説明

平板状可撓性靴用防滑材および防滑靴底

【課題】雪上路面或いは氷結路面に使用する防滑靴の靴底の長期間使用による膨潤や、強度低下を改良し、強度を維持することにより防滑機能の低下を防止する。
【解決手段】防滑材の母材としてのゴム又は熱可塑性樹脂50〜70質量%とセラミックス粒子30〜50質量%を混合し、バインダーと共に平板状に成形し、使用に際して、靴底の意匠を兼ねて任意の形状に裁断して靴底に固着される平板状可撓性靴用防滑材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板状可撓性靴用防滑材および防滑靴底に関する。より詳細に述べると、本発明は、ゴム又は熱可塑性樹脂とセラミックス粒子をバインダーで結合させ、平板状に成形した平板状可撓性靴用防滑材および前記靴用防滑材を固着せせた防滑靴底に関する。
【背景技術】
【0002】
雪が積もった道路或いは氷結した路面を歩く場合、滑らないように、ゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂を主成分とする靴底に防滑機能を持たせる各種の方法が採用されてきた。
【0003】
最も古典的な方法は、底を厚くして、深いしぼを形成する方法である。この従来法の場合、雪が深いしぼの溝の中に入り込み、凍結して、防滑効果が低下するという欠点、或いは氷結した道路で防滑効果が低下するという欠点がある。
【0004】
また、別の従来技術として、靴底にスタッドを埋設する方法がある。この従来技術の場合、雪がない道路や氷結していない舗装道路や鉄板の上を歩く時は、逆に滑りやすいという欠点や、靴全体の質量を増加させるという欠点がある。
【0005】
さらに、別の従来技術として、靴底の踵部分に鋼鉄製のフォーク形状のアンカーを埋め込み、必要に応じて、フォークが路面を咬むようにした方法がある。この従来技術の場合、靴に常時防滑機能が備わっていないので、煩わしいという欠点がある。
【0006】
然しながら、「滑る」という物理現象を理論的に考察すると、雨に濡れた歩道、雪が積もった道路、氷結した道路、或いは舟の甲板、魚市場等濡れた路面を歩行する際に使用するゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂を主成分とする靴の底に使用する防滑材が防滑機能を満足に奏功するには、その防滑材に、靴の底と路面との界面の水をよく吸収する性質と、強度を維持するという二律背反する性質を同時に付与しなければならないことが理解される。
【0007】
一般に、2つの物体が接触したまま相対運動をしようとするとき、または相対運動をしつつあるときには、その界面で、運動を阻止しようとする力が接線方向に働く、このために発生する相対運動に対する抵抗を摩擦という。摩擦は、(1)みかけの接触面積の内部の何点かで真の接触が起き、そこで両面が凝着し、(凝着は塑性変形に伴って起き、その付近一帯が塑性変形する)相対運動が常にその凝着部の剪断などを伴う場合、(2)運動に伴って、片方が相手の面の凹凸を上下する際に、力学的エネルギーの一部が熱として失われる場合、(3)片方の面の凸部が相手の面を掘り起こしてゆく仕事がある場合に発生する。
【0008】
歩行する場合、ゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂を主成分とする靴の底の面と路面が接触して、路面の凸部が靴の底の面を掘り起こしてゆく仕事をする場合に摩擦が発生し、歩行しても滑らなくなる。逆に、靴の底の面と、路面の堅い面との界面に、靴の底を被うような膜が形成され、路面の凸部が靴の底の面を掘り起こしてゆく仕事ができなくなった場合に、摩擦が発生しなくなり、滑るという現象が発生する。
【0009】
ゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂を主成分とする靴の底の面と、路面との界面に形成される膜が形成される原因は水である。従って、滑りを防止するには、(イ)靴の底の面と、路面との界面に在る水を迅速に除去して、路面の凸部が靴の底の面を掘り起こしてゆく仕事ができるようにするか、(ロ)靴の底の面の凸部が、路面を掘り起こしてゆく仕事ができるようにすることである。(イ)のためには、靴の底に、迅速に且つ出来るだけ多くの水を吸収する性質を付与することである。(ロ)のためには、靴の底に、路面の硬度よりも高い高度を与え、路面を確実に咬む性質、即ち投錨効果を付与することである。
【0010】
この滑り理論を考察して、種子の殻、果実の核及び皮革の粉砕物の少なくとも一種をジエン系ゴム100重量部に対して3〜30重量部配合したことを特徴とするゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂を主成分とする靴の底用ゴム組成物が提案された(特開平5−154005号公報)。
【0011】
然しながら、この従来技術の場合、長期間使用する間に、吸水性の種子の殻、果実の核及び皮革の粉砕物が膨潤して、強度が低下し、防滑機能が低下するという欠点がある。
【0012】
また、この滑り理論を考察して、ゴムおよび/または樹脂100重量部に対して、クルミ殻またはイネ科の穀物類の殻を平均粒子径1.0mm以下に粉砕した粉砕物を0.05重量部以上2.0重量部以下配合する方法が提案された(特許第3270387号公報)。
【0013】
然しながら、この従来技術の場合も、長期間使用する間に、吸水性の種子の殻の粉砕物が膨潤して、強度が低下し、防滑機能が低下するという欠点がある。
【0014】
上述したように、吸水性の材料は、雪上或いは氷結路面で使用する靴用の防滑材としては、満足すべきものではない。
【特許文献1】特開平5−154005号公報
【特許文献2】特許第3270387号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、雪が積もった道路、或いは氷結した道路を歩行する際に使用する防滑靴の靴底が、長期間使用する間に膨潤し強度が低下するという欠点を改良し、且つ強度を維持することにより防滑機能の低下を防止すること、並びに生産性、生産コスト、及びマーチャンダイジングの観点から改良された靴用防滑材及び靴用防滑材を固着させた靴底を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者は、課題を解決する手段を策定するために、前述した防滑理論、即ち、(イ)靴の底の面と路面との界面に在る水を迅速に除去して、路面の凸部が靴の底の面を掘り起こしてゆく仕事ができるようにするか、(ロ)靴の底の面の凸部が、路面を掘り起こしてゆく仕事ができるようにすることを応用した。
【0017】
このために、防滑材の主材として、セラミックス粒子を使用することを検討した。セラミックス粒子により、靴の底に路面の硬度よりも高い硬度を与え、路面に堆積している雪或いは氷雪を確実に咬む性質、即ち投錨効果を付与することができ、靴の底の面の凸部が、路面を掘り起こしてゆく仕事ができる。
【0018】
セラミックスは高価である。従って、セラミックス粒子を、ゴムおよび/または合成樹脂製の靴底全体に分散させて成形して、靴底表面に固着する製造方法では、靴全体のコストを引き上げることになる。
【0019】
従って、本発明者は、ゴム又は熱可塑性樹脂とセラミックス粒子を所定の配合比率で混合してバインダーで結合させ、所定の弾性を有するシート状に成形し、任意の形状に裁断して靴底に固着させることとした。
【0020】
本発明で使用する用語「セラミックス」は、「高温で焼結または溶融して製造された主要構成物質が無機・非金属である固体材料」と定義する。
【0021】
本発明で使用されるセラミックスの例としては、酸化物セラミックスがある。酸化物セラミックスには、アルミナ(酸化アルミニウム)、アルミネイト、ムライト、亜鉛酸化物、希土類酸化物、クロム酸化物、コバルト酸化物、シリカ、ジルコニア、スズ酸化物、タングステン酸化物、ジルコン酸塩等が例示される。
【0022】
本発明で使用されるセラミックスの別の例としては、非酸化物セラミックスがある。非酸化物セラミックスには、窒化物(Si3N4、AlN、BN、TiN等)、炭化物(SiC、TiC、B4C、WC等)、硼化物(LaB6、TiB2、ZrB2等)、硫化物(CdS、MoS2等)、けい化物(MoSi2等)が例示される。
【0023】
本発明では、さらにセラミックスをマトリックスとするセラミックス複合材料、セラミックス中に繊維を配合することによって強度又は靱性を強化した繊維強化セラミックス、セラミックス中に母材と異なる材質の粒子を分散させて強度又は靱性を強化した粒子分散セラミックス、セラミックスと金属との複合材料であるサ−メットも使用することができる。
【0024】
本発明で使用される好ましいセラミックスは、酸化物のアルミナと非酸化物である炭化チタンから成る緻密でビッカース硬さが2000と大きな炭化チタン分散アルミナ、或いはジルコニア微粒子を添加したジルコニア添加アルミナ、部分安定化ジルコニアなどにアルミナを分散させてジルコニアの粒成長を抑制し、強度や靱性を更に改善したアルミナ分散ジルコニア、炭化チタン、炭化タングステン、窒化チタン、硼化チタン、硼化ジルコニウム等である。
【0025】
本発明で使用するセラミックス粒子は、それ自体が在る程度の吸水性能を有していることが好ましい。そのためには、セラミックス粒子の表面に気孔を形成することが好ましい。気孔は、連続気孔より独立気孔の方は好ましい。ただし、100%連続気孔、或いは100%独立気孔の形成は難しく、それぞれが混在している場合が殆どである。気孔を形成するのは、セラミックス製造時に、籾殻や有機繊維を混合して焼成する方法が一般的で、ガラス質が形成されるような温度でこれらがガス化する際、閉気孔をもつ多孔体が製造される。
【0026】
本発明で使用するセラミックス粒子の平均粒径は65〜1000μm、好ましくは500〜1000μmである。セラミックス粒子の平均粒径が65μm以下になると、微細な粉体となり、防滑効果が低減するので好ましくない。逆に、セラミックス粒子の平均粒径が1000μm(1mm)以上になると、母材となるゴム又は熱可塑性樹脂との固着力が弱くなり、歩行を重ねるに従って、脱落する恐れがある。
【0027】
本発明の靴底用防滑材を製造する方法は、任意のゴム及び/又は熱可塑性樹脂とセラミックスを所定の配合比率で配合、混合し、所定のバインダーで、両者を固着させ、厚さ0.8〜9mmの平板状に成形する。セラミックスと任意のゴム及び/又は熱可塑性樹脂との配合比率は50〜70質量%:30〜50質量%、好ましくは、55〜65質量%:45〜35質量%である。
【0028】
本発明の靴底用防滑材を実際に靴底に適用するには、厚さ0.8〜9mmの平板状に成形した防滑材を、靴底の意匠を兼ねて、任意の形状に裁断して、靴底に靴底モールドに載置し、ついで靴底用ゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂配合物を充填し、プレスして製造される。
【0029】
本発明の防滑材に使用する母材は、ゴム又は熱可塑性合成樹脂、或いはゴムと熱可塑性合成樹脂との混合物であり、特段に限定されない。ただし、本発明の防滑靴底に使用する主材としてゴムを使用した場合、比較的柔らかいゴム(硬度45〜70°)であれば、ゴム配合はあまり関係なく製造できる。
【0035】
従って、本発明によると、上記課題は次ぎの各項に記載した発明により解決される。
1.母材としてのゴム/及び又は熱可塑性樹脂と、セラミックス粒子を、ゴム及び/又は熱可塑性樹脂50〜70質量%:セラミックス粒子30〜50質量%の配合比率で混合し、バインダーと共に平板状に成形し、使用に際して、靴底の意匠を兼ねて任意の形状に裁断して靴底に固着される平板状可撓性靴用防滑材。
【0036】
2.前記1項において、セラミックス粒子の粒径が65〜1000μmである。
【0037】
3.前記1または2項において、平板状に成形した防滑材の厚さが0.8〜9mmである。
【0038】
4.前記1〜3項のいずれかに記載した平板状可撓性靴底用防滑材を、靴底の意匠を兼ねて所定の形状に裁断して靴底モールドに載置し、ついで靴底用ゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂配合物を充填し、プレスして製造された防滑靴底。
【発明の効果】
【0039】
請求項1に記載した発明により、下記に例示する効果を奏功する。
1.セラミック粒子を使用するので、靴の底の面と、路面との界面に在る水を迅速に除去して、路面の凸部が靴の底の面を掘り起こしてゆく仕事ができ、同時に、靴の底の面の凸部が、路面を掘り起こしてゆく仕事ができるので、雪が積もった路面或いは氷結した路面を歩行する際に、防滑機能を理想的に奏功することができる。
【0040】
2.ゴム/及び又は熱可塑性樹脂をセラミックス粒子を固着させるための母材として使用するので、セラミックス粒子を直接靴底に分散して固着する方法に比べて高価なセラミックス粒子のし使用量を低減することができる。
【0041】
3.実際に靴底に適用する前は、平板状の可撓性靴用防滑材として製造されていて、使用に際して、靴底の意匠を兼ねて任意の形状に裁断して靴底に固着させるタイプの新規な防滑材なので、靴のサイズ、使用者の年齢、性別、用途、靴底の意匠等に応じて様々なバリエーションの製造が可能で、汎用性が拡がる。
【0042】
請求項2に記載した発明により、セラミックス粒子の粒径が65〜1000μmなので、防滑効果が低減することなく、母材であるゴム及び/又は熱可塑性樹脂との結合力が安定し、脱落しない。
【0043】
請求項3に記載した発明により、平板状に成形した防滑材の厚さが0.8〜9mmなので、セラミックス粒子の粒径及び取り込み量も限定されずに防滑効果が奏功され、履用時に安定感をもたせることができる。
【0044】
請求項4に記載した発明により、請求項1〜3項のいずれかに記載した平板状可撓性靴底用防滑材を、靴底の意匠を兼ねて所定の形状に裁断して靴底モールドに載置し、ついで靴底用ゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂配合物を充填し、プレスして製造された防滑靴底であるので、下記に例示する効果を奏功する。
【0045】
1.セラミック粒子を使用するので、靴の底の面と、路面との界面に在る水を迅速に除去して、路面の凸部が靴の底の面を掘り起こしてゆく仕事ができ、同時に、靴の底の面の凸部が、路面を掘り起こしてゆく仕事ができるので、雪が積もった路面或いは氷結した路面を歩行する際に、防滑機能を理想的に奏功することができる。
【0046】
2.セラミックス粒子を固着させるための母材としてゴム/及び又は熱可塑性樹脂を使用するので、セラミックス粒子を直接靴底に分散して固着する方法に比べて高価なセラミックス粒子の使用量を低減することができる。
【0047】
3.実際に靴底に適用する前は、平板状の可撓性靴用防滑材として製造されていて、使用に際して、靴底の意匠を兼ねて任意の形状に裁断して靴底に固着させるタイプの新規な防滑材なので、靴のサイズ、使用者の年齢、性別、用途、靴底の意匠等に応じて様々なバリエーションの製造が可能で、汎用性が拡がり、意匠用の金型を必要としない。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、発明を実施するための最良の形態を実施例、試験例を参照して具体的に説明する。
【0048】
[実施例1]
セラミックス粒子として、溶融アルミナ粒子を使用した。この溶融アルミナ粒子の見掛け比重は1.75、吸水率0%、モース硬度9である。標準粒径は、65μmである。
【0049】
このセラミックス粒子を固着させる母材としてポリウレタン樹脂を使用し、下記の配合で靴底用防滑材配合物を製造した。
成分 質量%
ポリウレタン 45
溶融アルミナ 55
【0050】
前記の靴底防滑材を所定の手段で厚さ0.8mm、横150mm、幅300mmの正方形状のシートとして成形した。
【0051】
このシートを、靴底の外側アーチ、内側アーチ形状に裁断し、靴底のモールド上に載置し、次いで常用により靴底配合物100ggを充填し成形して防滑材が固着した靴底を製造した。
【0052】
[効果確認比較試験例]
本発明の防滑材を固着させた靴底と、従来の防滑材を固着させた靴底の防滑効果を比較した。
【0053】
実施例1は本発明の防滑材を固着させた靴底を備えた靴である。比較例1はジュート(格子型織り)+セラミックス+及びアルミナ粒子(セラビーズ#100)を固着させたゴムを現行コンフォートウオーカーの靴底の両周縁に固着した靴である。比較例2はナイロン不織布+アルミナ粒子(セラビーズ#100ふりかけ)を固着させたゴムを現行コンフォートウオーカーの靴底の両周縁に固着した靴である。測定は、それぞれの試験で、氷上試験では4名のモニターに、雪上試験では3名のモニターに実際に履用させて、歩行してもらって、現行コンフォートウオーカーを5点とした、相対測定である。得た結果を表−1、表−2に示す。
【0053】
【表−1】

【0054】
【表−2】

【0055】

【0055】
[考察]
表−1に示した氷上歩行試験では、実施例1と、比較例1及び比較例2との間に、有意差は殆ど無い。表−2に示した雪上歩行試験では、実施例1は、比較例1及び比較例2より5ランク優れている。総合評価では、実施例1は、比較例1及び比較例2より4〜5ランク優れている。本発明の防滑材が雪上歩行試験で、比較例1及び比較例2より顕著に優れている理由は、防滑材の母材として比較例1ではジュートを、比較例2ではナイロン不織布を使用しているので、雪上を歩行している間に、ジュート或いはナイロン不織布が雪を咬む状態、いわゆる「目詰まり」を起こした状態になり、それぞれの防滑材である「セラミックス+及びアルミナ粒子(セラビーズ#100)」、「アルミナ粒子(セラビーズ#100ふりかけ)」の投錨効果が効かなくなるからであると推断される。
【産業上の利用可能性】
【0056】
1.雪が積もった路面、氷結した路面を歩行する際に使用するゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂を主成分とする防滑靴底が、長期間使用する間に膨潤し強度が低下するという欠点を改良し、且つ強度を維持することにより防滑機能の低下を防止し、生産性、生産コスト、及びマーチャンダイジングの観点から改良された靴底用防滑材及び防滑靴底を提供し、セラミック粒子の用途を拡大する。
2.実際に靴底に適用する前は、平板状の可撓性靴用防滑材として製造されていて、使用に際して、靴底の意匠を兼ねて任意の形状に裁断して靴底に固着させるタイプの新規な防滑材なので、靴のサイズ、使用者の年齢、性別、用途、靴底の意匠等に応じて様々なバリエーションの製造が可能で、汎用性が拡がり、意匠用の金型を必要としない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム又は熱可塑性樹脂とセラミックス粒子を、ゴム及び/又は熱可塑性樹脂50〜70質量%:セラミックス粒子30〜50質量%の配合比率で混合し、バインダーと共に平板状に成形し、使用に際して、靴底の意匠を兼ねて任意の形状に裁断して靴底に固着される平板状可撓性靴用防滑材。
【請求項2】
セラミックス粒子の粒径が65〜1000μmである請求項1に記載の平板状可撓性靴用防滑材。
【請求項3】
平板状に成形した防滑材が、厚さ0.8〜9mmである請求項1又は2に記載の平板状可撓性靴用防滑材。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載した平板状可撓性靴底用防滑材を、靴底の意匠を兼ねて所定の形状に裁断して靴底モールドに載置し、ついで靴底用ゴム及び/又は熱可塑性合成樹脂配合物を充填し、プレスして製造された防滑靴底。