説明

移動車

【課題】移動車に付設の車輪の停止機構に関する。
【解決手段】車輪のブレーキ機構を、支持脚3に設けた回転可能なブレーキ軸50にレバー60aを介して取り付けのブレーキローラ60と、車輪に隣接して設けたブレーキシュー65を内装のブレーキ枠体63に前記ブレーキローラ60と摺動可能に形成のU溝70とで構成し、ブレーキローラ60とU溝70とでブレーキシュー65を車輪に接触してブレーキ作用をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は移動車に関し、より詳細には移動車に備える車輪を減速させるブレーキ機構と車輪を停止させる停止機構(ロック機構)を提供する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動車として、荷物を運搬する台車におけるブレーキ機構として引用文献1がある。この引用文献1には、ブレーキシューを回動可能なカムの回動位置によってブレーキをかける機構である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−33163号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記開示のブレーキ機構はカムの回動で作動するものであるが、他の機構のブレーキ機構を提供すると共に、重量物を積載の移動車が傾斜面に停止させるに当たって、前記ブレーキ機構では不十分であるので、停止機構も提供する。
即ち、本願発明は、移動車に積載する積載荷重が大きくても、走行時には減速可能なブレーキ機構と停止時には堅固に停止できる停止機構(ロック機構)を提供するものである。
また、左右の車輪に付設のブレーキシュー或いは車輪は長年経過すると、磨耗量が左右で異なる場合が生じ、ブレーキをかけると、左右いずれかの方向に曲がるということがある。また、ワイヤーを引張ったり、リンク機構を操作することによってブレーキをかけるとき、小さな力で操作できる構成が望まれている。
そこで、本願では、かかることを解消する移動車を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の移動車は、台板の下に取り付けの支持脚に車輪を取り付け、ブレーキ機構を、支持脚に設けた回転可能なブレーキ軸と、そのブレーキ軸にレバーを介して取り付けのブレーキローラと、車輪に隣接して設けたブレーキシューを内装のブレーキ枠体に前記ブレーキローラと摺動可能に形成のU溝とで構成してある。そして、ブレーキローラとU溝とでブレーキシューを車輪に接触してブレーキ作用をする
また、請求項2の移動車には、停止機構が付設してある。
【0006】
また、請求項3の移動車は、停止機構を、車輪のフレームに回動軸に向かって複数個の停止孔を放射線状に穿設し、前記支持脚に設けた回動棒を介して回動可能な停止体に停止片を付設し、常時、前記停止片を前記停止孔に挿入状態を維持するバネを設け、前記停止片が停止孔から離脱すると走行可能であり、前記停止片が停止孔に挿入したとき、その停止体は車輪の回転力を分布荷重で受ける機構である。
また、請求項4の移動車は、停止片をフレームに形成された長方形の停止孔に僅かに隙間を有する直方体である。
また、請求項5の移動車は、停止体に誘導車輪が取り付けてあり、ブレーキ軸に前記誘導車輪に摺動可能にカム体を取り付けてある。そして、誘導車輪とカム体によって、停止状態を離脱後、走行時にブレーキ作用を働かせることができる。
【0007】
又、請求項6の移動車は、左右の車輪に対してそれぞれブレーキシューを備え、前記ブレーキシューの操作端を操作することによってブレーキがかかる。また、この移動車には、揺動可能な調整体が取付けてあり、前記調整体の左端を前記ブレーキシューの左操作端に、前記調整体の右端を前記ブレーキシューの右操作端に結合してある。そして、前記調整体を介してブレーキをかけることによって、左右のブレーキシューはほぼ同時にブレーキをかけることができる。
又、請求項7の移動車は、ブレーキ軸から遠くの位置で作用させる操作端である作動杆を介してブレーキシューを作動させることによって、小さな力でブレーキをかけることができる。
【発明の効果】
【0008】
本願発明のブレーキ機構は、ブレーキシューを車輪に接触させるのにブレーキローラとU溝との簡便な機構で構成してある、また、本願発明の停止機構をフレームに形成の停止孔に停止片の挿入、離脱で構成し、その停止片による分布荷重の回転モーメントを回動棒を支点とする停止体で受けるので、移動車に積載の重量物に耐えることができる。
また、移動車に、前記ブレーキ機構と共に停止機構を備えることによって、安全に走行できる。又、調整体を介してブレーキをかけることによって、左右のブレーキシューはほぼ同時にブレーキをかけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】移動車の車輪が停止状態の正面図である。
【図2】図1の右側面である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】移動車の車輪が走行状態の正面図である。
【図5】図4の右側面である。
【図6】図4の平面図である。
【図7】(A)は他の構成の移動車の車輪が停止状態の正面図、(B)は(A)の右側面図である。
【図8】(A)は他の構成の移動車の車輪が走行状態の正面図、(B)は(A)の右側面図である。
【図9】停止機構とブレーキ機構をそれぞれ左右の車輪に取り付けた側面図である。
【図10】図9における基板を除いた左右の車輪の平面図である。
【図11】停止機構とブレーキ機構をそれぞれ左右の車輪に取り付けたときの作用を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態について、移動車の車輪が停止状態の正面を示す図1、図1の右側面を示す図2、図1の平面を示す図3を参照して説明する。
移動車として、例えば、台車について説明する。移動車(台車)には4隅に荷台に固定する基板2を介して、車輪10が取り付けてある。その基板2に垂設して一対の支持脚3が取り付けてあり、その一対の支持脚3に取り付けの回動軸4を介して、車輪10が回転可能に取り付けてある。また、車輪10は、フレーム12の周囲にはゴム体13が取り付けて構成してある。
【0011】
次に、停止機構(ロック機構)について説明する。
前記車輪のフレーム12には、回動軸(車輪の中心)4に向かって、複数個の長方形の停止孔15が、放射線状に穿設してある。尚、その停止孔15の数は、フレーム12の強度と停止するまでの距離を考慮して選定する。また、車輪10のフレーム12に大きな孔が穿設されている場合等には、新たなプレートに停止孔15を形成して、フレーム12に取り付ける方式を採用する。
前記支持脚3には、1対の支持体5が支持脚3に対して垂直方向に固定してあり、前記1対の支持体5の間には回動棒6が取り付けてある。
また、その回動棒6には、停止体8が回動可能に取り付けてあり、その停止体8の端部には、誘導車輪9が取り付けてある一方、他端部には垂直方向に、すなわち、前記停止孔15に挿入可能で、その停止孔15に対して、僅かに隙間を有する厚みがある直方体(板状)である停止片8aが付設してある。
尚、前記停止体8と停止片8aの断面形状は、長方形に限定されず、台形状等、断面係数が大きな形状が好ましいし、前記停止孔15の形状は、前記停止片8aの断面形状に合わせて形成する。
【0012】
又、前記支持脚3には、バネ台座19が取り付けてあり、そのバネ台座19と停止体8の間には、バネ20が取り付けてある。そして、前記バネ20は引っ張りバネであり、常時、前記停止片8aは前記停止孔15に挿入していて停止状態(ロック状態)を維持している。
尚、左右の車輪10に対して、独立したバネ20を用いているので、停止片8aは左右で異なる位置になる停止孔15には、独立して対応することができる。
【0013】
次に、ブレーキ機構について説明する。
前記一対の支持脚3の間には、ブレーキ軸50が横設してあり、このブレーキ軸50には長方形状のスイング体51が固定してあるとともに、このスイング体51の端部にはワイヤー11が付設してある。また、前記ブレーキ軸50には、前記誘導車輪9に摺動可能に、正面視、扇形のカム体55が取り付けてある。
なお、前記誘導車輪9に摺動するカム体55の形状は、図3に示し、後記で詳述するが、停止体8の停止片8aが停止孔15に挿入の停止状態を可能にする幅細形状55aから、ワイヤー11を引っ張ることによって、この停止状態を脱して走行可能状態になる幅広形状55cにするために、その幅細形状55aと幅広形状55cを円滑に移動するために傾斜面55bが形成されている。
【0014】
前記ブレーキ軸50にはレバー60aを介してブレーキローラ60が取り付けてある一方、後述のブレーキ枠体63には、前記ブレーキローラ60と摺動可能にU溝70が形成してある。
また、前記車輪10に隣接して三日月形のブレーキ枠体63には、支持体67が挿通されていて、その下側にブレーキシュー65が内装してある。また、前記支持体67は、支持脚3に固定の支持体69に固定のバネ68で支持されている。即ち、ブレーキ枠体63は前記バネ68で支持されていて、常時、ブレーキ枠体63とブレーキシュー65は車輪10から離脱方向に引っ張られている。尚、前記支持体67を上下方向に誘導する誘導孔67aが支持脚3に形成されている。
【0015】
また、ブレーキ枠体63には上下方向に長い長孔66が形成されていて、前記長孔66及びブレーキシュー65を挿通の調整軸体の端部に付設の調節体(ナット)62でブレーキシュー65の位置調整がされる。
即ち、ブレーキシュー65又は車輪のゴム体13が減ったとき、前記調節体62を緩めて、ブレーキシュー65の前後に設けられているストッパ体72を下方向に回してブレーキシュー65を所定位置にセットした後に、前記調節体62を締め付けてブレーキシュー65を固定する。このように、ブレーキシュー65をブレーキ枠体63に内装する構成によって、ブレーキがかかるブレーキローラ60とU溝70とのストロークの関係を無視でき、ブレーキシュー65が減ったとき、ブレーキシュー65だけを移動して調整すればよい。
なお、前記ストッパ体72によって、ブレーキシュー65の上昇は阻止される。
また、前記においては、ブレーキシュー65はブレーキ枠体63に内装の構成であるが、ブレーキ枠体63をなくしてブレーキシュー65だけで構成してもよい。
【0016】
次に、前記ブレーキ機構の作用について説明すると、図2は停止状態(ロック状態)である。即ち、バネ20は、常時、停止体8を回動棒6を支持点にして、バネ台座19の方向(時計方向)に引っ張っているので、停止体8の他端部に付設の停止片8aは、その引張り力により、停止孔15に挿入した状態である。従って、車輪10が回転しようとしても、停止片8aによって、回転が阻止され、ロック状態である。
【0017】
このとき、停止片8aは回動棒6を支持点にして、停止孔15の長さに対応する長さに形成してあり、その停止片8aの全体の長さで車輪の回転力を受け止める。即ち、停止体8は、車輪の回転力による回転モーメントを分布荷重で受け止めると共に、停止体8の断面係数との関係で、移動車に重量物を載置して、傾斜面で停止しても、この停止機構は耐えることができる。
【0018】
次に、ワイヤー11を引っ張ると、スイング体51を介して、ブレーキ軸50が回転し、停止体8は、前記バネ20の引っ張り力に打ち勝って、回動棒6を支点に、図1において、時計方向に回動して、停止片8aは停止孔15から離脱する(図5)。これによって、移動車が停止状態から解除されて走行できる。
【0019】
そして、更に、ワイヤー11を引っ張ると、スイング体51を介してブレーキ軸50が回転し、誘導車輪9はカム体55の幅細形状55aから傾斜面55bを経て幅広形状55cに到り、停止片8aは停止孔15から離脱した状態を維持する。
また、更に、ワイヤー11を引張ってブレーキ軸50を回転させると、レバー60aを介して、ブレーキローラ60はU溝70に摺動しながら回転すると、U溝70、即ち、ブレーキ枠63を下方向に押さえつけ、ブレーキシュー65はバネ68の引っ張り力に打ち勝って、ブレーキシュー65は車輪10のゴム体13に接触してブレーキ作用をなす。
以上のように、本願発明は、移動車が停止しているときには停止状態(ロック状態)であり、ワイヤー11を引っ張って走行状態にすることができ、更に、この走行時に、ワイヤー11を引っ張ることによって、ブレーキとして作用する。
【0020】
次に、図7、図8は、停止機構(ロック機構)とブレーキ機構を、それぞれ、独立して作用できる構造であり、図7(A)は停止状態(ロック状態)の正面図、図7(B)は停止状態(ロック状態)の右側面図、図8(A)は走行のブレーキ状態の正面図、図8(B)は走行のブレーキ状態の右側面図である。
図7と図8は、図1と図2において、誘導車輪9とカム体55を備えていない点が異なり、停止機構(ロック機構)には、新たに、停止体8にワイヤー11aが連結してあり、このワイヤー11aによって停止機構を、ワイヤー11によってブレーキを、それぞれ、独立して作用させる。なお、前記誘導車輪9とカム体55の双方の他に、少なくともいずれか一方を備えない構成にすることによって、停止機構とブレーキを、それぞれ、独立して作用させることができる。
【0021】
常時、バネ20によって、停止体8は回動棒6を支持点に、バネ台座19の方向(時計方向)に引っ張られて停止片8aを停止孔15に挿入した停止状態である。
そこで、前記ワイヤー11aを引っ張ると、停止体8は回動棒6を支持点に、反時計方向に引っ張られて、停止片8aは停止孔15から離脱して停止状態(ロック状態)が解除されて、走行可能になるが、前記ワイヤー11aの引っ張りをやめると、バネ20によって、停止片8aが停止孔15に挿入して停止状態になる。
【0022】
一方、ワイヤー11を引っ張ると、スイング体51を介してブレーキ軸50が回転して、レバー60aを介して、ブレーキローラ60はU溝70に摺動しながら回転するので、U溝70を下方向に押さえつけ、ブレーキシュー65はバネ68の引っ張り力に打ち勝って、ブレーキシュー65は車輪10のゴム体13に接触してブレーキ作用をなし、ワイヤー11の引っ張りを止めると、バネ68の引っ張り力によって、ブレーキシュー65は車輪10のゴム体13から離脱してブレーキがかからない状態になる。
【0023】
以上のように、誘導車輪9とカム体55の双方、又はいずれか一方を備えない構成にすると共に、停止体8を作用させるワイヤー11aを新たに付設することによって、停止機構はワイヤー11aによって、ブレーキはワイヤー11によって、それぞれ、独立して作用させることができる。
尚、本願の機構は、ワイヤーを引っ張って作用する機構であるが、ワイヤーに替えてリンク機構で構成してもよい。
【0024】
次に、図9〜図11を参照して、左右の車輪に付設のブレーキシュー或いは車輪は長年経過すると、磨耗量が左右で異なる場合が生じ、ブレーキをかけると、左右いずれかの方向に曲がるという課題を解消する調整機構についてと、ワイヤーを引っ張ったり、或いはリンク機構を操作することによってブレーキをかけるとき、小さな力で操作できる構成について説明する。
図9は、前記図1〜図8に示す停止機構とブレーキ機構を、例えば、台車の左右の後車輪に取り付けた側面図であり、図10は図9における基板を除いた左右の車輪の平面図である。また、図11は停止機構とブレーキ機構をそれぞれ左右の車輪に取り付けたときの作用を説明する図である。
【0025】
尚、図9〜図11に示す車輪に付設の停止機構とブレーキ機構は、前記図1〜図8に示す構成と同じであり、同じ作用をなす部品には同じ符号を付して説明を略す。
基板2には長方形状の調整板80が垂設してあり、この調整板80には調整体81をバネ83を内挿のボルト、ナット82を介して取り付けてあるが、このバネ83は後述するが必ずしも必要ではない。
【0026】
一方、ブレーキ軸50を回転させてブレーキシュー65を作動させる操作端である作動杆85は、前記図1に示すスイング体51に比して長い腕杆として形成してある。又、その作動杆85には、前記調整板80の方向に向けて装着体85aが取り付けてある。そして、前記調整体81の両端には、それぞれ、前記装着体85aの口径より大きな孔が形成してあり、その孔に装着体85aが挿入されている。即ち、調整体81は、左右端で支持されている装着体85aに対して、揺動可能に取り付けてある。又、前記調整体81の中央には、ワイヤー11が付設してある。
【0027】
次に、前記調整体81等の作用について説明すると、前記調整体81は前記バネ83によって、常時、ブレーキがかからない方向に反発しているため、調整体81は左右の装着体85aに対して同じ位置を保持している。そこで、ワイヤー11を引っ張ると、その同じ位置から、調整体81が引っ張られ、調整体81の移動によって、左右に設置の作動杆85が回動すると共にブレーキ軸50を回転させてブレーキシュー65を作動させブレーキがかかる。
【0028】
しかしながら、図11に示すように、右側の車輪10またはブレーキシュー65の磨耗量が多いと、ワイヤー11の引張りにより、作動杆85、ブレーキ軸50を介して左側のブレーキシュー65によるブレーキが早くかかり、右側のブレーキシュー65のかかりが遅れるが、調整体81は、図11に示すように、角度θで傾斜し、右側のブレーキシュー65の僅かに遅れて、ブレーキがかかる。
すなわち、この調整体81によって、ほぼ同時に、左右のブレーキシュー65が車輪に接触してブレーキがかかるので、ブレーキをかけたとき、左右いずれかに回ることを防止できる。
【0029】
尚、前記バネ83がない状態のときには、調整体81は左右の装着体85aに対して必ずしも同じ位置を保持していないが、ワイヤー11を引っ張ると、調整体81はブレーキシュー等の磨耗量に対して傾斜してブレーキをかけるが、前記バネ83がある状態に比して、左右のブレーキシューによるブレーキがかかる時間にばらつきが生じて遅くなる場合があるが、ほぼ同じ作用をなす。
【0030】
又、前記図1に示すスイング体51にはワイヤー11が付設してあり、ワイヤー11を引っ張ることで、スイング体51、ブレーキ軸50を介してブレーキシュー65によるブレーキをかけるが、この図9に示すように、ブレーキ軸50から遠くの位置で作用させる作動杆85として形成してあるので、前記調整体81の移動に基づく、この作動杆85によるブレーキ軸50の回動力は、図1に示すスイング体51をワイヤー11で引っ張るときの回転モーメントに比して、長い作動杆85の長さにより、小さな力のワイヤー11の引っ張り力で済む。
【0031】
以上のように、ワイヤー11を引っ張る操作により、調整体81を介して左右のブレーキがほぼ同時にかかることになり、ブレーキをかけることによる旋回を防止できる。又、ブレーキ軸50からの距離が長い作動杆85を設けることによって、ワイヤー11の引っ張り力を小さくして、ブレーキをかけることができる。
【0032】
尚、調整体81と作動杆85の連結は、前記と異なり、作動杆85に孔を明けて、その孔に調整体81を揺動可能に挿入する構成であってもよい。
又、ワイヤー11を引っ張ってブレーキ操作をする構成の他に、リンク機構を用いてブレーキ操作をする構成であってもよい。
また、前記調整体81を介して左右のブレーキシューを作動させるにあたって、ブレーキシューを作動させる構成は、前記図1〜図8に示す機構に限定されず、他の構成のブレーキシューを備えるブレーキ機構に対しても適用することができる。
【符号の説明】
【0033】
3 支持脚
4 回動軸
5 支持体
6 回動棒
8 停止体
8a 停止片
9 誘導車輪
10 車輪
11,11a ワイヤー
12 フレーム
15 停止孔
20 バネ
50 ブレーキ軸
51 スイング体
55 カム体
60 ブレーキローラ
65 ブレーキシュー
67 支持体
68 バネ
70 U溝
81 調整体
85 作動杆



【特許請求の範囲】
【請求項1】
台板の下に取り付けの支持脚に車輪を取り付けた移動車であって、
ブレーキ機構を、支持脚に設けた回転可能なブレーキ軸と、そのブレーキ軸にレバーを介して取り付けのブレーキローラと、車輪に隣接して設けたブレーキシューを内装のブレーキ枠体に前記ブレーキローラと摺動可能に形成のU溝とで構成し、
ブレーキローラとU溝とでブレーキシューを車輪に接触してブレーキ作用をすることを特徴とする移動車。
【請求項2】
請求項1の移動車であって、
停止機構を付設することを特徴とする移動車。
【請求項3】
請求項2の移動車であって、
停止機構を、車輪のフレームに、回動軸に向かって複数個の停止孔を放射線状に穿設し、前記支持脚に設けた回動棒を介して回動可能な停止体に停止片を付設し、常時、前記停止片を前記停止孔に挿入状態を維持するバネを設け、前記停止片が停止孔から離脱すると走行可能であり、前記停止片が停止孔に挿入したとき、その停止体は車輪の回転力を分布荷重で受ける機構であることを特徴とする移動車。
【請求項4】
請求項3の移動車であって、
停止片を、フレームに形成された長方形の停止孔に僅かに隙間を有する直方体であることを特徴とする移動車。
【請求項5】
請求項3又は請求項4の移動車であって、
停止体に誘導車輪を取り付け、
ブレーキ軸に前記誘導車輪に摺動可能にカム体を取り付けることを特徴とする移動車。
【請求項6】
左右の車輪に対してそれぞれブレーキシューを備え、前記ブレーキシューの操作端を操作することによってブレーキがかかる移動車であって、
揺動可能な調整体を取付け、
前記調整体の左端を前記ブレーキシューの左操作端に、前記調整体の右端を前記ブレーキシューの右操作端に結合し、
前記調整体を操作することによってブレーキをかけることを特徴とする移動車。
【請求項7】
請求項6の移動車であって、
ブレーキ軸から遠くの位置で作用させる操作端である作動杆を介してブレーキシューを作動させることを特徴とする移動車。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−92251(P2013−92251A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−218935(P2012−218935)
【出願日】平成24年9月29日(2012.9.29)
【出願人】(598085526)ホツタ株式会社 (10)
【Fターム(参考)】