説明

列車停止位置検知装置

【課題】異なる形式の列車の定位置範囲に自由度をもたせて相互乗り入れ運転を容易に行う。
【解決手段】地上子3にショート位置判定用受信コイル12a,13aとジャスト位置判定用コイル12b,13b及びオーバ位置判定用コイル12c,13cを有する二組の電力波受信アンテナコイル12,13を設け、一方の電力波受信アンテナコイル12のジャスト位置判定用受信コイル12bと他方の電力波受信アンテナコイル13のジャスト位置判定用受信コイル13bは異なる長さで形成して中心を一致させて列車の進行方向に沿って配置し、列車のブレーキ性能などの停止制御に対する性能に応じて二組の電力波受信アンテナコイル12,13を切り換えて定位置範囲を変更して異なる性能の列車に対応する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、列車が駅の定位置範囲内に停止したか否を判定する列車停止位置検知装置、特に検知精度の向上に関するものである。
【背景技術】
【0002】
列車の制御システムは自動列車制御装置(以下、ATC装置という)と自動列車運転制御装置(以下、ATO装置という)を利用して運転操作等を自動化するとともに安全度の向上が図られている。ATC装置を利用した運転方式では、軌道回路や軌道に沿って閉塞区間毎に設けたATCル−プにATC地上装置から送られたATC信号を列車の先頭車両に設けた受電器やATCアンテナで受信し、受信したATC信号に基づき列車の速度を自動的に制限速度以下に制御している。このATC装置として、近年は、多くの情報を伝送することができるデジタル式ATC装置が採用されている。このデジタル式ATC装置を採用することにより多現示化,多機能化が可能になり、速度制御以外の他の機能が実現可能となってきている。
【0003】
また、列車の定速度制御や定位置停止,ドア開閉などの運転操作を自動的に制御するデジタル式ATO装置を採用することにより多機能化が可能になり、速度制御以外の他の機能が実現可能となっている。この列車を定位置に停止させるために、トランスポンダを利用した列車の停止位置検知装置が特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0004】
特許文献1に示された列車停止位置検知装置の地上装置は、列車の進行方向に沿って一定間隔だけ離れた位置に2つの電力波受信アンテナコイルを配置し、車上子から送信している電力波を列車の進行方向の手前側に配置された電力波受信アンテナコイルだけで受信している場合は、列車が所定の停止位置より手前の位置(ショート位置)にあると判定し、車上子から送信している電力波を2つの電力波受信アンテナコイルで受信している場合は、列車が所定の停止位置(ジャスト位置)にあると判定し、車上子から送信している電力波を列車の進行方向の前方側に配置された電力波受信アンテナコイルだけで受信している場合は、列車が所定の停止位置を越えた位置(オーバ位置)にあると判定している。
【0005】
また、特許文献2に示された列車停止位置検知装置の地上子3aは、図6(a)に示すように、列車の進行方向に沿って3個の電力波受信アンテナコイル23a,23b,23cを配置し、図6(b)に示すように、車上子から送信している電力波を電力波受信アンテナコイル23a、23b、23cで受信したときの受信レベルLa,Lb,Lcが閾値Lsを超えているか否かにより列車の位置を判断し、電力波受信アンテナコイル23aの受信レベルLaだけが閾値Lsを超えている場合は、列車がショート位置にあると判定し、電力波受信アンテナコイル23bの受信レベルLbだけが閾値Lsを超えている場合は、列車がジャスト位置にあると判定し、電力波受信アンテナコイル23cの受信レベルLcだけが閾値Lsを超えている場合は、列車がオーバ位置にあると判定している。
【特許文献1】実用新案登録第2500396号公報
【特許文献2】特開2001−151112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
トランスポンダを使用した地上子と車上子の電磁結合の強さは、相互の位置関係と車上子から送信される電力波の送信レベルと、地上子に有する電力波受信アンテナ回路の受信感度により決定される。複数の列車の車上子と地上子の位置関係と各車上子から送信する電力波の送信レベルを一定に管理することは不可能に近く、その結果、ある程度の定位置範囲の判定誤差は不可避であり、従来から150mm〜200mm程度の誤差を許容している。
【0007】
同じ形式の列車が走行するように限定されている線区においては、ジャスト位置を判定する電力波受信アンテナコイル10bによる定位置範囲は固定されている。例えば首都圏等のように鉄道事業者ごとに異なる形式の列車が相互乗り入れ運転を行っている線区では、定位置範囲を固定すると、異なる形式の列車に対する停止制御性能を同じにする要求が高くなり、相互乗り入れ運転を行う場合は新車の導入を前提にシステムを検討することが一般に行われている。このため相互乗り入れ範囲の拡大を阻害したり、ホームにおける保安安全の向上対策として最近積極的に検討が行われているホームドア(可動式ホーム柵)の導入を難しくする要因になっている。
【0008】
この発明は、このような問題を解消し、異なる形式の列車の定位置範囲に自由度をもたせて相互乗り入れ運転を容易に行うとともに可動式ホーム柵の導入を積極的に進めて可動式ホーム柵とATO運転との協調制御を実現することができる列車停止位置検知装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の列車停止位置検知装置は、列車に搭載された車上子から送信される電力波を受信する地上子と地上装置とを有する列車停止位置検知装置であって、前記地上子は、二組の電力波受信アンテナコイルを有し、該二組の電力波受信アンテナコイルは、列車が所定の停止位置より手前の位置(ショート位置)にあることを判定するためのショート位置判定用受信コイルと、列車が所定の停止位置(ジャスト位置)にあることを判定するためのジャスト位置判定用コイルと、列車が所定の停止位置を越えた位置(オーバ位置)にあることを判定するためのオーバ位置判定用コイルを有し、一方の電力波受信アンテナコイルのジャスト位置判定用受信コイルと他方の電力波受信アンテナコイルのジャスト位置判定用受信コイルは異なる長さで形成され、中心を一致させて列車の進行方向に沿って配置され、前記地上装置は、列車の停止制御に対する性能に応じた列車選別条件により前記二組の電力波受信アンテナコイルとの接続を切り換えることを特徴とする。
【0010】
前記二組の電力波受信アンテナコイルのショート位置判定用受信コイルとオーバ位置判定用コイルは、それぞれ車上子から送信される電力波を受信したときの受信レベルの一部がジャスト位置判定用受信コイルの受信レベルと重なるように配置されている。
【発明の効果】
【0011】
この発明は、地上子にショート位置判定用受信コイルとジャスト位置判定用コイル及びオーバ位置判定用コイルを有する二組の電力波受信アンテナコイルを設け、一方の電力波受信アンテナコイルのジャスト位置判定用受信コイルと他方の電力波受信アンテナコイルのジャスト位置判定用受信コイルは異なる長さで形成して中心を一致させて列車の進行方向に沿って配置し、列車のブレーキ性能などの停止制御に対する性能に応じて二組の電力波受信アンテナコイルを切り換えて定位置範囲を変更して異なる性能の列車に対応することができ、相互乗り入れ運転を行うシステムの自由度を高めることができる。
【0012】
また、二組の電力波受信アンテナコイルのショート位置判定用受信コイルとオーバ位置判定用コイルは、それぞれ車上子から送信される電力波を受信したときの受信レベルの一部がジャスト位置判定用受信コイルの受信レベルと重なるように配置し、ショート位置判定用受信コイルとジャスト位置判定用受信コイルの受信レベルが一致した位置と、ジャスト位置判定用受信コイルとオーバ位置判定用コイルの受信レベルが一致した位置との間を定位置範囲と判定することにより、異なる形式の列車の車上子から送信する電力波の送信レベルが異なって各電力波受信アンテナコイルで受信した電力波の受信レベルが変動しても、受信レベルが一致する位置は変動しないで定位置範囲を一定にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1はこの発明の列車停止位置検知装置の構成を示すブロック図である。図に示すように、列車停止位置検知装置は、列車に搭載されたトランスポンダ車上装置1と車上子2と、地上の列車停止位置に設けられた有電源地上子3とトランスポンダ地上装置4を有する。車上子2は情報波送信アンテナコイル5と電力波送信アンテナコイル6及び情報波受信アンテナコイル7を有する。情報波送信アンテナコイル5はトランスポンダ車上装置1から送られる車上情報を有する情報波を有電源地上子3に送信し、電力波送信アンテナコイル6はトランスポンダ車上装置1から送られる電力波を有電源地上子3に送信する。情報波受信アンテナコイル7は有電源地上子3から送信される地上情報を有する情報波を受信してトランスポンダ車上装置1に送る。
【0014】
有電源地上子3はアンテナコイル8と定位置範囲切換手段9を有する。アンテナコイル8は情報波受信コイル10と情報波送信コイル11及び二組の定位置範囲判定用の電力波受信アンテナコイル12,13を有する。情報波受信コイル10は車上子2から送信された車上情報を有する情報波を受信して定位置範囲切換手段9を介してトランスポンダ地上装置4に送る。情報波送信コイル11はトランスポンダ地上装置4から定位置範囲切換手段9を介して送られる地上情報を有する情報波を車上子2に送信する。二組の定位置範囲判定用の電力波受信アンテナコイル12,13はそれぞれ車上子2から送信される電力波を受信して定位置範囲切換手段9を介してトランスポンダ地上装置4に送る。
【0015】
二組の電力波受信アンテナコイル12,13は、図2の構成図に示すように、それぞれ列車の進行方向に沿って配置され、列車が所定の停止位置より手前の位置(ショート位置)にあることを判定するためのショート位置判定用受信コイル12a,13aと、列車が所定の停止位置(ジャスト位置)にあることを判定するためのジャスト位置判定用コイル12b,13bと、列車が所定の停止位置を越えた位置(オーバ位置)にあることを判定するためのオーバ位置判定用コイル12c,13cを有する。電力波受信アンテナコイル12のジャスト位置判定用受信コイル12bと電力波受信アンテナコイル13のジャスト位置判定用受信コイル13bは異なる長さで形成され、中心を一致させて配置され、異なる定位置範囲を規制する。電力波受信アンテナコイル12のショート位置判定用受信コイル12aとオーバ位置判定用コイル12cは、図3に示すように、それぞれ車上子2から送信される電力波を受信したときの受信レベルLa,Lcの一部がジャスト位置判定用受信コイル12bの受信レベルLbと重なるように配置されている。電力波受信アンテナコイル13のショート位置判定用受信コイル13aとオーバ位置判定用コイル13cもそれぞれ車上子2から送信される電力波を受信したときの受信レベルLa1,Lc1の一部がジャスト位置判定用受信コイル13bの受信レベルLb1と重なるように配置されている。なお、図3において、受信レベルLiは情報波受信アンテナ8の受信レベルを示す。
【0016】
定位置範囲切換手段9は、図4の回路図に示すように、六対の地上子接続ケーブル15によりトランスポンダ地上装置4に接続され、コイル切換リレーCHGRと、コイル切換リレーCHGRの常時開接点CHGRとコイル切換リレーCHGRの常時閉接点CHGRと共振コンデンサC及び整合変成器TRを有し、ジャスト位置判定用受信コイル12bとジャスト位置判定用受信コイル13bのトランスポンダ地上装置4との接続を切り換える切換回路14aと、コイル切換リレーCHGRの常時開接点CHGR及び整合変成器TRを有し、ショート位置判定用受信コイル12aとショート位置判定用受信コイル13aのトランスポンダ地上装置4との接続を切り換える切換回路14bと、コイル切換リレーCHGRの常時開接点CHGRと常時閉接点CHGR及び整合変成器TRを有し、オーバ位置判定用受信コイル12cとオーバ位置判定用受信コイル13cとのトランスポンダ地上装置4との接続を切り換える切換回路14cを有する。情報波受信コイル10と情報波送信コイル11は、二組の電力波受信アンテナコイル12,13と共通に使用し、それぞれ共振コンデンサC及び整合変成器TRを介してトランスポンダ地上装置4に接続されている。
【0017】
トランスポンダ地上装置4は、図5に示すように、電力波受信部16と位置判定部17と車上情報受信部18と地上情報送信部19及びアンテナ切換制御部20を有する。電力波受信部16は、ショート位置受信部21aとジャスト位置受信部21bとオーバ位置受信部21cを有する。ショート位置受信部21aはショート位置判定用受信コイル12aとショート位置判定用受信コイル13aのいずれかで受信した電力波の受信レベルLa又は受信レベルLa1を位置判定部17に出力する。ジャスト位置受信部21bはジャスト位置判定用受信コイル12bとジャスト位置判定用受信コイル13bのいずれかで受信した電力波の受信レベルLb又は受信レベルLb1を位置判定部17に出力する。オーバ位置受信部21cはオーバ位置判定用受信コイル12cとオーバ位置判定用受信コイル13cのいずれかで受信した電力波の受信レベルLc又は受信レベルLc1を位置判定部17に出力する。位置判定部17は入力した受信レベルにより列車の位置を判定して上位装置22と地上情報送信部19に出力する。車上情報受信部18は有電源地上子3の情報波受信コイル10から送られた情報波を受信し、復調した車上情報を上位装置22に出力する。地上情報送信部19は上位装置22から出力される地上情報と位置判定部17から出力する列車の位置情報を変調し、変調した情報波を情報波送信コイル11に送る。アンテナ切換制御部20は列車の運行を総合的に把握している上位装置22から列車選別条件を入力してコイル切換リレーCHGRの励磁と非励磁を制御する。
【0018】
この列車停止位置検知装置で列車の停止位置を検出するときの動作を説明する。トランスポンダ地上装置4のアンテナ切換制御部20は列車の運行を総合的に把握している上位装置22から列車のブレーキ性能などの停止制御に対する性能に応じた列車選別条件を入力すると、入力した列車選別条件によりコイル切換リレーCHGRの動作を制御する。例えば列車選別条件により電力波受信アンテナコイル12の選択が指定されるとコイル切換リレーCHGRを励磁して電力波受信部16のショート位置受信部21aとジャスト位置受信部21b及びオーバ位置受信部21cに電力波受信アンテナコイル12のショート位置判定用受信コイル12aとジャスト位置判定用受信コイル12b及びオーバ位置判定用受信コイル12cを接続する。
【0019】
この状態で列車が走行して車上子2が有電源地上子3と電磁結合して、車上子2から送信している電力波をショート位置判定用受信コイル12aで受信してショート位置受信部21aから受信レベルLaが位置判定部17に入力すると、列車がショート位置に達したと判定する。位置判定部17に受信レベルLaを入力してからあらかじめ定めた一定時間経過してもジャスト位置受信部21bからジャスト位置判定用受信コイル12bの受信レベルLbを入力しないとき、位置判定部17は列車がショート位置に停止したと判定して、ショート位置停止を示す情報を上位装置22と地上情報送信部19に出力する。地上情報送信部19は入力したショート位置停止を示す情報を情報波送信コイル11から車上子2に送信する。
【0020】
また、位置判定部17に受信レベルLaを入力してから引き続いて車上子2から送信している電力波をジャスト位置判定用受信コイル12bで受信してジャスト位置受信部21bから受信レベルLbを入力すると、位置判定部17は列車が走行していると判定する。この状態で位置判定部17は受信レベルLaと受信レベルLbを比較し、受信レベルLaと受信レベルLbが一致した交点Labの検知信号が入力すると、列車が定位置範囲Aに進入したと判定する。
【0021】
位置判定部17は列車が定位置範囲Aに進入したと判定した後、一定時間経過しても車上子2から送信している電力波をオーバ位置判定用受信コイル12cで受信しないでオーバ位置受信部21cからの受信レベルLcを入力しないとき、列車が定位置範囲Aに停止したと判定して、ジャスト位置停止を示す情報を上位装置22と地上情報送信部19に出力する。地上情報送信部19は入力したジャスト位置停止を示す情報を情報波送信コイル11から車上子2に送信する。上記装置22はジャスト位置停止を示す情報を入力するとホームドア制御装置等の動作を制御する。
【0022】
また、位置判定部17は列車が定位置範囲Aに進入したと判定した後、引き続いて車上子2から送信している電力波をオーバ位置判定用受信コイル12cで受信してオーバ位置受信部21cから受信レベルLcが入力すると、受信レベルLbと受信レベルLcを比較し、受信レベルLbと受信レベルLcが一致した交点Lbcの検知信号が入力すると、列車が定位置範囲Aから進出したと判定してオーバ位置進入を示す情報を上位装置22と地上情報送信部19に出力する。地上情報送信部19は入力したオーバ位置進入を示す情報を情報波送信コイル11から車上子2に送信する。
【0023】
このように、定位置範囲Aを判定するため受信レベルLaと受信レベルLbが一致した交点Labの検知信号と、受信レベルLbと受信レベルLcが一致した交点Lbcの検知信号とを使用することにより、異なる形式の列車が相互乗り入れ運転を行っている線区において各車上子2から送信する電力波の送信レベルが異なって有電源地上子3の電力波受信アンテナコイル12のショート位置判定用受信コイル12aとジャスト位置判定用受信コイル12b及びオーバ位置判定用受信コイル12cで受信した電力波の受信レベルLa,Lb,Lcが変動しても受信レベルLa,Lbの交点Labと受信レベルLb,Lcの交点Lbcは変動しないで定位置範囲Aを一定にすることができる。
【0024】
また、上位装置22から列車選別条件で電力波受信アンテナコイル13の選択がトランスポンダ地上装置4に指示されると、アンテナ切換制御部20はコイル切換リレーCHGRを非励磁にして電力波受信部16のショート位置受信部21aとジャスト位置受信部22b及びオーバ位置受信部22cに電力波受信アンテナコイル13のショート位置判定用受信コイル13aとジャスト位置判定用受信コイル13b及びオーバ位置判定用受信コイル13cを接続する。この状態で列車が走行して車上子2が有電源地上子3と電磁結合すると、トランスポンダ地上装置4の位置判定部17は電力波受信部16から出力される受信レベルLa1,Lb1,Lc1によりは前記と同様な処理を行い列車が定位置範囲Bに停止したか否を判定する。
【0025】
このように列車のブレーキ性能などの停止制御に対する性能に応じて電力波受信アンテナコイル12と電力波受信アンテナコイル13を切り換えて定位置範囲を変更することにより異なる性能の列車に対応することができ、相互乗り入れ運転を行うシステムの自由度度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の列車停止位置検知装置の構成を示すブロック図である。
【図2】有電源地上子の電力波受信アンテナコイルの構成図である。
【図3】電力波受信アンテナコイルの受信レベルの変化を示す模式図である。
【図4】有電源地上子の定位置範囲切換手段の構成を示す回路図である。
【図5】トランスポンダ地上装置の構成を示すブロック図である。
【図6】従来の有電源地上子の電力波受信アンテナコイルの配置と受信レベルの変化を示す模式図である。
【符号の説明】
【0027】
1;トランスポンダ車上装置、2;車上子、3;有電源地上子、
4;トランスポンダ地上装置、5;情報波送信アンテナコイル、
6;電力波送信アンテナコイル、7;情報波受信アンテナコイル、
8;アンテナコイル、9;定位置範囲切換手段、10;情報波受信コイル、
11;情報波送信コイル、コイル切換リレーCHGR
12;電力波受信アンテナコイル、12a;ショート位置判定用受信コイル、
12b;ジャスト位置判定用コイル、12c;オーバ位置判定用コイル、
13;電力波受信アンテナコイル、13a;ショート位置判定用受信コイル、
13b;ジャスト位置判定用コイル、13c;オーバ位置判定用コイル、
14;切換回路、15;地上子接続ケーブル、16;電力波受信部、
17;位置判定部、18;車上情報受信部、19;地上情報送信部、
20;アンテナ切換制御部、21a;ショート位置受信部、
21b;ジャスト位置受信部、21c;オーバ位置受信部、22;上位装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車に搭載された車上子から送信される電力波を受信する地上子と地上装置とを有する列車停止位置検知装置であって、
前記地上子は、二組の電力波受信アンテナコイルを有し、該二組の電力波受信アンテナコイルは、列車が所定の停止位置より手前の位置(ショート位置)にあることを判定するためのショート位置判定用受信コイルと、列車が所定の停止位置(ジャスト位置)にあることを判定するためのジャスト位置判定用コイルと、列車が所定の停止位置を越えた位置(オーバ位置)にあることを判定するためのオーバ位置判定用コイルを有し、
一方の電力波受信アンテナコイルのジャスト位置判定用受信コイルと他方の電力波受信アンテナコイルのジャスト位置判定用受信コイルは異なる長さで形成され、中心を一致させて列車の進行方向に沿って配置され、
前記地上装置は、列車の停止制御に対する性能に応じた列車選別条件により前記二組の電力波受信アンテナコイルとの接続を切り換えることを特徴とする列車停止位置検知装置。
【請求項2】
前記二組の電力波受信アンテナコイルのショート位置判定用受信コイルとオーバ位置判定用コイルは、それぞれ車上子から送信される電力波を受信したときの受信レベルの一部がジャスト位置判定用受信コイルの受信レベルと重なるように配置されている請求項1記載の列車停止位置検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−241679(P2009−241679A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89049(P2008−89049)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(504158881)東京地下鉄株式会社 (22)
【出願人】(000001292)株式会社京三製作所 (324)
【Fターム(参考)】