説明

構造物の構築工法、既設構造物の一時補強工法、既設構造物の改築工法

【課題】鉄筋コンクリート造の構造体に匹敵する頑強な支保工を簡易に設置しかつ簡易に撤去する。
【解決手段】トンネル等の構造物を構築するに際して、先行構造体としての小断面トンネルや中間部躯体4を先行施工した後に、その内部に支保工としての凍土壁8を設置し、後行構造体としての上部躯体2や下部躯体3を後行施工した後に支保工を撤去する。支保工を設置するに際しては、常温で流動性を有するとともに凍結温度以下で凍結して強度を発現する凍結媒体を使用し、該凍結媒体を常温で型枠内に充填した後、凍結温度以下に強制冷却して凍結させる。支保工を撤去するに際しては、凍結媒体を凍結温度以上に強制加温あるいは自然加温することによって融解させて流動性を回復せしめる。凍結媒体として水分を含む土砂を用いると良く、凍結媒体中に格子状繊維補強体を配設すると良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばトンネル等の構造物を構築する場合、あるいは既設の構造物を一時的に補強する場合、もしくは既設の構造物を改築する場合に適用して好適な、構造物の構築工法、及び既設構造物の一時補強工法、並びに既設構造物の改築工法に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネル等の土木構造物を構築する場合や、既設の土木構造物の改修や改築を行うに際して、要所を一時的に補強する目的で、あるいは工程の都合により、施工完了部分や既設部分に対して仮設の支保工を一時的に設置する場合がある。
そのような支保工はあくまで仮設的に設置されるものであるから、その設置および解体撤去は可及的に簡便かつ安価に行い得るものであることが望ましく、そのため、従来一般の支保工は既製鋼材を単に組み合わせる程度の簡易な構造のものとされることが通常である。
【0003】
しかし、たとえば大断面の大規模トンネルを構築したり、あるいは既設の大規模トンネルをさらに拡幅するような場合においては、単なる仮設的な支保工では充分な支保性能を確保できない場合も想定され、そのような場合には頑強な鉄筋コンクリート造の構造体を施工してそれを支保工として機能させることも行われている。
そのような支保工は本来的に仮設を目的とするものではあっても、実質的には本設の構造体と同等程度のものとして設置しなければならず、したがって必然的にそれを設置するためには本設と同様の手間と費用を要するのみならず、解体撤去するためにも同様に多大の手間と費用を要するものであるから、そのような本設と同等の構造体を仮設の支保工として設けることは不合理でもあり、それに代わって充分な強度と信頼性を有する支保工を簡易に設置しかつ簡易に撤去することを可能とする手法の開発が望まれている。
【0004】
なお、特許文献1や特許文献2に示されているように、シールドマシンの発進立坑や到達立坑への適用例として、発進口や到達口の部分に土砂等の粒状体を凍結させて凍土壁を設けることが提案されており、そのような凍土壁をトンネル等の土木構造物の構築や改築に際して頑強な支保工として利用できるのではないかと考えられる。
【特許文献1】特開平5−18181号公報
【特許文献2】特開2004−137673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1や特許文献2に示されるような凍土壁は、土砂等の粒状体を冷却して凍結させることのみで容易に設置でき、かつ強制加温あるいは自然加温することのみで容易に融解させて解体撤去できるものであるので、シールド工法におけるシールドマシンの発進手法や到達手法としては好適ではあるが、これを土木構造物の構築や改築に際して一般に適用するための有効適切な手法は確立されていない。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は各種の構造物を構築するに際して、あるいは既設構造物に対する一時補強やその改築を行うに際して、本設の鉄筋コンクリート造の構造体に匹敵するような頑強な支保工を簡易に設置しかつ簡易に撤去することが可能であり、それにより構造物の構築や既設構造物の一時補強あるいは改築を合理的に行い得る有効適切な工法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の構造物の構築工法は、構造物を構築するに際して、先行構造体を先行施工した後にその内部に支保工を設置し、該支保工により支保しつつ後行構造体を後行施工した後に前記支保工を撤去する構造物の構築工法であって、前記支保工を設置するに際しては、常温で流動性を有するとともに凍結温度以下で凍結して強度を発現する凍結媒体を使用して、該凍結媒体を常温で型枠内に充填した後、凍結温度以下に強制冷却して凍結させてこれを支保工として機能せしめ、該支保工を撤去するに際しては、凍結している凍結媒体を凍結温度以上に強制加温あるいは自然加温することによって融解させて流動性を回復せしめることを特徴とする。
本発明の構造物の構築工法においては、凍結媒体として水分を含む土砂を用いることができる。
また、凍結媒体中に格子状繊維補強体を配設し、凍結媒体を凍結させて支保工として機能せしめる際には該格子状繊維補強体を補強材として機能せしめ、凍結媒体を融解させて支保工を撤去する際には該格子状繊維補強体を凍結媒体とともに撤去することができる。
【0008】
本発明の既設構造物の一時補強工法は、既設構造物の内部の補強位置に型枠を設置するとともにその内部に凍結媒体を充填し、その凍結媒体を凍結させて支保工として既設構造物を一時的に補強し、補強の必要がなくなった後、前記凍結媒体を融解させることで支保工を撤去することを特徴とする。
【0009】
本発明の既設構造物の改築工法は、既設構造物の改築に際して既設躯体の一部を撤去することを含む既設構造物の改築工法であって、既設構造物の内部の支保工位置に型枠を設置するとともにその内部に凍結媒体を充填し、その凍結媒体を凍結させて支保工として既設構造物を補強し、既設躯体の一部を撤去して新設躯体を構築した後、前記凍結媒体を融解させることで支保工を撤去することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の構造物の構築工法、及び既設構造物の一時補強工法、並びに既設構造物の改築工法によれば、いずれも凍結媒体を型枠内に充填して凍結させることのみで鉄筋コンクリート造の支保工に匹敵するような頑強な支保工を容易に施工でき、かつそれを融解させることのみで容易に撤去することができ、したがってそれを設置しかつ撤去するための手間と費用を格段に節約できて支保工に係わる仮設工事の合理化、省力化、効率化を実現でき、工期短縮と工費削減に大きく寄与し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の一実施形態を図1〜図6を参照して説明する。本実施形態は最終的に図6に示すような大規模なトンネル1を構築する場合に適用されるものである。
このトンネル1は、それぞれが横長断面とされた上段トンネル1aと下段トンネル1bとを有する2段構造とされて、上段トンネル1aの上部、下段トンネル1bの下部、上段トンネル1aと下段トンネル1bとの間にはそれぞれ鉄筋コンクリート造の上部躯体2、下部躯体3、中間部躯体4を設けた構造のものであある。そして、このトンネル1を構築するための基本的な施工手順は、図1に示すようなコンクリートセグメント等によって覆工された4本の小断面トンネル5を先行構造体として先行施工し、それら小断面トンネル5を周囲に拡幅する状態で上記の上部躯体2、下部躯体3を後行構造体として後行施工するものである。
【0012】
すなわち、上記形態の大規模なトンネル1を構築するには、まず図1に示すように4本の小断面トンネル5を通常のシールド工法によって横2連縦2段に配置した状態で設ける。
【0013】
次に、図2に示すように、上段の小断面トンネル5の一方から、構築するべき上段トンネル1aの上方を覆うように曲線パイプルーフ6を施工する。また、各小断面トンネル5内にそれぞれ内部支保工7を設置したうえで、各小断面トンネル5の覆工の一部を撤去して各小断面トンネル5の間を拡幅するように掘削してそこに中間部躯体4を先行施工する。この段階では中間部躯体4の施工を各小断面トンネル5により取り囲まれた範囲内で行うので、各小断面トンネル5内に設ける内部支保工7は支柱状の簡易なもので充分である。なお、曲線パイプルーフ6や内部支保工7は必須ではなく、構築するべきトンネル1の規模や形態、地盤状況等によってはそれらを省略することも可能である。
【0014】
続いて、上段の小断面トンネル5の覆工の一部を撤去して小断面トンネル5内からその上部を拡幅するように掘削してそこに上部躯体2を後行施工し、かつ下段の小断面トンネル5の覆工の一部を撤去して小断面トンネル5内からその下部を拡幅するように掘削してそこに下部躯体3を施工するのであるが、その際には各小断面トンネル5に大きな応力が生じることが想定されるので、各小断面トンネル5内の側部に予め頑強な支保工として機能する凍土壁8を施工する。
すなわち、図3に示すように凍土壁8を形成するべき位置に型枠9を組み立て、その内側に凍結管(図示せず)を配置するとともに、必要に応じて補強材(図示せず)を配設し、型枠9内に凍結媒体を充填し、凍結管に冷媒(ブライン)を通して凍結媒体を凍結させて凍土壁8を施工する。凍結媒体が凍結して凍土壁8が形成された以降は、安定な凍結状態を所定期間維持するように凍結運転を制御するか、施工期間中に不用意に融解してしまうような懸念がなければ凍結運転を停止してしまっても良い。型枠9は凍土壁8を撤去する時点まで残置するか、あるいは適宜の時点で解体撤去しても良い。
凍土壁8を施工するための凍結媒体としては、常温時には適度の流動性を有し、凍結温度以下に冷却されると凍結して支保工として機能するに充分な強度を発現するものであれば良く、通常は適度の水分を含む単なる土砂(凍結温度0℃)で充分であり、それを凍結させるための冷媒としては液体窒素が好適に採用可能である。
なお、補強材を配設する場合には通常の鉄筋を用いることでも良いが、それよりも炭素繊維やガラス繊維、剛性樹脂繊維等による格子状繊維補強体を用いることが好ましく、その場合には凍土壁8を鉄筋コンクリート造と同等ないしそれ以上の強度のものとできるばかりでなく、格子状繊維補強体は鉄筋に比べて充分に軽量であって施工性に優れ、しかも容易に切断可能であるので格子状繊維補強体を切断して解体することで凍土壁8の撤去作業も容易に行うことができる。
【0015】
上記の凍土壁8を支保工として機能せしめて支保しつつ各小断面トンネル5の上部および下部に対する掘削を行うことにより、図4に示すように上部躯体2および下部躯体3を施工する。また、上記工程に相前後して各段の左右の小断面トンネル5の間も適宜掘削する。
【0016】
以上の手順によりトンネル1の中間部躯体4と上部躯体2と下部躯体3とを構築してしまえば、トンネル1全体として安定な躯体がほぼ完成されたので、その時点で支保工としての凍土壁8は不要となるので、それを撤去する。
その際、凍土壁8を適宜の加温手段により強制加温して融解させるか、あるいは所定期間放置して自然加温(昇温)による融解を待てば、凍結していた凍結媒体は融解により自ずと流動性を回復するから、図5に示すように流動性が回復した凍結媒体を適宜取り崩して搬出することのみでそれを容易に撤去することが可能である。また、凍土壁8に補強材を配設していた場合、凍結媒体を崩していくことで補強材は自ずと露出してくるからその撤去も容易であるし、上述のように特に補強材として格子状繊維補強体を用いていた場合には鉄筋よりも容易に切断可能であるので解体作業をより容易に行うことができる。
【0017】
凍土壁8を撤去した後、図6に示すようにその撤去後により上部躯体2と下部躯体3の端部に生じた空隙部にコンクリートを充填し、内部支保工7も撤去し、各段の左右の小断面トンネル5の間の覆工としてのセグメントを解体撤去して左右の小断面トンネル5を連通させれば、横長断面の上段トンネル1aと下段トンネル1bとによる2段の大規模なトンネル1の躯体の施工がほぼ完了し、引き続いて所望の仕上げ工事や付帯工事を行えば良い。
【0018】
以上で説明したように、上記実施形態の構築工法によれば、土砂を凍結媒体としてそれを凍結させた凍土壁8を支保工として機能させるので、凍土壁8に本設の鉄筋コンクリート造の構造体に匹敵するような強度と信頼性を持たせることができることはもとより、凍土壁8による支保工の施工は型枠9内に充填した凍結媒体を単に冷却することのみで容易に行い得るし、その撤去は凍結媒体を融解させることのみで容易に行い得るから、鉄筋コンクリート造の支保工を設ける場合に比較してその設置および撤去の手間と費用を格段に節約でき、以上により支保工に係わる仮設工事の合理化、省力化、効率化を実現できて工期短縮と工費削減に大きく寄与し得る。
【0019】
なお、本発明の構築工法は上記のような大規模なトンネル1の構築に際して適用するのみならず、先行施工した先行構造物の内部に頑強な支保工を施工する必要のある場合全般に広く適用できるものであって、構築するべき構造物の用途や規模、形態は何ら限定されるものではない。
【0020】
また、上記実施形態のような凍土壁8による支保工を施工しかつ撤去する工法は、構造物を新築する場合のみならず、既設構造物の要所を一時的に補強する場合や、既設構造物の改築を行う場合にも好適に採用可能である。
たとえば、土被りの小さい既設トンネル(既設構造物)の上に一時的に盛土や構造物が載荷されるような場合には、上記実施形態で説明した凍土壁8による支保工を施工しかつ撤去するという工法を既設トンネルに対する一時的補強工法として適用して、既設トンネルの内部に上記実施形態と同様にして凍土壁8による支保工を補強が必要な位置に型枠を設置して施工して補強を行い、除荷された時点でその凍土壁8を融解させて型枠とともに撤去すれば良い。
あるいは、並列している2本の既設トンネル(既設構造物)どうしの間を拡幅して新設躯体としての分岐合流部を施工するための改築を行うような場合には、凍土壁8による支保工を施工しかつ撤去するという工法を既設トンネルに対する改築工法として適用して、既設トンネル内で支保が必要な位置に型枠を設置した後、その型枠内部に凍結媒体を充填して凍結させて凍土壁8による支保工を施工し補強する。その後、2本の既設トンネルの対向する位置にあるセグメント(既設躯体)を撤去して、その間の地山を拡幅掘削して2本の既設トンネルを連通させる。この連通空間の上下に新設躯体としての下床版と上床版を構築して拡幅された分岐合流部とする。拡幅完了後にはその凍土壁8を融解させて型枠とともに撤去すれば良い。
【0021】
いずれにしても、本発明の構築工法、および一時的補強工法、並びに改築工法においては、上記実施形態のように凍結媒体として土砂を使用して支保工を凍土壁8として施工することが好ましく現実的ではあるが、それに限るものでもなく、凍結媒体としては常温時には適度の流動性を有するとともに凍結時には支保工として機能するに充分な強度を発現するものであれば良いのであって、その限りにおいて凍結媒体としては上記実施形態のような土砂に限るものではなく同等の特性を有するものであれば任意の材料を採用可能であるし、必要に応じてその成分や含水率を最適に調製して使用すれば良い。
また、凍結媒体を頑強な支保工として機能させるためには、上記実施形態のように補強材を配設することが好ましく、特に補強材としては通常の鉄筋よりも格子状繊維補強体を採用することが好ましいが、それに限るものでもなく、補強材の素材や形態はそれを省略することも含めて任意である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の構築工法を大規模トンネルの構築に適用する場合の実施形態を示すもので、複数の小断面トンネルを先行施工した状態を示す図である。
【図2】同、中間部躯体を先行施工した状態を示す図である。
【図3】同、支保工としての凍土壁を施工した状態を示す図である。
【図4】同、上部躯体および下部躯体を後行施工した状態を示す図である。
【図5】同、支保工としての凍土壁を融解させ撤去する状態を示す図である。
【図6】同、完成状態を示す図である。
【符号の説明】
【0023】
1 トンネル(構造物)
1a 上段トンネル
1b 下段トンネル
2 上部躯体(後行構造体)
3 下部躯体(後行構造体)
4 中間部躯体(先行構造体)
5 小断面トンネル(先行構造体)
6 曲線パイプルーフ
7 内部支保工
8 凍土壁(支保工)
9 型枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物を構築するに際して、先行構造体を先行施工した後にその内部に支保工を設置し、該支保工により支保しつつ後行構造体を後行施工した後に前記支保工を撤去する構造物の構築工法であって、
前記支保工を設置するに際しては、常温で流動性を有するとともに凍結温度以下で凍結して強度を発現する凍結媒体を使用して、該凍結媒体を常温で型枠内に充填した後、凍結温度以下に強制冷却して凍結させてこれを支保工として機能せしめ、
該支保工を撤去するに際しては、凍結している凍結媒体を凍結温度以上に強制加温あるいは自然加温することによって融解させて流動性を回復せしめることを特徴とする構造物の構築工法。
【請求項2】
請求項1記載の構造物の構築工法であって、凍結媒体として水分を含む土砂を用いることを特徴とする構造物の構築工法。
【請求項3】
請求項1または2記載の構造物の構築工法であって、凍結媒体中に格子状繊維補強体を配設し、凍結媒体を凍結させて支保工として機能せしめる際には該格子状繊維補強体を補強材として機能せしめ、凍結媒体を融解させて支保工を撤去する際には該格子状繊維補強体を凍結媒体とともに撤去することを特徴とする構造物の構築工法。
【請求項4】
既設構造物の一時補強工法であって、
既設構造物の内部の補強位置に型枠を設置するとともにその内部に凍結媒体を充填し、その凍結媒体を凍結させて支保工として既設構造物を一時的に補強し、補強の必要がなくなった後、前記凍結媒体を融解させることで支保工を撤去することを特徴とする既設構造物の一時補強工法。
【請求項5】
既設構造物の改築に際して既設躯体の一部を撤去することを含む既設構造物の改築工法であって、
既設構造物の内部の支保工位置に型枠を設置するとともにその内部に凍結媒体を充填し、その凍結媒体を凍結させて支保工として既設構造物を補強し、既設躯体の一部を撤去して新設躯体を構築した後、前記凍結媒体を融解させることで支保工を撤去することを特徴とする既設構造物の改築工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−144462(P2009−144462A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324724(P2007−324724)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】