説明

無線受信装置

【課題】伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じた場合においてもダイバーシチ効果により受信性能を向上させる無線受信装置を提供する。
【解決手段】無線受信装置は、複数のアンテナごとに備えられ、該アンテナからマルチキャリア方式により受信した受信信号に対して硬判定を行う仮硬判定部と、前記仮硬判定部それぞれの判定結果に応じて、最大比合成法又は等利得合成法と、選択合成法とから合成法を選択する選択部と、前記選択部が選択した合成法により、前記受信信号から合成した信号を出力する合成信号切替部とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信ダイバーシチにより受信性能を向上させる無線受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のアンテナを用いたマルチキャリア通信において、受信ダイバーシチにより受信信号の信号対雑音比(Signal to Noise ratio;SN比)の低下を抑制する無線受信装置は、受信信号に対して重み付けを行い、重み付けした受信信号の合成を行っている。受信信号の合成法として、選択合成法(Selection Combining;SC)、等利得合成法(Equal Gain Combining;EC)、及び、最大比合成法(Maximum Ratio Combining;MRC)のいずれかを用いて、無線受信装置は通信を行っている。
【0003】
特に、最大比合成法は、選択合成法、等利得合成法に比べて、SN比の低下を抑制する効果が高く、受信ダイバーシチを利用した無線受信装置によく用いられている(特許文献1)。また、最大比合成法では、信頼度情報(CN比(Carrier to Noise ratio)、チャネル応答値、相関値など)を推定し、推定した信頼度情報に基づいて重み係数を算出し、複数のアンテナそれぞれから受信する信号に対して算出した重み係数を用いて重み付けを行い、重み付けした信号の合成が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−205208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、最大比合成法において用いる重み係数として用いる信頼度情報(CN比、相関値など)は、受信する信号の伝搬路の状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じると、最大比合成法によるダイバーシチ効果を十分に得られないことがあるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じた場合においてもダイバーシチ効果により受信性能を向上させる無線受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記問題を解決するために、本発明は、複数のアンテナごとに備えられ、該アンテナからマルチキャリア方式により受信した受信信号に対して硬判定を行う仮硬判定部と、前記仮硬判定部それぞれの判定結果に応じて、最大比合成法又は等利得合成法と、選択合成法とから合成法を選択する選択部と、前記選択部が選択した合成法により、前記受信信号から合成した信号を出力する合成信号切替部とを具備することを特徴とする無線受信装置である。
【0008】
(2)また、本発明は、上記記載の発明において、前記選択部は、前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない場合、前記複数のアンテナごとに算出されたチャネル応答推定値の大きさに応じて前記複数のアンテナのうちずれか1つのアンテナから受信した信号を選択することを特徴とする。
【0009】
(3)また、本発明は、上記記載の発明において、前記選択部は、前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない、且つ、前記複数のアンテナごとに算出されたチャネル応答推定値の大きさの互いの差が予め定めた基準値を超えた場合、前記選択合成法を選択することを特徴とする。
【0010】
(4)また、本発明は、上記記載の発明において、前記選択部は、前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない場合、前記複数のアンテナから受信した信号ごとに、信号強度を算出すると共に、ノッチを検出し、算出した信号強度、及び、ノッチ検出結果に応じて、前記複数のアンテナのうちいずれか1つのアンテナから受信した信号を選択することを特徴とする。
【0011】
(5)また、本発明は、上記記載の発明において、前記選択部は、前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない場合、前記複数のアンテナから受信した信号ごとに、受信した信号の等化後信号と、前記仮硬判定部の判定結果との差すなわち等化誤差を算出し、算出した等化誤差に応じて、前記複数のアンテナのうちいずれか1つのアンテナから受信した信号を選択することを特徴とする。
【0012】
(6)また、本発明は、上記記載の発明において、前記選択部は、前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない、且つ、前記複数のアンテナごとに算出された等化誤差の大きさの互いの差が予め定めた基準値を超えた場合、前記選択合成法を選択することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じても、複数のアンテナによる受信ダイバーシチ効果による受信性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態における無線受信装置100の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本実施形態における無線受信装置100の動作を示すフローチャートである。
【図3】第2実施形態における無線受信装置200の構成を示す概略ブロック図である。
【図4】第3実施形態における無線受信装置300の構成を示す概略ブロック図である。
【図5】第4実施形態における無線受信装置400の構成を示す概略ブロック図である。
【図6】第5実施形態における無線受信装置500の構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態による無線受信装置を図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、無線受信装置は、マルチキャリア方式としてOFDM(Orthogonal Frequency DivisionM Multiplexing;直交周波数分割多重)方式による受信を行う例を用いて説明する。
【0016】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態における無線受信装置100の構成を示す概略ブロック図である。図1(a)に示すように、無線受信装置100は、アンテナ101、102と、受信部103、104と、FFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)部105、106と、チャネル応答推定部107、108と、係数乗算部110、111、114、115と、MRC(Maximum Ratio Combining;最大比合成法)係数算出部109と、スペクトル合成部112と、SC(Selection Combining;選択合成法)係数算出部113と、ブランチ選択部116と、合成信号切替部117と、選択部120とを具備する。
【0017】
受信部103は、接続されたアンテナ101を介して受信した信号をベースバンド周波数にダウンコンバートし、ダウンコンバートした信号をアナログ・デジタル変換したデジタル信号をFFT部105に出力する。受信部104は、受信部103と同様に、接続されたアンテナ102を介して受信した信号をデジタル信号に変換してFFT部106に出力する。FFT部105は、受信部103が出力したデジタル信号に対してFFTを行い、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換して変調シンボルを算出し、算出した変調シンボルを係数乗算部110、114に出力する。FFT部106は、FFT部105と同様に、受信部104が出力したデジタル信号から変調シンボルを算出し、算出した変調シンボルを係数乗算部111、115に出力する。
ここで、変調シンボルとは、サブキャリアごとに割り当てられている、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying;四位相偏移変調)や16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation;16値直交振幅変調)などの変調データのことである。
【0018】
チャネル応答推定部107は、FFT部105が出力する信号に含まれるパイロットシンボルからサブキャリアごとのチャネル応答を推定して、サブキャリアごとのチャネル応答推定値H1(k)(k=1,2,…,K;サブキャリア番号を示す)を算出する。チャネル応答推定部108は、チャネル応答推定部107と同様に、FFT部106が出力する信号に含まれるパイロットシンボルからサブキャリアごとのチャネル応答を推定して、サブキャリアごとのチャネル応答推定値H2(k)を算出する。
ここで、チャネル応答推定値H1(k)、H2(k)はそれぞれ伝送路特性を示す複素数により表される値である。また、アンテナ101、受信部103、及び、FFT部105、並びに、アンテナ102、受信部104、及び、FFT部106は、それぞれ、無線受信装置100においてブランチを形成する。すなわち、本実施形態における無線受信装置100は、2つのブランチを有する構成である。
【0019】
MRC係数算出部109は、チャネル応答推定部107が算出したチャネル応答推定値H1(k)と、チャネル応答推定部108が算出したチャネル応答推定値H2(k)とから、最大比合成においてSN比を最大にするために、一般に公知の方法を用いて、FFT部105が出力する変調シンボルに対する重み係数Wmrc1(k)と、FFT部106が出力する変調シンボルに対する重み係数Wmrc2(k)とをサブキャリアごとに算出し、算出した重み係数Wmrc1(k)を係数乗算部110に出力し、算出した重み係数Wmrc2(k)を係数乗算部111に出力する。
【0020】
係数乗算部110は、FFT部105が出力する変調シンボルと、MRC係数算出部109が出力する重み係数Wmrc1(k)とをサブキャリアごとに乗算し、重み係数Wmrc1(k)により重み付けされた変調シンボルをスペクトル合成部112に出力する。係数乗算部111は、係数乗算部110と同様に、FFT部106が出力する変調シンボルと、MRC係数算出部109が出力する重み係数Wmrc2(k)とをサブキャリアごとに乗算し、重み係数Wmrc2(k)により重み付けされた変調シンボルをスペクトル合成部112に出力する。
スペクトル合成部112は、係数乗算部110、111が出力した重み付けされた変調シンボルをサブキャリアごとに加算により合成して、合成した変調シンボルを合成信号切替部117に出力する。
【0021】
SC係数算出部113は、伝搬路における周波数選択性フェージングなどにより歪みが生じた受信信号を等化するために、チャネル応答推定部107、108が算出したチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)から重み係数Wsc1(k)、Wsc2(k)をサブキャリアごとに算出する。また、SC係数算出部113は、算出した重み係数Wsc1(k)を係数乗算部114に出力し、算出した重み係数Wsc2(k)を係数乗算部115に出力する。
ここで、SC係数算出部113が算出する重み係数Wsc1(k)は、チャネル応答推定値H1(k)の逆数(1/H1(k))であり、重み係数Wsc2(k)は、チャネル応答推定値H2(k)の逆数(1/H2(k))である。
【0022】
係数乗算部114は、FFT部105が出力する変調シンボルと、SC係数算出部113が出力する重み係数Wsc1(k)とをサブキャリアごとに乗算して、等化した変調シンボルをブランチ選択部116に出力する。係数乗算部115は、係数乗算部114と同様に、FFT部106が出力する変調シンボルと、SC係数算出部113が出力する重み係数Wsc2(k)とをサブキャリアごとに乗算して、等化した変調シンボルをブランチ選択部116に出力する。
ブランチ選択部116は、選択部120の制御により、係数乗算部114が出力する変調シンボルと、係数乗算部115が出力する変調シンボルとのいずれか一方をサブキャリアごとに選択して、合成信号切替部117に出力する。
合成信号切替部117は、選択部120の制御により、スペクトル合成部112が出力する変調シンボルと、ブランチ選択部116が出力する変調シンボルとのいずれか一方をサブキャリアごとに選択して、選択した変調シンボルを信号処理部(不図示)に出力する。
【0023】
選択部120は、チャネル応答推定部107、108が算出するチャネル推定応答値H1(k)、H2(k)と、係数乗算部114、115により等化された変調シンボルとに応じて、最大比合成法と選択合成法とのいずれを選択するかをサブキャリアごとに判定し、最大比合成法を選択する場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をし、選択合成法を選択する場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。
また、選択部120は、選択合成法を選択する場合、信号を受信したアンテナが互いに異なるFFT部105、106それぞれから出力される変調シンボルのいずれの変調シンボルを選択するかをサブキャリアごとに判定し、判定結果に応じてブランチ選択部116に変調シンボルを選択させる制御をする。
【0024】
図1(b)は、選択部120の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、選択部120は、チャネル応答推定値比較部121と、仮硬判定部122、123と、仮硬判定結果比較部124とを備える。
チャネル応答推定値比較部121は、チャネル応答推定部107が算出するチャネル応答推定値H1(k)と、チャネル応答推定部107が算出するチャネル応答推定値H2(k)との大きさをサブキャリアごとに比較する。また、チャネル応答推定値比較部121は、チャネル応答推定値H1(k)がチャネル応答推定値H2(k)より大きい場合、係数乗算部114から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる制御をする。
【0025】
また、チャネル応答推定値比較部121は、チャネル応答推定値H1(k)がチャネル応答推定値H2(k)以下の場合、係数乗算部115が出力する変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる制御をする。
ここで、チャネル応答推定値H1(k)、H2(k)の大きさとは、例えば、複素数で表されるチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)に、それぞれの複素共役を乗じた値(実数)のことである。
【0026】
仮硬判定部122は、係数乗算部114が出力する変調シンボルに対して硬判定を行い、硬判定結果を仮硬判定結果比較部124に出力する。仮硬判定部123は、仮硬判定部122と同様に、係数乗算部115が出力する変調シンボルに対して硬判定を行い、硬判定結果を仮硬判定結果比較部124に出力する。
仮硬判定結果比較部124は、仮硬判定部122が出力する硬判定結果と、仮硬判定部123が出力する硬判定結果とをサブキャリアごとに比較して、一致している場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させ、一致していない場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる。
【0027】
図2は、本実施形態における無線受信装置100の動作を示すフローチャートである。
まず、無線受信装置100において、仮硬判定部122、123は、等化された変調シンボルそれぞれの硬判定を行う(ステップS101)。
仮硬判定結果比較部124は、仮硬判定部122の硬判定結果と、仮硬判定部123の硬判定結果とが一致しているか否かをサブキャリアごとに判定する(ステップS102)。
【0028】
仮硬判定部122、123の判定結果が一致している場合(ステップS102:Yes)、選択部120は、最大比合成法による受信ダイバーシチを選択し、合成信号切替部117にスペクトル合成部112が出力する変調シンボルを選択させる(ステップS103)。
仮硬判定部122、123の判定結果が一致していない場合(ステップS102:No)、選択部120は、選択合成法による受信ダイバーシチを選択し、合成信号切替部117にブランチ選択部116が出力する変調シンボルを選択させる(ステップS104)。
【0029】
無線受信装置100は、上述のステップS101〜S104をサブキャリアごと、あるいは、予め定めた周波数区間ごとに行い、最大比合成法と選択合成法とのいずれか一方を用いて受信ダイバーシチ効果により受信性能を向上させる。
【0030】
上述のように、無線受信装置100は、2つのブランチ(受信系)の硬判定結果が異なる場合、すなわち、伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じる場合、最大比合成法に替えて選択合成法によるダイバーシチ受信を行う。2つのブランチの硬判定結果が異なるような受信状態の場合、2つのアンテナそれぞれのチャネル推定応答値に生じる差により、最大比合成法によるダイバーシチ効果は著しく低下する。無線受信装置100は、このような場合において、最大比合成法より受信性能を向上させることができる選択合成法によりダイバーシチ効果を得ることにより、受信性能を向上させることができる。
【0031】
また、無線受信装置100が選択合成法を選択する場合、2つのブランチのいずれを選択するかは、それぞれのブランチのチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)の大きさが大きい方のブランチを選択する。チャネル応答推定値の大きさにより選択することで、例えば、受信信号の信号強度が大きいものを選択した場合に比べ、ブランチの選択において、雑音電力の影響を低減させることができる。
【0032】
<第2実施形態>
図3は、第2実施形態における無線受信装置200の構成を示す概略ブロック図である。図3(a)に示すように、無線受信装置200は、アンテナ101、102と、受信部103、104と、FFT部105、106と、チャネル応答推定部107、108と、MRC係数算出部109と、係数乗算部110、111、114,115と、スペクトル合成部112と、SC係数算出部113と、ブランチ選択部116と、合成信号切替部117と、選択部220とを具備する。
【0033】
無線受信装置200は、第1実施形態の無線受信装置100(図1)と比べ、選択部120に替えて選択部220を具備する点、及び、選択部220には、FFT部105、106が出力する変調シンボルと、係数乗算部114、115が出力する等化された変調シンボルとが入力される点が異なる。また、無線受信装置200において、第1実施形態の無線受信装置100と同じ構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0034】
選択部220は、FFT部105、106の出力信号と、係数乗算部114、115により等化された変調シンボルとに応じて、最大比合成法と選択合成法とのいずれを選択するかをサブキャリアごとに判定する。また、選択部220は、最大比合成法を選択すると判定した場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。
【0035】
また、選択部220は、選択合成法を選択すると判定した場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。また、選択部220は、選択合成法を選択する場合、信号を受信したアンテナが互いに異なるFFT部105、106それぞれから出力される変調シンボルのうちいずれの変調シンボルを選択するかをサブキャリアごとに判定し、判定結果に応じてブランチ選択部116に変調シンボルを選択させる制御をする。
【0036】
図3(b)に示すように、選択部220は、ノッチ検出部221と、仮硬判定部122、123と、仮硬判定結果比較部124とを備えている。ノッチ検出部221は、FFT部105、106それぞれが出力する変調シンボルに対して信号強度を算出すると共に、FFT部105、106それぞれが出力する変調シンボルそれぞれに対して、隣接するサブキャリアの変調シンボルの信号強度が周波数選択性フェージングにより急峻に変化する、特に急峻に低下するノッチを検出する。ここで、変調シンボルの信号強度とは、例えば、複素数で表される変調シンボルに、それらの複素共役を乗じた値(実数)のことである。
【0037】
また、ノッチ検出部221は、FFT部105が出力する変調シンボルにノッチを検出した場合、ノッチに対応するサブキャリアについて、係数乗算部115から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる。また、ノッチ検出部221は、FFT部106が出力する変調シンボルにノッチを検出した場合、ノッチに対応するサブキャリアについて、係数乗算部114から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる。
【0038】
また、ノッチ検出部221は、FFT部105、106が出力する変調シンボルいずれにもノッチが検出されない場合、FFT部105から出力される変調シンボルの信号強度と、FFT部106から出力される変調シンボルの信号強度とを比較し、FFT部105から出力される変調シンボルの信号強度が大きいとき、FFT部105から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させ、FFT部106から出力される変調シンボルの信号強度が大きいとき、FFT部106から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる制御をする。
【0039】
上述の構成により、無線受信装置200は、2つのブランチ(受信系)の硬判定結果が異なる場合、すなわち、伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じる場合、最大比合成法に替えて選択合成法によるダイバーシチ受信を行う。このとき、選択部220に備えられたノッチ検出部221がそれぞれのブランチの受信信号スペクトル中にノッチが存在するか否かを検出し、受信性能を低下させるノッチに該当しない変調シンボルを選択する構成としたので、最大比合成法に替えて選択合成法とした場合でもダイバーシチ受信の性能が低下することを防ぐことができる。
【0040】
また、選択部220は、2つのブランチ(受信系)の硬判定結果が異なる場合、且つ、全てのブランチにノッチを検出しない場合、それぞれの変調シンボルの受信強度に応じてブランチを選択する。これにより、無線受信装置200は、信頼性の高いブランチを選択することで、受信性能を向上させることができる。
なお、無線受信装置200において、ノッチを検出しない場合、信号強度により、2つのブランチのいずれか一方を選択する構成としたが、第1実施形態の無線受信装置100と同様に、チャネル応答推定値により選択する構成としてもよい。
【0041】
<第3実施形態>
図4は、第3実施形態における無線受信装置300の構成を示す概略ブロック図である。図4(a)に示すように、無線受信装置300は、第1実施形態の無線受信装置100(図1)と比べ、選択部120に替えて選択部320を具備する点と、選択部120に替えて具備する選択部320には、係数乗算部114、115から出力される等化された変調シンボルが入力され、チャネル応答推定部107、108から出力されるチャネル応答推定値が入力されない点とが異なる。また、無線受信装置300において、第1実施形態の無線受信装置100、又は、第2実施形態の無線受信装置200と同じ構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0042】
選択部320は、係数乗算部114、115により等化された変調シンボルに応じて、最大比合成法と選択合成法とのいずれを選択するかをサブキャリアごとに判定し、最大比合成法を選択する場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をし、選択合成法を選択する場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。
また、選択部320は、選択合成法を選択する場合、信号を受信したアンテナが互いに異なるFFT部105、106それぞれから出力される変調シンボルのいずれの変調シンボルを選択するかをサブキャリアごとに判定し、判定結果に応じてブランチ選択部116に変調シンボルを選択させる制御をする。
【0043】
図4(b)に示すように、選択部320は、仮硬判定部122、123と、仮硬判定結果比較部124と、等化誤差算出部321、322と、等化誤差比較部323とを備える。等化誤差算出部321は、係数乗算部114から等化された変調シンボルが入力され、仮硬判定部122から出力される硬判定結果に対する当該変調シンボルに含まれる誤差を算出して、算出した誤差を等化誤差比較部323に出力する。等化誤差算出部322は、等化誤差算出部321と同様に、係数乗算部115から等化された変調シンボルが入力され、仮硬判定部123から出力される硬判定結果に対する当該当該変調シンボルに含まれる誤差を算出して、算出した誤差を等化誤差比較部323に出力する。
【0044】
等化誤差比較部323は、等化誤差算出部321、322から出力される誤差の大きさを比較し、等化誤差算出部321から出力される誤差の方が小さい場合、係数乗算部114から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させ、等化誤差算出部322から出力される誤差の方が小さい場合、係数乗算部115から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる制御をする。ここで、誤差の大きさとは、例えば、硬判定結果と等化誤信号との差(複素数)に、それらの複素共役を乗じた値(実数)のことである。
【0045】
上述の構成により、無線受信装置300は、2つのブランチ(受信系)の硬判定結果が異なる場合、すわなち、伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じる場合、最大比合成法に替えて選択合成法によるダイバーシチ受信を行う。このとき、選択部320が動作することにより、選択合成法を選択する場合、2つのブランチのうち、硬判定結果に対して差(誤差)の少ないブランチの変調シンボル、すなわち、等化誤差の少ない変調シンボルを選択することにより、選択合成法によるダイバーシチ効果を向上させることができる。
【0046】
<第4実施形態>
図5は、第4実施形態における無線受信装置400の構成を示す概略ブロック図である。図5(a)に示すように、無線受信装置400は、第1実施形態の無線受信装置100(図1)と比べ、選択部120に替えて選択部420を具備する点と、選択部120に替えて具備する選択部420には、係数乗算部114、115から出力される等化された変調シンボルが入力され、チャネル応答推定部107、108から出力されるチャネル応答推定値が入力されない点とが異なる。また、無線受信装置400において、第1実施形態から第3実施形態の無線受信装置100、200、300と同じ構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0047】
選択部420は、第3実施形態の選択部320と同様に、係数乗算部114、115により等化された変調シンボルに応じて、最大比合成法と選択合成法のいずれを選択するかをサブキャリアごとに判定する。また、選択部420は、最大比合成法を選択する判定をした場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。
【0048】
また、選択部420は、選択合成法を選択する判定をした場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。また、選択部420は、選択合成法を選択する判定をした場合、信号を受信したアンテナが互いに異なるFFT部105,106それぞれから出力される変調シンボルのうちいずれの変調シンボルを選択するかをサブキャリアごとに判定し、判定結果に応じてブランチ選択部116に変調シンボルを選択させる制御をする。
【0049】
図5(b)に示すように、選択部420は、仮硬判定部122、123と、等化誤差算出部321、322と、等化誤差比較部423と、仮硬判定結果比較部424と、切替判定部425とを備える。
等化誤差比較部423は、第3実施形態の等化誤差比較部323(図4)と同様に、等化誤差算出部321、322から出力される等化誤差の大きさをサブキャリアごとに比較し、等化誤差算出部321から出力される誤差の方が小さい場合、係数乗算部114から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させ、等化誤差算出部322から出力される誤差の方が小さい場合、係数乗算部115から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる制御をする。また、等化誤差比較部423は、等化誤差算出部321、322から出力される等化誤差の大きさの差を算出し、算出した差を切替判定部425に出力する。
【0050】
仮硬判定結果比較部424は、仮硬判定部122、123それぞれから出力される硬判定結果をサブキャリアごとに比較して、一致しているか否かを示す硬判定一致信号を切替判定部425に出力する。
切替判定部425には、仮硬判定結果比較部424から硬判定一致信号と、等化誤差比較部423から等化誤差の大きさの差とが入力される。また、切替判定部425は、硬判定一致信号が仮硬判定部122、123それぞれの硬判定結果が不一致であることを示し、且つ、等化誤差比較部423が出力する等化誤差の差が予め定めた基準値より大きい場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。すなわち、この場合、切替判定部425は、選択合成法を選択する。
【0051】
また、切替判定部425は、硬判定一致信号が仮硬判定部122、123の硬判定結果が一致していることを示す場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させ、硬判定一致信号が仮硬判定部122、123の硬判定結果の不一致を示し、且つ、等化誤差比較部423が出力する等化誤差の差が予め定めた基準以下の場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。すなわち、この場合、切替判定部425は、最大比合成法を選択する。
【0052】
上述のように、無線受信装置400は、2つのブランチ(受信系)の硬判定結果が異なる場合、すなわち、伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じる場合、最大比合成法に替えて選択合成法によるダイバーシチ受信を行う。2つのブランチの硬判定結果が異なるような受信状態の場合、2つのアンテナそれぞれのチャネル推定応答値に生じる差により、最大比合成法によるダイバーシチ効果は著しく低下する。無線受信装置400は、このような場合において、最大比合成法より受信性能を向上させることができる選択合成法によりダイバーシチ効果を得ることにより、受信性能を向上させることができる。
【0053】
更に、選択部420が、上述のように動作することにより、無線受信装置400は、2つのブランチの硬判定結果が異なったとしても、2つのブランチそれぞれの硬判定結果における誤差の差が予め定めた基準値より小さい場合、すなわち、2つのブランチの変調シンボルに含まれる誤差は少なく、最大比合成法に用いる信頼度情報にも誤差が少ないとして、第3実施形態の無線受信装置300に比べ、最大比合成法を選択する機会を増やしダイバーシチ効果による受信性能を向上させることができる。
【0054】
<第5実施形態>
図6は、第5実施形態における無線受信装置500の構成を示す概略ブロック図である。図6(a)に示すように、無線受信装置500は、第1実施形態の無線受信装置100(図1)に比べ、選択部120に替えて選択部520を具備する点が異なる。また、無線受信装置500において、既に説明した無線受信装置100〜400と同じ構成については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0055】
選択部520は、第1実施形態の選択部120と同様に、チャネル応答推定部107、108が算出するチャネル推定応答値H1(k)、H2(k)と、係数乗算部114、115により等化された変調シンボルとに応じて、最大比合成法と選択合成法とのいずれを選択するかをサブキャリアごとに判定する。
また、選択部520は、最大比合成法を選択すると判定した場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。
【0056】
また、選択部520は、選択合成法を選択すると判定した場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。また、選択部520は、選択合成法を選択すると判定した場合、信号を受信したアンテナが互いに異なるFFT部105,106それぞれから出力される変調シンボルのうちいずれかの変調シンボルを選択するかをサブキャリアごとに判定し、判定結果に応じてブランチ選択部116に変調シンボルを選択させる制御をする。
【0057】
図6(b)に示すように、選択部520は、仮硬判定部122、123と、仮硬判定結果比較部424と、チャネル応答推定値比較部521と、切替判定部525とを備える。
チャネル応答推定値比較部521は、チャネル応答推定部107、108から出力されるチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)それぞれの大きさの差を算出し、算出した差を切替判定部525に出力する。また、チャネル応答推定値比較部521は、チャネル応答推定部107、108から出力されるチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)の大きさを比較し、チャネル応答推定値H1(k)の方が大きい場合、係数乗算部114から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させ、チャネル応答推定値H2(k)の方が大きい場合、係数乗算部115から出力される変調シンボルをブランチ選択部116に選択させる制御をする。
【0058】
切替判定部525には、仮硬判定結果比較部424から硬判定一致信号と、チャネル応答推定値比較部521からチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)それぞれの大きさの差とが入力される。また、切替判定部525は、硬判定位置信号が仮硬判定部122、123それぞれの硬判定結果が不一致であることを示し、且つ、チャネル応答推定値比較部521が出力するチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)それぞれの大きさの差が予め定めた基準値より大きい場合、ブランチ選択部116から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる。すなわち、この場合、切替判定部525は、選択合成法を選択する。
【0059】
また、切替判定部525は、硬判定一致信号が仮硬判定部122、123の硬判定結果が一致していることを示す場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを
合成信号切替部117に選択させ、硬判定一致信号が仮硬判定部122,123の硬判定結果が不一致であることを示し、且つ、チャネル応答推定値比較部521が出力するチャネル応答推定値H1(k)、H2(k)それぞれの大きさの差が予め定めた基準値以下の場合、スペクトル合成部112から出力される変調シンボルを合成信号切替部117に選択させる制御をする。すなわち、この場合、切替判定部525は、最大比合成法を選択する。
【0060】
上述のように、無線受信装置500は、2つのブランチ(受信系)の硬判定結果が異なる場合、すなわち、伝搬路などの状況により信頼度情報に誤差又は誤りが生じる場合、最大比合成法に替えて選択合成法によるダイバーシチ受信を行う。2つのブランチの硬判定結果が異なるような受信状態の場合、2つのアンテナそれぞれのチャネル推定応答値に生じる差により、最大比合成法によるダイバーシチ効果は著しく低下する。無線受信装置500は、このような場合において、最大比合成法より受信性能を向上させることができる選択合成法によりダイバーシチ効果を得ることにより、受信性能を向上させることができる。
【0061】
更に、選択部520が、上述のように動作することにより、無線受信装置500は、2つのブランチの硬判定結果が異なったとしても、2つのブランチそれぞれのチャネル応答推定値の差が予め定めた基準値より小さい場合、すなわち、2つのブランチが同程度の信頼度の受信状態である場合、最大比合成法を選択することにより、第1実施形態の無線受信装置100に比べ、最大比合成法を選択する機会を増やしダイバーシチ効果による受信性能を向上させることができる。
【0062】
なお、上述の第1実施形態から第5実施形態において、無線通信端末は、2つのアンテナを備える構成について説明したが、3つ以上のアンテナを備える構成としてもよい。
また、上述の第1実施形態から第5実施形態において、最大比合成法を用いる構成を説明したが、最大比合成法に替えて等利得合成法を用いてもよい。
【0063】
なお、上述の第1実施形態から第5実施形態において、サブキャリアごとに最大比合成法及び選択合成法のいずれか一方を選択する構成としたが、複数の隣接するサブキャリアによって構成された周波数区間ごとに最大比合成法及び選択合成法のいずれか一方を選択すると構成としてもよい。例えば、N個の隣接するサブキャリアから周波数区間が構成される場合、N/2個以上のサブキャリアについて2つのブランチ(受信系)の硬判定結果が異なるとき、該当する周波数区間において、受信スペクトル中のノッチの有無、チャネル応答推定値、等化誤差に応じて最大比合成法と選択合成法とのうちいずれか一方を選択する。
【0064】
なお、上述の第1実施形態から第5実施形態において、仮硬判定結果比較部124、424が行う硬判定結果が一致している否かの判定は、変調シンボルが完全に一致しているか否かにより判定してもよいし、例えば、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation;16値直交振幅変調)、16QAM、256QAMなどを用いる場合、IQ平面上における第1象限〜第4象限のうち同じ象限に硬判定結果としての変調シンボルがマッピングされているか否かにより判定してもよい。
【0065】
上述の無線受信装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。その場合、上述した係数乗算部、MRC係数算出部、SC係数算出部、スペクトル合成部、ブランチ選択部、及び、選択部の処理は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われることになる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0066】
複数のアンテナにより信号を受信し、移動可能又は固定された受信装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0067】
100、200、300、400、500…無線受信装置
101、102…アンテナ
103、104…受信部
105、106…FFT部
107、108…チャネル応答推定部
109…MRC係数算出部
110、111、114、115…係数乗算部
112…スペクトル合成部
113…SC係数算出部
116…ブランチ選択部
117…合成信号切替部
120、220、320、420、520…選択部
121、521…チャネル応答推定値比較部
122、123…仮硬判定部
124、424…仮硬判定結果比較部
221…ノッチ検出部
321、322…等化誤差算出部
323、423…等化誤差比較部
425、525…切替判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアンテナごとに備えられ、該アンテナからマルチキャリア方式により受信した受信信号に対して硬判定を行う仮硬判定部と、
前記仮硬判定部それぞれの判定結果に応じて、最大比合成法又は等利得合成法と、選択合成法とから合成法を選択する選択部と、
前記選択部が選択した合成法により、前記受信信号から合成した信号を出力する合成信号切替部と
を具備する
ことを特徴とする無線受信装置。
【請求項2】
前記選択部は、
前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない場合、前記複数のアンテナごとに算出されたチャネル応答推定値の大きさに応じて前記複数のアンテナのうちずれか1つのアンテナから受信した信号を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信装置。
【請求項3】
前記選択部は、
前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない、且つ、前記複数のアンテナごとに算出されたチャネル応答推定値の大きさの互いの差が予め定めた基準値を超えた場合、前記選択合成法を選択する
ことを特徴とする請求項2に記載の無線受信装置。
【請求項4】
前記選択部は、
前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない場合、前記複数のアンテナから受信した信号ごとに、信号強度を算出すると共に、ノッチを検出し、算出した信号強度、及び、ノッチ検出結果に応じて、前記複数のアンテナのうちいずれか1つのアンテナから受信した信号を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信装置。
【請求項5】
前記選択部は、
前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない場合、前記複数のアンテナから受信した信号ごとに、受信した信号の等化後信号と、前記仮硬判定部の判定結果との差すなわち等化誤差を算出し、算出した等化誤差に応じて、前記複数のアンテナのうちいずれか1つのアンテナから受信した信号を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信装置。
【請求項6】
前記選択部は、
前記仮硬判定部それぞれの判定結果が一致しない、且つ、前記複数のアンテナごとに算出された等化誤差の大きさの互いの差が予め定めた基準値を超えた場合、前記選択合成法を選択する
ことを特徴とする請求項5に記載の無線受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate