説明

教育システム

【課題】端末毎に教育コンテンツを用意することなく当該各端末において同一の教育コンテンツを受講することが可能な教育システムを提供することにある。
【解決手段】抽出手段は、教育コンテンツからテキストを抽出する。第1の送信手段は、テキストを第1の端末に送信する。第1の受信手段は、テキストにて教育コンテンツを受講した旨を示す通知を第1の端末から受信する。受講状況格納手段は、受信された通知に応じて、教育コンテンツに対するユーザの受講状況を管理するための受講状況番号に対応づけて当該受講状況を示す受講状況情報が格納される。第2の送信手段は、受講状況格納手段に格納された受講状況番号を第1の端末に送信する。第2の受信手段は、受講状況番号を第2の端末から受信する。配信手段は、受講状況番号に対応づけて受講状況格納手段に格納されている受講状況情報に基づいて、教育コンテンツを第2の端末に配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、教育コンテンツを受講するための教育システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等を用いて教育を行うeラーニングが知られている。
【0003】
このeラーニングを行うシステム(以下、教育システムと表記)によれば、ユーザを教育するためのコンテンツ(以下、教育コンテンツと表記)を当該ユーザによって利用される端末において受講することができる。
【0004】
これに関連して、近年では、デスクトップ型PCのような固定端末(非携帯端末)に加えて、携帯端末においても教育コンテンツを受講することが可能な教育システムが開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−069728号公報
【特許文献2】特開2003−255810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した固定端末及び携帯端末において教育コンテンツを受講することが可能な教育システムにおいては、当該固定端末及び携帯端末で表示可能な情報が異なることから、当該各端末に合わせて教育コンテンツ(及びシステム機能)を用意する必要がある。このため、同一の教育コンテンツが各端末において受講される場合、当該受講履歴の一元管理等が煩雑となる。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、端末毎に教育コンテンツを用意することなく当該各端末において同一の教育コンテンツを受講することが可能な教育システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、テキストを受信して表示することが可能な第1の端末及びユーザを教育するための教育コンテンツを受講可能な第2の端末であって、前記ユーザによって利用される第1及び第2の端末と接続された教育システムが提供される。
【0009】
実施形態に係る教育システムは、抽出手段と、第1の送信手段と、第1の受信手段と、受講状況格納手段と、第2の送信手段と、第2の受信手段と、配信手段とを具備する。
【0010】
抽出手段は、前記教育コンテンツからテキストを抽出する。
【0011】
第1の送信手段は、前記抽出されたテキストを前記第1の端末に送信する。
【0012】
第1の受信手段は、前記送信されたテキストにて前記教育コンテンツを受講した旨を示す通知を前記第1の端末から受信する。
【0013】
受講状況格納手段は、前記受信された通知に応じて、前記教育コンテンツに対する前記ユーザの受講状況を管理するための受講状況番号に対応づけて当該受講状況を示す受講状況情報が格納される。
【0014】
第2の送信手段は、前記受講状況格納手段に格納された受講状況番号を前記第1の端末に送信する。
【0015】
第2の受信手段は、前記受講状況番号を前記第2の端末から受信する。
【0016】
配信手段は、前記受信された受講状況番号に対応づけて前記受講状況格納手段に格納されている受講状況情報に基づいて、前記教育コンテンツを前記第2の端末に配信する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態に係る教育システムのハードウェア構成を示すブロック図。
【図2】図1に示す教育システム30の主として機能構成を示すブロック図。
【図3】図2に示す教育システム30に含まれる受講者情報格納部23のデータ構造の一例を示す図。
【図4】携帯端末40において教育コンテンツが受講される際の教育管理システム30の処理手順を示すフローチャート。
【図5】受講状況情報が登録された後の受講状況格納部24のデータ構造の一例を示す図。
【図6】固定端末50において教育コンテンツが受講される際の教育管理システム30の処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る教育システムのハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、コンピュータ10は、例えばハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)のような外部記憶装置20と接続されている。この外部記憶装置20は、コンピュータ10によって実行されるプログラム21を格納する。コンピュータ10及び外部記憶装置20は、教育システム30を構成する。
【0020】
この教育システム30は、例えば携帯電話のような携帯端末及びデスクトップ型パーソナルコンピュータ(PC)のような固定端末(非携帯端末)においてユーザを教育するための教育コンテンツを当該ユーザが受講する際に用いられる。なお、携帯端末は、少なくともテキストを受信して表示する機能を有するものとする。具体的には、携帯端末は、例えばメール送受信機能及びブラウザ機能を有する。また、固定端末は、例えば配信された教育コンテンツを受講可能な機能を有するものとする。
【0021】
図2は、図1に示す教育システム30の主として機能構成を示すブロック図である。なお、図2に示すように、教育システム30は、携帯端末40(第1の端末)及び固定端末50(第2の端末)と通信可能に接続されている。この携帯端末40及び固定端末50は、上記した教育コンテンツを受講する同一のユーザによって利用されるものとする。
【0022】
教育システム30は、コンテンツフィルタ31、メール送信部32、メール受信部33、受講状況管理部34及び教育コンテンツ配信部35を含む。本実施形態において、これらの各部31〜35は、図1に示すコンピュータ10が外部記憶装置20に格納されているプログラム21を実行することにより実現されるものとする。このプログラム21は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に予め格納して頒布可能である。また、このプログラム21が、例えばネットワークを介してコンピュータ10にダウンロードされても構わない。
【0023】
また、教育システム30は、教育コンテンツ格納部22、受講者情報格納部23及び受講状況格納部24を含む。本実施形態において、これらの各部22〜24は、例えば外部記憶装置20に格納される。
【0024】
教育コンテンツ格納部22には、ユーザによって受講される教育コンテンツが予め格納されている。教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツは、例えばwebベースのHTML(Hyper Text Markup Language)形式であるものとする。また、教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツには、例えばテキスト及び画像等が含まれる。また、教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツは、例えば当該教育コンテンツが分割された複数の教育コンテンツ部分から構成されている。この場合、教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分を全て受講することによって、当該教育コンテンツを受講したことになる。
【0025】
受講者情報格納部23には、教育システム30において教育コンテンツを受講するユーザ(受講者)に関する情報(受講者情報)が格納されている。受講者情報格納部23に格納されている受講者情報には、例えば教育コンテンツを受講するユーザを識別するためのユーザID及び当該ユーザに割り当てられているメールアドレス等が含まれる。このユーザに割り当てられているメールアドレスは、当該ユーザによって利用される携帯端末40に対してメールを送信する際に用いられる。
【0026】
コンテンツフィルタ31は、教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツ(を構成する教育コンテンツ部分)からテキストを抽出する。換言すれば、コンテンツフィルタ31は、教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツ(を構成する教育コンテンツ部分)をテキスト文章の構成に変換する。
【0027】
メール送信部32は、コンテンツフィルタ31によって抽出されたテキストを携帯端末40に送信する。この場合、メール送信部32は、受講者情報格納部23に格納されている受講者情報に含まれるメールアドレスを用いて、テキストをメールで送信する。
【0028】
メール受信部33は、メール送信部32によって送信されたテキストにて教育コンテンツ(教育コンテンツ部分)を受講(学習)した旨を示す通知を、携帯端末40から受信する。
【0029】
受講状況管理部34は、メール受信部33によって受信された通知に応じて、教育コンテンツに対するユーザの受講状況を管理する。この場合、受講状況管理部34は、教育コンテンツに対するユーザの受講状況を管理するための受講状況番号及び当該受講状況を示す受講状況情報を受講状況格納部24に格納する。なお、受講状況管理部34は、教育コンテンツに対するユーザの受講状況を管理するための受講状況番号を、例えばメール送信部33を介して携帯端末40に送信する。
【0030】
また、受講状況管理部34は、受講状況番号を固定端末50から受信する。受講状況管理部34は、受信された受講状況番号に対応づけて受講状況格納部24に格納されている受講状況情報を取得する。
【0031】
教育コンテンツ配信部35は、受講状況管理部34によって取得された受講状況情報に基づいて、教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツ(を構成する教育コンテンツ部分)を固定端末50に配信する。
【0032】
なお、教育コンテンツ配信部35によって配信された教育コンテンツの受講が固定端末50において完了された場合、固定端末50は、当該教育コンテンツの受講を完了した旨を示す通知を教育システム30(に含まれる受講状況管理部34)に返す。この場合、受講状況管理部34は、固定端末50から返された通知に基づいて、受講状況格納部24に格納されている受講状況情報を更新する。
【0033】
図3は、図2に示す教育システム30に含まれる受講者情報格納部23のデータ構造の一例を示す。
【0034】
図2に示すように受講者情報格納部23には、ユーザID及びメールアドレスが対応づけて格納される。ユーザIDは、教育システム30において教育コンテンツを受講するユーザを識別するための識別子である。メールアドレスは、対応づけられているユーザIDによって識別されるユーザに割り当てられているメールアドレス(当該ユーザによって利用される携帯端末40のメールアドレス)である。
【0035】
図3に示す例では、受講者情報格納部23には、ユーザID「1」及びメールアドレス「アドレス1」が対応づけて格納されている。これによれば、ユーザID「1」によって識別されるユーザに割り当てられているメールアドレスが「アドレス1」であることが示されている。
【0036】
また、受講者情報格納部23には、ユーザID「2」及びメールアドレス「アドレス2」が対応づけて格納されている。これによれば、ユーザID「2」によって識別されるユーザに割り当てられているメールアドレスが「アドレス2」であることが示されている。
【0037】
このように、受講者情報格納部23には、教育システム30において教育コンテンツを受講するユーザに関する情報が、当該ユーザ毎に格納されている。
【0038】
次に、本実施形態に係る教育システム30の動作について説明する。ここでは、例えばHTMLで構成された教育コンテンツが教育コンテンツ格納部22に登録(格納)されており、当該教育コンテンツが例えば固定端末50で受講可能な状態であるものとする。
【0039】
なお、教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツは、上記したように当該教育コンテンツが分割された複数の教育コンテンツ部分から構成されている。
【0040】
以下の説明においては、教育コンテンツ格納部22に格納されている教育コンテンツは、例えば講義等の内容を含む教育コンテンツ部分(以下、第1の教育コンテンツ部分と表記)及び当該講義等の内容を確認するためのテスト(修了テスト)を含む教育コンテンツ部分(以下、第2の教育コンテンツ部分と表記)から構成されるものとする。また、教育コンテンツを構成する教育コンテンツ部分のうち、例えば第1の教育コンテンツ部分は携帯端末40において受講され、例えば第2の教育コンテンツ部分については固定端末で受講されるものとする。
【0041】
以下、携帯端末40(携帯電話)において教育コンテンツ(を構成する第1の教育コンテンツ部分)が受講される際の処理及び固定端末50(PC)において教育コンテンツ(を構成する第2の教育コンテンツ部分)が受講される際の処理について説明する。なお、以下の説明においては、携帯端末40及び固定端末50において教育コンテンツを受講するユーザを対象ユーザと称する。また、対象ユーザによって受講される教育コンテンツを対象教育コンテンツと称する。
【0042】
まず、図4のフローチャートを参照して、携帯端末40において教育コンテンツが受講される際の教育システム30の処理手順について説明する。
【0043】
教育システム30に含まれるコンテンツフィルタ31は、教育コンテンツ格納部22に格納されている対象教育コンテンツ(対象ユーザが受講する教育コンテンツ)を取得する(ステップS1)。
【0044】
次に、コンテンツフィルタ31は、取得された対象教育コンテンツ(を構成するHTMLファイル)からテキストを抽出する(ステップS2)。ここで、上記したように携帯端末40においては、第1の教育コンテンツ部分が受講される。この場合、コンテンツフィルタ31は、対象教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分のうち第1の教育コンテンツ部分からテキストを抽出する。なお、コンテンツフィルタ31によって抽出されたテキストは、例えばメールで送信するためのメール用テキスト文に加工される。
【0045】
メール送信部32は、コンテンツフィルタ31によって抽出されたテキスト(メール用テキスト文)をメール(例えば、eメール)で送信する(ステップS3)。このとき、メール送信部32は、対象ユーザを識別するためのユーザIDに対応づけて受講者情報格納部23に格納されているメールアドレスを用いてメールを送信する。これにより、コンテンツフィルタ31によって抽出されたテキストは、対象ユーザによって利用される携帯端末40に送信される。
【0046】
なお、対象教育コンテンツを構成する第1の教育コンテンツ部分に画像(情報)が含まれている場合には、コンテンツフィルタ31は、当該画像を抽出する。この場合、メール送信部32は、コンテンツフィルタ31によって抽出された画像を携帯端末40で表示するための情報、例えばURL(Uniform Resource Locator)を、テキストとともにメールで送信する(つまり、メールに当該URLが追記される)。なお、携帯端末40においては、当該携帯端末40が有する例えばブラウザ機能によって、メールで送信されたURLから画像を表示することができる。
【0047】
メール送信部32によって送信されたテキスト及びURLは、対象ユーザが利用する携帯端末40において受信される。これにより、対象ユーザは、携帯端末40において受信されたテキスト及びURLから表示される画像にて、当該テキスト及び画像が抽出された第1の教育コンテンツ部分を受講する(つまり、第1の教育コンテンツ部分の学習を行う)ことができる。
【0048】
このように携帯端末40において第1の教育コンテンツ部分が受講されると、例えば当該第1の教育コンテンツ部分に対する対象ユーザの受講が完了した(つまり、テキスト及び画像を学習した)旨を示す通知のメール(以下、受講完了メールと表記)が当該携帯端末40から送信される。
【0049】
この場合、教育システム30に含まれるメール受信部33は、携帯端末40から送信された受講完了メールを受信する(ステップS4)。
【0050】
メール受信部33によって受講完了メールが受信されると、受講状況管理部34は、ステップS1において取得された対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況を示す受講状況情報を受講状況格納部24に登録(格納)する(ステップS5)。この場合、受講状況管理部34は、ステップS1において取得された対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況を管理するための受講状況番号に対応づけて、当該対象ユーザが受講した教育コンテンツ部分(ここでは、第1の教育コンテンツ部分)を示す受講状況情報を受講状況格納部24に格納する。なお、受講状況番号は、例えば対象ユーザからの受講完了メールを受信後、順番に連番を発行する仕組みや、対象ユーザから受信したメールアドレスと受講状況番号として利用しても良く、他のユーザの受講状況と識別可能なように受講状況管理部34によって発行される。ここで、図5は、図4に示すステップS5において受講状況情報が登録された後の受講状況格納部24のデータ構造の一例を示す。
【0051】
図5に示すように、受講状況格納部24には、受講状況番号に対応づけて受講状況情報が格納される。この場合、受講状況番号は、対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況を管理するために用いられる番号である。また、受講状況情報は、対象教育コンテンツに対する対照ユーザの受講状況を示す情報であり、具体的には対象教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分のうち対象ユーザが受講を完了した教育コンテンツ部分を示す。
【0052】
図5に示す例では、受講状況格納部24には、受講状況番号「1」に対応づけて受講状況情報「第1の教育コンテンツ部分」が格納されている。これによれば、対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況を管理するための受講状況番号が「1」であり、対象教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分のうち第1の教育コンテンツ部分まで対象ユーザが受講を完了していることが示されている。
【0053】
再び図4に戻ると、受講状況管理部34は、発行された受講状況番号(つまり、対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況を管理するための受講状況番号)をメールで対象ユーザが利用する携帯端末40に送信する(ステップS6)。このとき、受講状況管理部34は、対象ユーザを識別するためのユーザIDに対応づけて受講者情報格納部23に格納されているメールアドレスを用いて、例えばメール送信部32を介してメールを送信する。このように受講状況番号が送信された場合、対象ユーザによって利用される携帯端末40では、当該受講状況番号が受信される。この受講状況番号は、後述するように対象ユーザが対象教育コンテンツを例えば固定端末50等で継続して受講する際に用いられる。
【0054】
上記したような処理が実行されることによって、対象ユーザは、携帯端末40において対象教育コンテンツ(を構成する第1の教育コンテンツ部分)を受講することができる。また、携帯端末40における対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況は、上記したように受講状況格納部24において管理される。
【0055】
次に、図6に示すフローチャートを参照して、固定端末50において教育コンテンツが受講される際の教育管理システム30の処理手順について説明する。
【0056】
ここでは、上記した図4において説明したように対象ユーザによって対象教育コンテンツの一部(当該対象教育コンテンツを構成する第1の教育コンテンツ部分)が受講された場合において、当該対象ユーザが、固定端末50において当該対象教育コンテンツを継続して受講する場合を想定する。
【0057】
この場合、対象ユーザは、上記したように携帯端末40において対象教育コンテンツ(を構成する第1の教育コンテンツ部分)が受講された場合に携帯端末40において受信された受講状況番号を、固定端末50において入力する。
【0058】
このように受講状況番号が固定端末50において入力されると、当該固定端末50から受講状況番号が送信され、教育システム50に含まれる受講状況管理部34は、当該受講状況番号を取得(受信)する(ステップS11)。
【0059】
次に、受講状況管理部34は、受講状況格納部24を参照して、対象教育コンテンツ(つまり、対象教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分)に対する対象ユーザの受講が全て完了しているか否かを判定する(ステップS12)。
【0060】
具体的には、受講状況管理部34は、ステップS11において取得された受講状況番号に対応づけて受講状況格納部24に格納されている受講状況情報が対象教育コンテンツを構成する教育コンテンツ部分のうちの最後の教育コンテンツ部分(例えば、第2の教育コンテンツ部分)を示すか否かに基づいて判定処理を実行する。つまり、ステップS11において取得された受講状況番号に対応づけて受講状況格納部24に格納されている受講状況情報が最後の教育コンテンツ部分を示す場合(第2の教育コンテンツ部分を示す場合)、対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講が全て完了していると判定される。一方、ステップS11において取得された受講状況番号に対応づけて受講状況格納部24に格納されている受講状況情報が最後の教育コンテンツ部分を示さない場合(第1の教育コンテンツ部分を示す場合)、対象コンテンツに対する対象ユーザの受講が全て完了していないと判定される。
【0061】
対象コンテンツに対する対象ユーザの受講が全て完了していないと判定された場合(ステップS12のNO)、教育コンテンツ配信部35は、対象教育コンテンツを取得する。教育コンテンツ配信部35は、取得された対象教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分のうち対象ユーザによって受講されていない教育コンテンツ部分(例えば、第2の教育コンテンツ部分)を、対象ユーザによって利用される固定端末50に配信する(ステップS13)。これにより、対象ユーザは、第2の教育コンテンツ部分(対象ユーザによって受講されていない教育コンテンツ部分)を固定端末50上で受講することができる。
【0062】
このように固定端末50において対象ユーザによって第2の教育コンテンツ部分が受講されると、例えば当該第2の教育コンテンツ部分に対する当該対象ユーザの受講が完了した旨を示す通知(以下、受講完了通知と表記)が当該固定端末50から送信される。
【0063】
この場合、教育システム30に含まれる受講状況管理部34は、固定端末50から送信された受講完了通知を受信する(ステップS14)。
【0064】
受講状況管理部34は、受講完了通知が受信されると、受講状況格納部24に格納されている対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況を示す受講状況情報を更新する(ステップS15)。この場合、受講状況管理部34は、ステップS11において取得された受講状況番号に対応づけて受講状況格納部24に格納されている受講状況情報(ここでは、第1の教育コンテンツ部分を示す受講状況情報)を、ステップS14において受信された受講完了通知によって示される対象ユーザが受講した教育コンテンツ部分(第2の教育コンテンツ部分)を示す受講状況情報に更新する。
【0065】
このように、固定端末50において対象教育コンテンツが受講された際に、別の端末(携帯端末40)において受講した履歴が受講状況格納部24に格納(登録)されている場合には、当該固定端末50における対象教育コンテンツに対する対象ユーザの受講状況を示す受講状況情報が当該受講状況格納部24に追記される(つまり、上書きされる)。
【0066】
上記したように本実施形態においては、教育コンテンツからテキストを抽出し、当該抽出されたテキストを携帯端末40(第1の端末)に送信し、当該送信されたテキストにて教育コンテンツを受講した旨を示す通知を当該携帯端末40から受信し、当該受信された通知に応じて、教育コンテンツに対するユーザの受講状況を管理するための受講状況番号に対応づけて当該受講状況を示す受講状況情報が受講状況格納部24に格納され、当該受講状況格納部24に格納された受講状況番号を携帯端末40に送信し、当該送信された受講状況番号が固定端末50から受信された場合、当該受信された受講状況番号に対応づけて受講状況格納部24に格納されている受講状況情報に基づいて教育コンテンツを固定端末50に配信する構成により、携帯端末40及び固定端末50のような端末毎に教育コンテンツを用意することなく当該各端末において同一の教育コンテンツを受講することを可能とする。
【0067】
つまり、本実施形態においては、携帯端末40において受信されたメール(テキスト)にて教育コンテンツの受講が可能となり、端末毎に教育コンテンツ等を用意する必要がない。また、携帯端末40においてメールが受信された後であればオンラインの状況でなくても教育コンテンツの受講が可能となる。また、本実施形態においては、例えば携帯端末40に送信された受講状況番号をキーとして受講状況が管理されるため、端末毎で異なる受講履歴を一元管理することができる。
【0068】
また、本実施形態においては、教育コンテンツを構成する教育コンテンツ部分からテキストを抽出し、当該教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分のうちユーザが受講した教育コンテンツ部分を示す受講状況情報が受講状況格納部24に格納され、当該受講状況情報に基づいてユーザによって受講されていない教育コンテンツ部分を固定端末50に配信する構成により、上記したように端末毎で異なる受講履歴を一元管理することができ、例えば携帯端末40において受講された教育コンテンツを継続して固定端末50において受講することが可能となる。同様に、本実施形態においては、固定端末50における教育コンテンツに対するユーザの受講状況についても管理することができる。
【0069】
また、本実施形態においては、教育コンテンツに含まれる画像を携帯端末40で表示するための情報(例えば、URL)を携帯端末40に送信する構成により、携帯端末40においてもより質の高い教育コンテンツを受講することが可能となる。
【0070】
なお、本実施形態においては、携帯端末40において教育コンテンツを構成する教育コンテンツ部分(第1の教育コンテンツ部分)が受講された後に、固定端末50において当該受講されていない教育コンテンツ部分(第2の教育コンテンツ部分)が受講されるものとして説明したが、固定端末50において教育コンテンツ部分が受講された後に、当該受講されていない教育コンテンツ部分が存在している場合に当該教育コンテンツ部分が再度携帯端末40において受講されても構わない。このような場合であっても、本実施形態においては、上記したように受講状況格納部24(に格納されている受講状況情報)がその都度更新されることにより、受講状況番号をキーとして当該端末毎で異なる受講履歴を一元管理することが可能である。
【0071】
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0072】
10…コンピュータ、20…外部記憶装置、22…教育コンテンツ格納部、23…受講者情報格納部、24…受講状況格納部、30…教育システム、31…コンテンツフィルタ、32…メール送信部、33…メール受信部、34…受講状況管理部、35…教育コンテンツ配信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキストを受信して表示することが可能な第1の端末及びユーザを教育するための教育コンテンツを受講可能な第2の端末であって、前記ユーザによって利用される第1及び第2の端末と接続された教育システムにおいて、
前記教育コンテンツからテキストを抽出する抽出手段と、
前記抽出されたテキストを前記第1の端末に送信する第1の送信手段と、
前記送信されたテキストにて前記教育コンテンツを受講した旨を示す通知を前記第1の端末から受信する第1の受信手段と、
前記受信された通知に応じて、前記教育コンテンツに対する前記ユーザの受講状況を管理するための受講状況番号に対応づけて当該受講状況を示す受講状況情報が格納される受講状況格納手段と、
前記受講状況格納手段に格納された受講状況番号を前記第1の端末に送信する第2の送信手段と、
前記受講状況番号を前記第2の端末から受信する第2の受信手段と、
前記受信された受講状況番号に対応づけて前記受講状況格納手段に格納されている受講状況情報に基づいて、前記教育コンテンツを前記第2の端末に配信する配信手段と
を具備することを特徴とする教育システム。
【請求項2】
前記教育コンテンツは、当該教育コンテンツが分割された複数の教育コンテンツ部分から構成され、
前記抽出手段は、前記教育コンテンツを構成する教育コンテンツ部分からテキストを抽出し、
前記第1の受信手段は、前記送信されたテキストにて当該テキストが抽出された前記教育コンテンツ部分を受講した旨を示す通知を前記第1の端末から受信し、
前記受講状況格納手段に格納される受講状況情報は、前記教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分のうち前記ユーザが受講した教育コンテンツ部分を示し、
前記配信手段は、前記第2の受信手段によって受信された受講状況番号に対応づけて前記受講状況格納手段に格納されている受講状況情報に基づいて、前記教育コンテンツを構成する複数の教育コンテンツ部分のうち前記ユーザによって受講されていない教育コンテンツ部分を前記第2の端末に配信する
ことを特徴とする請求項1記載の教育システム。
【請求項3】
前記配信された教育コンテンツ部分を受講した旨を示す通知を前記第2の端末から受信する第3の受信手段を更に具備し、
前記受講状況管理手段は、前記第3の受信手段によって受信された通知に基づいて、前記第2の受信手段によって受信された受講状況番号に対応づけて前記受講状況格納手段に格納されている受講状況情報を更新する
ことを特徴とする請求項2記載の教育システム。
【請求項4】
前記第1の端末は、画像を表示することが可能であり、
前記教育コンテンツは、画像を含み、
前記第1の送信手段は、前記教育コンテンツに含まれる画像を前記第1の端末で表示するための情報を更に送信する
ことを特徴とする請求項1記載の教育システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−255997(P2012−255997A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−130206(P2011−130206)
【出願日】平成23年6月10日(2011.6.10)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】