説明

画像表示装置及び画像表示システム並びに画像表示制御プログラム

【課題】ページ画像の表示品位を維持しつつ、表示倍率が変更された場合に迅速にページ画像を再表示する。
【解決手段】画像表示装置に、ジョブの情報を保存する装置からページ画像データを取得するジョブ情報ダウンロード部と、複数の表示倍率範囲と各表示倍率範囲に対応付けて定められた間引き率とを参照して、指定された表示倍率に対応して定められた間引き率を設定する間引き率設定部と、ページ画像データを間引きして記憶部に保存する間引き処理部と、間引きしたページ画像を指定された表示倍率に応じたサイズの枠に貼り付ける画像貼付部と、枠に貼り付けたページ画像を表示する画像表示部と、を設け、画像貼付部は、同一の表示倍率範囲内で表示倍率が変更された場合、変更前の表示倍率に対応するページ画像データを利用し、そのページ画像を変更後の表示倍率に応じたサイズの枠に適合するように変倍して貼り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置及び画像表示システム並びに画像表示制御プログラムに関し、特に、元画像を間引きしたページ画像をプレビュー表示する画像表示装置及び画像表示システム並びにページ画像の表示を制御する画像表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタやデジタル複合機などの印刷装置(以下、画像形成装置と呼ぶ。)が普及しており、会社等では、画像形成装置をネットワークに接続し、クライアントのコンピュータ装置から印刷を指示できるようにしている。また、画像形成装置を制御する印刷制御装置(コントローラ)をネットワークに接続し、印刷制御装置に印刷ジョブを記憶しておき、その印刷ジョブを利用して、クライアントのコンピュータ装置から印刷を指示することも可能である。この場合、印刷ジョブの各ページの印刷画像を確認する為のページ画像をクライアントのコンピュータ装置に表示して、印刷内容を確認することが行われている。
【0003】
このようなページ画像の表示に関して、例えば、下記特許文献1には、複数ページからなる画像データを入力する入力手段と、前記入力手段から入力された画像データを圧縮処理する圧縮手段と、画像データを記憶する記憶手段と、画像データを縮小する縮小手段と、入力された前記複数ページからなる画像データのうち所定ページの画像データについては非圧縮データ状態で前記記憶手段に記憶し、前記所定ページ以外の画像データについては前記圧縮手段で圧縮した圧縮データ状態で前記記憶手段に記憶する記憶制御手段と、前記記憶手段に記憶された非圧縮データ状態の画像データを読み出し、前記縮小手段で縮小させて表示する表示手段とを具備する画像処理装置が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、各印刷ジョブ情報に対応する各画像データのそれぞれに基づいた縮小画像である各サムネイル画像を一覧表示するサムネイル表示手段と、所定の追加情報表示指示操作に応じて、前記サムネイル表示手段により表示された各サムネイルのそれぞれに対応する各印刷ジョブに対応して前記印刷ジョブ出力時間計算手段が計算した各出力時間及び各印刷ジョブに対応した各画像データについての前記各印刷枚数情報とを前記サムネイル表示手段により表示された各サムネイルと対応付けて表示する追加情報表示手段とを備えた画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−150556号公報
【特許文献2】特開2006−252191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ページ画像を表示するアプリケーションでは、画面上にプレビュー表示するページ画像の表示倍率を調整することにより一画面上に表示するページ画像の数を調整することが可能である。しかし、ページ画像の表示倍率を小さくした場合、一画面上に表示されるページ数が多くなりページ数分のページ画像に相当するデータ量を扱うことになるため、これらページ画像を表示するのに時間を要し、表示スピードが遅くなるという問題が生じる。この問題に対して、ページ画像の表示倍率が小さい場合は、画像データのデータサイズを小さくしてしまっても画面上の見た目は変わらないことから、表示倍率に応じて画像データのサイズを小さくする処理(間引き処理)を行うようにしている。
【0007】
しかしながら、近年のアプリケーションは、ページ画像の表示倍率が細かく調整可能であるため、表示倍率に応じて間引き率を細かく設定する手法では、表示倍率が微妙に変更された場合であっても、その都度、表示できるページ数分のページ画像に対して間引き処理が実行されてしまい、やはりページ画像の表示スピードが遅くなってしまう。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、ページ画像の表示品位を維持しつつ、表示倍率が変更された場合に、迅速にページ画像を再表示することができる画像表示装置及び画像表示システム並びに画像表示制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像を指定された表示倍率で表示する画像表示装置であって、複数の表示倍率範囲と、各表示倍率範囲に対応付けて定められた間引き率とを記憶する記憶部と、前記ジョブの情報を保存する装置から、前記画像に関する画像データを取得するジョブ情報ダウンロード部と、前記記憶部を参照し指定された表示倍率に対応して定められた間引き率を設定する間引き率設定部と、前記画像データに対して、前記設定された間引き率に従って間引き処理を実施すると共に、間引き処理を実施した画像データを前記記憶部に保存する間引き処理部と、指定された表示倍率に対応して定められた前記間引き率に従って間引き処理が実施された前記画像データに基づく画像を、指定された表示倍率に応じたサイズの枠に貼り付ける画像貼付部と、前記枠に貼り付けた画像を表示する画像表示部と、を少なくとも備え、前記画像貼付部は、同一の表示倍率範囲内で表示倍率が変更された場合、前記記憶部に保存された、変更前の表示倍率に対応する間引き率に従って間引き処理が実施された画像データを利用し、当該画像データに基づく画像を、変更後の表示倍率に応じたサイズの枠に適合するように変倍して貼り付けるものである。
【0010】
また、本発明は、ジョブの情報を保存する第1の装置と、前記ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像を指定された表示倍率で表示する第2の装置と、を含む画像表示システムであって、前記第1の装置は、前記ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像に関する画像データを生成する画像データ生成部と、前記画像データに対して、前記第2の装置で設定された間引き率に従って間引き処理を実施する間引き処理部と、前記第2の装置に、間引き処理を実施した画像データを送信するジョブ情報送信部と、を少なくとも備え、前記第2の装置は、複数の表示倍率範囲と、各表示倍率範囲に対応付けて定められた間引き率とを記憶する記憶部と、前記記憶部を参照し指定された表示倍率に対応して定められた間引き率を設定する間引き率設定部と、前記第1の装置から、前記間引き処理が実施された画像データを取得し、前記記憶部に保存するジョブ情報取得部と、指定された表示倍率に対応して定められた間引き率に従って前記第1の装置で間引き処理が実施された前記画像データに基づく画像を、指定された表示倍率に応じたサイズの枠に貼り付ける画像貼付部と、前記枠に貼り付けた画像を表示する画像表示部と、を少なくとも備え、前記第2の装置の前記画像貼付部は、同一の表示倍率範囲内で表示倍率が変更された場合、前記記憶部に保存された、変更前の表示倍率に対応する間引き率に従って前記第1の装置で間引き処理が実施された画像データを利用し、当該画像データに基づく画像を、変更後の表示倍率に応じたサイズの枠に適合するように変倍して貼り付けるものである。
【0011】
また、本発明は、ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像を指定された表示倍率で表示する画像表示装置で動作する画像表示制御プログラムであって、前記画像表示装置を、前記ジョブの情報を保存する装置から、前記画像に関する画像データを取得するジョブ情報ダウンロード部、予め記憶部に記憶された、複数の表示倍率範囲と、各表示倍率範囲に対応付けて定められた間引き率と参照し指定された表示倍率に対応して定められた間引き率を設定する間引き率設定部、前記画像データに対して、前記設定された間引き率に従って間引き処理を実施すると共に、間引き処理を実施した画像データを前記記憶部に保存する間引き処理部、指定された表示倍率に対応して定められた前記間引き率に従って間引き処理が実施された前記画像データに基づく画像を、指定された表示倍率に応じたサイズの枠に貼り付ける画像貼付部、前記枠に貼り付けた画像を表示する画像表示部、として機能させ、前記画像貼付部は、同一の表示倍率範囲内で表示倍率が変更された場合、前記記憶部に保存された、変更前の表示倍率に対応する間引き率に従って間引き処理が実施された画像データを利用し、当該画像データに基づく画像を、変更後の表示倍率に応じたサイズの枠に適合するように変倍して貼り付けるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の画像表示装置及び画像表示システム並びに画像表示制御プログラムによれば、ページ画像の表示品位を維持しつつ、表示倍率が変更された場合に、迅速にページ画像を再表示することができる。
【0013】
その理由は、画像表示装置(画像表示制御プログラム)は、画面上に表示する縮小画像の表示倍率を所定の範囲で区切り、各々の範囲に間引き率を対応付けて記憶しておき、表示対象となる縮小画像の画像データを取得すると、画面上で設定された表示倍率の範囲に対応付けられた間引き率に従って画像データの間引き処理を行って間引きした縮小画像を画面上に表示すると共に、間引き処理後の縮小画像データを記憶する。そして、同じ範囲内で表示倍率が変更された場合には、記憶した間引き処理後の縮小画像データを読み出し、変更された表示倍率に応じた用紙枠に適合するように縮小画像のサイズを変更して画面上に再表示する制御を行うからである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例に係る印刷システムの概念図である。
【図2】本発明の一実施例に係る印刷システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係るコンピュータ装置で動作するプログラム(プレビュー表示ユーティリティ)の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る印刷制御装置で動作するプログラム(印刷制御プログラム)の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施例に係るコンピュータ装置の表示部に表示される画面(画像確認画面)の構成例を示す図である。
【図6】表示倍率と間引き率の関係を示す図である。
【図7】各々の表示倍率における用紙枠と表示画像の関係を示す図である。
【図8】用紙枠にページ画像を描画する処理を説明する図である。
【図9】用紙枠全体にページ画像を貼り付ける処理を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の処理を示すフローチャート図である。
【図11】本発明の一実施例に係るコンピュータ装置(プレビュー表示ユーティリティ)の処理を示すフローチャート図である。
【図12】間引き率設定ルーチンの詳細を示すフローチャート図である。
【図13】ページ画像描画ルーチンの詳細を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
背景技術で示したように、印刷制御装置内に保存された印刷ジョブの各ページの印刷画像のページ画像をクライアントのコンピュータ装置に表示させる場合、ページ画像の表示倍率が小さくなると表示されるページ数が多くなって画像処理に時間がかかって、ページ画像を表示するスピードが遅くなるという問題があった。
【0016】
ここで、ページ画像は、用紙にどのようなイメージが印刷されるかが分かればよいため、ページ画像の表示倍率が小さい場合は、ページ画像を高精細に表示する必要はない。逆にページ画像の表示倍率が大きい場合は、表示されるページ数が減るため、1ページのページ画像の精細度を維持するためデータ量を増やしても処理スピードに影響が出ない。そこで、従来は、表示倍率に応じて細かく設定された間引き率でページ画像を間引きする処理を行っているが、この方法では、表示倍率がわずかに変更された場合でも、変更後の表示倍率に応じた間引き率で間引き処理を実施するため、やはり、ページ画像を表示するスピードが遅くなる。
【0017】
そこで、本発明の一実施の形態では、ページ画像の表示倍率に範囲を設け、各々の範囲に間引き率を対応付ける。そして、同じ範囲内で表示倍率が変更された場合には、元画像を間引きして変更後の表示倍率に対応するページ画像を作成するのではなく、変更前の表示倍率に対して作成したページ画像を利用して変更後の表示倍率に対応するページ画像を作成する。また、変更前の表示倍率に対して作成したページ画像をそのまま使用した場合、表示倍率が変わってもページ画像の表示サイズが変わらないことになるため、表示倍率に応じた用紙の外形(用紙枠)全体にページ画像が表示されるようにする。
【0018】
このように、サイズの大きい元画像から逐一ページ画像を作成するのではなく、間引き処理後のページ画像を利用して新たな表示倍率で再表示することにより、取り扱うデータサイズを縮小することができ、これにより、表示品位を維持しつつ、ページ画像を迅速に再表示することができる。また、変更前の表示倍率に対して作成したページ画像をそのまま表示するのではなく、変更後の表示倍率に応じた用紙枠全体に収まるようにサイズを変更するため、出力結果(画像を印刷する場合の印刷結果)を正確に認識できるようにすることができる。
【0019】
なお、閲覧を主目的とする画像(例えば、インターネット上に公開された画像など)をプレビュー表示する場合も、表示倍率を変えるたびに間引き処理を行うと、ページ画像の再表示に時間がかかる為、本発明を適用可能である。しかし、印刷画像はその構成(各ページの用紙サイズ、項分けやオブジェクトの配置、文字サイズなど)が似通っていることが多いため、表示倍率を調整して各ページの内容を細部まで確認したり、ジョブ全体のページを見渡したりするといった作業が多く、このような作業を怠ると意図しない画像を印刷してしまう不具合が生じやすいことから、ページ画像の再表示を迅速に行える本願の対象として特に好適であると言える。
【0020】
また、元画像のデータサイズが大きく異なる場合は、全ての画像に対して同じ間引き処理を行うとページ画像の品質が不均一になるが、同一の印刷ジョブ内の各ページの印刷画像を縮小したページ画像はほぼ一定のデータサイズであり、全てのページ画像に対して同じ間引き処理を行ってもページ画像の品質は均一になることから、本願の対象として好適であると言える。
【0021】
そこで、以下の実施例では、印刷画像を取り扱う印刷システム及び印刷画像のページ画像を表示して印刷内容を確認するクライアントのコンピュータ装置に対して、本発明を適用する場合について記載する。
【実施例】
【0022】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る画像表示装置及び画像表示システム並びに画像表示制御プログラムについて、図1乃至図13を参照して説明する。図1は、本実施例の印刷システムの概念図であり、図2は、その構成を示すブロック図である。また、図3は、コンピュータ装置で動作するプレビュー表示ユーティリティの構成を示すブロック図であり、図4は、印刷制御装置で動作するプログラムの構成を示すブロック図である。また、図5は、コンピュータ装置に表示される画面の構成例を示す図であり、図6は、表示倍率と間引き率の関係を示す図、図7は、各々の表示倍率における用紙枠と表示画像の関係を示す図である。また、図8は、用紙枠にページ画像を描画する処理を説明する図であり、図9は、用紙枠全体にページ画像を貼り付ける処理を説明する図である。また、図10は、印刷制御装置の処理を示すフローチャート図であり、図11乃至図13は、コンピュータ装置におけるプレビュー表示ユーティリティの処理を示すフローチャート図である。
【0023】
図1(a)に示すように、本実施例の印刷システムは、印刷を指示するクライアントのコンピュータ装置10と、印刷ジョブを解析してページ毎の印刷画像を生成する印刷制御装置20と、ページ毎の印刷画像に基づいて印刷を実行する出力装置30などで構成される。コンピュータ装置10と印刷制御装置20とは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などのネットワークで接続されており、印刷制御装置20と出力装置30とは、専用のインターフェースで接続されている。
【0024】
なお、図1(a)では、印刷制御装置20と出力装置30とを別々の装置としているが、図1(b)に示すように、これらは1つの装置(印刷制御装置20としての機能を備えた出力装置30)としてもよい。
【0025】
図2は、印刷システムの各装置の主要構成を示しており、コンピュータ装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、NIC(Network Interface Card)14、HDD15、表示部16、操作部17等から構成される。
【0026】
ROM12やHDD15に記憶されたプログラム(後述するプレビュー表示ユーティリティなど)はRAM13に展開され、CPU11で実行される。HDD15は、印刷制御装置20から取得したジョブ情報、表示したページ画像データ、画像の表示倍率の範囲と間引き率とを対応付けるテーブルなどを記憶する。NIC14は、印刷制御装置20との通信を確立し、印刷制御装置20内のジョブ情報の取り出し要求やジョブ情報の受け取りなどの通信処理を行う。
【0027】
表示部16は、液晶表示装置や有機EL(Electro Luminescence)表示装置等からなり、各ページの印刷画像のデータサイズを縮小したページ画像をプレビュー表示して印刷内容を確認する画面やプレビュー表示するページ画像の品質に関してのユーザ選択を受け付ける画面等を表示する。操作部17は、ポインティングデバイス、キーボード、トラックボール、トラックパッド、タブレット、スタイラスペンなどで構成され、表示される画像の表示倍率の変更やページ画像品質に関する選択等の操作を可能にする。
【0028】
印刷制御装置(コントローラ)20は、CPU21、ROM22、RAM23、NIC24、HDD25等から構成される。
【0029】
ROM22やHDD25に記憶されたプログラムはRAM23に展開され、CPU21で実行される。例えば、PCL(Printer Control Language)やPS(PostScript 登録商標)などのプリンタ言語としてのPDL(Page Description Language)の印刷ジョブの各ページをラスタライズして印刷画像データを生成する。ROM22やHDD25には、ジョブ情報がデータベース形式で保存されている。NIC24は、コンピュータ装置10との通信処理を行い、コンピュータ装置10の要求に従ってジョブ情報の送受信などの通信処理を行う。
【0030】
出力装置30は、ネットワークプリンタや複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)などの画像形成装置である。
【0031】
なお、図2は本実施例の印刷システムの一例であり、例えば、印刷制御装置(コントローラ)20に表示部や操作部を設けるなど、各装置の構成は適宜変更可能である。
【0032】
図3は、コンピュータ装置10のプログラム構成図であり、プレビュー表示ユーティリティは、コンピュータ装置10で起動しており、印刷制御装置20から印刷ジョブのジョブ情報(ジョブのプロパティ情報やページ画像データなど)をネットワーク経由でダウンロードし、ページ画像データに基づく画像をコンピュータ装置10上に表示する。具体的には、プレビュー表示ユーティリティは、コンピュータ装置10を、ジョブ情報ダウンロード部10a、間引き率設定部10b、間引き処理部10c、用紙枠サイズ変更部10d、ページ画像貼付部10e、ページ画像表示部10f、間引き処理選択指定部10g、優先処理選択指定部10hなどとして機能させる。
【0033】
ジョブ情報ダウンロード部10aは、必要なジョブ情報を印刷制御装置20に要求し、印刷制御装置20からジョブ情報をダウンロードする。
【0034】
間引き率設定部10bは、HDD15などに記憶したテーブルを参照して、設定された表示倍率に対応する間引き率を設定し、設定した間引き率を間引き処理部10cに渡す。
【0035】
間引き処理部10cは、設定された間引き率に従ってページ画像データの間引き処理を行う。なお、ここで間引き処理とは、ビットマップデータのサイズを縮小する処理の総称であり公知の技術を採用することができる。
【0036】
用紙枠サイズ変更部10dは、表示倍率により決定される画面上の用紙の外形を用紙枠として設定する。
【0037】
ページ画像貼付部10eは、設定された用紙枠にページ画像データに基づくページ画像を貼り付ける。その際、ページ画像が用紙枠全体に収まるようにする。
【0038】
ページ画像表示部10fは、用紙枠に貼り付けられたページ画像をページ情報と共に表示部16に表示させる。
【0039】
間引き処理選択指定部10gは、間引き処理を印刷制御装置20で行うか、クライアントのコンピュータ装置10で行うかをユーザに選択させる。コンピュータ装置10で間引き処理を行う場合は、印刷画像データから生成したページ画像データをそのままコンピュータ装置10に送信する。他方、印刷制御装置20内で間引き処理を行う場合は、コンピュータ装置10には間引き後のページ画像データを送信することになるため、送信に要するデータ量を削減することができる。
【0040】
優先処理選択指定部10hは、ページ画像の表示処理において、処理スピードを優先するか、画像品質を優先するかをユーザが選択させる。処理スピードを優先すると画像品質が落ち、画像品質を優先すると処理スピードが低下することから、ユーザがどちらかを選択できるようにする。
【0041】
図4は、印刷制御装置20のプログラム構成図であり、印刷制御プログラムは、印刷制御装置20を、ジョブ情報送信部20a、画像品質選択受付部20b、ページ画像データ生成部20c、間引き処理部20dなどとして機能させる。
【0042】
ジョブ情報送信部20aは、印刷制御装置20内に保存したジョブ情報をクライアントのコンピュータ装置10からの要求に従って送信する。送信するジョブ情報には、ジョブのプロパティ情報、ジョブ内の各ページのページ画像データ、出力装置30の状態情報などが含まれる。
【0043】
画像品質選択受付部20bは、コンピュータ装置10や印刷制御装置20の操作パネルなどからページ画像の品質に関してのユーザ選択(処理スピード優先や画像品質優先など)を受け付けるインターフェースである。
【0044】
ページ画像データ生成部20cは、印刷ジョブから生成した印刷画像データに基づいて、データサイズを縮小したページ画像データを生成する。その際、ユーザが選択した処理スピード優先や画質優先などのパラメータに応じて、生成するページ画像データの属性を変えることができる。
【0045】
間引き処理部20dは、印刷制御装置20で間引き処理を実施するように設定された場合に、間引き処理を実行する。なお、印刷制御装置20で間引き処理を実施する場合は、コンピュータ装置10の間引き率設定部10bで設定した間引き率をコンピュータ装置10から取得し、取得した間引き率に従って間引き処理を実施するか、若しくは、コンピュータ装置10の画面で設定された表示倍率をコンピュータ装置10から取得し、コンピュータ装置10のHDD15や印刷制御装置20のHDD25などに予め記憶したテーブル(表示倍率の範囲と間引き率とを対応付けるテーブル)を参照して間引き率を設定し、設定した間引き率に従って間引き処理を実施する。
【0046】
図5は、コンピュータ装置10の表示部16に表示される画面(画像確認画面)の一例であり、画像確認画面には、ページ画像を表示する表示領域とページ画像の表示倍率を設定するスライダ(図の破線参照)などが設けられている。この画像確認画面では、表示倍率に応じて表示するページ数が変わり、例えば、図5(a)のように表示倍率が5%の場合は、24ページが表示され、図5(b)のように表示倍率が100%の場合は、1ページだけ表示される。
【0047】
一般的なページ画像の表示方法では、表示倍率が5%の場合と100%の場合とで、各ページの元々のページ画像データのデータサイズが同じであるため、表示倍率が5%の時(即ち、24ページ分をプレビュー表示可能)は100%の時(即ち、1ページ分をプレビュー表示可能)の24倍のデータを処理しなければならない。ここで、表示倍率が100%の場合は小さな点も認識できるが、5%の場合はページ画像の詳細はほとんど判別できないことから、表示倍率が小さければ精細度を落としても(間引き率を大きくしても)問題はない。そこで、従来は、表示倍率に応じて間引き率を細かく変更して、処理するデータ量を削減していた。
【0048】
しかしながら、表示倍率に応じて間引き率をその都度変更すると、表示倍率を変える度にプレビュー表示すべきページ数分について元のページ画像データに対して間引き処理を実施しなければならず、ページ画像を再表示するまでの時間が長くなる。即ち、大きなデータサイズのページ画像データに対して表示倍率に従った間引き処理を行う必要があり、しかもプレビュー表示するページ数分間引き処理を行う必要があり、再表示するまでに時間が必要となる。
【0049】
そこで、本実施例では、表示倍率に応じて間引き率を細かく変更するのではなく、表示倍率に範囲を持たせ、その範囲であれば間引き率を変更しないようにし、いずれかの範囲内で表示倍率を変更した時には、変更前の表示倍率で表示する時に作成したページ画像データ(即ち、間引き処理後のデータ量が削減されたページ画像データ)を利用して、迅速にページ画像を再表示できるようにする。
【0050】
図6は、表示倍率と間引き率との関係を示した図である。本実施例では、表示倍率が5%から10%の範囲は、間引き率を20%に設定している。また、表示倍率が11%から20%の範囲は間引き率を15%、21%から30%の範囲は間引き率を10%というように、表示倍率が大きくなるごとに間引き率を逓減させ、表示倍率が91%から100%の範囲は、間引き率を0%に設定している。そして、表示倍率と間引き率との関係を記述したテーブルをHDD15に保存して、間引き率設定部10bが間引き率を設定する際に利用できるようにしている。
【0051】
なお、図6の間引き率は例示であり、間引き処理の元になるページ画像データのサイズや解像度などに応じて適宜、数値を変更することができる。また、図6の表示倍率の範囲も例示であり、表示部16の画面サイズや解像度などに応じて適宜、数値を変更することができる。また、図6では、表示倍率の範囲が重ならないようにしているが、表示倍率の範囲は重なるように設定してもよい。
【0052】
上記のように、表示倍率の範囲を定め、その範囲と間引き率とを対応付けることにより、いずれかの範囲内で表示倍率を変更した時には、間引き率は変わらないため、変更前の表示倍率で表示する時に作成したページ画像データを利用することができる。しかしながら、表示倍率を変更した場合は、印刷する用紙の外形を示す用紙枠の大きさが変わるため、表示倍率を変更する前に作成したページ画像データに基づく画像をそのまま利用すると、用紙枠のサイズとページ画像のサイズとが一致しないことになる。そこで、本実施例では、表示倍率を変更する前に作成したページ画像が変更後の表示倍率に対応する用紙枠に正確に収まるように、用紙枠の大きさに応じてページ画像の拡大/縮小を行う。尚、拡大/縮小の具体的手法は、間引き処理に用いた手法と同じであっても良く、異なっていても良い。
【0053】
図7は、表示倍率に応じた用紙枠のサイズとその用紙枠に貼り付ける画像のサイズの関係を示した図である。用紙枠は1%単位で表示倍率に適応するようにし、各々の表示倍率の範囲の最小の用紙枠に適合するサイズの画像を割り当てている。例えば、表示倍率が41%から50%の範囲では、41%の用紙枠に適合する画像を使用する。従って、表示倍率が41%の場合は、画像はそのまま41%の用紙枠に貼り付けることができるが、表示倍率が50%の場合は、50%の用紙枠に適合するように画像を拡大してから貼り付けることになる。
【0054】
ここで、用紙枠に適合するように画像を拡大すると、ページ画像データの間引き処理を更に行うことになるため、結果として、表示倍率に応じた間引き処理を実施することになるが、元のページ画像データから最終的なサイズのページ画像データを作成する従来の手法よりも、間引き処理の負荷を軽減することができる。
【0055】
なお、本実施例では、画像のサイズを各々の範囲内の最小の用紙枠のサイズにし、その範囲内で表示倍率を変更した場合に、画像を拡大するようにしているが、画像のサイズを範囲内の最大の用紙枠のサイズにし、その範囲内で表示倍率を変更した場合に、画像を縮小するようにしてよいし、画像のサイズを範囲内の中間の用紙枠のサイズにし、その範囲内で表示倍率を変更した場合に、表示倍率の変化に応じて画像を拡大若しくは縮小するようにしてもよい。
【0056】
図8は、用紙枠に対してページ画像を描画する処理を示す図である。ページ画像は常に用紙枠に適合するように描画する。用紙枠と画像のサイズが違う場合は、画像の縦横比を維持しながら用紙枠全体に収まるように拡大して描画する。用紙枠は用紙サイズを示しており、このようにすることで要求された表示倍率の印刷イメージを正確に表示することができる。
【0057】
図9は、異なる大きさの用紙枠に画像を貼り付ける処理を示す図であり、図7における表示倍率が41%から50%の場合を示している。用紙枠は41%のものと50%のものを用意し、双方の用紙枠に対して41%のサイズの画像を使用する。41%の用紙枠に対しては、41%の画像は1対1で描画できるが、50%の用紙枠に対して41%の画像を適合させるためには画像を22%ほど拡大(画像の縦横比を維持したまま拡大)して用紙枠に描画することになる。すなわち、表示倍率が41%の画像を100とした場合、表示倍率が50%の画像は78となり、画像はさらに間引かれた状態になる。
【0058】
以下、本実施例の印刷システムの動作について、図10乃至図13を参照して詳細に説明する。
【0059】
[印刷制御装置の処理]
図10は、印刷制御装置の処理を示すフローチャート図である。
【0060】
まず、クライアントのコンピュータ装置10からページ画像データの要求が来たら(S100)、ページ画像データ生成部20cは、指定された印刷ジョブの指定されたページをラスタライズした印刷画像データからページ画像データを生成する(S110)。ここで、指定されたページをラスタライズするに当たり、実際の印刷解像度(たとえば、1200dpi)よりも画面表示に必要な解像度(たとえば、170dpi)は格段に低い為、この低い解像度で印刷画像データを生成すればよい。尚、ページ画像はラスタライズして生成した印刷画像データそのものであっても良く、或いはこの印刷画像データに各種画像処理を施した処理済みのラスタライズデータであっても良い。通常、印刷のためにラスタライズした印刷データはCMYKの色空間に展開されている一方で、表示にはRGB或いはsRGBの色空間が採用される為、CMYK→RGB変換或いはCMYK→sRGB変換を行うことになる。或いは、ライスタライズするに当たり、RGBの色空間に直接印刷画像データをラスタライズ展開してもよい。
【0061】
次に、コンピュータ装置10の間引き処理選択指定部10gで指定された情報をコンピュータ装置10から取得し、間引き処理をコンピュータ装置10で実施するか印刷制御装置20で実施するかを判断する(S120)。制御装置20内で間引き処理を実施する場合(S120のNo)は、画像品質選択受付部20bで指定された情報に基づいて、ページ画像データの生成処理がスピード優先か画像品質優先かを判定する(S130)。スピード優先の場合(S130のYes)は、コンピュータ装置10の間引き率設定部10bが設定した間引き率をコンピュータ装置10から取得し、間引き処理部20dは、取得した間引き率に基づいてページ画像データの間引き処理を実施する(S140)。
【0062】
次に、ジョブ情報送信部20aは、S110で作成したページ画像データ、若しくは、S140で間引き処理を実施したページ画像データをコンピュータ装置10に送信する(S150)。その際、ジョブのプロパティ情報や出力装置30の状態情報などもコンピュータ装置10に送信する。そして、処理すべきデータ(ページ画像データの元となる印刷画像データ)が残っているかを判断し(S160)、残っている場合は、処理すべきデータがなくなるまでS110からS150の処理を繰り返す。
【0063】
[プレビュー表示ユーティリティの処理]
図11は、コンピュータ装置10で動作するプレビュー表示ユーティリティの処理を示すフローチャート図である。
【0064】
プレビュー表示ユーティリティは、ユーザからのプレビュー表示指示を受け付けたら(S200)、図5の画像確認画面で指定されているページ画像の表示倍率とページ画像を表示する画面の大きさから表示ページ数を算出する(S210)。そして、ジョブ情報ダウンロード部10aは、表示すべきページ数のページ画像データを印刷制御装置20からダウンロードする(S220)。
【0065】
次に、間引き率設定ルーチンをコールする(S230)。図12は、間引き率設定ルーチンの処理を示すフローチャート図であり、間引き率設定部10bは、指定された表示倍率値を取り出し(S231)、HDD15などに記憶したテーブルを参照し、その表示倍率の値の範囲に応じて、間引き率を設定する(S232、233)。この例では、表示倍率が5〜10%の場合は間引き率20%、表示倍率が11〜20%の場合は間引き率15%、表示倍率が21〜30%の場合は間引き率10%、表示倍率が31〜40%の場合は間引き率8%、表示倍率が41〜50%の場合は間引き率6%、表示倍率が51〜60%の場合は間引き率4%、表示倍率が61〜70%の場合は間引き率3%、表示倍率が71〜80%の場合は間引き率2%、表示倍率が81〜90%の場合は間引き率1%、表示倍率が91〜100%の場合は間引き率0%とする。そして、この値を間引き率としてコール先に返却する(S234)。
【0066】
図11に戻って、間引き処理部10cは、印刷制御装置20からダウンロードしたページ画像データを1ページ分取り出し(S240)、設定された間引き率に従ってページ画像データの間引き処理を実施し、間引き処理後のページ画像データをHDD15などに保存する(S250)。
【0067】
次に、ページ画像描画ルーチンをコールする(S260)。図13は、ページ画像描画ルーチンの処理を示すフローチャート図であり、用紙枠サイズ変更部10dは、画面上で指定された表示倍率とジョブ情報で指定された用紙サイズとに基づいて用紙枠を作成する(S261)。次に、ページ画像貼付部10eは、間引き処理後のページ画像データを取り出す(S262)。そして、用紙枠のサイズのイメージ領域を作成し(S263)、取り出したページ画像データに基づく画像をそのイメージ領域に適合するように描画する(S264)。その後、ページ画像表示部10fは、イメージ領域に描画された画像を画像確認画面の表示領域に表示する(S265)。
【0068】
図11に戻って、処理すべきページ画像データが残っているかを判断し(S270)、残っているページ画像データがある場合は、S240のページ画像を1ページ分取り出す処理に戻り、処理すべきページ画像データが無くなるまで、S240からS260の処理を繰り返す。
【0069】
処理すべきページ画像データが無くなったら、画像確認画面のスライダが操作されて表示倍率が変更されたかを判断する(S280)。表示倍率が変更されなかった場合は、プレビュー表示ユーティリティの処理を終了し、表示倍率が変更された場合は、変更後の表示倍率が変更前の表示倍率と同じ範囲であるかを判断する(S290)。変更前の表示倍率とは異なる範囲の場合は、間引き率が変わるため、S210に戻って変更後の表示倍率から表示ページ数を算出し、その後、同様の処理を繰り返す。
【0070】
一方、変更前の表示倍率と同じ範囲の場合は、間引き率が変わらないため、新たに間引き処理を実施することなく、S260でページ画像描画ルーチンをコールする。ページ画像描画ルーチンでは、用紙枠サイズ変更部10dは、変更後の表示倍率とジョブ情報で指定された用紙サイズとに基づいて用紙枠を作成し(S261)、ページ画像貼付部10eは、HDD15などから変更前の表示倍率に対して間引き処理を実施したページ画像データを取り出し(S262)、用紙枠のサイズのイメージ領域を作成し(S263)、取り出したページ画像データに基づく画像をそのイメージ領域に適合するように描画する(S264)。その後、ページ画像表示部10fは、イメージ領域に描画された画像を画像確認画面の表示領域に再表示する(S265)。
【0071】
このように、表示倍率に範囲を持たせ、各々の範囲に間引き率を設定し、ページ画像を用紙枠に適合するように描画することにより、ある表示倍率でページ画像を表示した後に、同じ範囲内で表示倍率を変更した場合には、前回の表示の際に間引き処理して作成したページ画像データを利用することができるため、扱うデータ量を小さくできページ画像を迅速に再表示することができる。
【0072】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成や制御は適宜変更可能である。
【0073】
例えば、上記実施例では、印刷ジョブに基づく各ページの印刷画像のページ画像をプレビュー表示する場合について記載したが、サイズが大きく、かつ、略一定な複数の画像をプレビュー表示する場合に対して同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明は、複数の画像をプレビュー表示可能な表示装置、特に、印刷画像のページ画像をプレビュー表示して確認を行うクライアントのコンピュータ装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0075】
10 コンピュータ装置
10a ジョブ情報ダウンロード部
10b 間引き率設定部
10c 間引き処理部
10d 用紙枠サイズ変更部
10e ページ画像貼付部
10f ページ画像表示部
10g 間引き処理選択指定部
10h 優先処理選択指定部
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 NIC
15 HDD
16 表示部
17 操作部
20 印刷制御装置
20a ジョブ情報送信部
20b 画像品質選択受付部
20c ページ画像データ生成部
20d 間引き処理部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 NIC
25 HDD
30 出力装置
40 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像を指定された表示倍率で表示する画像表示装置であって、
複数の表示倍率範囲と、各表示倍率範囲に対応付けて定められた間引き率とを記憶する記憶部と、
前記ジョブの情報を保存する装置から、前記画像に関する画像データを取得するジョブ情報ダウンロード部と、
前記記憶部を参照し指定された表示倍率に対応して定められた間引き率を設定する間引き率設定部と、
前記画像データに対して、前記設定された間引き率に従って間引き処理を実施すると共に、間引き処理を実施した画像データを前記記憶部に保存する間引き処理部と、
指定された表示倍率に対応して定められた前記間引き率に従って間引き処理が実施された前記画像データに基づく画像を、指定された表示倍率に応じたサイズの枠に貼り付ける画像貼付部と、
前記枠に貼り付けた画像を表示する画像表示部と、を少なくとも備え、
前記画像貼付部は、同一の表示倍率範囲内で表示倍率が変更された場合、前記記憶部に保存された、変更前の表示倍率に対応する間引き率に従って間引き処理が実施された画像データを利用し、当該画像データに基づく画像を、変更後の表示倍率に応じたサイズの枠に適合するように変倍して貼り付ける、
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記ジョブは、画像形成装置に印刷を実行させる印刷ジョブであり、
前記ジョブで処理される画像データは、ページ毎の印刷画像データであり、
前記枠は、前記ジョブで指定された用紙の外形を示す枠である、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
ジョブの情報を保存する第1の装置と、前記ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像を指定された表示倍率で表示する第2の装置と、を含む画像表示システムであって、
前記第1の装置は、
前記ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像に関する画像データを生成する画像データ生成部と、
前記画像データに対して、前記第2の装置で設定された間引き率に従って間引き処理を実施する間引き処理部と、
前記第2の装置に、間引き処理を実施した画像データを送信するジョブ情報送信部と、を少なくとも備え、
前記第2の装置は、
複数の表示倍率範囲と、各表示倍率範囲に対応付けて定められた間引き率とを記憶する記憶部と、
前記記憶部を参照し指定された表示倍率に対応して定められた間引き率を設定する間引き率設定部と、
前記第1の装置から、前記間引き処理が実施された画像データを取得し、前記記憶部に保存するジョブ情報取得部と、
指定された表示倍率に対応して定められた間引き率に従って前記第1の装置で間引き処理が実施された前記画像データに基づく画像を、指定された表示倍率に応じたサイズの枠に貼り付ける画像貼付部と、
前記枠に貼り付けた画像を表示する画像表示部と、を少なくとも備え、
前記第2の装置の前記画像貼付部は、同一の表示倍率範囲内で表示倍率が変更された場合、前記記憶部に保存された、変更前の表示倍率に対応する間引き率に従って前記第1の装置で間引き処理が実施された画像データを利用し、当該画像データに基づく画像を、変更後の表示倍率に応じたサイズの枠に適合するように変倍して貼り付ける、
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項4】
前記ジョブは、画像形成装置に印刷を実行させる印刷ジョブであり、
前記ジョブで処理される画像データは、ページ毎の印刷画像データであり、
前記枠は、前記ジョブで指定された用紙の外形を示す枠である、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示システム。
【請求項5】
ジョブで処理される画像データに基づく一又は複数の画像を指定された表示倍率で表示する画像表示装置で動作する画像表示制御プログラムであって、
前記画像表示装置を、
前記ジョブの情報を保存する装置から、前記画像に関する画像データを取得するジョブ情報ダウンロード部、
予め記憶部に記憶された、複数の表示倍率範囲と、各表示倍率範囲に対応付けて定められた間引き率と参照し指定された表示倍率に対応して定められた間引き率を設定する間引き率設定部、
前記画像データに対して、前記設定された間引き率に従って間引き処理を実施すると共に、間引き処理を実施した画像データを前記記憶部に保存する間引き処理部、
指定された表示倍率に対応して定められた前記間引き率に従って間引き処理が実施された前記画像データに基づく画像を、指定された表示倍率に応じたサイズの枠に貼り付ける画像貼付部、
前記枠に貼り付けた画像を表示する画像表示部、として機能させ、
前記画像貼付部は、同一の表示倍率範囲内で表示倍率が変更された場合、前記記憶部に保存された、変更前の表示倍率に対応する間引き率に従って間引き処理が実施された画像データを利用し、当該画像データに基づく画像を、変更後の表示倍率に応じたサイズの枠に適合するように変倍して貼り付ける、
ことを特徴とする画像表示制御プログラム。
【請求項6】
前記ジョブは、画像形成装置に印刷を実行させる印刷ジョブであり、
前記ジョブで処理される画像データは、ページ毎の印刷画像データであり、
前記枠は、前記ジョブで指定された用紙の外形を示す枠である、
ことを特徴とする請求項5に記載の画像表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−230217(P2012−230217A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97870(P2011−97870)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】