地盤補強フレームおよびその製造方法
【課題】 生分解性を有することにより環境負荷の小さな地盤補強フレームを得る。
【解決手段】 互いに並べられた複数の竹材17が、生分解性を有する紐状体18によって、生分解性を有するネット15または生分解性を有する布帛に接続された状態で、地面13に敷設されている。ネット15は、生分解性を有するアンカーにて地面に取り付けられている。竹材17の節と節との間に孔22があけられ、この孔22を通して節と節との間に土壌が充填されて植栽14が施されている。竹材17は、縦方向に半割りとされたものを用いることができる。地盤補強フレームは、ネット15および竹材17の上に土砂が被せられることにより地中に設置される。複数の竹材17が束ねられてユニットを構成しており、複数のユニットが、互いに並べられて、紐状体18にてネット15に接続されている。
【解決手段】 互いに並べられた複数の竹材17が、生分解性を有する紐状体18によって、生分解性を有するネット15または生分解性を有する布帛に接続された状態で、地面13に敷設されている。ネット15は、生分解性を有するアンカーにて地面に取り付けられている。竹材17の節と節との間に孔22があけられ、この孔22を通して節と節との間に土壌が充填されて植栽14が施されている。竹材17は、縦方向に半割りとされたものを用いることができる。地盤補強フレームは、ネット15および竹材17の上に土砂が被せられることにより地中に設置される。複数の竹材17が束ねられてユニットを構成しており、複数のユニットが、互いに並べられて、紐状体18にてネット15に接続されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地盤補強フレームおよびその製造方法に関し、特に盛土や法面の補強に適した地盤補強フレームおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
盛土などを行った場合においては、その地盤を補強するための地盤補強材が用いられることが多い。従来、この種の地盤補強材としては、たとえば特許文献1に記載されているように、ポリエチレンなどの樹脂製のネット状のシートが用いられることが多い。
【特許文献1】特開2002−172693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このようなポリエチレンなどの樹脂製のシートでは、いつまでも半永久的に形が残るものであるため、環境負荷が大きい。
そこで本発明は、このような課題を解決して、生分解性を有することにより環境負荷の小さな地盤補強フレームを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するため本発明の地盤補強フレームは、互いに並べられた複数の竹材を、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、上記において、ネットまたは布帛が、生分解性を有するアンカーにて地面に取り付けられていることが好適である。
また本発明によれば、上記において、竹材の節と節との間に孔があけられ、この孔を通して前記節と節との間に土壌が充填されて植栽が施されていることが好適である。
【0006】
また本発明によれば、上記において、竹材は縦方向に半割りとされたものであることが好適である。
また本発明によれば、上記において、ネットまたは布帛と、竹材との上に土砂が被せられることにより、地中に設置されるものであることが好適である。
【0007】
また本発明によれば、上記において、複数の竹材が束ねられてユニットを構成しており、複数のユニットが、互いに並べられて、紐状体にてネットまたは布帛に接続されていることが好適である。
【0008】
本発明の地盤補強フレームの製造方法は、複数の竹材を並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、上記において、複数の竹材が束ねられたユニットを予め準備しておき、複数のユニットを並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続することが好適である。
【0010】
本発明の他の地盤補強フレームは、互いに並べられた複数の竹材を、紐状体によってネットまたは布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、竹材を用いて地盤補強フレームを構成しており、また、竹材と生分解性を有するネット、布帛、紐状体とを用いたものであるため、全体として生分解性を有し、竹材は地盤が安定する5年程度の期間で炭酸ガスと水とに分解するかあるいは堆肥化するため、環境負荷を小さくした状態で地盤補強を行うことができる。布帛を用いると、ネットよりも目が詰まっているために、防草効果を発揮することができる。ただし、布帛は、透水性を有するものを利用することが好ましい。
【0012】
また、互いに並べられた複数の竹材を、紐状体によってネットまたは布帛に接続した状態で、地面に敷設したものも、主たる構成部材である竹材が生分解性を有することで、同様に環境負荷を小さくした状態で地盤補強を行うことができる。
【0013】
また、これまで、竹の伐採により発生する大量の竹材は、林地残材もしくは産業廃棄物として処理されているが、本発明によれば、このような大量の竹材を簡単にリサイクル活用することができる。
【0014】
たとえば従来、法面の地盤を強化してこの法面を保護するための手法として、厚層基材の吹付けなども行われているが、本発明は、これに代えて、従来は廃棄せざるを得なかった竹材の有効利用を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明の実施の形態の地盤補強フレーム11を示す。ここで、12は水平な地面、13は法面であり、地盤補強フレーム11は法面13に被せられるようにして敷設される。地盤補強フレーム11には、植栽14が施されている。
【0016】
次に、地盤補強フレーム11の一例の構成を、図1〜図3を参照して説明する。すなわち、地面としての法面13には生分解性を有するネット15が敷かれている。このネット15は、生分解性を有するアンカーピン16によって法面13にはり付けられている。ネット15の上には、複数の竹材17が並べられている。これらの竹材17は、生分解性を有する紐状体18によってネット15に接続されている。
【0017】
詳細には、ネット15は、ポリ乳酸系樹脂などの生分解性を有する樹脂にて形成された繊維によって網状に構成されたものであって、目合が0.5〜50mm、引張強力が1kN/m以上、透水係数が10−2cm/sec以上であることが好適である。1枚のネット15はたとえば2000mm×3000mm程度の大きさに形成され、法面13に複数のネット15を敷設することができる。その場合は、図2に示すように、隣り合うネット15、15の端部19、19どうしを重ね、この重なったところにアンカーピンを打設することができる。
【0018】
アンカーピン16も、ネット15と同様に、ポリ乳酸系樹脂などの生分解性を有する樹脂にて形成されている。
竹材17は、たとえば直径120mm程度の伐採竹を2000mm程度の一定長さに切断したものであり、これが法面13の斜面の方向に配置されて、図2に示すようにネット15の上に複数並べられている。
【0019】
竹材17をネット15に接続するための紐状体18について説明する。この紐状体18も、ネット15やアンカーピン16などと同様にポリ乳酸系樹脂などの生分解性を有する樹脂にて形成されており、たとえば、ネット15と同じ網状の素材によって形成された幅30mm程度のネット状の帯紐や、直径4.5mm程度のロープや、その他の形態で形成されている。竹材17は、その長さ方向に沿った複数の位置で、紐状体18によってネット15に接続されている。
【0020】
紐状体18をネット15に連結する手法は、特に限定されるものではなく、たとえばロープ通しなどの固定部材をネット15に予め装着しておいて、これに紐状体18を通すことができる。あるいは、下記のようなバノックピンを用いて紐状体18をネット15に連結することもできる。
【0021】
図2〜図4は、紐状体18として上述の帯状のものを使用した場合を例示する。すなわち、たとえば図3に示すように3本ずつの竹材17をひとまとめにして、紐状体18の一端および他端をネット15に連結することで、この紐状体18によって竹材17をネット15に縛り付けるようにして接続する。上記のように紐状体18はネット15と同じ網状の素材によって形成されているため、この紐状体18の一端と他端とをネット15に連結するために上述のバノックピン20などを用いることができ、そうすることによって効率よく連結作業を行うことができる。
【0022】
図5は、紐状体18として帯状のものを使用した場合における、竹材17の他の接続方法を示す。ここでは、長尺の紐状体18を用い、同図(a)に示すように、ネット15に接続しようとする竹材17aをすでに接続の完了した竹材17bの方へ押し付け、紐状体18を竹材17aの外周に沿わせるとともに、この紐状体18を、ネット15における次の竹材17cを接続すべき位置の中央部付近まで伸ばして、その位置でバノックピン20によってネット15に連結する。また紐状体18は、バノックピン20によってネット15に連結した位置から、竹材17aの方へ折り返しておく。そして次の竹材17cをネット15の上に乗せ、同図(b)に示すように竹材17aの方へ押し付ける。すると紐状体18は竹材17cの重さによって緊張され、竹材17aをネット15に対して締め付けるあるいは縛り付けるように作用する。これによって、竹材17aは、しっかりとネット15に固定される。その後、次の竹材17dをネット15に乗せて、上記操作を繰り返す。
【0023】
以上のようにして、簡単に地盤補強フレーム11を組み立てることができる。バノックピン20を用いることによって紐状体18を簡単かつ迅速にネット15に連結することができ、このため、たとえば上述の2000mm×3000mmのネット15に対応したサイズの地盤補強フレーム11を、10分〜20分程度の時間で法面13の上に敷設することができる。
【0024】
図2および6に示すように、地盤補強フレーム11の竹材17において隣り合う節21と節21との間に上向きの貫通孔22を形成し、この貫通孔22を利用して節21と節21との間に土壌23を充填して、植栽14を施すための植生ポットを形成することができる。
【0025】
図7は、地盤補強フレーム11の他の例の斜視図を示す。ここでは、複数の竹材17をそれぞれ法面13の傾斜方向に敷設し、法面13に沿った竹材17の下端を水平方向の竹材25と杭26とによって受け止めるようにしている。
【0026】
図8〜図10は、紐状体18としてロープを用いた地盤補強フレーム11を例示する。この場合は、ロープ状の紐状体18によって適当本ずつの竹材17をネット15にくくり付けるようにするのが好適であり、ロープ状の紐状体18の端部はネット15に結び付けることができる。24は、その結び付け部である。また図8〜図10の例では、図7の場合と同様に複数の竹材17をそれぞれ法面13の傾斜方向に敷設し、法面13に沿った竹材17の下端を水平方向の竹材25と杭26とによって受け止めるようにするとともに、法面13に沿った竹材17の上端に対応する位置にも水平方向の竹材27を配置して地盤補強フレーム11を構成している。
【0027】
図1〜図10に示す地盤補強フレーム11においては、図11に示すように複数本ずつの竹材17を紐状体18で結束してユニット28を構成し、このユニット28をネット15の上に並べるようにすることもできる。特に、ユニット28を工場生産などによってあらかじめ作成しておけば、工事現場ではこのユニット28をネット15の上に並べてこのネット15に接続することで、竹材17を一本ずつネット15に接続する場合に比べて能率よく作業することができる。ユニット28を構成する竹材17の本数は、たとえばユニット28としたときに人手で動かすことができる程度の大きさや重量となるように考慮すればよく、この点から図示のように3本程度とするのが好適である。
【0028】
図12〜図17は、本発明の他の実施の形態の地盤補強フレーム11を示す。ここでは、竹材17は、縦方向に半割りとされたものが用いられている。詳細には、図示のように半割りのそれぞれの竹材17は法面13において水平方向に敷設され、かつ、たとえば半割りの開口29が交互に上下方向に向くように、ネット15の上に並べられている。このようにして並べられた複数の竹材17は、同様に紐状体18によってネット15に接続されている。半割りの竹材17を用いることで、たとえば地盤補強フレーム11を地中に埋設した場合に、竹材17の内部にも土砂が充填されることになるため、竹材17が分解あるいは堆肥化したときの容積の減少を小さく抑えることができる。
【0029】
図12の例では、竹材17の長さ方向に沿った両端部に、法面13の斜面の方向に沿った竹材17Aが配置されている。このようにすることで、水平方向の竹材17の端部が側方へはみ出すことを防止できる。
【0030】
図14に示すように、この例でも竹材17は複数本ずつを結束してユニット化することができ、こうすることで同様に敷設作業を能率よく行うことができる。半割りの開口29が交互に上下方向に向くように竹材17を並べる場合は、図示のような4本、あるいは6本という具合に偶数本で1つのユニット28を構成すると好都合である。ここでは、紐状体18としてロープ状のものが用いられており、このロープ状の紐状体18は、結び付け部24によってネット15に連結されている。
【0031】
図15は、半割りの竹材17を用いて法面13に敷設された地盤補強フレーム11の他の例の斜視図を示す。ここでは、図7や図8に示したものと同様に、法面13に沿った下端の位置に水平方向の竹材25と杭26とを設けて受け止めを行うように構成されている。
【0032】
図16は、法面13における地中に、半割りの竹材17を用いた地盤補強フレーム11を埋設した例を示す。すなわち、地盤補強フレーム11を敷設した後にその上に土砂を被せることで、図示の構成とすることができる。法面13には、図示のように植栽14を施すことができる。
【0033】
図17は、地盤補強フレーム11を堤防の補強対策に用いた例を示す。ここで、31は堤防の既設護岸ライン、32は補強のための改築ライン、33は余盛ラインである。改築ライン32の表面に地盤補強フレーム11を敷設し、その上に土砂を被せることで、余盛ライン33を構築するとともに地盤補強フレーム11を地中に埋設する。このような構成において、堤防の内側すなわち水34を受ける部分では、この水34によってエロージョン35が起こったり掃流力36が作用したりするとともに、下側の土砂からの揚圧力37が作用したりするが、地盤補強フレーム11によってそれらに耐えることができる。すなわち、盛土が安定するまでの期間中の侵食防止機能を果たすことができる。また、既設護岸ライン31がコンクリート製である場合には、上述のようにその外側に土盛りを施すことができ、このため河川の自然環境や景観に配慮した堤防とすることができる。つまり、地盤補強フレーム11は、植生基盤である盛土が圧密沈下により堤防強度を確保するまでの一定期間内において堤体形状を維持させることができ、その後は自然分解する。その間に植物が成長して侵食防止性能を確保し、かつ河川環境を保全することができる。
【0034】
なお、本発明によれば、上述したネット15に代えて、生分解性を有する布帛を利用することもできる。布帛の場合は、ネット15よりも目が詰まっているため、バノックピン20による連結状態をいっそう確実なものとすることができる。
【0035】
また本発明によれば、ネット15および紐状体18として、生分解性を有しないものを用いることも可能である。このようにしても、地盤補強フレーム11の本体部分を構成する竹材17が生分解性を有するため、従来のように地盤補強材の全体を生分解性を有しない樹脂製のネットで形成する場合に比べ、環境負荷の低減に寄与することができる。
【0036】
また、上記においては、地面にネット15を敷き、このネット15の上に複数の竹材17を並べて、これらの竹材17を紐状体18によってネット15に接続したものについて説明した。しかし、本発明の地盤強化フレームは、このような構成に限定されるものでなく、たとえば地面の上に複数の竹材が並べられ、その上にネットが被せられ、そして竹材が紐状体によってネットに接続されたものであってもよい。
【0037】
この場合は、上記したものと同様に、まずネットを敷き、このネットの上に複数の竹材を並べ、これらの竹材を紐状体によってネットに接続する。すると、これによって竹材とネットとが紐状体にて一体化されるため、この一体化されたものの天地を反転させることで、地面の上に並べられた複数の竹材をネットで覆った構成の地盤強化フレームを得ることができる。
【0038】
この場合において、紐状体による複数の竹材とネットとの一体化は敷設現場で行ってもよいし、製造工場で予め一体化しておいたものを現場に搬入して敷設してもよい。なお、上述したネットの上に複数の竹材を並べた構成の場合も、製造工場で予め一体化しておいたものを現場に搬入して敷設することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態の地盤補強フレームの要部の側面図である。
【図2】同地盤補強フレームの正面図である。
【図3】同地盤補強フレームの要部の横断面図である。
【図4】図2の地盤補強フレームを法面に敷設した状態を示す図である。
【図5】同地盤補強フレームの敷設作業を示す図である。
【図6】同地盤補強フレームに形成された植生ポットを示す図である。
【図7】同地盤補強フレームの変形例を法面に敷設した状態を示す斜視図である。
【図8】同地盤補強フレームのさらなる変形例の正面図である。
【図9】図8の地盤補強フレームの要部の横断面図である。
【図10】図8の地盤補強フレームを法面に敷設した状態を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態の地盤補強フレームを構築するためのユニットを示す図である。
【図12】本発明の他の実施の形態の地盤補強フレームを示す図である。
【図13】図12の地盤補強フレームを法面に敷設した状態を示す図である。
【図14】図12の地盤補強フレームを構築するためのユニットを示す図である。
【図15】同地盤補強フレームの変形例を法面に敷設した状態を示す斜視図である。
【図16】同地盤補強フレームを法面における地中に埋設した例を示す断面図である。
【図17】同地盤補強フレームを堤防の補強対策に用いた例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0040】
13 法面
14 植栽
15 ネット
16 アンカーピン
17 竹材
18 紐状体
22 貫通孔
28 ユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は地盤補強フレームおよびその製造方法に関し、特に盛土や法面の補強に適した地盤補強フレームおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
盛土などを行った場合においては、その地盤を補強するための地盤補強材が用いられることが多い。従来、この種の地盤補強材としては、たとえば特許文献1に記載されているように、ポリエチレンなどの樹脂製のネット状のシートが用いられることが多い。
【特許文献1】特開2002−172693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このようなポリエチレンなどの樹脂製のシートでは、いつまでも半永久的に形が残るものであるため、環境負荷が大きい。
そこで本発明は、このような課題を解決して、生分解性を有することにより環境負荷の小さな地盤補強フレームを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するため本発明の地盤補強フレームは、互いに並べられた複数の竹材を、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、上記において、ネットまたは布帛が、生分解性を有するアンカーにて地面に取り付けられていることが好適である。
また本発明によれば、上記において、竹材の節と節との間に孔があけられ、この孔を通して前記節と節との間に土壌が充填されて植栽が施されていることが好適である。
【0006】
また本発明によれば、上記において、竹材は縦方向に半割りとされたものであることが好適である。
また本発明によれば、上記において、ネットまたは布帛と、竹材との上に土砂が被せられることにより、地中に設置されるものであることが好適である。
【0007】
また本発明によれば、上記において、複数の竹材が束ねられてユニットを構成しており、複数のユニットが、互いに並べられて、紐状体にてネットまたは布帛に接続されていることが好適である。
【0008】
本発明の地盤補強フレームの製造方法は、複数の竹材を並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、上記において、複数の竹材が束ねられたユニットを予め準備しておき、複数のユニットを並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続することが好適である。
【0010】
本発明の他の地盤補強フレームは、互いに並べられた複数の竹材を、紐状体によってネットまたは布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、竹材を用いて地盤補強フレームを構成しており、また、竹材と生分解性を有するネット、布帛、紐状体とを用いたものであるため、全体として生分解性を有し、竹材は地盤が安定する5年程度の期間で炭酸ガスと水とに分解するかあるいは堆肥化するため、環境負荷を小さくした状態で地盤補強を行うことができる。布帛を用いると、ネットよりも目が詰まっているために、防草効果を発揮することができる。ただし、布帛は、透水性を有するものを利用することが好ましい。
【0012】
また、互いに並べられた複数の竹材を、紐状体によってネットまたは布帛に接続した状態で、地面に敷設したものも、主たる構成部材である竹材が生分解性を有することで、同様に環境負荷を小さくした状態で地盤補強を行うことができる。
【0013】
また、これまで、竹の伐採により発生する大量の竹材は、林地残材もしくは産業廃棄物として処理されているが、本発明によれば、このような大量の竹材を簡単にリサイクル活用することができる。
【0014】
たとえば従来、法面の地盤を強化してこの法面を保護するための手法として、厚層基材の吹付けなども行われているが、本発明は、これに代えて、従来は廃棄せざるを得なかった竹材の有効利用を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明の実施の形態の地盤補強フレーム11を示す。ここで、12は水平な地面、13は法面であり、地盤補強フレーム11は法面13に被せられるようにして敷設される。地盤補強フレーム11には、植栽14が施されている。
【0016】
次に、地盤補強フレーム11の一例の構成を、図1〜図3を参照して説明する。すなわち、地面としての法面13には生分解性を有するネット15が敷かれている。このネット15は、生分解性を有するアンカーピン16によって法面13にはり付けられている。ネット15の上には、複数の竹材17が並べられている。これらの竹材17は、生分解性を有する紐状体18によってネット15に接続されている。
【0017】
詳細には、ネット15は、ポリ乳酸系樹脂などの生分解性を有する樹脂にて形成された繊維によって網状に構成されたものであって、目合が0.5〜50mm、引張強力が1kN/m以上、透水係数が10−2cm/sec以上であることが好適である。1枚のネット15はたとえば2000mm×3000mm程度の大きさに形成され、法面13に複数のネット15を敷設することができる。その場合は、図2に示すように、隣り合うネット15、15の端部19、19どうしを重ね、この重なったところにアンカーピンを打設することができる。
【0018】
アンカーピン16も、ネット15と同様に、ポリ乳酸系樹脂などの生分解性を有する樹脂にて形成されている。
竹材17は、たとえば直径120mm程度の伐採竹を2000mm程度の一定長さに切断したものであり、これが法面13の斜面の方向に配置されて、図2に示すようにネット15の上に複数並べられている。
【0019】
竹材17をネット15に接続するための紐状体18について説明する。この紐状体18も、ネット15やアンカーピン16などと同様にポリ乳酸系樹脂などの生分解性を有する樹脂にて形成されており、たとえば、ネット15と同じ網状の素材によって形成された幅30mm程度のネット状の帯紐や、直径4.5mm程度のロープや、その他の形態で形成されている。竹材17は、その長さ方向に沿った複数の位置で、紐状体18によってネット15に接続されている。
【0020】
紐状体18をネット15に連結する手法は、特に限定されるものではなく、たとえばロープ通しなどの固定部材をネット15に予め装着しておいて、これに紐状体18を通すことができる。あるいは、下記のようなバノックピンを用いて紐状体18をネット15に連結することもできる。
【0021】
図2〜図4は、紐状体18として上述の帯状のものを使用した場合を例示する。すなわち、たとえば図3に示すように3本ずつの竹材17をひとまとめにして、紐状体18の一端および他端をネット15に連結することで、この紐状体18によって竹材17をネット15に縛り付けるようにして接続する。上記のように紐状体18はネット15と同じ網状の素材によって形成されているため、この紐状体18の一端と他端とをネット15に連結するために上述のバノックピン20などを用いることができ、そうすることによって効率よく連結作業を行うことができる。
【0022】
図5は、紐状体18として帯状のものを使用した場合における、竹材17の他の接続方法を示す。ここでは、長尺の紐状体18を用い、同図(a)に示すように、ネット15に接続しようとする竹材17aをすでに接続の完了した竹材17bの方へ押し付け、紐状体18を竹材17aの外周に沿わせるとともに、この紐状体18を、ネット15における次の竹材17cを接続すべき位置の中央部付近まで伸ばして、その位置でバノックピン20によってネット15に連結する。また紐状体18は、バノックピン20によってネット15に連結した位置から、竹材17aの方へ折り返しておく。そして次の竹材17cをネット15の上に乗せ、同図(b)に示すように竹材17aの方へ押し付ける。すると紐状体18は竹材17cの重さによって緊張され、竹材17aをネット15に対して締め付けるあるいは縛り付けるように作用する。これによって、竹材17aは、しっかりとネット15に固定される。その後、次の竹材17dをネット15に乗せて、上記操作を繰り返す。
【0023】
以上のようにして、簡単に地盤補強フレーム11を組み立てることができる。バノックピン20を用いることによって紐状体18を簡単かつ迅速にネット15に連結することができ、このため、たとえば上述の2000mm×3000mmのネット15に対応したサイズの地盤補強フレーム11を、10分〜20分程度の時間で法面13の上に敷設することができる。
【0024】
図2および6に示すように、地盤補強フレーム11の竹材17において隣り合う節21と節21との間に上向きの貫通孔22を形成し、この貫通孔22を利用して節21と節21との間に土壌23を充填して、植栽14を施すための植生ポットを形成することができる。
【0025】
図7は、地盤補強フレーム11の他の例の斜視図を示す。ここでは、複数の竹材17をそれぞれ法面13の傾斜方向に敷設し、法面13に沿った竹材17の下端を水平方向の竹材25と杭26とによって受け止めるようにしている。
【0026】
図8〜図10は、紐状体18としてロープを用いた地盤補強フレーム11を例示する。この場合は、ロープ状の紐状体18によって適当本ずつの竹材17をネット15にくくり付けるようにするのが好適であり、ロープ状の紐状体18の端部はネット15に結び付けることができる。24は、その結び付け部である。また図8〜図10の例では、図7の場合と同様に複数の竹材17をそれぞれ法面13の傾斜方向に敷設し、法面13に沿った竹材17の下端を水平方向の竹材25と杭26とによって受け止めるようにするとともに、法面13に沿った竹材17の上端に対応する位置にも水平方向の竹材27を配置して地盤補強フレーム11を構成している。
【0027】
図1〜図10に示す地盤補強フレーム11においては、図11に示すように複数本ずつの竹材17を紐状体18で結束してユニット28を構成し、このユニット28をネット15の上に並べるようにすることもできる。特に、ユニット28を工場生産などによってあらかじめ作成しておけば、工事現場ではこのユニット28をネット15の上に並べてこのネット15に接続することで、竹材17を一本ずつネット15に接続する場合に比べて能率よく作業することができる。ユニット28を構成する竹材17の本数は、たとえばユニット28としたときに人手で動かすことができる程度の大きさや重量となるように考慮すればよく、この点から図示のように3本程度とするのが好適である。
【0028】
図12〜図17は、本発明の他の実施の形態の地盤補強フレーム11を示す。ここでは、竹材17は、縦方向に半割りとされたものが用いられている。詳細には、図示のように半割りのそれぞれの竹材17は法面13において水平方向に敷設され、かつ、たとえば半割りの開口29が交互に上下方向に向くように、ネット15の上に並べられている。このようにして並べられた複数の竹材17は、同様に紐状体18によってネット15に接続されている。半割りの竹材17を用いることで、たとえば地盤補強フレーム11を地中に埋設した場合に、竹材17の内部にも土砂が充填されることになるため、竹材17が分解あるいは堆肥化したときの容積の減少を小さく抑えることができる。
【0029】
図12の例では、竹材17の長さ方向に沿った両端部に、法面13の斜面の方向に沿った竹材17Aが配置されている。このようにすることで、水平方向の竹材17の端部が側方へはみ出すことを防止できる。
【0030】
図14に示すように、この例でも竹材17は複数本ずつを結束してユニット化することができ、こうすることで同様に敷設作業を能率よく行うことができる。半割りの開口29が交互に上下方向に向くように竹材17を並べる場合は、図示のような4本、あるいは6本という具合に偶数本で1つのユニット28を構成すると好都合である。ここでは、紐状体18としてロープ状のものが用いられており、このロープ状の紐状体18は、結び付け部24によってネット15に連結されている。
【0031】
図15は、半割りの竹材17を用いて法面13に敷設された地盤補強フレーム11の他の例の斜視図を示す。ここでは、図7や図8に示したものと同様に、法面13に沿った下端の位置に水平方向の竹材25と杭26とを設けて受け止めを行うように構成されている。
【0032】
図16は、法面13における地中に、半割りの竹材17を用いた地盤補強フレーム11を埋設した例を示す。すなわち、地盤補強フレーム11を敷設した後にその上に土砂を被せることで、図示の構成とすることができる。法面13には、図示のように植栽14を施すことができる。
【0033】
図17は、地盤補強フレーム11を堤防の補強対策に用いた例を示す。ここで、31は堤防の既設護岸ライン、32は補強のための改築ライン、33は余盛ラインである。改築ライン32の表面に地盤補強フレーム11を敷設し、その上に土砂を被せることで、余盛ライン33を構築するとともに地盤補強フレーム11を地中に埋設する。このような構成において、堤防の内側すなわち水34を受ける部分では、この水34によってエロージョン35が起こったり掃流力36が作用したりするとともに、下側の土砂からの揚圧力37が作用したりするが、地盤補強フレーム11によってそれらに耐えることができる。すなわち、盛土が安定するまでの期間中の侵食防止機能を果たすことができる。また、既設護岸ライン31がコンクリート製である場合には、上述のようにその外側に土盛りを施すことができ、このため河川の自然環境や景観に配慮した堤防とすることができる。つまり、地盤補強フレーム11は、植生基盤である盛土が圧密沈下により堤防強度を確保するまでの一定期間内において堤体形状を維持させることができ、その後は自然分解する。その間に植物が成長して侵食防止性能を確保し、かつ河川環境を保全することができる。
【0034】
なお、本発明によれば、上述したネット15に代えて、生分解性を有する布帛を利用することもできる。布帛の場合は、ネット15よりも目が詰まっているため、バノックピン20による連結状態をいっそう確実なものとすることができる。
【0035】
また本発明によれば、ネット15および紐状体18として、生分解性を有しないものを用いることも可能である。このようにしても、地盤補強フレーム11の本体部分を構成する竹材17が生分解性を有するため、従来のように地盤補強材の全体を生分解性を有しない樹脂製のネットで形成する場合に比べ、環境負荷の低減に寄与することができる。
【0036】
また、上記においては、地面にネット15を敷き、このネット15の上に複数の竹材17を並べて、これらの竹材17を紐状体18によってネット15に接続したものについて説明した。しかし、本発明の地盤強化フレームは、このような構成に限定されるものでなく、たとえば地面の上に複数の竹材が並べられ、その上にネットが被せられ、そして竹材が紐状体によってネットに接続されたものであってもよい。
【0037】
この場合は、上記したものと同様に、まずネットを敷き、このネットの上に複数の竹材を並べ、これらの竹材を紐状体によってネットに接続する。すると、これによって竹材とネットとが紐状体にて一体化されるため、この一体化されたものの天地を反転させることで、地面の上に並べられた複数の竹材をネットで覆った構成の地盤強化フレームを得ることができる。
【0038】
この場合において、紐状体による複数の竹材とネットとの一体化は敷設現場で行ってもよいし、製造工場で予め一体化しておいたものを現場に搬入して敷設してもよい。なお、上述したネットの上に複数の竹材を並べた構成の場合も、製造工場で予め一体化しておいたものを現場に搬入して敷設することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態の地盤補強フレームの要部の側面図である。
【図2】同地盤補強フレームの正面図である。
【図3】同地盤補強フレームの要部の横断面図である。
【図4】図2の地盤補強フレームを法面に敷設した状態を示す図である。
【図5】同地盤補強フレームの敷設作業を示す図である。
【図6】同地盤補強フレームに形成された植生ポットを示す図である。
【図7】同地盤補強フレームの変形例を法面に敷設した状態を示す斜視図である。
【図8】同地盤補強フレームのさらなる変形例の正面図である。
【図9】図8の地盤補強フレームの要部の横断面図である。
【図10】図8の地盤補強フレームを法面に敷設した状態を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態の地盤補強フレームを構築するためのユニットを示す図である。
【図12】本発明の他の実施の形態の地盤補強フレームを示す図である。
【図13】図12の地盤補強フレームを法面に敷設した状態を示す図である。
【図14】図12の地盤補強フレームを構築するためのユニットを示す図である。
【図15】同地盤補強フレームの変形例を法面に敷設した状態を示す斜視図である。
【図16】同地盤補強フレームを法面における地中に埋設した例を示す断面図である。
【図17】同地盤補強フレームを堤防の補強対策に用いた例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0040】
13 法面
14 植栽
15 ネット
16 アンカーピン
17 竹材
18 紐状体
22 貫通孔
28 ユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに並べられた複数の竹材を、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする地盤補強フレーム。
【請求項2】
ネットまたは布帛が、生分解性を有するアンカーにて地面に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の地盤補強フレーム。
【請求項3】
竹材の節と節との間に孔があけられ、この孔を通して前記節と節との間に土壌が充填されて植栽が施されていることを特徴とする請求項1または2記載の地盤補強フレーム。
【請求項4】
竹材は縦方向に半割りとされたものであることを特徴とする請求項1または2記載の地盤補強フレーム。
【請求項5】
ネットまたは布帛と、竹材との上に土砂が被せられることにより、地中に設置されるものであることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の地盤補強フレーム。
【請求項6】
複数の竹材が束ねられてユニットを構成しており、
複数のユニットが、互いに並べられて、紐状体にてネットまたは布帛に接続されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の地盤補強フレーム。
【請求項7】
複数の竹材を並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設することを特徴とする地盤補強フレームの製造方法。
【請求項8】
複数の竹材が束ねられたユニットを予め準備しておき、複数のユニットを並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続することを特徴とする請求項7記載の地盤補強フレームの製造方法。
【請求項9】
互いに並べられた複数の竹材を、紐状体によってネットまたは布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする地盤補強フレーム。
【請求項1】
互いに並べられた複数の竹材を、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする地盤補強フレーム。
【請求項2】
ネットまたは布帛が、生分解性を有するアンカーにて地面に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の地盤補強フレーム。
【請求項3】
竹材の節と節との間に孔があけられ、この孔を通して前記節と節との間に土壌が充填されて植栽が施されていることを特徴とする請求項1または2記載の地盤補強フレーム。
【請求項4】
竹材は縦方向に半割りとされたものであることを特徴とする請求項1または2記載の地盤補強フレーム。
【請求項5】
ネットまたは布帛と、竹材との上に土砂が被せられることにより、地中に設置されるものであることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の地盤補強フレーム。
【請求項6】
複数の竹材が束ねられてユニットを構成しており、
複数のユニットが、互いに並べられて、紐状体にてネットまたは布帛に接続されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の地盤補強フレーム。
【請求項7】
複数の竹材を並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続した状態で、地面に敷設することを特徴とする地盤補強フレームの製造方法。
【請求項8】
複数の竹材が束ねられたユニットを予め準備しておき、複数のユニットを並べて、生分解性を有する紐状体によって、生分解性を有するネットまたは生分解性を有する布帛に接続することを特徴とする請求項7記載の地盤補強フレームの製造方法。
【請求項9】
互いに並べられた複数の竹材を、紐状体によってネットまたは布帛に接続した状態で、地面に敷設したことを特徴とする地盤補強フレーム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2006−249659(P2006−249659A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−63214(P2005−63214)
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(399065497)ユニチカファイバー株式会社 (190)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月8日(2005.3.8)
【出願人】(399065497)ユニチカファイバー株式会社 (190)
【Fターム(参考)】
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