説明

画像安定化手段を備える映像投影装置

画像データによって表わされる画像を投影面上に投影するために供給される装置(2)が、投影されるべきである前記画像を伝送する投影システム(24)と、前記画像データをスケーリングするスケーリングユニット(22)と、前記投影システム(24)の不所望な動きを検出し、前記投影システム(24)の不所望な動きを示す少なくとも1つの動き情報アイテム(MI)を伝送する動き検出装置(28)と、前記動き情報アイテム(MI)の関数としてスケーリング制御情報アイテム(SCI)を生成するために前記動き情報アイテム(MI)を処理する処理装置(25)と、前記スケーリングユニット(22)を用いてスケーリングされる前記画像データの前記スケーリングに影響を及ぼし、その結果として、前記投影システムの前記不所望な動きによってもたらされる前記投影面上に投影される前記画像の不所望な動きが少なくとも低減され得るスケーリングに影響を及ぼす段(33)とを持つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データによって表わされる画像を投影面上に投影する装置であって、投影されるべきである前記画像を伝送する投影システムと、前記画像データをスケーリングするスケーリングユニット(scaling unit)とが装備される装置に関する。
【0002】
本発明はまた、画像データによって表わされる画像を投影面上に投影する方法であって、投影されるべきである画像が投影システムによって伝送され、前記画像データがスケーリングされる方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
上記のタイプの装置及び上記のタイプの方法は、例えば、ホームシネマシステムに関連して既知である。このような既知のシステムにおいて、例えば居間に設置されるビデオプロジェクタは、ビデオプロジェクタから所与の距離離れたところに位置している投影壁部上、又は該壁部上に設置される投影スクリーン上に、投影高さ(projection height)において、画像を投影するのに該ビデオプロジェクタの投影システムを用いる。ビデオプロジェクタはスケーリングユニットを持ち、前記スケーリングユニットは、とりわけ、投影画像の大きさを調節するのに用いられ得る。
【0004】
一般に、このような投影壁部又はこのような投影スクリーンは、機械的にかなり安定しており、動かない。他方で、ビデオプロジェクタの保持の点では、ビデオプロジェクタのための保持又は取付装置、例えばビデオプロジェクタのための架台(frame)の構造又は設計に依存して異なる機械的安定性が実現されることから、ビデオプロジェクタのために問題が生じる場合がある。ビデオプロジェクタ及び該ビデオプロジェクタと関連する投影システムの不所望な動きは、投影画像に直接的に影響を及ぼし、投影画像の不所望な動きをもたらし、これは、観察者にとって不快であり、従って、不利であることから、ビデオプロジェクタのための保持又は取付装置の安定性のある機械的設計が望ましい。ビデオプロジェクタのための保持又は取付装置の機械的に安定性のある設計は、相対的にかさばる高価な設計方策によって、又はビデオプロジェクタのための保持又は取付装置の固有の重量及び/又はビデオプロジェクタの固有の重量を増大させることによって達成され得るが、これは、ビデオプロジェクタの審美的な設計の面で自由を制限し、多くの場合、かなりのコストを伴う不便な、実際的ではない解決策をもたらす。これも不利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の不利な点を取り除き、改善された装置及び改善された方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明による装置は本発明による特徴を持ち、故に、本発明による装置は、以下のように特徴付けられることができ、即ち、

画像データによって表わされる画像を投影面上に投影する装置であって、以下の手段、即ち、投影されるべきである前記画像を伝送する投影システムと、前記画像データをスケーリングするスケーリングユニットと、前記投影システムの不所望な動きを検出する動き検出手段であって、前記投影システムの不所望な動きを示す少なくとも1つの動き情報アイテム(movement information item)を伝送することが可能である動き検出手段と、前記動き情報アイテムを処理する処理手段であって、前記動き情報アイテムの関数としてスケーリング制御情報アイテムを生成する段を持つ処理手段と、前記スケーリング制御情報アイテムを供給されることができ、前記画像データの前記スケーリングに影響を及ぼし、その結果として、前記投影システムの前記不所望な動きによってもたらされる前記投影面上に投影される前記画像の不所望な動きが少なくとも低減され得るよう設計されるスケーリングに影響を及ぼす手段(scaling influencing means)とを持つ装置として特徴付けられ得る。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明による方法もまた本発明による特徴を持ち、故に、本発明による方法は、以下のように特徴付けられることができ、即ち、

画像データによって表わされる画像を投影面上に投影する方法であって、以下のステップ、即ち、投影されるべきである画像を投影システムによって伝送するステップと、前記画像データをスケーリングするステップと、前記投影システムの不所望な動きを検出するステップであって、前記検出中に前記投影システムの不所望な動きを示す少なくとも1つの動き情報アイテムが伝送されるステップと、前記動き情報アイテムを処理するステップであって、前記処理中に前記動き情報アイテムの関数としてスケーリング制御情報アイテムが生成されるステップと、前記画像データの前記スケーリングに影響を及ぼすステップであって、前記投影システムの前記不所望な動きによってもたらされる前記投影面上に投影される前記画像の不所望な動きが少なくとも低減されるステップとが実行される方法として特徴付けられ得る。
【0008】
本発明による特徴を与えることによって、非常に簡単な方法で、単純な手段を用いて、改善された装置及び改善された方法が得られる。特別な利点は、投影画像の不所望な動きが、少なくとも低減されることができ、最善では完全に防止され得ることである。他の利点は、このような装置は、機械的な構成方法(mechanical construction measures)の面でいかなる特別な制限も受けないことにあり、これは、本発明による装置の設計の面で最大限自由な選択の幅があることからとりわけ有利である。
【0009】
本発明による装置において請求項2に記載の特徴が付加的に与えられる場合にとりわけ有利であることが分かった。この結果、簡単且つ費用対効果の大きいやり方で前記動き情報アイテムを処理する前記処理手段を製造することが可能である。
【0010】
原則的には、前記動き検出手段は、全空間方向において前記投影システムの不所望な動きを検出し、これに関して対応する動き情報を伝送するよう設計されてもよい。しかしながら、本発明による装置において請求項3に記載の特徴が付加的に与えられる場合にとりわけ有利であることが分かった。これは、前記動き検出手段、及び前記動き情報アイテムを処理する前記処理手段の簡単な構造設計に関してとりわけ有利である。
【0011】
前記動き検出手段は、前記投影面の領域内に設けられる1つ以上の光検出器(photosensor)と、前記投影面に向けられる1つ以上のビデオカメラとを持っていてもよく、これは、各々投影される画像の不所望な動きを検出又は確認するのに用いられることができ、少なくとも1つの動き情報アイテムを生成するのに用いられ得る。しかしながら、本発明による装置において、請求項4に記載の特徴が付加的に与えられ、場合により請求項5に記載の特徴も付加的に与えられる場合に、とりわけ有利であることが分かった。これは、前記動き検出手段が、簡単且つ費用対効果の大きいやり方で設計されることを可能にし、正確な動き情報アイテムを出力することを可能にする。
【0012】
本発明の上記の特徴及び他の特徴は、下記の実施例から明らかになり、該実施例を用いて説明される。
【0013】
図面に示されている実施例を参照して本発明について更に記述するが、本発明は前記実施例に限定されない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、ホームシネマシステム1を示している。ホームシネマシステム1は、画像データによって表わされる画像を投影面上に投影する装置を有し、前記装置は、この場合には、ビデオプロジェクタ2によって形成される。ビデオプロジェクタ2は、投影されるべきである画像を伝送する投影システムを持つ。投影面は、ビデオプロジェクタ2から投影距離PD離されている投影壁部3によって形成され、ここで、この場合には、投影壁部3上への投影は、投影壁部と直角を成す投影角度において行なわれる。同様にして、投影は、別の投影角度において行なわれてもよく、即ち、「軸外(off-axis)」投影と呼ばれるものを実施することは可能であると言及され得る。
【0015】
ビデオプロジェクタ2は足付構造(footed construction)4を持ち、前記足付構造4によってビデオプロジェクタ2は床構造5上に立つことが出来る。足付構造4は、この場合には、第1足部7と第2足部8とを持ち、ここで、第1足部7は、第1支持点7aと第2支持点7bとを持ち、第2足部8は、1つの支持点8aしか持たない。支持点8aは、2つの支持点7a及び7bの間の接続線に対して標準距離ND離れている。
【0016】
床構造5は、固定床6の上に載っており、「浮き」構造として設計され、それ故、機械的な負荷の下で或る程度の可撓性を持ち、或る程度の振動する傾向をもたらす。この場合には、床構造5は、木製の浮き床上に横たわるカーペットと、防湿層と、防音材とから成り、前記防湿層及び前記防音材は、木製の床と固定床6との間に位置する。同様にして、床構造5は、異なる設計のものであってもよいが、それでもやはり、このような或る程度の可撓性を持ち、その結果として振動する傾向を持つ設計のものであると言及され得る。
【0017】
図2を見ても分かるように、ビデオプロジェクタ2は立つユニットとして設計される。ビデオプロジェクタ2は、屈折鏡(deflection mirror)2b及びDVD再生ユニット2cを持つ映像投影ユニット2aと、増幅ユニット2dとから成る。DVD再生ユニット2cは、DVDを再生するよう設計され、ここで、画像情報を持つ映像信号は映像投影ユニット2aに伝送され、映像信号と関連する音声信号は増幅ユニット2dに伝送される。増幅ユニット2dは、この場合には、スピーカボックスに音声信号を伝送するよう設計され、これは、これ以上詳細には示されない。画像情報を持つ映像信号を伝送する他の再生手段、例えば、磁気テープビデオ再生装置、ビデオCD再生装置、テレビ受像機又は衛星信号受信機又はテレビゲーム機器もまた用いられ得ると言及され得る。
【0018】
映像投影ユニット2aは、映像信号の画像情報を屈折鏡2bを介して投影壁部3上に投影するよう設計され、ここで、画像は、具体的に言うと、床構造5の上方の垂直投影高さPHにおいて、画像高さIHを伴って投影壁部3上に投影される。
【0019】
ビデオプロジェクタ2又は足付構造4の前記設計のため、床構造5の相対的に小さな床の動きが、ビデオプロジェクタ2の不所望な動きをもたらす可能性があり、従って、ビデオプロジェクタ2の映像投影システムの不所望な動きをもたらす可能性があり、これは、以下により詳細に記載されているような本発明による方策が施されない限り、投影壁部3上の投影画像の不所望な動きをもたらす。例えば、このような床の動きは、装置の近傍の椅子、ソファ若しくはテーブルなどのものが動かされることによって、又はただ単に人若しくは動物が床構造の上を動くことによってもたらされ得る。これは、足7及び8の高さ(level)において差をもたらすかもしれず、ここで、第1足部7は最後に高さn1に行き着くかもしれず、第2足部8は最後に高さn1とは異なる高さn2に行き着くかもしれない。このような床の動きの影響を簡単な計算例を用いて以下に説明する。
【0020】
この場合には、画像高さIHは1.1mであり、投影距離PDは3.5mであり、標準距離は0.4mである。垂線からのビデオプロジェクタ2の変位を表わす傾斜角εは、sinε=(n1−n2)/FDという三角法の関係を用いて計算される。ここで、(n1−n2)は2つの高さn1とn2との間の高さにおける差を表わす。
【0021】
示されている例によれば、(n1−n2)=3mmの高さにおける差に対しては、ε=0.43°の傾斜角がある。その結果として、三角法の関係のため、Δy=PD*tanεという簡単な等式において示されるような投影壁部3上の投影画像の垂直変位Δyが生じる。この例においては、Δy=2.6cmの画像の垂直変位がある。
【0022】
図3は、映像投影ユニット2aの主要機能ユニットをブロック図の形態で示している。映像投影ユニット2aは映像信号入力段21を持ち、前記映像信号入力段21は、アナログ映像信号VSを受け取り、デジタル化された映像信号の生成及び伝送をするよう設計される。デジタル化された映像信号はスケーリングユニット22に供給されることができ、前記スケーリングユニット22は、デジタル化された映像信号のスケーリング及び処理をし、処理された映像信号を伝送するよう設計される。処理された映像信号は、LCD駆動段23を介して投影システム24に供給されることができ、前記投影システム24は、処理された映像信号を光学的に伝送するよう設計される。この目的のため、投影システム24は、光学ユニット24aと、液晶表示板24bと、光源24cとを持つ。スケーリングユニット22は、これ以上詳細には示されないOSD段と、画像歪み補正段とを持ち、前記OSD段は、メニュー画像データを生成するよう設計され、前記画像修正段は、歪んでいるようにして投影される画像を修正するよう設計され、前記歪んでいるようにして投影される画像は、場合により、「軸外」投影の場合に生じる。これに関しては、本願の特許出願前に公表された米国特許公報第US2002/0060754A1号の開示の参照がなされ得る。前記米国特許公報第US2002/0060754A1号の開示は参照によりここに盛り込まれる。
【0023】
更に、ビデオプロジェクタ2はマイクロコントローラ25を持ち、前記マイクロコントローラ25は、映像信号入力段21、スケーリングユニット22及び投影システム24を制御するよう設計される。スケーリングユニット22はUARTインタフェース接続部25aを介して制御される。赤外線受信機26及びキーボード27もまたマイクロコントローラ25に接続され、前記赤外線受信機26及び前記キーボード27は、(例えばOSDをナビゲートするための)ナビゲーション及び制御信号を伝送するよう設計される。更に、第1BUS接続部25bがマイクロコントローラ25と映像信号入力段21との間に設けられ、第2BUS接続部25cがマイクロコントローラ25と投影システム24との間に設けられ、2つのBUS接続部25b及び25cは基本的に制御目的のために設けられると言及されるであろう。
【0024】
マイクロコントローラ25は、マイクロコンピュータとして設計され、これ以上詳細には説明されない中央処理装置(CPU)とメモリ手段(RAM、ROM)とを持つ。マイクロコントローラ25は、スケーリング制御情報アイテムを生成する段を形成し、前記段は、この場合には、以下にこれ以上詳細には記載されない変換段32によって形成される。
【0025】
更に、ビデオプロジェクタ2は動き検出手段28を有し、前記動き検出手段28は、ビデオプロジェクタ2の不所望な動きを検出するよう設計される。動き検出手段28は、振り子29と、振り子29と相互に作用する振り子運動検出器とを持ち、前記振り子運動検出器は、この場合には、Hallセンサ30によって形成される。同様にして、振り子運動検出器は、他の手段、例えばライトバリアシステム(light barrier system)によって形成されてもよいと言及され得る。
【0026】
振り子29は、非周期振り子(aperiodic pendulum)として設計され、ビデオプロジェクタ2に機械的に接続され、この場合には、ビデオプロジェクタ2の投影システム24に直接的に接続される。振り子29は、Hallセンサ30と一緒に、ビデオプロジェクタ2の投影システム24の開始位置からの傾斜及び/又は変位を検出するよう設計される。Hallセンサ30は、振り子の振動する動きを決定するよう設計され、動き情報信号MIをアナログ動き信号増幅手段31に伝送し、前記動き情報信号MIは、ビデオプロジェクタ2の投影システム24の傾斜及び/又は変位を示し、従って、ビデオプロジェクタ2全体の傾斜及び/又は変位を示す。
【0027】
アナログ動き信号増幅手段31は、適応させられた動き情報信号AMIを伝送するよう設計され、前記適応させられた動き情報信号AMIは、マイクロコントローラ25の変換段32に伝送される。変換段32は、適応させられた動き信号AMIを画素変位情報アイテムSCIに変換するよう設計される。
【0028】
スケーリングユニット22は、スケーリングに影響を及ぼす手段33を持ち、デジタル化された映像信号のスケーリング及び処理は、前記スケーリングに影響を及ぼす手段33によって影響を及ぼされ得る。この場合には、スケーリングに影響を及ぼす手段33は、変換段32によって伝送された画素変位情報アイテムSCIを受け取り、画素変位情報アイテムSCIに基づいて画像高さIHの方向における画像データの変位を実行する、即ち、上記の計算例によれば、2.6cmの垂直画像変位に合わせて画素の変位を実行するよう設計され、ここで、この変位は、選択される画素サイズに依存する画素数に対応する。変換段32を用いて実行される画素値pへの変換は、p=int(Rv*γ)という等式に基づいて行なわれ、ここで、Rvは、画素における表示画像又は投影画像の垂直解像度であり、γは、画像高さIHに対するこのような画像の垂直変位であり、即ち、等式γ=Δy/IHによって与えられる。‘int’は整数を意味するとも言及されるであろう。上記の例よれば、2.6cmの決定垂直画像変位及び480画素の仮定垂直解像度Rvに対して、結果は12画素の画素値pとなる。この結果、このような画像を表わす画素はその都度12画素だけ垂直方向にずらされる。有利なことには、これは、ビデオプロジェクタ2の不所望な動き、従って、投影システム24の不所望な動きにもかかわらず、各々投影される画像又は連続画像の不所望な動きが防止され得る又は少なくともかなり低減され得ることを意味する。
【0029】
動き検出手段は、投影システムに直接的に結合される必要はなく、それどころか、前記動き検出手段はまた、投影システムに機械的に接続されるビデオプロジェクタの他の構成要素又は構造ユニットにも接続され得ると言及され得る。
【0030】
更に、スケーリングに影響を及ぼす手段33は、必ずしもスケーリングユニット22内に収容される必要はなく、それどころか、スケーリングユニット22の下流又は上流に接続され得ると言及され得る。
【0031】
スケーリングユニット22は、応答時間を補償するのに用いられることができ、前記応答時間は、例えば、投影システム24の不所望な動きを検出する場合の動き検出手段28のタイムラグによってもたらされ得ると言及され得る。
【0032】
更に、動き検出手段は測定手段によって形成されてもよく、前記測定手段は、基板上に平面形に取り付けられる電極によって液体の電解質導電率を測定する原理に基づいて動作すると言及され得る。この場合には、電極は、導電性の液体を部分的に入れられる電解液槽の底面上に測定手段の傾斜軸と平行に付される。2つの電極の間にAC電圧が印加される場合、電流が漂遊電界(stray field)の形で液体を流れる。測定手段の傾斜している間の液体の高さの減少は、この漂遊電界を収縮させ、電解液の比導電率が一定であれば、抵抗は液体充填レベルの関数として求められる。電極が、各々の場合に、傾斜軸に対して、このような測定槽の底面の右半分上及び左半分上に対で配設される場合には、本質的には既知の差測定原理が、符号つきの傾斜角を与える。このような測定手段は、株式会社HL-Planartechnik GmbHによって製造されており、参照符NS25/E又はNS15/Eの下で市販されている。
【0033】
更に、動き検出手段は加速を検出するよう設計され得ると言及され得る。このような動き検出手段は様々な変形実施例の形で市販されており、例えば、熱力学的傾斜及び加速センサTDNSが、株式会社Vogt-Electronic AGから市販されている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】原則的に、この例においてはビデオプロジェクタによって形成されている本発明による装置を持つホームシネマシステムとして知られているものの構造を示す。
【図2】映像投影ユニットを持つ図1に示されているビデオプロジェクタの変形実施例を斜視図で示す。
【図3】本発明に基づいて画像を投影するよう設計される図2に示されているビデオプロジェクタの映像投影ユニットをブロック図の形態で示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データによって表わされる画像を投影面上に投影する装置であって、
投影されるべきである前記画像を伝送する投影システムと、
前記画像データをスケーリングするスケーリングユニットと、
前記投影システムの不所望な動きを検出する動き検出手段であって、前記投影システムの不所望な動きを示す少なくとも1つの動き情報アイテムを伝送することが可能である動き検出手段と、
前記動き情報アイテムを処理する処理手段であって、前記動き情報アイテムの関数としてスケーリング制御情報アイテムを生成する段を持つ処理手段と、
前記スケーリング制御情報アイテムを供給されることができ、前記画像データの前記スケーリングに影響を及ぼし、その結果として、前記投影システムの前記不所望な動きによってもたらされる前記投影面上に投影される前記画像の不所望な動きが少なくとも低減され得るよう設計されるスケーリングに影響を及ぼす手段とを持つ装置。
【請求項2】
前記スケーリング制御情報アイテムを生成する前記段が、変換手段によって形成され、前記変換手段は、前記動き検出手段によってアナログの動き情報アイテムを供給されることができ、スケーリング制御情報アイテムとして画素変位情報アイテムを生成するよう設計され、前記スケーリングに影響を及ぼす手段が、画素変位手段によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記動き検出手段が、前記投影される画像の画像高さの方向における不所望な動きをもたらす前記投影システムの前記不所望な動きを検出するよう設計されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記動き検出手段が、前記投影システムに機械的に接続される振り子と、前記振り子と相互に作用する振り子運動検出器とを持ち、前記振り子運動検出器は、動き情報アイテムとして前記振り子の変位を伝送することが可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記振り子運動検出器がHallセンサによって形成されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
画像データによって表わされる画像を投影面上に投影する方法であって、
投影されるべきである画像を投影システムによって伝送するステップと、
前記画像データをスケーリングするステップと、
前記投影システムの不所望な動きを検出するステップであって、前記検出中に前記投影システムの不所望な動きを示す少なくとも1つの動き情報アイテムが伝送されるステップと、
前記動き情報アイテムを処理するステップであって、前記処理中に前記動き情報アイテムの関数としてスケーリング制御情報アイテムが生成されるステップと、
前記画像データの前記スケーリングに影響を及ぼすステップであって、前記投影システムの前記不所望な動きによってもたらされる前記投影面上に投影される前記画像の不所望な動きが少なくとも低減されるステップとが実行される方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−513445(P2006−513445A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566219(P2004−566219)
【出願日】平成15年12月22日(2003.12.22)
【国際出願番号】PCT/IB2003/006305
【国際公開番号】WO2004/064394
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】