説明

温室用駆動装置

【課題】 温室における動作対象部材を駆動させる際の省力化を図ることができる簡易な構造の駆動装置を提供する。
【解決手段】 ロックプレート50に設けた第1の被係合部51bが、アクチュエータ10の係合ピン12aに係合している状態では、温室内の温度が上昇することにより、駆動材料が膨張し、ピストン12がシリンダ11に対して相対的に伸長すると、走行部材30が支持フレーム20に沿って一方向に動作し、アーム40を介して連結された妻窓100が温度変化に伴って自動的に開放されていく。温度が低下して駆動材料が収縮した状態では、走行部材30が上記と逆方向に動作し、妻窓100を閉鎖していく。ロックプレート50の第1の被係合部51bをアクチュエータ10の係合ピン12a部に係合させるか否かを選択するだけで、自動動作モードと手動動作モードに容易に切り替えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温室内に設けられる換気部材、遮光部材、保温部材などの各種の動作対象部材を動作させるために設置される温室用駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、温度に対応して体積変化する駆動材料が充填されるシリンダと、該駆動材料の体積変化によりシリンダ内を摺動するピストンとを備えてなるアクチュエータを有する温室用駆動装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−333938号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した温室用駆動装置は、電源がなくても、各種動作対象部材を温度変化に対応して自動的に開閉動作できるという利点を備える。しかしながら、特許文献1に開示された装置は、駆動材料によるピストンの相対変位を動作対象部材に伝達して、該動作対象部材を動作させるための機構が複雑であり、製造コストの点で課題がある。また、アクチュエータによる自動動作モードにおいて、特許文献1では、ピストン又はシリンダを初期状態に復帰させる復帰用弾性部材のほかに、風等によるばたつきを防止するための弾性部材を、動作対象部材に直接連結して別途に設ける必要があった。このため、構造が複雑であると共に、手動操作で開放動作させる際に、かかる別途の弾性部材の弾性力が大きな抵抗になっていた。
【0004】
本発明は上記した点に鑑みなされたものであり、電源がなくても、温度変化に対応して温室に設けられる各種動作対象部材を自動的に動作させることができると共に、従来よりも構造が簡易で、製造コストを低減でき、しかも手動操作による開放動作を従来よりも軽い力で行うことができる温室用駆動装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、温室を構成する換気部材、遮光部材、保温部材などの各種の動作対象部材を開閉動作させるための温室用駆動装置であって、
温度に対応して体積変化する駆動材料が充填されるシリンダと、該駆動材料の体積変化によりシリンダ内を摺動するピストンとを備えてなるアクチュエータと、
前記アクチュエータのピストン又はシリンダを初期状態に復帰させるために配設され、一端が該ピストン又はシリンダのいずれかに連結されて配設される復帰用弾性部材と、
前記アクチュエータを支持する支持フレームと、
前記支持フレームに沿って直線方向に動作可能に設けられる走行部材と、
一端が前記走行部材に軸支され、他端が動作対象部材に軸支されて、走行部材の動作に伴って動作対象部材を開閉させるアームと、
基端部が前記走行部材に軸支され、弾性部材により該基端部を中心として支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢されていると共に、他端付近に、前記アクチュエータに設けた係合部及び前記支持フレームに設けた係合部に選択的に係合可能な第1の被係合部を有し、第1の被係合部がアクチュエータに設けた係合部に係合することにより、アクチュエータを構成するピストンのシリンダ内の摺動動作に伴って前記走行部材を動作させるロックプレートと、
前記ロックプレートの第1の被係合部とアクチュエータの係合部との係合が解除された状態で、前記走行部材を支持フレームに沿って手動で動作させるための手動操作手段と
を具備することを特徴とする温室用駆動装置を提供する。
請求項2記載の本発明では、前記ロックプレートは、前端縁に突出する上部突出片と下部突出片とを有し、該上部突出片と下部突出片との間に形成される凹溝が前記第1の被係合部として機能し、該凹溝に前記アクチュエータに設けた係合部及び前記支持フレームに設けた係合部が選択的に係合可能であることを特徴とする請求項1記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項3記載の本発明では、前記ロックプレートは、前記弾性部材により、該ロックプレートの基端部を中心とした回動範囲において、所定の角度を境として、一方側に位置する際に、支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢され、他方側に位置する際に、支持フレームから離間する反対方向に付勢されるように設けられ、他方側に回動した際には、他端付近に設けられた第2の被係合部が、動作対象部材に設けられた強制ロック用の係合部に係合するものであることを特徴とする請求項2記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項4記載の本発明では、前記弾性部材は、一端が前記走行部材においてロックプレートの基端部よりも下方に位置する部位に、他端がロックプレートの中途部にそれぞれ連結される引張りコイルスプリングからなることを特徴とする請求項3記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項5記載の本発明では、前記手動操作手段は、対向して設けられた2枚の側板部と、該側板部同士を連結する連結板部とを備え、各側板部の開口端が、前記走行部材に、ロックプレートとは独立して回動可能に軸支された略コ字状のプレート部材と、
前記プレート部材の連結板部に連結され、張力を調整することにより該プレート部材を介して走行部材を支持フレームに沿って動作させる牽引用ひも部材と
を備えてなることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項6記載の本発明では、前記ロックプレートに、第1の被係合部と、前記アクチュエータの係合部又は前記支持フレームの係合部との係合を解除するため、該ロックプレートを支持フレームから離間する方向に引っ張ることができるロック解除用ひも部材が連結されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1に記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項7記載の本発明では、温室を構成する換気部材、遮光部材、保温部材などの各種の動作対象部材を開閉動作させるための温室用駆動装置であって、
温度に対応して体積変化する駆動材料が充填されるシリンダと、該駆動材料の体積変化によりシリンダ内を摺動するピストンとを備えてなるアクチュエータと、
前記アクチュエータのピストン又はシリンダを初期状態に復帰させるために配設され、一端が該ピストン又はシリンダのいずれかに連結されて配設される復帰用弾性部材と、
前記アクチュエータを支持する支持フレームと、
前記支持フレームに沿って直線方向に動作可能に設けられる走行部材と、
一端が前記走行部材に軸支され、他端が動作対象部材に軸支されて、走行部材の動作に伴って動作対象部材を開閉させるアームと、
基端部が前記走行部材に軸支され、弾性部材により該基端部を中心として支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢されていると共に、他端付近に、前端縁に突出する上部突出片を有する第1のロックプレートと、
前記第1のロックプレートとは独立して該第1のロックプレートと同方向に回動可能に軸支され、先端部が、前記第1のロックプレートの上部突出片より下方に離間した位置に突出するように弾性部材により付勢される第2のロックプレートと
を具備し、
前記第1のロックプレートの上部突出片と前記第2のロックプレートの先端部とが、両者間に、前記アクチュエータに設けた係合部及び前記支持フレームに設けた係合部を選択的に位置させて係合する第1の被係合部となり、
前記走行部材を支持フレームに沿って手動で動作させるための手動操作手段が前記第2のロックプレートに連結されており、
前記手動操作手段を操作すると、前記第2のロックプレートが後方に回動して先端部が後倒し、前記支持フレームに沿って走行部材を動作させる際の前記いずれかの係合部との干渉を回避可能な構成であることを特徴とする温室用駆動装置を提供する。
請求項8記載の本発明では、前記第1のロックプレートは、前記弾性部材により、該ロックプレートの基端部を中心とした回動範囲において、所定の角度を境として、一方側に位置する際に、支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢され、他方側に位置する際に、支持フレームから離間する反対方向に付勢されるように設けられ、他方側に回動した際には、他端付近に設けられた第2の被係合部が、動作対象部材に設けられた強制ロック用の係合部に係合するものであることを特徴とする請求項7記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記弾性部材は、一端が前記走行部材において第1のロックプレートの基端部よりも下方に位置する部位に、他端が第1のロックプレートの中途部にそれぞれ連結される引張りコイルスプリングからなることを特徴とする請求項8記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項10記載の本発明では、前記手動操作手段は、前記第2のロックプレートに連結され、引っ張ることにより、前記第2のロックプレートを後方に回動させて先端部を後倒させ、走行部材を支持フレームに沿って一方向に動作させることができる牽引用ひも部材を備えてなることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1に記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項11記載の本発明では、前記第1のロックプレートに、前記第2の被係合部を、動作対象部材に設けられた強制ロック用の係合部に係合させるための強制ロック用ひも部材が連結されていることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1に記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項12記載の本発明では、前記復帰用弾性部材が、前記支持フレーム内に、前記アクチュエータと直列に配置され、一端が、該支持フレームの一端部に当接し、他端が、シリンダ又はピストンのうちの可動側に当接する圧縮コイルスプリングから構成されていることを特徴とする請求項1又は7記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項13記載の本発明では、動作対象部材は、基端部を中心として他端側が窓枠に対して離接可能に設けられており、
前記支持フレームは、一端部が、動作対象部材の基端部側が位置する窓枠付近に固定され、他端部が、窓枠から離間する方向であって、動作対象部材の他端側の離間方向とは反対方向に延びる取り付け部材に固定され、傾斜して配設されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1に記載の温室用駆動装置を提供する。
請求項14記載の本発明では、前記動作対象部材が、温室の妻窓であることを特徴とする請求項13記載の温室用駆動装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、第1の被係合部が、アクチュエータの係合部に係合している状態では、温室内の温度が上昇することにより、駆動材料が膨張し、ピストンがシリンダに対して相対的に伸長すると、走行部材が支持フレームに沿って一方向に動作し、アームを介して連結された動作対象部材が温度変化に伴って自動的に開放されていく。温度が低下して駆動材料が収縮した状態では、走行部材が上記と逆方向に動作し、動作対象物を閉鎖していく。一方、第1の被係合部とアクチュエータの係合部との係合が解除された状態では、手動操作手段で走行部材を手動で支持フレームに沿って動作させることができ、第1の被係合部を支持フレームに設けた係合部に係合させることにより、走行部材の支持フレームにおける位置を固定できる。すなわち、本発明によれば、第1の被係合部をアクチュエータの係合部に係合させるか否かを選択するだけで、自動動作モードと手動動作モードに容易に切り替えることができ、構成が容易で、従来よりも低コストで製造できる。
【0007】
また、ロックプレートは、弾性部材により、支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢されているため、第1の被係合部がアクチュエータの係合部又は支持フレームの係合部に係合している際には、係合状態を維持する方向に弾性部材の弾性力が機能している。この結果、第1の被係合部が係合していると、風等により動作対象部材が閉じる方向及び開く方向のいずれに煽られても、大きなばたつきを生じない。さらに、アクチュエータを構成するピストン又はシリンダは、復帰用弾性部材によって初期状態に復帰する方向に常に付勢されていると共に、ロックプレートの第1の被係合部はアクチュエータの係合部に係合可能な構成となっている。このため、ロックプレートの第1の被係合部がアクチュエータの係合部に係合している状態では、動作対象部材は、ロックプレートの第1の被係合部及びアクチュエータの係合部を介し、復帰用弾性部材により常に閉鎖方向に付勢されることになる。アクチュエータによる自動動作モードにおいて、風等によるばたつきを防止するに当たり、特許文献1では、ピストン又はシリンダを初期状態に復帰させる復帰用弾性部材のほかに、ばたつきを防止するため、動作対象部材と直接連結された別途の弾性部材が必要であったが、本発明によれば、上記のように復帰用弾性部材がピストン又はシリンダを初期状態に復帰させる機能のほか、動作対象部材のばたつき防止の機能も兼ねるため、構造が簡素化される利点がある。また、手動操作時においては、ロックプレートの第1の被係合部及びアクチュエータの係合部の係合が解除されるため、かかる復帰用弾性部材の弾性力が機能せず、従来よりも軽い力で動作対象部材を動作させることができる。
【0008】
また、第1の被係合部を、別部材からなる第1及び第2の2つのロックプレートとにより形成する態様では、上記した効果のほかにも次のような効果を奏する。すなわち、第2のロックプレートが第1のロックプレートとは独立して回動可能に軸支され、先端部が、第1のロックプレートの上部突出片より下方に離間した位置に突出するように弾性部材により付勢されており、しかも第2のロックプレートに手動操作手段が連結されている。従って、アクチュエータに設けた係合部に第1の被係合部が係合している際に、手動操作手段を操作すると、第2のロックプレートの先端部が後倒し、該係合部との係合状態が自動的に解除される。このため、第1の被係合部がアクチュエータの係合部に係合している自動動作モードから手動動作モードへの切り替えがさらに容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を図面に示した実施形態に基づき説明する。図1〜図6は、本発明の第1の実施形態にかかる温室用駆動装置1を示す図である。この図に示したように、本実施形態の温室用駆動装置1は、アクチュエータ10、支持フレーム20、走行部材30、アーム40、ロックプレート50、手動操作手段60及び復帰用弾性部材70を有して構成される。
【0010】
アクチュエータ10は、シリンダ11と、該シリンダ11内を摺動可能に配設されるピストン12とを備え、シリンダ11内には温度に対応して体積変化する駆動材料(図示せず)がOリングなどのシール部材を介して密封されて充填されている。駆動材料としては、例えば、アルコール、グリセリンなどの液体や空気などの気体等を用いることができ、温度上昇により該駆動材料の体積が膨張すると、ピストン12は、シリンダ11内で押圧されて伸長する。シリンダ11の外面は黒色に着色されていることが好ましい。太陽熱の吸収性が向上すると共に、曇天時などにおける放熱作用も早いため、温度変化に対する応答性を高めることができる。アクチュエータ10は、図1及び図2に示したように、1本だけ用いてもよいが、例えば、シリンダ11の後端部に雌ねじ部を形成し、他のアクチュエータのピストン先端部に雄ねじ部を設けるなどして、複数のアクチュエータを直列に連結して用いることもできる。これにより、動作対象部材の動作量をより大きく確保することができ、動作対象部材の種類等によって、適宜の連結本数で用いることができる。
【0011】
また、アクチュエータ10は、上記したように、温度が上昇することにより、シリンダ11内に充填された駆動材料が膨張し、ピストン12の位置が変化するものの、温度が低下して冷えることによって駆動材料が収縮しても、ピストン12は速やかには復帰しない。従って、駆動材料収縮時にピストン12を速やかに復帰させるための復帰用弾性部材70が設けられている。復帰用弾性部材70は、ピストン12に対して、シリンダ11内に収容される方向に押圧できればよく、その取り付け位置や構造は限定されるものではない。例えば、シリンダ11の外周にコイルスプリングを配置し、一端をピストン12に、他端をシリンダ11にそれぞれ連結するように設けることもできる。但し、本実施形態のように、圧縮コイルスプリングからなる復帰用弾性部材70を、後述の支持フレーム20内にアクチュエータ10と共に直列にして配置し、その一端を支持フレーム20の一端部に当接し、他端を、シリンダ又はピストンのうちの可動側(本実施形態ではピストン12のヘッド部)に当接するように設けることが好ましい。アクチュエータ10と直列にして支持フレーム20内に収容するだけでよいため、配置するために必要な部品構成が簡素化され、復帰用弾性部材70として、弾性力の強いものを配置でき、動作対象部材が風等により煽られた際に、復帰用弾性部材70の弾性力に抗してピストン12が伸長動作することを抑制できる。
【0012】
支持フレーム20は、上記したアクチュエータ10及び復帰用弾性部材70を収容可能な長尺な略筒状(略角筒状)に形成されている。支持フレーム20は、目的とする動作対象部材を動かすのに適する温室の適宜の不動部、例えば、プラスチックフィルムやガラス板を支持している骨組み材に固定されて設けられる。本実施形態では、動作対象部材として温室の妻窓100を開閉するため、支持フレーム20の一端部は、妻窓100の基端部101側に位置する窓枠110の上部111付近に固定され、他端部が、窓枠110の下部112付近に設けた取り付け部材113によって固定される。取り付け部材113は、所定の長さを有し、一端が窓枠110の下部112付近に固定され、他端が妻窓100の離接動作方向と反対側、すなわち、温室の内側に突出するように設けられ、該取り付け部材113の他端側に支持フレーム20の他端部が固定される。この結果、支持フレーム20は、一端部から他端部に向けて、窓枠110から離間する方向であって、妻窓100の他端102側の離間方向とは反対方向に延びるように、傾斜して配設される。支持フレーム20は、必ずしも傾斜して配設する必要はないが、本実施形態においては、後述するアーム40によって妻窓100を押圧しながら開放動作させる構成であるため、傾斜して配設することにより、簡易な構成でありながら、アーム40による妻窓100の開放角度を大きくとれるという利点を有する。もちろん、アーム40の形状等によっては、支持フレーム20を略垂直に配置することも可能である。
【0013】
支持フレーム20の対向する2つの側面には、該支持フレーム20の長手方向に沿って所定長さのスリット状の孔部21が開口形成されている。支持フレーム20内に収容されるアクチュエータ10は、シリンダ11が支持フレーム20に固定されて配設され、ピストン12のヘッド部に、該ピストン12に対して直交する方向に、係合部を構成する係合ピン12aが設けられている。そして、この係合ピン12aが支持フレーム20に形成した孔部21から外方に突出するように配設され、ピストン12の伸縮動作に伴って、該係合ピン12aは孔部21内を移動する。
【0014】
また、支持フレーム20の2つの側面のうち、孔部21の上縁よりも上部(一端部)寄りには、該側面から外方にそれぞれ突出する2つの係合部である全開用係合ピン23が設けられている。
【0015】
走行部材30は、図1〜図3に示したように、支持フレーム20の長手方向に沿って移動可能に設けられており、対面する2つの側板部材31,31を有し、側板部材31,31間に、支持フレーム20を挟んで複数の車輪32〜35が配設されている。具体的には、支持フレーム20を挟んだ窓枠110寄りに第1及び第2の車輪32,33が配設され、反対側に第3及び第4の車輪34,35が配設され、支持フレーム20に沿って走行可能になっている。なお、支持フレーム20に沿って走行する際の脱輪を防止し、また、左右にぶれないように安定した走行とするために、第3及び第4の車輪34,35が接する側において、支持フレーム20の側面を、第3及び第4の車輪34,35側に突出させ、その突出壁22の間を第3及び第4の車輪34,35が走行するように設けることが好ましい(図4及び図6参照)。また、第3の車輪34と第4の車輪35との間には、アーム40の一端を軸支するための回転軸38が設けられている。アーム40は、長尺な板状部材からなり、他端が動作対象部材としての妻窓100の基端部101寄りに軸支される。従って、走行部材30が支持フレーム20に沿って上方向に移動すると、アーム40が温室の外方に突出していくため、これに連結された妻窓100は開放されていき、走行部材30が支持フレーム20に沿って下方向に移動すると、妻窓100は閉じられていく。
【0016】
走行部材30には、ロックプレート50が支持される。このロックプレート50は、基端部が、走行部材30の第1及び第2の車輪32,33間において、側板部材31,31に軸支されて配設される。ロックプレート50は、図3及び図4に示したように、支持フレーム20の幅よりも若干広い間隔をおいて対向する2枚の側面プレート51,51と、この側面プレート51,51を連結する背面プレート52とが一体に成形された構造であり、側面プレート51,51の下部51a,51aが走行部材30の側板部材31,31に軸支される基端部となっている。側面プレート51,51の他端付近(上部付近)は、支持フレーム20側に位置する前端縁に突出する上部突出片51eと下部突出片51fとを備えており、両者間の凹溝が第1の被係合部51bとなっている。そして、この第1の被係合部51bが上記したアクチュエータ10の係合ピン12a又は支持フレーム20に設けた全開用係合ピン23に係合可能になっている。また、側面プレート51,51における窓枠110側に位置する後端縁、すなわち、第1の被係合部51bの形成位置と反対側の端縁には、凹状に切り欠き形成した第2の被係合部51cが形成されている。この第2の被係合部51cは、妻窓100の全閉状態において該妻窓100の下端付近に設けた強制ロック用の係合部である全閉用係合ピン103と係合し、全閉状態を維持する機能を果たす(図2参照)。
【0017】
ロックプレート50は、支持フレーム20に接近する方向に弾性部材により付勢されている。支持フレーム20に接近する方向に付勢されることにより、第1の被係合部51bがアクチュエータ10の係合ピン12a又は支持フレーム20に設けた全開用係合ピン23に押し付けられるように係合される。これにより、両者が係合状態において風等により妻窓100が煽られても、係合状態が解除されることを抑制できる。風等により、妻窓100を閉じる方向へ力が加わった場合には、第1の被係合部51bを形成する上部突出片51eが係合ピン12a又は全開用係合ピン23に当接し、開く方向へ力が加わった場合には、第1の被係合部51bを形成する下部突出片51fが、係合ピン12a又は全開用係合ピン23に当接して、係合状態を維持する。弾性部材は、かかる機能を果たすものであればよいが、本実施形態では、ロックプレート50の側面プレート51,51において基端部となる下部51a,51aよりも上部に貫通配置した第1のバネ用ピン部材53と、該ロックプレート50の下部51a,51aよりも下方であって、走行部材30の側板部材31,31間に掛け渡して配設した第2のバネ用ピン部材36との間に配設した引張りコイルスプリング55をかかる弾性部材として用いている。図4に示したように、第1の被係合部51bが、アクチュエータ10の係合ピン12aに係合した状態で、側面から見た際に、第1のバネ用ピン部材53が第2のバネ用ピン部材36よりも支持フレーム20寄りに位置するように設けている。
【0018】
これにより、図6に示したように、ロックプレート50の回動角度が、切り替え点を境として、それよりも支持フレーム20寄りに位置すると、引張りコイルスプリング55により、ロックプレート50が支持フレーム20に近接する方向に付勢され、切り替え点を境として、それよりも窓枠110寄りに位置すると、引張りコイルスプリング55により、窓枠110方向、すなわち、全閉用係合ピン103に係合する方向に付勢されることになる。従って、本実施形態の引張りコイルスプリング55によれば、アクチュエータ10の係合ピン12aや支持フレーム20の全開用係合ピン23へ係合させるための弾性力と、その反対方向に設けられた妻窓100の全閉用係合ピン103へ係合させるための弾性力との両方を、切り替え点を境として一つの部材で機能させることができる。
【0019】
手動操作手段60は、ロックプレート50のアクチュエータ10の係合ピン12aへの係合を解除した状態で、走行部材30を支持フレーム20に沿って動作させるものである。本実施形態では、略コ字状のプレート部材61と牽引用ひも部材62とを備えて構成されている。プレート部材61は、対向して設けられた2枚の側板部61a,61aと、該側板部61a,61a同士を連結する連結板部61bとを備え、各側板部61a,61aの開口端が、走行部材30に、ロックプレート50とは独立して回動可能に軸支されている。牽引用ひも部材62は、該プレート部材61の連結板部61bに連結されている。より具体的には、プレート部材61は、図4に示したように、走行部材30に対し、ロックプレート50の下部51aと同じ軸部材37に軸支されていると共に、ロックプレート50の第1のバネ用ピン部材53よりも窓枠110寄りの位置に配設され、第1のバネ用ピン部材53に当接可能となっている。
【0020】
また、連結板部61bに一端が連結された牽引用ひも部材62は、その他端側は、図1及び図2に示したように、支持フレーム20に沿って上方に延び、支持フレーム20の一端部が固定されている窓枠110の上部に設けた滑車部材120に掛け回された下方に垂れ下げられている。従って、他端に設けた操作部62aを下方に牽引すると、プレート部材61が上方に引っ張られる。このとき、ロックプレート50の第1の被係合部51bがアクチュエータ10の係合ピン12aから外れていると、プレート部材61が第1のバネ用ピン部材53を支持フレーム20側に押圧した状態で走行部材30が支持フレーム20に沿って上昇していく。ロックプレート50の第1の被係合部51bを形成する上部突出片51eの上端縁は、山形の傾斜端縁51dとなっているため、例えば、図5(a)〜(e)に示したように、ロックプレート50がアクチュエータ10の係合ピン12aよりも下方に位置している状態から、牽引用ひも部材62の操作部62aを引っ張り、第1のバネ用ピン部材53を押圧しながら上昇させていくと、傾斜端縁51dが係合ピン12aに当接し、その後、傾斜端縁51dと係合ピン12aとの相対位置がずれるように、ロックプレート50が後方へ若干回動した後、第1の被係合部51bが係合ピン12aに係合する。
【0021】
なお、第1の被係合部51bと、アクチュエータ10の係合ピン12a又は支持フレーム20に設けた全開用係合ピン23との係合状態は、上記したように、牽引用ひも部材62の操作部62aを下方に牽引しただけでは、プレート部材61が第1のバネ用ピン部材53を介してロックプレート50を係合方向に押圧するため、解除されない。従って、ロックプレート50の背面プレート52には、ロック解除用ひも部材56が連結されている。このロック解除用ひも部材56を引張り、ロックプレート50を窓枠110側に若干回動させると係合状態が解除されるため、その後は、牽引用ひも部材62を操作して走行部材30を支持フレーム20に沿って動作させることができる。
【0022】
本実施形態の温室用駆動装置1は次のように動作する。温室の室内温度が所定以下の場合(例えば、夜間)には、アクチュエータ10のシリンダ11内に充填された駆動材料が膨張していないため、妻窓100は図1(a)に示した位置で閉鎖状態となっている。閉鎖状態において、ロック解除用ひも部材56を手前に引き、ロックプレート50を窓枠110側に所定角度回動させると、図2(a)に示したように、第2の被係合部51cが妻窓100の全閉用係合ピン103に係合し、強制ロックされる。このとき、引張りコイルスプリング55の弾性力により、第2の被係合部51cが全閉用係合ピン103に押し付けられるため、妻窓100が風等によって煽られても閉鎖状態が維持される。なお、プレート部材61は、ロックプレート50が全閉用係合ピン103に係合する際に、第1のバネ用ピン部材53に押圧されて、ロックプレート50と共に、窓枠110側に回動した状態となっている。
【0023】
一方、牽引用ひも部材62の操作部62aを下方に引くと、プレート部材61が支持フレーム20側に回動しようとするため、該プレート部材61により第1のバネ用ピン部材53が押圧され、ロックプレート50も同方向に回動し、その後、図5(a)〜(e)に示したように、傾斜端縁51dが係合ピン12aに当接し、傾斜端縁51dと係合ピン12aとの相対位置がずれ、さらに、ロックプレート50が後方へ若干回動した後、第1の被係合部51bがアクチュエータ10の係合ピン12aに係合する(図5(e)及び図1(a)の状態)。そして、引張りコイルスプリング55の弾性力により該係合ピン12a方向に押し付けられる。
【0024】
かかる状態で、太陽が照り、温室内温度が上昇すると、シリンダ11内の駆動材料が膨張し、図1(b)に示したように、ピストン12をシリンダ11外へ押し出す方向に動作させて伸長させる。ロックプレート50の第1の被係合部51bがアクチュエータ10の係合ピン12aに係合しているため、ピストン12が伸長すると、該ロックプレート50を支持する走行部材30が支持フレーム20に案内されて上方向に移動していく。走行部材30が上方向に移動していくと、アーム40の一端の位置が走行部材30と共に上方向に変位していくため、アーム40の他端は、妻窓100を外方に押し出す方向に変位していく。その結果、妻窓100が基端部101を中心として開放されていく。かかる状態で温度が低下し、駆動材料が収縮した場合には、ピストン12が復帰用弾性部材70に押圧されると共に、妻窓100の自重により、上記と逆に、ピストン12がシリンダ11内へ収容され、妻窓100が閉じられていく。従って、温度変化に伴って、妻窓100の開放角度を、電源を用いることなく、自動的に調整できる。また、復帰用弾性部材70の弾性力は、ロックプレート50の第1の被係合部51及びアクチュエータ10の係合ピン12aが互いに係合している状態では、これらを介して妻窓100を閉鎖する方向に付勢する力としても機能している。従って、復帰用弾性部材70は、ピストン12の復帰動作のほか、第1の被係合部51と係合ピン12aが係合している状態では、妻窓100が風等によりばたつくことを抑制する機能も果たす。上記したように、引張りコイルスプリング55も風等によるばたつき防止機能を果たすが、復帰用弾性部材70の方が、引張りコイルスプリング55よりも大きな弾性力を有するものを使用できるため、風等によるばたつき防止に果たす役割は、復帰用弾性部材70の方が大きい。
【0025】
手動操作する場合には、まず、ロック解除用ひも部材56を手前に引き、第1の被係合部51bとアクチュエータ10の係合ピン12aとの係合状態を解除する。この状態で、牽引用ひも部材62の操作部62aを下方に引くと、図2(b)に示したように、アクチュエータ10のピストン12の伸縮状態とは関係なく、すなわち、温度に関係なく、走行部材30を支持フレーム20の上方に動作させ、妻窓100を手動で開放させることができ、牽引用ひも部材62を緩めれば、妻窓100の自重により、走行部材30が支持フレーム20に沿って下方に移動し、妻窓100を閉鎖させることができる。
【0026】
手動操作により、牽引用ひも部材62の操作部62aを下方に引き、妻窓100を開放させていった場合、所定の位置に至ると、ロックプレート50の傾斜端縁51dが支持フレーム20に設けた全開用係合ピン23に当接する。その状態でさらに引き上げると全開用係合ピン23の傾斜端縁51dにおける相対位置が変化し、ロックプレート50はやや後方に回動し、第1の被係合部51bが全開用係合ピン23に係合する(図2(b)の状態)。この手動操作の際には、ロックプレート50の第1の被係合部51がアクチュエータ10の係合ピン12aに係合していないため、アクチュエータ10のピストン12を押圧している復帰用弾性部材70の弾性力を受けることなく操作できる。特許文献1に開示された技術では、妻窓を閉鎖する力を付与する弾性部材がピストンを復帰させる弾性部材とは別途に取り付けられているため、手動操作の際に、この別途に取り付けられた弾性部材の弾性力に抗するだけの力で操作しなければならなかった。しかしながら、本実施形態では、手動操作時において、妻窓100を閉鎖する力を付与する復帰用弾性部材70の弾性力を受けることがないため、より軽い力で操作できる。但し、全開用係合ピン23に係合している際には、引張りコイルスプリング55の弾性力が機能するため、第1の被係合部51bが全開用係合ピン23に押し付けられ、全開状態がより確実に維持される。
【0027】
このように本実施形態によれば、ロックプレート50の第1の被係合部51bをアクチュエータ10の係合ピン12aに係合させるか、その係合状態を解除させるかの動作のみにより、極めて容易に自動開閉モードと手動操作モードとの切り替えを行うことができる。このため、従来より、簡易な構造とすることができ、製造コストも低減できる。
【0028】
図7〜図12は、本発明の第2の実施形態にかかる温室用駆動装置1を示す図である。本実施形態の温室用駆動装置1は、アクチュエータ10、支持フレーム20、走行部材30、アーム40、及び復帰用弾性部材70の構成は上記実施形態と同様であるが、本実施形態では、アクチュエータ10の係合ピン12a及び支持フレーム20の前開用係合ピン23に係合する部材として、上記第1の実施形態のロックプレート50に代えて、第1のロックプレート80と第2のロックプレート90との組み合わせからなるものを使用し、上記第1の実施形態の手動操作手段60の一つとして用いた略コ字状のプレート部材61を使用していない点で異なる。なお、これらの図中、第1の実施形態と同じ部材は同じ符号で示してある。
【0029】
第1のロックプレート80は、上記第1の実施形態のロックプレート50と同様に、支持フレーム20に接近する方向に弾性部材により付勢されている。具体的には、図9及び図10に示したように、対向する2枚の側面プレート(以下、「第1側面プレート」という)81,81とこれらをつなぐ背面プレート(以下、「第1背面プレート」という)82を有し、第1側面プレート81,81において基端部となる下部81a,81aよりも上部に貫通配置した第1のバネ用ピン部材83と、該第1のロックプレート80の下部81a,81aよりも下方であって、走行部材30の側板部材31,31間に掛け渡して配設した第2のバネ用ピン部材36との間に弾性部材としての引張りコイルスプリング(以下、「第1引張りコイルスプリング」という)85を設けた構造である。
【0030】
第1のロックプレート80は、このような構成により、上記第1の実施形態のロックプレート50と同様、図 に示したように、第1のロックプレート80の回動角度が、切り替え点を境として、それよりも支持フレーム20寄りに位置すると、引張りコイルスプリング85により、支持フレーム20に近接する方向に付勢され、切り替え点を境として、それよりも窓枠110寄りに位置すると、第1引張りコイルスプリング85により、窓枠110方向、すなわち、全閉用係合ピン103に係合する方向に付勢されることになる。
【0031】
一方、第1のロックプレート80は、各第1側面プレート81,81の上部付近の前端縁に、前方に突出する上部突出片81eを有し、各第1側面プレート81,81において、上部突出片81eの下方部分には、上記第1の実施形態のロックプレート50に設けた下部突出片51fに相当する部分がない。すなわち、各第1側面プレート81,81は、上部突出片81eの位置する部分が幅広で、それよりも基端部側に位置する部分は、狭い幅で形成されている。このため、第1のロックプレート80のみでは、各係合部12a,23に係合する第1の被係合部を形成することはできない。そこで、本実施形態では、第2のロックプレート90を設け、第1のロックプレート80と第2のロックプレート90とによって第1の被係合部を形成する構成としている。なお、全閉用係合ピン103に係合する第2の被係合部81cは、上記第1の実施形態と同様に、第1のロックプレート80の各第1側面プレート81,81の窓枠110側に位置する後端縁に、凹状に切り欠かかれるようにして形成されている。
【0032】
第2のロックプレート90は、第1のロックプレート80と同様、対向する2枚の側面プレート(以下、「第2側面プレート」という)91,91とこの第2側面プレート91,91間をつなぐ背面プレート(以下、「第2背面プレート」という)92を有するが、第2側面プレート91,91間の対向間隔は、第1のロックプレート80の第1側面プレート81,81間の対向間隔より若干狭くなるように形成されており、第2側面プレート91,91は、それぞれ、第1側面プレート81,81の内面側に位置するように設けられている。
【0033】
第2のロックプレート90は、第1のロックプレート80の下部81a,81aを回動可能に軸支する軸部材37に、第1のロックプレート80とは独立してかつ第1のロックプレート80と同方向に回動可能に軸支されている。第2のロックプレート90の第2側面プレート91,91の先端部91aは、前方に突出した際にその上端縁91bがほぼ水平となるような形状で形成されている。第2のロックプレート90は、弾性部材により、先端部91aが前方に突出し、第1のロックプレート80の上部突出片81eの下方に位置し得るように付勢されている。弾性部材は、かかる機能を果たす限り限定するものではないが、本実施形態では、第2のロックプレート90の前端縁下部付近に一端が係合され、走行部材30の側板部31,31間に掛け渡した第3のバネ用ピン部材39に他端が係合される引張りコイルスプリング(以下、「第2引張りコイルスプリング)93により、先端部91aが相対的に前方に突出するように付勢している。なお、第2側面プレート91,91の下端縁付近では、それぞれ前端縁寄りにおいて下方に突出する前端ストッパ94,94と、後端縁寄りにおいて下方に突出する後端ストッパ95,95が形成されており、前端ストッパ94,94が第2のバネ用ピン部材36に当接することにより、第2のロックプレート90の前方への回動範囲が規制され、後端ストッパ95,95が第3のバネ用ピン部材39に当接することにより、第2のロックプレート90の後方への回動範囲が規制される構成となっている。
【0034】
また、本実施形態では、第1のロックプレート80を弾性的に付勢する第1引張りコイルスプリング85の一端が、第1側面プレート81,81の下部81a,81aよりも上部に貫通配置した第1のバネ用ピン部材83に係合されており、第1のロックプレート80が全閉用係合ピン103に係合する方向に回動する際には、該第1のバネ用ピン部材83も共に回動する。このため、第2のロックプレート90の各第2側面プレート91,91には、かかる第1のバネ用ピン部材83の回動動作を許容するため、該第1のバネ用ピン部材83の回動方向に沿って、円弧状孔部91d,91dがそれぞれ形成されている。もちろん、第1のロックプレート80を弾性的に付勢する手段が、他のバネ部材を利用すること等によって第1のバネ用ピン部材83を設ける必要がない場合には、このような円弧状孔部91dは設けなくても良い。
【0035】
第2のロックプレート90には、手動操作手段が連結されている。本実施形態では、手動操作手段として、上記第1の実施形態で使用した略コ字状のプレート部材61を使用せず、牽引用ひも部材62を第2のロックプレート90を構成する第2背面プレート92に連結して用いている。牽引用ひも部材62は、上記第1の実施形態と同様に、他端側が、支持フレーム20に沿って上方に延び、支持フレーム20の一端部が固定されている窓枠110の上部に設けた滑車部材120に掛け回された下方に垂れ下げられており、他端に設けた操作部62aを下方に牽引すると、第2のロックプレート90を介して牽引される。この際には、まず、第2背面プレート92が上方へ引っ張られるため、基端部を中心として前方に回動していた第2のロックプレート90は、後倒方向に回動する。このため、アクチュエータ10の係合ピン12aに第1の被係合部が係合していても、すなわち、第1のロックプレート80の上部突出片81eと第2のロックプレート90の先端部91aとの間に係合ピン12aが位置していた状態でも、第2のロックプレート90の先端部91aは、前方に突出していた状態から後方に引っ込むことになる。従って、そのまま、操作部62aをさらに下方に牽引すれば、第1の被係合部の下縁を形成している先端部91aが係合ピン12aに引っかかることなく走行部材30を支持フレーム20に沿って上昇させることができる。なお、第1のロックプレート80の第2の被係合部81cが全閉用係合ピン103に係合している状態において、牽引用ひも部材62を引っ張るだけで、第1のロックプレート80が支持フレーム20方向に回動し、第2の被係合部81cと全閉用係合ピン103との係合状態が解除されるようにするため、第2の背面プレート92に一端が連結された牽引用ひも部材62を、第1のロックプレート80の第1側面プレート81,81間における上部付近に掛け渡したピン部材88の後側を通して配設することが好ましい。
【0036】
ここで、第1のロックプレート80の第1背面プレート82には、第1側面プレート81,81の先端付近に設けられた第2の被係合部81cを、強制ロック用の全閉用係合ピン103に係合させるための強制ロック用ひも部材86が連結されている。この強制ロック用ひも部材86は、第2の被係合部81cを全閉用係合ピン103に係合させるために用いられる点では、上記第1の実施形態においてロックプレート50に設けたロック解除用ひも部材56と同じ機能を果たすが、上記第1の実施形態のロック解除用ひも部材56のように、自動動作モードから手動動作モードへの切り替えの際には使用する必要はない。すなわち、上記実施形態では、第1の被係合部51bがアクチュエータ10の係合ピン12aに係合している場合、この係合状態を解除するには、ロック解除用ひも部材56を手前に引き、第1の被係合部51bをアクチュエータ10の係合ピン12aから外す必要がある。しかしながら、本実施形態では、上記のように、牽引用ひも部材62を牽引して引っ張るだけで、第2ロックプレート90の先端部91aが後方に引っ込むため、第1の被係合部の下縁に相当する部分が手動操作開始時に存在しなくなり、強制ロック用紐部材86を操作しなくても、係合ピン12aに引っかからずに手動動作させることができる。但し、支持フレーム20の全開用係合ピン23に係合している状態を解除して走行部材30を下方に動作させる場合は、第1のロックプレート80の上部突出片81e,81eが該係合ピン23に干渉するため、その際には、強制ロック用ひも部材86を操作し、第1のロックプレート80を一旦後方に回動させる必要があるが、この点は、上記第1の実施形態と同様である。
【0037】
本実施形態によれば、妻窓100の閉鎖状態では、図8(a)に示したように、強制ロック用紐部材86を手前に引き、第1のロックプレート80を窓枠110側に回動させ、第2の被係合部81cを妻窓100の全閉用係合ピン103に係合させて、強制ロックする。
【0038】
一方、牽引用ひも部材62の操作部を下方に引くと、図11(a)に示したように、牽引用ひも部材62の張力により、ピン部材88を該牽引用ひも部材62が後側から押圧し、第1のロックプレート80を支持フレーム20方向に回動させ、第2の被係合部81cと全閉用係合ピン103との係合が解除され、第1のロックプレート80は引き起こされる。第1のロックプレート80をこのようにして引き起こした状態で、第1のロックプレート80の位置が、アクチュエータ10の係合ピン12aよりも下方に位置するものとすると、牽引用ひも部材62を牽引することにより、図11(b)に示したように、第2のロックプレート90の先端部91aが後方に引っ込み、さらに牽引すると、図11(c)に示したように、第1のロックプレート80の第1側面プレート81,81の傾斜端縁81d,81dが係合ピン12aに当接し、傾斜端縁81dと係合ピン12aとの相対位置がずれ、それにより、図11(d)に示したように、第1のロックプレート80が後方へ若干回動させられて係合ピン12aを乗り越えると、図11(e)に示したように、第1のロックプレート80の上部突出片81eが第1引張りコイルスプリング85の弾性力により前方に突出する。また、牽引用ひも部材62の張力を緩めると、図11(f)に示したように、第2のロックプレート90が第2引張りコイルスプリング93の弾性力により前方へ回動し、先端部91aが係合ピン12aの下方に位置するように突出する。これにより、上部突出片81eと先端部91aとにより形成される第1の被係合部に係合ピン12aが位置し、係合される。この結果、妻窓100の閉鎖方向への力に対しては、第1の被係合部を形成する第1のロックプレート80の上部突出片81eが係合ピン12aの上部に当接することで対応でき、妻窓100を開く方向への力に対しては、第1の被係合部を形成する第2のロックプレート90の先端部91aが係合ピン12aの下部に当接することで対応できるため、上記第1の実施形態のロックプレート50に設けた第1の被係合部51bを形成する上部突出片51e及び下部突出片51fと同様の機能を果たす。
【0039】
かかる状態で、太陽が照り、温室内温度が上昇することにより、図7(a),(b)に示したように、シリンダ11内の駆動材料が膨張し、ピストン12をシリンダ11外へ押し出す方向に動作させて伸長させ、走行部材30が支持フレーム20に案内されて上方向に移動し、アーム40を介して、妻窓100を基端部101を中心として開放する。また、温度が低下し、駆動材料が収縮した場合には、上記と逆に、ピストン12がシリンダ11内へ収容され、妻窓100が閉じられていく。このように、温度変化に伴って、妻窓100の開放角度を、電源を用いることなく、自動的に調整できることは上記実施形態と同様である。
【0040】
一方、上記の自動動作モードを解除して、妻窓100を開ける方向に、すなわち、走行部材30を支持フレーム20に沿って上昇させる方向に手動で動作させる場合には、牽引用ひも部材62の操作部62aを下方に引っ張る。これにより、牽引用ひも部材62は、図11(b)の場合のように、第2のロックプレート90を後方に回動させ、その先端部91aを後方に引っ込めるため、アクチュエータ10の係合部12aに干渉せずに上昇させることができる。支持フレーム20に設けた全開用係合ピン23に対しては、第1のロックプレート80の傾斜端縁81dが該全開用係合ピン23に当接し、図11(c)〜(d)の場合と同様に、第1のロックプレート80がやや後方に回動し、全開用係合ピン23を乗り越えると、上部突出片81eが前方に突出すると共に、牽引用ひも部材62を緩めることにより第2のロックプレート90の先端部91aが前方に突出して係合する(図11(e)〜(f)参照)。
【0041】
従って、本実施形態によれば、自動動作モードを解除して開放方向に手動で動作させる作業を、牽引用ひも部材62のみの操作で行うことができ、上記第1の実施形態よりもかかる作業が容易化される。
【0042】
なお、第1のロックプレート80及び第2のロックプレート90が全開用係合ピン23又はアクチュエータ10の係合ピン12aに係合している状態から、妻窓100を閉じる方向に手動で動作させる場合には、第1のロックプレート80の上部突出片81eが全開用係合ピン23又はアクチュエータ10の係合ピン12aの上部に位置しているため、上記第1の実施形態と同様に、強制ロック用ひも部材86を手前に引き、第1のロックプレート80を一旦後方に回動させて行う。
【0043】
なお、上記実施形態では、動作対象部材として妻窓を例にとり説明しているが、基端部を中心として他端側が回動して開閉動作する、温室に設けられる他の換気部材、遮光部材、保温部材等を動作対象部材として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる温室用駆動装置を用いて自動的に妻窓を開閉する状態を示し、(a)は全閉状態を、(b)は全開状態をそれぞれ示す図である。
【図2】上記第1の実施形態にかかる温室用駆動装置を用いて妻窓を手動で開閉する状態を示し、(a)は全閉時において強制ロックさせた状態を、(b)は全開状態で固定した状態をそれぞれ示す図である。
【図3】上記第1の実施形態にかかる温室用駆動装置の要部を示す斜視図である。
【図4】上記第1の実施形態にかかる温室用駆動装置を自動動作モードと手動操作モードとに切り替える機構の詳細図である。
【図5】(a)〜(e)は、上記第1の実施形態にかかる温室用駆動装置において、手動操作モードから自動動作モードに切り替える際のロックプレートの動きを説明するための図である。
【図6】上記第1の実施形態にかかる温室用駆動装置において、ロックプレートを付勢する弾性部材としての引張りコイルスプリングの作用を説明するための図である。
【図7】本発明の第2の実施形態にかかる温室用駆動装置を用いて自動的に妻窓を開閉する状態を示し、(a)は全閉状態を、(b)は全開状態をそれぞれ示す図である。
【図8】上記第2の実施形態にかかる温室用駆動装置を用いて妻窓を手動で開閉する状態を示し、(a)は全閉時において強制ロックさせた状態を、(b)は全開状態で固定した状態をそれぞれ示す図である。
【図9】上記第2の実施形態にかかる温室用駆動装置の要部を示す斜視図である。
【図10】上記第2の実施形態にかかる温室用駆動装置を自動動作モードと手動操作モードとに切り替える機構の詳細図である。
【図11】(a)〜(e)は、上記第2の実施形態にかかる温室用駆動装置において、手動操作モードから自動動作モードに切り替える際のロックプレートの動きを説明するための図である。
【図12】上記第2の実施形態にかかる温室用駆動装置において、ロックプレートを付勢する弾性部材としての引張りコイルスプリングの作用を説明するための図である。
【符号の説明】
【0045】
1 温室用駆動装置
10 アクチュエータ
11 シリンダ
12 ピストン
12a 係合ピン
20 支持フレーム
23 全開用係合ピン
30 走行部材
40 アーム
50 ロックプレート
51b 第1の被係合部
51c 第2の被係合部
51e 上部突出片
51f 下部突出片
55 引張りコイルスプリング
56 ロック解除用ひも部材
60 手動操作手段
61 プレート部材
62 牽引用ひも部材
70 復帰用弾性部材
80 第1のロックプレート
81e 上部突出片
81c 第2の被係合部
85 第1の引張りコイルスプリング
90 第2のロックプレート
91a 先端部
93 第2の引張りコイルスプリング
100 妻窓
103 全閉用係合ピン
110 窓枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温室を構成する換気部材、遮光部材、保温部材などの各種の動作対象部材を開閉動作させるための温室用駆動装置であって、
温度に対応して体積変化する駆動材料が充填されるシリンダと、該駆動材料の体積変化によりシリンダ内を摺動するピストンとを備えてなるアクチュエータと、
前記アクチュエータのピストン又はシリンダを初期状態に復帰させるために配設され、一端が該ピストン又はシリンダのいずれかに連結されて配設される復帰用弾性部材と、
前記アクチュエータを支持する支持フレームと、
前記支持フレームに沿って直線方向に動作可能に設けられる走行部材と、
一端が前記走行部材に軸支され、他端が動作対象部材に軸支されて、走行部材の動作に伴って動作対象部材を開閉させるアームと、
基端部が前記走行部材に軸支され、弾性部材により該基端部を中心として支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢されていると共に、他端付近に、前記アクチュエータに設けた係合部及び前記支持フレームに設けた係合部に選択的に係合可能な第1の被係合部を有し、第1の被係合部がアクチュエータに設けた係合部に係合することにより、アクチュエータを構成するピストンのシリンダ内の摺動動作に伴って前記走行部材を動作させるロックプレートと、
前記ロックプレートの第1の被係合部とアクチュエータの係合部との係合が解除された状態で、前記走行部材を支持フレームに沿って手動で動作させるための手動操作手段と
を具備することを特徴とする温室用駆動装置。
【請求項2】
前記ロックプレートは、前端縁に突出する上部突出片と下部突出片とを有し、該上部突出片と下部突出片との間に形成される凹溝が前記第1の被係合部として機能し、該凹溝に前記アクチュエータに設けた係合部及び前記支持フレームに設けた係合部が選択的に係合可能であることを特徴とする請求項1記載の温室用駆動装置。
【請求項3】
前記ロックプレートは、前記弾性部材により、該ロックプレートの基端部を中心とした回動範囲において、所定の角度を境として、一方側に位置する際に、支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢され、他方側に位置する際に、支持フレームから離間する反対方向に付勢されるように設けられ、他方側に回動した際には、他端付近に設けられた第2の被係合部が、動作対象部材に設けられた強制ロック用の係合部に係合するものであることを特徴とする請求項2記載の温室用駆動装置。
【請求項4】
前記弾性部材は、一端が前記走行部材においてロックプレートの基端部よりも下方に位置する部位に、他端がロックプレートの中途部にそれぞれ連結される引張りコイルスプリングからなることを特徴とする請求項3記載の温室用駆動装置。
【請求項5】
前記手動操作手段は、対向して設けられた2枚の側板部と、該側板部同士を連結する連結板部とを備え、各側板部の開口端が、前記走行部材に、ロックプレートとは独立して回動可能に軸支された略コ字状のプレート部材と、
前記プレート部材の連結板部に連結され、張力を調整することにより該プレート部材を介して走行部材を支持フレームに沿って動作させる牽引用ひも部材と
を備えてなることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1に記載の温室用駆動装置。
【請求項6】
前記ロックプレートに、第1の被係合部と、前記アクチュエータの係合部又は前記支持フレームの係合部との係合を解除するため、該ロックプレートを支持フレームから離間する方向に引っ張ることができるロック解除用ひも部材が連結されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1に記載の温室用駆動装置。
【請求項7】
温室を構成する換気部材、遮光部材、保温部材などの各種の動作対象部材を開閉動作させるための温室用駆動装置であって、
温度に対応して体積変化する駆動材料が充填されるシリンダと、該駆動材料の体積変化によりシリンダ内を摺動するピストンとを備えてなるアクチュエータと、
前記アクチュエータのピストン又はシリンダを初期状態に復帰させるために配設され、一端が該ピストン又はシリンダのいずれかに連結されて配設される復帰用弾性部材と、
前記アクチュエータを支持する支持フレームと、
前記支持フレームに沿って直線方向に動作可能に設けられる走行部材と、
一端が前記走行部材に軸支され、他端が動作対象部材に軸支されて、走行部材の動作に伴って動作対象部材を開閉させるアームと、
基端部が前記走行部材に軸支され、弾性部材により該基端部を中心として支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢されていると共に、他端付近に、前端縁に突出する上部突出片を有する第1のロックプレートと、
前記第1のロックプレートとは独立して該第1のロックプレートと同方向に回動可能に軸支され、先端部が、前記第1のロックプレートの上部突出片より下方に離間した位置に突出するように弾性部材により付勢される第2のロックプレートと
を具備し、
前記第1のロックプレートの上部突出片と前記第2のロックプレートの先端部とが、両者間に、前記アクチュエータに設けた係合部及び前記支持フレームに設けた係合部を選択的に位置させて係合する第1の被係合部となり、
前記走行部材を支持フレームに沿って手動で動作させるための手動操作手段が前記第2のロックプレートに連結されており、
前記手動操作手段を操作すると、前記第2のロックプレートが後方に回動して先端部が後倒し、前記支持フレームに沿って走行部材を動作させる際の前記いずれかの係合部との干渉を回避可能な構成であることを特徴とする温室用駆動装置。
【請求項8】
前記第1のロックプレートは、前記弾性部材により、該ロックプレートの基端部を中心とした回動範囲において、所定の角度を境として、一方側に位置する際に、支持フレーム側に押し付けられる方向に付勢され、他方側に位置する際に、支持フレームから離間する反対方向に付勢されるように設けられ、他方側に回動した際には、他端付近に設けられた第2の被係合部が、動作対象部材に設けられた強制ロック用の係合部に係合するものであることを特徴とする請求項7記載の温室用駆動装置。
【請求項9】
前記弾性部材は、一端が前記走行部材において第1のロックプレートの基端部よりも下方に位置する部位に、他端が第1のロックプレートの中途部にそれぞれ連結される引張りコイルスプリングからなることを特徴とする請求項8記載の温室用駆動装置。
【請求項10】
前記手動操作手段は、前記第2のロックプレートに連結され、引っ張ることにより、前記第2のロックプレートを後方に回動させて先端部を後倒させ、走行部材を支持フレームに沿って一方向に動作させることができる牽引用ひも部材を備えてなることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1に記載の温室用駆動装置。
【請求項11】
前記第1のロックプレートに、前記第2の被係合部を、動作対象部材に設けられた強制ロック用の係合部に係合させるための強制ロック用ひも部材が連結されていることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1に記載の温室用駆動装置。
【請求項12】
前記復帰用弾性部材が、前記支持フレーム内に、前記アクチュエータと直列に配置され、一端が、該支持フレームの一端部に当接し、他端が、シリンダ又はピストンのうちの可動側に当接する圧縮コイルスプリングから構成されていることを特徴とする請求項1又は7記載の温室用駆動装置。
【請求項13】
動作対象部材は、基端部を中心として他端側が窓枠に対して離接可能に設けられており、
前記支持フレームは、一端部が、動作対象部材の基端部側が位置する窓枠付近に固定され、他端部が、窓枠から離間する方向であって、動作対象部材の他端側の離間方向とは反対方向に延びる取り付け部材に固定され、傾斜して配設されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1に記載の温室用駆動装置。
【請求項14】
前記動作対象部材が、温室の妻窓であることを特徴とする請求項13記載の温室用駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−89427(P2007−89427A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280552(P2005−280552)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(390010814)株式会社誠和 (31)
【出願人】(000221568)東都興業株式会社 (57)
【Fターム(参考)】