説明

小型アンテナ、小型アンテナの実装方法およびアンテナ搭載装置

【課題】給電点が回路基板上の搭載位置である一辺の右側あるいは左側のいずれに配置されていても、これに搭載可能な小型アンテナとその実装方法およびアンテナ搭載装置を提供する。
【解決手段】小型アンテナ100は、略直方体形状の誘電体110とアンテナエレメント120と2本の給電用導体124、125と固定部126で構成されている。誘電体110の下面114側には、長手方向の全長にわたって所定幅の溝部115が形成されている。また、固定部126が配設されている誘電体110の側面111には、固定部126の周りが切除された切欠き部116が形成されている。切欠き部116は、溝部115の底部まで形成されており、回路基板が溝部115に挿入されたとき、回路基板に設けられた固定用金属部が切欠き部116から露出されるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等に用いられる小型アンテナとその実装方法およびアンテナ搭載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の携帯用通信機器に用いられるアンテナとして、小型、高利得、低コスト、かつ実装容易なアンテナが強く求められている。小型化や高利得を図ったアンテナはこれまでにも多く知られている。
【0003】
従来の小型アンテナの一例を図5に示す。図5は、特許文献1に記載の小型アンテナを示す斜視図である。小型アンテナ900は、内壁に放射導体膜が形成されたスルーホール902が誘電体基板901に形成されており、スルーホール902内壁の放射導体膜が放射導体として動作する。誘電体基板901の手前側側面には給電導体膜903が形成されており、これがスルーホール902内壁の放射導体膜と電気的に接続されている。
【0004】
このように構成された小型アンテナ900は、回路基板904の面上に直接実装される。回路基板904の面上には給電用導体配線905が形成されており、小型アンテナ900が回路基板904に実装されると、小型アンテナ900の給電導体膜903と給電用導体配線905とが電気的に接続されて給電される構造となっている。
【0005】
一般に、アンテナが搭載される回路基板には送受信回路等が形成されており、アンテナを搭載する場所やアンテナと電気的に接続するための給電点などの位置も、回路基板を設計する段階で事前に決定されている。特許文献1では、小型アンテナ900を搭載する位置が回路基板904の端部近傍に事前に決定されており、小型アンテナ900に給電するための給電用導体配線905の位置も事前に決定されている。従って、小型アンテナ900は、回路基板904上の所定の位置に搭載可能な大きさでかつ給電用導体配線905と接続可能に形成されている必要がある。
【0006】
また、設置スペースが限られている中で、アンテナを搭載する場所や給電点の位置等を検討した場合、給電点は基板の両端のいずれかに配置されることが一般的である。例えば、回路基板の一辺にアンテナを実装するための切欠き部が形成され、切欠き部の左側あるいは右側に給電点が形成されたものが知られている。このような回路基板では、アンテナを回路基板上に直接搭載するのではなく、切欠き部の位置にアンテナを配置し、切欠き部横に形成された給電点にアンテナの給電部を電気的に接続して用いている。
【特許文献1】特開平7−221537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
設置されるスペースが限られているアンテナへの給電点は、その効率配置の面から回路基板の一辺の両端のいずれか一方となる2種類のものが存在する。例えば、切欠き部の位置に対し、その左側に給電点を配置した回路基板と、その右側に給電点を配置した回路基板の2種類のものが存在する。そのため、アンテナもそれぞれに対応した2種類のものを提供する必要があった。
【0008】
このように左右対称な2種類のアンテナを製造することは、コスト高となるだけでなく、それぞれを間違いなく提供できるように管理するのが複雑になるといった問題があった。また、回路基板のアンテナを配置する切欠き部の周辺に、グランドや別の導体あるいは誘電体等が任意に配置されていると、回路基板によってアンテナ特性が変化してしまうといった問題もある。
【0009】
そこで、本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、給電点が回路基板上の搭載位置である一辺の両端のいずれか一方の近傍に配置されていても、これに搭載可能な小型アンテナとその実装方法およびアンテナ搭載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の小型アンテナの第1の態様は、溝部を下面に設けた略直方体形状の誘電体と、前記誘電体の対向する2つの側面のそれぞれに長手方向に配設された2つの長尺導体片からなるアンテナエレメントと、前記2つの長尺導体片のそれぞれに接続されて前記誘電体の一方の端面から突出させた2本の給電用導体と、を備え、前記2本の給電用導体を給電点の方向に向けて回路基板に実装したとき、前記2本の給電用導体のいずれか一方が前記給電点に接続可能となるように形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の小型アンテナの他の態様は、前記誘電体の他方の端面側には、前記2つの側面のうちいずれか一方に前記溝部まで切断された切欠き部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明の小型アンテナの他の態様は、前記2つの長尺導体片は、前記誘電体の上面に設けられた連結部で連結されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の小型アンテナの他の態様は、前記溝部は、前記誘電体の両端面側で深く、中間部では浅くなるように形成されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の小型アンテナの他の態様は、前記切欠き部が形成されている位置の前記溝部は、前記切欠き部の形状に合わせて深さが決定されていることを特徴とする。
【0015】
本発明の小型アンテナの他の態様は、前記溝部は、前記誘電体の前記給電用導体が配設されている端面側では前記誘電体の上面まで貫通していることを特徴とする。
【0016】
本発明の小型アンテナの他の態様は、前記切欠き部を有する前記側面上に配置された前記長尺導体片は、前記給電用導体と反対側の端部に略垂直方向に接続された固定部を備えていることを特徴とする。
【0017】
本発明の小型アンテナの実装方法の第1の態様は、溝部を下面に設けた略直方体形状の誘電体と、前記誘電体の対向する2つの側面のそれぞれに長手方向に配設された2つの長尺導体片からなるアンテナエレメントと、前記2つの長尺導体片のそれぞれに接続されて前記誘電体の一方の端面から突出させた2本の給電用導体と、前記2つの長尺導体片のいずれか一方に略垂直方向に接続されて前記誘電体の他方の端面側に設けられた固定部とを備えた小型アンテナを、一辺の右側または左側に給電点を備えた回路基板に実装するための小型アンテナの実装方法であって、前記給電用導体の突出方向が前記給電点の設置側に一致するように前記小型アンテナの向きを決定し、前記溝部を前記回路基板の一辺に嵌合させ、前記2本の給電用導体のいずれか一方と前記給電点とを半田接続し、前記固定部を前記回路基板上に設けられた固定用金属部に半田接続することを特徴とする。
【0018】
本発明のアンテナ搭載装置の第1の態様は、第1の態様乃至第7の態様のいずれか一つの小型アンテナと、前記小型アンテナの前記溝部に嵌合させるアンテナ搭載部を有する回路基板と、を備え、前記回路基板は、前記アンテナ搭載部の両端に近い領域には回路部品を搭載しないように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、アンテナの搭載場所である回路基板の切欠き部の右側あるいは左側のいずれに給電点が配置されていても、これに搭載可能な小型アンテナとその実装方法およびアンテナ搭載装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の好ましい実施の形態における小型アンテナおよびその実装方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
【0021】
本発明の第1の実施の形態に係る小型アンテナを図1に示す。図1(a)は、本実施形態に係る小型アンテナ100の斜視図を示しており、図1(b)、(c)は小型アンテナ100の2つの側面を示す側面図であり、図1(d)は小型アンテナ100の下面図である。
【0022】
小型アンテナ100は、略直方体形状の誘電体110とアンテナエレメント120と2本の給電用導体124、125と固定部126で構成されている。アンテナエレメント120は、誘電体110の対向する2つの側面111、112のそれぞれの面上で長手方向に配設された2つの長尺導体片121、122と、誘電体110の上面113に配設されて長尺導体片121と122とを接続する連結部123とで構成されている。
【0023】
2つの長尺導体片121、122には、それぞれの一方の端部に給電用導体124、125が接続されており、誘電体110に対し対称となる位置に配置されている。誘電体110の側面111に配設された長尺導体片121の他方の端部には、長尺導体片121に対し略垂直となる方向に固定部126が接続されている。これに対し、側面112に配設された長尺導体片122の他方の端部は、90度に折り曲げられて屈曲部122aが形成されている。
【0024】
誘電体110の下面114側には、長手方向の全長にわたって所定幅の溝部115が形成されている。溝部115は、小型アンテナ100を回路基板の一辺に嵌合させるのに用いるものであり、溝部115の幅は回路基板の厚さに基づいて決定されている。また、溝部115の深さは、回路基板上の小型アンテナ100の搭載場所(アンテナ搭載部)に形成されている基板切欠き部およびその両側の突出部の形状に合わせて決定されている。具体的には、破線117より下面114側に溝部115が形成されている。
【0025】
固定部126が配設されている誘電体110の側面111には、固定部126の周りが切除された切欠き部116が形成されている。切欠き部116は、溝部115の底部まで形成されており、回路基板が溝部115に挿入されたとき、回路基板に設けられた固定用金属部が切欠き部116から露出されるようにしている。
【0026】
本実施形態の固定アンテナ100を上記のような構成とすることにより、給電点が固定アンテナ100を実装する回路基板の一辺の両端のいずれか一方の近傍に位置していても小型アンテナ100を容易に実装することができる。
【0027】
次に、本発明の小型アンテナの実装方法の実施形態について、図2を用いて以下に説明する。図2は、図1に示した小型アンテナ100を所定の回路基板に実装する方法を説明するための平面図である。
【0028】
小型アンテナ100を実装可能に形成された回路基板の一例を図3に示す。小型アンテナ100を実装できる回路基板には、図3に示す2種類の形状のものがある。図3(a)に示す回路基板210は、基板切欠き部211と突出部212、213が一辺に形成されており、右側突出部212に給電点214が設けられ、左側突出部213には固定用金属部215が設けられている。
【0029】
これに対し図3(b)に示す回路基板220は、基板切欠き部221の左側突出部223に給電点224が設けられ、右側突出部222には固定用金属部225が設けられている。すなわち、回路基板220は、回路基板210の左右を反転させたものとなっている。但し、固定用金属部225は、給電点224が配置されている面とは反対の面に設けられている。
【0030】
図2(a)は、図3(a)に示した回路基板210に小型アンテナ100を実装した実施例を示しており、図2(b)は、図3(b)に示した回路基板220に小型アンテナ100を実装した別の実施例を示している。本実施形態の小型アンテナ100は、給電点214が右側突出部212に設けられた回路基板210と、給電点224が左側突出部223に設けられた回路基板220のいずれにも実装可能に形成されている。
【0031】
本実施形態の小型アンテナ100の実装方法を、図2(a)を用いて説明する。まず、給電用導体124、125が右側突出部212側に、固定部126が左側突出部213側に来るように小型アンテナ100の向きを決定し、これを回路基板210の基板切欠き部211の位置に配置する。次に、小型アンテナ100を図面上方から下方に移動させて溝部115に基板切欠き部211の下辺を挿入させる。溝部115の幅は、回路基板210が挿入可能となるようにその厚さにほぼ等しく形成している。
【0032】
また、溝部115は、図1に示すように、回路基板210の基板切欠き部211、および突出部212、213の形状に合わせて深さが異なる3つの領域115a、115b、115cに分かれている。すなわち、溝部115の中央部である領域115aは、基板切欠き部を挿入するため浅く形成されており、突出部212、213を挿入する左右の領域115b、115cは深く形成されている。
【0033】
特に、固定用金属部215が設けられている左側突出部213を挿入する左側の領域115cは、左側突出部213の全体を挿入できるだけの深さと幅で形成されている。これにより、左側突出部213が左側の領域115cに挿入されたとき、小型アンテナ100の左側端部と回路基板210の左辺とが一致する。小型アンテナ100には、固定部126の位置に切欠き部116が形成されていることから、溝部115の左側の領域115cに左側突出部213が挿入されると、固定部126の下に固定用金属部215が露出されて接続可能となる。
【0034】
また、給電点214が設けられている右側突出部212を挿入する右側の領域115bは、右側突出部212の一部だけ挿入できる幅を有している。そして、誘電体110の上面113の右側端部は、側面111、112より短くなるように上面切欠き部113aが形成されている。右側突出部212を溝部115の右側領域115bに挿入したとき、右側突出部212の先端が上面切欠き部113aに達し、上面113と右側突出部212の先端面とが一致するように形成されている。このように、溝部115の深さおよび幅を領域115a、115b、115c毎に変えることで、小型アンテナ100を回路基板210に挿入する時にその位置決めを確実に行えるようにしている。それとともに、小型アンテナ100を安定した状態で回路基板210に嵌合させることが可能となる。
【0035】
上記のように、溝部115に基板切欠き部211の下辺を挿入して小型アンテナ100を回路基板210に嵌合させたとき、給電用導体124が給電点214の上部に配置されるようにそれぞれの設置位置が決定されている。それと同時に、固定部126も固定用金属部215の上部に配置されるようにそれぞれの設置位置が決定されている。給電用導体124と給電点214とを半田接続し、固定部126と固定用金属部215とを半田接続することで、小型アンテナ100を回路基板210に強固に固定することができる。
【0036】
同様にして、小型アンテナ100を回路基板220に実装することもできる。この場合には、給電用導体124、125が左側突出部223側に、固定部126が右側突出部222側に来るように小型アンテナ100の向きを決定し、これを回路基板220の基板切欠き部221の位置に配置する。以下は、回路基板210に実装する場合と同様に、溝部115に基板切欠き部221の下辺を挿入して嵌合させた後、給電用導体124と給電点224とを半田接続し、固定部126と固定用金属部225とを半田接続して固定する。但し、小型アンテナ100の固定部126は図面上の裏側に来るが、固定用金属部225も回路基板220の裏面に設けられており、回路基板220の裏面で固定部126と固定用金属部225とを半田接続する。
【0037】
上記のように、本実施形態の小型アンテナ100は、図3に示す左右対称な2種類の回路基板210、220のいずれにも実装することが可能となっている。また、小型アンテナ100は、2つの長尺導体片121、122のいずれが回路基板の表側(給電点がある面側)に来ても、実質的に同等のアンテナ特性が得られる。従って、回路基板210と220のいずれにも同じ条件で小型アンテナ100を実装することができる。
【0038】
小型アンテナ100を基板切欠き部211または221に実装した場合、アンテナの近傍に回路部品やグランド、あるいは誘電体等が配置されていると、小型アンテナ100がその影響を受けてアンテナ特性が変わるおそれがある。小型アンテナ100が回路基板210に実装された場合と回路基板220に実装された場合とで、そのアンテナ特性にほとんど差が生じないのが望ましい。
【0039】
そこで、アンテナの近傍に回路部品等を配置する場合には、アンテナ100の長手方向のほぼ中央に相当する回路基板210上の領域または回路基板220上の領域に配置させるのがよい。これにより、アンテナ100を回路基板210に実装したときと回路基板220に実装したときとで、近傍の回路部品等から受ける影響がほぼ等しくなり、両者でアンテナ特性が変わることはなくなる。
【0040】
回路基板210上の小型アンテナ100に近接する3つの領域に誘電体、導体およびグランドを配置したときのアンテナ利得の変化の一例を図4に示す。回路基板210上の小型アンテナ100に近接する3つの領域として、図2(a)に示す領域A、B、Cを対象とする。図4において、(a)は所定の誘電体を、(b)は所定の導体(金属)を、(c)はグランドを、それぞれ領域A、B、Cに配置したときの利得の変化を示している。符号10、20、30は、それぞれ領域A、B、Cに配置したときの利得を示している。同図より、誘電体、導体、グランドのいずれであっても、領域A、B、Cのどこに配置するかによってアンテナ特性(利得)が大きな影響を受けることがわかる。
【0041】
そこで、本実施形態の小型アンテナ装置100を搭載する回路基板210、220において、誘電体、導体、グランドのいずれかをアンテナの近傍に配置する場合には、中間に位置する領域Bのみに配置させるようにするのがよい。これにより、小型アンテナ100を回路基板210に搭載したときと回路基板220に搭載したときとでほぼ同等のアンテナ特性が得られるようにすることができる。
【0042】
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る小型アンテナ、小型アンテナの実装方法およびアンテナ搭載装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における小型アンテナ、小型アンテナの実装方法およびアンテナ搭載装置の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る小型アンテナの斜視図、側面図および下面図である。
【図2】第1の実施形態の小型アンテナを回路基板に実装した状態を示す平面図である。
【図3】小型アンテナを実装可能な回路基板を示す平面図である。
【図4】誘電体、導体およびグランドによるアンテナ利得への影響の一例を示す図である。
【図5】従来の小型アンテナを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
100 小型アンテナ
110 誘電体
111、112 側面
113 上面
113a 上面切欠き部
114 下面
115 溝部
116 切欠き部
120 アンテナエレメント
121、122 長尺導体片
123 連結部
124、125 給電用導体
126 固定部
210、220 回路基板
211、221 基板切欠き部
212、222 右側突出部
213、223 左側突出部
214、224 給電点
215、225 固定用金属部
900 小型アンテナ
901 誘電体基板
902 スルーホール
903 給電導体膜
904 回路基板
905 給電用導体配線



【特許請求の範囲】
【請求項1】
溝部を下面に設けた略直方体形状の誘電体と、
前記誘電体の対向する2つの側面のそれぞれに長手方向に配設された2つの長尺導体片からなるアンテナエレメントと、
前記2つの長尺導体片のそれぞれに接続されて前記誘電体の一方の端面から突出させた2本の給電用導体と、を備え、
前記2本の給電用導体を給電点の方向に向けて回路基板に実装したとき、前記2本の給電用導体のいずれか一方が前記給電点に接続可能となるように形成されている
ことを特徴とする小型アンテナ。
【請求項2】
前記誘電体の他方の端面側には、前記2つの側面のうちいずれか一方に前記溝部まで切断された切欠き部が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の小型アンテナ。
【請求項3】
前記2つの長尺導体片は、前記誘電体の上面に設けられた連結部で連結されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の小型アンテナ。
【請求項4】
前記溝部は、前記誘電体の両端面側で深く、中間部では浅くなるように形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の小型アンテナ。
【請求項5】
前記切欠き部が形成されている位置の前記溝部は、前記切欠き部の形状に合わせて深さが決定されている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の小型アンテナ。
【請求項6】
前記溝部は、前記誘電体の前記給電用導体が配設されている端面側では前記誘電体の上面まで貫通している
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の小型アンテナ。
【請求項7】
前記切欠き部を有する前記側面上に配置された前記長尺導体片は、前記給電用導体と反対側の端部に略垂直方向に接続された固定部を備えている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の小型アンテナ。
【請求項8】
溝部を下面に設けた略直方体形状の誘電体と、前記誘電体の対向する2つの側面のそれぞれに長手方向に配設された2つの長尺導体片からなるアンテナエレメントと、前記2つの長尺導体片のそれぞれに接続されて前記誘電体の一方の端面から突出させた2本の給電用導体と、前記2つの長尺導体片のいずれか一方に略垂直方向に接続されて前記誘電体の他方の端面側に設けられた固定部とを備えた小型アンテナを、一辺の右側または左側に給電点を備えた回路基板に実装するための小型アンテナの実装方法であって、
前記溝部を前記回路基板の一辺に嵌合させたときに、前記2本の給電用導体のいずれか一方と電気的に接続可能な位置に前記給電点を配置し、
前記溝部を前記回路基板の一辺に嵌合させ、
前記給電点と電気的に接続している前記給電用導体を前記給電点に半田接続し、
前記固定部を前記回路基板上に設けられた固定用金属部に半田接続する
ことを特徴とする小型アンテナの実装方法。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の小型アンテナと、
前記小型アンテナの前記溝部に嵌合させるアンテナ搭載部を有する回路基板と、を備え、
前記回路基板は、前記アンテナ搭載部の両端に近い領域には回路部品を搭載しないように構成されている
ことを特徴とするアンテナ搭載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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