説明

欠陥修復装置および欠陥修復方法

【解決手段】
前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出すべく設計された欠陥検査ユニットと、
該欠陥検査ユニットによって検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて、該突出欠陥を修復するために修復エネルギーを計算すべく設計された計算ユニットと、
エネルギー供給装置と、
前記多層膜の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜中に引っ込めるために、前記計算ユニットによって計算された修復エネルギーを前記多層膜の後表面から該部分に供給するように前記エネルギー供給装置を制御すべく設計されたエネルギー制御装置と、
を有する欠陥修復装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、欠陥修復装置および欠陥修復方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路の製造において、レチクル(reticle)上の精細な回路パターンをウエハへ転写するために露光装置が使用されている。より高い集積度および優れた性能を得るために、集積回路はなお一層精細な構造となっており、そのため露光装置は深い焦点深度および高解像度を達成して微細回路パターンをウエハ上に転写する必要がある。従って、より短波長を有する露光光の使用が試みられてきた。例えば、g線、i線、KrFエキシマレーザーやArFエキシマレーザーを使用した露光技術が開発され、これらの波長はそれぞれ436nm、365nm、248nm、193nmである。さらに短波長の光には、およそ13.4nmの波長を有する極紫外線(extreme ultraviolet light、以下“EUV光”という)がある。
【0003】
ArFレーザーなどの、より長波長の光を利用した露光装置には、ウエハ上に所望のパターンを形成するために露光光を透過および屈折させる1組のレンズが設けられている。他方、露光にEUV光を用いる極紫外線リソグラフィー(extreme ultraviolet lithography、以下“EUVL”という)においては、EUV光が透過レンズに使用されうる如何なる材料も透過しないため、露光装置にはEUV光を反射し、この光をウエハに導く反射鏡が設けられている。基板上に形成された多層膜(以下、“ML膜”という)を含む反射鏡の場合、反射されたEUV光の振幅および位相を精密に制御するために、表面が完全に平坦なML膜を有する反射鏡を使用することが望ましく、また、露光装置のパターン転写における画像の質を劣化させる欠陥は該反射鏡においては1つも許されない。例えば、「スティバースら(Stivers et al.)によるEUVLマスクブランクの検査のための共焦点マルチビーム検査システムの性能評価(Evaluation of the Capability of a Multibeam Confocal Inspection System for Inspection of EUVL Mask Blanks),Proceedings of SPIE Vol.4889, p.408, (2002)」によれば、32nmの回路寸法(feature size)の半導体集積回路の製造の場合、ML膜上の高さ2nmで半値幅60nmの表面隆起が、製造された半導体集積回路における致命的な欠陥を生む。従って、ML膜の層構造における変形や破裂によって生じる如何なる欠陥も効果的に修復されなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レチクルや反射鏡の欠陥のなかで、位相欠陥は反射場(reflected field)の位相変化を引き起こす種類の欠陥であり、異物の存在による前記ML膜の層の変位(displacement)に起因する。かかる位相欠陥の修復法は、「バーティーら(Barty et al.)によるEUVLマスクブランク修復(EUVL mask blank repair),Proceedings of SPIE Vol.4688, p.385, (2002)」(以下、“バーティーら”という)に開示されている。“バーティーら”によると、前記ML膜の前表面から位相欠陥周辺部に電子線が照射される。しかし、該ML膜がある程度電子線を吸収し、また該ML膜の光学特性は該ML膜の前表面からおよそ20〜30層に支配されるため、前表面から電子線を照射する“バーティーら”の手法は、該ML膜の光学特性を劣化させる恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、欠陥検査ユニット、計算ユニット、エネルギー供給装置(energy supplier)、およびエネルギー制御装置(energy controller)を含む欠陥修復装置である。 欠陥検査ユニットは、前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出すべく設計されている。計算ユニットは、該欠陥検査ユニットによって検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて該突出欠陥を修復するために、修復エネルギーを計算すべく設計されている。エネルギー制御装置は、前記多層膜の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜に引っ込めるために、前記計算ユニットによって計算された修復エネルギーを前記多層膜の後表面から該部分に供給するように前記エネルギー供給装置を制御すべく設計されている。
【0006】
本発明の他の態様は、前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出する工程と、検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて、該突出欠陥を修復するために修復エネルギーを計算する工程と、前記多層膜の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜に引っ込めるために、計算された修復エネルギーを前記多層膜の後表面から該部分に供給する工程と、を含む欠陥修復方法である。
【0007】
本発明のさらに別の態様は、前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出する工程と、検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて、該突出欠陥を修復するために修復エネルギーを計算する工程と、前記多層膜の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜に引っ込めるために、計算された修復エネルギーを前記多層膜の後表面から該部分に供給する工程と、を実施するためにコンピューターを制御するためのコンピューター読み取り可能媒体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
さて、好ましい態様を添付の図面を参照しながら詳述するが、各種図面を通じて同じ符号は対応するか類似の要素を示す。
【0009】
図1は、露光光源として極紫外線(以下、“EUV光”という)を使用する極紫外線リソグラフィー(以下、“EUVL”という)用の露光装置の概略図である。図1に示したように、露光装置10は、光源1、照明鏡ユニット(illumination mirror unit)2、レチクル台3、投影鏡ユニット(projection mirror unit)4、およびウエハ台5を含む。光源1は、所望の波長、例えば、EUVLにおいてはおよそ13nmの露光光を放つように設計されている。照明鏡ユニット2は、各々入射光を反射すべく設計された反射鏡IM1−IM4を含み、最終反射光がレチクル台3に設けられたレチクル6に到達し、均一にレチクル6を照らす。レチクル6はウエハ台5に載置されたウエハ7に形成すべき回路パターンを有している。投影鏡ユニット4は、レチクル6に反射された光をウエハ7へ導くように入射光を反射すべく各々設計された反射鏡PM1−PM6を含み、レチクル6上の前記回路パターンはウエハ7上へ縮小投影される。
【0010】
図2を参照し、レチクル6の構造を詳述する。レチクル6は、基板30の前表面31上に形成された多層膜(以下、“ML膜”という)20を含み、該ML膜20は前表面23に入射したEUV光を反射すべく設計されている。本態様においては、ML膜20は交互に形成された複数のSi層21およびMo層22を含む。ML膜20はRu/Si、Mo/Be、Si/Nbなど、その他の対の層を含んでもよい。また、ML膜20はSi/Mo/Ru、Si/Mo/Ru/Moなど、2種より多い種類の層を含んでもよい。ML膜20の材料によって、ML膜20の膜厚は関係する波長において最大の反射率が得られるように最適化される。基板30は、比較的小さな熱膨張係数と、欠陥修復に使用される光源の波長において比較的高い透過率を有する材料を含むことが好ましい。このような材料の一例として、25℃付近で約1ppm/Kの熱膨張係数を有する合成石英ガラスがあり、他の例として、25℃付近で10ppb/Kより小さい熱膨張係数を有する低熱膨張ガラスがある。
【0011】
基板30は、レチクル6をレチクル台3に静電チャック(electrostatic chucking)により固定できるように、後表面32上に形成された導電膜を有してもよい。該導電膜は、100Ω以下のシート抵抗を有するのが好ましく、かかる導電膜の形成は欠陥修復を行う前あるいは後で形成してもよい。該導電膜を欠陥修復の前に形成する場合、高い機械的強度のみならず、修復に使用される光の波長において必要な透過率および優れた耐薬品性を有する材料を使用するのが好ましい。例えば、Au,Cu,AlやNiなどの比較的電気抵抗の低い材料や、Siなどの半導体材料、静電チャックに適した導電性を有する他の材料を、単独あるいは組み合わせて使用できる。該導電膜を欠陥修復の後に形成する場合、Cr,TaSi,TiNやSiなどの材料や、必要な導電性を有する他の材料を使用することができる。
【0012】
ところで、ML膜20の中、あるいはML膜20と基板30の界面に異物が混入していると、レチクル6は欠陥を有する可能性がある。このような欠陥は位相欠陥と呼ばれており、図3Aに示されている。異物35が基板30の前表面31に存在する場合、あるいは異物36等がML膜20中に混入している場合、図3Aに示したように、該ML膜20の層がずれ、表面の隆起あるいは突出欠陥24のために、ML膜20の前表面23が平坦でなくなり、これがレチクル6における位相欠陥を引き起こす。露光光がこのようなレチクル上で反射されると、反射光の場(field)の位相が変化し、このため所望のパターンをウエハ上に形成不可能となる。さらに、光反射率は反射面から20−30層の層構造に影響されるため、かかる多層膜構造の変形が該レチクルの光学特性にダメージを与える恐れがある。
【0013】
本発明の実施態様による欠陥修復装置および方法を用いれば、図3Bに示したように、レチクル6内の欠陥に起因する表面の隆起または突出欠陥24は該ML膜20中に引っ込まれ、光反射率に影響する前表面23の平坦性および修復部分の上の膜構造が改善される。具体的に述べると、突出欠陥24は、MoとSiの間の化学反応を誘発してMoSi(ここでXは整数)を形成させるエネルギーを供給するため、基板30の後表面32から入射する高エネルギー光を、ML膜20中の部分37−39に照射することにより修復される。ここで、図3Bに示したように、部分37および38は異物35および36の近くに位置するが、ML膜20の前表面23が修復エネルギーを受ける部分から離れていて、該エネルギーが該前表面23に悪影響を及ぼさなければ、修復エネルギーを受けて体積減少を起こす部分は、例えばML膜20と基板30の境界近くに位置する部分39など、ML膜20の他の部分であってもよい。
【0014】
このようにして形成されたMoSiを含む被照射部分は非照射部分より比容積(specific volume)が小さく、これにより本発明の実施態様による修復方法は被照射部分の上に位置するML膜20の変形および/または破裂の補整を可能にしている。被照射部分の上のML膜20は高エネルギー光の直接照射を受けないため、最大反射率(peak reflectivity)や中心波長(centroid wavelength)などの光学特性に対するダメージはこの照射手法により最小限に抑えられる。従って、本発明のこの態様によれば、レチクル6の光学特性は上記照射によって悪影響を及ぼされることがなく、従って、本発明の実施態様による欠陥修復装置および方法を使用することによって、ML膜20に反射損失や多層膜構造の変形といったダメージを何ら与えることなく、欠陥が照射により効果的に修復される。以下、欠陥修復装置および方法をさらに詳述する。
【0015】
図4は本発明の一態様による欠陥修復装置を示す。欠陥修復装置40は、光源41、焦点合わせユニット(focusing unit)42、ステージ43、ステージドライバー(stage driver)44、検査ユニット45、制御手段46を含む。光源41はステージ43上に位置するレチクル6を照らす照射光を放出すべく設計されている。焦点合わせユニット42はレチクル6中の目標位置に必要な寸法のスポットを形成するために照射光の焦点を合わせるべく設計されている。
【0016】
基板30自体のみならず基板30の後表面の膜も欠陥修復に使用される光の光学吸収をある程度有していてもよい。かかる光吸収は照射中の温度上昇を引き起こし、そして、基板30、特に基板30とML膜20との境界付近の温度上昇は、MoSiの形成により、好ましくない部分においてML膜20の体積変化を誘発する可能性がある。温度上昇は受ける光のエネルギー密度に依存するため、エネルギー密度を低減するために、前記スポット外の照射領域は広い面積を有することが好ましい。よって、焦点合わせユニット42は、該スポットにおいては高いエネルギー密度を有し、照射部分の残部においては低減されたエネルギー密度を有するように使用することが好ましい。
【0017】
必要なスポット直径が光源41から放出された照射光の波長より長いときは、焦点合わせユニット42を省いてもよい。照射光の波長より短い直径を有するスポットを得るためには、レンズおよび/またはマスクが焦点合わせユニット42に含まれていてもよい。レンズを採用する場合、スポット寸法はレンズの倍率を変えることにより調節できる。レンズは2倍(2x)から50倍(50x)の範囲の倍率を有するのが好ましい。焦点合わせユニット42がマスクを含む場合、光スポット寸法は適当な寸法の開口を有するマスクを使用することにより調節できる。かかるマスクやレンズを同時に使用してもよい。例えば、4倍縮小レンズとともに直径1200nmの開口を有するマスクを使用することにより、直径300nmのスポットを得ることができる。また、照射光の波長より短い直径を有するスポットを達成するために、位相シフトマスク(phase shift mask)やCrレスマスク(Cr−less mask)などの解像度を向上させるマスクを使用してもよい。例えば、位相シフトマスクが中心部に開口を有し、その周辺部が光透過率8%および180度の位相シフトを与える半色調(half-tone)部であってもよい。このような位相シフトマスクは、光の振幅による該スポットの内側と外側の明確な区別が達成される高解像度スポットを可能にする。
【0018】
図4に示されているように、本発明の実施態様による欠陥修復装置40において、ステージ43はレチクル6を垂直に保持する。このような垂直保持は、レチクル6の変形や、レチクル6の重さによって生じるその他の好ましくない影響を避けるために、より好ましい。ステージ43は、機械的チャック(mechanical chucking)、真空チャック(vacuum chucking)、静電チャック、その他レチクル6の正確な位置決めが可能な方法により、レチクル6を保持すればよい。位置決めユニット(positioning unit)として、ステージドライバー44は、照射光がレチクル6内の所望の位置にスポットを形成するようにステージ43をx、yおよびz方向に動かしてレチクル6を位置決めすべく設計されている。
【0019】
検査ユニット45はレチクル6内の欠陥寸法を検出すべく設計されており、検出された欠陥のデータは制御装置(controller)46に蓄積される。ここで、制御装置46は検査ユニット45から欠陥の位置、高さ、半値幅などの未処理の測定データを受け取り、該測定データに基づいて欠陥の相当直径(equivalent diameter)を計算してもよい。あるいは、検査ユニット45は、検出された欠陥のポリスチレン−ラテックス−相当直径などの相当直径を計算し、次いで得られたデータを制御装置46に与えてもよい。例えば、検査ユニット45は、欠陥の定量測定値を得るために前表面23の画像を得るべく設計された表面映写ユニット(surface-imaging unit)を含んでもよく、あるいは、検査ユニット45は検出された欠陥の相当直径を計算できる他の欠陥検出器を含んでもよい。
【0020】
制御装置46は、レチクル6における欠陥を検出し、該欠陥を効果的に修復するために、光源41、焦点合わせユニット42、およびステージドライバー44を制御すべく設計されている。さらに詳しくは、制御装置46は最初にレチクル6の前表面23を走査して欠陥を探査するように検出ユニット45を制御する。欠陥が検出されると、制御装置46は欠陥の寸法を計算し、次いで、該欠陥寸法に基づいて、欠陥修復のためにレチクル6に供給するべき修復エネルギーを計算する。制御装置46は次に、レチクル6中の所望の位置にスポットを形成させるため、ステージ43を移動させてレチクル6を位置決めすべくステージドライバー44を制御する。また、欠陥修復装置40が焦点合わせユニット42を含む場合は、制御装置46は欠陥寸法によって決まる望ましいスポット寸法を得るべく焦点合わせユニット42を制御する。ここで、スポットの位置は基板30とML膜20の界面にあってもよいし、あるいは、レチクル6に供給された修復エネルギーがML膜20の前表面23に悪影響を及ぼさない範囲で他の位置にあってもよい。その後制御装置46は、計算された修復エネルギーをレチクル6に供給するため、レチクル6に照射を行うべく光源41を制御する。制御装置46が行う操作を以下に詳述する。
【0021】
図5Aは、制御装置46による照射制御の一例を示すフローチャートである。図4および図5Aを参照しながら、本発明の実施態様による欠陥修復方法について述べる。検査ユニット45がレチクル6の前表面23に突出欠陥を検出すると、欠陥検査ユニットとしての制御装置46が突出欠陥の寸法(D)を検出する(工程S1)。本態様においては、例えば、該欠陥の相当直径(Deq)、すなわち該欠陥と実質的に同じ体積を有する球体の直径を得て、これを欠陥寸法(D)として使用する。相当直径(Deq)を得る方法の一つは、原子間力顕微鏡(AFM)などの機器を用いて欠陥の高さ(h)および半値幅(FWHM)(w)を検出し、次いで、次式(1)により相当直径(Deq)を計算することである。:
eq=2*(0.849*w*h/(2π)0.50.5 (1)

この場合、検出された欠陥の断面はガウス分布形(Gaussian distribution shape)を有すると仮定している。あるいはまた、検出された欠陥のポリスチレン−ラテックス−相当直径(polystyrene-latex-equivalent diameter)を計算し、欠陥寸法(D)として使用してもよい。欠陥寸法を求める方法はこれらに限定されず、他の直接的、間接的方法も採用できる。
【0022】
工程S1の後、比較ユニットとしての制御装置46が欠陥寸法(D)をあらかじめ決定された基準値(Dth)と比較し、欠陥修復を実施するか否かを決定する(工程S2)。もし(D)が(Dth)を超えていれば、制御装置46は次の修復工程に進む;そうでなければ、制御手段46は欠陥修復作業を終了する。ここで、基準値(Dth)は製造する回路の寸法に応じて決定してよい。
【0023】
欠陥寸法(D)を求めた後、制御装置46はこの結果に基づいて照射条件を決定する。例えば、本態様においては、制御装置46は工程S3で次式(2)により熱量(Q)を計算する:

Q=(4π(D/2)3/3)ρCpΔT, (2)

ここで、(ρ)はML膜の密度、(Cp)はML膜の熱容量、(ΔT)は目標温度上昇量である。各Mo層がおよそ3nmの膜厚を有し、また各Si層がおよそ4nmの膜厚を有するMo/Si膜の場合には、(ρ)はおよそ5.48g/cm3、(Cp)はおよそ0.53J/g/Kである。また、MoSi2の形成が約200℃以上の温度で促進されるため、(ΔT)はおよそ200−300℃に設定できる。上式における変数の値はML膜の材料、膜厚等に応じて補整してよい。また上式(2)は、単位重量あたりのMoSixの形成に必要な反応エネルギー(ΔE)を考慮するために、次のように修正してもよい:

Q=(4π(D/2)3/3)ρ(CpΔT+ΔE), (2´)

【0024】
次に工程S4において、計算ユニットとしての制御装置46が、得られた熱量に基づいて修復エネルギーを計算する。本態様において制御装置46は次式(3)を用いて照射光の焦点スポットにおける照射エネルギー密度(E)を計算する:

E=Q/t/ε/(πD/4), (3)

ここで、(t)は照射時間の長さであり、(ε)は基板30および/または基板30の後表面32に形成された膜による反射や吸収における損失等の影響による照射光エネルギーの損失である。例えば(t)は、ML膜における修復部分の周辺部への熱拡散および該熱に起因する温度上昇を避けるため、5秒未満、より好ましくは3秒未満としてよい。また(ε)は、例えば後表面に膜が形成されていないレチクルにKrFエキシマレーザー光を照射する場合、およそ0.9から0.95である。
【0025】
次に、工程S5において制御装置46が、レチクル6の所望の位置にスポットを形成させるため、ステージ43を移動させてレチクル6を位置決めすべくステージドライバー44を制御する。また、制御装置46は上記欠陥寸法(D)によって決まる望ましいスポット寸法が得られるように焦点合わせユニット42を制御する。ここで、該スポット寸法は欠陥寸法(D)と実質的に等しくてよい。
工程S6ではエネルギー制御装置としての制御装置46が、工程S3において決定された修復エネルギーをML膜に供給するため、時間(t)の間照射を実施すべく光源41(エネルギー供給装置)を制御する。
【0026】
次に、制御装置46が行う操作は照射後の欠陥寸法(D)を検査する工程S1に戻る。欠陥寸法(D)が基準値(Dth)以下となるまで、制御装置46は上述した工程サイクルを繰り返す。各サイクルにおいて、例えばΔTやtなどの上式における変数にあてはめる値を変えてもよいし、同一でもよい。上述した方法では、制御装置46が工程S6を終了した後、照射によって変化した欠陥寸法(D)が工程S1で再度測定される。しかし、照射後の欠陥寸法(D)は他の方法を用いて求めてもよい。例えば、それぞれの照射後の欠陥の高さは、照射条件やML膜20の材料などの要因だけでなく、それぞれの照射サイクル開始時の欠陥高さに基づいて計算または概算してもよい。例えば、各Mo層がおよそ3nmの膜厚を有し、各Si層がおよそ4nmの膜厚を有するMo/Si層の場合であり、且つ、MoとSiの反応によりMoSi2が形成されると仮定すると、それぞれの照射後の欠陥の高さ(h′)は、次式(4)を用いて計算してもよい:

h′=h−(2.1/7)D=h−0.3D, (4)

というのは、Si層がMo層と全て反応すると、MoSi2の形成に起因するMo/Si一組あたりの収縮がおよそ2.1nmであるためである。
【0027】
式(2),式(2´)および式(3)における変数にあてはめる値を、サイクル数を減らしてより効果的な欠陥修復を行うために、ある値(例えば、1より大きな値)を当該式に使用された最新の値に修正することにより変化させてもよい。あるいは、上式の変数の値をもっと柔軟なやり方で修正してもよい。また、例えばML膜の非照射部分への熱拡散など他の因子を考慮して、上式に修正を加えてもよい。
【0028】
図5Bは、制御装置46による照射制御の他の例を示すフローチャートである。この例に示されているように、制御装置46は図4Bの操作工程を異なる順番で実行してもよい。具体的には、制御装置46が突出欠陥の寸法に基づいて照射エネルギーを計算した(工程S11−S13)後に、制御装置46が該突出欠陥の寸法が基準値を超えているか否かを判定し(工程S14)、それから欠陥を修復するために上述の照射制御を行う(工程S15およびS16)。
【0029】
上述した欠陥修復装置および方法は、レチクルの位相欠陥の修復に限定されず、様々な種類の基板の欠陥修復に適用できる。例えば、露光装置に使用される反射鏡の欠陥は同様の方法で修復できる。
【0030】
照射光に関しては、本発明の実施態様における修復装置および方法では、レチクル6の基板30を例えば50%またはそれ以上の高い透過率で透過するが、ML膜20に少なくとも部分的に吸収される如何なる種類の光も使用できる。言い換えると、ML膜20を透過する照射光の透過率はより低く、例えばML膜20の各ペア層については50%以下である。例えば、紫外から近赤外までの範囲の波長を有する如何なる光も使用できる。このような光の例として、限定はされないが、ArFエキシマレーザー光(波長:193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長:248nm)、第4高調波YAGレーザー(266nm)、XeClエキシマレーザー(波長:308nm)、第2高調波YAGレーザー(532nm)、Nd:YAGレーザー(1032nm)や、チタンサファイアレーザー(800nm)やチタンサファイアレーザーの第3高調波(258nm)などのフェムト秒超短パルスレーザーを含む。
【0031】
図4に示したように、本発明の実施態様による欠陥修復装置40は、レチクル6のML膜20に修復エネルギーを供給するエネルギー供給装置として光源41を用いる。しかしながら、該エネルギー供給装置はこのような光供給装置に限定されず、欠陥修復装置40は、ML膜20の前表面23にダメージや悪影響を与えることなく突出欠陥をML膜20中に効果的に引っ込めることが可能な化学反応や物性の変化をML膜20において引き起こすエネルギーや熱を供給できる他の装置を含んでもよい。
【0032】
図7は制御装置46の概略図である。本態様において、制御装置46は、例えばコンピューターシステムである。コンピューターシステム46は本発明による実施態様の方法を実行するものであって、コンピューターハウジング102が、CPU106、メモリー108(例えばDRAM,ROM,EPROM,EEPROM,SRAM,SDRAMやフラッシュRAMなど)、およびその他任意の限定目的論理装置(special purpose logic devices)(例えばASICなど)あるいは設計可能な論理装置(configurable logic devices)(例えばGALや再プログラム可能なFPGAなど)を含むマザーボード104を収容している。コンピューターシステム19はまた、複数の入力装置(例えばキーボード122やマウス124など)およびモニター120を制御するディスプレーカード110を含む。その上、コンピューターシステム100はさらに、適切なディバイスバス(device bus)(例えばSCSIバス,EIDEバス,UDMAバスなど)を使用して接続された、フロッピーディスクドライブ114;他の取り外し可能な媒体装置(例えばコンパクトディスク119、テープや、取り外し可能な光磁気媒体(図示せず)など);およびハードディスク112や、他の固定高密度媒体ドライブを含む。また、コンピューターシステム19はその上、同一のディバイスバスあるいは別のディバイスバスに接続された、コンパクトディスク読み取り装置118、コンパクトディスク読み取り/書き込みユニット(図示せず)やコンパクトディスクジュークボックス(図示せず)を含んでもよい。コンパクトディスク119はCDキャディ(CD caddy)ケース内に図示されているが、コンパクトディスク119はキャディを必要としないCD−ROMドライブに直接挿入できる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
上述したように、前記システムは少なくとも一つのコンピューター読み取り可能媒体(computer readable medium)を含む。コンピューター読み取り可能媒体の例としては、コンパクトディスク119、ハードディスク112、フロッピーディスク、テープ、光磁気ディスク、PROM(EPROM,EEPROM,フラッシュEPROM)、DRAM、SRAM、SDRAMなどが挙げられる。本発明の実施態様においては、コンピューター読み取り可能媒体のうちいずれか一つあるいは組み合わせに記憶された、コンピューター100のハードウエアを制御し、また、コンピューター100が人間ユーザーと相互に作用し合うことを可能とせしめるソフトウエアを含む。かかるソフトウエアは、限定されないが、ディベロプメントツール(development tool)などのような、ディバイスドライバー、オペレーティングシステムやユーザーアプリケーションを含んでもよい。かかるコンピューター読み取り可能媒体はさらに、膜(membrane)の温度を第1の温度から第2の温度に変化させ;該膜の第1の温度における第1の共振振動数および該膜の第2の温度における第2の共振振動数を検知し;そして前記第1および第2の共振振動数に基づいて内部応力を計算するための、本発明によるこの態様のコンピュータープログラム製品を含む。本発明のこの態様のコンピューターコードディバイスは、スクリプト、インタプリタ、ダイナミックリンクライブラリー、ジャバクラス(Java class)、および完全に実行可能なプログラムを含む、しかしこれらに限定されない、翻訳されたあるいは実行可能な如何なるコードメカニズムでもよい。
上述したことを考慮して、当然、本発明の多くの変更や変形が可能である。従って、添付のクレームの範囲内で、本明細書で具体的に記載された以外にも本発明を実施できることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
添付した図面と結び付けて検討し、上記の詳細な説明を参照することによって本発明がより深く理解されるに従い、本発明とそれに付随する多くの利点のより完全な理解が容易に得られるであろう。ここで、
【図1】図1は、極紫外線リソグラフィー用の露光装置の概略図;
【図2】図2は、極紫外線リソグラフィー用の露光装置に使用されるレチクルの断面図;
【図3A】図3Aは、位相欠陥を有するレチクルの図;
【図3B】図3Bは、該位相欠陥が修復された後のレチクルの図;
【図4】図4は、本発明の一態様による欠陥修復装置;
【図5A】図5Aは、該欠陥修復装置における制御手段の操作工程の一例を示すフローチャート;
【図5B】図5Bは、該欠陥修復装置における制御手段の操作工程の別の一例を示すフローチャート;そして、
【図6】図6は、制御装置の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出すべく設計された欠陥検査ユニットと、
該欠陥検査ユニットによって検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて該突出欠陥を修復するために、修復エネルギーを計算すべく設計された計算ユニットと、
エネルギー供給装置と、
前記多層膜中の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜に引っ込めるために、前記計算ユニットによって計算された修復エネルギーを該多層膜の後表面から多層膜中の上記部分に供給するように前記エネルギー供給装置を制御すべく設計されたエネルギー制御装置と、
を有する欠陥修復装置。
【請求項2】
前記エネルギー供給装置が、前記多層膜に光を照射すべく設計された光源を含む請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項3】
前記多層膜に照射される光の焦点を合わせるべく設計された焦点合わせユニットをさらに有する請求項2に記載の欠陥修復装置。
【請求項4】
前記突出欠陥の寸法が基準値を超えているか否かを判定すべく設計された比較ユニットをさらに有し、前記エネルギー制御装置が、該突出欠陥の寸法が基準値を超えていると該比較ユニットが判定する場合に、前記修復エネルギーを供給するように前記エネルギー供給装置を制御すべく設計されている請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項5】
前記欠陥検査ユニットが、前記エネルギー供給装置が修復エネルギーを供給した後の前記突出欠陥の変化後寸法を検出すべく設計され、並びに前記エネルギー制御装置が、該変化後寸法が基準値を超えていると該比較ユニットが判定する場合に前記修復エネルギーを供給するように前記エネルギー供給装置を制御すべく設計されている請求項4に記載の欠陥修復装置。
【請求項6】
前記欠陥検査ユニットが、前記エネルギー供給装置が修復エネルギーを供給した後の前記突出欠陥の変化後寸法を検出すべく設計され、前記計算ユニットが、該変化後寸法が基準値を超えていると前記比較ユニットが判定する場合に前記突出欠陥の該変化後寸法に基づいて修正した修復エネルギーを再計算すべく設計され、並びに前記エネルギー制御装置が、該修正した修復エネルギーを供給するように前記エネルギー供給装置を制御すべく設計されている請求項4に記載の欠陥修復装置。
【請求項7】
前記欠陥検査ユニットが、前記エネルギー供給装置が修復エネルギーを供給した後の前記突出欠陥の変化後寸法を検出すべく設計され、前記計算ユニットが、前記突出欠陥の該変化後寸法に基づいて修正した修復エネルギーを再計算すべく設計され、並びに前記エネルギー制御装置が、該変化後寸法が基準値を超えていると前記比較ユニットが判定する場合に該修正した修復エネルギーを供給するように前記エネルギー供給装置を制御すべく設計されている請求項4に記載の欠陥修復装置。
【請求項8】
前記エネルギー供給装置が、前記修復エネルギーが供給される部分から前記多層膜の前表面が空間的に離れているように該修復エネルギーを供給すべく設計されている請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項9】
前記欠陥検査ユニットが、前記突出欠陥の寸法を検出するために前記多層膜の前記前表面の画像を取り入れるべく設計された表面映写ユニットを含む請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項10】
前記多層膜を位置決めすべく設計された位置決めユニットをさらに有する請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項11】
前記位置決めユニットが、前記多層膜を垂直に位置決めするユニットである請求項10に記載の欠陥修復装置。
【請求項12】
前記計算ユニットが、次式により得られるエネルギー密度(E)に基づいて前記修復エネルギーを計算すべく設計されたユニットである請求項1に記載の欠陥修復装置。
Q=(4π(D/2)/3)ρCpΔT および
E=Q/t/ε/(πD/4),
ここで、(Q)は熱量、(D)は突出欠陥の寸法、(ρ)は多層膜の密度、(Cp)は多層膜の熱容量、(ΔT)は多層膜中の前記部分の目標温度上昇量、(t)は前記エネルギー供給装置が修復エネルギーを供給する時間の長さ、そして(ε)はエネルギー損失である。
【請求項13】
前記多層膜が、交互に積層された種類の異なる層を有し且つ第1の層および第2の層を含み、該多層膜の前記部分の体積減少が、前記エネルギー供給装置により供給された修復エネルギーによって該第1の層および第2の層の界面で起きる反応によってもたらされる請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項14】
前記第1の層がSiを含み、前記第2の層がMoを含む請求項13に記載の欠陥修復装置。
【請求項15】
前記多層膜の前表面が反射面である請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項16】
前記多層膜がレチクル基板上に形成されている請求項1に記載の欠陥修復装置。
【請求項17】
前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出するための欠陥寸法検出手段と、
該欠陥寸法検出手段によって検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて、該突出欠陥を修復するために修復エネルギーを計算するための計算手段と、
前記多層膜中の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜に引っ込めるために、前記計算手段によって計算された修復エネルギーを前記多層膜の後表面から該部分に供給するためのエネルギー供給手段と、
を有する欠陥修復装置。
【請求項18】
前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出する工程と、
検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて、該突出欠陥を修復するために修復エネルギーを計算する工程と、
前記多層膜中の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜に引っ込めるために、計算された修復エネルギーを前記多層膜の後表面から該部分に供給する工程と、を含む欠陥修復方法。
【請求項19】
前記で計算される修復エネルギーを供給する工程が、前記多層膜に光を照射する工程を含む請求項18に記載の欠陥修復方法。
【請求項20】
前記で計算される修復エネルギーを供給する工程が、前記多層膜の一部分の温度を約200℃より高くする工程を含む請求項18に記載の欠陥修復方法。
【請求項21】
前記突出欠陥の寸法が基準値を超えているか否かを判定する工程、該突出欠陥の寸法が基準値を超えている場合に前記で計算される修復エネルギーが供給される工程、をさらに含む請求項18に記載の欠陥修復方法。
【請求項22】
前記検出工程が、修復エネルギーが供給された後の前記突出欠陥の変化後寸法の検出工程を含み、また、該突出欠陥の変化後寸法が基準値を超えている場合に前記で計算される修復エネルギーが供給される請求項21に記載の欠陥修復方法。
【請求項23】
前記検出工程が、修復エネルギーが供給された後の前記突出欠陥の変化後寸法の検出工程を含み、前記計算工程が、該突出欠陥の変化後寸法が基準値を超えている場合に該突出欠陥の変化後寸法に基づいて修正される修復エネルギーを再計算する工程を含み、また、前記供給工程が、修正された修復エネルギーを供給する工程を含む請求項21に記載の欠陥修復方法。
【請求項24】
前記検出工程が、修復エネルギーが供給された後の前記突出欠陥の変化後寸法の検出工程を含み、前記計算工程が、該突出欠陥の変化後寸法に基づいて修正される修復エネルギーを再計算する工程を含み、また、前記供給工程が、該突出欠陥の変化後寸法が基準値を超えている場合に修正された修復エネルギーを供給する工程を含む請求項21に記載の欠陥修復方法。
【請求項25】
前記計算された修復エネルギーの供給工程が、前記修復エネルギーが供給される部分から前記多層膜の前表面が離間するように行われる請求項18に記載の欠陥修復方法。
【請求項26】
前記修復エネルギーの計算工程が、計算された修復エネルギーの供給工程により供給される熱量の計算工程を含む請求項18に記載の欠陥修復方法。
【請求項27】
前記修復エネルギーの計算工程が、次式に基づくエネルギー密度(E)の計算工程を含む請求項18に記載の欠陥修復方法。
Q=(4π(D/2)/3)ρCpΔT および
E=Q/t/ε/(πD/4),
ここで、(Q)は熱量、(D)は突出欠陥の寸法、(ρ)は多層膜の密度、(Cp)は多層膜の熱容量、(ΔT)は多層膜中の前記部分の目標温度上昇量、(t)は前記エネルギー供給手段が修復エネルギーを供給する時間の長さ、そして(ε)はエネルギー損失である。
【請求項28】
前記突出欠陥の寸法が基準値を超えているか否かを判定する工程をさらに含み、前記検出工程が、前記修復エネルギーが供給された後の該突出欠陥の変化後寸法の検出工程を含み、前記修復エネルギーの計算工程が、該突出欠陥の変化後寸法を前記式に適用して修正した修復エネルギーを再計算する工程を含み、また、前記計算された修復エネルギーの供給工程が、該突出欠陥の変化後寸法が基準値を超えていれば修正された修復エネルギーを供給する工程を含む請求項27に記載の欠陥修復方法。
【請求項29】
前記再計算工程が、前記供給工程を繰り返す度に前記式の変数に同一の値を適用する工程を含む請求項28に記載の欠陥修復方法。
【請求項30】
前記再計算工程が、前記供給工程を繰り返す度に前記式の変数に異なる値を適用する工程を含む請求項28に記載の欠陥修復方法。
【請求項31】
前表面の反対側に後表面を有する多層膜の該前表面における突出欠陥の寸法を検出する工程と、
検出された前記突出欠陥の寸法に基づいて、該突出欠陥を修復するために修復エネルギーを計算する工程と、
前記多層膜の一部分の体積を減少させて該突出欠陥を該多層膜に引っ込めるために、計算された修復エネルギーを前記多層膜の後表面から該部分に供給する工程と、
を実施するためにコンピューターを制御するためのコンピューター読み取り可能媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−506138(P2008−506138A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554400(P2006−554400)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【国際出願番号】PCT/JP2005/012964
【国際公開番号】WO2006/006635
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
2.JAVA
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】