説明

注出用口栓

【課題】アルコールを含む液体に対しても液垂れの発生が少なく、口栓の先端に物が当たっても液漏れを生じない注出用口栓を提供すること。
【解決手段】口栓本体と開閉用キャップとプランジャーからなる注出用口栓であって、口栓本体は、装着部と、抽出筒と、接続筒からなり、抽出筒は、外周面に雄ねじを有し、抽出筒下端面と抽出筒内周面のなす角は90°以下であり、開閉用キャップは、プランジャーの上端と嵌合するキャップインナーリングを有するキャップ天板と、内周面に抽出筒外周面の雄ねじと螺合する雌ねじを有するキャップ周壁とからなり、プランジャーは、キャップインナーリングと嵌合する嵌合部を有し、開閉用キャップと一体に回転し、抽出筒内を上下に摺動可能であり、プランジャー下端面は中央部が凹部となり閉鎖されており、プランジャー側面となす角は鋭角で、丸みの半径が0.3mm以下であり、抽出筒の下端より突出しないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状物を収納する容器の側面に開口した注出口に取り付けて使用する開閉機能を有する注出用口栓に関し、特には、注出後に液垂れの生じにくい注出用口栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体の内容物を収納する容器に取り付けて使用する開閉機能を有する注出用口栓としては、例えば図11、図12に示した本出願人の出願になる注出用口栓101が公知である。これらの注出用口栓101は、いずれもバッグインボックス等の容器本体102の側面に取り付けた容器本体口栓103に取り付けて使用する口栓であり、開閉用キャップ120を回転することにより、開閉用キャップ120と一体の、または開閉用キャップ120に固定された開閉筒130がねじの働きにより注出筒111内を回転しながら上方に移動して液体の流路を開き、注出口119から液体を流出させる構造となっている。
【0003】
図11に示した注出用口栓は、従来、流通・保管過程で注出筒内に螺着する弁が、外的衝撃などにより緩んで液漏れ事故を発生したり、また、口栓本体の注出筒と弁とのシールが不十分なことがあり、流通・保管過程での外的衝撃や、使用時の締め切り不足などにより液漏れが発生することを解決するためになされたものであり、口栓本体の注出筒内に螺着する弁の戻り防止機構を設けたことにより、これら従来の問題を解決したものである(特許文献1参照)。
【0004】
図11に示した注出用口栓101は、必要量の液体を取り出した後、開閉用キャップ120を回転させて流路を閉じると、液体の流出は停止するが、直ちに停止するのではなく、最後に液垂れが生じることがあった。液垂れが発生する原因は、開閉筒130の下端面131が、開口しているためであり、この開口部から開閉筒130の内部に入り込んだ液体が最後に液垂れとなって滴下する場合があった。
【0005】
図12に示した注出用口栓101は、この問題を解消する目的でなされたものであり、開閉筒130の下端面131を閉鎖した構造とすることにより開閉筒内部に液体が侵入しないようにして、液垂れの発生を防止したものである(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-41543号公報
【特許文献2】特開2008-207867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2に記載された注出用口栓は、水等通常の液体に対しては、液垂れ防止効果を発揮するが、アルコールを含む液体に対しては、液垂れ防止効果が低いことが分かった。これはアルコールを含む液体の表面張力が低いことに起因するものと考えられる。
【0008】
また、特許文献2に記載された注出用口栓は、開閉筒130の下端面131が抽出筒111の先端よりも突出しているため、この部分が何かにぶつかったりした場合、開閉筒130が動いて液体が漏れ出すことがあった。
【0009】
本発明の解決しようとする課題は、上記の従来の問題点を解消し、アルコールを含む液
体に対しても液垂れの発生が少なく、かつ抽出用口栓の先端に物が当たっても液漏れを生じることのない注出用口栓を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、口栓本体と開閉用キャップとプランジャーとから構成される注出用口栓であって、口栓本体は、容器本体口栓に嵌合する装着部と、縦の抽出筒と、抽出筒の所定の位置の側面に直角に接続して抽出筒に連通し、抽出筒と装着部を接続する横の接続筒とからなり、前記抽出筒は、外周面に雄ねじを有し、抽出筒下端面と抽出筒内周面のなす角は90°以下であり、開閉用キャップは、キャップ天板とキャップ周壁とからなり、キャップ天板は、内側に垂設され、プランジャーの上端と嵌合するキャップインナーリングを有し、キャップ周壁の内周面には、前記抽出筒外周面の雄ねじと螺合する雌ねじが設けられており、プランジャーは、上端部に前記キャップインナーリングと嵌合する嵌合部を有し、開閉用キャップと一体に回転し、前記抽出筒内を上下に摺動可能であり、プランジャー下端面は中央部が凹部となり閉鎖されており、プランジャー下端面とプランジャー側面のなす角は鋭角であって、かつ丸みの半径が0.3mm以下であり、プランジャーの下端は前記抽出筒の下端より突出しないことを特徴とする注出用口栓である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記プランジャーは、前記抽出筒上端部に係止する突起状の開き止めを有することを特徴とする請求項1に記載の注出用口栓である。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、前記抽出筒は、実質的に垂直であることを特徴とする請求項1または2に記載の注出用口栓である。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る注出用口栓は、抽出筒下端面と抽出筒内周面のなす角を90°以下とし、プランジャー下端面とプランジャー側面のなす角を鋭角であり、かつ丸みの半径が0.3mm以下とし、さらにプランジャーの下端が抽出筒の下端より突出しないようにしたので、アルコールを含む液体に使用した場合であっても、液垂れを生じにくい口栓となった。
【0014】
また、プランジャーの下端が抽出筒の下端より突出しないようにしたので、プランジャーの下端に物が当たって、プランジャーが引っ込み、その結果液体が漏出するといった問題が生じにくい。
【0015】
また、プランジャーが、抽出筒上端部に係止する突起状の開き止めを有する場合には、輸送中などに振動や外力により口栓が緩んで、液体が漏れ出すといった問題が生じにくい。
【0016】
またさらに抽出筒が、実質的に垂直である場合には、より液垂れを生じにくいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明に係る注出用口栓の一実施態様を示した側面部分断面説明図である。
【図2】図2は、図1に示した注出用口栓の正面部分断面説明図である。
【図3】図3は、本発明に係る注出用口栓の注出口部分を拡大した断面説明図である。
【図4】図4は、図1、図2に示した注出用口栓の注出口部分の拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明に係る注出用口栓の他の実施態様における注出口部分の拡大断面図である。
【図6】図6は、本発明に係る注出用口栓の他の実施態様における注出口部分の拡大断面図である。
【図7】図7は、本発明に係る注出用口栓の他の実施態様における注出口部分の拡大断面図である。
【図8】図8は、本発明に係る注出用口栓の比較例における注出口部分の拡大断面図である。
【図9】図9は、本発明に係る注出用口栓の他の比較例における注出口部分の拡大断面図である。
【図10】図10は、本発明に係る注出用口栓の他の比較例における注出口部分の拡大断面図である。
【図11】図11は、本発明に係る注出用口栓の他の比較例における注出口部分の拡大断面図である。
【図12】図12は、従来の注出用口栓の断面説明図である。
【図13】図13は、従来の注出用口栓の断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面に従い、本発明に係る注出用口栓について詳細に説明する。図1は、本発明に係る注出用口栓の一実施態様を示した側面部分断面説明図である。また図2は、図1に示した注出用口栓の正面部分断面説明図である。また図3は、本発明に係る注出用口栓の注出口部分を拡大した断面説明図である。
【0019】
本発明に係る注出用口栓1は、口栓本体10と開閉用キャップ20とプランジャー30とから構成される。これらは、それぞれが合成樹脂製の一体の部品であり、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂を材料として用いて、射出成形法によって成形することができる。
【0020】
口栓本体10は、容器本体口栓3に嵌合する装着部13と、縦の抽出筒11と、抽出筒11の所定の位置の側面に直角に接続して抽出筒11に連通し、抽出筒11と装着部13を接続する横の接続筒14とからなる。
【0021】
図1に示した容器本体口栓3は、軟質の包装袋である容器本体2を段ボール容器に収納したいわゆるバッグインボックスの口栓を想定したものであるが、容器本体2としては、特に軟質の包装袋に限定されるものではなく、硬質のプラスチック容器や金属製の容器であってもよい。
【0022】
図1に示した実施態様においては、装着部13は、容器本体口栓3の開口部内周に嵌合して密封性を実現するインナー封止リング16と、容器本体口栓3の開口部外周に嵌合して注出用口栓1をしっかりと固定する咬合筒15とを備えたフランジ形状を有している。
【0023】
抽出筒11は、縦方向に設置された円筒状の筒であり、後述するプランジャー30が嵌合する。この実施態様においては、抽出筒11の内面は下方に向かって段階的に内径が小
さくなっており、この段差の肩部分にプランジャー30の外周に設けられた段差の肩部分が密着して液体の封止をする構造となっている。
【0024】
注出筒11は、外周面に雄ねじ18を有し、後述するキャップ周壁22の内周に設けられた雌ねじ24に嵌合するようになっている。注出筒11の下端部は、液体が流出する注出口19を形成している。また図3に示したように、抽出筒下端面12と抽出筒内周面のなす角αは90°以下であることを特徴とする。
【0025】
接続筒14は、抽出筒11と装着部13を接続する筒状の部分であり、抽出筒11の所定の位置の側面に直角に接続して抽出筒11に連通している。この連通部分は、連通口17を形成している。
【0026】
開閉用キャップ20は、キャップ天板21とキャップ周壁22とからなり、キャップ天板21は、内側に垂設され、プランジャー30の上端の嵌合部34と嵌合するキャップインナーリング23を備えている。キャップ周壁22の内周面には、前記抽出筒外周面の雄ねじ18と螺合する雌ねじ24が設けられている。この実施態様においては、雄ねじ18と雌ねじ24は、ピッチの粗い多条ねじであるため、開閉用キャップ20は小さい回転角度により、上下に大きく動くようになっている。
【0027】
プランジャー30は、上端部に前記キャップインナーリング23と嵌合する嵌合部34を有し、開閉用キャップ20と一体となって回転する。従ってプランジャー30は、前記抽出筒11の内部を上下に摺動可能である。また図1および図3に示したように、プランジャー下端面31は中央部が凹部となり閉鎖されており、プランジャー下端面31とプランジャー側面のなす角βは鋭角であって、かつ丸みの半径rが0.3mm以下であり、さらにプランジャー30の下端は抽出筒11の下端より突出しないことを特徴とする。
【0028】
この実施態様においては、プランジャー30は、上部に抽出筒11の上端部に係止する突起状の開き止め32を有している。この開き止め32は、口栓を閉止した状態から開く時に、一定の抵抗となり、口栓が不用意に開くことを防止する効果を有する。またプランジャー30には、開き止め32より高さの大きい抜け防止用突起33が設けられており、この抜け防止用突起33は、注出筒11の上端部に係止してプランジャー30が注出筒11から脱出することを防止している。なお図1は、プランジャー30が最も下の位置にある状態すなわち口栓が閉止した状態を示したものであり、図2は、プランジャー30が最も上の位置にある状態すなわち口栓が開放した状態を示したものである。
【0029】
図1の状態から、開閉用キャップ20を回転させると、開閉用キャップ20に嵌合したプランジャー30が一体となって回転する。この時注出筒11の外周に設けられた雄ねじ18とキャップ周壁の内周に設けられた雌ねじ24とが螺合しているため、プランジャー30は、開閉用キャップ20と共に回転しながら上方に摺動する。その結果、容器本体2に収納された液体は、容器本体口栓3から連通口17を経由して注出口19から流出する。図2は、プランジャー30が最も上昇した状態を示したものであり、注出用口栓1が全開の状態となっている。
【0030】
図2の状態から開閉用キャップ20を逆方向に回転させてプランジャー30を下降させていくと、液体の流路は徐々に狭まり、液体の流出は徐々に少なくなり、最後には図1の状態となって流路が閉止し、液体の流出も停止する。この時、液体が液垂れを生じるかどうかは、液体の種類、注出口19の構造やプランジャー30の先端部の構造に依存することが分かり、本発明を完成するに至ったものである。
【0031】
発明者の検討によると、注出筒11の下端面12と抽出筒内周面のなす角を90°以下
とし、プランジャー下端面31は中央部を凹部として閉鎖し、さらにプランジャー下端面31とプランジャー側面のなす角を鋭角とし、かつ丸みの半径が0.3mm以下とし、さらにプランジャー30の下端が前記抽出筒11の下端より突出しないようにすることにより、アルコールを含む液体であっても液垂れを生じにくいものとすることができることを見出したものである。これは、閉栓時の液体がプランジャー30の先端外周とその近接する注出口19内に集まるためであると考えられる。
【0032】
図4は、図1、図2に示した注出用口栓の注出口部分の拡大断面図であり、図5、図6、図7は、本発明に係る注出用口栓の他の実施態様における注出口部分の拡大断面図である。本発明に係る注出用口栓は、注出筒11の下端面12と抽出筒内周面のなす角が90°以下であり、プランジャー下端面31は中央部が凹部となり閉鎖されており、プランジャー下端面31とプランジャー側面のなす角は鋭角であって、かつ丸みの半径が0.3mm以下であり、プランジャー30の下端は抽出筒11の下端より突出しないことを特徴とする。
【0033】
図4〜7に示した実施態様は、いずれも注出口19部分におけるこれらの条件を満たしており、液垂れの生じやすいアルコールを含む液体であっても、液垂れを生じにくいものである。図4および図7に示した実施態様においては、プランジャー下端面31は中央部が円錐状に凹んでおり、図5に示した実施態様においては、プランジャー下端面31は中央部が半球状に凹んでいる。また図6に示した実施態様においては、プランジャー下端面31は中央部が外周より凹んで平面を形成している。またいずれの実施態様においても、注出筒11の下端面12と抽出筒内周面のなす角は90°以下であり、プランジャー下端面31は閉じられており、プランジャー下端面31とプランジャー側面のなす角は鋭角であって、かつ丸みの半径が0.3mm以下である。
【0034】
なお図4〜7に示した注出用口栓であっても、傾けて使用した場合には、液垂れを生じ易くなる。最も液垂れが発生する確率が低いのは、注出筒が垂直になるように設置した場合である。
【0035】
図8〜11に示した例は、本発明に係る注出用口栓の比較例における注出口部分を示したものであり、いずれも前述の条件をいずれかの点で満たしていないものである。図8の例では、プランジャー下端面31とプランジャー側面のなす角は鋭角であるが、丸みの半径が1mmであり、0.3mmよりも大である。図9の例では、プランジャー下端面31とプランジャー側面のなす角が直角であり、鋭角ではない。また図10の例では、注出筒11の下端面12と抽出筒内周面のなす角が鈍角である。また図11の例では、図9の例と同様、プランジャー下端面31とプランジャー側面のなす角が直角であり、鋭角ではない。
【0036】
図8〜11に示した例では、いずれの場合も、アルコールを含む液体に対して使用した場合には液垂れを生じやすい。
以下実施例に基づき、本発明に係る注出用口栓について具体的に説明する。
【実施例1】
【0037】
図1、図2に示した形状の注出用口栓を作製した。口栓本体と開閉用キャップの材質をポリプロピレン樹脂、プランジャーの材質をポリエチレン樹脂とし、いずれも射出成形法によって成形した。組み立てた注出用口栓を赤ワインを充填したバッグインボックスの口栓に装着して注出筒が垂直になるようにし、300回の注出試験を行い、液垂れの発生確率を調べた。
【実施例2】
【0038】
口栓本体と開閉用キャップは実施例1に使用したものと同じものを使用し、プランジャーの先端部の形状のみを図5のように変更した注出用口栓を作製し、実施例1と同様に注出試験を実施した。
【実施例3】
【0039】
口栓本体と開閉用キャップは実施例1に使用したものと同じものを使用し、プランジャーの先端部の形状のみを図6のように変更した注出用口栓を作製し、実施例1と同様に注出試験を実施した。
【実施例4】
【0040】
プランジャーと開閉用キャップは実施例1に使用したものと同じものを使用し、口栓本体は、注出筒の先端部の形状のみを、図7のように注出筒下端面と注出筒内周面のなす角が90°となるように変更した注出用口栓を作製し、実施例1と同様に注出試験を実施した。
<比較例1>
【0041】
図13に示した従来の注出用口栓を用いて、実施例1と同様に注出試験を実施した。
<比較例2>
【0042】
口栓本体と開閉用キャップは実施例1に使用したものと同じものを使用し、プランジャーの先端部の形状のみを図8のように変更した注出用口栓を作製し、実施例1と同様に注出試験を実施した。なお図中のプランジャー下端面とプランジャー側面のなす角は丸みの半径が1mmである。
<比較例3>
【0043】
口栓本体と開閉用キャップは実施例1に使用したものと同じものを使用し、プランジャーの先端部の形状のみを図9のように変更した注出用口栓を作製し、実施例1と同様に注出試験を実施した。
<比較例4>
【0044】
プランジャーと開閉用キャップは実施例1に使用したものと同じものを使用し、口栓本体は注出筒の先端部の形状のみを図10のように変更した注出用口栓を作製し、実施例1と同様に注出試験を実施した。
<比較例5>
【0045】
口栓本体と開閉用キャップは実施例1に使用したものと同じものを使用し、プランジャーの先端部の形状のみを図11のように変更した注出用口栓を作製し、実施例1と同様に注出試験を実施した。
<比較例6>
【0046】
実施例1に使用した注出用口栓を使用して、注出筒を後方に30°傾けた状態で実施例1と同様に注出試験を実施した。
【0047】
以上の結果を表1に示す。
【表1】

このように、本発明に係る注出用口栓は、アルコールを含む液体に対しても、液垂れが生じ難いことが分かる。また、プランジャーの先端が注出筒先端よりも突出していないため、プランジャーの先端にものが当たって、プランジャーが引っ込み、液が漏れ出す問題が生じにくいものである。
【符号の説明】
【0048】
1・・・注出用口栓 30・・・プランジャー
2・・・容器本体 31・・・プランジャー下端面
3・・・容器本体口栓 β・・・プランジャー下端部角度
10・・・口栓本体 32・・・開き止め
11・・・注出筒 33・・・抜け防止用突起
12・・・注出筒下端面 34・・・嵌合部
α・・・注出筒下端部角度 r・・・プランジャー下端部丸みの半径
13・・・装着部 101・・・注出用口栓
14・・・接続筒 102・・・容器本体
15・・・咬合筒 103・・・容器本体口栓
16・・・インナー封止リング 111・・・注出筒
17・・・連通口 119・・・注出口
18・・・雄ねじ 120・・・開閉用キャップ
19・・・注出口 130・・・開閉筒
20・・・開閉用キャップ 131・・・開閉筒下端面
21・・・キャップ天板
22・・・キャップ周壁
23・・・キャップインナーリング
24・・・雌ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
口栓本体と開閉用キャップとプランジャーとから構成される注出用口栓であって、口栓本体は、容器本体口栓に嵌合する装着部と、縦の抽出筒と、抽出筒の所定の位置の側面に直角に接続して抽出筒に連通し、抽出筒と装着部を接続する横の接続筒とからなり、前記抽出筒は、外周面に雄ねじを有し、抽出筒下端面と抽出筒内周面のなす角は90°以下であり、開閉用キャップは、キャップ天板とキャップ周壁とからなり、キャップ天板は、内側に垂設され、プランジャーの上端と嵌合するキャップインナーリングを有し、キャップ周壁の内周面には、前記抽出筒外周面の雄ねじと螺合する雌ねじが設けられており、プランジャーは、上端部に前記キャップインナーリングと嵌合する嵌合部を有し、開閉用キャップと一体に回転し、前記抽出筒内を上下に摺動可能であり、プランジャー下端面は中央部が凹部となり閉鎖されており、プランジャー下端面とプランジャー側面のなす角は鋭角であって、かつ丸みの半径が0.3mm以下であり、プランジャーの下端は前記抽出筒の下端より突出しないことを特徴とする注出用口栓。
【請求項2】
前記プランジャーは、前記抽出筒上端部に係止する突起状の開き止めを有することを特徴とする請求項1に記載の注出用口栓。
【請求項3】
前記抽出筒は、実質的に垂直であることを特徴とする請求項1または2に記載の注出用口栓。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−6072(P2011−6072A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−148502(P2009−148502)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】