説明

燃焼器具

【課題】場所を取らず、簡単にコンパクトな燃焼器具を提供する。
【解決手段】バーナ部9に燃焼空気を供給する燃焼ファン23のファンケース25と、バーナ部9に一旦貯留した燃油を供給する固定タンク18とを、置き台16上に並設して配置したもので、前記ファンケース25を扁平状として該扁平面で置き台16に設置すると共に、固定タンク18は徐々に上へ広がる擂り鉢状とし、更にこのファンケース25と固定タンク18とは一部を重合して設置したことで、器具の幅寸法を大きく詰めることが出来、極めてコンパクトな燃焼器具が提供されるものであり、更にファンケース25や固定タンク18を小さくする必要がないので、今までの性能、能力を維持しながらコンパクト化が可能で、安心して使用出来るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃油の燃焼によって発生する熱を用いて暖房等を行う燃焼器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものに於いては、バーナ部に燃焼空気を供給する燃焼ファンと、バーナ部に一旦貯留した燃油を供給する固定タンクとを、置き台上に並設して配置するものはあった。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特公平7−104049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところでこの従来のものでは、燃焼ファンと固定タンクとの間に大きなスペースがあり、又このスペースをなくして器具をコンパクト化しても、燃焼ファンのファンケースと固定タンクの大きさ分はそのまま残り、これ以上コンパクト化は出来ないものであった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明はこの点に着目し上記課題を解決する為、特にその構成を、バーナ部に燃焼空気を供給する燃焼ファンのファンケースと、バーナ部に一旦貯留した燃油を供給する固定タンクとを、置き台上に並設して配置したものに於いて、前記ファンケースを扁平状として該扁平面で置き台に設置すると共に、固定タンクは徐々に上へ広がる形状とし、更にこのファンケースと固定タンクとは一部を重合して設置したものである。
【発明の効果】
【0005】
この発明によれば、扁平状のファンケースと固定タンクを一部重合して設置することにより、器具の幅寸法を大きく詰めることが出来、極めてコンパクトな燃焼器具が提供されるものであり、更にファンケースや固定タンクを小さくする必要がないので、今までの性能、能力を維持しながらコンパクト化が可能で、安心して使用出来るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
次にこの発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
1は燃焼器具を構成する温風暖房機本体で、2は前面上部に備えられた合成樹脂製の操作部、3は温風を案内するルーバ4が取り付けられた温風吹出口、5は背面の温風取入口6にファンガード7を介して取り付けられた対流ファン、8は前記温風取入口6と温風吹出口3とを連通する送風ボックス、9は前記送風ボックス8内にバーナヘッド10を突出して設けられたバーナ部、11は前記バーナヘッド10を囲堯して燃焼空間を形成する燃焼筒、12は前記送風ボックス8内で前記燃焼筒11の真上に配設された遮熱板である。
【0007】
前記機器本体1の外装体は、前面を覆う前パネル13と、上面を覆う上面板14と、側面及び背面を覆う背面板15とを置き台16の上に固定して構成されている。
【0008】
次に17は灯油などの液体燃料を供給するカートリッジ式タンク、18はこのカートリッジ式タンク17からの燃油を一旦貯留する固定タンク、19は固定タンク18内の燃料量が所定量以下になるとオンするフロートスイッチ、20は固定タンク18内の燃料を送油管21及び送油ノズル22を介してバーナ部9へ圧送する電磁ポンプ、23は燃焼用空気を送風管24を介して送風する燃焼ファンである。
【0009】
前記固定タンク18は、徐々に上へ広がる擂り鉢状として、機器本体1の置き台16上に設置されるものであり、又燃焼ファン23のファンケース25は、扁平形状で扁平面側をしたにして置き台16上に設置され、このファンケース25の一側方は、擂り鉢状の固定タンク18下方側壁に接し、上方から見ると一部重合したように見えるもので、この重合によって器具の幅寸法を大きく詰めることが出来、極めてコンパクトな燃焼器具が提供されるものである。
【0010】
26は液体燃料を気化する気化器、27は前記気化器26を燃料が気化可能な温度まで加熱する気化ヒータ、28は前記気化器26の温度を検知する気化温度センサ、29はバーナヘッド8の外周に設けられた炎孔網、30は燃焼熱を気化器26へ回収する熱回収リング、31は気化ガスにスパーク放電して点火する点火器、32は炎の状態を監視するフレームロッドである。
【0011】
33はこの機器本体1の制御を行う制御装置であって、マイコン(図示せず)を中心に構成されている。34は前記操作部2に設けられた操作部基盤であり、操作部2に設けられた各種スイッチや表示ランプがこの操作部基盤34を介して前記制御装置33に接続されている。
【0012】
35は運転開始からの時間をカウントして所定時間(3時間)経過すると自動消火させる消し忘れタイマー手段で、36は予め設定されたタイマー時刻に機器の運転を開始させ、運転開始から所定時間(1時間)経過すると自動消火させるおはようタイマー手段で、37は残り燃料量が所定量以下になると前記電磁ポンプ20の駆動パルス数をカウント開始し、このカウントしたパルス数が所定値以上になると自動消火させる燃料切れ消火手段である。尚、この燃料切れ消火手段37は、残り燃料量が所定量以下になってから一定時間の経過で自動消火させるものや、残り燃料量が前記の所定量より少ない第2の所定量以下になったことをを第2のフロートスイッチにより検知して自動消火させるものでもよい。
【0013】
前記操作部2の中央には、室温や設定温度及び現在時刻やタイマー時間、警告文字を表示する表示部38を位置させ、この表示部38の向かって右側には、通常良く使用する直接燃焼に関係のあるスイッチで、機器の運転/停止を指示する運転スイッチ39と、前記消し忘れタイマー手段35のカウント時間をリセットして再度所定時間(3時間)のカウントを開始させる延長スイッチ40とを、運転スイッチ39を上にして上下に配置すると共に、設定温度の変更やタイマー時間の設定変更を行うアップスイッチ41とダウンスイッチ42を、設定値のアップと分を変更するアップスイッチ41を上にして、設定値のダウンと時を変更するダウンスイッチ42を上下に配置している。
【0014】
更に表示部38の向かって左側には、該表示部38の表示を温度表示、時刻表示、タイマー時間表示と切替る表示切替スイッチ43と、気化器26を保温して運転スイッチ39の運転指示から5秒で点火させる5秒点火スイッチ44とを、表示切替スイッチ43を上にして上下に配置すると共に、設定した時間に運転を開始させるタイマースイッチ45と、子供の悪戯を防止する為に運転スイッチ39の停止指示のみしか受け付けないようにするチャイルドロックスイッチ46とを、タイマースイッチ45を上にして上下に配置している。
【0015】
前記運転スイッチ39には運転ランプ47が設けられ、タイマースイッチ45にはタイマーランプ48が設けられており、更に各スイッチの操作時や何等かの警告時に音を発するブザー49が設けられているものである。
【0016】
50は操作部2内の表示部38下方に横長のバー状に設けられたカラー表示器で、運転中は視覚的に後退作用のある後退色の緑色に点灯し、且つ消し忘れタイマー手段35やおはようタイマー手段36による自動消火の一定時間前より緑色で点滅することにより消火を予告し、また残り燃料量が所定量以下となり燃料切れ消火手段37により消火する際には視覚的に進出作用のある進出色である赤色に点灯・点滅することで、より目に付きやすい色にて使用者に給油を促すものである。
【0017】
このカラー表示器50は、赤色及び緑色の二色に発光する発光部51とこの発光部51の光を周囲に拡散する拡散レンズ52とにより構成されている。
【0018】
この発光部51は、操作部2に貫通穴53を形成し、その一端底部に露呈する操作部基盤34に直接赤色LED54を2個と、緑色LED55の3個を交互に横一列に配置してなり、更にこの貫通穴53の他端に裏面に四角錐状の凹部を多数設けてプリズムとした拡散レンズ52を操作部2がフラットとなるようにはめ込んで構成されており、最後にはこの上から操作部2全体に印刷が施され、拡散レンズ52との対向部分は透明としたフイルム56を貼り付けるものである。
【0019】
次にこの実施形態の作動について、図10、図11のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、運転スイッチ39が押されると(ステップ1、以下S1と略す)、オン操作の確認音「ピッ」をブザー49から発し(S2)、運転スイッチ39に設けられた運転ランプ47を遅い点滅周期(0.5秒オン/0.5秒オフ)で点滅開始し(S3)、気化ヒータ27に通電開始して気化器26の予熱を開始し(S4)、確認音により操作が受け付けられたことと運転ランプ47の点滅状態により気化器26が予熱状態に入ったことがわかる。
【0020】
次に、気化温度センサ28が点火可能な温度を検知して予熱が完了すると(S5)、カラー表示器50の緑色LED55を点灯し(S6)、運転ランプ47を点滅から点灯に変化させて(S7)、燃焼ファン23、電磁ポンプ20、点火器31、対流ファン5を駆動して点火動作を行う(S8)。このように、カラー表示器50を緑や青などの後退色で点灯することで視覚的にうるさくすることなく燃焼を行っていることを表示する。
【0021】
運転が開始されると前記消し忘れタイマー手段35を作動させて運転時間のカウントを開始し(S9)、次にフロートスイッチ19がオンしたかをチェックする(S10)。
【0022】
前記S10で燃料量がフロートスイッチ19がオンするレベルまで減っていないと、消し忘れタイマー手段35のカウント時間が消火時間の15分前に達しているかをチェックし(S11)、消火時間の15分前であったら、ブザー49から「ピー・ピー・ピー」という報知音を発生させ(S12)、カラー表示器50の緑色LED53を遅い点滅周期(2秒オン/1秒オフ)で点滅させ(S13)、室温を表示していた表示部38のセグメントに「OFF」の文字を点滅表示(0.5秒オン/0.5秒オフ)して(S14)、ブザー49による音とカラー表示器50による光と表示部38による文字表示により自動消火が近いことを使用者に確実に知らせる。
【0023】
そして、消し忘れタイマー手段35のカウント時間が消火時間の10分前に達したら(S15)、再びブザー49から「ピー・ピー・ピー」という報知音を発生させ(S16)、自動消火が近いことを使用者に知らせる。
【0024】
更に消し忘れタイマー手段35のカウント時間が消火時間の3分前に達したら(S17)、再びブザー49から「ピー・ピー・ピー」という報知音を発生させ(S18)、そしてカラー表示器50の緑色LED55を遅い点滅周期から速い点滅周期(1秒オン/0.5秒オフ)に変更して点滅させ(S19)、自動消火までの残り時間が短くなったことを視覚的にわかりやすく使用者に知らせることができる。
【0025】
そして、消し忘れタイマー手段35のカウント時間が消火時間をカウントしたら(S20)、ブザー49から「ピー・ピー・ピー」という報知音を発生させて(S21)自動消火を行うことを音で報知し、カラー表示器50の緑色LED55及び運転ランプ47を消灯させ(S22、S23)、表示部38の「OFF」文字表示を点滅状態から点灯状態へと変化させ(S24)、そして燃焼ファン23、電磁ポンプ20、対流ファン5を駆動停止して消火動作を行う(S25)。
【0026】
消火動作を行った後に、運転スイッチ39がオフされると(S26)、オフ操作の確認音「ピピッ」をブザー49から発生させ(S27)、表示部38の「OFF」文字表示を消灯させ、時計表示にする(S28)。このように「OFF」文字表示は運転スイッチ39がオフされるまで継続するので、機器の運転が消し忘れタイマー手段35により消火されたことを消火後にも知ることができる。
【0027】
次に、前記S10で固定タンク18内の残り燃料量が所定量以下でフロートスイッチ19がオンした場合について説明すると、ブザー49から「ピピピッ」という報知音を3回連続で発生させ(S29)、カラー表示器50の緑色LED55を消灯し(S30)、同時にカラー表示器50の赤色LED54を遅い点滅周期(2秒オン/1秒オフ)で点滅開始し(S31)、さらに表示部38の「給油」という文字を点滅表示(1秒オン/0.5秒オフ)開始する(S32)。
【0028】
このように、カラー表示器50の表示を通常運転中の後退色である緑色から進出色である赤色に変えることで、残り燃料量が少なくなったことを視覚的により積極的且つわかりやすく表示し、更にブザー49による音とカラー表示器50による光と表示部38による「給油」という文字の表示により燃料切れによる自動消火が近いことを使用者に確実に知らせて給油を促す。
【0029】
次に、電磁ポンプ20の駆動パルス数をカウント開始し(S33)、このカウントしたパルス数が所定値以上かどうかを判定する(S34)。尚このカウントするパルス数の所定値は、固定タンク18内の燃料が完全に空にならないように設定されており、強燃焼で約20分、弱燃焼で約40分の燃焼が継続できる。
【0030】
ここでカウントしたパルス数が所定値に達した場合には(S34でYes)、ブザー49から「ピピピッ」という報知音を3回連続で発生させ(S35)、カラー表示器50の赤色LED54を遅い周期の点滅から速い周期(1秒オン/0.5秒オフ)の点滅に変えて点滅開始し(S36)、更に運転ランプ47を点灯状態から速い点滅周期(0.2秒オン/0.2秒オフ)での点滅状態に変えて(S37)、燃料切れによる自動消火が行われることを視覚的にわかりやすく使用者に知らせた後に、燃焼ファン23、電磁ポンプ20、対流ファン5を駆動停止して消火動作を行う(S38)。
【0031】
この消火動作を行った後も、運転スイッチ39がオフされるまではカラー表示器50の赤色LED54及び運転ランプ47及び表示部38の「給油」という文字の点滅表示を継続するようにしているので、運転終了後もカラー表示器50の赤色LED54の速い点滅を継続して、消火時に使用者が機器本体1の近くにいなかった場合にも燃料切れで運転が停止したことを離れた位置からも明確にわかるように表示でき、さらに給油が必要であることを強く訴えることができ、使い勝手のよいものである。
【0032】
次に、運転スイッチ39がオフされると(S39)、オフ操作の確認音「ピピッ」を発生させ(S40)、カラー表示器50の赤色LED54及び運転ランプ47及び表示部38を消灯させる(S41、S42、S43)ので、使用者が給油を行う意志がないときは、運転スイッチ39をオフ操作すれば消灯させることができるので、カラー表示器50の赤色LED54の点滅表示が視覚的にうるさく感じ邪魔であるときにも容易に対応できるものである。
【0033】
このように、運転開始から所定時間の経過による自動消火の予告は前記カラー表示器50を緑色(緑、青などの後退色)に点滅することで行い、残り燃料量が少なくなったことによる自動消火の予告は前記カラー表示器50を赤色(赤、黄などの進出色)に点滅することで視覚に強く訴えて注意をより積極的に喚起可能にしたので、カラー表示器50の発色を確認すれば自動消火の予告の原因が明確にわかり、使用者は延長スイッチ40を押したり給油を行うなどして適切な対応をすることができ、使い勝手がよい。
【0034】
また、運転スイッチ39のオン操作で点灯(点滅)し、オフ操作で消灯して運転中であることを表示する運転ランプ47と、燃焼中であることを表示しさらに自動消火が行われることを予告するカラー表示器50とを独立して別体に設けたので、運転スイッチ39の操作の確認は運転スイッチ39の近傍に設けた運転ランプ47にて操作する手元で確認でき、また燃焼中であることと自動消火が行われることの予告は、操作部2で大きく表示されるカラー表示器50でも容易に確認でき、機器の現在の運転状態をより多く且つわかりやすく表示できるもので、非常に使い勝手がよいものである。
【0035】
次に、フロートスイッチ19がオンしてから消火するまでの約20〜40分の間に消し忘れタイマー手段35により自動消火される場合が考えられるが、この時の作動について説明する。
【0036】
前記S10でフロートスイッチ19がオンすると、ブザー49から「ピピピッ」という報知音を3回連続で発生させ(S29)、それまで点灯していたカラー表示器50の緑色LED55を消灯し(S30)、同時にカラー表示器50の赤色LED54を遅い点滅周期(2秒オン/1秒オフ)で点滅開始し(S31)、更に表示部38の「給油」という文字を点滅表示(1秒オン/0.5秒オフ)開始し(S32)、そして電磁ポンプ20の駆動パルス数をカウント開始する(S33)。
【0037】
次にカウントしたパルス数が所定値以上かを判定し、ここでは所定値以下であるので(S34でNo)、消し忘れタイマー手段35のカウントした時間が消火時間の15分前であるかをチェックする(S44)。
【0038】
この消し忘れタイマー手段35のカウント時間が消火時間の15分前であった場合は(S44でYes)、ブザー49から「ピー・ピー・ピー」という報知音を発し(S45)、カラー表示器50の表示は変更せず赤色LED54の遅い点滅を継続した状態で、室温を表示していた表示部38のセグメントに「OFF」の文字を点滅表示させて(S46)、消し忘れタイマー手段35による自動消火が近いことを使用者に知らせる。
【0039】
そして再びS34に戻りパルス数が所定値に達していないのでS44へ進み、S44でNoであるのでS47へ進み、同じように消し忘れタイマー手段35のカウント時間が消火時間の10分前かどうかをチェックする。消火時間の10分前になると15分前と同様にカラー表示器50の表示は変更せず赤色LED54の遅い点滅を継続した状態でブザー49から「ピー・ピー・ピー」という報知音を発して(S48)消し忘れタイマー手段35による自動消火が近いことを使用者に知らせる。また消火時間の3分前も同様である。
【0040】
そして消し忘れタイマー手段35のカウント時間が消火時間に達すると(S50)、ブザー49から「ピー・ピー・ピー」という報知音を発し(S51)、カラー表示器50の赤色LED54及び運転ランプ47を消灯し(S52、S53)、表示部38の「OFF」文字表示を点滅から点灯に変えて(S54)、消し忘れタイマー手段35による自動消火が行われることを報知したら、燃焼ファン23、電磁ポンプ20、対流ファン5を駆動停止して消火動作を行う(S55)。
【0041】
消火動作を行った後に、運転スイッチ39がオフされると(S56)、オフ操作の確認音「ピピッ」を発生させ(S57)、表示部38の「OFF」文字表示及び給油文字表示を消灯させる(S58、S59)。このように「OFF」文字表示及び給油文字表示は運転スイッチ39がオフされるまで継続するので、機器の運転が消し忘れタイマー手段35により消火されたこと及び残り燃料量が少なくなっていることを消火後に知ることができる。
【0042】
尚、消し忘れタイマー手段35により報知音を発してから、消し忘れタイマー手段35の消火時間が来る前に(S44〜S50)、電磁ポンプ20のパルス数が所定値以上になった場合は、前記S34でYesとなり前記S35〜S43の動作を行い、カラー表示器50を赤色で速い点滅周期で点滅させるようにして、燃料切れで運転が停止したことを離れた位置からも明確にわかるように表示する。
【0043】
また、前記S10でフロートスイッチ19がオンする前に、消し忘れタイマー手段35により報知音を発してから消し忘れタイマー手段35の消火時間が来る前に(S11〜S20)、残り燃料量が減ってフロートスイッチ19がオンすると(S10でYes)、前記S29へ進み、カラー表示器50を赤色の遅い点滅周期で点滅させて、燃料切れ(S34でYes)か、運転開始から3時間経過(S50でYes)のどちらか早い方の消火制御を行う。
【0044】
このように、一度カラー表示器50を緑色で点滅表示を開始しても、残り燃料量が少なくなったときはカラー表示器50を赤色の点滅表示に変えて、消し忘れタイマー手段35による消火予告よりも残り燃料量が少なくなったことを優先してカラー表示器50に表示するようにしているので、残り燃料量が少なくなったことを確実に知ることができる。
【0045】
また、燃料切れ消火手段37により消火されたときは、給油を行わなければ再度運転開始してもすぐ消えてしまうので、給油の必要性を確実に報知するため消火後もカラー表示器50を進出色である赤色で速い点滅を行わせて燃料切れで消火したことを視覚的に積極的に報知し、また、消し忘れタイマー手段35により消火された時は、運転スイッチ39を再投入するだけで他の復帰作業を必要とせずに再度運転開始して運転継続できるので、カラー表示器50は消灯しておくものである。
【0046】
次に、タイマースイッチ45がオンされ、おはようタイマー手段36がセットされた場合について前記の消し忘れタイマー手段36による自動消火と違う部分について説明すると、図10のS1〜S9までが図12のS60〜S70に入れ替わるもので、先ず、タイマースイッチ45がオンされると(S60)、オン操作の確認音「ピッ」をブザー49から発し(S61)、タイマースイッチ45に設けられたタイマーランプ48を点灯する(S62)。
【0047】
そして、タイマー時刻に達すると(S63)、運転ランプ47を遅い点滅周期(0.5秒オン/0.5秒オフ)で点滅開始し(S64)、気化ヒータ27に通電開始して気化器26の予熱を開始し(S65)、気化温度センサ28が点火可能な温度を検知して予熱が完了すると(S66)、カラー表示器50の緑色LED55を点灯し(S67)、運転ランプ47を点滅から点灯に変化させて(S68)、燃焼ファン23、電磁ポンプ20、点火器31、対流ファン5を駆動して点火動作を行う(S69)。
【0048】
そして、運転開始から1時間のタイマー(便宜的に消し忘れタイマーと表す)のカウントを開始する(S70)。その後は消し忘れタイマーのカウント時間が1時間であることを除いて図10のS10以降と同一であるので説明を省略する。
【0049】
尚、このおはようタイマー手段36はタイマースイッチ45のオフ操作によって解除されるもので、運転スイッチ39のオフ操作では解除されず、翌日のタイマー時刻が来れば前記S63からのステップを繰り返して動作するものである。
【0050】
更に上記の各種作動を行わせる為の操作部2に備えられた各種操作スイッチの配置は、表示部38を中央に設け、向かって右側に通常良く使用する直接燃焼に関係するスイッチ類である運転スイッチ39、延長スイッチ40、アップスイッチ41、ダウンスイッチ42をまとめたことで、大半を占める右利きでは、重要で操作回数の多いスイッチを表示部38を見ながら容易に操作出来、操作がやりやすく誤操作する心配もなく使用勝手が極めて良いものであり、更に補助的な機能のスイッチである表示切替スイッチ43、5秒点火スイッチ44、タイマースイッチ45、チャイルドロックスイッチ46を左側に配置したことで、誤って操作されることがなく確実な操作が可能で、常に安心して使用出来るものである。
【0051】
また、運転スイッチ39と延長スイッチ40は、運転スイッチ39を上にして上下に配置され、アップスイッチ41とダウンスイッチ42は、アップスイッチ41を上にして上下に配置され、表示切替スイッチ43と5秒点火スイッチ44は、表示切替スイッチ43を上にして上下に配置され、タイマースイッチ45とチャイルドロックスイッチ46は、タイマースイッチ45を上にして上下に配置されているので、操作部2全体をコンパクトにすることが出来、機器全体がコンパクトなものの操作部分に最適であり、場所を取らない操作部2が実現され、しかも運転スイッチ39と延長スイッチ40や、アップスイッチ41とダウンスイッチ42のように、関連するスイッチが上下配置され、主たるスイッチの運転スイッチ39が上であったり、増える操作のアップスイッチ41が上であるから、非常に分かり易く且つ操作しやすく、更に誤動作の心配がなくなるものであり、目の不自由な人でも容易に操作出来るものである。
【0052】
一方カラー表示器50によって、運転開始からの時間経過による自動消火が行われるのか燃料切れによる自動消火が行われるのかを離れた位置からも容易且つ確実に確認出来るので、使用者は消火予告の原因に応じて適切な対応をすることが出来、非常に使い勝手が良く、更にカラー表示器50を操作部2に備えることで、機器の運転状態を各種スイッチを操作しながら容易に知ることが出来、的確な操作が行えるものであり、しかも表示が全て操作部内であることで、極めて見やすいものである。
しかも、カラー表示器50が表示部38の直ぐ下にあることで、カラー表示器50の表示と一緒に文字表示等を見ることが出来、状況確認が容易に素早く行え便利である。
【0053】
また、カラー表示器50は操作部2に形成した貫通穴51に露呈する操作部基盤34に直接発光部51を取付けた構成なので、別部品やリード線がいらず、構成も簡単であり、極めて安価にカラー表示器50を提供出来、コトスダウンを図ることが可能である。
【0054】
要するに扁平状のファンケース25と固定タンク18を一部重合して設置することにより、器具の幅寸法を大きく詰めることが出来、極めてコンパクトな燃焼器具が提供されるものであり、更にファンケース25や固定タンク18を小さくする必要がないので、今までの性能、能力を維持しながらコンパクト化が可能で、安心して使用出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明一実施形態の燃焼器具の外観斜視図。
【図2】同本体の断面図。
【図3】同燃焼系の断面図。
【図4】同制御系の構成図。
【図5】同操作部の正面図。
【図6】同カラー表示器の分解説明図。
【図7】同カラー表示器の断面図。
【図8】同要部の平面図。
【図9】同要部の正面図。
【図10】同作動を示すフローチャート。
【図11】同作動を示すフローチャート。
【図12】同作動を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0056】
9 バーナ部
16 置き台
18 固定タンク
23 燃焼ファン
25 ファンケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナ部に燃焼空気を供給する燃焼ファンのファンケースと、バーナ部に一旦貯留した燃油を供給する固定タンクとを、置き台上に並設して配置したものに於いて、前記ファンケースを扁平状として該扁平面で置き台に設置すると共に、固定タンクは徐々に上へ広がる擂り鉢状とし、更にこのファンケースと固定タンクとは一部を重合して設置した事を特徴とする燃焼器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−78119(P2006−78119A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−264030(P2004−264030)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】