目用字幕データとして奥行き調整部643に供給する。
【0405】
また、CLUT642は、記憶しているテーブルに基づいて、左目用グラフィックスプレーン542−2から供給される左目用字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。そして、CLUT642は、その画像データを左目用字幕データとして奥行き調整部643に供給する。
【0406】
奥行き調整部643は、CLUT642からの左目用字幕データに対応する画面単位の字幕を、制御部651からのオフセット変更情報が表すオフセット方向にオフセット値だけずらした結果得られる字幕の字幕データを生成する。そして、奥行き調整部643は、その字幕データを新たな左目用字幕データとして、3D表示データ生成部36に供給する。また、奥行き調整部643は、CLUT642からの右目用字幕データに対応する画面単位の字幕を、制御部651からのオフセット変更情報が表すオフセット方向にオフセット値だけずらした結果得られる字幕の字幕データを生成する。そして、奥行き調整部643は、その字幕データを新たな右目用字幕データとして、3D表示データ生成部36に供給する。
【0407】
なお、奥行き調整部643は、CLUT642の後段に設けられるのではなく、右目用の機能と、左目用の機能に分けて、それぞれ、オブジェクトバッファ563−1と右目用グラフィックスプレーン542−1の間、オブジェクトバッファ563−2と左目用グラフィックスプレーン542−2の間に設けられるようにしてもよい。
【0408】
[メニュー生成部の詳細構成例]
図示は省略するが、メニュー生成部632は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図64の字幕生成部631と同様に構成される。但し、メニュー生成部632の左目用デコーダの制御部は、制御部611からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファからICSに含まれるセットオフセットコマンドを読み出し、制御部611に送信する。
【0409】
[再生装置の処理]
再生装置610による再生処理、3Dグラフィックス生成処理、字幕生成処理、右目用字幕オブジェクト生成処理については、それぞれ、図58の再生処理、図59の3Dグラフィックス生成処理、図60の字幕生成処理、図61の右目用字幕オブジェクト生成処理と同様であるので説明は省略する。
【0410】
図65は、再生装置610の字幕生成部631による字幕オフセット変更処理を説明するフローチャートである。この字幕オフセット変更処理は、入力部21からのオフセット変更ボタン195の操作に対応する指令に応じて、制御部611がオフセット変更情報を送信してきたとき、開始される。
【0411】
図65のステップS401において、制御部651は、制御部611からレジスタ611Aに保持されている字幕の画面単位のオフセット変更情報を受信し、奥行き調整部643に供給する。
【0412】
ステップS402において、奥行き調整部643は、制御部611から受信された字幕の画面単位のオフセット変更情報に基づいて、新たな左目用字幕データを生成する。ステップS403において、奥行き調整部643は、制御部611から受信された字幕の画面単位のオフセット変更情報に基づいて、新たな右目用字幕データを生成する。そして、新たな右目用字幕データと左目用字幕データを、3D字幕データとして3D表示データ生成部36に出力し、処理を終了する。
【0413】
なお、メニュー生成部632によるメニューオフセット変更処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図65の字幕オフセット変更処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0414】
また、制御部611によるオフセット制御処理は、図30のオフセット制御処理と同様であるので、説明は省略する。
【0415】
[字幕の3D表示例]
図66は、再生装置610の表示部51に3D表示される字幕の例を示す図である。
【0416】
図66Aに示すように、再生装置610では、ICSに含まれる画面単位のオフセット情報に基づいて、所定の奥行き方向に所定の長さを有する3D画像としてのオフセット変更ボタン195が表示部51の画面に表示される。図66Aの例では、この画面に、左目用のディスプレイセットおよび右目用のディスプレイセットに基づいて、同一の奥行き方向に同一の長さを有する3D画像としての字幕#1と字幕#2がさらに表示されている。
【0417】
図66Aの画面において、ユーザが入力部21を用いてオフセット変更ボタン195を操作することにより、オフセットの変更を指令すると、表示部51の画面は、図66Bに示す画面に変更される。
【0418】
具体的には、オフセット変更ボタン195が操作されると、再生装置610では、このオフセット変更ボタン195に対応する左目用のICSに含まれるセットオフセットコマンドに記述されている字幕の画面単位のオフセット変更情報がレジスタ611Aに保持される。そして、左目用の字幕データに対応する画面単位の字幕が、オフセット変更情報が表すオフセット方向にオフセット値だけずらされた結果得られる字幕の字幕データが、新たな左目用の字幕データとして生成される。その結果、字幕#1,字幕#2の奥行き方向の長さは、レジスタ611Aに保持された画面単位のオフセット変更情報に対応する長さだけ奥行き方向に増加する。
【0419】
<第10実施の形態>
[ディスクの第10実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図67は、本発明を適用したディスクの第10実施の形態におけるメニューデータのエポックの構成例を示す図である。
【0420】
図67のディスク671では、図53のディスク501と同様に、左目用のAVストリームと右目用のAVストリームの2つのAVストリームが記録される。また、図67に示すように、ディスク671では、ディスク501と同様に、左目用のメニューデータのエポックの構造と、右目用のメニューデータのエポックの構造は同一である。
【0421】
また、ディスク671における、同時に再生される左目用のメニューデータのディスプレイセットと右目用のメニューデータのディスプレイセットの間の関係は、以下の2点を除いてディスク501と同様である。異なる2点は、PDSを同一にする点と左目用のICSにだけボタン単位セットオフセットコマンドが記述される点である。
【0422】
このように、ディスク671では、左目用のICSにボタン単位セットオフセットコマンドが設けられる。従って、ディスク671を再生する再生装置680(後述する)は、ICSに対応する画面内のメニューボタンの奥行き方向の長さをメニューボタン単位で変更することができる。
【0423】
なお、ディスク671に記録される字幕データのエポックの構造、および、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの関係については、ディスク501と同様であるので、説明は省略する。
【0424】
[再生装置の構成例]
図68は、上述したディスク671を再生する再生装置680の構成例を示すブロック図である。
【0425】
図68に示す構成のうち、図63の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0426】
図68の再生装置680の構成は、主に、制御部611の代わりに制御部681が設けられている点、および再生部612の代わりに再生部682が設けられている点が図63の構成と異なる。再生部682の構成は、3Dグラフィックス生成部621の代わりに3Dグラフィックス生成部691が設けられている点が図63の構成と異なる。
【0427】
制御部681は、図63の制御部611と同様に、入力部21からの指令に応じて再生部682を制御する。また、制御部681は、入力部21からのメニューボタンの操作に対応する指令に応じて、3Dグラフィックス生成部691に、そのメニューボタンに対応するセットオフセットコマンドを要求する。そして、制御部681は、その結果メニュー生成部701から送信されてくるボタン単位セットオフセットコマンドに記述されているメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを、メニュー生成部701に供給する。
【0428】
3Dグラフィックス生成部691は、図55に示した字幕生成部531と、メニュー生成部701により構成される。メニュー生成部701は、図63のメニュー生成部632と同様に、PIDフィルタ521から供給される左目用のメニューデータと右目用のメニューデータのPESパケットを復号する。そして、メニュー生成部701は、メニュー生成部632と同様に、復号の結果得られる左目用のメニューデータと右目用のメニューデータを、3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。
【0429】
また、メニュー生成部701は、制御部681からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、ICSに含まれるボタン単位セットオフセットコマンドを制御部681に送信する。そして、メニュー生成部701は、その結果制御部681から送信されてくるメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDに基づいて、左目用のメニューデータを更新する。
【0430】
[メニュー生成部の詳細構成例]
図69は、図68のメニュー生成部701の詳細構成例を示すブロック図である。
【0431】
図69において、メニュー生成部701は、右目用デコーダ711−1、左目用デコーダ711−2、右目用グラフィックスプレーン712−1、左目用グラフィックスプレーン712−2、CLUT713、および奥行き調整部714により構成される。
【0432】
右目用デコーダ711−1は、符号化データバッファ721−1、ストリームグラフィックス生成部722−1、オブジェクトバッファ723−1、コンポジションバッファ724−1、および制御部725−1により構成される。左目用デコーダ711−2は、符号化データバッファ721−2、ストリームグラフィックス生成部722−2、オブジェクトバッファ723−2、コンポジションバッファ724−2、および制御部725−2により構成される。
【0433】
図69に示す構成のうち、制御部725−2および奥行き調整部714以外の構成は、図63のメニュー生成部632の構成と同一の構成であるため、説明は省略する。
【0434】
制御部725−2は、左目用グラフィックスプレーン712−2による1画面分の左目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視し、記憶の完了を制御部725−1に通知する。制御部725−2は、コンポジションバッファ724−2からのICS、または、制御部725−1からの通知に基づいて、左目用グラフィックスプレーン712−2に転送を指示する。
【0435】
また、制御部725−2は、制御部681(図68)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0436】
さらに、制御部725−2は、制御部681からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファ724−2からICSに含まれるボタン単位セットオフセットコマンドを読み出し、制御部681に送信する。また、制御部725−2は、その結果制御部681から送信されてくるメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを受信する。制御部725−2は、受信されたメニューボタン単位のオフセット変更情報を、それとともに送信されてくるボタンIDに対応するODSのODS単位のオフセット変更情報として奥行き調整部714に供給する。
【0437】
奥行き調整部714は、CLUT713からの左目用メニューデータに対応する画面内の各メニューボタンを、そのメニューボタンに対応するODS単位のオフセット変更情報に基づいてずらした結果得られるメニューボタンのメニューデータを生成する。そして、奥行き調整部714は、そのメニューデータを新たな左目用メニューデータとして、3D表示データ生成部36に供給する。また、奥行き調整部714は、CLUT713からの右目用メニューデータに対応する画面内の各メニューボタンを、そのメニューボタンに対応するODS単位のオフセット変更情報に基づいてずらした結果得られるメニューボタンのメニューデータを生成する。そして、奥行き調整部714は、そのメニューデータを新たな右目用字幕データとして、3D表示データ生成部36に供給する。
【0438】
[再生装置の処理]
再生装置680による再生処理、3Dグラフィックス生成処理、字幕生成処理、右目用字幕オブジェクト生成処理については、それぞれ、図58の再生処理、図59の3Dグラフィックス生成処理、図60の字幕生成処理、図61の右目用字幕オブジェクト生成処理と同様であるので説明は省略する。
【0439】
図70は、再生装置680のメニュー生成部701によるメニューボタンオフセット変更処理を説明するフローチャートである。このメニューボタンオフセット変更処理は、入力部21からのオフセット変更ボタン195の操作に対応する指令に応じて、制御部681がメニュー生成部701にオフセット変更ボタン195に対応するコマンドを要求したとき、開始される。
【0440】
図70のステップS421において、制御部725−2は、制御部681からのオフセット変更ボタン195に対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファ724−2からICSに含まれるボタン単位セットオフセットコマンドを読み出す。
【0441】
ステップS422において、制御部725−2は、ステップS421で読み出されたボタン単位セットオフセットコマンドを制御部681に送信する。制御部681は、制御部725−2から送信されてくるボタン単位セットオフセットコマンドに記述されているメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを制御部725−2に送信する。
【0442】
ステップS423において、制御部725−2は、制御部681からメニューボタン単位のオフセット変更情報とボタンIDを受信する。また、制御部725−2は、コンポジションバッファ724−2に保持されているICSに含まれるボタンIDに基づいて、制御部681から受信されたボタンIDに対応するODSを認識する。そして、制御部725−2は、認識されたODSのODS単位のオフセット変更情報として、制御部681から受信されたメニューボタン単位のオフセット変更情報を、奥行き調整部714に供給する。
【0443】
ステップS424において、奥行き調整部714は、制御部725−2から供給されるODS単位のオフセット変更情報に基づいて、新たな左目用メニューデータと右目用メニューデータを生成する。ステップS425において、奥行き調整部714は、ステップS424で生成された新たな左目用メニューデータと右目用メニューデータを3D表示データ生成部36に出力し、処理を終了する。
【0444】
なお、制御部681によるオフセット制御処理は、図42のオフセット制御処理と同様であるので、説明は省略する。
【0445】
[メニューボタンの3D表示例]
図71は、再生装置680の表示部51に3D表示されるメニューボタンの例を示す図である。
【0446】
図71Aの例では、この画面に、左目用のディスプレイセットおよび右目用のディスプレイセットに基づいて、同一の奥行き方向に同一の長さを有する3D画像としてのメニューボタン#1、メニューボタン#2、およびオフセット変更ボタン195が表示されている。
【0447】
図71Aの画面において、ユーザが入力部21を用いてオフセット変更ボタン195を操作することにより、オフセットの変更を指令すると、表示部51の画面は、図71Bに示す画面に変更される。
【0448】
具体的には、オフセット変更ボタン195が操作されると、再生装置680は、現在表示中の左目用の各メニューボタンの位置を、メニューボタン単位のオフセット変更情報に基づいてずらした結果得られるメニューデータを生成する。そして、再生装置610は、そのメニューデータを新たな左目用メニューデータとする。また、再生装置680は、現在表示中の右目用の各メニューボタンの位置を、メニューボタン単位のオフセット変更情報に基づいてずらした結果得られるメニューデータを生成する。そして、再生装置610は、そのメニューデータを新たな右目用メニューデータとする。
【0449】
その結果、メニューボタン#1、メニューボタン#2、およびオフセット変更ボタン195の奥行き方向の長さは、ボタン単位セットオフセットコマンド内のメニューボタン単位のオフセット変更情報に対応する長さだけ奥行き方向に増加する。
【0450】
なお、図71の例では、ボタン単位セットオフセットコマンドにメニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195のオフセット変更情報が含まれていないため、メニューボタン#2およびオフセット変更ボタン195の奥行き方向の距離はオフセット変更ボタン195の操作前後で変化していない。
【0451】
さらに追加条件としてメニューボタンごとにオフセットを設定する場合、一画面上に複数のメニューボタンが存在するならば右目用のメニューボタン画像と左目用のメニューボタン画像がそれぞれ別のメニューボタンの右目用のメニューボタン画像あるいは左目用のメニューボタン画像と重複してはならない。
【0452】
<第11実施の形態>
[ディスクの第11実施の形態におけるディスプレイセットの構成例]
図72は、本発明を適用したディスクの第11実施の形態におけるメニューデータのエポックの構成例を示す図である。
【0453】
図72のディスク751では、図53のディスク501と同様に、左目用のAVストリームと右目用のAVストリームの2つのAVストリームが記録される。また、図72に示すように、ディスク751では、ディスク501と同様に、左目用のメニューデータのエポックの構造と、右目用のメニューデータのエポックの構造は同一である。
【0454】
また、ディスク751における、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの間の関係は、以下の2点を除いてディスク501と同様である。異なる2点は、PDSを同一にする点と左目用のICSにだけ2D表示コマンドが記述される点である。第11実施の形態では、2D表示コマンドには、左目用のメニューデータを両目用のメニューデータとする指令を示す情報が記述されている。
【0455】
このように、ディスク751では、左目用のICSに2D表示コマンドが設けられるので、ディスク751を再生する再生装置760(後述する)は、メニューボタンの2D表示を行うことができる。
【0456】
なお、字幕データのエポックの構造、および、同時に再生される左目用のディスプレイセットと右目用のディスプレイセットの関係については、PCSを同一にする点を除いてディスク501と同様であるので、説明は省略する。
【0457】
[再生装置の構成例]
図73は、上述したディスク751を再生する再生装置760の構成例を示すブロック図である。
【0458】
図73に示す構成のうち、図55の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0459】
図73の再生装置760の構成は、主に、制御部511の代わりに制御部771が設けられている点、および、再生部512の代わりに再生部772が設けられている点が図55の構成と異なる。再生部772の構成は、3Dグラフィックス生成部523の代わりに3Dグラフィックス生成部781が設けられている点が図55の構成と異なる。
【0460】
制御部771は、制御部511と同様に、入力部21からの指令に応じて再生部772を制御する。また、制御部771は、入力部21からのメニューボタンの操作に対応する指令に応じて、3Dグラフィックス生成部781に、そのメニューボタンに対応するコマンドを要求する。そして、制御部771は、その結果送信されてくる2D表示コマンドに対応する指令を3Dグラフィックス生成部781に供給する。
【0461】
3Dグラフィックス生成部781は、字幕生成部791とメニュー生成部792により構成される。
【0462】
字幕生成部791は、図55の字幕生成部531と同様に、PIDフィルタ521から供給される左目用の字幕データと右目用の字幕データのPESパケットを復号する。そして、字幕生成部791は、字幕生成部531と同様に、復号の結果得られる左目用の字幕データと右目用の字幕データを、3D字幕データとして3D表示データ生成部36に供給する。また、字幕生成部791は、制御部771から送信されてくる指令に基づいて、3D字幕データを更新する。
【0463】
メニュー生成部792は、図55のメニュー生成部532と同様に、PIDフィルタ521から供給される左目用のメニューデータと右目用のメニューデータのPESパケットを復号する。そして、メニュー生成部792は、メニュー生成部532と同様に、復号の結果得られる左目用のメニューデータと右目用のメニューデータを、3Dメニューデータとして3D表示データ生成部36に供給する。また、メニュー生成部792は、制御部771からの2D表示ボタンに対応するコマンドの要求に応じて、左目用のメニューデータのICSに含まれる2D表示コマンドを制御部771に送信する。そして、メニュー生成部792は、その結果制御部771から送信されてくる指令に基づいて、3Dメニューデータを更新する。
【0464】
[字幕生成部の詳細構成例]
図74は、図73の字幕生成部791の詳細構成例を示すブロック図である。
【0465】
図74に示す構成のうち、図56や図64の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0466】
図74の字幕生成部791の構成は、右目用デコーダ541−1、左目用デコーダ541−2の代わりに右目用デコーダ801−1、左目用デコーダ801−2が設けられている点が図56の構成と異なる。また、右目用グラフィックスプレーン542−1の代わりに右目用グラフィックスプレーン802が設けられている点、および、CLUT543−1および543−2の代わりにCLUT642が設けられている点が図56の構成と異なる。
【0467】
右目用デコーダ801−1の構成は、制御部565−1の代わりに制御部811−1が設けられている点が図56の構成と異なる。また、左目用デコーダ801−2の構成は、オブジェクトバッファ563−2の代わりにオブジェクトバッファ810が設けられている点、および、制御部565−2の代わりに制御部811−2が設けられている点が図56の構成と異なる。
【0468】
右目用デコーダ801−1の制御部811−1は、図56の制御部565−1と同様に、右目用グラフィックスプレーン802による1画面分の右目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視し、記憶の完了を制御部811−2に通知する。制御部811−1は、制御部565−2と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTSまたは制御部811−2からの通知に基づいて、右目用グラフィックスプレーン802に転送を指示する。
【0469】
また、制御部811−1は、制御部771(図73)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0470】
左目用デコーダ801−2のオブジェクトバッファ810は、ストリームグラフィックス生成部562−2から供給される左目用字幕オブジェクトを保持する。オブジェクトバッファ810は、エポック単位で、保持している左目用字幕オブジェクトを削除する。また、オブジェクトバッファ810は、制御部811−2からの制御にしたがって、保持している左目用字幕オブジェクトを読み出し、左目用グラフィックスプレーン542−2に供給する。
【0471】
さらに、オブジェクトバッファ810は、制御部811−2からの制御にしたがって、保持している左目用字幕オブジェクトを、右目用グラフィックスプレーン802と左目用グラフィックスプレーン542−2に供給する。
【0472】
制御部811−2は、図56の制御部565−2と同様に、左目用グラフィックスプレーン542−2による1画面分の左目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視し、記憶の完了を制御部811−1に通知する。制御部811−2は、制御部565−2と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTSまたは制御部565−1からの通知に基づいて、左目用グラフィックスプレーン542−2に転送を指示する。
【0473】
また、制御部811−2は、制御部771(図73)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0474】
さらに、制御部811−2は、制御部771から送信されてくる指令に応じて、オブジェクトバッファ810に、左目用字幕オブジェクトの右目用グラフィックスプレーン802と左目用グラフィックスプレーン542−2への転送を指示する。
【0475】
右目用グラフィックスプレーン802は、右目用グラフィックスプレーン542−1と同様に、オブジェクトバッファ563−1から供給される1画面分の右目用字幕オブジェクトを保持する。また、右目用グラフィックスプレーン802は、オブジェクトバッファ810から供給される1画面分の左目用字幕オブジェクトを1画面分の右目用字幕オブジェクトとして保持する。
【0476】
さらに、右目用グラフィックスプレーン802は、右目用グラフィックスプレーン542−1と同様に、エポック単位で、保持している右目用字幕オブジェクトを消去する。また、右目用グラフィックスプレーン802は、右目用グラフィックスプレーン542−1と同様に、制御部811−1からの転送指示に応じて、保持している右目用字幕オブジェクトを読み出し、CLUT642に供給する。
【0477】
[メニュー生成部の詳細構成例]
図示は省略するが、メニュー生成部792は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図74の字幕生成部791と同様に構成される。但し、メニュー生成部792の左目用デコーダの制御部は、制御部771からの2D表示ボタンに対応するコマンドの要求に応じて、コンポジションバッファからICSに含まれる2D表示コマンドを読み出し、制御部771に送信する。
【0478】
[再生装置の処理]
再生装置760による再生処理、3Dグラフィックス生成処理、字幕生成処理、右目用字幕オブジェクト生成処理については、それぞれ、図58の再生処理、図59の3Dグラフィックス生成処理、図60の字幕生成処理、図61の右目用字幕オブジェクト生成処理と同様であるので説明は省略する。
【0479】
図75は、再生装置760の字幕生成部791による字幕表示変更処理を説明するフローチャートである。この字幕オフセット変更処理は、入力部21からのオフセットの変更の指令に応じて、制御部771が3Dグラフィックス生成部781に2D表示コマンドを要求したとき、開始される。
【0480】
図75のステップS441において、制御部811−1および811−2は、制御部771から指令を受信する。
【0481】
ステップS442において、制御部811−1は、ステップS441で受信された指令に応じて、オブジェクトバッファ563−1を制御し、オブジェクトバッファ563−1からの右目用字幕オブジェクトの読み出しを停止する。
【0482】
ステップS443において、制御部811−2は、ステップS441で受信された指令に応じて、オブジェクトバッファ810を制御し、オブジェクトバッファ810の左目用字幕オブジェクトを右目用グラフィックスプレーン802に転送する。右目用グラフィックスプレーン802は、この左目用字幕オブジェクトを右目用字幕オブジェクトとして保持する。そして、処理はステップS444に進む。
【0483】
ステップS444乃至S447は、図60のステップS363乃至S366の処理と同様であるので説明は省略する。
【0484】
以上のようにして字幕オフセット変更処理が行われることにより、右目用字幕データと左目用字幕データが、左目用のAVストリームに対応する同一の字幕データとなる。これにより、ユーザは、字幕の2D表示を見ることができる。従って、ユーザは、目が疲れたときなどにおいて、入力部21を用いて2D表示を指令することにより、字幕の3D表示を2D表示に変更することができる。
【0485】
なお、メニュー生成部792によるメニュー表示変更処理は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図75の字幕表示変更処理と同様に行われるので、説明は省略する。
【0486】
また、第11実施の形態では、2D表示コマンドには、左目用の字幕データを両目用の字幕データとする指令を示す情報が記述されたが、左目用と右目用の字幕データから両目用の共通の字幕データを生成する指令を示す情報が記述されるようにしてもよい。
【0487】
[字幕生成部の他の詳細構成例]
図76は、このような場合の字幕生成部791の詳細構成例を示す図である。
【0488】
図76に示す構成のうち、図56や図74の構成と同一の構成には同一の符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0489】
図76の字幕生成部791の構成は、右目用デコーダ801−1、左目用デコーダ801−2の代わりに、右目用デコーダ541−1、左目用デコーダ851が設けられている点が図74の構成と異なる。また、右目用グラフィックスプレーン802の代わりに右目用グラフィックスプレーン542−1が設けられている点、2D変換部852が新たに設けられている点が図76の構成と異なる。
【0490】
左目用デコーダ851の構成は、オブジェクトバッファ810の代わりにオブジェクトバッファ563−2が設けられている点、および、制御部811−2の代わりに制御部861が設けられている点が図74の構成と異なる。
【0491】
左目用デコーダ851の制御部861は、図74の制御部811−2と同様に、左目用グラフィックスプレーン542−2による1画面分の左目用字幕オブジェクトの記憶の状態を監視し、記憶の完了を制御部565−1に通知する。制御部861は、制御部811−2と同様に、PESパケットヘッダに含まれるPTSまたは制御部565−1からの通知に基づいて、左目用グラフィックスプレーン542−2に転送を指示する。
【0492】
また、制御部861は、制御部771(図73)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0493】
さらに、制御部861は、制御部771から送信されてくる指令を受信し、2D変換部852に供給する。
【0494】
2D変換部852は、制御部861から供給される指令に応じて、CLUT642から出力される左目用の字幕データと右目用の字幕データから、両目用の共通の字幕データを生成する。2D変換部852は、生成された両目用の共通の字幕データを左目用の字幕データと右目用の字幕データとして、3D表示データ生成部36に供給する。
【0495】
[2D変換部の処理]
図77は、図76の2D変換部852による両目用の共通の字幕データの生成方法の例を説明する図である。左目用あるいは右目用の字幕データのどちらかを合成後の字幕データとして転送することが最も簡単な2D変換の方法である。
【0496】
まず、図77Aに示すように、左目用の字幕871の画面上の位置を(XL,YL)とし、図77Bに示すように、右目用の字幕872の画面上の位置を(XR,YR)とする。但し、YLとYRは同一である。
【0497】
この場合、両目用の共通の字幕の画面上の位置を(X,Y)とすると、2D変換部852において予め設定されている定数α,βを用いて、Xは、式X=XR−α,X=XL−βで表される。従って、2D変換部852は、式X={(XR+XL)−α−β}/2を演算してXを求め、式Y=YL=YRを用いてYを求める。
【0498】
そして、2D変換部852は、右目用の字幕データに対応する各字幕の位置を位置(X,Y)に変更した結果得られる字幕データを右目用の字幕データとして生成する。また、2D変換部852は、左目用の字幕データに対応する各字幕の位置を位置(X,Y)に変更した結果得られる字幕データを左目用の字幕データとして生成する。
【0499】
以上のようにして同一の右目用の字幕データと左目用の字幕データが生成されることにより、ユーザは、字幕の2D表示を見ることができる。
【0500】
なお、上述した説明では、左目用のメニューデータにセットオフセットコマンドや2D表示コマンドを記述したが、右目用のメニューデータにセットオフセットコマンドや2D表示コマンドを記述してもよい。また、左目用と右目用の両方のメニューデータにセットオフセットコマンドや2D表示コマンドを記述するようにしてもよい。
【0501】
また、ICSには、2D表示から3D表示に切り替えるための3D表示コマンドを設けるようにしてもよい。この場合、3D表示コマンドによって、2D表示コマンドに応じた処理が元の処理に戻される。
【0502】
さらに、上述した説明では、ODSとメニューボタンや字幕が1対1の関係にある場合について説明したが、複数のODSに1つのメニューボタンや字幕が対応する場合や、1つのODSに複数のメニューボタンや字幕が対応する場合には、上述した「ODS単位のオフセット情報」は、「メニューボタン単位または字幕単位のオフセット情報」となる。また、「ODS単位のオフセット変更情報」についても同様であり、ボタン単位セットオフセットコマンドの実行時には、メニューボタン単位でオフセット情報が変更される。
【0503】
<第12実施の形態>
ところで、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることができる。
【0504】
この場合、上述した再生装置の少なくとも一部として、例えば、図78に示すパーソナルコンピュータを採用してもよい。
【0505】
図78において、CPU(Central Processing Unit)901は、ROM(Read Only Memory)902に記録されているプログラム、または記憶部908からRAM(Random Access Memory)903にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM903にはまた、CPU901が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0506】
CPU901、ROM902、およびRAM903は、バス904を介して相互に接続されている。このバス904にはまた、入出力インタフェース905も接続されている。
【0507】
入出力インタフェース905には、キーボード、マウスなどよりなる入力部906、ディスプレイなどよりなる出力部907、ハードディスクなどより構成される記憶部908、および、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部909が接続されている。通信部909は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0508】
入出力インタフェース905にはまた、必要に応じてドライブ910が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア911が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部908にインストールされる。
【0509】
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0510】
このようなプログラムを含む記録媒体は、図78に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),ブルーレイディスクを含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア(パッケージメディア)911により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM902や、記憶部908に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0511】
なお、上述した説明では、3Dビデオ生成部34は、PIDフィルタ33から供給されるビデオデータのPESパケットを用いて、右目用と左目用のビデオデータを生成したが、ディスクに右目用と左目用のビデオデータが記録されている場合には、3Dビデオ生成部522と同様の処理を行うようにしてもよい。この場合、3Dビデオ生成部34は、PIDフィルタ33から供給される左目用のビデオデータのPESパケットを復号して左目用のビデオデータを生成し、PIDフィルタ33から供給される右目用のビデオデータのPESパケットを復号して右目用のビデオデータを生成する。
【0512】
<PCSおよびICSの詳細な説明>
図79は、PCSのシンタックスの例を示す図であり、図80は、ICSのシンタックスの例を示す図である。
【0513】
図79に示すように、PCSには、各字幕の副画像ID、オフセット方向およびオフセット値からなるオフセット情報などが記述される。
【0514】
また、図80Aに示すように、ICSには、interactive_compositionが配置され、そのinteractive_compositioには、オフセット情報、ボタン情報などが記述される。
【0515】
<3Dビデオ生成部の詳細な説明>
図81は、3D表示データ生成部36により生成される左目用および右目用の表示データについて説明する図である。
【0516】
図81Aに示すように、3D表示データ生成部36は、左目用のビデオデータ、左目用の字幕データ、および左目用のメニューデータの3つのデータを合成して左目用の表示データを生成する。また、図81Bに示すように、3D表示データ生成部36は、右目用のビデオデータ、右目用の字幕データ、および右目用のメニューデータの3つのデータを合成して右目用の表示データを生成する。なお、各目用のビデオデータ、字幕データ、およびメニューデータの重畳順序は、下から順に、ビデオデータ、字幕データ、メニューデータの順である。
【0517】
図82は、3D表示データ生成部36の詳細構成例を示すブロック図である。
【0518】
図82に示すように、3D表示データ生成部36は、左目用表示データ生成部1000と右目用表示データ生成部1010により構成される。
【0519】
左目用表示データ生成部1000は、左目用ビデオプレーン1001、透過部1002、透過部1003、合成部1004、透過部1005、透過部1006、および合成部1007により構成される。
【0520】
左目用ビデオプレーン1001は、3Dビデオ生成部34(522)から供給される左目用のビデオデータを保持する。
【0521】
透過部1002は、左目用ビデオプレーン1001に保持されている左目用のビデオデータを読み出す。透過部1002は、左目用の主画像が予め設定されている透過率(1−α1L)で透過するように、読み出された左目用のビデオデータを変換する。透過部1002は、変換後の左目用のビデオデータを合成部1004に供給する。
【0522】
透過部1003は、字幕生成部41(111、181,231,431,531,631,791)から供給される左目用の字幕データを、左目用の字幕が予め設定されている透過率α1Lで透過するように変換する。透過部1003は、変換後の左目用のビデオデータを合成部1004に供給する。
【0523】
合成部1004は、透過部1002から供給される左目用のビデオデータと透過部1003から供給される左目用の字幕データを合成し、その結果得られるデータを透過部1005に供給する。
【0524】
透過部1005は、合成部1004から供給されるデータに対応する画像が透過率(1−α2L)で透過するように、そのデータを変換し、合成部1007に供給する。
【0525】
透過部1006は、メニュー生成部42(112,182,232,331,432,532,632,701,792)から供給される左目用のメニューデータを、左目用のメニューボタンが予め設定されている透過率α2Lで透過するように変換する。透過部1006は、変換後の左目用のメニューデータを合成部1007に供給する。
【0526】
合成部1007は、透過部1005から供給されるデータと透過部1006から供給されるメニューデータとを合成し、その結果得られるデータを左目用の表示データとして出力する。
【0527】
右目用表示データ生成部1010は、右目用ビデオプレーン1011、透過部1012、透過部1013、合成部1014、透過部1015、透過部1016、および合成部1017により構成される。右目用表示データ生成部1010の各部の処理は、処理の対象が右目用のデータであることを除いて左目用表示データ生成部1000の各部の処理と同様であるので、説明は省略する。
【0528】
なお、上述した説明では、3Dグラフィックス生成部35(101,171,221,321,421,523,621,691,781)において、各目用の字幕データおよびメニューデータが生成されるようにしたが、3D表示データ生成部36において、各目用の字幕データおよびメニューデータが生成されるようにすることもできる。この場合、例えば、再生装置20は、図83に示すように構成される。
【0529】
<ディスクの第1実施の形態を再生する他の再生装置の説明>
[再生装置の構成例]
図83は、図13の再生装置20の他の構成例を示すブロック図である。
【0530】
図83の構成は、再生部23の代わりに再生部1030が設けられている点が、図13の構成と異なる。
【0531】
図83の再生装置20の再生部1030は、3Dグラフィックス生成部35、3D表示データ生成部36の代わりに3Dグラフィックス生成部1031、3D表示データ生成部1032が設けられている点が、図13の再生部23と異なっている。図83に示す構成のうち、図13の構成と同一の構成には同一の符号を付してあり、重複する説明については適宜省略する。
【0532】
3Dグラフィックス生成部1031は、字幕生成部1041とメニュー生成部1042により構成される。字幕生成部1041は、PIDフィルタ33から供給される字幕データのPESパケットを用いて字幕データと画面単位のオフセット情報を生成し、3D表示データ生成部1032に供給する。字幕生成部1041の詳細については、後述する図84を参照して説明する。
【0533】
メニュー生成部1042は、PIDフィルタ33から供給されるメニューデータのPESパケットを用いてメニューデータと画面単位のオフセット情報を生成し、3D表示データ生成部1032に供給する。
【0534】
3D表示データ生成部1032は、字幕生成部1041から供給される字幕データと画面単位のオフセット情報に基づいて、左目用の字幕データと右目用の字幕データを3D字幕データとして生成する。また、3D表示データ生成部1032は、メニュー生成部1042から供給される字幕データと画面単位のオフセット情報に基づいて、左目用の字幕データと右目用の字幕データを3D字幕データとして生成する。
【0535】
そして、3D表示データ生成部1032は、図13の3D表示データ生成部36と同様に、3Dビデオ生成部34から供給される3Dビデオデータ、並びに、3D字幕データおよび3Dメニューデータを、左右の各目用のデータごとに合成する。3D表示データ生成部1032は、その結果得られる左目用の表示データと右目用の表示データを3D表示データとして表示部51に供給する。3D表示データ生成部1032の詳細については、後述する図85を参照して説明する。
【0536】
[字幕生成部の詳細構成例]
図84は、図83の字幕生成部1041の詳細構成例を示すブロック図である。
【0537】
図84の構成は、3D生成部64、右目用グラフィックスプレーン65、および左目用グラフィックスプレーン66が設けられない点、および、CLUT67、制御部69の代わりにCLUT1051、制御部1052が設けられている点が、図14の構成と異なる。図84に示す構成のうち、図14の構成と同一の構成には同一の符号を付してあり、重複する説明については適宜省略する。
【0538】
図84の字幕生成部1041のCLUT1051は、図14のCLUT67と同様に、制御部1052から供給されるPDSに基づいて、インデックスカラーとY,Cr,Cbの値とを対応付けたテーブルを記憶する。CLUT1051は、オブジェクトバッファ63から字幕オブジェクトを読み出し、記憶しているテーブルに基づいて、字幕オブジェクトのインデックスカラーをY,Cr,Cbの値からなる画像データに変換する。そして、CLUT1051は、字幕オブジェクトの画像データを字幕データとして3D表示データ生成部1032(図83)に供給する。
【0539】
制御部1052は、コンポジションバッファ68からPCSに含まれる画面単位のオフセット情報を読み出し、3D表示データ生成部1032に供給する。また、制御部1052は、コンポジションバッファ68からPDSを読み出し、CLUT1051に供給する。さらに、制御部1052は、制御部22(図83)からの指令にしたがって、各部を制御する。
【0540】
[メニュー生成部の詳細構成例]
メニュー生成部1042は、処理対象が字幕データではなく、メニューデータである点を除いて、図84の字幕生成部1041と同様に構成されるので、図示は省略する。
【0541】
[3D表示データ生成部の詳細構成例]
図85は、図83の3D表示データ生成部1032の詳細構成例を示すブロック図である。
【0542】
図85の3D表示データ生成部1032は、字幕プレーン1061、メニュープレーン1062、左目用表示データ生成部1063、および右目用表示データ生成部1064により構成される。
【0543】
字幕プレーン1061は、3Dグラフィックス生成部1031の字幕生成部1041(図83)から供給される字幕データを保持する。
【0544】
メニュープレーン1062は、3Dグラフィックス生成部1031のメニュー生成部1042(図83)から供給されるメニューデータを保持する。
【0545】
左目用表示データ生成部1063の構成は、オフセット付加部1071とオフセット付加部1072が新たに設けられる点で左目用表示データ生成部1000(図82)の構成と異なる。図85に示す構成のうち、図82の構成と同一の構成には同一の符号を付してあり、重複する説明については適宜省略する。
【0546】
オフセット付加部1071は、字幕プレーン1061から字幕データを読み出す。オフセット付加部1071は、字幕生成部1041から供給される画面単位のオフセット情報に基づいて、読み出された字幕データから左目用の字幕データを生成する。具体的には、オフセット付加部1071は、読み出された字幕データに対応する画面単位の字幕を、オフセット情報のオフセット方向にオフセット値だけずらした結果得られる字幕データを左目用の字幕データとして生成する。オフセット付加部1071は、その左目用の字幕データを透過部1003に供給する。
【0547】
オフセット付加部1072は、メニュープレーン1062からメニューデータを読み出す。オフセット付加部1072は、メニュー生成部1042から供給される画面単位のオフセット情報に基づいて、読み出されたメニューデータから左目用のメニューデータを生成する。具体的には、オフセット付加部1072は、読み出されたメニューデータに対応する画面単位のメニューボタンを、オフセット情報のオフセット方向にオフセット値だけずらした結果得られるメニューデータを左目用のメニューデータとして生成する。オフセット付加部1072は、その左目用のメニューデータを透過部1006に供給する。
【0548】
右目用表示データ生成部1064の構成は、オフセット付加部1081とオフセット付加部1082が新たに設けられる点で右目用表示データ生成部1010(図82)の構成と異なる。なお、右目用表示データ生成部1064の各部の処理は、左目用のデータが右目用のデータに代わることを除いて左目用表示データ生成部1063の各部の処理と同様であるので、説明は省略する。
【0549】
なお、図52で説明した、各目用の字幕またはメニューボタンが画面からはみ出てはならないという追加条件は、第2実施の形態だけでなく、その他の実施の形態においても設けられるものである。
【0550】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0551】
また、本発明は、3D表示非対応のディスプレイも含めてディスプレイの方式を識別した上で、ディスプレイの方式に適した出力画像信号に切り替えて出力する再生装置にも適用可能である。
【0552】
さらに、本発明は、ディスクを再生する再生装置だけでなく、デジタル放送の放送信号やIP(Internet Protocol)により配信されてくる信号を再生する再生装置にも適用することができる。
【0553】
また、上述したディスクは、BD-ROM以外のディスクであってもよい。
【0554】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0555】
31 ドライブ, 501 ディスク, 510 再生装置, 542−1 右目用グラフィックスプレーン, 542−2 左目用グラフィックスプレーン, 565−1,565−2 制御部, 601 ディスク, 610 再生装置, 651 制御部, 671 ディスク, 680 再生装置, 712−1 右目用グラフィックスプレーン, 712−2 左目用グラフィックスプレーン, 725−1,725−2 制御部, 751 ディスク, 760 再生装置, 802 右目用グラフィックスプレーン, 811−1,811−2,861 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データ
を含み、
前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一である
データ構造のデータを再生する場合、
前記データに含まれる前記L画像および前記R画像の画面単位の画像データを読み出し、
前記L画像の画面単位の画像データと前記R画像の画面単位の画像データを出力する
再生装置。
【請求項2】
字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データ
を含み、
前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一である
データ構造のデータを再生する再生装置が、
前記データに含まれる前記L画像および前記R画像の画面単位の画像データを読み出し、
前記L画像の画面単位の画像データと前記R画像の画面単位の画像データを出力する
ステップを含む再生方法。
【請求項3】
字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、セグメントのDTS(Decoding Time Stamp)が同一である前記副画像の左目用のL画像の画像データおよび右目用のR画像の画像データを読み出し、出力するように再生装置を機能させる前記L画像の画像データと前記R画像の画像データ
が記録された記録媒体。
【請求項4】
字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データを記録媒体に記録させる記録制御部
を備え、
前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一である
記録装置。
【請求項5】
記録装置が、
字幕またはメニューボタンからなる副画像の3D(3Dimensional)表示に用いられる、前記副画像の左目用のL画像および右目用のR画像の画像データを記録媒体に記録させる記録制御ステップ
を含み、
前記L画像の画像データと前記R画像の画像データのセグメントのDTS(Decoding Time Stamp)は同一である
記録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【公開番号】特開2012−100339(P2012−100339A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−13643(P2012−13643)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【分割の表示】特願2010−63056(P2010−63056)の分割
【原出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】