説明

携帯端末

【課題】携帯端末の開閉状態の誤検出を防止すること。
【解決手段】本発明の携帯端末は、第1筐体と、第2筐体と、前記第1筐体前記第2筐体とを回動可能に連結する連結部とを備えた携帯端末であって、前記連結部に形成された凸部内に磁石が設けられ、前記第2筐体において、前記第1筐体と重なり合う閉状態で前記連結部と対応する位置に、凹部が形成されるとともに、前記凹部の裏面には、前記磁石の磁気変化を検出することで、前記携帯端末の開き状態を検出する磁気検出素子が設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体が重なり合う閉状態のとき、前記凸部と前記凹部とは係合し、前記磁石と前記磁気検出素子とは互いに筐体厚み方向において重なる位置となることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み式の携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として、特許文献1に開示されている携帯端末では、折り畳み状態から縦開きする際の携帯端末の開閉状態を検出する縦開き検出器と、折り畳み状態から横開きする際の携帯端末の横開き用の開閉検出器とが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−216158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来例では、開閉検出器(特に横開き用)の位置に関して、どこが適切か詳細な検討がなされていない。そのため、たとえば、携帯端末の構成する上下筐体が相対的に開閉する際のガタつきにより、開閉検出器が誤検出してしまう可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、携帯端末の開閉状態の誤検出を防止することができる携帯端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、第1筐体と、第2筐体と、前記第1筐体及び前記第2筐体を回動可能に連結する連結部とを備えた携帯端末であって、前記連結部に形成された凸部内に磁石が設けられ、前記第2筐体において、前記第1筐体と重なり合う閉状態で前記連結部と対応する位置に、凹部が形成されるとともに、前記凹部の裏面には、前記磁石の磁気変化を検出することで、前記携帯端末の開き状態を検出する磁気検出素子が設けられ、前記第1筐体と前記第2筐体が重なり合う閉状態のとき、前記凸部と前記凹部とは係合し、前記磁石と前記磁気検出素子とは互いに筐体厚み方向において重なる位置となる携帯端末を提供する。
上記構成によれば、携帯端末の開閉状態の誤検出を防止することができる。
【0007】
上記携帯端末では、前記第1回動軸は、筐体の短手方向に沿う軸心であって、前記第2回動軸は、筐体の長手方向に沿う軸心であって、前記磁気検出素子が検出する前記携帯端末の開き状態は、前記連結部を介して前記第1筐体と相対的に前記第2筐体が前記第2回動軸回りに回動する、前記携帯端末の横開き状態である。
上記構成によれば、携帯端末の横開き状態の誤検出を防止することができる。
【0008】
上記携帯端末では、前記磁石は、前記第1筐体の短手方向の中央付近に位置し、前記磁気検出素子は、前記磁石と筐体厚み方向において対向する前記第2筐体の短手方向の中央付近に位置する。
上記構成によれば、磁気検出素子が、携帯電話機1の横開き状態を検出する際に、筐体のガタつきがなく、携帯端末の開閉状態の誤検出を防ぐことができる。
【0009】
上記携帯端末では、前記第1筐体は、筐体厚み方向において、前記携帯端末の操作部を有する一の面と前記一の面と対向する反対側の他の面とを有し、前記携帯端末が閉じ状態である時、前記操作部の前記一の面に対して開口し、前記凸部に形成された開口部に、当該開口部を覆い、前記連結部の外部に対して前記磁石を覆い隠す外観シートが設けられている。
上記構成によれば、携帯端末の外観品位を損なわずに、携帯端末の開閉状態の誤検出を防止することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る携帯端末によれば、携帯端末の開閉状態の誤検出を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(a)携帯電話機1の閉状態を示す図(b)携帯電話機1の第1開状態を示す図(c)携帯電話機1の第2開状態を示す図
【図2】携帯電話機1の第2開状態における部分拡大図
【図3】携帯電話機1の閉状態における上筐体2と下筐体3とのズレを説明するための図
【図4】図1に示すIV−IV線の断面を示す図
【図5】連結部4の分解斜視図
【図6】連結部4の開閉検出用磁石70の保持状態を示す図
【図7】回動軸部材50を裏側から見た図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中に示すX軸、Y軸、及びZ軸は、互いに垂直な直交座標を示す軸であり、各図の同じ軸はすべて同じ方向を示す。
【0013】
図1を参照して、本実施の形態の携帯電話機1の状態を説明する。図1(a)は、携帯電話機1の閉状態を示し、図1(b)は携帯電話機1の第1開状態を示し、図1(c)は、携帯電話機1の第2開状態を示す。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態の携帯電話機1は、大略構成として、略箱状の上筐体2と、略箱状の下筐体3と、上筐体2及び下筐体3を開閉可能に連結する連結部4と、を備える。連結部4の回動動作により、携帯電話機1は、軸心aを中心に矢印A方向及び矢印A方向に直交し軸心bを中心に矢印B方向に開閉可能に連結されている。
【0015】
携帯時には、図1(a)に示すように、携帯電話機1を構成する上筐体2と下筐体3とが互いに重なった重畳状態(閉じた状態または閉状態)で用いられる。例えば、通話時、文字や数字、電話番号を入力する場合、図1(b)に示すように、携帯電話機1が閉状態から、下筐体3に対して上筐体2を軸心a(第1回動軸)を中心に矢印A方向(または第1方向)に回動させた第1の開いた状態(第1開状態または縦開きの状態)で用いられる。例えば、TVを横長画面で視聴する場合、図1(c)に示すように、携帯電話機1が閉状態から、下筐体3に対して上筐体2を軸心b(第2回動軸)を中心に矢印B方向(または第2方向といい、第1方向と直交する方向である)に回動させた第2の開いた状態(第2開状態または横開きの状態)で用いられる。
【0016】
次に、図1を参照して、本実施の形態の携帯電話機1の構成について、説明する。
上筐体2は、レシーバ5と、第1表示部7などを収容している。上筐体2の主面2A側には第1表示部7が設けられている。図示しないが、上筐体2内に設けられたプリント基板には、携帯電話の機能を実現する各種回路が実装されている。なお、本実施の形態では、上筐体2は樹脂製であるが、これに限らない。
【0017】
下筐体3は、送話部(マイクロフォン)13と、操作部14などを収容している。なお、図示しないが、下筐体3内に設けられたプリント基板には、携帯電話の機能を実現する回路が実装されている。下筐体3の主面3Aには、携帯電話機1が第1、第2開状態のときに露出する操作部14が設けられる。なお、本実施の形態では、下筐体3は、上筐体2と同様、樹脂製であるが、これに限らない。
【0018】
マイクロフォン13は、下筐体3の主面3Aにあって携帯電話機1が閉状態のときに上筐体2が対向して覆われ、携帯電話機1が第1開状態又は第2開状態のときに露出するように設けられている。通話時は、使用者の音声を通信相手に送話する。
【0019】
操作部14は、下筐体3の主面3Aに配置されている。電話番号や文字を入力するために、数字や文字、記号が印刷されている。受話や終話、レシーバ5などから出力される音量の調節、マナーモードへの切替え、メニュー画面における選択と確定などができる複数の操作ボタンなどからなる。
【0020】
連結部4は、第1連結部28と第2連結部(第2ヒンジ)29とが装着され、上筐体2と下筐体3とを回動可能に連結するものである。また、連結部4には、図示しないが、上筐体2のプリント基板と、下筐体3の第2プリント基板とを電気的に接続する、配線部材(ケーブル)が通される。
【0021】
図2を参照して、開閉検出用磁石70と磁気検出素子80とについて説明する。図2は、携帯電話機1の第2開状態における部分拡大図である。図2に示すように、連結部4の一部は、操作部14が設けられた下筐体3の主面3Aから、筐体厚み方向に突出する凸部72を形成する。そして、連結部4の凸部内には、開閉検出用磁石70が設けられている。詳細は、後述するが、連結部4の凸部72の一部は、傾斜部42を形成する。開閉検出用磁石70は、筐体短手方向(図中、Y軸方向)において、中央付近に位置している。
【0022】
一方、図2に示すように、第1表示部7が設けられた上筐体2の主面2Aの連結部4寄り端部には、上筐体2の主面2Aを基準として、突出する連結部4の一部(凸部72)の突出形状に沿って凹み形状を有する凹部71が形成されている。詳細は後述するが、携帯電話機1が閉じ状態(図1(a)参照)において、凸部72は凹部71に係合して、上筐体2と下筐体3のガタつきを小さく抑える。また、凹部71の内側には、突起73A、突起73B、突起74が突出して形成されており、凸部72と凹部71が係合したときのガタつきをさらに小さく抑える。突起73A、突起73B、突起74は、筐体よりも低硬度の材料(軟らかい材料)で構成することにより、係合時に凸部72の表面を傷つけたり、塗装の剥がれを防ぐ。
【0023】
上筐体2の凹部71の裏面には、磁気検出素子80が設けられている。磁気検出素子80は、携帯電話機1が閉状態(図1(a)参照)の時、開閉検出用磁石70の上方に位置し、開閉検出用磁石70と筐体厚み方向において重なる位置で、凹部71に設けられている。磁気検出素子80は、携帯電話機1が閉状態(図1(a)参照)の時、開閉検出用磁石70に対向する位置、言い換えると、筐体短手方向(図中、Y軸方向)において、中央付近に位置する。
【0024】
磁気検出素子80は、開閉検出用磁石70の磁気変化を検出することで、ユーザーが下筐体3に対して上筐体2を矢印B方向に開く際の横開き角度θ1が所定範囲にある場合に、携帯電話機1の横開き状態を検出する。磁気検出素子80は、上筐体2内に設けられたプリント基板に電気的に接続される。磁気検出素子80が携帯電話機1の横開き状態を検出すると、プリント基板に信号を送信し、携帯電話機1は、たとえば、第1表示部7を動作させる。
【0025】
上述のように、本実施形態によれば、開閉検出用磁石70と磁気検出素子80をそれぞれ筐体短手方向(図中、Y軸方向)において、中央付近に配置する構成により、ユーザーが下筐体3に対して上筐体2を矢印B方向に開く際に、磁気検出素子80は、携帯電話機1の横開き角度θ1が大きすぎず、かつ、小さすぎない(誤検出しない)、所定範囲の角度内で携帯電話機1の横開き状態を検出する。すなわち、ユーザーから表示部が見える角度より小さい角度で、携帯電話機1の横開き状態を検出し、横向きの画面表示を行う。なお、開閉検出用磁石70と磁気検出素子80とは、磁気検出素子80の性能によっては、必ず中央付近に位置する必要は無く、ユーザーから表示部全体が見える角度より小さい角度で、横向き状態を検出できる位置であればよい。
【0026】
本実施の形態では、図3に示すように、携帯電話機1が閉状態(図1(a)参照)のとき、開閉検出用磁石70が内部に設けられた凸部72は、磁気検出素子80が裏面に設けられている上筐体2の凹部71と係合する。そのため、例えば、図3の矢印で示す力Fが上筐体2に加えられても、筐体短手方向(図中、Y軸方向)において、下筐体3に対する上筐体2(図中、破線)のずれを表す角度θ2は、ほぼゼロとなる。したがって、携帯電話機1が閉じ状態(図1(a)参照)のとき、凸部72が凹部71に係合することで、上筐体2及び下筐体3のガタつきを小さく抑えることができる。このとき、凹部71の内側から突出して設けられる突起73A、突起73Bにより、凸部72の表面を傷つけることなく、さらにθ2のガタつきを小さく押さえることができる。なお、突起73A、突起73B、突起74は、図2に示すように、いずれも上筐体2の短手方向における中央よりも第2回動軸と反対側配置すると、係合時のθ2の方向のガタつきを効果的に抑えることができる。
【0027】
図4は、図1に示すIV−IV線の断面図である。図4中の参照符号Fは、図3に示す力Fを示す。また、図4に示す参照符号Mは、磁気検出素子80の中心位置と開閉検出用磁石70の中心位置とを結ぶ直線を示す。図4の直線Mで示すように、携帯電話機1が閉状態(図1(a)参照)のとき、図4の矢印で示す力Fが上筐体2に加えられても、磁気検出素子80の中心位置と開閉検出用磁石70の中心位置とは、筐体厚み方向(図中、Z軸方向)において、ほぼ一致している。そのため、携帯電話機1は、外部から力Fが携帯電話機1に加わっても上筐体2及び下筐体3のガタつきを小さく抑えることができるので、開閉検出用磁石70と磁気検出素子80の位置ずれが起こりにくくい。この構成によれば、上筐体2及び下筐体3のわずかなガタつきにより、磁気検出素子80が開閉検出用磁石70の磁力に反応しなくなり、携帯電話機1が閉じ状態にもかかわらず、磁気検出素子80で「横開き状態」と誤検出して横画面表示してしまう、という事態も防止することができる。すなわち、誤検出を防ぎ、適切な角度で検出するよう構成することで、無駄な消費電力を削減することができる。
なお、力Fが加えられる方向は、図3に示す方向に限らず、任意の方向から加えられても、力Fが図3に示す方向から加えられた場合と同様、携帯電話機1は、磁気検出素子80が携帯電話機1の横開き状態を検出する際に、誤検出しにくい。
【0028】
次に、図2〜図6を参照して、連結部4の構成について説明する。図5に示す連結部4は、連結部本体40と、連結部カバー41とから構成される。
【0029】
図5に示す連結部本体40は、筐体厚み方向(図中、Z軸方向)において、連結部カバー41の傾斜面41Aと滑らかに連続する傾斜面42Aを有する傾斜部42と、第2ヒンジ29を収容するヒンジ収容部43と、傾斜部42の下側に位置する収容部44とを備える。
【0030】
図5に示す連結部カバー41は、筐体短手方向(図5中、Y軸方向)に沿って、傾斜部42と滑らかに連続する傾斜面41Aと、傾斜面41Aと連続し、回動軸部材50の径部51の形状に沿って径部51を上方から覆う曲面41Bと、を備える。回動軸部材50の構成ついては、後述する。
【0031】
図2に示すように、傾斜部42は、筐体短手方向(図中、Y軸方向)に沿って、傾斜面41Aと滑らかに連続する傾斜面42Aを有する。そのため、連結部4の外観品位を損なわない。また、図2に示すように、傾斜部42は、携帯電話機1が横開き状態の場合、操作部14が設けられている下筐体3の主面3Aから、筐体厚み方向(図中Z軸方向)において突出する。つまり、傾斜部42は、連結部4の凸部72の一部を形成する。なお、本実施形態では、凸部72を傾斜部42で形成しているが、凸部72に必ずしも傾斜部を形成する必要はなく、傾斜部に代えて階段状に形成してもよい。
【0032】
図5に示す収容部44は、筐体短手方向(図中、Y軸方向)に沿って、傾斜部42の下に位置する。収容部44は、ひけを避けるために、元々連結部4の肉厚部分を抜いて形成されている。また、収容部44の内部には、磁石保持部45が設けられており、磁石保持部45には、携帯電話機1の横開きを検出するための開閉検出用の磁石70が収容される。収容部44の側面のうち、下筐体3の主面3A側の側面はほぼ全面が開口する開口部44Aを有する。
【0033】
ここで、図5に示すように、横開きを検出するための開閉検出用磁石70が収容される磁石保持部45は、操作部14が設けられている下筐体3の主面3Aから突出する傾斜部42の下に位置する。さらに、図2に示すように、磁石保持部45に収容される開閉検出用磁石70は、筐体短手方向(図中、Y軸方向)において、中央付近に位置している。
【0034】
図6に示すように、筐体長手方向(図中、X軸方向)から開口部44Aを見ると、磁石保持部45に設けられた開閉検出用の磁石70が見える。また、開口部44Aの一部は操作部14が設けられている下筐体3の主面3Aから、筐体厚み方向(図中Z軸方向)において突出するので、図5に示すように、連結部4の開口部44Aは外観シート47で覆れているため携帯電話機1は、外観品位を損なわない。
なお、収容部44には、筐体短手方向(図中、Y軸方向)にそって、開口部44Bから第1ヒンジ28が挿通される。
【0035】
図5に示すように、ヒンジ収容部43は、開口する上方から、第2ヒンジ29の一部を構成する保持部60を収容する。そして、ヒンジ収容部43の側面のうち、下筐体3の主面3A側の側面43Aには、ねじ穴部49が設けられている。そして、ねじ穴部49からねじ46を挿通し、保持部60のねじ穴部61をねじ46でねじ止めすることで、保持部60がヒンジ収容部43に固定される。
【0036】
また、図6に示すように、ヒンジ収容部43の側面のうち、下筐体3の主面3A側の側面43Aの全面は、外観品位を損なわないように、外観シート48で覆われる。
【0037】
図5に示すように、連結部4に収容される第2ヒンジ29は、回動軸部材50と、保持部材60と、からなる。また、第2ヒンジ29は、高剛性が求められるので、金属製材料で形成される。
【0038】
図5に示すように、回動軸部材50は、径部51と、径部51と直交するように形成されたアーム部53と、アーム部53に形成されており、ねじによって上筐体2に固定される第1ねじ穴部55を有する。
【0039】
図5に示すように、第2ヒンジ29を構成する回動軸部材50のうち、アーム部53は、基部53Aと、基部53Aから上筐体2の短手方向(図中、Y軸方向)に延びる第1延出部53Bと、基部53Aから上筐体2の長手方向(図中、X軸方向)に延びる第2延出部53Cと、から構成される。また、図7に示すように、アーム部53は、上筐体2の厚み方向(図中、Z軸方向)から見ると、略L字状に形成されている。図7に示すように、基部53A及び第1延出部53Bの一側面には、略L字状を形成するリブ54が設けられている。リブ54は、上筐体2の短手方向(図中、Y軸方向)において、基部53Aの径部51寄り端部から、第1延出部53Bの先端まで延びている。第2延出部53Cの先端には、ねじによって上筐体2に固定される第1ねじ穴部55が設けられている。
【0040】
図5に示す保持部材60は、ねじ46によって連結部40に固定されるねじ穴部61を有する。保持部材60は、回動軸部材50の径部51を回動可能に保持、支承することで、回動軸部材50が保持部材60に回動可能に取り付けられる。
【0041】
なお、図4に示すように、開閉検出用磁石70が収容される収容部44では、下筐体3の主面3A側の側面から、樹脂製の連結部4の厚肉部を、肉盗み形状に形成し、下筐体3の主面3A側の側面の開口部44Aを外観シート47で覆われている。そのため、携帯電話機1が横開き又は縦開きする場合でも、その外観品位を損なうことがない。
【0042】
なお、図4に示すように、開閉検出用磁石70は、連結部4内に設けられている。そのため、上筐体2、及び下筐体3に開閉検出器が設けられた従来例に比して、筐体の大型化を防ぐことができる。
【0043】
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係る携帯端末は、携帯端末の開閉状態の誤検出を防止するという効果を有し、携帯電話機等として有用である。
【符号の説明】
【0045】
1 携帯電話機
2 上筐体
3 下筐体
3A 主面
14 操作部
42 傾斜部
44 収容部
44A 開口部
45 磁石保持部
47 外観シート
70 開閉検出用磁石
71 凹部
72 凸部
80 磁気検出素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筐体と、第2筐体と、前記第1筐体及び前記第2筐体を回動可能に連結する連結部とを備えた携帯端末において、
前記連結部に形成された凸部内に磁石が設けられ、
前記第2筐体において、
前記第1筐体と重なり合う閉状態で前記連結部と対応する位置に、凹部が形成されるとともに、
前記凹部の裏面には、前記磁石の磁気変化を検出することで、前記携帯端末の開き状態を検出する磁気検出素子が設けられ、
前記第1筐体と前記第2筐体とが重なり合う閉状態のとき、前記凸部と前記凹部とは係合し、前記磁石と前記磁気検出素子とは互いに筐体厚み方向において重なる位置となることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末であって、
前記第1回動軸は、筐体の短手方向に沿う軸心であって、
前記第2回動軸は、筐体の長手方向に沿う軸心であって、
前記磁気検出素子が検出する前記携帯端末の開き状態は、
前記連結部を介して前記第1筐体と相対的に前記第2筐体が前記第2回動軸回りに回動する、前記携帯端末の横開き状態であることを特徴とする携帯端末。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の携帯端末であって、
前記磁石は、前記第1筐体の短手方向の中央付近に位置し、
前記磁気検出素子は、前記磁石と筐体厚み方向において対向する前記第2筐体の短手方向の中央付近に位置することを特徴とする携帯端末。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯端末であって、
前記第1筐体は、筐体厚み方向において、前記携帯端末の操作部を有する一の面と前記一の面と対向する反対側の他の面とを有し、
前記携帯端末が閉じ状態である時、前記操作部の前記一の面に対して開口し、前記凸部に形成された開口部に、当該開口部を覆い、前記連結部の外部に対して前記磁石を覆い隠す外観シートが設けられていることを特徴とする携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−97240(P2011−97240A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247686(P2009−247686)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【特許番号】特許第4485601号(P4485601)
【特許公報発行日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】