折り畳み農作業機
【課題】作業機部分を中央部分側に折り畳んだときは、自動的にエプロンをシールドカバーに係止する係止装置を設けた折り畳み農作業機を提供する。
【解決手段】トラクタの後部に連結装置を介して農作業機としての代掻ハローの長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分5側に折り畳み可能とした代掻ハローであって、代掻ハローは、ロータリ作業部の外周にシールドカバー15,15a及びエプロン16,16aを備え、左右の作業機部分のエプロン16aに、作業機部分6L,6Rを中央部分5側に折り畳んだときは、自動的にエプロン16aをシールドカバー15aに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロン16aのシールドカバー15aへの係止を解除する係止装置としてのロック装置21を設けた。
【解決手段】トラクタの後部に連結装置を介して農作業機としての代掻ハローの長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分5側に折り畳み可能とした代掻ハローであって、代掻ハローは、ロータリ作業部の外周にシールドカバー15,15a及びエプロン16,16aを備え、左右の作業機部分のエプロン16aに、作業機部分6L,6Rを中央部分5側に折り畳んだときは、自動的にエプロン16aをシールドカバー15aに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロン16aのシールドカバー15aへの係止を解除する係止装置としてのロック装置21を設けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図11に示すように、図示しないトラクタの後部に連結装置(3点リンク連結装置)Bを介して農作業機Aの長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、トラクタから農作業機Aの中央部分Cに動力を伝達すると共に、上記中央部分Cに対し、該中央部分Cから左右両側に延出している作業機部分Dを、それぞれ中央部分C側に回転軸Eを中心に折り畳み可能とした農作業機Aが周知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
農作業機Aには、ロータリ作業部Fの外周にエプロンG及びレベラHが設けられ、中央部分CのレベラHと作業機部分DのレベラHとは回動軸Iにより連結されている。そして、作業機部分Dを中央部分C側に折り畳んだとき、中央部分CのエプロンGと作業機部分DのエプロンGは共に基端部が回動自在であり、エプロンG及びレベラHがぶら下がり、機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりすることがあった。
なお、折り畳み作業機として、これ以前には後方への二つ折りタイプも存在したが、この場合は、折り畳んだとき、エプロンやレベラは作業状態と同様の位置関係になるため前記のような問題は発生しなかった。
【0004】
【特許文献1】特開平10−295114号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように従来の農作業機Aにおいては、作業機部分Dを中央部分C側に折り畳んだ状態で機体を走行させると、エプロンG及びレベラHがぶら下がった状態となり、エプロンG及びレベラHがぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりする、という問題点があった。
【0006】
本発明は、作業機部分を中央部分側に折り畳んだときは、自動的にエプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除し、また、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、ロックピンを中央部分のエプロンに係止する係止装置を設けた折り畳み農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を特徴としている。
A.トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を中央部分側に折り畳んだときは、自動的にエプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けた。
B.トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を折り畳んだときは、エプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、エプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けた。
C.上記係止装置は、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、自動的に中央部分のエプロンに係止する構成とした。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成により本発明の折り畳み農作業機によれば、作業機部分を折り畳んだときは自動的にエプロンがシールドカバーに係止されるので、エプロンがぶら下がって機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりすることがない。また、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止が解除されるので作業機部分のエプロンは自在に回動して良好な整地作業を行うことができるようになる。さらに、係止装置は、作業機部分を作業状態に展開すると自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、自動的に中央部分のエプロンに係止するので、中央部分のエプロンと作業機部分のエプロンとが同時に回動して幅広い整地作業を同時に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して具体的に説明する。
図1ないし図3において、符号1は左右方向の長さが長く砕土・代掻機能を持つ折り畳み農作業機としての代掻ハローである。この代掻ハロー1の前部中央部分には、図示しないトラクタのトップリンクとロアーリンクとからなる周知の3点リンクヒッチ機構に連結される,ロアーリンク連結部2及びトップマスト3が設けられ、代掻ハロー1はトラクタの後部に昇降可能に装着される。また、トラクタのPTO軸から、ユニバーサルジョイント、伝動シャフト等を介して、代掻ハロー1の前側中央部に設けられた変速ギヤボックス4に、入力軸4aを介して動力が伝達される。
【0010】
代掻ハロー1は、トラクタのタイヤTの間隔よりやや作業幅の広い中央部分5と左右の作業機部分6L,6Rとに3分割され、中央部分5の左右の端部と左右の作業機部分6L,6Rの内端部とをそれぞれ回転軸(回転支点)7,7によりほぼ180°回転可能に連結し、中央部分5の背面と左右の作業機部分6L,6Rの背面とを重ね合わせるようにして折り畳み可能としている。従って、中央部分5は、トラクタのタイヤTにより圃場に付けられた車輪跡を消去可能な幅を有していることになる。図1に示されるように、中央部分5の長さに対し左右の作業機部分6L,6Rの長さをほぼ2分の1としている。作業機部分6L,6Rは左右対称であり、ほぼ同じ構成を有している。
【0011】
上記変速ギヤボックス4から左右両側に、本体フレームを兼ね、伝動シャフトを内装した伝動フレーム8,8aを設けている。この伝動フレーム8の作業機部分6L側及び伝動フレーム8a,8aの外側端に位置して、それぞれチェン伝動ケース9、10,10を垂設している。また、伝動フレーム8の作業機部分6R側の外側端及び作業機部分6L,6Rの内側端に位置して側板11,12,12を垂設している。これらチェン伝動ケース9と側板11及びチェン伝動ケース10,10と側板12,12の下端部間に砕土・代掻ロータ(ロータリ作業部)13、13aを軸支している。
【0012】
上記伝動フレーム8,8aに内装された伝動シャフトの中央部分5と作業機部分6L,6Rが対向する端部に位置して、クラッチ14が設けられている。このクラッチ14は、図1及び図2に示すように、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは接続状態となり、図3に示すように、作業機部分5L,5Rを回転軸7を中心に回動して中央部分5上に折り畳んだときは切断されるようになっている。砕土・代掻ロ−タ13、13aの上方は、本体フレームに支持されたシールドカバー15,15aにより覆われており、このシールドカバー15,15aの後端部に、後端部にレベラ17、17aを枢支軸17bにより枢支したエプロン16、16aの上端部が、枢支軸16bを介して上下方向に回動自在に枢着されている。本体フレームとエプロン16、16a及びレベラ17、17aとの間には、それぞれコンプレッションロッドが介装されている。また、レベラ17、17aは、土壌を均平する均平位置と土壌を掻き寄せる土寄せ位置とに変位可能になっている。
【0013】
中央部分5のレベラ17と左右の作業機部分6L,6Rのレベラ17aの相対向する端部には、それぞれリンクアーム18,18aの基部が連結されており、このリンクアーム18,18aの先端部をピボット19及びピン20により回動可能に連結している。そして、左右の作業機部分6L,6Rを中央部分5上に折り畳んだ状態で、中央部分5のエプロン16及びレベラ17は、エプロン16a及びレベラ17aとの間に上下回動間隔を有して単独で作動することが可能である。レベラ17aの外端部には、延長レベラを起倒可能に設けてもよいものである。
【0014】
このような構成の代掻ハロー1においては、図1及び図2に示すように、中央部分5と左右の作業機部分6L,6Rの全部で作業する形態、図3及び図10に示すように、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを折り畳んで中央部分5のみで作業する形態、中央部分5に対し右側の作業機部分6Rを折り畳んで中央部分5と左側の作業機部分6Lで作業する形態、中央部分5に対し左側の作業機部分6Lを折り畳んで中央部分5と右側の作業機部分6Rで作業する形態の4通りの作業を、圃場の大きさ、形状等に合わせて選択して実施する。
【0015】
特に狭い圃場においては、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを折り畳んで中央部分5のみで作業することにより、エプロン16と共に、レベラ17がリンクアーム18、ピボット19及びピン20により自在に回動して、良好な砕土・均平作業を行うことができる。また、作業が終了してトラクタ及び作業機1が圃場から出る際に、中央部分5によりトラクタの車輪T跡を消去する。さらに、中央部分5のレベラ17と左右の作業機部分6L,6Rのレベラ17aとを、リンクアーム18,18a、ピボット19及びピン20により回動可能に連結しているので、中央部分5に対して作業機部分6L,6Rを折り畳み、折り畳んだ状態から作業状態へ展開する作業が容易に、かつスムーズに行われる。
【0016】
中央部分5のエプロン16と左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aとの間には、図4〜図6に示す係止装置としてのロック装置21が設けられている。
図4(a)は、第1の実施例におけるロック装置21によって左側の作業機部分6Lのエプロン16aを左側の作業機部分6Lのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、(b)は、第1の実施例におけるロック装置21によって右側の作業機部分6Rのエプロン16aを右側の作業機部分6Rのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、図5(a)は、第1の実施例におけるロック装置21によって左右の作業機部分6L,6Rとシールドカバー15aとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、図5(a)中のP−P線における矢視図、(c)は、図5(a)中のQ−Q線における矢視図、図6は、図5(a)の部分拡大図である。
【0017】
なお、これらロック装置21は、左側にはチェン伝動ケース9が存在するため、図4に示されるように、左側のロックピン22の全長が右側のロックピン22の全長よりも長くなっているが、その他は左右対称であり、ほぼ同じ構成を有している。
【0018】
このロック装置21は、U字状のロックピン22を左右の作業機部分6L,6Rのエプロンの側板16cに開けた2つの支持穴16c1,16c2に挿通し、バネ23、座金24,ピン25,25を介して所定範囲で摺動可能に弾持されている。ロックピン22はU字状部のそれぞれの長さが異なっており、長さの短い側の先端22aは左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバーの側板15bに開けられた係止穴15b1に対して挿脱可能であり、折り畳み状態で係止穴15b1に挿入されている。左右の作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは、長さの長い側の先端22bは、中央部分5のエプロン16の側板16dと当接してロックピン22をバネ23の弾発力に抗して移動させ、長さの短い側の先端22aを左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1から抜け出させる。従って、左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aに対するエプロン16aの係止は自動的に解除される。左右の作業機部分6L,6Rを中央部分5側に折り畳んだときは、長さの長い側の先端22bと中央部分5のエプロン16の側板16dとの当接が自動的に解除され、バネ23の弾発力によりロックピン22を移動させ、長さの短い側の先端22aを左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1に嵌挿して左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aを左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aに自動的に係止させる。
【0019】
ロック装置21は、図7〜図9に示す第2実施例のように構成してもよいものである。
図7(a)は、第2の実施例におけるロック装置21によって左側の作業機部分6Lのエプロン16aを左側の作業機部分6Lのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、(b)は、第2の実施例におけるロック装置21によって右側の作業機部分6Rのエプロン16aを右側の作業機部分6Rのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、図8(a)は、第2の実施例におけるロック装置21によって左右の作業機部分6L,6Rとシールドカバー15aとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、(a)中のR−R線における矢視図、図9は、図8(a)の部分拡大図である。
なお、これら左右のロック装置21のU字状のロックピン22は、ほぼ等しい構成とされている。
【0020】
即ち、中央部分5のエプロン16の両側に、U字状のロックピン22の長さの長い側の先端22bと嵌合するロック解除・係止部材26,27を設けている。このとき、左側にはチェン伝動ケース9が存在するため、中央部分5のエプロン16の左側に設けるロック解除・係止部材26の長さが中央部分5のエプロン16の右側に設けるロック解除・係止部材27に比べて長く形成されている。そして、左右の作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは、左側作業機部分6Lにおいてはロックピン22の長さの長い側の先端22bの一方がロック解除・係止部材26と嵌合し、先端側のピン25を介してロックピン22をバネ23の弾発力に抗して移動させ、長さの短い側の先端22aをシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1から抜け出させ、係止を自動的に解除する。また、右側作業機部分6Rにおいてはロックピン22の他方の長さの長い側の先端22bはロック解除・係止部材27と嵌合させて、ロックピン22をバネ23の弾発力に抗して移動させ、長さの短い側の先端22aをシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1から抜け出させ、係止を自動的に解除する。従って、中央部分5のエプロン16と左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aとは連動回動が可能となる。左右の作業機部分6L,6Rを中央部分5側に折り畳んだときには、長さの長い側の先端22bのロック解除・係止部材26,27との嵌合が自動的に解除され、バネ23の弾発力によりロックピン22を移動させ、長さの短い側の先端22aをシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1に嵌挿して左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aをシールドカバー15aに自動的に係止する。
【0021】
すなわち、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを折り畳んだときは、自動的にエプロン16aがロック装置21によりシールドカバー15aに係止され、エプロン16aやレベラ17aがぶら下がって機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して騒音を発生したり、他の部材を損傷したりすることがない。また、作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは、ロック装置21により自動的にエプロン16aのシールドカバー15aへの係止が解除されて、中央部分5のエプロン16及び作業機部分6L,6Rのエプロン16aは自在に回動して整地作業を行う。さらに、作業機部分6L,6Rを作業状態に展開して長さの長い側の先端22bをロック解除・係止部材26,27と嵌合させると、自動的にエプロン16aのシールドカバー15aへの係止は解除されると共に、中央部分5のエプロン16と左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aとが同時に回動して幅広い整地作業が行われる。
なお、第1及び第2の実施例において説明したロック装置21の機構はあくまでも一例である。
【0022】
以上説明したように本発明の折り畳み農作業機によれば、上記の構成により以下の効果を奏することができる。
【0023】
作業機部分を折り畳んだときはエプロンがロック装置により自動的にシールドカバーに係止され、エプロンがぶら下がって機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりすることが防止される。また、作業機部分を作業状態に展開したときは、ロック装置によるエプロンのシールドカバーへの係止が自動的に解除されて作業機部分のエプロンは自在に回動して良好な整地作業を行うことができる。
【0024】
また、作業機部分を作業状態に展開してロック装置によるエプロンのシールドカバーへの係止を自動的に解除すると共に、ロック装置を中央部分のエプロンに自動的に係止させるときは、中央部分のエプロンと作業機部分のエプロンとが同時に回動して幅広い整地作業を同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による折り畳み農作業機全体の平面図である。
【図2】同左右の作業機部分を作業する状態に展開した側面図である。
【図3】同左右の作業機部分を折り畳んだ状態の側面図である。
【図4】(a)は、第1の実施例におけるロック装置によって左側の作業機部分のエプロンを左側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図、(b)は、第1の実施例におけるロック装置によって右側の作業機部分のエプロンを右側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図である。
【図5】(a)は、第1の実施例におけるロック装置によって左右の作業機部分とシールドカバーとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、(a)中のP−P線における矢視図、(c)は、(a)中のQ−Q線における矢視図である。
【図6】図5(a)の部分拡大図である。
【図7】(a)は、第2の実施例におけるロック装置によって左側の作業機部分のエプロンを左側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図、(b)は、第2の実施例におけるロック装置によって右側の作業機部分のエプロンを右側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図である。
【図8】(a)は、第2の実施例におけるロック装置によって左右の作業機部分とシールドカバーとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、(a)中のR−R線における矢視図である。
【図9】図8(a)の部分拡大図である。
【図10】左右の作業機部分を折り畳んだ状態で作業を行っている状態の側面図である。
【図11】従来の折り畳み農作業機の側面図である。
【符号の説明】
【0026】
1…代掻ハロー(折り畳み農作業機)
2…ロアーリンク連結部
3…トップマスト
4…変速ギヤボックス
4a…入力軸
5…代掻ハローの中央部分
6L…左作業機部分
6R…右作業機部分
7…回転軸(回転支点)
8,8a…伝動フレーム
9,10…チェン伝動ケース
11,12…側板
13,13a…砕土・代掻ロ−タ(ロータリ作業部)
14…クラッチ
15,15a…シールドカバー
15b…シールドカバーの側板
16,16a…エプロン
16c,16d…エプロンの側板
17,17a…レベラ
18,18a…リンクアーム
19…ピボット
20…ピン
21…ロック装置(係止装置)
22…ロックピン
22a,22b…ロックピンの先端
23…バネ
24…座金
25…ピン
26,27…ロック解除・係止部材
T…トラクタのタイヤ
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図11に示すように、図示しないトラクタの後部に連結装置(3点リンク連結装置)Bを介して農作業機Aの長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、トラクタから農作業機Aの中央部分Cに動力を伝達すると共に、上記中央部分Cに対し、該中央部分Cから左右両側に延出している作業機部分Dを、それぞれ中央部分C側に回転軸Eを中心に折り畳み可能とした農作業機Aが周知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
農作業機Aには、ロータリ作業部Fの外周にエプロンG及びレベラHが設けられ、中央部分CのレベラHと作業機部分DのレベラHとは回動軸Iにより連結されている。そして、作業機部分Dを中央部分C側に折り畳んだとき、中央部分CのエプロンGと作業機部分DのエプロンGは共に基端部が回動自在であり、エプロンG及びレベラHがぶら下がり、機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりすることがあった。
なお、折り畳み作業機として、これ以前には後方への二つ折りタイプも存在したが、この場合は、折り畳んだとき、エプロンやレベラは作業状態と同様の位置関係になるため前記のような問題は発生しなかった。
【0004】
【特許文献1】特開平10−295114号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように従来の農作業機Aにおいては、作業機部分Dを中央部分C側に折り畳んだ状態で機体を走行させると、エプロンG及びレベラHがぶら下がった状態となり、エプロンG及びレベラHがぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりする、という問題点があった。
【0006】
本発明は、作業機部分を中央部分側に折り畳んだときは、自動的にエプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除し、また、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、ロックピンを中央部分のエプロンに係止する係止装置を設けた折り畳み農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を特徴としている。
A.トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を中央部分側に折り畳んだときは、自動的にエプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けた。
B.トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を折り畳んだときは、エプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、エプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けた。
C.上記係止装置は、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、自動的に中央部分のエプロンに係止する構成とした。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成により本発明の折り畳み農作業機によれば、作業機部分を折り畳んだときは自動的にエプロンがシールドカバーに係止されるので、エプロンがぶら下がって機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりすることがない。また、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止が解除されるので作業機部分のエプロンは自在に回動して良好な整地作業を行うことができるようになる。さらに、係止装置は、作業機部分を作業状態に展開すると自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、自動的に中央部分のエプロンに係止するので、中央部分のエプロンと作業機部分のエプロンとが同時に回動して幅広い整地作業を同時に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して具体的に説明する。
図1ないし図3において、符号1は左右方向の長さが長く砕土・代掻機能を持つ折り畳み農作業機としての代掻ハローである。この代掻ハロー1の前部中央部分には、図示しないトラクタのトップリンクとロアーリンクとからなる周知の3点リンクヒッチ機構に連結される,ロアーリンク連結部2及びトップマスト3が設けられ、代掻ハロー1はトラクタの後部に昇降可能に装着される。また、トラクタのPTO軸から、ユニバーサルジョイント、伝動シャフト等を介して、代掻ハロー1の前側中央部に設けられた変速ギヤボックス4に、入力軸4aを介して動力が伝達される。
【0010】
代掻ハロー1は、トラクタのタイヤTの間隔よりやや作業幅の広い中央部分5と左右の作業機部分6L,6Rとに3分割され、中央部分5の左右の端部と左右の作業機部分6L,6Rの内端部とをそれぞれ回転軸(回転支点)7,7によりほぼ180°回転可能に連結し、中央部分5の背面と左右の作業機部分6L,6Rの背面とを重ね合わせるようにして折り畳み可能としている。従って、中央部分5は、トラクタのタイヤTにより圃場に付けられた車輪跡を消去可能な幅を有していることになる。図1に示されるように、中央部分5の長さに対し左右の作業機部分6L,6Rの長さをほぼ2分の1としている。作業機部分6L,6Rは左右対称であり、ほぼ同じ構成を有している。
【0011】
上記変速ギヤボックス4から左右両側に、本体フレームを兼ね、伝動シャフトを内装した伝動フレーム8,8aを設けている。この伝動フレーム8の作業機部分6L側及び伝動フレーム8a,8aの外側端に位置して、それぞれチェン伝動ケース9、10,10を垂設している。また、伝動フレーム8の作業機部分6R側の外側端及び作業機部分6L,6Rの内側端に位置して側板11,12,12を垂設している。これらチェン伝動ケース9と側板11及びチェン伝動ケース10,10と側板12,12の下端部間に砕土・代掻ロータ(ロータリ作業部)13、13aを軸支している。
【0012】
上記伝動フレーム8,8aに内装された伝動シャフトの中央部分5と作業機部分6L,6Rが対向する端部に位置して、クラッチ14が設けられている。このクラッチ14は、図1及び図2に示すように、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは接続状態となり、図3に示すように、作業機部分5L,5Rを回転軸7を中心に回動して中央部分5上に折り畳んだときは切断されるようになっている。砕土・代掻ロ−タ13、13aの上方は、本体フレームに支持されたシールドカバー15,15aにより覆われており、このシールドカバー15,15aの後端部に、後端部にレベラ17、17aを枢支軸17bにより枢支したエプロン16、16aの上端部が、枢支軸16bを介して上下方向に回動自在に枢着されている。本体フレームとエプロン16、16a及びレベラ17、17aとの間には、それぞれコンプレッションロッドが介装されている。また、レベラ17、17aは、土壌を均平する均平位置と土壌を掻き寄せる土寄せ位置とに変位可能になっている。
【0013】
中央部分5のレベラ17と左右の作業機部分6L,6Rのレベラ17aの相対向する端部には、それぞれリンクアーム18,18aの基部が連結されており、このリンクアーム18,18aの先端部をピボット19及びピン20により回動可能に連結している。そして、左右の作業機部分6L,6Rを中央部分5上に折り畳んだ状態で、中央部分5のエプロン16及びレベラ17は、エプロン16a及びレベラ17aとの間に上下回動間隔を有して単独で作動することが可能である。レベラ17aの外端部には、延長レベラを起倒可能に設けてもよいものである。
【0014】
このような構成の代掻ハロー1においては、図1及び図2に示すように、中央部分5と左右の作業機部分6L,6Rの全部で作業する形態、図3及び図10に示すように、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを折り畳んで中央部分5のみで作業する形態、中央部分5に対し右側の作業機部分6Rを折り畳んで中央部分5と左側の作業機部分6Lで作業する形態、中央部分5に対し左側の作業機部分6Lを折り畳んで中央部分5と右側の作業機部分6Rで作業する形態の4通りの作業を、圃場の大きさ、形状等に合わせて選択して実施する。
【0015】
特に狭い圃場においては、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを折り畳んで中央部分5のみで作業することにより、エプロン16と共に、レベラ17がリンクアーム18、ピボット19及びピン20により自在に回動して、良好な砕土・均平作業を行うことができる。また、作業が終了してトラクタ及び作業機1が圃場から出る際に、中央部分5によりトラクタの車輪T跡を消去する。さらに、中央部分5のレベラ17と左右の作業機部分6L,6Rのレベラ17aとを、リンクアーム18,18a、ピボット19及びピン20により回動可能に連結しているので、中央部分5に対して作業機部分6L,6Rを折り畳み、折り畳んだ状態から作業状態へ展開する作業が容易に、かつスムーズに行われる。
【0016】
中央部分5のエプロン16と左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aとの間には、図4〜図6に示す係止装置としてのロック装置21が設けられている。
図4(a)は、第1の実施例におけるロック装置21によって左側の作業機部分6Lのエプロン16aを左側の作業機部分6Lのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、(b)は、第1の実施例におけるロック装置21によって右側の作業機部分6Rのエプロン16aを右側の作業機部分6Rのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、図5(a)は、第1の実施例におけるロック装置21によって左右の作業機部分6L,6Rとシールドカバー15aとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、図5(a)中のP−P線における矢視図、(c)は、図5(a)中のQ−Q線における矢視図、図6は、図5(a)の部分拡大図である。
【0017】
なお、これらロック装置21は、左側にはチェン伝動ケース9が存在するため、図4に示されるように、左側のロックピン22の全長が右側のロックピン22の全長よりも長くなっているが、その他は左右対称であり、ほぼ同じ構成を有している。
【0018】
このロック装置21は、U字状のロックピン22を左右の作業機部分6L,6Rのエプロンの側板16cに開けた2つの支持穴16c1,16c2に挿通し、バネ23、座金24,ピン25,25を介して所定範囲で摺動可能に弾持されている。ロックピン22はU字状部のそれぞれの長さが異なっており、長さの短い側の先端22aは左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバーの側板15bに開けられた係止穴15b1に対して挿脱可能であり、折り畳み状態で係止穴15b1に挿入されている。左右の作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは、長さの長い側の先端22bは、中央部分5のエプロン16の側板16dと当接してロックピン22をバネ23の弾発力に抗して移動させ、長さの短い側の先端22aを左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1から抜け出させる。従って、左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aに対するエプロン16aの係止は自動的に解除される。左右の作業機部分6L,6Rを中央部分5側に折り畳んだときは、長さの長い側の先端22bと中央部分5のエプロン16の側板16dとの当接が自動的に解除され、バネ23の弾発力によりロックピン22を移動させ、長さの短い側の先端22aを左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1に嵌挿して左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aを左右の作業機部分6L,6Rのシールドカバー15aに自動的に係止させる。
【0019】
ロック装置21は、図7〜図9に示す第2実施例のように構成してもよいものである。
図7(a)は、第2の実施例におけるロック装置21によって左側の作業機部分6Lのエプロン16aを左側の作業機部分6Lのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、(b)は、第2の実施例におけるロック装置21によって右側の作業機部分6Rのエプロン16aを右側の作業機部分6Rのシールドカバー15aに係止させた状態を示した図、図8(a)は、第2の実施例におけるロック装置21によって左右の作業機部分6L,6Rとシールドカバー15aとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、(a)中のR−R線における矢視図、図9は、図8(a)の部分拡大図である。
なお、これら左右のロック装置21のU字状のロックピン22は、ほぼ等しい構成とされている。
【0020】
即ち、中央部分5のエプロン16の両側に、U字状のロックピン22の長さの長い側の先端22bと嵌合するロック解除・係止部材26,27を設けている。このとき、左側にはチェン伝動ケース9が存在するため、中央部分5のエプロン16の左側に設けるロック解除・係止部材26の長さが中央部分5のエプロン16の右側に設けるロック解除・係止部材27に比べて長く形成されている。そして、左右の作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは、左側作業機部分6Lにおいてはロックピン22の長さの長い側の先端22bの一方がロック解除・係止部材26と嵌合し、先端側のピン25を介してロックピン22をバネ23の弾発力に抗して移動させ、長さの短い側の先端22aをシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1から抜け出させ、係止を自動的に解除する。また、右側作業機部分6Rにおいてはロックピン22の他方の長さの長い側の先端22bはロック解除・係止部材27と嵌合させて、ロックピン22をバネ23の弾発力に抗して移動させ、長さの短い側の先端22aをシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1から抜け出させ、係止を自動的に解除する。従って、中央部分5のエプロン16と左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aとは連動回動が可能となる。左右の作業機部分6L,6Rを中央部分5側に折り畳んだときには、長さの長い側の先端22bのロック解除・係止部材26,27との嵌合が自動的に解除され、バネ23の弾発力によりロックピン22を移動させ、長さの短い側の先端22aをシールドカバー15aの側板15bに開けた係止穴15b1に嵌挿して左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aをシールドカバー15aに自動的に係止する。
【0021】
すなわち、中央部分5に対し左右の作業機部分6L,6Rを折り畳んだときは、自動的にエプロン16aがロック装置21によりシールドカバー15aに係止され、エプロン16aやレベラ17aがぶら下がって機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して騒音を発生したり、他の部材を損傷したりすることがない。また、作業機部分6L,6Rを作業状態に展開したときは、ロック装置21により自動的にエプロン16aのシールドカバー15aへの係止が解除されて、中央部分5のエプロン16及び作業機部分6L,6Rのエプロン16aは自在に回動して整地作業を行う。さらに、作業機部分6L,6Rを作業状態に展開して長さの長い側の先端22bをロック解除・係止部材26,27と嵌合させると、自動的にエプロン16aのシールドカバー15aへの係止は解除されると共に、中央部分5のエプロン16と左右の作業機部分6L,6Rのエプロン16aとが同時に回動して幅広い整地作業が行われる。
なお、第1及び第2の実施例において説明したロック装置21の機構はあくまでも一例である。
【0022】
以上説明したように本発明の折り畳み農作業機によれば、上記の構成により以下の効果を奏することができる。
【0023】
作業機部分を折り畳んだときはエプロンがロック装置により自動的にシールドカバーに係止され、エプロンがぶら下がって機体走行時にぶらぶらしたり、他の部材に接触して音を発生したり、他の部材を損傷したりすることが防止される。また、作業機部分を作業状態に展開したときは、ロック装置によるエプロンのシールドカバーへの係止が自動的に解除されて作業機部分のエプロンは自在に回動して良好な整地作業を行うことができる。
【0024】
また、作業機部分を作業状態に展開してロック装置によるエプロンのシールドカバーへの係止を自動的に解除すると共に、ロック装置を中央部分のエプロンに自動的に係止させるときは、中央部分のエプロンと作業機部分のエプロンとが同時に回動して幅広い整地作業を同時に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による折り畳み農作業機全体の平面図である。
【図2】同左右の作業機部分を作業する状態に展開した側面図である。
【図3】同左右の作業機部分を折り畳んだ状態の側面図である。
【図4】(a)は、第1の実施例におけるロック装置によって左側の作業機部分のエプロンを左側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図、(b)は、第1の実施例におけるロック装置によって右側の作業機部分のエプロンを右側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図である。
【図5】(a)は、第1の実施例におけるロック装置によって左右の作業機部分とシールドカバーとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、(a)中のP−P線における矢視図、(c)は、(a)中のQ−Q線における矢視図である。
【図6】図5(a)の部分拡大図である。
【図7】(a)は、第2の実施例におけるロック装置によって左側の作業機部分のエプロンを左側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図、(b)は、第2の実施例におけるロック装置によって右側の作業機部分のエプロンを右側の作業機部分のシールドカバーに係止させた状態を示した図である。
【図8】(a)は、第2の実施例におけるロック装置によって左右の作業機部分とシールドカバーとの係止を解除した状態を示した図、(b)は、(a)中のR−R線における矢視図である。
【図9】図8(a)の部分拡大図である。
【図10】左右の作業機部分を折り畳んだ状態で作業を行っている状態の側面図である。
【図11】従来の折り畳み農作業機の側面図である。
【符号の説明】
【0026】
1…代掻ハロー(折り畳み農作業機)
2…ロアーリンク連結部
3…トップマスト
4…変速ギヤボックス
4a…入力軸
5…代掻ハローの中央部分
6L…左作業機部分
6R…右作業機部分
7…回転軸(回転支点)
8,8a…伝動フレーム
9,10…チェン伝動ケース
11,12…側板
13,13a…砕土・代掻ロ−タ(ロータリ作業部)
14…クラッチ
15,15a…シールドカバー
15b…シールドカバーの側板
16,16a…エプロン
16c,16d…エプロンの側板
17,17a…レベラ
18,18a…リンクアーム
19…ピボット
20…ピン
21…ロック装置(係止装置)
22…ロックピン
22a,22b…ロックピンの先端
23…バネ
24…座金
25…ピン
26,27…ロック解除・係止部材
T…トラクタのタイヤ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を中央部分側に折り畳んだときは、自動的にエプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けたことを特徴とする折り畳み農作業機。
【請求項2】
トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を折り畳んだときは、エプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、エプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けたことを特徴とする折り畳み農作業機。
【請求項3】
上記係止装置は、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、自動的に中央部分のエプロンに係止する構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の折り畳み農作業機。
【請求項1】
トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を中央部分側に折り畳んだときは、自動的にエプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けたことを特徴とする折り畳み農作業機。
【請求項2】
トラクタの後部に連結装置を介して農作業機の長さ方向中央部分を昇降可能に装着し、上記トラクタから農作業機の中央部分に動力を伝達すると共に、上記中央部分に対し、該中央部分から左右両側に延出している作業機部分を、それぞれ中央部分側に折り畳み可能とした農作業機において、
上記農作業機はロータリ作業部の外周にシールドカバー及びエプロンを備え、左右の作業機部分のエプロンに、作業機部分を折り畳んだときは、エプロンをシールドカバーに係止し、作業機部分を作業状態に展開したときは、エプロンのシールドカバーへの係止を解除する係止装置を設けたことを特徴とする折り畳み農作業機。
【請求項3】
上記係止装置は、作業機部分を作業状態に展開したときは、自動的にエプロンのシールドカバーへの係止を解除すると共に、自動的に中央部分のエプロンに係止する構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の折り畳み農作業機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−167753(P2008−167753A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−330042(P2007−330042)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【分割の表示】特願2000−343754(P2000−343754)の分割
【原出願日】平成12年11月10日(2000.11.10)
【出願人】(390010836)小橋工業株式会社 (198)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【分割の表示】特願2000−343754(P2000−343754)の分割
【原出願日】平成12年11月10日(2000.11.10)
【出願人】(390010836)小橋工業株式会社 (198)
【Fターム(参考)】
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