説明

改善された床張りパネル

床パネルとしての使用に特に適合させた構造用サンドイッチプレート部材(10)は、第1および第2の外側金属プレート(11、12)と、外側金属プレート(11、12)に接合され、それらの間で剪断力を伝達するために配置されたコア(13)とを含み、このコア(13)は:波形金属プレート(15)およびその波形内部の充填材料(16)を含む内側コアと;波形金属プレート(15)の一部(15a)および外側金属プレート(11、12)に接合したプラスチックまたはポリマー材料の外側コア層(14)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に建造物用の床張りパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の多くの建造物は、各床の高さにおいて水平梁を支持する鉄骨柱または鉄筋コンクリート柱の骨組みを使用して構成される。次に、梁の上に床パネルを配置するか、または梁との複合構造を形成することで、各床が形成される。床パネルは約10m×2.5m程度であってよく、そのため4枚のパネルで、骨組みの中の正方形の10m×10mの区画がふさがれ、これらは互いに連結されるか、またはそれらの縁端部および末端で梁に連結される。従来このような床パネルは、鉄筋コンクリートまたはプレストレストコンクリートでできているが、引き抜き成型された繊維強化複合材料の使用も提案されている。また、床はコンクリートを所定の位置に打設してもよいし、コンクリートの完成スラブを有する予備成形された金属デッキなどの複合構造でできていてもよい。この種類のコンクリートの床パネルは重く、骨組みにかかるべき荷重が増加し、厚さが最大30cmであるため、建造物の所定の高さにおいて実現可能な、床の数が減少し、そのため有効面積が減少する。
【0003】
米国特許第5,778,813号および米国特許第6,050,208号(これらの文献は参照として本明細書に援用される)に構造用サンドイッチプレート部材が記載されており、これらは未発泡ポリウレタンなどの中間エラストマーコアで互いに接合された外側の金属、たとえば鋼製のプレートを含む。これらのサンドイッチプレートシステムは、補剛鋼板、成形鋼板、鉄筋コンクリート、または鋼コンクリート複合構造に取って代わる多くの形態の構造中に使用することができ、結果として得られる構造を大幅に簡略化し、強度および構造の性能(たとえば剛性、減衰特性)を改善しながら、軽量化することができる。これらの構造用サンドイッチプレート部材のさらなる発展が国際公開第01/32414号パンフレットに記載されており、これも参照として本明細書に援用される。この文献の説明では、フォーム型枠をコア層の中に組み込むことで重量を減少させることができ、横方向の金属製シアプレートを加えることで剛性を改善することができる。
【0004】
国際公開第01/32414号パンフレットの教示によると、フォーム型枠は中空または中実のいずれであってもよい。中空型枠は、重量が大きく減少するので、好都合である。この文献に記載される型枠は、軽量発泡材料でできているものに限定はされておらず、木材または鋼鉄製の箱、プラスチック押出構造、および中空プラスチック球などの他の材料でできていてもよい。
【0005】
しかし、現在公知の形態の構造用サンドイッチプレートで、建造物の床の形成に特に適しているものはない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的の1つは、建造物の床に使用するのに特に適した構造用サンドイッチプレート部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、第1および第2の外側金属プレートと、外側金属プレートに接合され、それらの間で剪断力を伝達するために配置されたコアとを含む構造用サンドイッチプレート部材であって、コアが:
波形金属プレートおよびその波形内部の充填材料を含む内側コアと;
波形金属プレートの一部および外側金属プレートに接合したプラスチックまたはポリマー材料の外側コア層とを含む構造用サンドイッチプレート部材が提供される。
【0008】
外側コアは、波形金属プレートの一部および外側金属プレートに接合しているため、外側コアは、外側金属プレートの間で力、特に剪断力を伝達する経路を提供する。同時に、コアの体積の大部分は、(外側コアの材料と比較して)比較的軽量の充填材料で構成されていてよいので、プレート部材の全重量が大きく減少する。
【0009】
本発明の内部複合コアは、向上した剪断抵抗により荷重下のたわみが減少し、向上した振動性能(加速の減少)、向上した耐火性、および/またはさらなる音響減衰を得ることができる。
【0010】
本発明の構造用サンドイッチプレート部材の外側プレートの材料、寸法、および一般的性質は、構造用サンドイッチプレート部材が配置される個別の使用に所望されるように選択することができ、一般に米国特許第5,778,813号および米国特許第6,050,208号に記載される通りであってよい。鋼鉄またはステンレス鋼が0.5〜20mmの厚さで一般に使用されるが、軽量が望ましい場合にはアルミニウムを使用することができる。同様に、プラスチックまたはポリマーコアは、あらゆる好適な材料、たとえば米国特許第5,778,813号および米国特許第6,050,208号に記載されるようなポリウレタンなどのエラストマーであってよく、好ましくは高密度であり、すなわちフォームではない。コアは好ましくは熱可塑性ではなく熱硬化性材料である。
【0011】
これより、例示的な実施形態および添付の概略図を参照しながら、本発明を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による構造用サンドイッチプレート部材の断面図である。
【図2】本発明による床パネルの製造方法の流れ図である。
【図3】本発明の一実施形態による2つの構造用サンドイッチプレート部材の連結を示す部分断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による構造用サンドイッチプレート部材の梁への連結を示す部分断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による構造用サンドイッチプレート部材から構成された床の平面図である。
【図6】本発明の一実施形態による2つの構造用サンドイッチプレート部材の別の連結を示す断面図である。
【0013】
種々の図面において、類似の部分は類似の参照番号によって示されている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示される構造用サンドイッチプレート部材(またはパネル)は、上部および下部外側プレート(フェースプレート)11、12を含み、これらの外側プレートは、鋼鉄またはアルミニウムであってよく、たとえば0.5〜8mm、より好ましくは1〜5mm、最も好ましくは1〜2.5mmの範囲内の厚さであってよい。フェースプレート11、12の間でそれらの外周の周りにエッジプレート、圧延構造形材、押出構造形材、または外周バーが設けられることで、密閉された空隙が形成される。フェースプレート11、12の間の空隙中には複合コア13が存在する。このコアは15〜200mmの範囲内の厚さを有することができ、多くの用途では25〜100mmが好適である。平面図におけるプレート部材の全体の寸法は幅1〜5m×長さ5〜15mであってよい。好ましい大きさの1つは2.5m×10mである。プレート部材は、標準的な大きさで作製することもできるし、特定の形状および/または寸法に合わせて作製することもできる。
【0015】
コア13は、プラスチックまたはポリマー材料(好ましくは前述のポリウレタンなどの熱硬化性で高密度のエラストマー)の外側コア層14を含み、この外側コア層14は、フェースプレート11、12に十分な強度で接合し、使用において予想される剪断力を伝達するのに十分な機械的性質を有する。外側コア層14とフェースプレート11、12との間の接合強度は3MPaを超え、好ましくは6MPaを超えるべきであり、コア材料の弾性率は200MPaを超え、好ましくは250MPaを超えるべきである。典型的な使用および占有荷重が約1.4kPa〜7.2kPaである低荷重用途の場合、接合強度はより低い値、たとえば約1.0MPaであってもよいが、使用および占有荷重、施工荷重、ならびに風、地震、および温度の荷重などの予期されるあらゆる荷重のための建造に関する安全性指標に基づいて必要な抵抗性が得られるのに十分な値にすることができる。
【0016】
コア13の内側部分は、フォームまたは他の軽量充填材料16で波形の少なくとも一部が充填された波形の金属板、たとえば鋼板15である。波形プレート15および充填材料16を含む内側コアが実質的に平坦な外面を示すように、好ましくは波形が実質的に完全に充填される。波形プレートは、それに接合されるフォームまたはエラストマーとの複合作用を増加させるためにエンボス加工または開口部を有することができる。充填材料は、パネルの強度に大きく寄与する必要はなく、そのため多くの材料が好適となる。これは、外側コア層14の材料より低密度となるべきであり、好ましくは外側コア層14の材料の密度の50%未満、より好ましくは25%未満、最も好ましくは10%未満となるべきである。開放気泡および独立気泡の両方のフォームを使用することができるが、パネルが注入(以下参照)によって製造される場合は、外側コア層13の材料の侵入を制限するために独立気泡フォームが好ましいことがあり、このような場合、充填材料は、注型プロセス中にその形状を実質的に維持するのに十分な強度を有することが好ましい。好適な充填材料の1つは、40〜50kg/mの密度を有するポリプロピレンフォームである。充填材料は好ましくは波形鋼板上に注型される。また、予備成形されたフォーム部分を波形金属プレートに接着することもできる。関連の建築規準で規定される火炎条件下で発火しないように、充填材料は好ましくは難燃剤を含有する。セラミックコーティングなどの他の材料を、コアの中に挿入するか、または波形金属プレートに接合して、断熱層として機能させることによって、プレート部材の耐火性を増加させることができる。
【0017】
コアの内側部分の主面上で、波形プレート15の一部15aが露出し、外側コアとフェースプレートとの間への接合と同様の強度で外部コア層14に接合するように、波形プレート15および充填材16が配置される。各主面上での波形プレート15の露出部分15aの全面積は、いずれかのフェースプレートからエラストマーを介して波形金属プレートまで剪断力を伝達するため、および局所的な座屈を防止するためにフェースプレートを安定化するために十分な面積である。この全面積は、好ましくは主面の全面積の10〜45%の範囲内であり、より好ましくは20〜40%の範囲内であり、最も好ましくは25〜35%の範囲内である。パネルが細長い場合、波形プレートの波形は、好ましくはパネルの最長寸法と実質的に平行に延在し、図1はパネルの側方の断面である。その場合、露出部分15aは細長いストリップであり、パネルの主面に対して平行な面内で50mm〜200mmの範囲内の幅を有することができる。
【0018】
波形プレートは0.5mm〜5mmの範囲内の厚さを有することができ、波形プレート上への充填材料の注型を促進するために、特にウェブ15bの中で孔を開けることができる。波形金属プレートの外側コア層13および/または充填材料16への接合を向上させるために、接着剤、粗面化、洗浄、またはエンボス加工などの表面処理を波形金属プレートに対して行うことができる。
【0019】
図示されているように、外側コア層は、内側コア部分13の主面(上面および底面)を覆い、側面も覆っているが、一部の用途においては、内側コア部分のすべての側面上に外側コア層が存在する必要はない場合がある。
【0020】
コア13があることで、構造用サンドイッチプレート部材は、実質的により大きなプレート厚さおよびはるかに大きい補剛を有する補剛鋼板と同じ強度および耐荷力を有する。外側コア層14および波形プレート15は、外側金属プレート11、12の間で剪断力を伝達する機能を果たす。内側コアのそれぞれの側の外側コア層は、好ましくは10mm以上の厚さを有し、コア全体の厚さの10〜25%の間の厚さを有することができる。
【0021】
床パネルとして、本発明のプレートは、好ましくはほぼ平坦な上面を提供するが、下面は平坦である必要はなく、公共設備の導管および排出口を収容するために片面または両面にくぼみ、トレンチ、溝、または開口部を設けることができる。公共設備の導管のために床パネル内に垂直および水平の両方の通路を設けることもできる。
【0022】
本発明による床パネルの好ましい製造方法の1つを図2に示す。これは好ましくは現場から離れて行われ:
充填材料16を波形プレート15上に注型するステップ(S1)と;
各上部プレートと内側コアとの間に空隙が画定されるようにスペーサーを使用して、外側金属層11、12および内側コア15、16を型の中に入れるステップ(S2)と;
ポリマー材料の液体プラスチックを注入口から空隙中に注入するステップ(S3)と;
ポリマー材料のプラスチックを自然にまたは強制的に硬化させることで外側コア層14を形成するステップ(S4)とを含む。
【0023】
エッジプレート、外周バー、あるいは圧延または押出構造形材22をパネル縁端部周囲に設けることができる。内側コア15、16の周囲に延在し、その両主面を横断して延在する1つの連続した空隙を形成することができる。あるいは内側コア15、16がパネルの縁端部に延在することで、1つが内側コアの各主面上に延在する2つの別々の空隙を形成することができる。前述したように、好ましい材料は熱硬化性ポリウレタンエラストマーであり、これは、空隙内で反応してポリウレタンを形成する2つの成分の混合物を注入することによって形成される。
【0024】
硬化させた後、注入口および通気口は、たとえばねじ付きの栓で塞がれ、外側金属プレートの表面と同一平面になるように研磨される。注入前に1つの連続した空隙が存在する場合でも、確実に完全に充填するために複数の注入口および通気口を設けることができることに留意されたい。
【0025】
床パネルに、公共設備の導管および排出口などのためのくぼみ、溝、または開口部、あるいは固定箇所または持ち上げ箇所などの他の表面の特徴が設けられる場合、それらは好ましくはコアの注入前に外側金属プレートの中または上に形成される。溝および他のくぼみは、プレートの厚さおよび形成される特徴の大きさに必要に応じてフライス加工、切削、曲げ加工、圧延、および型打ちなどの公知の技術によって形成することができる。細部は溶接によって取り付けることができる。公共設備の導管用などの床パネルを通過する通路を画定するための管を、外側コア層14を形成するための材料を注入する前に取り付けることができる。コアリングなどによって、外側コア層14の注入および硬化の後にこのような特徴を形成することも可能であるが、その場合には、溶接などの作業によって発生する熱によるコア13への悪影響がないことを確認するための測定が必要となりうる。
【0026】
場合によっては、エッジプレートまたは外周バーを外側金属プレートに溶接して、パネルがそれ自体の型となることによって型の使用を回避することも可能である。内側コアの圧縮率および弾力性に依存するが、層14の注入および硬化の間に生じる内圧による外側金属プレートの変形を防止するために拘束が必要となる場合がある。
【0027】
コアが硬化した後、フェースプレートおよび外周バーは中間層13によって互いに接合され、場合により、必ずしも床パネル10の使用中に生じる負荷ではなく、注入および硬化ステップ中に生じる負荷に耐えるためのみに十分となるように外周バーをフェースプレートに固定することが必要となることに留意されたい。空隙の封止を改善するために、ガスケットまたは密封ストリップをエッジプレートまたは外周バーとフェースプレートとの間に設けることができる。
【0028】
図3は、構造用サンドイッチ床パネル10a、10bを連結するための配置を示している。各床パネル中、上部および下部金属プレート11、12は、互いに横方向にずらされており、それによって上部プレートの一方の側の上が下部プレートよりも張り出しており、反対側では上部プレートが後退し下部プレートが突出している。床パネルを封止するために上部および下部プレートの間の縁端部に平坦な上面および下面を有する中空管17が設けられている。管17の幅の半分よりわずかに小さい距離で突出する上部および下部プレートのいずれかの縁端部から後退し、後退しているプレートの縁端部が管17の中心線付近にあるように、管17が配置される。2つの床パネルの相補的な縁端部が隣接すると、管17の一方の平坦面に対してそれぞれの外側プレートがわずかに離れて向かい合い、次にこれは、一方のパネルの外側プレートを他方のパネルの外側プレートに連結するための溶接19のための受け板として機能することができる。特にこの種類の構造に設計されたものなどの他の圧延または押出構造形材を、プレート部材の縁端部および末端部の部材として使用することができる。パネルの間の剪断、モーメント、あるいは剪断およびモーメントの伝達を確実にする他のパネル連結方法を使用することもできる。例としては、ボルト、または異なる詳細を有する圧着が挙げられる。
【0029】
図4は、本発明の一実施形態による床パネル10を梁20に連結するための配置を示している。梁20に連結されるパネル10の縁端部において、上部プレート11および下部プレート12の両方は、縁端部の管17の各平坦面の中央部に末端があり、延長プレート11a、12aが外側プレート11、12のそれぞれに溶接されている。図示されているように、上部延長プレート11aは、上部プレート11の面に延びているが、下部延長プレートは角度のついた1つの中央部分で接続された2つの水平部分を有するように成形されており、それによって、これが上部延長プレート11aと重なって厚さが2倍の部分を形成し、これは溶接またはボルト締めなどによって梁20の上部フランジに取り付けられる。しかしこの配置を逆にすることもでき、その場合、下部延長プレートが平坦となり、上部プレートはパネルの厚さだけ上部フランジ21の上にくる。あるいは、梁20に対してあらゆる所望の垂直位置に上部プレート11を配置するために、両方の延長プレートを成形することができる。
【0030】
図5は、建造物の骨組みの1つの区画中の床を形成する一実施形態による4つの床パネル10を示している。柱30は、床パネル10が間にある水平梁20を支持している。本発明のパネルは、カラーを使用して柱と一体化して、フラットスラブ方式、すなわち梁を支持しない方式を提供することもできる。建造物の使用に依存するが、床パネルの上面には、好適な表面処理、床材、または二重床システムを設けることができる。同様に、床パネルの下面を処理または被覆することができ、またはより一般的には公共設備およびHVAC(冷暖房空調設備)のダクトを隠すための吊り天井を設けることができる。
【0031】
図6は、本発明の一実施形態による2つの床パネル10a、10bを連結するための別の配置を断面で示している。この図面中、明確にするためにパネル10a、10bのコアを省略している。
【0032】
この配置では、2つの床パネル10c、10bは、少なくとも1つの縁端部に外周バー30a、30bを有し、これらはコアの空隙の画定と、隣接するパネルまたは建造物構造に連結するための手段の提供との両方の機能を果たす。各外周バー30a、30bは主要部分31を含み、この主要部分31は、パネル10a、10bのフェースプレート11、12の間隙と同じ厚さと、これに溶接されるフェースプレートの封止および取り付けに十分な幅とを有する。主要部分31の断面はほぼ正方形であってよい。
【0033】
突出フランジ32が、外周バー30の主要部分31と一体となっており、これによってパネル同士またはパネルと他の構造とが修正される。一実施形態においては、図示されるように、突出フランジ32は主要部分31の厚さの約半分であり、パネルの面に対して平行である。パネル間で位置を合わせて連結可能にするために、すべての突出フランジ32は外周バーを二分するプレートの一方の面上にあり、そのパネルに対して平行であり、好ましくは突出フランジ32の一方の面32aが二分面上にある。一方の側で突出フランジが二分面の上にあり、他方の側で突出フランジが二分面の下にあるように、外周バー30がパネル上に取り付けられる。次に、一方のパネルの突出フランジ32をその隣接するパネルの突出フランジ上に配置することによって、迅速にパネルを取り付けることができる。一方のパネルの高さを調節するためにフランジの間にスペーサーを使用することができるが、好ましくはこれは、各突出フランジ32の一方の面32aが正確に二分面上に位置することで回避される。さらに別の代案は、異なるが相補的な2つの断面を有する外周バーを作製することで、連結面を所望通りに配置することである。
【0034】
パネルを互いに固定するために、孔33を介してナット34およびボルト35で突出フランジを互いに連結することができ、孔33は、特定の場所であらかじめ形成したり現場でドリルで孔を開けたりすることができる。リベット、溶接、または接着剤などの、フランジを固定するための他の手段を使用することもできる。
【0035】
図6に示されるように、垂直プレート、たとえば桁の腹を外周バーに溶接することができる。必要であれば、これを収容するために一方のフェースプレートを短くすることができる。
【0036】
以上の説明は限定を意図したものではなく、その他の修正および変形が、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内となることは明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の外側金属プレートと、前記外側金属プレートに接合され、それらの間で剪断力を伝達するために配置されたコアとを含む構造用サンドイッチプレート部材であって、前記コアが:
波形金属プレートおよびその波形内部の充填材料を含む内側コアと;
前記波形金属プレートの一部の前記外側金属プレートに接合したプラスチックまたはポリマー材料の外側コア層とを含む、構造用サンドイッチプレート部材。
【請求項2】
前記外側コア層が、前記波形金属プレートの一部に直接接合され、それらの間に前記充填材料が存在しない、請求項1に記載の部材。
【請求項3】
前記充填材料の密度が、前記外側コア層の密度の50%未満、好ましくは25%未満、より好ましくは10%未満である、請求項1または2に記載の部材。
【請求項4】
前記部材の主面のそれぞれの上の前記波形プレートの露出部分の全面積が、前記主面の全面積の10〜45%の範囲内、より好ましくは20〜40%の範囲内、最も好ましくは25〜35%の範囲内である、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の部材。
【請求項5】
前記波形プレートの波形が、前記部材最長寸法と実質的に平行に延在している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の部材。
【請求項6】
前記外側コア層と前記外側金属プレートとの間、および前記外側コア層と前記波形金属プレートとの間の接合強度が0.5MPa以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の部材。
【請求項7】
少なくとも1つの前記外側金属プレートがくぼみ、溝、またはトレンチを画定するために成形されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の部材。
【請求項8】
前記部材を通過して延在する少なくとも1つの通路が設けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の部材。
【請求項9】
前記外側コア層が、前記内側コアの2つの主面と少なくとも1つの側面との上に連続的に延在している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の部材。
【請求項10】
前記第1および第2の外側金属プレートの間にわたる主要部分を有する外周バーと、前記外側金属プレートの外側に向けて突出して、前記フランジを別のパネルまたは構造の一部に連結することができる突出フランジとを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の部材。
【請求項11】
前記突出フランジの1つの表面が、前記外周バーを二分する前記パネルに対して平行な面上に実質的にある、請求項1〜10のいずれか一項に記載の部材。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の部材を含む、床パネル。
【請求項13】
1.4kPa〜7.2kPaの範囲内の荷重に耐えるように適合させた、請求項10に記載の床パネル。
【請求項14】
構造用サンドイッチプレート部材の製造方法であって:
充填材料を波形金属プレート上に注型し、前記波形金属プレートの露出領域を残すステップと;
第1および第2の金属プレートを提供するステップであって、それらの間に配置され前記充填材料が上に注型された前記波形金属プレートと間隔を開けて配置することで、前記波形金属プレートの周囲に空隙を画定するステップと;
前記空隙に未硬化のプラスチックまたはポリマー材料を充填するステップと;
前記プラスチックまたはポリマー材料を自然にまたは強制的に硬化させて、前記外側プレートを前記波形金属プレートの前記露出領域に接合して、それらの間で剪断力を伝達するのに十分な強度を得るステップとを含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−516922(P2010−516922A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545992(P2009−545992)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【国際出願番号】PCT/GB2008/000138
【国際公開番号】WO2008/087402
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(506160927)インテリジェント エンジニアリング (バハマ) リミテッド (11)
【Fターム(参考)】