説明

画像読み取り装置

【課題】原稿に照射される光の光量を増加させる。
【解決手段】第2プラテンガラス52Bの裏面(装置内部側)に面状の発光部80が蒸着等により設けられ、第2プラテンガラス52Bを基板とした所謂エレクトロルミネッセンスランプ(ELランプ(EL素子))が設けられた構成となっている。発光部80は、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における一端部側に形成される第1の発光部80aと、この第1の発光部80aとは所定の間隙をおいて配置され、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における他端部側に形成される第2の発光部80bとを備えている。この結果、本実施形態では、第1の発光部80aと第2の発光部80bとの間に、原稿からの反射光の光路となるスリット63が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小型、薄型の読み取り装置を提供するため、原稿面からの光を直行方向に反射させる傾斜面が形成され、且つ原稿に接する面と相対する面に原稿の読取面を照射するEL発光素子が配された読取ガラスを備えた読み取り装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、装置の薄型化および小型化を容易にし、また読み取り画質を向上させるため、EL素子からの光を斜めに導いて読取部分に集光させる多数の長尺の微小プリズムを有した原稿読み取り装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平6−284257号公報
【特許文献2】特開平6−217083号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、画像読み取り装置において、原稿に対し照射される光の光量が少ないと、例えばセンサにて受光される光の光量も低下し、画像を適切に読み取れないおそれがある。
本発明の目的は、原稿に照射される光の光量を増加させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される原稿からの反射光を装置内部に向けて透過させる透過部と、ユーザにより置かれる原稿を支持し、当該原稿からの反射光を前記装置内部に向けて透過させるプラテンガラスと、前記プラテンガラスに置かれた原稿に対して光を照射する第1の光源と、前記第1の光源を副走査方向に移動させ、当該第1の光源による光の照射位置を当該副走査方向に移動させる移動手段と、前記透過部に面状に形成され、前記搬送手段により搬送される原稿に対し光を照射する第2の光源と、を含む画像読み取り装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第2の光源は、前記透過部の前記装置内部側に形成され、前記搬送される原稿に対し当該透過部を通じて光を照射することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2の光源は、前記透過部を基板として形成されたEL素子により構成されることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の光源が形成された前記透過部は、当該第2の光源に接触配置された金属製の接触部材を介して装置本体に支持されることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第2の光源からの光を前記搬送される原稿の被読み取り部に集光させる集光手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
請求項6に記載の発明は、前記透過部には、前記第2の光源からの光が原稿の被読み取り部以外へ照射されることを規制する規制部材が更に設けられることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
請求項7に記載の発明は、前記第2の光源は、前記透過部の前記装置内部側に形成され、当該透過部を通じて前記搬送される原稿に光を照射し、前記規制部材は、前記透過部の装置外部側に設けられ、前記透過部は、前記第2の光源と前記規制部材との間に、当該第2の光源からの光を散乱させる散乱部を更に備えることを特徴とする請求項6記載の画像読み取り装置である。
請求項8に記載の発明は、前記第1の光源は、前記搬送される原稿に対しても前記透過部を通じて光を照射可能であり、前記第2の光源は、原稿の被読み取り部から原稿からの反射光を受光するセンサに至る光路の副走査方向における一方側に配置され、前記第1の光源は、前記搬送される原稿に光を照射する際、前記光路の副走査方向における他方側に配置されることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置である。
【0006】
請求項9に記載の発明は、原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される原稿からの反射光を装置内部に向けて透過させる透過部と、前記透過部に面状に形成され、前記搬送手段により搬送される原稿に対して光を照射する光源と、前記透過部に設けられ、前記搬送される原稿の被読み取り部に前記光源からの光を反射させながら集光する集光手段と、前記光源による原稿からの反射光を受光するセンサと、を含む画像読み取り装置である。
請求項10に記載の発明は、前記光源は、前記透過部の前記装置内部側に形成され、前記集光手段は、前記透過部の装置外部側に設けられ当該透過部を透過してきた前記光源からの光を反射する外部側反射部を用いて前記光の反射を行うことを特徴とする請求項9記載の画像読み取り装置である。
請求項11に記載の発明は、前記外部側反射部は、前記透過部の前記装置外部側に蒸着によって形成されることを特徴とする請求項10記載の画像読み取り装置である。
請求項12に記載の発明は、前記光源は、発光層よりも前記装置内部側に金属電極を有したEL素子により構成され、前記集光手段は、前記外部側反射部および前記金属電極を用いて前記発光層からの光を反射させながら前記集光を行うことを特徴とする請求項10記載の画像読み取り装置である。
請求項13に記載の発明は、前記光源は、光透過性を有し、前記集光手段は、前記光源よりも前記装置内部側に配置され当該光源からの光を当該光源に向けて反射する内部側反射部および前記外部側反射部を用いて当該光源からの光を反射させながら前記集光を行うことを特徴とする請求項10記載の画像読み取り装置である。
請求項14に記載の発明は、前記集光手段は、前記透過部の側部に設けられた側部側反射部を用いて前記光の反射を行うことを特徴とする請求項9記載の画像読み取り装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べ原稿に照射される光の光量を増すことができ、これにより例えば画像読み取りの生産性を向上させることができる。
本発明の請求項2によれば、搬送手段による原稿の搬送を阻害することなく原稿に照射される光の光量を増すことができる。
本発明の請求項3によれば、例えば、基板を別途有したEL素子を透過部に添付等する場合に比べ、EL素子における発光層を原稿により接近させることが可能となり、照射される光の光量をさらに増すことが可能となる。
本発明の請求項4によれば、第2の光源からの放熱を促すことが可能となる。
本発明の請求項5によれば、原稿の被読み取り部に照射される光の光量をさらに増すことができる。
本発明の請求項6によれば、例えば原稿からの反射光以外の光がセンサにて受光されることを抑制することができる。
本発明の請求項7によれば、第2の光源から規制部材に向かう光を原稿の被読み取り部に対して集光させることができ、反射光以外の光がセンサにて受光されることを抑制しつつ被読み取り部における光量を増すことができる。
本発明の請求項8によれば、センサにて受光される光量のむらを低減することができる。
【0008】
本発明の請求項9によれば、本発明を採用しない場合に比べ原稿に照射される光の光量を増すことができ、これにより例えば画像読み取りの生産性を向上させることができる。
本発明の請求項10によれば、例えば、原稿の被読み取り部に向かわない光の反射が可能となる。
本発明の請求項11によれば、本発明を採用しない場合に比べ、例えば装置の薄型化を図ることが可能となる。
本発明の請求項12によれば、光源側に別途反射部材を設けずとも光の反射が可能となり、構成の簡易化を図ることができる。
本発明の請求項13によれば、例えば、光透過性を有する光源を用いる場合であっても、被読み取り部における光量を増すことができる。
本発明の請求項14によれば、例えば、透過部の側面から外部に漏れる光も集光させることが可能となり、被読み取り部における光量を更に増すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について詳細に説明する。
―第1の実施形態―
図1は、第1の実施形態が適用される画像読み取り装置1の構成例を示す図である。同図に示す画像読み取り装置1では、固定された原稿の画像を読み取ることが可能であるとともに、搬送される原稿の画像を読み取ることも可能となっている。そして、この画像読み取り装置1は、積載された原稿束から原稿を順次搬送する原稿送り装置10と、スキャンによって画像を読み込む読み取り装置50とを備えている。
【0010】
搬送手段として機能する原稿送り装置10は、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿積載部11、この原稿積載部11の下方に設けられ、読み取りが終了した原稿を積載する排紙積載部12を備える。また、原稿送り装置10は、原稿積載部11の原稿を取り出して搬送するナジャーロール13を備える。さらに、ナジャーロール13の原稿搬送方向下流側には、フィードロールおよびリタードロールによって用紙を一枚ずつに捌く捌き機構14が設けられる。原稿が搬送される第1搬送路31には、原稿搬送方向上流側から順に、プレレジロール15、レジロール16、プラテンロール17、およびアウトロール18が設けられる。また、原稿送り装置10の内部には、CIS(Contact Image Sensor)ユニット100が設けられている。
【0011】
プレレジロール15は、一枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールに向けて搬送すると共に原稿のループ形成を行う。レジロール16は、回転を一旦停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、後述する原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給する。プラテンロール17は、読み取り装置50にて読み込み中の原稿搬送をアシストする。アウトロール18は、読み取り装置50にて読み込まれた原稿をさらに下流に搬送する。また、アウトロール18よりも原稿搬送方向下流側には、原稿を排紙積載部12に導くための第2搬送路32が設けられる。この第2搬送路32には、排出ロール19が設けられる。
【0012】
さらに、この画像読み取り装置1では、原稿の両面に形成された画像を1プロセスで読み取ることができるよう、アウトロール18の出口側とプレレジロール15の入口側との間に第3搬送路33が設けられている。なお、上述した排出ロール19は、原稿を第3搬送路33に反転搬送する機能も有している。
さらにまた、この画像読み取り装置1には、原稿の両面読み取りを行った際、その排出時に原稿を再度反転させて排紙積載部12に排出するための第4搬送路34が設けられている。この第4搬送路34は、第2搬送路32の上部側に設けられている。そして、上述した排出ロール19は、原稿を第4搬送路34に反転搬送する機能も有している。
【0013】
一方、読み取り装置50は、上述した原稿送り装置10を開閉可能に支持すると共に、この原稿送り装置10を装置フレーム51によって支え、また、原稿送り装置10によって搬送される原稿の画像読み取りを行っている。この読み取り装置50は、筐体を形成する装置フレーム51、ユーザにより置かれる原稿を支持する第1プラテンガラス52A、原稿送り装置10によって搬送される原稿を読み取るための光の開口部を有する第2プラテンガラス52Bを備えている。ここで、透過部の一例としての第2プラテンガラス52Bは、例えば長尺の板状構造をなす透明なガラスプレートで構成される。
【0014】
また、読み取り装置50は、第2プラテンガラス52Bの下に静止し、あるいは第1プラテンガラス52Aの全体にわたってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ53、フルレートキャリッジ53から得られた光を結像部へ供給するハーフレートキャリッジ54を備えている。さらに、読み取り装置50には、フルレートキャリッジ53(照明ランプ53a)、ハーフレートキャリッジ54を副走査方向に移動させる移動手段の1つとして機能するモータ等の駆動機構(不図示)が設けられている。フルレートキャリッジ53には、原稿に光を照射する第1の光源としての照明ランプ53aと、照明ランプ53aの照射光を原稿面に向けて反射する反射ミラー53bと、原稿から得られた反射光を反射する第1ミラー57Aが設けられている。さらに、ハーフレートキャリッジ54には、第1ミラー57Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー57Bおよび第3ミラー57Cが設けられている。
【0015】
さらに、読み取り装置50は、結像用レンズ58およびCCDイメージセンサ59を備えている。これらのうち、結像用レンズ58は、第3ミラー57Cから得られた光学像を光学的に縮小する。また、CCDイメージセンサ59は、結像用レンズ58によって結像された光学像を光電変換する。つまり、読み取り装置50では、所謂縮小光学系を用いてCCDイメージセンサ59に像を結像させている。また、読み取り装置50は、第1プラテンガラス52Aと第2プラテンガラス52Bとの間に、原稿送り装置10において搬送される原稿を案内するガイド56Aが形成されており、このガイド56Aの下部には、主走査方向に沿って伸びる白基準板56Bが装着されている。
【0016】
また、読み取り装置50は、制御・画像処理ユニット70をさらに備える。制御・画像処理ユニット70は、CISユニット100に設けられるイメージセンサ(不図示)およびCCDイメージセンサ59から入力される原稿の画像データに、所定の処理を施す。また、制御・画像処理ユニット70は、画像読み取り装置(原稿送り装置10、読み取り装置50、およびCISユニット100)の読み取り動作における各部の動作を制御する。
【0017】
ここで、図2は、第2プラテンガラス52B等を示した図である。
本実施形態では、第2プラテンガラス52Bの裏面(装置内部側)に面状の発光部80(光源、第2の光源の一例)が蒸着等により設けられ、第2プラテンガラス52Bを基板とした所謂エレクトロルミネッセンスランプ(ELランプ(EL素子))が設けられた構成となっている。なお、第2プラテンガラス52Bに対し、基板を別途有したEL素子を貼り付けることもできる。但し、この場合は、基板の分だけ原稿の被読み取り部Aから発光層82(詳細は後述)が離れるようになり、被読み取り部Aにおける光量が低下する。このため、第2プラテンガラス52Bを基板としたEL素子とすることが好ましい。
【0018】
発光部80は、第2プラテンガラス52Bの裏面全てを覆うわけではなく、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における一端部側に形成される第1の発光部80aと、この第1の発光部80aとは所定の間隙をおいて配置され、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における他端部側に形成される第2の発光部80bとを備えている。この結果、本実施形態では、第1の発光部80aと第2の発光部80bとの間に、原稿からの反射光の光路となるスリット63が形成される。
【0019】
ここで、第1の発光部80aおよび第2の発光部80bの各々は、主走査方向に沿って長尺状に形成されている。また、第1の発光部80aおよび第2の発光部80bは、互いに略平行に配置されている。さらに、第1の発光部80aおよび第2の発光部80bの各々は、既存の技術を用いて構成することができる。例えば、第2プラテンガラス52B側に設けられるとともに透明に形成され光透過性を有する第1の電極81と、第1の電極81の対向位置に配置される第2の電極83と、第1の電極81と第2の電極83との間に配置され、第1の電極81および第2の電極83に対する電圧の印加により発光を行う発光層82とを備えた構成とすることができる。
【0020】
ここで、本実施形態における第2の電極83は、発光層82よりも装置内部側に配置されている。さらに、本実施形態における第2の電極83は、アルミニウムなどの金属により形成されている。また、第1の電極81は、例えばITO(Indium Tin Oxide)により形成することができる。また、第1の電極81と発光層82との間にホール輸送層、ホール注入層、第2の電極83と発光層82との間に電子注入層、電子輸送層を設けることもできる。
【0021】
さらに、本実施形態では、第2プラテンガラス52Bの一端部側および第1の発光部80aを支持する第1の支持部材61と、第2プラテンガラス52Bの他端部側および第2の発光部80bを支持する第2の支持部材62とが設けられた構成となっている。付言すれば、本実施形態では、第1の発光部80aおよび第2の発光部80bが形成された第2プラテンガラス52Bは、第1の発光部80aに接触配置された第1の支持部材61および第2の発光部80bに接触配置された第2の支持部材62を介して装置本体として機能する装置フレーム51に支持される構成となっている。
【0022】
ここで、接触部材の一例としての第1の支持部材61は、一端部側が装置フレーム51により支持されると共に、他端部側にて第2プラテンガラス52Bおよび第1の発光部80aを支持している。より詳細には、第1の支持部材61は、装置フレーム51により支持される被支持部61aと、第1の発光部80aの下面に接触し第1の発光部80aおよび第2プラテンガラス52Bの一端部側を支持する支持部61bを備えている。また、第1の支持部材61は、被支持部61aと支持部61bとの間に、第2プラテンガラス52Bの側面に接触する接触部61cを備えている。
【0023】
また、接触部材の一例としての第2の支持部材62は、一端部側が装置フレーム51により支持されると共に、他端部側にて第2プラテンガラス52Bおよび第2の発光部80bを支持している。より詳細には、第2の支持部材62は、装置フレーム51により支持される被支持部62aと、第2の発光部80bの下面に接触し第2の発光部80bおよび第2プラテンガラス52Bの他端部側を支持する支持部62bを備えている。また、第2の支持部材62は、被支持部62aと支持部62bとの間に、第2プラテンガラス52Bの側面に接触する接触部62cを備えている。
【0024】
ここで、第1の支持部材61および第2の支持部材62は、アルミニウムなどの金属により形成されている。このため、これらの支持部材61,62はヒートシンクとして機能し、第1の発光部80aおよび第2の発光部80bの放熱を促す。詳細に説明すれば、例えば、第1の発光部80aにて生じた熱は、支持部61bにより奪われる。そして、この熱は、支持部61b、接触部61c、被支持部61aを通じて放熱される。また、例えば、第2の発光部80bにて生じた熱は、支持部62bにより奪われる。そして、この熱は、支持部62b、接触部62c、被支持部62aを通じて放熱される。なお、本実施形態では、被支持部61a,62aが読み取り装置50の外部に露出した状態となっている。このため、放熱をより促すことができる。
【0025】
また、本実施形態における第1の支持部材61および第2の支持部材62の各々は、その表面が黒色に形成されており、光の反射防止機能を有している。これにより第1の支持部材61および第2の支持部材62における光の反射、散乱が抑制され、意図しない光がCCDイメージセンサ59(図1参照)に達することを抑制することができる。
また、第1の発光部80aと支持部61bとの間や、第2の発光部80bと支持部62bとの間に、シリコンなどの弾性を有する部材を更に設けることも可能である(不図示)。例えば、第1の発光部80aの温度が上昇した場合、第1の発光部80a等の反りにより、第1の発光部80aと支持部61b等の密着が維持できず、放熱性が低下するおそれがある。上記弾性を有する部材を設けることで、第1の発光部80a等に反りが生じたとしても密着性の維持が可能となり、放熱性の低下も抑制可能となる。
なお、本実施形態では、第1の支持部材61および第2の支持部材62を別途設ける構成としたが、装置フレーム51自体を金属により形成すれば、第1の支持部材61および第2の支持部材62の省略が可能となる。
【0026】
ここで、図1も用い原稿の読み取りを行う場合について説明する。
例えば、第1プラテンガラス52Aに置かれた原稿の画像を読み取る場合には、フルレートキャリッジ53とハーフレートキャリッジ54とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ53の照明ランプ53aの光が原稿の被読み取り面に照射されるとともに、原稿からの反射光が、第1ミラー57Aにて反射される。その後、反射光は、第2ミラー57B、および第3ミラー57Cの順に反射されて結像用レンズ58に導かれる。
【0027】
そして、結像用レンズ58に導かれた光は、CCDイメージセンサ59の受光面に結像される。CCDイメージセンサ59は1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。そして、このライン方向(スキャンの主走査方向)の1ラインの読み取りが終了すると、主走査方向とは直交する方向(副走査方向)にフルレートキャリッジ53は移動し、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿サイズ全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りが完了する。
【0028】
一方、原稿送り装置10によって搬送される原稿の画像を読み取る場合には、原稿送り装置10によって搬送される原稿が第2プラテンガラス52Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ53とハーフレートキャリッジ54とは、図1に示す実線の位置に停止した状態にある。そして、原稿送り装置10により搬送される原稿の被読み取り面に対し、第2プラテンガラス52Bを通じ発光部80からの光が照射される。なお、発光部80の発光に加え、照明ランプ53aの点灯を行うこともできる。そして、原稿送り装置10のプラテンロール17を経た原稿の1ライン目の反射光が、第2プラテンガラス52Bを透過するとともに上記スリット63を通過し、その後第1ミラー57A、第2ミラー57B、および第3ミラー57Cを経て結像用レンズ58に導かれる。
【0029】
そして、反射光は結像用レンズ58にて結像され、CCDイメージセンサ59によって画像が読み込まれる。そして、1次元のセンサであるCCDイメージセンサ59によって主走査方向の1ライン分が同時に処理された後、原稿送り装置10によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。その後、原稿の後端が、第2プラテンガラス52Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの読み取りが完了する。なお、CCDイメージセンサ59により原稿の第一面の読み取りを行うときに、同時にCISユニット100によって、原稿の第二面の読み取りを行うこともできる。
【0030】
本実施形態では、上記の通り第2プラテンガラス52Bの裏面に発光部80が設けられている。このため、原稿の被読み取り部A(図2参照)に照射される光の光量を増すことができる。この結果、原稿送り装置10における原稿の搬送速度を増したとしても光量低下を招くことなく原稿の読み取りが可能となる。換言すれば本構成とすることで単位時間当たりに読み取りが可能となる原稿の枚数を増すことができ生産性を増すことができる。また、EL素子の消費電力は一般的に小さい。このため、少ない消費電力で生産性を増すことが可能となる。また、本実施形態では、発光部80を面状に設けているため、画像読み取り装置1の小型化も可能となる。
【0031】
さらに、本実施形態では、原稿に照射される光の光量を増すことができるため、所謂キャビティの発生も低減することができる。ここでキャビティとは、例えば、被読み取り部Aに隣接して密度の高い画像が形成されている場合に、被読み取り部Aにおける光量が低下し、CCDイメージセンサ59にて受光される光の光量が低下する現象をいう。被読み取り部Aに隣接して画像密度の高い画像が形成されている場合、照射される光がこの画像密度の高い部分にて吸収されてしまう。被読み取り部Aには、発光部80から直接照射される光のみならず、被読み取り部A以外にて反射する光も照射される。画像密度の高い画像が形成されている場合には、光の吸収が起こりこの反射する光の光量が低下し、被読み取り部Aにおける光量が低下してしまう。本実施形態では、上記のように原稿に照射される光の光量を増すことができる。このため、上記画像密度の高い画像が形成されていたとしても、被読み取り部Aにおける光量を確保可能となり、キャビティの発生を抑制可能となる。
【0032】
−第2の実施形態−
ここで、図3は、第2の実施形態における第2プラテンガラス52B等を示したものである。なお、第1の実施形態と同様の機能については、同様の符号を用いここではその説明を省略する。
【0033】
本実施形態では、第2プラテンガラス52Bの表面(装置外部側)であってスリット63(反射光の光路)の両側に、光の反射を行う第1の光反射部91、第2の光反射部92が設けられている。より詳細には、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における一端部側に外部側反射部の一例としての第1の光反射部91が設けられ、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における他端部側に外部側反射部の一例としての第2の光反射部92が設けられている。第1の光反射部91は、第1の発光部80aからの光であって第2プラテンガラス52Bを透過してきた光を、第2プラテンガラス52Bの内部方向に向けて反射する。また、第2の光反射部92は、第2の発光部80bからの光であって第2プラテンガラス52Bを透過してきた光を、第2プラテンガラス52Bの内部方向に向けて反射する。
【0034】
なお、本実施形態では、第1の光反射部91のスリット63側における端部91aは、副走査方向において、第1の発光部80aのスリット63側における端部80cよりもスリット63から離れた側に位置している。また、第2の光反射部92のスリット63側における端部92aは、副走査方向において、第2の発光部80bのスリット63側における端部80dよりもスリット63から離れた側に位置している。
【0035】
ここで、本実施形態では、発光部80(第1の発光部80a、第2の発光部80b)のうちスリット63から離れた位置にて生じた光も被読み取り部Aに対して集光することが可能となる。例えば、第1の発光部80aのF点からの光は、例えば図中矢印Gに示すように、集光手段として機能する第1の光反射部91および第1の発光部80aにおける第2の電極83(図2参照)にて繰り返し反射され、被読み取り部Aに集光される。なお、本実施形態では、上述のとおり、第1の光反射部91におけるスリット63側における端部91aは、第1の発光部80aのスリット63側における端部80cよりもスリット63から離れた側に位置している。このため、例えば、第1の発光部80aのスリット63側におけるH点からの光は、第1の光反射部91によって遮られることなく、被読み取り部Aに照射される。
【0036】
さらに、本実施形態では、第1の支持部材61の接触部61cに、側部側反射部としての第3の光反射部93が設けられ、第2の支持部材62の接触部62cに、側部側反射部としての第4の光反射部94が設けられている。このため、例えば、第2の発光部80bのJ点から接触部62c方向に向かう光を、被読み取り部Aに向けて反射させることができ、被読み取り部Aにおける光量を増すことができる。
【0037】
さらに、第1の支持部材61の支持部61bに内部側反射部としての第5の光反射部95を設け、第2の支持部材62の支持部62bに内部側反射部としての第6の光反射部96を設けることもできる。この場合は、例えば図中K点から下方に向かう光を反射させることができ、被読み取り部Aにおける光量を増すことが可能となる。
また、第2の電極83(図2参照)が光透過性を有する材料(例えば、ITO)にて形成された場合(第1の発光部80aおよび第2の発光部80bが光透過性を有して形成された場合)、第5の光反射部95および第6の光反射部96は、発光層82、第2の電極83を透過してきた光の反射も行う。この結果、この場合も被読み取り部Aにおける光量を増すことができる。
【0038】
なお、上記第1の光反射部91および第2の光反射部92は、第2プラテンガラス52Bの表面に、例えばアルミ蒸着を施すことにより形成することができる。また、上記第3の光反射部93〜第6の光反射部96は、例えば、第1の支持部材61、第2の支持部材62に対しアルミ蒸着を施すことにより形成することができる。また、第3の光反射部93〜第6の光反射部96は、第1の支持部材61、第2の支持部材62自体をアルミニウムなどの光反射性を有する材料で構成することでも形成することができる。また、第3の光反射部93および第4の光反射部94は、第2プラテンガラス52Bの側面にアルミ蒸着などを施すことで形成することもできる。さらに、第5の光反射部95および第6の光反射部96は、例えば、光透過性を有して形成された第2の電極83の裏面にアルミ蒸着などを施すことで形成することもできる。
【0039】
―第3の実施形態―
ここで、図4は、第3の実施形態における第2プラテンガラス52B等を示したものである。なお、第1の実施形態と同様の機能については、同様の符号を用いここではその説明を省略する。
【0040】
本実施形態では、第2プラテンガラス52Bの表面(装置外部側)であってスリット63(反射光の光路)の両側に、光の遮蔽を行う第1の遮蔽部101、第2の遮蔽部102が設けられている。より詳細には、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における一端部側に第1の遮蔽部101が設けられ、第2プラテンガラス52Bの副走査方向における他端部側に第2の遮蔽部102が設けられている。第1の遮蔽部101および第2の遮蔽部102は、第1の発光部80aおよび第2の発光部80bからの光であって第2プラテンガラス52Bを透過してきた光を遮り、第2プラテンガラス52Bの外部への光の漏れを抑制する。
【0041】
発光部80にて生じた光は、全てが被読み取り部Aに達するわけではなく、実際にはその一部しか被読み取り部Aに到達しない。そしてこのような場合、被読み取り部Aに到達しない光(被読み取り部A以外に照射される光)は、装置フレーム51内を反射し、CCDイメージセンサ59に達してしまう場合がある。この結果、原稿からの反射光以外の光がCCDイメージセンサ59にて受光され、読み取り画像が乱れるおそれがある。本実施形態では、第1の遮蔽部101および第2の遮蔽部102によって第2プラテンガラス52Bからの光の漏れが抑制されるため、このような不具合の発生を抑制可能となる。ここで、本実施形態における第1の遮蔽部101および第2の遮蔽部102は、発光部80からの光が被読み取り部A以外へ照射されることを規制する規制部材と捉えることができる。
【0042】
なお、本実施形態においても、第1の遮蔽部101のスリット63側における端部101aは、副走査方向において、第1の発光部80aのスリット63側における端部80cよりもスリット63から離れた側に位置している。また、第2の遮蔽部102のスリット63側における端部102aも、副走査方向において、第2の発光部80bのスリット63側における端部80dよりもスリット63から離れた側に位置している。この結果、例えば第1の発光部80aのスリット63側におけるH点からの光は、第1の遮蔽部101によって遮られることなく、被読み取り部Aに照射される。即ち、第1の発光部80a(第2の発光部80bも同様)のスリット63側における端部からの光は、第1の遮蔽部101(第2の遮蔽部102)によって遮られることなく被読み取り部Aに対して照射される。
【0043】
さらに、本実施形態では、第2プラテンガラス52Bに、光の散乱を行う散乱部52C,52Dが形成されている。ここで、散乱部52Cは、第1の発光部80aの対向位置に設けられている。但し、散乱部52Cは、第1の発光部80aのスリット63側における端部の対向位置には設けられていない。これは、例えば、図中H点から被読み取り部Aに向かう光を散乱させないためである。また、散乱部52Dは、第2の発光部80bの対向位置に設けられている。但し、散乱部52Dは、散乱部52Cと同様に、第2の発光部80bのスリット63側における端部の対向位置には設けられていない。
【0044】
本実施形態では、例えば、図中M点から上方に向かう光を、散乱部52Cにより散乱させ図中矢印N方向に向かわせることが可能である。また、図中P点からの光であって第2プラテンガラス52Bの内面を全反射してしまう光を、散乱部52Dによって散乱させることができ、被読み取り部Aに向かう光(図中矢印Q参照)を生じさせることができる。
この結果、本実施形態では、外部への光の漏れを抑制しつつ被読み取り部Aにおける光量を増すことが可能となっている。なお、散乱部52C,52Dは、例えば、第2プラテンガラス52Bを磨りガラスにより構成することで形成することができる。また、例えば、第2プラテンガラス52Bの内部に光を散乱させる粒子を混在させることでも形成することができる。
【0045】
ここで上記遮蔽部は、第1の支持部材61の接触部61cや支持部61bの表面にも形成することができるし、第2の支持部材62の接触部62cや支持部62bの表面にも形成することができる。第1の支持部材61や第2の支持部材62が例えば白色の樹脂などにより形成され光が透過しやすい場合、遮蔽部を設ける構成とすれば、より光の漏れを抑制することができる。なお、遮蔽部は、第2プラテンガラス52Bの側面に形成することもできる。ここで、遮蔽部は、例えば黒色のテープなど光反射の小さい部材を添付することで形成することができる。また、塗装や、蒸着等によっても形成することができる。
【0046】
―第4の実施形態―
ここで、図5は、第4の実施形態を説明するための図である。
本実施形態では、同図(a)に示すように、反射光の光路よりも原稿の搬送方向上流側にのみ発光部80を設け、発光部80をフルレートキャリッジ53に設けられた照明ランプ53aの補助光源として機能させている。このように、発光部80は、照明ランプ53aの補助光源として機能させることもできる。
【0047】
また本実施形態では、第2プラテンガラス52Bの下方に、フルレートキャリッジ53が位置した際、反射光の光路よりも原稿の搬送方向下流側に照明ランプ53aが設けられる構成となっている。換言すれば、副走査方向において、光路を挟んだ一方側に発光部80が設けられ、光路を挟んだ他方側に照明ランプ53aが設けられる構成となっている。なお、本実施形態では、照明ランプ53aからの光を遮らないようにするため、第1の支持部材61は、第2プラテンガラス52Bの端部のみを支持する構成となっている。
【0048】
ここで図6は、原稿からの反射光を説明するための図である。なお、本図では、上記発光部80が設けられていない状態となっている。
原稿送り装置10により原稿の搬送が開始され原稿の先端が第2プラテンガラス52Bの上方に達した段階において、原稿は、同図(a)に示すように、第2プラテンガラス52Bとのなす角度が鋭角となるように配置される。この場合、原稿から反射光は、図中矢印に示すように、主に第1ミラー57Aよりも原稿の搬送方向上流側に向かう。
【0049】
一方で、原稿の後端が第2プラテンガラス52Bに達した段階において、原稿は、同図(b)に示すように、第2プラテンガラス52Bとのなす角度が鈍角となるように配置される。この場合、原稿からの反射光は、図中矢印に示すように、主に第1ミラー57Aに向かう。
このような場合、CCDイメージセンサ59にて受光される光量が、原稿の先端を読んだ場合と原稿の後端を読んだ場合とで異なるようになる。詳細には、同図(c)に示すように、原稿の先端側の光量が少なく原稿の後端側の光量が多いものとなってしまう。
【0050】
そこで、本実施形態では図5(a)にも示したように、光路を挟んだ一方側に発光部80を設け、光路を挟んだ他方側に照明ランプ53aを設ける構成としている。このような構成では、図5(b)に示すように、原稿の先端側を読み取る際にも反射光を主に第1ミラー57Aに向かわせることができる。このため、CCDイメージセンサ59にて受光される光量を、原稿の先端を読んだ場合と原稿の後端を読んだ場合とで同等のものとすることが可能となる。
なお、上記第1から第4の本実施形態では、第2プラテンガラス52Bに対してEL素子を設けた構成を説明したが、CISユニット100における光源においてもEL素子を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】第1の実施形態が適用される画像読み取り装置の構成例を示す図である。
【図2】第2プラテンガラス等を示した図である。
【図3】第2の実施形態における第2プラテンガラス等を示したものである。
【図4】第3の実施形態における第2プラテンガラス等を示したものである。
【図5】第4の実施形態を説明するための図である。
【図6】原稿からの反射光を説明するための図である。
【符号の説明】
【0052】
10…原稿送り装置、51…装置フレーム、52A…第1プラテンガラス、52B…第2プラテンガラス、52C,52D…散乱部、53a…照明ランプ、59…CCDイメージセンサ、61…第1の支持部材、62…第2の支持部材、80…発光部、82…発光層、83…第2の電極、91…第1の光反射部、92…第2の光反射部、93…第3の光反射部、94…第4の光反射部、95…第5の光反射部、96…第6の光反射部、101…第1の遮蔽部、102…第2の遮蔽部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される原稿からの反射光を装置内部に向けて透過させる透過部と、
ユーザにより置かれる原稿を支持し、当該原稿からの反射光を前記装置内部に向けて透過させるプラテンガラスと、
前記プラテンガラスに置かれた原稿に対して光を照射する第1の光源と、
前記第1の光源を副走査方向に移動させ、当該第1の光源による光の照射位置を当該副走査方向に移動させる移動手段と、
前記透過部に面状に形成され、前記搬送手段により搬送される原稿に対し光を照射する第2の光源と、
を含む画像読み取り装置。
【請求項2】
前記第2の光源は、前記透過部の前記装置内部側に形成され、前記搬送される原稿に対し当該透過部を通じて光を照射することを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項3】
前記第2の光源は、前記透過部を基板として形成されたEL素子により構成されることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項4】
前記第2の光源が形成された前記透過部は、当該第2の光源に接触配置された金属製の接触部材を介して装置本体に支持されることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項5】
前記第2の光源からの光を前記搬送される原稿の被読み取り部に集光させる集光手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項6】
前記透過部には、前記第2の光源からの光が原稿の被読み取り部以外へ照射されることを規制する規制部材が更に設けられることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項7】
前記第2の光源は、前記透過部の前記装置内部側に形成され、当該透過部を通じて前記搬送される原稿に光を照射し、
前記規制部材は、前記透過部の装置外部側に設けられ、
前記透過部は、前記第2の光源と前記規制部材との間に、当該第2の光源からの光を散乱させる散乱部を更に備えることを特徴とする請求項6記載の画像読み取り装置。
【請求項8】
前記第1の光源は、前記搬送される原稿に対しても前記透過部を通じて光を照射可能であり、
前記第2の光源は、原稿の被読み取り部から原稿からの反射光を受光するセンサに至る光路の副走査方向における一方側に配置され、
前記第1の光源は、前記搬送される原稿に光を照射する際、前記光路の副走査方向における他方側に配置されることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
【請求項9】
原稿を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される原稿からの反射光を装置内部に向けて透過させる透過部と、
前記透過部に面状に形成され、前記搬送手段により搬送される原稿に対して光を照射する光源と、
前記透過部に設けられ、前記搬送される原稿の被読み取り部に前記光源からの光を反射させながら集光する集光手段と、
前記光源による原稿からの反射光を受光するセンサと、
を含む画像読み取り装置。
【請求項10】
前記光源は、前記透過部の前記装置内部側に形成され、
前記集光手段は、前記透過部の装置外部側に設けられ当該透過部を透過してきた前記光源からの光を反射する外部側反射部を用いて前記光の反射を行うことを特徴とする請求項9記載の画像読み取り装置。
【請求項11】
前記外部側反射部は、前記透過部の前記装置外部側に蒸着によって形成されることを特徴とする請求項10記載の画像読み取り装置。
【請求項12】
前記光源は、発光層よりも前記装置内部側に金属電極を有したEL素子により構成され、
前記集光手段は、前記外部側反射部および前記金属電極を用いて前記発光層からの光を反射させながら前記集光を行うことを特徴とする請求項10記載の画像読み取り装置。
【請求項13】
前記光源は、光透過性を有し、
前記集光手段は、前記光源よりも前記装置内部側に配置され当該光源からの光を当該光源に向けて反射する内部側反射部および前記外部側反射部を用いて当該光源からの光を反射させながら前記集光を行うことを特徴とする請求項10記載の画像読み取り装置。
【請求項14】
前記集光手段は、前記透過部の側部に設けられた側部側反射部を用いて前記光の反射を行うことを特徴とする請求項9記載の画像読み取り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−159242(P2009−159242A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−334364(P2007−334364)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】