説明

半導体試験装置、電気長測定方法

【課題】測定経路端を接地して電気長を測定する場合に、経路に断線があっても測定結果を得られるようにする。
【解決手段】測定経路端を接地して電気長を測定する半導体試験装置であって、測定経路に測定信号を出力する信号発生手段と、測定経路から分岐して入力される入力信号と、任意の閾値電圧とを比較する比較手段と、信号発生手段に測定信号を出力させ、比較手段の入力信号が第1閾値電圧以上となってから第2閾値電圧以下となるまでの時間を計測し、所定時間内に計測された場合には、計測された時間に基づいて測定経路の電気長を算出し、所定時間内に計測されなかった場合には、比較手段の入力信号が第1閾値電圧以上となってから、第1閾値電圧よりも高い第3閾値電圧以上となるまでの時間を計測して、測定経路の異常箇所までの電気長を算出する電気長測定制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体試験装置におけるピン間タイミング調整のための電気長測定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体試験装置では、被試験デバイス(DUT)に印加する試験信号のタイミングのスキュー(ずれ)を小さくするために、あらかじめピンごとに電気長(信号の遅延時間)を測定しておき、得られた電気長に基づいて試験信号出力のタイミング調整を行なっている。
【0003】
図4(a)は、電気長測定に関する従来の構成を説明するブロック図である。本図では1ピン分のみを示している。本図に示すように、半導体試験装置500は、電気長測定制御部510とピンエレクトロニクス(PE)カード520とを備えている。PEカード520には、ケーブル600が接続され、ケーブル600の他端は、試験時にDUTと接触する多数のプローブを備えたプローブカード700がコネクタ等により接続される。なお、電気長測定は、TDR法(Time Domain Reflectometry method)を使用するものとする。
【0004】
PEカード520は、ドライバ521とコンパレータ522と閾値電圧発生回路523とを備えている。ドライバ521は、電気長測定制御部510の指示に基づいて信号波形を発生し、ケーブル600およびコンパレータ522に出力する。コンパレータ522は、入力信号と閾値電圧発生回路523が出力する電圧信号とを比較し、比較結果を電気長測定制御部510に出力する。閾値電圧発生回路523は、電気長測定制御部510の指示に基づいて電圧信号を発生し、コンパレータ522に出力する。
【0005】
半導体試験装置500は、ケーブル600をDUTへの出力信号とDUTからの入力信号とで共有する方式を採用している。このような入出力共有型は面積当りのピン数を増やすことができるため、ウェハ段階を対象とした前工程試験に採用されることが多い。
【0006】
図4(a)に示した構成で電気長測定を行なう場合、プローブカード700のプローブ先端をオープン状態にする。そして、ドライバ521から測定用の信号を出力し、経路R1を通ってコンパレータ522に直接届くまでの時間T1を計測する。次に、ドライバ521から試験信号を再度出力し、経路R2を通ってコンパレータ522に届くまでの時間T2を計測する。経路R2は、ケーブル600を経由して、プローブカード700のオープン端で反射し、またケーブル600を経由して戻ってくる経路である。
【0007】
時間T2と時間T1との差は、測定すべき電気長の2倍に相当するため、電気長測定制御部510は、時間T2と時間T1とを測定し、その差分を2で割ることにより、測定対象の電気長を算出することができる。
【0008】
電気長の測定信号は、例えば、LowからHighに立ち上がる矩形波が用いられる。このとき、時間T1は、図5(a)に示すように、ドライバ521においてLowからHighに立ち上がった時刻t0から、コンパレータ522がHigh信号に対応した第1閾値以上の入力信号を検出する時刻t1までの時間とすることができる。なお、第1閾値は、測定信号電圧より低い値とし、例えば、測定信号電圧の25%程度とすることができる。
【0009】
プローブカード700の先端がオープン状態の場合、戻ってきた反射波が重畳され電圧が上昇するため、時間T2は、ドライバ521においてLowからHighに立ち上がった時刻t0から、コンパレータ522が第1閾値よりも高い第2閾値以上の入力信号を検出する時刻t2までの時間とすることができる。なお、第2閾値は、測定信号電圧より低い値とし、例えば、測定信号電圧の75%程度とすることができる。
【0010】
そして、時間T2から時間T1を引くことで時刻t1から時刻t2までの時間、すなわち電気長の2倍の時間を得ることができる。
【0011】
上述の従来例では、プローブカード700の先端をオープン状態としていたが、近年では、図4(b)に示すように、プローブカード700のプローブ先端を接地状態とすることも行なわれている。
【0012】
この場合、接地端からの反射波が戻ってくるとコンパレータ522の入力電圧は0Vになるため、図5(b)に示すように、時間T2は、ドライバ521においてLowからHighに立ち上がった時刻t0から、コンパレータ522が第2閾値以下の入力信号を検出する時刻t2までの時間とすることができる。この場合の第2閾値は、第1閾値と同程度の値とすることができる。
【0013】
図6は、従来の電気長測定の手順を説明するフローチャートである。まず、電気長測定制御部510は、第1閾値条件を設定する(S201)。ここで、第1閾値条件は、プローブカード700のプローブ先端がオープン状態、接地状態のいずれであっても、入力信号が第1閾値以上となることとする。すなわち、閾値電圧発生回路523に第1閾値の電圧を発生させ、コンパレータ522で入力信号の立ち上がりエッジを検出する。
【0014】
そして、電気長測定制御部510は、ドライバ521から電気長の測定信号として矩形波を出力すると同時に時間T1の計測を開始する(S202)。コンパレータ522の出力変化により第1閾値条件が充足されたことを検出すると(S203:Yes)、時間T1の測定を終了し(S204)、計測された時間T1を記録する(S205)。
【0015】
次に、電気長測定制御部510は、第2閾値条件を設定する(S206)。第2閾値条件は、プローブカード700のプローブ先端がオープン状態の場合は、第1閾値よりも大きい第2閾値を設定して、入力信号が第2閾値以上となることとする。すなわち、閾値電圧発生回路523に第2閾値の電圧を発生させ、コンパレータ522で入力信号の立ち上がりエッジを検出する。一方、プローブカード700のプローブ先端が接地状態の場合は、第1閾値とほぼ同じ第2閾値を設定して、入力信号が第2閾値以下となることを第2閾値条件とする。すなわち、閾値電圧発生回路523に第2閾値の電圧を発生させ、コンパレータ522で入力信号の立ち下がりエッジを検出する。
【0016】
そして、電気長測定制御部510は、ドライバ521から電気長の測定信号として矩形波を出力すると同時に時間T2の計測を開始する(S207)。コンパレータ522の出力変化により第2閾値条件が充足されたことを検出すると(S208:Yes)、時間T2の測定を終了し(S209)、計測された時間T2を記録する(S210)。
【0017】
電気長測定制御部510は、以上の手順により記録された時間T2と時間T1との差を2で割ることにより、測定すべき電気長を算出する(S211)。
【0018】
なお、所定時間内に第1閾値条件あるいは第2閾値条件を充足しなかった場合や、計測された時間T1、時間T2が規定範囲外の場合等には、測定を無効にする等のエラー処理を行なうようにしてもよい。
【0019】
電気長計測時にプローブカード700の先端をオープンとするか接地とするかは、ユーザが用いるプローブカード700の仕様や運用に委ねられており、先端の状態に応じて第2閾値条件が設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開2000−9801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
ところで、電気長の測定対象となる経路はケーブル600やコネクタを含んであり、断線が生じる場合がある。断線箇所はオープン状態になるため、プローブカード700の先端をオープン状態にして電気長の計測を行なっている場合には、図7(a)に示すように、第2閾値を検出することができる。これにより、断線箇所までの電気長を算出することができ、算出された値に基づいて断線箇所を推定し、容易に修復することができる。
【0022】
しかしながら、プローブカード700の先端を接地状態にして電気長の計測を行なっている場合には、図7(b)に示すように、第2閾値を検出することができず、測定結果を得ることができない。このため、断線箇所までの電気長を算出することができず、断線箇所の推定および修復が困難となる。
【0023】
そこで、本発明は、測定経路端を接地して電気長を測定する場合に、経路に断線があっても測定結果を得られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様である半導体試験装置は、測定経路端を接地して電気長を測定する半導体試験装置であって、前記測定経路に測定信号を出力する信号発生手段と、前記測定経路から分岐して入力される入力信号と、任意の閾値電圧とを比較する比較手段と、前記信号発生手段に測定信号を出力させ、前記比較手段の入力信号が第1閾値電圧以上となってから第2閾値電圧以下となるまでの時間を計測し、所定時間内に計測された場合には、計測された時間に基づいて前記測定経路の電気長を算出し、所定時間内に計測されなかった場合には、前記比較手段の入力信号が第1閾値電圧以上となってから、第1閾値電圧よりも高い第3閾値電圧以上となるまでの時間を計測して、前記測定経路の異常箇所までの電気長を算出する電気長測定制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
ここで、前記電気長測定制御手段は、前記比較手段の入力信号が第1閾値電圧以上となってから所定時間内に第2閾値電圧以下とならなかった場合には、前記測定経路に異常が生じている旨の警報を出力することができる。
【0026】
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様である測定経路の電気長測定方法は、前記測定経路端を接地するステップと、前記測定経路に測定信号を出力するステップと、前記測定経路から分岐して入力される入力信号が、第1閾値電圧以上となってから第2閾値電圧以下となるまでの時間を計測し、所定時間内に計測された場合には、計測された時間に基づいて前記測定経路の電気長を算出し、所定時間内に計測されなかった場合には、前記入力信号が第1閾値電圧以上となってから、第1閾値電圧よりも高い第3閾値電圧以上となるまでの時間を計測して、前記測定経路の異常箇所までの電気長を算出するステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、測定経路端を接地して電気長を測定する場合に、経路に断線があっても測定結果を得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本実施形態の電気長測定に関する構成を説明するブロック図である。
【図2】プローブ先端を接地状態にして電気長測定を行なう場合の手順を説明するフローチャートである。
【図3】電気長測定時における測定信号に対する入力信号の変化を説明する図である。
【図4】電気長測定に関する従来の構成を説明するブロック図である。
【図5】電気長測定時における測定信号に対する入力信号の変化を説明する図である。
【図6】従来の電気長測定の手順を説明するフローチャートである。
【図7】断線があった場合の測定信号に対する入力信号の変化を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態における電気長測定に関する構成を説明するブロック図である。本図では1ピン分のみを示している。本図に示すように、本実施形態に係る半導体試験装置100は、電気長測定制御部110とピンエレクトロニクス(PE)カード120とを備えている。PEカード120には、従来と同様に、ケーブル600が接続され、ケーブル600の他端は、試験時にDUTと接触する多数のプローブを備えたプローブカード700がコネクタ等により接続される。
【0030】
なお、半導体試験装置100は、ケーブル600をDUTへの出力信号とDUTからの入力信号とで共有する方式を採用しており、電気長測定は、TDR法(Time Domain Reflectometry method)を使用するものとする。
【0031】
PEカード120は、信号発生手段として機能するドライバ121と比較手段として機能するコンパレータ122と閾値電圧発生回路123とを備えている。ドライバ121は、電気長測定制御部110の指示に基づいて信号波形を発生し、ケーブル600およびコンパレータ122に出力する。コンパレータ122は、入力信号と閾値電圧発生回路123が出力する電圧信号とを比較し、比較結果を電気長測定制御部110に出力する。閾値電圧発生回路123は、電気長測定制御部110の指示に基づいて電圧信号を発生し、コンパレータ122に出力する。
【0032】
半導体試験装置100は、プローブカード700のプローブ先端をオープン状態にして電気長測定を行なう場合には、従来と同様の手順で測定を行なう。すなわち、ドライバ121から測定用の信号を出力し、経路R1を通ってコンパレータ122に直接届くまでの時間T1を計測する。次に、ドライバ121から試験信号を再度出力し、経路R2を通ってコンパレータ122に届くまでの時間T2を計測する。経路R2は、ケーブル600を経由して、プローブカード700のオープン端で反射し、またケーブル600を経由して戻ってくる経路である。
【0033】
時間T2と時間T1との差は、測定すべき電気長の2倍に相当するため、電気長測定制御部110は、時間T2と時間T1とを測定し、その差分を2で割ることにより、測定対象の電気長を算出することができる。
【0034】
プローブカード700のプローブ先端をオープン状態にしたときには、時間T2は、反射波が重畳されることによる入力信号の上昇を検出すればよい。経路に断線が生じた場合も断線箇所で反射した信号が重畳されるため、経路に断線が生じた場合でも、断線箇所までの電気長を計測することができる。
【0035】
本実施形態に係る半導体試験装置100は、プローブカード700のプローブ先端を接地状態にして電気長測定を行なう場合には、まず、従来と同様の手順により電気長の測定を行なう。そして断線により電気長の測定結果が得られなかった場合に、断線を想定した電気長測定を行なう。これにより、測定経路端を接地して電気長を測定する場合に、経路に断線があっても測定結果を得ることができるようになる。具体的には、図2のフローチャートに示す手順で測定を行なう。
【0036】
まず、電気長測定制御部110は、第1閾値条件を設定する(S101)。ここで、第1閾値条件は、コンパレータ122への入力信号が第1閾値以上となることとする。すなわち、閾値電圧発生回路123に第1閾値の電圧を発生させ、コンパレータ122で入力信号の立ち上がりエッジを検出する。なお、第1の閾値は、従来と同様であり、測定信号電圧より低い値とし、例えば、測定信号電圧の25%程度とすることができる。
【0037】
そして、電気長測定制御部110は、ドライバ121から電気長の測定信号として矩形波を出力すると同時に時間T1の計測を開始する(S102)。コンパレータ122の出力変化により第1閾値条件が充足されたことを検出すると(S103:Yes)、時間T1の測定を終了し(S104)、計測された時間T1を記録する(S105)。
【0038】
次に、電気長測定制御部110は、第2閾値条件を設定する(S106)。第2閾値条件は、プローブカード700のプローブ先端を接地状態としているため、第1閾値とほぼ同じ第2閾値を設定して、入力信号が第2閾値以下となることを第2閾値条件とする。すなわち、閾値電圧発生回路123に第2閾値の電圧を発生させ、コンパレータ122で入力信号の立ち下がりエッジを検出する。
【0039】
そして、電気長測定制御部110は、ドライバ121から電気長の測定信号として矩形波を出力すると同時に時間T2の計測を開始する(S107)。コンパレータ122の出力変化により第2閾値条件が充足されたことを検出すると(S108:Yes)、時間T2の測定を終了し(S109)、計測された時間T2を記録する(S110)。時間T2が計測された場合には、記録された時間T2と時間T1との差を2で割ることにより、測定すべき電気長を算出する(S111)。
【0040】
すなわち、断線が生じていない場合には、図3(a)に示すように、コンパレータ122の入力信号は、プローブカード700の接地端からの反射波により0Vに落ちるため、第2閾値を用いてこの変化を検出することにより電気長を測定することが可能となる。
【0041】
一方、所定時間内に第2閾値条件が充足されなかった場合(S112:Yes)には、時間T2の測定を終了する(S113)。所定時間は、想定される最大時間長を超える時間程度とすることができる。所定時間内に第2閾値条件が充足されなかったことにより、経路に断線が生じているものと判断することができる。そこで、本実施形態では、断線を想定した電気長測定を行なう。
【0042】
このため、第1閾値よりも高い第3閾値を用い、コンパレータ122への入力信号が第2閾値以上となる第3閾値条件を設定する(S114)。第3閾値は、プローブ先端をオープン状態としたときの第2閾値と同様の値であり、第1閾値よりも高く、測定信号電圧より低い値とし、例えば、測定信号電圧の75%程度とすることができる。
【0043】
そして、電気長測定制御部110は、ドライバ121から電気長の測定信号として矩形波を出力すると同時に時間T3の計測を開始する(S115)。コンパレータ122の出力変化により第3閾値条件が充足されたことを検出すると(S116:Yes)、時間T3の測定を終了し(S117)、計測された時間T3を記録する(S118)。そして、記録された時間T3と時間T1との差を2で割ることにより、電気長を算出する。(S119)。算出された電気長は、断線箇所までの電気長であるため、断線が検出された旨の警報を出力することが望ましい。
【0044】
すなわち、断線が生じている場合には、図3(b)に示すように、コンパレータ122の入力信号は、断線箇所からの反射波により重畳されるため、第3閾値を用いてこの変化を検出することにより断線箇所までの電気長を測定することが可能となる。断線を想定した電気長測定は、第2閾値を用いた電気長測定で測定結果が得られなかった場合にのみ行なうようにしているため、経路に異常がなければ、従来と同じ時間で電気長測定を行なうことができる。
【0045】
プローブ先端をオープン状態にして電気長を測定する場合には、断線が生じているか否かは算出された電気長に基づいて判断しなければならなかったが、本実施形態の半導体試験装置100を用いてプローブ先端を接地状態にして電気長を測定する場合には、断線が生じているか否かの判定結果も得ることができる。したがって、断線箇所の推定、修復のみならず断線の発見も容易となる。
【0046】
なお、上記の例では、第3閾値の値を固定としていたが、例えば、完全に断線しておらず、接触不良が生じている場合等に対応できるように、ユーザから第3閾値の値の設定を受け付けることができるようにしてもよい。あるいは、第3閾値の値を自動的に変更しながら処理(S114)から処理(S119)までの電気長測定処理を複数回繰り返すようにしてもよい。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の半導体試験装置によれば、測定経路端を接地して電気長を測定する場合に、経路に断線があっても測定結果を得ることができるようになる。
【符号の説明】
【0048】
100…半導体試験装置
110…電気長測定制御部
120…PEカード
121…ドライバ
122…コンパレータ
123…閾値電圧発生回路
500…半導体試験装置
510…電気長測定制御部
520…PEカード
521…ドライバ
522…コンパレータ
523…閾値電圧発生回路
600…ケーブル
700…プローブカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定経路端を接地して電気長を測定する半導体試験装置であって、
前記測定経路に測定信号を出力する信号発生手段と、
前記測定経路から分岐して入力される入力信号と、任意の閾値電圧とを比較する比較手段と、
前記信号発生手段に測定信号を出力させ、前記比較手段の入力信号が第1閾値電圧以上となってから第2閾値電圧以下となるまでの時間を計測し、所定時間内に計測された場合には、計測された時間に基づいて前記測定経路の電気長を算出し、所定時間内に計測されなかった場合には、前記比較手段の入力信号が第1閾値電圧以上となってから、第1閾値電圧よりも高い第3閾値電圧以上となるまでの時間を計測して、前記測定経路の異常箇所までの電気長を算出する電気長測定制御手段と、
を備えたことを特徴とする半導体試験装置。
【請求項2】
前記電気長測定制御手段は、
前記比較手段の入力信号が、第1閾値電圧以上となってから所定時間内に第2閾値電圧以下とならなかった場合には、
前記測定経路に異常が生じている旨の警報を出力することを特徴とする請求項1に記載の半導体試験装置。
【請求項3】
測定経路の電気長測定方法であって、
前記測定経路端を接地するステップと、
前記測定経路に測定信号を出力するステップと、
前記測定経路から分岐して入力される入力信号が、第1閾値電圧以上となってから第2閾値電圧以下となるまでの時間を計測し、所定時間内に計測された場合には、計測された時間に基づいて前記測定経路の電気長を算出し、所定時間内に計測されなかった場合には、前記入力信号が第1閾値電圧以上となってから、第1閾値電圧よりも高い第3閾値電圧以上となるまでの時間を計測して、前記測定経路の異常箇所までの電気長を算出するステップと、
を有することを特徴とする電気長測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−24614(P2013−24614A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−157275(P2011−157275)
【出願日】平成23年7月16日(2011.7.16)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】