説明

投射型表示装置およびそれを備えた車両

【課題】簡素な構成で、振動などにより画像が乱れることを確実に防止可能な投射型表示装置、およびこの投射型表示装置を搭載した車両を提供すること。
【解決手段】投射型表示装置1は車載用であり、レンズユニット4および反射ミラーユニット5のいずれにおいても、モータ421、521を駆動して倍率変換レンズ40および反射ミラー50の位置や姿勢を調整した後、モータ421、521を停止すると、歯車輪列47、57では、従動歯車423、523とロッキングディスク付き欠歯車422、522とによって構成したロック機構470、570で歯車同士の拘束が起こり、倍率変換レンズ40および反射ミラー50は、その位置で保持される。このため、倍率変換レンズ40および反射ミラー50は、振動が加わったときでも変位せず、画像を乱すことがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射型表示装置およびそれを備えた車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生成した画像を出射する画像生成装置と、画像生成装置から出射された画像を投射する光学系とを有する投射型表示装置については、家庭用あるいはオフィス用のプロジェクタとして普及しつつある。また、投射型表示装置については車両のダッシュボード内に配置し、フロントガラスを被投射面として画像を表示することも提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−202145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、光学系において画像の投射方向や拡大倍率などを調整する光学素子については、その位置や姿勢を切り換える必要があるため、可動状態になっているので、このような可動光学素子は、弱い振動が加わったときでも変位し、画像が揺れるなど原因となりやすいという問題点がある。特に、投射型表示装置の場合には、画像を拡大投射するため、可動光学素子の小さな振動でも画像が揺れる原因となる。かといって、大掛かりな耐振装置やブレーキ・ロック機構などを付加すると、装置構成が複雑化し、装置の小型化、低価格化を図ることができなくなってしまうという問題点がある。
【0004】
以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、簡素な構成で、振動などにより画像が乱れることを確実に防止可能な投射型表示装置、およびこの投射型表示装置を搭載した車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明では、生成した画像を出射する画像生成装置と、該画像生成装置から出射された画像を投射する光学系とを有する投射型表示装置において、前記光学系は、モータの回転が歯車輪列を介して伝達される駆動装置により位置あるいは姿勢が切り換えられる可動光学素子を含み、前記歯車輪列には、回転伝達の休止時に歯車同士の拘束により前記可動光学素子の位置保持を行うロック機構が構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明では、モータを駆動して可動光学素子の位置や姿勢を調整した後、モータを停止すると、駆動装置の歯車輪列では、歯車同士の拘束が起こり、可動光学素子の位置保持を行う。このため、可動光学素子は、振動が加わったときでも変位せず、画像を乱すことがない。また、本発明では、ロック機構は、歯車同士の拘束を利用しているので、構成が簡素で済む。
【0007】
本発明において、前記ロック機構としては、駆動側のロッキングディスク付き欠歯車と、回転伝達の休止時に前記ロッキングディスクにより拘束される従動歯車とを備えたものを用いることができる。
【0008】
本発明において、前記光学系は、前記可動光学素子として、例えば、前記画像生成装置から出射された画像の倍率を調整する倍率変換レンズ、および前記画像生成装置から出射された画像の投射方向を調整する投射方向調整ミラーのうちの少なくとも一方を備えている。
【0009】
本発明に係る投射型表示装置は、例えば、車両の車内、例えば、ダッシュボード内に配置されてフロントガラスに画像を投射するのに用いられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、モータを駆動して可動光学素子の位置や姿勢を調整した後、モータを停止すると、駆動装置の歯車輪列では、歯車同士の拘束が起こり、可動光学素子の位置保持を行う。このため、可動光学素子は、振動が加わったときでも変位せず、画像を乱すことがない。それ故、本発明を適用した投射型表示装置は、振動や伝わりやすい環境下、例えば、人の動きが多い家庭や、振動が発生しやすい車両などで用いるのに適している。また、本発明では、ロック機構は、歯車同士の拘束を利用しているので、構成が簡素で済む。それ故、投射型表示装置の小型、軽量化、および低価格化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図面を参照して、本発明を適用した投射型表示装置の一例を説明する。
【0012】
(全体構成)
図1および図2は、本発明を適用した投射型表示装置を反射ミラーの側からみたときの斜視図、および図1に示す投射型表示装置を画像生成装置の側からみたときの分解斜視図である。なお、図1および図2では、主な部材のみに符号を付してあり、それらの詳細は、図3〜図6を参照して後述する。なお、部材の取り付け位置については、一点鎖線と、丸で囲んで数字とにより表わしてある。
【0013】
図1および図2に示す投射型表示装置1は、車両の車内、例えば、ダッシュボード内に配置されてフロントガラスに画像を投射するための装置であり、矩形の本体ベース6を有している。以下、本体ベースの長辺方向をx軸方向(前後方向)とし、短辺方向をy軸方向(左右方向)とし、xy面に対して垂直な方向をz軸方向(上下方向)と定義して説明する。
【0014】
本体ベース6上には、生成した画像を出射する画像生成装置3と、レンズユニット4と、反射ミラーユニット5とがx方向にこの順に搭載されている。画像生成装置3は、液晶パネルおよびこの液晶パネルで生成された画像情報を画像として出射するための光源とを備えており、画像をx軸方向に向けて本体ベース6と平行に出射する。レンズユニット4は、倍率変換レンズ40(可動光学素子)を備えており、投射する画像の拡大倍率を調整する。反射ミラーユニット5は、反射ミラー50(可動光学素子)を備えており、レンズユニット4から出射された拡大画像の投射方向を調整する。投射型表示装置1は、光学系として、倍率変換レンズ40や反射ミラー50以外にも、複数の光学素子を備えているが、本形態では、倍率変換レンズ40および反射ミラー50のみを表わしてあり、他の光学素子については図示および説明を省略する。
【0015】
本体ベース6の上面には、画像生成装置3の搭載位置に角度・位置調整用リブ621が形成されており、角度・位置調整用リブ621と画像生成装置3とを干渉させることにより、画像生成装置3の角度および位置の調整を行う。また、本体ベース6の上面には、反射ミラーユニット5の搭載位置に角度調整用ボス63と角度調整用リブ622とが形成されており、反射ミラーユニット5の反射ミラー支持台51に形成されている丸穴511に角度調整用ボス63が嵌り、かつ、角度調整用リブ622に干渉するように反射ミラーユニット5を本体ベース6に搭載する。さらに、本体ベース6の上面には、後述する板バネ64の一方端が固定されている。
【0016】
本体ベース6の上面において、レンズユニット4の搭載位置の左右両側には、スライド軸保持部61が2つずつ起立しており、これらのスライド軸保持部61の上端部に形成された溝内には、後述する2本のスライド軸46の端部が各々固定され、2本のスライド軸46は、互いに平行にx方向に延びた状態に配置される。
【0017】
(レンズユニットの構成および動作)
図3は、本発明を適用した投射型表示装置に用いた倍率調整レンズに対する駆動装置の斜視図である。図4(a)、(b)は、図3に示す駆動装置の分解斜視図、およびこの駆動装置に構成したロック機構の構成を模式的に示す説明図である。
【0018】
図3および図4(a)に示すように、レンズユニット4は、倍率変換レンズ40と、この倍率変換レンズ40を保持するコの字形状のスライダ41と、このスライダ41を左右両側で軸受45を介して支持する2本のスライド軸46と、2本のスライド軸46上に沿ってスライダ41を移動させるレンズ駆動装置42とを備えている。倍率変換レンズ40は、両面が凸のレンズ部40aと、このレンズ部40aを囲む矩形枠状のフランジ部40dとを備えており、フランジ部40dの両側面部が各々、スライダ41の内側面に千鳥状に配置されたリブ41aにより形成された溝内に固定される。また、倍率変換レンズ40は、スライダ41の上端部に水平に固定されたレンズ押さえ43によりスライダ41に固定される。
【0019】
レンズ駆動装置42は、双方向に回転可能なモータ421と、このモータ421の出力軸の回転を伝達する歯車輪列47と、この歯車輪列47を介してモータ421により軸線周りに回転駆動されるリードスクリュー424と、これらの部材を保持するフレーム425とを備えている。リードスクリュー424は、玉426および軸受427によって軸線周りに回転可能にフレーム425に保持されている。モータ421は、ステッピングモータから構成され、本体部分がフレーム425に直接固定されている一方、出力軸の先端部は軸受429を介してフレーム425に軸線周りに回転可能に支持されている。
【0020】
スライダ41の外側側面の一方には上下方向の延びた板状の嵌合部44が取り付けられており、嵌合部44の外面の下端側には、2つの爪状突起44aがx軸方向で離間した位置に形成されている。2つの爪状突起44aは、リードスクリュー424のリードネジ部に対して一山飛ばしで弾性をもって係合している。但し、2つの爪状突起44aの間隔は、リードスクリュー424のリードピッチよりも狭めに設定され、がたつきの発生が防止されている。
【0021】
歯車輪列47は、モータ421の出力軸に固定されたロッキングディスク付き欠歯車422と、このロッキングディスク付き欠歯車422に従動する従動歯車423とを備えており、従動歯車423は、リードスクリュー424の一方の端部に固定されている。図4(b)に示すように、ロッキングディスク付き欠歯車422は、1/4回転ごとに厚い歯部422aが形成されているとともに、これらの歯部422aの間に薄い連続歯422b(ロッキングディスク)が形成されている。これに対して、従動歯車423は、16/48回転位置ごとに厚い歯部423aと薄い歯部423bとが交互に形成されている。このため、モータ421が回転すると、ロッキングディスク付き欠歯車422は、1/4回転するたびに従動歯車423を回転させる。その間、モータ421が回転してロッキングディスク付き欠歯車422が回転しても、ロッキングディスク付き欠歯車422および従動歯車423の歯部同士が噛み合わない限り、従動歯車423は、回転しない。
【0022】
また、モータ421が回転を停止している期間中、従動歯車423の連続歯422bが従動歯車の2つの厚い歯部423aに接した状態にあり、従動歯車423は、ロッキングディスク付き欠歯車422を拘束し、倍率変換レンズ40の位置保持を行う。このようにして本形態では、ロッキングディスク付き欠歯車422および従動歯車423により、ロック機構470が構成されている。なお、歯車輪列47にロック機構470を構成するにあたっては、ゼネバ歯車機構を採用してもよい。
【0023】
このように構成したレンズユニット4において、モータ421が回転すると、ロッキングディスク付き欠歯車422は、1/4回転するたびに従動歯車423を16/48回転させ、このような間欠動作により、リードスクリュー424が軸線周りに間欠的に回転する。その結果、リードスクリュー424のリードネジ部に係合する2つの爪状突起44aを備えた嵌合部44は、リードスクリュー424により軸線方向に推進されるので、スライダ41は、スライド軸46上を移動する。その結果、スライダ41に保持された倍率変換レンズ40は、光軸に沿って移動し、投射画像の拡大倍率を調整する。
【0024】
また、歯車輪列47では、従動歯車423とロッキングディスク付き欠歯車422とによってロック機構470が構成されているため、モータ421が回転を停止している期間中、従動歯車423とロッキングディスク付き欠歯車422とが拘束し合い、従動歯車423の回転が阻止される。それ故、倍率変換レンズ40は、その位置で保持され、振動が伝わってきても変位することがない。
【0025】
(反射ミラーユニットの構成および動作)
図5は、本発明を適用した投射型表示装置に用いた反射ミラーに対する駆動装置の斜視図である。図6(a)、(b)は、図5に示す駆動装置の分解斜視図、およびこの駆動装置に構成したロック機構の構成を模式的に示す説明図である。
【0026】
図5および図6(a)に示すように、反射ミラーユニット5は、板状の反射ミラー50と、この反射ミラー50を保持する板状のホルダ50aと、このホルダ50aの左右の側面部に形成された凸部50bおよび2つの軸受525を介してホルダ50aを水平軸線周りに回転可能に支持する起立部51fを備えた反射ミラー支持台51と、ホルダ50aを水平軸線周りに回転駆動する反射ミラー駆動装置52とを有している。
【0027】
ここで、反射ミラー50の裏面には、半円状の外歯歯車からなる歯車50cが突出するように構成されている一方、反射ミラー駆動装置52は、双方向に回転可能なモータ521と、このモータ521の出力軸の回転を歯車50cに伝達する歯車輪列57とを備えている。
【0028】
歯車輪列57は、モータ521の出力軸に固定されたロッキングディスク付き欠歯車522と、このロッキングディスク付き欠歯車522に従動する従動歯車523と、従動歯車523と同軸状に形成された外歯歯車523aと、従動歯車523の回転を減速するための4枚の減速歯車524とを備えており、4枚の減速歯車524は、いずれも同一構造の歯車からなる。4枚の減速歯車524はいずれも、反射ミラー支持台51の底板部51bから上方に垂直に起立する支持板部51cから水平に突き出た軸部51dにボス529によって回転可能に支持され、この支持板部51cの反対側の面にはモータ521が固定されている。また、従動歯車523および外歯歯車523aの回転軸としての筒部526は、支持板部51cから水平に突き出た軸部51eに嵌った状態で支持されている。支持板部51cの軸部51d、51eの先端部は、歯車カバー527から突出した筒部に嵌っており、さらに、歯車カバー527から突出した軸部には、玉528を介してロッキングディスク付き欠歯車522が回転可能に支持されている。なお、図1および図2を参照して説明したように、本体ベース6の上面には板バネ64の一方端が固定されており、この板バネ64によって、歯車輪列57のバックラッシュが防止されている。
【0029】
ロッキングディスク付き欠歯車522、および従動歯車523は各々、レンズユニット4においてロック機構470を構成するロッキングディスク付き欠歯車422、および従動歯車423と歯数などの構成が同一である。すなわち、図6(b)に示すように、ロッキングディスク付き欠歯車522は、1/4回転ごとに厚い歯部522aが形成されているとともに、これらの歯部522aの間に薄い連続歯522b(ロッキングディスク)が形成されている。これに対して、従動歯車523は、16/48回転位置ごとに厚い歯部523aと薄い歯部523bとが交互に形成されている。このため、モータ521が回転すると、ロッキングディスク付き欠歯車522は、1/4回転するたびに従動歯車523を回転させる。その間、モータ521が回転してロッキングディスク付き欠歯車522が回転しても、ロッキングディスク付き欠歯車522および従動歯車523の歯部同士が噛み合わない限り、従動歯車523は、回転しない。
【0030】
また、モータ521が回転を停止している期間中、従動歯車523の連続歯が従動歯車の2つの厚い歯部に接した状態にあり、従動歯車523は、ロッキングディスク付き欠歯車522を拘束し、反射ミラ−50の位置保持を行う。このようにして、本形態では、ロッキングディスク付き欠歯車522および従動歯車523により、ロック機構570が構成されている。なお、歯車輪列57にロック機構570を構成するにあたっては、ゼネバ歯車機構を採用してもよい。
【0031】
このように構成した反射ミラーユニット5において、モータ521が回転すると、ロッキングディスク付き欠歯車522は、1/4回転するたびに従動歯車523を回転させ、このような間欠動作は、減速歯車524を介して、反射ミラー50の裏面に形成されている歯車50cに伝達される。その結果、反射ミラ−50を搭載したホルダ50aが水平軸線周りに回転するので、反射ミラー50は、その姿勢を変え、画像の方向を調整する。
【0032】
また、歯車輪列57では、従動歯車523とロッキングディスク付き欠歯車522とによってロック機構570が構成されているため、モータ521が回転を停止している期間中、従動歯車523とロッキングディスク付き欠歯車522とが拘束し合い、従動歯車523の回転が阻止される。それ故、反射ミラー50は、その位置で保持され、振動が伝わってきても変位することがない。
【0033】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、レンズユニット4および反射ミラーユニット5のいずれにおいても、モータ421、521を駆動して倍率変換レンズ40および反射ミラー50の位置や姿勢を調整した後、モータ421、521を停止すると、歯車輪列47、57では、従動歯車423、523とロッキングディスク付き欠歯車422、522とによって構成したロック機構470、570で歯車同士の拘束が起こり、倍率変換レンズ40および反射ミラー50は、その位置で保持される。このため、倍率変換レンズ40および反射ミラー50は、振動が加わったときでも変位せず、画像を揺らすことがない。それ故、本発明を適用した投射型表示装置1は、振動や伝わりやすい環境下、例えば、振動が発生しやすい車両などに搭載するのに適している。
【0034】
また、ロック機構470、570は、歯車輪列47、57の従動歯車423、523とロッキングディスク付き欠歯車422、522との拘束を利用しているので、構成が簡素で済む。それ故、投射型表示装置1の小型、軽量化、および低価格化を図ることができる。
【0035】
(その他の実施の形態)
上記形態においては、投射型表示装置1に対して、倍率変換レンズ40および反射ミラー50の双方に対してロック機構470、570を備えた駆動装置を構成したが、倍率変換レンズ40および反射ミラー50の一方に対してロック機構を備えた駆動装置を構成してもよい。
【0036】
また、上記形態においては、倍率変換レンズ40をスライド移動させるためにリードスクリュー424を用いたが、倍率変換レンズ40をスライド移動させることができる部材であれば、リードスクリュー424に限らず任意の部材を用いてもよい。
【0037】
さらに、上記形態において使用した従動歯車423、523としては16/48回転位置ごとに歯部を備え、ロッキングディスク付き欠歯車422、522としては1/4回転ごとに歯部を備えたものを用いたが、従動歯車423、523、およびロッキングディスク付き欠歯車422、522の歯数などの構成については、前述した構成に限定されるものではなく、任意の従動歯車423、523およびロッキングディスク付き欠歯車422、522を用いることができる。その際、従動歯車423、523の1回の送り動作による被投射面における画像の変位量は、画像生成装置3における分解能の幅よりも小さくなるような減速比に設定されていることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明を適用した投射型表示装置を反射ミラーの側からみたときの斜視図である。
【図2】図1に示す投射型表示装置を画像生成装置の側からみたときの分解斜視図である。
【図3】本発明を適用した投射型表示装置に用いた倍率変換レンズに対する駆動装置の斜視図である。
【図4】(a)、(b)は、図3に示す駆動装置の分解斜視図、およびこの駆動装置に構成したロック機構の構成を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明を適用した投射型表示装置に用いた反射ミラーに対する駆動装置の斜視図である。
【図6】(a)、(b)は、図5に示す駆動装置の分解斜視図、およびこの駆動装置に構成したロック機構の構成を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1 投射型表示装置
3 画像生成装置
4 レンズユニット
5 反射ミラーユニット
6 本体ベース
40 倍率変換レンズ
42 レンズ駆動装置
47、57 歯車輪列
50 反射ミラー
52 反射ミラー駆動装置
422、522 ロッキングディスク付き欠歯車
423、523 従動歯車
470、570 ロック機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生成した画像を出射する画像生成装置と、該画像生成装置から出射された画像を投射する光学系とを有する投射型表示装置において、
前記光学系は、モータの回転が歯車輪列を介して伝達される駆動装置により位置あるいは姿勢が切り換えられる可動光学素子を含み、
前記歯車輪列には、回転伝達の休止時に歯車同士の拘束により前記可動光学素子の位置保持を行うロック機構が構成されていることを特徴とする投射型表示装置。
【請求項2】
請求項1において、前記光学系は、前記可動光学素子として、前記画像生成装置から出射された画像の倍率を調整する倍率変換レンズ、および前記画像生成装置から出射された画像の投射方向を調整する投射方向調整ミラーのうちの少なくとも一方を備えていることを特徴とする投射型表示装置。
【請求項3】
請求項1または2において、前記ロック機構は、駆動側のロッキングディスク付き欠歯車と、回転伝達の休止時に前記ロッキングディスクにより拘束される従動歯車とを備えていることを特徴とする投射型表示装置。
【請求項4】
請求項1または2において、前記ロック機構は、ゼネバ歯車機構からなることを特徴とする投射型表示装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の投射型表示装置を車内に備えていることを特徴とする車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−156158(P2007−156158A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−352090(P2005−352090)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】