発光素子搭載用配線基板
【課題】キャビティの底面および側面の少なくとも一方に形成され、キャビティの底面に搭載する発光素子の光を反射し且つ前記加熱によっても変色しにくい導体層を備えた発光素子搭載用配線基板を提供する。
【解決手段】セラミック層(絶縁材)c1〜c3からなり、表面3および裏面4を有する基板本体2と、かかる基板本体2の表面3に開口し、底面6および側面7を有するキャビティ5と、かかるキャビティ5の底面に形成され、表層にAuメッキ層を有する第1導体層10と、上記キャビティ2の底面6に形成され、表層にAgメッキ層を有する第2導体層15と、を備え、かかる第2導体層15の表層に形成されるAgメッキ層19の厚みは、5μm以上である、発光素子搭載用配線基板1a。
【解決手段】セラミック層(絶縁材)c1〜c3からなり、表面3および裏面4を有する基板本体2と、かかる基板本体2の表面3に開口し、底面6および側面7を有するキャビティ5と、かかるキャビティ5の底面に形成され、表層にAuメッキ層を有する第1導体層10と、上記キャビティ2の底面6に形成され、表層にAgメッキ層を有する第2導体層15と、を備え、かかる第2導体層15の表層に形成されるAgメッキ層19の厚みは、5μm以上である、発光素子搭載用配線基板1a。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビティの底面および側面の少なくとも一方に形成され、発光素子の光の反射が可能な導体層を備えた発光素子搭載用配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子の光を効率良く反射して、均一且つ良好に外部に放射するため、上面に発光素子の搭載部を有する平板状の基体と、前記搭載部を囲むように上面に接合された枠体と、を備え、かかる枠体の内周面に金メッキ層と銀メッキ層とを順次被着した光反射層を形成した発光素子収納用パッケージおよびその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。上記光反射層の表層に形成される上記銀メッキ層の厚みは、0.1〜4μmの範囲である。
【0003】
【特許文献1】特開2005−317596号公報(第1〜12頁、図1)
【0004】
しかしながら、前記発光素子収納用パッケージにおける光反射層の銀メッキ層の厚みが4μm以下であると、発光素子を前記基体の上面における前記搭載部にハンダを介して搭載する際にリフローを行うと、かかるリフロー時の熱の影響によって、上記銀メッキ層が茶色系統に変色する場合がある。かかる変色が生じると、搭載した発光素子からの光を効率良く反射し且つ均一に外部に放射できなくなるおそれがある、という問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、キャビティの底面および側面の少なくとも一方に形成され、キャビティの底面に搭載する発光素子の光を反射し且つ前記加熱によっても変色しにくい導体層を備えた発光素子搭載用配線基板を提供する、ことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、キャビティの底面および側面の少なくとも一方に形成され、キャビティの底面に搭載する発光素子の光を反射する導体層に含まれるAgメッキ層の厚みを適正化する、ことで成されたものである
即ち、本発明の発光素子搭載用配線基板(請求項1)は、絶縁材からなり、表面および裏面を有する基板本体と、かかる基板本体の表面に開口し、底面および側面を有するキャビティと、かかるキャビティの底面に形成され、表層にAuメッキ層を有する第1導体層と、上記キャビティの底面およびかかるキャビティの側面の少なくとも一方に形成され、表層にAgメッキ層を有する第2導体層と、を備え、上記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みは、5μm以上である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
これによれば、前記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みが5μm以上であるため、例えば、キャビティの底面における第2導体層の上に配置したハンダを加熱(リフロー)して、発光素子を搭載しても、かかる加熱による上記Agメッキ層の変色を防ぐか、抑制することができる。従って、キャビティの底面に搭載した発光素子の光を効率良く反射し且つ均一に外部に放射することが可能となる。上記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みの上限は、コスト面や隣接する第1導体層との短絡を防ぐ(ファインピッチ化)ため、20μmとすることが望ましい。
【0008】
尚、前記絶縁材には、アルミナなどの高温焼成セラミック、ガラス−セラミックなどの低温焼成セラミック、あるいは、エポキシ系などの樹脂が含まれる。
また、前記キャビティには、平面視が円形の底面で且つほぼ円錐形状の側面、平面視が長円形の底面で且つ側面がほぼ長円錐形の側面、あるいは、平面視が楕円形の底面で且つほぼ楕円錐形状の側面からなる形態などが含まれる。
更に、前記第1導体層には、発光素子とボンディングワイヤを介して導通され且つ基板本体内の配線層とビア導体を介して導通される電極(パッド)が含まれており、かかる電極は、搭載すべき1個の発光素子に対し、1個または2個が形成されるが、これらに限定されるものではない。
また、前記第2導体層には、キャビティの底面のみに形成する形態、キャビティの側面のみに形成する形態、あるいはキャビティの底面および側面の双方に形成する形態が含まれる。このうち、キャビティの底面を含む上記各形態では、かかる底面における第2導体層の一部に発光素子の搭載部を有すると共に、かかる搭載部を除いた第2導体層は、そのAgメッキ層による光反射部を構成している。
以上のような第1導体層と第2導体層とは、それぞれの表層のメッキ層が相違することを区別する呼称である。
加えて、発光素子には、発光ダイオードのほか、半導体レーザも含まれる。
【0009】
付言すれば、本発明には、前記キャビティの底面に形成され前記Agメッキ層を有する第2導体層は、一部に発光素子の搭載部を含むと共に、前記第1導体層付近を除いたキャビティの上記底面に形成されている、発光素子搭載用配線基板も含まれ得る。これによる場合、上記搭載部を除いたキャビティの底面に形成された第2導体層を変色しにくい光反射面として活用することが可能となる。
【0010】
また、本発明には、前記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層は、キャビティの底面および側面に連続して形成されている、発光素子搭載用配線基板も含まれ得る。これによる場合、キャビティの底面と側面とにわたり、前記厚みのAgメッキ層を連続して表層に形成した第2導体層となるため、搭載した発光素子の光を一層効率良く反射し且つ均一にして外部に放射することが可能となる。
【0011】
更に、本発明には、前記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の表面粗さ(Ra)は、0.1 〜3.0μmである、発光素子搭載用配線基板も含まれ得る。これによる場合、第2導体層の表層に位置するAgメッキ層の表面が比較的平滑となるため、キャビティの底面に形成した当該第2導体層の上に発光素子を搭載しても、凝固後のハンダ内部に気泡(ボイド)が残留し難くなる。この結果、発光素子の搭載を強固で良好にできると共に、発光素子の電極がその底面にある形態では、かかる電極と第2導体層との導通も確実に取ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の発光素子搭載用配線基板1aを示す平面図、図2は、図1中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図、図3は、図2中の一点鎖線部分Yの部分拡大図である。
発光素子搭載用配線基板1aは、図1,図2に示すように、平面視がほぼ正方形で表面3および裏面4を有する基板本体2と、かかる基板本体2の表面3に開口し、平面視が円形の底面6およびかかる底面6から表面3に向かってほぼ円錐形状に広がる側面7を有するキャビティ5と、かかるキャビティ5の底面6に形成されたパッドの第1導体層10と、当該パッド10付近を除くキャビティ5の底面6に形成された平面視がほぼ半円形の第2導体層15と、を備えている。尚、キャビティ5の側面7の仰角は、例えば、30度から70度の範囲である。
【0013】
基板本体2は、図2に示すように、例えばアルミナ(セラミック:絶縁材)または低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミックからなるセラミック層s1〜s3を一体に積層した絶縁材からなり、例えば、約5×5×1mmのサイズである。
また、パッドである第1導体層10は、図3に示すように、キャビティ5の底面6に形成されたメタライズ層11の表面に、Niメッキ層12を介して表層にAuメッキ層13を形成したものである。上記メタライズ層11は、厚みが数10μmのW、Mo、またはCuからなり、Niメッキ層12の厚みは約2〜15μm、Auメッキ層13の厚みは約0.5〜4μmである。
【0014】
更に、第2導体層15は、上記同様のメタライズ層16の表面に、上記同様の厚みのNiメッキ層17およびAuメッキ層18を介して、表層に厚みが5〜20μのAgメッキ層19を形成したものである。かかる第2導体層15におけるキャビティ5の底面6の中心部には、図1,図2中の一点鎖線で示す発光ダイオード(発光素子:以下、単にLEDという)8を、例えばAu−Sn系などの低融点合金からなるハンダを介して搭載する搭載部が位置している。かかるLED8の搭載部を除いた第2導体層15のAgメッキ層19が露出する部分は、当該LED8が発光する光を反射して、外部に放射する光反射面を形成している。
【0015】
図2に示すように、セラミック層s2,s3間には、Wなどからなり所定パターンを有する複数の配線層27が形成され、基板本体2の裏面4には、Wなどからなる複数の接続端子28が形成されている。前記第1導体10および第2導体15は、セラミック層s2,s3を貫通するビア導体vを介して、それぞれ何れかの配線層27および接続端子28と、導通可能とされている。尚、接続端子28は、本配線基板1aを実装する図示しないマザーボードとの導通に用いられる。
第2導体15の上に前記ハンダを介し且つ導通可能に搭載されたLED8は、図2中の二点鎖線で示すワイヤ9を介して、パッドである第1導体層10とボンディングされている。即ち、第1・第2導体層10,15は、LED8が本配線基板1aと導通するための電極でもある。
尚、LED8は、上記ボンディング用のワイヤ9を介して、第2導体層15の表面と接続する形態としても良い。上記LED8が搭載され且つワイヤ9がボンディング(接続)された後で、キャビティ5内には、固化前の封止樹脂(図示せず)が充填され、ほぼ基板本体2の表面3と同じレベルにして固化される。
【0016】
以上のような発光素子搭載用配線基板1aにおいては、第2導体層15のうち、キャビティ5の底面6中央部に、例えばAu−Sn系合金からなり、予めプリフォームされた図示しないハンダを介して、その上にLED8を載置した後、かかるハンダの融点である約280〜300℃直上の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ5の底面6上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層15の表層に形成されたAuメッキ層19は、5〜20μmの厚みを有するため、その熱容量により焼けを生じず、銀白色の色彩が例えば茶色系などの色彩に変色する事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8の光を第2導体層15のAgメッキ層19によって、効率良く反射して外部に放射することが可能となる。
尚、上記LED8から発光された光は、キャビティ5のほぼ円錐形状である側面7においても、その白色系の表面によって、反射され且つ外部に放射される。また、上記配線基板1aを縦横に複数個併設した多数個取り用配線基板の形態とし、隣接する配線基板1a,1a間の切断予定面に沿って切断・分割しても良い。
【0017】
前記発光素子搭載用配線基板1aは、以下のようにして製造した。
予め、アルミナを主成分とする平面視がほぼ正方形である3層のグリーンシートを用意した。そのうちの1層のグリーンシートに対し、所定のクリアランスを有するパンチとダイの受入孔とによる打ち抜き加工を行って、当該グリーンシートの表面と裏面との厚み方向に沿って、全体がほぼ円錐形の貫通孔を形成した。
また、残り2層のグリーンシートに対し、クリアランスが最少のパンチとダイの受入孔とによる打ち抜き加工を行って、複数のビアホールを形成し、且つビアボールごとにWまたはMo粉末粒子を含む導電性ペーストを充填して、ビア導体vを形成した。更に、かかる2層のグリーンシートの表面および裏面の少なくとも一方に対し、所定パターンに倣って、WまたはMo粉末粒子を含む導電性ペーストをスクリーン印刷して、前記メタライズ層11,16,配線層27,接続端子28を形成した。この際、メタライズ層11,16,配線層27,および接続端子28は、それぞれビア導体vを介して接続された。
【0018】
次に、前記ほぼ円錐形の貫通孔を形成したグリーンシートと、前記メタライズ層11,16や配線層27などが形成された2層のグリーンシートと、を積層・厚着してグリーンシート積層体を形成し、かかる積層体を所定の温度帯に加熱して焼成した。この結果、前記セラミック層s1〜s3なり、表面3に開口するキャビティ5と、その底面6にメタライズ層11,16とが形成された基板本体2が得られた。
そして、メタライズ層11,16に対し、電解Niメッキおよび電解Auメッキをそれぞれ施し、更にメタライズ層16には、電解Agメッキを施した。その結果、前記図3で示したように、メタライズ層11の表面にNiメッキ層12およびAuメッキ層13を形成した第1導体層(パッド)10と、メタライズ層16の表面にNiメッキ層17、Auメッキ層18、およびAgメッキ層19を形成した第2導体層15とが形成され、前記配線基板1aを得ることができた。
尚、以上の各製造工程は、多数個取り用の大版タイプのグリーンシートに対して行うことで、複数の配線基板1aを併設した多数個取り用配線基板が得られる。
【実施例】
【0019】
ここで、本発明の具体的な実施例について、比較例と併せて説明する。
アルミナからなり同じ厚みの複数のグリーンシートを用意し、その表面にW粉末粒子を含む導電性ペーストをスクリーン印刷して、同じパターンのメタライズ層を形成した。かかる複数のグリーンシートを所定の温度帯に加熱・焼成して、セラミック層とした。
焼成後の上記メタライズ層の表面に対し、同じ条件で電解Niメッキおよび電解Auメッキをそれぞれ施して、同じ厚みのNiメッキ層およびAuメッキ層を形成した。更に、各セラミック層ごとの上記Auメッキ層の表面に対し、表1に示す厚み1〜25μmのAgメッキ層を電解Agメッキによって、各厚みごとにそれぞれ10個ずつに形成した。
【0020】
更に、上記メタライズ層の表面に、Niメッキ層、Auメッキ層、およびAgメッキ層が形成された複数のセラミック層を、前記Au−Sn系合金の融点直上の温度帯に加熱(リフロー)した。
加熱後におけるAgメッキ層の変色の有無を目視で観察し、1個でも変色した厚みの例の組を「有」とし、10個全てに変色がなかつた例の組を「なし」として、表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
表1によれば、Agメッキ層の厚みが5〜20μmの実施例と25μmのものとでは、何れのAgメッキ層も変色がなかった。これに対し、Agメッキ層の厚みが1,3μmの比較例では、茶色系に変色したものが一部または全てに認められた。かかる結果は、実施例では、Agメッキ層の厚みが5μm以上であったため、前記加熱による熱を受けても、厚みに伴う熱容量をある程度有するため、熱拡散を生じたことで変色(焼け)を回避できた反面、比較例では、熱容量が小さかったため、熱拡散よりも速く温度上昇を生じて変色した、ものと推定される。
【0023】
更に、表1中の下段に示すように、Agメッキ層の厚みが25μmであると、メッキコストが高くなった(×印)のに対し、20μmではややコスト高(△印)であったが、かかる20μm以下の厚みであれば、通常のメッキコストと大差がないことも分かった。
かかる結果から、前記第2導体層15に形成するAgメッキ層19の厚みは、5〜20μmとすることで、ハンダのリフローに伴う変色を防ぎ、且つ隣接する第1導体層との短絡を防止できると共に、コスト的にも支障が少ないことが判明した。以上の実施例の結果から、本発明の効果が裏付けられた。
【0024】
また、前記同様にして、メタライズ層の表面に同じ厚みのNiメッキ層およびAuメッキ層を形成した複数のグリーンシートを焼成した。次に、各セラミック層ごとの上記Auメッキ層の表面に対し、メッキ条件を替えて、表2に示すように、表面粗さ(Ra)が異なるAgメッキ層を電解Agメッキによって、各粗さの組ごとにそれぞれ10個ずつに形成した。
更に、Au−Sn系合金からなり、同じ形状にプリフォームされたハンダを各Agメッキ層の上に載置し、前記同様の温度帯で加熱(リフロー)した。
加熱後に凝固した各例ごとのAgメッキ層および上記ハンダを、垂直に切断し、目視で観察して、ハンダ内に1個でも気泡があつた組を「有」とし、10個全てに気泡がなかった例の組を「なし」として、表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】
表2に示すように、Agメッキ層の表面粗さ(Ra)が0.05〜3.00μmの比較的平滑な各組では、気泡がなかったのに対し、上記表面粗さが3.30μmの比較的粗い組では、一部に気泡が見つかった。
以上の結果から、第2導体層15に形成するAgメッキ層は、厚みが5〜20μmで且つその表面粗(Ra)さが3.00μm以下である形態が、本発明として望ましい範囲であることが判明した。
【0027】
図4は、前記配線基板1aの応用形態である発光素子搭載用配線基板1bを示す平面図、図5は、図4中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図、図6は、図5中の一点鎖線部分Zの部分拡大図である。
発光素子搭載用配線基板1bは、図4,図5に示すように、前記配線基板1aと同様の基板本体2、キャビティ5、第1導体層(パッド)10、および配線層27などを、有している。かかる配線基板1bが前記配線基板1aと相違するの点は、第2導体層20が、キャビティ5の底面6に形成された前記第2導体層15と同じ水平部15と、キャビティ5の側面7に形成された傾斜部21とからなることである。
【0028】
図6に示すように、第2導体層20の傾斜部21は、キャビティ5の側面7に形成された水平部15のメタライズ層16と同様なメタライズ層22、かかるメタライズ層22の表面に形成されたNiメッキ層23、Auメッキ層24、およびAgメッキ層25とからなる。かかる傾斜部21のNiメッキ層23、Auメッキ層24、およびAgメッキ層25は、水平部のNiメッキ層17、Auメッキ層18、およびAgメッキ層19と同じ厚みで且つ連続して形成されている。
尚、上記傾斜部21は、前記ほぼ円錐形状の貫通孔を形成したグリーンシートにおける当該貫通孔の内面に、前記導電性ペーストを負圧を伴って吸引塗布し、前記同様のグリーンシート積層体を形成し且つ焼成した後、前記同様に、Ni、Au、およびAgメッキを順次施すことで形成される。
【0029】
以上のような発光素子搭載用配線基板1bによっても、第2導体層20のうち、水平部15のキャビティ5の底面6中央部に、前記同様のハンダを介して、その上にLED8を載置した後、所定の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ5の底面6上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層20の表層に形成されたAuメッキ層19,25は、5〜20μmの厚みを有するため、銀白色の色彩が例えば茶色系などの色彩に変色するする事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8から発光された光を、第2導体層20のAgメッキ層19,25の広い面積によって、効率良く反射して外部に広角度で放射することが可能となる。
【0030】
図7は、異なる形態の発光素子搭載用配線基板1cを示す平面図である。
かかる配線基板配線基板1cは、図7に示すように、同様の基板本体2やキャビティ5を有している。キャビティ5の底面6には、図7で左右一対の第1導体層(パッド)10a,10bが周縁側に形成され、これらの間に平面視がほぼ長円形である第2導体層15cが底面6の中心部を通過するように形成されている。
第1導体10a,10bは、前記同様のメタライズ層11の表面に、Niメッキ層12およびAuメッキ層13を形成したものであり、前記ビア導体vと個別に接続されている。また、第2導体層15cも、前記同様のメタライズ層16の表面に、Niメッキ層17、Auメッキ層18、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層19を形成したものであり、前記ビア導体vと接続されている。
【0031】
尚、第2導体層15cの中央部に搭載されるLED8と第1導体10a,10bとの間は、個別に前記ワイヤ9によりボンディングされる。このため、第2導体層15cは、LED8とは直に導通されていない。
図8は、前記配線基板1cの応用形態である発光素子搭載用配線基板1dを示す平面図である。かかる配線基板1dが前記配線基板1cと相違する点は、第2導体層20dがキャビティ5の底面6に形成された前記第2導体層15cと同じ水平部15dと、キャビティ5の側面7に形成された傾斜部21dとからなることである。
尚、発光素子搭載用配線基板1c,1dも、前述した方法と同様にして製造することが可能である。
【0032】
以上のような発光素子搭載用配線基板1c,1dによっても、第2導体層15c,20dのうち、それらのキャビティ5の底面6中央部に、前記同様のハンダを介して、LED8を載置した後、所定の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ5の底面6上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層15c,20dの表層に形成されたAuメッキ層19,25は、5〜20μmの厚みを有するため、前記同様にして変色する事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8から発光された光を、第2導体層15c,20dのAgメッキ層19,25の広い面積によって、効率良く反射して外部に放射することが可能となる。
尚、前記第2導体層20,20dが、キャビティ5の側面7に形成された傾斜部21,21dのみからなる発光素子搭載用配線基板1b,1dとしても良い。
【0033】
図9は、更に異なる形態の発光素子搭載用配線基板30aを示す平面図である。
発光素子搭載用配線基板30aは、図9に示すように、平面視が長方形で表面33およびこれと同じ裏面を有する前記同様の複数のセラミック層からなる基板本体32と、かかる基板本体32の表面33に開口し、平面視が長円形の底面36および上記表面33に向かってほぼ長円錐形状に広がる側面37を有するキャビティ35と、を備えている。かかるキャビティ35の底面36における長軸方向の両端付近には、図9で左右一対の第1導体層(パッド)38,39が形成され、これらの中間の底面36の中央部には、平面視が長方形の第2導体層40が形成されている。
【0034】
第1導体層38,39は、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層およびAuメッキ層を形成したものであり、前記同様のビア導体と個別に接続されている。また、第2導体層40も、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層、Auメッキ層、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層19を形成したものである。第2導体層40の中央部には、前記同様にしてLED8が搭載され、かかるLED8と第1導体層38,39との間は、個別に前記ワイヤ9によりボンディングされる。
【0035】
図10は、前記配線基板30aの応用形態である発光素子搭載用配線基板30bを示す平面図である。かかる配線基板30bが前記配線基板30aと相違する点は、第2導体層42がキャビティ35の底面36に形成された前記第2導体層40と同じ水平部40と、キャビティ35の側面37に形成された傾斜部41とからなることである。かかる傾斜部41も、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層、Auメッキ層、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層25を形成したものである。
尚、発光素子搭載用配線基板30a,30bも、前述と同様な方法で製造することが可能である。
【0036】
以上のような発光素子搭載用配線基板30a,30bによっても、第2導体層40,42のうち、それらのキャビティ35の底面36中央部に、前記同様のハンダを介して、LED8を載置した後、所定の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ35の底面36上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層40,42の表層に形成されたAuメッキ層19,25は、5〜20μmの厚みを有するため、前記同様にして変色するする事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8から発光された光を、第2導体層40,42のAgメッキ層19,25の広い面積によって、効率良く反射して外部に放射することが可能となる。
尚、前記第2導体層42が、キャビティ35の側面37に形成された傾斜部41のみからなる形態の発光素子搭載用配線基板30bとしても良い。
【0037】
図11は、前記配線基板30aの異なる応用形態である発光素子搭載用配線基板30cを示す平面図である。かかる配線基板30cが前記配線基板30aと相違する点は、3個の前記と同じ第1導体層38がキャビティ35の底面36における一方の長辺に沿って配置され、これらに隣接して3個の第2導体層40a〜40cが対にして配置されていることである。第2導体層40a〜40cは、平面視がほぼ正方形を呈し、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層、Auメッキ層、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層19を形成したものである。
図11に示すように、3個の第2導体層40a〜40cの上には、前記同様にしてLED8がそれぞれ搭載され、これらのLED8は、前記ワイヤ9を介して隣接する第1導体層38と個別にボンディングされる。
【0038】
以上のような配線基板30cによれば、第2導体層40a〜40cの変色を防止できると共に、3個のLED8に、赤(R)、緑(G)、青(B)の光を発光するものを用いることで、フルカラーの光を発光し、かかる光を第2導体層40a〜40cに反射させ且つ外部に効率良く放射することが可能となる。
尚、上記配線基板30cにおけるキャビティ35の側面37全体に第2導体層の一部となる前記傾斜部41を形成した形態とすることで、更に広い面積により、フルカラーの光を反射させ且つ外部に効率良く放射することが可能となる。また、配線基板30cの第2導体層を、キャビティ35の側面37形成する前記傾斜部41のみとし、3個のLEDをキャビティ35の底面36上に直に搭載する形態としても良い。
【0039】
本発明は、前記各形態に限定されるものではない。
例えば、キャビティの側面は、基板本体の厚み方向に沿った垂直な面としても良く、アルミナのような白色系のセラミックの場合はねそのままで光を反射させたり、前記第2導体層またはその一部(垂直部)としても良い。
また、前記基板本体は、エポキシ系などの樹脂層を複数積層して接着したものとしても良い。
更に、キャビティの側面における基板本体の表面側には、前記封止樹脂の浮き上がりを防ぐ突起または突条を中心部に向けて、単数または複数で突設しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の発光素子搭載用配線基板1aを示す平面図。
【図2】図1中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図。
【図3】図2中の一点鎖線部分Yの部分拡大図。
【図4】上記配線基板の応用形態である発光素子搭載用配線基板を示す平面図。
【図5】図4中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図。
【図6】図5中の一点鎖線部分Zの部分拡大図
【図7】異なる形態の発光素子搭載用配線基板の概略を示す平面図。
【図8】上記配線基板の応用形態の概略を示す平面図。
【図9】更に異なる形態の発光素子搭載用配線基板の概略を示す平面図。
【図10】上記配線基板の応用形態の概略を示す平面図。
【図11】上記配線基板の異なる応用形態の概略を示す平面図。
【符号の説明】
【0041】
1a〜1d,30a〜30c…………………………発光素子搭載用配線基板
2,32…………………………………………………基板本体
3,33…………………………………………………表面
4…………………………………………………………裏面
5,35…………………………………………………キャビティ
6,36…………………………………………………底面
7,37…………………………………………………側面
8…………………………………………………………発光ダイオード(発光素子)
10,38,39………………………………………第1導体層
13………………………………………………………Auメッキ層
15,15c,15d,40,40a〜40c,42…第2導体層
19,25………………………………………………Agメッキ層
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャビティの底面および側面の少なくとも一方に形成され、発光素子の光の反射が可能な導体層を備えた発光素子搭載用配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子の光を効率良く反射して、均一且つ良好に外部に放射するため、上面に発光素子の搭載部を有する平板状の基体と、前記搭載部を囲むように上面に接合された枠体と、を備え、かかる枠体の内周面に金メッキ層と銀メッキ層とを順次被着した光反射層を形成した発光素子収納用パッケージおよびその製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。上記光反射層の表層に形成される上記銀メッキ層の厚みは、0.1〜4μmの範囲である。
【0003】
【特許文献1】特開2005−317596号公報(第1〜12頁、図1)
【0004】
しかしながら、前記発光素子収納用パッケージにおける光反射層の銀メッキ層の厚みが4μm以下であると、発光素子を前記基体の上面における前記搭載部にハンダを介して搭載する際にリフローを行うと、かかるリフロー時の熱の影響によって、上記銀メッキ層が茶色系統に変色する場合がある。かかる変色が生じると、搭載した発光素子からの光を効率良く反射し且つ均一に外部に放射できなくなるおそれがある、という問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、背景技術において説明した問題点を解決し、キャビティの底面および側面の少なくとも一方に形成され、キャビティの底面に搭載する発光素子の光を反射し且つ前記加熱によっても変色しにくい導体層を備えた発光素子搭載用配線基板を提供する、ことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、キャビティの底面および側面の少なくとも一方に形成され、キャビティの底面に搭載する発光素子の光を反射する導体層に含まれるAgメッキ層の厚みを適正化する、ことで成されたものである
即ち、本発明の発光素子搭載用配線基板(請求項1)は、絶縁材からなり、表面および裏面を有する基板本体と、かかる基板本体の表面に開口し、底面および側面を有するキャビティと、かかるキャビティの底面に形成され、表層にAuメッキ層を有する第1導体層と、上記キャビティの底面およびかかるキャビティの側面の少なくとも一方に形成され、表層にAgメッキ層を有する第2導体層と、を備え、上記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みは、5μm以上である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
これによれば、前記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みが5μm以上であるため、例えば、キャビティの底面における第2導体層の上に配置したハンダを加熱(リフロー)して、発光素子を搭載しても、かかる加熱による上記Agメッキ層の変色を防ぐか、抑制することができる。従って、キャビティの底面に搭載した発光素子の光を効率良く反射し且つ均一に外部に放射することが可能となる。上記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みの上限は、コスト面や隣接する第1導体層との短絡を防ぐ(ファインピッチ化)ため、20μmとすることが望ましい。
【0008】
尚、前記絶縁材には、アルミナなどの高温焼成セラミック、ガラス−セラミックなどの低温焼成セラミック、あるいは、エポキシ系などの樹脂が含まれる。
また、前記キャビティには、平面視が円形の底面で且つほぼ円錐形状の側面、平面視が長円形の底面で且つ側面がほぼ長円錐形の側面、あるいは、平面視が楕円形の底面で且つほぼ楕円錐形状の側面からなる形態などが含まれる。
更に、前記第1導体層には、発光素子とボンディングワイヤを介して導通され且つ基板本体内の配線層とビア導体を介して導通される電極(パッド)が含まれており、かかる電極は、搭載すべき1個の発光素子に対し、1個または2個が形成されるが、これらに限定されるものではない。
また、前記第2導体層には、キャビティの底面のみに形成する形態、キャビティの側面のみに形成する形態、あるいはキャビティの底面および側面の双方に形成する形態が含まれる。このうち、キャビティの底面を含む上記各形態では、かかる底面における第2導体層の一部に発光素子の搭載部を有すると共に、かかる搭載部を除いた第2導体層は、そのAgメッキ層による光反射部を構成している。
以上のような第1導体層と第2導体層とは、それぞれの表層のメッキ層が相違することを区別する呼称である。
加えて、発光素子には、発光ダイオードのほか、半導体レーザも含まれる。
【0009】
付言すれば、本発明には、前記キャビティの底面に形成され前記Agメッキ層を有する第2導体層は、一部に発光素子の搭載部を含むと共に、前記第1導体層付近を除いたキャビティの上記底面に形成されている、発光素子搭載用配線基板も含まれ得る。これによる場合、上記搭載部を除いたキャビティの底面に形成された第2導体層を変色しにくい光反射面として活用することが可能となる。
【0010】
また、本発明には、前記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層は、キャビティの底面および側面に連続して形成されている、発光素子搭載用配線基板も含まれ得る。これによる場合、キャビティの底面と側面とにわたり、前記厚みのAgメッキ層を連続して表層に形成した第2導体層となるため、搭載した発光素子の光を一層効率良く反射し且つ均一にして外部に放射することが可能となる。
【0011】
更に、本発明には、前記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の表面粗さ(Ra)は、0.1 〜3.0μmである、発光素子搭載用配線基板も含まれ得る。これによる場合、第2導体層の表層に位置するAgメッキ層の表面が比較的平滑となるため、キャビティの底面に形成した当該第2導体層の上に発光素子を搭載しても、凝固後のハンダ内部に気泡(ボイド)が残留し難くなる。この結果、発光素子の搭載を強固で良好にできると共に、発光素子の電極がその底面にある形態では、かかる電極と第2導体層との導通も確実に取ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下において、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の発光素子搭載用配線基板1aを示す平面図、図2は、図1中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図、図3は、図2中の一点鎖線部分Yの部分拡大図である。
発光素子搭載用配線基板1aは、図1,図2に示すように、平面視がほぼ正方形で表面3および裏面4を有する基板本体2と、かかる基板本体2の表面3に開口し、平面視が円形の底面6およびかかる底面6から表面3に向かってほぼ円錐形状に広がる側面7を有するキャビティ5と、かかるキャビティ5の底面6に形成されたパッドの第1導体層10と、当該パッド10付近を除くキャビティ5の底面6に形成された平面視がほぼ半円形の第2導体層15と、を備えている。尚、キャビティ5の側面7の仰角は、例えば、30度から70度の範囲である。
【0013】
基板本体2は、図2に示すように、例えばアルミナ(セラミック:絶縁材)または低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミックからなるセラミック層s1〜s3を一体に積層した絶縁材からなり、例えば、約5×5×1mmのサイズである。
また、パッドである第1導体層10は、図3に示すように、キャビティ5の底面6に形成されたメタライズ層11の表面に、Niメッキ層12を介して表層にAuメッキ層13を形成したものである。上記メタライズ層11は、厚みが数10μmのW、Mo、またはCuからなり、Niメッキ層12の厚みは約2〜15μm、Auメッキ層13の厚みは約0.5〜4μmである。
【0014】
更に、第2導体層15は、上記同様のメタライズ層16の表面に、上記同様の厚みのNiメッキ層17およびAuメッキ層18を介して、表層に厚みが5〜20μのAgメッキ層19を形成したものである。かかる第2導体層15におけるキャビティ5の底面6の中心部には、図1,図2中の一点鎖線で示す発光ダイオード(発光素子:以下、単にLEDという)8を、例えばAu−Sn系などの低融点合金からなるハンダを介して搭載する搭載部が位置している。かかるLED8の搭載部を除いた第2導体層15のAgメッキ層19が露出する部分は、当該LED8が発光する光を反射して、外部に放射する光反射面を形成している。
【0015】
図2に示すように、セラミック層s2,s3間には、Wなどからなり所定パターンを有する複数の配線層27が形成され、基板本体2の裏面4には、Wなどからなる複数の接続端子28が形成されている。前記第1導体10および第2導体15は、セラミック層s2,s3を貫通するビア導体vを介して、それぞれ何れかの配線層27および接続端子28と、導通可能とされている。尚、接続端子28は、本配線基板1aを実装する図示しないマザーボードとの導通に用いられる。
第2導体15の上に前記ハンダを介し且つ導通可能に搭載されたLED8は、図2中の二点鎖線で示すワイヤ9を介して、パッドである第1導体層10とボンディングされている。即ち、第1・第2導体層10,15は、LED8が本配線基板1aと導通するための電極でもある。
尚、LED8は、上記ボンディング用のワイヤ9を介して、第2導体層15の表面と接続する形態としても良い。上記LED8が搭載され且つワイヤ9がボンディング(接続)された後で、キャビティ5内には、固化前の封止樹脂(図示せず)が充填され、ほぼ基板本体2の表面3と同じレベルにして固化される。
【0016】
以上のような発光素子搭載用配線基板1aにおいては、第2導体層15のうち、キャビティ5の底面6中央部に、例えばAu−Sn系合金からなり、予めプリフォームされた図示しないハンダを介して、その上にLED8を載置した後、かかるハンダの融点である約280〜300℃直上の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ5の底面6上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層15の表層に形成されたAuメッキ層19は、5〜20μmの厚みを有するため、その熱容量により焼けを生じず、銀白色の色彩が例えば茶色系などの色彩に変色する事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8の光を第2導体層15のAgメッキ層19によって、効率良く反射して外部に放射することが可能となる。
尚、上記LED8から発光された光は、キャビティ5のほぼ円錐形状である側面7においても、その白色系の表面によって、反射され且つ外部に放射される。また、上記配線基板1aを縦横に複数個併設した多数個取り用配線基板の形態とし、隣接する配線基板1a,1a間の切断予定面に沿って切断・分割しても良い。
【0017】
前記発光素子搭載用配線基板1aは、以下のようにして製造した。
予め、アルミナを主成分とする平面視がほぼ正方形である3層のグリーンシートを用意した。そのうちの1層のグリーンシートに対し、所定のクリアランスを有するパンチとダイの受入孔とによる打ち抜き加工を行って、当該グリーンシートの表面と裏面との厚み方向に沿って、全体がほぼ円錐形の貫通孔を形成した。
また、残り2層のグリーンシートに対し、クリアランスが最少のパンチとダイの受入孔とによる打ち抜き加工を行って、複数のビアホールを形成し、且つビアボールごとにWまたはMo粉末粒子を含む導電性ペーストを充填して、ビア導体vを形成した。更に、かかる2層のグリーンシートの表面および裏面の少なくとも一方に対し、所定パターンに倣って、WまたはMo粉末粒子を含む導電性ペーストをスクリーン印刷して、前記メタライズ層11,16,配線層27,接続端子28を形成した。この際、メタライズ層11,16,配線層27,および接続端子28は、それぞれビア導体vを介して接続された。
【0018】
次に、前記ほぼ円錐形の貫通孔を形成したグリーンシートと、前記メタライズ層11,16や配線層27などが形成された2層のグリーンシートと、を積層・厚着してグリーンシート積層体を形成し、かかる積層体を所定の温度帯に加熱して焼成した。この結果、前記セラミック層s1〜s3なり、表面3に開口するキャビティ5と、その底面6にメタライズ層11,16とが形成された基板本体2が得られた。
そして、メタライズ層11,16に対し、電解Niメッキおよび電解Auメッキをそれぞれ施し、更にメタライズ層16には、電解Agメッキを施した。その結果、前記図3で示したように、メタライズ層11の表面にNiメッキ層12およびAuメッキ層13を形成した第1導体層(パッド)10と、メタライズ層16の表面にNiメッキ層17、Auメッキ層18、およびAgメッキ層19を形成した第2導体層15とが形成され、前記配線基板1aを得ることができた。
尚、以上の各製造工程は、多数個取り用の大版タイプのグリーンシートに対して行うことで、複数の配線基板1aを併設した多数個取り用配線基板が得られる。
【実施例】
【0019】
ここで、本発明の具体的な実施例について、比較例と併せて説明する。
アルミナからなり同じ厚みの複数のグリーンシートを用意し、その表面にW粉末粒子を含む導電性ペーストをスクリーン印刷して、同じパターンのメタライズ層を形成した。かかる複数のグリーンシートを所定の温度帯に加熱・焼成して、セラミック層とした。
焼成後の上記メタライズ層の表面に対し、同じ条件で電解Niメッキおよび電解Auメッキをそれぞれ施して、同じ厚みのNiメッキ層およびAuメッキ層を形成した。更に、各セラミック層ごとの上記Auメッキ層の表面に対し、表1に示す厚み1〜25μmのAgメッキ層を電解Agメッキによって、各厚みごとにそれぞれ10個ずつに形成した。
【0020】
更に、上記メタライズ層の表面に、Niメッキ層、Auメッキ層、およびAgメッキ層が形成された複数のセラミック層を、前記Au−Sn系合金の融点直上の温度帯に加熱(リフロー)した。
加熱後におけるAgメッキ層の変色の有無を目視で観察し、1個でも変色した厚みの例の組を「有」とし、10個全てに変色がなかつた例の組を「なし」として、表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
表1によれば、Agメッキ層の厚みが5〜20μmの実施例と25μmのものとでは、何れのAgメッキ層も変色がなかった。これに対し、Agメッキ層の厚みが1,3μmの比較例では、茶色系に変色したものが一部または全てに認められた。かかる結果は、実施例では、Agメッキ層の厚みが5μm以上であったため、前記加熱による熱を受けても、厚みに伴う熱容量をある程度有するため、熱拡散を生じたことで変色(焼け)を回避できた反面、比較例では、熱容量が小さかったため、熱拡散よりも速く温度上昇を生じて変色した、ものと推定される。
【0023】
更に、表1中の下段に示すように、Agメッキ層の厚みが25μmであると、メッキコストが高くなった(×印)のに対し、20μmではややコスト高(△印)であったが、かかる20μm以下の厚みであれば、通常のメッキコストと大差がないことも分かった。
かかる結果から、前記第2導体層15に形成するAgメッキ層19の厚みは、5〜20μmとすることで、ハンダのリフローに伴う変色を防ぎ、且つ隣接する第1導体層との短絡を防止できると共に、コスト的にも支障が少ないことが判明した。以上の実施例の結果から、本発明の効果が裏付けられた。
【0024】
また、前記同様にして、メタライズ層の表面に同じ厚みのNiメッキ層およびAuメッキ層を形成した複数のグリーンシートを焼成した。次に、各セラミック層ごとの上記Auメッキ層の表面に対し、メッキ条件を替えて、表2に示すように、表面粗さ(Ra)が異なるAgメッキ層を電解Agメッキによって、各粗さの組ごとにそれぞれ10個ずつに形成した。
更に、Au−Sn系合金からなり、同じ形状にプリフォームされたハンダを各Agメッキ層の上に載置し、前記同様の温度帯で加熱(リフロー)した。
加熱後に凝固した各例ごとのAgメッキ層および上記ハンダを、垂直に切断し、目視で観察して、ハンダ内に1個でも気泡があつた組を「有」とし、10個全てに気泡がなかった例の組を「なし」として、表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】
表2に示すように、Agメッキ層の表面粗さ(Ra)が0.05〜3.00μmの比較的平滑な各組では、気泡がなかったのに対し、上記表面粗さが3.30μmの比較的粗い組では、一部に気泡が見つかった。
以上の結果から、第2導体層15に形成するAgメッキ層は、厚みが5〜20μmで且つその表面粗(Ra)さが3.00μm以下である形態が、本発明として望ましい範囲であることが判明した。
【0027】
図4は、前記配線基板1aの応用形態である発光素子搭載用配線基板1bを示す平面図、図5は、図4中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図、図6は、図5中の一点鎖線部分Zの部分拡大図である。
発光素子搭載用配線基板1bは、図4,図5に示すように、前記配線基板1aと同様の基板本体2、キャビティ5、第1導体層(パッド)10、および配線層27などを、有している。かかる配線基板1bが前記配線基板1aと相違するの点は、第2導体層20が、キャビティ5の底面6に形成された前記第2導体層15と同じ水平部15と、キャビティ5の側面7に形成された傾斜部21とからなることである。
【0028】
図6に示すように、第2導体層20の傾斜部21は、キャビティ5の側面7に形成された水平部15のメタライズ層16と同様なメタライズ層22、かかるメタライズ層22の表面に形成されたNiメッキ層23、Auメッキ層24、およびAgメッキ層25とからなる。かかる傾斜部21のNiメッキ層23、Auメッキ層24、およびAgメッキ層25は、水平部のNiメッキ層17、Auメッキ層18、およびAgメッキ層19と同じ厚みで且つ連続して形成されている。
尚、上記傾斜部21は、前記ほぼ円錐形状の貫通孔を形成したグリーンシートにおける当該貫通孔の内面に、前記導電性ペーストを負圧を伴って吸引塗布し、前記同様のグリーンシート積層体を形成し且つ焼成した後、前記同様に、Ni、Au、およびAgメッキを順次施すことで形成される。
【0029】
以上のような発光素子搭載用配線基板1bによっても、第2導体層20のうち、水平部15のキャビティ5の底面6中央部に、前記同様のハンダを介して、その上にLED8を載置した後、所定の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ5の底面6上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層20の表層に形成されたAuメッキ層19,25は、5〜20μmの厚みを有するため、銀白色の色彩が例えば茶色系などの色彩に変色するする事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8から発光された光を、第2導体層20のAgメッキ層19,25の広い面積によって、効率良く反射して外部に広角度で放射することが可能となる。
【0030】
図7は、異なる形態の発光素子搭載用配線基板1cを示す平面図である。
かかる配線基板配線基板1cは、図7に示すように、同様の基板本体2やキャビティ5を有している。キャビティ5の底面6には、図7で左右一対の第1導体層(パッド)10a,10bが周縁側に形成され、これらの間に平面視がほぼ長円形である第2導体層15cが底面6の中心部を通過するように形成されている。
第1導体10a,10bは、前記同様のメタライズ層11の表面に、Niメッキ層12およびAuメッキ層13を形成したものであり、前記ビア導体vと個別に接続されている。また、第2導体層15cも、前記同様のメタライズ層16の表面に、Niメッキ層17、Auメッキ層18、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層19を形成したものであり、前記ビア導体vと接続されている。
【0031】
尚、第2導体層15cの中央部に搭載されるLED8と第1導体10a,10bとの間は、個別に前記ワイヤ9によりボンディングされる。このため、第2導体層15cは、LED8とは直に導通されていない。
図8は、前記配線基板1cの応用形態である発光素子搭載用配線基板1dを示す平面図である。かかる配線基板1dが前記配線基板1cと相違する点は、第2導体層20dがキャビティ5の底面6に形成された前記第2導体層15cと同じ水平部15dと、キャビティ5の側面7に形成された傾斜部21dとからなることである。
尚、発光素子搭載用配線基板1c,1dも、前述した方法と同様にして製造することが可能である。
【0032】
以上のような発光素子搭載用配線基板1c,1dによっても、第2導体層15c,20dのうち、それらのキャビティ5の底面6中央部に、前記同様のハンダを介して、LED8を載置した後、所定の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ5の底面6上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層15c,20dの表層に形成されたAuメッキ層19,25は、5〜20μmの厚みを有するため、前記同様にして変色する事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8から発光された光を、第2導体層15c,20dのAgメッキ層19,25の広い面積によって、効率良く反射して外部に放射することが可能となる。
尚、前記第2導体層20,20dが、キャビティ5の側面7に形成された傾斜部21,21dのみからなる発光素子搭載用配線基板1b,1dとしても良い。
【0033】
図9は、更に異なる形態の発光素子搭載用配線基板30aを示す平面図である。
発光素子搭載用配線基板30aは、図9に示すように、平面視が長方形で表面33およびこれと同じ裏面を有する前記同様の複数のセラミック層からなる基板本体32と、かかる基板本体32の表面33に開口し、平面視が長円形の底面36および上記表面33に向かってほぼ長円錐形状に広がる側面37を有するキャビティ35と、を備えている。かかるキャビティ35の底面36における長軸方向の両端付近には、図9で左右一対の第1導体層(パッド)38,39が形成され、これらの中間の底面36の中央部には、平面視が長方形の第2導体層40が形成されている。
【0034】
第1導体層38,39は、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層およびAuメッキ層を形成したものであり、前記同様のビア導体と個別に接続されている。また、第2導体層40も、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層、Auメッキ層、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層19を形成したものである。第2導体層40の中央部には、前記同様にしてLED8が搭載され、かかるLED8と第1導体層38,39との間は、個別に前記ワイヤ9によりボンディングされる。
【0035】
図10は、前記配線基板30aの応用形態である発光素子搭載用配線基板30bを示す平面図である。かかる配線基板30bが前記配線基板30aと相違する点は、第2導体層42がキャビティ35の底面36に形成された前記第2導体層40と同じ水平部40と、キャビティ35の側面37に形成された傾斜部41とからなることである。かかる傾斜部41も、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層、Auメッキ層、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層25を形成したものである。
尚、発光素子搭載用配線基板30a,30bも、前述と同様な方法で製造することが可能である。
【0036】
以上のような発光素子搭載用配線基板30a,30bによっても、第2導体層40,42のうち、それらのキャビティ35の底面36中央部に、前記同様のハンダを介して、LED8を載置した後、所定の温度帯に加熱(リフロー)することで、LED8をキャビティ35の底面36上に搭載できる。そして、上記加熱を受けた際に、第2導体層40,42の表層に形成されたAuメッキ層19,25は、5〜20μmの厚みを有するため、前記同様にして変色するする事態を防ぐか、抑制することが可能となる。従って、搭載したLED8から発光された光を、第2導体層40,42のAgメッキ層19,25の広い面積によって、効率良く反射して外部に放射することが可能となる。
尚、前記第2導体層42が、キャビティ35の側面37に形成された傾斜部41のみからなる形態の発光素子搭載用配線基板30bとしても良い。
【0037】
図11は、前記配線基板30aの異なる応用形態である発光素子搭載用配線基板30cを示す平面図である。かかる配線基板30cが前記配線基板30aと相違する点は、3個の前記と同じ第1導体層38がキャビティ35の底面36における一方の長辺に沿って配置され、これらに隣接して3個の第2導体層40a〜40cが対にして配置されていることである。第2導体層40a〜40cは、平面視がほぼ正方形を呈し、前記同様のメタライズ層の表面に、前記同様のNiメッキ層、Auメッキ層、および厚みが5〜20μmのAgメッキ層19を形成したものである。
図11に示すように、3個の第2導体層40a〜40cの上には、前記同様にしてLED8がそれぞれ搭載され、これらのLED8は、前記ワイヤ9を介して隣接する第1導体層38と個別にボンディングされる。
【0038】
以上のような配線基板30cによれば、第2導体層40a〜40cの変色を防止できると共に、3個のLED8に、赤(R)、緑(G)、青(B)の光を発光するものを用いることで、フルカラーの光を発光し、かかる光を第2導体層40a〜40cに反射させ且つ外部に効率良く放射することが可能となる。
尚、上記配線基板30cにおけるキャビティ35の側面37全体に第2導体層の一部となる前記傾斜部41を形成した形態とすることで、更に広い面積により、フルカラーの光を反射させ且つ外部に効率良く放射することが可能となる。また、配線基板30cの第2導体層を、キャビティ35の側面37形成する前記傾斜部41のみとし、3個のLEDをキャビティ35の底面36上に直に搭載する形態としても良い。
【0039】
本発明は、前記各形態に限定されるものではない。
例えば、キャビティの側面は、基板本体の厚み方向に沿った垂直な面としても良く、アルミナのような白色系のセラミックの場合はねそのままで光を反射させたり、前記第2導体層またはその一部(垂直部)としても良い。
また、前記基板本体は、エポキシ系などの樹脂層を複数積層して接着したものとしても良い。
更に、キャビティの側面における基板本体の表面側には、前記封止樹脂の浮き上がりを防ぐ突起または突条を中心部に向けて、単数または複数で突設しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の発光素子搭載用配線基板1aを示す平面図。
【図2】図1中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図。
【図3】図2中の一点鎖線部分Yの部分拡大図。
【図4】上記配線基板の応用形態である発光素子搭載用配線基板を示す平面図。
【図5】図4中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図。
【図6】図5中の一点鎖線部分Zの部分拡大図
【図7】異なる形態の発光素子搭載用配線基板の概略を示す平面図。
【図8】上記配線基板の応用形態の概略を示す平面図。
【図9】更に異なる形態の発光素子搭載用配線基板の概略を示す平面図。
【図10】上記配線基板の応用形態の概略を示す平面図。
【図11】上記配線基板の異なる応用形態の概略を示す平面図。
【符号の説明】
【0041】
1a〜1d,30a〜30c…………………………発光素子搭載用配線基板
2,32…………………………………………………基板本体
3,33…………………………………………………表面
4…………………………………………………………裏面
5,35…………………………………………………キャビティ
6,36…………………………………………………底面
7,37…………………………………………………側面
8…………………………………………………………発光ダイオード(発光素子)
10,38,39………………………………………第1導体層
13………………………………………………………Auメッキ層
15,15c,15d,40,40a〜40c,42…第2導体層
19,25………………………………………………Agメッキ層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁材からなり、表面および裏面を有する基板本体と、
上記基板本体の表面に開口し、底面および側面を有するキャビティと、
上記キャビティの底面に形成され、表層にAuメッキ層を有する第1導体層と、
上記キャビティの底面およびかかるキャビティの側面の少なくとも一方に形成され、表層にAgメッキ層を有する第2導体層と、を備え、
上記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みは、5μm以上である、
ことを特徴とする発光素子搭載用配線基板。
【請求項1】
絶縁材からなり、表面および裏面を有する基板本体と、
上記基板本体の表面に開口し、底面および側面を有するキャビティと、
上記キャビティの底面に形成され、表層にAuメッキ層を有する第1導体層と、
上記キャビティの底面およびかかるキャビティの側面の少なくとも一方に形成され、表層にAgメッキ層を有する第2導体層と、を備え、
上記第2導体層の表層に形成されるAgメッキ層の厚みは、5μm以上である、
ことを特徴とする発光素子搭載用配線基板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−16593(P2008−16593A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185396(P2006−185396)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】
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