説明

画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法

【課題】 印字率が低くても現像剤のリフレッシュのための強制消費量を従来より少なくすることが可能であり、かつ、その現像剤の強制消費間隔を大きくとれるようにして、作業効率が悪化するのをも防止できるようにした、画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法を提供する。
【解決手段】 画像形成枚数を計数する手段と、形成した画像の累積ドット数を計数する手段と、計数した画像形成枚数と累積ドット数とから形成画像の平均印字率を算出し、その平均印字率に応じて現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を変化させる制御手段とを設け、その制御手段は、前記平均印字率が予め定めた基準印字率より小さいとき、前記平均印字率に応じて前記現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短く制御して、前記現像剤収容手段内の現像剤量が前記印字率に対応させて定めた特定量以上となるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法に係り、特に、低印字率の原稿データで画像形成した場合の、トナー劣化を防止するようにした画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機などの画像形成装置においては、感光体上に形成された潜像を現像するため、感光体と対向し、現像剤収容室に収容された現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体が用いられる。このとき、例えば形成される画像全面を黒ベタ(カラーの場合は用いられる色毎のベタ)としたときに使用する現像剤量(ドット数)に対し、実際の画像形成に使用した現像剤量(ドット数)の割合を印字率と定義すると、通常の画像ではこの印字率が5%程度となるが、この印字率が低い場合、現像剤担持体から感光体に搬送される現像剤が少なくなるため、現像装置中の現像剤粒子の入れ替わりが少なくなって現像剤が帯電過多となり、帯電制御用外添剤が剥がれたり逆に現像剤に埋め込まれ、帯電が安定しなくなって図10に示したように、画像濃度低下やカブリが発生する。
【0003】
この図10に示したグラフは、上記原稿印字率が5%、4%、2.5%、1.5%、0.5%、の場合の印字枚数による画像濃度の変化を調べたグラフであり、横軸は印字枚数、縦軸は画像濃度(マクベス濃度(マクベス社製反射濃度計RD918を使用して測定)で、0.00が白、1.60が黒を意味する)である。このグラフから、原稿印字率が2.5%以下の場合、印字枚数によって画像濃度が低下していることがわかる。
【0004】
特に、カラー画像形成装置のように複数の現像装置を持つ画像形成装置においては、写真やグラフィック画像のように高い印字率の場合から、ロゴマークのみのように低印字率のものまで種々の印字率の画像が扱われ、現像装置毎に印字率が異なることも多い。そのため従来から、トナーの表面形状、材料、外添剤の適正化及び現像剤担持体の表面材料の改良などにより、現像剤の帯電制御能力を安定させるよう改良が行われているが、場合によっては、現像剤の帯電が過剰となって前記したような現象が生じる。
【0005】
そのため特許文献1、及び2には、印字率を算出する印字率算出手段と現像剤の感光体への強制消費動作を指示する制御手段とを設け、印字率算出手段が算出した印字率を基準値と比較し、印字率が所定の基準印字率より小さいとき、現像剤を強制的に消費させ、擬似的に所定の印字率で画像形成がおこなわれたのと同じ効果を得る(以下これを現像剤のリフレッシュと略称する)ようにする技術が示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平4−68370号公報
【特許文献2】特開平4−86841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながらこれら特許文献1、2に示された現像剤のリフレッシュ技術は、現像剤の強制消費によって多大な現像剤消費がおこなわれ、ユーザからみると使ってもいないのに現像剤が消費されてゆくという問題があり、また、この強制消費に一定の時間を要するため、作業効率が悪化するという問題もある。
【0008】
そのため本発明においては、印字率が低くても現像剤の強制消費量を従来より少なくすることが可能であり、かつ、その現像剤の強制消費間隔を大きくとれるようにして、作業効率が悪化することを防止できるようにした、画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法を提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため本発明になる画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法は、
感光体と対向して現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤収容手段とからなる現像装置と、該現像装置における前記現像剤収容手段に外部から現像剤を供給する現像剤供給手段とを有する画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法であって、
前記画像形成装置は、画像形成枚数を計数する手段と形成した画像の累積ドット数を計数する手段とを有し、計数した累積ドット数と画像形成枚数とで平均印字率を算出し、該平均印字率が予め定めた基準印字率より低い場合、前記現像剤供給手段による前記現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短くすることを特徴とする。
【0010】
また、上記課題を解決するため本発明になる画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法は、
感光体と対向して現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤収容手段とからなる現像装置と、該現像装置における前記現像剤収容手段に外部から現像剤を供給する現像剤供給手段とを有する画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法であって、
前記画像形成装置は、画像形成枚数を計数する手段と形成した画像の累積ドット数を計数する手段とを有し、計数した累積ドット数と画像形成枚数とで平均印字率を算出し、該平均印字率が予め定めた基準印字率より低い場合、前記現像剤供給手段による前記現像剤収容手段への現像剤供給を、前記現像剤収容手段内の現像剤量が前記印字率に対応させて定めた特定量以上となるようにおこなうことを特徴とする。
【0011】
また、上記課題を解決するため本発明になる画像形成装置は、
感光体と対向して現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤収容手段とからなる現像装置と、該現像装置における前記現像剤収容手段に外部から現像剤を供給する現像剤供給手段とを有する画像形成装置であって、
前記画像形成装置は、画像形成枚数を計数する手段と、形成した画像の累積ドット数を計数する手段と、該計数した画像形成枚数と累積ドット数とから形成画像の平均印字率を算出し、該平均印字率に応じて前記現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を変化させる制御手段とからなり、前記現像剤供給間隔を変化させる制御手段は、前記平均印字率が予め定めた基準印字率より小さいとき、前記平均印字率に応じて前記現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短く制御して、前記現像剤収容手段内の現像剤量が前記印字率に対応させて定めた特定量以上となるようにすることを特徴とする。
【0012】
このように、形成した画像の累積ドット数と画像形成枚数とから形成画像の平均印字率を算出し、この平均印字率が予め定めた基準印字率より小さいとき、その平均印字率に応じて前記現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短く制御し、前記現像剤収容手段内の現像剤量が前記印字率に対応させて予め定めた特定量以上となるようにすることで、現像剤担持体上の高帯電となった現像剤が現像剤収容手段に戻ったとき、より多くの現像剤と混ぜ合わせることができる。そのため、前記した現像剤の帯電過多と、現像剤における帯電制御用外添剤が剥がれたり逆に現像剤に埋め込まれることで、帯電が安定しなくなって画像濃度低下やカブリが発生することを防止することができる。すなわち、現像剤としてキャリアを用いた2成分現像システムでは、トナー対キャリアの比率を上げることでチャージアップ防止効果があることが知られているが、トナーだけの1成分システムにおいても、現像剤収容手段内の現像剤が多いと、現像に使用されずに戻ってきた現像剤のチャージを下げる効果がある。また、現像剤収容手段に少しずつ現像剤を補給することで、トナー交換時にトナーの特性が変化してカブリや画像濃度低下といった画像不具合が発生することも防止できる。
【0013】
そして、前記現像剤供給手段による前記現像剤収容手段への現像剤供給間隔は、特定印字率範囲毎に前記累積ドット数計数手段が算出した累積ドット数を元に算出される現像量が、予め定めた値に達する間隔とすることで、現像剤収容手段内には印字率に対応した現像剤量を常に確保することができる。
【0014】
さらに、前記画像形成装置は、前記画像形成枚数計数手段の計数した画像形成枚数が所定枚数に達し、前記算出した平均印字率が予め定めた基準となる印字率より低い時、特定印字率範囲毎に予め定めた量の現像剤を感光体に現像して消費させることを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記画像形成枚数計数手段の計数した画像形成枚数が所定枚数に達し、前記算出した平均印字率が予め定めた基準印字率より低い時、前記平均印字率に対応した量の現像剤を前記現像剤収容手段から前記現像剤担持体を介して感光体に現像する制御をおこなうことを特徴とする。
【0015】
このように、前記した現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短く制御することに加え、画像形成枚数が所定枚数に達して平均印字率が基準印字率より低い時に、現像剤収容手段内の現像剤を印字率に応じた量だけ現像して消費させることで現像剤のリフレッシュがおこなわれるが、現像剤収容手段内の現像剤は低印字率の時に短い間隔で補給された現像剤によってチャージアップが防止されているから、このリフレッシュで消費する現像剤量は従来のリフレッシュ単独で行う場合より少なくて済み、かつ、その現像剤の強制消費(リフレッシュ)間隔も大きくとれから、作業効率が悪化するのをも防止できる画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法を提供することができる。
【0016】
そして前記画像形成装置は、現像剤を感光体に現像して消費させるに際し、前記現像剤担持体から感光体へ現像剤を搬送させるためのバイアス電圧を、特定印字率範囲毎に画像形成時のバイアスより大きくすることにより、帯電してチャージアップした帯電力の強い現像剤も確実に消費することが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
以上記載のごとく本発明によれば、現像剤の強制消費間隔を大きくとることができるから作業効率が悪化するのを防止でき、かつ、その強制消費により吐き出される現像剤量を従来より少なくすることが可能であり、効率的な画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0019】
図1は本発明になる画像形成装置の1実施例の概略構成図、図2は本発明になる現像装置における現像剤供給方法を実施する概略制御ブロック図、図3は本発明になる現像装置における現像剤供給方法のフロー図、図4は本発明になる現像装置における現像剤供給方法を用いた場合の現像剤リフレッシュのフロー図、図5は本発明になる現像装置における現像剤供給方法と現像剤リフレッシュをおこなう際の、印字率と現像剤の補給開始や補給量、リフレッシュ時の消費量などの第1実施例におけるパラメータを一覧とした表、図6はこの第1実施例を実施し、種々の印字率における印字枚数と画像濃度の関係を調べたグラフ、図7は本発明になる現像装置における現像剤供給方法と現像剤リフレッシュをおこなう際の、印字率と現像剤の補給開始や補給量、リフレッシュ時の消費量などの第2実施例におけるパラメータを一覧とした表、図8はこの第2実施例を実施し、種々の印字率における印字枚数と画像濃度の関係を調べたグラフ、図9は現像剤リフレッシュのみをおこなって種々の印字率における印字枚数と画像濃度の関係を調べたグラフである。
【0020】
図1において1は、a−Si(アモルファスシリコン)で形成された感光体(像担持体)ドラムで、その周囲には帯電装置2、例えばレーザスキャニングユニットなどを用いた露光装置3が配され、さらにこの感光体(像担持体)ドラム1に、ブラック(BK)4a、マゼンタ(M)4b、シアン(C)4c、イエロー(Y)4dで示した現像器4における7a、7b、7c、7dで示した現像剤担持体を順次対向させるロータリー型現像装置4が設けられている。そして、それぞれの現像器4には、ブラック(BK)41a、マゼンタ(M)41b、シアン(C)41c、イエロー(Y)41dの現像剤収容室が配され、それぞれの現像剤収容室41a、41b、41c、41dは例えば容量が30g程度とされ、基準となる印字率(約5%)で画像形成がおこなわれている場合、現像剤が20gまで減少したときに外部に設けられた現像剤貯蔵部42a、42b、42c、42dから、図示していない現像剤供給手段によって現像剤が供給され、28g程度まで供給されると、図示していないセンサでそれを検出して供給が終了されるようになっている。なお以下の説明では、現像剤中のトナーは正帯電トナーとし、体積平均粒径が5.0〜8.0μmのものを使用した場合を例に説明する。
【0021】
5は感光体ドラム1上に形成された各色のトナー画像を重ねて転写する中間転写ベルトで、51は感光体ドラム1上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト5に転写させる1次転写ローラ、6は感光体ドラム1のクリーニング装置、8は中間転写ベルト5上のトナー画像を記録媒体9に転写させる2次転写ローラ、10は定着装置、11は中間転写ベルトのクリーニング装置、12は記録媒体9の排出部であり、以下の説明では、本発明をロータリー型現像装置4と中間転写ベルト5を用いたカラー画像形成装置を例に説明するが、本発明は、現像剤収容室41を有して外部に設けられた現像剤貯蔵部42から現像剤を随時供給できる構造を有した画像形成装置であれば、モノクロの画像形成装置やタンデム型カラー画像形成装置など、どのような形式の画像形成装置であっても良いことは勿論である。
【0022】
図2において20は画像形成装置全体の制御装置、21は形成する画像のデータ、22は制御装置20によって計数された画像形成枚数のカウンタ、23は制御装置20により、図1に示したカラー画像形成装置の場合は使用する色別(現像器4a、4b、4c、4d別)に計数した画像データ21におけるドット数を、色別(現像器4a、4b、4c、4d別)に累計して記憶する累積ドット数カウンタ、24は印字率毎に例えば図5に示したように、現像剤を補給する累計ドット量(印字率(%)に現像剤の補給間隔となる画像形成枚数を乗じた値)、補給時の補給現像剤量、リフレッシュするときの消費現像剤量、現像バイアスなどを記憶した印字率による現像剤供給量記憶装置、25は図1には示していないが、現像剤貯蔵部42a、42b、42c、42dから現像剤を現像剤収容室41a、41b、41c、41dに供給する現像剤供給装置、26は図1に2で示した帯電装置の帯電制御装置、27は図1に3で示した露光装置に画像データ21を送る露光制御装置、28は現像剤担持体7a、7b、7c、7dと感光体ドラム1との間の現像バイアスを制御する現像バイアス制御装置、29は感光体ドラム1上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト5に転写するための1次転写ローラへ与える1次転写バイアス制御装置、30は中間転写ベルト5に転写されたトナー画像を記録媒体9に転写する2次転写ローラへ与える2次転写バイアスの制御装置である。
【0023】
最初に本発明の概略を簡単に説明すると、本発明における画像形成装置は、ロータリー型現像装置4を構成するブラック(BK)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の現像器4a、4b、4c、4dに対応して設けられた現像剤収容室41a、41b、41c、41dへ、ロータリー型現像装置4の外部に設けられた現像剤貯蔵部42a、42b、42c、42dから、現像剤を供給できるように構成されている。通常、こういった画像形成装置における現像剤収容室41への現像剤供給は、例えば光学的なセンサなどを用いて現像剤量を検出し、現像剤がある量減少したら補給を開始し、センサ出力が安定するまで補給する方式のものが多いが、本発明では、画像データから得られる画像の累積ドット数と画像形成枚数とから平均印字率を算出し、その平均印字率が基準となる印字率より低い場合、その平均印字率に応じて累積ドット数から現像剤の補給時期を現像剤供給間隔が短くなるよう制御し、現像剤収容室41a、41b、41c、41dの現像剤量が前記印字率に対応させて定めた特定量以上となるようにして、印字率が低いことによって現像剤担持体7a、7b、7c、7d上で高帯電となった現像剤が現像剤収容室41a、41b、41c、41dに戻ったとき、より多くの現像剤と混ぜ合わせることができるようにしたものである。
【0024】
このようにすることにより、現像剤としてキャリアを用いた2成分現像システムでは、トナー対キャリアの比率を上げることでチャージアップ防止効果があることが知られているが、トナーだけの1成分システムにおいても、現像剤収容室41a、41b、41c、41d内の現像剤が多いと現像に使用されずに戻ってきた現像剤のチャージを下げる効果があり、また、現像剤収容手段に少しずつ現像剤を補給することで、現像剤交換時に現像剤の特性が変化してカブリや画像濃度低下といった画像不具合が発生することも防止できる。
【0025】
そして本発明では、特定枚数の画像形成がおこなわれた後、算出した平均印字率が基準となる印字率より低い場合、感光体ドラム1の帯電と露光をおこなわずに現像剤担持体7a、7b、7c、7d上の現像剤を感光体ドラム1へ飛翔させて現像し、消費させるリフレッシュ動作をおこなうが、この時の現像剤収容室41a、41b、41c、41d内の現像剤は、前記したように短い間隔で補給された現像剤によってチャージアップが防止されているから、このリフレッシュ動作で吐き出す現像剤量は従来のリフレッシュ単独で行う場合より少なくて済み、かつ、その現像剤の強制消費(リフレッシュ)間隔も長くとれるから、作業効率が悪化するのをも防止できる。
【0026】
以上が本発明の概略であるが、本発明の詳細を説明する前に、図1を用いて本発明を適用した画像形成装置について説明すると、待機状態においては、図1におけるロータリー型現像装置4の、例えばブラック(BK)用現像器4aの現像剤担持体7aが感光体(像担持体)ドラム1に対向した現像位置となるようにされている。そして、図2における制御装置20に画像データ21が送られてくると、その画像データ21は制御装置20によってブラック(BK)、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の各色のデータに分解され、一方、感光体(像担持体)ドラム1が、図2に示した帯電制御装置26によって帯電装置2で、約+300Vに均一に帯電される。
【0027】
そして、制御装置20によってブラック(BK)のデータが露光制御装置27から露光装置3に与えられ、感光体(像担持体)ドラム1が露光されて潜像が形成される。このとき、露光後の感光体ドラム1における表面電位は+10V程度となる。そしてこの潜像は、現像バイアス制御装置28によって感光体ドラム1と現像剤担持体7の間に印加される、例えばVdcが160Vの直流に、Vppが1.5kV、周波数が2.5kHz、デューティ比30%の交番電界を重畳した現像バイアスにより感光体ドラム1に飛翔する現像剤で現像され、トナー画像となる。さらにこのトナー画像は、1次転写バイアス制御装置29によって印加される−100〜−600Vの電位差の1次転写バイアスを与えられた1次転写ローラ51により、中間転写ベルト5に転写される。形成されたトナー画像が中間転写ベルト5に転写された後に残った現像剤(トナー)は、クリーニング装置6でクリーニングされ、次の画像形成が行われる。なお、中間転写ベルト5に接する2次転写ローラ8とクリーニング装置11は、制御装置20によって全ての色のトナー画像が中間転写ベルト5に重ね合わせて転写されるまで、この中間転写ベルト5から離間させられている。
【0028】
こうしてブラック(BK)のトナー画像の形成が済むとロータリー型現像装置4が図上反時計回りに回転し、次のマゼンタ(M)の現像器4bが感光体(像担持体)ドラム1に対向した現像位置とされ、先に分解されたマゼンタ(M)の画像データが露光装置3に与えられて露光が行われる。そして感光体(像担持体)ドラム1上に潜像が形成されて、それが現像器4bに備えられた現像ローラ7bが担持した現像剤(トナー)で現像されてトナー画像となり、中間転写ベルト5上に転写されているブラック(BK)のトナー画像の上に重ね合わせて転写される。
【0029】
そして同様の動作がシアン(C)、イエロー(Y)の画像データで繰り返され、全ての色のトナー画像が中間転写ベルト5に転写されてフルカラートナー画像とされると、制御装置20は、先に中間転写ベルト5から離間させていた2次転写ローラ8とクリーニング装置11を中間転写ベルト5に接触させ、記録媒体9を2次転写ローラ8の位置する2次転写位置に送り込むと共に、2次転写バイアス制御装置30によって2次転写ローラ8に2次転写バイアスを印加させ、フルカラートナー画像が記録媒体9に転写される。
【0030】
こうしてフルカラートナー画像が転写された記録媒体9は、さらに定着装置10に送られて熱と圧力で定着され、排出部12に排出される。そして中間転写ベルト5上に残った現像剤(トナー)は、クリーニング装置11によってクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。
【実施例1】
【0031】
このような画像形成装置において本発明では、現像剤収容室41への現像剤供給と現像剤のリフレッシュは、この現像剤供給方法と現像剤リフレッシュをおこなう際の、印字率と現像剤の補給開始や補給量、リフレッシュ時の消費量などの第1実施例におけるパラメータを一覧とした表図5に示した値を用い、図3、図4に示したフローに従っておこなう。
【0032】
この図5の表において「印字率A(%)」は、前記したように、所定枚数における画像の形成に必要とする現像剤量(累積ドット数)が、画像全面を黒ベタ(カラーの場合は用いられる色毎のベタ)としたときに使用する現像剤量(ドット数)に対してどの程度の割合となるかを算出した値で、「リフレッシュ時消費現像剤量」は、特定枚数の画像形成がおこなわれた後、算出した印字率が基準となる印字率(今の場合は5%)より低い場合、感光体ドラム1の帯電と露光をおこなわずに現像剤担持体7a、7b、7c、7d上の現像剤を感光体ドラム1へ飛翔させて吐き出し、消費させるリフレッシュ動作をおこなう際の消費現像剤量、「現像バイアス設定値」は、このリフレッシュ動作時の直流現像バイアス(Vdc)の値、「補給開始累計ドット量」は、印字率Aが3.0%以下の場合は印字率Aに示された範囲における平均印字率(例えばAが1.0〜2.0の場合は1.5)に、3.0%を超えた場合は最大印字率(例えばAが3.0〜4.0の場合は4.0)に、表の右端の「現像剤補給間隔(枚)」の値を乗じた値で、形成する画像の累計ドット量をカウントし、そのカウント値がこの値になったとき、現像剤収容室41a、41b、41c、41dへ現像剤貯蔵部42a、42b、42c、42dから現像剤を供給する。「補給開始時減少現像剤量」は、この現像剤の供給を開始するときまでに形成された画像によって消費された現像剤量を示す(A4用紙1枚あたり5%の印字率においては40mgの現像剤を消費するものとする)。
【0033】
最初に、現像剤収容室41への現像剤供給を図3のフローに基づいて説明すると、画像形成装置における電源が入ると図2における制御装置20は、まず最初のステップS41で、画像形成枚数カウンタ22、累積ドット数カウンタ23の内容をリセットする。そして画像データ21が送られてくると制御装置20は、ステップS42で画像形成枚数カウンタ22によって送られてきた画像形成枚数をカウントし、次いでステップS43で送られてきた画像データ21における印字ドット数を累積ドット数カウンタ23に加算していく。そして次のステップS44で制御装置20は、この累積ドット数カウンタ23の内容を画像形成枚数カウンタ22の内容で除し、画像形成一枚当たりのドット数を算出すると共に、このドット数が画像全面をベタにした場合の何%に当たるか、すなわち平均印字率Aを算出する。
【0034】
そして次のステップS45で制御装置20は、この平均印字率AがステップS46からS51に示したどれに相当するかを判断する。このステップS46からS51に示したブロックは、前記した図5における印字率Aの欄に対応し、例えばこの平均印字率が2.5%であった場合ステップS48に進む。そして制御装置20は、図2における印字率による現像剤供給量記憶装置24に記憶されているこの2.5%の印字率に対応する補給開始累計ドット量(この場合は400)を読み出し、次のステップS54で累積ドット数カウンタ23の内容がこの補給開始累計ドット量(この場合は400)に達しているかどうかを判断する。
【0035】
そして、累積ドット数カウンタ23の内容がこの補給開始累計ドット量(この場合は400)に達している場合、次のステップS59に進んで図2の制御装置20は現像剤供給装置25に、図5の補給開始時減少現像剤量に示した3.2gの現像剤を、現像剤貯蔵部42a、42b、42c、42dから現像剤収容室41a、41b、41c、41dへ供給するように指示する。そのため、現像剤収容室41a、41b、41c、41dへは、現像剤貯蔵部42a、42b、42c、42dから3.2gの現像剤が供給され、処理はステップS41に戻る。なお、ステップS54で累積ドット数カウンタ23の内容が補給開始累計ドット量(この場合は400)に達していない場合は、処理がステップS42に戻り、同様なことが繰り返されるが、この間に平均印字率が大きく変動した場合、ステップS45による判断で、ステップS46からS51に示したブロックのうちの前回とは異なるステップに進むことがあることはいうまでもない。
【0036】
このようにして現像剤収容室41a、41b、41c、41dへ現像剤貯蔵部42a、42b、42c、42dから現像剤を供給することにより、図5の補給開始累計ドット量の欄を見ればわかるとおり、平均印字率が低い場合はより短期間で現像剤が供給され、現像剤収容室41a、41b、41c、41dの現像剤量は、印字率に対応させて定めた特定量以上となるように制御されるから、前記したように現像剤収容室41a、41b、41c、41d内の現像剤が多いことにより、現像に使用されずに戻ってきた現像剤のチャージを下げる効果が有り、現像剤交換時に現像剤の特性が変化してカブリや画像濃度低下といった画像不具合が発生することも防止できる。
【0037】
次に図4に示したリフレッシュ動作であるが画像形成装置における電源が入ると図2における制御装置20は、まず最初のステップS71で、画像形成枚数カウンタ22、累積ドット数カウンタ23の内容をリセットする。そして画像データ21が送られてくると制御装置20は、ステップS72で画像形成枚数カウンタ22によって送られてきた画像形成枚数をカウントし、次いで、ステップS73で送られてきた画像データ21における印字ドット数を累積ドット数カウンタ23に加算していく。そして次のステップS74で制御装置20は、画像形成枚数が200枚に達したかどうか判断し、達していない場合はステップS72へ戻って同じ事を繰り返し、達している場合はステップS75に進んで累積ドット数カウンタ23の内容を画像形成枚数カウンタ22の内容で除し、画像形成一枚当たりのドット数を算出すると共に、このドット数が画像全面をベタにした場合の何%に当たるか、すなわち平均印字率Aを算出する。
【0038】
そして次のステップS76で制御装置20は、この平均印字率AがステップS77からS80に示したどれに相当するかを判断する。このステップS77からS80に示したブロックは、前記した図5における印字率Aの欄に対応し、例えばこの平均印字率が2.5%であった場合、ステップS79に進む。ここで制御装置20は、図2における印字率による現像剤供給量記憶装置24に記憶されているこの2.5%の印字率に対応するリフレッシュ時消費現像剤量(この場合は1200mg)を読み出す。
【0039】
そして制御装置20は、非画像形成時に、次のステップS83で感光体ドラム1への帯電と露光をおこなわず、現像バイアス制御装置28による感光体ドラム1と現像剤担持体7の間へ印加している現像バイアスのうち、直流Vdcを図5の現像バイアス設定値に示したように通常(160V)より電圧を50V高くし、210Vとして前記したようにVppが1.5kV、周波数が2.5kHz、デューティ比30%の交番電界を重畳して印加する。そのため現像剤は、短時間で感光体ドラム1へ搬送され、吐き出しをおこなうことができる。こうして所定量の現像剤が吐き出されると、処理はステップS71に戻って同じ事が繰り返される。
【0040】
以上が本発明の画像形成装置におけるリフレッシュ動作であるが、従来の現像剤のリフレッシュは、前記したように通常の画像における印字率を例えば5%と定め、例えば画像形成100枚毎の印字率がこの標準的な印字率より低い場合、現像剤を強制的に消費させて擬似的にこの標準的な印字率になるようにしていたが、本発明では、前記したように短い間隔で補給された現像剤によってチャージアップが防止されているから、このリフレッシュ動作で吐き出す現像剤量は従来のリフレッシュ単独で行う場合より少なくて済み、かつ、その現像剤の強制消費(リフレッシュ)間隔も長くとれる。
【0041】
すなわち例えば200枚毎にリフレッシュをおこない、A4用紙1枚あたり5%の印字率においては40mgの現像剤を消費するものとすると、5%の印字率で200枚印字したときの現像剤消費量は8000mgとなる。そのため印字率が1%の場合、消費される現像剤量は一枚当たり8mgとなって200枚では1600mgであるから、従来のリフレッシュにおいてはその差、6400mgの現像剤を吐き出す必要がある。また従来では、あまり長い間リフレッシュ動作をおこなわないと、前記したように現像剤の帯電過多や、現像剤における帯電制御用外添剤が剥がれたり逆に現像剤に埋め込まれることで、帯電が安定しなくなって画像濃度低下やカブリが発生するから、画像形成100枚程度で実施していた。
【0042】
ところが本発明では、リフレッシュは約200枚間隔で実施すれば良く、また、図5のリフレッシュ時消費現像剤量の欄に示したように、平均印字率Aが1.0%以下の場合で2800mg、1.0から2.0%の間の場合で2000mg、2.0から3.0%の間の場合で1200mg、3.0から4.0%の間では0であり、大幅に少なくなっている。
【0043】
なお以上の説明では、リフレッシュ間隔を画像形成200枚毎と説明したが、この値は任意に設定できるものであることはいうまでもない。また、画像形成枚数カウンタ22と累積ドット数カウンタ23は、前記現像剤収容室41への現像剤供給動作の時に用いたものと同じものを用いるよう説明したが、現像剤供給動作とリフレッシュ動作は異なったときにおこなわれる可能性が大きいから、それぞれ専用のものを用いることが好ましい。
【0044】
図9は、前記した従来の方法で画像形成100枚毎に現像剤のリフレッシュのみをおこない、原稿印字率が5%、4%、2.5%、1.5%、0.5%、の場合の印字枚数と画像濃度の変化を調べたグラフで、図10と同様、横軸は印字枚数、縦軸は画像濃度(マクベス濃度で、0.00が白、1.80が黒を意味する)である。このように現像剤のリフレッシュをおこなうと、画像濃度は前記図10に示したリフレッシュをおこなわない場合に比較して安定してはいるが、印字率が2.5%以下では、5000枚程度から少しずつ濃度が低下している。
【0045】
それに対して図6は、以上説明してきた現像剤収容室41への印字率に応じた現像剤供給と現像剤のリフレッシュを実施し、図9と同様原稿印字率が5%、4%、2.5%、1.5%、0.5%の場合の印字枚数と画像濃度の変化を調べたグラフで、横軸は印字枚数、縦軸は画像濃度である。このグラフからわかるとおり、図9のリフレッシュのみの場合とは異なり、印字率がどのような場合でも画像濃度の低下が見られずに安定しており、本発明の方法の効果が大きいことを示している。
【実施例2】
【0046】
図7は、図5に示した第1実施例のパラメータのうち、リフレッシュ時消費現像剤量と現像バイアス設定値を変化させた本発明の第2実施例であり、その他のパラメータは前記第1実施例の場合と全く同様で、動作も前記図3、図4に示したフローと全く同一である。また図8は、この図7に示したパラメータを用い、現像剤収容室41への現像剤供給と現像剤のリフレッシュをおこなった場合の印字枚数と画像濃度の変化を調べたグラフで、横軸は印字枚数、縦軸は画像濃度(マクベス濃度で、0.00が白、1.60が黒を意味する)である。
【0047】
この図8のグラフからわかるように、図6のグラフと同様印字率がどのような場合でも画像濃度の低下が見られずには安定しているが、図7の一覧表を見ればわかるとおり、「リフレッシュ時消費現像剤量」は図5に示した第1実施例の場合より少なくなっており、本発明では、リフレッシュに際して現像剤のより少ない吐き出しでも効果が大きいことを示している。
【0048】
以上種々述べてきたように本発明によれば、形成した画像の累積ドット数と画像形成枚数とから形成画像の平均印字率を算出し、この平均印字率が予め定めた基準印字率より小さいとき、その平均印字率に応じて前記現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短く制御し、前記現像剤収容手段内の現像剤量が前記印字率に対応させて定めた特定量以上となるようにすることで、現像剤担持体上の高帯電となった現像剤が現像剤収容手段に戻ったとき、より多くの現像剤と混ぜ合わせることができる。そのため、前記した現像剤の帯電過多と、現像剤における帯電制御用外添剤が剥がれたり逆に現像剤に埋め込まれることで、帯電が安定しなくなって画像濃度低下やカブリが発生することを防止することができる。また、現像剤収容手段に少しずつ現像剤を補給することで、トナー交換時にトナーの特性が変化してカブリや画像濃度低下といった画像不具合が発生することも防止できる。
【0049】
また、現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短く制御することに加え、画像形成枚数が所定枚数に達して平均印字率が基準印字率より低い時、現像剤収容手段内の現像剤を印字率に応じた量だけ現像して消費させることで現像剤のリフレッシュをおこなうことにより、現像剤収容手段内の現像剤は低印字率の時に短い間隔で補給された現像剤によってチャージアップが防止されているから、このリフレッシュで消費する現像剤量は従来のリフレッシュ単独で行う場合より少なくて済み、かつ、その現像剤の強制消費(リフレッシュ)間隔も大きくとれから、作業効率が悪化することを防止できる画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明によれば、原稿印字率が低い場合でも良好な画像を長期にわたって維持できる画像形成装置とその現像装置における現像剤供給方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明になる画像形成装置の1実施例の概略構成図である。
【図2】本発明になる現像装置における現像剤供給方法を実施する概略制御ブロック図である。
【図3】本発明になる現像装置における現像剤供給方法のフロー図である。
【図4】本発明になる現像装置における現像剤供給方法を用いた場合の現像剤リフレッシュのフロー図である。
【図5】本発明になる現像装置における現像剤供給方法と現像剤リフレッシュをおこなう際の、印字率と現像剤の補給開始や補給量、リフレッシュ時の消費量などの第1実施例におけるパラメータを一覧とした表である。
【図6】本発明の第1実施例を実施し、種々の印字率における印字枚数と画像濃度の関係を調べたグラフである。
【図7】本発明になる現像装置における現像剤供給方法と現像剤リフレッシュをおこなう際の、印字率と現像剤の補給開始や補給量、リフレッシュ時の消費量などの第2実施例におけるパラメータを一覧とした表である。
【図8】本発明の第2実施例を実施し、種々の印字率における印字枚数と画像濃度の関係を調べたグラフである。
【図9】現像剤リフレッシュのみをおこなって種々の印字率における印字枚数と画像濃度の関係を調べたグラフである。
【図10】現像剤リフレッシュを実施せずに種々の印字率における印字枚数と画像濃度の関係を調べたグラフである。
【符号の説明】
【0052】
1 感光体(像担持体)ドラム
2 帯電装置
3 露光装置
4 ロータリー型現像装置
4a ブラック(BK)現像器
4b マゼンタ(M)現像器
4c シアン(C)現像器
4d イエロー(Y)現像器
41a ブラック(BK)現像剤収容室
41b マゼンタ(M)現像剤収容室
41c シアン(C)現像剤収容室
41d イエロー(Y)現像剤収容室
42a、42b、42c、42d 現像剤貯蔵部
5 中間転写ベルト
51 1次転写ローラ
6 クリーニング装置
7a、7b、7c、7d 現像剤担持体
8 2次転写ローラ
9 記録媒体
10 定着装置
11 クリーニング装置
12 排出部
20 制御装置
21 画像データ
22 画像形成枚数カウンタ
23 累積ドット数カウンタ
24 印字率による現像剤供給量記憶装置
25 現像剤供給装置
26 帯電制御装置
27 露光制御装置
28 現像バイアス制御装置
29 1次転写バイアス制御装置
30 2次転写バイアス制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と対向して現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤収容手段とからなる現像装置と、該現像装置における前記現像剤収容手段に外部から現像剤を供給する現像剤供給手段とを有する画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法であって、
前記画像形成装置は、画像形成枚数を計数する手段と形成した画像の累積ドット数を計数する手段とを有し、計数した累積ドット数と画像形成枚数とで平均印字率を算出し、該平均印字率が予め定めた基準印字率より低い場合、前記現像剤供給手段による前記現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短くすることを特徴とする画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法。
【請求項2】
前記現像剤供給手段による前記現像剤収容手段への現像剤供給間隔は、特定印字率範囲毎に前記累積ドット数計数手段が算出した累積ドット数を元に算出される現像量が、予め定めた値に達する間隔としたことを特徴とする請求項1に記載した画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法。
【請求項3】
感光体と対向して現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤収容手段とからなる現像装置と、該現像装置における前記現像剤収容手段に外部から現像剤を供給する現像剤供給手段とを有する画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法であって、
前記画像形成装置は、画像形成枚数を計数する手段と形成した画像の累積ドット数を計数する手段とを有し、計数した累積ドット数と画像形成枚数とで平均印字率を算出し、該平均印字率が予め定めた基準印字率より低い場合、前記現像剤供給手段による前記現像剤収容手段への現像剤供給を、前記現像剤収容手段内の現像剤量が前記印字率に対応させて定めた特定量以上となるようにおこなうことを特徴とする画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法。
【請求項4】
前記画像形成装置は、前記画像形成枚数計数手段の計数した画像形成枚数が所定枚数に達し、前記算出した平均印字率が予め定めた基準となる印字率より低い時、特定印字率範囲毎に予め定めた量の現像剤を感光体に現像して消費させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載した画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法。
【請求項5】
前記画像形成装置は現像剤を感光体に現像して消費させるに際し、前記現像剤担持体から感光体へ現像剤を搬送させるためのバイアス電圧を、特定印字率範囲毎に画像形成時のバイアスより大きくしたことを特徴とする請求項4に記載した画像形成装置の現像装置における現像剤供給方法。
【請求項6】
感光体と対向して現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤収容手段とからなる現像装置と、該現像装置における前記現像剤収容手段に外部から現像剤を供給する現像剤供給手段とを有する画像形成装置であって、
前記画像形成装置は、画像形成枚数を計数する手段と、形成した画像の累積ドット数を計数する手段と、該計数した画像形成枚数と累積ドット数とから形成画像の平均印字率を算出し、該平均印字率に応じて前記現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を変化させる制御手段とからなり、前記現像剤供給間隔を変化させる制御手段は、前記平均印字率が予め定めた基準印字率より小さいとき、前記平均印字率に応じて前記現像剤供給手段から現像剤収容手段への現像剤供給間隔を短く制御して、前記現像剤収容手段内の現像剤量が前記印字率に対応させて定めた特定量以上となるようにすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記画像形成枚数計数手段の計数した画像形成枚数が所定枚数に達し、前記算出した平均印字率が予め定めた基準印字率より低い時、前記平均印字率に対応した量の現像剤を前記現像剤収容手段から前記現像剤担持体を介して感光体に現像する制御をおこなうことを特徴とする請求項6に記載した画像形成装置。
【請求項8】
前記制御手段による現像剤を前記現像剤収容手段から前記現像剤担持体を介して感光体に現像する制御は、前記現像剤担持体から感光体へ現像剤を搬送させるためのバイアス電圧を、画像形成時のバイアスより大きく制御することを特徴とする請求項7に記載した画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−47388(P2006−47388A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−224380(P2004−224380)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】