田植機
【課題】高重心化を回避し、視認性のよい、コンパクトな予備苗載せ台を備えた田植機を提案することにある。
【解決手段】予備苗載せ台14を、予備苗を支持する苗スクイ板Bを着脱自在に取り付ける枠フレーム部Aを備えて構成してある。枠フレーム部Aにおける前端側に苗スクイ板Bの前端部を受け入れ保持する受け金具67Dと、枠フレーム部Aにおける後端側に半円弧状部67Gを設けて苗スクイ板Bの上端水平部70Aを嵌め込み装着して、苗スクイ板の枠フレーム部Aに取り付ける取付姿勢を固定させ、枠フレーム部Aが機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されている。
【解決手段】予備苗載せ台14を、予備苗を支持する苗スクイ板Bを着脱自在に取り付ける枠フレーム部Aを備えて構成してある。枠フレーム部Aにおける前端側に苗スクイ板Bの前端部を受け入れ保持する受け金具67Dと、枠フレーム部Aにおける後端側に半円弧状部67Gを設けて苗スクイ板Bの上端水平部70Aを嵌め込み装着して、苗スクイ板の枠フレーム部Aに取り付ける取付姿勢を固定させ、枠フレーム部Aが機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予備苗載せ台を備えてある田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
田植機において、予備苗載せ台は、エンジンボンネットの両横側方に設けてあった(特許文献1)。
【0003】
上記した構成のものにおいては、予備苗載せ台が、エンジンボンネットの両横側方に大きく張り出して設けてあるので、田植機としての大型のものでないと上記したような予備苗載せ台を設けることはできず、小型の田植機に適用し難い面があった。
そこで、本出願人らにおいて、予備苗載せ台をエンジンボンネットの上方に配置構成したものを提案した。このものの具体的構成は、エンジンボンネットを支持する機体から、左右一対のアングル状に曲げ形成した棒状部材を立設し、その棒状部材の上端部を機体前方側に向けて片持ち状に延設してフレーム部を構成し、片持ち状に延設した上端部同士に亘って棒状材を網目状に組み付けた予備苗支持部材を組み付け固定していた(非特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】実用登録第2507685号(段落〔0012〕、図1、2)
【非特許文献1】特願2007−318685号(段落〔0058〕、図1、3、4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1に記載した発明においては、予備苗載せ台の構成として、コンパクトなものとなり、小型の田植機に対応した予備苗載せ台の構造を提案することができた。
しかし、予備苗を支持する予備苗支持部材がフレーム部に対して取り付け固定されているので、ボンネットを開閉する操作を行う場合に干渉を回避するために、予備苗支持部材の位置を高位置に配置する必要があり、田植機としての高重心化を招来し、運転操作性を低下させる虞があった。
また、予備苗支持部材が網目状に棒状材を組み付けたものであるので、作業者の視界を妨げるものであり、走行車輪の接地部位等を監視し難くなる虞もあった。
【0006】
本発明の目的は、高重心化を回避し、視認性のよい、コンパクトな予備苗載せ台を備えた田植機を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔構成〕
請求項1にかかる発明の特徴構成は、予備苗載せ台を、予備苗を支持する予備苗支持部材を着脱自在に取り付けるフレーム部を備えて構成し、前記予備苗支持部材を前記フレーム部に取り付ける取付姿勢を固定させる姿勢固定機構を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0008】
〔作用効果〕
本第1発明の構成によると、予備苗支持部材を着脱自在に構成できるので、視認性を確保する場合や他の機器との干渉を回避するために、取り外すことができる。
これによって、予備苗支持部材を機体において他の機器との干渉を回避するために高位置に設ける必要はなく、重心位置が高位置になることを回避できる。
しかも、予備苗支持部材をフレーム部に取り付けた状態で取付姿勢が姿勢固定機構によって固定され、予備苗支持部材を着脱自在な構成にしながら、取付た状態では予備苗支持部材の取付姿勢を安定させることができ、苗載置状態が安定する田植機を提供できるに至った。
【0009】
〔構成〕
請求項2にかかる発明の特徴構成は、前記フレーム部が機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0010】
〔作用効果〕
本第2発明の構成によると、前記フレーム部が機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されているので、フレーム部を十分な強度で支持することが可能になり、かつ、このフレーム部が取り付けられている機体フレーム等の補強材としても機能する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る歩行型田植機の全体側面図である。図2は、本発明の実施例に係る歩行型田植機の全体平面図である。これらの図に示すように、本実施例に係る歩行型田植機は、一つの駆動自在な走行車輪1によって自走する自走車を装備して構成される。自走車の機体前端部にはエンジン2が、機体後端部には操縦ハンドル3が装備された操縦部4が装備される。前記走行車輪1の後部付近で機体フレーム5に機体横方向に並べて支持させた二つの苗植付機構6,6と、前記機体フレーム5の下部に機体横方向に並べて支持させた二つの接地フロート7,7とを有した苗植付け部8が備えられている。
【0012】
この歩行型田植機は、二条の苗植付け作業を行う。
すなわち、前記走行車輪1は、前記機体フレーム5に上下揺動自在に支持された車輪駆動ケース10の遊端部に駆動自在に支持されており、前記車輪駆動ケース10が油圧シリンダ11によって揺動操作されることによって機体フレーム5に対して昇降操作される。走行車輪1が昇降操作されると、機体フレーム5が地面に対して昇降操作され、苗植付け部8は、前記二つの接地フロート7,7が田面に接地した下降作業状態と、前記接地フロート7が田面から上昇した上昇非作業状態とに昇降する。
【0013】
前記自走車は、前記エンジン2の上方に設けたエンジン用の燃料タンク12と、この燃料タンク12及び前記走行車輪1の上方を覆うボンネット13と、このボンネット13の後端側の上方に位置した予備苗載せ台14とを備えている。
【0014】
図3及び図5に示すように、前記機体フレーム5は、前記エンジン2を支持するミッションケース15と、このミッションケース15から機体後方向きに延出した左右一対の機体メインフレーム16,16と、前記左右一対の機体メインフレーム16,16の後端部に連結したハンドルフレーム17、前記左右一対の機体メインフレーム16,16のうちの左側の機体メインフレーム16の後端部に下端部が連結された機体上下向きの支柱フレーム18と、前記左右一対の機体メインフレーム16,16のうちの右側の機体メインフレーム16の後端部に下端部が連結された機体上下向きの伝動ケース19と、前記支柱フレーム18と前記伝動ケース19との上端側に下端側が連結している枠フレーム部Aのアーチ状フレーム70とそのアーチ状フレーム70の基部どうしを連結する機体横向きの連結フレーム20とを備えて構成してある。
【0015】
図3に示すように、ハンドルフレーム17は、左右一対のハンドルフレーム本体17a,17aと、左右一対のフレーム本体17a,17aの上端部を連結する後記するチャンネル形の連結フレーム17cとを備えている。
【0016】
図3,6,7に示すように、ミッションケース15は、エンジン2の下部の機体左横側の側壁部に連結されたミッションケース本体15aと、このミッションケース本体15aの下部から機体右横向きにエンジン2の下方を通って延出した筒形の走行出力ケース部15bと、ミッションケース本体15aの下部から機体右横向きにエンジン2の下方を通って走行出力ケース部15bと平行に延出した筒形の植付け出力ケース部15cとを備えている。
【0017】
ミッションケース本体15aは、エンジン2の側壁部から機体左横向きに突出した出力軸2aに一対の入力ギヤ21,21が連結しているミッションMを収容している。このミッションMは、一対の入力ギヤ21,21を有した変速ミッション部22と、この変速ミッション部22の走行用出力ギヤ23にギヤ24を介して連動した走行クラッチ部25と、変速ミッション部22の植付け用出力ギヤ26の駆動力が伝達される株間変速部30と、この株間変速部30の出力軸32から伝動されるギヤ27を介して入力されるトルクリミッター部28と、このトルクリミッター部28に連動している植付けクラッチ部35とを備えている。
【0018】
図3に示すように、走行出力ケース部15bは、走行クラッチ部25から動力伝達される走行用出力軸36の一端側を収容している。植付け出力ケース部15cは、植付けクラッチ部35から動力伝達される植付け用出力軸37の一端側を収容している。植付け出力ケース部15cは、走行出力ケース部15bよりも少し機体前方側に、走行出力ケース部15bよりも少し低い配置高さで位置しており、植付け用出力軸37と走行用出力軸36とは、植付け用出力軸37が走行用出力軸36よりも機体前方側に走行用出力軸36よりも少し低い配置高さで位置する状態で機体前後方向に並んでいる。
【0019】
車輪駆動ケース10は、走行出力ケース部15bにおける延出端部に上下揺動自在に支持されている。この車輪駆動ケース10は、車輪駆動ケース10の後端部から機体左向きに突出した車軸1aを介して走行車輪1を回転自在に支持し、車輪駆動ケース10に収容された回転軸38で走行用出力軸36の駆動力を車軸1aに伝達すことによって走行車輪1に伝達する。
【0020】
左右一対の機体メインフレーム16,16は、この機体メインフレーム16の後端部から走行車輪1が位置する側(機体内側)に突出した駆動軸39を介して左右一対の苗植付機構6,6のうちの左側あるいは右側の苗植付機構6を支持している。この左右一対の機体メインフレーム16,16は、植付け用出力軸37の駆動力を機体メインフレーム16に収容された回転軸40によって苗植付機構6の駆動軸39に伝達するよう伝動ケースになっている。
【0021】
つまり、ミッションケース15は、図4に示すように、エンジン2の出力軸2aの駆動力を変速ミッション部22によって高速と低速との二段階に変速して走行用と植付け用とに分配し、走行用に分配した駆動力を、走行クラッチ部25を介して走行用出力軸36に伝達してこの走行用出力軸36から車輪駆動ケース10に伝達することによって走行車輪1に伝達する。このミッションケース15は、変速ミッション部22によって植付け用に分配した駆動力を、株間変速部30とトルクリミッター部28と植付けクラッチ部35とを介して植付け用出力軸37に伝達してこの植付け用出力軸37から左右一対の機体メインフレーム16,16に伝達することによって左右一対の苗植付機構6,6に伝達する。
【0022】
図3に示すように、走行車輪1は、機体平面視で自走車の左右方向での中心線CLの線上に位置している。車輪駆動ケース10は、走行車輪1に対して機体右横側に偏倚しており、車輪駆動ケース10の重量が中心線CLよりも機体右横側で自走車に掛かることから、ミッションケース15と伝動ケース19とは、自走車の左右重量をバランスさせやすくして機体フレーム5を構成する。
【0023】
すなわち、ミッションケース15の変速ミッション部22が内部に位置する部位での重量が他の部位での重量よりも大になり、ミッションケース15の重量は、変速ミッション部22が位置する部位で自走車に掛かるとみなすことができる。ミッションケース15は、これの内部に位置する変速ミッション部22が走行車輪1に対して車輪駆動ケース10が位置する側と反対の機体左横側に偏倚し、ミッションケース15の重量が中心線CLに対して車輪駆動ケース10と伝動ケース19との重量が掛かる側とは反対側で自走車に掛かる状態で機体フレーム5を構成する。伝動ケース19は、走行車輪1に対してミッションケース15の変速ミッション部22が位置する側と反対の機体右横側に偏倚し、伝動ケース19の重量が車輪駆動ケース10の重量と共に中心線CLに対してミッションケース15の重量が掛かる側とは反対側で自走車に掛かる状態で機体フレーム5を構成する。
【0024】
図6、7,15に示すように、伝動ケース19は、走行車輪1の上下位置変化にかかわらず機体側面視で伝動ケース19の下端側と走行車輪1の後端部とが重合する配置で支持されており、伝動ケース19の重量が走行車輪1の近くで自走車に掛かる状態で機体フレーム5を構成する。
【0025】
図1,16,17に示すように、自走車は、ミッションケース本体15aの上部に連設された油圧ユニット48を備え、この油圧ユニット48が備える車輪昇降弁47と左右一対の接地フロート7,7の前端側とを連動させている連動機構60を備えており、走行車輪1の圃場の耕盤凹部への入り込みや耕盤突部への乗り上がりにかかわらず、左右一対の苗植付機構6,6の苗植え深さを一定あるいはほぼ一定に維持する。
つまり、車輪昇降弁47は、油圧シリンダ11を伸縮操作して車輪駆動ケース10を揺動昇降操作することにより、走行車輪1を機体フレーム5に対して昇降操作する。
【0026】
図1及び図2に示すように、左右一対の接地フロート7,7の後端側は、接地フロート7の上面側に固定された後ブラケット50と、ハンドルフレーム17のメインフレーム17aに支持された機体横向きのフロート支点パイプ51から延出された支持アーム52に後ブラケット50を連結している連結ピン53とを介し、支持アーム52に回転自在に支持されている。
【0027】
図3,5,16に示すように、左右一対の接地フロート7,7の前端部は、接地フロート前端部に固定された第1前ブラケット54と、この第1前ブラケット54に後端部が回転自在に連結された連結リンク55とを介し、この連結リンク55の前端側に位置する長孔55aに摺動自在に係入するように構成して機体メインフレーム16に固定された機体横向きの支軸56に支持されている。
【0028】
すなわち、左右一対の接地フロート7,7は、フロート後端側で、かつ苗植付機構6の苗植付け箇所の近くに位置する連結ピン53の機体横向き軸芯まわりに機体フレーム5に対して上下揺動するよう支持されており、走行車輪1が耕盤凹部に入り込み、機体フレーム5が田面に対して下降して苗植付機構6の植付け深さが設定深さよりも深くなると、接地フロート7の前端側が接地反力によって上昇する。走行車輪1が耕盤突部に乗り上がり、機体フレーム5が田面に対して上昇して苗植付機構6の植付け深さが設定深さよりも浅くなると、接地フロート7の前端側がフロート重量によって下降する。
【0029】
図1,16,17に示すように、連動機構60は、車輪昇降弁47の回転操作軸47aに一体回転自在に連結された弁切り換え体61と、機体フレーム5に機体横向き姿勢で支持された支軸62と、この支軸62の一端側に中間部が回転自在に支持された連動リンク63と、支軸62から機体後方向きに揺動自在に延出した左右一対の揺動杆64,64と、左側の揺動杆64の延出端部を左側の接地フロート7の前記第1前ブラケット54に隣接する第2前ブラケット59に連結している連動ロッド65と、右側の揺動杆64の延出端部を右側の接地フロート7の第1前ブラケット54に隣接する第2前ブラケット59に連結している連動ロッド65とを備えて構成してある。
【0030】
左右一対の揺動杆64,64は、支軸62の軸芯まわりに各別に揺動する。この左右一対の揺動杆64,64は、左側の揺動杆64の基部と、右側の揺動杆64のアーム部64aとにわたって取り付けた連動ピン66を備えている。弁切り換え体61は、これのアーム部61aに連結されたスプリング79によって下降操作側に揺動付勢されている。スプリング79は、弁切り換え体61を揺動付勢することにより、弁切り換え体61のローラで成る受動部61bと連動リンク63の操作アーム部63aとが当接し合うように、かつ、連動リンク63の突部で成る受動部63bと連動ピン66とが当接し合うように連動リンク63を揺動付勢している。
【0031】
図1,16,17に示すように、左右一対の接地フロート7,7の前端側が共に基準位置から上昇すると、左右一対の揺動杆64,64が共に連動ロッド65によって上昇操作される。すると、連動ピン66が全体にわたって上昇操作されて連動リンク63の受動部63bに押し上げ作用し、連動リンク63が支軸62の軸芯まわりに揺動操作されてアーム部63aを下降させ、このアーム部63aが弁切り換え体61の受動部61bに押圧作用して弁切り換え体61を揺動操作し、弁切り換え体61が車輪昇降弁47を車輪下降側に切り換え操作する。
【0032】
左右一対の接地フロート7,7の前端側が共に基準位置から下降すると、左右一対の揺動杆64,64が共に連動ロッド65によって下降操作される。すると、連動ピン66が全体にわたって下降操作され、連動リンク63がスプリング67によって支軸62の軸芯まわりに揺動操作されてアーム部63aを上昇させ、弁切り換え体61がスプリング67によって揺動操作されて車輪昇降弁47を車輪上昇側に切り換え操作する。
【0033】
左右一対の接地フロート7,7の一方の前端側が基準位置から上昇し、他方の前端側が基準位置から下降した場合、左右一対の揺動杆64,64が互いに逆方向に昇降操作される。すると、連動ピン66は、連動リンク63の受動部63bに対して一端側が下降し、他端側が上昇した傾斜状態に操作されて連動リンク63を揺動操作せず、連動リンク63が中立姿勢を維持し、弁切り換え体61が中立状態に維持されて車輪昇降弁47を中立位置に操作する。
【0034】
すなわち、連動機構60は、左右一対の接地フロート7,7が共に基準位置から上昇揺動すると、この上昇揺動によって車輪昇降弁47を車輪上昇側に切り換え操作し、左右一対の接地フロート7,7が共に基準位置から下降揺動すると、この下降揺動によって車輪昇降弁47を車輪下降側に切り換え操作し、左右一対の接地フロート7,7が基準位置から互いに逆方向に昇降した場合、車輪昇降弁47を中立状態に維持するように左右一対の接地フロート7,7と車輪昇降弁47とを連動させている。
【0035】
予備苗載せ台14の構成について説明する。図6,7、及び、図11〜15に示すように、予備苗載せ台14は、予備苗を載置する予備苗支持部材としての苗スクイ板Bと苗スクイ板Bを着脱自在に支持するフレーム部としての枠フレーム部Aとで構成する。枠フレーム部Aは、苗スクイ板Bの後端部を支持するアーチ状フレーム70と、このアーチ状フレーム70の上端部より前方に向けて延出してある丸棒フレーム67とでなる。
【0036】
図11〜15に示すように、丸棒フレーム67は、アーチ状フレーム70の上端水平部70Aの後方において略沿った状態に配置されている後端部67Aと、後端部67Aの左右両端より前方に向けて延出される左右一対の前後向きフレーム部67Bと、左右一対の前後向きフレーム部67Bより下向きに延出される上下向きフレーム部67Cとで構成してある。
図1及び図16に示すように、左右の上下向きフレーム部67Cの下端部は、車輪昇降機構における接地フロート7の昇降作動を昇降制御弁47に伝達する連動機構60の支軸62の左右端に取り付けてある。
【0037】
左右の前後向きフレーム部67Bを連結する横向き部材を網状に組み付けて、予備苗を支持する構成を採る従来構成においては、柔らかい予備苗が網目内に落ち込み崩れやすいといった虞れや、丸棒材を網状に巡らせる為に、却って重量増を来たすといった虞れや、開放姿勢に上昇するボンネット13との干渉を回避するために上方に設置しなければならない、という虞があった。
【0038】
これに対して、本願発明においては、苗スクイ板Bを予備苗の予備苗支持部材として使用するので、左右の前後向きフレーム部67Bを連結する横向き部材を網状に組み付ける必要はなく、前後向きフレーム部67Bと上下向きフレーム部67Cとを左右に配置するだけでよく、それだけ、フレーム構成の簡素化と軽量化を図ることができる。
また、予備苗載せ台14としては、機体後方側のアーチ状フレーム70と機体前方側の上下向きフレーム部67Cとで両持ち支持形態を採っているので、個々の支持部材としては必要以上に機械的強度の高い材質や大型の材料を採用する必要はなく、この面でも軽量化に寄与できる。
さらに、苗スクイ板Bは枠フレーム部Aに対して着脱自在であるから、ボンネット13開閉時には取り外すことができ、枠フレーム部Aを上方に開放作動するボンネット13との干渉を回避するために、上方に設ける必要はなく、運転時の車輪を目視する妨げとはならない。
【0039】
次に、苗スクイ板Bの枠フレーム部Aに対する着脱構造について説明する。
図11〜13に示すように、枠フレーム部Aを構成する上下向きフレーム部67Cの上端部に、丸棒材を折り曲げ形成したコの字状の受け金具67Dを溶着固定してある。このコの字状の受け金具67Dは、横向きに取り付けてあり、苗スクイ板Bの前端部をコの字開口空間内に導入して支持する形態を採っている。
【0040】
枠フレーム部Aにおけるアーチ状フレーム70の上端水平部70Aに略沿った状態に配置されている後端部67Aは、次のような形態を採っている。
図11及び図12に示すように、後端部67Aは、左右にアーチ状フレーム70の上端水平部70Aに平行な水平部67Eを配置するとともに、左右水平部67Eの内側端に上下向き姿勢の立ち上げ部67Fを立設し、上下向き姿勢の立ち上げ部67Fの上端部を後側に向けて半円弧状部67Gに形成し、半円弧状部67Gの後端同士を水平姿勢の連結部67Hで連結して、これらを一体形成してある。
【0041】
一方、苗スクイ板Bの構造について説明する。苗スクイ板Bは、マット状苗を受止る平板状の受け部56と受け部56の一側端に設けてある取手部57とで構成してある。取手部57は、受け部56の一側端より立設した支持部57aと支持部57aから受け部56に平行にかつ離れる方向に延出してある握り部57bとで構成してある。握り部57bには、指を差し入れる中抜き孔57cを形成してある。
【0042】
以上のような構成になる苗スクイ板Bを枠フレーム部Aに取り付ける状態について説明する。図11及び図12に示すように、苗スクイ板Bの受け部56をその前端から、アーチ状フレーム70の水平部70Aと枠フレーム部Aにおける水平部67Eとで上下から挟まれている空間内に差し入れて、その前端がコの字状の受け金具67Dの空間内に差し入れて、仮置きする。
この状態で、図14に示すように、取手部57をその弾性変形力を利用してやや押し下げ、その取手部57の縦向き姿勢の支持部57aの上端57dを、枠フレーム部Aの後端部67Aの連結部67Hを潜らせて、半円弧状部67Gの下向き空間内に差し入れ、支持部57aの上端57dを半円弧状部67Gに下方から当接させて位置決めする。
このように、支持部57aの上端57dを半円弧状部67Gに下方から当接させて位置決めする状態で、枠フレーム部Aの後端部67Aの連結部67Hは苗スクイ板Bの中抜き孔57c内に上方から入り込む形態になり、苗スクイ板Bの前後上下移動を阻止することができる。
このように、枠フレーム部Aに形成してある、受け金具67D、及び、後端部67Aを、苗スクイ板Bの取付状態を固定する姿勢固定機構と称する。
【0043】
図2,6,7に示すように、ボンネット13は、これの後端側に設けた貫通孔13aを備えている。この貫通孔13aは、予備苗載せ台14の下方に位置している。
すなわち、ボンネット13は、自走車の後方の操縦位置から左右一対の前後向きフレーム部67Bの間と、貫通孔13aとを介して田面の走行車輪接地箇所の前方近くを見通すことを可能にしている。
【0044】
図7に示すように、ボンネット13の後端側は、連結フレーム20に回転自在に支持されており、このボンネット13は、連結フレーム20の機体横向きの軸芯まわりに上下に揺動開閉する。このボンネット13は、開閉された際、ボンネット13の前端側に設けたロック機構71によって上昇開き姿勢と下降閉じ姿勢とに固定される。
【0045】
図8,9,10に示すように、ロック機構71は、燃料タンク12の機体前方側の端部を支持するステー72に上下揺動自在に支持された支持杆73を備え、ボンネット13の前端部の内側に設けた支持杆ホルダー74と板バネで成るロックバネ75とを備えて構成してある。
【0046】
ステー72について説明する。図9に示すように、ステー72は、上端部に燃料タンク12のフランジ部に連結固定されるフランジ部72Aと、このフランジ部72Aの下方にチャンネル状の基体部72Bと、基体部72Bの下方に二股に分岐した脚部72Cとを、一体形成してある。
チャンネル状の基体部72Bの左右両側部にブラケット部72bを立設してあり、ブラケット部72bの上端面に支持杆73の後記するアーム杆部73aを受け止め支持する係合凹部72cを形成してある。
上端部のフランジ部72Aには、燃料タンク12のフランジ部72Aに取り付ける際に利用されるボルト孔72aを形成してあり、両脚部72Cにエンジン2への取付けボルト孔72dを形成してある。
【0047】
図8(b)に示すように、支持杆ホルダー74は、ボンネット13の天井面における内側に十分近接した状態で設けてあるので、ボンネット13の下端縁より上方に位置している。これによって、ボンネット13の開閉操作時にボンネット13の下端縁に手を掛けた場合に、支持ホルダー74等が手指に接触することが少なく、開閉操作が行い易い。
図8(a)に示すように、ボンネット13を閉じ姿勢に設定した場合に、ステー72と支持杆ホルダー74とに亘って掛け渡された支持杆73等が、ボンネット13の下端縁より突出することがなく、他物との干渉を考慮する必要はない。
【0048】
図10に示すように、支持杆73は、ステー72に基部が回動自在に支持された左右一対のアーム杆部73a,73aと、左右一対のアーム杆部73a,73aの遊端側を連結する連結杆部73bとで構成され、一対のアーム杆部73a,73aと連結杆部73bとをチャンネル状に折り曲げて、一体形成されている。支持杆ホルダー74は、これの左右一対の支持片部74a,74aが備えるボンネット前後方向の長孔74bによって連結杆部73bを摺動自在に保持している。
【0049】
図8に示すように、ボンネット13が上昇操作されると、支持杆73が支持杆ホルダー74による引き上げ操作によって上昇揺動操作され、支持杆73の連結杆部73bが長孔74bを移動する。ボンネット13が上昇開き姿勢になると、連結杆部73bが長孔74bの後端箇所に位置し、ロックバネ75の作用部75aが連結杆部73bを長孔74bの後端箇所に押圧操作し、支持杆73がボンネット13の荷重に抗して上昇姿勢に保持されてボンネット13を上昇開き姿勢に突っ張り支持する。これにより、ロック機構71は、ボンネット13を上昇開き姿勢に固定する。
【0050】
図8に示すように、ボンネット13が下降操作されると、支持杆73が支持杆ホルダー74による押し下げ操作によって下降揺動操作され、支持杆73の連結杆部73bが長孔74bを移動する。ボンネット13が下降閉じ姿勢になると、連結杆部73bが長孔74bの後端箇所に位置し、ロックバネ75の作用部75aが連結杆部73bを長孔74bの後端箇所に押圧操作し、支持杆73が下降姿勢に保持されてボンネット13を下降閉じ姿勢に突っ張り支持する。これにより、ロック機構71は、ボンネット13を下降閉じ姿勢に固定する。
【0051】
図7に示すように、燃料タンク12の機体後方側での端部は、ミッションケース15に下端部が連結されたタンク支持部材78の上端部に支持されている。タンク支持部材78は、エンジン2および燃料タンク12と、走行車輪1との間に位置して走行車輪1の前方上方を覆う大きさを備え、走行車輪1から飛んだ泥土をエンジン2および燃料タンク12に付着しないよう受け止める泥除けカバーを構成している。
【0052】
図1,2に示すように、苗植付け部8は、左右一対の苗植付機構6,6と、左右一対の接地フロート7,7とを備える他、ハンドルフレーム17の上方に設けた一つの苗載せ台80を備えている。苗載せ台80は、上端側ほど機体後方側に位置する後上がりの傾斜姿勢になっている。
【0053】
図4,15に示すように、各苗植付機構6は、機体メインフレーム16の後端部の機体内方側に駆動アーム82と揺動リンク83とを介して支持された植付けアーム6aと、この植付けアーム6aの先端側に設けた苗植付け爪6bとを備えて構成してある。
【0054】
各苗植付機構6は、図4に示すように、駆動アーム82が駆動軸39によって回転駆動されることにより、苗植付け爪6bの先端側が苗載せ台80の下端側に配置して機体フレーム5に支持させてあるガイドレール84に設けた苗取り出し口85と、田面との間を図20の如き回転軌跡Tを描きながら往復する苗植え運動を行う。
これにより、各苗植付機構6は、苗取り出し口85において苗載せ台80のマット状苗の下端部から一株分のブロック苗を切断して取り出し、取り出したブロック苗を苗取り出し口85から下降搬送して田面の接地フロート7によって整地された箇所に植え付ける。
【0055】
図2,18〜20に示すように、苗載せ台80は、左右一対の苗植付機構6,6に各別に苗供給する一対の苗載置部80a,80aを機体横方向に並べて備えた状態のガイドレール84に機体横方向に摺動移動自在に支持されている。この苗載せ台80は、苗載せ台80の下端側から機体前方側に突出した連結手段90を備えている。この連結手段90は、苗載せ台80よりも機体前方側に設けた苗横送り機構100の移送体101と苗載せ台80とを連動させている。図1に示すように、苗横送り機構100は、走行車輪1の車軸芯Xを通る鉛直線aよりも機体後方側で、かつ走行車輪1の外周よりも外側に配置してある。
【0056】
つまり、苗載せ台80は、苗横送り機構100によって苗植付機構6の苗植え運動に連動させてガイドレール84に沿わせて機体横方向に往復移送され、左右一対の苗植付機構6,6が対応する苗載置部80aのマット状苗の下端部からブロック苗を取り出すのに、マット状苗の横方向での一端側から他端側に向けて順次に取り出していくよう、各苗載置部80aのマット状苗を対応する苗取り出し口85に対して機体横方向に往復移送する。
【0057】
図18及び20に示すように、苗横送り機構100は、移送体101を備える他、この移送体101の筒体部101aが外嵌した機体横向きのガイド軸102を備えて構成してある。
ガイド軸102は、伝動ケース19の上端部と支柱フレーム18の上端部とに回転駆動自在に支持されている。ガイド軸102は、移送体101とガイド軸102の端部とにわたって取り付けた蛇腹管103によってカバーされている。
ガイド軸102は、これの外周面に螺旋状に設けた一対の送り溝104,104を備えている。一対の送り溝104,104は、互いに異なる螺旋方向を備えており、かつガイド軸102の両端側において筒体部101aに設けた係合爪105が一方の送り溝104から他方の送り溝104に移動するよう互いに連通し合っている。
【0058】
図4,15に示すように、ガイド軸102は、右側の苗植付機構6の駆動軸39の駆動力を伝動ケース19によって伝達されて駆動される。すなわち、伝動ケース19は、駆動軸39を入力軸とした苗送り変速部110と、この苗送り変速部110の出力軸111とガイド軸102とにわたって巻回された伝動チェーン115とを備えた伝動手段を収容している
【0059】
図18,19に示すように、移送体101の筒体部101aがガイド軸102に相対回転及び相対摺動自在に外嵌するとともに係合爪105が送り溝104に摺動自在に係入していることにより、移送体101は、一対の送り溝104,104の係合爪105に対する送り作用によってガイド軸102に沿って機体横方向に往復移送されるようガイド軸102に係合している。移送体101の移送方向は、係合爪105が係入している送り溝104の螺旋方向によって決まり、係合爪105が一方の送り溝104に係入していると機体右向き方向となり、係合爪105が他方の送り溝104に係入していると機体左向き方向となる。
【0060】
ガイド軸102によって駆動移動される移送体101と苗載せ台80とを連結する連結手段90について説明する。
図19,20に示すように、連結手段90は、苗載せ台80の下端側の両横端部にわたって連結された機体上下方向視で門形の連結枠体91と、この連結枠体91の連結板体93におけるガイド軸102に対向する面に取付固定してあるチャンネル状の連結体92とで構成してある。
連結体92の左右中心位置より移送体101に向けてブラケット92Aを延出し、このブラケット92Aを、移送体101より延出された左右一対の連結板部101b、101bの下端部にピン連結してある。
【0061】
図19に示すように、連結体92に対しては、後記する受動アーム134が取付てある。つまり、連結体92の左右端のフランジ部92Bに受動アーム134のブラケット134Aが連結ピン133を介して上下揺動可能に取り付けてある。受動アーム134は、ガイド軸102の両端に取り付けてある駆動アーム132によって駆動回転される。詳細な構造について後記する。
【0062】
つまり、苗横送り機構100は、駆動軸39から伝動ケース19の伝動手段によって伝達される駆動力によってガイド軸102を回転駆動し、このガイド軸102によって移送体101をガイド軸102に沿わせて機体横方向に往復移動させて移送体101によって横移送力を出力させ、この横移送力を連結体92と連結枠体91とを介して苗載せ台80に伝達し、これによって苗載せ台80をガイドレール84に沿わせて機体横方向に往復移送する。
【0063】
図19,20に示すように、苗載せ台80は、各苗載置部80aの下端部の裏面側に苗載せ台80の横方向と縦方向とに並べて設けた複数の回転自在な苗縦送り体120,121を備えている。複数の苗縦送り体120,121のうち、上段側で苗載せ台横方向に一列に並んでいる上側の苗縦送り体120は、一本の上縦送り軸122に一体回転自在に支持されている。下段側で苗載せ台横方向に一列に並んでいる下側の苗縦送り体121は、一本の下縦送り軸123に一体回転自在に支持されている。上縦送り軸122と下縦送り軸123とは、苗載せ台80の横一端側で連動チェーン124(図19参照)によって苗縦送り方向に連動して回転するよう連動されている。下縦送り軸123は、この下縦送り軸123の苗載せ台横方向での中間部に設けた入力アーム125を備えている。
【0064】
図18に示すように、入力アーム125は、苗載せ台80の機体前方側に設けた苗縦送り機構130の縦送り操作部材134Bに、連動ロッド126を介して連動されている。連動ロッド126は、苗載せ台80の一対の苗載置部80a,80aの間に位置する仕切り壁に設けた貫通孔127と、連結枠体91の連結板体93に設けた貫通孔128とを挿通している。縦送り操作部材134Bは、受動アーム134の中間位置より延出されており、入力アーム125に連係されている連動ロッド126に連係してある。
【0065】
つまり、苗載せ台80は、左右の横移動スロトークエンドに到達すると、苗縦送り機構130による縦送り操作力を、連動ロッド126を介して入力アーム125に入力し、この入力アーム125によって下縦送り軸123を回転駆動し、かつ、この下縦送り軸123の駆動力を連動チェーン124によって上縦送り軸122の一端側に伝達してこの上縦送り軸122を回転駆動し、全ての苗縦送り回転体120,121を苗縦送り方向に設定回転角だけ回転駆動して各苗載置部80aのマット状苗を上段側の苗縦送り回転体120と下段側の苗縦送り回転体121とによって苗取り出し口85に向けて縦送りする。
すなわち、苗載せ台80は、左右の横移動ストロークエンドに到達すると、各苗載置部80aのマット状苗を上段側と下段側との苗縦送り回転体120,121によって苗取り出し口85に向けて縦送りし、後に苗載せ台80が横移送された際の各苗植付機構6によるマット状苗下端部からのブロック苗の取り出しを可能にする。
【0066】
図18,20に示すように、苗縦送り機構130は、縦送り操作部材134Bを備える他、ガイド軸102の両端部に設けた縦送り駆動アーム132を備えて構成してある。
各縦送り駆動アーム132は、ガイド軸102に一体回転自在に支持されており、ガイド軸102によって常に回転方向に回転駆動される。
【0067】
縦送り操作部材134Bは、前記したように受動アーム134の一部分として形成されており、横送りストロークエンドで駆動アーム132の駆動力を受けて、受動アーム134として回転するとともに、かつガイド軸102に対して移送体101と共に移動する。
すなわち、縦送り操作部材134Bは、移送体101によって苗載せ台80と共に機体横方向に往復移送され、苗載せ台80が左右の横移動ストロークエンドに到達した際、受動アーム134のうちの苗載せ台80の横移動ストロークエンドに対応する側の受動アーム部134Aが縦送り駆動アーム132のローラ132aに当接し、この縦送り駆動アーム132によって連結ピン133の機体横向き軸芯まわりに揺動駆動される。
【0068】
入力アーム125は、下縦送り軸123に一方向回転クラッチ135を介して連結されている。一方向回転クラッチ135は、入力アーム125が正回転方向に駆動された際、入力アーム125の駆動力が下縦送り軸123に伝達するよう入力アーム125と下縦送り軸123とを連動させる。この一方向回転クラッチ135は、入力アーム125が待機位置にリターンバネによって復帰操作される際、入力アーム125の回動力が下縦送り軸123に伝達しないよう入力アーム125と上縦送り軸122とを相対回転させる。
【0069】
つまり、苗縦送り機構130は、苗載せ台80が左右の横移動ストロークエンドに到達した際、苗載せ台80の横移送ストロークエンドに対応した側の縦送り駆動アーム132によって受動アーム134を介して縦送り操作部材134Bを設定角度だけ揺動駆動してこの縦送り操作部材134Bから縦送り操作力を出力し、この縦送り操作力を連動ロッド126を介して入力アーム125に伝達してこの入力アーム125を待機位置から設定角度だけ揺動操作し、これによって苗載せ台80の全ての縦送り体120,121を苗縦送り方向に設定回転角度だけ回転駆動する。
【0070】
図1及び図3に示すように、操縦部4は、操縦ハンドル3を備える他、この操縦ハンドル3の下方に機体横方向に並べて設けた苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141とを備え、左右一対の苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141を案内する操作ガイド142を備えている。
【0071】
図1,3,23に示すように、操縦ハンドル3は、握り部を備えた左右一対の機体前後向きのハンドル本体3a,3aとグリップレバー3bとで構成されている。左右一対のハンドル本体3a,3aを左右のハンドルフレーム本体17aの上端部に、上下揺動による取り付け角調節自在に取り付けてある。取り付け角調節が行われることにより、左右一対のハンドル本体3a,3aの後端部は、握り部の高さを変更する。
【0072】
具体的には、次のように構成されている。つまり、図23及び図24に示すように、ハンドルフレーム本体17aの上端にアングル状ブラケット17Aを立設し、アングル状ブラケット17Aの縦向き面部に円弧状長孔17dと枢支軸孔17eとを設けてある。一方、ハンドル本体3aの下方にはアングル状のブラケット3eが立ち下げ形成してある。そのアングル状のブラケット3eには、前記アングル状ブラケット17Aの円弧状長孔17dの軸芯延長線上に位置するボルト孔3cと、前記アングル状ブラケット17Aの枢支軸孔17eの軸芯延長線上に位置する枢支軸孔3dとが形成されている。
【0073】
図23及び図24に示すように、左右のハンドルフレーム本体17aの上端部に亘ってチャンネル状の板材17cが架設してあり、ハンドル本体3aの取付部としての強度向上を図るとともに、左右のハンドル本体3a、3a同士を横向きの連結部材で一体的に連結構成する場合に比べて、チャンネル状の板材17cを従来の連結部材に比べて低い位置に設けることができるので、これによって、走行車輪1等の走行状態を視認することが容易になった。
図3及び図5に示すように、チャンネル状の板材17cには、副変速レバー68、チョークレバー69等の操縦に必要な操作具が装備されている。
【0074】
図1,5,20に示すように、左右ハンドルフレーム本体17a、17aは、ハンドル本体3a、3aを支持した後端部が最上方位置に位置し、それから前方下方に向けて斜めに延設され、苗載せ台80の下端ガイドレール84の下方で大きな円弧を描いて前方側に延出されている。左右ハンドルフレーム本体17a、17aの大きな円弧を描いている部分に、夫々、板状のブラケット58が取付固定してある。
【0075】
図20及び図22に示すように、左右の板状のブラケット58には、後記する左右横向き姿勢の苗取り量調節軸144と植付深さ調節用の支点パイプ51が架設してあり、右ハンドルフレーム本体17aにおける板状のブラケット58の取付位置より上方側に、左右一対の苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141を操作するための操作ガイド142を取り付けている。
【0076】
左右一対の苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141とそれら両レバー140、141を装備する操作ガイド142とは、走行車輪1に対して車輪駆動ケース10が位置する側と同じ機体横側方に偏倚した配置でハンドルフレーム17に支持させてあり、苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141と操作ガイド142との重量が車輪駆動ケース10の重量と共に中心線CLに対してミッションケース15の重量が掛かる側とは反対側で自走車に掛かる状態になっている。
【0077】
図3,5,20に示すように、植付深さ調節レバー141は、フロート支点パイプ51から一体回転自在に延出しており、フロート支点パイプ51の軸芯まわりに操作ガイド142のガイド溝143に沿わせて揺動調節されることにより、各苗植付機構6の苗植付け深さを変更する。
【0078】
つまり、フロート支点パイプ51は、植付深さ調節レバー141の揺動調節によって回転調節され、左右両端から前方に向けて延出した一対の支持アーム52,52をフロート支点パイプ51の軸芯まわりに上下に揺動調節する。すると、各支持アーム52は、連結ピン53を昇降調節して接地フロート7の後端側の機体フレーム5に対する取り付け高さを増減調節する。左右一対の接地フロート7,7は、機体フレーム5に対する取り付け高さを調節されると、田面への接地によって設定する機体フレーム5の設定対地高さを変更し、各苗植付機構6の苗植え深さを植付深さ調節レバー141の操作位置に対応した深さに変更する。
【0079】
図20、22に示すように、フロート支点パイプ51は、ハンドルフレーム本体17aの後方に位置するが、苗載せ台80のガイドレール84と略同一高さ位置かまたはガイドレール84より高い位置に設ける。
植付作業形態においては、既植え苗の上をフロート支点パイプ51が通過する形態となるので、フロート支点パイプ51で既植え苗を接触倒伏させることとないように、上記したように、ガイドレール84と略同一の高さかさらに高い位置に設置することとした。
【0080】
図3,20,22に示すように、苗取量調節レバー140は、ハンドルフレーム17に回転自在に支持された機体横向きの苗取り量調節軸144から一体回転自在に延出しており、苗取り量調節軸144の軸芯まわりに操作ガイド142のガイド溝145に沿わせて揺動調節されることにより、各苗植付機構6のマット状苗縦方向での苗取り量を変更する。
【0081】
すなわち、苗取り量調節軸144は、これの両端側から機体前方向き一体回転自在に延出した操作アーム146を備えている。左右一対の操作アーム146,146は、苗取り量調節軸144が回転調節されると、この苗取り量調節軸144によって上下に揺動調節され、ガイドレール84の支軸147に連結された操作部148に作用して支軸147を支持部材149に対して上下に摺動調節し、ガイドレール84と苗載せ台80とを苗植付機構6の回転軌跡Tに対して苗載せ台縦方向に沿った方向に昇降調節する。ガイドレール84と苗載せ台80とが回転軌跡Tに対して上昇調節されると、各苗植付機構6の苗植付け爪6bがマット状苗からブロック苗を取り出す際のマット状苗に対する苗縦方向での入り込み量が小になり、苗植付機構6の苗取り量が小になる。ガイドレール84と苗載せ台80とが回転軌跡Tに対して下降調節されると、各苗植付機構6の苗植付け爪6bがマット状苗からブロック苗を取り出す際のマット状苗に対する苗縦方向での入り込み量が大になり、苗植付機構6の苗取り量が大になる。
【0082】
つまり、苗取り量調節軸144は、操作具140が揺動調節されると、この操作具140によって回転調節されてガイドレール84と苗載せ台80とを苗植付機構6に対して苗載せ台縦方向に移動調節し、各苗植付機構6のマット状苗縦方向での苗取り量を操作具140の操作位置に対応した量に変更する。
【0083】
次に、操作ガイド142のガイド溝143、145構造について説明する。図5及び図21に示すように、ガイド溝143、145は、左右に平行する状態で設けてあり、夫々のガイド溝143、145に各苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141を所望の調節位置で係止する係止凹部143a、145aを互いに向き合う状態で形成してある。
このように、係止凹部143a、145aを互いに向き合う状態に形成したので、その係止凹部143a、145aに対応する調節用指標を左右に隣接する状態で形成することができる。これによって、その係止凹部143a、145aに対応する左右二列の調節用指標を単一のラベルBに刻設することができ、そのために、ラベルBを操作ガイド142の所定位置に取り付ける作業も容易に行える。
【0084】
また、操作ガイド142における植付深さ調節レバー用ガイド溝143に、植付深さ調節レバー141がガイド溝143の係止凹部143aに係合する状態を維持する付勢バネ76を設けている。植付深さが変動すると、浮き苗等の作業不良に繋がる虞があるところから、植付深さ調節レバー141が係止凹部143aとの係合状態を強固に維持する必要がある。
そこで、上記したように、付勢バネ76によって植付深さ調節レバー141を係止凹部143aに係合する方向に付勢し、上記目的を達成するように構成してある。
【0085】
〔別実施形態〕
(1) 苗スクイ板Bを予備苗の予備苗支持部材として使用する構成を記載したが、予備苗を支持するものとして専用の部材を設けてもよく、その専用の部材を枠フレーム部Aに対して着脱自在に構成すればよい。
(2) 予備苗支持部材を枠フレーム部に取り付ける取付姿勢を固定させる姿勢固定機構としては、取付金具を用いて固定する構成を採ってもよい。
(3)本発明は、1輪型式の歩行型田植機ばかりでなく、2輪型式の歩行型田植機や乗用型田植機にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】歩行型田植機の全体側面図
【図2】歩行型田植機の全体平面図
【図3】機体フレームの平面図
【図4】伝動装置の線図
【図5】機体フレームの苗植付機構配設部での後面図
【図6】自走車のエンジンとミッションケース、及び、ボンネットの配設状態を示す側面図
【図7】自走車のエンジンとミッションケース、及び、ボンネットの配設状態を示し、ボンネットを持ち上げる状態を示す側面図
【図8】ボンネットのロック機構を示し、(a)はボンネットの下降閉じ姿勢を示す縦断側面図、(b)はボンネットの上昇開き姿勢を示す縦断側面図下降閉じ姿勢を示す縦断側面図
【図9】ボンネットのロック機構のアーム杆部を支持するステーを示す斜視図
【図10】ボンネットのロック機構を下方から見た底面図
【図11】予備苗支持構造を示し、苗スクイ板を装着する前の状態を示す斜視図
【図12】予備苗支持構造を示し、苗スクイ板を装着した状態を示す斜視図
【図13】苗スクイ板の後端部を枠フレーム部の後端部で固定した状態を示す後面図
【図14】苗スクイ板の後端部を枠フレーム部の後端部で固定する前の状態を示す縦断側面図
【図15】苗植付機構と予備苗支持構造の後面図
【図16】車輪昇降機構を示す平面図
【図17】車輪昇降機構の昇降弁との連係部位を示す側面図
【図18】苗載せ台と苗横送り機構と苗縦送り機構との連係を示す側面図
【図19】苗横送り機構と苗縦送り機構との平面図
【図20】苗横送り機構と苗縦送り機構との側面図
【図21】苗取量調節レバーと植付深さ調節レバーとのガイド溝を示す横断平面図
【図22】苗取量調節レバーと植付深さ調節レバーとを支持する板状ブラケット、支点パイプ等を示す斜視図
【図23】操縦ハンドルを示す側面図
【図24】操縦ハンドルを支持する部材を示す分解斜視図
【符号の説明】
【0087】
14 予備苗載せ台
A 枠フレーム部(枠フレーム)
B 苗スクイ板(予備苗支持部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、予備苗載せ台を備えてある田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
田植機において、予備苗載せ台は、エンジンボンネットの両横側方に設けてあった(特許文献1)。
【0003】
上記した構成のものにおいては、予備苗載せ台が、エンジンボンネットの両横側方に大きく張り出して設けてあるので、田植機としての大型のものでないと上記したような予備苗載せ台を設けることはできず、小型の田植機に適用し難い面があった。
そこで、本出願人らにおいて、予備苗載せ台をエンジンボンネットの上方に配置構成したものを提案した。このものの具体的構成は、エンジンボンネットを支持する機体から、左右一対のアングル状に曲げ形成した棒状部材を立設し、その棒状部材の上端部を機体前方側に向けて片持ち状に延設してフレーム部を構成し、片持ち状に延設した上端部同士に亘って棒状材を網目状に組み付けた予備苗支持部材を組み付け固定していた(非特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】実用登録第2507685号(段落〔0012〕、図1、2)
【非特許文献1】特願2007−318685号(段落〔0058〕、図1、3、4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1に記載した発明においては、予備苗載せ台の構成として、コンパクトなものとなり、小型の田植機に対応した予備苗載せ台の構造を提案することができた。
しかし、予備苗を支持する予備苗支持部材がフレーム部に対して取り付け固定されているので、ボンネットを開閉する操作を行う場合に干渉を回避するために、予備苗支持部材の位置を高位置に配置する必要があり、田植機としての高重心化を招来し、運転操作性を低下させる虞があった。
また、予備苗支持部材が網目状に棒状材を組み付けたものであるので、作業者の視界を妨げるものであり、走行車輪の接地部位等を監視し難くなる虞もあった。
【0006】
本発明の目的は、高重心化を回避し、視認性のよい、コンパクトな予備苗載せ台を備えた田植機を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔構成〕
請求項1にかかる発明の特徴構成は、予備苗載せ台を、予備苗を支持する予備苗支持部材を着脱自在に取り付けるフレーム部を備えて構成し、前記予備苗支持部材を前記フレーム部に取り付ける取付姿勢を固定させる姿勢固定機構を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0008】
〔作用効果〕
本第1発明の構成によると、予備苗支持部材を着脱自在に構成できるので、視認性を確保する場合や他の機器との干渉を回避するために、取り外すことができる。
これによって、予備苗支持部材を機体において他の機器との干渉を回避するために高位置に設ける必要はなく、重心位置が高位置になることを回避できる。
しかも、予備苗支持部材をフレーム部に取り付けた状態で取付姿勢が姿勢固定機構によって固定され、予備苗支持部材を着脱自在な構成にしながら、取付た状態では予備苗支持部材の取付姿勢を安定させることができ、苗載置状態が安定する田植機を提供できるに至った。
【0009】
〔構成〕
請求項2にかかる発明の特徴構成は、前記フレーム部が機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0010】
〔作用効果〕
本第2発明の構成によると、前記フレーム部が機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されているので、フレーム部を十分な強度で支持することが可能になり、かつ、このフレーム部が取り付けられている機体フレーム等の補強材としても機能する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る歩行型田植機の全体側面図である。図2は、本発明の実施例に係る歩行型田植機の全体平面図である。これらの図に示すように、本実施例に係る歩行型田植機は、一つの駆動自在な走行車輪1によって自走する自走車を装備して構成される。自走車の機体前端部にはエンジン2が、機体後端部には操縦ハンドル3が装備された操縦部4が装備される。前記走行車輪1の後部付近で機体フレーム5に機体横方向に並べて支持させた二つの苗植付機構6,6と、前記機体フレーム5の下部に機体横方向に並べて支持させた二つの接地フロート7,7とを有した苗植付け部8が備えられている。
【0012】
この歩行型田植機は、二条の苗植付け作業を行う。
すなわち、前記走行車輪1は、前記機体フレーム5に上下揺動自在に支持された車輪駆動ケース10の遊端部に駆動自在に支持されており、前記車輪駆動ケース10が油圧シリンダ11によって揺動操作されることによって機体フレーム5に対して昇降操作される。走行車輪1が昇降操作されると、機体フレーム5が地面に対して昇降操作され、苗植付け部8は、前記二つの接地フロート7,7が田面に接地した下降作業状態と、前記接地フロート7が田面から上昇した上昇非作業状態とに昇降する。
【0013】
前記自走車は、前記エンジン2の上方に設けたエンジン用の燃料タンク12と、この燃料タンク12及び前記走行車輪1の上方を覆うボンネット13と、このボンネット13の後端側の上方に位置した予備苗載せ台14とを備えている。
【0014】
図3及び図5に示すように、前記機体フレーム5は、前記エンジン2を支持するミッションケース15と、このミッションケース15から機体後方向きに延出した左右一対の機体メインフレーム16,16と、前記左右一対の機体メインフレーム16,16の後端部に連結したハンドルフレーム17、前記左右一対の機体メインフレーム16,16のうちの左側の機体メインフレーム16の後端部に下端部が連結された機体上下向きの支柱フレーム18と、前記左右一対の機体メインフレーム16,16のうちの右側の機体メインフレーム16の後端部に下端部が連結された機体上下向きの伝動ケース19と、前記支柱フレーム18と前記伝動ケース19との上端側に下端側が連結している枠フレーム部Aのアーチ状フレーム70とそのアーチ状フレーム70の基部どうしを連結する機体横向きの連結フレーム20とを備えて構成してある。
【0015】
図3に示すように、ハンドルフレーム17は、左右一対のハンドルフレーム本体17a,17aと、左右一対のフレーム本体17a,17aの上端部を連結する後記するチャンネル形の連結フレーム17cとを備えている。
【0016】
図3,6,7に示すように、ミッションケース15は、エンジン2の下部の機体左横側の側壁部に連結されたミッションケース本体15aと、このミッションケース本体15aの下部から機体右横向きにエンジン2の下方を通って延出した筒形の走行出力ケース部15bと、ミッションケース本体15aの下部から機体右横向きにエンジン2の下方を通って走行出力ケース部15bと平行に延出した筒形の植付け出力ケース部15cとを備えている。
【0017】
ミッションケース本体15aは、エンジン2の側壁部から機体左横向きに突出した出力軸2aに一対の入力ギヤ21,21が連結しているミッションMを収容している。このミッションMは、一対の入力ギヤ21,21を有した変速ミッション部22と、この変速ミッション部22の走行用出力ギヤ23にギヤ24を介して連動した走行クラッチ部25と、変速ミッション部22の植付け用出力ギヤ26の駆動力が伝達される株間変速部30と、この株間変速部30の出力軸32から伝動されるギヤ27を介して入力されるトルクリミッター部28と、このトルクリミッター部28に連動している植付けクラッチ部35とを備えている。
【0018】
図3に示すように、走行出力ケース部15bは、走行クラッチ部25から動力伝達される走行用出力軸36の一端側を収容している。植付け出力ケース部15cは、植付けクラッチ部35から動力伝達される植付け用出力軸37の一端側を収容している。植付け出力ケース部15cは、走行出力ケース部15bよりも少し機体前方側に、走行出力ケース部15bよりも少し低い配置高さで位置しており、植付け用出力軸37と走行用出力軸36とは、植付け用出力軸37が走行用出力軸36よりも機体前方側に走行用出力軸36よりも少し低い配置高さで位置する状態で機体前後方向に並んでいる。
【0019】
車輪駆動ケース10は、走行出力ケース部15bにおける延出端部に上下揺動自在に支持されている。この車輪駆動ケース10は、車輪駆動ケース10の後端部から機体左向きに突出した車軸1aを介して走行車輪1を回転自在に支持し、車輪駆動ケース10に収容された回転軸38で走行用出力軸36の駆動力を車軸1aに伝達すことによって走行車輪1に伝達する。
【0020】
左右一対の機体メインフレーム16,16は、この機体メインフレーム16の後端部から走行車輪1が位置する側(機体内側)に突出した駆動軸39を介して左右一対の苗植付機構6,6のうちの左側あるいは右側の苗植付機構6を支持している。この左右一対の機体メインフレーム16,16は、植付け用出力軸37の駆動力を機体メインフレーム16に収容された回転軸40によって苗植付機構6の駆動軸39に伝達するよう伝動ケースになっている。
【0021】
つまり、ミッションケース15は、図4に示すように、エンジン2の出力軸2aの駆動力を変速ミッション部22によって高速と低速との二段階に変速して走行用と植付け用とに分配し、走行用に分配した駆動力を、走行クラッチ部25を介して走行用出力軸36に伝達してこの走行用出力軸36から車輪駆動ケース10に伝達することによって走行車輪1に伝達する。このミッションケース15は、変速ミッション部22によって植付け用に分配した駆動力を、株間変速部30とトルクリミッター部28と植付けクラッチ部35とを介して植付け用出力軸37に伝達してこの植付け用出力軸37から左右一対の機体メインフレーム16,16に伝達することによって左右一対の苗植付機構6,6に伝達する。
【0022】
図3に示すように、走行車輪1は、機体平面視で自走車の左右方向での中心線CLの線上に位置している。車輪駆動ケース10は、走行車輪1に対して機体右横側に偏倚しており、車輪駆動ケース10の重量が中心線CLよりも機体右横側で自走車に掛かることから、ミッションケース15と伝動ケース19とは、自走車の左右重量をバランスさせやすくして機体フレーム5を構成する。
【0023】
すなわち、ミッションケース15の変速ミッション部22が内部に位置する部位での重量が他の部位での重量よりも大になり、ミッションケース15の重量は、変速ミッション部22が位置する部位で自走車に掛かるとみなすことができる。ミッションケース15は、これの内部に位置する変速ミッション部22が走行車輪1に対して車輪駆動ケース10が位置する側と反対の機体左横側に偏倚し、ミッションケース15の重量が中心線CLに対して車輪駆動ケース10と伝動ケース19との重量が掛かる側とは反対側で自走車に掛かる状態で機体フレーム5を構成する。伝動ケース19は、走行車輪1に対してミッションケース15の変速ミッション部22が位置する側と反対の機体右横側に偏倚し、伝動ケース19の重量が車輪駆動ケース10の重量と共に中心線CLに対してミッションケース15の重量が掛かる側とは反対側で自走車に掛かる状態で機体フレーム5を構成する。
【0024】
図6、7,15に示すように、伝動ケース19は、走行車輪1の上下位置変化にかかわらず機体側面視で伝動ケース19の下端側と走行車輪1の後端部とが重合する配置で支持されており、伝動ケース19の重量が走行車輪1の近くで自走車に掛かる状態で機体フレーム5を構成する。
【0025】
図1,16,17に示すように、自走車は、ミッションケース本体15aの上部に連設された油圧ユニット48を備え、この油圧ユニット48が備える車輪昇降弁47と左右一対の接地フロート7,7の前端側とを連動させている連動機構60を備えており、走行車輪1の圃場の耕盤凹部への入り込みや耕盤突部への乗り上がりにかかわらず、左右一対の苗植付機構6,6の苗植え深さを一定あるいはほぼ一定に維持する。
つまり、車輪昇降弁47は、油圧シリンダ11を伸縮操作して車輪駆動ケース10を揺動昇降操作することにより、走行車輪1を機体フレーム5に対して昇降操作する。
【0026】
図1及び図2に示すように、左右一対の接地フロート7,7の後端側は、接地フロート7の上面側に固定された後ブラケット50と、ハンドルフレーム17のメインフレーム17aに支持された機体横向きのフロート支点パイプ51から延出された支持アーム52に後ブラケット50を連結している連結ピン53とを介し、支持アーム52に回転自在に支持されている。
【0027】
図3,5,16に示すように、左右一対の接地フロート7,7の前端部は、接地フロート前端部に固定された第1前ブラケット54と、この第1前ブラケット54に後端部が回転自在に連結された連結リンク55とを介し、この連結リンク55の前端側に位置する長孔55aに摺動自在に係入するように構成して機体メインフレーム16に固定された機体横向きの支軸56に支持されている。
【0028】
すなわち、左右一対の接地フロート7,7は、フロート後端側で、かつ苗植付機構6の苗植付け箇所の近くに位置する連結ピン53の機体横向き軸芯まわりに機体フレーム5に対して上下揺動するよう支持されており、走行車輪1が耕盤凹部に入り込み、機体フレーム5が田面に対して下降して苗植付機構6の植付け深さが設定深さよりも深くなると、接地フロート7の前端側が接地反力によって上昇する。走行車輪1が耕盤突部に乗り上がり、機体フレーム5が田面に対して上昇して苗植付機構6の植付け深さが設定深さよりも浅くなると、接地フロート7の前端側がフロート重量によって下降する。
【0029】
図1,16,17に示すように、連動機構60は、車輪昇降弁47の回転操作軸47aに一体回転自在に連結された弁切り換え体61と、機体フレーム5に機体横向き姿勢で支持された支軸62と、この支軸62の一端側に中間部が回転自在に支持された連動リンク63と、支軸62から機体後方向きに揺動自在に延出した左右一対の揺動杆64,64と、左側の揺動杆64の延出端部を左側の接地フロート7の前記第1前ブラケット54に隣接する第2前ブラケット59に連結している連動ロッド65と、右側の揺動杆64の延出端部を右側の接地フロート7の第1前ブラケット54に隣接する第2前ブラケット59に連結している連動ロッド65とを備えて構成してある。
【0030】
左右一対の揺動杆64,64は、支軸62の軸芯まわりに各別に揺動する。この左右一対の揺動杆64,64は、左側の揺動杆64の基部と、右側の揺動杆64のアーム部64aとにわたって取り付けた連動ピン66を備えている。弁切り換え体61は、これのアーム部61aに連結されたスプリング79によって下降操作側に揺動付勢されている。スプリング79は、弁切り換え体61を揺動付勢することにより、弁切り換え体61のローラで成る受動部61bと連動リンク63の操作アーム部63aとが当接し合うように、かつ、連動リンク63の突部で成る受動部63bと連動ピン66とが当接し合うように連動リンク63を揺動付勢している。
【0031】
図1,16,17に示すように、左右一対の接地フロート7,7の前端側が共に基準位置から上昇すると、左右一対の揺動杆64,64が共に連動ロッド65によって上昇操作される。すると、連動ピン66が全体にわたって上昇操作されて連動リンク63の受動部63bに押し上げ作用し、連動リンク63が支軸62の軸芯まわりに揺動操作されてアーム部63aを下降させ、このアーム部63aが弁切り換え体61の受動部61bに押圧作用して弁切り換え体61を揺動操作し、弁切り換え体61が車輪昇降弁47を車輪下降側に切り換え操作する。
【0032】
左右一対の接地フロート7,7の前端側が共に基準位置から下降すると、左右一対の揺動杆64,64が共に連動ロッド65によって下降操作される。すると、連動ピン66が全体にわたって下降操作され、連動リンク63がスプリング67によって支軸62の軸芯まわりに揺動操作されてアーム部63aを上昇させ、弁切り換え体61がスプリング67によって揺動操作されて車輪昇降弁47を車輪上昇側に切り換え操作する。
【0033】
左右一対の接地フロート7,7の一方の前端側が基準位置から上昇し、他方の前端側が基準位置から下降した場合、左右一対の揺動杆64,64が互いに逆方向に昇降操作される。すると、連動ピン66は、連動リンク63の受動部63bに対して一端側が下降し、他端側が上昇した傾斜状態に操作されて連動リンク63を揺動操作せず、連動リンク63が中立姿勢を維持し、弁切り換え体61が中立状態に維持されて車輪昇降弁47を中立位置に操作する。
【0034】
すなわち、連動機構60は、左右一対の接地フロート7,7が共に基準位置から上昇揺動すると、この上昇揺動によって車輪昇降弁47を車輪上昇側に切り換え操作し、左右一対の接地フロート7,7が共に基準位置から下降揺動すると、この下降揺動によって車輪昇降弁47を車輪下降側に切り換え操作し、左右一対の接地フロート7,7が基準位置から互いに逆方向に昇降した場合、車輪昇降弁47を中立状態に維持するように左右一対の接地フロート7,7と車輪昇降弁47とを連動させている。
【0035】
予備苗載せ台14の構成について説明する。図6,7、及び、図11〜15に示すように、予備苗載せ台14は、予備苗を載置する予備苗支持部材としての苗スクイ板Bと苗スクイ板Bを着脱自在に支持するフレーム部としての枠フレーム部Aとで構成する。枠フレーム部Aは、苗スクイ板Bの後端部を支持するアーチ状フレーム70と、このアーチ状フレーム70の上端部より前方に向けて延出してある丸棒フレーム67とでなる。
【0036】
図11〜15に示すように、丸棒フレーム67は、アーチ状フレーム70の上端水平部70Aの後方において略沿った状態に配置されている後端部67Aと、後端部67Aの左右両端より前方に向けて延出される左右一対の前後向きフレーム部67Bと、左右一対の前後向きフレーム部67Bより下向きに延出される上下向きフレーム部67Cとで構成してある。
図1及び図16に示すように、左右の上下向きフレーム部67Cの下端部は、車輪昇降機構における接地フロート7の昇降作動を昇降制御弁47に伝達する連動機構60の支軸62の左右端に取り付けてある。
【0037】
左右の前後向きフレーム部67Bを連結する横向き部材を網状に組み付けて、予備苗を支持する構成を採る従来構成においては、柔らかい予備苗が網目内に落ち込み崩れやすいといった虞れや、丸棒材を網状に巡らせる為に、却って重量増を来たすといった虞れや、開放姿勢に上昇するボンネット13との干渉を回避するために上方に設置しなければならない、という虞があった。
【0038】
これに対して、本願発明においては、苗スクイ板Bを予備苗の予備苗支持部材として使用するので、左右の前後向きフレーム部67Bを連結する横向き部材を網状に組み付ける必要はなく、前後向きフレーム部67Bと上下向きフレーム部67Cとを左右に配置するだけでよく、それだけ、フレーム構成の簡素化と軽量化を図ることができる。
また、予備苗載せ台14としては、機体後方側のアーチ状フレーム70と機体前方側の上下向きフレーム部67Cとで両持ち支持形態を採っているので、個々の支持部材としては必要以上に機械的強度の高い材質や大型の材料を採用する必要はなく、この面でも軽量化に寄与できる。
さらに、苗スクイ板Bは枠フレーム部Aに対して着脱自在であるから、ボンネット13開閉時には取り外すことができ、枠フレーム部Aを上方に開放作動するボンネット13との干渉を回避するために、上方に設ける必要はなく、運転時の車輪を目視する妨げとはならない。
【0039】
次に、苗スクイ板Bの枠フレーム部Aに対する着脱構造について説明する。
図11〜13に示すように、枠フレーム部Aを構成する上下向きフレーム部67Cの上端部に、丸棒材を折り曲げ形成したコの字状の受け金具67Dを溶着固定してある。このコの字状の受け金具67Dは、横向きに取り付けてあり、苗スクイ板Bの前端部をコの字開口空間内に導入して支持する形態を採っている。
【0040】
枠フレーム部Aにおけるアーチ状フレーム70の上端水平部70Aに略沿った状態に配置されている後端部67Aは、次のような形態を採っている。
図11及び図12に示すように、後端部67Aは、左右にアーチ状フレーム70の上端水平部70Aに平行な水平部67Eを配置するとともに、左右水平部67Eの内側端に上下向き姿勢の立ち上げ部67Fを立設し、上下向き姿勢の立ち上げ部67Fの上端部を後側に向けて半円弧状部67Gに形成し、半円弧状部67Gの後端同士を水平姿勢の連結部67Hで連結して、これらを一体形成してある。
【0041】
一方、苗スクイ板Bの構造について説明する。苗スクイ板Bは、マット状苗を受止る平板状の受け部56と受け部56の一側端に設けてある取手部57とで構成してある。取手部57は、受け部56の一側端より立設した支持部57aと支持部57aから受け部56に平行にかつ離れる方向に延出してある握り部57bとで構成してある。握り部57bには、指を差し入れる中抜き孔57cを形成してある。
【0042】
以上のような構成になる苗スクイ板Bを枠フレーム部Aに取り付ける状態について説明する。図11及び図12に示すように、苗スクイ板Bの受け部56をその前端から、アーチ状フレーム70の水平部70Aと枠フレーム部Aにおける水平部67Eとで上下から挟まれている空間内に差し入れて、その前端がコの字状の受け金具67Dの空間内に差し入れて、仮置きする。
この状態で、図14に示すように、取手部57をその弾性変形力を利用してやや押し下げ、その取手部57の縦向き姿勢の支持部57aの上端57dを、枠フレーム部Aの後端部67Aの連結部67Hを潜らせて、半円弧状部67Gの下向き空間内に差し入れ、支持部57aの上端57dを半円弧状部67Gに下方から当接させて位置決めする。
このように、支持部57aの上端57dを半円弧状部67Gに下方から当接させて位置決めする状態で、枠フレーム部Aの後端部67Aの連結部67Hは苗スクイ板Bの中抜き孔57c内に上方から入り込む形態になり、苗スクイ板Bの前後上下移動を阻止することができる。
このように、枠フレーム部Aに形成してある、受け金具67D、及び、後端部67Aを、苗スクイ板Bの取付状態を固定する姿勢固定機構と称する。
【0043】
図2,6,7に示すように、ボンネット13は、これの後端側に設けた貫通孔13aを備えている。この貫通孔13aは、予備苗載せ台14の下方に位置している。
すなわち、ボンネット13は、自走車の後方の操縦位置から左右一対の前後向きフレーム部67Bの間と、貫通孔13aとを介して田面の走行車輪接地箇所の前方近くを見通すことを可能にしている。
【0044】
図7に示すように、ボンネット13の後端側は、連結フレーム20に回転自在に支持されており、このボンネット13は、連結フレーム20の機体横向きの軸芯まわりに上下に揺動開閉する。このボンネット13は、開閉された際、ボンネット13の前端側に設けたロック機構71によって上昇開き姿勢と下降閉じ姿勢とに固定される。
【0045】
図8,9,10に示すように、ロック機構71は、燃料タンク12の機体前方側の端部を支持するステー72に上下揺動自在に支持された支持杆73を備え、ボンネット13の前端部の内側に設けた支持杆ホルダー74と板バネで成るロックバネ75とを備えて構成してある。
【0046】
ステー72について説明する。図9に示すように、ステー72は、上端部に燃料タンク12のフランジ部に連結固定されるフランジ部72Aと、このフランジ部72Aの下方にチャンネル状の基体部72Bと、基体部72Bの下方に二股に分岐した脚部72Cとを、一体形成してある。
チャンネル状の基体部72Bの左右両側部にブラケット部72bを立設してあり、ブラケット部72bの上端面に支持杆73の後記するアーム杆部73aを受け止め支持する係合凹部72cを形成してある。
上端部のフランジ部72Aには、燃料タンク12のフランジ部72Aに取り付ける際に利用されるボルト孔72aを形成してあり、両脚部72Cにエンジン2への取付けボルト孔72dを形成してある。
【0047】
図8(b)に示すように、支持杆ホルダー74は、ボンネット13の天井面における内側に十分近接した状態で設けてあるので、ボンネット13の下端縁より上方に位置している。これによって、ボンネット13の開閉操作時にボンネット13の下端縁に手を掛けた場合に、支持ホルダー74等が手指に接触することが少なく、開閉操作が行い易い。
図8(a)に示すように、ボンネット13を閉じ姿勢に設定した場合に、ステー72と支持杆ホルダー74とに亘って掛け渡された支持杆73等が、ボンネット13の下端縁より突出することがなく、他物との干渉を考慮する必要はない。
【0048】
図10に示すように、支持杆73は、ステー72に基部が回動自在に支持された左右一対のアーム杆部73a,73aと、左右一対のアーム杆部73a,73aの遊端側を連結する連結杆部73bとで構成され、一対のアーム杆部73a,73aと連結杆部73bとをチャンネル状に折り曲げて、一体形成されている。支持杆ホルダー74は、これの左右一対の支持片部74a,74aが備えるボンネット前後方向の長孔74bによって連結杆部73bを摺動自在に保持している。
【0049】
図8に示すように、ボンネット13が上昇操作されると、支持杆73が支持杆ホルダー74による引き上げ操作によって上昇揺動操作され、支持杆73の連結杆部73bが長孔74bを移動する。ボンネット13が上昇開き姿勢になると、連結杆部73bが長孔74bの後端箇所に位置し、ロックバネ75の作用部75aが連結杆部73bを長孔74bの後端箇所に押圧操作し、支持杆73がボンネット13の荷重に抗して上昇姿勢に保持されてボンネット13を上昇開き姿勢に突っ張り支持する。これにより、ロック機構71は、ボンネット13を上昇開き姿勢に固定する。
【0050】
図8に示すように、ボンネット13が下降操作されると、支持杆73が支持杆ホルダー74による押し下げ操作によって下降揺動操作され、支持杆73の連結杆部73bが長孔74bを移動する。ボンネット13が下降閉じ姿勢になると、連結杆部73bが長孔74bの後端箇所に位置し、ロックバネ75の作用部75aが連結杆部73bを長孔74bの後端箇所に押圧操作し、支持杆73が下降姿勢に保持されてボンネット13を下降閉じ姿勢に突っ張り支持する。これにより、ロック機構71は、ボンネット13を下降閉じ姿勢に固定する。
【0051】
図7に示すように、燃料タンク12の機体後方側での端部は、ミッションケース15に下端部が連結されたタンク支持部材78の上端部に支持されている。タンク支持部材78は、エンジン2および燃料タンク12と、走行車輪1との間に位置して走行車輪1の前方上方を覆う大きさを備え、走行車輪1から飛んだ泥土をエンジン2および燃料タンク12に付着しないよう受け止める泥除けカバーを構成している。
【0052】
図1,2に示すように、苗植付け部8は、左右一対の苗植付機構6,6と、左右一対の接地フロート7,7とを備える他、ハンドルフレーム17の上方に設けた一つの苗載せ台80を備えている。苗載せ台80は、上端側ほど機体後方側に位置する後上がりの傾斜姿勢になっている。
【0053】
図4,15に示すように、各苗植付機構6は、機体メインフレーム16の後端部の機体内方側に駆動アーム82と揺動リンク83とを介して支持された植付けアーム6aと、この植付けアーム6aの先端側に設けた苗植付け爪6bとを備えて構成してある。
【0054】
各苗植付機構6は、図4に示すように、駆動アーム82が駆動軸39によって回転駆動されることにより、苗植付け爪6bの先端側が苗載せ台80の下端側に配置して機体フレーム5に支持させてあるガイドレール84に設けた苗取り出し口85と、田面との間を図20の如き回転軌跡Tを描きながら往復する苗植え運動を行う。
これにより、各苗植付機構6は、苗取り出し口85において苗載せ台80のマット状苗の下端部から一株分のブロック苗を切断して取り出し、取り出したブロック苗を苗取り出し口85から下降搬送して田面の接地フロート7によって整地された箇所に植え付ける。
【0055】
図2,18〜20に示すように、苗載せ台80は、左右一対の苗植付機構6,6に各別に苗供給する一対の苗載置部80a,80aを機体横方向に並べて備えた状態のガイドレール84に機体横方向に摺動移動自在に支持されている。この苗載せ台80は、苗載せ台80の下端側から機体前方側に突出した連結手段90を備えている。この連結手段90は、苗載せ台80よりも機体前方側に設けた苗横送り機構100の移送体101と苗載せ台80とを連動させている。図1に示すように、苗横送り機構100は、走行車輪1の車軸芯Xを通る鉛直線aよりも機体後方側で、かつ走行車輪1の外周よりも外側に配置してある。
【0056】
つまり、苗載せ台80は、苗横送り機構100によって苗植付機構6の苗植え運動に連動させてガイドレール84に沿わせて機体横方向に往復移送され、左右一対の苗植付機構6,6が対応する苗載置部80aのマット状苗の下端部からブロック苗を取り出すのに、マット状苗の横方向での一端側から他端側に向けて順次に取り出していくよう、各苗載置部80aのマット状苗を対応する苗取り出し口85に対して機体横方向に往復移送する。
【0057】
図18及び20に示すように、苗横送り機構100は、移送体101を備える他、この移送体101の筒体部101aが外嵌した機体横向きのガイド軸102を備えて構成してある。
ガイド軸102は、伝動ケース19の上端部と支柱フレーム18の上端部とに回転駆動自在に支持されている。ガイド軸102は、移送体101とガイド軸102の端部とにわたって取り付けた蛇腹管103によってカバーされている。
ガイド軸102は、これの外周面に螺旋状に設けた一対の送り溝104,104を備えている。一対の送り溝104,104は、互いに異なる螺旋方向を備えており、かつガイド軸102の両端側において筒体部101aに設けた係合爪105が一方の送り溝104から他方の送り溝104に移動するよう互いに連通し合っている。
【0058】
図4,15に示すように、ガイド軸102は、右側の苗植付機構6の駆動軸39の駆動力を伝動ケース19によって伝達されて駆動される。すなわち、伝動ケース19は、駆動軸39を入力軸とした苗送り変速部110と、この苗送り変速部110の出力軸111とガイド軸102とにわたって巻回された伝動チェーン115とを備えた伝動手段を収容している
【0059】
図18,19に示すように、移送体101の筒体部101aがガイド軸102に相対回転及び相対摺動自在に外嵌するとともに係合爪105が送り溝104に摺動自在に係入していることにより、移送体101は、一対の送り溝104,104の係合爪105に対する送り作用によってガイド軸102に沿って機体横方向に往復移送されるようガイド軸102に係合している。移送体101の移送方向は、係合爪105が係入している送り溝104の螺旋方向によって決まり、係合爪105が一方の送り溝104に係入していると機体右向き方向となり、係合爪105が他方の送り溝104に係入していると機体左向き方向となる。
【0060】
ガイド軸102によって駆動移動される移送体101と苗載せ台80とを連結する連結手段90について説明する。
図19,20に示すように、連結手段90は、苗載せ台80の下端側の両横端部にわたって連結された機体上下方向視で門形の連結枠体91と、この連結枠体91の連結板体93におけるガイド軸102に対向する面に取付固定してあるチャンネル状の連結体92とで構成してある。
連結体92の左右中心位置より移送体101に向けてブラケット92Aを延出し、このブラケット92Aを、移送体101より延出された左右一対の連結板部101b、101bの下端部にピン連結してある。
【0061】
図19に示すように、連結体92に対しては、後記する受動アーム134が取付てある。つまり、連結体92の左右端のフランジ部92Bに受動アーム134のブラケット134Aが連結ピン133を介して上下揺動可能に取り付けてある。受動アーム134は、ガイド軸102の両端に取り付けてある駆動アーム132によって駆動回転される。詳細な構造について後記する。
【0062】
つまり、苗横送り機構100は、駆動軸39から伝動ケース19の伝動手段によって伝達される駆動力によってガイド軸102を回転駆動し、このガイド軸102によって移送体101をガイド軸102に沿わせて機体横方向に往復移動させて移送体101によって横移送力を出力させ、この横移送力を連結体92と連結枠体91とを介して苗載せ台80に伝達し、これによって苗載せ台80をガイドレール84に沿わせて機体横方向に往復移送する。
【0063】
図19,20に示すように、苗載せ台80は、各苗載置部80aの下端部の裏面側に苗載せ台80の横方向と縦方向とに並べて設けた複数の回転自在な苗縦送り体120,121を備えている。複数の苗縦送り体120,121のうち、上段側で苗載せ台横方向に一列に並んでいる上側の苗縦送り体120は、一本の上縦送り軸122に一体回転自在に支持されている。下段側で苗載せ台横方向に一列に並んでいる下側の苗縦送り体121は、一本の下縦送り軸123に一体回転自在に支持されている。上縦送り軸122と下縦送り軸123とは、苗載せ台80の横一端側で連動チェーン124(図19参照)によって苗縦送り方向に連動して回転するよう連動されている。下縦送り軸123は、この下縦送り軸123の苗載せ台横方向での中間部に設けた入力アーム125を備えている。
【0064】
図18に示すように、入力アーム125は、苗載せ台80の機体前方側に設けた苗縦送り機構130の縦送り操作部材134Bに、連動ロッド126を介して連動されている。連動ロッド126は、苗載せ台80の一対の苗載置部80a,80aの間に位置する仕切り壁に設けた貫通孔127と、連結枠体91の連結板体93に設けた貫通孔128とを挿通している。縦送り操作部材134Bは、受動アーム134の中間位置より延出されており、入力アーム125に連係されている連動ロッド126に連係してある。
【0065】
つまり、苗載せ台80は、左右の横移動スロトークエンドに到達すると、苗縦送り機構130による縦送り操作力を、連動ロッド126を介して入力アーム125に入力し、この入力アーム125によって下縦送り軸123を回転駆動し、かつ、この下縦送り軸123の駆動力を連動チェーン124によって上縦送り軸122の一端側に伝達してこの上縦送り軸122を回転駆動し、全ての苗縦送り回転体120,121を苗縦送り方向に設定回転角だけ回転駆動して各苗載置部80aのマット状苗を上段側の苗縦送り回転体120と下段側の苗縦送り回転体121とによって苗取り出し口85に向けて縦送りする。
すなわち、苗載せ台80は、左右の横移動ストロークエンドに到達すると、各苗載置部80aのマット状苗を上段側と下段側との苗縦送り回転体120,121によって苗取り出し口85に向けて縦送りし、後に苗載せ台80が横移送された際の各苗植付機構6によるマット状苗下端部からのブロック苗の取り出しを可能にする。
【0066】
図18,20に示すように、苗縦送り機構130は、縦送り操作部材134Bを備える他、ガイド軸102の両端部に設けた縦送り駆動アーム132を備えて構成してある。
各縦送り駆動アーム132は、ガイド軸102に一体回転自在に支持されており、ガイド軸102によって常に回転方向に回転駆動される。
【0067】
縦送り操作部材134Bは、前記したように受動アーム134の一部分として形成されており、横送りストロークエンドで駆動アーム132の駆動力を受けて、受動アーム134として回転するとともに、かつガイド軸102に対して移送体101と共に移動する。
すなわち、縦送り操作部材134Bは、移送体101によって苗載せ台80と共に機体横方向に往復移送され、苗載せ台80が左右の横移動ストロークエンドに到達した際、受動アーム134のうちの苗載せ台80の横移動ストロークエンドに対応する側の受動アーム部134Aが縦送り駆動アーム132のローラ132aに当接し、この縦送り駆動アーム132によって連結ピン133の機体横向き軸芯まわりに揺動駆動される。
【0068】
入力アーム125は、下縦送り軸123に一方向回転クラッチ135を介して連結されている。一方向回転クラッチ135は、入力アーム125が正回転方向に駆動された際、入力アーム125の駆動力が下縦送り軸123に伝達するよう入力アーム125と下縦送り軸123とを連動させる。この一方向回転クラッチ135は、入力アーム125が待機位置にリターンバネによって復帰操作される際、入力アーム125の回動力が下縦送り軸123に伝達しないよう入力アーム125と上縦送り軸122とを相対回転させる。
【0069】
つまり、苗縦送り機構130は、苗載せ台80が左右の横移動ストロークエンドに到達した際、苗載せ台80の横移送ストロークエンドに対応した側の縦送り駆動アーム132によって受動アーム134を介して縦送り操作部材134Bを設定角度だけ揺動駆動してこの縦送り操作部材134Bから縦送り操作力を出力し、この縦送り操作力を連動ロッド126を介して入力アーム125に伝達してこの入力アーム125を待機位置から設定角度だけ揺動操作し、これによって苗載せ台80の全ての縦送り体120,121を苗縦送り方向に設定回転角度だけ回転駆動する。
【0070】
図1及び図3に示すように、操縦部4は、操縦ハンドル3を備える他、この操縦ハンドル3の下方に機体横方向に並べて設けた苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141とを備え、左右一対の苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141を案内する操作ガイド142を備えている。
【0071】
図1,3,23に示すように、操縦ハンドル3は、握り部を備えた左右一対の機体前後向きのハンドル本体3a,3aとグリップレバー3bとで構成されている。左右一対のハンドル本体3a,3aを左右のハンドルフレーム本体17aの上端部に、上下揺動による取り付け角調節自在に取り付けてある。取り付け角調節が行われることにより、左右一対のハンドル本体3a,3aの後端部は、握り部の高さを変更する。
【0072】
具体的には、次のように構成されている。つまり、図23及び図24に示すように、ハンドルフレーム本体17aの上端にアングル状ブラケット17Aを立設し、アングル状ブラケット17Aの縦向き面部に円弧状長孔17dと枢支軸孔17eとを設けてある。一方、ハンドル本体3aの下方にはアングル状のブラケット3eが立ち下げ形成してある。そのアングル状のブラケット3eには、前記アングル状ブラケット17Aの円弧状長孔17dの軸芯延長線上に位置するボルト孔3cと、前記アングル状ブラケット17Aの枢支軸孔17eの軸芯延長線上に位置する枢支軸孔3dとが形成されている。
【0073】
図23及び図24に示すように、左右のハンドルフレーム本体17aの上端部に亘ってチャンネル状の板材17cが架設してあり、ハンドル本体3aの取付部としての強度向上を図るとともに、左右のハンドル本体3a、3a同士を横向きの連結部材で一体的に連結構成する場合に比べて、チャンネル状の板材17cを従来の連結部材に比べて低い位置に設けることができるので、これによって、走行車輪1等の走行状態を視認することが容易になった。
図3及び図5に示すように、チャンネル状の板材17cには、副変速レバー68、チョークレバー69等の操縦に必要な操作具が装備されている。
【0074】
図1,5,20に示すように、左右ハンドルフレーム本体17a、17aは、ハンドル本体3a、3aを支持した後端部が最上方位置に位置し、それから前方下方に向けて斜めに延設され、苗載せ台80の下端ガイドレール84の下方で大きな円弧を描いて前方側に延出されている。左右ハンドルフレーム本体17a、17aの大きな円弧を描いている部分に、夫々、板状のブラケット58が取付固定してある。
【0075】
図20及び図22に示すように、左右の板状のブラケット58には、後記する左右横向き姿勢の苗取り量調節軸144と植付深さ調節用の支点パイプ51が架設してあり、右ハンドルフレーム本体17aにおける板状のブラケット58の取付位置より上方側に、左右一対の苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141を操作するための操作ガイド142を取り付けている。
【0076】
左右一対の苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141とそれら両レバー140、141を装備する操作ガイド142とは、走行車輪1に対して車輪駆動ケース10が位置する側と同じ機体横側方に偏倚した配置でハンドルフレーム17に支持させてあり、苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141と操作ガイド142との重量が車輪駆動ケース10の重量と共に中心線CLに対してミッションケース15の重量が掛かる側とは反対側で自走車に掛かる状態になっている。
【0077】
図3,5,20に示すように、植付深さ調節レバー141は、フロート支点パイプ51から一体回転自在に延出しており、フロート支点パイプ51の軸芯まわりに操作ガイド142のガイド溝143に沿わせて揺動調節されることにより、各苗植付機構6の苗植付け深さを変更する。
【0078】
つまり、フロート支点パイプ51は、植付深さ調節レバー141の揺動調節によって回転調節され、左右両端から前方に向けて延出した一対の支持アーム52,52をフロート支点パイプ51の軸芯まわりに上下に揺動調節する。すると、各支持アーム52は、連結ピン53を昇降調節して接地フロート7の後端側の機体フレーム5に対する取り付け高さを増減調節する。左右一対の接地フロート7,7は、機体フレーム5に対する取り付け高さを調節されると、田面への接地によって設定する機体フレーム5の設定対地高さを変更し、各苗植付機構6の苗植え深さを植付深さ調節レバー141の操作位置に対応した深さに変更する。
【0079】
図20、22に示すように、フロート支点パイプ51は、ハンドルフレーム本体17aの後方に位置するが、苗載せ台80のガイドレール84と略同一高さ位置かまたはガイドレール84より高い位置に設ける。
植付作業形態においては、既植え苗の上をフロート支点パイプ51が通過する形態となるので、フロート支点パイプ51で既植え苗を接触倒伏させることとないように、上記したように、ガイドレール84と略同一の高さかさらに高い位置に設置することとした。
【0080】
図3,20,22に示すように、苗取量調節レバー140は、ハンドルフレーム17に回転自在に支持された機体横向きの苗取り量調節軸144から一体回転自在に延出しており、苗取り量調節軸144の軸芯まわりに操作ガイド142のガイド溝145に沿わせて揺動調節されることにより、各苗植付機構6のマット状苗縦方向での苗取り量を変更する。
【0081】
すなわち、苗取り量調節軸144は、これの両端側から機体前方向き一体回転自在に延出した操作アーム146を備えている。左右一対の操作アーム146,146は、苗取り量調節軸144が回転調節されると、この苗取り量調節軸144によって上下に揺動調節され、ガイドレール84の支軸147に連結された操作部148に作用して支軸147を支持部材149に対して上下に摺動調節し、ガイドレール84と苗載せ台80とを苗植付機構6の回転軌跡Tに対して苗載せ台縦方向に沿った方向に昇降調節する。ガイドレール84と苗載せ台80とが回転軌跡Tに対して上昇調節されると、各苗植付機構6の苗植付け爪6bがマット状苗からブロック苗を取り出す際のマット状苗に対する苗縦方向での入り込み量が小になり、苗植付機構6の苗取り量が小になる。ガイドレール84と苗載せ台80とが回転軌跡Tに対して下降調節されると、各苗植付機構6の苗植付け爪6bがマット状苗からブロック苗を取り出す際のマット状苗に対する苗縦方向での入り込み量が大になり、苗植付機構6の苗取り量が大になる。
【0082】
つまり、苗取り量調節軸144は、操作具140が揺動調節されると、この操作具140によって回転調節されてガイドレール84と苗載せ台80とを苗植付機構6に対して苗載せ台縦方向に移動調節し、各苗植付機構6のマット状苗縦方向での苗取り量を操作具140の操作位置に対応した量に変更する。
【0083】
次に、操作ガイド142のガイド溝143、145構造について説明する。図5及び図21に示すように、ガイド溝143、145は、左右に平行する状態で設けてあり、夫々のガイド溝143、145に各苗取量調節レバー140と植付深さ調節レバー141を所望の調節位置で係止する係止凹部143a、145aを互いに向き合う状態で形成してある。
このように、係止凹部143a、145aを互いに向き合う状態に形成したので、その係止凹部143a、145aに対応する調節用指標を左右に隣接する状態で形成することができる。これによって、その係止凹部143a、145aに対応する左右二列の調節用指標を単一のラベルBに刻設することができ、そのために、ラベルBを操作ガイド142の所定位置に取り付ける作業も容易に行える。
【0084】
また、操作ガイド142における植付深さ調節レバー用ガイド溝143に、植付深さ調節レバー141がガイド溝143の係止凹部143aに係合する状態を維持する付勢バネ76を設けている。植付深さが変動すると、浮き苗等の作業不良に繋がる虞があるところから、植付深さ調節レバー141が係止凹部143aとの係合状態を強固に維持する必要がある。
そこで、上記したように、付勢バネ76によって植付深さ調節レバー141を係止凹部143aに係合する方向に付勢し、上記目的を達成するように構成してある。
【0085】
〔別実施形態〕
(1) 苗スクイ板Bを予備苗の予備苗支持部材として使用する構成を記載したが、予備苗を支持するものとして専用の部材を設けてもよく、その専用の部材を枠フレーム部Aに対して着脱自在に構成すればよい。
(2) 予備苗支持部材を枠フレーム部に取り付ける取付姿勢を固定させる姿勢固定機構としては、取付金具を用いて固定する構成を採ってもよい。
(3)本発明は、1輪型式の歩行型田植機ばかりでなく、2輪型式の歩行型田植機や乗用型田植機にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】歩行型田植機の全体側面図
【図2】歩行型田植機の全体平面図
【図3】機体フレームの平面図
【図4】伝動装置の線図
【図5】機体フレームの苗植付機構配設部での後面図
【図6】自走車のエンジンとミッションケース、及び、ボンネットの配設状態を示す側面図
【図7】自走車のエンジンとミッションケース、及び、ボンネットの配設状態を示し、ボンネットを持ち上げる状態を示す側面図
【図8】ボンネットのロック機構を示し、(a)はボンネットの下降閉じ姿勢を示す縦断側面図、(b)はボンネットの上昇開き姿勢を示す縦断側面図下降閉じ姿勢を示す縦断側面図
【図9】ボンネットのロック機構のアーム杆部を支持するステーを示す斜視図
【図10】ボンネットのロック機構を下方から見た底面図
【図11】予備苗支持構造を示し、苗スクイ板を装着する前の状態を示す斜視図
【図12】予備苗支持構造を示し、苗スクイ板を装着した状態を示す斜視図
【図13】苗スクイ板の後端部を枠フレーム部の後端部で固定した状態を示す後面図
【図14】苗スクイ板の後端部を枠フレーム部の後端部で固定する前の状態を示す縦断側面図
【図15】苗植付機構と予備苗支持構造の後面図
【図16】車輪昇降機構を示す平面図
【図17】車輪昇降機構の昇降弁との連係部位を示す側面図
【図18】苗載せ台と苗横送り機構と苗縦送り機構との連係を示す側面図
【図19】苗横送り機構と苗縦送り機構との平面図
【図20】苗横送り機構と苗縦送り機構との側面図
【図21】苗取量調節レバーと植付深さ調節レバーとのガイド溝を示す横断平面図
【図22】苗取量調節レバーと植付深さ調節レバーとを支持する板状ブラケット、支点パイプ等を示す斜視図
【図23】操縦ハンドルを示す側面図
【図24】操縦ハンドルを支持する部材を示す分解斜視図
【符号の説明】
【0087】
14 予備苗載せ台
A 枠フレーム部(枠フレーム)
B 苗スクイ板(予備苗支持部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予備苗載せ台を、予備苗を支持する予備苗支持部材を着脱自在に取り付けるフレーム部を備えて構成し、前記予備苗支持部材を前記フレーム部に取り付ける取付姿勢を固定させる姿勢固定機構を設けてある田植機。
【請求項2】
前記フレーム部が機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されている請求項1記載の田植機。
【請求項1】
予備苗載せ台を、予備苗を支持する予備苗支持部材を着脱自在に取り付けるフレーム部を備えて構成し、前記予備苗支持部材を前記フレーム部に取り付ける取付姿勢を固定させる姿勢固定機構を設けてある田植機。
【請求項2】
前記フレーム部が機体前部側と機体後部側とにおいて両持ち支持されている請求項1記載の田植機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2010−35516(P2010−35516A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204367(P2008−204367)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】
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