説明

情報記録装置、情報出力装置、情報記録用プログラム、情報出力用プログラム、記録媒体及び情報記録媒体

【課題】 入力されるTSを簡易な構成で高速にパーシャルTSとして記録することができると共に、記録されたパーシャルTSを外部に出力する際に簡易な構成で高速に元のTSとして出力することが可能なレシーバ等を提供する。【解決手段】 TSの一部であるパーシャルTSをハードディスクHDに記録する際に、当該パーシャルTS用のSITとして含ませるべき記述子のうち、必須に含ませるパーシャルTS記述子及びネットワーク識別記述子のみをSITとしてパーシャルTSを構築するマイコン部14と、これをハードディスクHDに記録すると共に、パーシャルTS記述子及びネットワーク識別記述子の記述子をハードディスクHD上の他の領域に記録する。 出力時には、当該他の領域に記録された記述子でもって補充しつつパーシャルTS用として十分な内容の記述子を含むSITを構築する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録装置、記録媒体再生装置、情報記録用プログラム、記録媒体再生用プログラム、記録媒体及び情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、外部から入力されてくる動画像を記録媒体に記録する情報記録装置及び情報記録用プログラム、動画像が記録された記録媒体、当該記録媒体を再生する記録媒体再生装置及び記録媒体再生用プログラム、並びに上記情報記録用プログラム又は記録媒体再生用プログラムが記録された情報記録媒体の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆるデジタルハイビジョン放送等のデジタル放送が開始され始めている。そして、最近の記録媒体における高記録密度化の傾向とも相まって、元来高画質である当該デジタル放送を受信し、その受信したデジタル情報に含まれている動画像等を光ディスクやハードディスクに記録することが可能なレコーダ等が販売されつつある。
【0003】
ここで、一般に上記デジタル放送においては多数のチャンネル毎に異なる内容の番組が放送されているのであり、従って、上述したレコーダ等を使用する使用者においては、受信したデジタル放送に含まれている番組のうち自己が所望する番組のみを選局・抽出してこれを記録することとなる。
【0004】
一方、上記デジタル放送においては、一般には動画像を圧縮して放送しているのであり、この圧縮方式の国際的な標準としては、いわゆるMPEG(Motion Picture Expert Group)方式が認められている。そして、当該デジタル放送においては、動画像の放送(配信)方式として、上記MPEG方式におけるいわゆるトランスポートストリーム(以下、適宜TS(Transport Stream)と称する)方式が採用されている。
【0005】
このとき、上述した如く、放送されている番組から使用者が所望の番組を選んで記録する場合、上記TSを用いて放送されているデジタル放送の一部を抽出して記録することになるのであるが、当該TSの一部を抽出したものを、上記デジタル放送が準拠すべき規格として社団法人電波産業会(Association of Radio Industries and Businesses)が策定したARIB規格では「パーシャルTS」として活用しており、このパーシャルTSとして(換言すれば、パーシャルTSとして規格化されているフォーマットに則って)上記抽出したTSの一部が光ディスク等に記録される。
【0006】
なお、上記電波産業会とは、電波法で規定される「電波有効利用促進センター」として総務大臣より指定を受けた機関であり、通信・放送分野における電波の有効利用に関する調査研究、研究開発及び他の標準化機関と連携した技術的検討などの事業を行なっている機関である。また、本願に係る上記ARIB規格の正式名称は、「ARIB STD−B21 3.1版」であり、当該ARIB規格を記述した規格書は一般に販売されている公知文献である。
【0007】
今、上記ARIB規格においては、上記パーシャルTSの属性として以下の三点が規格化されている。
【0008】
(1)MPEG規格においてTSを構成するものとして規格化されている、いわゆるプログラムの属性情報等を含む番組特性情報としてのPSI(Program Specific Information)に搬送されるPMT(Program Map Table)が一つのプログラムのみを示すものしか包含されていないこと。
【0009】
(2)TSに含まれるべき属性情報等として上記ARIB規格で規定された各種属性情報のうち、デジタル放送自体の属性や番組配列等を示すSI(Service Information)を構成要素とするテーブルであるSIT(Selection Information Table)及びDIT(Description Information Table)のみが定義されていること。
【0010】
(3)上記プログラムの実体部分である動画像情報並びに上記SIT及びDIT以外のパケットを含まないこと。
【0011】
そして、上記デジタル情報を受信して必要なパーシャルTSを取り出すための処理として具体的には、受信したデジタル放送中のSIに含まれている各種情報(例えば、NIT(Network Information Table)、EIT(Event Information Table)、SDT(Service Description Information Table)及びBIT(Broadcaster Information Table)等)から上記SITを構築するための情報を抜き出してこれを構築し、更に上記ARIB規格に則り、パーシャルTSの再生時間軸において3秒以内に一回の割合で構築したSITを当該パーシャルTSに挿入することが必要となる。
【0012】
より具体的に、TSからパーシャルTSを生成する従来の処理について説明すると、元のTSからパーシャルTSを生成するためには、初めに、当該パーシャルTSとして選ばれた番組の内容を示す上記PSIを新たに生成する必要がある。
【0013】
すなわち、新たなパーシャルTS用の新たPSIを生成するためには、元のTS中に含まれていたPSIが含まれるPAT(Program Association Table)及びPMTの内容を、パーシャルTSに含まれるべく選局された番組に相当するプログラムだけを指す内容を有するPAT及びPMTに差し替える必要がある。このためには、デジタル放送としてのTSを受信する受信部をPAT及びPMTを取得するように設定し、必要なPAT及びPMTを取得したことをCPU等に通知し、取得したPAT及びPMTをCPUからもアクセス可能なレジスタ等の領域上に記憶(格納)することが必要となる。
【0014】
そして、上記CPUにおいては、上記したPAT及びPMTの取得が通知された後に当該PAT及びPMTが記憶されている上記領域内の情報を検出して解析し、選ばれた番組のみを含むパーシャルTSの生成に必要なPAT及びPMTを保存し、最後に、当該保存されている(交換用の)PAT及びPMTと元のTSに含まれていたPAT及びPMTとを交換することで、新たなPSIを含むパーシャルTSが生成されることになる。
【0015】
次に、パーシャルTSを生成する際の上記SIの変更処理について説明する。
【0016】
上述した如く、新たに生成されるパーシャルTSにおいては、元のTSにおいて上記EIT、NIT又はSDT等内に含まれているSIを上記SITのみに含ませて搬送することになる。そしてこのためには、上記ARIB規格で規格化されているSITの再送周期である3秒が経過するまでに、新たなSITの構成と、構成されたSITをパーシャルTSに挿入可能とするための各種設定と、を完了させる必要がある。
【0017】
より具体的には、例えば上記EITに含まれるSIをパーシャルTS上のSITに包含させようとした場合、元のTSにおける当該EITの再送周期が2秒とされているため、元のTSの受信状態によっては新たなSITの構築に充てることが可能な時間が1秒未満である場合も考えられる。
【0018】
一方、元のTSにおいては、例えばNITの如く再送周期が10秒と長いものもある。
【0019】
従って、これら新たなSITの生成処理には、いわゆるリアルタイム性が必要とされ、効率のよい処理が必要となるのである。
【0020】
他方、新たに構築されたSITにおける情報量がどのようになるかによって、当該SITを挿入する方法を状況に応じて変更する必要性が生じる場合がある。
【0021】
すなわち、上記ARIB規格においては、パーシャルTS上のSITで搬送されるセクション選択情報の情報量を最大で4096バイトとすることができるが、このセクション選択情報を搬送するためには約20個のSITが必要となる。そして、これらのSITをパーシャルTSにおける3秒間隔で正確に繰り返し挿入しなければならない。
【0022】
このとき、これらのSITを挿入できるパーシャルTS内の位置(例えば再生時間軸上の位置)を特定する方法としては、例えば元のTSに含まれていたTSパケットの到着時間における間隙を探すために内部タイマ等を動作させる方法がある。そして、このためには、元のTSを受信する際に、上記EIT又はNIT等のSIを搬送するテーブルを元のTSから抜き取って取得し、その取得したことをCPUに通知し、取得した各テーブルにより搬送された情報をCPUからもアクセス可能なレジスタ等の領域上に記憶(格納)することが必要となる。
【0023】
そして、上記したSIの格納後は、当該SIが取得されたことが通知された後に、CPUにおいて、そのSIとしての情報が記憶されているレジスタ等の領域内の情報を検出して解析し、更に新たなパーシャルTSの生成に必要な情報を作成するために当該解析された情報の中から所望の情報を示す記述子を抽出し、その抽出した記述子を包含するようにセクション選択情報を上記レジスタ等上の別の領域に保存すると共に、そのセクション選択情報を搬送するためのSITの列を更に別の領域に一時的に保存することも必要となる。
【0024】
そして更に、当該保存されているSITをパーシャルTSに挿入する旨の指示を、上記TSの受信部に設定し、これに対応して当該受信部では内部タイマなどを動作させながらそのSITを含むTSパケットを挿入できる位置を検索し、その位置に当該TSパケットを挿入する処理を行うことが必要であり、そしてこのとき上述したSITの再送周期の条件を守るように当該SITとしての全情報を搬送するように当該SITを挿入する処理が必要となる。
【0025】
なお、上述した従来技術を示す文献としては、以下に示す各特許文献がある。
【特許文献1】特開2002−344834 この特開2002−344834においては、TS変換したデジタル放送をフィルタリングし、パーシャルTSと番組情報とに分割し、番組情報はSRAM上に記憶し、パーシャルTSとこれに対応する番組情報とを合成して出力する発明が開示されている。
【特許文献2】特開2001−352522 この特開2001−352522においては、TSより番組情報と映像・音声等を分離し、番組情報はSRAMで管理し、映像等の情報は記録メディア(テープ媒体)に記録する発明が開示されている。
【特許文献3】特開2001−352517 この特開2001−352517においては、MPEG2−TSより、映像情報、音声情報、番組情報、管理情報を抽出し、夫々をファイルとして記録する発明が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
しかしながら、上述した従来のパーシャルTSの再構築方法によると、上記内部タイマによるいわゆるタイマ割り込みの数が増える等、装置構成上も、またソフトウエア処理上も複雑になり、結果としてレコーダ等の製造コストの高騰又は処理速度の高速化の阻害要因となる問題点を生起させることとなっていた。
【0027】
そこで、本願は上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、入力されるTSを簡易な構成で高速にパーシャルTSとして記録することが可能な情報記録装置及び情報記録用プログラム、並びに当該記録されたパーシャルTSを外部に出力する際に簡易な構成で高速に元のTSとして出力することが可能な情報出力装置及び情報出力用プログラム、当該情報記録装置等により動画像が記録された記録媒体並びに上記情報記録用プログラム又は情報出力用プログラムが記録された情報記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、外部から取得されるTS等の情報ストリームに基づき生成されたパーシャルTS等の部分情報ストリームを、記録媒体へ記録する情報記録装置において、前記情報ストリームに含まれるPSI/SI等の属性情報に基づきパーシャルトランスポートストリーム記述子及びネットワーク識別記述子等の部分属性情報を生成する第1生成手段と、前記生成された部分属性情報を繰り返し含む前記部分情報ストリームを生成して前記記録媒体へ記録する記録部等の第1記録手段と、前記属性情報に基づき、前記部分属性情報を補うための付属属性情報を生成するマイコン部等の第2生成手段と、前記生成された付属属性情報を前記部分情報ストリームとは別個に前記記録媒体に記録する記録部等の第2記録手段と、を備えることを特徴とする。
【0029】
よって、情報ストリームに含まれる属性情報に基づき部分属性情報を生成し、生成された部分属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して記録媒体へ記録すると共に、当該属性情報に基づき、部分属性情報を補うための付属属性情報を生成し、生成された付属属性情報を部分情報ストリームとは別個に記録媒体に記録するので、当該部分属性情報のみを元の情報ストリームから抽出する処理のみで記録媒体に必要な情報をストリームとして記録することができることとなり、情報ストリームを簡易な構成で高速に記録媒体上に記録することが可能となる。
【0030】
また、元の情報ストリームに含まれている属性情報等に基づいて部分属性情報を形成するので、より簡易に必要な情報を記録媒体上に記録することができる。
【0031】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報記録装置において、前記部分属性情報は、前記部分情報ストリームに含ませて必須に出力すべきとして規格化されている部分属性情報であることを特徴とする。
【0032】
よって、部分属性情報が、部分情報ストリームに含ませて必須に出力すべきとして規格化されている部分属性情報であるので、出力後の部分情報ストリームに対する必要な処理を確実に実行することができる。
【0033】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報記録装置において、前記第1記録手段は、前記部分情報ストリームの一部を、前記部分属性情報に置換することにより前記部分情報ストリームを生成することを特徴とする。
【0034】
よって、元の部分情報ストリームの一部を部分属性情報で置換して記録媒体上に記録するので、高速に必要な情報を記録媒体上に記録することができる。
【0035】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報記録装置において、前記情報ストリームはARIB規格に則って放送されているデジタル放送を受信して取得されるものであることを特徴とする。
【0036】
よって、当該規格に則った情報ストリームを簡易な構成で高速に記録媒体上に記録することが可能となる。
【0037】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、パーシャルTS等の部分情報ストリームの属性情報を少なくとも示すパーシャルトランスポートストリーム記述子及びネットワーク識別記述子等の部分属性情報を繰り返し含む当該部分情報ストリームが記録された第1記録領域と、前記部分属性情報を補うための付属属性情報が記録された第2記録領域と、を備えることを特徴とする。
【0038】
よって、情報ストリームに含まれる属性情報に基づき生成された部分属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームが第1記録領域に記録されており、更に、当該属性情報に基づき生成された付属属性情報が第1記録領域とは別個の第2記録領域に記録されているので、当該部分属性情報のみを元の情報ストリームから抽出する処理のみで記録媒体に必要な情報をストリームとして記録することが認容されることとなり、情報ストリームを簡易な構成で高速に記録媒体上に記録することが可能となる。
【0039】
また、元の情報ストリームに含まれている属性情報等に基づいて部分属性情報が形成されているので、より簡易に必要な情報を記録媒体上に記録することができる。
【0040】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の記録媒体を再生する記録媒体再生装置であって、前記第1記録領域に記録されている前記部分情報ストリームを検出する再生制御部等の第1検出手段と、前記検出された部分情報ストリームから前記部分属性情報を抽出するデマルチプレクサ等の抽出手段と、前記第2記録領域に記録されている前記付属属性情報を検出する再生制御部等の第2検出手段と、前記付属属性情報に基づいて前記抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成するマイコン部等の第1生成手段と、前記生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成するマイコン部等の第2生成手段と、前記生成された部分情報ストリームを出力するマイコン部等の出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0041】
よって、第1記録領域に記録されている部分情報ストリームを検出し、検出された部分情報ストリームから部分属性情報を抽出すると共に、第2記録領域に記録されている付属属性情報を検出し、その付属属性情報に基づいて抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成し、更に、生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して出力するので、必要十分な情報と共に部分情報ストリームを外部に出力することができる。
【0042】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の記録媒体再生装置において、前記第2生成手段は、前記部分情報ストリームに含まれる部分属性情報を前記生成されたストリーム属性情報と置換することにより、前記部分ストリーム情報を生成することを特徴とする。
【0043】
よって、部分情報ストリームに含まれる部分属性情報をストリーム属性情報と置換することにより部分ストリーム情報を生成するので、高速に構成で高速に部分ストリーム情報を生成することができる。
【0044】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、外部から取得されるTS等の情報ストリームに基づき生成されたパーシャルTS等の部分情報ストリームを、記録媒体へ記録する情報記録方法において、前記情報ストリームに含まれるPSI/SI等の属性情報に基づきパーシャルトランスポートストリーム記述子及びネットワーク識別記述子)部分属性情報を生成する第1生成工程と、前記生成された部分属性情報を繰り返し含む前記部分情報ストリームを生成して前記記録媒体へ記録する第1記録工程と、前記属性情報に基づき、前記部分属性情報を補うための付属属性情報を生成する第2生成工程と、前記生成された付属属性情報を前記部分情報ストリームとは別個に前記記録媒体に記録する第2記録工程と、を備えることを特徴とする。
【0045】
よって、情報ストリームに含まれる属性情報に基づき部分属性情報を生成し、生成された部分属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して記録媒体へ記録すると共に、当該属性情報に基づき、部分属性情報を補うための付属属性情報を生成し、生成された付属属性情報を部分情報ストリームとは別個に記録媒体に記録するので、当該部分属性情報のみを元の情報ストリームから抽出する処理のみで記録媒体に必要な情報をストリームとして記録することができることとなり、情報ストリームを簡易な構成で高速に記録媒体上に記録することが可能となる。
【0046】
また、元の情報ストリームに含まれている属性情報等に基づいて部分属性情報を形成するので、より簡易に必要な情報を記録媒体上に記録することができる。
【0047】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項5に記載の記録媒体を再生する記録媒体再生方法であって、前記第1記録領域に記録されている前記部分情報ストリームを検出する第1検出工程と、前記検出された部分情報ストリームから前記部分属性情報を抽出する抽出工程と、前記第2記録領域に記録されている前記付属属性情報を検出する第2検出工程と、前記付属属性情報に基づいて前記抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成する第1生成工程と、前記生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成する第2生成工程と、前記生成された部分情報ストリームを出力する出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0048】
よって、第1記録領域に記録されている部分情報ストリームを検出し、検出された部分情報ストリームから部分属性情報を抽出すると共に、第2記録領域に記録されている付属属性情報を検出し、その付属属性情報に基づいて抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成し、更に、生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して出力するので、必要十分な情報と共に部分情報ストリームを外部に出力することができる。
【0049】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、外部から取得されるTS等の情報ストリームに基づき生成されたパーシャルTS等の部分情報ストリームを、記録媒体へ記録する情報記録装置に含まれる情報記録コンピュータを、前記情報ストリームに含まれるPSI/SI等の属性情報に基づきパーシャルトランスポートストリーム記述子及びネットワーク識別記述子等の部分属性情報を生成する第1生成手段、前記生成された部分属性情報を繰り返し含む前記部分情報ストリームを生成して前記記録媒体へ記録する第1記録手段、前記属性情報に基づき、前記部分属性情報を補うための付属属性情報を生成する第2生成手段、及び、前記生成された付属属性情報を前記部分情報ストリームとは別個に前記記録媒体に記録する第2記録手段、として機能させることを特徴とする。
【0050】
よって、情報ストリームに含まれる属性情報に基づき部分属性情報を生成し、生成された部分属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して記録媒体へ記録すると共に、当該属性情報に基づき、部分属性情報を補うための付属属性情報を生成し、生成された付属属性情報を部分情報ストリームとは別個に記録媒体に記録するように情報記録コンピュータが機能するので、当該部分属性情報のみを元の情報ストリームから抽出する処理のみで記録媒体に必要な情報をストリームとして記録することができることとなり、情報ストリームを簡易な構成で高速に記録媒体上に記録することが可能となる。
【0051】
また、元の情報ストリームに含まれている属性情報等に基づいて部分属性情報を形成するように情報記録コンピュータが機能するので、より簡易に必要な情報を記録媒体上に記録することができる。
【0052】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、請求項5に記載の発明に係る記録媒体を再生する請求項6に記載の記録媒体再生装置に含まれる記録媒体再生コンピュータを、前記第1記録領域に記録されている前記部分情報ストリームを検出する第1検出手段、前記検出された部分情報ストリームから前記部分属性情報を抽出する抽出手段、前記第2記録領域に記録されている前記付属属性情報を検出する第2検出手段、前記付属属性情報に基づいて前記抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成する第1生成手段、前記生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成する第2生成手段、及び、前記生成された部分情報ストリームを出力する出力手段、として機能させることを特徴とする。
【0053】
よって、第1記録領域に記録されている部分情報ストリームを検出し、検出された部分情報ストリームから部分属性情報を抽出すると共に、第2記録領域に記録されている付属属性情報を検出し、その付属属性情報に基づいて抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成し、更に、生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して出力するように記録媒体再生コンピュータが機能するので、必要十分な情報と共に部分情報ストリームを外部に出力することができる。
【0054】
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の情報記録用プログラムが前記情報記録コンピュータで読取可能に記録されていることを特徴とする。
【0055】
よって、当該情報記録用プログラムを情報記録コンピュータにより読み出して実行することにより、情報ストリームに含まれる属性情報に基づき部分属性情報を生成し、生成された部分属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して記録媒体へ記録すると共に、当該属性情報に基づき、部分属性情報を補うための付属属性情報を生成し、生成された付属属性情報を部分情報ストリームとは別個に記録媒体に記録するように当該情報記録コンピュータが機能するので、当該部分属性情報のみを元の情報ストリームから抽出する処理のみで記録媒体に必要な情報をストリームとして記録することができることとなり、情報ストリームを簡易な構成で高速に記録媒体上に記録することが可能となる。
【0056】
また、元の情報ストリームに含まれている属性情報等に基づいて部分属性情報を形成するように当該情報記録コンピュータが機能するので、より簡易に必要な情報を記録媒体上に記録することができる。
【0057】
上記の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の記録媒体再生用プログラムが前記記録媒体再生コンピュータで読取可能に記録されていることを特徴とする。
【0058】
よって、当該記録媒体再生用プログラムを記録媒体再生コンピュータにより読み出して実行することにより、第1記録領域に記録されている部分情報ストリームを検出し、検出された部分情報ストリームから部分属性情報を抽出すると共に、第2記録領域に記録されている付属属性情報を検出し、その付属属性情報に基づいて抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成し、更に、生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成して出力するように当該記録媒体再生コンピュータが機能するので、必要十分な情報と共に部分情報ストリームを外部に出力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0060】
なお、以下に説明する実施の形態は、BS(Broadcast Satellite)デジタル放送の放送電波を受信し、その中から所望の番組を選択して一時的に記録し、これを例えばシリアルバス等のネットワークを介して外部に出力するレシーバに対して本願を適用した場合の実施の形態である。
【0061】
(I)ARIB規格等の説明
初めに、具体的な実施形態について説明する前に、本願が適用される上記ARIB規格等の概要について、図1乃至図6を用いて説明する。なお、図1乃至図6は上記ARIB規格等として公表されているデータ構造等を示す図である。
【0062】
先ず、現行のBSデジタル放送においては、放送されてくる一のTS20の中に、上記MPEG規格で規定されるプログラムが複数含まれる場合がある。そして、図1(a)に示すように、当該各プログラムを相互に識別するための上記PSI30が、上述したPAT31及びPMT32或いはCAT(Conditional Access table)33内に記述されて伝送されるのである。一方、現在受信しているTS20以外の他のTSに含まれている種々のサービスをも含めて、上記SI40が上記EIT41、NIT42、SDT43、RST(Running Status Table)44、BAT(Bouquet Association table)45、TDT(Time Date Table)46又はTOT(Time Offset Table)47等の種々のテーブルに記述されて伝送される。
【0063】
なお、図1(a)に示す各テーブルにおいては、一の当該テーブルが一のプログラムにのみ対応している場合があり、従って複数のプログラムがTS20に含まれているときには当該テーブルについてはそのプログラムの数だけ含まれることになる。
【0064】
次に、図1(b)に示すように、パーシャルTS50においては、上述した如く、そのパーシャルTSとして選局された一のプログラムのみに対応する属性情報等を含むPSI60に搬送されるPMT62、PAT61が伝送され、更に対応する内容のSI70に搬送されるSIT71及びDIT72のみが定義されている。そして、上記一のプログラムの実体部分である動画像情報並びに上記SIT71及びDIT72以外のパケットを含まないでそのパーシャルTS50が形成されている。
【0065】
なお、図1(a)及び図1(b)には上記属性情報としての各テーブルのみが示されており、実際のTS20及びパーシャルTS50には、これらのテーブル以外に記録されるべき実体情報としての動画像情報等が含まれている。
【0066】
次に、本願に係るSIT71の構造等について、更に説明する。
【0067】
上記SIT71には、パーシャルTS50として伝送されるべきサービスとイベントの内容が記述されており、図2に示すデータ構造によりいわゆる選択情報セクションに分割されている。このとき、SIT71を構成する各選択情報セクションは、全てPID(パケットID)値「0x001F」のトランスポートパケットにより伝送されるものであり、そのテーブル識別値は「0x7F」とされている。
【0068】
なお、図2に示すデータ構造について主なものを説明すると、先ず、テーブル識別情報710は当該SIT71自体を他のテーブルから識別するための情報であり、セクション書式識別子711は常に値「1」とされるものであり、12ビットのセクション長情報712はこのフィールドの直後からSIT71の最後までの各選択情報セクションのバイト数を規定するものである。なお、全選択情報セクション長が最大値である4096バイトを越えないために、当該セクション長は4093バイトを越えてはならないことが規定されている。
【0069】
次に、5ビットのバージョン番号713はSIT71自体のバージョン番号である。ここで、当該バージョン番号713は、SIT71内の情報に変化があった場合に「1」が加算される。そして、その値が「31」になった場合は再度値「0」に戻ることが規定されている。なお、いかに説明するカレントネクスト指示情報714の値が「1」の場合は、バージョン番号713は現在のSIT71のバージョン番号になり、カレントネクスト指示情報714の値が「0」の場合は、バージョン番号713は次のSIT71のバージョン番号を示すことになる。
【0070】
更に、1ビットの上記カレントネクスト指示情報714は、その値が「1」の場合はSIT71が現在のSITであることを示し、その値が「0」の場合は送られるSIT71はまだ適応されず、次のSITとして使用されることを示す。
【0071】
次に、8ビットのセクション番号715は、選択情報セクションの番号を示すものであり、具体的にはセクション番号715は「0x00」となる。
【0072】
更に、8ビットの最終セクション番号716は、最終の選択情報セクション番号を示すものであり、具体的な値は、「0x00」とされている。
【0073】
また、12ビットの伝送情報テーブル長717は、パーシャルTSの伝送パラメータを記述する記述し(ディスクリプタ)の全バイト数を表す情報であり、このうち、16ビットのサービス識別情報718は、TS内の他のサービスからSIT71が適用されるサービスを識別するためのラベル情報であって、プログラムマップセクション内の放送番組番号識別情報に等しい値を有する。
【0074】
また、3ビットの実行状態情報719は、元のTS内のイベントの進行状態を表す情報であり、元のTSにおける現在のイベントの進行状態を示す。このとき、元のTSに現在のイベントが存在しなければ、実行状態情報719としては非実行中と考えられ、実行状態の値の意味は上記ARIB規格におけるSTD−B10に定義されているものである。
【0075】
更に、12ビットのサービスループ長720は、SIT71以降に続くパーシャルTSに含まれるサービスとイベントのSI関連情報を含むディスクリプタループの全バイト長を規定するものである。
【0076】
最後に、32ビットのエラー訂正情報721は、上記ARIB規格のSTD−B10の付録Bで定義されているデコーダにおいて、選択情報セクション全体を処理した後にそのデコーダ内のレジスタ出力がゼロになるようなエラー訂正値を含む。
【0077】
なお、SIT71に含まれるべき記述子は、図3に示す如く種々定義されているが、この内、パーシャルTSとして出力する際に必須で挿入されるべきとして規定されているのは、図3に示す記述子のうちのパーシャルTS記述子722とネットワーク識別記述子723とされている。
【0078】
そこで次に、当該パーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723について図4を用いて説明する。
【0079】
先ず、パーシャルTS記述子722は、パーシャルTSを記録するために必要とされる情報として用いられるものであり、図4(a)に示すように、タグ値800と、記述子長801と、ピークレート802と、最小全体平滑化レート803と、最大全体平滑化バッファ値804と、等により構成されている。
【0080】
このうち、22ビットのピークレート802は、最大瞬時トランスポートパケットレート(すなわち,188バイトを2つの連続するTSストリームパケットのスタート時間の時間間隔で除算したもの)を示す情報である。このピークレートの上限が少なくとも規定される必要があり、400ビット/秒単位の正の整数でコード化されている。
【0081】
次に、22ビットの最小全体平滑化レート803は、全TSの最小総平滑化バッファのリークレート(全てのパケットが含まれる)を示しており、400ビット/秒単位の正の整数でコード化されている。なお、この最小全体平滑化レート803としての値「0x3FFFFF」は、最小平滑化レートが未定義であることを示すために用いられる。
【0082】
更に、14ビットの最大全体平滑化バッファ値804は、全TSの最大総平滑化バッファサイズ(全てのパケットが含まれる)を示しており、1バイト単位の正の整数でコード化されている。この最大全体平滑化バッファ値804の値としての「0x3FFF」は最大平滑化バッファサイズが未定義であることを示すために用いられる。
【0083】
次に、ネットワーク識別記述子723は、パーシャルTSが作り出された元のネットワークを明確にするために用いられるものであり、図4(b)に示すように、タグ値805と、記述子長806と、国コード807と、媒体種情報808と、ネットワーク識別情報809と、プライベート情報810により構成されている。
【0084】
このうち、24ビットの国コード807は、ISO3166規格で規定されるアルファベット3文字コードを使用して国名を表すものであり、この記述子が使用された場合は、パーシャルTSの生成された分配システムの国を表す。例えば、日本の3文字コードは「JPN」であり,「0100 1010 0101 0000 0100 1110」のように符号化される。
【0085】
次に、16ビットの媒体種情報808は、アルファベット2文字が挿入され,その2文字によってパーシャルTSに関連する記録媒体の種別を表す。この記述子が使用された場合は,パーシャルTSが生成された分配システムの媒体の種別を表す。また、各文字はISO8859−1規格に従って8ビットで符号化され、その順で16ビットのフィールドに挿入される。なお、当該媒体の種類は図4(c)にしめす如く規定されている。
【0086】
更に、16ビットのネットワーク識別情報809は、パーシャルTSが生成された分配システムのネットワーク識別の値が記述されるものである。オリジナルの分配システムでは、上記NIT42にこの値が記述されており、そのフィールド値の割当は総務大臣の指定による。
【0087】
最後に、8×Nビットのプライベート情報810は、任意且つ個別に定義された値が記述されている。
【0088】
次に、図3に示されている記述子のうち、パーシャルTSとして出力する際に挿入されることが任意事項とされている記述子のデータ構造について、図3におけるパーシャルトランスポートストリームタイム記述子724の構造を例として、図5を用いて説明する。
【0089】
当該パーシャルトランスポートストリームタイム記述子724は、TSに含まれているイベントに関する時間情報及び当該TSをパーシャルTSとして送出したときの時間情報が記述されるものである。そして、パーシャルトランスポートストリームタイム記述子がSIT71内の伝送情報ループ長717内に記述される場合には、後述するJST(Japan Standard Time)時刻821のみの記述し他のイベントに関する情報は記述されないことになっている。なお、当該イベントに関する情報を記述する場合には、サービスループ長721内に記述子を挿入することとされている。そして、一つのSIT71中にこのパーシャルトランスポートストリームタイム記述子を複数挿入することは好ましくないとされている。
【0090】
図5に示すように、パーシャルトランスポートストリームタイム記述子724は、タグ値811と、記述子長812と、イベントバージョン番号813と、イベント開始時刻814と、継続時間815と、オフセット816と、予備情報817と、オフセットフラグ818と、他記述子状態情報819と、JST時刻フラグ820と、JST時刻821と、により構成されている。
【0091】
このうち、イベントバージョン番号813は、SIT71のサービスループ長720に当該パーシャルトランスポートストリームタイム記述子724が挿入された場合に有効となり、そのサービスループ長720で指し示されるイベントに関連するSI情報が変わった場合に「1」だけカウントアップすることとされている。なお、JST時刻のみの変化によるイベントバージョン番号813の更新は禁止されている。また、DIT72が挿入されるストリーム変化があった場合で、DIT72前後で送出されるイベントの連続性がある場合は、イベントバージョン番号813の連続性を保証して送出することが望ましいとされている。
【0092】
次に、イベント開始時刻814は、そのTSにおけるイベントの開始時刻が記述されるものであり、その時刻表示はEIT41に記述されている開始時刻と同じであり、この時刻情報を使用しない場合には全て「1」が記述される。
【0093】
更に、継続時間815は、対象となるイベントの継続時間が記述される。この時間表示もEIT41に記述されている継続時間と同じであり、この時間情報を使用しない場合には全て「1」が記述される。
【0094】
次に、オフセット816は、いわゆるオフセット時間が記述されるものであり、イベント開始時刻814またはJST時刻821がある時はそこに記述されている時間に対応して記述される。なお、イベント開始時刻814またはJST時刻821の値が「0X000000」である場合には、オフセット816は記述されない。
【0095】
ここで、一般的に、パーシャルTSを生成して外部に送出する場合には、そのパーシャルTSにおけるSIT71中に有益な情報がなるべく多く挿入された方が望ましい。すなわち、パーシャルTSを例えばシリアルバス等の通信路で送出する場合にはその受信側に対してなるべく多くの情報を提供することが望まれるのであり、このため、SIT71中には必須ではなく任意の記述子もなるべく含まれることが望まれるのである。
【0096】
(II)実施形態のレシーバの全体構成及び動作
次に、上述してきた内容を有するARIB規格を前提として、BSデジタル放送の放送電波を受信し、その中から所望の番組を選択して一時的に記録し、これをネットワークを介して外部に出力する実施形態のレシーバの構成及び動作について、図6乃至図18を用いて説明する。
【0097】
(A)全体構成及び記録フォーマット等の構成
初めに、実施形態のレシーバの構成について、図6を用いて説明する。なお、図6は、実施形態のレシーバの概要構成を示すブロック図である。
【0098】
図6に示すように、実施形態のレシーバRは、アンテナANTに接続されたデジタル放送受信部1と、第1記録手段及び第2記録手段としての記録部2と、デマルチプレクサ3と、ハードディスクHDを内蔵するハードディスク部4と、グラフィックス部5と、映像デコード部6と、音声デコード部7と、第1検出手段、抽出手段、第2検出手段としての再生制御部8と、OSD(On Screen Display)部9と、HSI(High Speed Interface)部10と、持ち運び可能なリモコン12と、リモコン12から赤外線等を用いて送信された情報を受信するリモコン受信部11と、データデコード部13と、RAM(Random Access Memory)15と、生成手段及び出力手段としてのマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称する)部14と、により構成されている。
【0099】
次に、概要動作を説明する。
【0100】
先ず、アンテナANTはデジタル放送の放送電波を受信し、当該受信した放送電波に対応する受信信号Srvを生成してデジタル放送受信部1へ出力する。
【0101】
次に、デジタル放送受信部1は、受信したデジタル情報から所望されているチャンネルに対応するデジタル情報を選択し、デジタル情報Srnとしてデマルチプレクサ3へ出力する。
【0102】
これにより、デマルチプレクサ3はデジタル情報Srnに含まれているTS20に対して必要なデマルチプレクス処理を施す。このとき、デマルチプレクサ3は、復号されるべき映像情報を含むパケットを映像情報Svdとして映像デコード部6へ出力し、復号されるべき音声情報を含むパケットを音声情報Sadとして音声デコード部7へ出力し、復号されるべきデータ情報(文字情報等)を含むパケットをデータ情報Sddとしてデータデコード部13へ出力し、更にハードディスクHDに記録すべき情報を含むパケットを記録情報Srとして記録部2へ出力することができるように構成されている。更に、上記映像デコード部6、音声デコード部7、データデコード部13又は記録部2へ伝送されるパケットを識別するためのPIDを設定することが可能とされている。
【0103】
更に、デマルチプレクサ3は、上記PSI30又はSI40を搬送する各テーブルが含まれるパケットのPIDが設定されると、当該PSI30又はSI40を搬送するテーブルを検出すると共に、この検出と同時にそのテーブルの種別毎にRAM15内にこれを記憶することが可能とされている。
【0104】
更にまた、マイコン部14に対してPSI30又はSI40が検出されたことを通知すると共に、その種別とRAM15内におけるその記憶位置とを通知することが可能とされている。
【0105】
また、PSI30又はSI40内のデータを他のデータに差し替えることも可能とされており、その機能には,差し替えるパケットのPIDと差し替えられるデータを含むテーブルを記憶しているRAM15上の位置を設定する機能が含まれている。
【0106】
一方、音声デコード部7は、デマルチプレクサ3から出力されてきた音声情報Sadをデコードし、そのデコード結果としての復号音声情報Saを外部に出力する。
【0107】
また、映像デコード部6は、デマルチプレクサ3から出力されてきた映像情報Svdをデコードし、そのデコード結果としての復号映像情報Svをグラフィックス部5へ出力する。
【0108】
更に、データデコード部13は、デマルチプレクサ3から出力されて来たデータ情報Sddをデコードし、そのデコード結果としての復号データ情報Sdを生成してOSD部9へ出力する。
【0109】
これにより、OSD部9は、復号データ情報Sdに含まれている文字情報Sdc等をグラフィックス部5に出力すると共に、必要に応じてマイコン部14からの指示されたグラフィックス等をグラフィックス部5へ出力する。
【0110】
そして、グラフィックス部5は、上記復号映像情報Svと文字情報Sdc等とを合成して映像出力情報Svoとして外部の図示しないディスプレイ等に出力する。
【0111】
他方、記録部2は、デマルチプレクサ3からの記録情報Srをハードディスク部4内のハードディスクHDに記録するための図示しないバッファメモリを備えており、当該ハードディスク部4を制御してハードディスクHDに必要な情報を記録するための記録情報Sr及びそのための記録制御情報を含む記録信号Srcを生成して当該ハードディスク部4へ出力する。
【0112】
そして、ハードディスク部4は、記録部2からの記録信号Src内に含まれている記録情報Srを、同じく記録信号Src内に含まれている記録制御情報に基づいてハードディスクHDに記録すると共に、必要に応じて当該記録されている記録情報SrをハードディスクHDから検出し、これを再生情報Sppとして再生制御部8へ出力する。
【0113】
これにより、再生制御部8は、ハードディスク部4においてハードディスクHDから検出された上記再生情報Sppを取得してデマルチプレクサ3又はHSI10のいずれか一方に出力する。このため、再生制御部8には図示しないバッファメモリが備えられており、これに一時的に再生情報Sppを記憶した後必要なタイミングでデマルチプレクサ3又はHSI部10の何れか一方に出力する。
【0114】
そして、HSI部10は、取得した再生情報Sppを、外部のネットワークに対して出力する。
【0115】
これらに動作において、マイコン部14は、RAM15に一時的に記憶させるべき情報をRAM情報Sramとして当該RAM15との間で授受しつつ上述した各構成部材を制御して、本願に係る受信処理、ハードディスクHDへの記録処理及び外部へのHSI部10を介した出力処理等を統轄制御する。
【0116】
このため、RAM15は、マイコン部15における処理のための一時記憶領域を提供するものであると共に、デマルチプレクサ3における各種処理のための一時記憶領域を提供するものである。
【0117】
他方、リモコン受光部11は、リモコン12における操作に対応する操作信号Sopを生成してマイコン部14へ出力する。これにより、マイコン部14は、当該操作信号Sopに含まれている操作内容に対応して上記した各構成部材の動作を制御する。
【0118】
次に、レシーバRからパーシャルTSとして受信したTS20の一部を出力するために必要な情報をハードディスクHDに記録する際の、当該ハードディスクHD上における記録フォーマット(論理的な記録フォーマット)について、図7乃至図11を用いて説明する。
【0119】
なお、図7乃至図11は、当該記録フォーマットを階層的に示す模式図である。
【0120】
上述した如く、ハードディスクHDには、外部に出力されるべき動画像等の記録情報Srと共に、その記録情報SrをパーシャルTSとして外部に出力するために付加すべき属性情報等が記録される。
【0121】
図7(a)に示すように、当該ハードディスクHD上に記録される情報は、プログラム情報F1と、パーシャルTSとして外部に出力されるべき実体情報F2と、の二つに大別して記録される。
【0122】
このとき、プログラム情報F1は、実体情報F2に関する情報を包含するものである。
【0123】
そして、プログラム情報F1は、プログラム一般情報S101と、オリジナル番組情報S102と、記録情報S103と、コンポーネント情報S104と、により構成されている。
【0124】
このとき、プログラム一般情報S101としては、ハードディスクHDに記録される情報(以下プログラムと一般的に称する全体に関する一般的な情報が記録されている。
【0125】
また、オリジナル番組情報S102としては、プログラムに含まれているテレビジョン番組に関する、その放送局から送出された情報が記録されている。
【0126】
更に、記録情報S103としては、ハードディスクHDへの記録動作に関する情報が記録されている。
【0127】
更にまた、コンポーネント情報S104としては、映像情報や音声情報等の番組を構成する要素(コンポーネント)に関する情報が記録されている。
【0128】
次に、上記プログラム一般情報S101の細部構成について説明する。
【0129】
図7(a)に示すように、当該プログラム一般情報S101は、プログラム識別情報S211と、サービスタイプ情報S212と、予約領域S213と、プログラム情報長情報S214と、オリジナル番組情報開始位置情報S215と、記録情報開始位置情報S216と、コンポーネント情報開始位置情報S217と、により構成されている。
【0130】
このとき、プログラム識別情報S211は、プログラムが何を記録したものかを記録する1バイトの情報であり、例えば、ARIB規格に則ったデジタル放送又はシリアルバス経由のパーシャルTS、自らエンコードしたTS20等を識別するための情報である。
【0131】
次に、サービスタイプ情報S212は、プログラムがどのようなサービスタイプを記録したかを記録する1バイトの情報であり、例えばデジタルテレビジョン、ディジタルラジオ等を識別するための情報である。
【0132】
更に、予約領域S213は、特に意味の無い情報を記録する2バイトのフィールドである。
【0133】
次に、プログラム情報長情報S214は、上記プログラム情報F1の長さ(全情報量)をバイト数で表す4バイトの情報である。
【0134】
更に、オリジナル番組情報開始位置情報S215は、オリジナル番組情報S102がプログラム情報F1の先頭から何バイトの位置から始まっているかを示す4バイトの情報である。
【0135】
また、記録情報開始位置情報S216は、記録情報S103がプログラム情報F1の先頭から何バイトの位置から始まっているかを示す4バイトの情報である。
【0136】
更に、コンポーネント情報開始位置S217は、コンポーネント情報S104がプログラム情報F1の先頭から何バイトの位置から始まっているかを示す4バイトの情報である。
【0137】
次に、上記オリジナル番組情報S102の細部構成について、図7(b)を用いて説明する。
【0138】
図7(b)に示すように、オリジナル番組情報S102は、ネットワーク識別情報S221と、サービス識別情報S222と、開始時刻情報S223と、放送時間情報S224と、記述子領域長情報S225と、記述子情報S226と、により構成されている。
【0139】
このとき、ネットワーク識別情報S221は、記録の対象となった番組を配信したネットワークを識別するネットワーク識別値を示す2バイトの情報であり、元のTS20に含まれていた上記PAT31におけるTS識別情報の値が記録される。
【0140】
また、サービス識別情報S222は、記録の対象となった番組を放送した放送局(チャンネル)を識別するサービス識別値を示す2バイトの情報であり、PAT31におけるプログラム識別情報の値が記録される。
【0141】
次に、開始時刻情報S223は、記録の対象となった番組の開始時間を示す5バイトの情報であり、記録対象の番組に関するEIT41で搬送されるイベント情報セクション内の開始時刻情報の値が記録される。
【0142】
更に、放送時間情報S224は、記録の対象となった番組の放送時間を示す3バイトの情報であり、記録対象の番組に関するEIT41で搬送されるイベント情報セクション内の継続時間情報の値が記録される。
【0143】
また、記述子領域長情報S225は、その後に続く記述子情報S226として記録される記述子の総バイト数を示す4バイトの情報である。
【0144】
最後に、記述子情報S226は、放送されたTS20から取得して一時的に記録された記述子であり、その領域としての長さは不定長とされている。
【0145】
ここで、上記ARIB規格を例とすると、記述子情報S226に含まれる記述子としては、例えば以下のものを順不同で記録することが可能とされている。
・service#list#descriptor・short#event#descriptor・extended#event#descriptor
・series#descriptor
・content#descriptor
・digital#copy#control#descriptor・parental#rating#descriptor 次に、上記記録情報S103の細部構成について、図8(a)を用いて説明する。
【0146】
図8(a)に示すように、記録情報S103は、記録開始時刻情報S231と、記録時間情報S232と、により構成されている。
【0147】
このとき、記録開始時刻情報S231は、パーシャルTS50の記録を開始した時刻を示す5バイトの情報であり、記録時間情報S232は、記録したパーシャルTS50の時間を示す3バイトの情報である。
【0148】
次に、上記コンポーネント情報S104の細部構成について、図8(b)を用いて説明する。
【0149】
図8(b)に示すように、コンポーネント情報S104は、コンポーネント一般情報S241と、一つまたは複数のコンポーネントグループ情報開始位置情報S242と、コンポーネントグループ情報開始位置情報S242と同数のコンポーネントグループ情報S243と、により構成されている。
【0150】
このとき、コンポーネント一般情報S241は、当該コンポーネントに関する一般的な情報が記述されている。
【0151】
また、コンポーネントグループ情報開始位置情報S242は、コンポーネント情報S104の開始位置からコンポーネントグループ情報S243までのバイト数を示す情報である。
【0152】
更に、コンポーネントグループ情報S243は、当該コンポーネントグループに関する情報が記述されている。
【0153】
次に、上記コンポーネント一般情報S241の細部構成について、同じく図8(b)を用いて説明する。
【0154】
図8(b)に示すように、コンポーネント一般情報S241は、特殊データ識別情報S341と、PCR(Program Clock Reference)_PID情報S342と,
コピー制御情報S343と、パレンタルレート情報S344と、コンポーネントグループ情報数情報S345と、により構成されている。
【0155】
このとき、特殊データ識別情報S341は、マルチビューサービスであることやデータ放送が含まれていることなどを示す1バイトの情報である。
【0156】
また、PCR_PID情報S342は、プログラム中のPCRを搬送するパケットのPIDを示す2バイトの情報であり、記録対象のPMT32の第1ループに記載されているPCR_PIDが記録される。
【0157】
更に、コピー制御情報S343は、プログラムのコピー制御の設定が行われている場合にその旨を示す1バイトの情報であり、記録対象のPMT32の第1ループにコピー制御の設定があった場合にその値が記録される。
【0158】
更にまた、パレンタルレート情報S344は、プログラムのパレンタルレートの設定が行われている場合にその旨を示す1バイトの情報であり、記録対象のPMT32の第1ループにパレンタルレートの設定があった場合にその値が記録される。
【0159】
また、コンポーネントグループ情報数情報S345は、その後に続くコンポーネントグループ情報開始位置情報S242とコンポーネントグループ情報S243の組の数が記録される。
【0160】
次に、上記コンポーネントグループ情報S243の細部構成について、図9(a)を用いて説明する。
【0161】
図9(a)に示すように、コンポーネントグループ情報S243は、コンポーネントグループ情報ヘッダS346と、一つ又は複数のコンポーネント個別情報S347と、により構成されている。
【0162】
このとき、コンポーネントグループ情報ヘッダS346としては、当該コンポーネントグループに係る一般的な情報が記録されている。
【0163】
次に、コンポーネント個別情報S347としては、当該コンポーネント夫々の個別情報が記録されている。
【0164】
次に、上記コンポーネントグループ情報ヘッダS346の細部構成について、同じく図9(a)を用いて説明する。
【0165】
図9(a)に示すように、コンポーネントグループ情報ヘッダS346は、コンポーネントグループ識別情報S441と、テキスト長情報S442と、テキストS443と、コンポーネント数情報S444と、により構成されている。
【0166】
このとき、コンポーネントグループ識別情報S441は、当該コンポーネントグループを識別する値を示す1バイトの情報であり、放送されたTS20にコンポーネントグループが定義されていた場合はその値を、コンポーネントグループが定義されていない場合はレシーバRがそのパーシャルTS50を記録する際にコンポーネント情報の中で一意になるように識別値を与える。
【0167】
次に、テキスト長情報S442は、当該コンポーネントグループを表す文字列のデータ長を示す4バイトの情報であり、放送されたTS20にコンポーネントグループが定義されていた場合はそのコンポーネントグループ記述子の中に定義されているコンポーネントグループを表す文字列の文字列長が記述される。
【0168】
更に、テキストS443は、当該コンポーネントグループを表す文字列を記述するNバイトの情報であり、放送されたTS20にコンポーネントグループが定義されていた場合はそのコンポーネントグループ記述子の中に定義されているコンポーネントグループを表す文字が記述される。
【0169】
更にまた、コンポーネント数情報S444は、この後に続くコンポーネントの数を示す1バイトの情報である。
【0170】
次に、上記コンポーネントグループ個別情報S347の細部構成について、図9(b)を用いて説明する。
【0171】
図9(b)に示すように、コンポーネント個別情報S347は、ストリームタイプ情報S471と、コンポーネントタグS472と、パケットIDS473と、コンポーネント情報フラグS474と、コンポーネントコピー制御情報S475と、ストリーム依存データS476と、により構成されている。
【0172】
このとき、ストリームタイプ情報S471は、当該コンポーネント個別情報S347で示されるデータの種別を示す1バイトの情報であり、映像情報、音声情報又はデータ情報或は付随データ情報を識別する値が記録されている。
【0173】
また、コンポーネントタグS472は、エレメンタリーストリームの種別を識別するタグ値が記述されている1バイトの情報あり、PMT32の第2ループに記述されているそれぞれのエレメンタリーストリームに付加されるタグ値が記述されている。
【0174】
更に、パケットIDS473は、対応するエレメンタリーストリームを搬送するパケットのPIDを示す2バイトの情報であり、PMT32の第2ループに記述されているパケットのPIDが記述されている。
【0175】
次に、コンポーネント情報フラグS474は、当該コンポーネントタグ値に対応してPIDが変更されたことを示すフラグが記述される1バイトの情報であり、記録中にコンポーネントタグ値に対してPIDが変更された場合に「1」が記述される。
【0176】
更に、コンポーネントコピー制御情報S475は、当該コンポーネントに対応したコピー制御情報を示す1バイトの情報であり、PMT32の第2ループにデジタルコピー制御記述子が存在している場合はその中の該当する値が記述される。
【0177】
最後に、ストリーム依存データS476は32バイトからなる、各ストリームに依存して自由に記述できる情報である。
【0178】
次に、図7(a)に示す実体情報F2について、具体的に図10及び図11を用いて説明する。
【0179】
実施形態の実体情報F2としては、ARIB規格にて規定されているパーシャルTSとして必要最低限の構成により実体的な動画像情報等が記録されている。すなわち、SI40中に包含されていた記述子については、図3に示されるもののうち必須のもののみ(具体的には、パーシャルTS記述子722とネットワーク識別記述子723)が記録される。以下、当該パーシャルTS記述子722とネットワーク識別記述子723のみを含む本願のSITを、SIT80と示す。
【0180】
ここで、当該記録されるSIT80並びにその内容に相当するパーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723の具体的な例を、夫々図10(b)、図11(a)及び図11(b)に示す。
【0181】
このことにより、記録開始時にSIT80の構成が決定され、たとえイベントの変化点があったとしても、記録中にSIT80が更新されることが防止できる。
【0182】
より具体的には、図10(a)に示すように、当該実体情報F2を構成するTSパケットPTを、2ビットのコピー制御フラグと、レシーバR内のタイマから取得した30ビットの到着時刻と、元のTS20内のTSパケットに付加した192バイトの情報により構成し、その列としてハードディスクHD上のパーシャルTSを構成して記録する。
【0183】
なお、当該ハードディスクHD上には、プログラムをハードディスクHDに記録する際に元のTS20から引き抜かれたSI40の内容が記録される。すなわち、本来上記サービスループ720に包含されるべく元のSI40(例えば、その一例として図11(c)にパーシャルTSタイム記述子724の構成を示す。)は、記録したイベントの論理的な情報が包含されているものであり、使用者に対して提示するための情報やパーシャルTSを送出する際には有用なものである。従って、実体情報F2中にそれらを記録しないとしても、当該実体情報F2と関係のある領域にそれらを記録する。
【0184】
(B)記録動作の実施形態
次に、上述した態様のレコーダRにおいて受信したデジタル放送に含まれている番組を選択して一時的にハードディスクHDに記録し、更にこれを再生して外部に出力する際の具体的な処理について、図12乃至図16及び図18を用いて説明する。
【0185】
なお、図12は上記記録動作の過程において一時的に情報が記録されるRAM15上のデータ構造を示す図であり、図13乃至図16はハードディスクHDに対する情報の記録処理を示すフローチャートであり、図18は各段階のストリームの構成例を示す図である。
【0186】
先ず、具体的な記録動作について説明する前に、当該記録動作の実行過程においてRAM15内に形成される記録領域におけるデータ構造について、図12を用いて説明する。
【0187】
図12に示すように、実施形態の記録動作中においては、RAM15上には、受信した番組に対応するTS20内に含まれていたPAT31が一時的に記憶されるPAT記憶領域R102と、受信した番組に対応するTS20内に含まれていたPMT32が一時的に記憶されるPMT記憶領域R103と、受信した番組に対応するTS20内に含まれていたNIT42が一時的に記憶されるNIT記憶領域R104と、受信した番組に対応するTS20内に含まれていたEIT41が一時的に記憶されるEIT記憶領域R105と、受信した番組に対応するTS20内に含まれていたBAT45が一時的に記憶されるBAT記憶領域R106と、ハードディスクHDに受信した番組を記録する際に、受信した番組に対応するTS20内に含まれていたPAT31に代えて挿入すべき後述の交換PATが一時的に記憶される交換PAT記憶領域R107と、ハードディスクHDに受信した番組を記録する際に、受信した番組に対応するTS20内に含まれていたPMT32に代えて挿入すべき後述の交換PMTが一時的に記憶される交換PMT記憶領域R108と、受信した番組に対応するTS20内に含まれていた各種情報により構成されるSITが一時的に記憶されるSIT記憶領域R109と、ハードディスクHDに受信した番組を記録する際に、受信した番組に対応するSITに代えて挿入すべき後述の交換SITが一時的に記憶される交換SIT記憶領域R110と、が、夫々に必要に応じて形成される。
【0188】
このとき、交換SIT記憶領域R110内には、ハードディスクHDに記録された後これを再生して外部に出力する際に、その記録していたときのSIT80に変えて挿入される複数の交換SIT201が相互に識別可能に記憶される。
【0189】
次に、ハードディスクHDへの具体的な記録処理について説明する。なお、以下の説明では、使用者がリモコン12を用いてデジタル放送における所望のチャンネルを選択し、対応する番組(イベント)を再生しているときに、当該番組をハードディスクHDに記録する指示が、当該リモコン12において与えらた時の動作について説明する。
【0190】
図13に示すように、当該記録処理においては、初めに、マイコン部14が所望されるチャンネルを選択するべく、デジタル放送受信部1を所望の周波数受信用に設定し、デマルチプレクサ3に対して所望の番組に対応するTS20を出力させる(ステップS1)。
【0191】
次に、マイコン部14は、デマルチプレクサ3に対して所望されるプログラムを設定するべく、デマルチプレクサ3に対して、PAT31を取得したときには、当該取得したPAT31を書きこむ領域をPAT記憶領域R102に設定し、マイコン部14にPAT31取得を通知すべく割り込みを発生させる指示を与える。これにより、デマルチプレクサ3がPAT31を取得し所定の位置にPAT31を記録し、割り込みをマイコン部14に通知することが可能となる。これにより、マイコン部14からPAT31を取得する割込処理を実行することが可能となる。
【0192】
そして、リモコン12において記録処理を中止する旨の操作がされたか否かを常に監視しておき(ステップS3)、その操作が実行されたときは(ステップS3;YES)、その時点でRAM15上に記憶していた各情報をハードディスクHD上に転送して(ステップS4)一連の記録処理を完了する。
【0193】
一方、記録処理の中止操作が為されないときは(ステップS3;NO)、、PAT31の取得を通知する割り込みがはいるまで記録処理を繰り返す。
【0194】
次に、当該割り込み通知によって開始されるPAT31の取得処理(すなわち割り込み処理)について、具体的に図14を用いて説明する。
【0195】
図14に示すように、PAT31取得のための割込処理においては、初めに、当該割込処理の指令がデマルチプレクサ3からマイコン部14に発せられると、取得されたPAT31が記憶されているPAT記憶領域R102の内容を読み込み(ステップS10)、その読み込んだPAT31から所望されるチャンネル(サービス識別情報により識別されている。)に相当するPMT32のPIDを検索し(ステップS11)、デマルチプレクサ3に対して当該検索したPIDを有するパケット内のPMT32を取得したときには、当該取得したPMT32を書きこむ領域をPMT記憶領域R103に設定し、マイコン部14にPMT32の取得を通知すべく割り込みを発生させるようにマイコン部14から指示を発する(ステップS12)。これにより、デマルチプレクサ3がPMT32を取得し所定の位置にPMT32を記録し、割り込みをマイコン部14に通知することで、マイコン部14からPMT32を取得する割込処理を実行することが可能となる。
その後、取得したPMT32の内容のみを指示するように読み込んだPAT31の内容を変更し、交換すべきPAT61としてRAM15上の交換PAT記憶領域R107に記憶して(ステップS13)、一回の割込処理を完了する。
【0196】
次に、当該割込処理によるPMT31の取得処理について、具体的に図15を用いて説明する。
【0197】
図15に示すように、PMT32取得のための割込処理においては、初めに、当該割込処理の指令がデマルチプレクサ部3から発せられると、取得されたPMT32が記憶されているPMT記憶領域R103の内容を読み込み(ステップS15)、次に、その読み込んだPMT32の内容から、画像情報を含むパケット及び音声情報を含むパケット(並びに、もし含まれていればデータ情報を含むパケット)のPIDを検索する(ステップS16)。
【0198】
そして、検索した音声情報を含むパケットのPIDを手掛かりとして、音声デコード部7にそのパケットを受信するように設定し、具体的にデコード処理を指示してデコード待機状態に移行させる(ステップS17)。
【0199】
検索した映像情報を含むパケットのPIDを手掛かりとして、映像デコード部6にそのパケットを受信するように設定し、具体的にデコード処理を指示してデコード待機状態に移行させる(ステップS18)。
【0200】
更に、もし受信したTS20にデータ情報を含むパケットが含まれていたときは、検索したそのデータ情報を含むパケットのPIDを手掛かりとして、データデコード部13にそのパケットを受信するように設定し、具体的にデコード処理を指示してデコード待機状態に移行させる(ステップS19)。
【0201】
そして、取得したPMT32から上記したパーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723のみを含むSIT80を形成し、RAM15上のSIT記憶領域R109に記憶させると共に(ステップS20)、受信すべき番組にのみ対応する新たなPMT62を形成してRAM15上の交換PMT記憶領域R108に記憶する。
【0202】
そして、上記交換PAT記憶領域R107からハードディスクHDへの記録用のPAT61を取得し、これを元のTS20内のPAT31と交換する旨の指示をマイコン部14からデマルチプレクサ3へ出力する(ステップS21)。
【0203】
次に、上記交換PMT記憶領域R108からハードディスクHDへの記録用のPMT62を取得し、これを元のTS20内のPMT32と交換する旨の指示をマイコン部14からデマルチプレクサ3へ出力する(ステップS22)。
【0204】
更に、SIT記憶領域R109からその内容を取得し、対応するチャンネルのためのEITセクションの先頭データを含むパケットを、当該取得したSI40と交換する旨の指示をマイコン部14からデマルチプレクサ3へ出力する(ステップS23)。このとき、元のTS20におけるEIT41が複数のパケットで一セクションを搬送している場合は、そのセクション開始のパケットを対象とした交換のみを指示する。
【0205】
そして、ハードディスクHD上における各情報(新たなSIT80、PAT61又はPMT62等並びに実体情報F2となるべき情報を含むパケット)のハードディスクHD上の記録位置をマイコン部14から記録部2に指示し、デマルチプレクサ3から出力される各情報を記録するように指示する(ステップS24)。なお、このとき、新たなSIT80に含まれなかった上記したパーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723以外のパーシャルTSタイム記述子724等の他の記述子は、上記オリジナル番組情報S102内の記述子情報S226として該当するハードディスクHD上の位置に記録されるように指示される。
【0206】
そして、実際にハードディスクHDに記録すべき全ての情報(具体的には、新たなPAT61及びPMT62並びにSIT80及び実体情報F2)をデマルチプレクサ3から出力させて記録部2により指定のハードディスクHD上の位置に記録する(ステップS25)。その後、マイコン部14からデマルチプレクサ3に対して、NIT42、EIT41及びBAT45を元のTS20から取得したときには、夫々取得したNIT42、EIT41及びBAT45を書きこむ領域をRAM15上の所定の領域(NIT42の場合はNIT記憶領域R104であり、EIT41の場合はEIT記憶領域R105であり、BAT45の場合はBAT記憶領域R106である。)に設定し、マイコン部14に取得を通知すべく割り込みを発生させる指示を与える。
これにより、デマルチプレクサ3がNIT42、EIT41及びBAT45を取得し、所定の位置に夫々取得したNIT42、EIT41及びBAT45を記録し、割り込みをマイコン部14に通知することで、マイコン部14からNIT42、EIT41及びBAT45を取得する割り込み処理を実行することが可能となり、一回の割り込み処理を完了する。
【0207】
次に、上記EIT41を取得した後にこれを読み出す指示がデマルチプレクサ3から発せられたときに開始される割込処理について、具体的に図16を用いて説明する。
【0208】
図16に示すように、EIT41読み出しのための割込処理においては、初めに、当該割込処理の指令がデマルチプレクサ3からマイコン部14にから発せられると、EIT記憶領域R105の内容を読み取り(ステップS30)、受信したTS20に含まれているプログラム情報F1構築用のデータを検索して記憶し(ステップS31)、更に当該プログラム情報F1に含ませる記述子を抽出して記憶し(ステップS32)、一回の割込み処理を終了する。
【0209】
そして、当該割込処理により所望の記述子が得られると直ちにオリジナル番組情報S102の内容を書き換え、夫々の情報としての値を決定する。
【0210】
そして、リモコン12上で記録処理を中止する操作が為されたとき(図13ステップS3;YES参照)、上述してきた一連の記録動作が停止することになる。このとき、当該記録中止に伴い、記録時間情報S232を含めてプログラム情報F1としての全ての情報が決定されてハードディスクHD上に記録される。
【0211】
ここで、図13乃至図16に示した処理が繰り返された結果、元の受信したTS20がハードディスクHDに記録された時点ではどのように変化したかについて、図18に例示しつつ説明する。
【0212】
先ず、図18最上段に示す如く、元のTS20が、第一の番組に対応する映像を含む映像パケットVP1、当該第一の番組に対応する音声を含む音声パケットAP1及び当該第一の番組に対応するPMT32と、第二の番組に対応する映像を含む映像パケットVP2、当該第二の番組に対応する音声を含む音声パケットAP2及び当該第二の番組に対応するPMT32と、PAT31と、EIT41と、NIT42と、SDT43と、BAT45と、により構成されていたとすると、このTS20に対して第一の番組を選択して図13乃至図16に示した処理が繰り返されると、その結果としてハードディスクHD上に記録されるパケットには、図18中段に示すように、当該第一の番組に対応する映像パケットVP1、及び音声パケットAP1と、当該第一の番組に対応した記述内容を有するとして交換されたPAT61及びPMT62と、上記した最小限の記述子としてのパーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723のみを含むSIT80と、が含まれている。そして、上記パーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723以外のパーシャルTSタイム記述子724等の他の記述子は、上述した記述子情報S226としてハードディスクHD上に記録されていることとなる。
【0213】
(C)再生動作の実施形態
最後に、上述した図13乃至図16の処理によりハードディスクHDに記録されている情報を再生してHSI部10を介して外部に出力すべき上記再生情報Sppを生成する処理について、図17及び図18を用いて説明する。
【0214】
なお、図17はハードディスクHDから必要な情報を読み出して外部に出力する処理を示すフローチャートである。
【0215】
上述した如く、ハードディスクHDに記録された情報は必要最小限の構成を有するSIT80を含んでいるので、これをパーシャルTS50として外部に送出する場合には、なるべく多くの情報を含むSI70を構成したほうが良い。
【0216】
そこで、当該再生処理においては、先ず、リモコン12において再生・出力すべきプログラムが指定されると(ステップS35)、記述子情報S226内から出力すべきパーシャルTS50に含ませるべきSIT71に包含させるべき記述子を選択し、当該選択した記述子と元のSIT80内のパーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723とを用いて新たなSIT71を形成し、これをRAM15上の交換SIT記憶領域R110に記憶し、更に元のセクションがいくつのSIT71に分割されたかを示すパラメータSIT#Nを初期化する(ステップS36)。
【0217】
次に、再生制御部8に対して、ハードディスクHDから読み出すSIT80を交換SIT記憶領域R110に記憶されている内容に交換する旨の指示をマイコン部14から発し(ステップS37)、更にパラメータSIT#STARTを初期化すする(ステップS38)。
【0218】
そして、HSI部10に対してハードディスクHDから読み出す再生情報Sppを外部に送出する旨の指示をマイコン部14から発し(ステップS39)、次にリモコン12において出力を中止する旨の操作がされたか否かを確認する(ステップS40)。出力中止の操作が為されているときは(ステップS40;YES)そのまま処理を中止し、一方、出力中止の操作が為されていないときは(ステップS40;NO)、次に、再生制御部8においてハードディスクHDからパケットを一つ読み込み(ステップS41)、その読み込んだパケットがSIT80であるか否かを確認する(ステップS42)。
【0219】
そして、そのパケットがSIT80であるときは(ステップS42;YES)、上記パラメータSIT#STARTの値を「1」とし(ステップS43)、更に交換SIT記憶領域R110に記憶されている各SITの番号を示すインデックスIを初期化する(ステップS44)。
【0220】
次に、再生制御部8内で読み出したSIT80の内容を認識し、これに対応したインデックスを有して交換SIT記憶領域R110に記憶されているSIT201と元のSIT80とを交換し(ステップS45)、後述するステップS50へ移行する。
【0221】
一方、ステップS42の判定において、読み込んだパケットがSIT80でないときは(ステップS42;NO)、次に、パラメータSIT#STARTの値が「1」か否か、すなわち、既に少なくとも一回はSIT80の交換処理が為されているか否かを確認し(ステップS46)、パラメータSIT#STARTの値が「1」であるときは(ステップS46;YES)、インデックスIがパラメータSIT#N以下か否か、すなわち、全てのSIT80の交換処理が完了しているか否かを確認し(ステップS47)、インデックスIがパラメータSIT#N以下であるときは(ステップS47;YES)、直前のパケットの外部出力先への到着時間と現在のパケットの当該外部出力先への到着時間との差が、一つのパケットの出力に十分な時間であるか否かを確認し(ステップS48)、十分な時間であれば(ステップS48;YES)、現在のインデックスIに相当するSIT201をHSI部10にパケットとして出力し(ステップS49)、インデックスIの値を「1」だけインクリメントし(ステップS50)、その後、そのパケットの外部出力先への到着時間に対応するタイミングで他のパケットをHSI部110に出力する(ステップS51)。その後は、次のパケットに対して上述した処理を繰り返すべく、上記ステップS40に戻って上述してきた一連の処理を繰り返す。
【0222】
一方、ステップS46の判定においてパラメータSIT#STARTの値が「1」でないとき、すなわち、未だ一度もSIT80の交換処理が為されていないとき(ステップS46;NO)、ステップS47の判定においてインデックスIがパラメータSIT#N以下でないとき(ステップS47;NO)、及びステップS48の判定において、直前のパケットの外部出力先への到着時間と現在のパケットの当該外部出力先への到着時間との差が、一つのパケットの出力に十分な時間でないときは(ステップS48;NO)、いずれもステップS51の処理に移行して以後当該ステップS51の処理を行う。
【0223】
ここで、図17に示した出力処理が繰り返された結果、ハードディスクHD上の情報がパーシャルTS50として出力される時点での変化について、図18に例示しつつ説明する。
【0224】
先ず、図18中段に示す如く、ハードディスクHD上に記録されていた情報のうち、映像パケットVP1、音声パケットAP1、PAT61及びPMT62は、そのまま出力されるべきパーシャルTS50としての再生情報Spp内に含まれて出力される。
【0225】
これに加えて、ハードディスクHD上のSIT80は図17ステップS42乃至S50の処理が繰り返されることにより、当該SIT80の内容に交換SIT記憶領域R110内に記憶されていたSIT201が加えられたSIT71として再生情報Spp内に含まれて出力されることになる。
【0226】
以上説明したように、実施形態のレシーバRの動作によれば、受信されるTS20の一部をハードディスクHDに記録する際に、SIT80として必須とされているパーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723のみによりSIT80を形成してハードディスクHDに記録すると共に、パーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723以外の記述子を別個に記録するので、当該パーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723のみを元のTS20から抽出する処理のみでハードディスクHDに必要な情報をストリームとして記録することができることとなり、TS20を簡易な構成で高速にハードディスクHD上に記録することが可能となる。
【0227】
なお、上述した実施形態においては、パーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723のみによりSIT80を形成したが、これ以外に、当該パーシャルTS記述子722及びネットワーク識別記述子723が含まれていれば、図3に示される記述子のうちの他のいずれかの記述子を用いてSIT80を形成しても良い。
【0228】
また、元のTS20に含まれているSI40等に基づいてSIT80を形成するので、より簡易に必要な情報をハードディスクHD上に記録することができる。
【0229】
更に、元のTS20内のSI40の一部をSIT80で置換してハードディスクHD上に記録するので、高速に必要な情報をハードディスクHD上に記録することができる。
【0230】
更にまた、外部への出力時にあっては、SIT80を、交換SIT記憶領域R110内のSIT201を用いて補充して出力すべきSIT71を形成するので、必要十分な情報と共にパーシャルTS50を外部に出力することができる。
【0231】
なお、上記図13乃至図17に示すフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、或は、インターネット等のネットワークを介して取得して記録しておき、これをCPU等の汎用のコンピュータで読み出して実行することにより、当該汎用のコンピュータを実施形態に係るマイコン部14として機能させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0232】
[図1]一般的なTS及びパーシャルTSの構成を示す図である。
[図2]SITの構成を示すデータ構造図である。
[図3]SIT中の記述子の種類を示す図である。
[図4]各記述子の構成を示すデータ構造図であり、(a)はパーシャルTS記述子の構成を示すデータ構造図であり、(b)はネットワーク識別記述子の構成を示すデータ構造図であり、(c)は国コードの例を示す図である。
[図5]パーシャルTSタイム記述子の構成を示すデータ構造図である。
[図6]実施形態のレシーバの概要構成を示すブロック図である。
[図7]ハードディスク上のデータ構造を示す図(I)であり、(a)はプログラム情報のデータ構造を示す図(i)であり、(b)はプログラム情報のデータ構造を示す図(ii)である。
[図8]ハードディスク上のデータ構造を示す図(II)であり、(a)はプログラム情報のデータ構造を示す図(iii)であり、(b)はコンポーネント情報のデータ構造を示す図である。
[図9]ハードディスク上のデータ構造を示す図(III)であり、(a)はコンポーネントグループ情報のデータ構造を示す図であり、(b)はコンポーネント個別情報のデータ構造を示す図である。
[図10]ハードディスク上のデータ構造を示す図(IV)であり、(a)はTSパケットPTの構成を示す図であり、(b)はハードディスク上のSITの例を示す図である。
[図11]ハードディスク上のデータ構造を示す図(V)であり、(a)はパーシャルTS記述子の構成例を示すデータ構造図であり、(b)はネットワーク識別記述子の構成例を示すデータ構造図であり、(c)はパーシャルTSタイム記述子の構成例を示すデータ構造図である。
[図12]RAM上のデータ構造を示す図である。
[図13]実施形態の記録処理を示すフローチャートである。
[図14]実施形態の記録処理における割込処理を示すフローチャート(I)である。
[図15]実施形態の記録処理における割込処理を示すフローチャート(II)である。
[図16]実施形態の記録処理における割込処理を示すフローチャート(III)である。
[図17]実施形態の出力処理を示すフローチャートである。
[図18]実施形態に係るストリーム構造の変化を例示する図である。
【符号の説明】
【0233】
1…デジタル放送受信部
2…記録部
3…デマルチプレクサ
4…ハードディスク部
5…グラフィックス部
6…映像デコード部
7…音声デコード部
8…再生制御部
9…OSD部
10…HSI部
11…リモコン受信部
12…リモコン
13…データデコード部
14…マイコン部
15…RAM
20…TS
50…パーシャルTS
71、80…SIT
722…パーシャルTS記述子
723…ネットワーク識別記述子
R…レシーバ
HD…ハードディスク
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から取得される情報ストリームに基づき生成された部分情報ストリームを、記録媒体へ記録する情報記録装置において、
前記情報ストリームに含まれる属性情報に基づき部分属性情報を生成する第1生成手段と、
前記生成された部分属性情報を繰り返し含む前記部分情報ストリームを生成して前記記録媒体へ記録する第1記録手段と、
前記属性情報に基づき、前記部分属性情報を補うための付属属性情報を生成する第2生成手段と、
前記生成された付属属性情報を前記部分情報ストリームとは別個に前記記録媒体に記録する第2記録手段と、
を備えることを特徴とする情報記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報記録装置において、
前記部分属性情報は、前記部分情報ストリームに含ませて必須に出力すべきとして規格化されている部分属性情報であることを特徴とする情報記録装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報記録装置において、
前記第1記録手段は、前記部分情報ストリームの一部を、前記部分属性情報に置換することにより前記部分情報ストリームを生成することを特徴とする情報記録装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報記録装置において、
前記情報ストリームはARIB(Association of Radio Industries and Businesses)規格に則って放送されているデジタル放送を受信して取得されるものであることを特徴とする情報記録装置。
【請求項5】
部分情報ストリームの属性情報を少なくとも示す部分属性情報を繰り返し含む当該部分情報ストリームが記録された第1記録領域と、
前記部分属性情報を補うための付属属性情報が記録された第2記録領域とを備える記録媒体。
【請求項6】
請求項5に記載の記録媒体を再生する記録媒体再生装置であって、
前記第1記録領域に記録されている前記部分情報ストリームを検出する第1検出手段と、
前記検出された部分情報ストリームから前記部分属性情報を抽出する抽出手段と、
前記第2記録領域に記録されている前記付属属性情報を検出する第2検出手段と、
前記付属属性情報に基づいて前記抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成する第1生成手段と、
前記生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成する第2生成手段と、
前記生成された部分情報ストリームを出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする記録媒体再生装置。
【請求項7】
請求項6に記載の記録媒体再生装置において、
前記第2生成手段は、前記部分情報ストリームに含まれる部分属性情報を前記生成されたストリーム属性情報と置換することにより、前記部分ストリーム情報を生成することを特徴とする記録媒体再生装置。
【請求項8】
外部から取得される情報ストリームに基づき生成された部分情報ストリームを、記録媒体へ記録する情報記録方法において、
前記情報ストリームに含まれる属性情報に基づき部分属性情報を生成する第1生成工程と、
前記生成された部分属性情報を繰り返し含む前記部分情報ストリームを生成して前記記録媒体へ記録する第1記録工程と、
前記属性情報に基づき、前記部分属性情報を補うための付属属性情報を生成する第2生成工程と、
前記生成された付属属性情報を前記部分情報ストリームとは別個に前記記録媒体に記録する第2記録工程と、
を備えることを特徴とする情報記録方法。
【請求項9】
請求項5に記載の記録媒体を再生する記録媒体再生方法であって、
前記第1記録領域に記録されている前記部分情報ストリームを検出する第1検出工程と、
前記検出された部分情報ストリームから前記部分属性情報を抽出する抽出工程と、
前記第2記録領域に記録されている前記付属属性情報を検出する第2検出工程と、
前記付属属性情報に基づいて前記抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成する第1生成工程と、
前記生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成する第2生成工程と、
前記生成された部分情報ストリームを出力する出力工程と、
を備えることを特徴とする記録媒体再生方法。
【請求項10】
外部から取得される情報ストリームに基づき生成された部分情報ストリームを、記録媒体へ記録する情報記録装置に含まれる情報記録コンピュータを、
前記情報ストリームに含まれる属性情報に基づき部分属性情報を生成する第1生成手段、
前記生成された部分属性情報を繰り返し含む前記部分情報ストリームを生成して前記記録媒体へ記録する第1記録手段、
前記属性情報に基づき、前記部分属性情報を補うための付属属性情報を生成する第2生成手段、及び、
前記生成された付属属性情報を前記部分情報ストリームとは別個に前記記録媒体に記録する第2記録手段、
として機能させることを特徴とする情報記録用プログラム。
【請求項11】
請求項5に記載の記録媒体を再生する請求項6に記載の記録媒体再生装置に含まれる記録媒体再生コンピュータを、
前記第1記録領域に記録されている前記部分情報ストリームを検出する第1検出手段、
前記検出された部分情報ストリームから前記部分属性情報を抽出する抽出手段、
前記第2記録領域に記録されている前記付属属性情報を検出する第2検出手段、
前記付属属性情報に基づいて前記抽出した部分属性情報を補い、ストリーム属性情報を生成する第1生成手段、
前記生成されたストリーム属性情報を繰り返し含む部分情報ストリームを生成する第2生成手段、
前記生成された部分情報ストリームを出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする記録媒体再生用プログラム。
【請求項12】
請求項10に記載の情報記録用プログラムが前記情報記録コンピュータで読取可能に記録されていることを特徴とする情報記録媒体。
【請求項13】
請求項11に記載の記録媒体再生用プログラムが前記出力コンピュータで読取可能に記録されていることを特徴とする情報記録媒体。

【国際公開番号】WO2005/004474
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【発行日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511310(P2005−511310)
【国際出願番号】PCT/JP2004/006552
【国際出願日】平成16年5月14日(2004.5.14)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】