説明

原稿圧着板開閉装置並びに事務機器

【課題】ストッパープレートやクリック・フリクションプレートの変形を防止し、原稿圧着板の中折れ現象や跳ね上げ現象等の問題点を解決した原稿圧着板開閉装置並びに該原稿圧着板開閉装置を用いた事務機器を提供する。
【解決手段】装置本体側へ取り付ける取付部材と、該取付部材の両側板をヒンジピンを介して回転可能に連結した支持部材と、該支持部材の両側板の自由端側に両側板を連結ピンを介して軸着した原稿圧着板を取り付けるリフト部材と、該リフト部材の前記支持部材に対する軸着部側であって前記リフト部材の回転時に前記連結ピンを支点に旋回位置に設けられた作動部材と、該作動部材と前記取付部材の間に弾設させることで、前記リフト部材を前記支持部材と重なり合う方向へ回転付勢させつつ当該支持部材を原稿圧着板の開成方向へ付勢させる弾性手段を有し、前記リフト部材と前記取付部材の間に、前記リフト部材の回転を制御する回転制御手段を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば複写機や印刷機等の事務機器の原稿圧着板の開閉用として用いて好適な、原稿圧着板開閉装置並びにこの原稿圧着板開閉装置を用いた事務機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、とくに複写機の原稿圧着板開閉装置並びにこの原稿圧着板開閉装置を用いた事務機器として、取付ベースとこの取付ベースの両側より立ち上げた両側板を有し、前記取付ベースを装置本体側へ取り付ける取付部材と、少なくとも背板とこの背板より折り曲げた両側板を有し、この両側板を前記取付部材の両側板へヒンジピンを介して回転可能に連結した支持部材と、原稿圧着板を取り付ける背板とこの背板より折り曲げた両側板とを有し、前記支持部材の両側板の自由端側に連結ピンを介して該支持部材とは異なる方向へその両側板を回転可能となるように軸着したリフト部材と、このリフト部材の前記支持部材に対する軸着部側であって前記リフト部材の回転時に前記連結ピンを支点に旋回する位置に設けられた作動部材と、前記取付部材側の両側板間にヒンジピンとは異なる位置に軸架させた受圧部材と、この受圧部材にカム部を当接させて前記支持部材内部に摺動可能に収装されたカムスライダーと、前記支持部材内の自由端側に前記作動部材に当接させて摺動可能に収装されたスプリング受け部材と、前記カムスライダーと前記スプリング受け部材との間に弾設させることにより、前記リフト部材を支持部材と重なり合う方向へ回転付勢させつつ前記支持部材を原稿圧着板の開成方向へ付勢させる弾性手段とで構成し、原稿圧着板の最大開成角度を規制するための回転制御手段として、取付部材の後板に取り付けたストッパープレートに、支持部材の背板を当接させるように構成したもの、並びに事務機器が、下記特許文献1により公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001- 154287号公報
【0004】
この従来公知の原稿圧着板開閉装置Iは、図13に示したように、装置本体a側へその取付ベース30aを取り付ける取付部材30と、この取付部材30の両側板30bへその両側板31bをヒンジピン32を介して回転可能に連結した支持部材31と、この支持部材31の両側板31bの自由端側へその両側板34bを連結ピン37を介して、支持部材31とは異なる方向へ回転可能となるように軸着したところの、原稿圧着板Kを取り付けるリフト部材34と、取付部材30の両側板30b間に差し渡して設けた受圧部材40と、この受圧部材40にカム部41aを当接させて前記支持部材31内部に摺動可能に収装されたカムスライダー41と、リフト部材34の両側板43間に設けた作動部材38と、この作動部材38に当接させて支持部材31内部に摺動可能に収装されたスプリング受け部材39と、支持部材31内部に収装され、カムスライダー41とスプリング受け部材39との間に弾設させることにより、前記リフト部材34を支持部材31と重なり合う方向へ回転付勢させつつ、支持部材31を少なくとも原稿圧着板Kの開成方向へ付勢させる弾性手段33とで構成されており、取付部材の後板30cには一対のストッパー片35aを有するストッパープレート35が取付ネジ36で取り付けられている。
このように構成することによって、弾性手段33の弾力により、原稿圧着板Kを開閉操作する際に当該原稿圧着板Kの本来の重さを感じることなく軽く開閉操作することができ、さらに原稿が本のように厚い厚物原稿の場合には、リフト部材34が弾性手段33の弾力に抗して支持部材31に対して反転することにより、厚物原稿の上面を水平に覆うことができるようになっている。
この従来公知構成の原稿圧着板開閉装置Iは、原稿圧着板Kを最大角度まで開いたときに、支持部材31の背板31aに設けた当接部31cが、ストッパープレート35のストッパー片35aに設けたストッパー部35bへ当接するように構成されている。その際に当接部31cによるストッパープレート35に対する押圧方向が、(a)に矢印Rで示した部分の拡大図(b)に矢印Lで示したように、斜め下方方向になることから、ストッパープレート35に対し、これを取付ネジ36で取り付けた取付部材30の後板30cから剥がれる方向へ力が加わることになることから、ストッパープレート35が変形し易いという欠点があった。
【0005】
また、原稿圧着板Kの通常の閉成動作時には、弾性手段33がスプリング受け部材39と作動部材38を介してリフト部材34が原稿圧着板Kと共に反転してしまわないように押して、中折れ現象(原稿圧着板Kが連結ピン37を支点に反転してしまうこと)を防止している。しかるに、原稿圧着板Kを閉じる際の力の方向や、勢いをつけて閉じた場合などに、この中折れ現象が生じてしまうという問題があった。
【0006】
さらに、支持部材31のヒンジピン32を支点とする取付部材30に対する回転時のフリクションが弱い場合には、弾性手段33の弾力により、原稿圧着板Kを開いた際に、原稿圧着板Kが急激に跳ね上がる、所謂跳ね上げ現象が生じてしまうことがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ストッパープレートの変形を防止し、さらに、原稿圧着板の中折れ現象や跳ね上げ現象等の上記従来技術の問題点を解決した原稿圧着板開閉装置並びにこの原稿圧着板開閉装置を用いた事務機器を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するためにこの発明に係る原稿圧着板開閉装置は、取付ベースとこの取付ベースの両側より立ち上げた両側板を有し、前記取付ベースを装置本体側へ取り付ける取付部材と、少なくとも背板とこの背板より折り曲げた両側板を有し、この両側板を前記取付部材の両側板へヒンジピンを介して回転可能に連結した支持部材と、背板とこの背板より折り曲げた両側板とを有し、前記支持部材の両側板の自由端側に連結ピンを介して該支持部材とは異なる方向へその両側板を回転可能となるように軸着したところの原稿圧着板を取り付けるリフト部材と、このリフト部材の前記支持部材に対する軸着部側であって前記リフト部材の回転時に前記連結ピンを支点に旋回する位置に設けられた作動部材と、この作動部材と前記取付部材との間に弾設させることにより、前記リフト部材を前記支持部材と重なり合う方向へ回転付勢させつつ当該支持部材を原稿圧着板の開成方向へ付勢させる弾性手段とを有するものにおいて、前記リフト部材と前記取付部材との間に、前記リフト部材の回転を制御する回転制御手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
その際に、前記回転制御手段を、前記リフト部材に取り付けられた当接部材と、前記取付部材に設けられ前記原稿圧着板の所定の開成角度において前記当接部材と当接するストッパー手段とで構成することができる。
【0010】
本発明はさらに、前記回転制御手段を、前記リフト部材に取り付けられた当接部材と、前記取付部材に設けられ前記原稿圧着板の所定の開成角度において前記当接部材と圧接摺動するフリクション・ストッパー手段とで構成することができる。
【0011】
本発明はさらに、前記ストッパー手段を、前記取付部材の後板に設けたストッパープレートとしたことを特徴とする。
【0012】
本発明はさらに、前記フリクション・ストッパー手段を、前記取付部材の後板に設けたストッパープレートと、このストッパープレートに取り付けられたクリック・フリクションプレートとで構成したことを特徴とする。
【0013】
本発明はさらに、前記当接部材を、前記リフト部材の両側板間に差し渡して取り付けた当接シャフトとすることができる。
【0014】
本発明はまた、取付ベースとこの取付ベースの両側より立ち上げた両側板を有し、前記取付ベースを装置本体側へ取り付ける取付部材と、少なくとも背板とこの背板より折り曲げた両側板を有し、この両側板を前記取付部材の両側板へヒンジピンを介して回転可能に連結した支持部材と、背板とこの背板より折り曲げた両側板とを有し、前記支持部材の両側板の自由端側に連結ピンを介して該支持部材とは異なる方向へその両側板を回転可能となるように軸着したところの原稿圧着板を取り付けるリフト部材と、このリフト部材の前記支持部材に対する軸着部側であって前記リフト部材の回転時に前記連結ピンを支点に旋回する位置に設けられた作動部材と、前記取付部材側の両側板間に軸架させた受圧部材と、この受圧部材にカム部を当接させて前記支持部材内部に摺動可能に収装されたカムスライダーと、前記支持部材内の自由端側に前記作動部材に当接させて摺動可能に収装されたスプリング受け部材と、前記カムスライダーと前記スプリング受け部材との間に弾設させることにより、前記リフト部材を支持部材と重なり合う方向へ回転付勢させつつ前記支持部材を原稿圧着板の開成方向へ付勢させる弾性手段とを有するものにおいて、前記リフト部材と前記取付部材との間に、前記リフト部材の回転を制御する回転制御手段を設けたことを特徴とする。
【0015】
そして本発明は、以上のように構成した原稿圧着板開閉装置を装置本体と原稿圧着板との間に用いた事務機器であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以上のように構成したので、リフト部材と取付部材との間に設けた回転制御手段によって、原稿圧着板の最大開成時に取付部材の後板に取り付けたストッパープレート、或はクリック・フリクションプレートに加わる押圧力の作用方向を変えることができることにより、ストッパープレートやクリック・フリクションプレートの変形を防止できるものである。
【0017】
本発明はさらに、以上のように構成したので、リフト部材と取付部材との間に設けた回転制御手段によって、原稿圧着板の所定閉成角度範囲において、生じ易い所謂中折れ現象や、原稿圧着板がその開成時に急激に跳ね上がる所謂跳ね上げ現象等を可及的に防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る原稿圧着板開閉装置を用いた事務機器の一例である複合機を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係る原稿圧着板開閉装置を後方から見た斜視図である。
【図3】本発明に係る原稿圧着板開閉装置を前方から見た斜視図である。
【図4】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の正面図である。
【図5】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の側面図である。
【図6】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の分解斜視図である。
【図7】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の側断面図である。
【図8】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の動作を説明するためのものであり、(a)はその側断面図、(b)は(a)の矢印Oで示した部分の拡大図である
【図9】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の動作を説明するためのものであり、(a)はその側断面図、(b)は(a)の矢印Oで示した部分の拡大図である。
【図10】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の動作を説明するためのものであり、(a)はその側断面図、(b)は(a)の矢印Oで示した部分の拡大図である。
【図11】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の厚物原稿に対応した動作を説明する側断面図である。
【図12】本発明に係る原稿圧着板開閉装置の他の実施例を説明するためのものであり、(a)はその側断面図、(b)は(a)の矢印Pで示した部分の拡大図である。
【図13】従来公知の原稿圧着板開閉装置を説明するためのものであり、(a)はその側断面図、(b)は(a)の矢印Rで示した部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面は本発明の一実施の形態を示す。尚、以下の説明では複写機或は複合機に用いられる原稿圧着板開閉装置として説明するが、本発明に係る原稿圧着板開閉装置は、複写機或は複合機以外の印刷機やファクシミリ、スキャナーなどの事務機器においても、原稿圧着板開閉装置として用いられることができるものである。尚、本明細書並びに特許請求の範囲において、当接部材、受圧部材、或は作動部材という用語を用いているが、それは当接部材、受圧部材、或は作動部材の中に、それぞれ当接シャフト、受圧ピン、或は作動ピンなどを始めとする、発明の詳細な説明に記載したさらに広い概念を含ませているからである。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明に係る複合機を示す。図面によれば、本発明に係る複合機Aの装置本体a上には、一対の原稿圧着板開閉装置B、B’を介して、自動原稿送り装置c付きの原稿圧着板Cが開閉可能に取り付けられている。この原稿圧着板開閉装置B、B’のうち、一方の自動原稿送り装置cが取り付けられている図中左側の原稿圧着板開閉装置Bは、開閉操作時に加わる荷重が大きいので、弾性手段にコイルスプリング2本を並置させたダブルコイルスプリング方式を採用しているが、右側の原稿圧着板開閉装置B’は荷重が軽くなるので、図示はしてないが、通常は1本のコイルスプリングから成るシングルコイルスプリング方式である。しかしながら、本発明の要部となる部分の構成は、原則的に横幅が異なるのみで、基本的には同じ構成であるので、以下の説明では、左側の原稿圧着板開閉装置Bについて説明する。尚、大型の複合機その他の事務機器にあっては、原稿圧着板の重量が増すので、コイルスプリングは、それが2本のものであっても、1本のものであっても、径の異なるコイルスプリングを同心円状に重ねて用いる場合がある。
【0021】
図2乃至図10は、本発明の実施例1に係る原稿圧着板開閉装置Bの一例を具体的に示す図である。本発明に係る原稿圧着板開閉装置Bは、装置本体a側へ取り付けられる取付部材1と、この取付部材1の両側板1b、1bへその両側板2b、2bをヒンジピン3を介して回転可能に連結した支持部材2と、この支持部材2の両側板2b、2bの自由端側へその両側板6b、6bを連結ピン4を介して該支持部材2とは異なる方向へ回転可能となるように軸着したところの、原稿圧着板Cを取り付けるリフト部材6と、取付部材1の両側板1b、1b間に差し渡して設けた受圧部材5と、この受圧部材5にカム部10aを当接させて前記支持部材2内部に抱持板2c、2cに抱えられて摺動可能に収装されたカムスライダー10と、リフト部材6の両側板6b、6b間に設けた作動部材9と、この作動部材9に当接させて支持部材2内部に摺動可能に収装されたスプリング受け部材11と、支持部材2内部に収装され、カムスライダー10とスプリング受け部材11との間に弾設させることにより、前記リフト部材6を支持部材2と重なり合う方向へ回転付勢させつつ、支持部材2を少なくとも原稿圧着板Cの開成方向へ付勢させる弾性手段12とを有し、リフト部材6と取付部材1との間に回転制御手段Dを設けたものである。
【0022】
さらに詳しくは、取付部材1は、装置本体a上に取り付けられる取付ベース1aと、この取付ベース1aの両側端部からそれぞれ当該取付ベース1aに対して直交する上方向(略直交する方向も含む)に折り曲げた両側板1b、1bと、取付ベース1aの一端部(後端部)から該取付ベース1aに対して直交する上方向(略直交する方向も含む)に折り曲げて、その両側部に設けた係止片1j、1jを取付部材1の両側板1b、1bに設けた係止溝1i、1iに係止させた略矩形状の後板1cと、から構成されている。この後板1cには必要に応じて、原稿圧着板Cの開閉操作時における支持部材2の最大開成角度(60°)を決めるストッパープレート8が取付ビス8a、8aを介して取り付けられている。その他、指示記号1d、1dのものはヒンジピン取付孔であり、指示記号1e、1eのものは受圧部材取付孔である。さらに、取付ベース1aには、該取付ベース1aを装置本体aへ取り付ける際に、取付ネジ1m、1nを挿通させる取付孔1g、1hが設けられている。
【0023】
支持部材2は、背板2aと、この背板2aの両端部から下方へ折り曲げ両側板2b、2bと、この両側板2b、2bの下端側から共に内側へ折り曲げて形成した抱持板2c、2cから構成されており、両側板2b、2bは、上述したように、ヒンジピン3によって取付部材1の両側板1b、1bへ回転可能に連結されている。両側板2b、2bの自由端側には、連結ピン4を介してリフト部材6が回転可能に軸着されると共に、作動部材9の両端側が入り込むガイド溝2d、2dが設けられている。その他、指示記号2e、2eはヒンジピン挿通孔、指示記号2f、2fのものは連結ピン挿通孔、指示記号2g、2gは組立時に用いるストッパー孔である。さらに、背板2aの後端部に設けた指示記号2h、2hのものは、原稿圧着板Cを開いたときにストッパープレート8のストッパー片8f、8fを逃がす逃がし溝である。
【0024】
ヒンジピン3は、その両端部に周溝3d、3dを設けた金属製の丸棒で、取付部材1のヒンジピン取付孔1d、1dに取り付けられた軸受部材3a、3aの軸受孔3e、3eを貫通して支持部材2のヒンジピン挿通孔2e、2eを連結しており、これらのヒンジピン挿通孔2e、2eより突出した両端部に設けた周溝3d、3dにワッシャー3b、3bを介してEリング3c、3cを嵌め込みことにより、抜け止め規制されている。
【0025】
リフト部材6は背板6aと、この背板6aの両端部からそれぞれ当該背板6aに対して直交する下方向(略直交する方向も含む)に折り曲げた両側板6b、6bと、この両側板6b、6bよりさらに外側へ折り曲げた取付板部6c、6cとから成り、支持部材2を覆うように構成されている。リフト部材6が連結ピン4で軸着されている側には、棒状の作動部材9が取り付けられると共に、取付板部6c、6cには原稿圧着板Cが取り付けられる構成である。尚、背板6aに取り付けられている調節ネジ7aとナット7bからなるものは、高さ調節手段7であり、原稿圧着板Cの原稿載置台d(コンタクトガラス)に対する高さを微調整して、原稿圧着板Cが均等に原稿載置台d(コンタクトガラス)の上面へ圧着するようにするためのものである。さらに、リフト部材6の両側板6b、6bに設けた指示記号6f、6fは、原稿圧着板開閉装置Bの組立時に用いるストッパーピン挿通孔であり、背板6aの後端部に設けた指示記号6g、6gのものは、原稿圧着板Cを開いたときにストッパープレート8のストッパー片8f、8fを逃がす逃がし溝である。
【0026】
連結ピン4は、金属製の丸棒で、両端部側に周溝4c、4cを有し、支持部材2の連結ピン挿通孔2f、2fとリフト部材6の連結ピン連結孔6d、6dへ挿通させることにより、リフト部材6を支持部材2に対して当該支持部材2の回転方向とは逆方向へ回転可能に連結されている。連結ピン4は、両端部に周溝4c、4cを有し、連結ピン連結孔6d、6dより突出した両端部にワッシャー4a、4aを介して周溝4c、4cへEリング4b、4bをはめ込むことにより当該リフト部材に対して抜け止め規制されている
【0027】
受圧部材5は、取付部材1の両側板1b、1b間に軸架した金属製の受圧ピン5aと、この受圧ピン5aを軸方向に設けた挿通孔5dに通して、当該受圧ピン5aに対して回転可能に取り付けられた合成樹脂性のスライドローラ5bとで構成されている。スライドローラ5bは外形が断面略長方形を呈した4角形状に構成されており、長径の側の片面を摺接部5cとしてカムスライダー10の平坦なカム部10aに当接させている。カム部10aとスライドローラ5bの接触面には図示してないが潤滑用のグリスが塗布されている。また、挿通孔5dはスライドローラ5bの下側寄りに設けられており、各角部にはアール部5eが設けられている。尚、このスライドローラ5bの材料は、合成樹脂に限られず、焼結金属、セラミック、機械加工物その他のものであっても良い。
【0028】
支持部材2内には、抱持板2c、2cに抱えられてカムスライダー10とスプリング受け部材11が、摺動可能に収装されている。カムスライダー10とスプリング受け部材11は、断面略矩形の有底筒体状に形成されており、カムスライダー10には、受圧部材5の露出側には、一方向へ傾斜させて上面が平坦なカム部10aが設けられると共に、受圧部材5の露出側を覆うカバー部10cが設けられている。スプリング受け部材11の一端部側の作動部材9側には、当接部11aが隆起して設けられている。尚、この当接部11aは必須ではなく一面に平坦部としても良い。カムスライダー10とスプリング受け部材11は、互いの開口部10b、10bと11b、11b(一方のみ表示)が向き合うように支持部材2内に摺動可能に収納されて、カムスライダー10のカム部10aの側は受圧部材5と当接し、スプリング受け部材11の当接部11aの側は作動部材9と当接している。
【0029】
尚、作動部材9は、実施例のものは、作動ピン9aと、この作動ピン9aをその軸方向に設けた挿通孔9eへ挿通させたカム筒体9bとから成り、作動ピン9aは、両端部側に周溝9d、9dを有し、作動ピン連結孔6e、6eに貫通させ、突出して形成させた周溝9d、9dにEリング9c、9cを嵌めることにより、リフト部材6の両側板6b、6bへ抜け止め規制されて取り付けられている。作動ピン9aは金属製の丸棒であるが、上記実施例のほかに、リフト部材6に頂板を設け、この頂板を内側へ折り曲げて作動部材を構成することもできる。また、作動部材9は作動ピンのみとし、両側板6b、6b間に回転可能或は固定して取り付けて構成することもできる。
【0030】
カムスライダー10とスプリング受け部材11の間に、互いの両端部側を当該カムスライダー10とスプリング受け部材11の開口部10b、10bと11b、11b(一方のみ表示)内に挿入させて、大径コイルスプリング12a、12aと小径コイルスプリング12b、12bから成る弾性手段12が支持部材2内に収装されつつ弾設されており、これにより、カム部10aは受圧部材5と圧接し、当接部11aは作動部材9と圧接状態にある。この弾性手段12は、1個でも2個以上でもよく、例えば2個並列、或は図面に示したように、大径コイルスプリング12a、12aと小径コイルスプリング12b、12bとを同芯状に重ね合わせることによって設けられており、カムスライダー10とスプリング受け部材11をそれぞれ互いに離間する方向に付勢している。
【0031】
尚、受圧ピン5aは、その両端部をかしめることによって、受圧部材取付孔1e、1eに固定しても良く、Eリングを用いて抜け止め規制しても良い。また、回転可能に受圧部材取付孔1e、1eへ取り付けるようにしても良い。さらに、受圧部材5は、受圧ピン5aとスライドローラ5bを一体或は一体的に構成して、受圧部材取付孔1e、1eへ回転可能に取り付けるようにしたり、受圧ピン5aのみとすることができる。さらに、カム部を湾曲したアール形状に構成し、スライドローラがカム部と当接する摺接部側をカム部のアール形状と面接触する形状に構成することもできる。
【0032】
回転制御手段Dは、フリクション・ストッパー手段Eとストッパー手段Fの2態様がある。まず、フリクション・ストッパー手段Eから説明すると、取付部材1の後板1cに取付ビス8a、8aで取り付けたストッパープレート8と、このストッパープレート8に重ねて当該ストッパープレート8と共に後板1cへ同じ取付ビス8a、8aで取り付けられたクリック・フリクションプレート16と、リフト部材6の両側板6b、6bの後部側に取り付けた当接部材を構成する当接シャフト17と、で構成されている。
【0033】
ストッパープレート8は、取付基板部8bとこの取付基板部8bの両側部より折り曲げて構成した、一対のそれぞれ凸部8c、8cと凹部8d、8dから成る湾曲部8e、8eを有するストッパー片8f、8fとで構成され、後板1cにはストッパープレート8に設けた固定孔8g、8gに嵌入される一対のボス部1k、1kが設けられている。
クリック・フリクションプレート16は、取付板部16aとこの取付板部16aの上部に設けた凸部16bと凹部16cから成る弾性湾曲部16dとからなり、弾性湾曲部16dの形状は、湾曲部8e、8eの形状と一致し、その位置はストッパープレート8の湾曲部8e、8eのやや内側ヘ突出していることが好ましい。
【0034】
当接シャフト17は、実施例のものでは丸棒であるが、必ずしも丸棒状のものに限定されない。当接シャフト17の両端部には周溝17a、17aが設けられ、リフト部材6の両側板6b、6bに設けた取付孔6h、6hを貫通して、周溝17a、17aに嵌めたEリング17b、17bによって抜け止め規制されている。この当接シャフト17は、リフト部材6のその両端部に両側板6b、6bに固定されてもよく、回転可能に取付孔6h、6hへ軸支されてもよい。尚、回転制御手段Dは、後述するように、ストッパープレート8のみから成るストッパー手段Fであってもよい。
【0035】
ストッパープレート8は取付部材1の後板1cに一体的に設けて、その上部に弾性湾曲部を設けるようにしてもよい。当接部材は、実施例のように当接シャフト17であってもよいし、一対の図示してないピン状のものであってもよい。当接シャフト17の外側には図示してない回転筒としてもよく、或は合成樹脂でコーティングでもよい。さらに、この当接部材は、リフト部材6の背板6aの端部を用いても良く、或はこの背板6aを曲げたり、巻き込んだりして構成しても良い。
【0036】
次に、上記実施例1に係る原稿圧着板開閉装置Bの動作について説明する。今、図5と図7に示したように、原稿圧着板Cを閉じた状態においては、主として当該原稿圧着板Cの重量により、弾性手段12の弾力に抗して原稿圧着板Cは閉じられ、安定した閉成状態を保っている。尚、ここのところは、弾性手段12の作用線を受圧部材5の下方へずらすことにより、原稿圧着板Cを閉成方向へ回転付勢させるように構成することもできる。閉成状態において、とくに図7に示したように、受圧部材5のスライドローラ5bはその長径部側の摺接部5cをカムスライダー10のカム部10aと面接触させており、最も圧縮された状態の弾性手段12の弾力を面で受けている。
【0037】
この図3と図7に示した状態から原稿圧着板Cを最大開成角度まで開くと、開かれる途中でカムスライダー10のカム部10aのスライドローラ5bの摺接部5cに対する当接位置が、該カム部10aの高い方から低い方へ面接触状態を維持させたまま移動することから、弾性手段12の弾力により原稿圧着板Cは、その本来の重量を減殺された状態で開かれる。原稿圧着板Cの開成角度が10度以上になると、原稿圧着板Cよりより手を離しても、スライドローラ5bの摺接部5cの当接位置が弾性手段12によって一方向へ摺動を付勢されているカムスライダー10のカム部10aの高い方へ移動するフリクション抵抗に遭遇することにより、原稿圧着板Cがリフト部材6及び支持部材2を介してヒンジピン3の周りに発生させる回転モーメントと、弾性手段12の弾力と、カムスライダー10のカム部10aに当接している受圧部材5のスライドローラ5bとによって創出される回転トルクが均衡するので、原稿圧着板Cより手を離しても自然落下することなく安定停止保持される。
【0038】
原稿圧着板Cをさらに開いてゆくと、図8に示したように、当接シャフト17は、クリック・フリクションプレート16の弾性湾曲部16dの凸部16bに圧接摺動しつつ凹部16c内に落ち込み、ここで停止することにより、原稿圧着板Cはそれ以上開くことができず、この開成位置が原稿圧着板Cの最大開成角度となる。この際に、図8の(a)矢印Oの部分の拡大図(b)に矢印Mで示したように、当接シャフト17によるクリック・フリクションプレート16に対する押圧方向が前方から垂直方向下方になるので、クリック・フリクションプレート16やストッパープレート8の変形を極力防止できるものである。
【0039】
尚、原稿圧着板Cを開くとき、勢いよく開くと、所定開成角度から弾性手段12による弾力が強まることから、時として原稿圧着板Cが急激に跳ね上がる、所謂跳ね上げ現象が生ずる場合がある。この跳ね上げ現象は、所定の開成角度で当接部材を構成する当接シャフト17が、図9の(b)の部分拡大図に示したように、クリック・フリクションプレート16の弾性湾曲部16dの凸部16bに当たることにより、フリクションが発生し、跳ね上げ力が減殺される結果、所謂原稿圧着板Cの跳ね上げ現象は可及的に防止される。
【0040】
開いた原稿圧着板Cを閉じる際には、当該原稿圧着板Cを閉じ方向へ下押しすると、当接シャフト17は、クリック・フリクションプレート16の弾性湾曲部16dの凹部16cを脱し、凸部16bに当ってこれを押しつつ圧接摺動した後凸部16bを脱出し、原稿圧着板Cは原稿圧着板開閉装置Bのヒンジピン3を支点に回動しつつ閉じられることになる。この際に、弾性手段12が作動部材9を介してリフト部材6を支持部材2と重なり合う方向に押圧しているので、原稿圧着板Cは通常は連結ピン4を支点に反転してしまうことなく閉じられることになる。
【0041】
但し、開いた原稿圧着板Cを閉じるために強い力で下押ししたり、下押し方向が変わったりすると、当該原稿圧着板Cの開成角度が大きいほど、弾性手段12の弾力が弱くなっているので、原稿圧着板Cが連結ピン4を支点に反転してしまう場合がある。この場合には、当接シャフト17がクリック・フリクションプレート16の弾性湾曲部16dの凸部16bに当接することによって、反転が制限される結果、この中折れ現象が生ずるのを可及的に防止することができるものである。
【0042】
また、開いた原稿圧着板Cを閉じる際には、実施例のものは、当該原稿圧着板Cがスライドローラ5bの摺接部5cが弾性手段12の弾力に抗してカム部10aの高い方へスライドする際の抵抗に遭遇するが、手による原稿圧着板Cに対する押圧力と、原稿圧着板Cの重量と、慣性力により閉じられ、所定の閉成角度、例えば10°になると、原稿圧着板Cの閉成方向のモーメントが勝り始め、手を離しても自動的に閉じられることになる。そして、原稿圧着板Cの開閉操作時の間中スライドローラ5bの摺接部5cとカムスライダー10のカム部10aとは面接触を維持するので、カムスライダー10に加わる荷重が分散されると共に、潤滑用のグリスの保持状態が保持されることから、カムスライダー10に過大な荷重がかかるのを防止して、かつ永年使用時においてもグリス切れによる磨耗や異音が発生することを防止できるものである。
【0043】
この際、スライドローラ5bとカムスライダー10のカム部10aとの摺動面にグリス溜まりを設けると、尚一層グリスの保持能力が向上するものである。このグリス溜まりは、スライドローラ、或はカム部の一方或は双方に設けることができる。グリス溜まりの形状と設置位置については限定はない。
【0044】
原稿が本のように厚い厚物原稿の場合には、図11に示したように、厚物原稿Hを原稿載置台d(コンタクトガラス)上へ載せて原稿圧着板Cを下押しすると、連結ピン4を支点に反転するリフト部材6の両側板6b、6bに取り付けた作動部材9によってスプリング受け部材11が押され、弾性手段12の弾力に抗してカムスライダー10側に摺動すると共に、原稿圧着板Cがリフト部材6と共に連結ピン4を軸に回転して、図11に示したように、厚物原稿Hの上面を水平に覆うことになる。従って、この発明の原稿圧着板開閉装置Bは、原稿の厚さに関係なく原稿を装置本体aの原稿載置台dの上面に安定して圧着させ、とくに厚物原稿Hの場合には、外光が原稿載置台d(コンタクトガラス)から装置本体a内の露出系に侵入するのを可及的に防止することができるものである。
【実施例2】
【0045】
図12は、回転制御手段Dをストッパー手段Fとした場合の実施例を示す。この実施例2に係る原稿圧着板開閉装置Gの回転制御手段Dのストッパー手段Fは、取付部材1の後板1cに取付ビス20g、20gで取り付けたストッパープレート20と、リフト部材6の両側板6b、6bの後部側に取り付けた当接部材を構成する当接シャフト21と、で構成されており、ストッパープレート20は、取付基板部20aとこの取付基板部20aの両側部より折り曲げて構成した、一対のそれぞれ凸部20bと凹部20cから成る湾曲部20dを有する一対のストッパー片20eとを有している。当接シャフト21の構成及びその変形例は、実施例1で説明したものと同じであるので説明を省略する。
【0046】
この実施例2のように構成した場合には、原稿圧着板Cを最大開成角度まで開いたときに、当接部材の1例である当接シャフト21がストッパープレート20を押圧する方向は、図12の(a)に矢印Pで示した部分の(b)の拡大図で示したように、ストッパープレート20に対して前方から垂直方向下方のN方向となることから、この押圧方向がストッパープレート20に対して後方方向下向きになる図13に示した従来技術のものよりも、当該ストッパープレート20の変形を防止できることになる。尚、この実施例2に係る原稿圧着板開閉装置Gは、図示したように、作動部材9に加えてスプリング受け部材11、カムスライダー10、受圧部材5、及びスプリング受け部材11とカムスライダー10との間に弾設した弾性手段12とを有するものとしてもよい。要するにリフト部材6を有することが要件である。さらに、実施例1のものも同じであるが、弾性手段12の中に原稿圧着板Cの急激な落下を防止するために収装させる、図示してない公知構成の緩衝用のダンパー装置を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、以上のように構成したので、本のような厚物原稿に対処するために、取付部材に対して回転可能に取り付けた支持部材の自由端側へ支持部材と重なり合う方向へ回転可能に取り付けたリフト部材を有する複写機や複合機などの事務機器の原稿圧着板開閉装置と、この原稿圧着板開閉装置を用いた事務機器に対して好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【0048】
A 複合機
a 装置本体
B、B’、G、I 原稿圧着板開閉装置
C、K 原稿圧着板
D 回転制御手段
E フリクション・ストッパー手段
F ストッパー手段
1 取付部材
1a 取付ベース
1b 両側板
1c 後板
2 支持部材
2a 背板
2b 両側板
3 ヒンジピン
4 連結ピン
5 受圧部材
6 リフト部材
6a 背板
6b 両側板
8 ストッパープレート
9 作動部材
10 カムスライダー
10a カム部
11 スプリング受け部材
12 弾性手段
16 クリック・フリクションプレート
17 当接シャフト(当接部材)
20 ストッパープレート
21 当接シャフト(当接部材)
30 取付部材
30a 取付ベース
30b 両側板
30c 背板
31 支持部材
31a 背板
31b 両側板
32 ヒンジピン
33 弾性手段
34 リフト部材
34a 背板
34b 両側板
35 ストッパープレート
37 連結ピン
38 作動部材
39 スプリング受け部材
40 受圧部材
41 カムスライダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付ベースとこの取付ベースの両側より立ち上げた両側板を有し、前記取付ベースを装置本体側へ取り付ける取付部材と、少なくとも背板とこの背板より折り曲げた両側板を有し、この両側板を前記取付部材の両側板へヒンジピンを介して回転可能に連結した支持部材と、背板とこの背板より折り曲げた両側板とを有し、前記支持部材の両側板の自由端側に連結ピンを介して該支持部材とは異なる方向へその両側板を回転可能となるように軸着したところの原稿圧着板を取り付けるリフト部材と、このリフト部材の前記支持部材に対する軸着部側であって前記リフト部材の回転時に前記連結ピンを支点に旋回する位置に設けられた作動部材と、この作動部材と前記取付部材との間に弾設させることにより、前記リフト部材を前記支持部材と重なり合う方向へ回転付勢させつつ当該支持部材を原稿圧着板の開成方向へ付勢させる弾性手段とを有するものにおいて、前記リフト部材と前記取付部材との間に、前記リフト部材の回転を制御する回転制御手段を設けたことを特徴とする、原稿圧着板開閉装置。
【請求項2】
前記回転制御手段を、前記リフト部材に取り付けられた当接部材と、前記取付部材に設けられ前記原稿圧着板の所定の開成角度において、前記当接部材と当接するストッパー手段と、で構成したことを特徴とする、請求項1に記載の原稿圧着板開閉装置。
【請求項3】
前記回転制御手段を、前記リフト部材に取り付けられた当接部材と、前記取付部材に設けられ前記原稿圧着板の所定の開成角度において、前記当接部材と圧接摺動するフリクション・ストッパー手段と、で構成したことを特徴とする、請求項1に記載の原稿圧着板開閉装置。
【請求項4】
前記ストッパー手段を、前記取付部材の後板に設けたストッパープレートとしたことを特徴とする、請求項1に記載の原稿圧着板開閉装置。
【請求項5】
前記フリクション・ストッパー手段を、前記取付部材の後板に設けたストッパープレートと、このストッパープレートに取り付けられたクリック・フリクションプレートとで構成したことを特徴とする、請求項2に記載の原稿圧着板開閉装置。
【請求項6】
前記当接部材を、前記リフト部材の両側板間に差し渡して取り付けた当接シャフトとしたことを特徴とする、請求項3に記載の原稿圧着板開閉装置。
【請求項7】
取付ベースとこの取付ベースの両側より立ち上げた両側板を有し、前記取付ベースを装置本体側へ取り付ける取付部材と、少なくとも背板とこの背板より折り曲げた両側板を有し、この両側板を前記取付部材の両側板へヒンジピンを介して回転可能に連結した支持部材と、背板とこの背板より折り曲げた両側板とを有し、前記支持部材の両側板の自由端側に連結ピンを介して該支持部材とは異なる方向へその両側板を回転可能となるように軸着したところの原稿圧着板を取り付けるリフト部材と、このリフト部材の前記支持部材に対する軸着部側であって前記リフト部材の回転時に前記連結ピンを支点に旋回する位置に設けられた作動部材と、前記取付部材側の両側板間に軸架させた受圧部材と、この受圧部材にカム部を当接させて前記支持部材内部に摺動可能に収装されたカムスライダーと、前記支持部材内の自由端側に前記作動部材に当接させて摺動可能に収装されたスプリング受け部材と、前記カムスライダーと前記スプリング受け部材との間に弾設させることにより、前記リフト部材を支持部材と重なり合う方向へ回転付勢させつつ前記支持部材を原稿圧着板の開成方向へ付勢させる弾性手段とを有するものにおいて、前記リフト部材と前記取付部材との間に、前記リフト部材の回転を制御する回転制御手段を設けたことを特徴とする、原稿圧着板開閉装置。
【請求項8】
請求項1〜7に各記載の原稿圧着板開閉装置を装置本体と原稿圧着板との間に用いたことを特徴とする、事務機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−97363(P2013−97363A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243310(P2011−243310)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(513014628)株式会社ナチュラレーザ・ワン (1)
【Fターム(参考)】