説明

履物用板バネ

【課題】この発明は、蹴る力が弱い人及び健康な人の歩行をアシストする際に用いられる履物用板バネの提供を目的とする。
【解決手段】履物用板バネ1を、履物Aの踵部Aa側上方に開口された開口部Acから挿入し、バネ体2の平坦に形成された上面中央部が上向きとなるようにして履物A内の踵部Aa上面に取り付ける。歩行時において、履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、履物用板バネ1が変形して、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃を緩和する。また、人の体重が踵側から爪先側へ移動する際に、履物用板バネ1に蓄積された復元力によって、蹴り足側の踵部Baが上方へ押し上げられるので、老人や病人等の蹴る力が弱い人及び健康な人の歩行がアシストされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば老人や病人等の蹴る力が弱い人及び健康な人の歩行をアシストする際に用いられる履物用板バネに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前記板バネが取り付けられた履物としては、例えば矩形の板バネが履物の踵部に埋め込まれた特許文献1の履物踵當と、コイルスプリング或いは板バネが履物の踵部に埋め込まれた特許文献2のバネ敷皮を有する靴がある。しかし、前記文献の板バネ及びコイルスプリングは、履物の踵部に埋め込まれているので、使用する人の体重に応じて、適宜復元力を有するバネに交換することが不可能である。また、歩行時に付与されるバネの復元力が常時一定しているため、人の体重に応じたアシスト力が得られない。また、バネによるアシストが不要であっても、履物の踵部から板バネ及びコイルスプリングを取り除くことが困難であり、履物の用途が、歩行のアシストのみに限定されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公昭11−1180号公報
【特許文献2】実開昭63−19304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、蹴る力が弱い人及び健康な人の歩行をアシストすることができる履物用板バネを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、履物内の踵部上面に取り付けられる板状のバネ体を、該踵部上面と略対応する大きさ及び形状に形成し、前記バネ体を、該バネ体の上面に載置される足の踵部が上方に向けて押し上げられる方向に復元力が蓄積される形状に形成した履物用板バネであることを特徴とする。
【0006】
この発明の態様として、記履物の踵部側と対応する前記バネ体の後端を、該履物内の踵部側の上面と対向して後側斜め下方に向けて折り曲げ、前記履物の爪先側と対応する前記バネ体の前端を、該履物内の土踏まず部側の上面と対向して前側斜め下方に向けて折り曲げることができる。
【0007】
また、この発明の態様として、前記バネ体の前記履物の爪先側と対応する前端に、該履物内の土踏まず部側の上面に押し付けられる支持片を連設することができる。
【0008】
また、この発明の態様として、前記バネ体の前記履物の爪先側と対応する前端に、該履物内の土踏まず部側の上面に押し付けられる支持片を連設し、前記バネ体の前記履物の踵部側と対応する後端に、該踵部の上面に押し付けられる支持片を連設することができる。
【0009】
また、この発明の態様として、前記バネ体の周縁部を、前記履物内の踵部側の上面と対向して該バネ体の外側斜め下方に向けて徐々に広くなるように折り曲げることができる。
【0010】
また、この発明の態様として、前記バネ体の周縁部に、該バネ体の上面側から下面側に向けて溝部を形成するとともに、該溝部をバネ体の周縁部に沿って周方向に対し等間隔に隔てて複数配列することができる。
【0011】
また、この発明の態様として、前記周縁部の端部に、前記履物内の踵部側の上面に押し付けられる支持片を連設することができる。
【0012】
また、この発明の態様として、前記バネ体の端部に連設された支持片の下面に、該支持片が押し付けられる面に対し接触抵抗を付与する接触抵抗付与部を設けることができる。
【0013】
また、この発明の態様として、前記バネ体の前記足の裏の踵部が載置される上面が滑らかな凹状又は凸状に形成することができる。
【0014】
また、この発明の態様として、前記バネ体の前記足の裏の踵部が載置される上面に、該バネ体の厚み方向に貫通して孔部を形成することができる。
【0015】
また、この発明の態様として、前記バネ体を、側面から見て踵側から爪先側に向けて徐々に低くなる形状に形成することができる。
【0016】
また、この発明の態様として、前記バネ体の前記踵部側と対応する後端を、該踵部の後側内壁面に沿う曲面形状に形成することができる。
【0017】
前記履物用板バネは、例えばベーナイト鋼、バネ鋼、リボン綱等の鋼材で構成することができる。
【0018】
また、履物用板バネの板厚は、例えば約0.3mm〜約1mmの範囲に含まれる板厚に形成することができる。なお、人の体重に応じて、約0.3mm以下或いは約1mm以上の厚みに形成された板バネを用いてもよい。
【0019】
接触抵抗付与部は、例えばシート状の粘着体、両面粘着テープ、面ファスナー、マグネット、或いは、突起、係止爪、係止片、或いは、平目や綾目からなるローレット等で構成することができる。
【0020】
被覆部材は、例えば短繊維からなる起毛を静電気植毛するか、或いは、プラスチック、不織布、布地、皮革などを被覆するか、或いは、塗料を塗布するか、金属を鍍金或いは蒸着するか、金属箔を貼り付ける等して構成することができる。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、履物内の踵部上面に履物用板バネを取り付ければ、歩行時において、履物用板バネに蓄積される復元力によって、蹴り足側の踵部が上方へ押し上げられることになり、老人や病人等の蹴る力が弱い人及び健康な人の歩行をアシストすることができる。これにより、歩行時における体重移動がスムースに行えるとともに、足に付加される負担が軽減されるので、快適な歩行が楽しめる。また、人の体重に応じて、歩行をアシストするのに適した復元力を有する履物用板バネに即交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】履物用板バネの取り付け状態を示す履物の縦断側面図。
【図2】図1の履物用板バネの外観形状を示す斜視図。
【図3】図1の履物用板バネの変形状態を示す踵側拡大縦断側面図。
【図4】履物用板バネの上に中敷が敷設された状態を示す履物の縦断側面図。
【図5】バネ体の前端に支持片が連設された他の例の履物用板バネの取り付け状態を示す履物の縦断側面図。
【図6】図5の履物用板バネの外観形状を示す斜視図。
【図7】図5の履物用板バネの変形状態を示す踵側拡大縦断側面図。
【図8】支持片に突起が設けられた他の例の履物用板バネの外観形状を示す斜視図。
【図9】凹状又は凸状の踵載せ部を有する他の例の履物用板バネを示す斜視図。
【図10】丸形状又は楕円形状の孔部を有する他の例の履物用板バネを示す斜視図。
【図11】波形状又はS字状のバネ部を有する他の例の履物用板バネを示す斜視図。
【図12】弾性体を備えた他の例の履物用板バネを示す踵側拡大縦断側面図。
【図13】踵側から爪先側に向けて低くなる形状に形成された他の例の履物用板バネを示す踵側拡大縦断側面図。
【図14】バネ体の後端が踵部の後側内壁面に沿う形状に形成された他の例の履物用板バネを示す斜視図である。
【図15】バネ体の前後端に支持片が連設された他の例の履物用板バネの取り付け状態を示す履物の縦断側面図。
【図16】図15の履物用板バネの外観形状を示す斜視図。
【図17】図15の履物用板バネの変形状態を示す踵側拡大縦断側面図。
【図18】支持片の折り曲げ長さ及び折り曲げ方向の他の例を示す斜視図。
【図19】支持片の折り曲げ方向の他の例を示す斜視図。
【図20】バネ体上面が起毛で覆われた他の例の履物用板バネを示す斜視図。
【図21】バネ体の周縁部が外側斜め下方に向けて折り曲げられた他の例の履物用板バネの外観形状を示す斜視図。
【図22】図21の履物用板バネの外観形状を示す平面図。
【図23】図22の履物用板バネのA−A線矢視断面図(X)及びB−B線矢視断面図(Y)。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0023】
図1は、履物用板バネ1の取り付け状態を示す履物Aの縦断側面図、図2は、図1の履物用板バネ1の外観形状を示す斜視図、図3は、図1の履物用板バネ1の変形状態を示す踵側拡大縦断側面図である。
【0024】
実施例の履物用板バネ1は、履物A内の踵部Aa上面に対し足Bの裏の踵部Baと対向して取り付けられる。歩行時において、履物用板バネ1に蓄積された復元力によって、蹴り足側の踵部Baを上方へ押し上げ、老人や病人等の蹴る力が弱い人の歩行をアシストするものである。
【0025】
履物用板バネ1は、履物A内の踵部Aa上面と略対応する大きさ及び形状に形成された板状のバネ体2を、側面から見て略台形に折り曲げ加工したものである。
【0026】
バネ体2は、例えば約0.3mm〜約1mmの範囲に含まれる板厚のベーナイト鋼を、図示しない打ち抜き機で打ち抜くか、レーザー切断機で切断する等して、平面から見て略矩形状に加工され、履物A内の踵部Aa上面に対し接地が許容される大きさ及び形状に形成されている。なお、ベーナイト鋼の代わりに、例えばバネ鋼、リボン綱等を用いてもよい。
【0027】
実施例において、バネ体2は、0.6mm〜0.8mmの範囲内である板厚のベーナイト鋼で形成されている。また、平坦に形成された中央部の長さw1は64mmに形成され、横幅w2は50mmに形成され、バネ体2の後端2a及び前端2bの長さw3は10mmに形成され、中央部と接地面との間の高さhは6mm又は8mmに形成されている。なお、前記各部の寸法は、履物Aのサイズに応じて変更してもよい。
【0028】
履物Aの踵部Aa側と対応するバネ体2の後端2aは、後側斜め下方に向けて折り曲げられ、踵部Aaの後側内壁面に近接して接地される。
【0029】
履物Aの爪先側と対応するバネ体2の前端2bは、前側斜め下方に向けて斜めに折り曲げられており、履物A内の土踏まず部Ab側の上面に接地される。これにより、復元力が効率よく発揮される
【0030】
つまり、バネ体2は、該バネ体2の上面に載置される足Bの裏の踵部Baが上方に向けて押し上げられる方向に復元力が蓄積される形状に形成されている。
【0031】
例えば約0.3mm〜約0.6mmの板厚に形成された薄いバネ体2は、変形時に蓄積される復元力が小さく、体重の軽い人が使用するのに適している。
【0032】
また、例えば約0.7mm〜約1mmの板厚に形成された厚いバネ体2は、変形時に蓄積される復元力が大きく、体重の重い人が使用するのに適している。
【0033】
なお、バネ体2の板厚は、人の体重に応じて、約0.3mm以下或いは約1mm以上の厚みに変更してもよい。
実施例の履物用板バネ1は、兼用型であるが、例えば紳士、婦人、子供等の人が装着する履物Aのサイズに対応して、複数種の履物用板バネ1を予め製作しておいてもよい。
【0034】
次に、前記履物用板バネ1を、靴型を有する履物A内の踵部Aa上面に取り付けた際の作用及び効果を説明する。
【0035】
先ず、図1、図3に示すように、履物用板バネ1は、履物Aの踵部Aa側上方に開口された開口部Acに対しバネ体2の前端2bから挿入される。
【0036】
バネ体2の後端2aは、踵部Aaの後側内壁面に近接して該踵部Aa側の上面に接地され、バネ体2の前端2bは、履物A内の土踏まず部Ab側の上面に接地される。
つまり、履物用板バネ1が、バネ体2の平坦に形成された上面中央部が上向きとなるようにして、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられる。
【0037】
次に、人の足Bを、履物Aの開口部Acから挿入して、足Bの裏の踵部Baを、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられた履物用板バネ1の上面に載置する。
【0038】
歩行時において、人の足Bに装着された履物Aの踵部Aaを地面に接地した際、人の体重が、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられた履物用板バネ1に付加される。
【0039】
つまり、人の体重によって、踵部Aa上面に取り付けられた履物用板バネ1の中央部が下方に向けて押し下げられ、踵部Aa上面に押し付けられる(図3のa参照)。
【0040】
このとき、履物用板バネ1は、履物Aの踵部Aaを歩行面に接地した際に付加される衝撃を緩和するための緩衝材の役目をするので、履物用板バネ1が復元力に抗して変形されることにより、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和されるとともに、足Bに与える疲労が軽減される。
【0041】
また、人の体重が踵側から爪先側へ移動する際に、人の体重によって押し下げられた履物用板バネ1が元の状態に復帰しようとする際の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが上方に向けて押し上げられるので、老人や病人等の蹴る力が弱い人及び健康な人の歩行がアシストされる(図3のb参照)。
【0042】
これにより、歩行時における人の体重移動がスムースに行えるとともに、人の足Bに付加される負担が軽減されるので、快適な歩行が楽しめる。
【0043】
また、履物用板バネ1は、履物A内の踵部Aa上面に載置しているだけであるので、人の体重に応じて、歩行をアシストするのに適した復元力を有する履物用板バネ1に交換することができる。さらに、履物用板バネ1を、履物A内の踵部Aaから抜き取れば、通常の履物Aとして使用することができる。
【0044】
また、バネ体2の後端2aを、踵部Aaの後側内壁面に近接して接地するので、足Bの裏の踵部Baが、踵部Aaの後側内壁面とバネ体2の後端側縁部との間に落ち込むか、挟み込まれるのを防止することができ、快適な履き心地が得られる。
【0045】
また、図4に示すように、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられた履物用板バネ1の上に、柔軟性及び緩衝性を有する中敷3を敷設してもよい。
【0046】
つまり、人の体重が中敷3に付加され、その中敷3が履物用板バネ1の上面に押し付けられるため、踵部Aaと中敷3との接触抵抗により、履物用板バネ1の取り付け位置が変位するのを防止することができる。
【0047】
図5は、バネ体2の前端2bに支持片2cが連設された他の例の履物用板バネ1の取り付け状態を示す履物Aの縦断側面図、図6は、図5の履物用板バネ1の外観形状を示す斜視図、図7は、図5の履物用板バネ1の変形状態を示す踵側拡大縦断側面図である。
【0048】
本例の履物用板バネ1は、履物Aの爪先側と対応するバネ体2の前端2bに、履物Aの爪先側と対応する方向に向けて支持片2cが水平に連設されている。
また、履物A内の土踏まず部Ab側の上面に押し付けられる支持片2cの下面側には、図6中のX部拡大図に示すように、粘着性及び柔軟性を有する合成ゴムで形成されたシート状の粘着体4が取り付けられている。なお、支持片2cの長さw4は10mm以内の寸法に形成されている。
【0049】
履物用板バネ1は、前記と同様にして、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられ、バネ体2の後端2aは、踵部Aaの後側内壁面に近接して該踵部Aa側の上面に接地される。また、バネ体2の前端2bは、履物A内の土踏まず部Ab側の上面に接地される。
【0050】
バネ体2の前端2bに連設された支持片2cの粘着体4は、履物A内の踵部Aa上面に押し付けられ、その粘着体4の粘着力によって、履物用板バネ1が履物A内の踵部Aa上面に粘着固定される(図7のc参照)。
【0051】
履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、履物用板バネ1が変形して、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
また、履物用板バネ1の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが押し上げられ、人の歩行がアシストされるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0052】
さらに、支持片2cが踵部Aa上面に対し平面的に押し付けられるので、履物用板バネ1に蓄積される復元力が効率よく発揮されるだけでなく、踵部Aaの内壁面にキズが付くのを防止することができる。
【0053】
履物用板バネ1が変形した際に、粘着体4も弾性変形するので、履物用板バネ1の取り付け位置及び粘着体4の粘着位置が変位しにくく、人の歩行がアシストされる取り付け位置を保つことができる(図7のd参照)。
【0054】
一方、粘着体4の粘着力に抗して、バネ体2の支持片2cを踵部Aa上面から引き剥がすだけで、履物用板バネ1を、履物A内から簡単且つ容易に抜き取ることができ、着脱が楽に行える。
なお、粘着体4の代わりに、例えば両面粘着テープ、面ファスナー等を用いて取り付けてもよい。
【0055】
前記粘着体4に代わる他の変位防止手段として、例えば図8中のY部拡大図に示すように、踵部Aa上面に押し付けられる支持片2cの下面側に、側面から見て三角形状の突起5を該支持片2cの下面に沿って複数形成してもよい。
【0056】
つまり、履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、バネ体2の支持片2cが踵部Aa上面に押し付けられ、該支持片2cの突起5…が踵部Aa上面に対し食い込むことになる。
これにより、歩行時において、履物用板バネ1の取り付け位置が変位するのを防止することができ、人の歩行がアシストされる取り付け位置を保つことができる。
【0057】
前記突起5の代わりに、例えば平目、綾目等の凹凸を支持片2cの下面側にローレット加工してもよい。
なお、平目は、バネ体2の長手方向と直交して幅方向に形成するのが好ましい。また、梨地、網目、格子或いは係止爪、係止片等の接触抵抗付与部を支持片2cの下面側に形成してもよく、実施例の突起5のみに限定されるものではない。
また、図8で説明した構成は、図9〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0058】
図9の(g)は、足Bの裏の踵部Baと対応する凹状の踵載せ部2dが、バネ体2の中央部に形成された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図、図9の(h)は、足Bの裏の踵部Baと対向して凸状の踵載せ部2eが、バネ体2の中央部に形成された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図である。
【0059】
図9の(g)に示す履物用板バネ1は、凹状の踵載せ部2dが、足Bの裏の踵部Baと対応して該踵部Baとフィットする大きさ及び形状に形成され、該踵部Baが安定して載せられる滑らかな曲面形状に形成されている。
【0060】
つまり、図9の(g)に示す履物用板バネ1が取り付けられた履物A内に人の足Bを挿入した際に、足Bの裏の踵部Baが、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられた履物用板バネ1の踵載せ部2dに載置される。
【0061】
これにより、平坦に形成された履物用板バネ1の上に足Bの踵部Baを載せるよりも、履物Aの履き心地が良く、歩行時において違和感を受けることがない。
【0062】
履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、履物用板バネ1が変形して、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
また、履物用板バネ1の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが押し上げられ、人の歩行がアシストされるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0063】
図9の(h)に示す履物用板バネ1は、凸状の踵載せ部2eが、足Bの裏の踵部Baと対向してバネ体2の中央部に形成され、側面から見て山形となるように形成されている。
【0064】
つまり、図9の(h)に示す履物用板バネ1が取り付けられた履物Aを装着した際に、足Bの裏の踵部Baに、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられた履物用板バネ1の踵載せ部2eが押し付けられる。
【0065】
履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、履物用板バネ1が変形して、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。且つ、平坦に形成された履物用板バネ1より大きな復元力が、凸状の踵載せ部2eを有する履物用板バネ1に蓄積される。
【0066】
また、履物用板バネ1の変形量が大きく、蓄積された大きな復元力によって、蹴り足側の踵部Baが勢いよく押し上げられ、人の歩行が積極的にアシストされるので、前記実施例と略同等或いは同等以上の作用及び効果を奏することができる。
なお、踵載せ部2eを、例えば足Bの裏の踵部Baと対向する方向に向けて突出する滑らかな弧形状、半円形状等に形成してもよい。
【0067】
また、図9で説明した構成は、図1〜図8及び図10〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0068】
図10の(i)は、平面から見て丸形状の孔部6が、バネ体2の中央平面部に複数形成された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図、図10の(j)は、前記孔部6より小径の孔部7が、バネ体2の中央平面部に対し幅方向に3列配置された履物用板バネ1を示す斜視図、図10の(k)は、平面から見て楕円形状の孔部8が、バネ体2の中央平面部に対し長手方向と平行して4個配列された履物用板バネ1示す斜視図である。
【0069】
図10の(i)に示す履物用板バネ1は、孔部6が、バネ体2の中央平面部に対し厚み方向に貫通して形成されており、該中央平面部に対し長手方向に所定間隔に隔てて3個配列されている。
【0070】
つまり、図10の(i)に示す履物用板バネ1が人の体重によって変形される際に、バネ体2の孔部6を通して、履物用板バネ1の中央平面部と履物A内の踵部Aa上面との間に存在する空気或いは雰囲気が効率よく通気される。
【0071】
履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、履物用板バネ1が変形して、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
【0072】
また、履物用板バネ1の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが押し上げられ、人の歩行がアシストされるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0073】
また、バネ体2の孔部6を通して、履物A内の汗、湿気等の水分が効率よく通気されるので、雑菌や異臭等が発生するのを防止することができる。
【0074】
足Bの裏と履物用板バネ1との接触面積が少なく、足Bの裏に履物用板バネ1が貼り付きにくく、快適な歩行が楽しめる。また、履物Aを脱ぐ際に、履物用板バネ1が、足Bと一緒に履物Aの外へ飛び出すのを防止することができる。
【0075】
孔部6を大きくするか、孔部6の孔数を増やせば、履物用板バネ1全体の重量を軽くすることができ、軽量化が図れる。
【0076】
履物用板バネ1を構成する鋼材の使用量が少なくなるので、材料費が安くなり、安価に製造及び販売することができる。
【0077】
履物用板バネ1の軽量化によって、人の足Bに付加される重量感が軽減され、疲労がたまりにくくなる。
【0078】
図10の(j)に示す履物用板バネ1は、前記孔部6より小径に形成された丸形状の孔部7が、バネ体2の中央平面部に対し幅方向に3列配置されている。また、図10の(k)に示す履物用板バネ1は、平面から見て楕円形状の孔部8が、バネ体2の中央平面部に対し長手方向と平行して4個配列されている。
【0079】
つまり、図10の(j)、(k)に示す履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、履物用板バネ1が変形して、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
【0080】
また、履物用板バネ1の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが押し上げられ、人の歩行がアシストされるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0081】
なお、孔部6,7,8を、例えば菱形、星形、ハート形、花形、雲形、卵形、或いは、正方形、矩形、三角形、五角形、六角形、或いは、弧線形、波線形、直線形等の形状に変更してもよく、実施例の丸形状や楕円形状のみに限定されるものではない。
また、図10で説明した構成は、図1〜図9及び図11〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0082】
図11の(m)は、側面から見て波形状のバネ部9が、バネ体2の中央部に形成された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図、図11の(n)は、側面から見てS字状のバネ部10が、バネ体2の両端部に形成された履物用板バネ1を示す斜視図である。
【0083】
図11の(m)に示す履物用板バネ1は、上方に湾曲された滑らかな曲線を有する上向き湾曲部9aと、下方に湾曲された滑らかな曲線を有する下向き湾曲部9bとからなる波形状のバネ部9が、バネ体2の中央部に対し幅方向に平行して形成されるとともに、該バネ体2の中央部に対し長手方向に4列配置されている。
【0084】
つまり、図11の(m)に示す履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、バネ体2及びバネ部9が変形し、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
【0085】
また、バネ体2及びバネ部9の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが押し上げられ、人の歩行がアシストされるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0086】
また、バネ体2の平坦な部分は一挙に復元しようとするが、波形状のバネ部9は緩やかに復元するので、蹴り足側の踵部Baに対しソフトな押し上げ感覚が付与される。なお、波形状のバネ部9は、例えば1列、2列、3列、或いは、4列以上配置してもよい。
【0087】
図11の(n)に示す履物用板バネ1は、側面から見てS字状のバネ部10が、バネ体2の両端部に対し前後対称となるように形成されている。
つまり、図11の(n)に示す履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、バネ体2及びバネ部10が変形し、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
【0088】
また、バネ体2及びバネ部10の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが押し上げられ、人の歩行がアシストされるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
また、バネ体2の平坦な部分は一挙に復元しようとするが、S字状のバネ部10は緩やかに復元するので、蹴り足側の踵部Baに対しソフトな押し上げ感覚が付与される。
なお、図11で説明した構成は、図1〜図10及び図12〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0089】
図12の(o)は、コイルバネ11が、バネ体2の下面中央部に取り付けられた他の例の履物用板バネ1を示す踵側拡大縦断側面図、図12の(p)は、ゴム部材12が、バネ体2の下面中央部に取り付けられた履物用板バネ1を示す踵側拡大縦断側面図である。
【0090】
図12の(o)、(p)に示す履物用板バネ1に人の体重が付加された際に、履物用板バネ1の変形によって、コイルバネ11或いはゴム部材12が圧縮されるので、履物用板バネ1のみで緩衝するよりも、人の足Bの踵部Baに付加される大きな衝撃が緩和される。
【0091】
また、履物用板バネ1の復元力と、コイルバネ11或いはゴム部材12の復元力とによって、蹴り足側の踵部Baが勢いよく押し上げられ、人の歩行が積極的にアシストされるので、前記実施例と略同等又は同等以上の作用及び効果を奏することができる。
なお、図12で説明した構成は、図1〜図11及び図13〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0092】
図13は、バネ体2が、側面から見て踵側から爪先側に向けて徐々に低くなる斜面又は曲面に形状に形成された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図である。
【0093】
つまり、履物用板バネ1が、履物Aの踵側から爪先側に向けて低くなるように形成されているので、該履物用板バネ1が取り付けられた履物A内に対し人の足Bを挿入するとき、履物用板バネ1によって足Bの挿入が妨げられるようなことがない。
【0094】
これにより、履物A内に対する足Bの挿入及び抜き取りがスムースに行える。また、バネ体2を、踵側から爪先側に向けて低くなるような滑らかな曲面形状に形成してもよい。
なお、図13で説明した構成は、図1〜図12及び図14〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0095】
図14は、履物Aの踵部Aa側と対応するバネ体2の後端2aが、該踵部Aaの後側内壁面に沿う曲面形状に形成された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図である。
【0096】
本例の履物用板バネ1は、バネ体2の後端2aを、踵部Aaの後側内壁面に近接且つ沿って接地するので、踵部Aaの後側内壁面とバネ体2の後端側縁部との間に形成される隙間が狭く、履物用板バネ1が取り付けられた履物Aを装着した際に、足Bの裏の踵部Baが、バネ体2の後端側に落ち込むか、挟み込まれるのを防止することができる。
【0097】
なお、図14で説明した構成は、図1〜図13及び図15〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0098】
図15は、バネ体2の後端2a及び前端2bに支持片2cが連設された他の例の履物用板バネ1の取り付け状態を示す履物Aの縦断側面図、図16は、図15の履物用板バネ1の外観形状を示す斜視図、図17は、図15の履物用板バネ1の変形状態を示す踵側拡大縦断側面図である。
【0099】
本例の履物用板バネ1は、履物Aの踵部Aa側と対応するバネ体2の後端2aに、該踵部Aa側と対応する方向に向けて支持片2cが水平に連設されている。また、履物Aの爪先側と対応するバネ体2の前端2bに、該爪先側と対応する方向に向けて支持片2cが水平に連設されている。また、履物A内の踵部Aa側の上面に押し付けられる支持片2cと、土踏まず部Ab側の上面に押し付けられる支持片2cの下面側には、粘着体4が取り付けられている。
【0100】
履物用板バネ1は、前記実施例と同様に、履物Aの踵部Aa側上方に開口された開口部Acから挿入され、バネ体2の支持片2c,2cに取り付けられた粘着体4,4の粘着力によって履物A内の踵部Aa上面に粘着固定される(図17のq参照)。
【0101】
つまり、一方の支持片2cに取り付けられた粘着体4で粘着固定するよりも大きな固定力が得られ、履物用板バネ1を、履物A内の踵部Aa上面に対し確実且つ強固に固定することができる(図17のr参照)。
なお、前記粘着体4の代わりに、前記突起5を、バネ体2の支持片2c,2cに設けてもよい。
【0102】
図18の(s)は、バネ体2の後端2aに短尺の支持片2cが連設された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図、図18の(t)は、前後の支持片2c,2cが内側に折り返された他の例の履物用板バネ1を示す斜視図、図18の(u)は、前後の支持片2c,2cが外側及び内側に折り曲げられた他の例の履物用板バネ1を示す斜視図である。
【0103】
図18の(s)は、バネ体2の後端2aに連設された支持片2cの長さw5が5mm以内の寸法に形成され、前端2bに連設された支持片2cの長さw4が10mm以内の寸法に形成されている。つまり、後端2aに連設された短い方の支持片2cを、踵部Aaの後側内壁面に近接して接地することができる。
【0104】
図18の(t)は、バネ体2に連設された前後の支持片2c,2cが内側に向けて長さw4の寸法に折り返されている。つまり、支持片2cが前後に突出していないので、バネ体2の後端2aを、踵部Aaの後側内壁面に近接して接地することができる。
【0105】
図18の(u)は、バネ体2に連設された前後の支持片2c,2cが外側前後方向に向けて長さw5の寸法に突出された後、内側に向けて長さw4の寸法に折り返されている。つまり、バネ体2に連設されたいずれか一方の支持片2cを、踵部Aaの後側内壁面に近接して接地することができる。
【0106】
図19の(v)は、バネ体2の後端2a及び前端2bが内側に折り曲げられ、後端2a及び前端2bに連結された支持片2c,2cが外側に折り曲げられた他の例の履物用板バネ1を示す斜視図、図19の(w)は、前側の支持片2cが前方に折り曲げられ、後側の支持片2cが内側に折り曲げられた他の例の履物用板バネ1を示す斜視図である。
【0107】
図19の(v)は、バネ体2の後端2a及び前端2bが内側斜め下方に向けて折り曲げられ、後端2a及び前端2bに連結された支持片2c,2cが外側前後方向に向けて長さw5の寸法だけ突出するように折り曲げられている。つまり、履物A内の踵部Aa上面に対する支持片2cの接地面積が広く、接地時の安定性が向上する。
【0108】
図19の(w)は、バネ体2の前端2bに連結された支持片2cが前方に向けて長さw4だけ突出するように折り曲げられ、後端2aに連結された支持片2cが内側に向けて長さw4の寸法だけ折り曲げられている。
【0109】
つまり、支持片2cが後側に突出していないので、バネ体2の後端2aを、踵部Aaの後側内壁面に近接して接地することができる。また、支持片2cの接地面積が広く、接地時の安定性が向上する。
【0110】
図20は、バネ体2の上面全体が短繊維からなる起毛13で覆われた他の例の履物用板バネ1を示す斜視図である。
短繊維からなる起毛13は、静電気塗装と同じ原理である静電気植毛加工によってバネ体2の上面全体に対し均一に植毛されている。すなわち、高圧静電界における静電吸引力を利用し、予め接着剤が塗布された基材であるバネ体2の上面に対し化学繊維製の短繊維からなる起毛13が垂直且つ均一に植毛されている。
【0111】
つまり、図20の履物用板バネ1が取り付けられた履物A内に人の足Bを挿入した際に、足Bの裏の踵部Baが、履物A内の踵部Aa上面に取り付けられたバネ体2の起毛13で覆われた上面に載置される。
【0112】
これにより、金属製の履物用板バネ1に足Bの裏を載置しているような冷たい感覚がなく、良好な履き心地が得られる。
【0113】
さらに、人の体重によって、履物用板バネ1が復元力に抗して変形されることにより、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
また、履物用板バネ1の復元力によって、蹴り足側の踵部Baが押し上げられ、人の歩行がアシストされるので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0114】
なお、起毛13の代わりに、例えばプラスチック、不織布、布地、皮革等をバネ体2の外面に被覆してもよい。また、バネ体2の外面に、例えば塗料を塗布するか、金属を鍍金或いは蒸着するか、金属箔を貼り付ける等してもよい。
前記起毛13或いは他の部材が覆われる構成は、図1〜図20の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0115】
図21は、バネ体2の周縁部2fが外側斜め下方に向けて折り曲げられた他の例の履物用板バネ1の外観形状を示す斜視図、図22は、図21の履物用板バネ1の外観形状を示す平面図、図23は、図22の履物用板バネ1のA−A線矢視断面図(X)及びB−B線矢視断面図(Y)である。
【0116】
本例の履物用板バネ1は、バネ体2が、履物Aの踵部Aaの内壁面に沿う曲面形状であって、平面から見て略楕円形状に形成されている。
バネ体2の周縁部2fは、内側中央部から外側斜め下方に向けて斜めに折り曲げられている。また、周縁部2fは、該バネ体2の上面側から下面側に向けて徐々に広くなるように形成されている。
【0117】
周縁部2fには、略矩形状の溝部2gが周縁部2fの斜面に沿ってバネ体2の上面側から下面側に向けて形成されている。また、溝部2gは、周縁部2fに沿って周方向に対し略等間隔に隔てて複数配列されている。
【0118】
周縁部2fの全長は、溝部2g…によって複数の縁部2f1に分割されており、縁部2f1…に蓄積される復元力が独立して効率よく発揮される。また、縁部2f1の端部には、支持片2f2が水平に連設されている。
【0119】
つまり、図21の履物用板バネ1が収容された履物Aを装着して歩行すれば、履物Aの踵部Baに収容された履物用板バネ1に対し人の体重が付加された際に、バネ体2の周縁部2fに形成された縁部2f1…が独立して変形するので、人の足Bの踵部Baに付加される衝撃が緩和される。
【0120】
また、周縁部2fの縁部2f1…に蓄積された復元力によって、蹴り足側の踵部Baが上方へ押し上げられるので、前記実施例のようにバネ体2の後端2a及び前端2bに蓄積された復元力を利用するよりも、復元力が安定して得られる。
【0121】
さらに、履物用板バネ1は、履物Aの踵部Aaの内壁面に沿った形状に形成されているので、取り付け位置が変位するか、履物Aの内壁面にキズが付くのを防止することができる。
なお、前記図8〜図14の構成は、図21〜図23の履物用板バネ1にも適用することができる。
【0122】
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の接触抵抗付与部は、粘着体4、突起5等に対応し、
以下同様に、
被覆部材は、起毛13等に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【0123】
前記履物用板バネ1を履物Aの踵部Aa上面に固定するならば、図1に示す靴型の履物A以外に、例えば草履、サンダル、スリッパ等の踵側が開放された履物に取り付けることができる。
【符号の説明】
【0124】
A…履物
Aa…踵部
Ab…土踏まず部
Ac…開口部
B…足
Ba…踵部
1…履物用板バネ
2…バネ体
2a…後端
2b…前端
2c…支持片
2d,2e…踵載せ部
2f…周縁部
2f1…縁部
2f2…支持片
2g…溝部
3…中敷
4…粘着体
5…突起
6,7,8…孔部
9,10…バネ部
11…コイルバネ
12…ゴム部材
13…起毛

【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物内の踵部上面に取り付けられる板状のバネ体を、該踵部上面と略対応する大きさ及び形状に形成し、
前記バネ体を、該バネ体の上面に載置される足の踵部が上方に向けて押し上げられる方向に復元力が蓄積される形状に形成した
履物用板バネ。
【請求項2】
前記履物の踵部側と対応する前記バネ体の後端を、該履物内の踵部側の上面と対向して後側斜め下方に向けて折り曲げ、
前記履物の爪先側と対応する前記バネ体の前端を、該履物内の土踏まず部側の上面と対向して前側斜め下方に向けて折り曲げた
請求項1に記載の履物用板バネ。
【請求項3】
前記バネ体の前記履物の爪先側と対応する前端に、該履物内の土踏まず部側の上面に押し付けられる支持片を連設した
請求項1又は2に記載の履物用板バネ。
【請求項4】
前記バネ体の前記履物の爪先側と対応する前端に、該履物内の土踏まず部側の上面に押し付けられる支持片を連設し、
前記バネ体の前記履物の踵部側と対応する後端に、該踵部の上面に押し付けられる支持片を連設した
請求項1又は2に記載の履物用板バネ。
【請求項5】
前記バネ体の周縁部を、前記履物内の踵部側の上面と対向して該バネ体の外側斜め下方に向けて徐々に広くなるように折り曲げた
請求項1に記載の履物用板バネ。
【請求項6】
前記バネ体の周縁部に、該バネ体の上面側から下面側に向けて溝部を形成するとともに、該溝部をバネ体の周縁部に沿って周方向に対し等間隔に隔てて複数配列した
請求項5に記載の履物用板バネ。
【請求項7】
前記周縁部の端部に、前記履物内の踵部側の上面に押し付けられる支持片を連設した
請求項5又は6に記載の履物用板バネ。
【請求項8】
前記バネ体の端部に連設された支持片の下面に、該支持片が押し付けられる面に対し接触抵抗を付与する接触抵抗付与部を設けた
請求項1〜7のいずれか一つに記載の履物用板バネ。
【請求項9】
前記バネ体の前記足の裏の踵部が載置される上面が滑らかな凹状又は凸状に形成された
請求項1〜8のいずれか一つに記載の履物用板バネ。
【請求項10】
前記バネ体の前記足の裏の踵部が載置される上面に、該バネ体の厚み方向に貫通して孔部が形成された
請求項1〜9のいずれか一つに記載の履物用板バネ。
【請求項11】
前記バネ体が、側面から見て踵側から爪先側に向けて徐々に低くなる形状に形成された
請求項1〜10のいずれか一つに記載の履物用板バネ。
【請求項12】
前記バネ体の前記踵部側と対応する後端が、該踵部の後側内壁面に沿う曲面形状に形成された
請求項1〜11のいずれか一つに記載の履物用板バネ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−36394(P2011−36394A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−186203(P2009−186203)
【出願日】平成21年8月11日(2009.8.11)
【出願人】(509226808)
【Fターム(参考)】